(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-10
(45)【発行日】2022-01-13
(54)【発明の名称】デスコンオペレーションセフティシステム
(51)【国際特許分類】
H02B 3/00 20060101AFI20220104BHJP
H02B 1/40 20060101ALI20220104BHJP
H02B 1/42 20060101ALI20220104BHJP
H02J 13/00 20060101ALI20220104BHJP
G06Q 50/06 20120101ALI20220104BHJP
【FI】
H02B3/00 M
H02B1/40 Z
H02B1/42
H02B3/00 Z
H02J13/00 301A
H02J13/00 301C
H02J13/00 301D
G06Q50/06
(21)【出願番号】P 2021527221
(86)(22)【出願日】2021-01-19
(86)【国際出願番号】 JP2021001702
【審査請求日】2021-05-18
(31)【優先権主張番号】PCT/JP2021/001511
(32)【優先日】2021-01-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】505048518
【氏名又は名称】株式会社 テクノミライ
(74)【代理人】
【識別番号】100108947
【氏名又は名称】涌井 謙一
(74)【代理人】
【識別番号】100117086
【氏名又は名称】山本 典弘
(74)【代理人】
【識別番号】100124383
【氏名又は名称】鈴木 一永
(74)【代理人】
【識別番号】100173392
【氏名又は名称】工藤 貴宏
(74)【代理人】
【識別番号】100189290
【氏名又は名称】三井 直人
(72)【発明者】
【氏名】三輪 和夫
【審査官】内田 勝久
(56)【参考文献】
【文献】特許第6732278(JP,B1)
【文献】特開2008-017688(JP,A)
【文献】特開2006-158146(JP,A)
【文献】特開2014-186689(JP,A)
【文献】特開2013-129044(JP,A)
【文献】特開2008-290245(JP,A)
【文献】中国実用新案第202886094(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02B 1/00 - 1/38
H02B 1/46 - 7/08
B25B 23/00 - 23/18
H02J 3/00 - 5/00
H02J 13/00
G06Q 50/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電源側からの電源側電路と、複数の負荷にそれぞれ向かう複数の負荷側電路とが筐体内に配備されている電気機器を介して接続されている電力装置と、
複数の前記負荷側電路のそれぞれに配備されている複数の電源ON/OFFスイッチに対してあらかじめ設定されているタイミングで複数の前記負荷に対する前記負荷側電路を介した電力供給をON/OFFする電源ON/OFF切替信号を出力する電源ON/OFF切替信号出力手段と、
複数の前記負荷のそれぞれが、前記電源ON/OFF切替信号に従った稼働/停止状態にあることを検知し、複数の前記負荷それぞれの稼働/停止状態を把握して判定する稼働/停止状態把握・判定手段と、
複数の前記負荷のそれぞれにおける電力使用量を検知し、検知された前記負荷それぞれの電力使用量に基づいて前記負荷それぞれに対して請求される電力使用料金を算出する電力料金算出手段と、
複数の前記負荷側電路のそれぞれに接続されている複数の負荷側電路情報検知手段のそれぞれから前記負荷側電路それぞれにおける温度、電圧値、電流値、抵抗値それぞれの情報を常時取得し、取得した前記温度、前記電圧値、前記電流値、前記抵抗値の中のいずれかが前記負荷側電路それぞれに対してあらかじめ設定されている許容値の範囲にあるかどうかを判定する負荷側電路状態判定手段と、
前記負荷側電路状態判定手段によって、前記負荷側電路情報検知手段のそれぞれから取得した前記温度、前記電圧値、前記電流値、前記抵抗値の中のいずれかが前記負荷側電路それぞれに対してあらかじめ設定されている許容値の範囲を外れたと判定した場合であって当該判定が下された前記負荷側電路が電源供給ON状態の前記負荷側電路であるときに、前記負荷側電路を介した電力供給を遮断する信号を出力する第一の電力遮断手段と、
前記電源側電路と前記電気機器との間における電源側電路・電気機器間ボルト・ネジ接続部、複数の前記負荷側電路のそれぞれと前記電気機器との間における負荷側電路・電気機器間ボルト・ネジ接続部、複数の前記負荷側電路のそれぞれと前記電源ON/OFFスイッチとの間における負荷側電路・電源ON/OFFスイッチ間ボルト・ネジ接続部それぞれにおけるボルト締付強度値を取得し、取得された前記ボルト締付強度値があらかじめ設定されている許容ボルト締付値の範囲にあるかどうかを判定するボルト締付状態判定手段と、
前記ボルト締付状態判定手段によって、取得された前記ボルト締付強度値があらかじめ設定されている許容ボルト締付値の範囲を外れたと判定されたときに当該判定が下された前記電源側電路・電気機器間ボルト・ネジ接続部、前記負荷側電路・電気機器間ボルト・ネジ接続部、前記負荷側電路・電源ON/OFFスイッチ間ボルト・ネジ接続部を介した電力供給を遮断する信号を出力する第二の電力遮断手段と
を備えているデスコンオペレーションセフティシステム。
【請求項2】
前記負荷側電路それぞれに対してあらかじめ設定されている前記温度、前記電圧値、前記電流値、前記抵抗値の前記許容値における前記抵抗値の前記許容値が、前記負荷側電路が接続されている前記負荷に応じて許容される絶縁抵抗正常値であって、前記負荷が電源OFFである時の絶縁抵抗値が前記絶縁抵抗正常値より低下したときに、前記負荷側電路状態判定手段が、あらかじめ設定されている許容値の範囲を外れたと判定する
請求項1記載のデスコンオペレーションセフティシステム。
【請求項3】
複数の前記負荷は水道設備とガス使用
機器とが配備されている建造物に配備されており、
前記水道設備における水道使用量を検知し、検知された前記水道使用量に基づいて前記水道設備に対して請求される水道使用料金を算出する水道料金算出手段と、
前記ガス使用
機器おけるガス使用量を検知し、検知された前記ガス使用量に基づいて前記ガス使用機器に対して請求されるガス使用料金を算出するガス料金算出手段と
を更に備えている請求項1又は2記載のデスコンオペレーションセフティシステム。
【請求項4】
前記電力料金算出手段は、前記建造物に配備されている複数の前記負荷の全体による電力使用量に基づいて前記建造物に配備されている複数の前記負荷の全体に対して請求される電力使用料金を算出する
請求項3記載のデスコンオペレーションセフティシステム。
【請求項5】
前記稼働/停止状態把握・判定手段が把握している複数の前記負荷それぞれの稼働/停止状態に関する情報を、複数の前記負荷を管理している管理者が使用している管理者端末及び、複数の前記負荷の管理を担当している担当者が使用している担当者端末に対して提供する稼働/停止状態情報提供手段
を備えている請求項1~4のいずれかに記載のデスコンオペレーションセフティシステム。
【請求項6】
前記負荷側電路状態判定手段が、あらかじめ設定されている許容値の範囲を外れたと判定したときに、漏洩電流が発生したとして、前記判定が下された前記負荷側電路が接続されている前記負荷を管理している管理者が使用している管理者端末及び、前記判定が下された前記負荷側電路が接続されている前記負荷の管理を担当している担当者が使用している担当者端末に対して漏洩電流状態発生情報を提供する稼働/停止状態情報提供手段
