(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-13
(45)【発行日】2022-02-03
(54)【発明の名称】情報処理装置、方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/02 20120101AFI20220127BHJP
A61B 5/00 20060101ALI20220127BHJP
G06Q 50/22 20180101ALI20220127BHJP
【FI】
G06Q30/02 320
A61B5/00 102C
G06Q50/22
(21)【出願番号】P 2017253089
(22)【出願日】2017-12-28
【審査請求日】2020-11-09
(73)【特許権者】
【識別番号】503246015
【氏名又は名称】オムロンヘルスケア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100189913
【氏名又は名称】鵜飼 健
(74)【代理人】
【識別番号】100199565
【氏名又は名称】飯野 茂
(72)【発明者】
【氏名】中嶋 宏
(72)【発明者】
【氏名】和田 洋貴
(72)【発明者】
【氏名】上田 民生
(72)【発明者】
【氏名】野崎 大輔
【審査官】田川 泰宏
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-038432(JP,A)
【文献】特開2017-123191(JP,A)
【文献】国際公開第2006/098298(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 30/02
A61B 5/00
G06Q 50/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザに関する生体情報を含むバイタルデータと、前記ユーザに関する生活習慣データとの少なくともいずれか1つを含むユーザデータを取得する取得部と、
前記ユーザデータの内容を判定するための判定基準を示す基準データを前記ユーザデータに適用し、適用した結果に応じて、前記ユーザに特定の行動を奨励するクーポンに関するクーポンデータを前記ユーザに提供する提供部と、
前記提供されたクーポンデータの使用履歴データと、前記使用履歴データに対応する前記ユーザデータとに基づいて、前記使用履歴データに対応するクーポンが前記ユーザの生活習慣の改善に効果があるかどうかを判定する判定部と、
を備える、
情報処理装置。
【請求項2】
生活習慣の改善に効果があると判定されたクーポンと、前記クーポンに対応するバイタルデータ及び/または生活習慣データとを関連付ける度合を示す重みを大きく設定して更新する更新部と、
を備える、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記判定部は、バイタルデータ及び/または生活習慣データが示す量がクーポンの使用前後で生活習慣の改善の効果がある量へ変動した変動量がしきい値よりも大きい場合は効果があったと判定する、
請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記バイタルデータは、血圧データ、脈拍データ、体温データ、体重データ、及び心電図データの少なくともいずれか1つを含む、
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記生活習慣データは、摂取した食品と食品の摂取量とを示す摂取データ、運動量を示す運動データ、睡眠量を示す睡眠データ、喫煙量を示す喫煙データ、服用した薬品の服薬データ、食事する速さを示す食事速度データ、及び歯周病データの少なくともいずれか1つを含む、
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記基準データは、前記ユーザデータを意味付けるための1つ以上のしきい値を含むデータを含む、
請求項1乃至5のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
ユーザに関する生体情報を含むバイタルデータと、前記ユーザに関する生活習慣データとの少なくともいずれか1つを含むユーザデータを取得し、
前記ユーザデータの内容を判定するための判定基準を示す基準データを前記ユーザデータに適用し、適用した結果に応じて、前記ユーザに特定の行動を奨励するクーポンに関するクーポンデータを前記ユーザに提供し、
前記提供されたクーポンデータの使用履歴データと、前記使用履歴データに対応する前記ユーザデータとに基づいて、前記使用履歴データに対応するクーポンが前記ユーザの生活習慣の改善に効果があるかどうかを判定すること、
を備える、
情報処理方法。
【請求項8】
コンピュータを、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の情報処理装置が備える各部として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、クーポンを発行するための情報処理装置、方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特定の商品またはサービスの提供をユーザが受けることを促進するための一つの手段として、サービス提供者側が発行するクーポンは一般的によく知られている。
【0003】
特に、ユーザの生体の情報(以下、生体情報とも称す)に基づいて、クーポンを配信する技術がある。
例えば、特許文献1には、呼気や唾液などの生体由来試料を測定した結果に基づいて配信するクーポンの種類や内容を選定する技術が開示されている。特許文献1によれば、ユーザの体調や体の状態を検出するための生体情報検知装置をユーザが体に装着したり持ち運んだりするなどして、呼気や唾液、汗、皮膚から放出されるガスなどの生体由来試料を、周期的ないしは任意のタイミングで測定し、その測定結果と測定時刻をネットワーク上のサーバに蓄積する。そして、特許文献1では、測定結果と予め定めた閾値とを比較したり、測定結果の変移を参照したりすることでユーザの体調や体の状態を推定し、最適と思われるクーポンの種類や内容を選定して配信することができる、とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1に開示されたシステムでは、ユーザの体調や体の状態はクーポンを選定するための処理に使用される程度であり、配信されたクーポンをユーザが使用したことによって、ユーザの体調や体の状態が改善されたかどうかは判定されていない。この場合、ユーザの生体情報に基づいて配信されたクーポンが、ユーザの体調や体の状態を改善することに寄与したかどうかを確認することができない。
したがって、特許文献1では、ユーザの生体情報に基づいて配信されたクーポンが、ユーザの生体情報が示す量を適正な値に適正化するように作用したかどうかを判定することができないという問題がある。このため、ユーザの生活習慣を改善することにクーポンが効果的であったかどうかが不明であり、クーポンをユーザに効果的に提供することができない。
【0006】
この発明は上記事情に着目してなされたもので、その目的とするところは、ユーザの生活習慣を改善するためにクーポンをユーザに効果的に提供することができる、情報処理装置、方法及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示は、上述した課題を解決するために、以下の構成を採用する。
【0008】
すなわち、本開示の第1の側面に係る情報処理装置は、ユーザに関する生体情報を含むバイタルデータと、前記ユーザに関する生活習慣データとの少なくともいずれか1つを含むユーザデータを取得する取得部と、前記ユーザデータの内容を判定するための判定基準を示す基準データを前記ユーザデータに適用し、適用した結果に応じて、前記ユーザに特定の行動を奨励するクーポンに関するクーポンデータを前記ユーザに提供する提供部と、前記提供されたクーポンデータの使用履歴データと、前記使用履歴データに対応する前記ユーザデータとに基づいて、前記使用履歴データに対応するクーポンが前記ユーザの生活習慣の改善に効果があるかどうかを判定する判定部と、を備える。
【0009】
