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特許6992043アップリンク伝送電力制御方法、装置、機器及び記憶媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-10
(45)【発行日】2022-01-13
(54)【発明の名称】アップリンク伝送電力制御方法、装置、機器及び記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   H04W 52/30 20090101AFI20220105BHJP
   H04W 52/06 20090101ALI20220105BHJP
   H04W 72/12 20090101ALI20220105BHJP
【FI】
H04W52/30
H04W52/06
H04W72/12 150
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2019500880
(86)(22)【出願日】2017-07-06
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2019-07-18
(86)【国際出願番号】 CN2017091936
(87)【国際公開番号】W WO2018010589
(87)【国際公開日】2018-01-18
【審査請求日】2019-01-25
【審判番号】
【審判請求日】2020-12-25
(31)【優先権主張番号】201610543468.4
(32)【優先日】2016-07-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】510065207
【氏名又は名称】大唐移▲動▼通信▲設▼▲備▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】DATANG MOBILE COMMUNICATIONS EQUIPMENT CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】1/F, Building 1, No.5 Shangdi East Road, Haidian District,Beijing 100085, China
(74)【代理人】
【識別番号】100166729
【弁理士】
【氏名又は名称】武田 幸子
(72)【発明者】
【氏名】高 雪娟
(72)【発明者】
【氏名】劉 松涛
(72)【発明者】
【氏名】潘 學明
【合議体】
【審判長】中木 努
【審判官】圓道 浩史
【審判官】國分 直樹
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2014/181618(WO,A1)
【文献】国際公開第2015/005463(WO,A1)
【文献】MediaTek Inc.,Channel design for shortened TTI in FDD[online],3GPP TSG-RAN WG1#84bis R1-162945,インターネット<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_84b/Docs/R1-162945.zip>,2016年4月2日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00-99/00
H04B 7/24- 7/26
3GPP TSG RAN WG1-4
3GPP TSG SA WG1-4
3GPP TSG CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末が、配置情報を受信し、配置情報に基づいて、第1TTI(Transmission Time Interval)長に対応するPC(Power Control)パラメータおよび第2TTI長に対応するPCパラメータを特定することと、
前記端末が、前記第1TTI長に対応するPCパラメータに基づいて、第1TTI長で伝送されるチャネルの送信電力を特定するとともに、前記第2TTI長に対応するPCパラメータに基づいて、第2TTI長で伝送されるチャネルの送信電力を特定することとを含み、
前記端末が、前記第1TTI長に対応するPCパラメータに基づいて、第1TTI長で伝送されるチャネルの送信電力を特定するとともに、前記第2TTI長に対応するPCパラメータに基づいて、第2TTI長で伝送されるチャネルの送信電力を特定することは、以下方法の内の少なくとも一つを含み、
方法1: 前記チャネルがPUSCH(Physical Uplink Shared Control Channel)であり、TPC(Transmit Power Control)累計方式が用いられる場合、
前記端末が、アップリングDCI(Downlink Control Information)フォーマット使用のPUSCHスケジューリング用のダウンリンク制御チャネルを受信し、前記ダウンリンク制御チャネルによってスケジューリングされるPUSCHのTTI長が前記第1TTI長である場合、前記ダウンリンク制御チャネルのTPCフィールドに指示される電力調整値と、前記第1TTI長で伝送される1つ前のPUSCHに対応する電力調整値との和を、前記PUSCHの電力調整値し、前記ダウンリンク制御チャネルによってスケジューリングされるPUSCHのTTI長が前記第2TTI長である場合、前記ダウンリンク制御チャネルのTPCフィールドに指示される電力調整値と、前記第2TTI長で伝送される1つ前のPUSCHに対応する電力調整値との和を、前記PUSCHの電力調整値とし、
方法2:前記チャネルがPUCCH(Physical Uplink Control Channel)である場合、
前記端末が、ダウンリンクDCIフォーマット使用のPDSCH(Physical downlink Shared Control Channel)スケジューリング用のダウンリンク制御チャネル、または、ダウンリンクSPS(Semi-Persistent Scheduling)リソース解放を指示するダウンリンク制御チャネルを受信し、前記PDSCHまたは前記ダウンリンクSPSリソース解放を指示するダウンリンク制御チャネルのACK/NACKフィードバック情報が目標PUCCH(Physical Uplink Control Channel)で伝送され、
前記PDSCHまたは前記ダウンリンクSPSリソース解放を指示するダウンリンク制御チャネルのTTI長が前記第1TTI長である場合、ダウンリンクDCIフォーマット使用の前記PDSCHスケジューリング用のダウンリンク制御チャネル、または、ダウンリンクSPSリソース解放を指示するダウンリンク制御チャネルのTPCフィールドに指示される電力調整値と、第1TTI長で伝送されるPDSCHまたはダウンリンクSPSリソース解放を指示するダウンリンク制御チャネルのACK/NACKフィードバック情報を搬送する1つ前のPUCCHに対応する電力調整値との和を、前記PUCCHの電力調整値とし、前記PDSCHまたはダウンリンクSPSリソース解放を指示するダウンリンク制御チャネルのTTI長が前記第2TTI長である場合、ダウンリンクDCIフォーマット使用の前記PDSCHスケジューリング用のダウンリンク制御チャネル、または、前記ダウンリンクSPSリソース解放を指示するダウンリンク制御チャネルのTPCフィールドに指示される電力調整値と、第2TTI長で伝送されるPDSCHまたはダウンリンクSPSリソース解放を指示するダウンリンク制御チャネルのACK/NACKフィードバック情報を搬送する1つ前のPUCCHに対応する電力調整値との和を、前記PUSCHの電力調整値とし、
または
前記端末が、ダウンリンクDCIフォーマット使用のPDSCHスケジューリング用のダウンリンク制御チャネル、または、ダウンリンクSPSリソース解放を指示するダウンリンク制御チャネルを受信し、ここで、前記PDSCHまたは前記ダウンリンクSPSリソース解放を指示するダウンリンク制御チャネルのACK/NACKフィードバックが目標PUCCHで行われ、
前記PUCCHのTTI長が前記第1TTI長である場合、前記ダウンリンク制御チャネルのTPCフィールドに指示される電力調整値と、第1TTI長で伝送される1つ前のPUCCHに対応する電力調整値との和を、前記PUCCHの電力調整値とし、前記PUCCHのTTI長が前記第2TTI長である場合、ダウンリンクDCIフォーマット使用の前記PDSCHスケジューリング用のダウンリンク制御チャネル、または、前記ダウンリンクSPSリソース解放を指示するダウンリンク制御チャネルのTPCフィールドに指示される電力調整値と、第2TTI長で伝送される1つ前のPUCCHに対応する電力調整値との和を、前記PUSCHの電力調整値とするアップリンク伝送電力制御方法。
【請求項2】
前記第1TTI長は、1つのサブフレームのTTI長であり、前記第2TTI長は、1つのサブフレームより短いTTI長であり、
または、前記第1TTI長は、短縮TTI長であり、前記第2TTI長は、正常TTI長であり、
