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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-10
(45)【発行日】2022-01-12
(54)【発明の名称】ドレインホース保持具
(51)【国際特許分類】
   F24F 1/60 20110101AFI20220104BHJP
   F24F 13/32 20060101ALI20220104BHJP
【FI】
F24F1/60
F24F13/32
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2020011842
(22)【出願日】2020-01-28
(65)【公開番号】P2021116984
(43)【公開日】2021-08-10
【審査請求日】2020-04-01
(73)【特許権者】
【識別番号】515282142
【氏名又は名称】星朋商工株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100092794
【弁理士】
【氏名又は名称】松田 正道
(74)【代理人】
【識別番号】110000899
【氏名又は名称】特許業務法人新大阪国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】三宅 孝治
【審査官】石田 佳久
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-294270(JP,A)
【文献】実開平06-073623(JP,U)
【文献】実開平01-078828(JP,U)
【文献】特開平11-264585(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0216871(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 1/60
F24F 13/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
空調用室外機が上面へ載置される、箱状の空調用室外機置き台の所定の取付け箇所へ取付けられる本体部材と、
前記空調用室外機のドレインホースを保持する、前記本体部材へ接続された保持部材と、
を備え、
前記空調用室外機置き台の前記上面は、架橋された二つの部分に分かれており、
前記二つの部分の架橋には、二つの架橋傾斜面と、前記二つの架橋傾斜面の間の架橋平坦面と、が利用されており、
前記所定の取付け箇所は、前記架橋傾斜面であることを特徴とするドレインホース保持具。
【請求項2】
前記空調用室外機置き台の稜部と係止する係止部を備えることを特徴とする請求項に記載のドレインホース保持具。
【請求項3】
前記本体部材は、プレート部材であり、
前記係止部は、前記プレート部材の裏側面または表側面へ立設された凸条部であることを特徴とする請求項に記載のドレインホース保持具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、冷房機または暖房機などのような空調用室外機のドレインホースを保持するドレインホース保持具に関する。
【背景技術】
【0002】
冷房機または暖房機などのような空調用室外機は戸外に設置される機器であるが、このような機器が直接に地面に設置されることは望ましくない。
【0003】
そこで、空調用室外機を置く空調用室外機置き台が、知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2010-196973号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上述された空調用室外機のドレインホースは、空調用室外機の設置に利用されるとき、宙にぶら下がったままであることもある。
【0006】
しかしながら、本発明者は、このようなドレインホースは、軽量であって風などのために揺れ動くことがあるので、しっかり保持されることが望ましいにもかかわらず、保持具取付け作業が簡単であるドレインホース保持具は知られていないことに気付き、空調用室外機置き台を利用してドレインホースを保持すればよいことに想到した。
【0007】
本発明は、上述された従来の課題を考慮し、簡単な保持具取付け作業でドレインホースをしっかり保持することができるドレインホース保持具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1の本発明は、空調用室外機が上面へ載置される、箱状の空調用室外機置き台の所定の取付け箇所へ取付けられる本体部材と、
前記空調用室外機のドレインホースを保持する、前記本体部材へ接続された保持部材と、
を備え、
前記空調用室外機置き台の前記上面は、架橋された二つの部分に分かれており、