を備えている請求項2記載のデスコンオペレーションセフティシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、電源側からの電源側電路と、照明設備・機器、空調設備・機器、冷凍・冷蔵設備・機器、生産設備・機器のように電力の供給を受けて稼働する負荷や前記負荷、等に電力供給する電気的接続部となるコンセントなどに向かう負荷側電路とが、主幹ブレーカー、漏電ブレーカー等の電気機器を備えている受変電設備、配電盤、分電盤、電灯盤、動力盤、制御盤、ジャンクションボックスなどの電力装置を介して電気的に接続されているときに、前記負荷それぞれのON/OFF切替を自動的に行えるようにし、また、前記負荷における電力使用量を自動的に検針して電力使用量計算を自動的に行えるようにして省力化を図り、更に、前記電力装置におけるボルトネジ締め付け接続部におけるボルトの緩みやコンセントの差し込み不足、ボルトネジ締め付け接続部などにおけるゴミ付着などによる漏電などを検知する等によって、火災に結びつく電気事故の発生を未然に防止するシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
電源側からの電源側電路と、照明設備・機器、空調設備・機器、冷凍・冷蔵設備・機器、生産設備・機器のように電力の供給を受けて稼働する負荷に向かう負荷側電路とが、主幹ブレーカー、漏電ブレーカー等の電気機器を備えている受変電設備、配電盤、分電盤、電灯盤、動力盤、制御盤、ジャンクションボックスなどの電力装置を介して電気的に接続されているときに火災に結び付く電気事故の発生を未然に防止するシステムについては従来から種々提案されている。
【0003】
本願出願人も「デジタルエレクトリックセフティコントロールシステム」(特許文献1)を提案している。
【0004】
本願出願人は、特許文献1で提案した、電源側からの電源側電路と、照明設備・機器、空調設備・機器、冷凍・冷蔵設備・機器、生産設備・機器のように電力の供給を受けて稼働する負荷に向かう負荷側電路とが、主幹ブレーカー、漏電ブレーカー等の電気機器を備えている受変電設備、配電盤、分電盤、電灯盤、動力盤、制御盤、ジャンクションボックスなどの電力装置を介して電気的に接続されているときに火災に結び付く電気事故の発生を未然に防止するシステムであるデジタルエレクトリックセフティコントロールシステムを、デスコンと名付けて、既に、実施化しているところである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本願発明者は、特許文献1記載の発明に、更に、改良を加え、負荷側電路が接続されている複数の負荷それぞれのON/OFF切替を自動的に行えるようにし、また、前記負荷における電力使用量を自動的に検針して電力使用量計算を自動的に行えるようにして省力化を図り、更に、電力装置におけるボルトネジ締め付け接続部におけるボルトの緩みやコンセントの差し込み不足、ボルトネジ締め付け接続部などにおけるゴミ付着などによる漏電などを検知する等によって、火災に結びつく電気事故の発生を未然に防止するシステムの開発を行った。
【0007】
すなわち、この発明は、電源側からの電源側電路と、照明設備・機器、空調設備・機器、冷凍・冷蔵設備・機器、生産設備・機器のように電力の供給を受けて稼働する負荷や前記負荷、等に電力供給する電気的接続部となるコンセントなどに向かう負荷側電路とが、主幹ブレーカー、漏電ブレーカー等の電気機器を備えている受変電設備、配電盤、分電盤、電灯盤、動力盤、制御盤、ジャンクションボックスなどの電力装置を介して電気的に接続されているときに、前記負荷それぞれのON/OFF切替を自動的に行えるようにし、また、前記負荷における電力使用量を自動的に検針して電力使用量計算を自動的に行えるようにして省力化を図り、更に、前記電力装置におけるボルトネジ締め付け接続部におけるボルトの緩みやコンセントの差し込み不足、ボルトネジ締め付け接続部などにおけるゴミ付着などによる漏電などを検知する等によって、火災に結びつく電気事故の発生を未然に防止するシステムであるデスコンオペレーションセフティシステムを提案することを目的にしている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
[1]
電源側からの電源側電路と、複数の負荷にそれぞれ向かう複数の負荷側電路とが筐体内に配備されている電気機器を介して接続されている電力装置と、
複数の前記負荷側電路のそれぞれに配備されている複数の電源ON/OFFスイッチに対してあらかじめ設定されているタイミングで複数の前記負荷に対する前記負荷側電路を介した電力供給をON/OFFする電源ON/OFF切替信号を出力する電源ON/OFF切替信号出力手段と、
複数の前記負荷のそれぞれが、前記電源ON/OFF切替信号に従った稼働/停止状態にあることを検知し、複数の前記負荷それぞれの稼働/停止状態を把握して判定する稼働/停止状態把握・判定手段と、
複数の前記負荷のそれぞれにおける電力使用量を検知し、検知された前記負荷それぞれの電力使用量に基づいて前記負荷それぞれに対して請求される電力使用料金を算出する電力料金算出手段と、
複数の前記負荷側電路のそれぞれに接続されている複数の負荷側電路情報検知手段のそれぞれから前記負荷側電路それぞれにおける温度、電圧値、電流値、抵抗値それぞれの情報を常時取得し、取得した前記温度、前記電圧値、前記電流値、前記抵抗値の中のいずれかが前記負荷側電路それぞれに対してあらかじめ設定されている許容値の範囲にあるかどうかを判定する負荷側電路状態判定手段と、
前記負荷側電路状態判定手段によって、前記負荷側電路情報検知手段のそれぞれから取得した前記温度、前記電圧値、前記電流値、前記抵抗値の中のいずれかが前記負荷側電路それぞれに対してあらかじめ設定されている許容値の範囲を外れたと判定した場合であって当該判定が下された前記負荷側電路が電源供給ON状態の前記負荷側電路であるときに、前記負荷側電路を介した電力供給を遮断する信号を出力する第一の電力遮断手段と、
前記電源側電路と前記電気機器との間における電源側電路・電気機器間ボルト・ネジ接続部、複数の前記負荷側電路のそれぞれと前記電気機器との間における負荷側電路・電気機器間ボルト・ネジ接続部、複数の前記負荷側電路のそれぞれと前記電源ON/OFFスイッチとの間における負荷側電路・電源ON/OFFスイッチ間ボルト・ネジ接続部それぞれにおけるボルト締付強度値を取得し、取得された前記ボルト締付強度値があらかじめ設定されている許容ボルト締付値の範囲にあるかどうかを判定するボルト締付状態判定手段と、
前記ボルト締付状態判定手段によって、取得された前記ボルト締付強度値があらかじめ設定されている許容ボルト締付値の範囲を外れたと判定されたときに当該判定が下された前記電源側電路・電気機器間ボルト・ネジ接続部、前記負荷側電路・電気機器間ボルト・ネジ接続部、前記負荷側電路・電源ON/OFFスイッチ間ボルト・ネジ接続部を介した電力供給を遮断する信号を出力する第二の電力遮断手段と
を備えているデスコンオペレーションセフティシステム。
【0009】
[2]
前記負荷側電路それぞれに対してあらかじめ設定されている前記温度、前記電圧値、前記電流値、前記抵抗値の前記許容値における前記抵抗値の前記許容値が、前記負荷側電路が接続されている前記負荷に応じて許容される絶縁抵抗正常値であって、前記負荷が電源OFFである時の絶縁抵抗値が前記絶縁抵抗正常値より低下したときに、前記負荷側電路状態判定手段が、あらかじめ設定されている許容値の範囲を外れたと判定する
請求項1記載のデスコンオペレーションセフティシステム。
【0010】
[3]
複数の前記負荷は水道設備とガス使用機器とが配備されている建造物に配備されており、
前記水道設備における水道使用量を検知し、検知された前記水道使用量に基づいて前記水道設備に対して請求される水道使用料金を算出する水道料金算出手段と、
前記ガス使用機器おけるガス使用量を検知し、検知された前記ガス使用量に基づいて前記ガス使用機器に対して請求されるガス使用料金を算出するガス料金算出手段と
を更に備えている[1]又は[2]のデスコンオペレーションセフティシステム。
【0011】
[4]
前記電力料金算出手段は、前記建造物に配備されている複数の前記負荷の全体による電力使用量に基づいて前記建造物に配備されている複数の前記負荷の全体に対して請求される電力使用料金を算出する
[3]のデスコンオペレーションセフティシステム。
【0012】
[5]
前記稼働/停止状態把握・判定手段が把握している複数の前記負荷それぞれの稼働/停止状態に関する情報を、複数の前記負荷を管理している管理者が使用している管理者端末及び、複数の前記負荷の管理を担当している担当者が使用している担当者端末に対して提供する稼働/停止状態情報提供手段
