(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-13
(45)【発行日】2022-01-13
(54)【発明の名称】在庫管理システム
(51)【国際特許分類】
B65G 1/137 20060101AFI20220105BHJP
【FI】
B65G1/137 A
(21)【出願番号】P 2017157345
(22)【出願日】2017-08-17
【審査請求日】2020-06-12
(73)【特許権者】
【識別番号】307042385
【氏名又は名称】ミサワホーム株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】504093467
【氏名又は名称】トヨタホーム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100090033
【氏名又は名称】荒船 博司
(72)【発明者】
【氏名】飯島 雅人
(72)【発明者】
【氏名】西尾 英樹
(72)【発明者】
【氏名】高田 朋典
(72)【発明者】
【氏名】新井 絵美子
【審査官】小川 悟史
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-185852(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0039511(US,A1)
【文献】特開2013-088001(JP,A)
【文献】特開2016-012349(JP,A)
【文献】特開2003-202180(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 1/137
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
重量センサーが組み込まれた収納スペースと、
ユーザが入手した物品の情報を取得する物品情報取得部と、
前記収納スペース内を複数の角度から撮影する撮影部と、
前記重量センサーによって検知された結果を示す重量検知データ、前記物品情報取得部によって取得した物品情報データ、前記撮影部によって撮影された画像データ、を記憶する記憶部と、
前記収納スペースから物品が取り出された際に、前記記憶部に記憶された前記重量検知データと前記物品情報データと前記画像データとを照合し、取り出された物品を判別する物品判別部と、を備え
ており、
前記物品判別部は、前記画像データから、物品の配置が変更されていないように見えても、前記重量センサーによって重量に変化があったことが検知された場合に、どの物品の重量に変化があったかを判別することを特徴とする在庫管理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の在庫管理システムにおいて、
前記物品情報取得部は、コンピュータネットワークにアクセスし、当該コンピュータネットワーク上にある各種データからユーザが入手した前記物品の情報を取得する検索手段を有することを特徴とする在庫管理システム。
【請求項3】
請求項1
又は2に記載の在庫管理システムにおいて、
前記物品情報取得部は、前記物品を入手した店舗から取得した前記物品の情報を受信する情報受信手段を有することを特徴とする在庫管理システム。
【請求項4】
請求項1~
3のいずれか一項に記載の在庫管理システムにおいて、
前記物品情報取得部と前記撮影部と前記記憶部と前記物品判別部を制御可能な人工知能を更に備えることを特徴とする在庫管理システム。
【請求項5】
請求項
4に記載の在庫管理システムにおいて、
前記人工知能は、ユーザとの対話が可能な対話型人工知能であることを特徴とする在庫管理システム。
【請求項6】
請求項1~
5のいずれか一項に記載の在庫管理システムにおいて、
前記収納スペースは、
水平方向に複数の領域
となるように分割されており、これら複数の領域のそれぞれに前記重量センサーが組み込まれていることを特徴とする在庫管理システム。
【請求項7】
請求項6に記載の在庫管理システムにおいて、
前記撮影部は、前記収納スペース内に複数設置され、
これら複数の前記撮影部は、撮影向きを変更可能に構成されていることを特徴とする在庫管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、在庫管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、収納室や収納家具等の収納スペースに収納された食品や生活用品等の物品の在庫管理を行うための技術が知られている(例えば特許文献1参照。)。
特許文献1における在庫管理システムは、収納部ごとに残量検知部を設け、種別ごとの基準値と残量検知部により検知される収納物の残量とを比較し、種別ごとにその残量が基準値よりも少ないときは、通信部がユーザの所持する携帯端末に通知するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、昨今は様々な商品が流通しており、例えばティッシュ等の紙類や各種の洗剤類等、必須の商品だけの在庫管理を行うだけでは、ユーザの要求を満たすことができない場合がある。すなわち、ユーザの購入した物品を把握し、購入した物品の種類が多岐にわたるものだとしても正確に在庫管理を行うことができる技術の開発が望まれていた。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、ユーザの入手した物品を把握でき、入手した物品の種類が多岐にわたるものだとしても正確に在庫管理を行うことが可能な在庫管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明は、例えば
