(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-10
(45)【発行日】2022-01-13
(54)【発明の名称】自動ランディングホイール装置が備えられたバイク
(51)【国際特許分類】
B62H 1/12 20060101AFI20220105BHJP
B62H 1/14 20060101ALI20220105BHJP
B62K 5/10 20130101ALI20220105BHJP
B62J 45/412 20200101ALI20220105BHJP
B62J 17/08 20200101ALI20220105BHJP
B62J 23/00 20060101ALI20220105BHJP
【FI】
B62H1/12 B
B62H1/14
B62K5/10
B62J45/412
B62J17/08
B62J23/00 G
(21)【出願番号】P 2018513245
(86)(22)【出願日】2016-04-29
(86)【国際出願番号】 KR2016004533
(87)【国際公開番号】W WO2016186341
(87)【国際公開日】2016-11-24
【審査請求日】2019-04-26
(31)【優先権主張番号】10-2015-0069588
(32)【優先日】2015-05-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2015-0102588
(32)【優先日】2015-07-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】517403318
【氏名又は名称】ヨ,テ スン
【氏名又は名称原語表記】YEO, Tae Soon
(74)【代理人】
【識別番号】100166545
【氏名又は名称】折坂 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】ヨ,テ スン
【審査官】中島 昭浩
(56)【参考文献】
【文献】特開昭58-049562(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2005/0035583(US,A1)
【文献】特表2013-501678(JP,A)
【文献】実開昭59-041716(JP,U)
【文献】特開2005-199782(JP,A)
【文献】特表2003-532572(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0056403(US,A1)
【文献】米国特許第05029894(US,A)
【文献】米国特許第04691798(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62H 1/12 - 1/14
B62K 5/05
B62K 5/08 - 5/10
B62J 45/412
B62J 17/08
B62J 23/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
バイクの左側部に備えられ、下端部に左側のランディングホイールが回転可能に結合され、前記左側のランディングホイールを上下に移動できる左側ランディングホイールアーム;
バイクの右側部に備えられ、下端部に右側のランディングホイールが回転可能に結合され、前記右側のランディングホイールを上下に移動できる右側ランディングホイールアーム;
前記左側のランディングホイールアームを駆動させることによって前記左側のランディングホイールを昇降させるための左側駆動部;
前記右側のランディングホイールアームを駆動させることによって前記右側のランディングホイールを昇降させるための右側駆動部;
バイクの速度を感知する速度感知部;及び
前記速度感知部、前記左側駆動部及び前記右側駆動部と連結され、前記速度感知部によって感知された速度が設定速度を超えると、前記左側のランディングホイールと前記右側のランディングホイールの全て又はこれらのうちいずれか一つを上昇させ、前記速度感知部によって感知された速度が設定速度以下になると、前記左側のランディングホイールと前記右側のランディングホイールの全て又はこれらのうちいずれか一つを下降させるための制御部;を含んで構成され
、
前記左側のランディングホイールアームは、上端部がバイクの左側部に水平方向に伸びた軸を中心に上下方向に回動可能に設置され、
前記右側のランディングホイールアームは、上端部がバイクの右側部に水平方向に伸びた軸を中心に上下方向に回動可能に設置され、
前記左側駆動部は、前記左側のランディングホイールアームを正逆方向に回転させ、
前記右側駆動部は、前記右側のランディングホイールアームを正逆方向に回転させるように構成され、
前記駆動部は、
正逆回動が可能なランディングモーターの駆動力を受けて左右水平方向の軸を中心に回転することによって、前記ランディングホイールアームを押すと前記ランディングホイールアームを下降させるカムと、
前記カムの回転中心、前記カム及び前記ランディングホイールアームの間の最短距離が減少すると、前記ランディングホイールアームを引っ張ることによって前記ランディングホイールアームを上昇させる引張ばねと、を含んで構成されることを特徴とする自動ランディングホイール装置が備えられたバイク。
【請求項2】
前記バイクは、内部に運転手の搭乗空間が形成されるキャノピーが備えられ、
前記キャノピーの後方部の両サイド部には、自動ランディングホイール装置の収納空間のためのサイドトランクが備えられることを特徴とする、請求項
1に記載の自動ランディングホイール装置が備えられたバイク。
【請求項3】
前記キャノピーの前面部には、外面が球形体の一部の外面と同じウィンドウシールドが備えられ、
前記ウィンドウシールドの外面と密着するように円柱形状に曲がっている左右一対のウィンドウシールドワイパーと、前記ウィンドウシールドワイパーを上下に往復するように駆動するウィンドウシールドワイパー駆動手段と、が備えられることを特徴とする、請求項
2に記載の自動ランディングホイール装置が備えられたバイク。
【請求項4】
前記駆動部は、
電気信号によってピストンロッドを上昇又は下降させることができ、前記ピストンロッドが下降して前記ランディングホイールアームを押すと、前記ランディングホイールアームを下降させるエアシリンダー装置と、
前記ピストンロッドが上昇すると、前記ランディングホイールアームを引っ張ることによって前記ランディングホイールアームを上昇させる引張ばねと、を含んで構成されることを特徴とする、請求項
1に記載の自動ランディングホイール装置が備えられたバイク。
【請求項5】
前記ランディングホイールアームは、上端部と下端部との間が曲がってL字状又はC字状の屈曲部を有し、
前記屈曲部の内側部分に緩衝手段が設置され、前記緩衝手段が前記カムと当接するように構成されることを特徴とする、請求項
1に記載の自動ランディングホイール装置が備えられたバイク。
【請求項6】
前記緩衝手段は、
一側末端が前記ランディングホイールアームに結合され、他側末端が自由端である板ばねであることを特徴とする、請求項
5に記載の自動ランディングホイール装置が備えられたバイク。
【請求項7】
前記板ばねは、多数個が並んで設置されることを特徴とする、請求項
6に記載の自動ランディングホイール装置が備えられたバイク。
【請求項8】
前記緩衝手段は、
上端部が前記ランディングホイールアームの上端部にヒンジ結合され、前記ランディングホイールアームの屈曲に沿って曲がった形態を有する板ばねと、
上端が前記板ばねの下端部と結合され、下端が前記ランディングホイールアームと結合され、前記板ばねと前記ランディングホイールアームとの間に弾設されるコイルばねと、を含んで構成されることを特徴とする、請求項
5に記載の自動ランディングホイール装置が備えられたバイク。
【請求項9】
バイクが垂直に立った状態からどれほど左側又は右側に傾斜したのかを測定する自動垂直コントロール維持系をさらに含み、
前記自動垂直コントロール維持系と前記制御部とが連結され、
前記制御部は、バイクが左側に一定角度以上に傾斜すると前記左側のランディングホイールのみを下降させ、バイクが右側に一定角度以上に傾斜すると前記右側のランディングホイールのみを下降させるように構成されることを特徴とする、請求項
1に記載の自動ランディングホイール装置が備えられたバイク。
【請求項10】
前記制御部は、
バイクが左側に一定角度以上に傾斜して前記左側のランディングホイールを下降させた状態で一定角度だけさらに左側に傾斜すると、前記右側のランディングホイールを上昇させ、
バイクが右側に一定角度以上に傾斜して前記右側のランディングホイールを下降させた状態で一定角度だけさらに右側に傾斜すると、前記
左側のランディングホイールを上昇させるように構成されることを特徴とする、請求項
