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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-10
(45)【発行日】2022-01-13
(54)【発明の名称】洋上浮体式施設
(51)【国際特許分類】
   B63B 25/08 20060101AFI20220105BHJP
   B63H 21/38 20060101ALI20220105BHJP
   F17C 9/02 20060101ALI20220105BHJP
【FI】
B63B25/08 Z
B63H21/38 A
B63H21/38 C
F17C9/02
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2018027332
(22)【出願日】2018-02-19
(65)【公開番号】P2018146110
(43)【公開日】2018-09-20
【審査請求日】2020-11-30
(31)【優先権主張番号】P 2017041835
(32)【優先日】2017-03-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000001199
【氏名又は名称】株式会社神戸製鋼所
(74)【代理人】
【識別番号】100067828
【弁理士】
【氏名又は名称】小谷 悦司
(74)【代理人】
【識別番号】100115381
【弁理士】
【氏名又は名称】小谷 昌崇
(74)【代理人】
【識別番号】100137143
【弁理士】
【氏名又は名称】玉串 幸久
(72)【発明者】
【氏名】江頭 慎二
【審査官】福田 信成
(56)【参考文献】
【文献】特表2005-519239(JP,A)
【文献】特表2013-540958(JP,A)
【文献】特開2000-356432(JP,A)
【文献】特開2001-81483(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B63B 25/08
B63H 21/38
F17C 9/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
甲板を有する船体と、船体に搭載される中間媒体式気化器と、を備え、
前記中間媒体式気化器は、
海水を引き込むポンプと、
前記ポンプによって引き込まれた海水によって中間媒体を蒸発させる中間媒体蒸発部と、
前記中間媒体蒸発部で蒸発したガス状の中間媒体によって液化ガスを気化させる液化ガス気化部と、
前記中間媒体蒸発部で蒸発したガス状の中間媒体を前記液化ガス気化部に導くガス配管と、
前記液化ガス気化部で凝縮した中間媒体を前記中間媒体蒸発部に導く液配管と、
を有し、
前記液化ガス気化部は前記船体の前記甲板に配置され、前記中間媒体蒸発部は前記甲板よりも下に配置され、前記中間媒体は、前記中間媒体蒸発部と前記液化ガス気化部との間を自然循環する、洋上浮体式施設。
【請求項2】
請求項1に記載の洋上浮体式施設において、
前記中間媒体蒸発部は、前記船体の満載喫水線よりも下に位置している、洋上浮体式施設。
【請求項3】
請求項1に記載の洋上浮体式施設において、
前記中間媒体蒸発部は、前記船体の軽荷喫水時の海面よりも下に位置している、洋上浮体式施設。
【請求項4】
請求項1に記載の洋上浮体式施設において、
前記中間媒体蒸発部は、前記船体の船底に配置されている、洋上浮体式施設。
【請求項5】
請求項1に記載の洋上浮体式施設において、
前記液配管における前記中間媒体の流出口は、前記中間媒体蒸発部に貯留された液状の中間媒体内に位置している、洋上浮体式施設。
【請求項6】
請求項1に記載の洋上浮体式施設において、
前記中間媒体蒸発部は、前記海水を流通させる伝熱管群を有しており、
前記液配管における前記中間媒体の流出口は、前記伝熱管群のうちの最上部位よりも下に位置している、洋上浮体式施設。
【請求項7】
請求項1に記載の洋上浮体式施設において、
前記中間媒体蒸発部は、前記海水を流通させる伝熱管群を有しており、
前記液配管における前記中間媒体の流出口は、前記伝熱管群よりも下に位置している、洋上浮体式施設。
【請求項8】
請求項1から7の何れか1項に記載の洋上浮体式施設において、
前記中間媒体式気化器は、
前記ポンプによって引き込まれた海水によって第2の中間媒体を蒸発させる第2中間媒体蒸発部と、
前記第2中間媒体蒸発部で蒸発したガス状の第2の中間媒体によって前記液化ガス気化部で気化したガスを加温するガス加温器と、
前記第2中間媒体蒸発部で蒸発したガス状の第2の中間媒体を前記ガス加温器に導く第2ガス配管と、
前記ガス加温器で凝縮した第2の中間媒体を前記第2中間媒体蒸発部に導く第2液配管と、を有し、
前記ガス加温器は前記甲板に配置され、前記第2中間媒体蒸発部は前記甲板よりも下に配置され、前記第2の中間媒体は、前記第2中間媒体蒸発部と前記ガス加温器との間を自然循環する、洋上浮体式施設。
【請求項9】
請求項8に記載の洋上浮体式施設において、
前記第2中間媒体蒸発部は、前記船体の満載喫水線よりも下に位置している、洋上浮体式施設。
【請求項10】
請求項8に記載の洋上浮体式施設において、
前記第2中間媒体蒸発部は、前記船体の軽荷喫水時の海面よりも下に位置している、洋上浮体式施設。
【請求項11】
請求項8に記載の洋上浮体式施設において、
前記第2中間媒体蒸発部は、前記船体の船底に配置されている、洋上浮体式施設。
【請求項12】
請求項8に記載の洋上浮体式施設において、
前記第2液配管における前記第2の中間媒体の流出口は、前記第2中間媒体蒸発部に貯留された液状の第2の中間媒体内に位置している、洋上浮体式施設。
【請求項13】
請求項8に記載の洋上浮体式施設において、
前記第2中間媒体蒸発部は、前記海水を流通させる伝熱管群を有しており、
前記第2液配管における前記第2の中間媒体の流出口は、前記伝熱管群のうちの最上部位よりも下に位置している、洋上浮体式施設。
【請求項14】
請求項8に記載の洋上浮体式施設において、
前記第2中間媒体蒸発部は、前記海水を流通させる伝熱管群を有しており、
前記第2液配管における前記第2の中間媒体の流出口は、前記伝熱管群よりも下に位置している、洋上浮体式施設。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、洋上浮体式施設、特に中間媒体式気化器を備えた洋上浮体式施設に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、液化天然ガス(LNG)等の低温の液化ガスを気化する気化装置が知られており、この種の気化装置として、例えば、中間媒体を用いた中間媒体式気化器がある(例えば、下記特許文献1及び2参照)。図16に示すように、例えば下記特許文献2に開示された中間媒体式気化器80は、シェル83内に貯留された中間媒体を、伝熱管84内に流れる海水によって蒸発させる中間媒体蒸発器81と、中間媒体蒸発器81で蒸発したガス状の中間媒体によってLNGを気化させるLNG気化器82と、を備えている。LNG気化器82においてガス状の中間媒体は凝縮して中間媒体蒸発器81に戻される。このように、中間媒体式気化器80は、熱源媒体としての海水の熱が、中間媒体を介してLNGに伝わるように構成されている。このような中間媒体式気化器80は、船上に設置されて、FSRU(Floating storage regasification unit)等の洋上浮体式施設の構成要素となることもある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2000-227200号公報
