(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-13
(45)【発行日】2022-01-13
(54)【発明の名称】印刷装置
(51)【国際特許分類】
B41J 29/38 20060101AFI20220105BHJP
B41J 29/00 20060101ALI20220105BHJP
H04N 1/00 20060101ALI20220105BHJP
【FI】
B41J29/38 501
B41J29/00 Z
H04N1/00 127Z
(21)【出願番号】P 2017164975
(22)【出願日】2017-08-30
【審査請求日】2020-07-06
(31)【優先権主張番号】P 2016192752
(32)【優先日】2016-09-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000250502
【氏名又は名称】理想科学工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100101247
【氏名又は名称】高橋 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100095500
【氏名又は名称】伊藤 正和
(72)【発明者】
【氏名】上田 孝臣
(72)【発明者】
【氏名】伏見 隆弘
【審査官】大浜 登世子
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-256290(JP,A)
【文献】特開2002-307776(JP,A)
【文献】特開2009-194555(JP,A)
【文献】特開2008-227914(JP,A)
【文献】米国特許第06854039(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41J 29/38
H04N 1/00
B41J 29/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれ記憶部を有する複数の制御基板が搭載された印刷装置であって、
印刷処理を実行する印刷手段と、
外部装置から前記印刷手段による印刷処理を許可するための認証コードを取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された認証コードを前記複数の制御基板がそれぞれ有する前記記憶部に書き込む書込手段と、
所定のタイミングで、前記記憶部に書き込まれた認証コードが全て一致するか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段により前記記憶部に書き込まれた認証コードが全て一致すると判定された場合に、前記印刷手段による印刷処理の実行を許可する一方、前記判定手段により前記記憶部に書き込まれた認証コードの中に他の認証コードと異なる認証コードがあると判定された場合に、前記印刷手段による印刷処理の実行を不許可とする実行許可手段と、
前記印刷装置のログ情報を収集し、ログ情報記憶手段に記憶させるログ収集手段と、
前記ログ情報記憶手段に記憶されたエラーに関する所定条件を満たすログ情報に基づいて、前記判定手段による判定の頻度を上げるように、前記所定のタイミングを変更するタイミング変更手段と、
を備えたことを特徴とする印刷装置。
【請求項2】
前記タイミング変更手段は、
前記記憶部に書き込まれた認証コードの中に他の認証コードと異なる認証コードが含まれており、かつ、前記ログ情報記憶手段に記憶されたログ情報に、印刷処理中におけるエラーに関する
前記所定条件を満たすログ情報がある場合に、前記判定手段により前記記憶部に書き込まれた認証コードの不一致性を判定したとき、前記判定手段による判定の頻度を上げるように、前記所定のタイミングを変更する
ことを特徴とする請求項1記載の印刷装置。
【請求項3】
所定のタイミングで、前記実行許可手段により印刷処理の実行の許可または不許可がされたか否かを監視し、前記印刷処理の実行の許可および不許可のいずれもなされない場合、エラーを報知する監視手段
をさらに備えたことを特徴とする請求項1または2記載の印刷装置。
【請求項4】
前記タイミング変更手段は、
前記判定手段による判定の頻度を上げるように、前記所定のタイミングを変更した後、所定回数の認証コードの一致が判定され、かつ前記所定条件を満たすログ情報が存在しない期間が一定期間続いた場合、前記判定手段による判定の頻度を下げるように、前記所定のタイミングを変更する
ことを特徴とする請求項2記載の印刷装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外部のサーバに接続することなく印刷装置内で複数の制御基板を認証可能な印刷装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、印刷装置では、印刷装置本体を制御する1以上の本体制御基板を有し、この1以上の本体制御基板に搭載されたCPUなどの演算回路により生成された制御命令により印刷装置本体内の各種機器が制御される。
【0003】
また、印刷装置には、印刷装置本体だけでなく、原稿から画像を読み取るスキャナや、ユーザ操作を受け付ける操作パネルなどが搭載されたものもある。このようなスキャナや操作パネルなどには、それぞれ制御基板が搭載されている場合がある。
【0004】
このように、印刷装置には、複数の制御基板が搭載されていることがあり、それぞれ適切な制御基板が搭載されていないと、印刷装置は適切に印刷動作を実行することが困難となり、印刷物の品質劣化につながる恐れがあった。
【0005】
特許文献1には、固有情報記憶装置に記憶された固有情報と、不正検出装置内の固有情報とを照合し続け、管理サーバが照合結果を読み出し、読み出した照合結果に正当ではない結果を示すものがあった場合に、接続要求を拒絶するネットワーク管理システムに関する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1に開示された技術のように、固有情報記憶装置に記憶された固有情報と、不正検出装置内の固有情報とを照合し続け、管理サーバが照合結果を読み出し、読み出した照合結果に正当ではない結果を示すものがあった場合に接続要求を拒絶する場合、管理サーバが常に照合結果を読み出し、読み出した照合結果に正当ではない結果を示すものがあるか否かを常に判定しなければならない。そのため、管理サーバが管理する装置が多くなると、判定の処理負荷やネットワーク負荷などが大きくなることがあった。
【0008】
また、固有情報記憶装置に記憶された固有情報と、不正検出装置内の固有情報とを照合するので、1対1で照合を行うことになりセキュリティレベルが低く固有情報を改ざんし易くなる。そのため、特許文献1に記載の技術を複数の制御基板が搭載されている印刷装置に適用した場合、不適切な制御基板が搭載される場合があった。
【0009】
本発明は上記に鑑みてなされたもので、外部のサーバに接続することなく印刷装置内で複数の制御基板を適切に認証可能な印刷装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するため、本発明に係る印刷装置の第1の特徴は、それぞれ記憶部を有する複数の制御基板が搭載された印刷装置であって、
印刷処理を実行する印刷手段と、
外部装置から前記印刷手段による印刷処理を許可するための認証コードを取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された認証コードを前記複数の制御基板がそれぞれ有する前記記憶部に書き込む書込手段と、
