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特許6991509バスケットボールのゴールのバックボード発光装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-10
(45)【発行日】2022-01-12
(54)【発明の名称】バスケットボールのゴールのバックボード発光装置
(51)【国際特許分類】
   A63B 63/08 20060101AFI20220104BHJP
   A63B 71/06 20060101ALI20220104BHJP
   G09F 13/20 20060101ALI20220104BHJP
【FI】
A63B63/08 C
A63B71/06 A
G09F13/20 G
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2017221431
(22)【出願日】2017-11-17
(65)【公開番号】P2019088719
(43)【公開日】2019-06-13
【審査請求日】2020-09-01
(73)【特許権者】
【識別番号】513098628
【氏名又は名称】株式会社システムプラン
(74)【代理人】
【識別番号】110001726
【氏名又は名称】特許業務法人綿貫国際特許・商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】原 勝敏
【審査官】槙 俊秋
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-102194(JP,A)
【文献】実開昭62-76407(JP,U)
【文献】特開2002-65573(JP,A)
【文献】実開平5-30528(JP,U)
【文献】特開2015-165261(JP,A)
【文献】特開平9-330049(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63B 63/08
A63B 71/06
G09F 13/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
バスケット台の支柱に固定されて用いられ、バックボードの背面の上側に形成された第1溝と連結固定可能な位置に第1係止部が配設され、第1コネクタが一端側に配設され、第7コネクタが他端側に配設され、且つ前記第1コネクタと前記第7コネクタとに電気接続された第1発光部が配設される第1バーと、前記バックボードの背面の下側に形成された第2溝と連結固定可能な位置に第2係止部が配設され、第3コネクタが一端側に配設され、且つ前記第3コネクタと電気接続された第2発光部が配設される第2バーと、前記第2溝と連結固定可能な位置に第3係止部が配設され、第5コネクタが一端側に配設され、且つ前記第5コネクタと電気接続された第3発光部が配設される第3バーと、前記第1コネクタと接続可能な一端側の位置に第2コネクタが配設され、前記第3コネクタと接続可能な他端側の位置に第4コネクタが配設され、且つ前記第2コネクタと前記第4コネクタとに電気接続された第4発光部が配設される第4バーと、前記第7コネクタと接続可能な一端側の位置に第8コネクタが配設され、前記第5コネクタと接続可能な他端側の位置に第6コネクタが配設され、且つ前記第8コネクタと前記第6コネクタとに電気接続された第5発光部が配設される第5バーと、外部機器と接続する第9コネクタと、を備え、前記第1発光部と前記第2発光部と前記第3発光部と前記第4発光部と前記第5発光部とは、いずれもLEDからなり、前記第1バーは、前記第1溝に嵌合可能な一端側の位置に第1凸部が配設され、前記第1溝に嵌合可能な他端側の位置に第4凸部が配設されており、前記第2バーは、前記第2溝に嵌合可能な一端側の位置に第2凸部が配設されており、前記第3バーは、前記第2溝に嵌合可能な一端側の位置に第3凸部が配設されており、前記第1バーと前記第4バーとの連結部、前記第4バーと前記第2バーとの連結部、前記第3バーと前記第5バーとの連結部、及び前記第5バーと前記第1バーとの連結部には、相互連結する留金具が各々配設されており、前記第9コネクタは、前記第2バーまたは前記第3バーに配設されているとともに、前記第1コネクタ、前記第3コネクタ、前記第5コネクタ、及び前記第7コネクタは、各々雄型で各々のバーに内蔵されており、且つ、前記第2コネクタ、前記第4コネクタ、前記第6コネクタ、及び前記第8コネクタは、各々雌型で各々のバーから突出して配設されており、前記第1バーが前記第1溝に連結固定されるとともに前記第2バーおよび前記第3バーが前記第2溝に連結固定されて、且つ、前記第1コネクタと前記第2コネクタ、前記第3コネクタと前記第4コネクタ、前記第5コネクタと前記第6コネクタ、及び前記第7コネクタと前記第8コネクタが各々接続された状態で、国際バスケットボール連盟が規定した国際ルールに従った前記LEDの発色および発色位置で発光する発光装置が構成されるとともに前記外部機器から受電可能な電気回路が構成されること
