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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-10
(45)【発行日】2022-01-13
(54)【発明の名称】空気調和装置
(51)【国際特許分類】
   F24F 1/0043 20190101AFI20220105BHJP
   F24F 1/03 20190101ALI20220105BHJP
   F24F 13/32 20060101ALI20220105BHJP
【FI】
F24F1/0043
F24F1/03
F24F13/32
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2020066033
(22)【出願日】2020-04-01
(62)【分割の表示】P 2018535694の分割
【原出願日】2017-08-22
(65)【公開番号】P2020118442
(43)【公開日】2020-08-06
【審査請求日】2020-04-21
(31)【優先権主張番号】P 2016166172
(32)【優先日】2016-08-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】505461072
【氏名又は名称】東芝キヤリア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001737
【氏名又は名称】特許業務法人スズエ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】日野 尚宣
(72)【発明者】
【氏名】尾崎 健
(72)【発明者】
【氏名】田辺 厚
(72)【発明者】
【氏名】寺崎 明
【審査官】町田 豊隆
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-270960(JP,A)
【文献】特開2000-337674(JP,A)
【文献】特開平06-117664(JP,A)
【文献】特開2012-137237(JP,A)
【文献】特公昭61-054137(JP,B2)
【文献】特開平05-099443(JP,A)
【文献】特開平10-141698(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2005/0034472(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 1/0043
F24F 1/03
F24F 13/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
空調すべき空間の基礎構造体の少なくとも一つの面に取り付けられるサポートフレームと、
前記基礎構造体の前記面と向かい合い、かつ、前記基礎構造体に沿うように前記サポートフレームに支持され、冷媒と空気との間で熱交換を行なう熱交換器および送風機を有するとともに、熱交換用の空気を吸い込む吸込口が形成された複数の室内ユニットと、
前記サポートフレームに取り付けられ、前記室内ユニットと前記基礎構造体の前記面との間に前記空間から区画された空気通路を規定する複数の外装パネルと、
前記空気通路に臨むように設けられたフィルタと、
前記基礎構造体の前記面のうち、前記サポートフレームが取り付けられる領域を覆い、前記空気通路に露出されるとともに、前記空気通路の内壁面の一部を構成するカバーと、
を含み、
前記サポートフレームは、前記基礎構造体の前記面に前記カバーとともに固定された第1のフレーム要素と、前記第1のフレーム要素よりも前記基礎構造体の前記面から離れて前記面と平行に配置された第2のフレーム要素と、複数の前記室内ユニットを連結して前記第2のフレーム要素に取り付けられたサブフレームと、を備え、
前記室内ユニットの前記吸込口が前記空気通路に開口され、前記室内ユニットの前記送風機が作動した状態では、前記空間の空気が前記フィルタを介して前記空気通路に吸い込まれる空気調和装置。
【請求項2】
前記サポートフレームは、前記基礎構造体の高さ方向に沿って延びているとともに、前記サポートフレームに複数の前記室内ユニットが前記高さ方向に一列に並んで支持された請求項1に記載の空気調和装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、例えばスポット空調に好適する室内ユニットを備えた空気調和装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば大規模な生産工場では、工場の建屋内に分散した複数の作業エリアを局所的に冷・暖房する空気調和装置が用いられている。この種の空気調和装置は、温度や湿度が調整された空気を作業エリアに向けて吹き出す複数の室内ユニットを備えている。室内ユニットは、例えば建屋の骨格となる柱を利用して作業エリアに設置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特公昭61-54137号公報
【文献】特公平7-62588号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
複数の室内ユニットを柱に設置するに際して、最近、専用のフレームを用いて室内ユニットを支えるようにした空気調和装置が開発されている。フレームは、柱を取り囲むような形態で柱の外周部に固定されている。
【0005】
ところが、作業エリアに位置する柱には、例えば配電盤、照明器具あるいは消火栓のような各種の機器類が取り付けられていることが多い。そのため、機器類が取り付けられている柱に対しては、当該機器類が邪魔となって室内ユニットを支えるフレームを組み付けることが困難となる。
【0006】
この結果、室内ユニットを設置し得る柱が制約されてしまい、室内ユニットを設置する際の自由度が失われるのを否めない。
【0007】
本発明の目的は、室内ユニットを基礎構造体に設置する際の自由度が向上し、汎用性に優れた空気調和装置を得ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
実施形態によれば、空気調和装置は、サポートフレームと、複数の室内ユニットと、複数の外装パネルと、フィルタと、カバーとを含んでいる。前記サポートフレームは、空調すべき空間の基礎構造体の少なくとも一つの面に取り付けられている。前記室内ユニットは、前記基礎構造体の前記面と向かい合い、かつ、前記基礎構造体に沿うように前記サポートフレームに支持され、冷媒と空気との間で熱交換を行なう熱交換器および送風機を有するとともに、熱交換用の空気を吸い込む吸込口が形成されている。前記外装パネルは、前記サポートフレームに取り付けられ、前記室内ユニットと前記基礎構造体の前記面との間に前記空間から区画された空気通路を規定する。前記フィルタは、前記空気通路に臨むように設けられている。前記カバーは、前記基礎構造体の前記面のうち、前記サポートフレームが取り付けられる領域を覆い、前記空気通路に露出されるとともに、前記空気通路の内壁面の一部を構成する。前記サポートフレームは、前記基礎構造体の前記面に前記カバーとともに固定された第1のフレーム要素と、前記第1のフレーム要素よりも前記基礎構造体の前記面から離れて前記面と平行に配置された第2のフレーム要素と、複数の前記室内ユニットを連結して前記第2のフレーム要素に取り付けられたサブフレームとを備える。前記室内ユニットの前記吸込口が前記空気通路に開口され、前記室内ユニットの前記送風機が作動した状態では、前記空間の空気が前記フィルタを介して前記空気通路に吸い込まれる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、第1の実施形態に係る空気調和装置の配管系統を示す回路図である。
