(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-10
(45)【発行日】2022-02-03
(54)【発明の名称】弾性ポール、コンポーネント、高電圧アセンブリ、電気コネクタ及びバッテリ充電ボード
(51)【国際特許分類】
H01R 13/631 20060101AFI20220127BHJP
【FI】
H01R13/631
(21)【出願番号】P 2019539919
(86)(22)【出願日】2018-01-23
(86)【国際出願番号】 CN2018073747
(87)【国際公開番号】W WO2018133871
(87)【国際公開日】2018-07-26
【審査請求日】2019-09-19
(31)【優先権主張番号】201710050225.1
(32)【優先日】2017-01-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201710050417.2
(32)【優先日】2017-01-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201710487668.7
(32)【優先日】2017-06-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201720091235.5
(32)【優先日】2017-01-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】519180172
【氏名又は名称】シャンハイ ディェンバー ニュー エナジー テクノロジー カンパニー リミテッド
(73)【特許権者】
【識別番号】519238325
【氏名又は名称】オールトン ニュー エナジー オートモーティヴ テクノロジー グループ
(74)【代理人】
【識別番号】100118913
【氏名又は名称】上田 邦生
(74)【代理人】
【識別番号】100142789
【氏名又は名称】柳 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100163050
【氏名又は名称】小栗 眞由美
(74)【代理人】
【識別番号】100201466
【氏名又は名称】竹内 邦彦
(72)【発明者】
【氏名】チャン, ジャンピン
(72)【発明者】
【氏名】ファン, チュンファ
(72)【発明者】
【氏名】キウ, ダンリャン
(72)【発明者】
【氏名】チョウ, ジュンキャオ
(72)【発明者】
【氏名】ゾウ, ルイ
(72)【発明者】
【氏名】リ, シャオドン
【審査官】高橋 裕一
(56)【参考文献】
【文献】実開昭58-010383(JP,U)
【文献】特開2000-045656(JP,A)
【文献】特開平10-294157(JP,A)
【文献】中国実用新案第202772633(CN,U)
【文献】中国実用新案第203466364(CN,U)
【文献】特開平11-026056(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第102683936(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第105185943(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R13/56-13/72
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
他の電気接続端と接触して電気的接続を形成する電気接触端と、電源ケーブルに接続するケーブル接続端子とを有するポール本体であって、前記電気接触端及び/又は前記ケーブル接続端子に、前記ポール本体をポール取付座に制限的に取り付ける制限部材が設けられる前記ポール本体と、
該ポール本体の外面に嵌められるとともに、前記電気接触端と前記ケーブル接続端子との間に位置し、前記制限部材と協力して前記ポール本体を前記ポール取付座にフローティングして取り付ける弾性部材とを備え
、
前記制限部材は、スナップリングを有し、
前記ポール本体の前記電気接触端及び/又は前記ケーブル接続端子は、前記スナップリングに係止する溝を有し、該溝に係止された前記スナップリングの外径は、前記弾性部材を前記ポール本体に制限するように、前記ポール本体の外径より大きく、
前記ポール本体が高電圧ポールであり、該高電圧ポールの前記電気接触端の直径が前記ケーブル接続端子の直径より大きく、前記スナップリングが前記高電圧ポールの前記ケーブル接続端子の端部に設置され、前記弾性部材が前記電気接触端と前記スナップリングとの間の前記ポール本体に押圧されて固定、又は、
前記ポール本体が低電圧ポールであり、該低電圧ポールの前記電気接触端と前記ケーブル接続端子との端部のそれぞれに前記スナップリングが設けられ、前記弾性部材が両端の前記スナップリング間に押圧されて固定される弾性ポール。
【請求項2】
前記弾性部材がスプリングである請求項
1に記載の弾性ポール。
【請求項3】
前記ケーブル接続端子は、前記ポール本体の軸中心線に沿って凹んでいる、前記電源ケーブルを取り付けるケーブルクランプ溝を有する請求項1
または請求項
2に記載の弾性ポール。
【請求項4】
ポールと、導電性ジョイントと、少なくとも一つの導電性弾性部材とを備え、
前記ポールの両端にそれぞれ第1電気接続部及び第2電気接続部が設けられ、
前記第1電気接続部が前記導電性弾性部材に電気的に接続され、
前記導電性ジョイントは、フレキシブル部材と、一端が前記フレキシブル部材に接続されるとともに、他端が前記第2電気接続部に電気的に接続される第1接点とを有するポールコンポーネント。
【請求項5】
ポールプレートを備え、
該ポールプレートに収容キャビティが設けられ、
該収容キャビティの両端のそれぞれにガイド穴が設けられ、
前記ポールが前記収容キャビティを貫通し、且つ前記ポールの両端がそれぞれ二つの前記ガイド穴に露出する請求項
4に記載のポールコンポーネント。
【請求項6】
前記ポールの前記導電性ジョイントに近い一端部の外壁面に制限部が設けられ、
該制限部は、一端が前記ポールの外面に接続され、他端が前記ポールの径方向に延びて突出し、前記収容キャビティの外側に位置し、且つ前記収容キャビティの外面に当接され、
前記ポールの前記外壁面に環状溝が設けられ、前記制限部がスナップリングであり、該スナップリングが前記環状溝に係止される請求項
5に記載のポールコンポーネント。
【請求項7】
前記ポールの前記外壁面に突起部が設けられ、
該突起部は、前記ポールの径方向に外側へ延びて突出し、前記ガイド穴を貫通し、
前記ポールコンポーネントは弾性体を有し、
該弾性体は、前記収容キャビティ内に位置し、且つ前記制限部と前記突起部との間に位置し、両端が、それぞれ前記収容キャビティの内壁面及び前記突起部に当接され、
前記弾性体がリセットスプリングであり、前記ポールが前記リセットスプリングを貫通する請求項
6に記載のポールコンポーネント。
【請求項8】
前記ポールコンポーネントは、絶縁ブッシュを有し、
該絶縁ブッシュは前記ポールプレートに接続され、前記絶縁ブッシュの内部に空洞が設けられ、前記導電性ジョイントが前記空洞内に位置し、
前記絶縁ブッシュに蛇腹部が設けられ、及び/又は、前記絶縁ブッシュが前記ポールプレートに係合して接続される請求項
5から請求項
7のいずれかに記載のポールコンポーネント。
【請求項9】
前記第1電気接続部に少なくとも一つの載置キャビティが設けられ、
前記導電性弾性部材は、接触部と、押圧部とを有し、
該押圧部が前記載置キャビティ内に取り付けられ、
前記接触部が前記第1電気接続部の外面に露出し、
前記導電性弾性部材が第1導電性スプリングである請求項
4から請求項
8のいずれかに記載のポールコンポーネント。
【請求項10】
前記フレキシブル部材は、フレキシブル導電材料で作製される空洞体を有し、
前記導電性ジョイントが第2接点をさらに有し、前記フレキシブル部材の両端が前記第1接点及び前記第2接点にそれぞれ接続され、前記フレキシブル部材が前記空洞体内に位置するスプリングをさらに有し、
前記空洞体が前記第1接点及び前記第2接点に圧接又は溶接される請求項
4から請求項
9のいずれかに記載のポールコンポーネント。
【請求項11】
前記ポールと前記第1接点との間に少なくとも一つの第2導電性スプリングが押し付けられて設けられ、
前記第2電気接続部に第1空洞部が設けられ、前記第1接点の外壁面に少なくとも一つの第1スプリング用環状溝が設けられ、前記第2導電性スプリングは、前記第1空洞部と前記第1スプリング用環状溝との間に押し付けられて設けられる請求項
4から請求項
10のいずれかに記載のポールコンポーネント。
【請求項12】
請求項
4から請求項
11のいずれかに記載のポールコンポーネントと、
高電圧ピンとを備え、
前記高電圧ピンと前記導電性ジョイントとが電気的に接続され、前記高電圧ピンと前記導電性ジョイントとの間に少なくとも一つの導電性弾性体が押し付けられて設けられ、
前記導電性弾性体は、前記高電圧ピンと前記導電性ジョイントとのフローティング時の電気的接続を常に保つ高電圧アセンブリ。
【請求項13】
前記高電圧ピンと前記導電性ジョイントとがソケットを介して接続され、
該ソケットの両端にそれぞれ第2空洞部が設けられ、
前記高電圧ピンと前記導電性ジョイントとの外壁面のそれぞれに少なくとも一つの第2スプリング用環状溝が設けられ、
前記導電性弾性体が前記第2空洞部と前記第2スプリング用環状溝との間に押し付けられて設けられ、及び/又は、
前記導電性弾性体が第3導電性スプリングである請求項
12に記載の高電圧アセンブリ。
【請求項14】
請求項
12または請求項
13に記載の高電圧アセンブリを備える電気コネクタ。
【請求項15】
請求項1から請求項
3のいずれかに記載の弾性ポールを備える電気コネクタ。
【請求項16】
取り付けベースを提供するベースプレートと、
前記弾性部材によって前記ベースプレートの表面に可動に取り付けられ、電気的に接続する前記弾性ポールが取り付けられるフローティングプレートとを備える請求項
15に記載の電気コネクタ。
【請求項17】
前記弾性ポールは、ポール取付プレートによって前記フローティングプレートに取り付けられ、前記ポール取付プレートに前記弾性ポールが貫通して取り付けられる取付穴が設けられ、前記制限部材によって前記取付穴に制限的に取り付けられ、
前記ポール取付プレートに、前記
ポール取付プレートの両端に取り付けられるとともに前記弾性ポールとバッテリとの接触位置を制限する位置決めコラムがさらに設けられ、該位置決めコラムの一端が前記
ポール取付プレートに固定され、他端がテーパ端であり、両端間には前記ポール本体から突出するバッフルが設置され、及び/又は、