上記の構成では、ユーザに関する生体情報(すなわち、ユーザに関する生体の情報)を含むバイタルデータと、ユーザに関する生活習慣データとの少なくともいずれか1つを含むユーザデータが取得される。そして、ユーザデータの内容を判定するための判定基準を示す基準データが、ユーザデータに適用される。そして、適用した結果に基づいて、ユーザに特定の行動を奨励するクーポンに関するクーポンデータがユーザに提供される。これによって、基準データが参照され、ユーザデータの内容に対応するユーザの生活習慣(または、健康状態)が良くなると想定されるクーポンをユーザが受け取ることができる。さらに、判定部が、クーポンの使用履歴データを参照し、対応するユーザデータから、クーポンの使用によってユーザの生活習慣の改善に効果があるかどうかを判定する。このため、ユーザに提供されたクーポンの有効性が判定されるので、どのクーポンがユーザにとって有効であるかを判定することができる。したがって、ユーザの生活習慣を改善するためにクーポンをユーザに効果的に付与することができる情報処理装置を提供することが可能になる。
【0010】
上記の第2の側面に係る情報処理装置は、生活習慣の改善に効果があると判定されたクーポンと、前記クーポンに対応するバイタルデータ及び/または生活習慣データとを関連付ける度合を示す重みを大きく設定して更新する更新部と、を備える。
【0011】
上記の構成では、ユーザの生活習慣の改善に効果があると判定されたクーポンと、このクーポンに対応するバイタルデータ及び/または生活習慣データとを関連付ける度合を示す重みが大きく設定されて更新されるので、重みの大きいクーポンほど、対応するバイタルデータ及び/または生活習慣データが示す生活習慣が改善されると期待される。したがって、特定の生活習慣を改善するためには、この生活習慣に対応するバイタルデータ及び/または生活習慣データに対応するクーポンのうち、重みのより大きいクーポンがユーザに提供されれば、生活習慣の改善の効果を大きくすることができると期待できる。
【0012】
上記の第3の側面に係る情報処理装置は、前記判定部は、バイタルデータ及び/または生活習慣データが示す量がクーポンの使用前後で生活習慣の改善の効果がある量へ変動した変動量がしきい値よりも大きい場合は効果があったと判定する。
【0013】
上記の構成では、クーポンが使用された前と後で、対応するバイタルデータ及び/または生活習慣データが示す量が比較され、その変動量が、予め設定されたしきい値と比較されることによって、クーポンがユーザにとって効果があるかどうかが判定される。但し、この変動量は、生活習慣の改善の効果が大きくなる方向へ変動した場合での量である。このしきい値が適切に設定されることにより、生活習慣の改善の効果を見込むことができるクーポンを容易に見出すことができる。また、このしきい値がユーザデータのカテゴリ(例えば、血圧、脈拍、体温、食品摂取、運動、睡眠)ごとに設定されることによって、クーポンの効果を適切に判定することが可能になる。
【0014】
上記の第4の側面に係る情報処理装置は、前記バイタルデータは、血圧データ、脈拍データ、体温データ、体重データ、及び心電図データの少なくともいずれか1つを含む。
【0015】
上記の構成では、血圧、脈拍、体温、体重、及び心電図の少なくともいずれか1つのデータに基づいて、ユーザに特定の行動を奨励するクーポンに関するクーポンデータをユーザに提供することが可能になる。また、血圧、脈拍、体温、体重、及び心電図の少なくともいずれか1つのデータに基づいて、ユーザの生活習慣の改善に効果があるかどうかを判定することができる。
【0016】
上記の第5の側面に係る情報処理装置は、前記生活習慣データは、摂取した食品と食品の摂取量とを示す摂取データ、運動量を示す運動データ、睡眠量を示す睡眠データ、喫煙量を示す喫煙データ、服用した薬品の服薬データ、食事する速さを示す食事速度データ、及び歯周病データの少なくともいずれか1つを含む。
【0017】
上記の構成では、食品の摂取、運動、睡眠、喫煙、服薬、食事速度、及び歯周病の少なくともいずれか1つのデータに基づいて、ユーザに特定の行動を推奨するクーポンに関するクーポンデータをユーザに提供することが可能になる。また、食品の摂取、運動、睡眠、喫煙、服薬、食事速度、及び歯周病の少なくともいずれか1つのデータに基づいて、ユーザの生活習慣の改善に効果があるかどうかを判定することができる。
【0018】
上記の第6の側面に係る情報処理装置は、前記基準データは、前記ユーザデータを意味付けるための1つ以上のしきい値を含むデータを含む。
【0019】
上記の構成では、ユーザデータは1つ以上のしきい値を含むため、しきい値によって1つの基準データについて少なくとも2種類にユーザデータを分類することができる。これによって、多くの種類の基準データに基づいてユーザデータを詳細に分類することができる。このため、ユーザの生活習慣の改善について、多面的に分析することができ、多様なクーポンをユーザに提供することが可能になる。
【0020】
上記のその他の側面に係る情報処理装置は、前記生体の情報は、ユーザに装着された生体情報取得装置によって取得される。
【0021】
上記の構成では、ユーザに装着されているので、リアルタイムにいつでもユーザから生体情報を取得することが可能になる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、ユーザの生活習慣を改善するためにクーポンをユーザに効果的に提供することができる情報処理装置、方法及びプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】実施の形態に係る情報処理装置、生体情報
取得装置、及び携帯情報端末の適用場面の一例を模式的に例示する図。
【
図2】実施の形態に係る情報処理装置のハードウェア構成の一例を模式的に例示する図。
【
図3】実施の形態に係る携帯情報端末のハードウェア構成の一例を模式的に例示する図。
【
図4】実施の形態に係る生体情報取得装置のハードウェア構成の一例を模式的に例示する図。
【
図5】実施の形態に係る情報処理装置のソフトウェア構成の一例を模式的に例示する図。
【
図6】実施の形態に係る携帯情報端末のソフトウェア構成の一例を模式的に例示する図。
【
図7】実施の形態に係る情報処理装置の処理手順の一例を例示する図。
【
図8】実施の形態に係る携帯情報端末の処理手順の一例を例示する図。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の一側面に係る実施の形態(以下、「本実施形態」とも表記する)を、図面に基づいて説明する。なお、以下の実施形態では、同一の番号を付した部分については同様の動作を行うものとして、重ねての説明を省略する。
【0025】
[適用例]
まず、
図1を用いて、本発明が適用される場面の一例について説明する。
図1は、本実施形態に係る生体情報取得装置100、携帯情報端末120、及び情報処理装置150の適用場面の一例を模式的に例示する。本実施形態に係る生体情報取得装置100は、測定部101が生体から生体情報に関する量を測定し、記憶部102がこの測定された量を示すデータを記憶し、送信部103がこの記憶されたデータを携帯情報端末120へ送信する。また、操作部104はユーザの操作を受け付け、計時部105は年月日及び時刻を各部またはユーザに提供する。ここで、生体情報はユーザの生体から取得されるバイタルデータである。バイタルデータは、生きていることを示す指標を含むデータであり、例えば、血圧値、脈拍値、体重、体温、歩数、及び心電図を含むデータである。したがって、生体情報取得装置100は、例えば、血圧計、脈拍計、体重計、体温計、歩数計、及び/または心電図計である。
そして、携帯情報端末120は、生体情報取得装置100と情報処理装置150との間の通信を媒介する。受信部121が生体情報取得装置100からバイタルデータを受信し、記憶部122がバイタルデータを記憶し、送信部123が、記憶されたバイタルデータを情報処理装置150へ送信する。操作部125はユーザの操作を受け付け、計時部126は年月日及び時刻を各部またはユーザに提供する。また、制御部124は記憶部122に記憶されたプログラムを実行し、携帯情報端末120を制御する。携帯情報端末120は、例えば、スマートフォン、携帯電話機、またはモバイルパソコンなどの携帯型端末またはサーバである。