図2図2は、第1の実施形態で用いる室内ユニットを正面の方向から見た斜視図である。
図3図3は、室内ユニットを背面の方向から見た斜視図である。
図4図4は、室内ユニットの内部構造を分解して示す斜視図である。
図5図5は、室内ユニットの正面図である。
図6図6は、室内ユニットから吹き出す空気の流れ方向を示す室内ユニットの断面図である。
図7図7は、第1の実施形態において、室内機アッセンブリを柱に設置した状態を示す斜視図である。
図8図8は、第1の実施形態において、建屋の柱にサポートフレームを固定した状態を示す斜視図である。
図9図9は、第1の実施形態において、建屋の柱にサポートフレームを介して室内ユニットを設置した状態を示す断面図である。
図10図10は、第1の実施形態において、建屋の柱に第1 のフレーム要素の下部構造体を固定した状態を示す斜視図である。
図11図11は、第1の実施形態において、建屋の柱に第1のフレーム要素の下部構造体および上部構造体を固定した状態を示す斜視図である。
図12図12は、第1の実施形態において、サポートフレームの第1 のフレーム要素に第2のフレーム要素を結合した状態を示す斜視図である。
図13図13は、第1の実施形態において、第2のフレーム要素の上部構造体に複数の室内ユニットを一台ずつ取り付ける過程を示す斜視図である。
図14図14は、第1の実施形態において、第2のフレーム要素の上部構造体に四台の室内ユニットを一列に並べて取り付けた状態を示す斜視図である。
図15図15は、第2の実施形態において、第2のフレーム要素の上部構造体に四台の室内ユニットを一列に並べて取り付けた状態を示す斜視図である。
図16図16は、第2の実施形態において、四台の室内ユニットが取り付けられた第2のフレーム要素の上部構造体を柱に固定された第1のフレーム要素に組み付けた状態を示す斜視図である。
図17図17は、第3の実施形態において、四台の室内ユニットおよび複数のサイドパネルが取り付けられたサポートフレームを柱に固定する状態を示す斜視図である。
図18図18は、第3の実施形態において、四台の室内ユニットおよび複数のサイドパネルが取り付けられたサポートフレームを柱に固定した状態を示す斜視図である。
図19図19は、第3の実施形態において、室内機アッセンブリを柱に設置した状態を示す斜視図である。
図20図20は、第4の実施形態において、室内機アッセンブリを柱に設置した状態を示す斜視図である。
図21図21は、第5の実施形態に係る空気調和装置の配管系統を示す回路図である。
図22図22は、第5の実施形態において、第1ないし第4の室内機アッセンブリを柱に設置した状態を示す斜視図である。
図23図23は、第5の実施形態において、第1ないし第4の室内機アッセンブリを夫々サポートフレームを介して柱に設置した状態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[第1の実施形態]
以下、第1の実施形態について、図1ないし図16を参照して説明する。
【0011】
図1は、例えば生産工場、車両工場等のような大規模な空間の局所的な冷・暖房に用いる空気調和装置1の配管系統を示す回路図である。図1に示すように、空気調和装置1は、室外機2および室内機アッセンブリ3を主要な要素として備えている。
【0012】
室外機2は、例えば工場の建屋4の外に据え付けられ、冷媒を圧縮する圧縮機、熱交換器およびアキュームレータのような各種の冷凍サイクル機器を収容している。室内機アッセンブリ3は、建屋4の内部の作業エリアAに設置されている。作業エリアAは、空調すべき空間の一例である。室内機アッセンブリ3は、例えば四台の室内ユニット5を備えている。
【0013】
液配管7およびガス配管8が室外機2に接続されている。液配管7およびガス配管8は、夫々室内機アッセンブリ3に導かれている。液配管7は、三つのY形分岐ジョイント9a,9b,9cで分岐された四本の液管10a,10b,10c,10dを有している。液管10a,10b,10c,10dは、夫々室内ユニット5に接続されている。
【0014】
同様に、ガス配管8は、三つのT形分岐ジョイント11a,11b,11cで分岐された四本のガス管12a,12b,12c,12dを有している。ガス管12a,12b,12c,12dは、夫々室内ユニット5に接続されている。
【0015】
このため、室外機2で圧縮された冷媒は、室内機アッセンブリ3の室内ユニット5に分配されるとともに、室内ユニット5 から吐出された冷媒が再び室外機2 に戻されるようになっている。
【0016】
さらに、室内機アッセンブリ3は、リモートコントローラ13を備えている。室内機アッセンブリ3では、リモートコントローラ13にて室内ユニット5の運転/停止、温度設定、運転切り換え等の各種の操作が実行可能となっている。
【0017】
室内機アッセンブリ3が有する四台の室内ユニット5は、互いに共通の構成を有している。そのため、本実施形態では、一つの室内ユニット5を代表して説明する。
【0018】
図2ないし図6に示すように、室内ユニット5は、筐体20、空気熱交換器21、送風機22、制御部23およびダクト部24を主要な要素として備えている。筐体20は、奥行き寸法D、幅寸法Wおよび高さ寸法Hを有する四角い箱形の要素であって、例えば薄い鋼板により形成されている。筐体20の幅寸法Wおよび高さ寸法Hは、互いに同等であるとともに、奥行き寸法Dが幅寸法Wおよび高さ寸法Hよりも格段に小さく設定されている。したがって、筐体20は、偏平な形状を有している。
【0019】
筐体20は、ベース26、フロントカバー27、トップカバー28および仕切り板29を有している。ベース26は、起立されたバックパネル30と、バックパネル30の下端部に固定された皿状の底板31と、で構成されている。バックパネル30の略中央部には、四角い吸込口32が形成されている。底板31は、バックパネル30の下端部から筐体20の前方に向けて水平に突出されている。底板31の後端部には、ドレン口33が形成されている。ドレン口33は、筐体20の背後に突出されている。
【0020】
図4に示すように、フロントカバー27は、フロントパネル34と、一対のサイドパネル35a,35bと、を有している。フロントパネル34は、筐体20の前面を構成する要素である。フロントパネル34は、バックパネル30と向かい合うとともに、フロントパネル34の略中央部には通孔36が形成されている。さらに、フロントパネル34の下端部は、底板31の前端部に複数のねじで固定されている。
【0021】
サイドパネル35a,35bは、フロントパネル34の側縁部から90°の角度でバックパネル30に向けて延びている。サイドパネル35a,35bの後端部は、バックパネル30の両側部に複数のねじで固定されている。
【0022】
トップカバー28は、フロントパネル34の上端部およびサイドパネル35a,35bの上端部に複数のねじで固定されている。トップカバー28は、フロントカバー27の上端部とバックパネル30の上部との間の隙間を覆っている。
【0023】
図6に示すように、仕切り板29は、バックパネル30の上部とフロントカバー27の上端部との間に介在されている。仕切り板29は、筐体20の内部を第1の収容室38と第2の収容室39との二室に区画している。
【0024】
第1の収容室38は、第2の収容室39よりも容積が大きいとともに、当該第1の収容室38に筐体20の吸込口32および通孔36が開口されている。筐体20の底板31は、第1の収容室38の底を構成しており、当該底板31がドレンパンとしての機能を兼ねている。第2の収容室39は、第1の収容室38の上方に位置され、トップカバー28で覆われている。言い換えると、ねじを緩めてトップカバー28のみを取り外すことで、第2の収容室39を筐体20の外に露出させることができる。
【0025】
さらに、バックパネル30の両側部に夫々ブラケット40a,40bが固定されている。ブラケット40a,40bは、筐体20の高さ方向に延びているとともに、筐体20の側方に張り出している。
