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特許6991915ガスの供給システム、その供給装置、その供給方法およびその供給プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-10
(45)【発行日】2022-02-03
(54)【発明の名称】ガスの供給システム、その供給装置、その供給方法およびその供給プログラム
(51)【国際特許分類】
   F17C 13/02 20060101AFI20220127BHJP
   G06Q 50/06 20120101ALI20220127BHJP
   G01F 3/22 20060101ALN20220127BHJP
【FI】
F17C13/02 301Z
G06Q50/06
G01F3/22 Z
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2018067065
(22)【出願日】2018-03-30
(65)【公開番号】P2019178703
(43)【公開日】2019-10-17
【審査請求日】2020-09-16
(73)【特許権者】
【識別番号】000220262
【氏名又は名称】東京瓦斯株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】317006074
【氏名又は名称】東京ガスリキッドホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100083725
【弁理士】
【氏名又は名称】畝本 正一
(74)【代理人】
【識別番号】100140349
【弁理士】
【氏名又は名称】畝本 継立
(74)【代理人】
【識別番号】100153305
【弁理士】
【氏名又は名称】畝本 卓弥
(72)【発明者】
【氏名】増田 智紀
(72)【発明者】
【氏名】宇野 太郎
(72)【発明者】
【氏名】塩野 直志
(72)【発明者】
【氏名】小津 努
(72)【発明者】
【氏名】川田 拓也
(72)【発明者】
【氏名】池田 陽一
(72)【発明者】
【氏名】土岐 爽真
【審査官】加藤 信秀
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-067455(JP,A)
【文献】特開2013-254416(JP,A)
【文献】特開2018-032207(JP,A)
【文献】特許第6298917(JP,B1)
【文献】特開2014-164338(JP,A)
【文献】特開2017-227967(JP,A)
【文献】特開2003-261223(JP,A)
【文献】特開平08-329159(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F17C 13/02
G06Q 50/06
G01F 3/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガス供給先に設置されたガス容器のガス量を多頻度で計測したガスデータを出力するデータ計測手段と、
前記ガスデータと、前記ガス供給先に設置された前記ガス容器の設置本数と、該ガス容器のうちで利用可能に設定された前記ガス容器の利用本数と、前記ガス供給先に設定された前記ガス容器の提供本数とを記憶する記憶部と、
ガス価格情報に応じて前記ガス容器の利用本数を増減させ、該利用本数によって決まるガス量情報と前記ガスデータとを利用してガス切れ推定日を算出するとともに、設定された前記ガス容器の前記提供本数を前記ガス価格情報に応じて増減させ、該ガス切れ推定日および前記ガス価格情報に応じて設定された前記提供本数に基づいてガス供給指示情報を生成する処理部と、
を備えることを特徴とするガス供給システム。
【請求項2】
前記記憶部は、ガス供給量を含むユーザー情報と、少なくともガス供給日を含む時期情報と、前記ガス価格情報を記憶することを特徴とする請求項1に記載のガス給システム。
【請求項3】
前記処理部は、前記ガス価格情報に対して設定される閾値に基づいて、前記ガス量設定情報を設定することを特徴とする、請求項1または請求項に記載のガス供給システム。
【請求項4】
前記処理部は、前記ガスデータを利用してガス使用量または残ガス量の推移傾向を表すトレンドデータを作成し、このトレンドデータにより前記データ計測手段による次回以降の計測時期を決定することを特徴とする請求項1ないし請求項のいずれかに記載のガス供給システム。
【請求項5】
ガス供給先に設置されたガス容器のガス量を多頻度で計測したガスデータをデータ計測手段から取得するデータ取得手段と、
前記ガスデータと、前記ガス供給先に設置された前記ガス容器の設置本数と、該ガス容器のうちで利用可能に設定された前記ガス容器の利用本数と、前記ガス供給先に設定された前記ガス容器の提供本数とを記憶する記憶部と、
ガス価格情報に応じて前記ガス容器の利用本数を増減させ、該利用本数によって決まるガス量情報と前記ガスデータとを利用してガス切れ推定日を算出するとともに、設定された前記ガス容器の前記提供本数を前記ガス価格情報に応じて増減させ、該ガス切れ推定日および前記ガス価格情報に応じて設定された前記提供本数に基づいてガス供給指示情報を生成する処理部と、
を備えることを特徴とするガス供給装置。
【請求項6】
ガス供給先に設置されたガス容器のガス量を多頻度で計測し、ガスデータを出力する工程と、
前記ガスデータと、前記ガス供給先に設置された前記ガス容器の設置本数と、該ガス容器のうちで利用可能に設定された前記ガス容器の利用本数と、前記ガス供給先に設定された前記ガス容器の提供本数とを記憶部に記憶する工程と、
ガス価格情報を取得する工程と、
前記ガス価格情報に応じて前記ガス容器の利用本数を増減させて前記記憶部に記憶させ、該利用本数によって決まるガス量設定情報と前記ガスデータとを利用してガス切れ推定日を算出する工程と、
前記ガス切れ推定日および、前記ガス価格情報に応じて増減させた前記提供本数に基づいてガス供給指示情報を生成する工程と、
を含むことを特徴とするガス供給方法。
【請求項7】
コンピュータに実現させるガス供給プログラムであって、
ガス供給先に設置されたガス容器のガス量を多頻度で計測したガスデータを出力する機能と、
前記ガスデータと、前記ガス供給先に設置された前記ガス容器の設置本数と、該ガス容器のうちで利用可能に設定された前記ガス容器の利用本数と、前記ガス供給先に設定された前記ガス容器の提供本数とを記憶部に記憶する機能と、
ガス価格情報に応じて前記ガス容器の利用本数を増減させ、該利用本数によって決まるガス量情報と前記ガスデータとを利用してガス切れ推定日を算出するとともに、設定された前記ガス容器の前記提供本数を前記ガス価格情報に応じて増減させ、該ガス切れ推定日および前記ガス価格情報に応じて設定された前記提供本数に基づいてガス供給指示情報を生成する機能と、
を前記コンピュータに実現させることを特徴とするガス供給プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、たとえば、LPG(Liquefied Petroleum Gas :液化石油ガス)容器の交換処理技術に関する。
【背景技術】
