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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-13
(45)【発行日】2022-01-13
(54)【発明の名称】吊荷制御方法
(51)【国際特許分類】
   B66C 13/08 20060101AFI20220105BHJP
【FI】
B66C13/08 L
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2017248755
(22)【出願日】2017-12-26
(65)【公開番号】P2019112205
(43)【公開日】2019-07-11
【審査請求日】2020-12-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000154901
【氏名又は名称】株式会社北川鉄工所
(72)【発明者】
【氏名】野島 昌芳
(72)【発明者】
【氏名】前島 暁彦
【審査官】三宅 達
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-214213(JP,A)
【文献】特開2015-101413(JP,A)
【文献】特開平7-267577(JP,A)
【文献】特開2014-133600(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B66C 13/00-15/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)ジンバルを駆動するジンバル用モータの電磁ブレーキを開いた状態で、ジンバルおよび回転中のフライホイールをジンバルのジンバル軸を支点として慣性力で傾転させることで旋回方向とは逆方向のジャイロモーメントを発生させることにより旋回中の吊荷を保持させる工程、
を含む吊荷制御方法であって、
前記工程(a)は、
前記ジンバルと前記ジンバル用モータとの間を、電磁クラッチを用いて、強制的に前記ジンバル用モータの動力を切断する工程(a1)と、
前記ジンバルの角速度が所定角速度以上であるかを判定する工程(a2)と、
前記ジンバルの基準位置からの傾き角度が所定角度以上であるかを判定する工程(a3)と、
前記ジンバルの角速度の方向が前記工程(a1)時のジンバルの角速度の方向と逆方向であるかを判定する工程(a4)と、
前記工程(a2)、前記工程(a3)、および前記工程(a4)の少なくとも一方の判定が適合した場合に前記電磁クラッチを再作動させ、前記ジンバル用モータの動力を強制的に接続する工程(a5)と、
を含む、吊荷制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、吊荷制御装置を用いて、吊荷の旋回を制御する吊荷制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
吊荷の旋回を制御する吊荷制御装置として、当該装置内部にフライホイールと、当該フライホイール軸に直交するジンバル軸周りにフライホイールごと傾動させるジンバル(回転台)とを設け、フライホイールが回転するとともに、ジンバルがフライホイールを傾動させることにより発生するジャイロ効果を利用して吊荷を旋回させる装置が知られている(例えば、特許文献1)。
【0003】
一般的に、吊荷の旋回を制御する吊荷制御方法としては、作業者が「旋回」と「保持」のボタンを押すことで制御を行っている。
「旋回」は、右旋回と左旋回があり、ジンバル用モータによりジンバルがフライホイールを所定角度分、傾転させる。これにより、吊荷制御装置を右または左に旋回させている。
一方、「保持」はジンバル用モータのブレーキを解放し、ジンバルをフリーにする。この状態で吊荷が旋回していれば、ジャイロ効果によりジンバルは自ずとこの吊荷の旋回力を打ち消す反対向きの力を発生させる向きに傾き、吊荷を静止させている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開平9-315761号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このように「保持」の際には、ジャイロ効果により現在の吊荷の旋回方向に応じて制動力を発生させる方向にジンバルが傾転する。その際、ジンバルの回転トルクにより、ジンバル用モータのギヤ部を回転させる必要がある。
このとき、ジンバルの回転トルクがギヤ部の内部抵抗を上回らなければジンバルは回転しない、もしくは回転したとしても極めて低速となる。
【0006】
一般的にモータの減速比または出力が大きいほど、モータの内部抵抗も大きくなる。そのため、減速比または出力が小さいものを選定するとジンバル側から回転し易くなる。
しかし、そうするとモータ側からの出力トルクが小さくなり、「旋回」時にモータ側からジンバルを回すだけの力が足り無くなる恐れがある。
【0007】
よって、これまではジンバル用モータは、減速比または出力を大きすぎず小さすぎずとなるよう選定しなければならないという問題があった。
【0008】