【文献】特開2014-219047号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
洋上浮体式施設は、中間媒体式気化器80が船体の甲板上に設置される構成となるため、中間媒体を蒸発させるための熱源媒体として海水が用いられる場合、海水を甲板上に設置された中間媒体蒸発器81まで汲み上げる必要がある。しかしながら、船体の甲板は海面から高いところ(例えば10m以上)に位置するため、海水を汲み上げるためのポンプの動力が大きなものとなる。したがって、中間媒体式気化器が用いられる洋上浮体式施設においては、海水を熱源媒体とする場合に、ランニングコストが高くなるという問題がある。
【0005】
本発明の目的は、中間媒体式気化器が用いられる洋上浮体式施設において、ランニングコストの低減を図ることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一局面に従う洋上浮体式施設は、甲板を有する船体と、船体に搭載される中間媒体式気化器と、を備え、前記中間媒体式気化器は、海水を引き込むポンプと、前記ポンプによって引き込まれた海水によって中間媒体を蒸発させる中間媒体蒸発部と、前記中間媒体蒸発部で蒸発したガス状の中間媒体によって液化ガスを気化させる液化ガス気化部と、前記中間媒体蒸発部で蒸発したガス状の中間媒体を前記液化ガス気化部に導くガス配管と、前記液化ガス気化部で凝縮した中間媒体を前記中間媒体蒸発部に導く液配管と、を有し、前記液化ガス気化部は前記船体の前記甲板に配置され、前記中間媒体蒸発部は前記甲板よりも下に配置され、前記中間媒体は、前記中間媒体蒸発部と前記液化ガス気化部との間を自然循環する。
【0007】
前記洋上浮体式施設において、甲板は海面よりも非常に高いところに位置する。しかしながら、海水が熱源として利用される中間媒体蒸発部が甲板よりも下に配置されているので、中間媒体蒸発部まで海水を送るためのポンプ動力は、中間媒体蒸発部が甲板上に配置されている場合に比べて低減される。一方、甲板上の液化ガス気化部と甲板よりも下に位置する中間媒体蒸発部とをガス配管及び液配管で接続するため、配管が長くなるかもしれない。しかしながら、前記洋上浮体式施設では、ポンプ動力にかかるランニングコストを低減することができるため、配管長が長くなった分のコストを相殺することができる。しかも、液化ガス気化部が甲板上に配置されているため、低温の液化ガスが流れる配管を甲板上から船底まで引き延ばす必要がない。
【0008】
また、液化ガス気化部と中間媒体蒸発部との間の距離を長くすることができるため、凝縮した中間媒体のヘッドを確保することができることになり、中間媒体の循環駆動力を得易くなる。この結果、液状の中間媒体が液配管の全体に亘って溜まってしまうという事態を回避できる。したがって、中間媒体の自然循環を起こし易くすることができる。
【0009】
前記中間媒体蒸発部は、前記船体の満載喫水線よりも下に位置していてもよい。
【0010】
この態様では、中間媒体蒸発部が、甲板よりも下に位置する満載喫水線よりも下に配置されるため、中間媒体蒸発部まで海水を送るためのポンプ動力をより低減することができる。また、液化ガス気化部と中間媒体蒸発部との間の距離をより長くすることができるため、凝縮した中間媒体のヘッドをより確保し易くすることができ、中間媒体の循環駆動力を得易くなる。
【0011】
前記中間媒体蒸発部は、前記船体の軽荷喫水時の海面よりも下に位置していてもよい。
【0012】
この態様では、中間媒体蒸発部が、満載喫水線よりも下に位置する軽喫水時の海面よりも下に配置されるため、中間媒体蒸発部まで海水を送るためのポンプ動力をより低減することができる。また、液化ガス気化部と中間媒体蒸発部との間の距離をより長くすることができるため、凝縮した中間媒体のヘッドをより確保し易くすることができ、中間媒体の循環駆動力を得易くなる。
【0013】
前記中間媒体蒸発部は、前記船体の船底に配置されていてもよい。船底は海面よりも下に位置する。このため、中間媒体蒸発部まで海水を送るためのポンプ動力をより低減することができる。また、液化ガス気化部と中間媒体蒸発部との間の距離をより長くすることができるため、凝縮した中間媒体のヘッドをより確保し易くすることができ、中間媒体の循環駆動力を得易くなる。
【0014】
また、中間媒体蒸発部が船底に配置されているので、船体が揺れる場合であっても、中間媒体蒸発部自体の揺れ幅を抑えることができる。したがって、中間媒体蒸発部が甲板上に配置される場合と比べ、中間媒体蒸発部に溜まった液状の中間媒体の液面変動を抑えることができる。また、中間媒体蒸発部が船底に配置されているので、船体の安定に寄与することができる。
【0015】
前記液配管における前記中間媒体の流出口は、前記中間媒体蒸発部に貯留された液状の中間媒体内に配置されていてもよい。
【0016】
この態様では、液状の中間媒体の流出口から液配管内にガス状の中間媒体が流入しないように液配管を液封することができる。また、船体が揺れて中間媒体の液面高さが変動することがあったとしても、揺れが小さければ、液配管が液封された状態を維持することができる。
【0017】
前記中間媒体蒸発部は、前記海水を流通させる伝熱管群を有してもよい。この場合、前記液配管における前記中間媒体の流出口は、前記伝熱管群のうちの最上部位よりも下の位置に配置されていてもよい。
【0018】
この態様では、液状の中間媒体の流出口から液配管内にガス状の中間媒体が流入しないように、液配管を液封することができる。また、船体が揺れることがあったとしても、中間媒体の液面高さの変動が、多数の伝熱管からなる伝熱管群のうち最も上に位置する伝熱管が露出する程度であれば、液配管が液封された状態を維持することができる。このため、伝熱管群のうち最も上に位置する伝熱管が液面から露出することがあったとしても、液配管を通して流下した低温の中間媒体が、中間媒体蒸発部に貯留された液状の中間媒体に接触することなく伝熱管に直接ぶつかることを防止することができる。
【0019】
前記中間媒体蒸発部は、前記海水を流通させる伝熱管群を有していてもよい。この場合、前記液配管における前記中間媒体の流出口は、前記伝熱管群よりも下の位置に配置されていてもよい。
【0020】
この態様では、液状の中間媒体の流出口から液配管内にガス状の中間媒体が流入しないように液配管を液封することができる。また、伝熱管群のうちの大部分の伝熱管が露出する程度に船体が揺れることがあったとしても、液配管が液封された状態を維持することができる。このため、伝熱管群のうちの大部分の伝熱管が液面から露出することがあったとしても、液配管を通して流下した低温の中間媒体が、中間媒体蒸発部に貯留された液状の中間媒体に接触することなく伝熱管に直接ぶつかることを防止することができる。