【0026】
図4ないし図6に示すように、空気熱交換器21は、第1の収容室38に収容されている。空気熱交換器21は、フラットな板状であり、複数の冷却フィン43および冷媒が流れる複数の伝熱管44を備えている。冷却フィン43は、筐体20の高さ方向に延びた細長い四角い板であり、筐体20の幅方向に互いに間隔を存して一列に並んでいる。伝熱管44は、筐体20の高さ方向および奥行方向に間隔を存して並んでいるとともに、互いに直列に接続されて複数の流路(パス)を形成している。さらに、伝熱管44は、冷却フィン43に熱的に接続されている。
【0027】
本実施形態によると、空気熱交換器21は、第1の収容室38の内部でバックパネル30に沿うように起立されている。これにより、空気熱交換器21が吸込口32を通じて筐体20の背後に露出されている。
【0028】
図6に最もよく示されるように、空気熱交換器21は、上端面21aおよび下端面21bを有している。上端面21aは、第1の収容室38の内部で仕切り板29に面している。下端面21bは、ドレンパンとしての底板31で下方から覆われている。空気熱交換器21の上端面21aおよび下端面21bは、夫々バックパネル30からフロントパネル34の方向に進むに従い下向きに傾斜されている。
【0029】
この結果、空気熱交換器21の上端面21aに結露による水滴が生じた場合、水滴は上端面21aの傾斜に伴ってバックパネル30から遠ざかる方向に流れ易くなる。同様に、空気熱交換器21の表面に生じた水滴がドレン水となって空気熱交換器21に下端部に達した場合、ドレン水は、空気熱交換器21の下端面21bの傾斜に伴ってバックパネル30から遠ざかる方向に流れ易くなる。
【0030】
したがって、ドレン水がバックパネル30の吸込口32から筐体20の外に流出する、所謂水漏れを防止することができる。
【0031】
図4に示すように、空気熱交換器21に接続された冷媒管45が第1の収容室38に収容されている。本実施形態では、第1の収容室38の内部に冷媒管45を収めるスペースを確保するため、空気熱交換器21がフロントカバー27のサイドパネル35a,35bの間で一方のサイドパネル35aの側に片寄っている。この結果、空気熱交換器21と他方のサイドパネル35bとの間にスペースが生じ、当該スペースに冷媒管45が集中して配置されている。
【0032】
図3に示すように、室内ユニット5は、冷媒管45に接続された一対の接続口46a,46bを有している。接続口46a,46bは、バックパネル30を貫通して筐体20の背後に突出されており、当該接続口46a,46bに液管10aおよびガス管12aが接続されるようになっている。
【0033】
さらに、図5に示すように、空気熱交換器21が一方のサイドパネル35aの側に片寄っていることに伴い、空気熱交換器21の中心C1は、フロントカバー27のフロントパネル34の中心C2から横にずれている。フロントパネル34に開口された通孔36の中心は、空気熱交換器21の中心C1の延長線上に位置されている。
【0034】
図4および図5に示すように、送風機22は、筐体20のフロントパネル34の中央部に支持されている。送風機22は、円筒状のケーシング50と、ケーシング50の内部に収容された羽根車51と、を主要な要素として備えている。
【0035】
ケーシング50は、第1のフランジ部52および第2のフランジ部53を有している。第1のフランジ部52は、ケーシング50の一端においてケーシング50の径方向に沿う外側に張り出している。第2のフランジ部53は、ケーシング50の他端においてケーシング50の径方向に沿う外側に張り出している。第1のフランジ部52は、通孔36に対応した位置でフロントパネル34に複数のねじで固定されている。
【0036】
羽根車51は、空気熱交換器21の中心C1の延長線上に同軸状に位置するようにケーシング50に回転自在に支持されている。羽根車51のボス部55は、羽根車51を回転させるモータ56を内蔵している。
【0037】
制御部23は、空気熱交換器21および送風機22を制御するための要素であって、筐体20の第2の収容室39に収容されている。制御部23は、例えば制御基板、リアクタおよび複数の端子台のような各種の電装品58を含んでいる。電装品58は、バックパネル30の上部に支持されている。
【0038】
図4および図6に示すように、円筒状のアタッチメント60が送風機22に取り付けられている。アタッチメント60は、一端にフランジ部61を有している。フランジ部61は、送風機22の第2のフランジ部53に複数のねじで固定されている。これにより、アタッチメント60は、送風機22のケーシング50から筐体20の前方に向けて同軸状に突出されている。
【0039】
円筒状の通気レジスター62がアタッチメント60に嵌め込まれている。通気レジスター62は、送風機22から送風される空気量を調整したり、送風方向を任意に変更するための要素であって、アタッチメント60から筐体20の前方に向けて同軸状に突出されている。
【0040】
図4および図6に示すように、ダクト部24は、円筒状の外筒65を有している。外筒65は、送風機22、アタッチメント60および通気レジスター62を連続して覆う要素であって、その軸方向に沿う一端にフランジ部66が形成されている。フランジ部66は、外筒65の周方向に連続するとともに、外筒65の径方向に沿う外側に張り出している。フランジ部66は、複数のねじでフロントパネル34に取り外し可能に支持されている。
【0041】
外筒65は、送風機22、アタッチメント60および通気レジスター62を取り囲んだ状態でフロントパネル34から筐体20の前方に向けて水平に突出されている。図6に示すように、外筒65の中心を通る軸線O1は、空気熱交換器21の中心C1を貫通している。
【0042】
外筒65の突出端は、通気レジスター62よりも筐体20の前方に位置されている。外筒65の突出端にガイド壁67が形成されている。ガイド壁67は、外筒65の周方向に連続するとともに、外筒65の径方向に沿う内側に向けて張り出している。ガイド壁67は、外筒65の突出端に円形の吹き出し口68を規定している。吹き出し口68は、通気レジスター62を介して送風機22と向かい合っている。
【0043】
図6に最もよく示されるように、ダクト部24の外筒65は、送風機22、アタッチメント60および通気レジスター62との間に通風路70を規定している。通風路70の一端は、筐体20のフロントパネル34に達している。通風路70の他端は、ガイド壁67によって閉じられている。
【0044】
通風路70の一端が臨む筐体20のフロントパネル34に複数の空気戻し孔71が形成されている。空気戻し孔71は、送風機22の周囲に位置されているとともに、筐体20の第1の収容室38に開口されている。そのため、通風路70の一端は、送風機22の上流側に連通されている。さらに、本実施形態では、通風路70に臨む外筒65の内面およびガイド壁67の内面が断熱材72で覆われている。
【0045】
図7に示すように、四台の室内ユニット5を有する室内機アッセンブリ3は、建屋4の骨格となる既存の柱80の外周部に専用のサポートフレーム81を用いて設置されている。
【0046】
柱80は、基礎構造体の一例であって、建屋4の床面Fから垂直に起立されている。本実施形態によると、柱80は、 第1ないし第4の面80a,80b,80c,80dを有する四角柱である。第1ないし第4の面80a,80b,80c,80dは、建屋4内の作業エリアAに臨むとともに、互いに異なる四方向を指向している。第1ないし第4の面80a,80b,80c,80dは、基本的に凹凸のないフラットな面であるが、数多くの孔が開いていたり、数多くの凹みが存在する場合があり得る。
【0047】
本実施形態では、柱80の第2の面80bの下部に消火栓82が配置されている。さらに、柱80の第3の面80cの下部に配電盤83が配置されている。消火栓82および配電盤83は、夫々柱80の周囲に張り出している。
