(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-13
(45)【発行日】2022-02-03
(54)【発明の名称】携帯用空気浄化機
(51)【国際特許分類】
F04D 29/64 20060101AFI20220127BHJP
F04D 29/00 20060101ALI20220127BHJP
F04D 29/70 20060101ALI20220127BHJP
【FI】
F04D29/64 C
F04D29/00 C
F04D29/70 L
(21)【出願番号】P 2020535950
(86)(22)【出願日】2018-09-11
(86)【国際出願番号】 KR2018010652
(87)【国際公開番号】W WO2019050384
(87)【国際公開日】2019-03-14
【審査請求日】2020-03-26
(31)【優先権主張番号】10-2017-0116151
(32)【優先日】2017-09-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2018-0037517
(32)【優先日】2018-03-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2018-0108404
(32)【優先日】2018-09-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】502032105
【氏名又は名称】エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド
【氏名又は名称原語表記】LG ELECTRONICS INC.
【住所又は居所原語表記】128, Yeoui-daero, Yeongdeungpo-gu, 07336 Seoul,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100109841
【氏名又は名称】堅田 健史
(74)【代理人】
【識別番号】230112025
【氏名又は名称】小林 英了
(72)【発明者】
【氏名】キム,ヨンジュン
(72)【発明者】
【氏名】キム,ホ-ジュン
(72)【発明者】
【氏名】キム,ジ ヒョン
(72)【発明者】
【氏名】キム,テ ユン
(72)【発明者】
【氏名】ク,ミョン ジン
(72)【発明者】
【氏名】ホン,ソン ホ
(72)【発明者】
【氏名】キム,ジュヒョン
(72)【発明者】
【氏名】ジョン,ジョンコン
【審査官】大瀬 円
(56)【参考文献】
【文献】特開昭55-070321(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2016-0099145(KR,A)
【文献】韓国登録特許第10-0930308(KR,B1)
【文献】韓国公開特許第10-2017-0029302(KR,A)
【文献】韓国公開特許第10-2013-0030381(KR,A)
【文献】韓国公開特許第10-2016-0015566(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F04D 29/70
F04D 29/00
F04D 29/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯用空気浄化機であって、
第1方向の一側に吸
入口が配置され、前記第1方向の他側に吐出口が配置されるケース;
前記吸入口と、前記吐出口との間の領域に配置されるフィルタモジュール;
前記吐出口とフィルタとの間に配置されるファン;及び、
前記吐出口と前記ファンの間に配置されて、前記ファンと結合するファンカバー;を備えてなり、
前記ケースは、前記ケースの内周面に突き出て、前記ファンカバーの後方で前記ファンカバーと向い合う第1の支持面、及び、
前記ケースの内周面に突き出て、前記フィルタモジュールの少なくとも一部分の前方で前記フィルタモジュールの少なくとも一部分と向い合う第2の支持面を備え、
前記第1の支持面と前記第2の支持面を介して前記ファンカバーと前記フィルタモジュールが前後方向に結合して、前記ファンカバーと前記フィルタモジュールが前記ケースに固定される、携帯用空気浄化機。
【請求項2】
前記第1の支持面に前記ファンカバーが干渉して、前記ファンカバーの後方への位置変化が規制され、
前記第2の支持面に前記フィルタモジュールが干渉して、前記フィルタモジュールの前方への位置変化が規制され、
前記ファンカバーと前記フィルタモジュールは、前記第1の支持面と前記第2の支持面を介して互いに近接する方向に加圧して結合される、請求項1に記載の携帯用空気浄化機。
【請求項3】
前記ケースの前方枠には、内側が外側よりケースの後方に凹む段差が形成され、
前記第1の支持面は、前記ケースの前方枠の内側で前記ファンカバーと向い合う平面で形成される、請求項2に記載の携帯用空気浄化機。
【請求項4】
前記ケースには、前記ケースの内周面から前記ケースの内部に向けて突き出る支持突起が設けられ、
前記第2の支持面は、前記支持突起の後方端部で前記フィルタモジュールの少なくとも一部分と向い合う平面で形成される、請求項3に記載の携帯用空気浄化機。
【請求項5】
前記ケースの周方向に沿って複数個の前記支持突起が所定間隔離隔して配置される、請求項4に記載の携帯用空気浄化機。
【請求項6】
前記フィルタモジュールは、
内部にフィルタ収容空間が形成され、後方が開放されて、前記ファンカバーの後方に配置されて、前記ファンカバーと結合するフィルタケース;及び、
前記フィルタケースの後方を介して前記フィルタ収容空間に収容されるフィルタ;を備えてなる、請求項1に記載の携帯用空気浄化機。
【請求項7】
前記フィルタケースは、内部に前記フィルタ収容空間が形成されて、後方が開放されるケース本体部;
前記ファンカバーと結合して、前記ケース本体部を前記ファンカバーに結合させるファンカバー結合部;及び、
前記ケース本体部から突き出て、前記第2の支持面と干渉する突出支持部;を備えてなる、請求項6に記載の携帯用空気浄化機。
【請求項8】
前記突出支持部は、前記ケース本体部の後方端部から突き出て、前記第2の支持面に並ぶ平面を形成する、請求項7に記載の携帯用空気浄化機。
【請求項9】
前記ケース本体部の前面には、前記フィルタ収容空間と前記ファ
ンとの間の通路を形成する貫通孔が貫通するように形成され、
前記貫通孔は、六角形に形成され、
複数個の前記貫通孔がハニコム状に配列されて、前記ケース本体の前面にハニコム構造が形成される、請求項7に記載の携帯用空気浄化機。
【請求項10】
前記フィルタモジュールの後方に配置されて、前記フィルタモジュールの後方を遮蔽し、前記ケースの後方と前記フィルタモジュールとの間を連結する通路を形成する吸入口を備える後面パネル;
前記
ケースに収容され、前記フィルタモジュールの下部に配置されるバッテリー;及び、
前記バッテリーの後方及び後面パネルの下部に配置されて、前記バッテリーの後方を遮蔽する後面カバー;を更に備えてなる、請求項7に記載の携帯用空気浄化機。
【請求項11】
前記後面パネルの上部側が前記フィルタケースと結合し、
前記後面パネルの下部側が前記後面カバーの上部側と結合し、
前記後面カバーの下部側が前記ケースと結合してなる、請求項10に記載の携帯用空気浄化機。
【請求項12】
前記後面カバーの前面枠が前記第2の支持面に干渉して、前記後面カバーの前方への位置変化が規制される、請求項10に記載の携帯用空気浄化機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯用空気浄化機に関し、より詳細には、携帯して使用可能な携帯用空気浄化機に関する。
【背景技術】
【0002】
空気浄化機は、現代生活において広く使用されている機器であって、ホコリ、微細ホコリ、超微細ホコリ等の物理的粒子、におい粒子、有害ガス等の化学物質及び、細菌、ウイルス等の未生物体を濾して空気を浄化する装置である。
【0003】
空気浄化機は、都市化、産業化及び国際化等の影響により、一般家庭でも必須不可欠な機器として位置づけている。また、微細ホコリの増加、アレルギー患者の増加及び生活水準の向上等の影響により、その需要も急激に増えつつある。
【0004】
空気浄化機が一般家庭のように100m2以上を越える環境を対象とする際には、機器のサイズが大きくなってもよい。このような機器には、ホコリ等の物理的粒子に対応するフィルタ、ガス等の化学物質に対応するフィルタ及び、細菌ウイルス等の微生物に対応するフィルタを複合的に使用することができる。すなわち、広い空間では、色んなフィルタを複合的に収容することのできる大きなサイズの空気浄化機を使用することができる。
【0005】
しかし、ワンルーム、車内のように狭い空間や、公共図書館等のようにとても広い空間又は室外で大きなサイズの空気浄化機を使用することは、空間活用性、移動性、エネルギー消耗の側面で非効率的である。また、移動の多い使用者には、大きなサイズの空気浄化機よりは、サイズが小さい、且つ個人が携帯用として使用することのできる空気浄化機がさらに好適である。このような背景下で、個人が携帯用として使用することのできる携帯用空気浄化機が開発されている。
【0006】
携帯用空気浄化機は、携帯が容易であるように、小さくて軽い形態に提供される。このような携帯用空気浄化機は、使用者が携帯しやすい、且つ所望の場所で使用しやすい利点がある。すなわち、携帯用空気浄化機は、家のような一場所で長く泊まるよりは、外出が多いか色んな場所を移動する生活パターンを有する使用者に適した機器である。
【0007】
携帯用空気浄化機は、小さくて軽い形態に提供されるため、使用者の手に上げられたまま使用することもでき、テーブルや棚に上げられた状態で使用することもできる。また、前記携帯用空気浄化機は、車内で使用することもでき、ほかにも多様な場所での使用も可能である。
【0008】
しかし、このような携帯用空気浄化機は、携帯が容易であり、多様な場所に設置されるだけ衝撃を受けられる環境にさらに露出しやすい。すなわち、使用者が移動中に携帯用空気浄化機を落とすことができ、テーブルや棚に上げられた携帯用空気浄化機が使用者の不注意によって底に落ちて衝撃を受けることもできる。
【0009】
通常、携帯用空気浄化機は、携帯用空気浄化機の骨格を形成するケースに複数の部品が結合する形態で構成される。例えば、ケースの前方には前面パネルが結合して、携帯用空気浄化機の前面外観を形成し、ケースの後方には後面パネルが結合して、携帯用空気浄化機の背面外観を形成する。そして、ケースの内部には送風ファン、フィルタ等が収容されてケースと結合する。
【0010】
そして、ケースは、衝撃による破損を防ぐるために剛性の高い材質で設けられる。これにより、落下等によって携帯用空気浄化機に衝撃が加えられても、このような衝撃の影響は、ほとんどケースによって遮られて、携帯用空気浄化機の内部部品は、ケースによって保護される。
【0011】
しかし、この場合、携帯用空気浄化機に加えられた衝撃の影響は、ケースと各部品との間の締結部位にさらに集中して加えられるしかなくなる。すなわち、ケースの剛性が高くなっても、ケースと各部品間の締結部位に衝撃の影響が集中し、これにより、その締結部位の破損する問題点が発生することは避けにくい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は、ケースと異なる部品間の締結部位の破損によって、機器の破損が発生しないように構造が改善した携帯用空気浄化機を提供することにその目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明による携帯用空気浄化機は、内部に収容空間を形成し、前記収容空間の前方及び後方が開放されたケースと;前記収容空間に収容され、送風ファンを備えるファンアセンブリと;前記収容空間に収容され、前記ファンアセンブリの前方に配置されて、前記ファンアセンブリと結合するファンカバー;及び前記収容空間に収容され、前記ファンアセンブリの後方に配置されるフィルタモジュール;を含み、前記ケースは、前記ケースの内周面に突き出て、前記ファンカバーの後方で前記ファンカバーと向い合う第1の支持面、及び前記ケースの内周面に突き出て、前記フィルタモジュールの少なくとも一部分の前方で前記フィルタモジュールの少なくとも一部分を向い合う第2の支持面を含み、前記第1の支持面と前記第2の支持面を介して前記ファンカバーと前記フィルタモジュールが前後方向に結合して、前記ファンカバーと前記フィルタモジュールが前記ケースに固定する。