9に記載の自動ランディングホイール装置が備えられたバイク。
【請求項11】
前記自動垂直コントロール維持系は、
左側又は右側方向に自由回転可能に回転軸と結合され、自重によってバイクが傾斜したとしてもそのまま鉛直線上に位置する振り子;
前記振り子と結合され、前記振り子と共に動く電極棒;
バイクが垂直に立てられた状態で前記電極棒と接触するようにバイクに固定設置される中央電極板;及び
前記中央電極板の左側及び右側に連続的に配置され、バイクが一定角度以上に左側及び右側に傾斜すると、前記電極棒と接触するようにバイクに固定設置される電極基板;を含んで構成され、
バイクが垂直に立てられた状態で一定範囲の傾斜内では前記中央電極板と接触し、
前記電極基板は多数個で構成され、前記電極棒の傾斜の程度に応じて接触する前記電極基板が変わり、バイクの傾斜の程度を把握できるように構成されることを特徴とする、請求項
9に記載の自動ランディングホイール装置が備えられたバイク。
【請求項12】
前記左側のランディングホイールアーム、前記左側のランディングホイール及び前記左側駆動部を含む左側のランディングホイール装置は、左側のサイドトランクを貫通して左右方向への直進移動が可能なガイドに結合され、左右移動可能に構成され、
前記右側のランディングホイールアーム、前記右側のランディングホイール及び前記右側駆動部を含む右側のランディングホイール装置は、右側のサイドトランクを貫通して左右方向への直進移動が可能なガイドに結合され、左右移動可能に構成されることを特徴とする、請求項
2に記載の自動ランディングホイール装置が備えられたバイク。
【請求項13】
前記左側のランディングホイール装置の右側に左側のラックが結合され、前記右側のランディングホイール装置の左側に右側のラックが結合され、
前記左側のラック及び前記右側のラックと噛み合うピニオンが備えられ、前記ピニオンを駆動させるモーターが備えられ、前記モーターを駆動させることによって前記左側のランディングホイール装置及び前記右側のランディングホイール装置を同時に近接又は離隔させるように構成されることを特徴とする、請求項
12に記載の自動ランディングホイール装置が備えられたバイク。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バイクに関し、より詳細には、キャノピー及び自動ランディングホイール装置が備えられ、起動性及び柔軟性を充足すると共に安定性を向上させ、老若男女を問わず誰でも便利に搭乗できる自動ランディングホイール装置が備えられたバイクに関する。
【背景技術】
【0002】
大韓民国特許公開公報第10-2014-0030005号に開示された二輪車用補助車輪装置は、倒れることを防止することができ、走行安定性を向上できるものであって、補助車輪と、二輪車の車体と補助車輪とを連結し、補助車輪を介して車体に伝達される衝撃を緩衝させるためのダンピング力を提供するダンピング部と、ユーザーの外部操作によってダンピング部の作動を選択的に遮断する遮断部とを含み、ユーザーは、走行条件に応じて外部操作を通じて選択的にダンピング部の作動有無を調節可能であることを特徴とする。
【0003】
しかし、前記二輪車用補助車輪装置は、停止時にバイクを支持するスタンドに比べて大きく向上した技術的効果を示すことができない制限的な技術であって、重心から逸脱するので中心を取るのに問題を有する。また、この技術を適用したとしても、凹凸のある地面及びバイクの左右の強力な力の偏り現象によって垂直を維持できないか、バイクライダー達がさらに不便になるしかないので、装着の便宜性を遥かに超える不便さによって使用を憚るようになるという問題を有する。さらに、前記二輪車用補助車輪装置は、補助車輪に予想せぬ強い衝撃が加えられるか、比較的大きな障害物が衝突する場合は、補助車輪に加えられる衝撃によって二輪車が転覆する危険があるという問題を有する。
【0004】
大韓民国特許公開公報第10-2010-0134988号に開示された二輪車の安全走行補助用の補助車輪を備えた自動モーター駆動スタンド装置は、二輪車が、車体の中心維持が難しい状態の低速走行に突入したとき、補助車輪が展開され、車体が起立状態を維持しながら安全に運転するように補助する補助車輪を有する自動モーター駆動スタンド装置を提供し、左右方向に傾斜した道を走行するとき、車体の中心維持の安定性を高めた補助車輪を有する自動モーター駆動スタンド装置を提供する。このために、二輪車における両側の車輪の2個の地点を支持するように設置されるスタンド装置において、前記2個の地点を支持する手段は、回転可能に装着される左右補助車輪であり、前記左右補助車輪は、設定車速以下では自動的に地面に接し、車体を起立状態で支持するように作動する一方、設定車速以上では自動的に水平位置に折り畳まれるように作動が制御されることを特徴とする。
【0005】
しかし、このような技術を適用したとしても、凹凸のある地面及びバイクの左右の強力な不均衡の力の偏り現象によって垂直を維持できないか、バイクライダー達がさらに不便になるしかないので、使用を憚るようになる。特に、左右側の補助車輪に予想せぬ強い衝撃が加えられるか、比較的大きな障害物が衝突する場合は、補助車輪に加えられる衝撃によって二輪車が転覆する危険があるという問題を有する。また、左右側の地面の不均衡に対応して偏差の高さ分だけ個別的に両側の補助車輪が地面に対応しなければならないが、ワイヤ移送手段を用いて両側の補助車輪を同じ高さで正逆に同時に駆動しながら、ばねのみに依存しているという限界を有する。また、運行中に補助車輪を作動させたとしても、左右地面の不均衡によってバイクの左右中心維持が大きく不安定になるしかない。すなわち、この技術は、左右不均衡の問題を解決することができなく、この問題を解決するためには、ばね張力がコントロールされる必要があるが、ばね張力に変化を与える設計は、機構上、対応することが複雑である。また、該当技術文献には、傾斜が適切でない場合に補助車輪を上昇させるとのみ記載されているが、このように補助車輪を上昇させるだけであると、バイクが直ぐ転覆するという致命的な問題が発生し得るという短所がある。
【0006】
大韓民国特許公開公報第10-2013-0127718号に開示された二輪車用補助車輪装置は、衝撃力を効果的に吸収し、安定的な乗り心地を提供することができ、走行安定性を向上できるものであって、二輪車の車体に回転可能に連結される補助車輪部と、補助車輪部を介して二輪車の車体に伝達される衝撃を緩衝させるための緩衝部と、二輪車の車体に対する補助車輪部の回転を一時的に拘束するストッパー部とを含み、緩衝部が収容可能な衝撃より大きい衝撃が補助車輪部に加えられると、ストッパー部による拘束が解除され、補助車輪部が二輪車の車体に対して回転する。
【0007】
しかし、この技術に使用されたものは、機構的に小型コンベヤーベルト又はカウンターの製品の長さ及び高さを感知又はチェックするのに使用する簡単な小型簡易機構から逸脱しておらず、バイクの中心を取るための大きな変化の荷重を支持しながら、運行中に地面から大きな衝撃を受けると共に、凹凸部位を通過して再び復帰する車両用への適用には多くの改善点が必要である。また、基本的な設計の枠は、左右中心移動が激しく変化し、過度な重量を有して左右の偏りが強力なバイクには適しておらず、ライダー達の開放された運行操作自律性を阻害しないと共に、地面の変化に対する安定性を確保することが不可能であるという問題を有する。
【0008】
二輪バイクは、四輪自動車に比べて運行の開放的自律性及び起動性を充足しており、ライダー達が多くの危険性に露出するにもかかわらず、愛好家達が日々に増加している。ところが、バイクの特性上、多くの起動性及び柔軟性を充足すると共に、何よりも安全性を確保し、補助車輪の装着の固有目的を達成する多くの技術を要求している一方、前記既存の開発された補助車輪装置の場合、バイク運転手の自律性を多く制約したり、停止状態で倒れることを防止する既存のスタンド補助支持役割から大きく発展した提案がない。