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特許6993019商品受渡管理システム、商品受渡管理方法、プログラム、商品収納ボックス
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-13
(45)【発行日】2022-01-13
(54)【発明の名称】商品受渡管理システム、商品受渡管理方法、プログラム、商品収納ボックス
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/08 20120101AFI20220105BHJP
   B65G 1/137 20060101ALI20220105BHJP
【FI】
G06Q10/08 300
B65G1/137 Z
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2020157990
(22)【出願日】2020-09-20
(65)【公開番号】P2021149922
(43)【公開日】2021-09-27
【審査請求日】2020-09-20
(31)【優先権主張番号】P 2020045855
(32)【優先日】2020-03-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】521107389
【氏名又は名称】早川 世治
(74)【代理人】
【識別番号】100178331
【弁理士】
【氏名又は名称】津田 宏二
(72)【発明者】
【氏名】早川 世治
【審査官】加舎 理紅子
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-157472(JP,A)
【文献】特開2003-166370(JP,A)
【文献】特開2017-215822(JP,A)
【文献】特許第6244503(JP,B1)
【文献】特許第6467019(JP,B1)
【文献】特開2016-088676(JP,A)
【文献】特開2020-000599(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
B65G 1/137
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
インターネット上で商品を販売する電子商取引サイトで商品が購入されたとき、解錠用情報を生成する生成手段と、
前記生成手段が生成した前記解錠用情報を、当該商品を当該商品の購入者でない他人の商品と一緒に一時的に収納する商品収納ボックスを介した当該商品の受け渡しに使用される前記商品の購入者が使用する携帯電子端末に送信し、かつ前記商品の配達者が前記商品収納ボックスに商品を収納したとき当該配達者が使用する携帯電子端末から送信される配達完了情報を受信すると収納情報を前記商品の購入者が使用する携帯電子端末に送信する送信手段と、を有し
記解錠用情報は、前記商品収納ボックスの扉を開けることを可能にする情報であり、
前記商品収納ボックスは、前記商品の購入者が使用する携帯電子端末との通信により前記解錠用情報及び前記収納情報を受信すると、前記扉を開けることを可能にする商品受渡管理システム。
【請求項2】
前記商品には、無線通信するタグが取り付けられ、前記商品収納ボックスは、前記タグと無線通信しており、
前記タグと前記商品収納ボックスとの無線通信により前記商品収納ボックスに収納されている商品を管理する管理手段をさらに有する請求項に記載の商品受渡管理システム。
【請求項3】
生成手段が、インターネット上で商品を販売する電子商取引サイトで商品が購入されたとき、解錠用情報を生成する生成ステップと、
送信手段が、前記生成ステップで生成した前記解錠用情報を、当該商品を当該商品の購入者でない他人の商品と一緒に一時的に収納する商品収納ボックスを介した当該商品の受け渡しに使用される前記商品の購入者が使用する携帯電子端末に送信し、かつ前記商品の配達者が前記商品収納ボックスに商品を収納したとき当該配達者が使用する携帯電子端末から送信される配達完了情報を受信すると収納情報を前記商品の購入者が使用する携帯電子端末に送信する送信ステップと、を有し、
記解錠用情報は、前記商品収納ボックスの扉を開けることを可能にする情報であり、
前記商品収納ボックスは、前記携帯電子端末との通信により前記解錠用情報及び前記収納情報を受信すると、前記扉を開けることを可能にする商品受渡管理方法。
【請求項4】
生成手段が、インターネット上で商品を販売する電子商取引サイトで商品が購入されたとき、解錠用情報を生成する生成ステップと、
送信手段が、前記生成ステップで生成した前記解錠用情報を、当該商品を当該商品の購入者でない他人の商品と一緒に一時的に収納する商品収納ボックスを介した当該商品の受け渡しに使用される前記商品の購入者が使用する携帯電子端末に送信し、かつ前記商品の配達者が前記商品収納ボックスに商品を収納したとき当該配達者が使用する携帯電子端末から送信される配達完了情報を受信すると収納情報を前記商品の購入者が使用する携帯電子端末に送信する送信ステップと、をコンピュータに実行させるプログラムであって
記解錠用情報は、前記商品収納ボックスの扉を開けることを可能にする情報であり、
前記商品収納ボックスは、前記携帯電子端末との通信により前記解錠用情報及び前記収納情報を受信すると、前記扉を開けることを可能にするプログラム。
【請求項5】
通信手段と、
複数人の商品が同一の空間内に同時に収納される収納部と、
前記収納部を開閉する扉と、
前記扉を施錠するための鍵部と、
前記鍵部の施錠及び解錠を制御する制御手段と、を有し、
前記制御手段は、インターネット上で商品を販売する電子商取引サイトで商品が購入されたときに生成される解錠用情報と前記商品の配達者が前記収納部に商品を収納したとき当該配達者が使用する携帯電子端末から送信される配達完了情報を基に生成される収納情報とを前記商品の購入者が使用する携帯電子端末から前記通信手段による通信により受信すると、鍵部を解錠する商品収納ボックス。
【請求項6】
前記商品には、無線通信するタグが取り付けられ、
前記通信手段による前記タグとの無線通信により前記収納部に収納されている商品を管理する管理手段をさらに有する請求項に記載の商品収納ボックス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、購入された商品を配達する際の受渡を管理する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、購入された商品を配達する際の受渡を宅配ボックスによって管理する技術が提案されている(例えば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第5456505号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、宅配ボックスの扉が不用意に開けられるのをより効果的に防止できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記課題を解決するために、本発明の第1の態様は、インターネット上で商品を販売する電子商取引サイトで商品が購入されたとき、解錠用情報を生成する生成手段と、前記生成手段が生成した前記解錠用情報を、当該商品を当該商品の購入者でない他人の商品と一緒に一時的に収納する商品収納ボックスを介した当該商品の受け渡しに使用される前記商品の購入者が使用する携帯電子端末に送信し、かつ前記商品の配達者が前記商品収納ボックスに商品を収納したとき当該配達者が使用する携帯電子端末から送信される配達完了情報を受信すると収納情報を前記商品の購入者が使用する携帯電子端末に送信する送信手段と、を有し、前記解錠用情報は、前記商品収納ボックスの扉を開けることを可能にする情報であり、前記商品収納ボックスは、前記商品の購入者が使用する携帯電子端末との通信により前記解錠用情報及び前記収納情報を受信すると、前記扉を開けることを可能にする商品受渡管理システムである。
【0010】
本発明の第の態様では、前記商品には、無線通信するタグが取り付けられ、前記商品収納ボックスは、前記タグと無線通信しており、前記タグと前記商品収納ボックスとの無線通信により前記商品収納ボックスに収納されている商品を管理する管理手段をさらに有することが好ましい。