【0014】
かかる構成の携帯用空気浄化機は、ファンカバーとフィルタモジュールとを結合させる一度の作業だけで、ファンカバーとフィルタモジュール及びこれを囲んで保護するケース間の結合を同時に完了するようにして、空気浄化機に加えられた衝撃の影響がある一部位に集中せずに広く分散するようにする効果を提供する。
【0015】
また、前記ケース本体の前面には、前記フィルタ収容空間と前記ファンアセンブリとの間の通路を形成する貫通孔が貫通するように形成され、前記貫通孔は、六角形に形成され、複数個の前記貫通孔がハニコム状に配列されて、前記ケース本体の前面にハニコム構造が形成されることが好ましい。
【0016】
かかる構成により、空気の流動のための通路がフィルタケースに確保されながらも、フィルタケースの剛性の確保と軽量化のような目標も共に達成することができる。
【0017】
また、後面パネルの上部側が前記フィルタケースと結合し、前記後面パネルの下部側が後面カバーの上部側と結合し、前記後面カバーの下部側が前記ケースと結合し、前記後面カバーの前面枠が前記第2の支持面に干渉して、前記後面カバーの前方への位置変化が規制されることが好ましい。
【0018】
かかる構成により、後面カバーをケースに設置するとき、後面カバーの下部のみならず、後面カバーの上部でも後面カバーの前後方向の位置規制が行われることができるようになる。
【0019】
これにより、後面カバーの設置作業が容易に且つ早く行われるようになるだけでなく、ケースに設置された後面カバーがケースに定位置に安定して固定し得るようになる。
【発明の効果】
【0020】
本発明の携帯用空気浄化機によれば、ケースに伝達される衝撃の影響が特定の部位に集中することを緩和する構造を採用することで、衝撃によって特定の部位が破損しやすくならないし、耐久性の高い携帯用空気浄化機を提供することができる。
【0021】
また、本発明は、ファンカバーとフィルタモジュールとを結合させる一度の作業だけで、ファンカバーとフィルタモジュール及びこれを囲んで保護するケース間の結合を同時に完了できるようにすることで、製造作業の便宜性及び製造作業に要する費用と時間を節減し得るようにする効果を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】本発明の第1実施形態による携帯用空気浄化機の正面側を示した正面斜視図。
【
図2】
図1に示した携帯用空気浄化機の後面側を示した後面斜視図。
【
図3】
図1に示した携帯用空気浄化機の分解状態を示した分解斜視図。
【
図4】
図1の「III-III」線に沿った断面図。
【
図6】
図3に示したフィルタ装着部の構成を示す斜視図。
【
図7】本発明の第1実施形態による携帯用空気浄化機においてフィルタ部を交換する方法を示す図面。
【
図8】本発明の第1実施形態による携帯用空気浄化機においてフィルタ部を交換する方法を示す図面。
【
図9】本発明の第1実施形態による携帯用空気浄化機においてフィルタ部を交換する方法を示す図面。
【
図10】本発明の第1実施形態による携帯用空気浄化機においてフィルタ部を交換する方法を示す図面。
【
図11】本発明の第1実施形態による携帯用空気浄化機の空気流動の様子を示す斜視図。
【
図12】本発明の第1実施形態による携帯用空気浄化機の空気流動の様子を示す断面図。
【
図13】本発明の第1実施形態による携帯用空気浄化機が適用される様子を示す図面。
【
図14】本発明の第2実施形態による携帯用空気浄化機の正面側を示した正面斜視図。
【
図15】
図14に示した携帯用空気浄化機の分解状態を示した分解斜視図。
【
図16】
図14に示した携帯用空気浄化機の背面側を示した背面斜視図。
【
図17】
図16に示した携帯用空気浄化機の分解状態を示した
背面分解斜視図。
【
図18】
図14の「XVIII-XVIII」線に沿った断面図。
【
図19】
図18に示した携帯用空気浄化機の一部構成を分離して示した分解斜視図。
【
図20】
図19に示したファンカバーとケースとの結合状態を示す図面。
【
図22】
図21に示したファンカバーと後面カバーとの結合状態を示す図面。
【
図23】
図18の「XXIII」部分を拡大して示した拡大図。
【
図24】
本発明の第2実施形態による携帯用空気浄化機の正面を示した正面図。
【
図25】
本発明の第2実施形態による携帯用空気浄化機の空気流動の様相を示す図面
。
【
図26】
図25に示した空気浄化機のカップホールダーの装着状態を示す図面。
【
図27】
本発明の第2実施形態による携帯用空気浄化機のバッテリー及びセンサモジ
ュールを分離して示した分解斜視図。
【
図28】
図27に示したセンサモジュールの内部構造を示した断面図。
【
図29】
本発明の第2実施形態による携帯用空気浄化機のフィルタモジュールとバッ
テリー及びセンサモジュール間の結合前状態を示す分解斜視図。
【
図30】
図29に示したフィルタモジュールとバッテリー及びセンサモジュール間の
結合状態を示す図面。
【
図31】
本発明の第2実施形態による携帯用空気浄化機と据置装置の分離状態を示し
た斜視図。
【
図33】
図31に示した携帯用空気浄化機と据置装置との結合状態を示した斜視図。
【
図34】
図33に示した携帯用空気浄化機と据置装置との結合状態を示した側面図。
【
図35】
図33の「XXXV-XXXV」線に沿った断面図。
【
図36】
本発明の第2実施形態による据置装置の他の例を示した斜視図。
【
図37】
図36に示した据置装置に携帯用空気浄化機が据置される過程を示した図面
。
【
図38】
図37に示した据置装置に携帯用空気浄化機が据置された状態を示した図面
。
【
図39】
本発明の第2実施形態によるケースを示した正面斜視図。
【
図40】
本発明の第2実施形態によるケースを示した背面斜視図。
【
図41】
図14の「XXXXI-XXXXI」線に沿った断面図。
【
図42】
図41に示したファンカバーとケースとフィルタケース間の結合構造を概
略的に示す図面。
【
図43】
図14の「XXXXIII-XXXXIII」線に沿った断面図。
【
図44】
図43に示したファンカバーとケースとフィルタケース間の結合構造を概略
的に示す図面。
【
図45】
図14の「XXXXV-XXXXV」線に沿った断面図。
【
図46】
本発明の第2実施形態による携帯用空気浄化機のファンカバー及び送風ファ
ンを分離して示した正面図。
【
図47】
ファンカバーと送風ファンを示した拡大図。
【
図48】
ファンカバーと送風ファンを示した側断面図。
【
図49】
送風面を介して吐出される空気の速度成分を示す速度三角形を示した図面。
【
図50】
ファンカバーにガイドベーンが適用されていない空気浄化機の流動を解釈し
た結果を示す図面。
【
図51】
本発明の第2実施形態による携帯用空気浄化機の流動を解釈した結果を示す
図面。
【
図52】
ファンカバーにガイドベーンが適用されていない空気浄化機と、本発明の第
2実施形態による空気浄化機の風量を測定した結果を示すグラフ。
【
図53】
ファンカバーにガイドベーンが作用されていない空気浄化機と、本発明の第
2実施形態による空気浄化機の風量を測定した結果を示す表。
【
図54】
本発明の第3実施形態による携帯用空気浄化機と連結される装置の一例を示
す図面。
【
図55】
本発明の第3実施形態による携帯用空気浄化機の構成を示す構成図。
【
図56】
図54に示した携帯用空気浄化機の動作制御過程を示す流れ図。
【
図57】
車両の始動又は走行有無によって携帯用空気浄化機のセンサモジュールによ
って感知される感知データの例を示した図面。
【
図58】
車両の始動又は走行有無によって携帯用空気浄化機のセンサモジュールによ
って感知される感知データの例を示した図面。
【
図59】
車両の始動又は走行有無によって携帯用空気浄化機のセンサモジュールによ
って感知される感知データの例を示した図面。
【
図60】
本発明の実施形態による携帯用空気浄化機が搭乗状態を感知するために使用
される学習データを獲得する動作の一例を示す流れ図。
【
図61】
図60に示した実施形態に係り、移動端末機が携帯用空気浄化機から受信さ
れた感知データを利用して学習データを生成する過程を示す一例示図。
【
図62】
本発明の第3実施形態による携帯用空気浄化機の制御動作の他の例を示す流
れ図。
【
図63】
本発明の第4実施形態による携帯用空気浄化機の構成を示す構成図。
【
図64】
図63に示した携帯用空気浄化機の動作制御過程の第1例を示す流れ図。
【
図65】
図63に示した携帯用空気浄化機の動作制御過程の第2例を示す流れ図。
【
図66】
図63に示した携帯用空気浄化機の動作制御過程の第3例を示す流れ図。
【
図67】
図63に示した携帯用空気浄化機の動作制御過程の第4例を示す流れ図。
【発明を実施するための形態】
【0023】
前述した目的、特徴及び長所は、添付の図面を参照して詳細に後述され、これにより、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が本発明の技術的思想を容易に実施することができる。本発明の説明において、本発明に係る公知の技術に対する具体的な説明が本発明の要旨を曖昧にすると判断される場合には詳細な説明を省略する。以下では、添付の図面を参照して本発明による好ましい実施形態を詳説する。図面における同じ参照符号は、同一又は類似の構成要素を示すことに使用される。
【0024】
たとえ第1、第2等が多様な構成要素を述べるために使われるものの、これら構成要素は、これら用語によって制限されないことはもちろんである。これら用語は、ただし一つの構成要素を他の構成要素と区別するために使うものであって、特に反対の記載がない限り、第一構成要素は、第二構成要素であってもよいことはもちろんである。
【0025】
以下に構成要素の「上部 (又は下部)」又は構成要素の「上(又は下)」に任意の構成が配置されるということは、任意の構成が上記構成要素の上面 (又は下面)に接して配置されるだけでなく、上記構成要素と上記構成要素上に (又は下に)配置した任意の構成との間に他の構成が介在し得ることを意味する。
【0026】
また、ある構成要素が他の構成要素に「連結」、「結合」又は「接続」すると記載された場合、上記構成要素は、互いに直接に連結されるか又は接続されてもよいが、各構成要素との間に他の構成要素が「介在」するか、各構成要素が他の構成要素を介して「連結」、「結合」又は「接続」し得ると理解しなければならない。
【0027】
全明細書において、特に反対の記載がない限り、各構成要素は、単数であってもよく、複数であってもよい。
【0028】
本明細書に使われる単数の表現は、文脈上明らかに他に意味しない限り、複数の表現を含む。本出願において、「構成される」又は「含む」等の用語は、明細書上に記載した色んな構成要素、又は幾つのステップを必ずしも全て含むと解釈してはならず、そのうち一部の構成要素又は一部のステップは、含まれなくてもよいし、又は追加の構成要素又はステップをさらに含んでいてもよいと解釈すべきである。
【0029】
全明細書において、「A及び/又はB」とするとき、これは特に反対の記載がない限り、A、B又はA及びBを意味し、「C~D」とするとき、これは特に反対の記載がない限り、C以上でありD以下であることを意味する。
【0030】
<本発明の第1実施形態による携帯用空気浄化機>
[六面体状を有する携帯用空気浄化機]
図1は、本発明の第1実施形態による携帯用空気浄化機の正面側を示した正面斜視図であり、
図2は、
図1に示した携帯用空気浄化機の後面側を示した後面斜視図である。また、
図3は、
図1に示した携帯用空気浄化機の分解状態を示した分解斜視図であり、
図4は、
図1の「
IV-IV」線に沿った断面図である。
【0031】
図1~
図4を参照すれば、本発明の第1実施形態による携帯用空気浄化機10は、約六面体状に形成することができる。このような携帯用空気浄化機10は、外観を形成し、複数の部品が収容されるケース120と、ケース120の前方に結合する前面パネル110、及びケース120の後方に結合する後面パネル170を含む。携帯用空気浄化機10は、全体として上下方向に長さの長い、立てられた六面体状を有し得る。よって、使用者は、携帯用空気浄化機10を立てて使用するか又は横にして使用することが可能であり、車内のように揺れが発生する場所で携帯用空気浄化機10が転がる現象が防止される。
【0032】