前記二つの部分の架橋には、二つの架橋傾斜面と、前記二つの架橋傾斜面の間の架橋平坦面と、が利用されており、
前記所定の取付け箇所は、前記架橋傾斜面であることを特徴とするドレインホース保持具である。
第2の本発明は、前記空調用室外機置き台の稜部と係止する係止部を備えることを特徴とする第1の本発明のドレインホース保持具である。
第3の本発明は、前記本体部材は、プレート部材であり、
前記係止部は、前記プレート部材の裏側面または表側面へ立設された凸条部であることを特徴とする第2の本発明のドレインホース保持具である。
本発明に関連する第1の発明は、空調用室外機が上面へ載置される、箱状の空調用室外機置き台の所定の取付け箇所へ取付けられる本体部材と、
前記空調用室外機のドレインホースを保持する、前記本体部材へ接続された保持部材と、
を備えることを特徴とするドレインホース保持具である。
【0009】
本発明に関連する第2の明は、前記本体部材には、ビス孔が設けられており、
前記本体部材は、前記ビス孔へ挿入されたビスの締結で、前記空調用室外機置き台の前記所定の取付け箇所へ取付けられることを特徴とする本発明に関連する第1の明のドレインホース保持具である。
【0010】
本発明に関連する第3の明は、前記空調用室外機置き台の稜部と係止する係止部を備えることを特徴とする本発明に関連する第2の明のドレインホース保持具である。
【0011】
本発明に関連する第4の明は、前記本体部材は、プレート部材であり、
前記係止部は、前記プレート部材の裏側面または表側面へ立設された凸条部であることを特徴とする本発明に関連する第3の明のドレインホース保持具である。
【発明の効果】
【0012】
本発明により、簡単な保持具取付け作業でドレインホースをしっかり保持することが可能なドレインホース保持具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明における実施の形態の空調用室外機置き台の模式的な斜視図
図2】(a)本発明における実施の形態の空調用室外機置き台の模式的な平面図、(b)本発明における実施の形態の空調用室外機置き台の模式的な右側面図
図3】本発明における実施の形態の空調用室外機および空調用室外機置き台の模式的な平面図
図4】本発明における実施の形態のドレインホース保持具の模式的な斜視図
図5】(a)本発明における実施の形態のドレインホース保持具の模式的な平面図、(b)本発明における実施の形態のドレインホース保持具の模式的な正面図
図6】本発明における実施の形態のドレインホース、空調用室外機置き台およびドレインホース保持具の模式的な平面図(その一)
図7】本発明における実施の形態のドレインホース、空調用室外機置き台およびドレインホース保持具の模式的な平面図(その二)
図8】本発明における実施の形態のドレインホース、空調用室外機置き台およびドレインホース保持具の模式的な平面図(その三)
図9】本発明における実施の形態のドレインホース、空調用室外機置き台およびドレインホース保持具の模式的な平面図(その四)
図10】本発明における変形例の実施の形態のドレインホース保持具の模式的な斜視図
【発明を実施するための形態】
【0014】
図面を参照しながら、本発明における実施の形態について詳細に説明する。
【0015】
以下同様であるが、いくつかの構成要素は図面において示されていないこともあるし透視的にまたは省略的に示されていることもある。
【0016】
空調用室外機100は、本発明における空調用室外機の例である。ドレインホース110は、本発明におけるドレインホースの例である。
【0017】
空調用室外機置き台200は、本発明における空調用室外機置き台の例である。上面210は、本発明における上面の例である。架橋傾斜面221および222、ならびに架橋平坦面230は、本発明における所定の取付け箇所の例である。稜部251a、251b、252aおよび252bは、本発明における稜部の例である。
【0018】
ドレインホース保持具300は、本発明におけるドレインホース保持具の例である。
【0019】
プレート部材310は、本発明における本体部材の例であり、本発明におけるプレート部材の例でもある。裏側面311は、本発明における裏側面の例である。表側面312は、本発明における表側面の例である。ビス孔315は、本発明におけるビス孔の例である。
【0020】
保持部材320は、本発明における保持部材の例である。
【0021】
係止部330は、本発明における係止部の例である。
【0022】
凸条部331a、331b、332aおよび332bは、本発明における係止部の例であり、本発明における凸条部の例でもある。
【0023】
ビス350は、本発明におけるビスの例である。
【0024】
はじめに、図1から6を参照しながら、本実施の形態のドレインホース保持具300について具体的に説明する。