【0012】
前記課題を解決するために、本発明の第の態様は、生成手段が、インターネット上で商品を販売する電子商取引サイトで商品が購入されたとき、解錠用情報を生成する生成ステップと、送信手段が、前記生成ステップで生成した前記解錠用情報を、当該商品を当該商品の購入者でない他人の商品と一緒に一時的に収納する商品収納ボックスを介した当該商品の受け渡しに使用される前記商品の購入者が使用する携帯電子端末に送信し、かつ前記商品の配達者が前記商品収納ボックスに商品を収納したとき当該配達者が使用する携帯電子端末から送信される配達完了情報を受信すると収納情報を前記商品の購入者が使用する携帯電子端末に送信する送信ステップと、を有し、前記解錠用情報は、前記商品収納ボックスの扉を開けることを可能にする情報であり、前記商品収納ボックスは、前記携帯電子端末との通信により前記解錠用情報及び前記収納情報を受信すると、前記扉を開けることを可能にする商品受渡管理方法である。
【0013】
前記課題を解決するために、本発明の第の態様は、生成手段が、インターネット上で商品を販売する電子商取引サイトで商品が購入されたとき、解錠用情報を生成する生成ステップと、送信手段が、前記生成ステップで生成した前記解錠用情報を、当該商品を当該商品の購入者でない他人の商品と一緒に一時的に収納する商品収納ボックスを介した当該商品の受け渡しに使用される前記商品の購入者が使用する携帯電子端末に送信し、かつ前記商品の配達者が前記商品収納ボックスに商品を収納したとき当該配達者が使用する携帯電子端末から送信される配達完了情報を受信すると収納情報を前記商品の購入者が使用する携帯電子端末に送信する送信ステップと、をコンピュータに実行させるプログラムであって、前記解錠用情報は、前記商品収納ボックスの扉を開けることを可能にする情報であり、前記商品収納ボックスは、前記携帯電子端末との通信により前記解錠用情報及び前記収納情報を受信すると、前記扉を開けることを可能にするプログラムである。
【0014】
前記課題を解決するために、本発明の第の態様は、通信手段と、複数人の商品が同一の空間内に同時に収納される収納部と、前記収納部を開閉する扉と、前記扉を施錠するための鍵部と、前記鍵部の施錠及び解錠を制御する制御手段と、を有し、前記制御手段は、インターネット上で商品を販売する電子商取引サイトで商品が購入されたときに生成される解錠用情報と前記商品の配達者が前記収納部に商品を収納したとき当該配達者が使用する携帯電子端末から送信される配達完了情報を基に生成される収納情報とを前記商品の購入者が使用する携帯電子端末から前記通信手段による通信により受信すると、鍵部を解錠する商品収納ボックスである。
【0016】
本発明の第の態様では、前記商品には、無線通信するタグが取り付けられ、前記通信手段による前記タグとの無線通信により前記収納部に収納されている商品を管理する管理手段をさらに有することが好ましい。
【発明の効果】
【0018】
本発明の前記第1,の態様によれば、商品受渡管理システムは、商品収納ボックスの扉を開けるための解錠用情報の生成を商品の購入に紐づけることで、複数人の商品が一時的に収納されている商品収納ボックスの扉が不用意に開けられるのを防止できる。
【0020】
また、本発明の前記第1,の態様によれば、商品受渡管理システムは、商品収納ボックスに商品が収納されたときに携帯電子端末に収納情報を送信し、収納情報を用いて商品収納ボックスの扉を開けることができるようにすることで、商品収納ボックスに商品が収納された後でないと商品収納ボックスの扉を開けることができないようにすることができる。これにより、商品受渡管理システムは、商品収納ボックスの扉が不用意に開けられるのをさらに効果的に防止できる。
また、本発明の前記第1,3,4の態様によれば、商品受渡管理システムは、商品の購入者が使用する携帯電子端末が、商品収納ボックスに商品が収納されると、収納情報及び解錠用情報を受信することで、商品収納ボックスに商品が収納された後でないと、購入者が商品収納ボックスの扉を開け商品を取り出せないようにできる。これにより、商品受渡管理システムは、商品収納ボックスの扉が不用意に開けられるのをさらに効果的に防止できる。
また、本発明の前記第1,の態様によれば、商品受渡管理システムは、携帯電子端末を商品の購入者が使用する携帯電子端末に限定することで、商品収納ボックスの扉を開けることができる者を効果的に制限できる。これにより、商品受渡管理システムは、商品収納ボックスの扉が不用意に開けられるのをさらに効果的に防止できる。
【0023】
本発明の前記第の態様によれば、商品受渡管理システムは、商品収納ボックスと商品に取り付けられているタグとの通信によって、商品収納ボックス内に収納されている商品を管理することができる。
【0025】
本発明の前記第の態様によれば、商品収納ボックスは、商品収納ボックスの扉を開けるための解錠用情報の生成が商品の購入に紐づけられていることで、複数人の商品が一時的に収納されている収納部の扉が不用意に開けられるのを防止できる。
【0026】
また、本発明の前記第の態様によれば、商品収納ボックスは、収納部に商品が収納されたときに生成される収納情報を用いて鍵部を解錠することで、収納部に商品が収納された後でないと鍵部を解錠できないようにすることができる。これにより、商品収納ボックスは、扉が不用意に開けられるのをさらに効果的に防止できる。
【0027】
本発明の前記第の態様によれば、商品収納ボックスは、商品に取り付けられているタグとの通信によって、収納部内に収納されている商品を管理することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1図1は、商品受渡管理システムの構成例を示すブロック図である。
図2図2は、管理サーバの構成例を示すブロック図である。
図3図3は、サーバ側記憶部に記憶されているデータベースの構成例を示すブロック図である。
図4図4は、解錠キー管理データベースの一例を示す図である。
図5図5は、商品状況管理データベースの一例を示す図である。
図6図6は、サーバ側処理部の構成例を示すブロック図である。
図7図7は、商品購入時解錠キー発行処理の一例を示すフローチャートである。
図8図8は、配達完了時解錠キー発行処理の一例を示すフローチャートである。
図9図9は、商品状況管理処理の一例を示すフローチャートである。
図10図10は、商品状況管理処理の一例を示す他のフローチャートである。
図11図11は、購入者側端末の構成の一例を示す図である。
図12図12は、配達者側端末の端末側処理部における配送者側解錠処理の一例を示すフローチャートである。
図13図13は、購入者側端末の端末側処理部における購入者側解錠処理の一例を示すフローチャートである。
図14図14は、宅配ボックスの構成例を示すブロック図である。
図15図15は、開閉制御処理の一例を示すフローチャートである。
図16図16は、開閉制御処理の一例を示す他のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0030】
本発明の実施形態を図面を参照しつつ説明する。
本実施形態では、商品受渡管理システムを挙げている。
【0031】
(構成)
図1は、商品受渡管理システム1の構成例を示すブロック図である。
【0032】
図1に示すように、商品受渡管理システム1は、管理サーバ10、商品を購入した購入者の携帯通信端末(以下、購入者側端末という。)100、配達者用の携帯通信端末(以下、配達者側端末という。)200、及び宅配ボックス300を有している。
【0033】
ここで、管理サーバ10と購入者側端末100及び配達者側端末200とは、通信手段NWを介して通信可能とされている。通信手段NWは、有線又は無線で接続可能なインターネット回線等の通信網である。また、宅配ボックス300は、配達者が配達した購入者の商品500を一時的に保管するためのボックスである。宅配ボックス300は、購入者側端末100や配達者側端末200と無線通信によって扉を施錠及び解錠できるようになっている。ここで、購入者の各商品500には、発送時に近距離無線型の通信タグ(以下、単にタグという。)501が付されている。タグ501は、例えば、RFタグである。このタグ501には、商品ID等の商品に関する情報等が記憶されている。また、無線通信は、非接触型の近距離通信やBluetooth(登録商標)による通信である。