一方で、この選定の問題を解決する手段としては、ジンバルを「保持」動作時のみモータから切り離す、という手段が考えられる。
しかし、その場合、吊荷の重量または回転速度によっては、それを静止すべくジンバルが急速度で傾転し、吊荷制御装置内部の他の構造部分に接触し損傷する恐れがある。
【0009】
従って、本発明はモータの減速比または出力による内部抵抗の影響を受けずに、「保持」動作時にジンバルとジンバル用モータとの結合を切り離したとしても、吊荷に即時に制動力を与えるとともに、ジンバルが損傷することなく安全に吊荷の制御が行える吊荷制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の吊荷制御方法は、(a)ジンバルを駆動するジンバル用モータの電磁ブレーキを開いた状態で、ジンバルおよび回転中のフライホイールをジンバルのジンバル軸を支点として慣性力で傾転させることで旋回方向とは逆方向のジャイロモーメントを発生させることにより旋回中の吊荷を保持させる工程を含み、工程(a)は、ジンバルとジンバル用モータとの間を、電磁クラッチを用いて、強制的にジンバル用モータの動力を切断する工程(a1)と、ジンバルの角速度が所定角速度以上であるかを判定する工程(a2)と、ジンバルの基準位置からの傾き角度が所定角度以上であるかを判定する工程(a3)と、ジンバルの角速度の方向が工程(a1)時のジンバルの角速度の方向と逆方向であるかを判定する工程(a4)と、工程(a2)、工程(a3)、および工程(a4)の少なくとも一方の判定が適合した場合に電磁クラッチを再作動させ、ジンバル用モータの動力を強制的に接続する工程(a5)と、を含む。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、モータの減速比または出力による内部抵抗の影響を受けずに、「保持」動作時にジンバルとジンバル用モータとの結合を切り離したとしても、吊荷に即時に制動力を与えるとともに、ジンバルが損傷することなく安全に吊荷の制御が行える吊荷制御方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】一実施形態に係る吊荷制御装置の概略斜視図である。
図2】送信機を示す図である。
図3】「旋回」動作を説明するための図であり、(a)は左旋回を説明するための図、(b)は右旋回を説明するための図である。
図4】「保持」動作を説明するための図である。
図5】吊荷制御装置の概略構成を示すブロック図である。
図6】「旋回」動作時の手順を説明するためのフローチャートである。
図7】「保持」動作時の手順を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明を実施するための最良の形態を、適宜、図面を参照しながら説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物、或いはその用途を制限することを意図するものではない。
【0014】
(実施形態)
図1は、一実施形態に係る吊荷制御装置100を示す概略斜視図である。図1に示すように、吊荷制御装置100は、図示しないクライミングクレーンや岸壁クレーンからワイヤー3で吊り下げられた状態で使用され、吊荷制御装置100からワイヤー4で吊り下げられた吊荷1を鉛直軸周りに旋回させる用途で使用されている。
また、吊荷制御方法は、作業者2が送信機5を操作することで吊荷の制御が行われている。
【0015】
〈吊荷制御装置の基本構成〉
吊荷制御装置100は、直方体状の本体フレーム20と、この本体フレーム20内に設置されたジンバル11、ジンバル用モータ14、フライホイール10、およびフライホイール用モータ15などで構成されている。
【0016】
ジンバル11は、円筒状の外観を有しており、内部に長方形状のフレーム(図示しない)を備え、水平に設定されたジンバル軸12の周りに回転可能に本体フレーム20に支持されている。
【0017】
ジンバル用モータ14は、本体フレーム20に支持され、ジンバル11をジンバル軸12の周りに所定角度分、傾転させる。
また、ジンバル用モータ14は、電磁ブレーキ付モータであり、ジンバル用モータ14の電磁ブレーキが閉じた状態では、ジンバル11は不動であり、一方、ジンバル用モータ14の電磁ブレーキが開いた状態では、ジンバル11は慣性力で傾転する。このとき、ジンバル用モータ14は、電磁ブレーキが閉じた状態では作動せず、一方、電磁ブレーキが開いた状態で作動する。
【0018】
フライホイール10は、ジンバル軸12と直交するように設定された回転軸18の周りに回転可能にジンバル11内に支持されている。
フライホイール用モータ15は、ジンバル11に支持され、フライホイール10を回転軸18の周りに高速で回転させる。
【0019】
電磁クラッチ17は、電磁開閉式クラッチであり、ジンバル11とジンバル用モータ14との間に設けられている。このとき、電磁クラッチ17が閉じた状態では、ジンバル用モータ14からの駆動力はジンバル11に伝わるようになっており、一方、開いた状態では、ジンバル11はジンバル用モータ14と完全に(強制的に)切り離される。
【0020】
次に、動作の原理を図1を用いて説明する。