または、前記第1TTI長は、第1短縮TTI長であり、前記第2TTI長は、第2短縮TTI長である請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記端末が、配置情報を受信し、配置情報に基づいて、第1TTI長に対応するPCパラメータおよび第2TTI長に対応するPCパラメータを特定することは、
前記端末が、RRC(Radio Resource Control)またはブロードキャストシグナリングを受信して、第1TTI長に対応するパスロス補償因子および第1電力オフセットパラメータのうちの少なくとも1つを取得し、第2TTI長に対応するパスロス補償因子および第2電力オフセットパラメータのうちの少なくとも1つを取得することを含む請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記PUCCHのTTI長は、前記ダウンリンク制御チャネルで通知され、または、配置シグナリングによって通知され、または所定のルールによって通知される請求項に記載の方法。
【請求項5】
前記PUCCHの場合、前記TPCは、前記ダウンリンクDCIフォーマット使用の前記PDSCHスケジューリング用のダウンリンク制御チャネル、または、前記ダウンリンクSPSリソース解放を指示するダウンリンク制御チャネルのうち、TPCがACK/NACKリソースの指示に再利用されるダウンリンク制御チャネル以外のダウンリンク制御チャネルのTPCである請求項に記載の方法。
【請求項6】
配置情報を受信し、配置情報に基づいて、第1TTI(Transmission Time Interval)長に対応するPC(Power Control)パラメータおよび第2TTI長に対応するPCパラメータを特定することに用いられる受信モジュールと、
前記第1TTI長に対応するPCパラメータに基づいて、第1TTI長で伝送されるチャネルの送信電力を特定するとともに、前記第2TTI長に対応するPCパラメータに基づいて、第2TTI長で伝送されるチャネルの送信電力を特定することに用いられる制御モジュールとを含み、
前記チャネルがPUSCH(Physical Uplink Shared Control Channel)であり、TPC(Transmit Power Control)累計方式が用いられる場合、
前記制御モジュールは、さらに、
アップリングDCI(Downlink Control Information)フォーマット使用のPUSCHスケジューリング用のダウンリンク制御チャネルを受信し、前記ダウンリンク制御チャネルによってスケジューリングされるPUSCHのTTI長が前記第1TTI長である場合、前記ダウンリンク制御チャネルのTPCフィールドに指示される電力調整値と、前記第1TTI長で伝送される1つ前のPUSCHに対応する電力調整値との和を、前記PUSCHの電力調整値とし、前記ダウンリンク制御チャネルによってスケジューリングされるPUSCHのTTI長が前記第2TTI長である場合、前記ダウンリンク制御チャネルのTPCフィールドに指示される電力調整値と、前記第2TTI長で伝送される1つ前のPUSCHに対応する電力調整値との和を、前記PUSCHの電力調整値とすることに用いられ、
前記チャネルがPUCCH(Physical Uplink Control Channel)である場合、
前記制御モジュールは、さらに、
ダウンリンクDCIフォーマット使用のPDSCH(Physical downlink Shared Control Channel)スケジューリング用のダウンリンク制御チャネル、または、ダウンリンクSPS(Semi-Persistent Scheduling)リソース解放を指示するダウンリンク制御チャネルを受信し、ここで、前記PDSCHまたは前記ダウンリンクSPSリソース解放を指示するダウンリンク制御チャネルのACK/NACKフィードバック情報が目標PUCCH(Physical Uplink Control Channel)で伝送され、
前記PDSCHまたは前記ダウンリンクSPSリソース解放を指示するダウンリンク制御チャネルのTTI長が前記第1TTI長である場合、ダウンリンクDCIフォーマット使用の前記PDSCHスケジューリング用のダウンリンク制御チャネル、または、ダウンリンクSPSリソース解放を指示するダウンリンク制御チャネルのTPCフィールドに指示される電力調整値と、第1TTI長で伝送されるPDSCHまたはダウンリンクSPSリソース解放を指示するダウンリンク制御チャネルのACK/NACKフィードバック情報を搬送する1つ前のPUCCHに対応する電力調整値との和を、前記PUCCHの電力調整値とし、前記PDSCHまたはダウンリンクSPSリソース解放を指示するダウンリンク制御チャネルのTTI長が前記第2TTI長である場合、ダウンリンクDCIフォーマット使用の前記PDSCHスケジューリング用のダウンリンク制御チャネル、または、前記ダウンリンクSPSリソース解放を指示するダウンリンク制御チャネルのTPCフィールドに指示される電力調整値と、第2TTI長で伝送されるPDSCHまたはダウンリンクSPSリソース解放を指示するダウンリンク制御チャネルのACK/NACKフィードバック情報を搬送する1つ前のPUCCHに対応する電力調整値との和を、前記PUSCHの電力調整値とすることに用いられ、
または、
前記制御モジュールは、さらに、
ダウンリンクDCIフォーマット使用のPDSCHスケジューリング用のダウンリンク制御チャネル、または、ダウンリンクSPSリソース解放を指示するダウンリンク制御チャネルを受信し、ここで、前記PDSCHまたは前記ダウンリンクSPSリソース解放を指示するダウンリンク制御チャネルのACK/NACKフィードバックが目標PUCCHで行われ、
前記PUCCHのTTI長が前記第1TTI長である場合、前記ダウンリンク制御チャネルのTPCフィールドに指示される電力調整値と、第1TTI長で伝送される1つ前のPUCCHに対応する電力調整値との和を、前記PUCCHの電力調整値とし、前記PUCCHのTTI長が前記第2TTI長である場合、ダウンリンクDCIフォーマット使用の前記PDSCHスケジューリング用のダウンリンク制御チャネル、または、前記ダウンリンクSPSリソース解放を指示するダウンリンク制御チャネルのTPCフィールドに指示される電力調整値と、第2TTI長で伝送される1つ前のPUCCHに対応する電力調整値との和を、前記PUSCHの電力調整値とすることに用いられるアップリンク伝送電力制御装置。
【請求項7】
前記第1TTI長は、1つのサブフレームのTTI長であり、前記第2TTI長は、1つのサブフレームより短いTTI長であり、
または、前記第1TTI長は、短縮TTI長であり、前記第2TTI長は、正常TTI長であり、
または、前記第1TTI長は、第1短縮TTI長であり、前記第2TTI長は、第2短縮TTI長であり、
前記受信モジュールは、さらに、
RRC(Radio Resource Control)またはブロードキャストシグナリングを受信して、第1TTI長に対応するパスロス補償因子および第1電力オフセットパラメータのうちの少なくとも1つを取得し、第2TTI長に対応するパスロス補償因子および第2電力オフセットパラメータのうちの少なくとも1つを取得することに用いられる請求項に記載の装置。
【請求項8】
前記PUCCHのTTI長は、前記ダウンリンク制御チャネルで通知され、または、配置シグナリングによって通知され、または所定のルールによって通知される請求項に記載の装置。
【請求項9】
前記PUCCHの場合、前記TPCは、前記ダウンリンクDCIフォーマット使用の前記PDSCHスケジューリング用のダウンリンク制御チャネル、または、前記ダウンリンクSPSリソース解放を指示するダウンリンク制御チャネルのうち、TPCがACK/NACKリソースの指示に再利用されるダウンリンク制御チャネル以外のダウンリンク制御チャネルのTPCである請求項に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2016年7月11日に中国特許庁に提出された中国特許出願201610543468.4の優先権を主張し、その全ての内容が援用によりここに取り込まれる。
本開示は、通信技術分野に係り、特にアップリンク伝送電力制御方法、装置、機器及び記憶媒体に係る。
【背景技術】
【0002】
図1には、1つのサブフレームにおけるLTE(Long Term Evolution) PUSCH(Physical Uplink Shared Control Channel)のデータとパイロット(すなわち参照シンボルまたはデータ復調用のDMRS(Demodulation Reference Signal))の構造が示されている。通常CP(Cyclic Prefix)の場合、各サブフレームにおける各タイムスロットの4番目のシンボルは、パイロットの伝送に用いられ、残りのシンボルは、データの伝送に用いられるが、拡張CPの場合、各サブフレームにおける各タイムスロットの3番目のシンボルは、パイロットの伝送に用いられ、残りのシンボルは、データの伝送に用いられる。アップリンクパイロットは、端末専用パイロットであり、PUSCHによってスケジューリングされる実際の帯域幅の大きさに応じて生成される。DMRSの送信電力は、データの送信電力とは同一である。アップリンクMU-MIMO(Multi-User Multiple-Input Multiple-Output)をサポートするために、各列のパイロットにおいて同一のパイロットベースシーケンスに対し循環シフトを行うことによって、同一リソースを共有する複数の端末のパイロットの直交伝送を実現することができる。よって、受信側において、循環シフトによって、それぞれの端末のパイロット情報を区別することができる。