また、一部の改良技術においても、左右が独立した角度の変化に対応して調節される技術が不足しており、現在のバイクライダー達が前記技術を適用しないことによって活性化に多くの障害がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、このような従来技術の問題を解決するためになされたものであって、バイク特有の起動性及び柔軟性を充足すると共に、運行中又は停止状態で倒れることなく、バイクの垂直維持を可能にし、四輪車両水準の安全性を確保し、凍結路面や雪道での滑りを防止し、直進性を向上させ、不規則な地面でも効果的に緩衝作用をすることによって乗り心地及び安定感を高め、四輪車と同じ室内を提供し、ヘルメット着用による不便さをなくし、衝突事故時に安全性を確保できる、自動ランディングホイール装置が備えられたバイクを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記のような目的を達成するための本発明に係る自動ランディングホイール装置が備えられたバイクは、バイクの左側部に備えられ、下端部に左側のランディングホイールが回転可能に結合され、前記左側のランディングホイールを上下に移動できる左側のランディングホイールアームと、バイクの右側部に備えられ、下端部に右側のランディングホイールが回転可能に結合され、前記右側のランディングホイールを上下に移動できる右側のランディングホイールアームと、前記左側のランディングホイールアームを駆動させることによって前記左側のランディングホイールを昇降させるための左側駆動部と、前記右側のランディングホイールアームを駆動させることによって前記右側のランディングホイールを昇降させるための右側駆動部と、バイクの速度を感知する速度感知部と、前記速度感知部、前記左側駆動部及び前記右側駆動部と連結され、前記速度感知部によって感知された速度が設定速度を超えると、前記左側のランディングホイールと前記右側のランディングホイールの全て又はこれらのうちいずれか一つを上昇させ、前記速度感知部によって感知された速度が設定速度以下になると、前記左側のランディングホイールと前記右側のランディングホイールの全て又はこれらのうちいずれか一つを下降させるための制御部とを含んで構成される。
【0011】
また、前記左側のランディングホイールアームは、上端部がバイクの左側部に水平方向に伸びた軸を中心に上下方向に回動可能に設置され、前記右側のランディングホイールアームは、上端部がバイクの右側部に水平方向に伸びた軸を中心に上下方向に回動可能に設置され、前記左側駆動部は前記左側のランディングホイールアームを正逆方向に回転させ、前記右側駆動部は前記右側のランディングホイールアームを正逆方向に回転させるように構成されることが好ましい。
【0012】
また、前記バイクは、内部に運転手の搭乗空間が形成されるキャノピーが備えられ、前記キャノピーの後方部の両サイド部には、自動ランディングホイール装置の収納空間のためのサイドトランクが備えられることが好ましい。
【0013】
また、前記キャノピーの前面部には、外面が一部の球形体の外面と同じウィンドウシールドが備えられ、前記ウィンドウシールドの外面と密着するように円柱状に曲がっている左右一対のウィンドウシールドワイパーと、前記ウィンドウシールドワイパーを上下に往復するように駆動するウィンドウシールドワイパー駆動手段とが備えられることが好ましい。
【0014】
また、前記駆動部は、正逆回動が可能なランディングモーターの駆動力を受けて左右水平方向の軸を中心に回転することによって、前記ランディングホイールアームを押すと前記ランディングホイールアームを下降させるカムと、前記カムの回転中心、前記カム及び前記ランディングホイールアームの間の最短距離が減少すると前記ランディングホイールアームを引っ張り、前記ランディングホイールアームを上昇させる引張ばねとを含んで構成され得る。
【0015】
また、前記駆動部は、電気信号によってピストンロッドを上昇又は下降させることができ、前記ピストンロッドが下降して前記ランディングホイールアームを押すと前記ランディングホイールアームを下降させるエアシリンダー装置と、前記ピストンロッドが上昇すると前記ランディングホイールアームを引っ張り、前記ランディングホイールアームを上昇させる引張ばねとを含んで構成され得る。
【0016】
また、前記ランディングホイールアームは、上端部と下端部との間が曲がってL字状又はC字状の屈曲部を有し、前記屈曲部の内側部分に緩衝手段が設置され、前記緩衝手段が前記カムと当接するように構成され得る。
【0017】
また、前記ランディングホイールアームは、上端部と下端部との間が曲がってL字状又はC字状の屈曲部を有し、前記屈曲部の内側部分に緩衝手段が設置され、前記緩衝手段が前記ピストンロッドと当接するように構成され得る。
【0018】
また、前記緩衝手段は、一側末端が前記ランディングホイールアームに結合され、他の一側末端が自由端である板ばねであり得る。
【0019】
また、前記板ばねは、多数個が並んで設置されることが好ましい。
【0020】
また、前記緩衝手段は、上端部が前記ランディングホイールアームの上端部にヒンジ結合され、前記ランディングホイールアームの屈曲に沿って曲がった形態を有する板ばねと、上端が前記板ばねの下端部と結合され、下端が前記ランディングホイールアームと結合され、前記板ばねと前記ランディングホイールアームとの間に弾設されるコイルばねとを含んで構成され得る。
【0021】
また、バイクが垂直に立った状態からどれほど左側又は右側に傾斜したのかを測定する自動垂直コントロール維持系をさらに含み、前記自動垂直コントロール維持系と前記制御部とが連結され、前記制御部は、バイクが左側に一定角度以上に傾斜すると前記左側のランディングホイールのみを下降させ、バイクが右側に一定角度以上に傾斜すると前記右側のランディングホイールのみを下降させるように構成されることが好ましい。
【0022】
また、前記制御部は、バイクが左側に一定角度以上に傾斜して前記左側のランディングホイールを下降させた状態で一定角度だけさらに左側に傾斜すると前記右側のランディングホイールを上昇させ、バイクが右側に一定角度以上に傾斜して前記右側のランディングホイールを下降させた状態で一定角度だけさらに右側に傾斜すると前記右側のランディングホイールを上昇させるように構成されることが好ましい。
【0023】
また、前記自動垂直コントロール維持系は、左側又は右側方向への自由回転が可能になるように回転軸と結合され、自重によってバイクが傾斜したとしてもそのまま鉛直線上に位置する振り子と、前記振り子と結合され、前記振り子と共に動く電極棒と、バイクが垂直に立てられた状態で前記電極棒と接触するようにバイクに固定設置される中央電極板と、前記中央電極板の左側及び右側に連続的に配置され、バイクが一定角度以上左側及び右側に傾斜すると前記電極棒と接触するようにバイクに固定設置される電極基板とを含んで構成され、バイクが垂直に立てられた状態で一定範囲の傾斜内では前記中央電極板と接触し、前記電極基板は多数個で構成され、前記電極棒の傾斜の程度に応じて接触する前記電極基板が変わり、バイクの傾斜の程度を把握できるように構成されることが好ましい。
【0024】
また、前記左側のランディングホイールアーム、前記左側のランディングホイール及び前記左側駆動部を含む左側のランディングホイール装置は、左側のサイドトランクを貫通して左右方向への直進移動が可能なガイドに結合されることによって左右移動が可能になり、前記右側のランディングホイールアーム、前記右側のランディングホイール及び前記右側駆動部を含む右側のランディングホイール装置は、右側のサイドトランクを貫通して左右方向への直進移動が可能なガイドに結合されることによって左右移動が可能になるように構成されることが好ましい。
【0025】
また、前記左側のランディングホイール装置の右側に左側のラックが結合され、前記右側のランディングホイール装置の左側に右側のラックが結合され、前記左側のラック及び前記右側のラックと噛み合うピニオンが備えられ、前記ピニオンを駆動させるモーターが備えられ、前記モーターを駆動させることによって前記左側のランディングホイール装置及び前記右側のランディングホイール装置を同時に近接又は離隔させるように構成されることが好ましい。
【発明の効果】
【0026】
以上のように、本発明による自動ランディングホイール装置が備えられたバイクによると、キャノピーが設置されることによって雨、雪、寒さ、暑さなどから運転手の身体を保護し、運行時に運転手が自分の体で二輪車両の垂直を維持するために労動することなく、自動又は手動で二輪車両の垂直を維持させることによって安全事故を予防することができ、また、キャノピーのトランク内に自動ランディングホイールを設置することによって、最も低廉な方式で前記機能を行えると共に流線形に空気抵抗を著しく減少できるという長所がある。
【0027】
また、本発明によると、一般的な正常道路走行条件では、左右側のランディングホイールが同じ力でバイクを支持し、一定速度以上の速度ではランディングホイールが上昇することによって高速走行時に効率性を与え、また、バイクの特性を阻害しないようにランディングホイールアームを柔軟に作動させ、徐行時にランディングホイールがランディングされると、凹凸のある地面を走行するときに車体に伝達される衝撃を吸収し、安全性を確保させることによって柔軟な運行を行えるという長所がある。
【0028】