【0021】
前記中間媒体式気化器は、前記ポンプによって引き込まれた海水によって第2の中間媒体を蒸発させる第2中間媒体蒸発部と、前記第2中間媒体蒸発部で蒸発したガス状の第2の中間媒体によって前記液化ガス気化部で気化したガスを加温するガス加温器と、前記第2中間媒体蒸発部で蒸発したガス状の第2の中間媒体を前記ガス加温器に導く第2ガス配管と、前記ガス加温器で凝縮した第2の中間媒体を前記第2中間媒体蒸発部に導く第2液配管と、を有してもよい。この場合、前記ガス加温器は前記甲板に配置されてもよい。また、前記第2中間媒体蒸発部は前記甲板よりも下に配置されてもよい。前記第2の中間媒体は、前記第2中間媒体蒸発部と前記ガス加温器との間を自然循環してもよい。
【0022】
この態様では、海水が熱源として利用される第2中間媒体蒸発部が甲板よりも下に配置されているので、第2中間媒体蒸発部まで海水を送るためのポンプ動力は、第2中間媒体蒸発部が甲板上に配置されている場合に比べて低減され得る。一方、ガス加温器と第2中間媒体蒸発部とを第2ガス配管及び第2液配管で接続するため、配管が長くなるかもしれないが、前記洋上浮体式施設では、ポンプ動力にかかるランニングコストを低減することができるため、配管長が長くなった分のコストを相殺することができる。しかも、液化ガス気化部とガス加温器が何れも甲板上に配置されているため、液化ガス気化部及びガス加温器に液化ガス又はガスを流すための配管を甲板上引き回すことで済む。したがって、配管構成が複雑化することを抑制することができる。
【0023】
また、ガス加温器と第2中間媒体蒸発部との間の距離を長くすることができるため、凝縮した中間媒体のヘッドを確保し易くすることができることになり、中間媒体の十分な循環駆動力を得易くなる。この結果、液状の中間媒体が液配管の全体に亘って溜まってしまうという事態を回避できる。また、凝縮した第2の中間媒体のヘッドを確保し易くすることができる。したがって、第2の中間媒体の自然循環を起こさせ易くすることができる。
【0024】
前記第2中間媒体蒸発部は、前記船体の満載喫水線よりも下に位置していてもよい。
【0025】
この態様では、第2中間媒体蒸発部が、甲板よりも下に位置する満載喫水線よりも下に配置されるため、第2中間媒体蒸発部まで海水を送るためのポンプ動力をより低減することができる。また、ガス加温器と第2中間媒体蒸発部との間の距離をより長くすることができるため、凝縮した第2の中間媒体のヘッドをより確保し易くすることができ、第2の中間媒体の循環駆動力を得易くなる。
【0026】
前記第2中間媒体蒸発部は、前記船体の軽荷喫水時の海面よりも下に位置してもよい。
【0027】
この態様では、第2中間媒体蒸発部が、満載喫水線よりも下に位置する軽喫水時の海面よりも下に配置されるため、第2中間媒体蒸発部まで海水を送るためのポンプ動力をより低減することができる。また、ガス加温器と第2中間媒体蒸発部との間の距離をより長くすることができるため、凝縮した第2の中間媒体のヘッドをより確保し易くすることができ、第2の中間媒体の循環駆動力を得易くなる。
【0028】
前記第2中間媒体蒸発部は、前記船体の船底に配置されていてもよい。船底は海面よりも下に位置する。このため、第2中間媒体蒸発部まで海水を送るためのポンプ動力をより低減することができる。また、ガス加温器と第2中間媒体蒸発部との間の距離をより長くすることができるため、凝縮した第2の中間媒体のヘッドをより確保し易くすることができ、第2の中間媒体の循環駆動力を得易くなる。
【0029】
また、第2中間媒体蒸発部が船底に配置されているので、船体が揺れる場合であっても、第2中間媒体蒸発部自体の揺れ幅を抑えることができる。したがって、第2中間媒体蒸発部が甲板上に配置される場合と比べ、第2中間媒体蒸発部に溜まった液状の第2の中間媒体の液面変動を抑えることができる。また、第2中間媒体蒸発部が船底に配置されているので、船体の安定に寄与することができる。
【0030】
前記第2液配管における前記第2の中間媒体の流出口は、前記第2中間媒体蒸発部に貯留された液状の第2の中間媒体内に位置していてもよい。
【0031】
この態様では、液状の第2の中間媒体の流出口から第2液配管内にガス状の第2の中間媒体が流入しないように第2液配管を液封することができる。また、船体が揺れて第2の中間媒体の液面高さが変動することがあったとしても、揺れが小さければ、第2液配管が液封された状態を維持することができる。
【0032】
前記第2中間媒体蒸発部は、前記海水を流通させる伝熱管群を有していてもよい。この場合、前記第2液配管における前記第2の中間媒体の流出口は、前記伝熱管群のうちの最上部位よりも下に位置していてもよい。
【0033】
この態様では、液状の第2の中間媒体の流出口から第2液配管内にガス状の第2の中間媒体が流入しないように、第2液配管を液封することができる。また、船体が揺れることがあったとしても、第2の中間媒体の液面高さの変動が、多数の伝熱管からなる伝熱管群のうち最も上に位置する伝熱管が露出する程度であれば、第2液配管が液封された状態を維持することができる。このため、伝熱管群のうち最も上に位置する伝熱管が液面から露出することがあったとしても、第2液配管を通して流下した低温の第2の中間媒体が、第2中間媒体蒸発部に貯留された液状の第2の中間媒体に接触することなく伝熱管に直接ぶつかることを防止することができる。
【0034】
前記第2中間媒体蒸発部は、前記海水を流通させる伝熱管群を有してもよい。この場合、前記第2液配管における前記第2の中間媒体の流出口は、前記伝熱管群よりも下に位置していてもよい。
【0035】
この態様では、液状の第2の中間媒体の流出口から第2液配管内にガス状の第2の中間媒体が流入しないように、第2液配管を液封することができる。また、伝熱管群のうちの大部分の伝熱管が露出する程度に船体が揺れることがあったとしても、第2液配管が液封された状態を維持することができる。このため、伝熱管群のうちの大部分の伝熱管が液面から露出することがあったとしても、第2液配管を通して流下した低温の第2の中間媒体が、第2中間媒体蒸発部に貯留された液状の第2の中間媒体に接触することなく伝熱管に直接ぶつかることを防止することができる。
【発明の効果】
【0036】
以上説明したように、中間媒体式気化器が用いられる洋上浮体式施設において、ランニングコストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
図1】実施形態に係る洋上浮体式施設を概略的に示す図である。
図2】前記洋上浮体式施設に設けられたLNG蒸発器の主要部を概略的に示す図である。
図3】前記洋上浮体式施設に設けられた第1液配管と中間媒体蒸発器のシェルとの接続関係を示す図である。
図4】前記洋上浮体式施設の変形例における第1液配管と中間媒体蒸発器のシェルとの接続関係を示す図である。
図5】前記洋上浮体式施設の変形例における第1液配管と中間媒体蒸発器のシェルとの接続関係を示す図である。
図6】前記洋上浮体式施設に設けられた第2液配管と第2蒸発器のシェルとの接続関係を示す図である。