【0003】
従来のLTEシステムのアップリンク電力制御において、LTEのアップリンク電力制御が主にチャネルのパスロスおよびシャドウの補償に用いられ、しかもセル間干渉の抑止に用いられる。UE(User Equipment)の送信電力は、eNodeBから送信されるスロー電力制御指令と、ダウンリンクRS(Reference Signal)によって測定されるパスロス値から算出される。PUSCH電力制御の計算式は、以下である。
【数1】
【0004】
PUCCH(Physical Uplink Control Channel)電力制御計算式は、以下である。
【数2】
【0005】
LTEシステムにおいて、従来のチャネル伝送は、サブフレーム単位で定義される。1msより短いTTI(Transmission Time Interval)長で伝送する場合、sTTI(short TTI;短縮TTI)のDMRSコストを低下させるために、1つのタイムスロットでの複数のsTTI伝送(時間領域で長さが1msより短いデータ伝送)は、同一の時間領域位置を共有してDMRSを伝送することができる。したがって、sTTIのDMRS密度がnormal TTIのDMRS密度より低く、normal TTIとsTTIとのチャネル推定性能上の差が生じ、伝送性能に影響を与える。TTI長別に独立的電力制御パラメータ配置を行うことによって、伝送性能の差を減少することができる。しかし、独立的電力制御パラメータの配置方法は、まだ明確化されていない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述した技術課題に鑑み、本開示の実施例は、TTI長別の独立的電力制御パラメータ配置が欠けるという従来技術の技術問題を解決するために、アップリンク伝送電力制御方法および装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1態様として、アップリンク伝送電力制御方法を提供する。前記方法において、端末が、配置情報を受信し、配置情報に基づいて、第1TTI長に対応するPCパラメータおよび第2TTI長に対応するPCパラメータを特定することと、前記端末が、前記第1TTI長に対応するPCパラメータに基づいて、第1TTI長で伝送されるチャネルの送信電力を特定するとともに、前記第2TTI長に対応するPCパラメータに基づいて、第2TTI長で伝送されるチャネルの送信電力を特定することとを含む。
【0008】
選択可能に、前記第1TTI長は、1つのサブフレームのTTI長であり、前記第2TTI長は、1つのサブフレームより短いTTI長である。または、前記第1TTI長は、短縮TTI長であり、前記第2TTI長は、正常TTI長である。または、前記第1TTI長は、第1短縮TTI長であり、前記第2TTI長は、第2短縮TTI長である。
【0009】
選択可能に、前記端末が、配置情報を受信し、配置情報に基づいて、第1TTI長に対応するPCパラメータおよび第2TTI長に対応するPCパラメータを特定することは、前記端末が、RRCまたはブロードキャストシグナリングを受信して、第1TTI長に対応するパスロス補償因子および第1電力オフセットパラメータのうちの少なくとも1つを取得し、第2TTI長に対応するパスロス補償因子および第2電力オフセットパラメータのうちの少なくとも1つを取得することを含む。
【0010】
選択可能に、PUSCHの場合、TPC累計方式が用いられ、端末が、配置情報を受信し、配置情報に基づいて、第1TTI長に対応するPCパラメータおよび第2TTI長に対応するPCパラメータを特定することは、前記端末が、アップリングDCIフォーマット使用のPUSCHスケジューリング用のダウンリンク制御チャネルを受信し、前記ダウンリンク制御チャネルによってスケジューリングされるPUSCHのTTI長が前記第1TTI長である場合、前記ダウンリンク制御チャネルのTPCフィールドに指示される電力調整値と、前記第1TTI長で伝送される1つ前のPUSCHに対応する電力調整値との和を、前記PUSCHの電力調整値とし、前記ダウンリンク制御チャネルによってスケジューリングされるPUSCHのTTI長が前記第2TTI長である場合、前記ダウンリンク制御チャネルのTPCフィールドに指示される電力調整値と、前記第2TTI長で伝送される1つ前のPUSCHに対応する電力調整値との和を、前記PUSCHの電力調整値とすることを含む。
【0011】
選択可能に、端末が、配置情報を受信し、配置情報に基づいて、第1TTI長に対応するPCパラメータおよび第2TTI長に対応するPCパラメータを特定することは、前記端末が、ダウンリンクDCIフォーマット使用のPDSCHスケジューリング用のダウンリンク制御チャネル、または、ダウンリンクSPSリソースの解放を指示するダウンリンク制御チャネルを受信し、ここで、前記PDSCHまたは前記ダウンリンクSPSリソースの解放を指示するダウンリンク制御チャネルのACK/NACKフィードバック情報が目標PUCCHで伝送され、前記PDSCHまたは前記ダウンリンクSPSリソースの解放を指示するダウンリンク制御チャネルのTTI長が前記第1TTI長である場合、ダウンリンクDCIフォーマット使用の前記PDSCHスケジューリング用のダウンリンク制御チャネル、または、ダウンリンクSPSリソースの解放を指示するダウンリンク制御チャネルのTPCフィールドに指示される電力調整値と、第1TTI長で伝送されるPDSCHまたはダウンリンクSPSリソースの解放を指示するダウンリンク制御チャネルのACK/NACKフィードバック情報を搬送する1つ前のPUCCHに対応する電力調整値との和を、前記PUCCHの電力調整値とし、前記PDSCHまたはダウンリンクSPSリソースの解放を指示するダウンリンク制御チャネルのTTI長が前記第2TTI長である場合、ダウンリンクDCIフォーマット使用の前記PDSCHスケジューリング用のダウンリンク制御チャネル、または、前記ダウンリンクSPSリソースの解放を指示するダウンリンク制御チャネルのTPCフィールドに指示される電力調整値と、第2TTI長で伝送されるPDSCHまたはダウンリンクSPSリソースの解放を指示するダウンリンク制御チャネルのACK/NACKフィードバック情報を搬送する1つ前のPUCCHに対応する電力調整値との和を、前記PUSCHの電力調整値とすることを含む。
【0012】
選択可能に、端末が、配置情報を受信し、配置情報に基づいて、第1TTI長に対応するPCパラメータおよび第2TTI長に対応するPCパラメータを特定することは、前記端末が、ダウンリンクDCIフォーマット使用のPDSCHスケジューリング用のダウンリンク制御チャネル、または、ダウンリンクSPSリソースの解放を指示するダウンリンク制御チャネルを受信し、ここで、前記PDSCHまたは前記ダウンリンクSPSリソース解放を指示するダウンリンク制御チャネルのACK/NACKフィードバックが目標PUCCHで行われ、前記PUCCHのTTI長が前記第1TTI長である場合、前記ダウンリンク制御チャネルのTPCフィールドに指示される電力調整値と、第1TTI長で伝送される1つ前のPUCCHに対応する電力調整値との和を、前記PUCCHの電力調整値とし、前記PUCCHのTTI長が前記第2TTI長である場合、ダウンリンクDCIフォーマット使用の前記PDSCHスケジューリング用のダウンリンク制御チャネル、または、前記ダウンリンクSPSリソースの解放を指示するダウンリンク制御チャネルのTPCフィールドに指示される電力調整値と、第2TTI長で伝送される1つ前のPUCCHに対応する電力調整値との和を、前記PUSCHの電力調整値とすることを含む。
【0013】
選択可能に、前記PUCCHのTTI長は、前記ダウンリンク制御チャネルで通知され、または、配置シグナリングによって通知され、または所定のルールによって通知される。
【0014】
選択可能に、前記PUCCHの場合、前記TPCは、前記ダウンリンクDCIフォーマット使用の前記PDSCHスケジューリング用のダウンリンク制御チャネル、または、前記ダウンリンクSPSリソースの解放を指示するダウンリンク制御チャネルのうち、TPCがACK/NACKリソースの指示に再利用されるダウンリンク制御チャネル以外のダウンリンク制御チャネルのTPCである。
【0015】
第2態様として、アップリンク伝送電力制御装置を提供する。前記装置は、配置情報を受信し、配置情報に基づいて、第1TTI長に対応するPCパラメータおよび第2TTI長に対応するPCパラメータを特定することに用いられる受信モジュールと、前記第1TTI長に対応するPCパラメータに基づいて、第1TTI長で伝送されるチャネルの送信電力を特定するとともに、前記第2TTI長に対応するPCパラメータに基づいて、第2TTI長で伝送されるチャネルの送信電力を特定することに用いられる制御モジュールとを含む。
【0016】