を特徴とするバスケットボールのゴールのバックボード発光装置。
【請求項2】
前記第1発光部の上段部は赤色LEDからなり、前記第1発光部の下段部は黄色LEDからなり、前記第2発光部は赤色LEDからなり、前記第3発光部は赤色LEDからなり、前記第4発光部は赤色LEDからなり、前記第5発光部は赤色LEDからなること
を特徴とする請求項1記載のバスケットボールのゴールのバックボード発光装置。
【請求項3】
前記第1溝と前記第2溝とはいずれもT溝であり、前記第1係止部、前記第2係止部、及び前記第3係止部は、いずれも、ツマミネジと、前記ツマミネジに連結された菱形ナットとを有すること
を特徴とする請求項1または2記載のバスケットボールのゴールのバックボード発光装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バスケットボールのゴールのバックボード発光装置に関する。
【背景技術】
【0002】
日本バスケットボール協会は国際バスケットボール連盟(略称FIBA)に加盟しており、国際試合若しくは国際試合に準ずる試合については、FIBAが規定した国際ルールが適用される。
【0003】
従来、バックボードの背面周囲に適宜分割可能に発光部が設けられ施工される構造のバックボード発光装置が知られている(特許文献1:特開2006-102194号公報)。また、バックボードの背面周囲に取り付けて、各ピリオド終了時に赤く点灯させる構造のLEDライトが、いわゆるピリオドランプとして販売されている(非特許文献1:「Senoh Basketball Product Guide」インターネット<URL:http://www.senoh.jp/catarog/img/pdf/catalog-eng02.pdf>)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2006-102194号公報
【非特許文献】
【0005】
【文献】「Senoh Basketball Product Guide」インターネット<URL:http://www.senoh.jp/catarog/img/pdf/catalog-eng02.pdf>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1と非特許文献1に例示されるような従来のバックボード発光装置は、バックボードの背面にボルト固定や接着固定等の加工を施して取り付ける構造となっており、所定の工事期間と施工費用を要する。また、施工後はバックボード発光装置をバックボードから取り外すことができないため、施設毎にバックボード発光装置を設置しなければならないという問題がある。特に、バックボードの背面周囲に適宜分割可能に発光部が設けられ施工される構造のバックボード発光装置の場合、多数の発光部と給電部とを接続する電気配線が外部から見えないように接続しなければならず、発光部が分割されることで装置内部の電気接続が複雑になるという問題がある。その結果、組立工数が増えてしまい、施工費用が増大する。
【0007】
発明者は、バックボード背面側の枠内の構造を鋭意研究し、当該バックボードの背面の上側及び下側にT溝が形成されており、バックボードの設置後は使用されていないことに着目した。そして、発明者はバックボードの背面の上側及び下側に既設の溝をバックボード発光装置の係止具として利用することを発案した。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記事情に鑑みてなされ、フレームを複数のバーに分割し、バックボードの背面の上側及び下側に既設の溝を係止具として利用することで、バックボードを加工することなく取付け及び取外しが可能であり、尚且つ、発光部と発光部とを接続する電気配線を目立たなくするとともに、簡単に電気接続できる構成のバスケットボールのゴールのバックボード発光装置を提供することを目的とする。
【0009】
