(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-13
(45)【発行日】2022-01-13
(54)【発明の名称】容器の蓋構造
(51)【国際特許分類】
B65D 41/00 20060101AFI20220105BHJP
A61J 1/03 20060101ALI20220105BHJP
B65D 51/18 20060101ALI20220105BHJP
B65D 51/24 20060101ALI20220105BHJP
【FI】
B65D41/00
A61J1/03
B65D51/18
B65D51/24 200
(21)【出願番号】P 2020070261
(22)【出願日】2020-04-09
【審査請求日】2020-04-09
(32)【優先日】2019-06-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】520126055
【氏名又は名称】巫紅寛
(74)【代理人】
【識別番号】110001151
【氏名又は名称】あいわ特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】巫紅寛
【審査官】豊島 唯
(56)【参考文献】
【文献】特表2015-529493(JP,A)
【文献】特表2007-501174(JP,A)
【文献】米国特許第04038937(US,A)
【文献】米国特許第09963280(US,B1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0008319(US,A1)
【文献】米国特許第04705182(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 41/00
B65D 51/18
A61J 1/03
B65D 51/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器の蓋構造であり、可動蓋本体、逆止め爪シート、内蓋、および外側リングシェルが含まれ、
前記可動蓋本体は、挿入管である昇降蓋を有し、前記挿入管の前方に開口部が設置され、前記挿入管上端の外縁部には、上向きに凸状リング壁が設けられ、その上部にノッチが設けられ、前記凸状リング壁の内壁には間隔をあけた2つの凸ピンが複数に設けられており、そして、凸状リング壁の底面には係止口が設けられ、前記挿入管の底部には、外側フランジおよび内側フランジが設けられ、前記外側フランジには、対応する2つのスクリュートップバーブが凸状に設けられ、前記内側フランジには、間隔をあけた2つのノッチが設けられ、また、挿入管の底部には、外側フランジおよび内側フランジから上方に開口部が配置され、前記開口部は、組み立てる際に挿入管の下部を締め付けて、口径を一時的に減少させることができるためのものであり、
前記可動蓋本体は丸いシート蓋を有し、前記丸いシート蓋の上面には、チップを保持するための溝が設けられており、前記丸いシート蓋の底面には、凹んでいる凹状リングレールと、凸状挿入管とが設けられ、また、前記丸いシート蓋の外縁には凹んでいる複数セットの間隔をあけた2つのロック口が設けられ、前記丸いシート蓋は、前記各ロック口および昇降蓋の挿入管の凸状リング壁の内壁を介して、複数セットの間隔をあけた2つの凸ピンが対応して固定し、位置決めするように配置され、
前記可動蓋本体は弧状板を有し、前記弧状板には、表面の一側に開口部が設けられており、前記弧状板の上面にはフランジが設けられており、前記弧状板は、昇降蓋の挿入管の開口部の後ろに位置し、閉合状態を呈し、さらに、弧状板の底部は、挿入管の底部の内側フランジ上に位置し、弧状板の
フランジは、丸いシート蓋の底面の凹状リングレールに位置しており、前記可動蓋本体は上蓋を有し、前記上蓋は中央に仕切り板を備えた管状蓋本体であり、仕切り板の底部には2つの突起
が、挿入管の凸状リング壁のノッチとの対応する位置決めのために
設けられ、また、前記上蓋の底部内縁には、凸状係止エッジが突設されており、挿入管の凸状リング壁の底面の係止口との締結、固定に用いられ、また、上蓋の上面の内縁には、複数の凸状爪エッジが突設されており、