図1~
図6に示すように、
重量センサー22が組み込まれた収納スペース20,21と、
ユーザが入手した物品Aの情報を取得する物品情報取得部24と、
前記収納スペース20,21内を複数の角度から撮影する撮影部25と、
前記重量センサー22によって検知された結果を示す重量検知データ26a、前記物品情報取得部24によって取得した物品情報データ26b、前記撮影部25によって撮影された画像データ26c、を記憶する記憶部26と、
前記収納スペース20,21から物品Aが取り出された際に、前記記憶部26に記憶された前記重量検知データ26aと前記物品情報データ26bと前記画像データ26cとを照合し、取り出された物品Aを判別する物品判別部27と、を備え
ており、
前記物品判別部27は、前記画像データ26cから、物品Aの配置が変更されていないように見えても、前記重量センサー22によって重量に変化があったことが検知された場合に、どの物品Aの重量に変化があったかを判別することを特徴とする。
【0007】
請求項1に記載の発明によれば、重量センサー22によって物品Aの出し入れを検知することができる。物品Aの収納作業中に重量を逐一検知すれば、どの物品Aがどの程度の重量であるかを把握することも可能となっている。また、物品情報取得部24によってユーザが入手した物品Aの情報を取得し、撮影部25によって収納スペース20,21内を複数の角度から撮影するので、ユーザが入手した物品Aを把握することができる。そして、収納スペース20,21から物品Aが取り出された際に、物品判別部27によって、記憶部26に記憶された重量検知データ26aと物品情報データ26bと画像データ26cとを照合し、取り出された物品Aを判別するので、重量検知データ26aに変動があった時に、どの物品Aがなくなったのかが容易に判別できることとなる。さらに、収納された物品Aの配置が変更されても重量に変化がない場合や、物品Aの配置が変更されていないように見えても重量に変化があった場合でも対応することができる。これによって、ユーザが入手した物品Aの種類が多岐にわたるものだとしても正確に在庫管理を行うことが可能となる。
【0008】
請求項2に記載の発明は、例えば
図4に示すように、請求項1に記載の在庫管理システムにおいて、
前記物品情報取得部24は、コンピュータネットワークNにアクセスし、当該コンピュータネットワークN上にある各種データからユーザが入手した前記物品Aの情報を取得する検索手段24aを有することを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載の発明によれば、物品情報取得部24が、コンピュータネットワークNにアクセスし、当該コンピュータネットワークN上にある各種データからユーザが入手した物品Aの情報を取得する検索手段24aを有するので、収納スペース20,21内で撮影した画像データ26cと、検索して取得したコンピュータネットワークN上の各種データとを照合し、ユーザが入手した物品Aを探り当てて、ユーザが入手した物品Aの情報を取得することができる。
【0012】
請求項
3に記載の発明は、例えば
図4,
図6に示すように、請求項1
又は2に記載の在庫管理システムにおいて、
前記物品情報取得部24は、前記物品Aを入手した店舗32から取得した前記物品Aの情報を受信する情報受信手段24cを有することを特徴とする。
【0013】
請求項3に記載の発明によれば、物品情報取得部24は、物品Aを入手した店舗32から取得した物品Aの情報を受信する情報受信手段24cを有するので、店舗32から取得した物品Aの情報を利用して、ユーザが入手した物品Aを判明させることができる。これにより、ユーザが入手し、収納スペース20,21内に収納した物品Aの情報をより容易に取得することができる。
【0014】
請求項
4に記載の発明は、例えば
図4に示すように、請求項1~
3のいずれか一項に記載の在庫管理システムにおいて、
前記物品情報取得部24と前記撮影部25と前記記憶部26と前記物品判別部27を制御可能な人工知能28を更に備えることを特徴とする。
【0015】
請求項4に記載の発明によれば、物品情報取得部24と撮影部25と記憶部26と物品判別部27を制御可能な人工知能28を備えるので、ユーザが入手した物品Aの情報を取得する手法や、ユーザによる物品Aの収納パターン、ユーザによる物品Aの使用頻度等を学習して把握することができ、回数を重ねるにつれてその精度を向上できる。そのため、これによって、ユーザが入手した物品Aの種類が多岐にわたるものだとしても正確に在庫管理を行うことができ、そのうえ、回数を重ねるにつれてその正確性を向上させることができる。
【0016】
請求項
5に記載の発明は、例えば
図4に示すように、請求項
4に記載の在庫管理システムにおいて、
前記人工知能28は、ユーザとの対話が可能な対話型人工知能であることを特徴とする。
【0017】
請求項5に記載の発明によれば、人工知能28は、ユーザとの対話が可能な対話型人工知能であることから、例えば収納スペース20,21内に物品Aを収納しているユーザとの対話の中から、正確な在庫管理に有用な情報を探り当てることができる。ユーザにとっては、人工知能28との対話だけで在庫管理における正確性の向上に繋がり、しかも、特別な操作等を必要としないので利便性が高い。