また、携帯情報端末120は、ユーザの生活習慣に関する生活習慣データを、ユーザから取得する。携帯情報端末120は、例えば、生活習慣に関する質問をユーザに問いかけ、その回答に基づいて生活習慣データを取得する。生活習慣データは、バイタルデータ以外のユーザの生活習慣に関するデータである。生活習慣データは、例えば、ユーザが摂取した食品を示す摂取データ、ユーザが運動した運動量を示す運動データ、ユーザの睡眠量を示す睡眠データ、ユーザの喫煙量を示す喫煙データ、ユーザが服用した薬品の服薬データ、ユーザが食事する速さを示す食事速度データ、及びユーザの歯周病データの少なくともいずれか1つを含むデータである。なお、食品は、食物として摂取する物の総称であり、飲物も含む。
【0026】
本実施形態に係る情報処理装置150は、受信部151が携帯情報端末120から、バイタルデータと生活習慣データとを受信する。バイタル及び生活習慣DB(DBはデータベースの略称である)152は、これらバイタルデータと生活習慣データとを記憶する。バイタル及び生活習慣DB152は、例えば、バイタルデータ及び生活習慣データと共に、そのデータに関連する年月日データとを記憶する。なお、本実施形態に係る情報処理装置150は、本発明の「情報処理装置」に相当する。
基準DB153は、バイタルデータ及び生活習慣データに含まれる個別のデータが示す量が意味する内容を定めるための判定基準を示す基準データを記憶している。基準データは、通常、データを意味づけるためのしきい値を含んでいる。一例としてバイタルデータのうちの血圧データの場合での基準データは、例えば「収縮期血圧140mmHg以上または拡張期血圧90mmHg以上ならば、高血圧と判定」の内容がデータ化されている。この場合には基準データは、しきい値「収縮期血圧140mmHg」及び「拡張期血圧90mmHg」の2つを含んでいる。また、生活習慣データのうちの摂取データの場合には、基準データは例えば、「1日に摂取した食品が30品目以上、かつ食品群の1群から6群の全てに分布しているならば、最良の食品摂取と判定」、「1日に摂取した食品が30品目以上あるが、食品群の3群(緑黄色野菜)が他の食品群に比較して食品摂取が3品目以上少ないならば、3群の食品摂取が不足と判定」の内容がデータ化されている。この場合、基準データは、「30品目」、「1群から6群の全て」、「食品群の3群が他の食品群に比較して食品摂取が3品目以上少ない」の3つのしきい値を含んでいることになる。
これらの基準データは、予め基準DB153に記憶しておく、または、バイタル及び生活習慣DB152に記憶されるデータが追加または変更されるごとに、データに対応する基準データがネットワークから自動的に検索され取得されてもよい。なお、バイタル及び生活習慣DB152に記憶される1つのデータに対し、1以上の基準データが基準DB153内に記憶されていることが望ましい。
クーポンDB154は、特定の行動をユーザに奨励するクーポンのクーポンデータを記憶している。クーポンデータは、例えば「クリニックでの治療を優先的に受けることができる優待券」の内容がデータ化されたものがある。このクーポンは、例えば、ユーザが高血圧と判定された場合にユーザに提供される。また、クーポンデータは、例えば、「食品群の3群(緑黄色野菜)に該当する食品を購入する割引券」の内容がデータ化されたものがある。このクーポンは、例えば、ユーザが緑黄色野菜の摂取が他の食品群に比較して著しく少なかった場合にユーザに提供される。なお一般に、バイタル及び生活習慣DB152に記憶される1つのデータに対し、1以上のクーポンデータがクーポンDB154内に記憶されていることが望ましい。
提供部155は、バイタル及び生活習慣DB152に記憶されているデータに対応する、基準DB153に記憶されている基準データを適用し、この適用した結果に応じてクーポンDB154からクーポンデータを取得し、ユーザに提供する。
【0027】
使用履歴DB157は、ユーザが使用したクーポンの履歴データを記憶している。判定部156は、使用履歴DB157の中の、使用されたクーポンと、そのクーポンに対応するバイタル及び生活習慣DB152にあるデータが示す値を、クーポンの使用前後で比較して、クーポンがユーザに効果があったかどうかを判定する。
更新部158は、判定部156の判定結果を受けて、クーポンと、このクーポンに対応するバイタル及び生活習慣DB152に記憶されているデータとを関連付ける度合を示す重みを更新する。判定部156がクーポンの効果があると判定した場合には、更新部158が対応するクーポンとデータとの重みを予め決められた値だけ大きくし、逆に効果がないと判定された場合には、更新部158が対応するクーポンとデータとの重みを予め決められた値だけ小さくする。また、更新部158は、効果の大きさに応じて重みの値を変化させてもよい。
重みDB159は、クーポンDB154に記憶されるクーポンと、このクーポンに対応するバイタル及び生活習慣DB152に記憶されているデータとを関連付ける度合を示す重みがデータ化されて記憶されている。なお、提供部155は、バイタル及び生活習慣DB152に記憶されるデータと、このデータに対応するクーポンDB154に記憶されるクーポンデータと、これらに関連付けられている重みデータと、を参照してクーポンデータを選択する。提供部155は、例えば、重みが最も大きい重みデータに対応するクーポンデータを選択し、ユーザに提供する。一般に、バイタル及び生活習慣DB152に記憶される1つのデータに対し、1以上のクーポンデータがクーポンDB154内に記憶されている。
【0028】
以上の通り、本適用例では、情報処理装置150は、生体情報取得装置100が取得したバイタルデータと、携帯情報端末120から取得した生活習慣データとを取得し、基準DB153に記憶されている基準データのうちの対応する基準データを、取得したデータに適用する。適用した結果に応じて、提供部155がクーポンDB154からクーポンデータを選択し、このクーポンデータに対応するクーポンをユーザに提供することができる。さらに、判定部156が、ユーザに提供されたクーポンの使用履歴を記録しておき、使用したクーポンに対応するバイタルデータまたは生活習慣データが示す値が、クーポンの使用前後で生活習慣を改善する効果があったかどうかを判定する。判定部156がこのクーポンは生活習慣の改善に効果があったと判定した場合には、更新部158がこのクーポンと対応するバイタルデータまたは生活習慣データとを関連付ける度合を示す重みを大きく設定して更新する。この結果、生活習慣を改善することに寄与するクーポンはより提供されやすくなり、生活習慣が改善するように効果的にクーポンをユーザに提供することができる。したがって、本適用例によれば、ユーザの生活習慣を改善するためにクーポンをユーザに効果的に提供することができる情報処理装置を提供することが可能になる。
【0029】
[構成例]
(ハードウェア構成)
<情報処理装置>
次に、
図2を用いて、本実施形態に係る情報処理装置150のハードウェア構成の一例について説明する。
図2の例では、本実施形態に係る情報処理装置150は、出力装置211、入力装置212、制御部213、記憶部214、ドライブ215、外部インタフェース216、通信インタフェース217、及び電源218が電気的に接続されたコンピュータであってよい。さらに情報処理装置150は、計時装置219、バイタルDB220、生活習慣DB221、基準DB222、クーポンDB223、使用履歴DB224、及び重みDB225を備える。本実施形態に係る情報処理装置150は、本発明の「情報処理装置」に対応する。なお、
図2では、通信インタフェース及び外部インタフェースをそれぞれ、「通信I/F」及び「外部I/F」と記載している(以降もこのように記載することがある)。
【0030】
制御部213は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等を含み、情報処理に応じて各構成要素の制御を行う。記憶部214は、例えば、ハードディスクドライブ、ソリッドステートドライブ等の補助記憶装置であり、制御部213で実行されるクーポンの選択を最適化するプログラム(最適化プログラムとも称す)、携帯情報端末120から取得した取得データ、及び送信予定の画像データ等を記憶する。
【0031】
クーポンの選択を最適化するプログラムは、ユーザデータに基づいてユーザに最適なクーポンデータを選択しユーザに提供する処理を実行させる(
図7)ためのプログラムである。携帯情報端末120から取得した取得データは、バイタルデータ及び/または生活習慣データである。
