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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-13
(45)【発行日】2022-01-13
(54)【発明の名称】トルクレンチの目盛構造
(51)【国際特許分類】
   B25B 23/142 20060101AFI20220105BHJP
【FI】
B25B23/142
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2018002592
(22)【出願日】2018-01-11
(65)【公開番号】P2019119032
(43)【公開日】2019-07-22
【審査請求日】2020-12-15
(73)【特許権者】
【識別番号】000151690
【氏名又は名称】株式会社東日製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100087398
【弁理士】
【氏名又は名称】水野 勝文
(74)【代理人】
【識別番号】100128783
【弁理士】
【氏名又は名称】井出 真
(74)【代理人】
【識別番号】100128473
【弁理士】
【氏名又は名称】須澤 洋
(74)【代理人】
【識別番号】100160886
【弁理士】
【氏名又は名称】久松 洋輔
(72)【発明者】
【氏名】辻 洋
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 聖司
(72)【発明者】
【氏名】増田 直也
(72)【発明者】
【氏名】根岸 拓哉
【審査官】須中 栄治
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-015466(JP,A)
【文献】特開2012-101318(JP,A)
【文献】特開2000-246661(JP,A)
【文献】特開2001-071278(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2011/0023576(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B25B23/00-23/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
トルクレンチのチューブの内部に配置され、前記トルクレンチで設定される目標トルク値の変更に応じて前記チューブの軸方向に移動する目盛片と、
前記目盛片に取り付けられ、前記目盛片と共に移動して前記目標トルク値に関するトルク情報を表示する目盛板と、
前記トルク情報の一部を指し示す目盛基線が形成され、前記トルクレンチの外部に前記トルク情報の一部を露出させる窓と、を有し、
前記目盛板は、
前記トルク情報を表示し、前記目盛片に対して前記軸方向に移動可能な目盛本体と、
前記目盛本体に接続される基端部と、先端側において前記目盛片に固定される固定部とを含み、前記目盛本体との間でギャップを形成するアームと、を有し、
前記目盛片に対して前記目盛本体が前記軸方向に移動するのに伴い、前記基端部が塑性変形して前記アームが前記固定部を中心に回動する
ことを特徴とするトルクレンチの目盛構造。
【請求項2】
前記目盛片は、
前記チューブの軸方向に前記目盛本体をガイドする凹部と、
前記目盛板の一部を前記凹部に押し付ける爪と、
を有することを特徴とする請求項1に記載のトルクレンチの目盛構造。
【請求項3】
前記固定部は、前記目盛片に形成されたピンが挿入される穴部であることを特徴とする請求項1又は2に記載のトルクレンチの目盛構造。
【請求項4】
前記目盛板は、前記チューブの軸方向と直交する平面内において湾曲していることを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載のトルクレンチの目盛構造。
【請求項5】
前記窓は、前記チューブの軸方向において、前記窓の外側に凹んだ凹部を有することを特徴とする請求項1から4のいずれか1つに記載のトルクレンチの目盛構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トルクレンチで設定されるトルク値を表示する目盛構造に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載のトルクレンチでは、目盛が印刷されたシート片を、スライダーの周側面に形成された凹段差部に貼り付けている。ここで、シート片の裏面全体が凹段差部の湾曲面に沿って貼り付けられる。トルクレンチには、トルクレンチの外部から目盛を確認するための窓が設けられており、窓の外縁には、目盛上において、設定された目標トルク値の数値を指し示す目盛基線が形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2006-015466号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1において、トルクレンチの使用状態によっては、スライダーが本来の位置(トルクレンチで設定される目標トルク値に対応する位置)からずれることにより、目盛基線に対してシート片の目盛がずれてしまうことがある。この場合には、目盛上において目盛基線が指し示す数値が、トルクレンチで設定された目標トルク値とは異なる値を示してしまう。