【0002】
LPGは、ボンベやシリンダなどのガス容器に装填されてユーザーの軒先などに配送される。ユーザーに供給するガス量はガス消費量に応じて設定され、通常、バックアップ用を含めて複数本のガス容器が設置される。このガス容器はガス切れ前の段階で配送業者により交換することが行われている。
LPGの残量管理に関し、ガス容器とガス消費設備との間にあるガス供給路に配置された流量計測手段で検知したガス消費量とガス容器の残ガス量から、ガス消費設備で消費可能な残時間を算出して表示することが知られている(たとえば、特許文献1)。
ガス容器の配送予測に関し、安全率マスタを用いてガス切れの発生日を予測し、配送効率およびガス切れリスクを考慮した配送予定日を算出することが知られている(たとえば、特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2016-075366号公報
【文献】特許第5802225号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、LPGはたとえば石油精製したものや天然ガス田から産出したものであり、その原料や精製されたLPGの大半が輸入されている。LPGやその原料の仕入にかかる価格は、たとえば原油価格や為替レートの影響の他、季節などによって変動しており、この変動がLPGを販売する際の価格にも影響する。LPGの仕入では、価格に応じて購入量を調整しており、たとえば安価なときに多く仕入れ、高価なときに少なく仕入れている。
このように価格が変動するLPGは、たとえば安価なときに長期間分の原料またはLPG自体を仕入れておき、高価なときのガス需要までもカバーできることが望ましい。しかしながら、LPGやその原料をまとめて安全な状態で管理しつつ保管できる施設が限られていることや、顧客に対してたとえば1月に1回程度の所定間隔で行われている料金決定のためのガス量測定では、高い精度でのガス需要の把握や予測が困難であることから、短期間に大量にLPGやその原料を仕入れることができない。
LPGやその原料を大量保管するための新たな保管施設や保管場所を確保し、管理するのは、人的にも金銭的にも現実的ではない。このようなコストの増加は、ガス価格の高騰を招くおそれもある。
斯かる要求や課題について、特許文献1、2にはその開示や示唆はなく、それを解決するための構成について開示や示唆はない。
【0005】
そこで、本発明の目的は、上記課題に鑑み、ガス供給処理において、顧客のガス使用傾向やガスの価格に基づき、ガス需要に応じたガスの在庫確保とガス価格の安定化を図ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明のガス供給システムの一側面は、ガス供給先に設置されたガス容器のガス量を多頻度で計測したガスデータを出力するデータ計測手段と、前記前記ガスデータと、前記ガス供給先に設置された前記ガス容器の設置本数と、該ガス容器のうちで利用可能に設定された前記ガス容器の利用本数と、前記ガス供給先に設定された前記ガス容器の提供本数とを記憶する記憶部と、ガス価格情報に応じて前記ガス容器の利用本数を増減させ、該利用本数によって決まるガス量情報と前記ガスデータとを利用してガス切れ推定日を算出するとともに、設定された前記ガス容器の前記提供本数を前記ガス価格情報に応じて増減させ、該ガス切れ推定日および前記ガス価格情報に応じて設定された前記提供本数に基づいてガス供給指示情報を生成する処理部とを備える。
【0007】
記ガス供給システムにおいて、前記記憶部は、ガス供給量を含むユーザー情報と、少なくともガス供給日を含む時期情報と、前記ガス価格情報を記憶してよい。
上記ガス供給システムにおいて、前記処理部は、前記ガス価格情報に対して設定される閾値に基づいて、前記ガス量設定情報を設定してよい。
上記ガス供給システムにおいて、前記処理部は、前記ガスデータを利用してガス使用量または残ガス量の推移傾向を表すトレンドデータを作成し、このトレンドデータにより前記データ計測手段による次回以降の計測時期を決定してよい。
【0008】
上記目的を達成するため、本発明のガス供給装置の一側面は、ガス供給先に設置されたガス容器のガス量を多頻度で計測したガスデータをデータ計測手段から取得するデータ取得手段と、前記ガスデータと、前記ガス供給先に設置された前記ガス容器の設置本数と、該ガス容器のうちで利用可能に設定された前記ガス容器の利用本数と、前記ガス供給先に設定された前記ガス容器の提供本数とを記憶する記憶部と、ガス価格情報に応じて前記ガス容器の利用本数を増減させ、該利用本数によって決まるガス量情報と前記ガスデータとを利用してガス切れ推定日を算出するとともに、設定された前記ガス容器の前記提供本数を前記ガス価格情報に応じて増減させ、該ガス切れ推定日および前記ガス価格情報に応じて設定された前記提供本数に基づいてガス供給指示情報を生成する処理部とを備える。
【0009】
上記目的を達成するため、本発明のガス供給方法の一側面は、ガス供給先に設置されたガス容器のガス量を多頻度で計測し、ガスデータを出力する工程と、前記ガスデータと、前記ガス供給先に設置された前記ガス容器の設置本数と、該ガス容器のうちで利用可能に設定された前記ガス容器の利用本数と、前記ガス供給先に設定された前記ガス容器の提供本数とを記憶部に記憶する工程と、ガス価格情報を取得する工程と、前記ガス価格情報に応じて前記ガス容器の利用本数を増減させて前記記憶部に記憶させ、該利用本数によって決まるガス量設定情報と前記ガスデータとを利用してガス切れ推定日を算出する工程と、前記ガス切れ推定日および、前記ガス価格情報に応じて増減させた前記提供本数に基づいてガス供給指示情報を生成する工程とを含む。
【0010】
上記目的を達成するため、本発明のガス供給プログラムの一側面は、コンピュータに実現させるガス供給プログラムであって、ガス供給先に設置されたガス容器のガス量を多頻度で計測したガスデータを出力する機能と、前記ガスデータと、前記ガス供給先に設置された前記ガス容器の設置本数と、該ガス容器のうちで利用可能に設定された前記ガス容器の利用本数と、前記ガス供給先に設定された前記ガス容器の提供本数とを記憶部に記憶する機能と、ガス価格情報に応じて前記ガス容器の利用本数を増減させ、該利用本数によって決まるガス量情報と前記ガスデータとを利用してガス切れ推定日を算出するとともに、設定された前記ガス容器の前記提供本数を前記ガス価格情報に応じて増減させ、該ガス切れ推定日および前記ガス価格情報に応じて設定された前記提供本数に基づいてガス供給指示情報を生成する機能とを前記コンピュータに実現させる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、次のいずれかの効果が得られる。
【0012】
(1) ガスの使用状態とガス価格情報とにより、ガスの供給量や利用量、ガス容器の設置本数や使用本数を決定することで、ガス仕入の価格の変動に対する影響を抑制することができる。
(2) ガスの価格に応じてガス供給量やガス容器の設置本数を変動させて、ユーザーの軒先等にガスをストックさせることで、ガス切れのリスクを減らせるほか、このストックを含めたガスの利用計画が設定でき、ガスを供給する配送頻度の抑制による配送負荷の低減が図れる。