【0032】
通信インタフェース217は、携帯情報端末120と通信を行うインタフェースなら何でもよく、例えば、無線LAN(Local Area Network)モジュール、有線LANモジュール、近距離無線通信(例えば、ブルートゥース(登録商標))モジュール等であり、ネットワーク等を介した通信を行うためのインタフェースである。通信インタフェース217は、携帯情報端末120と情報処理装置150とを無線接続するためのインタフェースである。通信インタフェース217は、制御部213によって制御される。通信インタフェース217は、携帯情報端末120から、シンボルデータの元となるデータを受信する。通信インタフェース217は、制御部213が生成した画像表示データを受け取り、携帯情報端末120へ送信するために使用される。
【0033】
入力装置212は、入力を行うための装置であり、例えば、マウス、キーボード等である。出力装置211は、出力を行うための装置であり、例えば、ディスプレイ、スピーカ等である。外部インタフェース216は、USBポート等であり、例えば、計時装置219、バイタルDB220、生活習慣DB221、基準DB222、クーポンDB223、使用履歴DB224、及び/または重みDB225等の外部装置に接続するためのインタフェースである。
図2等では、計時装置219、バイタルDB220、生活習慣DB221、基準DB222、クーポンDB223、使用履歴DB224、及び/または重みDB225が外部インタフェース216に接続しているように図示されていないが、これは後に
図5等で制御部213の内部のブロックとの接続を明確にするために便宜的に制御部213に直接接続しているように記載しているためである。
【0034】
記憶部214は、コンピュータその他の装置または機械等が、記録されたプログラム等の情報を読み取り可能なように、当該プログラム等の情報を、電気的、磁気的、光学的、機械的、または化学的作用によって蓄積する媒体である。情報処理装置150は、この記憶部214から、クーポンの選択を最適化するプログラム、携帯情報端末120から取得した取得データ、及び送信予定の画像データ等を取得してもよい。
【0035】
ドライブ215は、例えば、CD(Compact Disc)ドライブ、DVD(Digital Versatile Disc)ドライブ等であり、記憶媒体に記憶されたプログラムを読み込むための装置である。ドライブ215の種類は、記憶媒体の種類に応じて適宜選択されてよい。上記の最適化プログラム、携帯情報端末120から取得した取得データ、及び/または送信予定の画像データは、この記憶媒体に記憶されていてもよい。ここでは、記憶媒体の一例として、CD、DVD等のディスク型の記憶媒体を例示している。しかしながら、記憶媒体の種類は、ディスク型に限定される訳ではなく、ディスク型以外であってもよい。ディスク型以外の記憶媒体として、例えば、フラッシュメモリ等の半導体メモリを挙げることができる。なお、記憶媒体は、コンピュータその他装置、機械等が、記録されたプログラム等の情報を読み取り可能なように、当該プログラム等の情報を、電気的、磁気的、光学的、機械的または化学的作用によって蓄積する媒体である。
【0036】
電源218は、情報処理装置150の本体に搭載されている各要素へ電力を供給する装置であり、例えば、定電圧源を生成する装置である。電源218は、例えば、出力装置211、入力装置212、制御部213、記憶部214、ドライブ215、外部インタフェース216、通信インタフェース217、計時装置219、バイタルDB220、生活習慣DB221、基準DB222、クーポンDB223、使用履歴DB224、及び重みDB225へ電力を供給する。
【0037】
計時装置219は、時間を計測する装置であり、日時を計測できる。例えば、計時装置219はカレンダーを含む時計であり、現在の日時の情報を制御部213へ渡す。
【0038】
バイタルDB220は、情報処理装置150が扱う、携帯情報端末120から取得したバイタルデータを格納する。バイタルデータには、携帯情報端末120でデータが取得された年月日データを含んでいてもよい。
【0039】
生活習慣DB221は、携帯情報端末120から取得した生活習慣データを格納する。生活習慣データは、携帯情報端末120でデータが取得された年月日データを含んでいてもよい。
基準DB222は、基準データを格納する。基準データは、バイタルデータ及び生活習慣データごとに、予め設定されているか、ネットワーク等の外部で検索して対応するものを取得してもよい。基準データは、バイタルデータ及び/または生活習慣データに基づいて、ユーザの健康状態及び/または生活習慣の状況を判定することができるものであれば、どんなものでも構わない。基準データは、通常、しきい値を含んでその値でユーザの状態の変化を示すものである。基準データは、バイタルデータまたは生活習慣データの1つのデータに対して、1以上の基準データがある。すなわち、複数の基準データから、1つのユーザデータを判定してもよい。具体的には、例えば、バイタルデータの1つである血圧データに、複数の基準データを適用して、この血圧データから判明する情報を、基準データの数に対応する量だけ抽出することができる。
【0040】
クーポンDB223は、バイタルデータ及び/または生活習慣データから、基準データに基づいて判定した情報に基づいて取得されるクーポンを格納する。すなわち、クーポンDB223は、判定された結果を示す情報に対応した1つ以上のクーポンを格納する。クーポンDB223は、可能な限り多くのクーポンを格納していて、全てのユーザに適切なクーポンを提供することが可能な種類及び量を確保していることが望ましい。
使用履歴DB224は、ユーザごとに、どんなクーポンを取得し、どのクーポンを使用したかの情報を格納している。使用履歴DB224は、例えば、クーポンを取得した理由及び日時、クーポンが使用された場所及び日時等を記憶してもよい。使用履歴DB224は、どのクーポンが取得されているかを記録し、クーポンごとの使用状況を記録している。
【0041】
重みDB225は、取得したクーポンと、対応するユーザデータとを関連付ける度合を示す重みデータを格納している。重みデータは、重みが大きいほど、このクーポンと対応するユーザデータとの関連性が大きいことを示す。
【0042】
なお、情報処理装置150の具体的なハードウェア構成に関して、実施形態に応じて、適宜、構成要素の省略、置換及び追加が可能である。例えば、制御部213は、複数のプロセッサを含んでもよい。情報処理装置150は、複数台の情報処理装置で構成されてもよい。また、情報処理装置150は、提供されるサービス専用に設計された情報処理装置の他、汎用のデスクトップPC(Personal Computer)、タブレットPC等が用いられてもよい。
【0043】
<携帯情報端末>
次に、
図3を用いて、本実施形態に係る携帯情報端末120のハードウェア構成の一例について説明する。携帯情報端末120のハードウェア構成は情報処理装置150とほぼ同様である。
図3に示される通り、本実施形態に係る携帯情報端末120は、出力装置311、入力装置312、制御部313、記憶部314、ドライブ315、外部インタフェース316、通信インタフェース317、電池318、及び計時装置319が電気的に接続されたコンピュータであってよい。さらに、携帯情報端末120は撮像装置320を備える。
【0044】
制御部313は、CPU、RAM、及びROM等を含み、情報処理に応じて各構成要素の制御を行う。記憶部314は、例えば、ハードディスクドライブ、ソリッドステートドライブ等の補助記憶装置であり、制御部313で実行される撮像画像解析プログラム、画像表示プログラム、携帯情報端末120から取得した取得データ、及び情報処理装置150から受信した表示データ等を記憶する。
【0045】
撮像画像解析プログラムは、撮像装置320が撮影した画像を解析し画像から取得できる情報を得る処理を実行させる(
図8)ためのプログラムである。本実施形態では、例えば、食品(すなわち、食物及び飲物)を撮影し、食品のカロリー、栄養素等の情報を取得する処理を実行させる(
図8)ためのプログラムである。画像表示プログラムは、情報処理装置150が生成した表示データ(例えば、クーポンの画像化されたデータ)に基づいて出力装置311のディスプレイにクーポンを表示する処理を実行させるためのプログラムである。
【0046】