前記逆止め爪シートは内縁面に環状体を呈し、内縁面は対応する2つの逆止め爪本体が上方に延びており、前記逆止め爪本体は、フック爪および逆止めバーブを有し、フック爪の一側にトップシートが伸びており、逆止め爪シートの環状体の外縁には多数の凹部が設けられており、前記2つの逆止め爪本体は、記号回転リングを挿入するために使用され、前記記号回転リングの内環面の斜めノッチは、2つの逆止め爪本体の逆止めバーブと係止し、記号回転リングを一方向にのみ回転するように規制しており、
前記逆止め爪シートの中央は、前記可動蓋本体を挿入して上下移動させる
ことができ、前記可動蓋本体を引き上げ、位置決めすると、逆止め爪本体の2つのフック爪が前記可動蓋本体の昇降蓋の挿入管のフランジに引っ掛かり、脱落を防止し、さらに
前記可動蓋本体の昇降蓋の2つのスクリュートップバーブは、記号回転リングの斜めノッチと係合し、
前記記号回転リングは、表面に記号を有する環状体であり、内環面には、複数の斜めノッチが凹状に設けられており、
前記内蓋は、その内環面にねじ山を有する管状体であり、また、底部には環状底板が設けられており、主に内蓋の管状体の表面に2つの間隔をあけたリブが配置されており、前記2つのリブの上部には開口部が設けられており、前記開口部は挿入管の底部の内側フランジがその間を移動するために使用され、前記2つのリブの底部は、環状底板から間隔をあけており、挿入管の底部の内側フランジは、それらの間を移動することができ、さらに、環状底板の外縁には、2つのリフト可能なラッチピンが設けられており、
前記内蓋は、
前記可動蓋本体の昇降蓋の挿入管に組み込まれ、内蓋の2つのリブは、挿入管の底部にある内側フランジの2つのノッチに対応し、
前記2つのリブは、前記2つのノッチに沿って中
で上下に動くことができ、また、可動蓋本体の昇降蓋に設けられた前記弧状板は、内蓋の2つのリブの間に位置し、2つのリブは、弧状板をそれらの間で上下にのみ往復するように制限し、
前記外側リングシェルは、環状体を呈し、表面に開口部と、上部から突出する上縁とが設けられ、また、前記外側リングシェルの内側リングには、逆止め爪シートの外縁の複数の凹部に対応する複数のタブが設けられ、外側リングシェルの中央は、記号回転リングと組み合わされた逆止め爪シートを挿入するために使用され、外側リングシェルの内側リング表面上の複数のタブは、逆止め爪シートの外縁上の複数の凹部に対応し、挿入して連結し、前記外側リングシェルの上縁は、逆止め爪シートの逆止め爪本体と、これと組み合わされた記号回転リングの上部に位置し、脱落を防止し、そして、外側リングシェルの開口部には、記号回転リングに対応する記号が表示され、さらに、外側リングシェルの下縁は、内蓋の環状底板に接続して固定され、蓋を形成し、2つの係止穴を有する容器の開口部にボルトで固定でき、そして、内蓋の2本のラッチピンを容器の係止穴に押し込み、蓋の緩みを防止する位置に配置し、
前記容器の上部には、2つの係止穴が設けられており、
前記可動蓋本体の上蓋の上部内縁の複数の凸状爪エッジと係合して直列に接続できる複数の容器を形成するための凸状挿入フック62がさらに底部に設けられ、
前記可動蓋本体を決められた位置まで引き上げられることにより、逆止め爪シートの逆止め爪本体のフック爪は、
前記可動蓋本体の昇降蓋の挿入管の外側フランジに引っ掛かり脱落を防止し、弧状板は、挿入管の開口部の背部で閉合状態を呈し、また、
前記可動蓋本体の昇降蓋のスクリュートップバーブを記号回転リングの斜めノッチに係合させると、
前記可動蓋本体を回転させ、前記可動蓋本体の昇降蓋のスクリュートップバーブの底部は、逆止め爪シートのトップシート上に位置し、
前記可動蓋本体の下降を防止し、前記可動蓋本体を決められた位置まで回転させると、スクリュートップバーブが逆止め爪本体のフック爪の側壁に当接し、同時に、挿入管の開口部は、弧状板の開口部に対応してオープン状態を呈し、そして、連動された記号回転リングが回転して次の記号に切り替えて回数を記録し、挿入管の前の開口部から薬粒を注ぐことを特徴とする、容器の蓋構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、改善された容器の蓋構造であり、医薬顆粒または様々な顆粒状物品用の容器の蓋に適用され、蓋が開かれた回数を正確に記録する技術分野である。