所定のタイミングで、前記記憶部に書き込まれた認証コードが全て一致するか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段により前記記憶部に書き込まれた認証コードが全て一致すると判定された場合に、前記印刷手段による印刷処理の実行を許可する一方、前記判定手段により前記記憶部に書き込まれた認証コードの中に他の認証コードと異なる認証コードがあると判定された場合に、前記印刷手段による印刷処理の実行を不許可とする実行許可手段と、を備えたことにある。
【0011】
本発明に係る印刷装置の第2の特徴は、
前記印刷装置のログ情報を収集し、ログ情報記憶手段に記憶させるログ収集手段と、
前記記憶部に書き込まれた認証コードの中に他の認証コードと異なる認証コードが含まれており、かつ、前記異なる認証コードが含まれた状態で前記印刷手段による印刷処理において、前記ログ情報記憶手段に記憶されたログ情報に、前記印刷処理中におけるエラーに関する所定の条件を満たすログ情報がある場合に、前記判定手段により前記記憶部に書き込まれた認証コードの不一致性を判定したとき、前記判定手段による判定の頻度を上げるように、前記所定のタイミングを変更するタイミング変更手段と、をさらに備えたことにある。
【0012】
本発明に係る印刷装置の第3の特徴は、所定のタイミングで、前記実行許可手段により印刷処理の実行の許可または不許可がされたか否かを監視し、前記印刷処理の実行の許可および不許可のいずれもなされない場合、エラーを報知する監視手段をさらに備えたことにある。
【発明の効果】
【0013】
本発明に係る印刷装置の第1の特徴によれば、判定手段が、所定のタイミングで、記憶部に書き込まれた認証コードが全て一致するか否かを判定し、実行許可手段が、判定手段により記憶部に書き込まれた認証コードが全て一致すると判定された場合に、印刷手段による印刷処理の実行を許可する一方、判定手段により記憶部に書き込まれた認証コードの中に他の認証コードと異なる認証コードがあると判定された場合に、印刷手段による印刷処理の実行を不許可とする。
【0014】
そのため、制御基板のうちいずれかの制御基板が不適切な制御基板に交換されたとすると、不適切な制御基板には、認証コードが記憶されていない、または不適切な認証コードが記憶されていることになるので、印刷処理の実行を不許可とすることができる。
【0015】
この結果、外部のサーバに接続することなく印刷装置内でセキュリティレベルを高めて認証することが可能になる。
【0016】
本発明に係る印刷装置の第2の特徴によれば、タイミング変更手段が、記憶部に書き込まれた認証コードの中に他の認証コードと異なる認証コードが含まれており、かつ、異なる認証コードが含まれた状態で印刷手段による印刷処理において、ログ情報記憶手段に記憶されたログ情報に、印刷処理中におけるエラーに関する所定の条件を満たすログ情報がある場合に、判定手段により記憶部に書き込まれた認証コードの不一致性を判定したとき、判定手段による判定の頻度を上げるように、所定のタイミングを変更する。
【0017】
そのため、過去に不適正な制御基板が用いられた印刷装置は、判定手段による判定が高頻度で行われることになるので、不適正な制御基板が装着されていることをより早く検知することができる。そのため、より適切な制御基板に交換することができるので、印刷画像の品質を低下させないように印刷を実行させることができる。
【0018】
本発明に係る印刷装置の第3の特徴によれば、制御基板の全てが不適切な制御基板に交換された場合においても、印刷処理の実行を不許可とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本発明の第1実施形態に係るインクジェット方式の印刷装置を有するプリンタネットワークシステムの概略構成を示す説明図である。
【
図2】本発明の第1実施形態に係る印刷装置が有するCPU上に仮想的に構築される内部構成を示すブロック図である。
【
図3】本発明の第1実施形態に係る印刷装置が有するCPU上に仮想的に構築される内部構成を示すブロック図である。
【
図4】本発明の第1実施形態に係る印刷装置が有するCPU上に仮想的に構築される内部構成を示すブロック図である。
【
図5】第1実施形態に係る印刷装置の認証コード書き込み処理を示すフローチャートである。
【
図6】第1実施形態に係る印刷装置の印刷許可判定処理を示すフローチャートである。
【
図7】第1実施形態に係る印刷装置の処理の一例を時系列的に示したタイミングチャートである。
【
図8】本発明の第2実施形態に係る印刷装置を有するプリンタネットワークシステムの概略構成を示す説明図である。
【
図9】第2実施形態に係る印刷装置の監視処理を示すフローチャートである。
【
図10】本発明の第3実施形態に係る印刷装置を有するプリンタネットワークシステムの概略構成を示す説明図である。
【
図11】本発明の第3実施形態に係る印刷装置が有するCPU上に仮想的に構築される内部構成を示すブロック図である。
【
図12】本発明の第3実施形態に係る印刷装置が有するCPU上に仮想的に構築される内部構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。各図面を通じて同一もしくは同等の部位や構成要素には、同一もしくは同等の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、現実のものとは異なることに留意すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることはもちろんである。
【0021】
また、以下に示す実施の形態は、この発明の技術的思想を具体化するための装置等を例示するものであって、この発明の技術的思想は、各構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。この発明の技術的思想は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
【0022】
<第1実施形態>
以下に添付図面を参照して、本発明に係る第1実施形態の印刷装置を詳細に説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係るインクジェット方式の印刷装置9を有するプリンタネットワークシステムの概略構成を示す説明図である。
【0023】
なお、第1実施形態では、印刷装置として、多数のノズルが形成されたインクヘッドを複数備え、それぞれのインクヘッドから黒又はカラーインクを吐出してライン単位で印刷を行い、搬送ベルト上の記録用紙上に複数の画像を互いに重なり合うように形成するインクジェット方式の印刷装置9を例に説明する。
【0024】
(プリンタネットワークシステムの全体構成)
図1に示すように、第1実施形態のプリンタネットワークシステムは、印刷用紙に画像を形成する印刷装置9と、ネットワークLANを介して印刷装置9と接続される複数のクライアント端末1(
図1中では、代表して1つのクライアント端末1についてのみ図示。)と、印刷装置9と無線通信する携帯端末201とを有している。
【0025】
ネットワークLANは、通信プロトコルTCP/IPを用いた10BASE-Tや100BASE-TX等によるローカルネットワーク(LAN)や無線LAN(WLAN)等の無線ネットワークであり、例えば、ピア・トゥー・ピアによる家庭内ネットワークなどの簡易的なネットワークなども含まれる。
【0026】