通信インタフェース317は、通信インタフェース217とほぼ同様である。通信インタフェース317は、生体情報取得装置100からデータを受信し、情報処理装置150との間でデータを送受信するためのインタフェースである。通信インタフェース317は、生体情報取得装置100または情報処理装置150からデータを受信し制御部313へ渡し、情報処理装置150への送信データを制御部313から受け取り送信する。
【0047】
入力装置312、出力装置311、及び外部インタフェース316はそれぞれ、入力装置212、出力装置211、及び外部インタフェース216と同様である。
【0048】
記憶部314は、コンピュータその他の装置または機械等が、記録されたプログラム等の情報を読み取り可能なように、当該プログラム等の情報を、電気的、磁気的、光学的、機械的、または化学的作用によって蓄積する媒体である。携帯情報端末120は、この記憶部314から、撮像画像解析プログラム、画像表示プログラム、携帯情報端末120から取得した取得データ、及び情報処理装置150から受信した表示データ等を取得してもよい。
【0049】
ドライブ315は、例えば、CDドライブ、DVDドライブ等であり、記憶媒体に記憶されたプログラムを読み込むための装置である。ドライブ315の種類は、記憶媒体の種類に応じて適宜選択されてよい。上記の撮像画像解析プログラム、画像表示プログラム、携帯情報端末120から取得した取得データ、及び情報処理装置150から受信した表示データ等は、この記憶媒体に記憶されていてもよい。ここでは、記憶媒体の一例として、CD、DVD等のディスク型の記憶媒体を例示している。しかしながら、記憶媒体の種類は、ディスク型に限定される訳ではなく、ディスク型以外であってもよい。ディスク型以外の記憶媒体として、例えば、フラッシュメモリ等の半導体メモリを挙げることができる。
【0050】
電池318は、例えば、充電可能な2次電池である。電池318は、携帯情報端末120の本体に搭載されている各要素へ電力を供給する。
計時装置319は、計時装置219と同様である。
【0051】
撮像装置320は、物体を撮影して撮像を含む撮像データを取得する装置であり、例えば、デジタルカメラである。撮像装置320は、スマートフォンであれば、通常装備されている。
【0052】
なお、携帯情報端末120の具体的なハードウェア構成に関して、実施形態に応じて、適宜、構成要素の省略、置換及び追加が可能である。例えば、制御部313は、複数のプロセッサを含んでもよい。携帯情報端末120は、複数台の情報処理装置で構成されてもよい。また、携帯情報端末120は、提供されるサービス専用に設計された情報処理装置の他、汎用のタブレットPC等が用いられてもよい。
【0053】
<生体情報取得装置>
次に、
図4を用いて、本実施形態に係る生体情報取得装置100のハードウェア構成の一例について説明する。生体情報取得装置100のハードウェア構成は携帯情報端末120とほぼ同様である。
図4に示される通り、本実施形態に係る生体情報取得装置100は、出力装置411、入力装置412、制御部413、記憶部414、ドライブ415、外部インタフェース416、通信インタフェース417、電池418、及び計時装置419が電気的に接続されたコンピュータであってよい。さらに生体情報取得装置100は、生体センサ420、及び動きセンサ421を備える。
【0054】
制御部413は、CPU、RAM、及びROM等を含み、情報処理に応じて各構成要素の制御を行う。記憶部414は、例えば、ハードディスクドライブ、ソリッドステートドライブ等の補助記憶装置であり、制御部413で実行されるセンサデータ取得プログラム、携帯情報端末120から取得した取得データ、及び生体センサ420及び/または動きセンサ421が検出したセンサデータ等を記憶する。
【0055】
センサデータ取得プログラムは、生体センサ420及び/または動きセンサ421が検出した物理量をデータとして取得するためのプログラムである。本実施形態では、生体センサ420は、バイタルデータを取得するためのものであり、例えば、血圧データ及び/または脈拍を取得する。動きセンサ421は、生体情報取得装置100の動きを検出するためのものであり、例えば、3軸加速度センサである。
【0056】
通信インタフェース417は、通信インタフェース317とほぼ同様である。通信インタフェース417は、生体情報取得装置100で検出して取得したデータを携帯情報端末120へ送信ためのインタフェースである。通信インタフェース417は、携帯情報端末120からのデータを受信してもよい。
【0057】
入力装置412、出力装置411、及び外部インタフェース416はそれぞれ、入力装置312、出力装置311、及び外部インタフェース316と同様である。
【0058】
記憶部414は、コンピュータその他の装置または機械等が記録されたプログラム等の情報を読み取り可能なように、当該プログラム等の情報を、電気的、磁気的、光学的、機械的、または化学的作用によって蓄積する媒体である。生体情報取得装置100は、この記憶部414から、センサデータ取得プログラムを取得してもよい。
【0059】
ドライブ415は、記憶媒体に記憶されたプログラムを読み込むための装置であり、例えば、CDドライブ、DVDドライブ等である。ドライブ415の種類は、記憶媒体の種類に応じて適宜選択されてよい。上記のセンサデータ取得プログラムは、この記憶媒体に記憶されていてもよい。ここでは、記憶媒体の一例として、CD、DVD等のディスク型の記憶媒体を例示している。しかしながら、記憶媒体の種類は、ディスク型に限定される訳ではなく、ディスク型以外であってもよい。ディスク型以外の記憶媒体として、例えば、フラッシュメモリ等の半導体メモリを挙げることができる。
【0060】
電池418は、電池318と同様である。計時装置419は、計時装置319と同様である。
【0061】
生体センサ420は、バイタルデータを取得するためのものであり、例えば、血圧測定装置である。この場合、生体センサ420は、例えば、生体であるユーザの手首に装着された押圧カフの圧力を検出して生体の血圧値を検出する。生体センサ420は、血圧データ(例えば、血圧値の時系列データ)を制御部213へ出力する。また、生体センサ420は脈拍測定装置でもよく、血圧と共に脈拍を測定してもよい。
【0062】
動きセンサ421は、生体の動きを検出し、その動き情報を制御部413へ渡す。動きセンサ421は、例えば、3軸加速度センサであり、生体の加速度を線型独立な3軸(例えば、互いに直交した3軸)に関して検出する。そして、動きセンサ421は、3方向の加速度を表す加速度信号を制御部413へ出力する。
なお、生体情報取得装置100の具体的なハードウェア構成に関して、実施形態に応じて、適宜、構成要素の省略、置換及び追加が可能である。例えば、制御部413は、複数のプロセッサを含んでもよい。また、生体情報取得装置100は、提供されるサービス専用に設計された情報処理装置の他、汎用のタブレットPC等が用いられてもよい。
【0063】
(ソフトウェア構成)
<情報処理装置>
次に、
図5を用いて、本実施形態に係る情報処理装置150のソフトウェア構成の一例を説明する。
情報処理装置150の制御部213は、必要なプログラムを実行する際に、記憶部214に記憶された、クーポンの選択を最適化するプログラムをRAMに展開する。そして、制御部213は、RAMに展開された最適化プログラムをCPUにより解釈及び実行して、各構成要素を制御する。これによって、
図5に示される通り、本実施形態に係る情報処理装置150の制御部213は、受信部501、検索部502、選択部503、提供部504、使用状況取得部505、判定部506、更新部507、及び送信部508を備える。
【0064】
受信部501は、通信インタフェース217を介して、携帯情報端末120が生体情報取得装置100から取得した取得データを受信する。この取得データは、生体情報取得装置100が取得するユーザデータ(すなわち、上述したバイタルデータ及び生活習慣データ)であり、例えば、血圧値、脈拍値、体重、体温、歩数、及び心電図を含むバイタルデータ、ユーザが摂取した食品を示す摂取データ、ユーザが運動した運動量を示す運動データ、ユーザの睡眠量を示す睡眠データ、ユーザの喫煙量を示す喫煙データ、ユーザが服用した薬品の服薬データ、ユーザが食事する速さを示す食事速度データ、及びユーザの歯周病データを含む生活習慣データがある。