【背景技術】
【0002】
一般に、薬の容器の口は大きいが、患者が薬粒を取り出す際、出すべき薬粒の数が正確に出せなかったり、薬粒を過剰に出すことが起こりやすい。または、不注意で薬粒を床にこぼしてしまい、特に、患者が薬を服用したかどうかを覚えていないことが多く、繰り返し服用するか、まったく服用しないことが多いのである。
【0003】
上記に鑑み、上記欠点を早急に改善する必要があるため、本出願人は容器の蓋構造を開発した。すでに台湾の実用新案登録番号98202822「容器の蓋構造の改善」と実用新案登録番号98214536「容器の蓋の更なる改善」が登録されており、同時に、米国に特許の申請を行い、特許番号US121292221およびUS8136687を取得した。
【0004】
しかし、実際の製造による商品化に際して、製造プロセス中において、金型を大量生産することが困難であり、製造効率が低下し、コストが増加することが分かった。
【0005】
また、米国特許第8136687号「容器の蓋」の發明の構造の主な目的および効果(
図1を参照)は、容器の蓋(可動蓋本体110)を開いた回数を記録および表示し、患者が薬を服用したかどうかを知るためである。しかし、蓋構造の可動蓋本体110は、上方に引っ張られている限り、開口部1020dを有するため、容器550内の薬剤を直接注ぐことができるが、患者はしばしば可動蓋本体110を引き上げることを忘れた後、再び可動蓋本体110を回転させ、記号リング660の回転を間接的に駆動して、使用回数を記録するごとに切り替えなければならない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、本発明者は、蓋構造によって形成された一連の動作の順序が患者に薬を取る動作の操作を不完全にさせることを容易に引き起こし、結果として使用回数の記録を誤って表示する可能性があることを発見した。
【0007】
また、一般的な慢性病患者はさまざまな薬を服用し、各薬を分類して収容するために複数の薬容器を使用する必要がある。しかし、薬容器の数が多く、管理が難しいため、薬容器が見つからないという問題がよくある。或いは外出時にバックパックに薬容器を入れると、バックパックの揺れ力により、薬容器はバックパック内で置く位置がずれるため、薬容器を探すのに時間がかかるという問題を有する。
【0008】
前述の問題を改善する必要があることを考慮して、本発明者は、再度研究し、最終的に改良された容器の蓋構造を開発した。
【0009】
本発明の構造、目的、方式、および精神については、以下の図面および説明を参照して、本発明を十分に理解することができる。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の容器の蓋構造は、可動蓋本体と、逆止め爪シートと、内蓋と、および外側リングシェルとを含む。
【0011】
可動蓋本体は、挿入管である昇降蓋を有し、挿入管の前方に開口部が設置されている。挿入管の上端の外縁部には、上向きに凸状リング壁が設けられ、その上部にノッチが設けられている。凸状リング壁の内壁には間隔をあけた2つの凸ピンが複数に設けられており、そして、凸状リング壁の底面には係止口が設けられている。さらに、挿入管の底部には、外側フランジおよび内側フランジが設けられ、外側フランジには、対応する2つのスクリュートップバーブが凸状に設けられ、内側フランジには、間隔をあけた2つのノッチが設けられる。また、挿入管の底部には、外側フランジおよび内側フランジから上方に開口部が配置される。開口部は、組み立て中に挿入管の下部を締め付けて、口径を一時的に減少させることができるためのものである。
【0012】