選択可能に、前記第1TTI長は、1つのサブフレームのTTI長であり、前記第2TTI長は、1つのサブフレームより短いTTI長である。または、前記第1TTI長は、短縮TTI長であり、前記第2TTI長は、正常TTI長である。または、前記第1TTI長は、第1短縮TTI長であり、前記第2TTI長は、第2短縮TTI長である。
【0017】
選択可能に、前記受信モジュールは、さらに、RRCまたはブロードキャストシグナリングを受信して、第1TTI長に対応するパスロス補償因子および第1電力オフセットパラメータのうちの少なくとも1つを取得し、第2TTI長に対応するパスロス補償因子および第2電力オフセットパラメータのうちの少なくとも1つを取得することに用いられる。
【0018】
選択可能に、PUSCHの場合、TPC累計方式が用いられ、前記制御モジュールは、さらに、アップリングDCIフォーマット使用のPUSCHスケジューリング用のダウンリンク制御チャネルを受信し、前記ダウンリンク制御チャネルによってスケジューリングされるPUSCHのTTI長が前記第1TTI長である場合、前記ダウンリンク制御チャネルのTPCフィールドに指示される電力調整値と、前記第1TTI長で伝送される1つ前のPUSCHに対応する電力調整値との和を、前記PUSCHの電力調整値とし、前記ダウンリンク制御チャネルによってスケジューリングされるPUSCHのTTI長が前記第2TTI長である場合、前記ダウンリンク制御チャネルのTPCフィールドに指示される電力調整値と、前記第2TTI長で伝送される1つ前のPUSCHに対応する電力調整値との和を、前記PUSCHの電力調整値とすることに用いられる。
【0019】
選択可能に、前記制御モジュールは、さらに、ダウンリンクDCIフォーマット使用のPDSCHスケジューリング用のダウンリンク制御チャネル、または、ダウンリンクSPSリソースの解放を指示するダウンリンク制御チャネルを受信する。ここで、前記PDSCHまたは前記ダウンリンクSPSリソースの解放を指示するダウンリンク制御チャネルのACK/NACKフィードバック情報は、目標PUCCHで伝送される。
前記制御モジュールは、前記PDSCHまたは前記ダウンリンクSPSリソースの解放を指示するダウンリンク制御チャネルのTTI長が前記第1TTI長である場合、ダウンリンクDCIフォーマット使用の前記PDSCHスケジューリング用のダウンリンク制御チャネル、または、ダウンリンクSPSリソースの解放を指示するダウンリンク制御チャネルのTPCフィールドに指示される電力調整値と、第1TTI長で伝送されるPDSCHまたはダウンリンクSPSリソースの解放を指示するダウンリンク制御チャネルのACK/NACKフィードバック情報を搬送する1つ前のPUCCHに対応する電力調整値との和を、前記PUCCHの電力調整値とし、
前記PDSCHまたはダウンリンクSPSリソースの解放を指示するダウンリンク制御チャネルのTTI長が前記第2TTI長である場合、ダウンリンクDCIフォーマット使用の前記PDSCHスケジューリング用のダウンリンク制御チャネル、または、前記ダウンリンクSPSリソースの解放を指示するダウンリンク制御チャネルのTPCフィールドに指示される電力調整値と、第2TTI長で伝送されるPDSCHまたはダウンリンクSPSリソースの解放を指示するダウンリンク制御チャネルのACK/NACKフィードバック情報を搬送する1つ前のPUCCHに対応する電力調整値との和を、前記PUSCHの電力調整値とすることに用いられる。
【0020】
選択可能に、前記制御モジュールは、さらに、ダウンリンクDCIフォーマット使用のPDSCHスケジューリング用のダウンリンク制御チャネル、または、ダウンリンクSPSリソースの解放を指示するダウンリンク制御チャネルを受信する。ここで、前記PDSCHまたは前記ダウンリンクSPSリソースの解放を指示するダウンリンク制御チャネルのACK/NACKフィードバックは、目標PUCCHで行われる。
前記制御モジュールは、前記PUCCHのTTI長が前記第1TTI長である場合、前記ダウンリンク制御チャネルのTPCフィールドに指示される電力調整値と、第1TTI長で伝送される1つ前のPUCCHに対応する電力調整値との和を、前記PUCCHの電力調整値とし、
前記PUCCHのTTI長が前記第2TTI長である場合、ダウンリンクDCIフォーマット使用の前記PDSCHスケジューリング用のダウンリンク制御チャネル、または、前記ダウンリンクSPSリソースの解放を指示するダウンリンク制御チャネルのTPCフィールドに指示される電力調整値と、第2TTI長で伝送される1つ前のPUCCHに対応する電力調整値との和を、前記PUSCHの電力調整値とすることに用いられる。
【0021】
選択可能に、前記PUCCHのTTI長は、前記ダウンリンク制御チャネルで通知され、または、配置シグナリングによって通知され、または所定のルールによって通知される。
【0022】
選択可能に、前記PUCCHの場合、前記TPCは、前記ダウンリンクDCIフォーマット使用の前記PDSCHスケジューリング用のダウンリンク制御チャネル、または、前記ダウンリンクSPSリソースの解放を指示するダウンリンク制御チャネルのうち、TPCがACK/NACKリソースの指示に再利用されるダウンリンク制御チャネル以外のダウンリンク制御チャネルのTPCである。
【0023】
第3態様として、アップリンク伝送電力制御機器を提供する。当該システムは、配置情報を受信し、配置情報に基づいて、第1TTI(Transmission Time Interval)長に対応するPC(Power Control)パラメータおよび第2TTI長に対応するPCパラメータを特定することと、前記第1TTI長に対応するPCパラメータに基づいて、第1TTI長で伝送されるチャネルの送信電力を特定するとともに、前記第2TTI長に対応するPCパラメータに基づいて、第2TTI長で伝送されるチャネルの送信電力を特定することの実行に用いられるプロセッサと、前記プロセッサに接続し、前記プロセッサの制御の下でデータを送受信することに用いられるトランシーバとを含む。
【0024】
第4態様として、プロセッサによって実行されるコンピュータ読取可能なコマンドが格納されている不揮発性のコンピュータ記憶媒体を提供する。前記コンピュータ読取可能なコマンドがプロセッサに実行されると、前記プロセッサは、配置情報を受信し、配置情報に基づいて、第1TTI(Transmission Time Interval)長に対応するPC(Power Control)パラメータおよび第2TTI長に対応するPCパラメータを特定することと、前記第1TTI長に対応するPCパラメータに基づいて、第1TTI長で伝送されるチャネルの送信電力を特定するとともに、前記第2TTI長に対応するPCパラメータに基づいて、第2TTI長で伝送されるチャネルの送信電力を特定することとを実行する。
【発明の効果】
【0025】
上記技術手段の1つは、以下の利点または有益な効果を有する。端末は、第1TTI長に対応するPCパラメータに基づいて、第1TTI長で伝送されるチャネルの送信電力を特定するとともに、第2TTI長に対応するPCパラメータに基づいて、第2TTI長で伝送されるチャネルの送信電力を特定することによって、第1TTI長と第2TTI長に独立なPCパラメータを配置することを実現し、チャネル推定の正確性を向上させ、データを信頼可能に伝送することを保証する。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】従来のPUSCHパイロット構造図である。
図2】本開示の一部実施例におけるアップリンク伝送電力制御方法のフローチャートである。
図3】本開示の一部実施例におけるアップリンク伝送電力制御装置のブロック図である。
図4】本開示の一部実施例におけるアップリンク伝送電力制御装置のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、図面を参照して本開示の例示的な実施例をさらに詳細に記載する。図面では本開示の例示的な実施例が示されているが、本開示は、様々な形式で実現でき、ここで記載されている実施例に限定されないと理解すべきである。逆に、これらの実施例を提供することは、本開示をより徹底的に理解してもらうためであり、本開示の範囲を当業者に完全に伝えるためである。
【0028】
当業者は、本開示の実施形態がシステム、装置、機器、方法またはコンピュータプログラムプロダクトとして実現されうると理解できる。したがって、本開示の実施例は、具体的に、完全にハードウェアの形式、完全にソフトウェア(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコードなどを含む。)の形式、またはハードウェアとソフトウェアを組み合わせた形式で実現されうる。
【0029】
なお、本開示の明細書、特許請求の範囲および上記図面における「第1」、「第2」などの用語は、類似の対象を区別するために使用され、必ずしも特定の順番や前後順を記述するために使用されるものではない。そのように使用されるデータは、ここに記載された本開示の実施例が、ここに図示または記載された順番以外の順番で実施され得るように、適宜、交換され得ることが理解されるべきである。さらに、「含む」、「有する」およびそれらのあらゆる変形は、例えば一連のステップまたはユニットを非排他的に含み、明確に列挙されず、またはこれらの過程、方法、製品や機器に固有のほかのステップまたはユニットを含んでもよいことが意図される。