一実施形態として、以下に開示するような解決手段により、前記課題を解決する。
【0010】
本発明に係るバスケットボールのゴールのバックボード発光装置は、バスケット台の支柱に固定されて用いられ、バックボードの背面の上側に形成された第1溝と連結固定可能な位置に第1係止部が配設され、第1コネクタが一端側に配設され、第7コネクタが他端側に配設され、且つ前記第1コネクタと前記第7コネクタとに電気接続された第1発光部が配設される第1バーと、前記バックボードの背面の下側に形成された第2溝と連結固定可能な位置に第2係止部が配設され、第3コネクタが一端側に配設され、且つ前記第3コネクタと電気接続された第2発光部が配設される第2バーと、前記第2溝と連結固定可能な位置に第3係止部が配設され、第5コネクタが一端側に配設され、且つ前記第5コネクタと電気接続された第3発光部が配設される第3バーと、前記第1コネクタと接続可能な一端側の位置に第2コネクタが配設され、前記第3コネクタと接続可能な他端側の位置に第4コネクタが配設され、且つ前記第2コネクタと前記第4コネクタとに電気接続された第4発光部が配設される第4バーと、前記第7コネクタと接続可能な一端側の位置に第8コネクタが配設され、前記第5コネクタと接続可能な他端側の位置に第6コネクタが配設され、且つ前記第8コネクタと前記第6コネクタとに電気接続された第5発光部が配設される第5バーと、外部機器と接続する第9コネクタと、を備え、前記第1発光部と前記第2発光部と前記第3発光部と前記第4発光部と前記第5発光部とは、いずれもLEDからなり、前記第1バーは、前記第1溝に嵌合可能な一端側の位置に第1凸部が配設され、前記第1溝に嵌合可能な他端側の位置に第4凸部が配設されており、前記第2バーは、前記第2溝に嵌合可能な一端側の位置に第2凸部が配設されており、前記第3バーは、前記第2溝に嵌合可能な一端側の位置に第3凸部が配設されており、前記第1バーと前記第4バーとの連結部、前記第4バーと前記第2バーとの連結部、前記第3バーと前記第5バーとの連結部、及び前記第5バーと前記第1バーとの連結部には、相互連結する留金具が各々配設されており、前記第9コネクタは、前記第2バーまたは前記第3バーに配設されているとともに、前記第1コネクタ、前記第3コネクタ、前記第5コネクタ、及び前記第7コネクタは、各々雄型で各々のバーに内蔵されており、且つ、前記第2コネクタ、前記第4コネクタ、前記第6コネクタ、及び前記第8コネクタは、各々雌型で各々のバーから突出して配設されており、前記第1バーが前記第1溝に連結固定されるとともに前記第2バーおよび前記第3バーが前記第2溝に連結固定されて、且つ、前記第1コネクタと前記第2コネクタ、前記第3コネクタと前記第4コネクタ、前記第5コネクタと前記第6コネクタ、及び前記第7コネクタと前記第8コネクタが各々接続された状態で、国際バスケットボール連盟が規定した国際ルールに従った前記LEDの発色および発色位置で発光する発光装置が構成されるとともに前記外部機器から受電可能な電気回路が構成されることを特徴とする。前記第1発光部の上段部は赤色LEDからなり、前記第1発光部の下段部は黄色LEDからなり、前記第2発光部は赤色LEDからなり、前記第3発光部は赤色LEDからなり、前記第4発光部は赤色LEDからなり、前記第5発光部は赤色LEDからなることが好ましい。
【0011】
前記バスケットボールのゴールのバックボード発光装置の組立方法は、バックボードの背面の上側に形成された第1溝と連結固定可能な位置に第1係止部が配設され、且つ第1発光部が配設される第1バーと、前記バックボードの背面の下側に形成された第2溝と連結固定可能な位置に第2係止部が配設され、且つ第2発光部が配設される第2バーと、前記第2溝と連結固定可能な位置に第3係止部が配設され、且つ第3発光部が配設される第3バーと、前記第1バーと前記第2バーとに接続可能な構成で、且つ第4発光部が配設される第4バーと、前記第1バーと前記第3バーとに接続可能な構成で、且つ第5発光部が配設される第5バーと、外部機器と接続する第9コネクタとを備えたバスケットボールのゴールのバックボード発光装置を用いて、前記第1バーを前記第1溝に連結固定するとともに前記第2バーと前記第3バーとを前記第2溝に連結固定し、且つ、前記第4バーを前記第1バーと前記第2バーとに接続するとともに前記第5バーを前記第1バーと前記第3バーとに接続して、所定形状の発光装置を構成するとともに前記外部機器から受電可能な電気回路を構成す
【0012】