【0025】
ここに、図1は本発明における実施の形態の空調用室外機置き台200の模式的な斜視図であり、図2(a)は本発明における実施の形態の空調用室外機置き台200の模式的な平面図であり、図2(b)は本発明における実施の形態の空調用室外機置き台200の模式的な右側面図であり、図3は本発明における実施の形態の空調用室外機100および空調用室外機置き台200の模式的な平面図であり、図4は本発明における実施の形態のドレインホース保持具300の模式的な斜視図であり、図5(a)は本発明における実施の形態のドレインホース保持具300の模式的な平面図であり、図5(b)は本発明における実施の形態のドレインホース保持具300の模式的な正面図であり、図6は本発明における実施の形態のドレインホース110、空調用室外機置き台200およびドレインホース保持具300の模式的な平面図(その一)である。
【0026】
ドレインホース保持具300は、プレート部材310と、保持部材320と、凸条部331a、331b、332aおよび332bと、を有する。
【0027】
プレート部材310は、空調用室外機100が上面210へ載置される、箱状の空調用室外機置き台200の架橋傾斜面221へ取付けられる本体部材である。
【0028】
プレート部材310を構成する材料は、たとえば、ステンレス鋼のような金属材料である。
【0029】
空調用室外機置き台200を構成する材料は、たとえば、ポリプロピレンまたはポリスチレンのような樹脂材料である。
【0030】
典型的には、空調用室外機100は、左側および右側の二つの空調用室外機置き台200に跨るように安定的に載置される。
【0031】
空調用室外機置き台200の三次元的な形状は、前後方向および左右方向に関して対称的である。
【0032】
プレート部材310は、後述されるように、空調用室外機置き台200の架橋傾斜面222へ取付けられてもよいし、空調用室外機置き台200の上面210または架橋平坦面230へ取付けられてもよい。
【0033】
プレート部材310が上面210または架橋平坦面230と隣接するしっかりした空調用室外機置き台200の側面などへ取付けられてもよいことは、言うまでもない。
【0034】
典型的には、ドレインホース110は、二つの空調用室外機置き台200の間にある空調用室外機100の内側のスペースへ引出されるのではなく、空調用室外機100の外側のスペースへ引出される。もちろん、ドレインホース110は、二つの空調用室外機置き台200の間にある空調用室外機100の内側のスペースへ引出されてもよいし、空調用室外機100の外側のスペースへ引出されてもよい。
【0035】
保持部材320は、空調用室外機100のドレインホース110を保持する、プレート部材310へ接続された保持部材である。
【0036】
保持部材320を構成する材料は、たとえば、ステンレス鋼のような金属材料である。
【0037】
ドレインホース110の脱着が容易であるように、保持部材320は、弾性を有する、ポリプロピレンまたはポリスチレンのような樹脂材料で構成されていてもよい。平面視における保持部材320の形状は、つながった略O字形状でなく、途切れた略C字形状であってもよい。
【0038】
プレート部材310には、ビス孔315が設けられている。
【0039】
プレート部材310は、ビス孔315へ挿入されたビス350の締結で、空調用室外機置き台200の架橋傾斜面221へ取付けられる。
【0040】
つぎに、図6から9を主として参照しながら、本実施の形態のドレインホース保持具300についてより具体的に説明する。
【0041】
ここに、図7から9は、本発明における実施の形態のドレインホース110、空調用室外機置き台200およびドレインホース保持具300の模式的な平面図(その二から四)である。
【0042】
プレート部材310は、前述されたように、架橋傾斜面221へ取付けられるが、架橋傾斜面222へ取付けられてもよいし、上面210または架橋平坦面230へ取付けられてもよいし、上面210または架橋平坦面230と隣接する側面などへ取付けられてもよい。
【0043】
図6においては、プレート部材310が架橋傾斜面221へ取付けられている。
【0044】
プレート部材310の裏側面311へ立設された凸条部331aは、空調用室外機置き台200の稜部251aと係止する係止部である。
【0045】
プレート部材310の裏側面311へ立設された凸条部331bは、空調用室外機置き台200の稜部251bと係止する係止部である。
【0046】
図7においては、プレート部材310が架橋傾斜面222へ取付けられている。
【0047】
プレート部材310の表側面312へ立設された凸条部332aは、空調用室外機置き台200の稜部252aと係止する係止部である。
【0048】
プレート部材310の表側面312へ立設された凸条部332bは、空調用室外機置き台200の稜部252bと係止する係止部である。