を備えている[1]~[4]のいずれかのデスコンオペレーションセフティシステム。
【0013】
[6]
前記負荷側電路状態判定手段が、あらかじめ設定されている許容値の範囲を外れたと判定したときに、漏洩電流が発生したとして、前記判定が下された前記負荷側電路が接続されている前記負荷を管理している管理者が使用している管理者端末及び、前記判定が下された前記負荷側電路が接続されている前記負荷の管理を担当している担当者が使用している担当者端末に対して漏洩電流状態発生情報を提供する稼働/停止状態情報提供手段
を備えている[2]のデスコンオペレーションセフティシステム。
【発明の効果】
【0014】
この発明によれば、電源側からの電源側電路と、照明設備・機器、空調設備・機器、冷凍・冷蔵設備・機器、生産設備・機器のように電力の供給を受けて稼働する負荷や前記負荷、等に電力供給する電気的接続部となるコンセントなどに向かう負荷側電路とが、主幹ブレーカー、漏電ブレーカー等の電気機器を備えている受変電設備、配電盤、分電盤、電灯盤、動力盤、制御盤、ジャンクションボックスなどの電力装置を介して電気的に接続されているときに、前記負荷それぞれのON/OFF切替を自動的に行えるようにし、また、前記負荷における電力使用量を自動的に検針して電力使用量計算を自動的に行えるようにして省力化を図り、更に、前記電力装置におけるボルトネジ締め付け接続部におけるボルトの緩みやコンセントの差し込み不足、ボルトネジ締め付け接続部などにおけるゴミ付着などによる漏電などを検知する等によって、火災に結びつく電気事故の発生を未然に防止するシステムであるデスコンオペレーションセフティシステムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】この発明に係るデスコンオペレーションセフティシステムの一実施形態の構成を説明する概念図。
【
図2】この発明に係るデスコンオペレーションセフティシステムの一実施形態のシステム構成の一例を説明するブロック図。
【
図3】この発明に係るデスコンオペレーションセフティシステムの一実施形態のシステム構成の他の例を説明するブロック図。
【
図4】この発明に係るデスコンオペレーションセフティシステムの一実施形態におけるボルトネジ締め付け接続部における締め付けトルク測定データを収集する流れの一例を説明するブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
<21世紀の社会構造とデスコンオペレーションセフティシステム>
21世紀の社会構造は、ボーダーレス化により情報、交通、経済、文化の価値観は地球的視野と規模の動きの流動化は飛躍的に加速し、特に先進諸国の少子・高齢化は進み、経済産業は熟練した技術者及び技能職の人材の確保は、年ごとに困難になっている状況と思われる。
【0017】
情報化のIT・AI化の高度な発展に伴い、リアルなアナログ的生活様式よりデジタル化の勢いは、世界的に競争は激化し、それに伴い消費者の動向も、リアルな実店舗よりデジタル化によりネット通販が、社会の主流となっているのが実状である。
【0018】
デジタル化に伴い社会のインフラも、情報センター、物流センター、商業施設、複合施設等の建設増床により、エネルギー源の電力の需要が加速し電力の消費量と、ロボット、コンピュータ、電気設備のアイテムは増加し電気技術者は人材不足が進み、例えば建物施設の電気設備の作業開始の電源ONの稼動と、終了時の電源OFFの停止等を未だ人力により行なわれているのが現状と思われる。
【0019】
<デスコンオペレーションセフティシステムによる電気設備の電源ON・OFFの自動化による省力化>
建物設備のエネルギー源である電力の電灯設備の照明、コンセント等と動力設備の空調・換気、昇降機、シャッター、自動ドア、冷蔵・冷凍設備等と製品を生産するプロセス機器、厨房機器等及び物流センターの搬送収納、品出し機器等とコンピュータの電源等の、例えば、始業、開店、作業開始時の電源ONの作業と、終業、閉店、作業終了時の電源OFFの作業は、従来、電気技術者または管理者が対応しているのが実状と思われる。
【0020】
この場合、例えば、大規模の商業設備は面積が広く、階数も3階~4階あり開店前の準備作業、開店前60分、開店30分前に、照明の点灯、空調換気設備の稼動、閉店10分前に客用昇降機等と同一フロアでもエリア別、厨房の作業室及び階数別に電源をONする必要があり、尚且つ前記の電源ON設備が正常に稼動しているかは、人的管理で現地での目視点検でコントロール盤等で確認する必要がある。
【0021】
物流センター等も作業開始時と終了時には、照明、空調、換気、搬送コンベア、ピッキング、収納、品出し等の昇降リフター等の電源ONの作業と終了時の電源OFFの作業は必要である。尚、24時間稼動する工場は該当設備機器の電源装置が正常か否か確認する必要があると思われる。
【0022】
デスコンオペレーションセフティシステムでは、本システムを構成するコンピュータからなるサーバ装置に、該当建物の開店、始業時間を、例えば、フロア別、エリア別、部屋別、設備別等に電灯設備の点灯時間、設備機器の稼動時間等と閉店、終業時間等を予めプログラムに入力記憶させ、前記のフロア別、エリア別、部屋別、設備別等に、例えば、分電盤、制御盤に設置した、該当設備のマグネットスイッチまたはデスコンスイッチ等により、電源をONして該当の分電盤、制御盤が稼動して、人的作業を必要としないシステム稼動を可能にしている。
【0023】
該当建物が終業、閉店時は前記の分電盤、制御盤に設置したマグネットスイッチまたはデスコンスイッチが電源OFFの稼動により、照明の消灯、該当設備の停止、シャッターのクローズ等が人的操作を必要としないシステム稼動である。デスコンオペレーションセフティシステムでは、フロア別、エリア別、部屋別、設備別等に電灯設備の点灯時間、設備機器の稼動時間等と閉店、終業時間などをあらかじめ記憶しておくことで、あらかじめ定めてある時刻に人的操作を必要とすることなく、電源のON、OFFを行うことができる。例えば、建物の出入り口のシャッターの開閉では、シャッターを下ろす指示制御をデスコンオペレーションセフティシステムが行う際に、あらかじめ定めてある、例えば、2~5分前から、シャッターの近傍に設置してあるスピーカーから、シャッターが閉鎖される時刻に近づいたことを、連続して放送して、シャッターの近辺に音声告知しつつ、あらかじめ定められている所定の時刻になった時点でシャッターを自動的に下ろす制御を行うことができる。また、開店時でシャッターを開く際にも、あらかじめ定めてある、例えば、1~3分前から、シャッターの近傍に設置してあるスピーカーから、シャッターが開かれる時刻に近づいたことを、連続して放送して、シャッターの近辺に音声告知しつつ、あらかじめ定められている所定の時刻になった時点でシャッターを自動的に上げて、シャッターを開く制御を行うことができる。
【0024】
デスコンオペレーションセフティシステムでは、前記設備が照明の点灯、設備機器の稼動について、熟練した技術者または管理者が、フロア別、エリア別、部屋別等で空調・換気、昇降機、シャッター、製造プロセス、搬送、ピッキング、収納リフター等を現地または、コントロール盤、等で目視確認する必要があり相当の労力を要し、必要な人員の確保を要していたが、電灯設備の照明の点灯、消灯して設備機器の稼動停止について、プログラムにより、設定された時間、フロア、エリア、部屋別等についてプログラム通りの正常に稼動したか、または稼動していないかを検知、照合し判断することができる。
【0025】
デスコンオペレーションセフティシステムでは、前記の電灯設備の点灯、消灯と動力設備の稼動、停止の状態が正常か、異常かを関係者のパソコン、タブレット、スマートフォンに音声、画像、数値を送信し、関係者は全自動で建物設備の状態をリモートで監視確認ができる判断制御可能である。デスコンオペレーションセフティシステムでは、受変電設備、配電盤、分電盤、または各設備等と、所定のフロア、エリア、場所、部屋、位置、等にデジタルカメラを設置し、あらかじめ定めた時間及び必要なときに任意的に、関係者は全自動で状態をリモートで監視確認ができる判断制御可能なシステムである。
【0026】
デスコンオペレーションセフティシステムでは、デジタルカメラを所定の場所に設置し、前記各設備機器の電源ON、OFFがプログラム通りに正常に稼動しているか、否かを、関係者のパソコン、タブレット、スマートフォンに音声、画像を送信し、リモート監視確認、記録ができる。