この構成によれば、バックボードの背面の上側に形成された第1溝に第1バーを脱着可能に連結固定し、前記前記バックボードの背面の下側に形成された第2溝に第2バーと第3バーとを脱着可能に連結固定し、且つ、第1コネクタA1と第2コネクタA2、第3コネクタB1と第4コネクタB2、第5コネクタC1と第6コネクタC2、及び第7コネクタD1と第8コネクタD2とを各々接続した状態で、所定形状の発光装置を構成するとともに、第1発光部と第2発光部と第3発光部と第4発光部とを、外部機器から受電可能な状態とすることができる。
【0013】
前記所定形状の発光装置は、国際バスケットボール連盟(略称FIBA)が規定した国際ルールに従った形状で発光する装置である。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、バックボードを加工することなく取付け及び取外しが可能であり、尚且つ、発光部と発光部とを接続する電気配線を目立たなくするとともに、簡単に電気接続できる構成のバスケットボールのゴールのバックボード発光装置が実現する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の実施形態に係るバスケットボールのゴールのバックボード発光装置の例を背面側から見た概略の斜視図であり、使用態様を示す図である。
図2】本実施形態のバスケットボールのゴールのバックボード発光装置を連結する前段階の状態を示す概略の構造図である。
図3図2における第1係止部を示す部分拡大図であり、(a)は概略の斜視図であり、(b)は(a)の菱形ナットを下面から見た概略の断面図であり、(c)は(b)の菱形ナットを側面から見た概略の断面図である。
図4図2における連結部を示す部分拡大図であり、(a)は連結前の状態を示す概略の斜視図であり、(b)は連結後の状態を示す概略の斜視図である。
図5】本実施形態のバスケットボールのゴールのバックボード発光装置の概略の電気回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について詳しく説明する。ここでは、国際バスケットボール連盟(略称FIBA)が規定した国際ルールが適用可能な、バックボード90及び発光装置1について以下に説明する。図1は、本実施形態のバスケットボールのゴールのバックボード発光装置1(以下、単に発光装置1と記す)を、バスケットボールのゴールのバックボード90(以下、単にバックボード90と記す)に組み付けた実施態様であり、本実施形態の発光装置1の例をバックボード90の背面側から見た概略の斜視図である。なお、実施形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する場合がある。
【0017】
ここで、発光装置1の各部の位置関係を説明し易くするため、図中に上、下、前、後、右、左の矢印で向きを示している。ここで、前と後、及び、左と右は相対的な位置関係を示している。
【0018】
バックボード90は、ガラス、アクリル、ポリカーボネート等の透光性と強度とを兼ね備えた材質からなる。バックボード90は、前面にゴールリングが設けられて、外周側面に枠体が設けられており、一例として、バスケット台の支柱に固定される。
【0019】
発光装置1は、照明フレームであり、バックボード90の背面の上側に形成された第1溝91、及び、バックボード90の背面の下側に形成された第2溝92に嵌合されて連結固定される。
【0020】
発光装置1は、断面が概略四角形状で棒状の5つのバー、すなわち第1バー10、第2バー20、第3バー30、第4バー40、及び、第5バー50が連結されて構成される。図2の例では、第9コネクタE1が第3バー30に配設されており、発光装置1への給電は、第9コネクタE1を外部機器80と接続して行われる。第9コネクタE1は、給電用コネクタである。第9コネクタE1が第3バー30又は第2バー20に配設されていることで、外部機器80との配線長さを短くすることができて、バスケット台の支柱等に沿って配線することが容易となるので、配線を目立たなくすることができる。なお、上記の構成に限られず、第9コネクタE1を、第1バー10、第4バー40、又は、第5バー50に配設する場合がある。
【0021】
図2は本実施形態の発光装置1を連結する前段階の状態を示す概略の構造図である。第1バー10、第2バー20、第3バー30、第4バー40、及び、第5バー50の配置構成について、図2の記載に基づいて以下に説明する。
【0022】