図7】前記洋上浮体式施設の変形例における第2液配管と第2蒸発器のシェルとの接続関係を示す図である。
図8】前記洋上浮体式施設の変形例における第2液配管と第2蒸発器のシェルとの接続関係を示す図である。
図9】前記洋上浮体式施設の変形例における中間媒体蒸発器及び第2蒸発器の配置を説明するための図である。
図10】前記洋上浮体式施設の変形例における中間媒体蒸発器及び第2蒸発器の配置を説明するための図である。
図11】前記洋上浮体式施設の変形例における中間媒体蒸発器及び第2蒸発器の配置を説明するための図である。
図12】前記洋上浮体式施設の変形例における中間媒体蒸発器及び第2蒸発器の配置を説明するための図である。
図13】前記洋上浮体式施設の変形例における中間媒体蒸発器及び第2蒸発器の配置を説明するための図である。
図14】前記洋上浮体式施設の変形例における中間媒体蒸発器及び第2蒸発器の配置を説明するための図である。
図15】本発明のその他の実施形態に係る洋上浮体式施設を概略的に示す図である。
図16】従来の中間媒体式気化器の構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0039】
図1に示すように、本実施形態に係る洋上浮体式施設10は、洋上に係留されるFSRU(Floating storage regasification unit)として構成されている。すなわち、洋上浮体式施設10は、船体12と、船体12に設置され、LNGタンカーからLNG(液化天然ガス)の供給を受けてLNGを貯留するタンク14と、船体12に設置され、タンク14内に貯留されたLNGを気化させる中間媒体式気化器16とを備えている。
【0040】
船体12は、水平方向に延びるように配置された甲板12aと、甲板12aの周縁部から下方に延びる側壁部12bと、側壁部12bの下縁に繋がる船底12cとを備えている。甲板12a、側壁部12b及び船底12cによって囲まれた船体12内の空間Sは、図略の隔壁によって複数の空間に区画されていてもよい。
【0041】
甲板12aは、船体12を構成する強度部材の1つであり、船体12内の空間の天部としての上蓋を構成する。甲板12aは、甲板12a上に構成される図外の上部構造物の床板としても機能する。上部構造物には、例えば、係船用装置等が含まれる。側壁部12bは、外板(図示省略)と、外板の内面に沿って配置される強度部材としてのフレーム(図示省略)とを備える。なお、図1においては、側壁部12bを便宜的に一枚の板材の断面で示している。船底12cは、船体12の下面を構成する部分であり、外板(図示省略)と、外板の内面に沿って配置される強度部材としてのフレーム(図示省略)と、フレームの内側に固定される内底板(図示省略)とを備える。船底12cにはバラストタンクが形成されていてもよい。なお、図1においては、船底12cを便宜的に一枚の板材の断面で示している。
【0042】
タンク14は、甲板12a、側壁部12b及び船底12cによって囲まれた空間S内から甲板12aの上方に亘る大きさを有する。タンク14には、LNGタンカーによって運搬されてきたLNGが貯留される。タンク14内には、LNGをくみ出すためのタンク内ポンプ53が設けられている。なお、図1においては、球形のタンク14が示されているが、タンク14の形状は球形に限られず、例えば方形であってもよい。
【0043】
中間媒体式気化器(以下、単に気化器と称する)16は、中間媒体を介して、熱源媒体である海水の熱を低温液化ガスであるLNGに伝え、LNGを気化してNG(天然ガス)を得る装置である。中間媒体としては、例えばプロパンや代替フロン(R401A、R32)等を用いることができる。代替フロンはプロパンよりも燃焼性が低く、漏洩した場合の危険性が低い。なお、気化器16は、液化石油ガス(LPG)、液体窒素(LN2)等、LNG以外の低温液化ガスを気化する装置として構成されていてもよい。
【0044】
気化器16は、中間媒体蒸発部である中間媒体蒸発器E1と、液化ガス気化部であるLNG蒸発器E2と、第1ガス配管21と、第1液配管22と、第2中間媒体蒸発部である第2蒸発器E4と、ガス加温器である加温器E3と、第2ガス配管23と、第2液配管24と、導入配管26と、接続配管27と、排出配管28と、を備えている。
【0045】
中間媒体蒸発器E1及び第2蒸発器E4は、船底12cの内底板上に設置され、LNG蒸発器E2及び加温器E3は、甲板12a上に設置されている。そして、中間媒体蒸発器E1とLNG蒸発器E2とは、第1ガス配管21及び第1液配管22によって結合されている。そして、中間媒体蒸発器E1とLNG蒸発器E2と第1ガス配管21と第1液配管22とによって、中間媒体が循環する循環回路が構成されている。中間媒体蒸発器E1の設置位置とLNG蒸発器E2の設置位置との高さの差は、例えば10m以上となっている。LNG蒸発器E2、加温器E3が甲板12aよりも上側に配置されているので、仮にLNG又はNGがこれらから漏洩することがあったとしても、LNG又はNGが船体12内の空間S内に溜まることを防止することができる。
【0046】
また、第2蒸発器E4と加温器E3とは、第2ガス配管23及び第2液配管24によって結合されている。そして、第2蒸発器E4と加温器E3と第2ガス配管23と第2液配管24とによって、中間媒体が循環する第2の循環回路が構成されている。第2蒸発器E4の設置位置と加温器E3の設置位置との高さの差は、例えば10m以上となっている。
【0047】
第2蒸発器E4は中間媒体蒸発器E1の側方に配置されており、中間媒体蒸発器E1と第2蒸発器E4との間には中間室31が形成されている。第2蒸発器E4における中間室31とは反対側には、海水が導入される導入室32が形成されている。導入室32には、船底12c又は船底12c近傍の側壁部12bを貫通する導入管33が接続されており、この導入管33には、海水を引き込むポンプ34が設けられている。このポンプ34によって導入管33内に引き込まれた熱源流体としての海水は、導入管33及び導入室32を通して第2蒸発器E4に導入される。
【0048】
中間室31には、第2蒸発器E4を通過した海水が貯留される。中間室31内の海水は、中間媒体蒸発器E1に導入される。中間媒体蒸発器E1における中間室31とは反対側には、海水を排出する導出室35が形成されている。導出室35には、船底12c又は船底12c近傍の側壁部12bを貫通する導出管36が接続されている。中間媒体蒸発器E1を通過した海水は、導出室35及び導出管36を通して船外に排出される。
【0049】
中間媒体蒸発器E1は、シェル41と、多数の伝熱管42とを有する。シェル41内には、海水の温度よりも沸点の低い中間媒体(第1の中間媒体、例えばプロパン)が収容されている。中間媒体は、全ての伝熱管42よりも上側に液面L1が位置する程度に貯留されている。
【0050】
シェル41における天井部には、第1ガス配管21の下端部が接続されている。第1ガス配管21の下端部即ち中間媒体の流入口は、液面L1よりも上方に位置している。第1ガス配管21の下端の開口は、液状の中間媒体の液面L1に接触していないため、流入口が液状の中間媒体によって塞がれることが防止されている。