【0030】
なお、本開示の実施例および実施例における特徴は、矛盾することなく互いに組み合わせられてもよい。本開示の技術手段は、以下、図面を参照して実施例に関連して詳細に説明される。
【0031】
図2に示すアップリンク伝送電力制御方法は、具体的に下記ステップを含む。
【0032】
ステップ201において、端末は、配置情報を受信し、配置情報に基づいて、第1TTI長に対応するPC(電力制御)パラメータおよび第2TTI長に対応するPCパラメータを特定し、それからステップ202に進む。
【0033】
なお、第1TTI長は、1つのサブフレームのTTI長であり、例えば1ms(ミリ秒)である。第2TTI長は、1つのサブフレームより短いTTI長であり、例えば0.5msである。または、第1TTI長は、短縮TTI長であり、例えば0.5msである。第2TTI長は、正常TTI長であり、例えば1ms(ミリ秒)である。または、第1TTI長は、第1短縮TTI長であり、第2TTI長は、第2短縮TTI長である。
【0034】
ステップ202において、端末は、第1TTI長に対応するPCパラメータに基づいて、第1TTI長で伝送されるチャネルの送信電力を特定するとともに、第2TTI長に対応するPCパラメータに基づいて、第2TTI長で伝送されるチャネルの送信電力を特定する。
【0035】
選択可能に、オープンループパラメータの場合、ステップ201において、端末は、RRC(Radio Resource Control)またはブロードキャストシグナリングを受信して、第1TTI長に対応するパスロス補償因子および第1電力オフセットパラメータのうちの少なくとも1つを取得し、第2TTI長に対応するパスロス補償因子および第2電力オフセットパラメータのうちの少なくとも1つを取得する。
【0036】
選択可能に、オープンループパラメータの場合、TPC(Transmission Power Control)累計方式が用いられると、PUSCH(物理アップリンクシェアドチャネル)に対し、端末は、アップリングDCI(Downlink Control Information)フォーマット使用のPUSCHスケジューリング用のダウンリンク制御チャネルを受信し、前記ダウンリンク制御チャネルのTPCフィールドに指示される電力調整値と、前記PUSCHと同一種類のTTI長で伝送される1つ前のPUSCHに対応する電力調整値との和を、前記PUSCHの電力調整値とする。
【0037】
すなわち、前記ダウンリンク制御チャネルによってスケジューリングされるPUSCHのTTI長が前記第1TTI長である場合、前記ダウンリンク制御チャネルのTPCフィールドに指示される電力調整値と、前記第1TTI長で伝送される1つ前のPUSCHに対応する電力調整値との和を、前記PUSCHの電力調整値とする。前記ダウンリンク制御チャネルによってスケジューリングされるPUSCHのTTI長が前記第2TTI長である場合、前記ダウンリンク制御チャネルのTPCフィールドに指示される電力調整値と、前記第2TTI長で伝送される1つ前のPUSCHに対応する電力調整値との和を、前記PUSCHの電力調整値とする。
【0038】
PUCCH(物理アップリンク制御チャネル)に対し、下記方式1と方式2がある。
【0039】
方式1:ダウンリンクデータのTTI長を区分する。
端末は、ダウンリンクDCIフォーマット使用のPDSCHスケジューリング用のダウンリンク制御チャネル、または、ダウンリンクSPS(Semi-Persistent Scheduling)リソースの解放を指示するダウンリンク制御チャネルを受信する。ここで、前記PDSCHまたは前記ダウンリンクSPSリソースの解放を指示するダウンリンク制御チャネルのACK/NACKフィードバック情報は、目標PUCCHで伝送される。前記ダウンリンク制御チャネルのTPCフィールドに指示される電力調整値と、前記PDSCHまたは前記ダウンリンクSPSリソースの解放を指示するダウンリンク制御チャネルと同一種類のTTI長で伝送されるPDSCHまたはダウンリンクSPSリソースの解放を指示するダウンリンク制御チャネルのACK/NACKフィードバック情報を搬送する1つ前のPUCCHに対応する電力調整値との和を、前記PUCCHの電力調整値とする。
【0040】
すなわち、前記PDSCHまたは前記ダウンリンクSPSリソースの解放を指示するダウンリンク制御チャネルのTTI長が前記第1TTI長である場合、ダウンリンクDCIフォーマット使用の前記PDSCHスケジューリング用のダウンリンク制御チャネル、または、前記ダウンリンクSPSリソースの解放を指示するダウンリンク制御チャネルのTPCフィールドに指示される電力調整値と、第1TTI長で伝送されるPDSCHまたはダウンリンクSPSリソースの解放を指示するダウンリンク制御チャネルのACK/NACKフィードバック情報を搬送する1つ前のPUCCHに対応する電力調整値との和を、前記PUCCHの電力調整値とする。
前記PDSCHまたは前記ダウンリンクSPSリソースの解放を指示するダウンリンク制御チャネルのTTI長が前記第2TTI長である場合、ダウンリンクDCIフォーマット使用の前記PDSCHスケジューリング用のダウンリンク制御チャネル、または、前記ダウンリンクSPSリソースの解放を指示するダウンリンク制御チャネルのTPCフィールドに指示される電力調整値と、第2TTI長で伝送されるPDSCHまたはダウンリンクSPSリソースの解放を指示するダウンリンク制御チャネルのACK/NACKフィードバック情報を搬送する1つ前のPUCCHに対応する電力調整値との和を、前記PUSCHの電力調整値とする。
【0041】
方式2:PUCCHのTTI長を区分する。
端末は、ダウンリンクDCIフォーマット使用のPDSCHスケジューリング用のダウンリンク制御チャネル、または、ダウンリンクSPSリソースの解放を指示するダウンリンク制御チャネルを受信する。ここで、前記PDSCHまたは前記ダウンリンクSPSリソースの解放を指示するダウンリンク制御チャネルのACK/NACKフィードバックは、目標PUCCHで行われる。前記ダウンリンク制御チャネルのTPCフィールドに指示される電力調整値と、前記PUCCHと同一種類のTTI長で伝送される1つ前のPUCCHに対応する電力調整値との和を、前記PUCCHの電力調整値とする。
【0042】
すなわち、前記PUCCHのTTI長が前記第1TTI長である場合、前記ダウンリンク制御チャネルのTPCフィールドに指示される電力調整値と、第1TTI長で伝送される1つ前のPUCCHに対応する電力調整値との和を、前記PUCCHの電力調整値とする。
前記PUCCHのTTI長が前記第2TTI長である場合、ダウンリンクDCIフォーマット使用の前記PDSCHスケジューリング用のダウンリンク制御チャネル、または、前記ダウンリンクSPSリソースの解放を指示するダウンリンク制御チャネルのTPCフィールドに指示される電力調整値と、第2TTI長で伝送される1つ前のPUCCHに対応する電力調整値との和を、前記PUSCHの電力調整値とする。選択可能に、前記PUCCHのTTI長は、前記ダウンリンク制御チャネルで通知され、または、配置シグナリングによって通知され、または所定のルールによって通知される。
【0043】
なお、前記ダウンリンク制御チャネルは、1msの長さで伝送されるチャネルであってもよく、1msより短い長さで伝送されるチャネルであってもよい。1msより短いTTIで伝送される場合、上記PUCCHは、sPUCCHであり、上記PUSCHは、sPUSCHであり、上記PDSCHは、sPDSCHである。
【0044】
なお、前記PUCCHの場合、前記TPCは、前記ダウンリンクDCIフォーマット使用の前記PDSCHスケジューリング用のダウンリンク制御チャネル、または、前記ダウンリンクSPSリソースの解放を指示するダウンリンク制御チャネルのうち、TPCがACK/NACKリソースの指示に再利用されるダウンリンク制御チャネル以外のダウンリンク制御チャネルのTPCである。
【0045】
なお、上記異なるTTI長に対応するTPCコマンドに対応する電力調整値は、LTE Rel-8/9/10での定義を再利用してもよい。または、短縮TTIの場合、TPCコマンドと電力調整値との新規の対応関係を定義してもよい。
【0046】
本実施例において、端末は、第1TTI長に対応するPCパラメータに基づいて、第1TTI長で伝送されるチャネルの送信電力を特定するとともに、第2TTI長に対応するPCパラメータに基づいて、第2TTI長で伝送されるチャネルの送信電力を特定することによって、第1TTI長と第2TTI長に独立なPCパラメータを配置することを実現し、チャネル推定の正確性を向上させ、データを信頼可能に伝送することを保証する。
【0047】
本実施例において紹介するPCパラメータの独立的配置は、オープンループパラメータのうちセル専用パラメータの独立的配置、オープンループパラメータのうちユーザ固有パラメータの独立的配置およびクローズドループ修正係数の独立的配置を含むが、詳細を以下記載する。
【0048】
1)オープンループパラメータのうちセル専用パラメータの独立的配置