【0034】
この商品受渡管理システム1では、購入者側端末100には、電子商取引サイト(以下、ECサイトという。)にて商品を購入するために用いるアプリケーションソフト(以下、商品購入用アプリという。)がインストールされている。また、配達者側端末200には、購入された商品を配達するために用いるアプリケーションソフト(以下、商品配達用アプリという。)がインストールされている。
【0035】
これにより、購入者側端末100にて商品購入用アプリに対してその使用者が商品を購入する操作をすると、購入者側端末100、配達者側端末200、及び管理サーバ10が連携して、購入された商品をその購入者に配達するための処理がなされる。
【0036】
図2は、管理サーバ10の構成例を示すブロック図である。
【0037】
図2に示すように、管理サーバ10は、通信部11、記憶部(以下、サーバ側記憶部という。)20、及び処理部(以下、サーバ側処理部という。)30を有している。ここで、通信部11は、通信手段NWを介して購入者側端末100や配達者側端末200等の他の装置との間で通信を行う。サーバ側記憶部20は、HDD等であって、各種データや各種プログラムが記憶されている。サーバ側処理部30は、管理サーバ10における各種処理を実行する。サーバ側処理部30は、例えば、マイクロコンピュータ及びその周辺回路を備え、例えば、CPU、ROM、RAM等によって構成されている。ROMには、1又は2以上のプログラムが格納されている。CPUは、ROMに格納されている1又は2以上のプログラムに従って各種処理を実行する。サーバ側処理部30は、必要に応じて、サーバ側記憶部20に記憶されている各種データや各種プログラム20aに従って各種処理を実行する。
【0038】
図3は、サーバ側記憶20に記憶されているデータベースの構成例を示すブロック図である。
【0039】
図3に示すように、サーバ側記憶部20には、解錠キー管理データベース21、及び商品状況管理データベース22が記憶されている。
【0040】
図4は、解錠キー管理データベース21の一例を示す図である。
【0041】
図4に示すように、解錠キー管理データベース21は、商品ID、タグ情報、購入者用第1解錠キー、購入者用第2解錠キー、及び配達者用解錠キー等の解錠キー等に関する各情報を含み、これら情報が対応付けられている。ここで、商品IDは、購入された個々の商品毎の識別情報である。タグ情報は、当該商品に付されているタグ501の識別情報等のタグ501に関する情報である。購入者用第1解錠キー、購入者用第2解錠キー、配達者用解錠キーの情報は、サーバ側処理部30が発行した各解錠キーの情報である。
【0042】
図5は、商品状況管理データベース22の一例を示す図である。
【0043】
図5に示すように、商品状況管理データベース22は、商品ID、及び商品状況等の商品状況に関する各情報を含み、これら情報が対応付けられている。ここで、商品状況の情報は、商品の状況を示す情報である。商品の状況を示す情報は、例えば、配達中、配達完了、受取完了等のステータスの情報である。
【0044】
サーバ側処理部30は、これら解錠キー管理データベース21、及び商品状況管理データベース22を必要に応じて使用して処理を実行する。
【0045】
図6は、サーバ側処理部30の構成例を示すブロック図である。
【0046】
図6に示すように、サーバ側処理部30は、商品購入処理部31、解錠キー発行処理部32、及び商品状況管理処理部33を有している。例えば、サーバ側処理部30の各処理部は、プログラム20aの一機能として実現されている。
【0047】
ここで、商品購入処理部31は、商品購入処理を実行する。例えば、商品購入処理は、インターネット上で商品を販売するECサイトにて商品が購入された際に実行される一般的な処理であり、例えば、決済処理、商品を発送するため発送処理等で構成されている。
【0048】
解錠キー発行処理部32は、商品購入時解錠キー発行処理及び配達完了時解錠キー発行処理を実行する。解錠キー発行処理部32は、商品購入時解錠キー発行処理では、購入者用第1解錠キー及び配達者用解錠キーを発行する。また、解錠キー発行処理部32は、配達完了時解錠キー発行処理では、購入者用第2解錠キーを発行する。ここで、購入者用第1解錠キー及び購入者用第2解錠キーは、購入者側端末100が宅配ボックス300との無線通信によって当該宅配ボックス300の扉の鍵を解錠するための解錠キーである。配達者用解錠キーは、配達者側端末200が宅配ボックス300との無線通信によって当該宅配ボックス300の扉の鍵を解錠するための解錠キーである。
【0049】
商品状況管理処理部33は、配達業者による商品の配達状況、購入者の商品の受け取り状況等を管理する商品状況管理処理を実行する。
【0050】
図7は、商品購入時解錠キー発行処理の一例を示すフローチャートである。
【0051】
図7に示すように、先ずステップS1の処理として、解錠キー発行処理部32は、商品購入処理部31が商品購入処理を実行し完了したか否かを判定する。すなわち、解錠キー発行処理部32は、商品購入処理部31が決済処理や商品の発送処理を完了したか否かを判定する。解錠キー発行処理部32は、商品購入処理が完了したと判定すると、ステップS2の処理に進む。
【0052】
ステップS2の処理として、解錠キー発行処理部32は、ステップS1の処理で商品購入処理が完了したと判定した商品の購入者の購入者側端末100に送信する購入者用第1解錠キーを発行する。例えば、解錠キー発行処理部32は、有効期限を付けてランダムな情報で購入者用第1解錠キーを発行する。例えば、購入者用第1解錠キーは、ワンタイムパスワードである。つまり、購入者用第1解錠キーは、当該解錠キーを使用する使用者が同じでも、使用する度に異なる。
【0053】
続くステップS3の処理として、解錠キー発行処理部32は、ステップS1の商品購入処理が完了した商品を配達する配達業者の配達者側端末200に送信する配達者用解錠キーを発行する。例えば、解錠キー発行処理部32は、有効期限を付けてランダムな情報で配達者用解錠キーを発行する。例えば、配達者用解錠キーは、ワンタイムパスワードである。つまり、配達者用解錠キーは、当該解錠キーを使用する使用者が同じでも、使用する度に異なる。また、このとき、配達者用解錠キーは、購入者用第1解錠キーと同一とされることもできる。
【0054】
続くステップS4の処理として、解錠キー発行処理部32は、ステップS2及びステップS3の処理で発行した購入者用第1解錠キー及び配達者用解錠キーを保存する。具体的には、解錠キー発行処理部32は、ステップS2及びステップS3の処理で発行した購入者用第1解錠キー及び配達者用解錠キーを、ステップS1の処理で商品購入処理を完了したと判定した商品の商品ID、当該商品に付されるタグ501のタグ情報に対応付けて、解錠キー管理データベース21に記憶する。
【0055】
続くステップS5の処理として、解錠キー発行処理部32は、各解錠キーを送信する。すなわち、解錠キー発行処理部32は、ステップS4の処理で解錠キー管理データベース21に記憶した購入者用第1解錠キーを商品の購入者の購入者側端末100に送信する。さらに、解錠キー発行処理部32は、ステップS4の処理で解錠キー管理データベース21に記憶した配達者用解錠キーを当該商品を配達する配達者側端末200に送信する。このとき、解錠キー発行処理部32は、購入者用第1解錠キー及び配達者用解錠キーに、解錠キー管理データベース21で対応付けられている商品IDを付加して送信する。
【0056】
以上のようにして、解錠キー発行処理部32は、商品購入処理が完了したと判定したときに、購入者用第1解錠キー及び配達者用解錠キーを発行する。そして、解錠キー発行処理部32は、発行した購入者用第1解錠キー及び配達者用解錠キー及び商品IDを保存し、購入者用第1解錠キーを商品の購入者の購入者側端末100に送信するとともに、配達者用解錠キーを当該商品の配達者の配達者側端末200に送信する。
【0057】
これにより、購入者側端末100は、管理サーバ10が商品購入処理を完了したタイミングで管理サーバ10からの購入者用第1解錠キーを受信し、保持する。また、配達者側端末200も、管理サーバ10が商品購入処理を完了したタイミングで管理サーバ10からの配達者用解錠キーを受信し、保持する。