【0027】
<デスコンオペレーションセフティシステムによる光熱費の電気・ガス・水道の使用量の検針と使用料金の演算と各部門、取引先への請求>
デスコンオペレーションセフティシステムでは、本システムを構成するコンピュータからなるサーバ装置に、当該建物のフロア別、エリア別、部屋別、設備別等と取引先、部門別等が消費する電力量、ガス量、水道等の使用量の検針と単価、料金、消費税を演算して、該当建物、テナント、取引先等に、該当建物の事務所、部門別、取引先及び本部のパソコン、タブレット、スマートフォンに音声、画像、数値を送信し、尚且つプリンターと連結し、例えば月末締めの使用量で請求金額を演算作成し、相手先の連結したプリンターで印刷し、月初に請求できる。
【0028】
デスコンオペレーションセフティシステムでは、電力量計の検針電力量kW/hと単価、マイコンガスメータ等の検針ガス量㎥/hと単価、電子式水道メータ等の検針水道量㎥/hと単価を法令で定められた消費税と該当建物の使用量、単価、取引先別の使用量、単価、部門別の使用量、単価と消費税のプログラムがあり、それぞれ定められた単価で、請求金額を演算して消費税を加算して正確な請求金額と、前記パソコン、タブレット、スマートフォンに音声、画像、数値を送信し、連結したプリンターで印刷し、従来は光熱費の電力量、ガス量、水道量のフロア別、エリア別、部屋別、設備別等に検針し、請求書を演算し書類を作成し、郵送等で請求していた人的費用と郵送費を全て省力化できる。すなわち、上述したように、コンピュータプログラムを用いたコンピュータとネットワークを活用した処理により、相手先のパソコン、タブレット、スマートフォンに電子情報と届けて、しかも、請求書の様式(フォーム)で印刷され得る電子情報としてとどけることで、従来は、検針し、請求書を演算し書類を作成し、郵送等で請求していた人的費用と郵送費を全て省力化できる。
【0029】
デスコンオペレーションセフティシステムでは、前記の当該建物、テナント、取引先、部門別、設備別等の電力量、ガス量、水道量が検針され、該当別の使用量、単価、消費税の請求金額が定められた時期に自動的に送信され、相手先が請求使用量、請求金額を受信、確認したかをVPNの通信で関係者のパソコン、タブレット、スマートフォンに音声、画像、数値を送信し、関係者が受信したら、送信者へ確認済の通知を送信の機能の手段を特徴とする。受信した関係者は、フロア別、エリア別、部屋別、設備別等に検針されている状態を、これらの近傍の所定位置に配備されているデジタルカメラを介して画像情報で確認することが可能なシステムである。
【0030】
前記相手先が光熱費の請求使用量、単価、金額、消費税の請求金額を確認しなければ相手先へパソコン、タブレット、スマートフォンで請求金額の確認について音声、画像、数値を送信する制御手段を備えている構成にすることができる。
【0031】
デスコンオペレーションセフティシステムでは、使用量、単価、金額、消費税の合計金額の請求を受けた相手先が自動的にプリンターで印刷ができるシステムになっている。
【0032】
デスコンオペレーションセフティシステムでは、デジタルカメラを各検針メータに設置し、画像を記録することにより、検針の電力量、ガス量、水道量の検針メータが正常に稼動しているか、否か、関係者のパソコン、タブレット、スマートフォンに音声、画像を送信し、リモート監視確認、記録ができるシステムになっている。
【0033】
<デスコンオペレーションセフティシステムの特性>
社会経済の世界的な広がりと情報通信、交通機関等の発展により人、物の流れの高速化と、リアルな世界よりデジタルシステムの高度流動化の拡大により、情報センター、物流センター、高度複合建物、商業施設、工場、オフィス、高層マンション、病院高度先端医療建物等と、人々の生活様式もデジタル化が進み、建物施設のエネルギー源の電力の需要と、電気装置及び電気器具等のアイテムは格段に広がり、産業構造に電力量の消費は増加し比例して、電気設備の要因により焼損、電気火災事故は増加していると思われる。
【0034】
電気火災事故の直接的要因の一つに、高圧受変電設備と、低圧設備の配電盤、分電盤、制御盤と幹線、分岐幹線、配線等の電気設備の接続金具のボルト、コネクター、ネジ等の締付、挿入部分及び端末コンセント、スイッチの差込接続金具の経年劣化、金属疲労及び幹線、分岐幹線配線の絶縁材の破損、トラッキング現象等と製造物、電気器具製品の事故等が要因であると思われる。
【0035】
前記の電気火災事故及び焼損事故の要因のなかで、発生率が高く、構造的に常時隠蔽のキャビネットにより発見が難しく、一般的に4~6年程度より散見され、例えば、5~7年以上等経過すれば発生率が高くなる。例えば、受変電設備、配電盤、分電盤、制御盤、端末コンセント及び電気製品の電気接続金具のボルト、コネクター、タップ、ネジ等は電源ON・OFF時または、電気接続器具部分の通電時の発熱による膨張と、電源OFF時の温度が低下し金具部分の収縮等による緩み、隙間等の離隔距離が発生し、緩み、隙間、離隔距離により、電流のアーク、トラッキング現象等が発生し絶縁材の溶融により、該当金具が発熱し高温度になり、受変電設備、配電盤、分電盤、制御盤、端末コンセント等と幹線、分岐幹線、配線等が燃えて、電気火災事故の要因と思われる。
【0036】
前記の受変電設備、配電盤、分電盤、制御盤、端末コンセント等に付着したゴミ、トラッキング現象等が、電極の(+)と(-)の絶縁機能の分離を(+)と(-)を通電させ、ゴミ付着部の接続金具が漏電発火して、該当部が発熱し高温度になり、幹線、分岐幹線、配線等の絶縁材が溶融し、燃えて火災となるのが一般的であると思われる。
【0037】
デスコンオペレーションセフティシステムでは、前記の受変電設備、配電盤、分電盤、制御盤、端末コンセントのボルト、コネクター、ネジ等の接続金具の緩みを電流、電圧、温度が、該当盤の正常な電流値、電圧値、温度値を入力、記憶し、前記の接続金具の緩み、隙間等による離隔距離が発生したり、該当部分にゴミが付着して(+)と(-)の電極の絶縁機能が低下、通電すれば、電流値、電圧値が突出し、また温度上昇等の異常数値を検知すれば、関係者のパソコン、タブレット、スマートフォンに音声、画像、数値を送信し、該当回路をマグネットスイッチ、デスコンスイッチ、デスコンブレーカ、漏電ブレーカ等で自動的に遮断する制御が可能である。
【0038】
デスコンオペレーションセフティシステムでは、建物の高圧受変電設備の幹線の金属接続は、例えば、鋼製のボルトM14~M24等のボルト径が一般的に使用されボルトの最高締付強度のトルクの強度区分はM4~M24等が一般的な強度区分である。
【0039】
高圧受変電設備の、例えば、金属接続の鋼製ボルトM16場合は、ボルトの参考締付けトルクは強度区分6.8の場合は180N・m程度であり、その強度の値はボルトの緩み、隙間等の離隔距離は無く許容値内である。
【0040】
低圧設備の配電盤、分電盤の鋼製ボルトは、例えば六角ボルト径M8の場合は強度区分6.8の参考締付けトルク5.19N・m程度であり、その強度の値はボルトの緩み、隙間等の離隔距離は無く許容値内である。
【0041】
低圧設備の電灯盤、動力盤、制御盤、端末コンセントの分岐幹線及び配線の金属接続のネジは、例えばネジの径M4~M24程度が主に設置され、M4の強度区分6.8の参考締付けトルク2.57N・m程度であり、その強度の値はボルト、ネジの緩み、隙間等の締付けトルクの公差は、例えば±5~±10%程度等を許容値内が一般的である。
【0042】
デスコンオペレーションセフティシステムでは、前記の高圧受変電設備、低圧の配電盤、分電盤、制御盤、端末コンセントの電流値、電圧値、温度と電源OFF時の絶縁抵抗測定値を正常な基準値として、入力記憶する判断手段を備えている。
【0043】
前記の高圧受変電設備と低圧設備の配電盤、分電盤、制御盤の幹線、分岐幹線の接続金具または端末のコンセント及び電気器具に可燃物の、例えば紙、布、ゴミ、粉塵等と電気器具の絶縁不良、接続部の隙間、緩み等と分岐幹線配線の断線、コード絶縁部材の破損等により、前記の配電盤、分電盤、制御盤等と端末コンセントと電気器具の接続配線が温度上昇と漏れ電流を検知して、前記受変電設備、配電盤、分電盤、制御盤に設置した電流計、温度センサーを検知し、前記の年間1月~12月の月別、営業通電時と電源OFF時の24時間の1時間別の電流値と温度を予め記憶した数値より突出上昇と、電源OFF時の絶縁抵抗値と予め絶縁抵抗正常値を記憶した数値より低下すれば、絶縁抵抗の低下により漏洩電流発生として、判断する手段を備えている。