図1に示すように、吊荷制御装置100の内部では、フライホイール10が回転軸18の周りに高速で回転し、ジンバル11が回転軸18と直交するジンバル軸12を支点としてフライホイール10を傾動させることにより、ジンバル軸12および回転軸18と直交するモーメント軸19の周りにジャイロモーメントMが発生する。
【0021】
それによって、吊荷制御装置100は、発生したジャイロモーメントMを受けて鉛直軸の周りに回転し、吊荷1を鉛直軸の周りに旋回させている。
【0022】
図2は、送信機5を示す図であり、作業者は吊荷制御装置100を無線操作することで、吊荷1の挙動の操作している。
「左」押釦31および「右」押釦32は、それぞれ吊荷1の左旋回および右旋回を指示するための押釦であり、釦を押し続けることで作動させるものである。
「保持」押釦33は、吊荷1の姿勢を維持させるための押釦であり、釦を押し続けることで保持させるものである。
「中立」押釦34は、「左」押釦31、「右」押釦32、「保持」押釦33による操作でジンバル11が片方向に傾きすぎた状態において、傾斜角度0度の位置に復帰させるための押釦であり、釦を一度押すだけで作動させるものである。
【0023】
図3は、「旋回」動作を説明するための図であり、(a)は左旋回を説明するための図、(b)は右旋回を説明するための図である。
作業者が、送信機5の「左」押釦31を押し続ける操作によって左旋回の指示をだすと、図3(a)に示すように、ジンバル11がフライホイール10ごと右側(手前側から見て時計回り方向)に傾動する。これによって、吊荷制御装置100はジャイロモーメントにより左旋回(平面視で反時計回り方向)に旋回する。
【0024】
一方、作業者が、送信機5の「右」押釦32を押し続ける操作によって右旋回の指示をだすと、同様に、図3(b)に示すように、ジンバル11がフライホイール10ごと左側(手前側から見て反時計回り方向)に傾動する。これによって、吊荷制御装置100はジャイロモーメントにより右旋回(平面視で時計回り方向)に旋回する。
【0025】
尚、フライホイール10は、吊荷制御装置100の右旋回または左旋回時に手前側から見て反時計回り方向に高速回転している。
【0026】
図4は、「保持」動作を説明するための図である。
作業者が、送信機5の「保持」押釦33を押し続ける操作によって、吊荷の旋回を停止させる場合、図4に示すように、「保持」の指示に応じてジンバル用モータ14の電磁ブレーキを開いた状態にするとともに、電磁クラッチ17を作動させる。
これにより、ジンバル用モータ14は、強制的に切り離されて動力が切断されることになる。
【0027】
それによって、フライホイール10を内包するジンバル11が解放されることとなり、自由回転が可能となったジンバル11は、吊荷制御装置100および吊荷1の旋回方向に対して、それを抑えようとする向きに自ずと傾いて、フライホイール10の有する慣性モーメントに応じた制動力(慣性力)が発生する。これが吊荷1の旋回の慣性力を十分に上回っていれば、吊荷1は静止することとなる。
【0028】
「中立」動作時は、基本的には図3で示した「旋回」動作の場合と同様となる。
送信機5による「中立」押釦による旋回の指示に応じて、ジンバル用エンコーダ13にて検出している時点での傾斜角度に対して、それを0度位置に戻す方向にジンバル用モータ14よりジンバル軸12へ回転力を与える。
【0029】
これにより、吊荷制御装置100および吊荷1にもジンバル11が傾いた方向に応じて、旋回力が発生する。
このとき、「中立」操作時のジンバル11の復帰速度は、吊荷の負荷(吊荷の有無)によって異なっている。
【0030】
図5は、吊荷制御装置100の概略構成を示すブロック図である。
図5に示すように、吊荷制御装置100は、ジンバル用モータ14、フライホイール用モータ15、電磁クラッチ17、ジンバル用エンコーダ13、フライホイール用エンコーダ16、電源部9、送信機5、受信機6、PLC(プログラマブルロジックコントローラ)7、および電力変換部8などを備えている。
【0031】
電源部9は、吊荷制御装置100に搭載されたバッテリや商用電源などである。
電力変換部8は、インバータやコンバータなどであり、電源部9からジンバル用モータ14およびフライホイール用モータ15に供給される直流あるいは交流の電力を逆変換あるいは順変換するものである。
【0032】
ジンバル用エンコーダ13は、ジンバル用モータ14の回転数または角速度を検出してPLC7に出力する。
同様に、フライホイール用エンコーダ16は、フライホイール用モータ15の回転数または角速度を検出してPLC7に出力する。
【0033】
PLC7は、ジンバル用エンコーダ13またはフライホイール用エンコーダ16の出力情報をもとに、後述する図6および図7のフローチャートに基づき、フライホイール用モータ15、ジンバル用モータ14、電磁クラッチ17に電力変換部8を介して制御信号を出力する。
【0034】
次に、図6に示したフローチャートを参照しながら、「旋回」動作時の手順を説明する。
【0035】
まず、作業者が「右」または「左」釦を押す(ステップS1)。次に、その操作によりジンバル用モータ14からジンバル11へ回転力が付与されることで(ジンバル用モータ作動)、ジンバル11の傾転が開始する(ステップS2)。
【0036】