第1バー10は、第1コネクタA1が一端側(左側)に配設されるとともにバックボード90の背面の上側に形成された第1溝91に嵌合可能な一端側(左側)の上側位置に第1凸部11が配設される。また、第1バー10は、第7コネクタD1が他端側(右側)に配設されるとともに第1溝91に嵌合可能な他端側(右側)の上側位置に第4凸部14が配設され、第1溝91に連結固定可能な中央側位置に第1係止部15が配設され、菱形ナット52が上側位置に配設される。そして、第1バー10は、第1コネクタA1と第7コネクタD1とに電気接続された第1発光部17が配設される。第1発光部17は線状光源となっており、LEDからなる。ここでは、第1発光部17は、上段部17aが赤色LEDであり、下段部17bが黄色LEDである。
【0023】
第2バー20は、第3コネクタB1が一端側(左側)に配設されるとともにバックボード90の背面の下側に形成された第2溝92に嵌合可能な一端側(左側)の下側位置に第2凸部22が配設される。また、第2バー20は、第2溝92に連結固定可能な他端側(右側)の位置に第2係止部25が配設され、菱形ナット52が下側位置に配設される。そして、第2バー20は、第3コネクタB1と電気接続された第2発光部27が配設される。第2発光部27は線状光源となっており、赤色LEDからなる。
【0024】
第3バー30は、第5コネクタC1が一端側(右側)に配設されるとともに第2溝92に嵌合可能な一端側(右側)の下側位置に第3凸部33が配設される。また、第3バー30は、第2溝92に連結固定可能な他端側(左側)の位置に第3係止部35が配設され、菱形ナット52が下側位置に配設される。そして、第3バー30は、第5コネクタC1と電気接続された第3発光部37が配設される。第3発光部37は線状光源となっており、赤色LEDからなる。
【0025】
第4バー40は、第1コネクタA1と接続可能な一端側(上側)の位置に第2コネクタA2が配設される。また、第4バー40は、第3コネクタB1と接続可能な他端側(下側)の位置に第4コネクタB2が配設される。そして、第4バー40は、第2コネクタA2と第4コネクタB2とに電気接続された第4発光部47が配設される。第4発光部47は線状光源となっており、赤色LEDからなる。
【0026】
第5バー50は、第7コネクタD1と接続可能な一端側(上側)の位置に第8コネクタD2が配設される。また、第5バー50は、第5コネクタC1と接続可能な他端側(下側)の位置に第6コネクタC2が配設される。そして、第5バー50は、第8コネクタD2と第6コネクタC2とに電気接続された第5発光部57が配設される。第5発光部57は線状光源となっており、赤色LEDからなる。
【0027】
本実施形態によれば、2017年6月付けでFIBAが規定した国際ルールに適用可能な構成となる(インターネット<URL:http://www.fiba.basketball/OBR2017/yellowblue/Final.pdf>を参照)。
【0028】
図3(a)は、図2における一点鎖線で丸く囲んだエリアP1内の第1係止部15及び近傍を示す部分拡大図であり、概略の斜視図である。図3(b)は、図3(a)のh1-h1線断面図であり、菱形ナット52を下面から見た概略の断面図である。図3(c)は、図3(b)のh2-h2線断面図であり、菱形ナット52を側面から見た概略の断面図である。
【0029】
図3(c)に示すように、第1溝91はT溝である。第2溝92は、第1溝91と同一構造で向かい合う配置構成となっている。図3(c)の例では、断面が四角形状となっているが、この例に限られず、断面が楕円形状の場合があり、その他既知のT溝が本実施形態の適用対象となる。
【0030】
本実施形態では、第1係止部15は、ツマミネジ51と、ツマミネジ51のネジの先端側に連結された菱形ナット52とを有する。第2係止部25及び第3係止部35は、第1係止部15と同一構造で向かい合う配置構成となっている。
【0031】
図3(a)と図3(b)に示すように、ツマミネジ51を矢印F1方向に60[度]から120[度]の範囲内で時計回りに回すと、菱形ナット52が第1溝91の内側側壁に係止され第1バー10が第1溝91に連結固定される。一方、矢印F1方向と逆方向に60[度]から120[度]の範囲内で時計回りに回すことで、第1バー10と第1溝91との連結固定が解除される。第2係止部25と第3係止部35とについても同様である。なお、矢印F1と逆方向に回して係止して連結固定し、矢印F1方向に回して連結固定を解除してもよい。
【0032】
図4(a)は、図2における一点鎖線で丸く囲んだエリアP2内の連結部を示す部分拡大図であり、概略の斜視図である。図4(a)は連結前の状態を示す概略の斜視図であり、図4(b)は連結後の状態を示す概略の斜視図である。