また、凹凸の激しい路面の不均衡と滑めらかな路面の苛酷な走行条件状態では、外部の凹凸のある地面に対応して自動機構的C型或いはL型のアームに設置された簡単な多重板ばね及びコイルばねを使用して機構動作を補完するコントロールシステム作動による柔軟なワーキングアームの地面適応操作を通じて地面の凹凸部位の衝撃力を効果的に吸収し、安定的な乗り心地を提供する一方、バイクの運行中に垂直維持機能が制限されなく、柔軟であると共に強力なスタンド機能を行わせ、重いバイクを老弱者や女性も容易に運転することができ、また、ユーザーは、走行条件に応じてランディングホイールアームの作動有無を自動或いは手動で選択的に調節することによって、走行条件に応じてより安定的且つダイナミックな運行を図ることができるという長所がある。
【0029】
また、ランディングホイールアームに付着する着脱式拡張型スキー装置によって滑り防止及び水平維持機能と自動垂直維持機能を安定的に行わせ、雪道や凍結路面でも後輪の滑りを防止し、直進性を良好にすることによってさらに安全な運行を図ることができるという長所がある。
【0030】
二輪バイクが運転手達に伝える走行時の開放的自律性及びダイナミックな起動性、ライダー達に与える速度感及び狭い道での優れた走行性は、ユーザーの立場では、四輪車に比べて相対的に安全性に脆弱であり、多くの重傷の危険性に露出するにもかかわらず、却ってバイクの愛好家達が増加している実情にある。
【0031】
したがって、バイク特有の起動性及び柔軟性を充足すると共に、何よりも安全性を確保する必要性が切実であるが、本発明による装置を用いると、バイク特有の起動性及び柔軟性を維持すると共に四輪車両水準或いはこれより優れた安全性を確保し、キャノピーで覆われた室内空間を提供することによって酷寒期及び酷暑期に四輪車両の便利性を提供し、ヘルメット着用の不便さを除去し、事故時に身体が直接的な衝撃を受けることを防止し、女性や老弱者も中型バイクを容易に運行できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【
図1a】
図1aは、本発明による自動ランディングホイール装置が備えられたバイクを示した側面図である。
【
図1b】
図1bは、本発明による自動ランディングホイール装置が備えられたバイクを示した側面図である。
【
図1c】
図1cは、本発明による自動ランディングホイール装置が備えられたバイクを示した斜視図である。
【
図1d】
図1dは、本発明による自動ランディングホイール装置が備えられたバイクを示した斜視図である。
【
図1e】
図1eは、本発明による自動ランディングホイール装置が備えられたバイクを示した斜視図である。
【
図1f】
図1fは、本発明による自動ランディングホイール装置が備えられたバイクを示した背面図である。
【
図1g】
図1gは、本発明による自動ランディングホイール装置が備えられたバイクを示した斜視図である。
【
図1h】
図1hは、本発明による自動ランディングホイール装置が備えられたバイクを示した底面図である。
【
図1i】
図1iは、本発明による自動ランディングホイール装置が備えられたバイクを示した斜視図である。
【
図2a】
図2aは、本発明の第1実施例による自動ランディングホイール装置が備えられたバイクの自動ランディングホイール装置を示した斜視図である。
【
図2b】
図2bは、本発明の第1実施例による自動ランディングホイール装置が備えられたバイクの自動ランディングホイール装置を示した斜視図である。
【
図2c】
図2cは、本発明の第1実施例による自動ランディングホイール装置が備えられたバイクの自動ランディングホイール装置を示した側面図である。
【
図2d】
図2dは、本発明の第1実施例による自動ランディングホイール装置が備えられたバイクの自動ランディングホイール装置を示した斜視図である。
【
図2e】
図2eは、本発明の第2実施例による自動ランディングホイール装置が備えられたバイクの自動ランディングホイール装置を示した斜視図である。
【
図2f】
図2fは、本発明の第2実施例による自動ランディングホイール装置が備えられたバイクの自動ランディングホイール装置を示した斜視図である。
【
図3a】
図3aは、本発明による自動ランディングホイール装置が備えられたバイクの自動垂直コントロール維持系を示した斜視図である。
【
図3b】
図3bは、本発明による自動ランディングホイール装置が備えられたバイクの自動垂直コントロール維持系を示した斜視図である。
【
図3c】
図3cは、本発明による自動ランディングホイール装置が備えられたバイクの自動垂直コントロール維持系を示した斜視図である。
【
図3d】
図3dは、本発明による自動ランディングホイール装置が備えられたバイクの自動垂直コントロール維持系を示した正面図である。
【
図4a】
図4aは、本発明による自動ランディングホイール装置が備えられたバイクのバイクスキー及び拡張装置を示した斜視図である。
【
図4b】
図4bは、本発明による自動ランディングホイール装置が備えられたバイクのバイクスキー及び拡張装置を示した斜視図である。
【
図4c】
図4cは、本発明による自動ランディングホイール装置が備えられたバイクのバイクスキー及び拡張装置を示した斜視図である。
【
図5a】
図5aは、本発明による自動ランディングホイール装置が備えられたバイクの操縦部を示した斜視図である。
【
図5b】
図5bは、本発明による自動ランディングホイール装置が備えられたバイクのペダル部を示した斜視図である。
【
図5c】
図5cは、本発明による自動ランディングホイール装置が備えられたバイクのウィンドウブラッシュを示した斜視図である。
【
図6】
図6は、本発明の第3実施例による自動ランディングホイール装置が備えられたバイクの自動ランディングホイール装置を示した斜視図である。
【
図7a】
図7aは、本発明の第3実施例による自動ランディングホイール装置が備えられたバイクのエネルギー回収装置を示した斜視図である。
【
図7b】
図7bは、本発明の第3実施例による自動ランディングホイール装置が備えられたバイクのエネルギー回収装置を示した斜視図である。
【
図7c】
図7cは、本発明の第3実施例による自動ランディングホイール装置が備えられたバイクのエネルギー回収装置を示した斜視図である。
【
図8a】
図8aは、本発明による自動ランディングホイール装置が備えられたバイクの作動回路図である。
【
図8b】
図8bは、本発明による自動ランディングホイール装置が備えられたバイクの作動回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、本発明の具体的な実施例を添付の図面を参考にして詳細に説明する。
【0034】
図1a~
図1iは、バイク全体を覆うキャノピーが装着されたバイクを示し、バイク全体にキャノピーを装着し、ドアの閉鎖状態では地面に足が接しないので、ライダーの足でバイクの垂直を維持することができない。このような理由により、左右一対の自動ランディングホイール25が地面に着地し、停止又は運行時に垂直を維持する機能をする。
【0035】
従来はライダーの足でバイクの垂直を支持していたが、
図8a及び
図8bの自動垂直維持回路の制御によってランディングホイール25が地面に着地した状態で停止又は運行できるように構成され、ランディングホイール25が自動モードである場合、搭乗者は、四輪自動車のように運行できるので、バイクを垂直に立たせるために努力する必要がない。
【0036】
本発明は、二輪車が、車体の中心維持が難しい状態の低速走行に突入したときに自動ランディングホイール25が下降することによって、車体が垂直状態を維持しながら安全に運転するように左右独立的に駆動する左右側のランディングホイール25を有する装置を提供するものであって、左右方向に傾斜した道を走行するとき、車体の中心維持の安定性を高めるように自動垂直コントロール維持系を備える。
【0037】
左右側のランディングホイール25は、設定車速以下では自動的に地面に接しながら車体を垂直に維持させるように支持し、設定車速以上では自動的に安全位置まで上昇し、自動的に地面の凹凸に反応できるように自動垂直コントロール維持系によって作動が制御される。
【0038】
図1aに示した二輪車は、高速走行時に四輪車両よりエネルギー消費が少ないので優れた効率を有し、二輪車のみの典型的なスピード感を満喫することができ、速度が15km/h以下に減速すると、ランディングホイール25のセミランディングによって求心力及び遠心力の柔軟性を備えた運転手の自律的な運行に不便を与えないだけでなく、非常時に基本的な転覆防止角度である安全ランディング角をなすようにセミランディングが行われるので、倒れないと共に運転手の運転に柔軟性を与える。セミランディングとは、バイクが垂直を維持する状態で自動ランディングホイール25が地面に接することなく地面からやや上側に浮いている状態を言う。
【0039】
ランディングの有無及びランディングの維持時期は、
図8bの速度感知回路で定めるようになる。
図2dにおいて、カムがa位置にあるときはセミランディング状態にあり、安全ランディング角以上にバイクが傾斜したとしても、ばね張力によって柔軟に支えられることによって倒れなくなり、