このとき、ジンバル11の傾転をジンバル用エンコーダ13により監視し、ジンバル11の基準位置からの傾き角度が所定角度以上に達したとき(ステップS3)、ジンバル用モータ14のブレーキによりジンバル11の傾転を停止させる(ステップS4)。
【0037】
ここで、ジンバル11の基準位置からの傾き角度が所定角度以上とは、安全性を考慮して60度以上が好ましい。
【0038】
また、ステップS3で、所定角度以上に達しなかった場合は、ステップS2時のジンバル11の角速度の向きをジンバル用エンコーダ13で検知していた方向と逆方向の角速度の向きかを判定し(ステップS5)、逆方向の角速度の場合は、ステップS4にいきジンバル11の傾転を停止させる。
一方、逆方向でなく同じ方向の角速度の場合は、ステップS3に戻る。
【0039】
なお、「旋回」動作時のジンバル11の傾転は、「保持」動作時と比べると緩やかなので、ステップS5の角速度の向き判定は不要としても構わない。
【0040】
次に、図7は示したフローチャートを参照しながら、「保持」動作時の手順を説明する。
まず、作業者が「保持」釦を押す(ステップS1)。次に、その操作により電磁クラッチ17が作動し、それによって動力が切断された状態となる(ステップS2)。
【0041】
このとき、ジンバル11が吊荷1の旋回に応じて、それを抑制しようとする向きへ傾転し、吊荷1の制動が始まる。このとき、ジンバル用モータ14のブレーキ開放も同時に行うのが好ましい。
【0042】
ジンバル11の傾転は、ジンバル用エンコーダ13によって監視されており、動力切断状態にてジンバル11の角速度が所定角速度以上に達したとき(ステップS3)、安全のため電磁クラッチ17を作動させることでジンバル用モータ14からの動力を再び伝達可能状態にする(ステップS4)。それによって、ジンバル11は内部抵抗を受けることとなり、緩やかな回転に移行する。なお、ここで、ジンバル11の所定角速度以上とは、安全性を考慮して1.05(rad/s)以上が好ましい。
【0043】
これによって、吊荷1の重さまたは大きさによってはジンバル11が高速回転し、それに伴って停止位置を越えてオーバーランする可能性を、危険の無いような(安全な)回転速度にとどめることができる。
【0044】
また、ステップS3で、所定角速度以上に達しなかった場合は、ジンバル11の基準位置からの傾き角度が所定角度以上かの判定を行い(ステップS5)、所定角度以上の場合は、ステップS4にいき安全のため電磁クラッチを作動させる。
【0045】
一方、所定角度以上でない場合は、ステップS2時のジンバル11の角速度の向きをジンバル用エンコーダ13で検知していた方向と逆方向の角速度の向きかを判定し(ステップS6)、逆方向の角速度の場合は、ステップS4にいき安全のため電磁クラッチを作動させる。なお、ここで、ジンバル11の基準位置からの傾き角度が所定角度以上とは、安全性を考慮して45度以上が好ましい。
また、逆方向でなく同じ方向の角速度の場合は、ステップS3に戻る。
【0046】
このように、本実施形態による吊荷制御方法によれば、従来技術では成し得なかった即時性、能力効率をもって、吊荷の保持または静止を行うことができる。
また、従来は吊荷の「旋回」または「保持」に関する駆動装置の選定における制約が、電磁クラッチを用いることで効率よく能力が発揮できるため、駆動装置の選定の幅が広がる。
また、電磁クラッチの作動のタイミングにより保持時にジンバルの急回転を緩やかな回転とすることができ、ジンバルおよびジンバルの支持部を損傷することなく安全に保持することができる。
さらに、ジンバル用モータを「旋回」操作時のトルク確保のために、高出力または高減速比の機種を選択することができる。
【0047】
以上、本実施形態を説明してきたが、こうした記述は限定事項ではなく、もちろん、種々の改変が可能である。例えば、本実施形態では、図6、7のフローチャートで示した角速度の方向の判定は、使用状況に応じて適宜省いても構わない。
また、図6図7のフローチャートで示した角度および角速度の閾値も、装置の使用形態によっては適宜変更してもよい。
また、図7のフローチャートで示した角度、角速度、角速度の方向の判定における適合は、どれか一つが適合したら、電磁クラッチを再作動させ動力伝達状態にすることでジンバルを緩やかに傾動させるようにしているが、これに限らず、2つの要素の適合、または3つ全ての要素の適合によって電磁クラッチを再作動させても構わない。
【産業上の利用可能性】
【0048】
クライミングクレーンや岸壁クレーンから吊り下げられた吊荷の旋回を停止するとともに、その状態を維持(保持)させる用途で使用できる。
【符号の説明】
【0049】
1 吊荷
2 作業者
3、4 ワイヤー
5 送信機
6 受信機
7 PLC
8 電力変換部
9 電源部
10 フライホイール
11 ジンバル
12 ジンバル軸
13 ジンバル用エンコーダ
14 ジンバル用モータ
15 フライホイール用モータ
16 フライホイール用エンコーダ
17 電磁クラッチ
18 回転軸
19 モーメント軸
20 本体フレーム
31 「左」押釦
32 「右」押釦
33 「保持」押釦
34 「中立」押釦
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7