【0058】
図8は、配達完了時解錠キー発行処理の一例を示すフローチャートである。
【0059】
図8に示すように、先ずステップS21の処理として、解錠キー発行処理部32は、配達者側端末200が送信してくる配達完了情報を受信したか否かを判定する。商品状況管理処理部33は、配達者側端末200が送信してくる配達完了情報を受信したと判定すると、ステップS22の処理に進む。
【0060】
ステップS22の処理として、解錠キー発行処理部32は、ステップS21の処理で配達完了情報を受信したと判定した商品の購入者の購入者側端末100に送信する購入者用第2解錠キーを発行する。例えば、解錠キー発行処理部32は、有効期限を付けてランダムな情報で購入者用第2解錠キーを発行する。例えば、購入者用第2解錠キーは、ワンタイムパスワードである。つまり、購入者用第2解錠キーは、当該解錠キーを使用する使用者が同じでも、使用する度に異なる。
【0061】
続くステップS23の処理として、解錠キー発行処理部32は、ステップS22の処理で発行した購入者用第2解錠キーを保存する。具体的には、解錠キー発行処理部32は、ステップS22の処理で発行した購入者用第2解錠キーを、ステップS21の処理で配達完了情報を受信したと判定した商品の商品IDに対応付けて、解錠キー管理データベース21に記憶する。これにより、解錠キー管理データベース21では、商品IDに対して、購入者用第1解錠キー、購入者用第2解錠キー、及び配達者用解錠キーの全てが対応付けられて記憶された状態になる。
【0062】
続くステップS24の処理として、解錠キー発行処理部32は、購入者用第2解錠キーを送信する。すなわち、解錠キー発行処理部32は、商品(ステップS21の処理で配達完了情報を受信したと判定した商品)の購入者の購入者側端末100に、ステップS23の処理で解錠キー管理データベース21に記憶した購入者用第2解錠キーを送信する。このとき、解錠キー発行処理部32は、購入者用第2解錠キーに、解錠キー管理データベース21で対応付けられている商品IDを付加して送信する。
【0063】
以上のようにして、解錠キー発行処理部32は、配達完了情報を受信したと判定したときに、購入者用第2解錠キーを発行する。そして、解錠キー発行処理部32は、発行した購入者用第2解錠キーを保存するとともに、商品の購入者の購入者側端末100に送信する。
【0064】
これにより、購入者側端末100は、商品の配達が完了したタイミングで管理サーバ10からの購入者用第2解錠キーを受信し、保持する。
【0065】
図9及び図10は、商品状況管理処理の一例を示すフローチャートである。先ず、図9の商品状況管理処理について説明する。
【0066】
図9に示すように、先ずステップS41の処理として、商品状況管理処理部33は、配達者側端末200が送信してくる配達完了情報を受信したか否かを判定する。商品状況管理処理部33は、配達者側端末200が送信してくる配達完了情報を受信したと判定すると、ステップS42の処理に進む。
【0067】
ステップS42の処理として、商品状況管理処理部33は、商品状況のステータスを配達完了の情報に変更する。すなわち、商品状況管理処理部33は、ステップS41の処理で配達完了情報を受信したと判定した商品(商品ID)について、商品状況管理データベース22の商品状況のステータスを配達完了の情報に変更する。
【0068】
続くステップS43の処理として、商品状況管理処理部33は、ステップS41の処理で配達完了情報を受信したと判定した商品(商品ID)に対応付けられている配達者用解錠キーを無効化する。例えば、商品状況管理処理部33は、解錠キー管理データベース21にて当該商品(商品ID)に対応付けられている配達者用解錠キーを削除する。
【0069】
以上のようにして、商品状況管理処理部33は、配達者側端末200が送信してくる配達完了情報を受信したと判定すると、商品状況のステータスを配達完了の情報に変更するとともに、配達者用解錠キーを無効化する。これにより、配達者側端末200は、宅配ボックス300の鍵部302を解錠できなくなる。
【0070】
次に図10の商品状況管理処理について説明する。図10に示すように、先ずステップS61の処理として、商品状況管理処理部33は、購入者側端末100が送信してくる受取完了情報を受信したか否かを判定する。商品状況管理処理部33は、購入者側端末100が送信してくる受取完了情報を受信したと判定すると、ステップS62の処理に進む。
【0071】
ステップS62の処理として、商品状況管理処理部33は、商品状況のステータスを受取完了の情報に変更する。すなわち、商品状況管理処理部33は、ステップS61の処理で受取完了情報を受信したと判定した商品(商品ID)について、商品状況管理データベース22の商品状況のステータスを受取完了の情報に変更する。
【0072】
続くステップS63の処理として、商品状況管理処理部33は、ステップS61の処理で受取完了情報を受信したと判定した商品(商品ID)に対応付けられている購入者用解錠キーを無効化する。例えば、商品状況管理処理部33は、解錠キー管理データベース21にて当該商品(商品ID)に対応付けられている購入者用第1解錠キー及び購入者用第2解錠キーを削除する。
【0073】
以上のようにして、商品状況管理処理部33は、購入者側端末100が送信してくる受取完了情報を受信したと判定すると、商品状況のステータスを受取完了の情報に変更するとともに、購入者用第1解錠キー及び購入者用第2解錠キーを無効化する。これにより、購入者側端末100は、宅配ボックス300の鍵部302を解錠できなくなる。
【0074】
図11は、購入者側端末100の構成の一例を示す図である。購入者側端末100は、携帯可能な通信端末であって、タブレット、又はスマートフォン等の携帯電話である。以下では、購入者側端末100が、携帯電話である場合を例に説明する。
【0075】
図11に示すように、購入者側端末100は、移動体通信部101、通信部102、タッチパネル部110、スピーカ103、マイク104、カメラ105、記憶部(以下、端末側記憶部という。)106、及び処理部(以下、端末側処理部という。)107を有している。ここで、移動体通信部101は、電話通信を行うものとして機能する。通信部102は、有線又は無線で他の装置との間で通信を行う。例えば、通信部102は、非接触型の近距離通信、Bluetooth(登録商標)等の無線通信によって宅配ボックス300と通信を行う。また、例えば、通信部102は、インターネット通信によって、管理サーバ10との通信も行う。タッチパネル部110は、タッチパネル部110における画像表示機能を担う画像表示部111、及びタッチパネル部110における情報入力機能を担う接触検出部112を有している。端末側記憶部106は、例えば、ROM、RAM等である。端末側処理部107は、購入者側端末100における各種処理を実行する。端末側処理部107は、例えば、マイクロコンピュータ及びその周辺回路を備え、例えば、CPU、ROM、RAM等によって構成されている。ROMには、1又は2以上のプログラムが格納されている。CPUは、ROMに格納されている1又は2以上のプログラムに従って各種処理を実行する。そして、端末側処理部107は、必要に応じて、端末側記憶部106に記憶されている各種データや各種プログラム106aに従って各種処理を実行する。例えば、端末側記憶部106に記憶されているプログラム106aは、商品購入用アプリである。
【0076】
本実施形態では、購入者側端末100の端末側処理部107は、購入者用第1解錠キー及び購入者用第2解錠キーを使用して宅配ボックス300の扉を解錠する解錠処理(以下、購入者側解錠処理という。)を実行する。例えば、購入者側解錠処理は、商品購入用アプリの一機能として実現されている。
【0077】
また、配達者側端末200も、携帯可能な通信端末であって、タブレット、又はスマートフォン等の携帯電話である。配達者側端末200は、携帯電話である場合、購入者側端末100と同様に、図11に示す構成を有している。
【0078】
本実施形態では、配達者側端末200の端末側処理部207は、配送者用解錠キーを使用して宅配ボックス300の扉を解錠する解錠処理(以下、配送者側解錠処理という。)を実行する。例えば、配送者側解錠処理は、商品配達用アプリの一機能として実現されている。