【0048】
図8および図9に示すように、サポートフレーム81は、消火栓82および配電盤83を避けるように柱80の第1の面80aの下部に選択的に取り付けられている。柱80の第1の面80aのうちサポートフレーム81が取付けられる領域は、複数のカバー84で覆われている。各カバー84は、例えば四角いフラットな金属板で構成され、柱80の高さ方向に連続するように一列に並べられている。
【0049】
サポートフレーム81は、第1のフレーム要素85および第2のフレーム要素86を備えている。第1のフレーム要素85は、下部構造体87と上部構造体88とに二つに分割されている。
【0050】
第1のフレーム要素85の下部構造体87は、一対の縦桟90a,90bと、一対の横桟91a,91bと、を備えている。縦桟90a,90bは、柱80の第1の面80aの幅方向に沿う両側部に対応した位置で柱80に沿うように起立している。言い換えると、縦桟90a,90bは、第1の面80aの幅方向に間隔を存して互いに平行に配置されている。縦桟90a,90bの配置間隔は、第1の面80aの幅寸法と略一致している。
【0051】
縦桟90a,90bは、例えばL形の断面形状を有する山形鋼で構成され、互いに直交し合う第1の支持部92aおよび第2の支持部92bを含んでいる。第1の支持部92aおよび第2の支持部92bは、柱80の高さ方向に延びた細長いフラットな板状の要素である。
【0052】
一方の縦桟90aの第1の支持部92aは、柱80の第1の面80aを覆うカバー84と向かい合うように起立している。一方の縦桟90aの第2の支持部92bは、柱80の第2の面80bに連続するように起立している。同様に、他方の縦桟90bの第1の支持部92aは、柱80の第1の面80aを覆うカバー84と向かい合うように起立している。他方の縦桟90bの第2の支持部92bは、柱80の第4の面80dに連続するように起立している。
【0053】
横桟91a,91bは、例えば溝形鋼で構成されている。一方の横桟91aは、縦桟90a,90bの上端部の間に水平に架け渡されている。横桟91aの長手方向に沿う両端部は、縦桟90a,90bの上端部に例えば複数のねじ又はボルトで結合されている。
【0054】
他方の横桟91bは、縦桟90a,90bの下端部の間に水平に架け渡されている。横桟91bの長手方向に沿う両端部は、縦桟90a,90bの下端部に例えば複数のねじ又はボルトで結合されている。この結果、下部構造体87は、柱80の高さ方向に沿うような四角い枠状に組み立てられている。
【0055】
下部構造体87の横桟91a,91bは、夫々第1の面80aを覆うカバー84に突き合わされるとともに、複数のねじのような締結具93を用いて第1の面80aに固定されている。締結具93は、横桟91a,91bおよびカバー84を貫通して柱80にねじ込まれている。そのため、横桟91a,91bは、カバー84と一緒に柱80に結合されており、カバー84が柱80と横桟91a,91bとの間に介在されている。
【0056】
この結果、第1のフレーム要素85の下部構造体87は、柱80の第1の面80aに沿うような形態で建屋4の床面Fから垂直に起立した姿勢に保持されている。
【0057】
図8図9および図11に示すように、第1のフレーム要素85の上部構造体88は、一対の縦桟95a,95bと、一つの横桟96と、を備えている。縦桟95a,95bは、柱80の第1の面80aの幅方向に沿う両側部に対応した位置で柱80に沿うように起立している。言い換えると、縦桟95a,95bは、柱80の第1の面80aの幅方向に間隔を存して互いに平行に配置されている。縦桟95a,95bの配置間隔は、第1の面80aの幅寸法と略一致している。
【0058】
縦桟95a,95bは、例えばL形の断面形状を有する山形鋼で構成され、互いに直交し合う第3の支持部98aおよび第4の支持部98bを含んでいる。第3の支持部98aおよび第4の支持部98bは、柱80の高さ方向に延びたフラットな板状の要素である。
【0059】
一方の縦桟95aの第3の支持部98aは、第1の面80aを覆うカバー84と向かい合うように起立している。一方の縦桟95aの第4の支持部98bは、柱80の第2の面80bに連続するように起立している。同様に、他方の縦桟95bの第3の支持部98aは、第1の面80aを覆うカバー84と向かい合うように起立している。他方の縦桟95bの第4の支持部98bは、柱80の第4の面80dに連続するように起立している。
【0060】
横桟96は、例えば溝形鋼で構成されている。横桟96は、縦桟95a,95bの上端部の間に水平に架け渡されている。横桟96の長手方向に沿う両端部は、縦桟95a,95bの上端部に例えば複数のねじ又はボルトで結合されている。
【0061】
上部構造体88の横桟96は、第1の面80aを覆うカバー84に突き合わされるとともに、下部構造体87と同様に複数の締結具93を用いて第1の面80aに固定されている。締結具93は、横桟96およびカバー84を貫通して柱80にねじ込まれている。そのため、横桟96は、カバー84と一緒に柱80に結合されており、カバー84が柱80と横桟96との間に介在されている。
【0062】
この結果、第1のフレーム要素85の上部構造体88は、柱80の第1の面80aに沿うような形態で下部構造体87の上端から垂直に起立した姿勢に保持されている。
【0063】
さらに、本実施形態では、上部構造体88の縦桟95a,95bの下端部が下部構造体87の縦桟90a,90bの上端部の内側に嵌合されるとともに、例えば複数のねじ又はボルトで縦桟90a,90bに結合されている。これにより、下部構造体87と上部構造体88とが一体構造物として組み立てられている。
【0064】
図8および図12に示すように、第2のフレーム要素86は、下部構造体100と上部構造体101とに二つに分割されている。第2のフレーム要素86の下部構造体100は、一対の縦桟102a,102bと、一対の横桟103a,103bと、二組の支持ステー111a,111bと、を備えている。縦桟102a,102bは、第1のフレーム要素85の下部構造体87を構成する縦桟90a,90bと向かい合う位置で柱80の高さ方向に沿うように起立している。そのため、縦桟102a,102bは、互いに間隔を存して平行に配置されている。
【0065】
縦桟102a,102bは、例えばL形の断面形状を有する山形鋼で構成され、互いに直交し合う第5の支持部104aおよび第6の支持部104bを含んでいる。第5の支持部104aおよび第6の支持部104bは、柱80の高さ方向に延びたフラットな板状の要素である。
【0066】
一方の縦桟102aの第5の支持部104aは、縦桟90aの第1の支持部92aと向かい合うように起立している。一方の縦桟102aの第6の支持部104bは、縦桟90aの第2の支持部92bから離れた位置で起立している。同様に、他方の縦桟102bの第5の支持部104aは、縦桟90bの第1の支持部92aと向かい合うように起立している。他方の縦桟102bの第6の支持部104bは、縦桟90bの第2の支持部92bから離れた位置で起立している。
【0067】
横桟103a,103bは、例えば溝形鋼で構成されている。一方の横桟103aは、縦桟102a,102bの上端部の間に水平に架け渡されている。横桟103aの長手方向に沿う両端部は、縦桟102a,102bの上端部に例えば複数のねじ又はボルトで結合されている。
【0068】
他方の横桟103bは、縦桟102a,102bの下端部の間に水平に架け渡されている。横桟103bの長手方向に沿う両端部は、縦桟102a,102bの下端部に例えば複数のねじ又はボルトで結合されている。このため、下部構造体100は、柱80の高さ方向に沿う四角い枠状に組み立てられている。
【0069】