方向を定義する。「前方」とは、ケース120から前記前面パネル110が位置する方向を意味し、「後方」とは、その反対方向であって、前記ケース120から前記後面パネル170が位置する方向を意味する。
【0033】
[ケース]
図5は、
図3に示したケースの構成を示す斜視図である。
【0034】
図1~
図5を参照すれば、携帯用空気浄化機10は、ケース120を含む。ケース120は、後面部の開放された六面体状を有し、ケース120の内部には内部空間が形成される。このようなケース120は、前面部と、前面部と向い合う面が開放される後面部とが含まれる。一例として、ケース120は、金属材質、一例としてアルミニウム材質で形成することができる。
【0035】
ケース120の後面部は、外部空気を吸入するために開放される。このように開放された後面部を介して、複数の部品をケース120の内部空間に設置することができる。後述するフィルタ部は、開放された後面部を介してケース120の内部に装着又は脱着される。開放された後面部には後面パネル170が結合し、これにより、開放された後面部をカバーすることができる。
【0036】
ケース120の一側には、電源ボタン183が提供されて、携帯用空気浄化機10の電源をオン又はオフすることができる。また、ケース120の一側には、電源ボタン183と隣接して配置される風量調節ボタン185が提供されて、携帯用空気浄化機10の風量を増加又は減少させることができる。
【0037】
ケース120の他側には、バンド状の取っ手部15(
図13参照)が拘束結合する係止部12
2aが提供される。このような取っ手部15によって、携帯用空気浄化機10の携帯便宜性が向上し得る。
【0038】
[前面パネル]
携帯用空気浄化機10は、ケース120の前方に配置される前面パネル110を含む。一例として、前面パネル110は、プラスチック樹脂材質で形成されてもよい。前面パネル110は、携帯用空気浄化機10によって浄化した空気が外部へ吐出される部分である。このために、前面パネル110には複数個の吐出口111が設けられる。一例として、複数個の吐出口111は、前面パネル110の少なくとも一部分が貫通又は切開されることによって形成することができる。携帯用空気浄化機10の内部で浄化した空気は、複数個の吐出口111を通じて携帯用空気浄化機10の前方に全体的に吐出されてもよい。
【0039】
一例として、前面パネル110は、プレート状を有してもよい。そして、前面パネル110には、枠の少なくとも一部が後方に延びる前面パネル結合部113が設けられる。前面パネル結合部113は、ケース120の前面部に結合するための部材である。このために前面パネル結合部113は、ケース120の前面部に形成された前面パネル結合溝121aに差し込み結合する。このとき、前面パネル110は、ケース120の前面部を全部覆うように構成することができる。
【0040】
また、前面パネル110には、ケース120の前面部と係止拘束されるための前面パネルロッキング部(
図3の115)がさらに含まれる。前面パネルロッキング部115は、前面パネル結合部113とともにケース120に結合して、前面パネル110を堅固に装着させる構成で提供される。
【0041】
前面パネルロッキング部115は、前面パネル結合部113の一側で突き出て形成される。そして、前面パネルロッキング部115は、ケース120の前面部に形成された前面パネルロッキング溝(
図5の121b)に係止拘束される。一例として、前面パネルロッキング部115は、フック状に形成されて、前面パネルロッキング溝121bにフック方式に締結することができる。前面パネル結合部113には、複数個の前面パネルロッキング部115が離隔して配置されてもよい。
【0042】
[後面パネル]
携帯用空気浄化機10は、ケース120の後方に配置される後面パネル170をさらに含んでいてもよい。一例として、後面パネル170は、プラスチック樹脂材質で形成することができる。後面パネル170は、外部空気が携帯用空気浄化機10の内部へ吸入する部分である。このために、後面パネル170には複数個の吸入口173が設けられる。複数個の吸入口173は、後面パネル170の少なくとも一部分が貫通又は切開されることによって形成することができる。外部空気は、複数個の吸入口173を通じて携帯用空気浄化機10の内部へ容易に吸入し得る。
【0043】
前記後面パネル170は、ケース120と結合して、ケース120の開放された後面部をカバーする。このような後面パネル170には、少なくとも一部が前方から後方に陷沒する陷沒面171が設けられる。このような陷沒面171には、複数個の吸入口173が設けられてもよい。一例として、複数個の吸入口173は、陷沒面171の両側に対称するように配置されてもよい。このように吸入口173を配置することによって、外部空気が吸入口173を通じて容易に吸入し得る。
【0044】
後面パネル170に対する詳細な説明は後述する。
【0045】
[携帯用空気浄化機の構成]
図6は、
図3のフィルタ装着部の構成を示す斜視図である。
【0046】
図3~
図6を参照すれば、携帯用空気浄化機10は、前面パネル110、ケース120、上部ファンアセンブリ130、下部ファンアセンブリ135、フィルタ装着部140、バッテリー150、フィルタ部160及び後面パネル170を含む。そして、携帯用空気浄化機10は、上部ファンアセンブリ130、下部ファンアセンブリ135又はフィルタ部160を制御するためのサブPCB180及びメインPCB190をさらに含んでいてもよい。
【0047】
ここで、上部ファンアセンブリ130、下部ファンアセンブリ135、フィルタ装着部140、バッテリー150、フィルタ部160、サブPCB180及びメインPCB190は、いずれもケース120の内部に収容される。そして、後面パネル170がケース120の開放された後面部をカバーすることで、ケース120の内部に配置した部品を保護することができる。
【0048】
[ケースの詳細構成]
前述したように、ケース120は、内部空間を形成し、後面部の開放された六面体状を有してもよい。そして、ケース120の内部空間には、ファンアセンブリ130、135、フィルタ装着部140及びフィルタ部160が順次に配置される。このとき、ファンアセンブリ130、135、フィルタ装着部140及びフィルタ部160は、ファンアセンブリ130、135の送風ファンの軸方向に重畳して配置される。すなわち、携帯用空気浄化機10を構成する部品は、横方向に並んで設置される。
【0049】
ケース120は、前面部121、側面部122、上面部123及び下面部124を含む。
【0050】
前面部121には、前面パネル110が結合する。このために前面部121には、前面パネル110の挿入される前面パネル結合溝121aが含まれる。一例として、前面パネル結合溝121aは、ケース前面部121の枠に沿って内側に陷沒した形態に形成することができる。そして、前面パネル結合溝121aは、前面パネル110の前面パネル結合部113が密着して差し込まれるように構成される。
【0051】
ケース前面部121には、前面パネル110の前面パネルロッキング部115と結合する前面パネルロッキング溝121bがさらに設けられてもよい。一例として、前面パネルロッキング溝121bは、前面パネル結合溝121aの一部がさらに陷沒した形態に形成することができる。そして、前面パネルロッキング溝121bには、前面パネルロッキング部115が係止拘束されてもよい。前面パネルロッキング溝121bは、複数個が設けられて、前面パネルロッキング部115に対応する地点にそれぞれ配置することができる。
【0052】
また、ケース前面部121には、上部ファンアセンブリ130を通した空気が吐出される上部空気吐出部121cがさらに設けられてもよい。上部空気吐出部121cは、ケースの前面部121の一部が貫通又は切開されることによって形成される。ケース前面部121には、多数の複数個の上部空気吐出部121cが離隔して配置されてもよい。一例として、複数個の上部空気吐出部121cは、放射状に配置されて、ファン(fan)状を成すことができる。しかし、これに限定されるものではなく、複数個の上部空気吐出部121cは、格子状等、多様な形態に配置することができる。
【0053】
また、ケース前面部121には、下部ファンアセンブリ135を通した空気が吐出される下部空気吐出部121dがさらに設けられてもよい。下部空気吐出部121dは、ケース前面部121の一部が貫通又は切開されることによって形成される。ケース前面部121には、複数個の下部空気吐出部121dが離隔して配置されてもよい。一例として、複数個の下部空気吐出部121dは、上部空気吐出部121cと同様、放射状に配置されて、ファン状を成すことができる。
【0054】
すなわち、下部空気吐出部121dは、上部空気吐出部121cと同じ形状に形成することができる。このような下部空気吐出部121dは、上部空気吐出部121cの下側に離隔して配置される。かかる構成により、上部ファンアセンブリ130を通した空気は、上部空気吐出部121cによって吐出され、下部ファンアセンブリ135を通した空気は、下部空気吐出部121dによって吐出されてもよい。
【0055】
本実施形態では、携帯用空気浄化機のファンアセンブリが2個からなることについて説明したが、これに限定されるものではなく、1個のファンアセンブリで具現することが可能である。このような場合、上部ファンアセンブリ又は下部ファンアセンブリのうちいずれかを備えることができる。また、他の例として、3個以上のファンアセンブリを備えることもできる。
【0056】
また、ケース120には、バンド状の取っ手部15が結合する係止部122aがさらに含まれていてもよい。係止部122aは、使用者が携帯用空気浄化機10を容易に携帯するか又は器具物に吊られるように別途設けられた取っ手部15と結合する。かかる構成により、携帯用空気浄化機10の携帯便宜性が向上し得る。係止部122aは、ケース側面部122に配置されてもよい。しかし、これに限定されるものではなく、係止部122aは、ケース前面部121又はケース上面部123に備えることもできる。
【0057】
また、ケース120には、電源ボタン183及び風量調節ボタン185を外部へ露出させるボタン貫通孔123aがさらに設けられてもよい。ボタン貫通孔123aは、ケース120の内部に位置された電源ボタン183及び風量調節ボタン185がケース120の外部へ露出するための孔と理解すればよい。ボタン貫通孔123aは、2個からなり、電源ボタン183及び風量調節ボタン185を外部へそれぞれ露出させることができる。一例として、ボタン貫通孔123aは、ケース上面部123に形成することができるが、これに限定されるものではない。
【0058】
また、ケース120には、後面パネル170と結合するための後面パネルロッキング溝(未図示)がさらに設けられてもよい。後面パネルロッキング溝は、ケース120の内側面に備えられる。一例として、後面パネルロッキング溝は、ケース上面部123の内側一部が陷沒又は切開されて形成することができる。そして、後面パネルロッキング溝には、後述する後面パネルロッキング部175が係止拘束されてもよい。後面パネルロッキング溝は、複数個が設けられて、後面パネルロッキング部175に対応する地点にそれぞれ配置されてもよい。
【0059】
また、ケース120には、後面パネル170が結合するためのマグネット124aがさらに設けられてもよい。マグネット124aは、永久磁石を含んでいてもよい。一例として、マグネット124aは、1個の極を有する単一磁石からなってもよい。そして、マグネット124aは、後述するマグネット結合部177と反応して磁気的結合(人力)によりマグネット結合部177と結合することができる。
【0060】
[上部ファンアセンブリ及び下部ファンアセンブリ]
携帯用空気浄化機10は、携帯用空気浄化機10の後方から空気を吸入して、前方に空気を吐出させる上部ファンアセンブリ130及び下部ファンアセンブリ135を含む。このとき、上部ファンアセンブリ130と下部ファンアセンブリ135は、上下方向に離隔して配置される。すなわち、上部ファンアセンブリ130と下部ファンアセンブリ135は、垂直方向に重畳して配置することができる。
【0061】
そして、上部ファンアセンブリ130と下部ファンアセンブリ135は、ケース前面部121に形成された上部空気吐出部121c及び下部空気吐出部121dと向い合うように配置されてもよい。よって、後面パネル170を通じて吸入した空気は、上部ファンアセンブリ130と下部ファンアセンブリ135をそれぞれ通して、前面パネル110を通じて吐出されてもよい。