また、受信部501は、クーポンに関する閲覧要求データを携帯情報端末120から受信し、提供部504へ送り、使用履歴DB224から取得した使用履歴情報を、送信部508を介して携帯情報端末120に送信してもよい。他に、受信部501は、取得したデータに関連した情報を設定するための設定データを、携帯情報端末120から受信してもよい。
【0065】
検索部502は、バイタルDB220及び生活習慣DB221に記憶されたバイタルデータ及び生活習慣データに基づいて外部のサイトを検索し、対応する基準データを収集し、基準DB222に基準データを格納してもよい。また、情報処理装置150の管理者等が、予め基準DB222に上記の基準データを記憶させておいてもよい。
【0066】
選択部503は、バイタルDB220または生活習慣DB221からのバイタルデータまたは生活習慣データに、基準DB222からの基準データを適用し、適用結果に応じてクーポンDB223からクーポンデータを選択する。また、選択部503は、選択したクーポンデータを提供部504に渡す。選択部503は、バイタルデータ及び生活習慣データとクーポンとを関連付ける度合(「関連する度合」または「関連度合」とも称す)を示す重みを参照して、選択するクーポンの候補を1以上選び、この候補の中から、適用結果に応じてユーザに最適と想定されるクーポンデータを選択してもよい。また、バイタルデータ及び生活習慣データに基準データを適用した結果と、クーポンとの関連度合を示す重みを参照して、関連度合がより大きなクーポンを選択してもよい。
【0067】
提供部504は、選択部503が選択したクーポンに関するクーポンデータを、ユーザに提供する。提供部504は、例えば、出力装置211に出力する。出力装置211は紙媒体等でクーポンを出力してユーザに渡してもよいし、出力装置211の代わりに送信部508及び通信インタフェース217を介して携帯情報端末120へクーポンデータを送信してもよい。この場合には、携帯情報端末120がクーポンデータを受信し、ユーザがこのクーポンデータを受け取ることに同意してクーポンデータを携帯情報端末120に格納し、クーポンデータに応じてユーザがクーポンを使用することができるようになる。また、提供部504は、ユーザに提供したクーポンデータの種類、提供日時等を使用履歴DB224に記憶させる。
【0068】
使用状況取得部505は、提供部504が提供したクーポンごとに、ユーザのクーポンの使用状況を取得して、クーポンの使用状況を示すデータを使用履歴DB224に記憶する。使用状況取得部505は、例えば、通信インタフェース217を介して携帯情報端末120から、どのクーポンをいつどこで使用したかを示すデータを取得する。他に、ユーザが、入力装置212を使用して、クーポンの使用状況をオフラインで入力してもよい。また、サービスを提供する側のクーポンを管理するサーバ装置等がクーポンの使用状況を観察し、使用状況取得部505はこのサーバ装置等からクーポンの使用状況データを取得してもよい。
【0069】
判定部506は、使用履歴DB224に格納されるクーポンの使用履歴を参照して、バイタルDB220及び/または生活習慣DB221に格納されているデータを、クーポンを使用した前後で比較して、クーポンごとに使用したユーザに適しているかどうかを判定し、判定結果をその内容と共に更新部507へ渡す。判定部506は、例えば、クーポンが「クリニックでの血圧の治療を優先的に受けることができる優待券」である場合にこのクーポンを使用した前後での収縮期血圧及び/または拡張期血圧を、バイタルDB220から取得し参照する。そして、例えば、このクーポンを使用する前は血圧値が高血圧を示す値を示していて、クーポンを使用した後に血圧値が正常に戻った場合には、判定部506はこのクーポンはユーザにとって効果がある(ユーザに適している)と判定する。判定部506は、血圧値が正常に戻るまでの期間、及び/または正常値が持続している期間によって効果の度合を判定してもよい。この効果の度合は、クーポンの内容によって判定する期間が変動するので、判定部506はこの期間をクーポンごとに決定する。
また、判定部506は、効果があると期待される複数のクーポンを使用した場合には、これらのクーポンを併用した場合の互いの相互作用を考慮する必要があるかどうかを判定してもよい。例えば、高血圧の治療を優先的に受けるクーポンと、軽い運動を継続的に行う運動ジムに優先的に通うことが可能なクーポンとを同時に使用した場合には、互いのクーポンの相乗効果があるとの解釈が成り立つ可能性が高い。そして、高血圧の症状を改善する効果があった場合には、これらのクーポンのそれぞれが高血圧の症状の改善に効果がある(例えば、50%ずつの効果を有する)と判断してもよい。一方、判定部506がクーポン間に相互作用がないと判定した場合には、それぞれのクーポンごとに独立に効果を観察すればよい。クーポン間に相互作用があるかどうかは、クーポンDB223に予め格納しておいてもよいし、バイタルDB220及び生活習慣DB221に格納されているデータごとに、相互作用が起こる可能性のあるユーザデータを関連付けて記憶させておいてもよい。なお、相互作用が発生するかどうか、発生する場合での相互の作用の割合は、確立された理論及び/または実験に基づいて決定されることが望ましい。
さらに、判定部506は、使用履歴DB224が格納する複数のデータから、ある症状に対しどのクーポンに症状改善の効果があるかを分析し、複数のクーポンを併用した場合でのそれぞれのクーポンの貢献度合を推定しておいてもよい。もしくは、クーポンの貢献度合を予め定義しておいて、判定部506はそれらを参照して判定してもよい。判定部506は、クーポンの貢献度合が定義されていないパターンについては、自動で推定するか、貢献度合をユーザに判断してもらってもよい。
【0070】
更新部507は、判定部506の判定結果に基づいて、重みDB225が格納している重みを更新する。更新部507は、判定部506の判定結果に対応するクーポンに関連する重みを更新する。この重みは、クーポンと、このクーポンに対応するバイタルデータ及び/または生活習慣データとを関連付ける度合を示す。すなわち、重みが大きいほど、クーポンと、このクーポンに対応するバイタルデータ及び/または生活習慣データとの関連がより強く(より密に)なる。クーポンがユーザに適していると判定部506が判定すると、更新部507は対応する重みを大きくして重みDB225を更新する。一方、クーポンがユーザに適していないと判定部506が判定すると、更新部507は対応する重みを小さくして重みDB225を更新する。
【0071】
送信部508は、使用履歴DB224から取得した使用履歴データ、及び/または提供部504が提供するクーポンデータを携帯情報端末120へ送信する。
【0072】
<携帯情報端末>
次に、
図6を用いて、本実施形態に係る携帯情報端末120のソフトウェア構成の一例を説明する。
携帯情報端末120の制御部313は、必要なプログラムを実行する際に、記憶部314に記憶された、撮像画像解析プログラム及び/または画像表示プログラムをRAMに展開する。そして、制御部
313は、RAMに展開された撮像画像解析プログラム及び/または画像表示プログラムをCPUにより解釈及び実行して、各構成要素を制御する。これによって、
図6に示される通り、本実施形態に係る携帯情報端末120の制御部313は、受信部601、画像取得部602、食品解析部603、表示制御部604、指示受付部605、及び送信部606を備える。
【0073】
受信部601は、生体情報取得装置100から通信インタフェース317を介して、生体情報取得装置100が取得した取得データを受信する。また、受信部601は、携帯情報端末120が情報処理装置150に送信した閲覧要求データに対応する画像データを、情報処理装置150から通信インタフェース317を介して受信する。受信部601が受信した取得データ及び画像データは、記憶部314に記憶される。
【0074】
画像取得部602は、撮像装置320が撮像した像を含む撮像データを取得する。撮像装置320は、例えば、食品を撮影する。
【0075】
食品解析部603は、画像取得部602が取得した撮像データを解析することによって、撮像データが表示している食品について、例えば、含まれる栄養素の含有量(または人体に摂取される量)及びカロリーを計算する。画像取得部602は、例えば、撮像データから食品とその大きさまたは質量を概算し、ネットワーク等に存在するデータベースから食品の情報を取得し、この食品の栄養素の摂取量及びカロリーを計算してもよい。また、画像取得部602が撮像したデータを送信部606が通信インタフェース317を介して外部のサーバ装置に送信し、サーバ装置に含まれる解析装置が、食品解析部603が行う解析を行ってもよい。