【0079】
図12は、配達者側端末200の端末側処理部207における配送者側解錠処理の一例を示すフローチャートである。
【0080】
図12に示すように、先ずステップS81の処理として、端末側処理部207は、管理サーバ10からの配達者用解錠キーを受信済みであるか否かを判定する。端末側処理部207は、管理サーバ10からの配達者用解錠キーを受信済みであると判定すると、ステップS82の処理に進む。
【0081】
ステップS82の処理として、端末側処理部207は、宅配ボックス300(宅配ボックス300の端末間通信部305)と通信可能になったか否かを判定する。端末側処理部207は、宅配ボックス300と通信可能になったと判定すると、ステップS83の処理に進む。
【0082】
ステップS83の処理として、端末側処理部207は、ステップS81の処理で受信済みであると判定した配達者用解錠キーを宅配ボックス300に送信する。
【0083】
続くステップS84の処理として、端末側処理部207は、配達者が商品の配達を完了したか否かを判定する。例えば、端末側処理部207は、配達者側端末200のタッチパネル部210に配達完了済のボタンを表示させ、その配達完了ボタンが押されると、配達者が商品の配達を完了したと判定する。端末側処理部207は、配達者が商品の配達を完了したと判定すると、ステップS85の処理に進む。
【0084】
ステップS85の処理として、端末側処理部207は、管理サーバ10に配達完了情報を送信する。このとき、端末側処理部207は、受信した配達者用解錠キーに付加されている商品IDを含めて配達完了情報を送信する。
【0085】
以上のようにして、配達者側端末200では、端末側処理部207は、管理サーバ10からの配達者用解錠キーを受信済みであり、かつ宅配ボックス300と通信可能になったと判定すると、受信済みであると判定した配達者用解錠キーを宅配ボックス300に送信する。その後、端末側処理部207は、配達者が商品の配達を完了したと判定すると、管理サーバ10に配達完了情報を送信する。
【0086】
管理サーバ10では、配達者側端末200からの配達完了情報を受信すると、前述したように、商品状況のステータスを配達完了の情報に変更する。さらに、管理サーバ10では、配達者側端末200からの配達完了情報を受信すると、前述したように、購入者用第2解錠キーを発行し、購入者側端末100に送信する。
【0087】
図13は、購入者側端末100の端末側処理部107における購入者側解錠処理の一例を示すフローチャートである。
【0088】
図13に示すように、先ずステップS101の処理として、端末側処理部107は、管理サーバ10からの購入者用第1解錠キーを受信済みであるか否かを判定する。端末側処理部107は、管理サーバ10からの購入者用第1解錠キーを受信済みであると判定すると、ステップS102の処理に進む。
【0089】
ステップS102の処理として、端末側処理部107は、管理サーバ10からの購入者用第2解錠キーを受信済みであるか否かを判定する。端末側処理部107は、管理サーバ10からの購入者用第2解錠キーを受信済みであると判定すると、ステップS103の処理に進む。
【0090】
ステップS103の処理として、端末側処理部107は、宅配ボックス300(宅配ボックス300の端末間通信部305)と通信可能になったか否かを判定する。端末側処理部107は、宅配ボックス300と通信可能になったと判定すると、ステップS104の処理に進む。
【0091】
ステップS104の処理として、端末側処理部107は、ステップS101及びステップS102の処理で受信済みであると判定した購入者用第1解錠キー及び購入者用第2解錠キーを宅配ボックス300に送信する。
【0092】
続くステップS105の処理として、端末側処理部107は、購入者が商品を受け取ったか否かを判定する。例えば、端末側処理部107は、購入者側端末100のタッチパネル部110に受取完了ボタンを表示させ、その受取完了ボタンが押されると、購入者が商品を受け取ったと判定する。端末側処理部107は、購入者が商品を受け取ったと判定すると、ステップS106の処理に進む。
【0093】
ステップS106の処理として、端末側処理部107は、管理サーバ10に受取完了情報を送信する。このとき、端末側処理部107は、受信した購入者用第1解錠キー及び購入者用第2解錠キーに付加されている商品IDを含めて受取完了情報を送信する。
【0094】
以上のようにして、購入者側端末100では、端末側処理部107は、管理サーバ10からの購入者用第1解錠キー及び購入者用第2解錠キーを受信済みであり、かつ宅配ボックス300と通信可能になったと判定すると、受信済みであると判定した購入者用第1解錠キー及び購入者用第2解錠キーを宅配ボックス300に送信する。その後、端末側処理部107は、購入者が商品を受け取ったと判定すると、管理サーバ10に受取完了情報を送信する。
【0095】
管理サーバ10では、購入者側端末100からの受取完了情報を受信すると、前述したように、商品状況のステータスを受取完了の情報に変更する。
【0096】
宅配ボックス300は、集合住宅の共有部分に設置されている。図14は、宅配ボックス300の構成例を示すブロック図である。
【0097】
図14に示すように、宅配ボックス300は、ボックス部301、鍵部302、開閉制御部303、インターネット通信部304、端末間通信部305、及びタグ間通信部306を有しいている。ここで、ボックス部301は、開閉可能な扉(蓋)301aを備えて商品を収納する部分であり、一度に多くの商品を収納できる程度に大きな容量を有している。鍵部302は、扉301aを施錠するための部分である。開閉制御部303は、鍵部302の施錠及び解錠を制御する開閉制御処理を実行する。インターネット通信部304は、インターネット通信によって、管理サーバ10との通信を行う。端末間通信部305は、非接触型の近距離通信やBluetooth(登録商標)等の無線通信によって、購入者側端末100や配達者側端末200との無線通信を行う。端末間通信部305は、購入者側端末100や配達者側端末200と通信できるように、例えば、ボックス部301や扉の外側面に設けられている。タグ間通信部306は、非接触型の近距離無線通信によって、ボックス部301内に収納された商品500に付されているタグ501との無線通信を行う。タグ間通信部306は、ボックス部301内に収納された商品500に付されているタグ501と無線通信できるように、例えば、ボックス部301の内側面に設けられている。
【0098】
ここで、従来より、駅改札付近等に設けられ複数の独立した個別の収納部を設けて、複数人の商品や荷物それぞれを個別に収納部に収容するような技術がある。しかし、本実施形態では、このような技術とは異なり、宅配ボックス300は、ボックス部301といった内部で区画もされていない同一の空間内に複数人の商品を同時に収納することを前提とした構成になっている。
【0099】
図15及び図16は、開閉制御処理の一例を示すフローチャートである。先ず、図15の開閉制御処理について説明する。
【0100】
図15に示すように、先ずステップS121の処理として、開閉制御部303は、端末間通信部305によって配達者側端末200と通信可能になったか否かを判定する。開閉制御部303は、配達者側端末200と通信可能になったと判定すると、ステップS122の処理に進む。
【0101】
ステップS122の処理として、開閉制御部303は、ステップS121の処理で通信可能になったと判定した配達者側端末200からの配達者用解錠キーを受信できたか否かを判定する。開閉制御部303は、配達者側端末200から配達者用解錠キーを受信できたと判定すると、ステップS123の処理に進む。
【0102】
ステップS123の処理として、開閉制御部303は、ステップS122の処理で受信したと判定した配達者用解錠キーと解錠するための照合用のキーとの照合処理を実行する。照合処理では、配達者用解錠キーと照合用のキーとが合致するか否かを判定する。例えば、照合用のキーは、管理サーバ10が解錠キー管理データベース21で保管している配達者用解錠キーと同期されている。例えば、開閉制御部303は、配達者側端末200から受信した配達者用解錠キーに付加されている商品IDを基に、管理サーバ10が保管する当該商品IDに対応付けられている配達者用解錠キーをインターネット通信部304を介して管理サーバ10から受信する。そして、開閉制御部303は、配達者側端末200から受信した配達者用解錠キーと管理サーバ10から受信した配達者用解錠キーとが合致するか否かを判定する。