仮に前記チャネルがPUSCHであり、システム内のTTI長を1msと0.5ms、すなわちnormal TTIとslot-based sTTIに区分する。セル固有パラメータのうちの
【数3】
、パスロス補償因子
【数4】
の少なくとも1つを区分する。ここで、
【数5】
は、RRCによって配置されるセル専用パラメータであり、現在の伝送フォーマットに対応する。
【数6】
を例として
【数7】
に区分し、SIB(システム情報ブロック)情報によってセルの全ての端末にブロードキャストする。端末は、ブロードキャストシグナリングを受信して、normal TTIとslot-based sTTIの電力制御パラメータを取得する。すると、送信電力は、以下である。
【数8】
【0049】
仮に前記チャネルがPUCCHであり、システム内のTTI長を1msと0.5ms、すなわちnormal TTIとslot-based sTTIに区分する。セル固有パラメータのうちの
【数9】
の少なくとも1つを区分する。
【数10】
を例として
【数11】
に区分し、SIB(システム情報ブロック)情報によってセルの全ての端末にブロードキャストする。端末は、ブロードキャストシグナリングを受信して、normal TTIとslot-based sTTIの電力制御パラメータを取得する。すると、送信電力は、以下である。
【数12】
【0050】
2)オープンループパラメータのうちセル固有パラメータの独立的配置
仮に前記チャネルがPUSCHであり、システム内のTTI長を1msと0.5ms、すなわちnormal TTIとslot-based sTTIに区分する。ユーザ固有パラメータ
【数13】
の配置を行う。そのうちのUE専用パラメータ
【数14】
を区分し、
【数15】
に区分し、RRCシグナリングによって端末に指示する。端末は、RRCシグナリングによって、normal TTIとslot-based sTTIの電力制御パラメータを取得する。仮に前記チャネルがPUSCHであると、下記式のようにその送信電力を計算する。
【数16】
【0051】
仮に前記チャネルがPUCCHであり、システム内のTTI長を1msと0.5ms、すなわちnormal TTIとslot-based sTTIに区分し、ユーザ固有パラメータ
【数17】
の配置を行う。そのうちのUE専用パラメータ
【数18】
の少なくとも1つを区分する。
【数19】
を例として
【数20】
に区分し、RRCシグナリングによって端末に指示する。端末は、RRCシグナリングによって、normal TTIとslot-based sTTIの電力制御パラメータを取得する。仮に前記チャネルがPUSCHであると、下記式のようにその送信電力を計算する。
【数21】
【0052】
3)クローズドループ修正係数の独立的配置
仮に前記チャネルがPUSCHであり、システム内のTTI長を1msと0.5ms、すなわちnormal TTIとslot-based sTTIに区分する。異なるTTI長のクローズドループ修正係数を
【数22】
に区分する。
【0053】
基地局は、サブフレームiの中でnormal TTIで伝送されるPUSCH1をスケジューリングするためのダウンリンク制御チャネル1を送信する。ここで、TPCフィールドは、
【数23】
を指示する。基地局は、サブフレームjの中でslot-based sTTIで伝送されるPUSCH2をスケジューリングするためのダウンリンク制御チャネル2を送信する。ここで、TPCフィールドは、
【数24】
を指示する。
【0054】
端末は、ダウンリンク制御チャネル1を受信し、ダウンリンク制御チャネル1によってスケジューリングされるPUSCH1のTTI長がnormal TTIであると特定し、前記ダウンリンク制御チャネル1のTPCフィールドに基づいて
【数25】
値を取得し、当該値を、normal TTIで伝送される1つ前のPUSCHに対応するTPCによる電力調整値に累計し、すなわち
【数26】
である。それから下記式にしたがってPUSCH1の送信電力を特定する。端末は、ダウンリンク制御チャネル2を受信し、ダウンリンク制御チャネル2によってスケジューリングされるPUSCH2のTTI長がslot-based sTTIであると特定し、前記ダウンリンク制御チャネル2のTPCフィールドに基づいて
【数27】
値を取得し、当該値を、slot-based sTTIで伝送される1つ前のPUSCHに対応するTPCによる電力調整値に累計し、すなわち
【数28】
である。それから下記式にしたがってPUSCH2の送信電力を特定する。すなわち上記PUSCH1とPUSCH2とは、f(i)を計算する際に、f(i-1)の値が異なり、前記伝送でTTI長別に累計した値である。
【数29】
【0055】
仮に前記チャネルがPUCCHであり、システム内のTTI長を1msと0.5ms、すなわちnormal TTIとslot-based sTTIに区分する。異なるTTI長のクローズドループ修正係数を
【数30】
に区分する。
【0056】
基地局は、サブフレームiの中でnormal TTIで伝送されるPDSCH1をスケジューリングし、またはダウンリンクSPSリソースの解放を指示するためのダウンリンク制御チャネル1を送信する。ここで、TPCフィールドは、
【数31】
を指示する。基地局は、サブフレームjの中でslot-based sTTIで伝送されるPDSCH2をスケジューリングし、またはダウンリンクSPSリソースの解放を指示するためのダウンリンク制御チャネル2を送信する。ここで、TPCフィールドは、
【数32】
を指示する。
【0057】
具体的な方式1:
端末は、ダウンリンク制御チャネル1を受信し、ダウンリンク制御チャネル1によってスケジューリングされるPDSCH1またはダウンリンクSPSリソースの解放を指示するダウンリンク制御チャネルのTTI長がnormal TTIであると特定し、当該PDSCH1またはダウンリンクSPSリソースの解放を指示するダウンリンク制御チャネルのACK/NACKフィードバック情報がPUCCH1で伝送されると特定する。前記ダウンリンク制御チャネル1のTPCフィールドに基づいて
【数33】
値を取得し、当該値を、1つ前のPUCCHに対応するTPCによる電力調整値に累計し、かつ、当該1つ前のPUCCHに搬送されるACK/NACKフィードバック情報が、normal TTIで伝送されるPDSCHまたはダウンリンクSPSリソースの解放を指示するダウンリンク制御チャネルに対応する。すなわち
【数34】
である。それから下記式にしたがってPUCCH1の送信電力を特定する。端末は、ダウンリンク制御チャネル2を受信し、ダウンリンク制御チャネル2によってスケジューリングされるPDSCH2またはダウンリンクSPSリソースの解放を指示するダウンリンク制御チャネルのTTI長がslot-based sTTIであると特定し、当該PDSCH2またはダウンリンクSPSリソースの解放を指示するダウンリンク制御チャネルのACK/NACKフィードバック情報がPUCCH2で伝送されると特定する。前記ダウンリンク制御チャネル2のTPCフィールドに基づいて
【数35】
値を取得し、当該値を、1つ前のPUCCHに対応するTPCによる電力調整値に累計し、かつ、当該1つ前のPUCCHに搬送されるACK/NACKフィードバック情報が、slot-based sTTIで伝送されるPDSCHまたはダウンリンクSPSリソースの解放を指示するダウンリンク制御チャネルに対応する。すなわち
【数36】
である。それから下記式にしたがってPUCCH2の送信電力を特定する。すなわち上記PUSCH1とPUSCH2とは、f(i)を計算する際に、f(i-1)の値が異なり、前記伝送でTTI長別に累計した値である。

【数37】
【0058】
方式2:
端末は、ダウンリンク制御チャネル1を受信し、ダウンリンク制御チャネル1によってスケジューリングされるPDSCH1またはダウンリンクSPSリソースの解放を指示するダウンリンク制御チャネルのACK/NACKフィードバック情報を搬送するPUCCH1のTTI長がnormal TTIであると特定し、前記ダウンリンク制御チャネル1のTPCフィールドに基づいて
【数38】
値を取得し、当該値を、normal TTIで伝送される1つ前のPUCCHに対応するTPCによる電力調整値に累計する。すなわち
【数39】
である。それから下記式にしたがってPUCCH1の送信電力を特定する。端末は、ダウンリンク制御チャネル2を受信し、ダウンリンク制御チャネル2によってスケジューリングされるPDSCH2またはダウンリンクSPSリソースの解放を指示するダウンリンク制御チャネルのACK/NACKフィードバック情報を搬送するPUCCH2のTTI長がslot-based TTIであると特定する。前記ダウンリンク制御チャネル2のTPCフィールドに基づいて
【数40】
値を取得し、当該値を、slot-based TTIで伝送される1つ前のPUCCHに対応するTPCによる電力調整値に累計する。すなわち
【数41】
である。それから下記式にしたがってPUCCH2の送信電力を特定する。すなわち上記PUSCH1とPUSCH2とは、f(i)を計算する際に、f(i-1)の値が異なり、前記伝送でTTI長別に累計した値である。
【数42】
【0059】