【0051】
シェル41の天井部には、第1液配管22が貫通している。第1液配管22の下端部即ち液状の中間媒体の流出口は、シェル41内に貯留された中間媒体の液面L1よりも下に位置している。すなわち、第1液配管22における中間媒体の流出口は、シェル41内に貯留された液状の中間媒体内に位置している。これにより、ガス状の中間媒体が第1液配管22内にその下端部から吸入できないように、第1液配管22を液封することができる。船体12が揺れることによって、液面L1高さが変動することがあり得るが、伝熱管42が露出しない程度に液面L1が揺れる場合であれば、第1液配管22の下端部を液封することができる。
【0052】
シェル41における長手方向の両端を構成する側壁は、それぞれ管板43,44によって構成されており、伝熱管42は、管板43,44間に架け渡されている。一方の管板43は、中間室31と中間媒体蒸発器E1との仕切壁としても機能している。他方の管板44は、中間媒体蒸発器E1と導出室35との仕切壁としても機能している。伝熱管42は、一方向に直線状に延びる形状を有するが、この形状に限られるものではない。伝熱管42内は、中間室31及び導出室35と連通している。
【0053】
第2蒸発器E4は、シェル47と、多数の伝熱管48とを有する。シェル47内には、海水の温度よりも沸点の低い第2の中間媒体(例えばプロパン)が収容されている。中間媒体は、全ての伝熱管48よりも上側に液面L2が位置する程度に貯留されている。なお、第2の中間媒体は、中間媒体蒸発器E1のシェル41内に貯留された第1の中間媒体と同じ種類の中間媒体であってもよく、あるいは異なる種類の中間媒体であってもよい。
【0054】
シェル47における天井部には、第2ガス配管23の下端部が接続されている。第2ガス配管23の下端部即ち第2の中間媒体の流入口は、液面L2よりも上方に位置している。第2ガス配管23の下端の開口は、液状の第2中間媒体の液面L2に接触していないため、流入口が液状の中間媒体によって塞がれることが防止されている。
【0055】
シェル47の天井部には、第2液配管24が貫通している。第2液配管24の下端部は、シェル47内に貯留された第2の中間媒体の液面L2よりも下に位置している。これにより、ガス状の第2の中間媒体が第2液配管24内にその下端部から吸入できないように、第2液配管24を液封することができる。
【0056】
シェル47における長手方向の両端を構成する側壁は、それぞれ管板49,50によって構成されており、伝熱管48は、管板49,50間に架け渡されている。伝熱管48は、一方向に直線状に延びる形状を有するが、この形状に限られるものではない。一方の管板49は、導入室32と第2蒸発器E4との仕切壁として機能し、他方の管板50は、第2蒸発器E4と中間室31との仕切壁として機能している。伝熱管48内は、導入室32及び中間室31と連通している。
【0057】
本実施形態では、中間媒体蒸発器E1のシェル41、中間室31の外壁及び第2蒸発器E4のシェル47は、互いに結合されて直列に配置されている。しかしながら、この構成に限られるものではなく、中間媒体蒸発器E1、中間室31及び第2蒸発器E4が互いに独立した構成であってもよい。
【0058】
第1ガス配管21は、LNG蒸発器E2の天部に接続され、第1液配管22は、LNG蒸発器E2の底部に接続されている。
【0059】
導入配管26の一端部は、タンク内ポンプ53に接続され、導入配管26の他端部は、LNG蒸発器E2に接続されている。導入配管26には、ブースターポンプ54が設けられている。ブースターポンプ54は、タンク内ポンプ53によって吸入されたLNGを昇圧するために設けられている。ブースターポンプ54によってLNGが昇圧されることによって、パイプライン56に供給するための所定の圧力でNGを排出配管28から排出することができる。
【0060】
接続配管27の一端部は、LNG蒸発器E2に接続され、他端部が加温器E3に接続されている。
【0061】
LNG蒸発器E2は、積層型熱交換器によって構成されている。例えば、図2に概略的に示すように、LNG蒸発器E2は、第1流路61と第2流路62とが形成された積層体を有している。積層体は、一方の面に溝状の第1流路61が形成された第1金属板63と、一方の面に溝状の第2流路62が形成された第2金属板64とを交互に積層した構成である。LNG蒸発器E2は、第1金属板63と第2金属板64とが一体化するように互いに拡散接合されたマイクロチャネル熱交換器によって構成されていてもよい。第1流路61は、導入配管26及び接続配管27に連通している。したがって、第1流路61には、LNGが導入される。一方、第2流路62は、第1ガス配管21及び第1液配管22に連通している。したがって、第2流路62には、その上端からガス状の中間媒体が導入される。そして、第1流路61内のLNGと第2流路62内の中間媒体とが熱交換する。LNGは加熱されてNGとなり、ガス状の中間媒体は冷却されて凝縮する。
【0062】
第1流路61は、例えば水平面内で延びるように形成される。一方、第2流路62は、例えば鉛直面内で延びるように形成されている。このため、第2流路62内で凝縮した中間媒体は、容易に第2流路62の下端部から第1液配管22に流れ落ちる。
【0063】
本実施形態においては、LNG蒸発器E2において、導入配管26に繋がる入口ヘッダ66及び接続配管27に繋がる出口ヘッダ67が同じ側に形成されているが、これに限られない。すなわち、本実施形態では、上下に配置された第1流路61同士を連通させる連通ヘッダ68が設けられ、2パス構成となっているため、入口ヘッダ66及び出口ヘッダ67が同じ側に配置されている。代替的に、連通ヘッダ68が設けられず、入口ヘッダ66及び出口ヘッダ67が反対側に配置される構成であってもよい。
【0064】
第2ガス配管23は、加温器E3の天部に接続され、第2液配管24は、加温器E3の底部に接続されている。接続配管27の一端部は、加温器E3に接続されている。排出配管28の一端部は、加温器E3に接続され、排出配管28の他端部は、パイプライン56の接続口に接続されている。パイプライン56は、船体12内を貫通して船外に延びている。
【0065】
導入配管26のうちタンク14の外側に配置された部位、接続配管27及び排出配管28は、何れも甲板12aよりも上側に配置されているが、それらの一部は、甲板12aよりも下側に進入していてもよく、あるいは甲板12aの上側のみで配設されていてもよい。すなわち、LNG及びNGが流れる配管は、主として甲板12aよりも上側で配設されているため、LNG及びNGが流れる配管が長くなるのを防止することができる。
【0066】
加温器E3は、積層型熱交換器によって構成されている。すなわち、加温器E3は、第1流路と第2流路とが形成された積層体を有している。積層体は、図示省略するが、LNG蒸発器E2を構成する積層体と同様、一方の面に溝状の第1流路が形成された第1金属板と、一方の面に溝状の第2流路が形成された第2金属板とを交互に積層した構成である。第1流路は、接続配管27及び排出配管28に連通している。このため、第1流路には、NGが導入される。第2流路は、第2ガス配管23及び第2液配管24に連通している。このため、第2流路には、その上端からガス状の第2の中間媒体が導入される。そして、第1流路内のNGと第2流路内の第2の中間媒体とが熱交換する。NGは加熱され、ガス状の中間媒体は冷却されて凝縮する。