前記ポール取付座がねじによって前記フローティングプレートに取り付けられる請求項16に記載の電気コネクタ。
【請求項18】
前記弾性ポールは、ポール取付プレートによって前記フローティングプレートに取り付けられ、前記ポール取付プレートに前記弾性ポールが貫通して取り付けられる取付穴が設けられ、前記制限部材によって前記取付穴に制限的に取り付けられ、
前記ベースプレートと前記フローティングプレートとの辺縁に前記弾性部材を取り付けるクランプ座が設けられ、
該クランプ座は、前記ベースプレートの取付口の周囲に設けられた第1固定ブロックと、前記フローティングプレートに設けられ、且つ前記第1固定ブロックの位置に対向する第2固定ブロックとを有し、
前記弾性部材は、前記第1固定ブロックと前記第2固定ブロックとによって両端からそれぞれクランプされて固定され、
前記フローティングプレートと前記ベースプレートとは、さらに、ガイド部材によって可動に接続され、該ガイド部材は、ガイドスリーブとガイドネジとを有し、前記ガイドスリーブが前記ベースプレートに取り付けられ、前記ガイドネジが前記フローティングプレートを貫通して前記ガイドスリーブにねじ接続され、
前記フローティングプレートの前記ベースプレートに面する側には前記フローティングプレートと前記ベースプレートとを離間させる複数のバンプを有し、又は、前記ポール取付プレートの弾性ポールが取り付けられた側にはボスを有し、前記弾性ポールは、前記ボスに取り付けられ、前記
ポール取付プレートの他側には前記ボスに向かって凹んでいる溝を有し、該溝の表面に閉塞プレートが取り付けられ、該閉塞プレートと前記ボスとの間には前記弾性ポールを収容する収容空間が形成される請求項16に記載の電気コネクタ。
【請求項19】
前記ベースプレートと前記フローティングプレートとの前記ポール取付プレートに対応する位置に、前記弾性ポールの前記ケーブル接続端子が貫通するベースプレート取付口及びフローティングプレート取付口がそれぞれ設けられる請求項
17または請求項
18に記載の電気コネクタ。
【請求項20】
バッテリを載置する上部フレームアセンブリであって、上部フレームを有する上部フレームアセンブリと、
該上部フレームアセンブリの下方に位置し、前記上部フレームを弾性的に支持する下部フレームアセンブリであって、下部フレームと、該下部フレームの上面に設置される弾性装置とを有する下部フレームアセンブリと、
前記上部フレームの一端に取り付けられるとともに、前記バッテリを充電するフローティング充電プレートであって、前記上部フレームと前記下部フレームとに同時に可動に接続される取付座と、該取付座に取り付けられた請求項
14から請求項
19のいずれかに記載の電気コネクタとを有するフローティング充電プレートとを備える電気自動車のバッテリ充電ボード。
【請求項21】
前記取付座は、スライドレール装置によって前記上部フレームに接続され、方向決め装置によって前記下部フレームに接続され、前記スライドレール装置と前記方向決め装置とが協力することによって、前記フローティング充電プレートが前記バッテリに向かう方向に移動して電気的挿入接続を形成する請求項
20に記載の電気自動車のバッテリ充電ボード。
【請求項22】
前記スライドレール装置は、前記上部フレームの上面に取り付けられたスライドレールと、前記取付座の下面の対応する位置に固定的に取り付けられたスライドブロックとを有し、該スライドブロックに前記スライドレールに結合するスライドスロットが設けられる請求項
21に記載の電気自動車のバッテリ充電ボード。
【請求項23】
前記方向決め装置は、前記取付座の下面に設けられるとともにプーリを有するプーリベースと、前記下部フレームの上面に取り付けられるとともに傾斜溝を有する方向制限ベースとを有し、前記傾斜溝の傾斜方向が前記スライドレールの方向と同じであり、前記プーリが前記傾斜溝内に取り付けられる請求項2
2に記載の電気自動車のバッテリ充電ボード。
【請求項24】
前記弾性装置は、前記下部フレームの上面に配置されたスプリングであり、前記上部フレームの下面の対応する位置には、前記スプリングを取り付けて制限する固定筒が設けられている請求項
20から請求項
23のいずれかに記載の電気自動車のバッテリ充電ボード。
【請求項25】
前記下部フレームの上面に前記上部フレームアセンブリが下降する時の移動軌道を制限する制限装置がさらに設置され、
該制限装置は、前記下部フレームアセンブリに取り付けられるとともに縦方向のスライド溝を有する制限板と、前記上部フレームに設置されるとともに前記縦方向のスライド溝に挿入する制限ロッドとを有し、
前記制限装置は、前記上部フレームの下面に設置された位置決めロッドと、前記下部フレームの上面の対応する位置に設置されるとともに前記位置決めロッドを挿入する位置決めベースとをさらに有する請求項
23に記載の電気自動車のバッテリ充電ボード。
【請求項26】
前記上部フレームの上方に前記バッテリの移動を制限する支持板が取り付けられ、
該支持板は、前記上部フレームの上面に可動に載置され、
前記支持板の下面にL字型直角取り付けバーが設置され、前記上部フレームの上面に階段状の係合板が設置され、前記支持板が前記L字型直角取り付けバーによって前記係合板に係合される請求項
20から請求項
25のいずれかに記載の電気自動車のバッテリ充電ボード。
【請求項27】
前記電気コネクタは、フローティング電気コネクタであり、前記取付座にフローティングして取り付けられる請求項
20から請求項
26のいずれかに記載の電気自動車のバッテリ充電ボード。
【発明の詳細な説明】
【優先権情報】
【0001】
本発明は、2017年1月23日に提出された中国特許出願第CN2017100550417.2、CN201710050225.1、CN201720091235.5号、及び2017年6月23日に提出された中国特許出願第CN201710487668.7号の優先権を主張するものであり、中国特許出願の全内容は参照により本明細書に組み入れられる。
【技術分野】
【0002】
本発明は、電気自動車の充電の分野に関し、特に弾性ポール、コンポーネント、高電圧アセンブリ、電気コネクタ及びバッテリ充電ボードに関する。
【背景技術】
【0003】
従来の電気自動車のバッテリの取り付け方式は、一般に固定式と交換可能式に分けており、固定式のバッテリは一般に自動車に固定され、充電時に直接に自動車を充電対象とする。交換可能式のバッテリは一般に可動に取り付ける方式を採用して、交換又は充電するように、バッテリを随時に取り外し、交換又は充電が終わった後、車体に再度取り付けることができる。
【0004】
バッテリの充電時に、対応する電気コネクタを介して外部電源に接続する必要があり、充電中に、電気コネクタは常にバッテリとの接触を保つ必要がある。従来の充電プラグはすべて固定構造を採用して、自体の動きの調整量がなく、一旦バッテリが移動したり揺れたりすると、充電接点が外れて、充電が中断する恐れがある。また、バッテリのサイズが大きいため、その充電インターフェイスが電気コネクタと接触する時に、常に正確に位置合わせすることができなかったり、位置合わせした後にバッテリが移動したりする。どちらも充電効果に影響する。また、現在の電気コネクタのすべては、固定されて動かないプラグをバッテリに挿入して接続するため、垂直方向の押圧力を受ける場合、プラグが壊れやすく、電気コネクタの高電圧線及び低電圧線は、固定コンセント線であり、ケーブル接続端子は剛性接続方式であり、環境、温度、車体振動などの各影響によって、接点の外れ、電気的接続の不安定、電気的接続の故障又は焼損までなどの異常な現象が発生する恐れがある。
【0005】
また、交換可能なバッテリについて、その充電方式は一般的には以下の通りである。取り外された後、所定の位置に置かれてから、手動によって充電機器の接続が行われる。この方式は、手動による介入を随時に必要とするため、労働強度が増加し、速いテンポのライン作業に適さない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする技術的問題は、従来技術におけるバッテリ充電時に充電接点が容易に変位して充電に影響を与える不備を克服するために、電気自動車のバッテリ充電時の接触効果を向上させることができ、バッテリの充電中に常に優れる電気的接触を保つことができる弾性ポール、コンポーネント、高電圧アセンブリ、電気コネクタ及びバッテリ充電ボードを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様は、他の電気接続端と接触して電気的接続を形成する電気接触端と、電源ケーブルに接続するケーブル接続端子とを有するポール本体であって、前記電気接触端及び/又は前記ケーブル接続端子に、前記ポール本体をポール取付座に制限的に取り付ける制限部材が設けられる前記ポール本体と、該ポール本体の外面に嵌められるとともに、前記電気接触端と前記ケーブル接続端子との間に位置し、前記制限部材と協力して前記ポール本体を前記ポール取付座にフローティングして取り付ける弾性部材とを備える弾性ポールを提供する。
【0008】
上記態様において、前記制限部材は、スナップリングを有し、前記ポール本体の前記電気接触端及び/又は前記ケーブル接続端子は、前記スナップリングに係止する溝を有し、該溝に係止された前記スナップリングの外径は、前記弾性部材を前記ポール本体に制限するように、前記ポール本体の外径より大きくてもよい。
【0009】
上記態様において、前記ポール本体が高電圧ポールであり、該高電圧ポールの前記電気接触端の直径が、前記ケーブル接続端子の直径より大きく、前記スナップリングが前記高電圧ポールケーブルの前記ケーブル接続端子の端部に設置され、前記弾性部材が前記電気接触端と前記スナップリングとの間の前記ポール本体に押圧されて固定、又は、前記ポール本体が低電圧ポールであり、該低電圧ポールの前記電気接触端と前記ケーブル接続端子との端部のそれぞれに前記スナップリングが設けられ、前記弾性部材が両端の前記スナップリング間に押圧されて固定されてもよい。
【0010】
上記態様において、前記弾性部材がスプリングであってもよい。
【0011】
上記態様において、前記ケーブル接続端子は、前記ポール本体の軸中心線に沿って凹んでいる、電源ケーブルを取り付けるケーブルクランプ溝を有していてもよい。
【0012】
本発明の他の態様は、ポールと、導電性ジョイントと、少なくとも一つの導電性弾性部材とを備え、前記ポールの両端にそれぞれ第1電気接続部及び第2電気接続部が設けられ、前記第1電気接続部が前記導電性弾性部材に電気的に接続され、前記導電性ジョイントは、フレキシブル部材と、一端が前記フレキシブル部材に接続されるとともに、他端が前記第2電気接続部に電気的に接続される第1接点とを有するポールコンポーネントを提供する。