【0062】
本実施形態では、上部ファンアセンブリ130と下部ファンアセンブリ135が同様なサイズ及び形状からなることを例示する。しかし、これに限定されるものではなく、上部ファンアセンブリ130と下部ファンアセンブリ135は、互いに異なるサイズ及び形状を有してもよい。
【0063】
上部ファンアセンブリ130及び下部ファンアセンブリ135には、空気の流動を発生させる上部ファン及び下部ファン131、136と、上部ファン及び下部ファン131、136に回転力を付与する上部ファンモータ(未図示)及び下部ファンモータ(未図示)と、上部ファン及び下部ファン131、136と結合する上部ファンブラケット及び下部ファンブラケット133、138が含まれる。
【0064】
上部ファン及び下部ファン131、136には、軸流ファンが含まれていてもよい。よって、後面パネル170を通じてケース120の内部に吸入した空気は、上部ファン及び下部ファン131、136の軸方向に吸入して、上部ファン及び下部ファン131、136の軸方向に吐出されてもよい。
【0065】
上部ファンモータ及び下部ファンモータには、それぞれモータ軸が結合し、それぞれのモータ軸は、上部ファン及び下部ファン131、136とそれぞれ結合することができる。一例として、上部ファンモータ及び下部ファンモータには、周波数を調節可能なBLDCモータが含まれていてもよい。
【0066】
上部ファンブラケット及び下部ファンブラケット133、138は、上部ファン及び下部ファン131、136に結合して、上部ファン及び下部ファン131、136を通す空気の流動をガイドすることができる。このために、上部ファンブラケット及び下部ファンブラケット133、138には、上部ファン及び下部ファン131、136の吸入側に空気をガイドする上部ブラケット開口部及び下部ブラケット開口部133a、138aが含まれる。
【0067】
すなわち、後面パネル170を通じてケース120の内部に吸入した空気は、上部ブラケット開口部及び下部ブラケット開口部133a、138aを通して、上部ファン及び下部ファン131、136に吸入することができる。一例として、上部ブラケット開口部及び下部ブラケット開口部133a、138aは、円形状を有し、上部ファン及び下部ファン131、136がそれぞれ挿入されるように構成することができる。
【0068】
また、上部ファンブラケット及び下部ファンブラケット133、138には、ケース120と締結するためのブラケット締結部133b、138bがさらに含まれる。ブラケット締結部133b、138bは、ケース前面部121に締結部材によって締結することができる。このとき、ブラケット締結部133b、138bは、ケース前面部121の内側に備えられた締結ボス(未図示)に接触することができる。よって、所定の締結部材がブラケット締結部133b、138bを貫通して締結ボスに締結されてもよい。
【0069】
[フィルタ装着部及びバッテリー]
携帯用空気浄化機10は、フィルタ部160が装着されるフィルタ装着部140及びバッテリー150をさらに含む。フィルタ装着部140は、上部ファンアセンブリ及び下部ファンアセンブリ130、135の後方に配置される。
【0070】
フィルタ装着部140は、ベース部ベースバッテリー150が設置されるベース部141と、ベース部141の一部分が陷沒してフィルタ部160が装着される空間を形成する陷沒部142を含む。陷沒部142は、上部ファンアセンブリ及び下部ファンアセンブリ130、135の後面に接触することができる。
【0071】
ベース部141は、立てられたプレート状を有してもよい。一例として、ベース部141は、上下方向に長さの長い四角プレート状を有してもよい。そして、バッテリー150は、ベース部141の下部地点に設置されてもよい。バッテリー150は、携帯用空気浄化機10の重心を考慮して、ベース部141においてできるだけ下部地点に位置する。一例として、バッテリー150は、フィルタ部160の下方に配置されてもよい。
【0072】
バッテリー150は、携帯用空気浄化機10を駆動するための電源を供給することができる。このためにバッテリー150は、上部ファンアセンブリ130、下部ファンアセンブリ135、サブPCB180、メインPCB190及びフィルタ部160のうち少なくともいずれかと電気的に連結することができる。
【0073】
陷沒部142は、ベース部141の一部分が前方に陷沒しながら、フィルタ部160が装着される装着空間を形成する。このような陷沒部142は、ベース部141におけるバッテリー150が設置された領域を除いた他の領域が前方に陷沒する形態に形成することができる。
【0074】
陷沒部142は、フィルタ部160の厚みに対応する長さだけ前方に突き出てもよい。これにより、フィルタ部160は、陷沒部142の内側に安定して支持することができる。このとき、陷沒部142の内側面には、フィルタ部160が堅固に装着できるようにする安着溝又は安着突起を備えることができる。かかる構成により、フィルタ部160は、フィルタ装着部140の開放された後面を介してフィルタ装着部140の内側に装着されてもよい。
【0075】
また、陷沒部142には、フィルタ部160を通した空気を送風ファン131、136の軸方向の吸入側にガイドするガイド孔142a、142bがさらに設けられてもよい。
【0076】
ガイド孔142a、142bには、上部ガイド孔142aと下部ガイド孔142bが含まれる。上部ガイド孔142aと下部ガイド孔142bは、陷沒部142の前面部に配置される。
【0077】
本実施形態では、陷沒部142の前面部が四角状に形成されることを例示する。そして、陷沒部142の前面部の上部には上部ガイド孔142aが配置され、その下部には下部ガイド孔142bが配置されてもよい。すなわち、上部ガイド孔142aと下部ガイド孔142bは、上下方向に離隔して配置される。このとき、上部ガイド孔142aと下部ガイド孔142bは、上部ブラケット開口部133aと下部ブラケット開口部138aとそれぞれ向い合うように配置されてもよい。
【0078】
一例として、上部ガイド孔142aと下部ガイド孔142bは、約円形状に形成することができる。そして、上部ガイド孔142a及び下部ガイド孔142bは、上部ブラケット開口部133a及び下部ブラケット開口部138aとそれぞれ同心を成すことができる。よって、後面パネル170を通じて吸入した空気は、フィルタ部160を経りながら浄化し、浄化した空気は、上部ガイド孔142aと下部ガイド孔142bをそれぞれ通して、上部ファンアセンブリ130と下部ファンアセンブリ135側に流動されてもよい。
【0079】
また、陷沒部142の前面には、ケース120に上部ファンアセンブリ130、下部ファンアセンブリ135及びフィルタ装着部140を同時に締結するための装着部締結部142c、142dが設けられてもよい。
【0080】
装着部締結部142c、142dには、上部装着部締結部142cと、上部装着部締結部142cの下方に配置される下部装着部締結部142dが含まれる。このとき、上部装着部締結部142c及び下部装着部締結部142dは、複数個に設けることができ、陷沒部142の前面一部が切開されるか貫通して形成されてもよい。
【0081】
一例として、上部装着部締結部142cは、上部ガイド孔142aと隣接して配置され、下部装着部締結部142dは、下部ガイド孔142bと隣接して配置される。そして、上部装着部締結部及び下部装着部締結部142c、142dは、上部ブラケット締結部及び下部ブラケット締結部133b、138bとそれぞれ向い合うように配置される。
【0082】
これにより、単一の締結部材によってフィルタ装着部140と上部ファン/下部ファンアセンブリ130、135及びケース120を一度に締結することができる。かかる構成により、ケース120の内部に上部ファン/下部ファンアセンブリ130、135及びフィルタ装着部140を容易に組み立てることができる。
【0083】
[フィルタ部]
携帯用空気浄化機10には、ホコリ/微細ホコリ/超微細ホコリ等の物理的粒子、におい粒子/有害ガス等の化学物質及び、細菌/ウイルス等の未生物体のうちいずれかを濾して空気を浄化するフィルタ部160がさらに含まれる。
【0084】
すなわち、フィルタ部160は、ホコリ等の物理的粒子を濾し出すための集じんフィルタ、ガス等の化学物質を濾し出すための脱臭フィルタ又は、細菌ウイルス等の微生物を濾し出すための除菌フィルタのうちいずれかを意味し得る。
【0085】
本実施形態の携帯用空気浄化機10には集じんフィルタ、脱臭フィルタ及び除菌フィルタのうちいずれかが含まれるフィルタ部160を装着することができる。よって、使用者の好みに応じて集じんフィルタ、脱臭フィルタ及び除菌フィルタのうちいずれかを選択的に使用することができる。すなわち、選択されたフィルタ種類によって携帯用空気浄化機10の目的又は性能が可変し得る。
【0086】
一例として、集じんフィルタにはヘパフィルタ(High efficiency particulate air filter)が含まれていてもよい。また、脱臭フィルタには、カーボンフィルタ(Carbon filter)が含まれていてもよい。そして、除菌フィルタには、イオナイザー(Ionizer)が含まれていてもよい。しかし、これに限定されるものではなく、集じんフィルタ、脱臭フィルタ及び除菌フィルタには様々な種類のフィルタが含まれていてもよい。
【0087】
フィルタ部160は、フィルタ装着部140に装着するか脱去されてもよい。
【0088】
具体的には、フィルタ部160は、フィルタ装着部140の陷沒部142の内側に装着されてもよい。このとき、フィルタ部160には、陷沒部142の内側に備えられた安着溝又は安着突起に結合する突起又は溝を提供することができる。よって、フィルタ部160がフィルタ装着部140から脱去されるか搖れないで安定して支持することができる。一例として、フィルタ部160は、六面体状を有し得るが、これに限定されるものではない。
【0089】
[サブPCB及びメインPCB]
携帯用空気浄化機10には、電源ボタン183及び風量調節ボタン185を有するサブPCB180がさらに含まれる。
【0090】
サブPCB180には、サブ基板181と、サブ基板181に設置される電源ボタン183及び風量調節ボタン185が含まれる。電源ボタン183は、携帯用空気浄化機10の電源をオン又はオフさせる機能を行う。また、風量調節ボタン185は、携帯用空気浄化機10の風量を増加又は減少させる機能を行う。サブPCB180は、後述するメインPCB190と電気的に連結される。
【0091】
サブPCB180は、ケース120の内部で最も上側に配置することができる。すなわち、サブPCB180は、上部ファンアセンブリ130及びフィルタ部160の上側に配置される。このとき、電源ボタン183及び風量調節ボタン185は、ケース上面部123に備えられたボタン貫通孔123aを介してケース120の外部へ露出する。よって、使用者は、露出したボタンを操作して、携帯用空気浄化機10にオン/オフするか、携帯用空気浄化機10の風量を調節することができる。
【0092】
また、携帯用空気浄化機10には、携帯用空気浄化機10のハードウェアモジュール全体を管理するメインPCB190がさらに含まれる。すなわち、メインPCB190は、携帯用空気浄化機10の制御部として機能することができる。
【0093】
メインPCB190は、ケース120の内部において下部ファンアセンブリ135の下方に配置されてもよい。一例として、メインPCB190は、立てられた形態に配置されて、ケース120の内側に備えられた基板支持部によって支持されてもよい。
【0094】
メインPCB190にはメイン基板191、メイン基板191に設置される複数の素子193が含まれる。メイン基板191は、上部ファンアセンブリ130、下部ファンアセンブリ135、バッテリー150及びサブPCB180と電気的に連結されてもよい。このようなメインPCB190は、電源ボタン183及び風量調節ボタン185を介して入力された命令に基づいて、上部ファンアセンブリ130及び下部ファンアセンブリ135を制御することができる。
【0095】
また、メインPCB190は、フィルタ部160と電気的に連結することができる。一例として、フィルタ部160がイオナイザーを含む場合、メインPCB190は、イオナイザーと電気的に連結して、イオナイザーへ電力を供給するように制御することができる。他の例として、フィルタ部160は、バッテリー150と電気的に連結され、これにより、フィルタ部160がバッテリー150から直接に電力を提供されてもよい。