【0103】
続くステップS124の処理として、開閉制御部303は、ステップS123の処理で実行した照合処理の結果、配達者用解錠キーと照合用のキーとが合致したか否かを判定する。開閉制御部303は、配達者用解錠キーと照合用のキーとが合致したと判定すると、ステップS125の処理に進む。
【0104】
ステップS125の処理として、開閉制御部303は、解錠処理を実行する。すなわち、開閉制御部303は、鍵部302の動作を制御し解錠する。これにより、宅配ボックス300の扉は、開閉可能になる。
【0105】
続くステップS126の処理として、開閉制御部303は、ボックス部301内から他人の商品が取り出されているか否かを判定する。具体的には、開閉制御部303は、タグ間通信部306によって、ボックス部301内に収納されている商品500に付されているタグ501との通信を行い、ボックス部301内から他人の商品が取り出されているか否かを判定する。例えば、開閉制御部303は、配達者側端末200から受信した配達者用解錠キーに付加されている商品IDと、タグ501との通信で取得したタグ情報に含まれている商品IDとを比較して判定を行う。例えば、ボックス部301内から商品が取り出されることで、開閉制御部303は、タグ間通信部306が通信が不可能になったタグ501を検出し、そのタグ501のタグ情報に対応付けられている商品IDと配達者側端末200から受信した配達者用解錠キーに付加されている商品IDとが異なると判定すると、ボックス部301内から他人の商品が取り出されていると判定する。このとき、さらに、開閉制御部303は、タグ間通信部306が通信が不可能になった時間が予め設定した時間、例えば、10秒を経過すると、ボックス部301内から他人の商品が取り出されていると判定することもできる。
【0106】
開閉制御部303は、ボックス部301内から他人の商品が取り出されていると判定すると、ステップS127の処理に進む。一方、開閉制御部303は、ボックス部301内から他人の商品が取り出されていないと判定すると、ステップS128の処理に進む。
【0107】
ステップS127の処理として、開閉制御部303は、音声出力や表示出力によって、他人の商品を取り出していることを警告する報知処理を行う。例えば、開閉制御部303は、宅配ボックス300が有するスピーカや表示部を制御したり、配達者側端末200のスピーカやタッチパネル部を通信によって制御したりして、他人の商品を取り出していることを警告する。そして、開閉制御部303は、ステップS126の処理でボックス部301内から他人の商品が取り出されていないと判定するまで、ステップS127の報知処理を実行する。
【0108】
ステップS128の処理として、開閉制御部303は、扉が閉じたか否かを判定する。開閉制御部303は、扉が閉じたと判定すると、ステップS129の処理に進む。一方、開閉制御部303は、扉が閉じていないと判定すると、ステップS126の処理を再び実行する。
【0109】
ステップS129の処理として、開閉制御部303は、施錠処理を実行する。すなわち、開閉制御部303は、鍵部302の動作を制御し施錠する。これにより、宅配ボックス300の扉を開けることができなくなる。
【0110】
以上のようにして、開閉制御部303は、配達者側端末200と通信可能になり、かつ通信可能になった配達者側端末200から配達者用解錠キーを受信したと判定すると、受信した配達者用解錠キーが、解錠するための照合用のキーと合致するか否かを判定する。そして、開閉制御部303は、合致すると判定すると、鍵部302を解錠する。
【0111】
これにより、配達者は、配達者用解錠キーを受信した配達者側端末200を宅配ボックス300に近づけるだけで、宅配ボックス300の扉を開け、商品を宅配ボックス300内に入れることができる。また、このとき、配達者が、宅配ボックス300のボックス部301内から不用意に他人の商品を取り出すと、警告が出される。そして、配達者が配達者側端末200のタッチパネル部210に表示されている配達完了ボタンを押し、宅配ボックス300の扉を閉じると、扉は施錠されて開かなくなる。
【0112】
次に、図16の開閉制御処理について説明する。図16に示すように、先ずステップS141の処理として、開閉制御部303は、端末間通信部305によって購入者側端末100と通信可能になったか否かを判定する。開閉制御部303は、購入者側端末100と通信可能になったと判定すると、ステップS142の処理に進む。
【0113】
ステップS142の処理として、開閉制御部303は、ステップS141の処理で通信可能になったと判定した購入者側端末100からの購入者用第1解錠キー及び購入者用第2解錠キーを受信できたか否かを判定する。開閉制御部303は、購入者側端末100から購入者用第1解錠キー及び購入者用第2解錠キーを受信できたと判定すると、ステップS143の処理に進む。
【0114】
ステップS143の処理として、開閉制御部303は、ステップS142の処理で受信したと判定した購入者用第1解錠キー及び購入者用第2解錠キーと解錠するための照合用のキーとの照合処理を実行する。照合処理では、購入者用第1解錠キー及び購入者用第2解錠キーと照合用のキーとが合致するか否かを判定する。例えば、照合用のキーは、管理サーバ10が解錠キー管理データベース21で保管している購入者用第1解錠キー及び購入者用第2解錠キーと同期されている。例えば、開閉制御部303は、購入者側端末100から受信した購入者用第1解錠キー及び購入者用第2解錠キーに付加されている商品IDを基に、管理サーバ10が保管する当該商品IDに対応付けられている購入者用第1解錠キー及び購入者用第2解錠キーをインターネット通信部304を介して管理サーバ10から受信する。そして、開閉制御部303は、購入者側端末100から受信した購入者用第1解錠キー及び購入者用第2解錠キーと管理サーバ10から受信した購入者用第1解錠キー及び購入者用第2解錠キーとがそれぞれ合致するか否かを判定する。
【0115】
続くステップS144の処理として、開閉制御部303は、ステップS143の処理で実行した照合処理の結果、購入者用第1解錠キー及び購入者用第2解錠キーと照合用のキーとが合致したか否かを判定する。開閉制御部303は、購入者用第1解錠キー及び購入者用第2解錠キーと照合用のキーとが合致したと判定すると、ステップS145の処理に進む。
【0116】
ステップS145の処理として、開閉制御部303は、解錠処理を実行する。すなわち、開閉制御部303は、鍵部302の動作を制御し解錠する。これにより、宅配ボックス300の扉は、開閉可能になる。
【0117】
続くステップS146の処理として、開閉制御部303は、ボックス部301内から他人の商品が取り出されているか否かを判定する。具体的には、開閉制御部303は、タグ間通信部306によって、ボックス部301内に収納されている商品500に付されているタグ501との通信を行い、ボックス部301内から他人の商品が取り出されているか否かを判定する。例えば、開閉制御部303は、購入者側端末100から受信した購入者用第1解錠キー及び購入者用第2解錠キーに付加されている商品IDと、タグ501との通信で取得したタグ情報に含まれている商品IDとを比較して判定を行う。例えば、ボックス部301内から商品が取り出されることで、開閉制御部303は、タグ間通信部306が通信が不可能になったタグ501を検出し、そのタグ501のタグ情報に含まれている商品IDと購入者側端末100から受信した購入者用第1解錠キー及び購入者用第2解錠キーに付加されている商品IDとが異なると判定すると、ボックス部301内から他人の商品が取り出されていると判定する。このとき、さらに、開閉制御部303は、タグ間通信部306が通信が不可能になった時間が予め設定した時間、例えば、10秒を経過すると、ボックス部301内から他人の商品が取り出されていると判定することもできる。
【0118】