【0013】
上記態様において、ポールプレートを備え、該ポールプレートに収容キャビティが設けられ、該収容キャビティの両端のそれぞれにガイド穴が設けられ、前記ポールが前記収容キャビティを貫通し、且つ前記ポールの両端がそれぞれ二つの前記ガイド穴に露出していてもよい。本構成において、二つのガイド穴によって、ポールが二つのガイド穴によって定義される方向にのみ移動することができ、ポールを制限する機能を発揮し、ポールの位置ずれが発生する現象が効果的に防止され、電気的接続の安定性が向上する。
【0014】
上記態様において、前記ポールの前記導電性ジョイントに近い一端部の外壁面に制限部が設けられ、該制限部は、一端が前記ポールの外面に接続され、他端が前記ポールの径方向に延びて突出し、前記収容キャビティの外側に位置し、且つ前記収容キャビティの外面に当接されてもよい。本構成において、上記の構造の形式を採用することにより、制限部によってポールのポールプレートへの脱落することを防止することができ、ポールが常に二つのガイド穴を貫通することを確保することができる。また、ポールが移動する時に、制限部によってポールが第1電気接続部に向かって移動することを効果的に阻止するため、ポールと導電性ジョイントとの間に脱落現象が発生しないことが実現され、ポールと導電性ジョイントとの電気的接続の安定性が向上する。
【0015】
上記態様において、前記ポールの前記外壁面に環状溝が設けられ、前記制限部がスナップリングであり、該スナップリングが前記環状溝に係止されてもよい。本構成において、上記の構造の形式を採用することにより、ポールがポールプレートに着脱可能接続することが容易になるとともに、構造が簡単である。
【0016】
上記態様においては、前記ポールの前記外壁面に突起部が設けられ、該突起部は、前記ポールの径方向に外側へ延びて突出し、前記突起部は前記ガイド穴を貫通し、前記ポールコンポーネントは弾性体を有し、該弾性体は、前記収容キャビティ内に位置し、且つ前記弾性体は前記制限部と前記突起部との間に位置し、両端が、それぞれ前記収容キャビティの内壁面及び前記突起部に当接されてもよい。本構成において、上記の構造の形式を採用することにより、弾性体によってポールに第1電気接続部に向かう方向に作用力を加え、第1電気接続部が接触する時に、力を受けると引き込むことができ、第1電気接続部のハードコリジョンを低減することができ、電気的接続時にフローティング接続を実現することができ、第1電気接続部の優れる接触効果が確保され、第1電気接続部の電気的接続の安定性が大きく向上する。
【0017】
上記態様においては、前記弾性体がリセットスプリングであり、前記ポールが前記リセットスプリングを貫通してもよい。本構成において、上記の構造の形式を採用することにより、リセットスプリングは、弾性が高く、性能がよく、元の状態に戻りやすい。また、ポールの受ける力が均一であり、ポールの位置ずれが発生する現象が効果的に防止される。
【0018】
上記態様においては、前記ポールコンポーネントは、絶縁ブッシュを有し、該絶縁ブッシュは前記ポールプレートに接続され、前記絶縁ブッシュの内部に空洞が設けられ、前記導電性ジョイントが前記空洞内に位置してもよい。本構成において、上記の構造の形式を採用することにより、絶縁ブッシュは導電性ジョイントを保護する機能を発揮し、導電性ジョイントに対する優れる絶縁及び密封効果を有し、電気コネクタの安全性と安定性を向上させる。
【0019】
上記態様においては、前記絶縁ブッシュに蛇腹部が設けられ、及び/又は、前記絶縁ブッシュが前記ポールプレートに係合して接続されてもよい。本構成において、蛇腹部によって絶縁ブッシュが優れる折り曲げ柔軟性を有するようになり、絶縁ブッシュの変形能力が向上するため、絶縁ブッシュの導電性ジョイントに対する絶縁及び密封効果が向上し、係合の接続方式によって、絶縁ブッシュがポールプレートに着脱可能接続することが容易になる。
【0020】
上記態様においては、前記第1電気接続部に少なくとも一つの載置キャビティが設けられ、前記導電性弾性部材は、接触部と、押圧部とを有し、該押圧部が前記載置キャビティ内に取り付けられ、前記接触部が前記第1電気接続部の外面に露出してもよい。本構成において、上記の構造の形式を採用することにより、導電性弾性部材が第1電気接続部に押圧されて取り付けられ、ポールのフローティング接続が実現され、電気的接続がより安定になる。
【0021】
上記態様においては、前記導電性弾性部材が第1導電性スプリングであってもよい。
【0022】
上記態様においては、前記フレキシブル部材は、フレキシブル導電材料で作製される空洞体を有していてもよい。本構成において、上記の構造の形式を採用することにより、導電性ジョイントが使用される時に、空洞体は、引き伸ばしたり、圧縮したりすることができるとともに、径方向にねじることができ、構造の接続の軸方向、径方向などの各角度の相対的変位の変化に適応することができ、相対的変位の変化による電気的接続性能の低下が避けられ、ポールコンポーネントの電気的接続の安定性が大きく向上する。
【0023】
上記態様においては、前記導電性ジョイントは、前記導電性ジョイントが第2接点をさらに有し、前記フレキシブル部材の両端が前記第1接点及び前記第2接点にそれぞれ接続され、前記フレキシブル部材が前記空洞体内に位置するスプリングをさらに有していてもよい。本構成において、上記の構造の形式を採用することにより、スプリングによって導電性ジョイントの構造的強度が効果的に強化されて、フレキシブル部材の両端では相対的変位が変化する時にも導電性ジョイントの電気的接続効果を確保することができる。また、スプリングが導電機能を有するため、第1接点と第2接点との間の電気的接続の安定性がさらに向上する。
【0024】
上記態様においては、前記空洞体が前記第1接点及び前記第2接点に圧接又は溶接されてもよい。本構成において、上記の構造の形式を採用することにより、導電性ジョイントの構造の接続強度が強化され、導電性ジョイントの電気的接続の安定性が確保される。
【0025】
上記態様においては、前記ポールと前記第1接点との間に少なくとも一つの第2導電性スプリングが押し付けられて設けられてもよい。本構成において、上記の構造の形式を採用することにより、第2導電性スプリングによってポールと第1接点とのフローティング接続が実現され、ポールと導電性ジョイントとの電気的接続の安定性が向上する。
【0026】
上記態様においては、前記第2電気接続部に第1空洞部が設けられ、前記第1接点の外壁面に少なくとも一つの第1スプリング用環状溝が設けられ、前記第2導電性スプリングは、前記第1空洞部と前記第1スプリング用環状溝との間に押し付けられて設けられてもよい。本構成において、上記の構造の形式を採用することにより、第2導電性スプリングがポールと導電性ジョイントとの間に押圧されて取り付けられ、電気的接続がより安定になる。
【0027】
本発明の他の態様は、上記のポールコンポーネントと、高電圧ピンとを備え、前記高電圧ピンと前記導電性ジョイントとが電気的に接続され、前記高電圧ピンと前記導電性ジョイントとの間に少なくとも一つの導電性弾性体が押し付けられて設けられ、前記導電性弾性体は、前記高電圧ピンと前記導電性ジョイントとのフローティング時の電気的接続を常に保つ高電圧アセンブリをさらに提供する。本構成において、上記の構造の形式を採用することにより、導電性弾性体によって高電圧ピンと導電性ジョイントとのフローティング接続が実現され、高電圧ピンと導電性ジョイントとの電気的接続の安定性が向上する。
【0028】
上記態様においては、前記高電圧ピンと前記導電性ジョイントとがソケットを介して接続され、該ソケットの両端にそれぞれ第2空洞部が設けられ、前記高電圧ピンと前記導電性ジョイントとの外壁面のそれぞれに少なくとも一つの第2スプリング用環状溝が設けられ、前記導電性弾性体が前記第2空洞部と前記第2スプリング用環状溝との間に押し付けられて設けられていてもよい。本構成において、上記の構造の形式を採用することにより、導電性弾性体の取り付けの接続強度が効果的に強化され、電気的接続がより安定になる。
【0029】
上記態様においては、前記導電性弾性体が第3導電性スプリングであってもよい。
【0030】
本発明は、上記の高電圧アセンブリを備える電気コネクタをさらに提供する。
【0031】
本発明は、上記の弾性ポールを備える電気コネクタをさらに提供する。
【0032】
上記態様においては、取り付けベースを提供するベースプレートと、前記弾性部材によって前記ベースプレートの表面に可動に取り付けられ、電気的に接続するための前記弾性ポールが取り付けられるフローティングプレートとを備えていてもよい。
【0033】
上記態様においては、前記弾性ポールは、ポール取付プレートによって前記フローティングプレートに取り付けられ、前記ポール取付プレートに前記弾性ポールが貫通して取り付けられる取付穴が設けられ、前記制限部材によって前記取付穴に制限的に取り付けられてもよい。
【0034】
上記態様においては、前記ポール取付プレートに、前記ポール取付プレートの両端に取り付けられるとともに前記弾性ポールとバッテリとの接触位置を制限する位置決めコラムがさらに設けられ、該位置決めコラムの一端が前記ポール取付プレートに固定され、他端がテーパ端であり、両端間には前記ポール本体から突出するバッフルが設置され、及び/又は、前記ポール取付座がねじによって前記フローティングプレートに取り付けられてもよい。
【0035】
上記態様においては、前記ベースプレートと前記フローティングプレートとの辺縁に前記弾性部材を取り付けるクランプ座が設けられ、該クランプ座は、前記ベースプレートの取付口の周囲に設けられた第1固定ブロックと、前記フローティングプレートに設けられ、且つ前記第1固定ブロックの位置に対向する第2固定ブロックとを有し、前記弾性部材は、前記第1固定ブロックと前記第2固定ブロックとによって両端からそれぞれクランプされて固定されてもよい。
【0036】
上記態様においては、前記フローティングプレートと前記ベースプレートとは、さらに、ガイド部材によって可動に接続され、該ガイド部材は、ガイドスリーブとガイドネジとを有し、前記ガイドスリーブが前記ベースプレートに取り付けられ、前記ガイドネジが前記フローティングプレートを貫通して前記ガイドスリーブにねじ接続されてもよい。
【0037】
上記態様においては、前記フローティングプレートの前記ベースプレートに面する側には前記フローティングプレートと前記ベースプレートとを離間させる複数のバンプを有し、又は、前記ポール取付プレートの弾性ポールが取り付けられた側にはボスを有し、前記弾性ポールは、前記ボスに取り付けられ、前記ポール取付プレートの他側には前記ボスに向かって凹んでいる溝を有し、該溝の表面に閉塞プレートが取り付けられ、該閉塞プレートと前記ボスとの間には前記弾性ポールを収容する収容空間が形成されてもよい。