丸いシート蓋の上面には、チップを保持するための溝が設けられており、丸いシート蓋の底面には、凹んでいる凹状リングレールと、凸状挿入管とが設けられている。また、丸いシート蓋の外縁には凹んでいる複数のセットの間隔をあけた2つのロック口が設けられている。丸いシート蓋は、各ロック口および昇降蓋の挿入管における凸状リング壁の内壁を介して、複数のセットの間隔をあけた2つの凸ピンが対応して固定し、位置決めするように配置されている。
【0013】
弧状板には、表面の片側に開口部が設けられており、弧状板の上面にはフランジが設けられている。弧状板は、昇降蓋の挿入管の開口部の後ろに位置し、閉合状態を呈している。さらに、弧状板の底部は、挿入管の底部の内側フランジ上に位置し、弧状板のフランジは、丸いシート蓋の底面の凹状リングレールに位置している。上蓋は、中央に仕切り板を備えた管状蓋本体であり、仕切り板の底部には2つの突起が設けられ、挿入管の凸状リング壁のノッチとの対応する位置決めのために設けられている。また、上蓋の底部内縁には、凸状係止エッジが突設されており、挿入管の凸状リング壁の底面の係止口との締結、固定に用いられる。上蓋の上面の内縁には、複数の凸状爪エッジが突設されている。
【0014】
丸いシート蓋の溝は、様々な患者データおよび薬物データを記録または読み取るために使用するチップを配置するために使用され得る。
【0015】
逆止め爪シートは環状体を呈し、内縁面は対応する2つの逆止め爪本体が上方に延びている。逆止め爪本体は、フック爪および逆止めバーブを有し、フック爪の一側にトップシートが伸びている。逆止め爪シートの環状体の外縁には多数の凹部が設けられており、2つの逆止め爪本体は、記号回転リングを挿入するために使用される。記号回転リングの内環面の斜めノッチは、2つの逆止め爪本体の逆止めバーブと係止し、記号回転リングを一方向にのみ回転するように規制している。
逆止め爪シートの中央は、可動蓋本体を挿入して上下動させるためのものである。可動蓋本体を引き上げ、位置決めすると、逆止め爪本体の2つのフック爪が可動蓋本体の昇降蓋における挿入管のフランジに引っ掛かり、脱落を防止する。さらに、可動蓋本体の昇降蓋の2つのスクリュートップバーブは、記号回転リングの斜めノッチと係合する。
記号回転リングは、表面に記号を有する環状体であり、内環面には、複数の斜めノッチが凹状に設けられている。
【0016】
内蓋は、その内環面にねじ山を有する管状体である。また、底部には環状底板が設けられており、主に内蓋の管状体の表面に2つの間隔をあけたリブが配置されている。2つのリブの上部には開口部が設けられており、開口部は挿入管の底部の内側フランジがその間を移動するために使用される。2つのリブの底部は、環状底板から間隔をあけており、挿入管の底部の内側フランジは、それらの間を移動することができる。さらに、環状底板の外縁には、2つのリフト可能なラッチピンが設けられている。
内蓋は、可動蓋本体の昇降蓋の挿入管に組み込まれている。内蓋の2つのリブは、挿入管の底部にある内側フランジの2つのノッチに対応し、そして中に上下に動くことができる。また、可動蓋本体の昇降蓋に設けられた弧状板は、内蓋の2つのリブの間に位置し、2つのリブは、弧状板をそれらの間で上下にのみ往復するように制限する。
【0017】
外側リングシェルは、環状体を呈し、表面に開口部と、上部から突出する上縁とが設けられた環状体であり、また、外側リングシェルの内側リングには、逆止め爪シートの外縁の複数の凹部に対応する複数のタブが設けられている。外側リングシェルの中央は、記号回転リングと組み合わされた逆止め爪シートを挿入するために使用される。外側リングシェルの内側リング表面上の複数のタブは、逆止め爪シートの外縁上の複数の凹部に対応して連結する。外側リングシェルの上縁は、逆止め爪シートの逆止め爪本体と、これと組み合わされた記号回転リングの上部に位置し、脱落を防止している。そして、外側リングシェルの開口部には、記号回転リングに対応する記号が表示されてもよい。さらに、外側リングシェルの下縁は、内蓋の環状底板に接続して固定され、蓋を形成する。2つの係止穴を有する容器の開口部にボルトで固定できる。そして、内蓋の2本のラッチピンを容器の係止穴に押し込み、蓋の緩みを防止する位置に配置する。
【0018】