【0005】
上述したスライダーのずれを補正するために、スライダーを移動させてしまうと、トルクレンチで設定される目標トルク値も変化してしまい、結果として、目盛上において目盛基線が指し示す数値は、トルクレンチで設定された目標トルク値とは異なる値を示してしまう。また、特許文献1では、シート片がスライダーの凹段差部に固定されているため、スライダーに対してシート片を移動させることもできず、目盛基線に対するシート片の目盛のずれを修正することが困難である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明であるトルクレンチの目盛構造は、目盛片と、目盛板と、窓とを有する。目盛片は、トルクレンチのチューブの内部に配置されており、トルクレンチで設定される目標トルク値の変更に応じてチューブの軸方向に移動する。目盛板は、目盛片に取り付けられており、目標トルク値に関するトルク情報を表示する。窓は、トルクレンチの外部にトルク情報の一部を露出させる。窓には、トルク情報の一部を指し示す目盛基線が形成されている。
【0007】
目盛板は、目盛本体及びアームを有する。目盛本体にはトルク情報が表示され、目盛本体は、目盛片に対してチューブの軸方向に移動可能である。アームは、目盛片に固定される固定部を備えている。アームは、固定部を中心に回動することにより、目盛本体をチューブの軸方向に移動させる。
【0008】
目盛片には、チューブの軸方向に目盛本体をガイドする凹部と、目盛板の一部を凹部に押し付ける爪とを設けることができる。アームを目盛片に固定する方法としては、アームに穴部(上記固定部に相当する)を形成し、目盛片に形成されたピンをアームの穴部に挿入することができる。
【0009】
目盛板は、チューブの軸方向と直交する平面内において湾曲させることができる。また、窓には、チューブの軸方向において、窓の外側に凹んだ凹部を形成することができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、アームを回動させて目盛本体をチューブの軸方向に移動させることにより、目盛片に対する目盛本体のずれを修正することができる。これにより、目盛基線が指し示す目標トルク値を本来の目標トルク値に修正することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】トルクレンチの一部の構造を示す外観図である。
図2】目盛片の外観図である。
図3図2とは異なる方向から目盛片を見たときの外観図である。
図4】目盛板の正面図である。
図5】目盛板を目盛片に取り付けた状態を示す図である。
図6図5とは異なる方向から目盛片及び目盛板を見たときの外観図である。
図7】目盛板を目盛片に取り付ける方法を説明する図である。
図8】目盛板のアームを回動させた状態を示す図である。
図9】トルクレンチの窓の拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本実施形態のトルクレンチについて、図1を用いて説明する。図1は、トルクレンチの一部の構造を示す外観図である。
【0013】
トルクレンチ1は、ハンドル2及びチューブ3を有する。ハンドル2は、チューブ3の一部を覆っている。チューブ3の先端にはヘッド(不図示)が接続されている。トルクレンチ1を用いてボルトやナットなどの締結部材を締め付けるとき、締結部材の締付トルク値がトルクレンチ1で設定された目標トルク値以上になると、ヘッドに対してチューブ3が回転する。
【0014】
チューブ3の内部には、公知のように、目標トルク値を設定するための部品(不図示)が収容されている。目標トルク値を設定するための部品としては、スプリング等の公知の部品が用いられるため、詳細な説明は省略する。チューブ3の基端には、目標トルク値を設定するために使用者によって回転操作されるダイヤル31が設けられている。
【0015】
ハンドル2には窓21が設けられており、窓21は、トルクレンチ1で設定された目標トルク値を表示する目盛をトルクレンチ1の外部から確認するために設けられている。窓21の内側の領域は、光透過性を有するカバーで覆われている。
【0016】
チューブ3の内部には、図2に示す目盛片100が配置されている。図3は、図2に示す矢印D1の方向から目盛片100を見たときの図である。
【0017】
目盛片100は、目標トルク値を設定するための部品(スプリングを含む)に連結されており、目標トルク値の変更に応じてチューブ3の軸方向(図1の左右方向)に移動する。具体的には、目標トルク値を設定するときには、スプリングが伸びたり縮んだりするが、このスプリングの伸縮に応じて目盛片100がチューブ3の軸方向に移動する。
【0018】
本実施形態では、チューブ3の軸方向(図2の左右方向)における目盛片100の両端面が、目標トルク値を設定するための部品に連結されている。チューブ3の軸方向における目盛片100の一端面には、軸部110が設けられており、軸部110は、目標トルク値を設定するための部品に連結される。
【0019】
目盛片100には第1凹部120が形成されており、第1凹部120には後述する目盛板200が取り付けられる。第1凹部120の側壁121の先端には爪122が設けられており、爪122は、目盛板200が第1凹部120から外れることを防止するために用いられる。第1凹部120の底面にはピン130が設けられており、ピン130は、目盛板200を位置決めするために用いられる。