【0038】
上記態様においては、前記ベースプレートとフローティングプレートとの前記ポール取付プレートに対応する位置に、前記弾性ポールの前記ケーブル接続端子が貫通するベースプレート取付口及びフローティングプレート取付口がそれぞれ設けられていてもよい。
【0039】
本発明は、バッテリを載置する上部フレームアセンブリであって、上部フレームを有する上部フレームアセンブリと、前記上部フレームアセンブリの下方に位置し、前記上部フレームを弾性的に支持する下部フレームアセンブリであって、下部フレームと、該下部フレームの上面に設置される弾性装置とを有する下部フレームアセンブリと、前記上部フレームの一端に取り付けられるとともに、前記バッテリを充電するフローティング充電プレートであって、前記上部フレームと前記下部フレームとに同時に可動に接続される取付座と、該取付座に取り付けられた上記の電気コネクタとを有するフローティング充電プレートとを備える電気自動車のバッテリ充電ボードをさらに提供する。
【0040】
上記態様においては、前記取付座は、スライドレール装置によって前記上部フレームに接続され、方向決め装置によって前記下部フレームに接続され、前記スライドレール装置と前記方向決め装置とが協力することによって、前記フローティング充電プレートが前記バッテリに向かう方向に移動して電気的挿入接続を形成してもよい。
【0041】
上記態様においては、前記スライドレール装置は、前記上部フレームの上面に取り付けられたスライドレールと、前記取付座の下面の対応する位置に固定的に取り付けられたスライドブロックとを有し、前記スライドブロックに前記スライドレールに結合するスライドスロットが設けられてもよい。
【0042】
上記態様においては、前記方向決め装置は、前記取付座の下面に設けられるとともにプーリを有するプーリベースと、前記下部フレームの上面に取り付けられるとともに傾斜溝を有する方向制限ベースとを有し、前記傾斜溝の傾斜方向が前記スライドレールの方向と同じであり、前記プーリが前記傾斜溝内に取り付けられていてもよい。
【0043】
上記態様においては、前記弾性装置は、前記下部フレームの上面に配置されたスプリングであり、前記上部フレームの下面の対応する位置には、前記スプリングを取り付けて制限する固定筒が設けられていてもよい。
【0044】
上記態様においては、前記下部フレームの上面に前記上部フレームアセンブリが下降する時の移動軌道を制限する制限装置がさらに設置され、該制限装置は、前記下部フレームアセンブリに取り付けられるとともに縦方向のスライド溝を有する制限板と、前記上部フレームに設置されるとともに前記縦方向のスライド溝に挿入する制限ロッドとを有していてもよい。
【0045】
上記態様においては、前記制限装置は、前記上部フレームの下面に設置された位置決めロッドと、前記下部フレームの上面の対応する位置に設置されるとともに前記位置決めロッドを挿入するための位置決めベースとをさらに有していてもよい。
【0046】
上記態様においては、前記上部フレームの上方に前記バッテリの移動を制限する支持板が取り付けられ、該支持板は、前記上部フレームの上面に可動に載置されてもよい。
【0047】
上記態様においては、前記支持板の下面にL字型直角取り付けバーが設置され、前記上部フレームの上面に階段状の係合板が設置され、前記支持板が前記L字型直角取り付けバーによって前記係合板に係合されてもよい。
【0048】
上記態様においては、前記電気コネクタは、フローティング電気コネクタであり、前記取付座にフローティングして取り付けられてもよい。
【0049】
本分野の常識に基づき、上記の各好ましい条件は、任意に組み合わせて、本発明の各好ましい実施例を得ることができる。
【発明の効果】
【0050】
本発明は、以下の有益な効果を奏する。
本発明に係る弾性ポールは、ポール本体が所定の部材に可動に取り付けられ、環状溝に係止された固定部材によって取り付け位置から抜けないように制限されると同時に、スプリングは、所定の部材の協力で、常にポール本体に現在の状態を維持する弾性力を加えることができる。ポール本体が充電対象バッテリの充電ジャックと接触する場合、力を受けると引き込むことができるため、ハードコリジョンを低減するとともに、優れる接触効果をさらに保つことができる。
【0051】
本発明に係るポールコンポーネントと高電圧アセンブリとは、導電性弾性部材とフレキシブル部材とによって、ポールの両端のそれぞれではフローティング接続が実現され、緩い接続による電気的接続の故障又は焼損などの異常が効果的に避けられ、電気コネクタの電気的接続の安定性が向上する。
【0052】
本発明に係る電気コネクタにおいては、フローティングプレートとベースプレートとが弾性固定を採用いるため、フローティングプレートがベースプレートに対して水平に移動することが実現されて、バッテリの縦方向の移動に適応することができる。また、引き込むことができる弾性ポールとバッテリとの挿入接続によって、バッテリの横方向の移動に適応することができる。本発明は、上記構造により、バッテリが移動する又は揺れる時、常に安定した電気的接触を保つことができ、充電効果を向上させることができる。
【0053】
本発明に係るバッテリ充電ボードは、上部フレームアセンブリと、下部フレームアセンブリと、フローティング充電プレートとによって、バッテリが載置された後の自動移動充電を実現し、相互に移動する3者の移動中の協力によって、フローティング充電プレートと充電対象バッテリとの挿入接続が自動的に実現され、さらに充電対象バッテリの自動充電が実現される。本実施形態では、電気自動車のバッテリの自動充電を完全に実現することができ、手動による介入を必要とせず、充電プロセス全体の自動化処理プロセスを向上させることができ、充電効率を向上させることができる。また、本発明に係るバッテリ充電ボードは、随時に載置された複数のバッテリを自動充電して、交換によって一括に取り外されたバッテリのライン充電作業を実現するように、複数設置することができる。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【
図1】本発明の実施例1の一実施形態の弾性ポールの概略構造図である。
【
図2】本発明の実施例1の一実施形態の高電圧ポールの概略構造図である。
【
図3】本発明の実施例1の一実施形態の低電圧ポールの概略構造図である。
【
図4】本発明の実施例1の一実施形態のフローティング電気コネクタの概略構造図である。
【
図5】本発明の実施例2の電気コネクタの内部構造の概略図である。
【
図6】本発明の実施例2の電気コネクタのポールコンポーネントの内部構造の概略図である。
【
図7】本発明の実施例2の電気コネクタのポールコンポーネントの導電性ジョイントの概略構造図である。
【
図8】本発明の実施例2の電気コネクタのポールコンポーネントの導電性ジョイントの内部構造の概略図である。
【
図9】本発明の実施例3の一実施形態の電気コネクタの概略構造図である。
【
図10】
図9のベースプレートの概略構造図である。
【
図11】
図9のフローティングプレートの概略構造図である。
【
図12】
図9の
ポール取付プレートの概略構造図である。
【
図14】本発明の実施例3の一実施形態の閉塞プレートの概略構造図である。
【
図15】本発明の実施例3の一実施形態の閉塞プレートの取り付け構造の概略図である。
【
図16】本発明の実施例3の一実施形態の
ポール取付プレートに弾性ポールが取り付けられる構造の概略図である。
【
図17】本発明の実施例3の一実施形態の位置決めコラムの概略構造図である。
【
図19】本発明の実施例3の一実施形態の高電圧ポールの概略構造図である。
【
図20】本発明の実施例3の一実施形態の低電圧ポールの概略構造図である。
【
図23】本発明の実施例4の一実施形態のバッテリ充電ボードの概略構造図である。
【
図24】本発明の実施例4の一実施形態の支持板の概略構造図である。
【
図25】本発明の実施例4の一実施形態の上部フレームの底部の概略構造図である。
【
図26】本発明の実施例4の一実施形態の下部フレームの概略構造図。
【発明を実施するための形態】
【0055】
以下、実施例の方式により本発明をさらに説明するが、本発明を実施例の範囲に限定するわけではない。
【0056】
実施例1
図1に示されるように、本実施例の一実施形態に係る弾性ポール40は、一般的に、ポール本体41と、スプリング42とを備えている。
【0057】
ポール本体41は、一端がバッテリと接触する電気接触端411であり、他端が電力供給線に接続するケーブル接続端子412であり、ポール本体41の端部の外面に環状溝413が設置されている。ここで、接触端411は、接触面積を増大させるために、平面形状とすることができる。環状溝413は、弾性ポール40がポール取付座50に制限的に取り付けるように、制限部材を取り付けるために用いることができる。
【0058】
スプリング42は、ポール本体41の外面に取り付けられ、取り付け後にポール取付座50内に制限され、ポール本体41の接触端411が押圧された時に押圧方向とは反対の弾性力を発生することにより、ポール本体がポール取付座50にフローティングして取り付けられることを実現することができ、ポールとバッテリの電気接触端との良好な電気的接続性能を実現することができる。
【0059】
本実施例の一実施形態では、ポール本体41は、バッテリを充電する電気コネクタなどの所定の部材に可動に取り付けられるとともに、環状溝413に係止された制限部材によって取り付け位置から離れないように制限される。同時に、スプリング42は、制限部材とポール取付座との協力によって、常にポール本体41に現在の状態を維持する弾性力を加える。これにより、ポール本体41が充電対象バッテリの充電ジャックと接触する場合、力を受けると引き込むことができ、ハードコリジョンを低減するとともに、優れる接触効果も保つことができる。
【0060】
本実施例の一実施形態では、充電ケーブルの取り付けを容易にするために、ポール本体41のケーブル接続端子412にポール本体41の軸中心線方向に沿って凹んでいるケーブルクランプ溝414をケーブル接続端子設置することができる。充電ケーブルは、ケーブルクランプ溝414に挿入して対応するポール本体41に接続することができる。
【0061】