【0067】
第1流路は、例えば水平面内で延びるように形成されており、第2流路は、例えば鉛直面内で延びるように形成されている。このため、第2流路内で凝縮した第2の中間媒体は、容易に第2流路の下端部から第2液配管24に流れ落ちる。なお、加温器E3は、第1金属板と第2金属板とが一体化するように互いに拡散接合されたマイクロチャネル熱交換器によって構成されていてもよい。
【0068】
ここで、気化器16の運転動作について説明する。中間媒体蒸発器E1では、中間室31内の海水が伝熱管42内に流入する。これにより、シェル41内の中間媒体が蒸発する。伝熱管42を通過した海水は、導出室35及び導出管36を流れて船外に排出される。
【0069】
中間媒体蒸発器E1内で蒸発した中間媒体は、第1ガス配管21内を上昇し、LNG蒸発器E2の天部からLNG蒸発器E2内に流入する。一方、タンク内ポンプ53及びブースターポンプ54の作動により、タンク14内のLNGは、導入配管26を通してLNG蒸発器E2内に流入する。LNG蒸発器E2では、LNGが導入配管26から第1流路61に導入されるとともにガス状の中間媒体が第1ガス配管21から第2流路62に導入される。第1流路61を流れるLNGと第2流路62を流れる中間媒体とが熱交換し、これにより、LNGは蒸発し、中間媒体は凝縮する。LNG蒸発器E2内で凝縮した液状の中間媒体は、LNG蒸発器E2の底部から第1液配管22内を流れ落ち、中間媒体蒸発器E1のシェル41内に戻る。一方、第1流路61内のNGは、接続配管27を流れる。
【0070】
LNG蒸発器E2と中間媒体蒸発器E1とは十分な距離をおいて配置されているため、第1液配管22が液状の中間媒体で完全に満たされてしまうことはない。したがって、液状の中間媒体がLNG蒸発器E2から確実に流れ落ちる。そして、第1液配管22内に溜まった液状の中間媒体の量に応じたヘッド圧がシェル41内の中間媒体にかかる。この圧力と、LNG蒸発器E2における中間媒体の凝縮に伴う吸引力とは、中間媒体の自然循環の駆動力として作用する。このため、LNG蒸発器E2及び中間媒体蒸発器E1間での中間媒体の自然循環を確実に生じさせることができる。
【0071】
第2蒸発器E4では、ポンプ34の作動によって海水が導入管33及び導入室32を通して伝熱管48内に導入される。これにより、シェル47内の第2の中間媒体が蒸発し、第2ガス配管23内を上昇する。伝熱管48内の海水は中間室31内に導入される。
【0072】
第2ガス配管23内を上昇した第2の中間媒体は、加温器E3の天部から加温器E3内に流入する。一方、加温器E3には、接続配管27からNGも流入する。加温器E3では、NGが接続配管27から第1流路に導入されるとともにガス状の第2の中間媒体が第2ガス配管23から第2流路に導入される。第1流路を流れるNGと第2流路を流れる第2の中間媒体とが熱交換し、これにより、NGは加温され、第2の中間媒体は凝縮する。加温器E3内で凝縮した液状の第2中間媒体は、加温器E3の底部から第2液配管24内を流れ落ち、第2蒸発器E4のシェル47内に戻る。一方、第1流路内で加熱されたNGは、排出配管28を通してパイプライン56に送られる。
【0073】
加温器E3と第2蒸発器E4とは十分な距離をおいて配置されているため、第2液配管24が液状の第2の中間媒体で完全に満たされてしまうことはない。したがって、液状の第2の中間媒体が加温器E3から確実に流れ落ちる。そして、第2液配管24内に溜まった液状の第2の中間媒体の量に応じたヘッド圧がシェル47内の第2の中間媒体にかかる。この圧力と、加温器E3における第2の中間媒体の凝縮に伴う吸引力とは、第2の中間媒体の自然循環の駆動力として作用する。このため、加温器E3及び第2蒸発器E4間での第2の中間媒体の自然循環を確実に生じさせることができる。
【0074】
前記洋上浮体式施設10において、甲板12aは海面よりも高いところに位置する。しかしながら、本実施形態では、中間媒体蒸発器E1が甲板12aよりも下に配置されているので、中間媒体蒸発器E1まで海水を送るためのポンプ動力は、中間媒体蒸発器E1が甲板12a上に配置されている場合に比べて低減される。一方、甲板12a上のLNG蒸発器E2と甲板12aの下に位置する中間媒体蒸発器E1とを第1ガス配管21及び第1液配管22で接続するため、配管が長くなるかもしれない。しかしながら、洋上浮体式施設10では、ポンプ動力にかかるランニングコストを低減することができるため、配管長が長くなった分のコストを相殺することができる。しかも、LNG蒸発器E2が甲板12a上に配置されているため、低温の液化ガスが流れる配管を甲板12a上から甲板12aの下まで引き延ばす必要がない。
【0075】
また、LNG蒸発器E2と中間媒体蒸発器E1との間の距離を長くすることができるため、液状の中間媒体が第1液配管22の全体に亘って溜まってしまうという事態を回避でき、また、凝縮した中間媒体のヘッドを確保することができる。したがって、中間媒体の自然循環を確実に起こさせることができる。
【0076】
また、中間媒体蒸発器E1が船体12の船底12cに配置されており、船底12cは海面よりも下に位置する。このため、中間媒体蒸発器E1まで海水を送るためのポンプ動力をより低減することができる。また、LNG蒸発器E2と中間媒体蒸発器E1との間の距離をより長くすることができるため、凝縮した中間媒体のヘッドをより確保し易くすることができ、中間媒体の循環駆動力を得易くなる。
【0077】
また、中間媒体蒸発器E1が船底12cに配置されているので、船体12が揺れる場合であっても、中間媒体蒸発器E1自体の揺れ幅を抑えることができる。したがって、中間媒体蒸発器E1が甲板12a上に配置される場合と比べ、中間媒体蒸発器E1に溜まった液状の中間媒体の液面変動を抑えることができる。また、中間媒体蒸発器E1が船底12cに配置されているので、船体12の安定に寄与することができる。
【0078】
また本実施形態では、海水が熱源として利用される第2蒸発器E4が甲板12aよりも下に配置されているので、第2蒸発器E4まで海水を送るためのポンプ動力は、第2蒸発器E4が甲板12a上に配置されている場合に比べて低減され得る。一方、加温器E3と第2蒸発器E4とを第2ガス配管23及び第2液配管24で接続するため、配管が長くなるかもしれない。しかしながら、洋上浮体式施設10では、ポンプ動力にかかるランニングコストを低減することができるため、配管長が長くなった分のコストを相殺することができる。しかも、LNG蒸発器E2と加温器E3が何れも甲板12a上に配置されているため、LNG蒸発器E2及び加温器E3に液化ガス又はガスを流すための配管を甲板12a上で引き回すことで済む。したがって、配管構成が複雑化することを抑制することができる。
【0079】
また、加温器E3と第2蒸発器E4との間の距離を長くすることができるため、凝縮した中間媒体のヘッドを確保し易くすることができることになり、中間媒体の循環駆動力を得易くなる。この結果、液状の中間媒体が液配管の全体に亘って溜まってしまうという事態を回避できる。したがって、第2の中間媒体の自然循環を起こさせ易くすることができる。