【0076】
表示制御部604は、記憶部314に記憶されている画像データ及び/またはテキストデータを取得し、対応するデータに基づいて出力装置311に画像及び/またはテキストを表示させるようにデータを制御する。
【0077】
指示受付部605は、入力装置312を介して、ユーザからの指示を指示データとして受け付ける。ユーザからの指示は、例えば、データベースに格納されているデータの閲覧要求(例えば、「今月の血圧状況を閲覧したい」)、服薬したことをチェックする、服薬予定の薬剤情報を登録する、ことがある。指示受付部605は受け付けた指示データを送信部606へ送る。送信部606は、通信インタフェース317を介して指示データを情報処理装置150に送信する。
【0078】
<その他>
情報処理装置150及び携帯情報端末120の各動作に関しては後述する動作例で詳細に説明する。なお、本実施形態では、情報処理装置150及び携帯情報端末120の各部がいずれも汎用のCPUによって実現されてもよい。しかしながら、以上の機能の一部または全部が、1または複数の専用のプロセッサにより実現されてもよい。また、情報処理装置150及び/または携帯情報端末120の構成に関して、実施形態に応じて、適宜、構成要素の、省略、置換及び追加が行われてもよい。
【0079】
[動作例]
<情報処理装置>
次に、
図7を用いて、情報処理装置150の動作例を説明する。
図7は、情報処理装置150の処理手順の一例を例示するフローチャートである。なお、以下で説明する処理手順は一例に過ぎず、各処理は可能な限り変更されてよい。また、以下で説明する処理手順について、実施の形態に応じて、適宜、ステップの省略、置換、及び追加が可能である。
【0080】
(起動)
まず、管理者は、情報処理装置150を起動し、起動した情報処理装置150にクーポンの選択を最適化するプログラムを実行させる。情報処理装置150の制御部213は、以下の処理手順にしたがって、ユーザデータに基づいて基準データを検索し、ユーザにとって最適なクーポンを選択し、クーポンとユーザデータとの関連付ける度合を示す重みを更新し、クーポンの選択を最適化する。
【0081】
(ステップS701)
ステップS701では、制御部213は、受信部501として動作し、携帯情報端末120からのデータ(取得データとも称す)であるユーザデータを受信する。ユーザデータは、ユーザのバイタルデータ及び/または生活習慣データである。
【0082】
(ステップS702)
ステップS702では、制御部213は、受信部501として動作し、ユーザデータであるバイタルデータ及び生活習慣データをそれぞれ、バイタルDB220及び生活習慣DB221に記憶させる。
【0083】
(ステップS703)
ステップS703では、制御部213は、検索部502として動作し、バイタルDB220及び生活習慣DB221に格納されるバイタルデータ及び生活習慣データに基づいて、外部のネットワークから対応する基準データを検索する。そして、検索部502は、検索した基準データを、バイタルデータ及び生活習慣データに対応付けて基準DB222に格納する。
【0084】
(ステップS704)
ステップS704では、制御部213は、選択部503として動作し、バイタルDB220及び生活習慣DB221に格納されるバイタルデータ及び生活習慣データに基づいて、対応する基準データを基準DB222から取得する。
【0085】
(ステップS705)
ステップS705では、制御部213は、提供部504として動作し、選択部503が選択したクーポンをユーザに提供し、提供したクーポンデータを使用履歴DB224に格納する。
【0086】
(ステップS706)
ステップS706では、制御部213は、使用状況取得部505として動作し、使用状況取得部505が対応するクーポンの使用状況データを例えば、携帯情報端末120、及び/または外部のクーポンの使用を管理しているサーバ装置から取得し、使用履歴DB224に格納されるデータに反映させる。
【0087】
(ステップS707)
ステップS707では、制御部213は、判定部506として動作し、使用履歴DB224に格納される使用履歴データと、バイタルデータ及び生活習慣データとを参照し、このクーポンがユーザに適しているかどうかを判定する。クーポンがユーザに適していると判定された場合には処理はステップS708に進み、一方、クーポンがユーザに適していないと判定された場合には処理はステップS709に進む。
【0088】
(ステップS708)
ステップS708では、制御部213は、更新部507として動作し、重みDB225が記憶している重みを大きくして重みDB225を更新する。更新部507は、重みがある値以上になった場合には、重みDB225内の重みデータを更新しない、としてもよい。
【0089】
(ステップS709)
ステップS709では、制御部213は、更新部507として動作し、重みDB225が記憶している重みを小さくして重みDB225を更新する。更新部507は、重みがある値未満になった場合には、重みDB225内の重みデータを更新しない、としてもよい。また、更新部507は、重みがある値未満になった場合には、対応する重みを0に設定する、としてもよい。
【0090】
(ステップS710)
ステップS710では、制御部213は、例えば、受信部501として動作し、通信インタフェース217を介して処理の終了指示を受信したかどうかを判定する。終了指示を受信した場合には処理を終了し、終了指示を受信していない場合にはステップS701に戻り、携帯情報端末120からのデータの受信を待機する。また、例えば、入力装置212が情報処理装置150の管理者等からの終了指示を受け付けたかどうかを判定してもよい。
【0091】
<携帯情報端末>
次に、
図8を用いて、携帯情報端末120の動作例を説明する。
図8は、携帯情報端末120の処理手順の一例を例示するフローチャートである。なお、以下で説明する処理手順は一例に過ぎず、各処理は可能な限り変更されてよい。また、以下で説明する処理手順について、実施の形態に応じて、適宜、ステップの省略、置換、及び追加が可能である。
【0092】
(起動)
まず、ユーザが、携帯情報端末120を起動し、起動した携帯情報端末120に撮像画像解析プログラム及び/または画像表示プログラムを実行させる。携帯情報端末120の制御部313は、以下の処理手順にしたがって、撮像装置320が撮像した画像を取得し解析した結果を情報処理装置150へ送信する。また、制御部313は、生体情報取得装置100から受け取ったデータを情報処理装置150へ送信する。他に、制御部313は、携帯情報端末120から情報処理装置150へ例えば、データベースに格納されているデータの閲覧要求信号を送信し、その要求に応じて情報処理装置150から画像データを受信し、対応する画像を表示する。
【0093】
(ステップS801)
ステップS801では、制御部313は、受信部601として動作し、通信インタフェース317を介して受信したデータが生体情報取得装置100から受信したデータであるかどうかを判定する。受信したデータが生体情報取得装置100から受信したデータである場合にはステップS802へ進み、受信したデータが生体情報取得装置100から受信したデータでない場合にはステップS808へ進む。
【0094】
(ステップS802)
ステップS802では、制御部313は、受信部601として動作し、通信インタフェース317を介して受信したデータを記憶部314に記憶する。
【0095】
(ステップS803)
ステップS803では、制御部313は、画像取得部602として動作し、撮像装置320が撮像し画像取得部602が取得した画像データがあるかどうかを判定する。
【0096】
(ステップS804)
ステップS804では、制御部313は、食品解析部603として動作し、画像取得部602が取得した画像データを解析し、画像解析結果を記憶部314に記憶する。画像取得部602は、食品についての画像データを解析し栄養素及びカロリーを計算する。
【0097】
(ステップS805)
ステップS805では、制御部313は、送信部606として動作し、記憶されている解析結果データを情報処理装置150へ、通信インタフェース317を介して送信する。