本実施例の一実施形態では、環状溝413に係止された制限部材は、開口したC状のスナップリング415であってもよく、スナップリング415の外径が、ポール本体41の直径より大きく、内径が、環状溝413の直径と同じである。スナップリング415が対応する環状溝413内に係止された後、スプリングは、スナップリング415内のポール本体に制限されると同時に、スナップリング415によって、ポールがポール取付座に制限的に取り付けられ、バッテリの充電端によって押圧されている間にポール取付座から離脱することができない。
【0062】
図2及び
図3に示されるように、本実施例の一実施形態では、ポール本体41は、高電圧ポール43と低電圧ポール44とを有することができ、高電圧ポール43及び低電圧ポール44は、それぞれ高電圧取付穴及び低電圧取付穴を介してポール取付プレートに取り付けられ、高電圧ポール43の電気接触端の直径は、低電圧ポール44の電気接触端の直径より大きい。
【0063】
本実施例の一実施形態では、高電圧ポール自体の構造を十分に活用するために、高電圧ポール43の電気接触端が位置するポール本体の直径は、ケーブル接続端子が位置するポール本体の直径より大きく、すわわち、高電圧ポールは、縮径セグメント432と直径保持セグメント432とを有することができる。縮径セグメント432がポール取付座の取付穴に挿入されると、端頭部が露出し、環状溝413は、露出した端部に設置され、すなわち、高電圧取付穴の外側に位置するケーブル接続端子の端部の外面においてスナップリングが溝内に係合することにより、高電圧ポールが取付座から離脱することが避けされる。一方、スプリング42は、縮径セグメント432に取り付けられているため、直径保持セグメント431と高電圧取付穴とによって挟まれて現在の位置に拘束されると同時に、圧縮されたスプリングは、高電圧ポールを電気接触端が位置する方向に押圧する弾性力を有し、スナップリングと取り付け位置との協力によってポールが取付座内にロックされる。すなわち、高電圧ポール43がスプリング42の弾性力によって取り付け位置から離脱しようとする時、他端に位置する環状溝413に係止されたスナップリング415によって阻止される。高電圧ポール43が垂直方向の圧力を受ける場合、その直径保持セグメント432が現在の取り付け位置でスプリング42を圧縮することにより、高電圧ポールが一定の範囲内で移動することができる。
【0064】
図3に示されるように、本実施例の一実施形態では、低電圧ポール44は直径が一定の円柱であってもよく、低電圧ポールの両端に1つの環状溝がそれぞれ設置され、環状溝は、低電圧ポールの、低電圧取付穴の外側に位置するケーブル接続端子の端部の表面及び低電圧取付穴の内側に位置する電気接触端の端部の表面に同時に設置することができ、環状溝は、同様にスナップリング415などの対応する制限部材を取り付けるために用いられ、スプリングは、二つの環状溝間のポール本体に取り付けられる。取り付け時に、低電圧ポールは、二つのスナップリングによってポール取付座の低電圧取付穴の両端の同一側にそれぞれスナップ止めすることができる。スプリングは低電圧取付穴内に位置して、取付穴の両端に低電圧ポールの両端に向かう弾性力を同時に加えることができる。低電圧ポールが取付穴の一端の垂直の圧力を受けると、内部のスプリングを圧縮して他端の方向に移動することができるため、低電圧ポールが常に圧力をかける側と一定の圧力を保つことができ、電気的接続効果を向上させることができる。
【0065】
本実施例の一実施形態の電気コネクタは、フローティング電気コネクタであってもよく、取り付けベースを提供するベースプレート10と、弾性部材30によってベースプレート10にフローティング接続されるフローティングプレート20と、ねじ15によってフローティングプレート20に固定されるポール取付座50とを有し、ポール取付座50に弾性ポール40を取り付けるための取り付け溝を有し、上記の弾性ポール40は、取り付け溝によってポール取付座50に取り付けられ、ベースプレート10と、フローティングプレート20とは、弾性ポール40のケーブル接続端子が貫通する取付口を有する。
【0066】
実施例2
図5に示されるように、本実施例に係る電気コネクタは、電気コネクタ車端60と、電気コネクタバッテリ端70とを備えている。
電気コネクタ車端60は、車端フローティングプレート61と、車端固定板62と、高電圧アセンブリ63とを有している。
高電圧アセンブリ63の両端は、車端フローティングプレート61及び車端固定板62にそれぞれ接続される。高電圧アセンブリ63のフローティング電気的接続は、車端フローティングプレート61と車端固定板62とによって実現され、これにより、接続及び使用中の電気コネクタの安定性が確保される。
【0067】
高電圧アセンブリ63は、ポールコンポーネント80と、高電圧ピン631とを有し、高電圧ピン631は、車端固定板62に接続され、ポールコンポーネント80は、車端のフローティングプレート61に接続され、高電圧ピン631とポールコンポーネント80とは電気的に接続され、且つ高電圧ピン631とポールコンポーネント80との間に少なくとも一つの導電性弾性体が設けられ、導電性弾性体は、高電圧ピン631とポールコンポーネント80とがフローティングする時の電気的接続を常に保つことを実現するために用いられる。導電性弾性体によって高電圧ピン631とポールコンポーネント80とのフローティング接続が実現されるため、高電圧ピン631とポールコンポーネント80との電気的接続の安定性が向上する。
【0068】
図5、
図6及び
図7に示されるように、ポールコンポーネント80は、ポール81と、導電性ジョイント82と、少なくとも一つの導電性弾性部材(図示せず)とを有し、ポール81の両端に第1電気接続部811及び第2電気接続部812がそれぞれ設けられている。第1電気接続部811は、導電性弾性部材に電気的に接続され、導電性弾性部材は、圧接によって第1電気接続部811に電気的接続することができ、第1電気接続部811は、電気コネクタバッテリ端70に電気的に接続される。第1電気接続部811と電気コネクタバッテリ端70との間に導電性弾性部材が押し付けられて設けられることにより、ポール81と電気コネクタバッテリ端70とのフローティング接続が実現され、電気的接続はより安定になり、特に動的負荷及び振動の環境条件で使用される電気的接続の場合の緩い接続による電気的接続の故障又は焼損などの異常が効果的に避けられ、電気的接続の信頼性及び寿命が大幅に向上する。
【0069】
導電性ジョイント82は、フレキシブル部材821と、第1接点822とを有し、第1接点822の一端はフレキシブル部材821に接続され、第1接点822の他端は第2電気接続部812に電気的に接続される。フレキシブル部材821は高電圧ピン631に電気的に接続され、ポール81と高電圧ピン631との間にフレキシブル部材821が設けられることにより、ポール81と高電圧ピン631とのフローティング接続が実現され、緩い接続による電気的接続の故障又は焼損などの異常が効果的避けられ、電気コネクタにおけるポール81の電気的接続の安定性が向上する。
【0070】
ポール81の電気的接続の安定性を向上させる効果を達成するために、ポールコンポーネント80はポールプレート83を有することができ、ポールプレート83に収容キャビティ831が設けられ、収容キャビティ831の両端のそれぞれにガイド穴が設けられ、ポール81は収容キャビティ831を貫通しており、且つポール81の両端がそれぞれ二つのガイド穴に露出する。二つのガイド穴によって、ポール81は二つのガイド穴によって定義される方向にのみ往復移動することができ、これにより、ポール81が効果的に制限され、ポール81の位置ずれの発生が防止され、ポール81の電気的接続の安定性が向上する。
【0071】
ポール81の導電性ジョイント82に近い一端部の外壁面に制限部を設けることができ、制限部の一端がポール81の外面に接続され、制限部の他端がポール81の径方向に延びて突出している。すなわち、制限部は凸形状の構造である。制限部はスナップリング813であってもよく、ポール81の外壁面に環状溝(図示せず)を設けることができ、スナップリング813は環状溝に嵌め込んでいる。これにより、ポール81がポールプレート83に着脱可能に取り付けすることが容易になり、且つ構造が簡単である。
【0072】
スナップリング813は収容キャビティ831の外側に位置し、且つスナップリング813は収容キャビティ831の外面に当接する。スナップリング813によってポール81がポールプレート83から離脱することを防止することができ、ポール81が常に二つのガイド穴を貫通することを確保することができる。さらに、ポール81が移動する時、スナップリング813によってポール81が第1電気接続部811の位置する方向に移動するのが効果的に阻止され、ポール81と導電性ジョイント82とが互いに分離することはなく、ポール81と導電性ジョイント82との間の電気的接続の安定性が確保される。
【0073】
ポール81の導電性ジョイント82から離れた一端の外壁面に突起部814を設けることができ、突起部814は、ポール81の径方向に外側へ延びて突出し、且つ突起部814はガイド穴を貫通している。すなわち、突起部814は凸形状の構造である。ポールコンポーネント80は弾性体(図示せず)を有することができ、弾性体は収容キャビティ831内に位置し、且つ弾性体がスナップリング813と突起部814との間に位置し、弾性体の両端がそれぞれ収容キャビティ831の内壁面及び突起部814に当接する。弾性体によってポール81に第1電気接続部811に向かう方向に作用力を加えることにより、第1電気接続部811が電気コネクタバッテリ端70と接触する場合、力を受ける時に引き込むことができ、第1電気接続部811のハードコリジョンを低減するとともに、電気的接続時にフローティング接続を実現することができる。そして、第1電気接続部811と電気コネクタバッテリ端70との優れる接触効果が確保され、第1電気接続部811と電気コネクタバッテリ端70との電気的接続の安定性が大きく向上する。
【0074】
ここで、弾性体はリセットスプリングであってもよく、ポール81はリセットスプリングを貫通する。リセットスプリングは弾性が高く、性能がよく、外力をなくした後に元の状態に戻りやすい。さらに、リセットスプリングのポール81に対する作用力により、ポール81が受ける力が均一になり、ポール81の位置ずれの発生が効果的に防止される。
【0075】
ポール81と導電性弾性部材との接続強度を強化する効果を達成するために、第1電気接続部811に少なくとも一つの載置キャビティ8111を設けることができ、導電性弾性部材は、接触部と、押圧部とを有し、押圧部によって載置キャビティ8111内に取り付けられる。これにより、導電性弾性部材の脱落現象の発生が効果的に防止される。接触部は、第1電気接続部811の外面に露出している。接触部は、電気コネクタバッテリ端70に当接することにより、ポール81のフローティング接続が実現され、電気的接続がより安定になる。好ましくは、導電性弾性部材は第1導電性スプリングであってもよい。