図3a~
図3dに示した重力を用いる地面反応型自動垂直コントロール維持系が安全ランディング角を自動的に維持する。
【0040】
バイクが0km/h~5km/hでほぼ停車したり完全に停車すると、ランディングホイール25が地面に完全にランディングされるように制御される。
【0041】
地面から少しだけ離れているセミランディング状態から速度が15km/h以上になると、ランディングホイール25の下端が
図2cのh線に位置するようにランディングホイール25が上昇し、予備上昇状態を維持する。予備上昇状態ではランディングモーター31がオン(ON)状態にあるが、速度が60km/h以上になると、ランディングホイール25は完全上昇状態を維持し、このときは、ランディングモーター31がオフ(OFF)状態にある。
【0042】
ユーザーが
図5aに示した強制ランディングスイッチ59を下降位置にスイッチングすると、60km/h以下でのみセミランディング又は予備上昇状態を維持し、それ以上の速度では完全上昇状態になり、高速走行安定性を高める。
【0043】
図5aに示した速度計38は、バイクの速度が予定された値に到逹すると、速度感知回路に信号を伝達する。
図8bにおいて、バイクの速度が60km/h以上である場合、ランプコイル810によって出力電圧が予定された値以上になり、リレー90は、完全上昇が維持されるようにNC接触部92を統制する。このような状態で、ランディングモーター31はオフ状態になり、ランディングホイール25が下降するように作動しない。
【0044】
バイクの速度が減少すると、ランプコイル810の出力電圧も減少し、出力電圧が予定された値以下に減少してリレー90を解除すると、NC接触部92は、ランディングホイールアーム7を駆動させるランディングモーター31が作動可能な状態になる。
【0045】
図8aの回路
図2は、ランディングホイール25を駆動させるランディングモーター31の制御回路を示す。ランディングモーター31の一つのリードは、リレー51のON接触部51aを介して電池の両端子に連結され、電池の陰端子は接触部のボディーを介して接地される。ランディングモーター31の他のリードは、リレー53のON接触部53aを介して電池52の両端子に連結され、リレー53のNC接触部53bを介して電池の陰端子に連結される。
【0046】
リレー51のコイル51cの一端部は、ランディングホイール25をランディング位置まで旋回させるようにランディングホイールスイッチ58の接触部55aに連結され、他端部は、スタンドが延長された位置にあるときを決定するリミットスイッチ57に連結される。これと異なり、リレー53のコイル53cの一端部は、スタンドを上昇位置に旋回させるようにランディングホイールスイッチ58の伝達接触部55bに連結され、他端部は、スタンドが上昇した位置にあるときを決定するリミットスイッチ57を介して電池52の陰端子に連結される。ランディングホイールスイッチ58の伝達接触部55cは、スロットルスイッチ58t、強制ランディングスイッチ59及びヒューズ60を介して電池の陽端子に連結される。
【0047】
図5aに示したように、ランディングホイールスイッチ58は、運転手の容易な接近のために操向ハンドルスイッチバンドルに位置し、ランディングホイール25の動作を調節する。
図2dにおけるカム250の回転位置を感知するためには、リミットスイッチ57又は装着可能な近接感知器を用いる。
【0048】
リミットスイッチ57及び回転可能に設置される駆動ギア35bは、
図1dのカムケース24の内側に備えられる。リミットスイッチ57は、
図2dのc部分と接し、ランディングホイール25が地面に完全にランディングされるときにターンオフされ、
図2dのd部分と接し、ランディングホイール25が完全に上昇した状態でもターンオフされている。
【0049】
図1dの12位置から13位置に拡張型スキー装置を左右に拡張させるときは、
図5aの拡張スイッチ56-1を使用するが、拡張型スキー装置は、ランディングホイール25の回転角が残りの領域である
図2dにおけるa、b位置にあり、バイクの速度が60km/h以下であるときに拡張可能であり、設定された速度以上である場合は安全のために収縮するようになる。
【0050】
拡張スイッチ56-1は、ランディングホイール25が拡張された状態ではターンオフされ、収縮スイッチ57-1は、ランディングホイール25が収縮されるとターンオフされるが、両スイッチは、いずれもカム250とリミットスイッチ57との接触点が
図2dのa、b、c位置にあるときにターンオンされる。ランディングホイール25は、下降位置と上昇位置との間で旋回され、リミットスイッチ57によって調節される二つの位置で停止する。
【0051】
図8bの回路
図3における速度感知回路は、車両が高速、徐行又は停止のうちいずれの状態であるのかを決定する。速度計38の電源アンペアを測定し、速度が60km/h以上である場合は完全上昇状態になり、速度が15km/h~60km/hである場合は予備上昇状態になり、速度が5km/h~15km/hである場合はセミランディング状態になり、速度が0km/h~5km/hである場合は完全ランディング状態になる。
【0052】
速度の上昇によって速度計38のアンペアが上昇し、ランディングホイールスイッチ58が上昇位置に回転すると、電流は、電池からランディングホイールスイッチ58及びリミットスイッチ57で構成される閉鎖回路を介してリレー51のコイル51cに流れる。その結果、ON接触部51aが閉鎖され、ランディングモーター31及びソレノイドを作動させる。ランディングモーター31の回転力が減速ギア部35を経てウォーム形態の駆動ギア35bに伝達され、駆動ギア35bと噛み合ったウォームギア形態の従動ギア35aが、カム軸6を中心に回転するギアを回転させることによってカム軸6が回転する。これによって、カムケース24の外側でカム軸6を中心に回転するカム250が回転し、カム250の回転及び引張ばね251の作用によってランディングホイールアーム7が旋回運動をすることによってランディングホイール25が旋回される。
【0053】
引張ばね251は、
図2fに示したように、一側末端がカムケース24の内側面にヒンジ可能に結合され、他側末端がランディングホイールアーム7の下部の内側面にヒンジ可能に結合され、ランディングホイール25を上側に引っ張る力を加える。その結果、カム250の回転によってカム250がランディングホイールアーム7を押し出すとランディングホイール25が下降するが、カム250が反対側に回転し、ランディングホイール25を押す力が除去されると、カム250が反対側に回転するのと比例して引張ばね251の作用によってランディングホイール25が上昇するようになる。
【0054】
ランディングモーター31によって駆動する旋回運動は、リミットスイッチ57がランディングホイール25の完全な上昇を感知する場合に停止するようになる。バイクが停止しているスタンド状態では、ソレノイド39及びランディングモーター31がターンオフされた後、フットブレーキと連結された安全装置クランプワイヤによってスタンド状態を維持し、始動によって電源が供給されると、ランディングホイール25が駆動準備段階に復帰し得る。
【0055】
ランディングホイール25は、ランディングモーター31によって上昇位置に復帰し得るが、リミットスイッチ57がオン状態であるとき、ランディングホイールアーム7が上昇位置に回転する。リレー53は、ON接触部53aを閉鎖するように作動する。その結果、電流は、反対方向のランディングモーター31に流れ、ランディングホイール25が上昇位置に旋回される。
【0056】
回路
図1及び回路
図2に示したように、バイクの速度が0km/hで、バイクの垂直角が0゜~2゜の範囲内にあり、ランディングホイール25が完全下降状態に位置する場合、バイク自体の電源がオフになるように準備され、リミットスイッチ57は、ランディングモーター31への電流の流れを中断させる。電源供給の遮断は、スロットルスイッチ58tがオン位置で、車両が停止したときのみに影響を受ける。
【0057】
バイクの速度感知回路は、速度計38とランディングホイールスイッチ58との間に位置する。速度感知回路は、バイクの速度が予め設定された限界値以下に減少するときに作動し、速度感知回路が作動すると、モーターはランディングホイール25を旋回させる。
【0058】
自動スイッチのオン状態でバイクの速度が設定された値以上に高くなると、ランディングホイール25が上昇するように駆動し、バイクの速度が設定された値以下であるときはランディングホイール25が下降するように駆動する。
【0059】
図8bにおける回路図では、AC発電機によって駆動するNCリレーを使用しているが、DCリレーも適用可能である。バイクの速度が設定された値以下に低下するとき、ランディングホイール25が下降するように許容電源が印加される。NC接触部92は、強制ランディングスイッチ59及びヒューズ60を介して電池に連結され、伝達接触部55cにDCリレーで連結される。