【0044】
例えば、低圧屋内配線の絶縁抵抗は、電路の使用電圧が300V以下に区分されていて対地電圧が150V以下の場合、絶縁抵抗値0.1MΩ、電路の使用電圧が300V以下に区分されていて対地電圧が150Vを超える場合、絶縁抵抗値0.2MΩ、対地電圧が300Vを超える場合、絶縁抵抗値0.4MΩである。
【0045】
これらの絶縁抵抗値を許容する正常な値とし、検知できた絶縁抵抗値がこれらの値よりも低下していれば漏洩状況が発生していると判断し、管理者が使用している管理者端末及び、担当者が使用している担当者端末に対して通知することが可能である。
【0046】
漏洩電流が発生すれば、関係者のパソコン、タブレット、スマートフォンに音声、画像、数値をリアルタイムに送信し、該当回路マグネットスイッチまたはデスコンスイッチまたはデスコンブレーカが自動的に遮断する制御手段を備えている。
【0047】
前記の受変電設備、配電盤、分電盤、制御盤の幹線、分岐幹線の接続金具または端末のコンセント及び電気器具の温度が上昇すれば、関係者のパソコン、タブレット、スマートフォンに音声、画像、数値をリアルタイムに送信する手段を備えている。
【0048】
デスコンオペレーションセフティシステムでは、前記の漏洩電流、温度上昇の該当受変電設備、配電盤、分電盤、制御盤のマグネットスイッチまたはデスコンスイッチまたはデスコンブレーカ等を自動的に遮断する制御が可能である。
【0049】
デスコンオペレーションセフティシステムでは、前記の高圧受変電設備の、例えば、金属接続の鋼製ボルトM16場合の強度区分6.8の参考締付けトルクは180N・m程度と、低圧設備の配電盤、分電盤の六角ボルト径M8の場合は強度区分6.8の参考締付けトルク5.19N・m程度を入力記憶して、例えば関係者が日常、週次、月次、年次点検時に建物別、フロア別、エリア別、部屋別、設備別等の数値を入力し、前記の記憶した数値に照合し、例えば締付トルクが低下変化していれば、該当建物別、フロア別、エリア別、部屋別、設備別に関係者のパソコン、タブレット、スマートフォンに音声、画像、数値をリアルタイムに送信する手段を備えている。
【0050】
前記の電流値、電圧値、温度と電源OFF時の絶縁抵抗測定値が記憶した、正常値の電流値、電圧値、温度と電源OFF時の絶縁抵抗測定値が記憶した数値より、突出異常の数値であれば、該当受変電設備、配電盤、分電盤、制御盤と該当回路マグネットスイッチまたはデスコンスイッチまたはデスコンブレーカ等が自動的に遮断する制御手段を備えている。
【0051】
前記の高圧受変電設備の、例えば金属接続の鋼製ボルトM16場合の強度区分6.8の参考締付けトルクは180N・m程度と、低圧設備の配電盤、分電盤の六角ボルト径M8の場合は強度区分6.8の参考締付けトルク5.19N・m程度の定期点検時の日常、週次、月次、年次点検時に前記、締付トルクが低下変化していれば該システムは検知照合し異常低下を判断手段を特徴し、関係者のパソコン、タブレット、スマートフォンに音声、画像、数値をリアルタイムに送信する手段を備えている。
【0052】
前記の締付トルク数値が低下変化していれば、該当回路の例えば、マグネットスイッチまたはデスコンスイッチまたはデスコンブレーカが自動的に遮断する制御手段を備えている。
【0053】
前記の高圧受変電設備の、例えば金属接続の鋼製ボルトM16場合の強度区分6.8の参考締付けトルクは180N・m程度と、低圧設備の配電盤、分電盤の六角ボルト径M8の場合は強度区分6.8の参考締付けトルク5.19N・m程度と、例えば低圧設備の配電盤、分電盤、制御盤、端末のコンセント等の接続器具のネジは通常、ネジの径はM4~M20程度が使用され、強度区分6.8の参考締付けトルクは2.57~357N・m程度であり、その強度の値はボルト、ネジ、コネクタ等の緩み、隙間等の離隔距離は無い値であり、その値を該システムは記憶して緩み、隙間等の離隔距離は 無く、許容値内であると記憶する手段を備えている。
【0054】
幹線及び分岐幹線配線の電気接続金具のタップ、コネクタの隙間、離隔距離は、例えば直径1M/M以下程度の電気的スパーク等は、発生しない正常のクリアランスであり、その時の該当受変電設備、分電盤、制御盤の例えば、回路切替スイッチのマグネットスイッチまたはデスコンスイッチまたはデスコンブレーカの電流値、電圧値、温度と電源OFF時の絶縁抵抗測定値の数値を、例えば営業時の午前、午後、閉店時の夜間、深夜、早朝と、1時から24時迄の1時間別と春、夏、秋、冬の4月~3月迄の月別の電流値、電圧値、温度と電源OFF時の絶縁抵抗測定値の数値を入力記憶して、定期点検時の日常、週次、月次、年次点検時に前記、電流値、電圧値、温度と電源OFF時の絶縁抵抗測定値が記憶した数値より、電流値、電圧値、温度等が突出上昇の数値と絶縁抵抗値が低下した数値であれば、関係者のパソコン、タブレット、スマートフォンに音声、画像、数値をリアルタイムに送信する手段を備えている。
【0055】
デスコンオペレーションセフティシステムでは受変電設備、配電盤、分電盤、制御盤、ジャンクションボックス、コンセント、電気器具、プロセス製造機、搬送設備等のボルト、ネジ、コネクタ等の締付時の数値、絶縁抵抗値と前記、受変電設備、配電盤、分電盤、制御盤、ジャンクションボックス、コンセント、電気器具、プロセス製造機、搬送設備等及び稼動前後の電源ONとOFF時の絶縁抵抗値の低下を検知すれば、漏洩電流が発生していると判断し、関係者のパソコン、タブレット、スマートフォンに音声、画像、数値をリアルタイムに送信する手段を備えている。
【0056】
前記の絶縁抵抗値は、例えば低圧回路の300V以下で対地電圧が150V以下の場合は0.1MΩ、対地電圧が150Vを超える場合は0.2MΩ以上等とし、300Vを超える場合は0.4MΩ等とする。前記の絶縁抵抗が許容値以下であれば、該当回路の例えば、マグネットスイッチまたはデスコンスイッチまたはデスコンブレーカが自動的に遮断する制御手段を特徴とする。また、高圧回路600V以上は、6MΩ以上等を許容値として判断する手段を特徴とする。
【0057】
デスコンオペレーションセフティシステムは、前記の受変電設備、配電盤、分電盤、制御盤等及び点検者のヘルメット等にデジタルカメラを設置し、画像を記録することにより、関係者のパソコン、タブレット、スマートフォンに音声、画像を送信し、リモート監視確認、記録ができるシステムである。
【0058】
デスコンオペレーションセフティシステムは、前記の各設備の所定の電流値、電圧値、温度、絶縁抵抗値を入力記憶し、検知した電流値、電圧値、温度と開店前後及び始業前後の電源OFF時の絶縁抵抗値で、各設備が正常に稼動しているか、異常かを判断し、関係者のパソコン、タブレット、スマートフォンへ定期的及び異常時に音声、画像、数値を送信する手段を備えている。
【0059】
<デスコンオペレーションセフティシステムの実施形態>
デスコンオペレーションセフティシステムの一実施形態を
図1~
図4を参照して説明する。
【0060】
図1図示のデスコンオペレーションセフティシステム50は、電力装置1と、電源ON/OFF切替信号出力手段8と、稼働/停止状態把握・判定手段9と、電力料金算出手段10と、負荷側電路状態判定手段11と、ボルト締め付け状態判定手段12と、稼働/停止状態情報提供手段13と、第一の電力遮断手段14と、第二の電力遮断手段15と、水道使用料金算出手段16と、ガス使用料金算出手段17とを含んで構成されている。
【0061】
電力装置1は、電源側からの電源側電路3と負荷に向かう複数の負荷側電路4とが筐体内に配備されている電気機器2を介して電気的に接続されているものである。
図1では1本の負荷側電路4のみを図示しているが、
図2、
図3図示のように、電気機器2としての主幹ブレーカーから複数の負荷のそれぞれに向かう複数の負荷側電路が伸びている。このような電力装置1は、例えば、種々の受変電設備、配電盤、分電盤、電灯盤、動力盤、制御盤、リモート制御装置盤、配電盤や分電盤などと機器・器具間の延長コードまたは配線の分岐配線接続のジャンクションボックスなどである。
【0062】