【0033】
図4(a)と図4(b)に示すように、第1バー10の一端側は、ボックス形状のカバー19が配設されている。カバー19は下方に延設されており、他端側が開口部となっているとともに第1コネクタA1が内蔵されている。第1バー10の上端は背面側に延設された天板部18aが配設されている。そして、第1凸部11が天板部18aの上面に配設されているとともに、天板部18aの下面にブロック状のガイド部71が配設されている。ガイド部71と第1バー10の背面18とにはギャップG1がある。ガイド部71と第1凸部11とは、天板部18aを挟んで向かい合って連結固定されている。ガイド部71の天板部18aとの接地面のサイズは、第1凸部11の天板部18aとの接地面のサイズよりも大きく設定される。これによって、第1バー10を第1溝91に連結固定する際に、第1バー10が捻じれることを防止できる。
【0034】
第1バー10は、前面側が乳白色若しくは半透明で透光性の樹脂材からなり、上面側、側面側、下面側及び背面側がアルミニウムやステンレス等の硬質金属材からなる。カバー19は、アルミニウムやステンレス等の硬質金属材からなる。上記以外の各バーにおいても同様である。
【0035】
第4バー40の一端側は第2コネクタA2が露出して配設されており、第2コネクタA2よりも上側の端部は板状のスライド部48となっている。これにより、第1バー10の背面18に沿って第4バー40をスライドさせることができる。スライド部48の板厚T1は、ギャップG1よりも0.2[mm]~0.5[mm]程度小さく設定される。これによって、第4バー40を第1バー10に連結固定する際に、第4バー40が捻じれることを防止できる。
【0036】
本実施形態では、第1コネクタA1、第3コネクタB1、第5コネクタC1、及び第7コネクタD1は、各々雄型で各々のバーに内蔵されており、且つ、第2コネクタA2、第4コネクタB2、第6コネクタC2、及び第8コネクタD2は、各々雌型で各々のバーから突出して配設されている。この構成によれば、各コネクタのプラグイン接続が容易にできるうえ、各雄型は各々のバーに内蔵されているので、電極端子が保護される。これらコネクタは、一例として、段付きビスで各々のバーに取り付けられており、フローティング構造となっている。この構成によれば、コネクタ雄型とコネクタ雌型との取付け位置が寸法公差内で互いの位置がずれている場合や、各バーの接続位置が1[mm]以内で互いの位置がずれている場合においても、接続の際、コネクタ雄型とコネクタ雌型とが互いに合体する位置に近づく作用が生じるので、接続時の当接によるストレスを軽減しながら容易に相互接続ができ、確実に合体して電気接続できる。よって、各コネクタのプラグイン接続が容易にできるうえ、断線や接触不良が防止できる。さらに、コネクタの破損を防止できる。
【0037】
一例として、第1コネクタA1、第3コネクタB1、第5コネクタC1、及び第7コネクタD1は、角型パネルコネクタであり、また、第2コネクタA2、第4コネクタB2、第6コネクタC2、及び第8コネクタD2は、角型多極ラックコネクタである。なお、この構成に限られず、プラグイン接続可能な構成であれば、既知のコネクタが適用できる。
【0038】
本明細書で、プラグイン接続とは、各々のバーに取り付けられたコネクタに触れることなく、コネクタ接続することを指している。
【0039】
本実施形態では、第1バー10と第4バー40との連結部、第4バー40と第2バー20との連結部、第3バー30と第5バー50との連結部、及び第5バー50と第1バー10との連結部には、相互連結する留金具60が各々配設されている。留金具60は、係止具61と受け具62とが組み合わさって構成される。一例として、第4バー40のスライド部48の背面には、係止具61が配設されており、且つ、第1バー10のカバー19の背面には、受け具62が配設されている。この構成によれば、第4バー40の第2コネクタA2を第1バー10の第1コネクタA1にプラグイン接続し、留金具60を閉める簡単な動作で第4バー40と第1バー10とを相互連結することができ、連結固定状態も強固なものとなる。上記以外の各バーの連結においても同様である。図4(a)と図4(b)に示す例では、留金具60は、T型ファスナーであり、パッチン錠や、アームキャッチとも称される。なお、この構成に限られず、相互連結可能な構成であれば、既知の留金具が適用できる。
【0040】