各クライアント端末1は、PC(パーソナルコンピュータ)等の汎用コンピュータによって構成されるものである。このクライアント端末1は、制御プログラムに基づいて各種の処理を実行するCPU16を備えている。また、CPU16には、ワーキングエリアとして機能するRAM18や、データを格納するROM17等が接続されているとともに、各種インターフェイスを介して種々のデバイスと接続されている。具体的にはCPU16は、各種インターフェイスを介して、キーボードやマウス等から構成される入力部19や、液晶ディスプレイ等から構成される出力部20、HDDや半導体メモリ等により構成される大容量の記憶装置などの外部記憶装置21、ディスク記録媒体50に記録されたデータを読み取るとともにディスク記録媒体50に所定のデータを書き込むディスクドライブ22などが接続されている。
【0027】
外部記憶装置21には、文書、画像等の印刷画像を含む原稿データを生成するためのアプリケーションプログラムの格納領域、印刷装置9のプリンタドライバプログラムの格納領域、その他各種アプリケーションプログラムの格納領域が確保されている。また、この外部記憶装置21には、アプリケーションプログラムを用いて生成されたファイル(原稿データ)と、このファイルの印刷設定情報とを含む印刷ジョブを格納するデータベース領域についても確保されている。ここで、印刷設定情報には、印刷モードや、原稿データのサイズ、解像度、印刷用紙のサイズ及び印刷方向など、通常印刷に必要な情報が含まれる。
【0028】
CPU16は、プロセッサやメモリその他の周辺装置によって構成される演算装置であり、入力部19から入力される起動要求に従って外部記憶装置21のアプリケーションプログラムを起動させる。また、CPU16は、入力部19からのパラメータ入力等により指示された画像を示す原稿データを、起動されたアプリケーションプログラム上において生成する。生成された原稿データは出力部20において表示出力され、また、入力部19から保存要求が入力された場合には、外部記憶装置21のデータベース領域に記憶される。
【0029】
外部記憶装置21のデータベース領域に記憶された原稿データは、アプリケーションプログラムの起動中に入力部19からの読み出し要求が入力された場合に、外部記憶装置21から読み出される。読み出された原稿データの画像は、出力部20に表示出力することができ、また、アプリケーションプログラム上において加工して新たな原稿データに生成し直すこともできる。
【0030】
そして、CPU16は、原稿アプリケーションプログラム等で生成した原稿データの印刷要求が入力された場合に、プリンタドライバプログラムをCPU16上で実行させることでCPU上にプリンタドライバ11を仮想的に構築する。そして、プリンタドライバ11によって印刷装置9にこの原稿データを含む印刷ジョブを出力させる。プリンタドライバ11は、クライアント端末1に接続された印刷装置9を制御するために、クライアント端末1上で実行されるデータ変換プログラムである。このプリンタドライバ11は、ユーザにより、印刷を要求する操作が行われた場合、原稿アプリケーション等が生成した印刷画像を有する原稿データを取得し、取得した原稿データと所定の印刷設定情報とを含む印刷ジョブを生成する。そして、生成した印刷ジョブを外部インターフェイス部15から印刷装置9に出力する。
【0031】
携帯端末201は、スマートフォンやタブレット型コンピュータなどによって構成される。携帯端末201は、制御プログラムに基づいて各種の処理を実行するCPU202を備えている。また、CPU202には、認証コードを記憶する記憶部203と、印刷装置9と無線通信を行う無線通信部204とが接続されている。記憶部203は、HDD、半導体メモリ等の記憶装置により構成される。
【0032】
CPU202は、無線通信部204を介してインターネット3に接続して、認証コードをダウンロードし、ダウンロードで取得した認証コードを記憶部203に記憶する。そして、CPU202は、記憶部203に記憶された認証コードを無線通信部204を介して印刷装置9へ送信する。
【0033】
印刷装置9は、多数のノズルが形成されたインクヘッドを複数備え、それぞれのインクヘッドから黒又はカラーインクを吐出してライン単位で印刷を行い、搬送ベルト上の印刷媒体上に複数の画像を互いに重なり合うように形成させて印刷媒体に画像を印刷するインクジェット方式のカラープリンタである。
【0034】
第1実施形態において、この印刷装置9には、原稿上の画像情報を印刷画像として読み取って画像信号を出力するスキャナ部98と、印刷装置9で実行される処理機能に対する操作情報を表示し、印刷動作に関する命令を含むユーザ操作を受け付ける操作パネル97と、スキャナ部98から出力された画像データ、或いはクライアント端末1から送信された印刷ジョブに基づいて記録紙(片面又は両面)に印刷画像を印刷(記録)するプリンタ本体部96とを備えている。プリンタ本体部96における印刷画像の印刷に使用する記録紙は、不図示の給紙部からプリンタ本体部96又は外部装置を介して不図示の排紙部に搬送される。
【0035】
プリンタ本体部96には、外部インターフェイス部94と、無線通信部95と、制御基板90と、プリンタ部89と、外部記憶部(ログ情報記憶手段)88とが設けられている。
【0036】
プリンタ本体部96の外部インターフェイス部94には、ローカルエリアネットワークLANを介して、複数のクライアント端末1における外部インターフェイス部15がそれぞれ接続されている。
【0037】
無線通信部95は、無線通信により携帯端末201と接続を確立し、携帯端末201から認証コードを受信する。
【0038】
外部記憶部88は、HDD、半導体メモリ等の記憶装置により構成される。外部記憶部88には、外部インターフェイス部94を介してクライアント端末1から受信した印刷ジョブや設定情報を記憶する複数の領域が設けられている。この外部記憶部88には、各クライアント端末1からの送信された印刷ジョブを記憶する印刷ジョブ記憶部として機能する。また、外部記憶部88には、後述するログ情報収集部108により収集されたログ情報を記憶する。このログ情報には、印刷処理の履歴のログの他に、制御基板間の通信エラーや、各種センサ検出エラーなどが含まれる。
【0039】
プリンタ部89は、多数のノズルが形成されたインクヘッドを複数備えており、制御基板90からの指示に基づいて、それぞれのインクヘッドから黒又はカラーインクを吐出してライン単位で印刷を行う。
【0040】
制御基板90は、プリンタ本体部96に設けられた制御基板取付部96cに取り付けられている。制御基板90は、CPU90aと記憶部90bとを備えている。記憶部90bは、HDD、半導体メモリ等の記憶装置により構成される。
【0041】
CPU90aは、CPUやDSP(Digital Signal Processor)等のプロセッサ、メモリ、及びその他の電子回路等のハードウェア、或いはその機能を持ったプログラム等のソフトウェア、又はこれらの組み合わせなどによって構成された演算処理装置である。CPU90aは、プログラムを適宜読み込んで実行することにより種々の機能モジュールを仮想的に構築し、画像データに関する処理や、各部の動作制御、ユーザ操作に対する種々の処理を行う。また、CPU90aは、記憶部90bに格納されているプログラム及び設定情報に基づいて、プリンタ部89の動作を制御する。
【0042】
また、CPU90aは、無線通信部95を介して受信した認証コードを記憶部90bに書き込んだり、後述するように、他の制御基板91、92が備える記憶部91b、92bに記憶された認証コードを他の制御基板91、92が備えるCPU91a、92aを介して取得し、記憶部90bに記憶された認証コードを他の制御基板91、92が備える記憶部91b、92bに記憶された認証コードと比較したりする。なお、CPU90aと他の制御基板91、92のCPU91a、92aとの通信は、無線であっても有線であってもいずれでもよい。