図3に示すアップリンク伝送電力制御装置300は、配置情報を受信し、配置情報に基づいて、第1TTI長に対応するPCパラメータおよび第2TTI長に対応するPCパラメータを特定することに用いられる受信モジュール301と、前記第1TTI長に対応するPCパラメータに基づいて、第1TTI長で伝送されるチャネルの送信電力を特定するとともに、前記第2TTI長に対応するPCパラメータに基づいて、第2TTI長で伝送されるチャネルの送信電力を特定することに用いられる制御モジュール302とを含む。
【0060】
選択可能に、本実施例において、前記第1TTI長は、1つのサブフレームの正常TTI長であり、前記第2TTI長は、1つのサブフレームより短いTTI長である。または、前記第1TTI長は、短縮TTI長であり、前記第2TTI長は、正常TTI長である。または、前記第1TTI長は、第1短縮TTI長であり、前記第2TTI長は、第2短縮TTI長である。すなわち、normalとsTTIに区分するが、sTTIについてさらに区分しない。さらにsTTIを区分してもよく、すなわち一種のsTTI長と別のsTTI長を独立に配置する。
【0061】
選択可能に、本実施例において、前記受信モジュールは、さらに、RRCまたはブロードキャストシグナリングを受信して、第1TTI長に対応するパスロス補償因子および第1電力オフセットパラメータのうちの少なくとも1つを取得し、第2TTI長に対応するパスロス補償因子および第2電力オフセットパラメータのうちの少なくとも1つを取得することに用いられる。第1電力オフセットパラメータ、第2電力オフセットパラメータは、UE-specific部分および/またはCell-specific部分を含む。
【0062】
選択可能に、本実施例において、PUSCHの場合、TPC累計方式が用いられ、前記制御モジュールは、さらに、アップリングDCIフォーマット使用のPUSCHスケジューリング用のダウンリンク制御チャネルを受信し、前記ダウンリンク制御チャネルによってスケジューリングされるPUSCHのTTI長が前記第1TTI長である場合、前記ダウンリンク制御チャネルのTPCフィールドに指示される電力調整値と、前記第1TTI長で伝送される1つ前のPUSCHに対応する電力調整値との和を、前記PUSCHの電力調整値とし、前記ダウンリンク制御チャネルによってスケジューリングされるPUSCHのTTI長が前記第2TTI長である場合、前記ダウンリンク制御チャネルのTPCフィールドに指示される電力調整値と、前記第2TTI長で伝送される1つ前のPUSCHに対応する電力調整値との和を、前記PUSCHの電力調整値とすることに用いられる。
【0063】
選択可能に、本実施例において、前記制御モジュールは、さらに、ダウンリンクDCIフォーマット使用のPDSCHスケジューリング用のダウンリンク制御チャネル、または、ダウンリンクSPSリソースの解放を指示するダウンリンク制御チャネルを受信する。ここで、前記PDSCHまたは前記ダウンリンクSPSリソースの解放を指示するダウンリンク制御チャネルのACK/NACKフィードバック情報は、目標PUCCHで伝送される。前記制御モジュールは、前記PDSCHまたは前記ダウンリンクSPSリソースの解放を指示するダウンリンク制御チャネルのTTI長が前記第1TTI長である場合、ダウンリンクDCIフォーマット使用の前記PDSCHスケジューリング用のダウンリンク制御チャネル、または、ダウンリンクSPSリソースの解放を指示するダウンリンク制御チャネルのTPCフィールドに指示される電力調整値と、第1TTI長で伝送されるPDSCHまたはダウンリンクSPSリソースの解放を指示するダウンリンク制御チャネルのACK/NACKフィードバック情報を搬送する1つ前のPUCCHに対応する電力調整値との和を、前記PUCCHの電力調整値とし、前記PDSCHまたはダウンリンクSPSリソースの解放を指示するダウンリンク制御チャネルのTTI長が前記第2TTI長である場合、ダウンリンクDCIフォーマット使用の前記PDSCHスケジューリング用のダウンリンク制御チャネル、または、前記ダウンリンクSPSリソースの解放を指示するダウンリンク制御チャネルのTPCフィールドに指示される電力調整値と、第2TTI長で伝送されるPDSCHまたはダウンリンクSPSリソースの解放を指示するダウンリンク制御チャネルのACK/NACKフィードバック情報を搬送する1つ前のPUCCHに対応する電力調整値との和を、前記PUSCHの電力調整値とすることに用いられる。
【0064】
選択可能に、本実施例において、前記制御モジュールは、さらに、ダウンリンクDCIフォーマット使用のPDSCHスケジューリング用のダウンリンク制御チャネル、または、ダウンリンクSPSリソースの解放を指示するダウンリンク制御チャネルを受信する。ここで、前記PDSCHまたは前記ダウンリンクSPSリソースの解放を指示するダウンリンク制御チャネルのACK/NACKフィードバックは、目標PUCCHで行われる。上記目標PUCCHは、受信対象であるPDSCHまたはSPSリソースの解放を指示するPDCCHが、電力特定すべき同一のPUCCHでACK/NACKフィードバックを行うことを表す。
前記制御モジュールは、前記PUCCHのTTI長が前記第1TTI長である場合、前記ダウンリンク制御チャネルのTPCフィールドに指示される電力調整値と、第1TTI長で伝送される1つ前のPUCCHに対応する電力調整値との和を、前記PUCCHの電力調整値とするが、前記PUCCHのTTI長が前記第2TTI長である場合、ダウンリンクDCIフォーマット使用の前記PDSCHスケジューリング用のダウンリンク制御チャネル、または、前記ダウンリンクSPSリソースの解放を指示するダウンリンク制御チャネルのTPCフィールドに指示される電力調整値と、第2TTI長で伝送される1つ前のPUCCHに対応する電力調整値との和を、前記PUSCHの電力調整値とすることに用いられる。
【0065】
選択可能に、本実施例において、前記PUCCHのTTI長は、前記ダウンリンク制御チャネルで通知され、または、配置シグナリングによって通知され、または所定のルールによって通知される。
【0066】
選択可能に、本実施例において、前記TPCは、前記ダウンリンクDCIフォーマット使用の前記PDSCHスケジューリング用のダウンリンク制御チャネル、または、前記ダウンリンクSPSリソースの解放を指示するダウンリンク制御チャネルのうち、TPCがACK/NACKリソースの指示に再利用されるダウンリンク制御チャネル以外のダウンリンク制御チャネルのTPCである。
【0067】
本実施例において、端末は、第1TTI長に対応するPCパラメータに基づいて、第1TTI長で伝送されるチャネルの送信電力を特定するとともに、第2TTI長に対応するPCパラメータに基づいて、第2TTI長で伝送されるチャネルの送信電力を特定することによって、第1TTI長と第2TTI長に独立なPCパラメータを配置することを実現し、チャネル推定の正確性を向上させ、データを信頼可能に伝送することを保証する。
【0068】
図4に示すアップリンク伝送電力制御装置は、メモリ405からプログラムを読み取って、配置情報を受信し、配置情報に基づいて、第1TTI長に対応するPCパラメータおよび第2TTI長に対応するPCパラメータを特定するプロセスと、前記第1TTI長に対応するPCパラメータに基づいて、第1TTI長で伝送されるチャネルの送信電力を特定するとともに、前記第2TTI長に対応するPCパラメータに基づいて、第2TTI長で伝送されるチャネルの送信電力を特定するプロセスの実行に用いられるプロセッサ404と、プロセッサ404の制御の下でデータを送受信することに用いられるトランシーバ401とを含む。
【0069】
図4において、バスアーキテクチャ(バス400で示す)は、任意数の相互接続するバスとブリッジを含む。バス400は、プロセッサ404をはじめとする1つ又は複数のプロセッサとメモリ405をはじめとするメモリを含む各種類の回路を接続する。バス400は、さらに周辺機器、レギュレーター、電力管理回路などの各種類のほかの回路を接続してもよい。これらは、いずれも本分野の公知事項であるため、本文においてさらなる記載をしない。バスインタフェース403により、バス400とトランシーバ401の間にインタフェース提供する。トランシーバ401は、1つの部品であってもよく、複数の部品であってもよく、例えば複数の送信機と受信機を含み、伝送媒体でほかの各種類の装置と通信するユニットとして提供される。プロセッサ404によって処理されたデータは、アンテナ402から無線媒体で伝送される。さらに、アンテナ402は、データ受信もしてデータをプロセッサ404に送信する。
【0070】
プロセッサ404は、バス400と通常の処理を管理し、タイミング、周辺機器とのインタフェース、電圧調節、電源管理および他の制御機能など、各種類の機能も提供する。メモリ405は、プロセッサ404による操作実行に用いられるデータの記憶に用いられる。
【0071】
選択可能に、プロセッサ404は、CPU、ASIC、FPGAまたはCPLDである。
【0072】
選択可能に、前記第1TTI長は、1つのサブフレームのTTI長であり、前記第2TTI長は、1つのサブフレームより短いTTI長である。または、前記第1TTI長は、短縮TTI長であり、前記第2TTI長は、正常TTI長である。または、前記第1TTI長は、第1短縮TTI長であり、前記第2TTI長は、第2短縮TTI長である。