【0018】
請求項
6に記載の発明は、例えば
図3,
図4に示すように、請求項1~
5のいずれか一項に記載の在庫管理システムにおいて、
前記収納スペース20,21は、
水平方向に複数の領域20a~20d,21a~21d
となるように分割されており、これら複数の領域20a~20d,21a~21dのそれぞれに前記重量センサー22が組み込まれていることを特徴とする。
【0019】
請求項
6に記載の発明によれば、収納スペース20,21が、
水平方向に複数の領域20a~20d,21a~21d
となるように分割されており、これら複数の領域20a~20d,21a~21dのそれぞれに重量センサー22が組み込まれているので、それぞれの重量センサー22によって各領域20a~20d,21a~21dに収納された物品Aの重量を検知することができる。これにより、収納された物品A又は収納スペース20,21から取り出された物品Aが、どの領域20a~20d,21a~21dにあったかが判明しやすくなるので、正確な在庫管理に貢献することができる。
また、請求項7に記載の発明は、図3に示すように、請求項6に記載の在庫管理システムにおいて、
前記撮影部25は、前記収納スペース20(21)内に複数設置され、
これら複数の前記撮影部25は、撮影向きを変更可能に構成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、ユーザの入手した物品を把握でき、入手した物品の種類が多岐にわたるものだとしても正確に在庫管理を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】在庫管理システムが導入された住宅の一階を示す図である。
【
図2】在庫管理システムが導入された住宅の二階を示す図である。
【
図3】住宅に設けられた収納スペースの一例を示す図である。
【
図4】在庫管理システムの概略構成を示す図である。
【
図5】物品判別部による物品判別の方法を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。ただし、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の技術的範囲を以下の実施形態および図示例に限定するものではない。
【0023】
本実施形態の在庫管理システムは、例えば住宅やオフィス、倉庫等の建物や施設に設置された収納スペースを利用し、ユーザが入手した物品の在庫管理を行うためのシステムである。そして、このようなシステムを上記の建物や施設に導入することで、正確な在庫管理を実現するものである。
なお、本実施形態においては、在庫管理システムを、戸建て住宅に導入した場合について説明する。
【0024】
[住宅の概略構成について]
図1,
図2において符号1は、ユーザが居住する住宅を示す。この住宅1には、在庫管理システムが導入されており、住宅1内の複数の箇所に収納スペース20,21が設けられた状態となっている。
【0025】
住宅1は、二階建ての戸建て住宅であり、
図1に示すように、一階の南側中央には、屋外空間となっている玄関ポーチ2がある。玄関ポーチ2の北側には、玄関ドア4を挟んで第一玄関室5が配設されている。
【0026】
住宅1の一階東側には、インナーガレージ6(ビルトインガレージともいう。)が配設されている。インナーガレージ6と第一玄関室5は隣り合って配置されており、これらの間に設けられた外壁には、通用口6aが形成されている。
【0027】
インナーガレージ6の北側(奥側)には、玄関ドア8を挟んで第二玄関室9が配設されている。第二玄関室9は、インナーガレージ6に車を駐車した際に、車の近くに位置することとなるため、荷物の搬出入時に便利である。また、第二玄関室9と同様に、上述した通用口6aも荷物の搬出入時に使用することができる。
【0028】
第一玄関室5の北側であって、かつ第二玄関室9の西側には、ホール10が配設されている。ホール10は、住宅1の動線の中心となる場所であり、住宅1の二階に上がるための階段10cが設けられている。
【0029】
ホール10の西側には、キッチン11が配設されており、第一玄関室5の西側には、リビングダイニング12が配設されている。これらキッチン11とリビングダイニング12は、居住者のための共有スペースとなっている。
また、キッチン11とリビングダイニング12は隣接しており、これらキッチン11とリビングダイニング12との境界に設けられた引き戸によって互いに遮蔽可能となっている。
【0030】
図2は、住宅1の二階を示しており、ホール10の階段10cを上がった先(階段10cの東側)には、階段ホール13が配設されている。
階段ホール13の南側には、二階の中央に位置し、かつ東西に延在する廊下14が配設されている。
【0031】
階段ホール13の東側には、第一子供部屋15が配設されており、廊下14の東側には、第二子供部屋16が配設されている。廊下14の南側には、ランドリールーム17が配設されている。廊下14の北側であって、かつ階段10c及び階段ホール13の西側には、洗面脱衣所及び浴室を有する水廻り室18が配設されている。
【0032】
廊下14の西側には、書斎19c付きの主寝室19が配設されている。書斎19cは、主寝室19の南側領域における東側に配置されており、主寝室19は、この書斎19cを含んで略L字型に形成されている。
【0033】