【0043】
また、記憶部90bには、上述のように認証コードが記憶される。
【0044】
スキャナ部98には、制御基板92と、読取部93とが設けられている。
【0045】
読取部93は、原稿をレンズやCCD等によって光学的に読み取り、電気信号(画像データ)として出力する。
【0046】
制御基板92は、スキャナ部98に設けられた制御基板取付部98cに取り付けられている。制御基板92は、CPU92aと記憶部92bとを備えている。記憶部92bは、HDD、半導体メモリ等の記憶装置により構成される。
【0047】
CPU92aは、CPUやDSP(Digital Signal Processor)等のプロセッサ、メモリ、及びその他の電子回路等のハードウェア、或いはその機能を持ったプログラム等のソフトウェア、又はこれらの組み合わせなどによって構成された演算処理装置である。また、CPU92aは、記憶部92bに格納されているプログラムに基づいて、読取部93に画像データを読み取らせる。読み取らせた画像データは所定の指令(拡大、縮小等)に基づいて加工され、プリンタ部89に送出される。
【0048】
さらに、CPU92aは、無線通信部95を介して受信した認証コードを記憶部92bに書き込んだり、後述するように、他の制御基板90、91が備える記憶部90b、91bに記憶された認証コードを他の制御基板90、91が備えるCPU90a、91aを介して取得し、記憶部92bに記憶された認証コードを他の制御基板90、91が備える記憶部90b、91bに記憶された認証コードと比較したりする。なお、CPU92aと他の制御基板90、91のCPU90a、91aとの通信は、無線であっても有線であってもいずれでもよい。
【0049】
また、記憶部92bには、上述のように認証コードが記憶される。
【0050】
操作パネル97は、印刷装置9の上部に配置されている。この操作パネル97は、操作パネル97の前面に配置された感圧式あるいは静電式の透明なタッチパネル97aと、タッチパネル97aの背面に設けられ、様々な操作画面を表示する液晶表示パネル97bとを備えている。ユーザは、スキャナ部98にセットした印刷画像を複写印刷する場合や、クライアント端末1から受け付けた印刷ジョブを印刷する場合の印刷枚数といった設定条件を、ユーザが入力する入力操作部等として利用できる。
【0051】
また、操作パネル97に設けられた制御基板取付部97cには、制御基板91が取り付けられている。この制御基板91は、CPU91aと記憶部91bとを備えている。記憶部91bは、HDD、半導体メモリ等の記憶装置により構成される。
【0052】
CPU91aは、CPUやDSP(Digital Signal ProceSSor)等のプロセッサ、メモリ、及びその他の電子回路等のハードウェア、或いはその機能を持ったプログラム等のソフトウェア、又はこれらの組み合わせなどによって構成された演算処理装置である。また、CPU91aは、記憶部91bに格納されているプログラムに基づいて、タッチパネル97aと液晶表示パネル97bとを制御する。
【0053】
さらに、CPU91aは、無線通信部95を介して受信した認証コードを記憶部91bに書き込んだり、後述するように、他の制御基板90、92が備える記憶部90b、92bに記憶された認証コードを他の制御基板90、92が備えるCPU90a、92aを介して取得し、記憶部91bに記憶された認証コードを他の制御基板90、92が備える記憶部90b、92bに記憶された認証コードと比較したりする。なお、CPU91aと他の制御基板90、92のCPU90a、92aとの通信は、無線であっても有線であってもいずれでもよい。
【0054】
また、記憶部91bには、上述のように認証コードが記憶される。
【0055】
(CPU90a上の構成)
次に、CPU90a上の内部ブロックについて説明する。
図2は、本発明の第1実施形態に係る印刷装置9が有するCPU90a上に仮想的に構築される内部構成を示すブロック図である。なお、第1実施形態中で用いられる「モジュール」とは、装置や機器等のハードウェア、或いはその機能を持ったソフトウェア、又はこれらの組み合わせ等によって構成され、所定の動作を達成するための機能単位を示す。
【0056】
CPU90a上には、印刷ジョブ受信部101と、取得部102と、書込部103と、判定部104と、実行許可部105と、タイミング変更部107と、ログ情報収集部108と、印字制御部106と、コード通信部109と、機器通信部110とが備えられる。
【0057】
印刷ジョブ受信部101は、原稿データと印刷設定情報とを含む印刷ジョブを受信する通信インターフェイスであり、受信した印刷ジョブを外部記憶部88に記憶させるモジュールである。
【0058】
取得部102は、例えば初期設定時に、サービスマンが携帯端末201上で認証コードのダウンロードを要求する操作を行うと、携帯端末201からプリンタ部89による印刷処理を許可するための認証コードを取得する。
【0059】
書込部103は、取得部102により取得された認証コードを制御基板90の記憶部90bに書き込む。後述するように、CPU91aが備える書込部103が、CPU91aが備える取得部102により取得された認証コードを制御基板91の記憶部91bに書き込む。CPU92aが備える書込部103が、CPU92aが備える取得部102により取得された認証コードを制御基板92の記憶部92bに書き込む。
【0060】
このように、認証コードを携帯端末201から取得すると、制御基板90~92それぞれの記憶部90b,91b,92bに、同一の認証コードが記憶されることになる。そのため、制御基板90~92のうちいずれかの制御基板が不適切な制御基板に交換されたとすると、不適切な制御基板には、認証コードが記憶されていない、または不適切な認証コードが記憶されていることになる。
【0061】
そこで、所定のタイミングで、記憶部90b,91b,92bに記憶された認証コードが全て一致するか否かを確認することにより、不適切な制御基板に交換されていないかどうかを確認することができる。
【0062】
コード通信部109は、他の制御基板91,92のCPU91a,92aから、認証コードの送信要求があると、記憶部90bに記憶された認証コードを送信要求のあったCPUに送信する。また、コード通信部109は、所定のタイミングで、判定部104から認証コードの取得が要求されると、CPU91a,92aと通信し、制御基板91,92の記憶部91b,92bに書き込まれた認証コードを取得し、取得した認証コードを判定部104へ供給する。
【0063】
判定部104は、所定のタイミングで、記憶部90bに書き込まれた認証コードを読み込むと共に、コード通信部109を介して他の制御基板91,92の記憶部91b,92bに書き込まれた認証コードを取得する。そして、判定部104は、記憶部90b,91b,92bに書き込まれた認証コードが全て一致するか否かを判定する。適切な制御基板が使用されている場合、書込部103による認証コード書き込み処理により、全ての制御基板の記憶部に記憶された認証コードが一致することとなる。その一方、例えば、制御基板90~92のうちいずれかの制御基板が不適切な制御基板に交換されたとする。このとき、不適切な制御基板には、認証コードが記憶されていない、または不適切な認証コードが記憶されていることになるので、認証コードが全て一致しない、すなわち、他の認証コードと異なる認証コードが記憶された記憶部を有する制御基板があることになる。
【0064】
実行許可部105は、判定部104により記憶部90b,91b,92bに書き込まれた認証コードが全て一致すると判定された場合に、プリンタ部89による印刷処理の実行を許可する。一方、実行許可部105は、判定部104により記憶部90b,91b,92bに書き込まれた認証コードの中に他の認証コードと異なる認証コードがあると判定された場合に、プリンタ部89による印刷処理の実行を不許可とする。