図12に示すように、支持ステー111a,111bは、夫々例えばL形の断面形状を有する山形鋼で構成されている。一方の支持ステー111aは、横桟103aと第1のフレーム要素85の下部構造体87を構成する横桟91aとの間に架け渡されている。支持ステー111aの長手方向に沿う両端部は、横桟103a,91aの上面部に例えば複数のねじ又はボルトで結合されている。
【0070】
他方の支持ステー111bは、横桟103bと第1のフレーム要素85の下部構造体87を構成する横桟91bとの間に架け渡されている。支持ステー111bの長手方向に沿う両端部は、横桟103b,91bの上面部に例えば複数のねじ又はボルトで結合されている。このため、第2のフレーム要素86の下部構造体100は、第1のフレーム要素85の下部構造体87に固定される。
【0071】
図8図9および図12に示すように、第2のフレーム要素86の上部構造体101は、一対の前側縦桟106a,106bと、一対の後側縦桟106c,106dと、一対の横桟107a,107bと、一組の支持ステー111cと、備えている。
【0072】
後側縦桟106c,106dは、第1のフレーム要素85の上部構造体87を構成する縦桟95a,95bと向かい合う位置で柱80の高さ方向に沿うように起立している。そのため、後側縦桟106c,106dは、互いに間隔を存して平行に配置されている。
【0073】
後側縦桟106c,106dは、例えばL形の断面形状を有する山形鋼で構成され、互いに直交し合う第7の支持部110aおよび第8の支持部110bを含んでいる。第7の支持部110aおよび第8の支持部110bは、柱80の高さ方向に延びたフラットな板状の要素である。
【0074】
一方の後側縦桟106cの第7の支持部110aは、縦桟95aの第3の支持部98aに面して起立している。一方の後側縦桟106cの第8の支持部110bは、縦桟95aの第4の支持部98bと並ぶように起立している。同様に、他方の後側縦桟106dの第7の支持部110aは、縦桟95bの第3の支持部98aに面して起立している。他方の後側縦桟106dの第8の支持部110bは、縦桟95bの第4の支持部98bと並ぶように起立している。
【0075】
後側縦桟106c,106dは、夫々第1のフレーム要素85の上部構造体87を構成する縦桟95a,95bに対し例えば複数のねじ又はボルトで結合されている。
【0076】
前側縦桟106a,106bは、後側縦桟106c,106dと向かい合う位置で柱80の高さ方向に沿うように起立している。そのため、前側縦桟106a,106bは、互いに間隔を存して平行に配置されている。
【0077】
前側縦桟106a,106bは、後側縦桟106c,106dと同様に、例えばL形の断面形状を有する山形鋼で構成され、互いに直交し合う第7の支持部110aおよび第8の支持部110bを含んでいる。第7の支持部110aおよび第8の支持部110bは、柱80の高さ方向に延びたフラットな板状の要素である。
【0078】
一方の前側縦桟106aの第7の支持部110aは、後側縦桟106cの第7の支持部110aと向かい合うように起立している。一方の前側縦桟106aの第8の支持部110bは、後側縦桟106cの第8の支持部110bから離れた位置で起立している。同様に、他方の前側縦桟106bの第7の支持部110aは、後側縦桟106dの第7の支持部110aと向かい合うように起立している。他方の前側縦桟106bの第8の支持部110bは、後側縦桟106dの第8の支持部110bから離れた位置で起立している。
【0079】
横桟107a,107bは、例えば溝形鋼で構成されている。一方の横桟107aは、前側縦桟106a,106bの上端部の間に水平に架け渡されている。横桟107aの長手方向に沿う両端部は、前側縦桟106a,106bの上端部に例えば複数のねじ又はボルトで結合されている。
【0080】
他方の縦桟107bは、前側縦桟106a,106bの中間部の間に水平に架け渡されている。横桟107bの長手方向に沿う両端部は、前側縦桟106a,106bの中間部に例えば複数のねじ又はボルトで結合されている。この結果、上部構造体101は、柱80の高さ方向に沿うような四角い枠状に組み立てられている。
【0081】
図8に示すように、上部構造体101の前側縦桟106a,106bの下端部は、下部構造体100の縦桟102a,102bの上端部の内側に嵌合されるとともに、例えば複数のねじ又はボルトで縦桟102a,102bに結合されている。
【0082】
図12に示すように、支持ステー111cは、前記支持ステー111a,111bと同様に、例えばL形の断面形状を有する山形鋼で構成されている。支持ステー111cは、横桟107aと第1のフレーム要素85の上部構造体88を構成する横桟96との間に架け渡されている。支持ステー111cの長手方向に沿う両端部は、横桟107a,96の上面部に複数のねじ又はボルトで結合されている。
【0083】
図8および図9に示すように、前側縦桟106a,106bは、夫々一対の支持ステー112を備えている。支持ステー112は、例えば溝形鋼で構成されている。支持ステー112は、前側縦桟106a,106bの長手方向に互いに離れているとともに、当該縦桟106a,106bに対し例えば複数のねじ又はボルトで結合されている。
【0084】
支持ステー112は、前側縦桟106a,106bから後側縦桟106c,106dに向けて水平に突出されている。支持ステー112の突出端は、後側縦桟106c,106dに対し例えば複数のねじ又はボルトで結合されている。
【0085】
この結果、第2のフレーム要素86は、支持ステー112の長さに対応した距離だけ第1のフレーム要素85から離れているとともに、縦桟102a,102bの第5の支持部104aおよび前側縦桟106a,106bの第7の支持部110aが柱80の第1の面80aと平行に配置されている。
【0086】
図8図9および図12に示すように、前側縦桟106a,106bの第7の支持部110aには、前記室内ユニット5のブラケット40a,40bを受け止める一対の固定部材120a,120bが取り付けられている。固定部材120a,120bは、例えばL形の断面形状を有する山形鋼で構成され、夫々第9の支持部121aを有している。第9の支持部121aは、柱80の高さ方向に延びたフラットな板状の要素であって、前側縦桟106a,106bの前面側に位置されている。
【0087】
図7に示すように、四台の室内ユニット5を有する室内機アッセンブリ3は、第2のフレーム要素86の上部構造体101に取り外し可能に支持されている。具体的に述べると、各室内ユニット5のブラケット40a,40bが固定部材120a,120bの第9の支持部121aに例えば複数のねじ又はボルトで固定されている。これにより、四台の室内ユニット5は、柱80の高さ方向に沿って一列に並んでいるとともに、各室内ユニット5の筐体20のバックパネル30が柱80の第1の面80aを覆うカバー84と向かい合っている。
【0088】
図9に示すように、室内ユニット5が第2のフレーム要素86の上部構造体101に固定された状態では、室内ユニット5のダクト部24が柱80の第1の面80aから遠ざかる方向に水平に突出されている。
【0089】
それとともに、四台の室内ユニット5の筐体20は、柱80の第1の面80aから離れており、筐体20のバックパネル30と第1の面80aを覆うカバー84との間に隙間Gが形成されている。隙間Gは、柱80の高さ方向に延びた細長い形状を有している。
【0090】
図7に示すように、複数のサイドパネル131、1つのフロントパネル132、1つのトップカバー133および一つのフィルタ134がサポートフレーム81に取り付けられている。サイドパネル131、フロントパネル132、トップカバー133およびフィルタ134は、夫々外装パネルの一例である。
【0091】