【0060】
上述した技術構成で得られる効果は、ランディングホイールアーム7とランディングモーター31とを連結し、自動ランディングホイール装置をバイクの速度計38の速度増減に従って作動させ、前記連結動作の制御を制御回路によって行うので、制御回路によって直接ランディングホイール25とランディングモーター31との連結及び断続を可能にし、特に、制御回路の自動作動状態でバイクの速度変化と連動するので、自動作動状態で制御回路が故障などによって作動しない場合にも特別に装置を分解することなく、上昇又は下降スイッチを用いてランディングホイール25の運動を手動で操作することができる。
【0061】
また、運転手の操作によって制御回路を作動可能にする構造となっており、運転手に操作認識を付与することができ、ランディングホイール25の操作に対する安定性をより高めることができる。
【0062】
図2a~
図2cに示した第1実施例の場合、バイクの左右垂直維持のために左側及び右側のランディングホイール25間の距離である左右安全距離が維持されるように装着されたランディングホイール25の駆動において、瞬間的に変化する地面に対応するために板ばね19が多数枚重なって緩衝手段として機能する。板ばね19が重なる個数は、バイクの重量に応じて加減可能である。
【0063】
板ばね19がランディングホイールアーム7に設置されて緩衝手段として機能するために、ランディングホイールアーム7は、ランディングホイールアーム7の回転軸から緩やかに下降し、中間で急激に後方に曲がることによって全体的にL字状又はC字状に曲がった形態を有し、板ばね19がL字状又はC字状に曲がっているランディングホイールアーム7の屈曲部に挿入・装着される。板ばね19の下端はランディングホイールアーム7の屈曲部の下側に固定・結合され、板ばね19の上端は、ランディングホイールアーム7の屈曲部の上側に近く位置するが、ランディングホイールアーム7と結合されない自由端であり、板ばね19は、屈曲部の内側で前方から後方に行きながら下側に傾斜するように設置される。
【0064】
板ばね19は、ランディングホイールアーム7が垂直状態で自重によって上下方向に柔軟に移動できるようにする緩衝手段であって、緩衝手段としては、板ばね19の代わりに、コイルばねを使用することも可能である。
【0065】
図2aの図面符号19-1、19-2、19-3、19-4は、並んで設置される板ばねを示し、ランディングモーター31の駆動によってカム250が回転しながらカム250と当接している板ばね19-1を押す力を加えるようになるが、板ばねに加えられる荷重が小さいときは、最も上にある板ばね19-1のみが押され、この状態で一つの板ばね19-1のみが緩衝役割をしながら垂直維持のための支持役割をする。カム250の回転によって板ばねに加えられる荷重が大きくなると、1番目の板ばね19-1と2番目の板ばね19-2が全て押され、最も荷重が大きくなると、全ての板ばね19-1、19-2、19-3、19-4が押され、最も強く地面で加えられる衝撃に対して緩衝作用をする。
【0066】
図2e及び
図2fに示した第2実施例の場合、バイクの左右垂直維持のためのランディングホイール25の駆動において、瞬間的に変化する地面に対応するために必要な板ばね及びコイルばねで構成された緩衝手段が左側のランディングホイール装置及び右側のランディングホイール装置のそれぞれに備えられる。
【0067】
それぞれの緩衝手段をランディングホイールアーム7に装着するためには、ランディングホイールアーム7に緩衝手段を装着できる遊隔の形成が必要であるので、ランディングホイールアーム7をL字状或いはC字状に曲げることによって屈曲部を形成し、屈曲部の内側に緩衝手段を装着する。
【0068】
緩衝手段は、左右側のランディングホイールアーム7が垂直状態で自重によって上下方向に円滑に駆動できるようにランディングホイールアーム7の自由端である下端部の上面にコイルばねの下端を結合し、ランディングホイールアーム7と同様にL字状或いはC字状に曲がり、ランディングホイールアーム7と少しの間隔を置いてランディングホイールアーム7上に板ばねを設置する。ここで、板ばねの上端部は、ランディングホイールアーム7の回転軸と隣接した場所にヒンジ結合され、板ばねの自由端である下端部の下面はコイルばねの上端と結合され、コイルばねが板ばねとランディングホイールアーム7との間で緩衝作用をする。
【0069】
カム250が正方向に回転しながら板ばねを下側に押すと、板ばね及びコイルばねが下側にランディングホイールアーム7を押すことによってランディングホイールアーム7が下方に回転し、カム250が逆方向に回転すると、引張ばね251によってランディングホイールアーム7が上側に引っ張られることによって上昇するようになる。
【0070】
バイクが垂直を維持した状態で、地面の凹凸が激しい場合、左右側のランディングホイール25が互いに異なる形に下降する必要があるので、これに対する対応手段である自動垂直コントロール維持系が提供される。
【0071】
図3aに示したように、互いに結合されて一体として動く振り子47及び電極棒43は、自動垂直コントロール維持系の中心に回転可能に結合され、振り子47の自重によってバイクが左右に傾斜したとしても、振り子47及び電極棒43が自動的に回転しながら常に垂直線上に位置するようになる。
【0072】
図3c及び
図3dに示したように、電極基板42と中央電極板45とが結合されて半円状をなすように配列されるが、左右中心に位置しながら最も下側には扇形の中央電極板45が配置され、中央電極板45の左右両サイドのそれぞれには電極基板42が連続的に配置される。電極基板42及び中央電極板45はいずれも5個の別個の銅板からなるが、
図3dに示したように、K領域、L領域、R領域、L-R領域、及びR-L領域の5個の領域で構成される。
【0073】
電極棒43は銅電極棒であって、電極棒43が前記5個の領域のうちいずれか一つの領域の電極基板の前面と当接するようになり、電極棒43と当接している電極基板に電気が通じることによってバイクがどれほど傾斜しているのかを感知するようになる。
【0074】
電極棒43が運転手を基準にして垂直線から左右2゜以内の角度で中央電極板45内の領域Kに入ってくる場合は、左右側のランディングモーター31が共に駆動し、両側の地面に同時に下降しながら0゜~2゜以内の垂直を維持する。
【0075】
図3dに示したように、バイクの垂直角が2゜~5゜だけ左側に傾斜し、電極棒43がL領域に入ってくる場合、左側のランディングモーター31は、自動垂直コントロール維持系のスイッチング(s/w)オン状態、すなわち、電源供給状態となり、バイクの垂直角が0゜~1゜に入ってくるように駆動する。その一方で、右側のランディングモーター31は駆動せずにスイッチング(s/w)オフ状態、すなわち、電源中断状態となることによって左側のランディングホイール25のみが下降し、傾斜角を右側に移動させながら垂直を維持する。
【0076】
このとき、前記傾斜作動角度の敏感度は、ユーザーの嗜好に応じて自動垂直コントロール維持系の振り子47に装着された調節棒で調節可能である。
【0077】
バイクの垂直角が5゜以上左側に傾斜し、電極棒43がL-R領域に入ってくる場合、左側のランディングモーター31は、自動垂直コントロール維持系のスイッチング(s/w)オン状態になり、垂直角が0゜~1゜となるように駆動する。その一方で、右側のランディングモーター31は逆回転(ccw)し、左右の地面に対応して右側のランディングホイール25が上昇するようになるが、このときにも、右側のランディングホイール25は、板ばね19の張力内にあることによって柔軟性を維持する。このとき、右側のランディングモーター31は、スイッチング(s/w)オン状態であると共に、逆回転(ccw)する電源供給状態となることによって傾斜角を右側に移動させる。これによって、再び0゜~2゜である中央電極板45の領域に入ってくると、正回転(cw)するように自動垂直コントロール維持系でスイッチングさせ、ランディングホイール25が地面に密着し、バイクは自動的に垂直を維持するようになる。
【0078】
すなわち、道路の窪んだ部分を通過することによってバイクの垂直角が2゜以上傾斜したときは、平地で一側のランディングホイール25を地面に接触させるように完全にランディングさせるときよりさらに下降させる必要がある。また、バイクの垂直角が5゜以上にいずれか一側に傾斜したときは、左右の傾斜が相当大きい路面を通過するときであるので、いずれか一側のランディングホイール25を下降させることによって地面と接触させるだけでなく、下降させるランディングホイール25の反対側のランディングホイール25は上昇させることによって、バイクを最大限垂直に近く維持させるように構成した。