【0065】
タイミング変更部107は、記憶部90b,91b,92bに書き込まれた認証コードの中に他の認証コードと異なる認証コードが含まれており、かつ、外部記憶部88に記憶されたログ情報に、所定の条件を満たすログ情報がある場合に、判定部104による判定の頻度を上げるように、所定のタイミングを通常タイミングから高頻度タイミングへ変更する。ここでは、通常タイミングを、電源オン時と、1回/月の定期時、または省電力モードからの復旧時のいずれかに達したタイミングであり、高頻度タイミングを、電源オン時と、2回/月の定期時、または省電力モードからの復旧時のいずれかに達したタイミングとしている。
【0066】
なお、所定の条件を満たすログ情報とは、不適切な制御基板を用いて印刷を継続した証拠となり得るログ情報のことであり、例えば、制御基板間の通信エラーや各種センサ検出エラーが該当する。不適切な制御基板に交換された場合、適切な制御基板と不適切な制御基板との間で、適切にデータを通信することができなくなるので、通信エラーがログ情報として記憶される。また、不適切な制御基板に交換された場合、制御基板に接続される各種センサから適切に検出信号を取得できないので、センサ検出エラーがログ情報として記憶される。そして、これら通信エラーや各種センサ検出エラーが検出された後、印刷装置9が復旧したことを示すログ情報が記憶されている場合、一度、不適切な制御基板が使用されたが、エラーの発生により、強制的にエラー解除するなどして印刷を継続したと推測することができる。そこで、タイミング変更部107は、ログ情報の中に、通信エラーや各種センサ検出エラーなどのログ情報が記憶されており、さらにこれらのエラーの検出後に印刷装置9が復旧したことを示すログ情報が記憶されている場合、不適切な制御基板を用いて印刷した証拠となり得るログ情報が記憶されている、すなわち、所定の条件を満たすログ情報が記憶されていると判定する。
【0067】
ログ情報収集部108は、印刷装置9のログ情報を収集し、外部記憶部88に記憶させる。
【0068】
印字制御部106は、各色のインクジェットヘッドの駆動や、給紙経路、搬送経路、排紙経路などの各駆動手段の動作を制御し、画像形成処理全体を制御するモジュールであり、スケジューリングに従ったタイミング及び印字速度で画像形成を行う。より具体的には、印字制御部106は、操作パネル97から取得した操作信号と外部記憶部88に記憶された印刷ジョブに含まれる画像データに基づいて、搬送される用紙に対して、インクジェットヘッドから0ドロップ~7ドロップのいずれかのドロップ数でインクを吐出することによりライン単位で印刷する。
【0069】
機器通信部110は、CPU91aおよびCPU92aと通信し、CPU91aおよびCPU92aから、プリンタ部89による印刷の実行の許可または不許可とする信号を受信し、印字制御部106に供給する。
【0070】
(CPU91a上の構成)
次に、CPU91a上の内部ブロックについて説明する。
図3は、本発明の第1実施形態に係る印刷装置9が有するCPU91a上に仮想的に構築される内部構成を示すブロック図である。
【0071】
図3に示すように、CPU91a上には、取得部102と、書込部103と、判定部104と、実行許可部105と、タイミング変更部107と、ログ情報収集部108と、コード通信部109と、機器通信部110と、操作パネル制御部111とが備えられる。なお、
図3に示した構成の中で、
図2に示したと同一符号が付された構成については、当該構成と同一機能を有するため、適宜説明を省略する。
【0072】
操作パネル制御部111は、パッチパネル97aと液晶表示パネル97bとを制御し、液晶表示パネル97bに操作画面を表示させるともに、パッチパネル97aから操作信号を受け付ける。
【0073】
書込部103は、取得部102により取得された認証コードを制御基板91の記憶部91bに書き込む。
【0074】
判定部104は、所定のタイミングで、記憶部91bに書き込まれた認証コードを読み込むと共に、コード通信部109を介して他の制御基板90,92の記憶部90b,92bに書き込まれた認証コードを取得する。そして、判定部104は、記憶部90b,91b,92bに書き込まれた認証コードが全て一致するか否かを判定する。
【0075】
(CPU92a上の構成)
次に、CPU92a上の内部ブロックについて説明する。
図4は、本発明の第1実施形態に係る印刷装置9が有するCPU92a上に仮想的に構築される内部構成を示すブロック図である。
【0076】
図4に示すように、CPU92a上には、取得部102と、書込部103と、判定部104と、実行許可部105と、タイミング変更部107と、ログ情報収集部108と、コード通信部109と、機器通信部110と、読取制御部112とが備えられる。なお、
図4に示した構成の中で、
図2に示したと同一符号が付された構成については、当該構成と同一機能を有するため、適宜説明を省略する。
【0077】
読取制御部112は、読取部93を制御し、読取部93により読み取られた画像データを、機器通信部110を介してCPU90aへ送信する。
【0078】
書込部103は、取得部102により取得された認証コードを制御基板92の記憶部92bに書き込む。
【0079】
判定部104は、所定のタイミングで、記憶部92bに書き込まれた認証コードを読み込むと共に、コード通信部109を介して他の制御基板90,91の記憶部90b,91bに書き込まれた認証コードを取得する。そして、判定部104は、記憶部90b,91b,92bに書き込まれた認証コードが全て一致するか否かを判定する。
【0080】
次に、第1実施形態に係る印刷装置9の動作について説明する。なお、ここでは、制御基板90のCPU90aを例に挙げて説明するが、制御基板91のCPU91aおよび制御基板92のCPU92aも同様の処理を実行する。
【0081】
(認証コード書き込み処理)
図5は、第1実施形態に係る印刷装置9の認証コード書き込み処理を示すフローチャートである。
【0082】
図5に示すように、サービスマンが携帯端末201上で認証コードのダウンロードを要求する操作を行うと(ステップS101;YES)、携帯端末201のCPU202は、無線通信部204を介してインターネット3に接続して、認証コードをダウンロードする(ステップS103)。ダウンロード先のサイトは、例えばメーカHPであり、予め登録されたユーザIDとパスワードで認証することにより、認証コードがダウンロードされ、ダウンロードで取得した認証コードは記憶部203に記憶される。
【0083】
そして、携帯端末201は、無線通信部204を介して、記憶部203に記憶された認証コードを印刷装置9へ送信する(ステップS105)。
【0084】
印刷装置9は、携帯端末201から無線通信部95を介して認証コードを受信すると、制御基板91の記憶部91bと、制御基板90の記憶部90bと、制御基板92の記憶部92bとに、受信した認証コードを記憶させる(ステップS107)。
【0085】
(印刷許可判定処理)
図6は、第1実施形態に係る印刷装置9の印刷許可判定処理を示すフローチャートである。
【0086】