【0049】
凸条部331a、331b、332aおよび332bを構成する材料は、たとえば、ポリプロピレンまたはポリスチレンのような樹脂材料である。
【0050】
ドレインホース保持具300の三次元的な形状は、上下方向に関して対称的である。
【0051】
凸条部331a、331b、332aおよび332bがそれぞれ稜部251a、251b、252aおよび252bと係止するので、単一のビス350の締結のみで取付けられていてもプレート部材310は空調用室外機置き台200に対してビス350の周りに回動しない。
【0052】
凸条部331a、331b、332aおよび332bは、このようにプレート部材310の回動防止部材として機能するのみならず、後述されるように、プレート部材310の取付け位置規制部材としても機能する。
【0053】
図8および9においては、ドレインホース保持具300は、左側の空調用室外機置き台200へ取付けられておらず、右側の空調用室外機置き台200へ取付けられている。
【0054】
したがって、凸条部331aおよび331bが裏側面311へ設けられていれば凸条部332aおよび332bが設けられていなくてもよく、凸条部332aおよび332bが表側面312へ設けられていれば凸条部331aおよび331bが設けられていなくてもよい。
【0055】
穿孔がプレート部材取付け時に行われる、ビス孔315と重なる空調用室外機置き台200の穿孔箇所は、強度が置き台強度試験などにより保証された強度保証箇所である。
【0056】
凸条部331aおよび331bの間の最小幅であり、凸条部332aおよび332bの間の最小幅でもある上側幅Wminは、凸条部331aおよび331bの間の最大幅であり、凸条部332aおよび332bの間の最大幅でもある下側幅Wmaxより小さい。これは、稜部251aおよび251bの間の架橋傾斜面221、および稜部252aおよび252bの間の架橋傾斜面222の形状は、末広がり形状であるからである。
【0057】
すなわち、架橋傾斜面221および222の形状が末広がり形状であるので、プレート部材取付け位置は、任意的に決められる位置ではなく、凸条部331a、331b、332aおよび332bがプレート部材取付け位置でしっかりフィットする、強度保証箇所に対応する位置として一意的に決められる。
【0058】
凸条部331a、331b、332aおよび332bはこのようにプレート部材310の取付け位置規制部材としても機能するので、ビス孔315と重なる空調用室外機置き台200の穿孔箇所は強度保証箇所と一致させられ、プレート部材取付け位置ズレが低減される。
【0059】
裏側面311へ立設された凸条部331aおよび331bと裏側面311との間の角度、および表側面312へ立設された凸条部332aおよび332bと表側面312との間の角度は、ほぼ90度であるが、90度より小さくてもよいし、90度より大きくてもよい。
【0060】
すなわち、凸条部331aおよび331bと裏側面311との間の角度、および凸条部332aおよび332bと表側面312との間の角度は、凸条部331a、331b、332aおよび332bがプレート部材取付け位置でしっかりフィットする角度であることが望ましい。
【0061】
図10に示されているように、プレート部材310と、保持部材320と、空調用室外機置き台の稜部251aおよび251bと係止する係止部330と、を有するドレインホース保持具300も、本発明に含まれる。
【0062】
ここに、図10は、本発明における変形例の実施の形態のドレインホース保持具300の模式的な斜視図である。
【0063】
係止部330は板金などであるプレート部材310の折曲げを利用して簡素な一体構成で形成されており、廉価性が向上する。
【0064】
もちろん、本発明における係止部は、本発明における本体部材に設けられていてもよいし、本発明における保持部材に設けられていてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0065】
本発明におけるドレインホース保持具は、簡単な保持具取付け作業でドレインホースをしっかり保持することができ、冷房機または暖房機などのような空調用室外機のドレインホースを保持するドレインホース保持具に利用する目的に有用である。
【符号の説明】
【0066】
100 空調用室外機
110 ドレインホース
200 空調用室外機置き台
210 上面
221、222 架橋傾斜面
230 架橋平坦面
251a、251b、252a、252b 稜部
300 ドレインホース保持具
310 プレート部材
311 裏側面
312 表側面
315 ビス孔
320 保持部材
330 係止部
331a、331b、332a、332b 凸条部
350 ビス
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10