サイドパネル131は、第1のフレーム要素85の縦桟90a,90bの第2の支持部92bと第2のフレーム要素86の縦桟102a,102bの第6の支持部104bとの間、ならびに第1のフレーム要素85の縦桟95a,95bの第4の支持部98bと第2のフレーム要素86の前側縦桟106a,106bの第8の支持部110bとの間に跨るように、複数のねじ又はボルトでサポートフレーム81に取り付けられている。サイドパネル131は、柱80の高さ方向に沿って一列に並んでいるとともに、隙間Gを間に挟んで互いに向かい合っている。
【0092】
フロントパネル132は、四角い板状の要素であって、第2のフレーム要素86を構成する縦桟102a,102bの間に跨るように、当該縦桟102a,102bの第5の支持部104aの前面に例えば複数のねじ又はボルトで取り付けられている。そのため、フロントパネル132は、室内機アッセンブリ3の下方に位置されている。室内機アッセンブリ3とフロントパネル132との間の隙間は、第2のフレーム要素86の横桟103aで塞がれている。
【0093】
トップカバー133は、第1のフレーム要素85の上部構造体88の上端と第2のフレーム要素86の上部構造体101の上端部との間に跨るように、例えば複数のねじ又はボルトを用いてサポートフレーム81に取り付けられている。トップカバー133は、最上位に位置されたサイドパネル131の上端および最上位の室内ユニット5の筐体20に対し隙間なく連続している。
【0094】
フィルタ134は、フロントパネル132と互換性を有している。フィルタ134は、四角い外枠135と、空気を濾過するフィルタエレメント136と、を備えている。外枠135は、第2のフレーム要素86を構成する縦桟102a,102bの間に跨るように、当該縦桟102a,102bの第5の支持部104aの前面に例えば複数のねじ又はボルトで取り付けられている。外枠135の上縁は、フロントパネル132の下縁に隙間なく突き合わされている。外枠135の下縁と建屋4の床面Fとの間の隙間は、巾木137で塞がれている。
【0095】
フィルタエレメント136は、四角い板状の要素であって、外枠135に取り外し可能に支持されている。
【0096】
サイドパネル131、フロントパネル132、トップカバー133およびフィルタ134は、前記隙間Gを取り囲むことで柱80との間に図9に示すような空気通路200を規定している。空気通路200は、柱80に沿うように起立されている。空気通路200は、建屋4の内部の作業エリアAから区画されているとともに、フィルタ134を介して作業エリアAに通じている。
【0097】
柱80の第1の面80aを覆うカバー84は、空気通路200に露出されるとともに、当該空気通路200の内壁面の一部を構成している。さらに、全ての室内ユニット5の吸込口32は、空気通路200に開口されている。
【0098】
空気通路200は、室内ユニット5に接続された液配管7およびガス配管8、室内ユニット5のドレン口33に接続されたドレンパイプ123ならびに室内ユニット5の制御部23に電気的に接続されたハーネス124を通すスペースとしての機能を兼ねている。液配管7、ガス配管8、ドレンパイプ123およびハーネス124は、空気通路200からトップカバー133の上壁を貫通して柱80の上部に引き回されている。
【0099】
次に、サポートフレーム81を用いて室内機アッセンブリ3を柱80に設置する手順について説明する。
【0100】
最初に図10に示すように、柱80の第1の面80aの下部に第1のフレーム要素85の下部構造体87を複数のカバー84と共に固定する。引き続き、図11に示すように、第1のフレーム要素85の上部構造体88の下端を下部構造体87の上端に結合するとともに、当該上部構造体88を複数のカバー84と共に柱80の第1の面80aに固定する。これにより、サポートフレーム81の第1のフレーム要素85が柱80に沿って起立した形態で柱80の第1の面80aに直付けされる。
【0101】
この後、図12に示すように、第2のフレーム要素86の下部構造体100と第1のフレーム要素85の下部構造体87を支持ステー111a,111bにより結合する。
【0102】
引き続き、第2のフレーム要素86の上部構造体101を構成する後側縦桟106c,106dを、第1のフレーム要素85の上部構造体88を構成する縦桟95a,95bに固定する。
【0103】
この後、第2のフレーム要素86の上部構造体101を構成する前側縦桟106a,106bを、当該前側縦桟106a,106bから突出された複数の支持ステー112を介して後側縦桟106c,106dに結合する。
【0104】
この後、第2のフレーム要素86の上部構造体101を構成する前側縦桟106a,106bに固定部材120a,120bを固定する。
【0105】
この結果、第2のフレーム要素86が柱80の第1の面80aから張り出した形態で柱80に直付けされ、柱80に対するサポートフレーム81の組み付けが完了する。
【0106】
この後、図13に示すように、複数の室内ユニット5を一台ずつ第2のフレーム要素86の上部構造体101に取り付ける。具体的には、室内ユニット5のブラケット40a,40bを例えば複数のねじ又はボルトで固定部材120a,120bの第9の支持部121aに取り付ける。
【0107】
図14は、四台の室内ユニット5を第2のフレーム要素86の上部構造体101に取り付けた状態を示している。四台の室内ユニット5は、柱80の高さ方向に沿って一列に並んでいる。
【0108】
上部構造体101に対する四台の室内ユニット5の取り付けが完了したら、サポートフレーム81にサイドパネル131、フロントパネル132、トップカバー133およびフィルタ134を取り付ける。
【0109】
これにより、図7に示すように、柱80に対する室内機アッセンブリ3の設置作業が完了する。
【0110】
このような第1の実施形態において、室内機アッセンブリ3の室内ユニット5が作動を開始すると、室内ユニット5の送風機22が通孔36を通じて筐体20の第1の収容室38内の空気を吸い込む。これにより、筐体20の吸込口32に負圧が作用する。
【0111】
吸込口32は、柱80と筐体20との間に区画された空気通路200に開口されているので、建屋4の内部の空気がフィルタ134を経て空気通路200に吸い込まれる。フィルタ134は、室内機アッセンブリ3の下方に位置するように第2のフレーム要素86の下部構造体100に取り付けられている。このため、作業エリアAの床面Fの付近の空気が空気通路200に吸い込まれる。
【0112】
空気通路200から送風機22に吸い込まれる空気は、空気熱交換器21を通過する。空気熱交換器21は、送風機22に向かう空気と伝熱管44を流れる冷媒との熱交換により、送風機22に向かう空気を冷気もしくは暖気に換える。熱交換された空気は、通気レジスター62を通過した後、ダクト部24の吹き出し口68から作業エリアAに向けて水平に吹き出す。
【0113】
この結果、熱交換された空気を柱80の第1の面80aの側から作業エリアAに送出することができ、作業エリアAの局所的な空調あるいは柱80を利用した成層空調が可能となる。
【0114】
本実施形態によると、通気レジスター62を通過して吹き出し口68に向かう空気の一部は、図6に破線の矢印で示すように、吹き出し口68を規定するガイド壁67により通風路70に案内される。通風路70は、筐体20の前面に開口された空気戻し孔71を介して送風機21の上流側に通じている。このため、通風路70に案内された空気は、空気戻し孔71から第1の収容室38を経由して送風機22に吸い込まれる。
【0115】
これにより、通気レジスター62を通過した空気の一部が通風路70を通って筐体20の方向に戻る。言い換えると、通気レジスター62の外周面が空気熱交換器21で熱交換された空気の流れに直に晒されることになり、通気レジスター62の外周面と内周面との間の温度差が少なくなる。
【0116】
この結果、例えば高温・高湿の条件下において、冷房運転に伴う冷気が通気レジスター62を通過しても、通気レジスター62の外周面に結露が生じ難くなる。加えて、通風路70に臨む外筒65の内面およびガイド壁67の内面は、断熱材72で覆われているので、外筒65の外周面に結露が生じるのを防止できる。