住宅1は、以上のように構成されている。
なお、本実施形態においては、第一子供部屋15や第二子供部屋16、主寝室19等のように、各部屋に対して属性を持たせたが、これに限定されるものではなく、適宜変更可能である。すなわち、訪問者認証システムを導入できる住宅は、本実施形態において説明した住宅1に限られるものではない。
【0034】
[在庫管理システムについて]
以上のように構成された住宅1には、
図1~
図3に示すように、在庫管理システムを構成する複数の収納スペース20,21が設けられている。在庫管理システムは、住宅1に設けられた収納スペース20,21を中心に構成されている。
【0035】
なお、収納スペース20,21は、収納家具でもよいし、収納室でもよい。また、収納家具を収納スペース20,21とする場合は、住宅1の構造体に対して固定状態とされた所謂備え付けの収納家具であってよいし、住宅1の構造体に対して固定状態とされない移動可能な収納家具であってもよい。
【0036】
本実施形態においては、
図1に示すように、一方の収納スペース20が、住宅1の一階におけるキッチン11に対して設置されており、
図2に示すように、他方の収納スペース21が、住宅1の二階における水廻り室18に対して設置されている。また、これら収納スペース20,21としては、住宅1の構造体に対して固定状態とされた備え付けの収納家具が採用されているものとする。
【0037】
収納スペース20,21は、
図3に示すように、複数の領域20a~20d,21a~21dに分割されており、これら複数の領域のそれぞれに重量センサー22が組み込まれている。そして、当該重量センサー22によって各領域20a~20d,21a~21dにおける物品Aの出し入れが検知できるようになっている。
なお、本実施形態においては、収納スペース20,21を、第一から第四の4つの領域20a~20d,21a~21dに分割したものとして説明するが、これに限られるものではなく、領域の数については適宜変更可能である。
収納スペース20,21の前面開口部には、当該前面開口部を開閉する扉20e,21eが設けられている。
【0038】
本実施形態の在庫管理システムは、
図1~
図4に示すように、以上のような重量センサー22が組み込まれた収納スペース20,21と、制御部23と、物品情報取得部24と、撮影部25と、記憶部26と、物品判別部27と、人工知能28と、報知部29と、通信部30と、を備えている。これら各部は、データや各種信号等の送受信が可能となるように有線又は無線で接続されている。また、図示はしないが、時間や日付を把握するための時計手段も備えているものとする。
【0039】
制御部23は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)を備え、在庫管理システム用の各種処理プログラムに従って各種動作を行う。すなわち、当該制御部23による制御に基づいて、在庫管理システムを構成する上述の各部の動作を実行することができる。
【0040】
物品情報取得部24は、
図4,
図6に示すように、ユーザが入手した物品Aの情報を取得するための手段を有しており、当該手段を動作させることにより、ユーザが入手した物品Aの情報を取得できるようになっている。詳細については後述するが、本実施形態における物品情報取得部24は、検索手段24aと、読み取り手段24bと、情報受信手段24cと、を有する。
また、この物品情報取得部24は、制御部23と、記憶部26に記憶された各種の物品情報取得プログラム(図示せず)との協働により、ユーザが入手した物品Aの情報を取得する処理を行うことができる。すなわち、制御部23によって制御されることで、検索手段24aと、読み取り手段24bと、情報受信手段24cの処理を行うことができる。
このような物品情報取得部24としては、上述の検索手段24aと読み取り手段24bと情報受信手段24cによる処理を行うことが可能な機器を採用することができる。本実施形態においては、物品情報取得部24として、
図6に示すスマートフォン、タブレット端末等のように携帯可能な情報通信端末Pが採用されている。
【0041】
撮影部25は、収納スペース20,21のうち、重量センサー22による検知結果に変動があった領域を複数の角度から撮影するためのカメラであり、
図3に示すように、収納スペース20,21の内部に複数設置されている。なお、
図3に示す撮影部25の設置位置は一例であり、
図3例よりも低い位置等、その他の箇所に設置されていてもよいものとする。
また、この撮影部25は、制御部23と、記憶部26に記憶された撮影プログラム(図示せず)との協働により、収納スペース20,21内を、所定のタイミングで、かつ複数の角度から撮影する処理を行うことができる。撮影部25によって撮影を行うタイミングは、物品Aの出し入れを行って重量センサー22による検知結果に変動があったタイミング、収納スペース20,21の扉20e,21eが開けられたタイミング、または予めスケジュール設定された定期的なタイミング、の少なくともいずれかのタイミングで行われる。
なお、重量センサー22による検知結果に変動があったタイミングで撮影を行う場合は、厳密に、重量センサー22による検知結果に変動があるごとに撮影を行ってもよい。又は、重量センサーの変動後、その変動が安定したら撮影を行うようにしてもよい。この場合、重量センサーの変動が安定するまでの、およその時間(数秒)が予め想定されており、在庫管理システムは、撮影部25と連動する時間計測手段を更に備えるものとする。