【0079】
一方、バイクの垂直角が2゜~5゜だけ右側に傾斜し、電極棒43がR領域に入ってくる場合、右側のランディングモーター31は、自動垂直コントロール維持系のスイッチング(s/w)オン状態、すなわち、電源供給状態となり、バイクの垂直角が0゜~1゜に入ってくるように駆動する。その一方で、左側のランディングモーター31は駆動せずにスイッチング(s/w)オフ状態、すなわち、電源中断状態となることによって右側のランディングホイール25のみが下降し、傾斜角を左側に移動させながら垂直を維持する。
【0080】
バイクの垂直角が5゜以上に右側に傾斜し、電極棒43がR-L領域に入ってくる場合、右側のランディングモーター31は、自動垂直コントロール維持系のスイッチング(s/w)オン状態となり、垂直角が0゜~1゜になるように駆動する。その一方で、左側のランディングモーター31は逆回転(ccw)し、左右の地面に対応して左側のランディングホイール25が上昇するようになるが、このときにも、左側のランディングホイール25は、板ばね19の張力内にあることによって柔軟性を維持する。このとき、左側のランディングモーター31は、スイッチング(s/w)オン状態であると共に、逆回転(ccw)する電源供給状態となることによって傾斜角を移動させる。その結果、再び0゜~2゜である中央電極板45の領域に入ってくると、正回転(cw)するように自動垂直コントロール維持系でスイッチングさせ、ランディングホイール25が地面に密着し、バイクは自動的に垂直を維持するようになる。
【0081】
図4bは、ラック11及びピニオン10によって左右側のランディングホイール25の位置を図面符号12から13に拡張又は収縮できるように構成されたことを示す。このように、ピニオン10及びこれに装着されたモーターによって左右側のランディングホイール25を自動的に拡張することもできるが、拡張スイッチ56-1及び収縮スイッチ57-1をオフにすることによって手動で操作することもできる。ラック11は、左右のそれぞれに一つずつ一対備えられ、右側のラック11の左側末端は左側の自動ランディングホイール装置と結合され、左側のラック11の右側末端は右側の自動ランディングホイール装置と結合され、ピニオン10が回転すると、左側及び右側のラック11が同時に狭められたり同時に広がる。左側及び右側のラック11が最大に狭められると、左側及び右側の自動ランディングホイール装置がサイドトランク252の内部に収納される。
【0082】
通常、自動ランディングホイール装置の上昇及び下降作動がほとんどの通常の道路地面に対応するのに不足していないが、非常に特異な地面、すなわち、泥道、山道や傾斜が不安定な場所で走行又は駐車するときは、ボタン一つで左右側のランディングホイール25間の安全距離をさらに拡張させ、既存の安全角より拡張された安全角を提供することによって、ランディングモーター31の故障時にもバイクが倒れない程度の安全角を提供する。
【0083】
キャノピー胴体のうち両サイド部の下側に備えられるサイドトランク252は、内部に自動ランディングホイール装置が収納され得る空間が形成されるものであって、左右にそれぞれ一つずつ備えられ、左右方向に長く伸びたLMガイドLMがサイドトランク252を貫通する。LMガイドLMは、ラック11の移動に従って自動ランディングホイール装置が左右に移動するとき、左右方向への直進を維持しながら移動できるようにするガイド役割をするためのものである。
【0084】
図6は、本発明の第3実施例に係るエアシリンダーで駆動するランディングホイールアーム機構装置を示した図である。
【0085】
上述した実施例では、ランディングホイールアーム7の駆動を正逆回動が可能なランディングモーター31によって行っているが、第2実施例では、空気が備蓄されているタンクから出る圧縮空気又は油圧流体を用いるシリンダー240によって駆動する。
【0086】
シリンダー型駆動方式は、圧縮空気や油圧流体をシリンダー240から受けて作動する原理であるので、付加的な施設が必須的である。このために、コンプレッサー及びエアタンクが備えられることによって圧縮空気を供給し、浪費されるエネルギーを備蓄することによって諸般の目的に使用できるだけでなく、機構装置が簡便になる。
【0087】
第3実施例において、バイクの垂直角が2゜~5゜だけ左側に傾斜し、電極棒43がL領域に入ってくる場合、左側のランディングホイールアーム7を駆動するシリンダーのエアソレノイドバルブが駆動し、このとき、スイッチング(s/w)オン状態、すなわち、電源供給状態となり、バイクの垂直角が0゜~1゜に入ってくるように電源が供給され、これによって、左側のランディングホイールアーム7を駆動するシリンダー240のピストンロッドが押されて下降しながら板ばねを加圧する。その一方で、右側のランディングホイールアーム7を駆動するためのシリンダーのエアソレノイドバルブは作動せずにスイッチング(s/w)オフ状態、すなわち、電源中断状態となることによって左側のランディングホイール25のみが下降し、傾斜角を右側に移動させながら垂直を維持する。
【0088】
バイクの垂直角が5゜以上左側に傾斜し、電極棒43がL-R領域に入ってくる場合、左側のランディングホイールアーム7を駆動するシリンダーのエアソレノイドバルブはスイッチング(s/w)オン状態となり、垂直角が0゜~1゜になるように駆動する。これと共に、右側のランディングホイールアーム7の駆動のためのシリンダーのエアソレノイドバルブも作動し、ピストンロッドが近接センサー36で感知されるまで上昇し、引張ばねの作用によって右側のランディングホイール25が上昇するようになるが、このときにも、右側のランディングホイール25は、ばねの張力内にあることによって柔軟性を維持する。
【0089】
これによって、自動垂直コントロール維持系の電極棒43が再び0゜~2゜である中央電極板45の領域に入ってくると、シリンダーに全て前進圧力を与えるように自動垂直コントロール維持系でスイッチングさせ、ランディングホイール25が地面に密着し、バイクは自動的に垂直を維持するようになる。
【0090】
一方、バイクの垂直角が2゜~5゜だけ右側に傾斜し、電極棒43がR領域に入ってくる場合、右側のランディングホイールアーム7を駆動するシリンダーのエアソレノイドバルブが駆動し、このとき、スイッチング(s/w)オン状態、すなわち、電源供給状態となり、バイクの垂直角が0゜~1゜に入ってくるように電源が供給され、これによって、右側のランディングホイールアーム7を駆動するシリンダー240のピストンロッドが押されて下降しながら板ばねを加圧する。その一方で、左側のランディングホイールアーム7を駆動するためのシリンダーのエアソレノイドバルブは作動せずにスイッチング(s/w)オフ状態、すなわち、電源中断状態となることによって右側のランディングホイール25のみが下降し、傾斜角を右側に移動させながら垂直を維持する。
【0091】
バイクの垂直角が5゜以上右側に傾斜し、電極棒43がR-L領域に入ってくる場合、右側のランディングホイールアーム7を駆動するシリンダーのエアソレノイドバルブはスイッチング(s/w)オン状態となり、垂直角が0゜~1゜になるように駆動する。これと共に、左側のランディングホイールアーム7の駆動のためのシリンダーのエアソレノイドバルブも作動し、ピストンロッドが近接センサー36で感知されるまで上昇し、引張ばねの作用によって左側のランディングホイール25が上昇するようになるが、このときにも、左側のランディングホイール25は、ばねの張力内にあることによって柔軟性を維持する。
【0092】
これによって、自動垂直コントロール維持系の電極棒43が再び0゜~2゜である中央電極板45の領域に入ってくると、シリンダーに全て前進圧力を与えるように自動垂直コントロール維持系でスイッチングさせ、ランディングホイール25が地面に密着し、バイクは自動的に垂直を維持するようになる。
【0093】
第3実施例の場合、自動ランディングホイール装置の構成において、カムによる駆動ではなく、シリンダーによる駆動であるという点は第2実施例と異なるが、板ばね及びコイルばねで構成された緩衝手段を備えているという点では第2実施例と同一であるので、緩衝手段に対する説明は省略する。
【0094】
山岳や下降が長くなる道路を走行中の運転手は、ブレーキパッドの故障による破裂を防止するために主にエンジンブレーキを使用する。これは、減速しながらもエネルギーを消費するので経済的でない。