(3) ガス価格情報に応じてガス利用量やガス容器の利用本数を設定し、このガス利用量や利用本数に基づいてガス切れ推定日を算出することで、ガス価格情報の変動がユーザー側に与える影響を少なくすることができる。
【0013】
そして、本発明の他の目的、特徴および利点は、添付図面および各実施の形態を参照することにより、一層明確になるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】一実施の形態に係るガス供給システムの構成例を示す図である。
図2】ガスデータおよびガス量計測の頻度の一例を示す図である。
図3】ガス価格に対するガス量の設定の一例を示す図である。
図4】ガス供給処理の一例を示すフローチャートである。
図5】実施例1に係るガス容器交換システムの一例を示す図である。
図6】データ計測側の構成例を示す図である。
図7】ガス供給装置側の構成例を示す図である。
図8】ユーザーデータベースおよびガス量データベースの一例を示す図である。
図9】ガス容器ストック数データベースの一例を示す図である。
図10】ガス価格に応じたガス容器のストック数の変動例を示す図である。
図11】ガス価格に応じたガス容器の交換計画の構成例を示す図である。
図12】ガス容器交換処理のシーケンス図である。
図13】実施例2に係るガス容器交換システムの構成例を示している。
図14】ガス価格に応じたガス容器の交換計画の構成例を示す図である。
図15】ガス容器交換処理のシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
〔一実施の形態〕
図1は、一実施の形態に係るガス供給システムの構成例を示している。図1に示す構成は一例であり、本発明が斯かる構成に限定されない。
このガス供給システム2は、ユーザー毎に多頻度でガスデータを計測し、ガスデータに基づいてユーザーのガス切れ推定日の算出、ガス供給日の設定を行う。このようにガス供給システム2は、多頻度のガス量の計測により、ガスの使用傾向を推測し、精度よくガス切れ日が推定でき、ガス切れを防止しつつガス容器内の残ガス量を低減させるようにガスの供給指示を行うシステムの一例である。また、ガス供給システム2は、ガスやその原料の仕入に要した価格情報を取得し、この仕入に要した価格に応じてガス供給量やガス容器の設置本数を変動させ、またはストックされている在庫ガス量の使用計画を設定して、価格情報の変動の影響を抑制したガス供給処理を実行する。
このガス供給システム2は、たとえば図1に示すように、ガス供給装置4、データ計測手段6を備える。ガス供給装置4は、たとえば処理部10、記憶部12を備える。データ計測手段6は、たとえばガスメータ8を備える。ガス供給装置4は、ガスメータ8と無線または有線などによって接続されており、ガスデータを受信するとともに、ガス容器14に対するガス供給やガス容器14の交換処理を含むガス供給指示情報を送信する。
【0016】
ガス供給装置4は、ガス供給量やガス容器14の交換管理などを行う。またガス供給装置4は、たとえば情報源の一例として外部データベース16と接続されており、ガスやその原料の仕入価格などのガス価格情報を取得する。この外部データベース16は、たとえばガスやその原料の仕入を行う組織が管理するデータベースや、原油価格などの情報を管理し提供するサービスを行う組織の情報などが含まれる。
ガス供給装置4は、ユーザー毎に、価格情報に応じて決まるガス量設定情報を生成するとともに、このガス量設定情報を加味して算出したガス切れ推定日に基づいて、ガス供給指示情報を生成する。ガス量設定情報には、たとえばガス供給量やガス容器14の設置本数、ガス利用量やガス容器14の利用本数などのいずれかの情報、またはこれらの2以上の情報が含まれており、これらの値がガス価格情報の多寡に基づいて決められる。
ガス供給装置4の処理部10は、演算手段の一例であり、たとえば図2に示すように、測定した現在使用中のガス容器14のガスデータSiを積算し、ガス容器の容量に基づいてガス切れ推定日dxiを算出する。ガス容器14の交換を含むガスの供給を行う日は、たとえばガスデータの計測を続けていった結果、残ガス量が所定の値よりも少なくなったときに算出したガス切れ推定日dxよりも数日前に設定すればよい。
記憶部12は、たとえばデータ計測手段6から取得したガスデータSiが記憶されるほか、ユーザー毎のガス使用量やガス容器14の設置本数、過去のガス使用量を表す履歴データ、外部データベース16から取得したガス価格情報などを記憶する。
【0017】
<データ計測手段6およびガス容器14側の構成について>
データ計測手段6およびガス容器14は、たとえばユーザーの建物内やその軒先などの予め設定された場所に配置される。ここでガスの供給を受けるユーザーは、個人やその世帯が有する単一の建物の場合に限られず、たとえば複数の世帯や建物でガスを共用する場合を含むものであり、少なくともガス容器14に対するガス供給、ガス容器14の設置もしくは交換のサービスを提供する対象を指している。そしてガス容器14は、ユーザーに供給されるLPGを安定した状態で保管する手段の一例であり、その容積や設置本数は、ユーザーに対するLPGの供給量を表している。
ガス容器14は、ガス消費先であるガス機器と図示しないガス供給路で接続されている。
ガスメータ8は、このガス供給路を通じてガス機器側に流れるガスGの流量などを所定の頻度で計測する。データ計測手段6は、ガスメータ8が計測したガスデータを逐次、または所定のタイミングでガス供給装置4側に送信する。データ計測手段6がガスデータを送信する頻度やタイミング、またガスメータ8による計測頻度は、たとえばガスの使用量などに基づくユーザーのガス使用傾向情報(トレンドデータ)を算出し、このトレンドデータから推測する残ガス量の多寡、もしくトレンドデータから推測するガス切れの推定日が近いか否かなどにより設定されてもよい。
【0018】
ガス容器14は、ユーザー毎に、1または複数本が設置される。設置本数は、たとえば固定値でもよく、またはガス価格に応じて増減してもよい。さらに複数本のガス容器14を備える場合、たとえばガスGをガス機器に供給する供給用のガス容器と、この供給用のガス容器のガス切れをバックアップするための補助ガス容器として利用してもよい。供給用のガス容器と補助ガス容器は、たとえばガス供給管に対して切替器などを介在させて接続すればよい。そのほか、ガス容器は、たとえば交換用の在庫ストックがユーザーの敷地内に設置されてもよい。ガス容器14は、容積が大きいものを用いてもよく、または容積が小さいものを多数本設置してもよい。また、複数本が設置される場合、全てのガス容器14が同じ容積のものに限らない。異なる容積のガス容器14を混在して設置してもよい。
【0019】
<ガスデータSiについて>
ガス量の計測では、たとえば図2に示すように、ガス容器14のガス量の最大値をGmax、計測したガス量をgi、その積算値をΣgiとすれば、測定時点tiにガス容器14内に残るガス量Giは、
Gi=Gmax-Σgi ・・・(1)
で表すことができる(ただし、i=1、2、・・・、n)。
計測対象となるガス容器14は、たとえばガス価格に基づいて設定されるガス量設定情報によって決まればよい。つまり、使用可能なガス容器14として設定された本数により決まるガス量が最大値Gmaxとなる。所定の間隔で取得されたガスデータSiは、たとえば時系列に沿って蓄積される。