また、収納スペース20,21の内部は比較的暗い場所となるため、内部を撮影する場合は、例えばカメラの感度を上げたり、収納スペース20,21内部に照明を設けたりすることで、物品Aを鮮明に撮影することができる。
さらに、撮影部25を構成するカメラは、その撮影向きを適宜変更可能である。例えば重量センサー22による検知結果に変動があった領域が、第一領域20a(21a)であった場合には、収納スペース20(21)内に設置された複数の撮影部25の撮影向きを第一領域20a(21a)に合わせて撮影することができる。また、重量センサー22による検知結果に変動があった領域が複数に跨っていた場合は、変動があった複数の領域の境界部分を狙って撮影を行うようにする。
【0042】
記憶部26は、例えばRAM、ROM、不揮発性メモリ、ハードディスクドライブにより構成され、
図4に示すように、重量センサー22によって検知された結果を示す重量検知データ26a、物品情報取得部24によって取得した物品情報データ26b、撮影部25によって撮影された画像データ26c、を記憶している。
また、この記憶部26には、上述した在庫管理システム用の各種処理プログラムが記憶されている。
【0043】
物品判別部27は、
図4,
図5に示すように、収納スペース20,21から物品Aが取り出された際に、記憶部26に記憶された重量検知データ26aと物品情報データ26bと画像データ26cとを照合し、取り出された物品Aを判別するものである。
すなわち、詳細については後述するが、制御部23と、記憶部26に記憶された物品判別プログラム(図示せず)との協働により、収納スペース20,21から取り出された物品Aが何であるかを判別する処理を行うことができる。
【0044】
人工知能28は、制御部23と連携して、物品情報取得部24と撮影部25と記憶部26と物品判別部27を制御可能とされており、推論及び判断などの知的な機能を実現するための学習機能を持つ。また、この人工知能28は、ユーザとの対話が可能な対話型人工知能である。そのため、ユーザによって使用される回数が増すにつれて(ユーザとの会話を重ねるにつれて)、在庫管理システムを構成する上述の各部の動作における的確性を向上させることができる。
ユーザと人工知能28との会話は、物品情報データ26bの確認や把握に必要なものを中心に、例えば賞味期限の管理や日常会話まで行うことが可能となっている。
例えば物品情報データ26bの確認や把握を行う場合は、ユーザが物品Aを収納スペース20,21に収納したタイミングで、「いま収納したものは何ですか?」と質問を発してユーザに回答を求め、得られた回答と重量検知データ26aや画像データ26cを紐付けして記憶部26に記憶させるように制御する。このような会話を重ねるにつれて、ユーザに質問をしなくても収納した物品Aが何であるかを把握することができ、収納スペース20,21のどの領域に収納したか、その重量はどれくらいか、どのような外観であるか等を物品情報データ26bとして、記憶部26に対して自律的に記憶させることができるようになる。
なお、人工知能28は、例えば収納スペース20,21の扉20e,21eが開けられたタイミングで、制御部23と共に起動してもよいし、常に起動した状態であってもよい。
また、対話型の人工知能28は、本実施形態においては、ユーザとの音声を主体とした対話(会話)を行うことを想定しているが、これに限られるものではなく、テキストを主体とした対話(会話)を行うようにしてもよいし、音声とテキストの組み合わせで対話(会話)を行うようにしてもよい。
【0045】
報知部29としては、収納スペース20,21近傍に設けられた表示ディスプレイ・スピーカー付きの表示装置(図示せず)や、
図6に示すスマートフォン、タブレット端末等のように携帯可能な情報通信端末Pを採用することができる。なお、これら表示装置及び情報通信端末Pは併用してもよい。
また、報知部29は、制御部23と、記憶部26に記憶された報知プログラム(図示せず)との協働により、収納スペース20,21に収納された物品Aの在庫を報知する処理を行うことができる。
報知部29による物品Aの在庫の報知は、例えば重量センサー22による検知結果に変動があったタイミング、収納スペース20,21の扉20e,21eが開けられたタイミング、物品判別部27によって物品Aの判別が行われたタイミング、または予めスケジュール設定された定期的なタイミング、の少なくともいずれかのタイミングで行われる。
報知部29による報知の具体的な方法としては、表示ディスプレイに対して文字や図柄等を用いて表示したり、スピーカーから音声を発して報知したり、またはこれらを組み合わせて報知してもよい。また、報知部29として情報通信端末Pを採用した場合は、表示ディスプレイやスピーカーを利用する方法の他に、情報通信端末Pに対して電子メール等のメッセージを送る方法を採用してもよい。なお、報知される内容は、いずれの方法を採用しても同様である。
なお、収納スペース20,21近傍に設けられた表示装置や情報通信端末Pは、ユーザが入手した物品Aを記憶部26に記憶させるための物品情報入力手段(図示せず)を備えているものとする。このような物品情報入力手段を備えていれば、例えばユーザが入手した物品Aが、量産されていない所謂“一点物”であり、コンピュータネットワークN上で知られていないような物品であった場合も対応することができる。
【0046】