【0117】
よって、冷房運転時にダクト部24の吹き出し口68から水滴が吹き出す、所謂水飛びを防止できるとともに、外筒65から水滴が滴下する現象を回避することができる。
【0118】
第1の実施形態によると、四台の室内ユニット5を柱80に固定するサポートフレーム81は、柱80の第1の面80aにカバー84と共に直付けされている。このため、柱80の第2の面80bに消火栓82が配置されていたり、第3の面80cに配電盤83が配置されている場合でも、当該柱80に室内ユニット5を設置することができる。
【0119】
言い換えると、消火栓82や配電盤83から外れた柱80の第1の面80aをサポートフレーム81の設置面として選択することができ、柱80にサポートフレーム81を組み付けるに際して、消火栓82や配電盤83が邪魔とならずに済む。よって、柱80に室内ユニット5を設置する上での自由度が向上し、汎用性に優れた空気調和装置1を提供することができる。
【0120】
しかも、本実施形態では、サポートフレーム81は、複数のカバー84と一緒に柱80の第1の面80aに直付けされ、当該カバー84が空気通路200の内壁面の一部を構成している。
【0121】
この構成によれば、例えば柱80がトラス構造を採用していたり、あるいは柱80の第1ないし第4の面80a,80b,80c,80dに多数の孔が開いているような中空の構造物であったとしても、柱80の内側の空間と空気通路200との間をカバー84で仕切ることができる。
【0122】
この結果、室内ユニット5が作動した状態において、柱80の内側の空気がフィルタ134を通過することなく空気通路200に直に流入するのを防止できる。これにより、室内ユニット5は、フィルタ134で浄化された空気を吸い込むので、室内ユニット5の空気熱交換器21に塵埃が付着し難くなる。
【0123】
加えて、サポートフレーム81と柱80との間に介在された金属製のカバー84が一種の強度メンバーとしての機能を発揮するので、当該カバー84を利用して柱80およびサポートフレーム81の双方を補強することができる。したがって、四台の室内ユニット5を有する室内機アッセンブリ3を柱80に対し強固に固定することができ、耐振強度を十分に確保できる。
【0124】
室内機アッセンブリ3は、第2のフレーム要素86の上部構造体101に取り付けることに限定されない。例えば、室内機アッセンブリ3を第2のフレーム要素86の下部構造体100に取り付け、フロントパネル132およびフィルタ134を第2のフレーム要素86の上部構造体101に取り付けてもよい。
【0125】
この構成によれば、四台の室内ユニット5が建屋4の床面Fから柱80の高さ方向に沿って一列に並んだ状態となるので、室内ユニット5で空調された空気を作業エリアAの低い位置から床面Fと平行に吹き出すことができる。この結果、床面Fの付近に滞留した空気を建屋4の上方に向けて押し上げる成層空調が可能となり、作業エリアAの全体の温度差を少なく抑えることができる。
【0126】
第1の実施形態では、柱80の第1の面80aにサポートフレーム81を介して室内機アッセンブリ3を設置したが、これに限定されるものではない。
【0127】
例えば、消火栓82や配電盤83から外れた柱80の第4の面80dが作業エリアAに面している場合は、第4の面80dに別のサポートフレーム81を用いて室内機アッセンブリ3を設置してもよい。すなわち、柱80を中心に二方向に空調された空気を吹き出すようにしてもよく、空気の吹き出し方向に特に制約はない。
【0128】
さらに、柱80に対する室内ユニット5、フロントパネル132およびフィルタ134の位置に特に制約はなく、例えば柱80に付設された消火栓82の位置あるいは空調すべき作業エリアAの環境等に応じて室内ユニット5、フロントパネル132およびフィルタ134の位置を柱80の高さ方向に適宜変更することができる。
【0129】
[第2の実施形態]
図15および図16は、第2の実施形態を開示している。
【0130】
第2の実施形態は、四台の室内ユニット5を有する室外機アッセンブリ3が柱80に設置する以前に予め一体構造物として組み立てられている点が第1の実施形態と相違している。これ以外の室外機アッセンブリ3の構成は、第1の実施形態と同様である。
【0131】
図15に示すように、四台の室内ユニット5は、夫々の筐体20の両側部から張り出すブラケット40a,40bが第2のフレーム要素86の上部構造体101を構成する固定部材120a,120bに複数のねじ又はボルトで固定されている。
【0132】
この際、固定部材120a,120b、上部構造体101から分離された状態にあり、四台の室内ユニット5を連結する一種のサブフレームとしての機能を発揮している。
【0133】
したがって、四台の室内ユニット5は、固定部材120a,120bの長手方向に一列に並んだ状態で固定部材120a,120bに支持され、1つのサブアッセンブリ300として組み立てられている。
【0134】
図16に示すように、四台の室内ユニット5が固定部材120a,120bに固定されたサブアッセンブリ300は、予め柱80に取り付けられたサポートフレーム81に組み付けられる。
【0135】
第2の実施形態によれば、四台の室内ユニット5を柱80に組み込む以前の段階において、四台の室内ユニット5が固定部材120a,120bを利用して一体構造物として組み立てられている。このため、四台の室内ユニット5を一台ずつサポートフレーム81に組み付ける場合との比較において、室内ユニット5の相互の位置調整を容易に行えるとともに、位置調整が実行された四台の室内ユニット5を一度に柱80に設置することができる。
【0136】
したがって、四台の室内ユニット5を柱80に設置する際の作業性が向上する。
【0137】
[第3の実施形態]
図17ないし図19は、第3の実施形態を開示している。
【0138】
第3の実施形態は、サポートフレーム81を柱80の第1の面80aに取り付ける以前に、当該サポートフレーム81に四台の室内ユニット5を固定するようにした点が第1の実施形態と相違している。
【0139】
図17に示すように、四台の室内ユニット5は、第2のフレーム要素86の上部構造体101に一列に並べた状態で固定されている。室内ユニット5が上部構造体101に固定される時点では、第2のフレーム要素86は、支持ステー112を介して第1のフレーム要素85に結合されている。
【0140】
本実施形態では、複数のサイドパネル131が予め第1のフレーム要素85の縦桟90a,90bと第2のフレーム要素86の縦桟102a,102bとの間、ならびに第1のフレーム要素85の縦桟95a,95bと第2のフレーム要素86の前側縦桟106a,106bとの間に跨るように、複数のねじ又はボルトでサポートフレーム81に取り付けられている。
【0141】
さらに、複数のカバー84もサポートフレーム81の第1のフレーム要素85に仮止めされている。
【0142】
図18に示すように、四台の室内ユニット5、複数のカバー84および複数のサイドパネル131が取り付けられたサポートフレーム81は、柱80の第1の面80aに沿うように起立した姿勢で第1の面80aに突き合わされる。この状態では、第1のフレーム要素85の下部構造体87を構成する横桟91a,91bが、第2のフレーム要素86の下部構造体100を構成する縦桟102a,102bの間から柱80の周囲に露出されている。
【0143】
同様に、第1のフレーム要素85の上部構造体88を構成する横桟96が、第2のフレーム要素86の上部構造体101を構成する前側縦桟106a,106bの上端部の間から柱80に周囲に露出されている。そのため、横桟91a,91b,96を夫々複数のねじ又はボルトを用いてカバー84と共に柱80の第1の面80aに固定する。
【0144】
この後、図19に示すように、柱80に沿って起立した状態にあるサポートフレーム81にフロントパネル132、トップカバー133およびフィルタ134を取り付ける。これにより、四台の室内ユニット5を有する室内機アッセンブリ3の設置作業が完了する。