【0096】
[後面パネルの詳細構成]
前述したように、後面パネル170は、ケース120の後方に配置されて、外部空気が携帯用空気浄化機10の内部に吸入する部分である。後面パネル170は、ケース120の後方に結合して、ケース120の開放された後面部をカバーする。
【0097】
後面パネル170には、ケース120の後面部に係止拘束されるための後面パネルロッキング部175がさらに含まれる。後面パネルロッキング部175は、ケース120の後端部に結合して、後面パネル170を堅固に装着させるための構成で設けられる。
【0098】
後面パネルロッキング部175は、後面パネル170の上端部から突き出て形成することができる。そして、後面パネルロッキング部175は、ケース120の上面部123の内側に形成された後面パネルロッキング溝(未図示)に係止拘束される。一例として、後面パネルロッキング部175は、フック状に形成されて、後面パネルロッキング溝にフック方式に締結することができる。後面パネル170には、複数個の後面パネルロッキング部175が離隔して配置されてもよい。
【0099】
ここで、後面パネルロッキング部175を「第1の固定部」と呼ぶことができる。
【0100】
また、後面パネル170には、ケース120の後面部に密着するためのマグネット結合部177がさらに含まれる。マグネット結合部177は、ケース120の内側に備えられたマグネット124aと結合して、後面パネル170がケース120から脱去しないようにする構成で設けられる。
【0101】
マグネット結合部177は、後面パネル170の下端部に備えることができる。すなわち、マグネット結合部177は、マグネット124aと対応する位置に装着することができる。
【0102】
マグネット結合部177には、マグネット124aと結合するための磁性体が含まれる。すなわち、マグネット結合部177には、金属体又はマグネットが含まれていてもよい。よって、後面パネル170がケース120の後面に結合すれば、マグネット結合部177は、マグネット124aと反応して相互人力によってマグネット124aに固定し得る。これにより、後面パネル170が揺れないで固定し得る。
【0103】
ここで、マグネット結合部177を「第2の固定部」と呼ぶことができる。
【0104】
[フィルタ部の装着及び脱着の容易な携帯用空気浄化機]
本実施形態のよる携帯用空気浄化機10では、ケース120内にフィルタ部160が容易に装着及び脱着し得る。一例として、フィルタ部160に含まれた集じんフィルタに溜まったホコリを掃除するために、フィルタ部160がケース120内で脱着し得る。他の例として、現在装着したフィルタ部160が集じんフィルタである場合、集じんフィルタを他のフィルタ、すなわち、脱臭フィルタ又は除菌フィルタに交換するために、フィルタ部160を脱着することができる。
【0105】
図7~
図10は、本発明の実施形態による携帯用空気浄化機においてフィルタ部を交換する方法を示す図面である。
【0106】
フィルタ部160を交換するためには、
図7及び
図8に示したように、先ず、ケース120の後方に結合した後面パネル170を分離する。そして、ケース120の内部、すなわち、フィルタ装着部140に装着したフィルタ部160を外部に取り出す。例えば、フィルタ部160が集じんフィルタであれば、フィルタ部160を掃除した後、フィルタ部160をフィルタ装着部140に再度装着することができる。又は、フィルタ部160を分離した後に他のフィルタ、すなわち、脱臭フィルタ又は除菌フィルタが含まれたフィルタ部160をフィルタ装着部140に装着することができる。
【0107】
フィルタ部160がフィルタ装着部140に装着されると、後面パネル170をケース120の後方に再結合する。このとき、後面パネル170をケース120の上部に先に結合する。後面パネル170をケース120に結合させるために、
図9に示したように、後面パネル170の上端部に備えられた後面パネルロッキング部175をケース120の内側に形成された後面パネルロッキング溝に差し込み結合させる。これにより、後面パネル170の上部がケース120に固定する。
【0108】
後面パネル170の上部がケース120に固定すると、
図9及び
図10に示したように、後面パネル170の下部をケース120側に移動させる。そうすると、後面パネル170の下部に備えられたマグネット結合部177は、ケース120の内側に備えられたマグネット124aと近くなる。
【0109】
マグネット結合部177がマグネット124aに近くなると、マグネット結合部177は、マグネット124aと反応して、相互人力によってマグネット124aと結合する。かかる構成により、後面パネル170の下部がケース120に容易に結合し、後面パネル170の下部が堅く固定し得る。
【0110】
上述したように、携帯用空気浄化機10は、ケース120内にフィルタ部160が簡便に装着及び脱着し得るため、携帯用空気浄化機10のフィルタの管理及び補修が容易である長所がある。また、フィルタ部160には、集じんフィルタのみならず、脱臭フィルタ又は除菌フィルタを適用することができるため、使用者の好みに応じて所望のフィルタを選択的に使用することができる長所がある。
【0111】
[携帯用空気浄化機の空気流動]
図11は、本発明の実施形態による携帯用空気浄化機の空気流動の様相を示す斜視図であり、
図12は、本発明の実施形態による携帯用空気浄化機の空気流動の様子を示す断面図である。
【0112】
図11及び
図12を参照すれば、本発明の実施形態による携帯用空気浄化機10が作動すると、携帯用空気浄化機10の後方から前方への空気流動が発生する。すなわち、携帯用空気浄化機10の空気流路は、直進性を有する。
【0113】
詳しくは、携帯用空気浄化機10の内部の空気流動は、上部ファンアセンブリ130及び下部ファンアセンブリ135の駆動により発生する。すなわち、上部ファン131及び下部ファン136が駆動すれば、後面パネル170に備えられた吸入口173を通じて室外空気がケース120の内部に吸入する。
【0114】
すなわち、吸入口173を通じてケース120に吸入した室外空気は、後面パネル170と隣接して位置したフィルタ部160を通し、この過程で、ホコリ等の物理的粒子、ガス等の化学物質、細菌ウイルス等が空気から濾される。
【0115】
このように、フィルタ部160を通して浄化した空気は、フィルタ装着部140のガイド孔142a、142bによって案内されて、フィルタ部160の前方に配置された上部ファンアセンブリ130及び下部ファンアセンブリ135側へ流動する。本実施形態では、空気の流動を発生させるファンアセンブリ130、135が2個からなるため、携帯用空気浄化機10の吸入風量及び吐出風量が顕著に増加する長所がある。のみならず、2個のファンアセンブリ130、135が上下方向に重畳して配置されるため、風量は、増加するものの、サイズはコンパクトになる携帯用空気浄化機10を具現することができる。
【0116】
そして、上部ファンアセンブリ130及び下部ファンアセンブリ135を通した空気は、ケース前面部121の上部空気吐出部121c及び下部空気吐出部121dを通した後、前面パネル110に備えられた吐出口111を通じて外部に吐出される。かかる構成により、携帯用空気浄化機10の内部での空気の流動は、直進性を有することができ、これにより、携帯用空気浄化機10を見る使用者に向けて浄化した空気を速やかに供給することができる。
【0117】
[携帯用空気浄化機の使用例]
携帯用空気浄化機10は、ワンルーム、事務室、車内及び区画した室内空間で使用することができる。特に、携帯用空気浄化機10は、大型空気浄化機に比べて、浄化能力が相対的に少ない可能性があるため、これにより、一定面積未満の室内空間で使用されるのが好ましい。
【0118】
以下では、一例として、携帯用空気浄化機10が車内に使用されることについて説明する。
【0119】
図13は、本発明の実施形態による携帯用空気浄化機が適用される様子を示す図面である。
【0120】
図13を参照すれば、携帯用空気浄化機10は、車内20に位置し得る。携帯用空気浄化機10は、車内20の構造物上に上げられる。携帯用空気浄化機10は、約六面体状に形成されるため、比較的に平たい面に立てられるか又は横にする形態に配置することができる。すなわち、携帯用空気浄化機10の姿勢又は設置位置に制約がないため、携帯用空気浄化機10は、多様な姿勢に置かれて使用することができる。
【0121】
また、携帯用空気浄化機10は、一例として、車内20のダッシュボード(Dash board)21上に置くことができる。また、携帯用空気浄化機10は、空気が吐出される吐出口が運転席に座った使用者に向けて横にした状態で配置することができる。そうすると、携帯用空気浄化機10を通じて浄化した空気が吐出口を通じて運転席に座った使用者に向けて供給されてもよい。
【0122】
携帯用空気浄化機10の一側には、バンド状の取っ手部15が提供されてもよい。これにより、使用者は、取っ手部20を車内20の任意の構造物に掛けて使用することもできる。
【0123】
このように、携帯用空気浄化機10は、多様な空間及び多様な姿勢に配置されて、使用者に浄化した空気を安定して提供することのできる長所がある。
【0124】
<本発明の第2実施形態による携帯用空気浄化機>
[携帯用空気浄化機の外観]
図14は、本発明の第2実施形態による携帯用空気浄化機の正面側を示した正面斜視図であり、
図15は、
図14に示した携帯用空気浄化機の分解状態を示した分解斜視図である。また、
図16は、
図14に示した携帯用空気浄化機の背面側を示した背面斜視図であり、
図17は、
図16に示した携帯用空気浄化機の分解状態を示した
背面分解斜視図で、
図18は、
図14の「XVIII-XVIII」線に沿った断面図である。
【0125】
図14~
図17を参照すれば、本発明の実施形態による携帯用空気浄化機50は、約六面体状に形成することができる。このような携帯用空気浄化機50は、ケース520と、前面パネル510及び後面パネル570を含む。
【0126】
ケース520は、携帯用空気浄化機50の外観骨格を形成する。このようなケース520には複数の部品が収容される。
【0127】
前面パネル510は、ケース520の前方に結合する。このような前面パネル510は、携帯用空気浄化機50の前面外観を形成する。
【0128】
後面パネル570は、ケース520の後方に結合する。このような後面パネル570は、携帯用空気浄化機50の後面外観を形成する。
【0129】
携帯用空気浄化機50は、全体的に上下方向に長さの長い、立てられた六面体状に形成することができる。これにより、使用者は、携帯用空気浄化機50を立てて使用するか又は横にして使用することができる。また、車内のように揺れの発生する場所で携帯用空気浄化機50が横にされた状態で使用されるとしても、携帯用空気浄化機50が転がらないで、安定的にその位置を保持することができる。
【0130】
方向を定義する。「前方」とは、前記ケース520から前記前面パネル510が位置する方向を意味し、「後方」とは、その反対方向であって、前記ケース520から前記後面パネル520が位置される方向を意味する。
【0131】
[携帯用空気浄化機の全般的な構造]
本実施形態の携帯用空気浄化機50は、前面パネル510とケース520とファンカバー530とファンアセンブリ540、545とフィルタモジュール550とバッテリー560と後面パネル570及び後面カバー580を含む。
【0132】
前面パネル510は、携帯用空気浄化機50の最前方に配置されて、携帯用空気浄化機50の前面外観を形成する。携帯用空気浄化機50によって浄化した空気は、前面パネル510を通じて外部へ吐出される。このために、前面パネル510には複数個の吐出口510aが設けられる。
【0133】
ケース520は、携帯用空気浄化機50の外観骨格を形成する。携帯用空気浄化機50の上面、側面、底面の外観がケース520によって形成される。ケース520の内部には収容空間が形成される。このような収容空間にはファンカバー530、ファンアセンブリ540、545、バッテリー560、フィルタモジュール550等のように、携帯用空気浄化機50を構成する各種部品が収容される。ケース520は、このように収容された部品を外部の衝撃から保護するのに十分な強度を有するように形成されるのが好ましい。
【0134】
ファンカバー530は、ケース520の内部の収容空間に収容され、ファンアセンブリ540、545の前方に配置される。すなわち、ファンカバー530は、ケース520の内部において、前面パネル510とファンアセンブリ540、545との間に配置される。