通信部30は、インターネットやLAN(Local Area Network)等のコンピュータネットワークNに対して在庫管理システムを通信可能に接続するものであり、様々なウェブページ31や特定のウェブサイトにアクセスして必要な情報を取得したり、コンピュータネットワークN上に情報を発信したりすることができる。
本実施形態における在庫管理システムは、通信部30を介して、様々なウェブページ31や、ユーザが入手した物品Aを販売していた店舗32の特定のウェブサイトに通信可能に接続されているものとする。
【0047】
[物品情報取得部について]
本実施形態における物品情報取得部24は、上述のように、検索手段24aと、読み取り手段24bと、情報受信手段24cと、を有する。また、本実施形態においては、物品情報取得部24として情報通信端末Pが採用されている。
【0048】
検索手段24aは、制御部23と、記憶部26に記憶された検索プログラム(図示せず)との協働により、コンピュータネットワークNにアクセスし、当該コンピュータネットワークN上にある各種データからユーザが入手した物品Aの情報を取得する処理を行うことができる。
より具体的に説明すると、この検索手段24aは、コンピュータネットワークN上にある無数のウェブページ31にアクセス可能となっている。これを踏まえ、検索手段24aは、収納スペース20,21内を撮影部25によって撮影した画像データ26cと、様々なウェブページ31にある画像とを照合し、ユーザが入手した物品Aが何であるかを探り当てる処理を行う。つまり、検索手段24aは、ユーザが入手した物品Aの画像データ26cから、物品Aの特徴(パッケージデザイン、色、文字情報、バーコード情報など)を把握し、当該特徴に符合する物品の画像を検索することができる。検索の結果、当該特徴に符合する物品の画像がヒットした場合は、その画像が掲載されたウェブページ31にアクセスし、画像に写し出された物品が何であるかを突き止めるようにする。
例えばユーザが入手した物品Aが、
図5に示すように「シャンプー」であった場合、検索手段24aは、まず、当該シャンプーの特徴を把握した上で、コンピュータネットワークN上にある無数のウェブページ31にアクセスして画像検索を行う。すなわち、
図5に示すシャンプー(物品A)は、容器に巻かれたパッケージの一部と、パッケージの一部に記載された「シャンプー」という文字情報と、「☆☆☆」というデザインが特徴となっている。検索手段24aは、この特徴に符合する物品をコンピュータネットワークN上から探り当てる。コンピュータネットワークN上に、当該「シャンプー」のメーカーのホームページなどが存在すれば比較的容易に、物品Aが何であるかを把握することができる。
物品Aが何であるかが検索できたら、その結果である物品情報データ26bを記憶部26に記憶する。
【0049】
読み取り手段24bは、制御部23と、記憶部26に記憶された読み取りプログラム(図示せず)との協働により、ユーザが購入した前記物品Aを識別する情報を読み取る処理を行うことができる。物品Aを識別する情報としては、例えば、物品Aを購入した際のレシートに表記された物品Aの商品名を示す文字情報や、レシートや物品Aそのものに表記されたJANコード(EANコードともいう)、バーコード、二次元コード等が挙げられ、これらには、物品Aを識別する情報が含まれている。
より具体的に説明すると、情報通信端末Pは、図示はしないが撮影部(カメラ)を備えており、この撮影部によって例えばレシートを撮影し、ユーザが何を購入したかを把握することができる。また、このようにレシートから、ユーザが購入した物品Aが何であるかを読み取れたら、その結果である物品情報データ26bを記憶部26に記憶する。
レシートから読み取った情報と、収納スペース20,21に収納された実際の物品Aとの照合は、ユーザが、上述の物品情報入力手段を利用して入力してもよいし、記憶部26に記憶された過去の購入・収納履歴を利用してもよいし、検索手段24aの検索結果を組み合わせて利用してもよい。
情報通信端末Pに対しては、読み取り処理を行うためのアプリケーションがインストールされており、当該アプリケーションが読み取り手段24bとして機能する。
なお、JANコード(Japan Article Number)とは、商品用の流通コードとして商品等に表示され、コンビニエンスストアやスーパーを中心に広く利用されているPOSシステムで活用されている。JANコードは、国際的にEANコード(European Article Number)と呼ばれている。
また、二次元コードとしては、例えばQRコード(登録商標)が好適である。
【0050】
情報受信手段24cは、物品情報取得部24が備える通信手段の一種であり、物品Aを購入した店舗32から取得した物品Aの情報を受信することによって、物品Aの情報を取得することができるものである。
なお、店舗32は、ユーザが購入した物品Aの情報を送信する手段を有するものとし、そのようなサービスを日常的に行っているものとする。
店舗32から取得した物品Aの情報には、収納スペース20,21に収納された実際の物品Aとの照合を行いやすいように画像データを含んでいるものとする。すなわち、店舗32から取得した物品Aの情報と、収納スペース20,21に収納された実際の物品Aとの照合は、店舗32からの情報に含まれる画像データと、撮影部25によって撮影した画像データ26cとを照らし合わせるだけで済むため、容易である。店舗32からの情報に含まれる画像データと、撮影部25によって撮影した画像データ26cとを照らし合わせて一致したら、その結果である物品情報データ26bを記憶部26に記憶する。