【0145】
第3の実施形態によれば、作業スペースAとは別の場所でサポートフレーム81そのものを組み立てることができるとともに、サポートフレーム81に四台の室内ユニット5を取り付けることができる。
【0146】
このため、サポートフレーム81の組み立て作業およびサポートフレーム81に対する室内ユニット5の取り付け作業を容易に行うことができる。さらに、柱80に対しサポートフレーム81および室内ユニット5を一括して組み込むことが可能となり、作業性が向上する。
【0147】
[第4の実施形態]
図20は、第4の実施形態を開示している。
【0148】
第4の実施形態では、室内機アッセンブリ3が二台の室内ユニット5を備えている。二台の室内ユニット5は、第2のフレーム要素86の固定部材120a,120bに取り付けられている。室内ユニット5は、第2のフレーム要素86の上部構造体101の高さ方向に沿う下半分の領域において、柱80の高さ方向に並んでいる。
【0149】
本実施形態では、二台の室内ユニット5が上部構造体101の高さ方向に沿う下半分の領域に片寄っているので、固定部材120a,120bの高さ方向に沿う上半分の領域に他のフロントパネル150が取り付けられている。フロントパネル150は、上段の室内ユニット5とトップカバー133との間に位置するように固定部材120a,120bに取り付けられている。
【0150】
第4の実施形態では、上部構造体101の高さ方向に沿う上半分の領域に他のフロントパネル150を取り付けたが、フロントパネル150の代わりにフィルタ134を取り付けてもよい。
【0151】
[第5の実施形態]
図21ないし図23は、第5の実施形態を開示している。
【0152】
第5の実施形態に係る空気調和装置1は、柱80の第1ないし第4の面80a,80b,80c,80dに第1ないし第4の室内機アッセンブリ3a,3b,3c,3dを設置した点が第1の実施形態と相違している。
【0153】
第1ないし第4の室内機アッセンブリ3a,3b,3c,3dは、夫々四台の室内ユニット5を備えている。さらに、第1ないし第4の室内機アッセンブリ3a,3b,3c,3dは、夫々第1の実施形態と同様のサポートフレーム81を用いて柱80の第1ないし第4の面80a,80b,80c,80dに支持されている。サポートフレーム81を柱80に取り付ける構成は、第1の実施形態と同様であるため、第1の実施形態と同一の参照符号を付して、その説明を省略する。
【0154】
図21は、第1ないし第4の室内機アッセンブリ3a,3b,3c,3dを備えた空気調和装置1の配管系統を示している。室外機2に接続された液配管7は、第1の分岐ヘッダ400を介して第1ないし第4の液分配管7a,7b,7c,7dに分岐されている。室外機2に接続されたガス配管8は、第2の分岐ヘッダ401を介して第1ないし第4のガス分配管8a,8b,8c,8dに分岐されている。第1ないし第4の液分配管7a,7b,7c,7dおよび第1ないし第4のガス分配管8a,8b,8c,8dは、個々に第1ないし第4の室内機アッセンブリ3a,3b,3c,3dに導かれている。
【0155】
第1ないし第4の液分配管7a,7b,7c,7dは、夫々三つのY形分岐ジョイント9a,9b,9cで分岐された四本の液管10a,10b,10c,10dを有している。液管10a,10b,10c,10dは、夫々室内ユニット5に接続されている。
【0156】
同様に、第1ないし第4のガス分配管8a,8b,8c,8dは、夫々三つのT形分岐ジョイント11a,11b,11cで分岐された四本のガス管12a,12b,12c,12dを有している。ガス管12a,12b,12c,12dは、夫々室内ユニット5に接続されている。
【0157】
このため、室外機2で圧縮された冷媒は、第1ないし第4の室内機アッセンブリ3a,3b,3c,3dの室内ユニット5に分配されるとともに、室内ユニット5から吐出された冷媒が再び室外機2に戻されるようになっている。
【0158】
さらに、第1ないし第4の室内機アッセンブリ3a,3b,3c,3dは、夫々リモートコントローラ13a,13b,13c,13dを備えている。第1ないし第4の室内機アッセンブリ3a,3b,3c,3dでは、アッセンブリ毎にリモートコントローラ13a,13b,13c,13dにて室内ユニット5の運転/停止、温度設定、運転切り換え等の各種の操作が実行可能となっている。
【0159】
図22および図23に示すように、第1の室内機アッセンブリ3aは、サポートフレーム81を介して柱80の第1の面80aに設置されている。第1の室内機アッセンブリ3aが有する四台の室内ユニット5は、第1の面80aに沿うように柱80の高さ方向に一列に並んでいる。さらに、第1の室内機アッセンブリ3aに対応するサポートフレーム81には、複数のサイドパネル131、フロントパネル132、トップカバー133、フィルタ134および巾木137が取り付けられている。
【0160】
第2の室内機アッセンブリ3bは、サポートフレーム81を介して柱80の第2の面80bに設置されている。第2の室内機アッセンブリ3bが有する四台の室内ユニット5は、第2の面80bに沿うように柱80の高さ方向に一列に並んでいる。さらに、第2の室内機アッセンブリ3bに対応するサポートフレーム81には、複数のサイドパネル131、フロントパネル132、トップカバー133、フィルタ134および巾木137が取り付けられている。
【0161】
第3の室内機アッセンブリ3cは、サポートフレーム81を介して柱80の第3の面80cに設置されている。第3の室内機アッセンブリ3cが有する四台の室内ユニット5は、第3の面80cに沿うように柱80の高さ方向に一列に並んでいる。さらに、第3の室内機アッセンブリ3cに対応するサポートフレーム81には、複数のサイドパネル131、フロントパネル132、トップカバー133、フィルタ134および巾木137が取り付けられている。
【0162】
第4の室内機アッセンブリ3dは、サポートフレーム81を介して柱80の第4の面80dに設置されている。第4の室内機アッセンブリ3dが有する四台の室内ユニット5は、第4の面80dに沿うように柱80の高さ方向に一列に並んでいる。さらに、第4の室内機アッセンブリ3dに対応するサポートフレーム81には、複数のサイドパネル131、フロントパネル132、トップカバー133、フィルタ134および巾木137が取り付けられている。
【0163】
このため、第1ないし第4の室内機アッセンブリ3a,3b,3c,3dが柱80に設置された状態では、16台の室内ユニット5のダクト部24が柱80を中心とする四方向に向けて放射状に突出されている。
【0164】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0165】
例えば、基礎構造体は、建屋の柱に限らず、隣り合う柱の間に跨る梁あるいは筋交いであってもよい。
【0166】
さらに、基礎構造体は、建屋の骨格となる柱や梁に特定されるものではなく、室内機アッセンブリを支持するために建屋の床面から起立された専用の支柱あるいは建屋の床面から起立する壁面であってもよい。
【0167】
それとともに、基礎構造体の一例である柱にしても四角柱に限らず、例えばH形鋼、I形鋼で構成してもよいし、複数の形鋼を組み合わせた構成としてもよい。
【符号の説明】
【0168】
1…空気調和装置、5…室内ユニット、21…空気熱交換器、22…送風機、32…吸込口、80…基礎構造体(柱)、80a,80b,80c,80d…第1ないし第4の面、81…サポートフレーム、131,132,133,134…外装パネル(サイドパネル、フロントパネル、トップカバー、フィルタ)、200…空気通路、A…空調すべき空間(作業エリア)。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23