【0135】
このようなファンカバー530は、ファンアセンブリ540、545をケース520の内部に固定させる。また、ファンカバー530は、ファンアセンブリ540、545によって吹き出されす空気が周辺に広がらないで、前方に向けて直進できるように空気の流れを誘導する役割も行う。また、ファンカバー530は、フィルタモジュール550及びバッテリー560の固定にも関与することができる。
【0136】
ファンアセンブリ540、545は、ケース520の内部の収容空間に収容され、ファンカバー530とフィルタモジュール550との間に配置される。すなわち、ファンアセンブリ540、545は、ファンカバー530の後方及びフィルタモジュール550の前方に配置される。このようなファンアセンブリ540、545は、携帯用空気浄化機50の後方から空気を吸入して、前方へ空気を吐出する役割を行う。
【0137】
フィルタモジュール550は、ケース520の内部の収容空間に収容され、ファンアセンブリ540、545と後面パネル570との間に配置される。すなわち、フィルタモジュール550は、ファンアセンブリ540、545の後方及び後面パネル570の前方に配置される。このようなフィルタモジュール550は、携帯用空気浄化機50の後方を通じて吸入した空気を浄化する役割を行う。フィルタモジュール550を通して浄化した空気は、ファンアセンブリ540、545、ファンカバー530、前面パネル510を通して携帯用空気浄化機50の前方に吐出される。
【0138】
バッテリー560は、ケース520の内部の収容空間に収容され、ファンアセンブリ540、545及びフィルタモジュール550の下部に配置される。このようなバッテリー560は、携帯用空気浄化機50を駆動するための電源を供給することができる。このためにバッテリー560は、ファンアセンブリ540、545とフィルタモジュール550、そして、後述するサブPCB590とメインPCB595のうち少なくともいずれかと電気的に連結することができる。
【0139】
後面パネル570は、後面カバー580とともにケース520の最後方に配置されて、携帯用空気浄化機50の後面外観を形成する。このような後面パネル570は、フィルタモジュール560の後方に配置される。外部空気は、後面パネル570を通じて携帯用空気浄化機50の内部に吸入する。このために、後面パネル570には複数個の第1の吸入口570aが設けられる。
【0140】
そして、後面カバー580は、後面パネル570とともにケース520の最後方に配置されて、携帯用空気浄化機50の後面外観を形成する。このような後面カバー580は、バッテリー560の後方に配置される。本実施形態によれば、フィルタモジュール550の背後領域は、後面パネル570によってカバーされる。そして、バッテリー560の背後領域は、後面カバー580によってカバーされる。
【0141】
[ケースの構造]
携帯用空気浄化機50は、携帯用空気浄化機50の外観骨格を形成するケース520を含む。ケース520の内部には収容空間が形成され、収容空間の前方及び後方は、開放される。
【0142】
本実施形態によれば、ケース520は、前面と後面の開放された六面体状に形成され、ケース520の内部には前方及び後方の開放された収容空間が形成される。このようなケース520は、金属材質で形成することができる。本実施形態では、ケース520が軽くて強度の高いアルミニウム材質で形成されることを例示する。
【0143】
ケース520の後面は、外部空気を吸入するために開放される。そして、ケース520の前面は、ケース520の内部の収容空間で浄化した空気を吐出するために開放される。開放されたケース520の前面及び後面を介して、携帯用空気浄化機50を構成する複数の部品がケース520の収容空間に設置されてもよい。
【0144】
後述するフィルタ559は、ケース520の開放された後面を介してケース520の内部に装着又は脱着される。ケース520の開放された後面には、後面パネル570が結合する。ケース520に結合した後面パネル570は、ケース520の開放された後面をカバーする。
【0145】
前記ケース520は、前面及び後面の開放された六面体状に形成されるものの、側面部521と上面部523と第1の連結面部525と底面部527及び第2の連結面部529を含めてなされてもよい。
【0146】
側面部521は、ケース520の側面を形成する。このような側面部521は、ケース520の内部の収容空間の側部を隔てる壁面を形成する縦方向の平面で形成される。ケース520には一対の側面部521が備えら、一対の側面部521は、互いに向い合って所定間隔離隔して配置される。このとき、一対の側面部521は、側方向に互いに並んで配置される。
【0147】
上面部523は、側面部521の上部に配置され、一対の側面部521の離隔方向に並ぶ平面、すなわち、横方向の平面を形成する。このような上面部523は、ケース520の上部面を形成する。
【0148】
第1の連結面部525は、側面部521と上面部523との間に配置される。第1の連結面部525は、上面部523の一側端部とその下部に配置された側面部521との間、そして、上面部523の他側端部とその下部に配置された側面部521との間にそれぞれ配置される。
【0149】
各々の第1の連結面部525は、側面部521と上面部523との間をそれぞれ丸めに連結する。このような第1の連結面部525は、側面部521と上面部523が連結されたケース520の上部角を丸めに形成することによって、製品の安全性及び外観美を向上させる役割を行う。
【0150】
底面部527は、上面部523及び側面部521の下部に配置され、上面部523に並ぶ平面を形成する。このような底面部527は、ケース520の底面を形成する。また、底面部527は、携帯用空気浄化機50が立てられた姿勢を維持するように携帯用空気浄化機50を支持する部分でもある。
【0151】
第2の連結面部529は、側面部521と底面部527との間に配置される。第2の連結面部529は、底面部527の一側端部とその上部に配置された側面部521との間、そして、底面部527の他側端部とその上部に配置された側面部521との間にそれぞれ配置される。
【0152】
各々の第2の連結面部529は、側面部521と底面部527との間をそれぞれ丸めに連結する。このような第2の連結面部529は、側面部521と底面部527が連結されたケース520の底部角を丸めに形成することによって、製品の安全性及び外観美を向上させる役割を行う。
【0153】
前記ケース520の前方枠には前方溝520aが形成される。前方溝520aは、ケース520の前方枠の一部分が後方に陷沒した形態に形成される。これにより、ケース520の前方枠には、収容空間に向けた内側が外側よりケース520の後方に凹む段差が形成される。
【0154】
また、ケース520の後方枠には後方溝520bを形成することができる。後方溝520bは、ケース520の後方枠の一部分が前方に陷沒した形態に形成される。これにより、ケース520の後方枠には、収容空間に向けた内側が外側よりケース520の前方に凹む段差が形成される。
【0155】
一方、前記ケース520の上部、すなわち、ケース520の上面部523には電源ボタン592を提供することができる。電源ボタン592は、携帯用空気浄化機50の電源をオン/オフするための操作ボタンとして設けられる。
【0156】
また、ケース520の上部には、風量調節ボタン593を共に提供することができる。風量調節ボタン593は、携帯用空気浄化機50の風量を増加又は減少させるための操作ボタンとして設けられる。このような風量調節ボタン593は、使用者が容易に識別して操作することができるように、電源ボタン592と隣接して配置されてもよい。
【0157】
そして、ケース520には、電源ボタン592及び前記風量調節ボタン593を外部へ露出させるボタン貫通孔523aが設けられる。ボタン貫通孔523aは、前記ケース520の内部に位置した前記電源ボタン592及び前記風量調節ボタン593が前記ケース520の外部へ露出するための孔として設けられる。
【0158】
本実施形態では、ケース520の上面部523に2個のボタン貫通孔523aが設けられることを例示する。このうち一つは、電源ボタン592を、他の一つは、風量調節ボタン593を携帯用空気浄化機50の外部へ露出させるためのものである。
【0159】
他の例として、ボタン貫通孔523aは、携帯用空気浄化機50に備えれるボタンの個数によって1個又は3個以上を設けることができ、上面部523ではない他の面に設けることもできる。
【0160】
また、ケース520には、ストラップ501をケース520に結合させるためのストラップ結合部505が設けられてもよい。ストラップ501は、使用者が手でつかむように設けられたものである。使用者は、携帯用空気浄化機50を直接に手でつかむ代わりに、ストラップ501を取って携帯用空気浄化機50を持ち上げることができる。すなわち、ストラップ501によって、携帯用空気浄化機50の携帯便宜性が向上し得る。
【0161】
前記ストラップ結合部505及びストラップ501は、上面部523と第1の連結面部525との境界、又は第1の連結面部525に配置されてもよい。ストラップ結合部505及びストラップ501がこのような位置に配置されることは、ストラップ501の存在が携帯用空気浄化機50の使用に悪影響を及ぼすことを最小限にするためである。
【0162】
すなわち、ストラップ結合部505及びストラップ501が上面部523と第1の連結面部525の境界、又は第1の連結面部525に配置されると、携帯用空気浄化機50が立てられた状態で使用されるときに、ストラップ501が電源ボタン592又は風向調節ボタン593の操作を妨げる可能性を減らすことができる。
【0163】
また、ストラップ結合部505及びストラップ501が上記のように配置されると、携帯用空気浄化機50が横にされた状態で使用されるときに、ストラップ501が携帯用空気浄化機50の下部に敷かれ、これにより、携帯用空気浄化機50の安着状態が不安定になる可能性を減らすことができる。
【0164】
前記ケース520の内部の収容空間は、第1領域(A)と第2領域(B)とに分けられる。収容空間を上下方向に区分したとき、上部の領域が第1領域(A)となり、その下部の領域が第2領域(B)となる。第1領域(A)と第2領域(B)は、物理的に区画した領域ではなく、単に概念的に区分された領域であることを言っておく。
【0165】
本実施形態によれば、収容空間に収容された構成のうち、ファンアセンブリ540、545及びフィルタモジュール550は、第1領域(A)に配置され、バッテリー560は、第2領域(B)に配置される。
【0166】
[前面パネル]
前面パネル510は、携帯用空気浄化機50の最前方に配置されて、携帯用空気浄化機50の前面外観を形成する。このような前面パネル510には複数個の吐出口510aが設けられる。
【0167】
一例として、複数個の吐出口510aは、前面パネル510の少なくとも一部分が貫通又は切開されることによって形成することができる。携帯用空気浄化機50の内部で浄化した空気は、上記のように形成された複数個の吐出口510aを通じて携帯用空気浄化機50の前方に吐出される。
【0168】
本実施形態では、前面パネル510がプレート状に形成されることを例示する。このような前面パネル510には、前面パネル510の枠の少なくとも一部が後方に延びる前面パネル結合部513が設けられる。
【0169】
前面パネル結合部513は、前面パネル510をケース520の前方に固定させるために設けられた構成である。このような前面パネル結合部513は、ケース520の内部で最前方に配置されたファンカバー530に結合することで、ケース520の前方に固定し得る。このとき、前面パネル510とファンカバー530間の結合は、ファンカバー530に形成された前面パネル結合溝531aに前面パネル結合部513が差し込み結合する形態に行われてもよい。
【0170】
他の例として、前面パネル結合部513は、ケース520の前方枠に直接に結合する形態でケース520の前方に固定してもよい。このとき、ケース520の前方枠には、前面パネル結合部513が差し込み結合するための結合溝を形成することができる。
【0171】
また、前面パネル510には、前面パネルロッキング部515がさらに設けられてもよい。前面パネルロッキング部515は、前面パネル結合部513と共に前面パネル510をケース520の前方に堅固に装着させるために設けられる。