【0073】
選択可能に、プロセッサ404は、さらに、RRCまたはブロードキャストシグナリングを受信して、第1TTI長に対応するパスロス補償因子および第1電力オフセットパラメータのうちの少なくとも1つを取得し、第2TTI長に対応するパスロス補償因子および第2電力オフセットパラメータのうちの少なくとも1つを取得することに用いられる。
【0074】
選択可能に、PUSCHの場合、TPC累計方式が用いられ、プロセッサ404は、アップリングDCIフォーマット使用のPUSCHスケジューリング用のダウンリンク制御チャネルを受信し、前記ダウンリンク制御チャネルによってスケジューリングされるPUSCHのTTI長が前記第1TTI長である場合、前記ダウンリンク制御チャネルのTPCフィールドに指示される電力調整値と、前記第1TTI長で伝送される1つ前のPUSCHに対応する電力調整値との和を、前記PUSCHの電力調整値とし、前記ダウンリンク制御チャネルによってスケジューリングされるPUSCHのTTI長が前記第2TTI長である場合、前記ダウンリンク制御チャネルのTPCフィールドに指示される電力調整値と、前記第2TTI長で伝送される1つ前のPUSCHに対応する電力調整値との和を、前記PUSCHの電力調整値とすることに用いられる。
【0075】
選択可能に、プロセッサ404は、ダウンリンクDCIフォーマット使用のPDSCHスケジューリング用のダウンリンク制御チャネル、または、ダウンリンクSPSリソース解放を指示するダウンリンク制御チャネルを受信する。ここで、前記PDSCHまたは前記ダウンリンクSPSリソース解放を指示するダウンリンク制御チャネルのACK/NACKフィードバック情報は、目標PUCCHで伝送される。プロセッサ404は、前記PDSCHまたは前記ダウンリンクSPSリソース解放を指示するダウンリンク制御チャネルのTTI長が前記第1TTI長である場合、ダウンリンクDCIフォーマット使用の前記PDSCHスケジューリング用のダウンリンク制御チャネル、または、ダウンリンクSPSリソース解放を指示するダウンリンク制御チャネルのTPCフィールドに指示される電力調整値と、第1TTI長で伝送されるPDSCHまたはダウンリンクSPSリソース解放を指示するダウンリンク制御チャネルのACK/NACKフィードバック情報を搬送する1つ前のPUCCHに対応する電力調整値との和を、前記PUCCHの電力調整値とし、前記PDSCHまたはダウンリンクSPSリソース解放を指示するダウンリンク制御チャネルのTTI長が前記第2TTI長である場合、ダウンリンクDCIフォーマット使用の前記PDSCHスケジューリング用のダウンリンク制御チャネル、または、前記ダウンリンクSPSリソース解放を指示するダウンリンク制御チャネルのTPCフィールドに指示される電力調整値と、第2TTI長で伝送されるPDSCHまたはダウンリンクSPSリソース解放を指示するダウンリンク制御チャネルのACK/NACKフィードバック情報を搬送する1つ前のPUCCHに対応する電力調整値との和を、前記PUSCHの電力調整値とすることに用いられる。
【0076】
選択可能に、プロセッサ404は、ダウンリンクDCIフォーマット使用のPDSCHスケジューリング用のダウンリンク制御チャネル、または、ダウンリンクSPSリソース解放を指示するダウンリンク制御チャネルを受信する。ここで、前記PDSCHまたは前記ダウンリンクSPSリソース解放を指示するダウンリンク制御チャネルのACK/NACKフィードバックは、目標PUCCHで行われる。プロセッサ404は、前記PUCCHのTTI長が前記第1TTI長である場合、前記ダウンリンク制御チャネルのTPCフィールドに指示される電力調整値と、第1TTI長で伝送される1つ前のPUCCHに対応する電力調整値との和を、前記PUCCHの電力調整値とし、前記PUCCHのTTI長が前記第2TTI長である場合、ダウンリンクDCIフォーマット使用の前記PDSCHスケジューリング用のダウンリンク制御チャネル、または、前記ダウンリンクSPSリソース解放を指示するダウンリンク制御チャネルのTPCフィールドに指示される電力調整値と、第2TTI長で伝送される1つ前のPUCCHに対応する電力調整値との和を、前記PUSCHの電力調整値とすることに用いられる。
【0077】
選択可能に、前記PUCCHのTTI長は、前記ダウンリンク制御チャネルで通知され、または、配置シグナリングによって通知され、または所定のルールによって通知される。
【0078】
選択可能に、前記PUCCHの場合、前記TPCは、前記ダウンリンクDCIフォーマット使用の前記PDSCHスケジューリング用のダウンリンク制御チャネル、または、前記ダウンリンクSPSリソース解放を指示するダウンリンク制御チャネルのうち、TPCがACK/NACKリソースの指示に再利用されるダウンリンク制御チャネル以外のダウンリンク制御チャネルのTPCである。
【0079】
本実施例において、端末は、第1TTI長に対応するPCパラメータに基づいて、第1TTI長で伝送されるチャネルの送信電力を特定するとともに、第2TTI長に対応するPCパラメータに基づいて、第2TTI長で伝送されるチャネルの送信電力を特定することによって、第1TTI長と第2TTI長に独立なPCパラメータを配置することを実現し、チャネル推定の正確性を向上させ、データを信頼可能に伝送することを保証する。
【0080】
なお、明細書の全文にわたって言及されている「1つの実施例」や「一実施例」とは、実施例に関連する特定の特徴、構造または特性が本発明の少なくとも1つの実施例に含まれることを意味する。従って、明細書の各箇所に記載されている「1つの実施例において」や「一実施例において」とは、必ずしも同一の実施例を指すとは限らない。また、これらの特定の特徴、構造または特性は、任意かつ適切な方式で1つまたは複数の実施例に組み合わせられることができる。
【0081】
本発明の各実施例において、上記各プロセスの番号の大きさは、実行順の前後を意味しない。各プロセスの実行順は、その機能および内在的な論理によって確定されるものであり、本発明の実施例の実施プロセスに対しいっさい限定を配置しないと理解すべきである。
【0082】
また、本明細書において、「システム」と「ネットワーク」は、常に互換して使用することができる。
【0083】
本明細書において、「および/または」との用語は、関連対象の関連関係を表現するものに過ぎず、存在可能な3種類の関係を示す。例えば、Aおよび/またはBの場合、Aのみ、AとBの両方、Bのみの3種類の場合を示す。また、本明細書において、「/」の記号は、通常、前後の関連対象が「または」の関係であることを示す。
【0084】
本願で提供される実施例において、「Aに対応するB」とは、BとAが関連付けられることを示し、Aに基づいてBを確定することができる。なお、Aに基づいてBを確定することは、Aのみに基づいてBを確定するという意味ではなく、Aおよび/または他の情報に基づいてBを確定するのもよい。
【0085】
本願で提供されるいくつかの実施例において、開示された方法および装置は、他の方式で実施され得ることを理解されたい。以上記載した装置実施例は、単に例示的なものである。例えば、記載したユニットの区分は、単に論理機能の区分であり、実際に実現する際に別の区分方式がある。例えば、複数のユニットまたはコンポーネントは、組み合わせてもよく、別のシステムに一体化されてもよく、または、一部の特徴は、無視されてもよく、または実行されなくてもよい。また、示されておりまたは議論されている各配置部分の相互間の結合や直接結合や通信接続は、インタフェース、装置またはユニットを介した間接結合や通信接続であってもよく、電気的、機械的、または他の形式であってもよい。
【0086】
また、本開示の各実施例における各機能的ユニットは、全て1つの処理ユニットに一体化されていてもよいし、別々に1つのユニットとしてもよいし、2つ以上のユニットが1つのユニットに一体化されてもよい。上述した一体化ユニットは、ハードウェアの形態、またはハードウェアとソフトウェア機能ユニットの形態で実施することができる。
【0087】
上述したソフトウェア機能ユニットの形態で実施される一体化ユニットは、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に格納されてもよい。上記ソフトウェア機能ユニットは、記憶媒体に記憶され、本開示の各実施例の送受信方法のステップの一部をコンピュータ装置(パーソナルコンピュータ、サーバ、又はネットワーク装置であってもよい)に実行させるいくつかの指令を含む。前記の記憶媒体は、Uディスク、モバイルハードディスク、ROM(Read-Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、磁気ディスクまたは光ディスクなど、プログラムコードを格納することができる様々な媒体を含む。
【0088】
以上記載されたのは、本開示の選択可能な実施形態である。なお、当業者は、本開示に記載されている原理を逸脱せずに様々な改良や修飾をすることもできる。これらの改良や修飾も、本開示の保護範囲内に含まれる。
図1
図2
図3
図4