また、容器の上部には、2つの係止穴が設けられている。可動蓋本体の上蓋の上部内縁の複数の凸状爪エッジと係合して直列に接続された複数の容器を形成するための凸状挿入フックがさらに底部に設けられる。
【発明の効果】
【0019】
本発明は、容器の蓋を開ける回数を正確に表示できる容器の蓋構造を改良したものであり、それぞれの容器を直列に接続することにより、容器の管理や携帯が容易になる。
また、本発明は、薬の保管容器の構造とその操作順序により、薬を取るために蓋を開けることができる。これにより、容器の使用回数の記録を自動的に切り替えて表示し、患者に薬の重複服用を防ぐことができ、薬の服用を思い出させる効果を達する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】従来技術の米国特許番号US8136687「容器の蓋」の実施形態における動作図である。
【
図2】本発明による容器の改良された蓋構造の分解斜視図である。
【
図3】本発明のリフティング蓋の三次元概略図である。
【
図4】本発明の円形シート蓋の三次元概略図である。
【
図6】本発明の内側蓋のラッチ動作の簡単な概略図である。
【
図7】本発明の外側リングシェルの三次元概略図でわる。
【
図9】本発明の
図13の断面A-Aの概略斜視図である。
【
図11】本発明の位置決め位置に回転する可動蓋の動作の概略図である。
【
図12】本発明のリフティング蓋のスクリュートップバーブと記号リングの斜めノッチの係合の3次元概略図である。
【
図13】本発明による容器の蓋構造を改善するための実施形態の使用動作図である。
【
図14】本発明による改善された容器の蓋構造が薬を注ぐ三次元概略図である。
【
図15】本発明による直列に接続された2つの容器の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図2は、本発明による容器の改善された蓋構造の三次元分解図である。以下のものが含まれる。
【0022】
可動蓋本体10は、挿入管102である昇降蓋100(
図3を参照)を有し、挿入管102の前方に開口部102eが設置されている。挿入管102の上端の外縁部には、上向きに凸状リング壁101が設けられ、その上部にノッチ101aが設けられ、凸状リング壁101の内壁には間隔をあけた2つの凸ピン101bが複数に設けられており、そして、凸状リング壁101の底面には係止口101cが設けられている。さらに、挿入管102の底部には、外側フランジ102aおよび内側フランジ102bが設けられ、外側フランジ102aには、対応する2つのスクリュートップバーブ102cが凸状に設けられ、内側フランジ102bには、間隔をあけた2つのノッチ102dが設けられる。また、挿入管102の底部には、外側フランジ102aおよび内側フランジ102bから上方に開口部102fが配置される。開口部102fは、組み立て中に挿入管102の下部を締め付けて、口径を一時的に減少させることができるためのものである。
丸いシート蓋103の上面には、チップを保持するための溝103aが設けられており(
図4を参照)、丸いシート蓋103の底面には、凹んでいる凹状リングレール103dと、凸状挿入管103cとが設けられている。また、丸いシート蓋103の外縁には凹んでいる複数のセットの間隔をあけた2つのロック口103bが設けられている。丸いシート蓋103は、各ロック口103bおよび昇降蓋100の挿入管102の凸状リング壁101の内壁を介して、複数のセットの間隔をあけた2つの凸ピン101bが対応して固定し、位置決めするように配置されている。
弧状板104には、表面の片側に開口部104aが設けられており、弧状板104の上面にはフランジ104bが設けられている。弧状板104(
図9および
図10を参照)は、昇降蓋100の挿入管102の開口部102eの後ろに位置し、閉合状態を呈している。さらに、弧状板104の底部は、挿入管102の底部の内側フランジ102b上に位置し、弧状板104のフランジ104bは、丸いシート蓋103の底面の凹状リングレール103dに位置している。上蓋105(
図2、
図3、
図5および