【0172】
前面パネルロッキング部515は、前面パネル結合部513の一側から突き出た形態に形成される。このような前面パネルロッキング部515は、ファンカバー530の枠に形成された前面パネルロッキング溝531bを介してファンカバー530に結合する。
【0173】
一例として、前面パネルロッキング部515は、フック状に形成することができる。このような前面パネルロッキング部515は、ファンカバー530にフック方式に締結することができる。前面パネル結合部513には、複数個の前面パネルロッキング部515が所定間隔離隔して配置されてもよい。
【0174】
[ファンカバーの構造]
ファンカバー530は、ケース520の内部の収容空間に収容される。このようなファンカバー530は、前面パネル510とファンアセンブリ540、545との間、そして、前面パネル510とバッテリー560との間に配置される。すなわち、ファンカバー530の前方には前面パネル510が配置され、ファンカバー530の後方にはファンアセンブリ540、545及びバッテリー560が配置される。
【0175】
ファンカバー530には、前面パネル510が挿入される前面パネル結合溝531aが設けられてもよい。一例として、前面パネル結合溝531aは、ファンカバー530の枠が内側に陷沒して形成されてもよい。前面パネル510とファンカバー530間の結合は、前面パネル結合溝531aの外側に前面パネル結合部513を差し込み結合することによって行われてもよい。
【0176】
また、ファンカバー530には、前面パネル510の前面パネルロッキング部515と結合する前面パネルロッキング溝531bが設けられてもよい。一例として、前面パネルロッキング溝531bは、前面パネル結合溝531aの一部がさらに陷沒して形成されてもよい。
【0177】
このような前面パネルロッキング溝531bには、前面パネル510の前面パネルロッキング部515がフック方式に締結されてもよい。ファンカバー530には、複数個の前面パネルロッキング溝531bが前面パネルロッキング部515に対応する地点にそれぞれ配置されてもよい。
【0178】
一方、ファンカバー530は、上部カバー部531と下部カバー部535を含めて行われてもよい。ファンカバー530を上下方向に区分したとき、上部の領域が上部カバー部531となり、下部の領域が下部カバー部535となる。
【0179】
上部カバー部531は、ファンアセンブリ540、545の前方に配置される。上部カバー部531には空気吐出部532、533が設けられる。空気吐出部532、533は、上部カバー部531の一部が貫通又は切開されることによって形成される。このような空気吐出部532、533は、ケース520の前方とファンアセンブリ540、545の送風ファン541、546との間を連結する通路をファンカバー530上に形成する。
【0180】
本実施形態では、携帯用空気浄化機50に二つのファンアセンブリ540、545を備えることを例示する。すなわち、ケース520の内部の収容空間には、上部ファンアセンブリ540と下部ファンアセンブリ545が上下に配置される。
【0181】
これにより、ファンカバー530にも2単位の空気吐出部532、533が設けられる。すなわち、上部カバー部531には、上部空気吐出部532と下部空気吐出部533が上下に配置される。
【0182】
上部ファンアセンブリ540を通した空気は、上部空気吐出部532を介して前方に吐出され、下部ファンアセンブリ545を通した空気は、下部空気吐出部533を介して前方に吐出されてもよい。
【0183】
他の例として、携帯用空気浄化機には、1個又は3個以上のファンアセンブリを備えることもでき、これにより、ファンカバーにも1個又は3個以上の空気吐出部が設けられてもよい。
【0184】
また、上部カバー部531には第1の締結ボス531cが設けられる。第1の締結ボス531cは、上部カバー部531の後面から後方に突き出るように形成される。第1の締結ボス531cは、ファンアセンブリ540、545に差し込み結合することができる。第1の締結ボス531cとファンアセンブリ540、545との間に行われる結合によって、ファンカバー530とファンアセンブリ540、545間の結合が行われる。
【0185】
また、上部カバー部531には、第2の締結ボス531dがさらに設けられてもよい。第2の締結ボス531dは、上部カバー部531の後面から後方に突き出るように形成される。第2の締結ボス531dは、フィルタモジュール550に差し込み結合することができる。このような第2の締結ボス531dは、ファンアセンブリ540、545の後方に配置されたフィルタモジュール550と結合しなければならないため、第1の締結ボス531cよりさらに長い長さに突き出る。
【0186】
下部カバー部535は、空気吐出部532、533が設けられた上部カバー部531の下部に配置される。このような下部カバー部535は、ケース520の内部の第2領域(B)に配置される。これに比べて、上部カバー部531は、ケース520の内部の第1領域(A)に配置される。
【0187】
下部カバー部535は、バッテリー560の前方に配置される。このような下部カバー部535は、バッテリー560の前方を遮蔽し、バッテリー560を前方で支持する。
【0188】
下部カバー部535には、第3の締結ボス535aが設けられてもよい。第3の締結ボス535aは、下部カバー部535の後面から後方に突き出るように形成される。第3の締結ボス535aは、フィルタモジュール550に差し込み結合することができる。すなわち、第2の締結ボス531dは、第1領域(A)においてファンカバー530とフィルタモジュール550間の結合地点となり、第3の締結ボス535aは、第2領域(B)においてファンカバー530とフィルタモジュール550間の結合地点となる。
【0189】
ファンカバー530とフィルタモジュール550は、上部の第2の締結ボス531dと下部の第3の締結ボス535aによって複数個の地点で互いに結合することができる。これにより、ファンカバー530とフィルタモジュール550間の結合がさらに強くて安定的に行われる。そして、ファンカバー530とフィルタモジュール550との間に配置されたファンアセンブリ540、545も、ファンカバー530とフィルタモジュール550との間で安定して固定し得るようになる。
【0190】
また、下部カバー部535には、第4の締結ボス535bがさらに設けられてもよい。第4の締結ボス535bは、下部カバー部535の後面から後方に突き出るように形成される。第4の締結ボス535bは、バッテリー560に差し込み結合することができる。第4の締結ボス535bとバッテリー560との間に行わる差し込み結合によって、ファンカバー530とバッテリー560間の結合を行うことができる。
【0191】
[ファンアセンブリの構造]
本実施形態の携帯用空気浄化機50は、携帯用空気浄化機50の後方から空気を吸入して、前方に空気を吐出させるファンアセンブリ540、545を含む。
【0192】
ファンアセンブリ540、545は、ファンカバー530とフィルタモジュール550との間に配置される。すなわち、ファンアセンブリ540、545の前方にはファンカバー530が配置され、ファンアセンブリ540、545の後方にはフィルタモジュール550が配置される。
【0193】
このようなファンアセンブリ540、545は、ケース520の内部の収容空間に収容されるものの、第1領域(A)に配置される。よって、ファンアセンブリ540、545は、ファンカバー530の上部カバー部531と下部カバー部535のうち、上部カバー部531の後面と向い合う位置に配置される。
【0194】
本実施形態では、携帯用空気浄化機50に2個のファンアセンブリ540、545が備えられることを例示する。これによれば、携帯用空気浄化機50には、上部ファンアセンブリ540と下部ファンアセンブリ545が設けられる。
【0195】
上部ファンアセンブリ540と下部ファンアセンブリ545は、上下方向に配置される。すなわち、上部ファンアセンブリ540と下部ファンアセンブリ545は、同じ垂直線上に配置される。
【0196】
そして、上部ファンアセンブリ540と下部ファンアセンブリ545は、ファンカバー530に形成された空気吐出部532、533と向い合うように配置されてもよい。これにより、後面パネル570を通じて上部ファンアセンブリ540と下部ファンアセンブリ545に吸入した空気は、上部空気吐出部532と下部空気吐出部533をそれぞれ通した後、前面パネル510を通じて前方に吐出されてもよい。
【0197】
本実施形態では、上部ファンアセンブリ540と前記下部ファンアセンブリ545が同じサイズ及び形状に形成されることを例示する。しかし、これと違って、上部ファンアセンブリ540と下部ファンアセンブリ545は、互いに異なるサイズ及び形状に形成することもできる。
【0198】
上部ファンアセンブリ540及び下部ファンアセンブリ545は、送風ファン541、546とファンモータ(未図示)及びファンブラケット543、548をそれぞれ含む。
【0199】
送風ファン541、546は、空気の流動を発生させるように設けられる。一例として、送風ファン541、546は、軸流ファンを含めてなされてもよい。後面パネル570を通じてケース520の内部に吸入した空気は、送風ファン541、546の軸方向に吸入した後、送風ファン541、546の軸方向に吐出されてもよい。
【0200】
ファンモータは、送風ファン541、546と連結されて、送風ファン541、546に回転力を付与する。このようなファンモータは、周波数を調節可能なBLDCモータを含めてなされてもよい。
【0201】
送風ファン541、546とファンモータのうち少なくともいずれかは、ファンブラケット543、548と結合する。そして、ファンブラケット543、548は、送風ファン541、546をファンカバー530に結合させるための構成で設けられる。
【0202】
ファンブラケット543、548には開口部543a、548aが設けられる。開口部543a、548aは、送風ファン541、546側への空気の吸入及び送風ファン541、546からの空気の排出をガイドするための通路を形成する。
【0203】
開口部543a、548aは、円形状にファンブラケット543、548に貫通するように形成される。開口部543a、548aには送風ファン541、546が挿入される。すなわち、開口部543a、548aは、送風ファン541、546を設置するための空間及び送風ファン541、546側への空気の吸入及び送風ファン541、546からの空気の排出をガイドするための通路をファンブラケット543、548の内部に形成する。
【0204】
また、ファンブラケット543、548にはブラケット締結部543b、548bがさらに設けられてもよい。ブラケット締結部543b、548bは、ファンアセンブリ540、545をファンカバー530に結合させるための手段として設けられる。
【0205】
このようなブラケット締結部543b、548bには、ファンカバー530の上部カバー部531に設けられた第1の締結ボス531cを差し込み結合することができる。このように、第1の締結ボス531cとブラケット締結部543b、548b間の差し込み結合が行われた状態で、所定の締結部材を用いて第1の締結ボス531cとブラケット締結部543b、548bを締結してあげると、ファンアセンブリ540、545とファンカバー530間の締結が行われてもよい。
【0206】
[フィルタモジュールの構造]
フィルタモジュール550は、ファンアセンブリ540、545と後面パネル570との間に配置される。すなわち、フィルタモジュール550の前方にはファンアセンブリ540、545が配置され、フィルタモジュール550の後方には後面パネル570が配置される。
【0207】
このようなフィルタモジュール550は、ケース520の内部の収容空間に収容されるものの、第1領域(A)に配置される。よって、フィルタモジュール550は、ファンアセンブリ540、545とその下部に配置されたバッテリー560のうち、ファンアセンブリ540、545と向い合う位置に配置される。このようなフィルタモジュール550は、フィルタケース551及びフィルタ559を含めてなされてもよい。
【0208】
フィルタケース551は、フィルタモジュール550の外観骨格を形成する。このようなフィルタケース551は、ケース本体部552とファンカバー結合部553、554を含めてなされてもよい。
【0209】