処理部10は、現在使用中のガス容器またはユーザーが保有するガス容器について、たとえば時点tiにおいて推定されるガス切れ推定日dxiを算出する。このガス切れ推定日dxiの算出では、たとえばガス容器の計測開始から時点tiまでに測定した複数のガスデータSiを利用して、そのガスの減少傾向(使用傾向)を読み出し、その減少傾向に基づいて残ガス量がなくなるガス切れ推定日を予測すればよい。
なお、ガス切れ推定日dxiの算出では、ガスの減少傾向から算出する場合のほか、過去の計測情報と組み合せて時点ti以降のガス使用傾向を予測してガス切れ推定日dxiを算出してもよい。
また、処理部10は、たとえば時点tiまでのガスの使用傾向を表すトレンドデータにより、ガスメータ8を含むデータ計測手段6による次回以降の計測タイミングを決定してもよい。決定された計測タイミングは、ガス供給装置4からデータ計測手段6に対する計測指示情報として送信されればよい。
【0020】
<ガス容器14の交換処理>
ガス供給装置4のデータ処理では、たとえばa.ガスデータSiの取得、b.ガスデータSiの蓄積、c.ガス価格情報の取得、d.ガス価格情報に応じてガス量設定情報の決定、e.ガス切れ推定日dxの算出、f.その他のデータ処理などが含まれる。
a.ガスデータSiの取得
処理部10は、データ計測手段6からガスデータSiを連続または不連続に取得して収集する。
b.ガスデータSiの蓄積
処理部10に収集されたガスデータSiは記憶部12に蓄積される。
c.ガス価格情報の取得
処理部10は、外部データベース16にアクセスして、所定時期のガス価格情報を取得する。このガス価格情報は、たとえばガスデータSiの収集時におけるガスの販売価格や仕入に必要なコスト情報のほか、過去のガス仕入に要したガスの販売価格や仕入コストの履歴情報、または先物取引による未来の価格情報などを利用すればよい。
d.ガス価格情報に応じてガス量設定情報の決定
処理部10は、取得したガス価格情報の多寡に応じてユーザーに提供するガス量、またはユーザーが使用可能なガス量を表す設定本数を決定する。
【0021】
e.ガス切れ推定日dxの算出
処理部10は、たとえば記憶されている複数のガスデータSiからガス消費傾向を算出し、ガス量設定情報の値に基づいてガス切れ推定日dxを算出する。算出したガス切れ推定日dxは、ユーザー毎に記憶部12に記憶される。
【0022】
f.その他のデータ処理
処理部10は、たとえば算出したガス切れ推定日dxを記憶部12に記憶させるとともに、そのガス切れ推定日dxの情報をユーザーや、ガスまたはガス容器14の配送員に通知してもよい。なお、ガス切れ推定日dxの通知では、たとえば算出したときに情報提示を行ってもよく、または複数の算出結果からガス切れ日に近づいたことをもって、情報を提示してもよい。
さらに、処理部10は、たとえば取得したガスデータSiから算出したガスの使用傾向に基づいて、次回のガス測定のタイミングを設定し、または予め設定されているガス計測日を前後させる計測指示情報を生成して、データ計測手段6に向けて送信すればよい。
【0023】
<ガス価格情報に対するガス量設定情報の変動について>
図3は、ガス価格に対するガス量の設定の一例を示している。
図3のAでは、たとえば横軸に経過時間、縦軸にガス価格情報Pが設定されており、ガス切れ推定日dxの算出時、またはガス容器の交換日等の基準日前後のガス価格情報の推移が表されている。また図3のBでは、ガス価格情報に応じて設定されるガス量設定情報を示している。
ガス供給装置4の処理部10では、たとえば図3のAに示すように、基準日tにおけるガス価格情報を参照する。そして処理部10は、基準日tにおいてガス価格が低い値Paの場合、図3のBに示すようにガス容器のガス量設定情報として、ガス量Guが多くなるように設定値Maに設定する。また、処理部10は、基準日tにおいてガス価格が高い値Pbの場合、図3のBに示すようにガス容器のガス量設定情報として、ガス量Guが少なくなるように設定値Mbに設定する(Pa<Pb、Ma>Mb)。このガス量Guは、たとえばガス切れ推定日dxの算出において利用する全体ガス量を表すガス量の最大値Gmaxやガス容器14の本数情報に影響を与える値である。
すなわち、ガス容器交換処理では、ガス価格が低い場合にガス量を多くし、またユーザーに提供するガス容器14の本数を多く設定し、ガス価格が高くなった場合、ガスの量を少なくし、またユーザーに提供するガス容器14の本数を少なく設定する。
【0024】
<ガス供給処理>
図4は、ガス供給処理の一例を示している。図4に示す処理内容、処理手順は一例であり、本発明が斯かる構成に限定されない。このガス供給処理は、本発明のガス供給方法、またはコンピュータを用いて実行するガス供給プログラムの一例である。
データ計測手段6はガス機器に流れるガス流量、またはガス容器14の残ガス量などのガス量を計測し、このガス量からガスデータSiを生成する(S11)。
処理部10は、外部データベース16からガス価格情報を取得し(S12)、このガス価格情報に応じてガス量設定情報を決定する(S13)。
ガス供給装置4は、設定されたタイミングでデータ計測手段6から取得したガスデータSiと、ガスのガス量設定情報とを利用して、ガスの使用傾向を算出し、このガス使用傾向に基づくガス切れ推定日dxiを算出する(S14)。このガス切れ推定日dxiは、たとえば使用中のガス容器14から測定したガスデータ、またはユーザーが保有する全てのガス容器のガス量のいずれかに基づくガスデータを利用して算出される。また処理部10は、ガスデータを計測した時点tiにおける残ガス量を算出してもよい。
そして、処理部10は、ガス切れ推定日、残ガス量、ガス容器14の交換日などを含むガス容器交換指示情報を生成する(S15)。このガス容器交換指示情報は、ユーザーに通知されるほか、ガス容器14の配送や交換作業を行う作業者に対して通知される。
【0025】
〔一実施の形態の効果〕
この実施の形態によれば、次のいずれかのような効果が期待できる。
(1) ガス価格情報に基づいて設定したユーザーのガス量と、計測したガスデータとを組み合せてガス容器の交換指示を行うことで、ガス価格の変動に対応したガスの利用および交換処理が実行でき、利便性が高められる。
(2) ガス価格情報に基づいて、ユーザーが使用可能なガス量やユーザーに提供するガス量を調整することで、ガス価格の変動に対するコストの増加またはユーザーに対するガス価格の影響を抑制することができる。
【実施例1】
【0026】
図5は、実施例1に係るガス容器交換システムの構成例を示している。図5に示す構成は一例であり、本発明が斯かる構成に限定されない。
このガス容器交換システム20では、本発明のガス供給システムの一例であり、たとえば図5に示すように、ユーザーに対するガス供給処理としてガス価格の多寡に応じてガス容器14の供給本数の調整を行う。すなわち、ガス容器交換システム20が管理するガス容器14の本数は、たとえばユーザーに対するガス供給量やユーザーに利用させるガス量を表している。ガス容器交換システム20は、ガス容器14の配送指示を出力する管理センターであって多数のガス容器14を保管する配送基地22と、この配送基地22からガス容器14を配送する車両や配送員を含む配送手段24で構成されている。配送基地22は、たとえば各ユーザーX、ユーザーYの建物などに設置されたデータ計測手段6からガスデータを取得し、ガス使用量や残ガス量などの情報を取得している。この配送基地22は、たとえばガスデータに基づいて算出したガス切れ推定日が近いユーザーを把握しており、このユーザーに対するガス容器交換処理を実行する。