電気機器2としては、上述した電力装置1を構成する筐体内に配備されていて、電源側からの電源側電路3と負荷に向かう複数負荷側電路4との間で電気的接続を図るもので、例えば、主幹ブレーカー、漏電ブレーカーなどがあげられる。
【0063】
負荷側電路4のそれぞれが向かっている負荷は、照明設備・機器、空調設備・機器、冷凍・冷蔵設備・機器、生産設備・機器のように電力の供給を受けて稼働する負荷であって、例えば、原動機、昇降機、空調設備、換気設備、照明設備、冷蔵・冷凍ケース、冷蔵庫・冷凍庫、計測器、コンピュータ機器、監視カメラ、医療機器、通信装置、等、電力の供給を受けて稼働する電力・電気装置・機器であって、建物などの内外を問わずに配備されて使用される電力・電気装置・機器、電車・車・航空機・船などの乗り物・移動手段に配備されて使用される電力・電気装置・通信装置・機器などが含まれる。
【0064】
電力装置1の近傍に、電力装置1を、常時、あるいは、撮影開始指示入力を受けたときに撮影するデジタルカメラ41が配備されている。
【0065】
電源ON/OFF切替信号出力手段8は、
図2にマグネットスイッチ、
図3にマグネットスイッチ又はデスコンスイッチとして表示されている、複数の負荷側電路4のそれぞれに配備されている複数の電源ON/OFFスイッチに対してあらかじめ設定されているタイミングで複数の前記負荷のそれぞれに対する負荷側電路4を介した電力供給をON/OFFする電源ON/OFF切替信号を出力する処理を行う。
【0066】
例えば、デスコンオペレーションセフティシステムを構成するコンピュータからなる、
図2、
図3にクラウドサーバと表示されている装置に、デスコンオペレーションセフティシステムにより管理される建物、等の開店、始業時間を、例えば、フロア別、エリア別、部屋別、設備別等に、電灯設備の点灯時間、設備機器の稼動時間等のデータを、また、閉店、終業時間等のデータを入力記憶させ、前記のフロア別、エリア別、部屋別、設備別等に、例えば、分電盤、制御盤に設置した、該当設備の電源ON/OFFスイッチ(マグネットスイッチまたはデスコンスイッチ等)により、電源をONあるいはOFFさせることで、該当の分電盤、制御盤を稼動させ、あるいは稼働停止させることで、人的作業を必要としない管理を可能にしている。
【0067】
稼働/停止状態把握・判定手段9は、複数の前記負荷のそれぞれが、前記電源ON/OFF切替信号に従った稼働/停止状態にあることを検知し、複数の前記負荷それぞれの稼働/停止状態を把握して判定する処理を行う。
【0068】
負荷側電路4のそれぞれが接続されている負荷(例えば、
図3の電灯負荷(1F照明)、電灯負荷(1Fコンセント)、等や、動力負荷(1F空調機)、動力負荷(2F空調機)、動力負荷・制御盤、等)にはそれぞれの稼働状況を検知して有線または無線のネットワークを介してデスコンオペレーションセフティシステムを構成するコンピュータからなる
図2、
図3にクラウドサーバと表示されている装置に対して各負荷の状態(稼働状態であるか、停止状態であるか)を通知・出力する稼働/停止状態通知手段が備えられている構成にすることができる。
【0069】
この各負荷に配備されている稼働/停止状態通知手段から取得した情報(各負荷の稼働状態に関する情報)に基づいて、稼働/停止状態把握・判定手段9が、複数の前記負荷のそれぞれが、前記電源ON/OFF切替信号に従った稼働/停止状態にあることを検知し、複数の前記負荷それぞれの稼働/停止状態を把握して判定する処理を行う。
【0070】
例えば、電源ON/OFF切替信号出力手段8によってOFFからONへの切り替え信号が出力されている電源ON/OFFスイッチ(マグネットスイッチまたはデスコンスイッチ等)が配備されている負荷側電路4に接続されている負荷から稼働状態にあることを示す信号を受け取っておれば、稼働/停止状態把握・判定手段9は、当該負荷は正常に稼働している、と判定する。
【0071】
一方、電源ON/OFF切替信号出力手段8によってONからOFFへの切り替え信号が出力されている電源ON/OFFスイッチ(マグネットスイッチまたはデスコンスイッチ等)が配備されている負荷側電路4に接続されている負荷から稼働状態にあることを示す信号を受け取ったときや、電源ON/OFF切替信号出力手段8によってOFFからONへの切り替え信号が出力されている電源ON/OFFスイッチ(マグネットスイッチまたはデスコンスイッチ等)が配備されている負荷側電路4に接続されている負荷から稼働状態にないことを示す信号を受け取ったときには、稼働/停止状態把握・判定手段9は、当該負荷は正常に稼働していない、と判定することになる。
【0072】
稼働/停止状態情報提供手段13は、稼働/停止状態把握・判定手段9が把握している複数の前記負荷それぞれの稼働/停止状態に関する情報を、複数の前記負荷を管理している管理者が使用している管理者端末31及び、複数の前記負荷の管理を担当している担当者が使用している担当者端末32a、32b、32c、32dに対して、有線又は無線のネットワークを介して、提供する処理を行う。
【0073】
管理者端末31は、モニタなどの画像情報表示手段を備えているパーソナルコンピュータ等によって構成することができる。担当者端末32a、32b、32c、32dは、本発明のシステム運用用のアプリケーションがダウンロードされているスマートフォンなどの携帯端末によって構成することができる。
【0074】
稼働/停止状態情報提供手段13は、稼働/停止状態把握・判定手段9が上述したように、負荷は正常に稼働していない、と判定したときにだけ、当該負荷の稼働/停止状態に関する情報(正常に稼働していないという情報)を、当該負荷を管理している管理者が使用している管理者端末31及び、当該負荷の管理を担当している者が使用している担当者端末32a、32b、32c、32dに対して提供する処理を行うようにすることができる。
【0075】
この場合、各負荷の近傍にデジタルカメラを配備しておき、当該デジタルカメラで取得する画像情報、映像情報を、有線または無線のネットワークを介してデスコンオペレーションセフティシステムを構成するコンピュータからなる
図2、
図3にクラウドサーバと表示されている装置で取得するようにしておき、「正常に稼働していない」と判定された負荷のその時点の映像情報を一緒に管理者端末31、担当者端末32aへ提供するようにすることもできる。
【0076】
電力料金算出手段10は、複数の前記負荷のそれぞれにおける電力使用量を検知し、検知された前記負荷それぞれの電力使用量に基づいて前記負荷それぞれに対して請求される電力使用料金を算出する処理を行う。
【0077】
これは、例えば、
図2、
図3に図示したように、各負荷に電力供給する各負荷側電路4に電力量計を配備しておくことで各負荷における電力使用量を検知し、それを、有線又は無線のネットワークを介してデスコンオペレーションセフティシステムを構成するコンピュータからなる
図2、
図3にクラウドサーバと表示されている装置が取得するようにし、あるいは、各負荷そのものにそれぞれ電力量計を配備しておくことで各負荷における電力使用量を検知し、それを、有線又は無線のネットワークを介してデスコンオペレーションセフティシステムを構成するコンピュータからなる
図2、
図3にクラウドサーバと表示されている装置が取得するようにし、取得した電力量に基づいて電力料金算出手段10が、複数の前記負荷のそれぞれにおける電力使用量を検知し、検知された前記負荷それぞれの電力使用量に基づいて前記負荷それぞれに対して請求される電力使用料金を算出する形態にすることができる。
【0078】
上述した複数の負荷が建造物に配備されている場合、電力料金算出手段10は、当該建造物に配備されている複数の前記負荷の全体による電力使用量に基づいて当該建造物に配備されている複数の前記負荷の全体に対して請求される電力使用料金を算出する処理を行う形態にすることもできる。この場合、例えば、
図3で主幹ブレーカーの直後に配備されている電力量計で建造物に配備されている複数の前記負荷の全体による電力使用量を検出する形態にすることができる。
【0079】