【0076】
ポールコンポーネント80安全性を向上させる効果を達成するために、ポールコンポーネント80は絶縁ブッシュ84を有することができ、絶縁ブッシュ84の内部に空洞841が設けられ、導電性ジョイント82が空洞841内に位置する。絶縁ブッシュ84は導電性ジョイント82を保護する機能を発揮し、導電性ジョイント82に対する優れる絶縁、密封効果を有する。絶縁ブッシュ84はポールプレート83に接続され、絶縁ブッシュ84とポールプレート83とは、ポール81と導電性ジョイント82とを保護する機能を発揮する。これにより、電気コネクタの安全性及び安定性が向上する。好ましくは、絶縁ブッシュ84はポールプレート83に係合して接続され、これにより、絶縁ブッシュ84がポールプレート83に着脱可能に接続されることが容易になる。
【0077】
絶縁ブッシュ84に蛇腹部842を設けることができる。絶縁ブッシュ84の外面の蛇腹部842によって絶縁ブッシュ84が優れる湾曲柔軟性を有するようになり、絶縁ブッシュ84の変形能力が向上し、導電性ジョイント82に対する絶縁ブッシュ84の絶縁、密封効果が向上する。
【0078】
図5、
図6、
図7及び
図8に示されるように、導電性ジョイント82は第2接点823をさらに有することができ、フレキシブル部材821の両端は第1接点822及び第2接点823にそれぞれ接続される。そして、導電性ジョイント82は、第1接点822によってポール81に電気的に接続され、第2接点823によって高電圧ピン631に電気的に接続される。導電性弾性体は、第3導電性スプリング8231であってもよく、第3導電性スプリング8231は、高電圧ピン631と第2接点823との間に押し付けられて設けられる。これにより、高電圧ピン631と導電性ジョイント82との電気的接続の安定性が向上する。ポール81と第1接点822との間にも少なくとも一つの第2導電性スプリング8221を圧着することができる。第2導電性スプリング8221によってポール81と第1接点822とのフローティング接続が実現され、ポール81と導電性ジョイント82との電気的接続の安定性が向上する。
【0079】
ポール81と導電性ジョイント82との電気的接続の安定性、及び導電性ジョイント82と高電圧ピン631との電気的接続の安定性を強化する効果を達成するために、第2電気接続部812に第1空洞部8121を設けることができる。第1接点822が第1空洞部8121に挿入され、第1接点822の外壁面に少なくとも一つの第1スプリング用環状溝が設けられ、第2導電性スプリング8221が第1スプリング用環状溝に押し付けられて設けられ、且つ第2導電性スプリング8221が第1空洞部8121と第1スプリング用環状溝との間に押し付けられて設けられる。これにより、第2導電性スプリング8221がポール81と導電性ジョイント82との間に効果的に押圧されて取り付けられ、電気的接続がより安定になる。同様に、高電圧ピン631と導電性ジョイント82とは、ソケットを介して接続することができ、ソケットの両端にそれぞれ第2空洞部が設けられ、高電圧ピン631及び第2接点823は、ソケットの両端の第2空洞部にそれぞれ挿入され、高電圧ピン631と第2接点823との外壁面のそれぞれに少なくとも一つの第2スプリング用環状溝が設けられ、第3導電性スプリング8231は、第2スプリング用環状溝に押し付けられて設けられ、且つ第3導電性スプリング8231は、第2空洞部と第2スプリング用環状溝との間に押し付けられて設けられる。これにより、第3導電性スプリング8231の取り付け強度が効果的に向上し、電気的接続がより安定になる。
【0080】
フレキシブル部材821は空洞体8211を有し、空洞体8211の両端が第1接点822及び第2接点823にそれぞれ接続され、空洞体8211はフレキシブル導電材料で作製することができる。導電性ジョイント82の使用時に、空洞体8211は、引き伸ばしたり、又は圧縮したりすることができるとともに、径方向にねじることができるため、導電性ジョイント82と、ポール81及び高電圧ピン631との接続の軸方向、径方向などの各角度の相対的変位の変化に適応することができる。そして、相対的変位の変化による導電性ジョイント82の電気的接続性能の低下が避けられ、高電圧アセンブリ63の電気的接続の安定性が大きく向上する。空洞体8211は、第1接点822と第2接点823とに圧接又は溶接されることが好ましい。これにより、導電性ジョイント82の構造の接続強度が強化され、導電性ジョイント82の電気的接続の安定性が確保される。
【0081】
ここで、空洞体8211は、複数のフレキシブル導電性バーによって囲まれた略球状の弾性空洞体であってもよいし、空洞体8211は、格子状のフレキシブル導電性部材によって囲まれた略球状の弾性空洞体であってもよい。空洞体8211は、金属リード線をクロスして織られた略球状の弾性空洞体であるか、又は金属導電性バンドを引き伸ばして形成された略球状の弾性空洞体であってもよい。
【0082】
フレキシブル部材821は、スプリング8212をさらに有することができる。スプリング8212は、空洞体8211内に位置し、且つスプリング8212は、第1接点822と第2接点823との間に位置し、スプリング8212の両端は、溶接や圧接によって第1接点822および第2接点823にそれぞれ接続固定することができる。スプリング8212によって導電性ジョイント82の構造強度を効果的に強化することにより、フレキシブル部材821の両端では相対的変位が変化した時にも導電性ジョイント82の電気的接続効果を確保することができると同時に、スプリング8212は、導電機能を有するため、第1接点822と第2接点823との電気的接続の安定性がさらに向上する。
【0083】
実施例3
図9及び10に示されるように、本実施例は、交換によって取り外された電気自動車のバッテリの充電作業を行うためのものである。本実施例に係る電気コネクタは、一般的に、ベースプレート90と、フローティングプレート100とを備えている。ベースプレート90は、中空のベースプレート取付口91を有する。フローティングプレート100は、弾性部材110によってベースプレート90の表面に可動に取り付けられ、フローティングプレート100には、電気的接続するための弾性ポール120が取り付けられる。
【0084】
電気コネクタを使用して充電対象バッテリを充電する場合、弾性ポール120が充電対象バッテリの充電インターフェイスに差し込むことによって、弾性ポール120は、充電対象バッテリと接触した後、一定の伸縮弾性を保って接触点の接触効果を向上させることができる。また、フローティングプレート100が外力の作用を受ける場合、弾性部材110の制御によってベースプレート90に対して一定の平行変位を実現することができ、これにより、弾性ポールの接続効果が向上すると同時に、剛性損傷が避けられる。
【0085】
弾性部材110は、フローティングプレート100が受ける力が均一になるように、ベースプレート90の取付口91の周囲に対称的に設置することができる。本実施例の一実施形態では、弾性ポール120は、ベースプレート90に垂直な圧力を受けるために用いられるが、弾性部材110は、弾性ポール120にベースプレート90に平行な圧力を受けさせることができる。これにより、弾性ポールの垂直及び水平方向での弾性接続が実現され、電気コネクタの適応範囲が大きくなる。
【0086】
図11に示されるように、本実施例の一実施形態においては、弾性部材110の取り付けは、以下のような構造を採用することができる。
ベースプレート90とフローティングプレート100との辺縁に弾性部材110を取り付けるためのクランプ座92が設置される。
クランプ座92は、ベースプレート90の取付口91の周囲に設置された第1固定ブロック921と、フローティングプレート100に設置され、且つ第1固定ブロック921の位置に対向する第2固定ブロック922と有する。弾性部材110の両端は、第1固定ブロック921及び第2固定ブロック922にそれぞれ接続されており、両者によってクランプされて固定され、フローティングプレート100全体は、対称的に配置された弾性部材110によってベースプレート90に可動にクランプされる。
【0087】
具体的には、第1固定ブロック921と第2固定ブロック922とは、ベースプレート90自体とおよびフローティングプレート100自体の構造によって形成することができ、且つ第1固定ブロック921と第2固定ブロック922とは、弾性部材110を収容するために、一定の距離をあけている。本実施形態における弾性部材110は、スプリング又はロール状の弾性鋼板であってもよい。スプリングを採用する場合、その両端は、それぞれ第1固定ブロック921及び第2固定ブロック922に挿入することができる。ここで、第1固定ブロック及び第2固定ブロックにスプリングを嵌めるために、第1固定ブロック921と第2固定ブロック922とのサイズは、スプリングの内径より小さい。また、第1固定ブロック921と第2固定ブロック922との位置を対向させるために、第1固定ブロック921又は第2固定ブロック922は、相手の位置に応じて折り曲げて両者を同一平面にあるようにすることができる。弾性部材110の取り付けを容易にするために、第1固定ブロック921及び第2固定ブロック922が設置されたベースプレート90及びフローティングプレート100にも対応する溝923を設置することができる。
【0088】
本実施例の一実施形態においては、フローティングプレート100がベースプレート90に対してフローティングすることを容易にするために、フローティングプレート100のベースプレート90に面する側に複数のバンプを設けることができ、フローティングプレート100はベースプレート90から一定の距離をあけている。
【0089】
さらに、本実施例の一実施形態においては、フローティングプレート100及びベースプレート90にそれぞれ第1固定穴94,102を設置することができる。第1固定穴94,102内には、両者を制限するガイド部材95が取り付けられ、ガイド部材95は、ガイドスリーブとガイドネジとを有し、ガイドスリーブ95がベースプレート90に取り付けられ、ガイドねじがフローティングプレート100を貫通してガイドスリーブ95にねじ接続される。ここで、ベースプレート90に位置するガイドスリーブ95の第1固定穴内に位置する部分の直径は、第1固定穴102の直径より小さく、ガイドスリーブ95の第1固定穴の外側に位置する他端の直径は、第1固定穴102の直径より大きい。ガイドネジは、雄ねじ又は雌ねじでガイドスリーブ95の第1固定穴内に位置する部分に接続固定される。