配送基地22は、配送手段24に対して、ガス価格情報に基づいて配送するガス容器14の本数情報を設定し、その提供するガス容器の本数や配送経路などを含むガス供給指示情報を出力する。
【0027】
ガス容器交換システム20は、たとえば図5のAに示すように、判断日におけるガス価格Paが基準値Pxより低い値の場合、交換前と同じガス容器14の本数かまたはそれ以上の本数を交換本数として設定する。また、ガス容器交換システム20は、たとえば図5のBに示すように、判断日におけるガス価格Pbが基準値Pxよりも高い値の場合、交換前のガス容器14の本数よりも少ない本数を交換本数として設定する。ガス価格の判断時は、たとえばガス容器の交換時またはガス切れ推定日の算出時であればよい。ガス容器交換システム20は、たとえばガス価格が基準値Pxと同じまたは同等の値の場合、交換前のガス容器14の本数と同じ本数を交換本数として設定すればよい。ここで設定される交換本数は、ガス量設定情報の一例である。
ガス価格を比較する基準値Pxは、たとえば予め設定された閾値でもよく、前回のガス容器交換時の価格情報や交換前の所定時期に設定した価格情報であってもよい。つまり、このガス容器交換システム20では、判断時のガス価格に応じて提供するガス容器の本数を変動させることで、ユーザーの軒先にストックするガス量を変動させる処理を行う。
さらに、このガス容器交換システム20では、ガス価格情報に応じたガス容器の交換タイミングの設定処理を行う。
【0028】
<データ計測手段6およびガス容器14の構成>
このデータ計測手段6は、たとえば図6に示すように、データ計測部26を含むガスメータ8、データ取得部28を備える。またデータ計測手段6は、通信部30-1を通じてガス供給装置4側と通信している。
データ計測部26は、たとえばガス容器14が接続されてガスGを流すガス供給路32を通じてガス機器34-1、34-2、・・・に流れるガス流量などを所定の頻度およびタイミングで計測する。計測の頻度およびタイミングは、たとえばデータ計測手段6側で設定してもよく、またはガス容器交換処理を行うガス供給装置4側で算出して設定してもよい。
ユーザーの敷地内に設置されるガス容器14は、たとえば必要ガス容器E1と在庫ガス容器E2に分けられている。必要ガス容器E1は、ガス供給路32に接続されており、ガス機器34に対してガスを供給可能な状態に設定されたガス容器である。この必要ガス容器E1には、たとえばガスGをガス機器に供給する供給用のガス容器14-1と、ガス容器14-1のガス切れをバックアップするためのガス容器14-2が備えられる。ガス容器14-1にガス切れが生じたとき、切換器36がガスの供給元のガス容器14-1からバックアップ側のガス容器14-2に切り換えて、ガス容器14-2からガス機器34にガスGを供給する。
在庫ガス容器E2は、ユーザーが保有するガス容器のうち、必要ガス容器E1の設置本数以上のガス容器14の一例であり、必要ガス容器E1内のガスが空となったときに交換するための在庫ストックとして利用される。在庫ガス容器E2は、たとえばユーザーが所有または管理する敷地に設置可能な本数、ガス供給会社とユーザーとの契約によって設定された本数が設置される。この在庫ガス容器E2に含まれるガス容器14-3、・・・、14-Nは、ガス供給路32に接続されてもよく、またはガス供給路32に接続されずにユーザーの敷地内に置かれるのみであってもよい。
この在庫ガス容器E2を含むガス容器14の保有本数は、ユーザーデータベース50のガス容器保有本数情報74(図8)に記憶される。
【0029】
データ取得部28は、データ計測部26による計測結果を収集し、ガス供給装置4側に通知するガスデータを生成する手段の一例である。このデータ取得部28は、たとえば通信部30-1とともにデータ中継器を構成してもよく、またはガスメータ8内部に構成されてもよい。
通信部30-1は、データ計測手段6とガス供給装置4との間でガスデータや計測タイミング等の指示情報を送受信する手段の一例である。この通信部30-1は、たとえばガス供給装置4内に設置された通信部30-2(図7)と通信を行う。通信部30-1、30-2は、たとえば一般電話回線、携帯電話回線、インターネットなどのネットワーク通信回線や、赤外線通信、専用の有線回線、光通信回線などを利用してもよい。送受信されるガスデータは、ガス容器14のガス切れ推定日の算出に用いられる。このガスデータには、たとえば、ガス流量の計測値、ガス使用量、残ガス量、ロードサーベイやガスメータ8の出力パルス、計測値と同様にガス使用量や残ガス量を示すデータ、アラーム情報、ガス使用量や残ガス量を表す容器内圧力の何れでもよいし、これらの2以上を組合せたデータでもよい。
ガス供給装置4は、たとえば算出したガス切れ推定日の情報や、ガス供給指示情報の一例であるガス容器交換指示情報の他、ガス価格情報を通信端末装置40に通知するほか、データ計測手段6側に通知してもよい。データ計測手段6には、たとえばガス価格情報やガス容器交換日などを含む情報をユーザーに報知するための、図示しない表示手段やガスメータ8の一部に表示機能を設けてもよい。
また、通信端末装置40は、たとえば配送手段24である車両に設置される通信機器、もしくは配送者が所持する携帯電話機などであって、交換対象となるユーザーやその配送ルート、配置する容器の本数などを含む交換指示情報を報知する。通信端末装置40は、たとえば専用の端末装置のほか、携帯電話機、スマートフォン、またはモバイルPC(Personal Computer)などで構成される。
【0030】
<ガス供給装置4側の構成>
ガス供給装置4は、たとえば図7のAに示すように、配送基地22内に構成されるほか、各配送基地22の管理および監視を行う管理センター等に形成される。
ガス供給装置4は、たとえば通信部30-2を通じてデータ計測手段6で測定されたガスデータを受信し、データ取得部42を通じて必要な情報が読込まれる。またガス供給装置4は、外部データベース16から通信部30-2を通じて、ガス価格情報を取得する。
データ取得部42は、たとえばガスデータに含まれるガス使用量または残ガス量などの計測値や計測日時、ユーザー名など、ガス切れ推定日の算出処理、ガス容器交換日の設定処理、在庫ガス容器の算出処理、ガス料金の算出処理などに必要なデータを抽出し、または整理するための機能部の一例である。データ取得部42で抽出または整理されたガスデータは、データ処理部44においてガス切れ推定日の算出などの処理に利用される。ガスデータや算出されたガス切れ推定日、ガス価格情報などは、記憶部46に蓄積される。
また、ガス供給装置4には、たとえば表示部48が設置されている。この表示部48は、たとえばガスデータの取得状態やデータ処理部44で算出されたガス切れ推定日、在庫ガス容器の有無、ガス価格情報のほか、配送基地や配送者が担当する地域のガス容器の在庫状態表示画面などが表示される。この表示部48に表示される情報は、たとえば通信端末装置40などに通知される。