開閉制御部303は、ボックス部301内から他人の商品が取り出されていると判定すると、ステップS147の処理に進む。一方、開閉制御部303は、ボックス部301内から他人の商品が取り出されていないと判定すると、ステップS148の処理に進む。
【0119】
ステップS147の処理として、開閉制御部303は、音声出力や表示出力によって、他人の商品を取り出していることを警告する報知処理を行う。例えば、開閉制御部303は、宅配ボックス300が有するスピーカや表示部を制御したり、購入者側端末100のスピーカやタッチパネル部を通信によって制御したりして、他人の商品を取り出していることを警告する。そして、開閉制御部303は、ステップS146の処理でボックス部301内から他人の商品が取り出されていないと判定するまで、ステップS147の報知処理を実行する。
【0120】
ステップS148の処理として、開閉制御部303は、扉が閉じたか否かを判定する。開閉制御部303は、扉が閉じたと判定すると、ステップS149の処理に進む。一方、開閉制御部303は、扉が閉じていないと判定すると、ステップS146の処理を再び実行する。
【0121】
ステップS149の処理として、開閉制御部303は、施錠処理を実行する。すなわち、開閉制御部303は、鍵部302の動作を制御し施錠する。これにより、宅配ボックス300の扉を開けることができなくなる。
【0122】
以上のようにして、開閉制御部303は、購入者側端末100と通信可能になり、かつ通信可能になった購入者側端末100から購入者用第1解錠キー及び購入者用第2解錠キーを受信したと判定すると、受信した購入者用第1解錠キー及び購入者用第2解錠キーが、解錠するための照合用のキーと合致するか否かを判定する。そして、開閉制御部303は、合致すると判定すると、鍵部302を解錠する。
【0123】
これにより、購入者は、購入者用第1解錠キー及び購入者用第2解錠キーを受信した購入者側端末100を宅配ボックス300に近づけるだけで、宅配ボックス300の扉を開け、宅配ボックス300内から商品を取り出すことができる。また、このとき、購入者が、宅配ボックス300のボックス部301内から不用意に他人の商品を取り出すと、警告が出される。そして、購入者が購入者側端末100のタッチパネル部110に表示されている受取完了ボタンを押し、宅配ボックス300の扉を閉じると、扉は施錠されて開かなくなる。
【0124】
(動作、作用等)
次に、本実施形態における商品受渡管理システム1の動作、作用等を説明する。
【0125】
商品受渡管理システム1では、ECサイトで商品が購入されると、管理サーバ10の解錠キー発行処理部32が、商品購入処理が完了したときに、購入者用第1解錠キー及び配達者用解錠キーを発行する。そして、解錠キー発行処理部32は、発行した購入者用第1解錠キーを商品の購入者の購入者側端末100に送信するとともに、発行した配達者用解錠キーを当該商品の配達者の配達者側端末200に送信する。
【0126】
これにより、購入者側端末100は、管理サーバ10が商品購入処理を完了したタイミングで管理サーバ10からの購入者用第1解錠キーを受信し、保持する。また、配達者側端末200も、管理サーバ10が商品購入処理を完了したタイミングで管理サーバ10からの配達者用解錠キーを受信し、保持する。
【0127】
そして、配達する商品を受け取った配達者は、購入者に商品を直接手渡しできないような購入者の不在時等に、宅配ボックス300に当該商品を一時的に預けることができる。このとき、配達者は、配達者側端末200を持ち宅配ボックス300の近くに行く。または、配達者は、配達者側端末200を宅配ボックス300の端末間通信部305の設置部にかざす。
【0128】
これにより、配達者側端末200では、端末側処理部207が、管理サーバ10からの配達者用解錠キーを受信済みであり、かつ宅配ボックス300と通信可能になったと判定すると、配達者用解錠キーを宅配ボックス300に送信する。
【0129】
宅配ボックス300では、開閉制御部303が、配達者側端末200と通信可能になり、配達者側端末200から配達者用解錠キーを受信すると、受信した配達者用解錠キーと照合用のキーとが合致したときに、宅配ボックス300の鍵部302を解錠する。これにより、配達者は、宅配ボックス300の扉を開け、商品を宅配ボックス300内に入れることができる。また、このとき、配達者が、宅配ボックス300のボックス部301内から不用意に他人の商品を取り出すと、警告が出される。そして、配達者が配達者側端末200のタッチパネル部210に表示されている配達完了ボタンを押し、宅配ボックス300の扉を閉じると、扉は施錠されて開かなくなる。このとき、配達者側端末200では、端末側処理部207が、管理サーバ10に配達完了情報を送信する。
【0130】
管理サーバ10では、商品状況管理処理部33は、配達者側端末200からの配達完了情報を受信すると、商品状況のステータスを配達完了の情報に変更する。一方、解錠キー発行処理部32は、配達者側端末200からの配達完了情報を受信すると、購入者用第2解錠キーを発行する。そして、解錠キー発行処理部32は、発行した購入者用第2解錠キーを商品の購入者の購入者側端末100に送信する。
【0131】
これにより、購入者側端末100は、管理サーバ10が配達者側端末200からの配達完了情報を受信したタイミングで管理サーバ10からの購入者用第2解錠キーを受信し、保持する。
【0132】
一方、商品の購入者は、購入して配達された商品を宅配ボックス300内から取り出すとき、購入者側端末100を宅配ボックス300の近くに行く。または、購入者は、購入者側端末100を宅配ボックス300の端末間通信部305の設置部にかざす。これにより、購入者側端末100では、端末側処理部107が、管理サーバ10からの購入者用第1解錠キー及び購入者用第2解錠キーを受信済みであり、かつ宅配ボックス300と通信可能になったと判定すると、購入者用第1解錠キー及び購入者用第2解錠キーを宅配ボックス300に送信する。
【0133】
宅配ボックス300では、開閉制御部303が、購入者側端末100と通信可能になり、購入者側端末100から購入者用第1解錠キー及び購入者用第2解錠キーを受信すると、受信した購入者用第1解錠キー及び購入者用第2解錠キーと照合用のそれぞれのキーとが合致したときに、宅配ボックス300の鍵部302を解錠する。これにより、購入者は、宅配ボックス300の扉を開け、宅配ボックス300内から商品を取り出すことができる。また、このとき、購入者が、宅配ボックス300のボックス部301内から不用意に他人の商品を取り出すと、警告が出される。そして、購入者が購入者側端末100のタッチパネル部110に表示されている受取完了ボタンを押し、宅配ボックス300の扉を閉じると、扉は施錠されて開かなくなる。このとき、購入者側端末100では、端末側処理部107が、管理サーバ10に受取完了情報を送信する。
【0134】
管理サーバ10では、商品状況管理処理部33は、購入者側端末100からの受取完了情報を受信すると、商品状況のステータスを受取完了の情報に変更する。
【0135】
(本実施形態における効果)
(1)商品受渡管理システム1は、宅配ボックス300の扉を開けるための購入者用第1解錠キー及び配達者用解錠キーの発行(生成)を商品の購入に紐づけることで、宅配ボックス300の扉が不用意に開けられるのを防止できる。その結果、例えば、商品受渡管理システム1は、宅配ボックス300に既に収納されている商品が紛失してしまうことを防止できる。また、商品受渡管理システム1は、宅配ボックス300の扉が不用意に開けられるのを防止できることで、結果的に、商品を個々に収容できるような複数の収容部が個別に扉を有するような構造でなく、1つの大容量のボックス部301だけでも、既に収納されている他人の商品が紛失してしまうようなことを防止できる。
【0136】
(2)商品受渡管理システム1は、購入者用第1解錠キー、購入者用第2解錠キー及び配達者用解錠キーが有効期限を有することで、宅配ボックス300の扉を開けられる期間を制限できる。これにより、商品受渡管理システム1は、宅配ボックス300の扉が不用意に開けられるのをさらに効果的に防止できる。
【0137】