店舗32は、実際に建築されている所謂“実店舗”でもよいし、インターネット上にある所謂“ネットショップ”でもよい。
【0051】
また、物品情報取得部24によって物品Aの情報を取得する方法は、以上に限られるものではない。物品情報取得部24として、検索手段24aと、読み取り手段24bと、情報受信手段24cのうち複数を採用し、その上で、人工知能28による学習を進めるようにすれば、得られる物品情報データ26bの精度を格段に高めることができるので好ましい。
【0052】
[物品判別部について]
物品判別部27は、上述のように、収納スペース20,21から物品が取り出された際に、記憶部26に記憶された重量検知データ26aと物品情報データ26bと画像データ26cとを照合し、取り出された物品を判別するものである。
制御部23と、記憶部26に記憶された物品判別プログラムとの協働により行われる処理は、まず、物品が取り出された後と物品が取り出される直前の重量検知データ26aを照合し、重量の差を算出することが行われる。そして、記憶部26に記憶された物品情報データ26bの中から、算出された重量に見合う物品の候補を割り出すようにする。
さらに並行して、物品が取り出された後と物品が取り出される直前の画像データ26cを照合し、物品が取り出された後に収納スペース20,21内から無くなった物品の候補を画像データ26cから割り出す。
そして、前記算出された重量に見合う物品の候補と、前記収納スペース20,21内から無くなった物品の候補とを照合し、一致していれば、取り出された物品を判別できたことになる。一致しなければ、前記算出された重量に見合う物品と、前記収納スペース20,21内から無くなった物品とが一致するまで処理を続けるものとする。
【0053】
[在庫管理の流れについて]
以上のように構成された在庫管理システムによって収納スペース20,21の在庫管理を行う場合について説明する。
【0054】
まず、ユーザが、店舗32から購入するなどして物品Aを入手し、住宅1の収納スペース20,21に収納する。このとき、収納スペース20,21の重量センサー22の検知結果に変動が生じるため、
図5(a)に示すように、撮影部25によって収納スペース20,21内が撮影される。特に、物品Aが置かれた領域を狙って撮影が行われるものとする。これによって、物品Aが収納スペース20,21から取り出される前の状態を、画像データ26cとして記憶部26に記憶しておくことができる。
また、物品Aの収納作業中に、重量センサー22によって重量を逐一検知すれば、どの物品Aがどの程度の重量であるかを把握することができる。また、重量を逐一検知すれば、収納した物品Aの個数も容易に判明する。
【0055】
また、ユーザが、物品Aを収納スペース20,21に収納する際には、物品情報取得部24によって物品Aの情報が取得されている状態であることが望ましく、本実施形態においては、物品情報取得部24によって物品Aの情報が取得されている状態となっているものとする。すなわち、店舗32から購入した場合には、読み取り手段24bによってレシートや物品Aそのものに表記された商品名や各種コード等から情報を取得するか、情報受信手段24cによって店舗32から取得した物品Aの情報を受信することによって、物品Aの情報を取得する。レシートから情報を得られない場合や、店舗32から情報を取得できない場合は、検索手段24aによって物品Aの情報を取得する。
ユーザは、図示しない表示装置又は情報通信端末Pによって、取得した内容を確認するようにしてもよい。
【0056】
なお、物品情報取得部24のいずれの手段によっても物品Aの情報を取得できなかった場合は、報知部29における物品情報入力手段によってユーザが物品Aの情報を直接入力してもよい。
ただし、本実施形態においては対話型の人工知能28が備えられているため、ユーザと人工知能28とが会話を進めながら、いま収納した物品Aが何であるかを記憶部26に記憶することができる。すなわち、本実施形態においては、物品情報取得部24によって物品Aの情報を取得できるとともに、対話型の人工知能28との対話を進めながら収納した物品Aの情報を確認することができるので、高い精度で物品Aの情報を取得することができる。
【0057】
収納スペース20,21に収納された物品Aを取り出した際は、収納スペース20,21の重量センサー22に変動が生じるため、
図5(b)に示すように、撮影部25によって収納スペース20,21内が撮影され、物品Aの取り出しを検知することができる。特に、物品Aが取り出された領域を狙って撮影が行われるものとする。これによって、物品Aが収納スペース20,21から取り出された直後の状態を、画像データ26cとして記憶部26に記憶することができる。
【0058】
このように物品Aが収納スペース20,21から取り出された際には、物品判別部27によって、記憶部26に記憶された重量検知データ26aと物品情報データ26bと画像データ26cとを照合し、取り出された物品Aを判別する。
すなわち、まず、物品が取り出された後と物品が取り出される直前の重量検知データ26aを照合し、重量の差を算出する。記憶部26に記憶された物品情報データ26bの中から、算出された重量に見合う物品の候補を割り出す。
さらに並行して、物品Aが取り出された後と物品Aが取り出される直前の画像データ26cを照合し、物品Aが取り出された後に収納スペース20,21内から無くなった物品の候補を画像データ26cから割り出す。