記憶部46には、たとえばユーザーデータベース50(図8のA)、ガス量データベース52(図8のB)、ガス容器ストック数データベース54(図9)、ガス供給指示情報の一例であるガス容器交換指示情報56などが記憶される。
【0031】
ガス供給装置4は、コンピュータで構成されており、その制御部60がたとえば図7のBに示すように、プロセッサ62、メモリ部64、入出力部(I/O)66などを備える。
プロセッサ62は、演算手段の一例であり、メモリ部64で実行されるOS(Operating System)や各種のファームウェアプログラム、ガスデータに基づくガス容器管理およびガス切れ推定日の算出やガス容器交換指示を生成するガス供給プログラムなどの各種プログラムの演算処理を行う。また、プロセッサ62は、実行するプログラムに応じて、ガスメータ8に対する計測頻度の設定、ガスデータの送信指示を出力するほか、表示部48に対する表示制御や、I/O66を介して接続される機能部への制御を行う。
メモリ部64は、OSや各種プログラムを実行するワークエリアの一例である。このメモリ部64は、たとえばRAM(Random-Access Memory)などの記憶素子が用いられる。プロセッサ62およびメモリ部64は、各種プログラムを演算実行することで、ガス供給装置4のデータ処理部44、データ取得部42として機能する。
記憶部46は、ガス供給装置4を機能させるための各種プログラムや、ガスメータが取得したガスデータを記憶する手段の一例であり、たとえばROM(Read-Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory )で構成される。
【0032】
I/O66は、ガス供給装置4と外部機器とを接続させるためのインターフェースの一例である。I/O66には、たとえば外部機器に対し、シリアルケーブルやUSB(Universal Serial Bus)ケーブル、通信ケーブルなどの有線接続で接続されるほか、電話回線やインターネット回線などの無線通信、赤外線通信、光通信などにより接続されるものが含まれる。ガス供給装置4には、たとえばI/O66を介して、情報を書込むための入力操作装置や、ガス切れ推定日の算出やガス料金の算出などに利用するガス価格情報を送受信する外部記憶装置などが接続されてもよい。
【0033】
<ユーザーデータベース50の構成例>
図8のAは、ユーザーデータベース50を示している。ユーザーデータベース50には、たとえばユーザー名情報71、住所情報72、担当領域情報73、ガス容器保有本数情報74、ガス容器設置可能本数情報75などが記憶される。
ユーザー名情報71は、ガス容器の交換処理の対象となるユーザーを識別するID(Identification)である。なお、このユーザー名情報71には、たとえば設置されているガス容器を識別する情報を含み、またはユーザー名に代えてガス容器の識別情報のみを記憶してもよい。
住所情報72は、ガス容器14が設置された場所を示す情報であり、かつガス供給処理におけるガス容器14の配送先を特定する情報の一例である。
担当領域情報73は、たとえばガス容器14の配送先について、配送を担当する配送基地を示す情報または配送エリアを細分化して特定する情報などが含まれる。
ガス容器保有本数情報74は、たとえば現在設置されているガス容器14の本数情報が記憶されている。すなわちガス容器保有本数情報74は、ユーザーが軒先に備えているガス量を表している。このガス容器保有本数情報74は、ガス価格情報の変動によるガス容器14の提供本数が変動した場合に更新される。
ガス容器設置可能本数情報75は、ユーザー毎に指定された場所や施設などの敷地内の広さや、ガス提供会社との契約によって設定される本数情報が記憶される。すなわち、ガス容器設置可能本数情報75は、提供可能なガス容器14の最大本数情報である。ガス容器交換処理では、たとえばガス価格情報が低下した場合、ガス容器の設置本数を増やせるか、すなわちガスの供給量を増加できるかを確認するために、ガス容器保有本数情報74がガス容器設置可能本数情報75と一致しているか否かが確認される。
【0034】
<ガス量データベース52の構成例>
ガス量データベース52は、計測したガスデータを含む情報を記憶するデータベースの一例であり、たとえば図8のBに示すように、ユーザー名情報81、計測値情報82、ガス切れ推定日情報83、ガス容器の本数情報84、計測日情報85、ガス容器交換日情報86などが含まれる。
ユーザー名情報81は、ガス容器の交換処理の対象となるユーザーを識別するID(Identification)である。
計測値情報82は、ガスメータ8から取得した情報であって、本発明のガスデータの一例である。
ガス切れ推定日情報83は、測定したガスデータとガス価格情報に応じて設定されるガス容器の本数情報84を利用して算出したガス切れ推定日が記憶される。このガス切れ推定日情報83はガス供給日の設定基準となる時期情報の一例であり、設定されたガス切れ推定日をガス供給日に設定してもよく、またはこの推定日から所定日数前後をガス供給日に設定してもよい。
ガス容器の本数情報84は、たとえばユーザーの軒先に設置されたガス容器14のうち、ガス価格情報に基づいて設定された本数情報が記憶される。ガス供給装置4は、たとえばガス価格に応じて設置されているガス容器14の全てを利用可能に設定するか、またはその一部のみを利用可能に設定することで、ガス容器14の利用本数調整を行う。ガス容器交換処理では、ガス切れ推定日を算出するための最大ガス量Gmaxの値として、ガス容器の本数情報84に記憶されている本数のガス量を適用すればよい。すなわち、ユーザーが使用する必要本数のみが軒先に設置されている場合、ガス容器の本数情報84の値とユーザーデータベース50のガス容器保有本数情報74の値は同じ数になる。これに対し、ユーザーが予め使用する本数以上の数のガス容器をストックしている場合、ガス容器の本数情報84は、ユーザーデータベース50のガス容器保有本数情報74よりも少ない数が記憶される。
計測日情報85は、ガスメータ8が計測を行った日または日時の情報が記憶される。
ガス容器交換日情報86は、たとえばガス供給日の時期情報の一例であり、たとえば前回のガス容器交換日やそれ以前のガス容器交換日の履歴情報が記憶される。
【0035】
なお、ユーザーデータベース50、ガス量データベース52は、複数のユーザー情報を並べて表示する場合を示したがこれに限らない。これらのデータベースは、たとえばユーザー毎に現在のデータと過去のデータとをまとめて記憶するものであってもよい。また前回、またはそれ以前のガス容器交換日の情報は、たとえばユーザーデータベース50に記憶されてもよい。
【0036】
<ガス容器ストック数データベース54の構成例>
ガス容器ストック数データベース54は、ユーザーに提供するガス容器14の数を設定するデータベースの一例である。ガス容器ストック数データベース54には、図9に示すように、たとえばガス価格情報91、ガス容器ストック数情報92が含まれる。