【0090】
ガイド部材95は、フローティングプレート100をベースプレート90に接続するために用いられ、且つ接続後のフローティングプレート100は、ベースプレート90に対してスライドしかできない。すなわち、第1固定穴94,102の直径範囲内のみで移動することができる。また、第1固定穴94,102の数は、複数あり、且つフローティングプレート100の周囲に対称的に配置することができる。また、他の実施形態では、ガイド部材95はリベットであってもよい。
【0091】
図11及び
図12に示されるように、本実施例の一実施形態においては、フローティングプレート100の中間部に中空のフローティングプレート取付口103を設置することができる。取付口103には、弾性ポール120を取り付けるための専用のポール取付プレート130が固定されている。独立して設置されたポール取付プレート130によって弾性ポール120を容易に取り付けることができると同時に、電気コネクタ全体の取り外しおよびメンテナンスが容易になる。ポール取付プレート130とフローティングプレート100とは、固定して接続することができる。例えば、フローティングプレート100及びポール取付プレート130には、固定部材が貫通する第2固定穴104,131がそれぞれ設置され、ベースプレート90の第2固定穴104,131に対応する位置には、固定部材を収容する収容孔95が設置される。ここでの固定部材は、ねじとナットの構造であってもよい。第2固定穴104,131は、ポール取付プレート130の四隅に配置することができる。また、固定部材がフローティングプレート100のベースプレート90に対するスライドに影響することを避けるために、固定部材の収容孔に対する移動量は、少なくとも第1固定穴94,102の移動量と同じである。
【0092】
図12、
図13、
図14及び
図15に示されるように、さらに、本実施例の一実施形態においては、
ポール取付プレート130の中間部には、弾性ポール120側に突出するボス132を設置することができる。
ポール取付プレート130のフローティングプレートを貫通した他側には、ボス132に向かって凹んでいる溝を有し、溝の表面に閉塞プレート133が取り付けられ、閉塞プレート133とボス132との間には、弾性ポール120を収容するための収容空間134が形成されている。
【0093】
本実施例の一実施形態において、ボス132は、プレスで直接にポール取付プレート130に形成することができる。閉塞プレート133のボス132に向かう側には、収容空間134と形状が一致するスナップボス1331を設置することができ、閉塞プレート133は、スナップボス1331が収容空間134に挿入するによってポール取付プレート130に係止される。ボス132の構造は、弾性ポール120と充電対象バッテリの充電ジャックとの接続により適している。
【0094】
図16に示されるように、本実施例の一実施形態においては、充電対象バッテリへの弾性ポール120の差し込みを容易にするために、ポール取付プレート130に弾性ポール120と充電対象バッテリの充電ジャックとの接触位置を制限する位置決めコラム135を設置することができる。位置決めコラム135は、二つ設置することができ、それぞれボス132の両側に取り付けることができ、位置決めコラム135の高さは、弾性ポール120の高さより大きい。電気コネクタが充電対象バッテリと接触する場合、位置決めコラム135は、先に充電対象バッテリの対応する固定穴に挿入され、その後、弾性ポール120は、充電対象バッテリの充電ジャックに差し込まれる。位置決めコラム135は、差し込まれた弾性ポールが水平方向の力の影響を受けるのを防ぐこともできる。
【0095】
図17に示されるように、本実施例の一実施形態においては、位置決めコラム135の一端が
ポール取付プレート130に固定接続することができ、例えば、雄ねじを有するねじ端1331である。他端が容易に差し込めるテーパ端1352であり、両端間にポール本体から突出するバッフル1353を設置することができ、バッフル1353は、位置決めコラム135のねじ込む高さを制限することができる。
【0096】
図18に示されるように、本実施例の一実施形態においては、弾性ポール120は、ポール本体121とスプリング122とを有することができる。弾性ポール120は、ポール取付プレートに取り付けられ、ポール取付プレートには、弾性ポール120が貫通する取付穴を有する。
【0097】
ポール本体121の一端が、バッテリと接触する電気接触端1211であり、他端が、電力供給線に接続するケーブル接続端子1212であり、ポール本体121の外面に環状溝1213が設置されている。ここで、電気接触端1211は、接触面積を増大させるために、平面形状とすることができる。環状溝1213は、制限部材を取り付けるために用いることができ、その結果、弾性ポール120がポール取付プレートに制限的に取り付けられる。制限部材はスナップリングであり、環状溝1213に嵌めたスナップリングの外径は、ポール本体の外径より大きく、これにより、スプリングがポール本体に制限されるとともに、スプリングとスナップリングとの協力によってポール本体がポール取付座にフローティングして取り付けられる。
【0098】
スプリング122は、ポール本体121の外面に嵌められるとともに、ポール取付プレートの取付穴内に制限的に取り付けられ、ポール本体121の接触端1211が押圧された時に押圧方向とは反対の弾性力を発生する。本実施例の一実施形態では、ポール本体121はポール取付プレートに可動に取り付けられ、環状溝1213に係止された制限部材によって制限されて取り付け位置から抜けることができないと同時に、スプリング122は、ポール取付座の協力によって、常にポール本体121に現在の状態を維持する弾性力を加えることができる。ポール本体121が充電対象バッテリの充電ジャックと接触する場合、力を受けると引き込むことができ、ハードコリジョンを低減するとともに、優れる接触効果も保つことができる。
【0099】
本実施例の一実施形態においては、充電ケーブルの取り付けを容易にするために、ケーブル接続端子1212にポール本体121の軸中心線方向に沿って凹んでいるケーブルクランプ溝1214を設置することができる。充電ケーブルは、ケーブルクランプ溝1214に挿入されて対応するポール本体121に接続することができる。
【0100】
本実施例の一実施形態においては、環状溝1213に係止された制限部材は、開口したC状のスナップリング1215であってもよい。スナップリング1215の外径は、ポール本体121の直径より大きく、内径は、環状溝1213の直径と同じである。スナップリング1215が対応する環状溝1213内に係止された後、ポール本体121のスナップリング1215が取り付けられた一端は、取付穴の他端から離脱することができない。
【0101】
図19及び
図20に示されるように、本実施例の一実施形態においては、高電圧ポール123及び低電圧ポール124は、それぞれボス132に取り付けられ、低電圧ポール124は複数であり、高電圧ポールは二つであり、且つ低電圧ポールの両側に対向して設置される。
【0102】
本実施例の一実施形態においては、ボス132に階段構造を有する高電圧取付穴56を設置することができる。高電圧ポール123の形状は高電圧取付穴56の形状に対応しており、且つ高電圧取付穴56内に挿入することができ、挿入された高電圧ポール123は、スプリング122と環状溝1213に係止されたスナップリング1215とによって高電圧取付穴56内に制限される。
【0103】
図21に示されるように、具体的な取り付け構造は、以下に示される。
高電圧取付穴136は、第1取り付けセグメント1361と第2取り付けセグメント1362とを有し、第2取り付けセグメント1362の直径は、第1取り付けセグメント1361の直径より小さく、高電圧ポール123の電気接触端が位置するポール本体の直径は、ケーブル接続端子が位置するポール本体の直径より大きい。ここで、ケーブル接続端子が位置するポール本体は縮径セグメント1232であり、電気接触端が位置するポール本体は直径保持セグメント1231である。高電圧ポール123が高電圧取付穴136に挿入された後、直径保持セグメント1231が第1取り付けセグメント1361に対応し、縮径セグメント1232が第2取り付けセグメント1362に対応し、且つ縮径セグメント1232は、第2取り付けセグメント1362に挿入された後、端部を露出させる。環状溝1213は、露出したケーブル接続端子の端部に設置され、スプリング122は、高電圧取付穴内に位置する縮径セグメント1232に嵌められるとともに、第2取り付けセグメント1362と直径保持セグメント1231とによって第1取り付けセグメント1361内に制限されて圧縮状態になる。高電圧ポール123は、スプリング122の弾性力によって高電圧取付穴136の外部に移動しようとするが、環状溝1213に係止されたスナップリング1215によって阻止される。高電圧ポール123が垂直方向の圧力を受ける場合、その直径保持セグメント1232は、第1取り付けセグメント1361内を移動して、スプリング122を押圧する。
【0104】
図22に示されるように、本実施例の一実施形態においては、ポール取付プレート130のボス132と閉塞プレート133との対応する位置にそれぞれ直径が同じな低電圧取付穴137が設置されている。低電圧ポール124の電気接触端とケーブル接続端子とは、それぞれボス132と閉塞プレート133とを貫通している。スプリング122は、低電圧取付穴137内に位置する低電圧ポール124のポール本外に取り付けられ、低電圧ポール124の環状溝1213は二つあり、且つそれぞれ低電圧ポール124の閉塞プレート133を貫通する一端と低電圧取付穴137内に位置するポール本体とに設置される。
【0105】
本実施例の一実施形態においては、低電圧ポール124は、直径が一定の円柱である。ボス132と閉塞プレート133とに位置する低電圧取付穴137の直径は、同じである。低電圧ポール124がボス132と閉塞プレート133との低電圧取付穴137内に挿入された後、閉塞プレート133に露出する一端の環状溝1213には、対応するスナップリング1215が係止される。そして、低電圧ポール124がボス132に向かう方向に逃げないように制限し、取付穴137内に位置するポールの他方の環状溝1213がスナップリング1215に係止された後、閉塞プレート133とスナップリング1215との間に位置するスプリング122をクランプすることができる。その結果、スプリング122が、閉塞プレート133によって加えられた圧力を利用することにより、低電圧ポール124が一定の垂直圧力を受けるとともにボス132に露出する状態を保つことができる。