図7bに示したように、ブレーキを踏むことによってワイヤ15が引っ張られると、コンプレッサー支持部181がヒンジ運動をし、コンプレッサー支持部181を貫通する回転ホイール軸に結合された回転ホイール29が、後輪駆動軸プーリー253と結合されて共に回転する駆動ホイール180と摩擦を起こしながら回転することによって、回転ホイール軸と一体に形成されたコネクティングカム179も回転運動をする。これによって、コネクティングカム179と結合されており、コンプレッサーの前方外側に突出しているコネクティングロッド248を前後方向に往復運動させることによって、コネクティングロッド248の後端と結合されたピストンがシリンダーの内部でシリンダーの後端部に備えられた吸気口245を介して流入する空気をシリンダーの内部で圧縮させ、シリンダーの後端部に備えられた排気口246を介して送り出す。
【0095】
コネクティングカム179は、両側面に一つずつ一対の軸が突出形成されるが、それらのうち一つの軸は回転ホイール軸として回転ホイール29と結合され、他の一つの軸はコネクティングロッド248の末端の穴に回転可能に結合される。
【0096】
排気口246はエアホースと連結されており、圧縮空気がエアホースを介してエアタンク175に貯蔵される。エアタンクに貯蔵された空気は、第3実施例に係るエアシリンダーで駆動するランディングホイールアーム機構装置の駆動に必要な圧縮空気として使用することができ、その他のバイクに必要な他の装置の駆動力として使用することができる。
【0097】
回転ホイール29と駆動ホイール180とを当接させるためにワイヤ15を引っ張る操作は、
図5aに示したハンドレバー13を手で作動させたり、
図5bに示したフット減速ペダルebを足で踏むことによる。
【0098】
コンプレッサーを用いてエネルギー回収と共にゆっくり減速しようとするときは、フット減速ペダルebを少しだけ踏み、フット減速ペダルebの下側にあるブレーキbkは下がらないようにし、急制動をするときは、フット減速ペダルebを多く踏み、フット減速ペダルebの下側にあるブレーキbkまで作動させる。
【0099】
図7bに示したように、ワイヤ15の引っ張り作用でコンプレッサーを16位置から17位置に移動させ、回転ホイール29と駆動ホイール180とが接すると回転駆動力を得るようになり、その結果、バイクが減速しながら得られる動力でコンプレッサーを作動させ、空気を圧縮させ、
図1aのエアタンク175に備蓄して必要な場所に使用する。
【0100】
図7aに示したように、コネクティングロッド248と連結され、コネクティングロッド248の回転時に共に回転するコネクティングカム179が外側にもう一つ設置され、外側に設置されたコネクティングカム179の中心軸が最も外側に設置される発電機として動作できる発電機兼用モーター14が連結され、回転力を電気に変換することができる。
【0101】
発電機兼用モーター14は、発電機として使用しないとき、圧力が低下すると自動的に回転し、コネクティングロッド248を往復運動させることによって圧縮空気を発生させ、エアタンク175内の圧力を一定値以上に維持させる。
【0102】
雪道の走行時や凍結路面の走行時、
図1bに示したバイクスキー380を装着し、ランディングホイール25を左右方向に拡張して走行すると、雪道や凍結路面での最大の脆弱点である左右方向の滑りによって中心を取りにくいという弱点を解消し、バイクとしては致命的な転覆の危険を除去することによってさらに安全な走行を行えるようになる。
【0103】
図4aに示したように、バイクスキー380はランディングホイールアーム7に装着され、左右側のランディングホイール25間の空間でランディングホイール25と隣接して設置される。雪道及び凍結路面で60km/hまではバイクスキー380をランディングして走れるように、
図5aに示したスキーランディングスイッチ68を用いてランディングさせ、左右に倒れずに走ることができる。
【0104】
バイクスキー380の装着部位は、左側及び右側のランディングホイールアーム7のうち、外側から見たときにバイクの後輪に隠されて見えない側に備えられた上下方向に貫通する四角管形態のスキー装着ソケット381である。スキー装着ソケット381の前面及び後面には、上下方向に間隔を置いて前後方向に貫通した調節穴が形成される。
【0105】
バイクスキー380は、前後方向に長く伸びた一般的なショートスキーと類似する形態の平らな板状部材であり、前端部及び後端部が上側に曲がっており、バイクスキー380の上面のうち前側部分にはスキーレッグの下端部が結合され、バイクスキー380とスキーレッグは左右方向の軸を中心にヒンジ運動できるようにヒンジ結合される。
【0106】
スキーレッグの上端部は、外側に「コ」字状に曲がり、スキーレッグと並んで伸びている部分である挿入部材を形成し、挿入部材の上面には穴が形成され、上面穴と通じる内部空間が形成され、挿入部材の前面及び後面には、挿入部材の内部空間と通じるように多数の調節穴385が上下方向に間隔を置いて形成される。
【0107】
挿入部材の上面穴には、上端部が広がった弾性のあるトング形態からなり、前後の両側で押すと前後に狭められ、押さないと広がる着脱レバー382が着脱可能に挿入される。着脱レバー382の前面部及び後面部のそれぞれには一対の突出部が備えられ、挿入部材をスキー装着ソケット381に挿入させた状態で着脱レバー382が広がると、突出部がスキー装着ソケット381の調節穴及び挿入部材の調節穴の全てに挿入され、挿入部材が上下方向に動かないように固定される一方、着脱レバー382を押すことによって突出部が調節穴385から抜け出ると、挿入部材をスキー装着ソケット381から抜け出せるように構成される。着脱レバー382を押した状態で挿入部材の挿入長さを調節することによって、バイクスキー380の設置高低を調節することができる。
【0108】
通常の環境では、バイクスキー380は、ランディングホイールより2mm~3mm程度下側に設置し、先に地面に接触させることが好ましい。
【0109】
このように単純且つ耐久性の高い設計により、経済的であると共に簡単に着脱可能な着脱レバー382を用いてバイクスキー380を容易に装着又は分離することができ、積雪量に応じてバイクスキー380の設置高低を調節することによって位置を調節することができる。
【0110】
バイクスキー380は、ランディングホイール25が上昇又は下降すると、ランディングホイール25と共に上昇又は下降するので、地域的に間欠的な凍結路面を走行するとき、バイクスキー380を自由自在に容易に上昇又は下降させることができ、運行中に後輪の左右が滑る現象を防止すると共に、滑めらかでない地面では瞬間的に上昇させ、正常速度で走るのに適した状態に調節することができる。
【0111】
一方、キャノピーを設置すると、雪や雨が降るとき、前面部の視野を確保するためのバイク用ウィンドウブラッシュが必要であり、バイクに合わせてウィンドウブラッシュを特別に狭く構成する必要がある。
【0112】
図5cに示したように、左右方向に長く伸びたシャフト361がブラッシュモーター370によって正逆回転可能に設置され、シャフト361の両末端のそれぞれが左右側のウィンドウブラッシュ350、351のそれぞれと連結され、2個のモーターを使用せずに1個のブラッシュモーター370及び減速機360のみを使用して両側でウィンドウブラッシュ350、351が同時に作動し、球面形態のガラス窓を外側から磨けるように経済的に構成され、これによって、雨天時にも運転手の視野を確保できるようにする。
【0113】
以上説明したように、本発明は、好ましい具体的な例に対してのみ記述したが、前記の具体的な例に基づいた本発明の技術思想の範囲内での多様な変形及び修正が可能であることは当業者にとって明白であり、また、このような変形及び修正が添付の特許請求の範囲に属することは当然である。
【符号の説明】
【0114】
6:カム軸
7:ランディングホイールアーム
8:駆動軸
10:ピニオン
11:ラック LM:LMガイド
14:発電機兼用モーター HL:ハンドレバー
15:ワイヤ
19:板ばね
24:カムケース
25:ランディングホイール
29:回転ホイール
31:ランディングモーター
35:減速ギア部
35a:従動ギア
35b:駆動ギア
38:速度計
39:ソレノイド
42:電極基板
43:電極棒
45:中央電極板
47:振り子
51:リレー
51a:ON接触部
51c:コイル
55:ランディングホイールスイッチ
55c:伝達接触部
56-1:拡張スイッチ
57-1:収縮スイッチ
57:リミットスイッチ
58t:スロットルスイッチ
59:強制ランディングスイッチ
60:ヒューズ
68:スキーランディングスイッチ
92:NC接触部
101:前輪前後駆動アクセラレーター
175:エアタンク
179:コネクティングカム
180:駆動ホイール
181:コンプレッサー支持部
240:シリンダー
245:吸気口
246:排気口
248:コネクティングロッド
250:カム 251:引張ばね
252:サイドトランク
253:後輪駆動軸プーリー
350、351:ウィンドウブラッシュ
360:減速機
361:シャフト
370:ブラッシュモーター
380:バイクスキー
381:スキー装着ソケット
382:着脱レバー
eb:フット減速ペダル
bk:ブレーキ