ガス価格情報91は、たとえば外部データベース16から所定のタイミングで取得したガス価格、または所定の基準値に対する増減額などが記憶される。
ガス容器ストック数情報92は、変動したガス価格に応じて設定されるガス容器14のストック数またはその増減数を記憶する。これによりガス供給処理では、ガス切れ推定日の算出処理、またはガス容器14の交換情報の生成時のガス価格に基づいて、ユーザー毎に、前回配送したガス容器14の数、または基準となるガス容器14の数に対して、ガス容器ストック数情報92を参照し、今回の配送本数を決定すればよい。
【0037】
<ガス価格情報の変動に対するガス容器ストック数の設定>
ガス容器交換処理では、たとえばガス容器ストック数データベース54を参照して、ガス価格情報91に応じて設定した本数を提供する。これにより、ユーザーの軒先には、ガス価格の多寡に応じてガス容器14がストックされる。
ガス供給装置4は、たとえば図10のAに示すように、ガス価格が高い値Pαの場合、必要ガス容器E1であるガス容器14-1、14-2に対して、在庫ガス容器E2の数を「+1」に設定することで、ガス容器14-3が配送され、またはすでにガス容器14-3を有するユーザーには、そのままの状態が維持される。
また、ガス価格がPαよりも低い値Pβに変動したとき、ガス供給装置4は、たとえば図10のBに示すように、在庫ガス容器E2の数を、ガス価格がPαの場合よりも多い「+3」に設定する。これによりユーザーには、たとえば必要ガス容器E1のガス容器14-1、14-2に加え、在庫ガス容器E2のガス容器14-3、14-4、14-5が配送される。すでに在庫ガス容器E2を保持している場合には、設定数との差分の本数、または設定数よりも多くストックしている場合には、現状維持とし、もしくは減数してもよい。
【0038】
<ガス容器の利用本数の設定について>
ガス供給装置4は、たとえば図11に示すように、ユーザーに対してガス容器14の利用本数を設定する。この利用本数は、本発明のガス量設定情報の一例であり、ガス価格情報に応じて設定される。ガス容器14の利用本数は、既述のようにガス容器本数情報84に記憶され、ガス切れ推定日の算出において最大ガス量Gmaxとして利用する。
つまり、ガス供給装置4は、たとえば図11のAに示すように、ガス切れ推定日の算出処理において、ガス価格が低い値Pβの場合には、ガス容器の利用本数を「2本」に設定する。ここではガス利用本数を必要ガス容器E1の数と同じ数に設定している。また、ガス供給装置4は、たとえば図11のBに示すように、ガス価格が変動し、高い値Pyとなった場合、ガス容器の利用本数を「5本」に設定する。このようにガス切れ推定日の算出処理では、ガス価格が低い時にユーザーの軒先に設置されたガス容器14の利用本数を少なくし、ガス価格が高い時に利用本数を増加させる。
なお、ガス容器の利用本数は、「5本」を「3本」に減らしてもよい。
【0039】
このようにガス容器交換処理では、ガス価格が低いときにユーザーの軒先に多くガス容器14をストックさせるとともに、ユーザーに使用させる本数を減らして多頻度でガス容器の交換を行う。また、ガス価格が高くなったときには、ストック用に配送するガス容器の本数を減らすとともに、ユーザーに使用させる本数を増加させることで、軒先にストックされた在庫ガス容器E2を使用させるようにする。これにより、ガス価格が高いときにガスの購入量を減らすとともに、ガスの配送回数を減らすように調整している。
【0040】
<ガス容器交換処理について>
図12は、ガス容器交換処理例を示すシーケンス図である。図12に示す処理内容、処理手順は一例であり、本発明が斯かる構成に限定されない。このガス容器交換処理は、本発明のガス供給方法、またはコンピュータを用いて実行するガス供給プログラムの一例である。
データ計測手段6を構成するガスメータ8は、ガス機器34に流れるガス流量、またはガス容器14の残ガス量などのガス量を計測し(S21)、このガス量からガスデータを生成する(S22)。
ガス供給装置4は、設定されたタイミングでガスメータ8側からガスデータを取得して蓄積する(S23)とともに、外部データベース16にアクセスしてガス価格情報を取得する(S24)。ガス供給装置4は、取得したガス価格に応じてガス容器のストック数やガス容器の利用本数を決定し(S25)、このガス容器の利用本数およびガスデータを利用して、ガス切れ推定日dxiを算出する(S26)。
そして、ガス供給装置4は、たとえばガス切れ推定日dxiが近い場合、ガス供給指示情報の一例であるガス容器交換指示情報を生成し(S27)、配送手段24に設置された通信端末装置40にガス容器交換指示情報を送信する(S28)とともに、表示部48等にガス切れ推定日や使用可能本数、ガス容器交換本数など表示させる(S29)。
【0041】
なお、この実施例1では、ユーザーデータベース50、ガス量データベース52、ガス容器ストック数データベース54において、ユーザーが保有するガス量をガス容器14の本数で特定する場合を示したがこれに限らない。各データベースは、たとえば保有するガス量が記憶されてもよい。
【0042】
<実施例1の効果>
この実施例1によれば、次の効果が得られる。
(1) ガス価格情報に基づくガス使用量と、計測したガスデータとを組み合せてガス容器の交換指示を行うことで、ガス価格の変動に対応したガスの利用および交換処理が実行でき、利便性が高められる。
(2) 各ユーザーの軒先ガス在庫量を増加させることで、ガス価格が安いときにより多くのガスを仕入れることができる。
(3) ストックしたガスをガス価格が高いときに使用させることで、ガス価格の変動に対応したガス購入やガス配送のコスト低減を含む効率の良いガスの提供が可能となる。
(4) ガスの価格に応じてガス容器の設置本数を変動させ、ユーザーの軒先等にガス容器をストックさせることでガス切れのリスクを減らせるほか、このストックを含めたガス容器の利用計画が設定でき、ガス配送頻度の抑制による配送負荷の低減が図れる。
(5) ガス価格が低い時にユーザーの軒先に在庫ガス容器をストックさせることで、災害などの非常時などに利用可能なエネルギーの備蓄が可能となる。
【実施例2】
【0043】
図13は、実施例2に係るガス容器交換システムの構成例を示している。図13において、図1図6と同一構成には同一の番号を付している。
このガス容器交換システム100は、本発明のガス供給システムの一例であり、たとえば図13に示すように、ユーザーが保有するガス容器14のうち、予め設定された本数のガス容器14-1、14-2に対し、ガス価格情報の多寡に応じたガス容器交換処理を行う。
【0044】
<ガス容器の交換数の設定について>
ガス供給装置4は、ガスメータ8の多頻度計測によりガス切れ推定日が近いと判断した場合、取得したガス価格情報を参照して、ガス量設定情報の一例であるガス容器の交換数を設定する。
ガス供給装置4は、たとえば図14のAに示すように、ガス切れ推定日の算出処理において、ガス価格が所定の基準値よりも高い値Pαの場合、ガス容器交換数を「1本」に設定し、ガス容器交換指示情報を生成する。この指示情報に基づき、ガス容器交換処理では、ユーザーの軒先に設置されたガス容器の一部のガス容器14-1のみを交換する。交換するガス容器は、たとえば残量が「0」となったガス容器を選択してもよく、または現在使用中のガス容器を交換してもよい。