【0020】
目盛片100のうち、第1凹部120が形成された側とは反対側には、第2凹部140が形成されている。第2凹部140には、ピンを備えたストッププレート(不図示)が固定される。ストッププレートは、目盛片100をチューブ3の軸方向にガイドするために用いられる。すなわち、ストッププレートのピンは、チューブ3に係合してチューブ3の軸方向に移動できるため、このピンの移動によって、チューブ3の軸方向に目盛片100をガイドすることができる。
【0021】
次に、目盛板200の形状について、図4を用いて説明する。図4は、目盛板200の正面図である。
【0022】
目盛板200は、板状に形成されており、目盛本体210及びアーム220を有する。目盛板200は、例えば、金属で形成することができる。目盛本体210の表面には、トルク値を示す情報(以下、トルク情報という)が表示されている。図4に示すように、トルク情報としては、例えば、トルク値(数字)、トルク値の単位(N-m)、トルク値(数字)を示すマーカ(図4の左右方向に延びる棒状のマーカ)がある。目盛本体210の表面にトルク情報を刻印したり、トルク情報が印字されたシートを目盛本体210の表面に貼り付けたりすることができる。
【0023】
アーム220は、チューブ3の軸方向(図4の上下方向)において、目盛本体210と並んで配置されている。アーム220の基端部221だけが目盛本体210の端部と一体的に接続されており、基端部221を除くアーム220及び目盛本体210の間には、所定のギャップが形成されている。アーム220の先端部222には穴部223が形成されている。穴部223には、目盛片100のピン130が挿入される。
【0024】
図5は、目盛板200を目盛片100に取り付けた状態を示す図であり、図2に対応する図である。図6は、図5に示す矢印D2の方向から目盛片100及び目盛板200を見たときの図であり、図3に対応する図である。
【0025】
目盛板200は、目盛片100の第1凹部120に取り付けられる。ここで、図6に示すように、目盛板200は、チューブ3の軸方向と直交する平面(図6の紙面)内で湾曲した状態において、第1凹部120に取り付けられる。また、目盛片100のピン130は、目盛板200の穴部223に挿入される。目盛板200の側縁部は、第1凹部120の側壁121に接触しているとともに、第1凹部120の底面及び爪122によって挟まれている。爪122が目盛板200の側縁部を押さえることにより、目盛板200が第1凹部120から外れることを防止できる。
【0026】
目盛板200を第1凹部120に取り付ける方法について、図7を用いて説明する。目盛板200を第1凹部120に取り付ける前では、図7に示すように、爪122は形成されていない。爪122が形成されていない第1凹部120に目盛板200を配置した後、第1凹部120の側壁121の上端に対してカシメ処理を行うことにより、爪122が形成される。図7に示す矢印D3の方向は、カシメ処理を行う方向である。
【0027】
なお、目盛板200を第1凹部120に取り付ける方法は、上述した方法に限るものではない。例えば、爪122を予め形成しておき、爪122及び第1凹部120の底面の間に形成されたスペースに、目盛板200をスライドさせて組み込むことができる。
【0028】
また、本実施形態では爪122を設けているが、爪122を省略することもできる。図1に示すように、目盛板200の外側には、ハンドル2の窓21が配置されるため、この窓21などを用いることにより、目盛板200が第1凹部120から外れることを防止できる。
【0029】
目盛片100のピン130を目盛板200の穴部223に挿入したとき、アーム220は、ピン130を中心として僅かに回動可能である。すなわち、目盛板200の側縁部及び第1凹部120の側壁121の間には隙間が形成されているため、アーム220は、ピン130を中心として僅かに回動可能である。図8に示すように、目盛板200の目盛本体210を矢印D4の方向(チューブ3の軸方向に相当する)に移動させると、アーム220がピン130を中心に回動する。ここで、アーム220の基端部221は、アーム220の回動に応じて塑性変形するため、目盛本体210は、移動前の位置に戻ることはなく、移動後の位置にとどまる。
【0030】
一方、図8に示す矢印D4の方向とは逆方向(チューブ3の軸方向に相当する)に目盛本体210を移動させることもできる。ここで、基端部221を除くアーム220及び目盛本体210の間には所定のギャップが形成されているため、このギャップの分だけ、図8に示す矢印D4の方向とは逆方向に目盛本体210を移動させることができる。この場合にも、アーム220は、ピン130を中心に回動する。ここで、アーム220の基端部221は、アーム220の回動に応じて塑性変形するため、目盛本体210は、移動前の位置に戻ることはなく、移動後の位置にとどまる。
【0031】
なお、本実施形態では、第1凹部120を用いることにより、目盛本体210をチューブ3の軸方向に移動させているが、これに限るものではない。すなわち、目盛片100に対して目盛本体210がチューブ3の軸方向に移動できればよい。例えば、目盛片100とは異なる部材を用いて、目盛本体210をチューブ3の軸方向に移動させることができる。
【0032】