(3)商品受渡管理システム1は、宅配ボックス300に商品が収納されたときに購入者側端末100に購入者用第2解錠キーを送信し、購入者用第2解錠キーを用いて宅配ボックス300の扉を開けることができるようにすることで、宅配ボックス300に商品が収納された後でないと宅配ボックス300の扉を開けることができないようにすることができる。これにより、商品受渡管理システム1は、宅配ボックス300の扉が不用意に開けられるのをさらに効果的に防止できる。
【0138】
(4)商品受渡管理システム1は、解錠キーの送付先を購入者側端末100及び配達者側端末200に限定することで、宅配ボックス300の扉を開けることができる者を効果的に制限できる。これにより、商品受渡管理システム1は、宅配ボックス300の扉が不用意に開けられるのをさらに効果的に防止できる。
【0139】
(5)商品受渡管理システム1は、宅配ボックス300と商品に取り付けられているタグ501との通信によって、宅配ボックス300内に収納されている商品500を管理することができる。
【0140】
(6)商品受渡管理システム1は、購入者が購入した商品がその購入者以外の者(配達者や他の購入者)に宅配ボックス300から取り出されると報知をすることで、購入者が購入した商品がその購入者以外の者に宅配ボックス300内から不用意に取り出されてしまうのを防止できる。
【0141】
なお、前記の実施形態の説明において、宅配ボックス300は、例えば、商品収納ボックスを構成している。また、ボックス部301は、例えば、収納部を構成している。また、購入者用第1解錠キー及び配達者用解錠キーは、例えば、解錠用情報を構成している。また、購入者用第2解錠キーは、例えば、収納情報を構成している。また、購入者側端末100や配達者側端末200は、例えば、携帯電子端末を構成している。また、解錠キー発行処理部32は、例えば、生成手段を構成している。また、通信部11は、例えば、送信手段を構成している。また、配達完了情報は、例えば、収納情報を構成している。また、開閉制御部303は、例えば、管理手段、制御手段を構成している。また、タグ間通信部306は、例えば、通信手段を構成している。
【0142】
(本実施形態の変形例等)
前記の実施形態の他の例として、商品受渡管理システム1は、購入者用第1解錠キーだけを送信し、購入者側端末100を用いた宅配ボックス300の扉の開閉を制限したり、配達者用解錠キーだけを送信し、配達者側端末200を用いた宅配ボックス300の扉の開閉を制限したりすることもできる。
【0143】
また、前記の実施形態の他の例として、商品受渡管理システム1は、商品に無線通信タグをつけて、商品の状況を管理することもできる。例えば、商品受渡管理システム1は、商品に付した無線通信タグと宅配ボックス30との通信によって、当該商品の収納及び取り出しを管理することができる。これにより、例えば、宅配ボックス30は、無線通信タグとの通信によって配達された商品が収納されたことを検出すると、有線又は無線で接続可能なインターネット回線等の通信網を介して、配達完了情報を管理サーバ10に送信することができる。これにより、管理サーバ10では、図9に示したような、配達完了情報に基づく商品状況管理処理を行う。また、商品受渡管理システム1は、商品に付した無線通信タグと宅配ボックス30との通信によって、例えば、間違った商品が取り出された場合に、警告することもできる。この場合、例えば、商品受渡管理システム1は、間違った商品が取り出されると、宅配ボックス30から管理サーバ10を経由させたり、購入者側端末100と宅配ボックス30との直接の通信によって、購入者側端末100から警告音又は警告表示を出力する。
【0144】
また、前記の実施形態の他の例として、購入者側端末100は、管理サーバ10から配達完了情報を受信すると、その旨をタッチパネル部110にポップアップ等により出力することもできる。これにより、購入者は、購入した商品が宅配ボックス30に配達されたことを知ることができ、結果として、商品を早く受け取ることができるようになる。
【0145】
また、前記の実施形態の他の例として、管理サーバ10は、配達完了情報を受信すると、その旨を電子メールにて購入者の購入者側端末100に送信することもできる。
【0146】
また、前記の実施形態の他の例として、管理サーバ10は、配達完了情報や受取完了情報を当該管理サーバ10を管理する者や商品を販売した者に提供することもできる。これによって、商品を販売した者は、商品の状況をリアルタイムで知ることができる。
【0147】
また、前記の実施形態の他の例として、管理サーバ10は、商品購入処理を完了したタイミングで購入者用第1解錠キーを受信するのではなく、配達者側端末200が送信してくる配達完了情報を受信したタイミングで、購入者用第2解錠キーとともに購入者用第1解錠キーを購入者側端末100に送信することもできる。これにより、商品受渡管理システム1は、宅配ボックス30に商品が収納された後でないと、購入者が宅配ボックス300の扉を開け商品を取り出せないようにできる。これにより、商品受渡管理システム1は、宅配ボックス30の扉が不用意に開けられるのをさらに効果的に防止できる。
【0148】
また、前記の実施形態の他の例として、配達完了情報や受取完了情報は、宅配ボックス300から管理サーバ10に送信することもできる。
【0149】
また、前記の実施形態の他の例として、宅配ボックス30は、前述のように報知すること以外でも商品を管理することができる。例えば、宅配ボックス30は、ボックス部301内に収納されている商品500に取り付けられているタグ501との通信によって、予め設定した時間間隔で商品500の有無を管理することができる。
【0150】
また、前記の実施形態では、通信手段と、複数人の商品が同一の空間内に同時に収納される収納部と、前記収納部を開閉する扉と、前記扉を施錠するための鍵部と、前記鍵部の施錠及び解錠を制御する制御手段と、を有し、前記制御手段は、インターネット上で商品を販売する電子商取引サイトで商品が購入されたときに生成される解錠用情報を当該携帯電子端末から前記通信手段による通信により受信すると、鍵を解錠する商品収納ボックスを実現している。
【0151】
また、前記の実施形態では、生成手段が、インターネット上で商品を販売する電子商取引サイトで商品が購入されたとき、解錠用情報を生成する生成ステップと、送信手段が、前記生成ステップで生成した前記解錠用情報を、当該商品を当該商品の購入者でない他人の商品と一緒に一時的に収納する商品収納ボックスを介した当該商品の受け渡しに使用される携帯電子端末に送信する送信ステップと、を有し、前記解錠用情報は、前記商品収納ボックスの扉を開けることを可能にする情報であり、前記商品収納ボックスは、前記携帯電子端末との通信により前記解錠用情報を受信すると、前記扉を開けることを可能にする商品受渡管理方法を実現している。
【0152】
また、前記の実施形態では、生成手段が、インターネット上で商品を販売する電子商取引サイトで商品が購入されたとき、解錠用情報を生成する生成ステップと、送信手段が、前記生成ステップで生成した前記解錠用情報を、当該商品を当該商品の購入者でない他人の商品と一緒に一時的に収納する商品収納ボックスを介した当該商品の受け渡しに使用される携帯電子端末に送信する送信ステップと、をコンピュータに実行させるプログラムであって、前記解錠用情報は、前記商品収納ボックスの扉を開けることを可能にする情報であり、前記商品収納ボックスは、前記携帯電子端末との通信により前記解錠用情報を受信すると、前記扉を開けることを可能にするプログラムを実現している。ここで、プログラムは、例えば、購入者側端末100や配達者側端末200の記憶部に記憶されているプログラムである。
【0153】
また、本発明の実施形態を開示したが、当業者によっては本発明の範囲を逸脱することなく変更が加えられうることは明白である。すべてのこのような修正及び等価物が次の請求項に含まれることが意図されている。
【符号の説明】
【0154】
1 商品受渡管理システム、10 管理サーバ、11 通信部、30 処理部、31 商品購入処理部、32 解錠キー発行処理部、33 商品状況管理処理部、100 購入者側端末、107,207 処理部、200 配達者側端末、300 宅配ボックス、301 ボックス部、302 鍵部、303 開閉制御部、304 インターネット通信部、305 端末間通信部、306 タグ間通信部、500 商品、501 タグ

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