図6に示すように、所定のタイミングに到達すると(ステップS201)、CPU90aの判定部104は、制御基板90の記憶部90bに記憶された認証コードと、制御基板取付部97cに取り付けられた制御基板に記憶された認証コードと、制御基板取付部98cに取り付けられた制御基板に記憶された認証コードとが、全て一致するか否かを判定する(ステップS203)。このとき、制御基板取付部97cに取り付けられた制御基板が制御基板91であり、制御基板取付部98cに取り付けられた制御基板が制御基板92である場合には、CPU90aの判定部104は、制御基板90の記憶部90bに記憶された認証コードと、制御基板91の記憶部91bに記憶された認証コードと、制御基板92の記憶部92bに記憶された認証コードとが、全て一致するか否かを判定することになる。
【0087】
そして、認証コードが全て一致すると判定された場合(ステップS203;YES)、適切な制御基板が用いられているということなので、実行許可部105は、印刷を許可する(ステップS205)。
【0088】
次に、ログ情報収集部108は、ログ情報の収集を開始し(ステップS207)、印字制御部106が外部記憶部88に記憶された印刷ジョブに基づいて印刷処理を実行する(ステップS209)。
【0089】
一方、認証コードが全て一致しない、すなわち、制御基板90の記憶部90bに記憶された認証コードと異なる認証コードが存在すると判定された場合(ステップS203;NO)、不適切な制御基板が用いられている可能性がある。
【0090】
そこで、実行許可部105は、印刷の実行を不許可とする(ステップS211)。例えば、CPU90aの実行許可部105は、印字制御部106による処理の実行を停止する。また、CPU91aやCPU92aの実行許可部105は、他の認証コードと異なる認証コードが存在すると判定された制御基板との情報を遮断したり、外部インターフェイス部94の動作を停止したりすることにより、印刷の実行を不許可とする。
【0091】
タイミング変更部107は、外部記憶部88からログ情報を読み込み(ステップS213)、読み込んだログ情報の中に所定の条件を満たすログ情報があったか否かを判定する(ステップS215)。
【0092】
読み込んだログ情報の中に所定の条件を満たすログ情報があったと判定された場合(ステップS215;YES)、タイミング変更部107は、液晶表示パネル97b上に、不適切な制御基板が装着されていることをユーザに報知すると共に、印刷を継続するか否かをユーザに問い合わせる画面を表示する(ステップS217)。このように、不適切な制御基板が装着されていることがユーザに報知され、印刷を継続するか否かをユーザに問い合わせるので、ユーザはサービスマンを呼び、適切な制御基板への交換を指示するか、または、このまま低品質の印刷物でも我慢して使用し続けるかを選択することができる。
【0093】
ユーザ操作により印刷継続が指示された場合(ステップS219;YES)、ユーザはこのまま低品質の印刷物でも我慢して使用し続けたいと思っていると推測できるので、CPU90aは、印刷を継続する(ステップS209)。
【0094】
一方、ユーザ操作により印刷継続が指示されなかった場合(ステップS219;NO)、ユーザは、印刷を停止し適切な制御基板へ交換を依頼するつもりであると推測できるので、タイミング変更部107は、印刷を継続することなく、判定部104による判定の頻度を上げるように、ステップS201の所定のタイミングを変更し(ステップS221)、処理を終了する。
【0095】
図7は、第1実施形態に係る印刷装置9の処理の一例を時系列的に示したタイミングチャートである。
【0096】
図7に示すように、T1時点において、印刷装置9が初期設置されたとする。このとき、サービスマンは携帯端末201上で認証コードのダウンロードを要求する操作を行う。これにより、ダウンロードした認証コードが、制御基板90の記憶部90bと、制御基板91の記憶部91bと、制御基板92の記憶部92bとに記憶される。
【0097】
そして、T2時点において、電源がオン状態で制御基板90~92のいずれかが不適切な制御基板に交換されたとする。このとき、不適切な制御基板が装着されることで、制御基板間の通信エラーや各種センサ検出エラーが発生し、これらがログ情報として外部記憶部88に記憶される。ただし、T2時点では、電源がオン状態であり所定のタイミングに達していないので、判定部104がそれぞれの記憶部に書き込まれた認証コードが全て一致するか否かを判定することはない。
【0098】
その後、ユーザが不適切な制御基板の使用により発生するエラーの解除作業を行い、T3時点において、印刷装置9が復旧している。
【0099】
そして、T4時点において、印刷装置9の電源がオフされる。T5時点において、印刷装置9の電源がオンされると、は判定部104により記憶部90b,91b,92bに記憶された認証コードが全て一致するか否かが確認される。このとき、T2時点で交換された不適切な制御基板には、適切な認証コードが記憶されていないので、判定部104は、他の認証コードと異なる認証コードが記憶された記憶部を有する制御基板があると判定する。
【0100】
これにより、T5時点以降は、実行許可部105により印刷の実行が不許可となっており、さらに、タイミング変更部107により通常タイミングから高頻度タイミングに変更されている。
【0101】
そして、T6時点において、不適切な制御基板が適切な制御基板に交換され、実行許可部105により印刷の実行が許可される。これ以降、高頻度タイミングに達する度に、判定部104による認証コードの一致性の判定が行われる。
【0102】
以上のように、第1実施形態に係る印刷装置9では、判定部104が、所定のタイミングで、制御基板取付部96c、97c、98cに取り付けられた各制御基板が有するそれぞれの記憶部に書き込まれた認証コードが全て一致するか否かを判定し、判定部104により記憶部に書き込まれた認証コードが全て一致すると判定された場合に、実行許可部105が印刷処理を許可する。その一方、判定部104により記憶部に書き込まれた認証コードの中に他の認証コードと異なる認証コードがあると判定された場合に、実行許可部105が印刷処理の実行を不許可とする。
【0103】
なお、上述したように、CPU91aおよびCPU92aは、CPU90aと同様に、取得部102と、書込部103と、判定部104と、実行許可部105と、タイミング変更部107と、ログ情報収集部108と、コード通信部109とを備えるので、CPU90a、CPU91a、およびCPU92aは同一の印刷許可判定処理を行い、同一の結果を返すことになる。例えば、制御基板90が不適切な制御基板に交換されたとする、この場合、制御基板90と交換されて制御基板取付部96cに取り付けられた不適切な制御基板の記憶部には、例えば、認証コードが記憶されていない。そのため、CPU91aおよびCPU92aの判定部104は、いずれも、ステップS203において、認証コードが全て一致しないと判定し、実行許可部105が、印刷の実行を不許可とする。
【0104】
このように、制御基板90~92のうちいずれかの制御基板が不適切な制御基板に交換されたとすると、不適切な制御基板には、認証コードが記憶されていない、または不適切な認証コードが記憶されていることになるので、印刷処理の実行を不許可とすることができる。
【0105】
また、上述したように、所定のタイミングに達していない場合、判定部104がそれぞれの記憶部に書き込まれた認証コードが全て一致するか否かを判定することはない。そのため、所定のタイミングに達するまでは、制御基板取付部96c、97c、98cに不適切な制御基板が装着されている場合であっても、不適切な制御基板を用いて印刷処理を継続することも可能である。ただし、この場合、印刷物の印刷品質が劣化する場合や、紙ジャムなどの搬送トラブルが多発する可能性もある。このため、適切な制御基板に交換するか、このまま低品質の印刷物でも我慢して使用し続けるかを、例えば、トラブル発生後、外部記憶部88、ログ情報収集部108へのアクセスにより、CPU90aが印刷継続するか否かを操作パネル97に表示させてユーザが選択操作できるようにすることで、ユーザが判断することができる。