そして、前記算出された重量に見合う物品の候補と、前記収納スペース20,21内から無くなった物品の候補とを照合する。ここで、両方の候補が一致していれば、取り出された物品Aを判別できたことになる。
両方の候補が一致しない場合は、前記算出された重量に見合う物品と、前記収納スペース20,21内から無くなった物品とが一致するまで物品判別の処理を続ける。
【0059】
以上のようにして収納スペース20,21における在庫管理を行うことができる。すなわち、収納スペース20,21に収納される物品Aを一個からでも管理することができるので精度が高い。
報知部29においては、どの物品が、どれだけの量(個数)残っているかを報知でき、物品情報取得部24によって賞味期限等が取得できれば、期限管理についての報知を行うこともできる。
ユーザは、報知部29によって報知された内容に従って、物品Aを追加したり、注文したりすることができる。
【0060】
本実施の形態によれば、重量センサー22によって物品Aの出し入れを検知することができる。物品Aの収納作業中に重量を逐一検知すれば、どの物品Aがどの程度の重量であるかを把握することも可能となっている。また、物品情報取得部24によってユーザが入手した物品Aの情報を取得し、撮影部25によって収納スペース20,21内を複数の角度から撮影するので、ユーザが入手した物品Aを把握することができる。そして、収納スペース20,21から物品Aが取り出された際に、物品判別部27によって、記憶部26に記憶された重量検知データ26aと物品情報データ26bと画像データ26cとを照合し、取り出された物品Aを判別するので、重量検知データ26aに変動があった時に、どの物品Aがなくなったのかが容易に判別できることとなる。さらに、収納された物品Aの配置が変更されても重量に変化がない場合や、物品Aの配置が変更されていないように見えても重量に変化があった場合でも対応することができる。
これによって、ユーザが入手した物品Aの種類が多岐にわたるものだとしても正確に在庫管理を行うことが可能となる。
【0061】
また、物品情報取得部24が、コンピュータネットワークNにアクセスし、当該コンピュータネットワークN上にある各種データからユーザが入手した物品Aの情報を取得する検索手段24aを有するので、収納スペース20,21内で撮影した画像データ26cと、検索して取得したコンピュータネットワークN上の各種データとを照合し、ユーザが入手した物品Aを探り当てて、ユーザが入手した物品Aの情報を取得することができる。
【0062】
また、物品情報取得部24は、ユーザが入手した物品Aの情報が表記されたレシートの文字情報を読み取る読み取り手段24bを有するので、例えば、物品Aを購入した際のレシートに表記された物品Aの商品名を示す文字情報や、レシートや物品Aそのものに表記されたJANコード(EANコードともいう)、バーコード、二次元コード等から読み取った物品Aを識別する情報を物品Aの入手履歴として取り扱うことができる。これにより、ユーザが入手し、収納スペース20,21内に収納した物品Aの情報を容易に取得することができる。
【0063】
また、物品情報取得部24は、物品Aを入手した店舗32から取得した物品Aの情報を受信する情報受信手段24cを有するので、店舗32から取得した物品Aの情報を利用して、ユーザが入手した物品Aを判明させることができる。これにより、ユーザが入手し、収納スペース20,21内に収納した物品Aの情報をより容易に取得することができる。
【0064】
また、物品情報取得部24と撮影部25と記憶部26と物品判別部27を制御可能な人工知能28を備えるので、ユーザが入手した物品Aの情報を取得する手法や、ユーザによる物品Aの収納パターン、ユーザによる物品Aの使用頻度等を学習して把握することができ、回数を重ねるにつれてその精度を向上できる。そのため、これによって、ユーザが入手した物品Aの種類が多岐にわたるものだとしても正確に在庫管理を行うことができ、そのうえ、回数を重ねるにつれてその正確性を向上させることができる。
【0065】
また、人工知能28は、ユーザとの対話が可能な対話型人工知能であることから、例えば収納スペース20,21内に物品Aを収納しているユーザとの会話の中から、正確な在庫管理に有用な情報を探り当てることができる。ユーザにとっては、人工知能28との対話だけで在庫管理における正確性の向上に繋がり、しかも、特別な操作等を必要としないので利便性が高い。
【0066】
また、収納スペース20,21が、複数の領域20a~20d,21a~21dに分割されており、これら複数の領域20a~20d,21a~21dのそれぞれに重量センサー22が組み込まれているので、それぞれの重量センサー22によって各領域20a~20d,21a~21dに収納された物品Aの重量を検知することができる。これにより、収納された物品A又は収納スペース20,21から取り出された物品Aが、どの領域20a~20d,21a~21dにあったかが判明しやすくなるので、正確な在庫管理に貢献することができる。
【符号の説明】
【0067】
20 収納スペース
21 収納スペース
22 重量センサー
23 制御部
24 物品情報取得部
24a 検索手段
24b 読み取り手段
24c 情報受信手段
25 撮影部
26 記憶部
26a 重量検知データ
26b 物品情報データ
26c 画像データ
27 物品判別部
28 人工知能
29 報知部
30 通信部
31 ウェブページ
32 店舗
A 物品
N コンピュータネットワーク
P 情報通信端末