図5は、フレーム形状の発光装置1が構成された状態における概略の電気回路図の一例である。本実施形態では、コントローラ等の外部機器80と第9コネクタE1とを電気接続することで、外部機器80から受電可能な電気回路が構成される。一例として、外部機器80からは、LED17a,17b、27,37,47,57に対して給電を行うことで、FIBAが規定した国際ルールの最新版に適用可能である。例えば、バスケットボールゲームにおける各ピリオドの終了時、すなわちゲームクロックが0秒となった時、LED17a,27,37,47,57が赤色で点灯する。また、ショットクロックが0秒となった時、LED17bが黄色で点灯する。
【0041】
本明細書で、フレーム形状の発光装置とは、各々のバーを連結することで、横長の四角形状でバスケットゴールに対応する箇所が空間となった枠体の発光装置を指しており、国際バスケットボール連盟(略称FIBA)が規定した国際ルールに従った形状で発光する装置を指している。
【0042】
本実施形態によれば、第1凸部11及び第4凸部14を第1溝91に嵌合させて、ツマミネジ51を所定範囲で回す簡単な動作で、第1バー10と第1溝91とを連結固定することができる。同様に、第2バー20及び第3バー30と第2溝92とを連結固定することができる。そして、第4バー40を第1バー10と第2バー20とにプラグイン接続するとともに、第5バー50を第1バー10と第3バー30とにプラグイン接続して、フレーム形状の発光装置1を構成するとともに外部機器80から受電可能な電気回路を構成することができる。つまり、本実施形態は、第1バー10が第1溝91に連結固定されるとともに第2バー20及び第3バー30が第2溝92に連結固定されて、且つ、第1コネクタA1と第2コネクタA2、第3コネクタB1と第4コネクタB2、第5コネクタC1と第6コネクタC2、及び第7コネクタD1と第8コネクタD2が各々プラグイン接続された状態で、フレーム形状の発光装置1が構成されるとともに外部機器80から受電可能な電気回路が構成される。
【0043】
本実施形態によれば、既設のバックボード90に加工を施すことなく、ドライバー等の工具を使用せずに、取付け及び取外しが簡単にできるうえ、発光部と発光部とを接続する電気配線を目立たなくするとともに、簡単に電気接続できる構成のバスケットボールのゴールのバックボード発光装置1となる。したがって、例えば地方都市等の施設において、国際試合若しくは国際試合に準ずる試合が開催される都度、発光装置1をバックボード90に取付けて使用することができる。また、上記国際試合がない場合は、発光装置1をバックボード90から取外して保管することができ、他の施設に取付けて使用することができる。したがって、国際試合若しくは国際試合に準ずる試合が開催される都度、発光装置1を施設にレンタルすることができるので、施設側の負担が大幅に軽減される。
【0044】
本発明は、以上説明した実施例に限定されることなく、本発明を逸脱しない範囲において種々変更が可能である。例えば、上述の実施形態では、第1バー10は一体構造であるとして説明したが、第1バーを複数分割して組み合わせる構成とする場合がある。また、1つの第1係止部15を配設する例を説明したが、第1係止部15を複数配設する場合がある。また例えば、FIBAが規定した国際ルールが今後改正された場合に、その改正内容に従って、発光装置1のLEDの発色や発色位置のレイアウト変更が可能である。本発明に係る発光装置1は、レイアウト変更が容易にできる構成となっている。
【符号の説明】
【0045】
1 発光装置(バスケットボールのゴールのバックボード発光装置)
10 第1バー
11 第1凸部
14 第4凸部
15 第1係止部
17 第1発光部
20 第2バー
22 第2凸部
25 第2係止部
27 第2発光部
30 第3バー
33 第3凸部
35 第3係止部
37 第3発光部
40 第4バー
47 第4発光部
50 第5バー
51 ツマミネジ
52 菱形ナット
57 第5発光部
60 留金具
80 外部機器(コントローラ)
90 バックボード(バスケットボールのゴールのバックボード)
91 第1溝
92 第2溝
A1 第1コネクタ(コネクタ雄型)
A2 第2コネクタ(コネクタ雌型)
B1 第3コネクタ(コネクタ雄型)
B2 第4コネクタ(コネクタ雌型)
C1 第5コネクタ(コネクタ雄型)
C2 第6コネクタ(コネクタ雌型)
D1 第7コネクタ(コネクタ雄型)
D2 第8コネクタ(コネクタ雌型)
E1 第9コネクタ(コネクタ雌型)
図1
図2
図3
図4
図5