【0106】
また、第1実施形態に係る印刷装置9では、印刷装置9のログ情報を収集し、外部記憶部88に記憶させるログ情報収集部108と、記憶部に書き込まれた認証コードの中に他の認証コードと異なる認証コードが含まれており、かつ、外部記憶部88に記憶されたログ情報に、所定の条件を満たすログ情報がある場合に、判定部104による判定の頻度を上げるように、所定のタイミングを変更するタイミング変更部107とを備えている。
【0107】
これにより、過去に不適切な制御基板が用いられた印刷装置9は、判定部104による判定が高頻度で行われることになるので、不適切な制御基板が装着されていることをより早く検知することができる。そのため、より適切な制御基板に交換することができるので、印刷画像の品質を低下させないように印刷を実行させることができる。
【0108】
なお、判定部104による認証コードが一致するか否かの確認判定のタイミングについて、いったん、高頻度タイミングになった後、所定回数の認証コードの一致、上記の所定条件を満たすログ情報が存在しないのが一定期間続いた場合、通常タイミングに戻すようにしてもよい。
【0109】
また、第1実施形態に係る印刷装置9では、ステップS215において、読み込んだログ情報の中に所定の条件を満たすログ情報があったと判定された場合(YES)、液晶表示パネル97b上に、不適切な制御基板が装着されていることをユーザに報知すると共に、印刷を継続するか否かをユーザに問い合わせる画面を表示し(ステップS217)、ユーザ操作により印刷継続が指示されたか否かを判定したが(ステップS219)、これに限らない。
【0110】
ステップS217およびS219の処理を省略して、ステップS215において、読み込んだログ情報の中に所定の条件を満たすログ情報があったと判定された場合(YES)、ステップS201の所定のタイミングを変更し(ステップS221)、処理を終了するようにしてもよい。
【0111】
例えば、上述した実施形態では、印刷装置としてインクジェット方式の印刷装置9を用いた場合を例に説明したが、例えば、孔版印刷装置や電子写真方式のプリンタ等にも適用可能である。
【0112】
<第2実施形態>
第1実施形態では、制御基板取付部96c、97c、98cに取り付けられていた制御基板90,91,92の全てが不適切な制御基板に交換された場合、判定部104と、実行許可部105と、タイミング変更部107と、ログ情報収集部108と、コード通信部109とによる印刷許可判定処理が実行されない。
【0113】
第2実施形態では、制御基板取付部96c、97c、98cに取り付けられた制御基板90,91,92以外にCPU99を備える。CPU99が、所定のタイミングで、制御基板取付部96c、97c、98cに取り付けられている各制御基板のCPU(交換されていない場合には、制御基板90,91,92それぞれのCPU90a,91a,92a)により印刷許可判定処理が実行されたか否か、特に、ここでは、実行許可部105により印刷処理の実行の許可または不許可がされたか否かを監視する印刷装置を挙げて説明する。
【0114】
図8は、本発明の第2実施形態に係る印刷装置9Aを有するプリンタネットワークシステムの概略構成を示す説明図である。
【0115】
図8に示すように、第2実施形態のプリンタネットワークシステムは、印刷用紙に画像を形成する印刷装置9Aと、ネットワークLANを介して印刷装置9Aと接続される複数のクライアント端末1(
図8中では、代表して1つのクライアント端末1についてのみ図示。)と、印刷装置9Aと無線通信する携帯端末201とを有している。クライアント端末1および携帯端末201の構成は、
図1に示したクライアント端末1および携帯端末201とそれぞれ同一の構成を有するので、説明を省略する。
【0116】
印刷装置9Aは、スキャナ部98と、操作パネル97と、プリンタ本体部96Aとを備えている。なお、スキャナ部98と、操作パネル97と、プリンタ本体部96Aとが有する構成のうち、第1実施形態に係る印刷装置9が有する構成については、同一機能を有するので、説明を省略する。
【0117】
プリンタ本体部96Aは、CPU90a、CPU91a、およびCPU92aそれぞれについて、実行許可部105により印刷処理の実行の許可または不許可がされたか否かを判定するCPU99を備えている。また、CPU99は、例えば、CPU90a、CPU91a、CPU92aの機器通信部110から、印刷許可または印刷不可の信号を受信可能な構成となっている。
【0118】
そして、CPU99は、CPU90a、CPU91a、およびCPU92aのいずれも、実行許可部105により印刷処理の実行の許可または不許可がされていないと判定した場合には、液晶表示パネル97b上に、エラーメッセージを表示させたり、エラーメッセージをLANを介してメール送信させたりすることにより、ユーザに報知する。
【0119】
図9は、第2実施形態に係る印刷装置9Aの監視処理を示すフローチャートである。
【0120】
図9に示すように、所定のタイミングに到達すると(ステップS301;YES)、CPU99は、CPU90a、CPU91a、およびCPU92aのうちいずれか1以上のCPUから印刷許可または印刷不可の信号を検出したか否かを判定する(ステップS303)。
【0121】
印刷許可または印刷不可の信号を検出した場合(ステップS303;YES)、監視処理を終了する。
【0122】
その一方、印刷許可または印刷不可の信号を検出(受信)することなく、所定タイミングから所定時間が経過した場合(ステップS303;NO、ステップS305;YES)、全ての制御基板が不適切な制御基板に交換されたと推定し、エラーメッセージを報知する(ステップS307)。
【0123】
これにより、例えば、制御基板90~92の全てが、不適切な制御基板に交換された場合、ユーザにエラーメッセージを報知することができる。
【0124】
<第3実施形態>
第1実施形態では、制御基板90,91,92がそれぞれ印刷許可判定処理を行うCPU90a,91a,92aを備える印刷装置9を例に挙げて説明した。
【0125】
第3実施形態では、制御基板取付部96c、97c、98cに取り付けられた制御基板90,91,92以外にCPU99Bを備える。CPU99Bが、制御基板取付部96c、97c、98cに取り付けられている各制御基板の記憶部(交換されていない場合には、記憶部90b、91b、92b)に記憶された認証コードを互いに比較して印刷許可判定処理を行う。
【0126】
図10は、本発明の第3実施形態に係るインクジェット方式の印刷装置9Bを有するプリンタネットワークシステムの概略構成を示す説明図である。
【0127】
図10に示すように、第3実施形態のプリンタネットワークシステムは、印刷用紙に画像を形成する印刷装置9Bと、ネットワークLANを介して印刷装置9Bと接続される複数のクライアント端末1(
図10中では、代表して1つのクライアント端末1についてのみ図示。)と、印刷装置9Bと無線通信する携帯端末201とを有している。クライアント端末1および携帯端末201の構成は、
図1に示したクライアント端末1および携帯端末201とそれぞれ同一の構成を有するので、説明を省略する。
【0128】
印刷装置9Bは、スキャナ部98Bと、操作パネル97Bと、プリンタ本体部96Bとを備えている。なお、スキャナ部98Bと、操作パネル97Bと、プリンタ本体部96Bとが有する構成のうち、第1実施形態に係る印刷装置9が有する構成については、当該構成と同一機能を有するので、説明を省略する。
【0129】
制御基板90Bは、プリンタ本体部96Bに設けられた制御基板取付部96cに取り付けられている。制御基板90Bは、CPU90Baと記憶部90bとを備えている。