すなわち、この実施形態のデスコンオペレーションセフティシステムでは、本システムを構成するコンピュータからなるサーバ装置に、複数の負荷が配備されている建物のフロア別、エリア別、部屋別、設備別等と取引先、部門別等が消費する電力量の検針結果と、電力料金の単価から電力使用料金、消費税を演算して、該当建物、テナント、取引先等に、該当建物の事務所、部門別、取引先ごとの電力料金を電力料金算出手段10によって算出することができる。電力料金算出手段10によって算出された電力料金は、取引先、等の管理者端末31(本部のパソコン、タブレット、スマートフォン、等)に有線または無線のネットワークを介して、この実施形態のデスコンオペレーションセフティシステムでは、本システムを構成するコンピュータからなるサーバ装置から、情報提供する形態にすることができる。この場合、取引先、等の管理者端末31(本部のパソコン、タブレット、スマートフォン、等)で請求書の様式(フォーム)で印刷され得る電子情報として提供することができる。
【0080】
負荷側電路状態判定手段11は、複数の負荷側電路4のそれぞれに接続されている複数の負荷側電路情報検知手段(
図1に図示されている電線温度センサ6、電圧・電流・抵抗計測器5)のそれぞれから負荷側電路4それぞれにおける温度、電圧値、電流値、抵抗値それぞれの情報を常時取得し、取得した前記温度、前記電圧値、前記電流値、前記抵抗値の中のいずれかが負荷側電路4それぞれに対してあらかじめ設定されている許容値の範囲にあるかどうかを判定する処理を行う。
【0081】
第一の電力遮断手段14は、負荷側電路状態判定手段11によって、前記負荷側電路情報検知手段のそれぞれから取得した前記温度、前記電圧値、前記電流値、前記抵抗値の中のいずれかが前記負荷側電路4それぞれに対してあらかじめ設定されている許容値の範囲を外れたと判定した場合であって当該判定が下された前記負荷側電路4が電源供給ON状態の前記負荷側電路4であるときに、前記負荷側電路4を介した電力供給を遮断する信号を出力する処理を行う。
【0082】
負荷側電路4が接続されているそれぞれの負荷に応じて許容される電線温度値、電圧値、電流値、抵抗値がそれぞれあらかじめ設定されている。例えば、負荷が空調機器の場合、原動機の場合、コンピュータなどの精密機器の場合、医療機器、等々などの場合に応じて、それぞれ許容される電線温度値、電圧値、電流値、抵抗値が異なる。この許容される値を越えてしまうと、機器の損傷や、動作不良などが発生することがある。そこで、負荷側電路4が接続されている負荷に応じてそれぞれ負荷側電路監視温度・電圧・電流・抵抗値があらかじめ設定されており、これとの比較が負荷側電路状態判定手段11によって行われる。
【0083】
上述した受変電設備、配電盤、分電盤、制御盤の幹線、分岐幹線の接続金具または端末のコンセント及び電気器具に可燃物の、例えば紙、布、ゴミ、粉塵等と電気器具の絶縁不良、接続部の隙間、緩み等と分岐幹線配線の断線、コード絶縁部材の破損等の事態にいたると、負荷側電路4が接続されている負荷に応じてそれぞれあらかじめ設定されている(即ち、許容されている)負荷側電路監視温度・電圧・電流・抵抗値の範囲を逸脱する事態が、負荷側電路4が接続されている負荷に対する電力供給が行われている電源供給ON状態で発生する発生することがある。
【0084】
この場合、第一の電力遮断手段14によって、電源供給ON状態にある当該負荷側電路4に配備されているON/OFF切り替えスイッチに対してOFFに切り替える信号が出力され、電力供給が遮断されることになる。
【0085】
なお、負荷側電路状態判定手段11は、負荷側電路4が接続されている負荷に応じて許容される電線温度値、電圧値、電流値、抵抗値の中の抵抗値が、負荷側電路4が接続されている負荷に応じて許容される絶縁抵抗正常値であって、当該負荷が電源OFFである時の絶縁抵抗値が、予め記憶されている絶縁抵抗正常値より低下したときに、漏洩電流発生として判断することがある。負荷側電路4それぞれに対してあらかじめ設定されている前記温度、前記電圧値、前記電流値、前記抵抗値の前記許容値における前記抵抗値の前記許容値が、前記負荷側電路4が接続されている前記負荷に応じて許容される絶縁抵抗正常値であって、前記負荷が電源OFFである時の絶縁抵抗値が前記絶縁抵抗正常値より低下したときに、負荷側電路状態判定手段11が、あらかじめ設定されている許容値の範囲を外れたと判定するものである。
【0086】
負荷側電路状態判定手段11がこのような判定を行った場合には、漏洩電流が発生したとして、上述した稼働/停止状態情報提供手段13が、前記判定が下された負荷側電路4が接続されている前記負荷を管理している管理者が使用している管理者端末31及び、前記判定が下された負荷側電路4が接続されている前記負荷の管理を担当している担当者が使用している担当者端末32a、32b、32c、32dに対して、有線又は無線のネットワークを介して、漏洩電流状態発生情報を提供することになる。
【0087】
ボルト締付状態判定手段12は、電源側電路3と電気機器2との間における電源側電路・電気機器間ボルト・ネジ接続部、複数の負荷側電路4のそれぞれと電気機器2との間における負荷側電路・電気機器間ボルト・ネジ接続部、複数の負荷側電路4のそれぞれと電源ON/OFFスイッチとの間における負荷側電路・電源ON/OFFスイッチ間ボルト・ネジ接続部それぞれにおけるボルト締付強度値を取得し、取得されたボルト締付強度値があらかじめ設定されている許容ボルト締付値の範囲にあるかどうかを判定する処理を行う。
【0088】
第二の電力遮断手段15は、ボルト締付状態判定手段13によって、取得されたボルト締付強度値があらかじめ設定されている許容ボルト締付値の範囲を外れたと判定されたときに当該判定が下された電源側電路・電気機器間ボルト・ネジ接続部、負荷側電路・電気機器間ボルト・ネジ接続部、負荷側電路・電源ON/OFFスイッチ間ボルト・ネジ接続部を介した電力供給を遮断する信号を出力する処理を行う。この場合、第二の電力遮断手段15は、ボルト締付状態判定手段13によって、取得されたボルト締付強度値があらかじめ設定されている許容ボルト締付値の範囲を外れたと判定された電源側電路・電気機器間ボルト・ネジ接続部、負荷側電路・電気機器間ボルト・ネジ接続部、負荷側電路・電源ON/OFFスイッチ間ボルト・ネジ接続部に接続されている各負荷側電路4に配備されている電源ON/OFFスイッチに対して当該負荷側電路4を介した電力供給をOFFする信号を出力する処理を行うことになる。
【0089】
電源側電路・電気機器間ボルト・ネジ接続部、負荷側電路・電気機器間ボルト・ネジ接続部、負荷側電路・電源ON/OFFスイッチ間ボルト・ネジ接続部それぞれにおけるボルト締付強度値は、
図4に図示したように、トルクレンチ等を用いて、一日に一回、あるいは、週に一回、月に一回、等の間隔で計測される。
【0090】
計測によって得られたボルト締付強度値は、有線あるいは無線のネットワークを介して、デスコンオペレーションセフティシステムを構成するコンピュータからなる
図2、
図3にクラウドサーバと表示されている装置にて取得され、ボルト締付状態判定手段12によって、各ボルト・ネジ接続部に対してあらかじめ設定されている許容締め付け強度の範囲にあるかどうか判定され、例えば、計測された締め付け強度が許容締め付け強度より、例えば、-10%を越える等して低下している場合に、締め付け強度不足という判定が下される。こうして、締め付け強度不足という判定が下されたボルト・ネジ接続部が存在している電気機器、電源ON/OFFスイッチを介した電力供給を遮断する信号が第二の電力遮断手段15によって該当するON/OFF切り替えスイッチに対して出力される。
【0091】
上述した稼働/停止状態情報提供手段13は、このように、第二の電力遮断手段15によって電源供給が遮断され、本来は、ON信号によって稼働状態にあるべき負荷が、OFF状態になったときにも、当該負荷の稼働/停止状態に関する情報(本来は、ON信号によって稼働状態にあるべき負荷が、ボルト締付状態判定手段13によってボルト締付強度値があらかじめ設定されている許容ボルト締付値の範囲を外れたと判定されたことによって電源供給っ遮断され、OFF状態になったという情報)を、当該負荷を管理している管理者が使用している管理者端末31及び、当該負荷の管理を担当している者が使用している担当者端末32a、32b、32c、32dに対して提供する処理を行うようにすることもできる。
【0092】