図9を参照)は、中央に仕切り板105cを備えた管状蓋本体であり、仕切り板105cの底部には2つの突起105aが設けられ、挿入管102の凸状リング壁101のノッチ101aとの対応する位置決めのために設けられている。また、上蓋105の底部内縁には、凸状係止エッジ105bが突設されており、挿入管102の凸状リング壁101の底面の係止口101cとの締結、固定に用いられる。上蓋105の上面の内縁には、複数の凸状爪エッジ105dが突設されている。
【0023】
丸いシート蓋103の溝103aは、様々な患者データおよび薬物データを記録または読み取るために使用するチップを配置するために使用され得る。
【0024】
逆止め爪シート20(
図2を参照)は環状体を呈し、内縁面は対応する2つの逆止め爪本体201が上方に延びている。逆止め爪本体201は、フック爪201aおよび逆止めバーブ201bを有し、フック爪201aの一側にトップシート201cが伸びている。逆止め爪シート20の環状体の外縁には多数の凹部201dが設けられており(
図9、
図10を参照)、2つの逆止め爪本体201は、記号回転リング30を挿入するために使用される。記号回転リング30の内環面の斜めノッチ301は、2つの逆止め爪本体201の逆止めバーブ201bと係止し、記号回転リング30を一方向にのみ回転するように規制している。
【0025】
逆止め爪シート20の中央は、可動蓋本体10を挿入して上下動させるためのものである(
図9を参照)。可動蓋本体10を引き上げ、位置決めすると、逆止め爪本体201の2つのフック爪201aが可動蓋本体10の昇降蓋100における挿入管102の外側フランジ102aに引っ掛かり、脱落を防止する。さらに(
図12を参照)、可動蓋本体10の昇降蓋100の2つのスクリュートップバーブ102cは、記号回転リング30の斜めノッチ301と係合する。
【0026】
記号回転リング30は、表面に記号を有する環状体であり、内環面には、複数の斜めノッチ301が凹状に設けられている。
【0027】
内蓋40(
図6を参照)は、その内環面にねじ山を有する管状体である。また、底部には環状底板40aが設けられており、主に内蓋40の管状体の表面に2つの間隔をあけたリブ40bが配置されている。2つのリブ40bの上部には開口部40cが設けられており、開口部40cは挿入管102の底部の内側フランジ102b(
図3を参照)がその間を移動するために使用される。2つのリブ40bの底部は、環状底板40aから間隔をあけており、挿入管102の底部の内側フランジ102bは、それらの間を移動することができる。さらに、環状底板40aの外縁には、2つのリフト可能なラッチピン40dが設けられている。
【0028】
内蓋40(
図3、
図9、および
図10を参照)は、可動蓋本体10の昇降蓋100の挿入管102に組み込まれている。内蓋40の2つのリブ40bは、挿入管102の底部にある内側フランジ102bの2つのノッチ102dに対応し、そして中に上下に動くことができる。また、可動蓋本体10の昇降蓋100に設けられた弧状板104は、内蓋40の2つのリブ40bの間に位置し、2つのリブ40bは、弧状板104をそれらの間で上下にのみ往復するように制限する。
【0029】
外側リングシェル50(
図7、
図9、および
図10を参照)は、環状体を呈し、表面に開口部50aと、上部から突出する上縁50bとが設けられた環状体であり、また、外側リングシェル50の内側リングには、逆止め爪シート20の外縁の複数の凹部201dに対応する複数のタブ50cが設けられている。外側リングシェル50の中央は、記号回転リング30と組み合わされた逆止め爪シート20を挿入するために使用され、外側リングシェル50の内側リング表面上の複数のタブ50cは、逆止め爪シート20の外縁上の複数の凹部201dに対応して連結する。外側リングシェル50の上縁50bは、逆止め爪シート20の逆止め爪本体201と、これと組み合わされた記号回転リング30の上部に位置し、脱落を防止している。そして、外側リングシェル50の開口部50aには、記号回転リング30に対応する記号が表示されてもよい。さらに、外側リングシェル50の下縁は、内蓋40の環状底板40aに接続して固定され、蓋1000(