【0130】
CPU90Baは、画像データに関する処理や、各部の動作制御、ユーザ操作に対する種々の処理を行う。また、CPU90Baは、記憶部90bに格納されているプログラム及び設定情報に基づいて、プリンタ部89の動作を制御する。
【0131】
また、CPU90Baは、後述するCPU99Bの指示により、記憶部90bに記憶している認証コードをCPU99Bに供給する。
【0132】
制御基板91Bは、操作パネル97Bに設けられた制御基板取付部97cに取り付けられている。制御基板91Bは、CPU91Baと記憶部91bとを備えている。
【0133】
CPU91Baは、記憶部91bに格納されているプログラムに基づいて、タッチパネル97aと液晶表示パネル97bとを制御する。
【0134】
また、CPU91Baは、後述するCPU99Bの指示により、記憶部91bに記憶している認証コードをCPU99Bに供給する。
【0135】
制御基板92Bは、スキャナ部98Bに設けられた制御基板取付部98cに取り付けられている。制御基板92Bは、CPU92Baと記憶部92bとを備えている。
【0136】
CPU92Baは、記憶部92bに格納されているプログラムに基づいて、読取部93に画像データを読み取らせる。
【0137】
また、CPU92Baは、後述するCPU99Bの指示により、記憶部92bに記憶している認証コードをCPU99Bに供給する。
【0138】
プリンタ本体部96Bは、記憶部90b、記憶部91b、および記憶部92bに記憶された認証コードを比較するCPU99Bをさらに有している。
【0139】
(CPU99B上の構成)
次に、CPU99B上の内部ブロックについて説明する。
図11は、本発明の第3実施形態に係る印刷装置9Bが有するCPU99B上に仮想的に構築される内部構成を示すブロック図である。
【0140】
図11に示すように、CPU99B上には、判定部104Bと、実行許可部105と、タイミング変更部107と、コード通信部109Bとが備えられる。なお、
図11に示した構成の中で、
図2に示した同一符号が付された構成については、当該構成と同一機能を有する。
【0141】
コード通信部109Bは、所定のタイミングで、判定部104Bから認証コードの取得が要求されると、CPU90a,91a,92aと通信し、制御基板90,91,92の記憶部90b,91b,92bに書き込まれた認証コードを取得し、取得した認証コードを判定部104Bへ供給する。
【0142】
判定部104Bは、所定のタイミングで、コード通信部109Bを介して制御基板90,91,92の記憶部90b,91b,92bに書き込まれた認証コードを取得する。そして、判定部104Bは、記憶部90b,91b,92bに書き込まれた認証コードが全て一致するか否かを判定する。
【0143】
実行許可部105は、判定部104Bにより記憶部90b,91b,92bに書き込まれた認証コードが全て一致すると判定された場合に、プリンタ部89による印刷処理の実行を許可する。一方、実行許可部105は、判定部104Bにより記憶部90b,91b,92bに書き込まれた認証コードの中に他の認証コードと異なる認証コードがあると判定された場合に、プリンタ部89による印刷処理の実行を不許可とする。
【0144】
例えば、実行許可部105は、他の認証コードと異なる認証コードが存在すると判定された制御基板の情報を遮断したり、外部インターフェイス部94の動作を停止したりすることにより、印刷の実行を不許可とする。
【0145】
(CPU90Ba上の構成)
次に、CPU90Ba上の内部ブロックについて説明する。
図12は、本発明の第3実施形態に係る印刷装置9Bが有するCPU90Ba上に仮想的に構築される内部構成を示すブロック図である。
【0146】
図12に示すように、CPU90Ba上には、印刷ジョブ受信部101と、取得部102と、書込部103と、ログ情報収集部108と、印字制御部106と、コード通信部109Bと、機器通信部110とが備えられる。CPU90Baは、CPU99Bから認証コードの送信要求があると、コード通信部109Bを介して、記憶部90bに記憶している認証コードをCPU99Bに供給する。なお、コード通信部109B以外の内部ブロックについては、
図2に示した同一符号が付された構成と同一機能を有するため、説明を省略する。
【0147】
(CPU91Ba上の構成)
次に、CPU91Ba上の内部ブロックについて説明する。図示は省略するが、本発明の第3実施形態に係る印刷装置9Bが有するCPU91Ba上には、取得部102と、書込部103と、ログ情報収集部108と、コード通信部109Bと、機器通信部110と、操作パネル制御部111とが仮想的に構築される。CPU91Baは、CPU99Bから認証コードの送信要求があると、コード通信部109Bを介して、記憶部91bに記憶している認証コードをCPU99Bに供給する。なお、コード通信部109B以外の内部ブロックについては、
図3に示した同一符号が付された構成と同一機能を有するため、説明を省略する。
【0148】
(CPU92Ba上の構成)
次に、CPU92Ba上の内部ブロックについて説明する。図示は省略するが、本発明の第3実施形態に係る印刷装置9Bが有するCPU92Ba上には、取得部102と、書込部103と、ログ情報収集部108と、コード通信部109Bと、機器通信部110と、読取制御部112とが仮想的に構築される。CPU92Baは、CPU99Bから認証コードの送信要求があると、コード通信部109Bを介して、記憶部92bに記憶している認証コードをCPU99Bに供給する。なお、コード通信部109B以外の内部ブロックについては、
図4に示した同一符号が付された構成と同一機能を有するため、説明を省略する。
【0149】
このように、本発明の第3実施形態に係る印刷装置9Bによれば、CPU99Bが、判定部104Bと、実行許可部105とを備える。このため、制御基板90~92のうちいずれかの制御基板が不適切な制御基板に交換されたとすると、不適切な制御基板には、認証コードが記憶されていない、または不適切な認証コードが記憶されていることになるので、印刷処理の実行を不許可とすることができる。
【0150】
さらに、制御基板90~92の全てが、不適切な制御基板に交換された場合においても、交換された3つの不適切な制御基板は、いずれも認証コードが記憶されていない、または不適切な認証コードが記憶されていることになるので、CPU99Bが印刷処理の実行を不許可とする。そのため、印刷画像の品質を低下させないように印刷を実行させることができる。
【0151】
なお、第3実施形態では、CPU99Bは、判定部104Bと、実行許可部105と、タイミング変更部107と、コード通信部109Bとを備える構成としたが、さらに、CPU90Ba、CPU91Ba、およびCPU92Baも同様に、判定部104Bと、実行許可部105と、タイミング変更部107とを備える構成としてもよい。
【符号の説明】
【0152】
1 クライアント端末
3 インターネット
9 印刷装置
88 外部記憶部
89 プリンタ部(印刷手段)
90,91,92 制御基板
90a,91a,92a,99B CPU
90b,91b,92b 記憶部
93 読取部
94 外部インターフェイス部
95 無線通信部
96 プリンタ本体部
97 操作パネル
97a タッチパネル
97b 液晶表示パネル
98 スキャナ部
99 CPU(監視手段)
101 印刷ジョブ受信部
102 取得部
103 書込部
104 判定部
105 実行許可部
106 印字制御部
107 タイミング変更部
108 ログ情報収集部
201 携帯端末(外部装置)
203 記憶部
204 無線通信部