また、ガス供給装置4は、たとえば図14のBに示すように、ガス切れ推定日の算出処理において、ガス価格が所定の基準値よりも低い値Pzの場合、ガス容器交換数を「2本」に設定し、ガス供給指示情報の一例であるガス容器交換指示情報を生成する。この指示情報に基づき、ガス容器交換処理では、ユーザーの軒先に設置された2本のガス容器14-1、14-2を交換する。
なお、交換処理の対象となるガス容器14の数は、たとえばガス供給路32に接続されてガスメータ8によって利用量が管理されている本数、または図示しない在庫ガス容器E2を有する場合であって、予め設定されたガス容器14の本数とすればよく、例示した「2本」の場合に限らない。
【0045】
<ガス容器交換処理について>
図15は、ガス容器交換処理例を示すシーケンス図である。図15に示す処理内容、処理手順は一例であり、本発明が斯かる構成に限定されない。このガス容器交換処理は、本発明のガス供給方法、またはコンピュータを用いて実行するガス供給プログラムの一例である。
ガスメータ8は、ガス機器34に流れるガス流量、またはガス容器14の残ガス量などのガス量を計測し(S31)、このガス量からガスデータを生成する(S32)。
ガス供給装置4は、設定されたタイミングでガスメータ8側からガスデータを取得して蓄積する(S33)とともに、ガスデータを利用して、ガス切れ推定日dxiを算出する(S34)。また、ガス供給装置4は、外部データベース16にアクセスしてガス価格情報を取得し(S35)、このガス価格に応じてガス容器の交換数を決定する(S36)。
そして、ガス供給装置4は、たとえばガス切れ推定日dxiが近い場合、ガス容器交換指示情報を生成し(S37)、配送手段24に設置された通信端末装置40にガス容器交換指示情報を送信する(S38)とともに、表示部48等にガス切れ推定日やガス容器交換本数などを表示させる(S39)。
<実施例2の効果>
この実施例2によれば、次の効果が得られる。
(1) ガス価格情報に応じてガス容器の交換本数を調整し、ガス価格が高騰しているときに多くのガス容器を購入することがなくなり、コストの低減が図れる。
(2) ガス価格が高いときに必要最小限の本数のみを交換し、ガス容器の交換間隔を短くすることで、ガス価格の変動に対応したガス容器の購入および交換の効率化が図れる。
【0046】
〔他の実施の形態〕
(1) 上記実施の形態および実施例1では、ガス切れ推定日の算出時またはガス容器交換時に取得したガス価格情報を利用してストック数の変動を設定する場合を示したがこれに限らない。ガス切れ推定日の算出に利用するガス価格情報は、たとえば過去のガス価格情報またはその変動推移を表す情報を利用して、所定日のガス価格情報を予測し、この予測したガス価格情報に基づいてガス切れ推定日の算出、ガス容器の交換数、ストック数の設定を行ってもよい。
【0047】
(2) 上記実施の形態および実施例は、たとえばガス価格情報に加え、特定のユーザーにガス容器14の配送を行う配送基地22内のガスストック量、または複数の配送基地22による全体のガス購入量(たとえば、国内における全体ガスストック量)を加味してガス容器14の交換数を設定し、ガス供給指示情報やガス容器交換指示情報を生成してもよい。つまり、ガス容器交換処理では、ガスの仕入に必要なガス料金とともに、1または複数の配送基地にストックされているガス容器14のストック数が多い場合と、少ない場合とで、ユーザーの軒先にストックさせる本数を調整したり、または交換するガス容器の本数を調整してもよい。
【0048】
(3) 上記実施の形態および実施例では、ガス価格情報として、ガス切れ推定日の算出時、またはガス容器交換時に取得したガス価格情報を利用する場合を示したがこれに限らない。ガス容器交換処理では、たとえばガス容器14に対して、購入時点の価格情報を関連付けておき、実際に購入したときの価格情報を利用してガス容器交換処理の算出を行ってもよい。
【0049】
(4) ガス供給装置4は、たとえばユーザーの軒先などに設置されたガスメータ8やデータ計測手段6またはユーザーが所持する携帯端末装置などにガス切れ推定日やガス容器交換日の情報を通知するとともに、ガス価格情報や在庫ガス容器E2のストック数、ガス容器の設置本数や交換本数、使用可能な残ガス量などの情報を表示可能にしてもよい。また、ガス供給装置4は、たとえばガス価格情報やガス容器の本数情報に加えて、ユーザーに対してガスの使用傾向情報や、その改善のためのアドバイス情報を生成し、表示させてもよい。
【0050】
上記実施の形態および実施例では、ガス供給処理においてガス容器14を配送し、ユーザーの軒先で空の容器と交換する場合を示したがこれに限らない。ガス容器14は、たとえばユーザーの軒先に固定設置された大型の貯蔵タンクであってもよい。ガス供給処理では、たとえば補充ガスを搭載した配送手段24をユーザーの貯蔵タンクの位置に向かわせ、その貯蔵タンクに対して直接ガスを充填させてもよい。そしてガス供給処理では、ガス価格情報の多寡に応じて、配送手段24から貯蔵タンクに補充するガス供給量を設定してもよく、また、貯蔵タンク内に溜められたガス量のうち、ガス価格情報に応じてガスの利用量を設定してもよい。
【0051】
以上説明したように、本発明の最も好ましい実施の形態等について説明した。本発明は、上記記載に限定されるものではない。特許請求の範囲に記載され、または発明を実施するための形態に開示された発明の要旨に基づき、当業者において様々な変形や変更が可能である。斯かる変形や変更が、本発明の範囲に含まれることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0052】
本発明のガス供給システム、ガス供給装置、ガス供給方法またはガス供給プログラムは、ガスの仕入に必要なガス価格情報を取得し、ガス切れ推定日の算出などのガス量の監視処理において、このガス価格情報の多寡によってガス供給量やガス容器の交換本数、ストック数の設定を行うので、ガス価格変動に対応したストック数の確保や、ガス供給処理のコストを低減できるので、有益である。
【符号の説明】
【0053】
2 ガス供給システム
4 ガス供給装置
6 データ計測手段
8 ガスメータ
10 処理部
12、46 記憶部
14、14-1、14-2、・・・14-N ガス容器
16 外部データベース
20、100 ガス容器交換システム
22 配送基地
24 配送手段
26 データ計測部
28 データ取得部
30-1、30-2 通信部
32 ガス供給路
34、34-1、34-2 ガス機器
36 切換器
40 通信端末装置
42 データ取得部
44 データ処理部
48 表示部
50 ユーザーデータベース
52 ガス量データベース
54 ガス容器ストック数データベース
60 制御部
62 プロセッサ
64 メモリ部
66 I/O
71 ユーザー名情報
72 住所情報
73 担当領域情報
74 ガス容器保有本数情報
75 ガス容器設置可能本数情報
81 ユーザー名情報
82 計測値情報
83 ガス切れ推定日情報
84 ガス容器の本数情報
85 計測日情報
91 ガス価格情報
92 ガス容器ストック数情報

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15