【0106】
本実施例の一実施形態においては、高電圧ポール123は、二つ設置し、且つそれぞれボス132の両端に位置することができ、低電圧ポール124は、複数設置し、且つ二つの高電圧ポール123間に配置することができる。例えば、本実施形態の低電圧ポール124は、上、中、下の3列が設けられ、7、6、7の数で配置されている。
【0107】
実施例4
図23、
図25及び26に示されるように、本実施例によって開示された電気自動車用のバッテリ充電ボード140は、一般的に、上部フレームアセンブリ141と、下部フレームアセンブリ142と、フローティング充電プレート143とを有する。
【0108】
上部フレームアセンブリ141は、充電対象バッテリを載置するためのものであり、バッテリを支持する上部フレーム1411を有する。下部フレームアセンブリ142は、上部フレーム1411を弾性的に支持するためのものであり、下部フレーム1421と下部フレーム1421の上面に設けられた弾性装置145とを有する。弾性装置145によって、上部フレーム141にバッテリが置かれた後、バッテリの重力の作用で上部フレームが所定の距離でフローティングして下方に移動することができる。フローティング充電プレート143は、バッテリを充電するためのものであり、上部フレーム1411の上面の一端に取り付けられ、上部フレーム1411と下部フレーム1421とに同時に可動に接続される取付座1432と、取付座1432に取り付けられ、バッテリとの挿入接続が形成されるフローティング電気コネクタ1431とを有する。取付座1432は、上部フレーム1411が下方に移動する時に、それに伴って同期に移動することができ、これにより、フローティング電気コネクタ1431と、所定の位置まで下方に移動したバッテリとの挿入接続が自動的に実現される。
【0109】
本実施例の一実施形態においては、相互接続された上部フレームアセンブリと、下部フレームアセンブリと、フローティング充電プレートとによってバッテリが載置された後に自動的に移動して充電されることを実現し、相互に移動する3者の移動中の協力によって、フローティング充電プレートと充電対象バッテリとの挿入接続が自動的に実現され、さらに充電対象バッテリの自動充電が実現される。本実施例の一実施形態においては、電気自動車のバッテリの自動充電を完全に実現することができ、手動による介入を必要とせず、充電プロセス全体の自動化処理プロセスを向上させることができ、充電効率を向上させることができる。
【0110】
本実施例の一実施形態においては、具体的には、弾性装置145は、油圧、気圧又は電動制御装置であってもよく、上部フレーム1411は、バッテリが載置された後所定の位置に移動することができればよい。本発明の他の実施形態においては、弾性装置145は、圧縮スプリング1451を採用してもよく、スプリング1451の弾性力とバッテリの重さとの関係を選択することによって、バッテリを制御して所定の位置まで下方に移動させる効果を達成することができる
【0111】
さらに、本実施例の一実施形態においては、弾性装置145は、スプリングを採用する場合、上部フレーム1411の下面と下部フレーム1421の上面とにスプリング1451を制限する固定筒1452をそれぞれ設置することができる。圧縮スプリング1451の両端は、二つの固定筒1452内にそれぞれ取り付けられ、固定筒1452は、上部フレーム1411が下方に移動する時にスプリング1451との接続から外れることを防ぐことができる。
【0112】
図24に示されるように、本実施例の一実施形態においては、バッテリの載置を容易にするために、上部フレームアセンブリ141の上方にバッテリの移動を制限する支持板149を取り付けることができる。支持板149は、上部フレーム1411の上面に可動に載置され、支持板149は、中空の貫通孔を有することができる。具体的な載置方式は、支持板149の下面に二つの相互平行なL字型直角取り付けバー1491が設置され、上部フレームアセンブリ141の上面に階段状の係合板1412が設置される。そして、直角取り付けバー1491は、一方の直角辺によって支持板149の下面に固定され、他方の直角辺が、支持板149と平行になり、二つの直角取り付けバー1491の方向は反対である。
【0113】
係合板1412の階段の高さは、直角取り付けバー1491の高さと同じであり、載置された支持板149は、直角取り付けバー1491によって係合板1412に係合される。そして、二つの直角取り付けバー1491は、それぞれ一方の直角辺によって係合板1412の対応する階段に置くことにより、支持板149が横方向に移動することを防止することができ、制限された移動方向は、フローティング充電プレート143の移動方向に対応するため、バッテリが下方に移動する時にフローティング電気コネクタ1431とのの挿入接続のミスを防止することができる。
【0114】
本実施例の一実施形態においては、バッテリが充電中に移動するのを防止するために、上部フレーム1411と下部フレーム1421との間にバッテリが載置された後上部フレーム1411が下部フレームに対して移動するのを制限する制限装置147を設置することができる。
【0115】
本実施例の一実施形態においては、制限装置147は、上部フレーム1411の下面に設置されるテーパ位置決めロッド1471と、下部フレーム1421の上面に設置されるとともに、テーパ位置決めロッド1471の位置に対応するテーパ位置決めベース1472と有することができる。バッテリが上部フレーム1411を押し下げる場合、上部フレーム1411の底部のテーパ位置決めロッド1471は、下部フレーム1421の頂部のテーパ位置決めベース1472内に挿入することができるため、上部フレーム1411が充電中に移動することが防止される。上部フレームの下面に複数のテーパ位置決めロッド1471を設置し、下部フレームの上面に複数のテーパ位置決めベース1472を設置することができる。
【0116】
本実施例の一実施形態においては、上部フレーム1411が弾性装置145の制御から逃げることを防止するとともに、上部フレーム1411の移動方向を制限するために、下部フレームアセンブリ142に上部フレームアセンブリ141が下降する時の移動軌道を制限する制限装置144を設置することができ、さらに、上部フレーム1411が上下に移動する幅も制限することができる。制限装置144は、下部フレーム1421に取り付けられ縦方向のスライド溝1442を有する制限板1441と、上部フレーム1411に設置され縦方向のスライド溝1442に挿入する制限ロッド1443とを有する。
【0117】
制限板1441は、下部フレーム1421の周囲に設置され、その縦方向のスライド溝1442は、下部フレーム1421に垂直であり、上部フレーム1411の制限ロッド1443は、制限板1441に対応する位置に設置され、且つそれぞれ縦方向のスライド溝1442内に挿入される。上部フレーム1411にバッテリが載置されてない場合、上部フレーム1411は、弾性装置145によって持ち上げられ、制限ロッド1443は縦方向のスライド溝1442の頂端に位置する。上部フレーム1411にバッテリが載置された後、縦方向のスライド溝1442によって制限ロッド1443が制限され、上部フレーム1411が縦方向のスライド溝1442に沿ってのみ移動することができ、上部フレーム1411の移動方向が制限される。上部フレームの辺縁に複数の制限板を設置することによって、制限効果を向上させることができ、また、本実施例の一実施形態は、制限装置147の制限効果及びフローティング充電プレート143の挿入接続の効果を向上させることもできる。
【0118】
本実施例の一実施形態においては、取付座1432が上部フレーム1411と同期に動作して所定の位置に到達することができるようにするため、取付座1432は、スライドレール装置146を介して上部フレーム1411に接続され、位置決め装置148を介して下部フレーム1421に接続することができる。ここで、スライドレール装置146は、上部フレーム1411がバッテリによって押し下げられた時に取付座1432の上部フレームに沿ったバッテリへの移動を制限するために用いられ、移動により、取付座1432のフローティング電気コネクタ1431が、下降したバッテリと自動的に電気的接触することができる。位置決め装置148は、フローティング充電プレートをガイドして、バッテリとともに移動させて、バッテリの表面の電気的接続機構と位置合わせさせるために用いられる。
【0119】
本実施例の一実施形態においては、具体的なスライドレール装置146が提供され、スライドレール装置146は、取付座1432の下面に取り付けられ、スナップ溝を有するスライドブロック1462と、上部フレーム1411の端部に取り付けられたスライドレール1461とを有することができる。取付座1432は、スライドブロック1462のスナップ溝によってスライドレール1461に嵌め込まれて上部フレーム1411にスライド可能に接続される。上部フレーム1411が下降する時に、スライドレール1461は、スライドブロック1462を押し下げる押圧力を発生する。これにより、取付座1432が方向決め装置148の制限でスライドレール1461に沿って移動し、取付座1432がスライドレール1461の他端まで移動した時に、そのフローティング電気コネクタ1431と上部フレーム1411のバッテリとの挿入接続が形成される。
【0120】
本実施例の一実施形態は、方向決め装置148を提供する。
方向決め装置148は、取付座1432の下面に設置され、プーリ1484を有するプーリベース1483と、下部フレーム1421の上面に取り付けられ、傾斜溝1482を有する方向制限ベース1481と備える。傾斜溝1482の傾斜方向は、スライドレール1461の方向と同じである。プーリベース1483は、二つの平行なプレートであってもよく、プーリ1484は、二つのプレート間に垂直に接続される。取付座1432が上部フレーム1411と同期して移動して下降する時に、プーリ1484は、方向制限ベース1481の傾斜溝1482に沿って移動する。傾斜溝1482の傾斜角度は、取付座1432がスライドして下方に移動する時の移動軌跡と同じであり、取付座1432の移動がバッテリとの挿入接続の軌道からずれないようにすることができる。
【0121】
以上、本発明の具体的な実施形態を説明したが、当業者であれば、上記実施形態が単に一例の説明に過ぎず、本発明の保護範囲が添付の特許請求の範囲によって限定されることを理解すべきである。当業者は、本開示の趣旨および本質から逸脱することなく、実施形態について様々な変更および修正を行うことができるが、これらの変更および修正は本発明の保護範囲内にも含まれる。