【0080】
また、第2蒸発器E4が船底12cに配置されているので、船体12が揺れる場合であっても、第2蒸発器E4自体の揺れ幅を抑えることができる。したがって、第2蒸発器E4が甲板12a上に配置される場合と比べ、第2蒸発器E4に溜まった液状の第2の中間媒体の液面変動を抑えることができる。また、第2蒸発器E4が船底12に配置されているので、船体12の安定に寄与することができる。
【0081】
なお、本発明は、前記実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変更、改良等が可能である。例えば、前記実施形態では、洋上浮体式施設10が、船体12上に設置されたタンク14を有する構成としたが、これに限られるものではない。例えば、タンク14が省略され、中間媒体式気化器16がLNGタンカーから直接供給を受けたLNGを気化させる構成であってもよい。
【0082】
LNG蒸発器E2は、シェル・アンド・チューブ式の熱交換器によって構成されていてもよい。この場合、第1ガス配管21を通して導入されたガス状の中間媒体がシェル内に入り、導入配管26を通して導入された高圧のLNGが伝熱管内に流入する構成となる。そして、伝熱管内のLNGと熱交換してシェル内で凝縮した中間媒体が、第1液配管22を流れ落ちる構成となる。
【0083】
また、加温器E3は、シェル・アンド・チューブ式の熱交換器によって構成されていてもよい。この場合、第2ガス配管23を通して導入されたガス状の第2の中間媒体がシェル内に入り、接続配管27を通して導入された高圧のNGが伝熱管内に流入する構成となる。そして、伝熱管内のNGと熱交換してシェル内で凝縮した第2の中間媒体が、第2液配管24を流れ落ちる構成となる。
【0084】
また、LNG蒸発器E2又は加温器E3は、例えば、波形に形成された多数の金属板が積層されるとともに、隣接する金属板間の空間が第1流路61及び第2流路62として形成されるプレートフィン熱交換器によって構成されていてもよい。
【0085】
前記実施形態では、図3にも示すように、第1液配管22の下端部(中間媒体の流出口)は、中間媒体蒸発器E1の伝熱管42よりも上に位置しているが、中間媒体の流出口は、中間媒体蒸発器E1のシェル41内に貯留された液状の中間媒体内に位置している。すなわち、第1液配管22における中間媒体の流出口は、多数の伝熱管42からなる伝熱管群のうち、最も上に位置する伝熱管42よりもさらに上に位置している。このため、第1液配管22内を流下して下端部から流出する低温の中間媒体は、シェル41内に貯留された液状の中間媒体に接触するため、伝熱管42に直接ぶつかることはない。したがって、第1液配管22内を流下する中間媒体が非常に低温であったとしても、伝熱管42が急激に冷却されることを回避することができる。なお、洋上浮体施設FSRUが沿岸に係留される場合には、船体12が揺れることがあるとしても、揺れはさほど大きくないと想定される。このため、第1液配管22における中間媒体の流出口が伝熱管42よりも上の位置であるとしても、第1液配管22の下端開口が、シェル41内の中間媒体で液封された状態に維持されやすい。
【0086】
なお、第1液配管22の下端部の位置は、この位置に限られない。例えば、図4に示すように、第1液配管22における中間媒体の流出口は、伝熱管42よりも下に位置していてもよい。この場合、第1液配管22の端部は、例えば、シェル41の下端部に接続されているため、第1液配管22は、上下方向にシェル41の側方を通る部位22aと、この部位22aの下端から側方に延びる部位22bと、この部位22bの端部から上方に延びてシェル41の下端部に接続される部位22cとを有する。この場合、シェル41と船底12cの内底板との間に、第1液配管22の部位22b、22cが通る空間が形成されるように、シェル41は、図略の支持台によって船底12cの内底板に支持される。第1液配管22における中間媒体の流出口が伝熱管42よりも下に位置する構成では、多数の伝熱管42のうちの大部分の伝熱管42が露出する程度に船体12が揺れることがあったとしても、第1液配管22が液封された状態を維持することができる。このため、多数の伝熱管42のうちの大部分の伝熱管42が液面から露出することがあったとしても、第1液配管22を通して流下した低温の中間媒体が、中間媒体蒸発器E1に貯留された液状の中間媒体に接触することなく伝熱管42に直接ぶつかることを防止することができる。したがって、伝熱管42内の海水の凍結を防止することができる。
【0087】
また、図5に示すように、第1液配管22における中間媒体の流出口は、最も上に位置する伝熱管42よりも下で、かつ、最も下に位置する伝熱管42よりも上に位置していてもよい。すなわち、第1液配管22における中間媒体の流出口は、伝熱管群と同じ高さ位置であってもよい。この場合、第1液配管22は、シェル41の側方を上下方向に延びる部位22dと、この部位22dの下端から側方に延びてシェル41の側部に接続される部位22eと、を有する。
【0088】
この構成では、液状の中間媒体の流出口から第1液配管22内にガス状の中間媒体が流入しないように、第1液配管22を液封することができる。また、船体12が揺れることがあったとしても、中間媒体の液面L1高さの変動が、多数の伝熱管42のうち最も上に位置する伝熱管42が露出する程度であれば、第1液配管22が液封された状態を維持することができる。このため、多数の伝熱管42のうち最も上に位置する伝熱管42が液面から露出することがあったとしても、第1液配管22を通して流下した低温の中間媒体が、中間媒体蒸発器E1に貯留された液状の中間媒体に接触することなく伝熱管42に直接ぶつかることを防止することができる。したがって、伝熱管42内の海水の凍結を防止することができる。
【0089】
図3図5は、中間媒体蒸発器E1及び第1液配管22の接続関係を示しているが、この接続関係は、第2蒸発器E4及び第2液配管24の接続関係に採用されていてもよい。すなわち、図6に示すように、第2液配管24の下端部(第2の中間媒体の流出口)は、第2蒸発器E4の伝熱管48よりも上に位置していてもよい。すなわち、第2液配管24は、シェル47の天部を貫通し、第2液配管24における第2の中間媒体の流出口は、多数の伝熱管48からなる伝熱管群のうち、最も上に位置する伝熱管48よりもさらに上に位置していてもよい。
【0090】
また、図7に示すように、第2液配管24における第2の中間媒体の流出口は、多数の伝熱管48からなる伝熱管群よりも下に位置していてもよい。この場合、第2液配管24の端部は、例えば、シェル47の下端部に接続されているため、第2液配管24は、上下方向にシェル47の側方を通る部位24aと、この部位24aの下端から側方に延びる部位24bと、この部位24bの端部から上方に延びてシェル47の下端部に接続される部位24cとを有する。この場合、シェル47と船底12cの内底板との間に第2液配管24の部位24b、24cが通る空間を形成するように、シェル47は、図略の支持台によって船底12cの内底板に支持される。