また、本実施形態では、ピン130を目盛片100に設け、ピン130が挿入される穴部223を目盛板200のアーム220に設けているが、これに限るものではなく、アーム220の一部を目盛片100に固定することができればよい。例えば、目盛板200のアーム220にピンを設け、このピンが挿入される凹部を目盛片100に設けることができる。この場合であっても、アーム220を回動させて、目盛本体210をチューブ3の軸方向に移動させることができる。また、ピンを用いずに、アーム220の一部を目盛片100に固定することもできる。
【0033】
アーム220は、目盛本体210をチューブ3の軸方向に移動させるために回動できればよい。この機能が得られる限りにおいて、アーム220のうち、目盛片100に固定する部分の位置は適宜決めることができる。
【0034】
図9は、トルクレンチ1の窓21の拡大図である。窓21の枠部21aには、目盛基線21bが形成されている。目盛基線21bは、トルクレンチ1で設定された目標トルク値を指し示すために用いられる。枠部21aの内側の領域には、目盛板200のトルク情報の一部が露出しており、目盛基線21bは、枠部21aから露出したトルク情報の任意の数値(すなわち、目標トルク値)を指し示す。
【0035】
これにより、トルクレンチ1の使用者は、トルクレンチ1で設定された目標トルク値を確認することができる。ダイヤル31の操作によって目標トルク値を変更すると、上述したように目盛片100及び目盛板200がチューブ3の軸方向(図9の上下方向)に移動することにより、枠部21aの内側の領域に表示されるトルク情報が変化する。
【0036】
トルクレンチ1の使用状態によっては、目盛片100に対して目盛板200(特に、目盛本体210)がずれてしまうことがある。この場合には、目盛基線21bが本来の目標トルク値とは異なるトルク値を指し示してしまう。本実施形態によれば、上述したように、目盛板200の目盛本体210を移動させることができるため、目盛片100に対する目盛本体210のずれを修正することができる。
【0037】
目盛片100に対する目盛本体210のずれを修正するときには、まず、トルクレンチテスタを用いて、トルクレンチ1で設定されている目標トルク値を計測する。そして、計測された目標トルク値と、目盛基線21bが指し示している目標トルク値とを比較し、目盛基線21bが指し示している目標トルク値が、計測された目標トルク値となるように、目盛本体210をチューブ3の軸方向に移動させる。
【0038】
図9に示す状態では、枠部21aの内側の領域に、目盛本体210の第1端部211が位置している。第1端部211は、アーム220と共に上述したギャップを形成する部分である。第1端部211を枠部21aの内側の領域に位置させるためには、目標トルク値を変更して、目盛片100及び目盛板200をチューブ3の軸方向に移動させればよい。
【0039】
図9に示す状態において、窓21を覆う光透過性のカバーを取り外せば、トルクレンチ1の外部から、マイナスドライバーなどの治具(不図示)を第1端部211に接触させることができる。そして、治具を操作すれば、第1端部211を図9の下方に押し込むことができ、目盛片100に対して目盛本体210を移動させることができる。これにより、目盛片100に対する目盛本体210のずれを修正することができる。
【0040】
なお、目盛本体210のうち、第1端部211とは反対側に位置する第2端部を、枠部21aの内側の領域に位置させることもできる。この場合には、トルクレンチ1の外部から治具を第2端部に接触させて、第2端部を図9の上方に押し込むことにより、目盛片100に対して目盛本体210を移動させることができる。これにより、目盛片100に対する目盛本体210のずれを修正することができる。
【0041】
本実施形態では、図9に示すように、枠部21aの外側に向かって凹んだ凹部21a1,21a2を枠部21aに形成している。凹部21a1を形成することにより、凹部21a1の内側の領域に目盛本体210の第1端部211を位置させることができる。これにより、上述したように治具を用いて第1端部211を図9の下方に押し込むことができる。また、凹部21a2を形成することにより、凹部21a2の内側の領域に目盛本体210の第2端部を位置させることができる。これにより、上述したように治具を用いて第2端部を図9の上方に押し込むことができる。
【0042】
また、枠部21aに凹部21a1,21a2を形成することにより、各凹部21a1,21a2の内側の領域を用いて、目盛本体210のトルク情報を確認することができる。図9に示す例では、凹部21a2の内側の領域において、数字「20」の一部を確認することができる。このように、凹部21a1,21a2を形成することにより、枠部21aの内側の領域を広げることができ、目盛本体210のトルク情報を確認しやすくなる。
【0043】
なお、本実施形態では、図9の左右方向における枠部21aの中央に凹部21a1,21a2を形成しているが、これに限るものではない。すなわち、治具を差し込んで目盛本体210を移動させることができる限りにおいて、凹部21a1,21a2を形成する位置は、適宜決めることができる。
【符号の説明】
【0044】
1:トルクレンチ、2:ハンドル、21:窓、21b:目盛基線、3:チューブ、
31:ダイヤル、100:目盛片、120:第1凹部、122:爪、130:ピン、
140:第2凹部、200:目盛板、210:目盛本体、220:アーム、
221:基端部、223:穴部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9