【0098】
(ステップS806)
ステップS806では、制御部313は、送信部606として動作し、記憶されている生体情報取得装置100からのデータを情報処理装置150へ、通信インタフェース317を介して送信する。
【0099】
(ステップS807)
ステップS807では、制御部313は、指示受付部605として動作し、ユーザからの終了指示を、入力装置312を介して受け付けたかどうかを判定する。他の可能性として、制御部313は、受信部601として動作し、情報処理装置150または生体情報取得装置100から終了指示を受けて終了することがあってもよい。終了指示を受け付けたと判定した場合には終了し、終了指示を受け付けてないと判定した場合にはステップS801に戻る。
【0100】
(ステップS808)
ステップS808では、制御部313は、受信部601として動作し、通信インタフェース317を介して受信したデータが情報処理装置150から受信したデータであるかどうかを判定する。情報処理装置150から受信したデータである場合にはステップS809へ進み、情報処理装置150から受信したデータでない場合にはステップS811へ進む。
【0101】
(ステップS809)
ステップS809では、制御部313は、受信部601として動作し、携帯情報端末120からの指示(例えば、データの閲覧要求指示)に応じた画像データを受信する。
【0102】
(ステップS810)
ステップS810では、制御部313は、表示制御部604として動作し、情報処理装置150から受け取った画像データを出力装置311に表示する。
【0103】
(ステップS811)
ステップS811では、制御部313は、指示受付部605及び送信部606として動作し、情報処理装置150へ送信すべき指示があるかどうかを判定する。送信すべき指示があると判定された場合にはステップS812へ進み、送信すべき指示がないと判定された場合にはステップS801へ戻る。
【0104】
(ステップS812)
ステップS812では、制御部313は、送信部606として動作し、通信インタフェース317を介して、情報処理装置150へ指示データを送信し、ステップS807へ進む。
【0105】
[作用と効果]
以上のように、本実施形態では、上記ステップS701において、生体情報取得装置100が取得したバイタルデータと、携帯情報端末120から取得した生活習慣データとを取得し、ステップS703において、基準DB222に記憶されている基準データのうちの対応する基準データを、取得したデータに適用する。そして、ステップS707において、適用した結果に応じて、選択部503がクーポンDB223からクーポンデータを選択し、このクーポンデータに対応するクーポンをユーザに提供することができる。さらに、ステップS705からステップS707において、判定部506が、ユーザに提供されたクーポンの使用履歴を使用履歴DB224に記録しておき、使用したクーポンに対応するバイタルデータまたは生活習慣データが示す値が、クーポンの使用前後で生活習慣を改善する効果があったかどうかを判定する。判定部506がこのクーポンは生活習慣の改善に効果があったと判定した場合には、更新部507がこのクーポンと対応するバイタルデータまたは生活習慣データとを関連付ける度合を示す重みを大きく設定して更新する。この結果、ユーザの生活習慣を改善することに寄与するクーポンはより提供されやすくなり、生活習慣が改善するように効果的にクーポンをユーザに提供することができる。したがって、本実施形態によれば、ユーザの生活習慣を改善するためにクーポンをユーザに効果的に提供することができる。
【0106】
[変形例]
以上、本発明の実施の形態を詳細に説明してきたが、前述までの説明はあらゆる点において本発明の例示に過ぎない。本発明の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形を行うことができることは言うまでもない。例えば、以下のような変更が可能である。また、本発明の実施にあたって、実施形態に応じた具体的構成が適宜採用されてもよい。なお、以下では、上記実施形態と同様の構成要素に関しては同様の符号を用い、上記実施形態と同様の点については、適宜説明を省略した。以下の変形例は適宜組み合わせ可能である。
【0107】
<1>
携帯情報端末120は、生体情報取得装置100と別体で構成されている。しかしながら、生体情報取得装置100及び携帯情報端末120の構成はこのような例に限定されなくてもよく、生体情報取得装置100及び携帯情報端末120の両方の機能を有するシステムを1台のコンピュータで実現してもよい。
【0108】
<2>
本発明の装置は、コンピュータとプログラムによっても実現でき、プログラムを記録媒体(または記憶媒体)に記録することも、ネットワークを通して提供することも可能である。
また、以上の各装置及びそれらの装置部分は、それぞれハードウェア構成、またはハードウェア資源とソフトウェアとの組み合せ構成のいずれでも実施可能となっている。組み合せ構成のソフトウェアとしては、予めネットワークまたはコンピュータ読み取り可能な記録媒体(または記憶媒体)からコンピュータにインストールされ、当該コンピュータのプロセッサに実行されることにより、各装置の機能を当該コンピュータに実現させるためのプログラムが用いられる。
【0109】
なお、この発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
【0110】
また、「及び/または」とは、「及び/または」でつながれて列記される事項のうちの任意の1つ以上の事項という意味である。具体例を挙げると、「x及び/またはy」とは、3要素からなる集合{(x),(y),(x,y)}のうちのいずれかの要素という意味である。もう1つの具体例を挙げると、「x、y、及び/またはz」とは、7要素からなる集合{(x),(y),(z),(x,y),(x,z),(y,z),(x,y,z)}のうちのいずれかの要素という意味である。
【0111】
(付記)
ユーザに関する生体情報を含むバイタルデータと、前記ユーザに関する生活習慣データとの少なくともいずれか1つを含むユーザデータを取得する取得部(151、501)と、
前記ユーザデータの内容を判定するための判定基準を示す基準データを前記ユーザデータに適用し、適用した結果に応じて、前記ユーザに特定の行動を奨励するクーポンに関するクーポンデータを前記ユーザに提供する提供部(155、503、504)と、
前記提供されたクーポンデータの使用履歴データと、前記使用履歴データに対応する前記ユーザデータとに基づいて、前記使用履歴データに対応するクーポンが前記ユーザの生活習慣の改善に効果があるかどうかを判定する判定部(156、506)と、
を備える、
情報処理装置。
【符号の説明】
【0112】
100…生体情報取得装置
101…測定部
102…記憶部
103…送信部
104…操作部
105…計時部
120…携帯情報端末
121…受信部
122…記憶部
123…送信部
124…制御部
125…操作部
126…計時部
150…情報処理装置
151…受信部
152…生活習慣DB
153…基準DB
154…クーポンDB
155…提供部
156…判定部
157…使用履歴DB
158…更新部
159…重みDB
211…出力装置
212…入力装置
213…制御部
214…記憶部
215…ドライブ
216…外部インタフェース
217…通信インタフェース
218…電源
219…計時装置
220…バイタルDB
221…生活習慣DB
222…基準DB
223…クーポンDB
224…使用履歴DB
225…重みDB。
311…出力装置
312…入力装置
313…制御部
314…記憶部
315…ドライブ
316…外部インタフェース
317…通信インタフェース
318…電池
319…計時装置
320…撮像装置
411…出力装置
412…入力装置
413…制御部
414…記憶部
415…ドライブ
416…外部インタフェース
417…通信インタフェース
418…電池
419…計時装置
420…生体センサ
421…動きセンサ
501…受信部
502…検索部
503…選択部
504…提供部
505…使用状況取得部
506…判定部
507…更新部
508…送信部
601…受信部
602…画像取得部
603…食品解析部
604…表示制御部
605…指示受付部
606…送信部