これらによって、上述した受変電設備、配電盤、分電盤、制御盤の幹線、分岐幹線の接続金具または端末のコンセントに異物が混入したことでトラッキング現象が発生して生じる発火及び電気器具に可燃物の、例えば紙、布、ゴミ、粉塵等と電気器具の絶縁不良、接続部の隙間、緩み等と分岐幹線配線の断線、コード絶縁部材の破損等と、電気器具等の絶縁不良及び故障等による漏電、アーク放電、等による焼損、電気火災事故、等の事態にいたる可能性があるときに、未然にそのような事態にいたることを防止できる。
【0093】
本実施形態において、上述した複数の負荷が水道設備とガス使用器機とが配備されている建造物に配備されている場合がある。
【0094】
このような場合に、水道料金算出手段16と、ガス使用料金算出手段17とが、更に、配備されている形態にすることができる。
【0095】
水道料金算出手段16は、前記水道設備における水道使用量を検知し、検知された前記水道使用量に基づいて前記水道設備に対して請求される水道使用料金を算出する処理を行う。
【0096】
ガス使用料金算出手段17は、前記ガス使用器機おけるガス使用量を検知し、検知された前記ガス使用量に基づいて前記ガス使用機器に対して請求されるガス使用料金を算出する処理を行う。
【0097】
例えば、上述した複数の負荷が配備されている建造物に水道設備が配備されている場合、当該水道設備に対して配備されている水道メーター(
図3における検針用電子式水道メーター)から有線又は無線で、当該水道設備での水道使用量に関する情報を、デスコンオペレーションセフティシステムを構成するコンピュータからなる
図2、
図3にクラウドサーバと表示されている装置にて取得し、水道料金の単価に基づいて、水道料金算出手段16が、前記水道設備における水道使用量を検知し、検知された前記水道使用量に基づいて前記水道設備に対して請求される水道使用料金を算出する処理を行う。
【0098】
また、上述した複数の負荷が配備されている建造物にガス使用器機が配備されている場合、当該ガス使用器機に対して配備されているガスメーター(
図3における検針用マイコンガスメーター)から有線又は無線で、当該ガス使用器機でのガス使用量に関する情報を、デスコンオペレーションセフティシステムを構成するコンピュータからなる
図2、
図3にクラウドサーバと表示されている装置にて取得し、ガス使用料金の単価に基づいて、ガス使用料金算出手段17が、前記ガス使用器機におけるガス使用量を検知し、検知された前記ガス使用量に基づいて前記ガス使用器機に対して請求されるガス使用料金を算出する処理を行う。
【0099】
上述した電力料金算出手段10が行う処理・動作と同じく、この実施形態のデスコンオペレーションセフティシステムでは、本システムを構成するコンピュータからなるサーバ装置に、複数の負荷が配備されている建物に配備されている水道設備、ガス使用器機の、フロア別、エリア別、部屋別、設備別等と取引先、部門別等が消費する水道、ガス使用量の検針結果と、水道使用料金、ガス使用料金の単価から水道使用料金、ガス使用料金、消費税を演算して、該当建物、テナント、取引先等に、該当建物の事務所、部門別、取引先ごとの水道使用料金、ガス使用料金を、水道料金算出手段16、ガス使用料金算出手段17によって算出することができる。水道料金算出手段16、ガス使用料金算出手段17によって算出された水道使用料金、ガス使用料金は、取引先、等の管理者端末31(本部のパソコン、タブレット、スマートフォン、等)に有線または無線のネットワークを介して、この実施形態のデスコンオペレーションセフティシステムでは、本システムを構成するコンピュータからなるサーバ装置から、情報言提供する形態にすることができる。この場合、取引先、等の管理者端末31(本部のパソコン、タブレット、スマートフォン、等)で請求書の様式(フォーム)で印刷され得る電子情報として提供することができる。
【0100】
上記に構成の一例を説明したデスコンオペレーションセフティシステム50は、コンピュータから構成することができる。この場合、図示していないが、オペレーティングシステムや、インストールあるいはダウンロードした所定のコンピュータプログラムなどに従って、この実施形態のシステムの各種の機能が実現されるように制御を行うCPU、オペレーティングシステムや種々のコンピュータプログラムなどを記憶し、また、CPUが各制御のための処理を実行する上で必要なデータを記憶する記憶部としてのROM、CPUが処理を実行する上で必要なデータを記憶し、CPUによって情報が適宜書き換えられるワークエリアとしても利用されるRAMやハードディスク、通信インターフェース等の情報入出力部などが備えられていて、これらが必要なバスラインで接続されている構成になる。
【0101】
電力装置1とは離れたところに配備されているサーバコンピュータ、例えば、クラウド上に構築されているサーバコンピュータが、電力装置1に配備されている複数の負荷側電路情報検知手段(
図1に図示されている電線温度センサ6、電圧・電流・抵抗計測器5)のそれぞれから有線又は無線のネットワークを介して負荷側電路4それぞれにおける温度、電圧値、電流値、抵抗値それぞれの情報を常時取得したり、
図4に図示したように、トルクレンチ等を用いて、一日に一回、あるいは、週に一回、月に一回、等の間隔で計測される電源側電路・電気機器間ボルト・ネジ接続部、負荷側電路・電気機器間ボルト・ネジ接続部、負荷側電路・電源ON/OFFスイッチ間ボルト・ネジ接続部それぞれにおけるボルト締付強度値に関する情報を有線又は無線のネットワークを介して取得する実施形態にすることができる。
【0102】
上記において、コンピュータの演算処理部が所定のコンピュータプログラムの下で動作することで実現される電源ON/OFF切替信号出力手段8、稼働/停止状態把握・判定手段9、電力料金算出手段10、負荷側電路状態判定手段11、ボルト締め付け状態判定手段12、稼働/停止状態情報提供手段13、第一の電力遮断手段14、第二の電力遮断手段15、水道使用料金算出手段16、ガス使用料金算出手段17の中の一部が、電力装置1に配備されていて、残りの手段部分が、電力装置1と有線又は無線のネットワークを介して情報交信可能に接続されるコンピュータ(例えば、
図2、
図3においてクラウドサーバーと表示されているコンピュータ)に備えられている構成にすることができる。
【0103】
また、上述した手段の中のいくつかをそれぞれ備えている複数のサーバコンピュータが、有線又は無線のネットワークを介して電力装置1と相互の情報交信可能に接続されていることでこの実施形態のデスコンオペレーションセフティシステム50を構成することもできる。
【0104】
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上述した実施形態に限られず、特許請求の範囲の記載から把握される技術的範囲において種々に変更可能である。
【産業上の利用可能性】
【0105】
デスコンオペレーションセフティシステムの対象は、例えば、建物、電車、船、車、飛行機、昇降機、工場、研究所、発電所、変電所、コンピュータ電源、原動機、搬送機、生産設備、ロボット、空調、換気、照明、冷蔵・冷凍ケース、冷蔵庫・冷凍庫、太陽光発電、風力発電、ロケット、蓄電池等と電源、送電線、幹線、配線、接続機器、計測器等の全ての電力を使用する全ての建物、設備、機器、器具等に対応できるシステムである。
【0106】
そこで、デスコンオペレーションセフティシステムの対象は、次の多種に導入により、省力化と経済的な効果は大きいと思われる。
【要約】
電源側からの電源側電路と、照明設備・機器、空調設備・機器、冷凍・冷蔵設備・機器、生産設備・機器のように電力の供給を受けて稼働する負荷や前記負荷、等に電力供給する電気的接続部となるコンセントなどに向かう負荷側電路とが、主幹ブレーカー、漏電ブレーカー等の電気機器を備えている受変電設備、配電盤、分電盤、電灯盤、動力盤、制御盤、ジャンクションボックスなどの電力装置を介して電気的に接続されているときに、前記負荷それぞれのON/OFF切替を自動的に行えるようにし、また、前記負荷における電力使用量を自動的に検針して電力使用量計算を自動的に行えるようにして省力化を図り、更に、前記電力装置におけるボルトネジ締め付け接続部におけるボルトの緩みやコンセントの差し込み不足、ボルトネジ締め付け接続部などにおけるゴミ付着などによる漏電などを検知する等によって、火災に結びつく電気事故の発生を未然に防止するシステム。