【0091】
また、図8に示すように、第2液配管24における第2の中間媒体の流出口は、伝熱管群のうち、最も上に位置する伝熱管48よりも下で、かつ、最も下に位置する伝熱管48よりも上に位置していてもよい。すなわち、第2液配管24における第2の中間媒体の流出口は、伝熱管群と同じ高さ位置であってもよい。この場合、第2液配管24は、シェル47の側方を上下方向に延びる部位24dと、この部位24dの下端から側方に延びてシェル47に接続される部位24eと、を有する。
【0092】
前記実施形態では、中間媒体蒸発器E1が船底12cに配置されているが、これに限られない。例えば、中間媒体蒸発器E1は、甲板12aよりも下に位置していれば、船底12cよりも上に位置していてもよい。例えば、図9に示すように、船体12内の空間Sにおいて、船底12cよりも上に中間フロア12dが設けられている場合には、当該中間フロア12dに中間媒体蒸発器E1及び第2蒸発器E4が配置されていてもよい。中間フロア12dは、船体12の推進力を得るための駆動力を発生するエンジン15よりも上に配置されている場合もあれば、エンジン15と同じ高さ位置に配置されていてもよい。
【0093】
中間媒体蒸発器E1及び第2蒸発器E4が中間フロア12d上に設置される場合であっても、中間媒体蒸発器E1及び第2蒸発器E4は、船体12の満載喫水線13よりも下に位置しているのが好ましい。満載喫水線13とは、船体12が安全に浮揚した状態でいられる積載重量の上限を示す印のことである。満載喫水線13は、船体12の最大積載時の喫水を示す。満載喫水線13には、熱帯海域における最深許容喫水線、夏季の最深許容喫水線、冬季の最深許容喫水線等がある。中間媒体蒸発器E1及び第2蒸発器E4はどの喫水線の場合であっても、喫水線13よりも下に位置しているのが好ましい。図9には、船体12に夏季の最深許容喫水線13aと冬季の最深許容喫水線13bが設けられた場合を示している。この場合、中間媒体蒸発器E1及び第2蒸発器E4は、何れの喫水線13a,13bよりも下に位置するのが好ましい。
【0094】
中間媒体蒸発器E1及び第2蒸発器E4は船体12内の空間Sにおいて、複数のタンク14が設けられる場合には、隣り合うタンク14同士の間の隙間に配置してもよい。すなわち、図10に示すように、タンク14は球形に形成されるため、空間Sには、隣り合うタンク14同士の間において、タンク14の最大幅の位置よりも下の位置にデッドスペースが形成され易い。このデッドスペースを利用して中間媒体蒸発器E1及び第2蒸発器E4を配置してもよい。この場合、中間媒体蒸発器E1及び第2蒸発器E4は、船底12cに支持されてもよく、あるいは空間S内に配置される船底12c以外のフロアに支持されてもよい。
【0095】
図11に示すように、中間媒体蒸発器E1及び第2蒸発器E4は、エンジン15を収容するエンジンルーム17に配置されていてもよい。エンジンルーム17は、船底12c又はその近傍に配置される。このため、中間媒体蒸発器E1及び第2蒸発器E4がエンジンルーム17内に設置される場合には、満載喫水線13よりも下方に位置するだけでなく、軽荷喫水(船舶が人・貨物・燃料・水などを積んでいない軽荷状態で水に浮いたときの喫水)時の海面よりも下に位置することになる。すなわち、エンジン15の出力軸に設けられたスクリュー15aは、常時海中にあり、エンジンルーム17内に配置された中間媒体蒸発器E1及び第2蒸発器E4は、スクリュー15aと同等の高さ位置になる。このため、中間媒体蒸発器E1及び第2蒸発器E4がエンジンルーム17内に設置される場合には、軽荷喫水時の海面より下に位置することとなり、それにより、ポンプ34の動力が低減され得る。
【0096】
図12に示すように、中間媒体蒸発器E1及び第2蒸発器E4は、エンジンルーム17とは別個に船体12内の空間Sに設けられた機械室18に配置されていてもよい。機械室18は、船体12内で用いられる動力、蒸気等を発生させるための機械類を収容する部屋であり、エンジンルーム17とは別個に設けられる場合がある。機械室18はエンジンルーム17の隣に配置される場合もあれば、エンジンルーム17から離れたところに配置される場合もある。いずれの場合でも、機械室18は、満載喫水線13よりも下方に位置するだけでなく、軽荷喫水時の海面よりも下に位置する場合もある。したがって、中間媒体蒸発器E1及び第2蒸発器E4が機械室18内に設置されることにより、ポンプ34の動力が低減され得る。
【0097】
図13及び図14には、船体12にバラストタンク19が形成された例を示しており、この場合、中間媒体蒸発器E1及び第2蒸発器E4は、バラストタンク19の上側に配置されていてもよい。また、複数のバラストタンク19が設けられている場合においては、一部のバラストタンク19をバラストタンクとしては用いずに、中間媒体蒸発器E1及び第2蒸発器E4の配置用の部屋として用いてもよい。これらの場合、中間媒体蒸発器E1及び第2蒸発器E4は、船底12c又は船底12c近傍に配置されるため、ポンプ34の動力が低減され得る。
【0098】
図15に示すように、気化器16の加温器E3、第2蒸発器E4、第2ガス配管23、第2液配管24及び接続配管27が省略された構成であってもよい。この構成では、中間室31が省略され、中間媒体蒸発器E1における導出室35とは反対側に導入室32が形成される。シェル41における長手方向の一方の側壁を構成する管板43は、導入室32と中間媒体蒸発器E1との仕切壁としても機能している。他方の管板44は、中間媒体蒸発器E1と導出室35との仕切壁としても機能している。また、LNG蒸発器E2には、第1ガス配管21、第1液配管22、導入配管26及び排出配管28が接続されている。そして、LNG蒸発器E2を構成する積層体の第1流路61は、導入配管26及び排出配管28に連通している。第2流路62は、第1ガス配管21及び第1液配管22に連通している。
【0099】
図15の構成でも、LNG蒸発器E2は、シェル・アンド・チューブ式の熱交換器によって構成されていてもよく、あるいはプレートフィン熱交換器によって構成されていてもよい。
【0100】
気化器16の加温器E3、第2蒸発器E4、第2ガス配管23、第2液配管24及び接続配管27が省略された構成の場合において、中間媒体蒸発器E1は、図9図14に示すように配置されてもよい。また、中間媒体蒸発器E1及び第1液配管22の接続関係は、図3図5に示す関係であってもよい。
【符号の説明】
【0101】
10 洋上浮体式施設
12 船体
12a 甲板
12c 船底
16 中間媒体式気化器
21 第1ガス配管
22 第1液配管
23 第2ガス配管
24 第2液配管
34 ポンプ
E1 中間媒体蒸発器
E2 LNG蒸発器
E3 加温器
E4 第2蒸発器
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
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図10
図11
図12
図13
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図15
図16