図6、
図8、および
図9を参照)を形成する。2つの係止穴61を有する容器60の開口部にボルトで固定できる。そして、内蓋40の2本のラッチピン40dを容器60の係止穴61に押し込み、蓋1000の緩みを防止する位置に配置する。
【0030】
また、(
図8および
図15を参照)容器60の上部には、2つの係止穴61が設けられている。可動蓋本体10の上蓋105の上部内縁の複数の凸状爪エッジ105dと係合して直列に接続された複数の容器60を形成するための凸状挿入フック62がさらに底部に設けられる。
【0031】
図13は、本発明による容器の蓋の構造を改善する実施形態の使用動作図である。図に示すように、蓋1000は容器60でしっかりと密封されている。容器60内の薬剤顆粒を取り出すために、可動蓋本体10は決められた位置まで引き上げられる(
図9、10および11を参照)。逆止め爪シート20の逆止め爪本体201のフック爪201aは、可動蓋本体10の昇降蓋100の挿入管102の外側フランジ102aに引っ掛かり脱落を防止し、弧状板104は、挿入管102の開口部102eの背部で閉合状態を呈する。また(
図11、
図12を参照)、可動蓋本体10の昇降蓋100のスクリュートップバーブ102cを記号回転リング30の斜めノッチ301に係合させると、すぐ可動蓋本体10を回転させる。可動蓋本体10の昇降蓋100のスクリュートップバーブ102cの底部は、逆止め爪シート20のトップシート201c上に位置し、可動蓋本体10の下降を防止する。可動蓋本体10を決められた位置まで回転させると、スクリュートップバーブ102cが逆止め爪本体201のフック爪201aの側壁に当接する。同時に、挿入管102の開口部102eは、弧状板104の開口部104aに対応してオープン状態を呈し、そして、連動された記号回転リング30が回転して次の記号(1から2に変わるなど)に切り替えて回数を記録し(
図14を参照)、挿入管102の前の開口部102eから薬粒を注ぐ。
【0032】
薬粒を取った後、蓋を閉じる場合は、上記と同様な逆動作で完成する。このうち、逆動作時(
図10を参照)において、逆止め爪本体201には、斜めノッチ301の記号回転リング30が逆止めバーブ201bにより、記号回転リング30の逆回転を防止でき、一方向回転のみに制限できる。したがって、逆動作では、記号回転リング30は作動せず、元の記号を維持して、外側リングシェル50の開口部50aに示され、ユーザーに使用回数を知らせる。
【0033】
本発明の好ましい実施形態の上記説明は例示的なものであり、本発明を限定するものではない。実施形態は、本発明の原理を説明し、当業者が様々な実施形態において本発明を使用できるようにすることを意図している。本発明の技術的思想は、添付の特許請求の範囲およびその均等物によって決定されることができる。
【符号の説明】
【0034】
1000 蓋
10 可動蓋本体
100 昇降蓋
101 凸状リング壁
101a ノッチ
101b 凸ピン
101c 係止口
102 挿入管
102a 外側フランジ
102b 内側フランジ
102c スクリュートップバーブ
102d ノッチ
102e 開口部
102f 開口部
102b 内側フランジ
102c スクリュートップバーブ
102d ノッチ
103 丸いシート蓋
103a 溝
103b ロック口
103c 凸状挿入管
103d 凹状リングレール
104 弧状板
104a 開口部
104b フランジ
105 上蓋
105a 突起
105b 凸状係止エッジ
105c 仕切り板
105d 凸状爪エッジ
110 可動蓋本体
20 逆止め爪シート
201 逆止め爪本体
201a フック爪
201b 逆止めバーブ
201c トップシート
201d 凹部
30 記号回転リング
301 斜めノッチ
40 内蓋
40a 環状底板
40b リブ
40c 開口部
40d ラッチピン
50 外側リングシェル
50a 開口部
50b 上縁
50c タブ
550 容器
60 容器
61 係止穴
62 凸状挿入フック
660 記号リング