ケース本体部552は、フィルタケース551の骨格を形成する。本実施形態では、ケース本体部552が後面の開放された六面体状に形成されることを例示する。このようなケース本体部552の内部には、フィルタ559を収容するための挿入空間が形成される。そして、ケース本体部552の後方は、開放され、これにより、フィルタ559がケース本体部552の内部の挿入空間に挿入されるための通路が形成される。
【0210】
ケース本体部552の内部の挿入空間にはフィルタ559が装着される。ケース本体部552の内側面には、フィルタ559がフィルタケース551の内部に堅固に装着し得るようにする安着溝又は安着突起を備えることもできる。
【0211】
また、ケース本体部552には、前記挿入空間とファンアセンブリ540、545との間の通路を形成する貫通孔552aが設けられる。貫通孔552aは、ケース本体部552の前面に前後方向に貫通するように形成される。このような貫通孔552aは、フィルタ559を通した空気が送風ファン541、546側へ動するための通路を形成する。
【0212】
ケース本体部552の前面には複数個の貫通孔552aが設けられ、それぞれの貫通孔552aは、ケース本体部552の前面に前後方向に貫通するように形成される。
【0213】
本実施形態では、ケース本体部552の前面に複数個の貫通孔552aが設けられて、各々の貫通孔552aは、六角形に形成されることを例示する。また、複数個の貫通孔552aがハニコム状に配列され、これにより、ケース本体部552の前面にはハニコム構造を形成することができる。
【0214】
このように、ケース本体部552の前面にハニコム構造が形成されることによって、空気の流動のための通路を確保する目的のほか、フィルタケース551の剛性の確保と軽量化のような目標も共に達成することができるようになる。
【0215】
ファンカバー結合部553、554は、ケース本体部552の上部に設けられる第1のファンカバー結合部553と、ケース本体部552の下部に設けられる第2のファンカバー結合部554を含めてなされてもよい。
【0216】
第1のファンカバー結合部553は、ケース本体部552の上部でファンカバー530の第2の締結ボス531dと結合する。そして、第2のファンカバー結合部554は、ケース本体部552の下部でファンカバー530の第3の締結ボス535aと結合する。
【0217】
第1のファンカバー結合部553には、第2の締結ボス531dが差し込み結合されてもよい。そして、第2のファンカバー結合部554には、第3の締結ボス535aが差し込み結合されてもよい。このように、第1及び第2のファンカバー結合部553、554と第2及び第3の締結ボス531d、535a間の差し込み結合が行われた状態で、所定の締結部材を用いて第1及び第2のファンカバー結合部553、554と第2及び第3の締結ボス531d、535aをそれぞれ締結してあげると、ファンカバー530とフィルタモジュール550間の締結が行われてもよい。
【0218】
上記のように、第1及び第2のファンカバー結合部553、554と第2及び第3の締結ボス531d、535aが締結部材によって締結される過程で、ファンカバー530とフィルタケース551は、互いに近接する方向への力を受けるようになる。すなわち、ファンカバー530は、ファンカバー530を後方に移動させようとする力を受けるようになり、フィルタケース551を前方に移動させようとする力を受けるようになる。
【0219】
これにより、ファンカバー530とフィルタケース551は、ファンカバー530とフィルタモジュール550との間に配置されたファンアセンブリ540、545を前方と後方から圧迫する作用を行うようになる。これにより、ファンアセンブリ540、545は、別途締結作業がなくても、ファンカバー530とフィルタモジュール550との間に堅たく固定し得るようになる。
【0220】
すなわち、ファンカバー530とフィルタケース551の締結のために用いられる締結部材によって、ファンカバー530とファンアセンブリ540、545及びフィルタケース551の締結を共に行うことができる。これにより、ファンカバー530とファンアセンブリ540、545及びフィルタモジュール550の組み立てをさらに容易に且つ早く行えるようになる。
【0221】
また、フィルタケース551には、ファン締結ボス555がさらに設けられてもよい。ファン締結ボス555は、送風ファン541、546の後方でブラケット締結部543b、548bに差し込み結合することができる。
【0222】
本実施形態によれば、送風ファン541、546の前方では、第1の締結ボス531cがブラケット締結部543b、548bに差し込み結合し、送風ファン541、546の後方では、ファン締結ボス555がブラケット締結部543b、548bに差し込み結合する。
【0223】
すなわち、一つのブラケット締結部543b、548bに第1の締結ボス531cとファン締結ボス555が前方と後方の両側で差し込み結合する。これにより、ファンアセンブリ540、545は、ファンカバー530とフィルタモジュール550との間に差し込まれて、ファンカバー530とフィルタモジュール550との間に堅たく固定し得るようになる。
【0224】
また、第2のファンカバー結合部554と第3の締結ボス535aとの間には、後述するバッテリー560の上部に設けられた第1の結合部562を介在することができる。第2のファンカバー結合部554と第3の締結ボス535aは、バッテリー560の第1の結合部562を介して互いに結合することができる。これにより、一つの締結部材を用いた一度の締結作業により、ファンカバー530とフィルタモジュール550とバッテリー560間の結合を共に行うことができる。
【0225】
また、フィルタケース551は、突出支持部556をさらに含んでいてもよい。突出支持部556は、ケース本体部552で突き出るように形成される。本実施形態では、突出支持部556がケース本体部552の上端から上部方向に突き出る形態に形成されることを例示する。このような突出支持部556は、ケース本体部552の上端に上部に突き出た平面を形成する。このとき、突出支持部556は、ケース本体部552の後面側に配置され、ケース本体部552の前面に並ぶ平面を形成する。
【0226】
このような突出支持部556には、後面パネルロッキング溝555aが形成される。後面パネルロッキング溝555aは、突出支持部556に凹んで形成され、後面パネルロッキング溝555aの後方は、後面パネル570に向けて開放される。このような後面パネルロッキング溝555aは、フィルタケース551と後面パネル570間の結合のために設けられたものである。
【0227】
また、フィルタケース551は、センサ結合部557をさらに含んでいてもよい。センサ結合部557は、フィルタケース551と後述するセンサモジュール600間の結合のために設けられたものである。
【0228】
携帯用空気浄化機50には、ホコリ/微細ホコリ/超微細ホコリ等の物理的粒子、におい粒子/有害ガス等の化学物質、及び細菌/ウイルス等の未生物体のうち少なくともいずれかを濾して空気を浄化するフィルタ559が設けられる。
【0229】
フィルタ559は、ホコリ等の物理的粒子を濾し出すための集じんフィルタ、ガス等の化学物質を濾し出すための脱臭フィルタ、又は細菌ウイルス等の微生物を濾し出すための除菌フィルタのうち少なくともいずれかであってもよい。
【0230】
携帯用空気浄化機50には、前記集じんフィルタ、前記脱臭フィルタ及び前記除菌フィルタのうちいずれかを含むフィルタ559が装着してもよい。よって、使用者の好みに応じて前記集じんフィルタ、前記脱臭フィルタ及び前記除菌フィルタのうちいずれかを選択的に使用することができる。すなわち、選択されたフィルタの種類によって携帯用空気浄化機50の目的又は性能が可変し得る。
【0231】
一例として、集じんフィルタにはヘパフィルタ(High efficiency particulate air filter)が含まれていてもよい。また、脱臭フィルタにはカーボンフィルタ(Carbon filter)が含まれていてもよい。そして、除菌フィルタにはイオナイザー(Ionizer)が含まれていてもよい。しかし、これに限定されるものではなく、集じんフィルタ、脱臭フィルタ及び除菌フィルタには様々な種類のフィルタが含まれていてもよい。
【0232】
フィルタ559は、フィルタケース551の開放された後面を介してフィルタケース551の内部の挿入空間に挿入することができる。すなわち、フィルタ559は、フィルタケース551に着脱可能に装着することができる。本実施形態によれば、フィルタケース551の内部にフィルタ559を差し込むだけでフィルタ559の装着が完了し、フィルタケース551からフィルタ559を取り出すだけでフィルタ559の脱去が完了する。すなわち、フィルタ559が容易に且つ早く装着するか脱去されてもよい。また、必要な際にフィルタ559の交換も容易に且つ早く行われるため、携帯用空気浄化機50のメンテナンスが容易になり、必要によってフィルタの種類の交換も容易になる。
【0233】
[バッテリーの構造]
バッテリー560は、携帯用空気浄化機50を駆動するための電源を供給することができる。このためにバッテリー560は、ファンアセンブリ540、545、サブPCB590、前記メインPCB595及びフィルタモジュール550のうち少なくともいずれかと電気的に連結することができる。
【0234】
バッテリー560は、ケース520の内部の収容空間に収容されるものの、第2領域(B)に配置される。第2領域(B)は、ファンアセンブリ540、545とフィルタモジュール550が配置された第1領域(A)の下部に配置される領域である。第2領域(B)の上部境界面は、ファンアセンブリ540、545及びフィルタモジュール550によって規定することができ、第2領域(B)の下部及び側部の境界面は、ケース520の底面部527と側面部521によって規定することができる。
【0235】
このような第2領域(B)に位置したバッテリー560は、ファンアセンブリ540、545及びフィルタモジュール550の下部に配置される。また、バッテリー560は、ファンカバー530と後面カバー580との間に配置される。すなわち、バッテリー560の上部にはファンアセンブリ540、545及びフィルタモジュール550が配置され、バッテリー560の前方にはファンカバー530の下部カバー部535が配置され、バッテリー560の後方には後面カバー580が配置される。
【0236】
前記バッテリー560には、第1の結合部562と第2の結合部563が設けられてもよい。第1の結合部562は、バッテリー560とフィルタモジュール550間の結合のために設けられる。そして、第2の結合部563は、バッテリー560とファンカバー530間の結合のために設けられる。
【0237】
第1の結合部562は、バッテリー560の上部に設けられる。このような第1の結合部562は、フィルタケース551の第2のファンカバー結合部554と突き合わせられた状態で、締結部材によって第2のファンカバー結合部554と結合することができる。このように行われる第1の結合部562と第2のファンカバー結合部554間の結合によって、バッテリー560とフィルタモジュール550間の結合を行うことができる。
【0238】
このとき、第1の結合部562は、ファンカバー530の第3の締結ボス535aと第2のファンカバー結合部554との間に配置される。このような第1の結合部562は、その前面が第3の締結ボス535aと突き合わせられて、その後面が第2のファンカバー結合部554と突き合わせられた状態で、第3の締結ボス535aと第1の結合部562及び第2のファンカバー結合部554を一度に貫通する締結部材によって第3の締結ボス535a及び第2のファンカバー結合部554と結合することができる。すなわち、一つの締結部材を用いた一度の締結作業により、ファンカバー530とフィルタモジュール550とバッテリー560間の結合を共に行うことができる。
【0239】
第2の結合部には、ファンカバー530の第4の締結ボス535bが差し込まれてもよい。第2の結合部563に第4の締結ボス535bが差し込まれた状態で、締結部材によって第2の結合部563と第4の締結ボス535b間の結合を行うことができる。このように行われる第2の結合部563と第4の締結ボス535b間の結合によって、ファンカバー530とバッテリー560間の結合を行うことができる。
【0240】
また、バッテリー560には、第3の結合部564がさらに設けられてもよい。第3の結合部564は、バッテリー560と後面カバー580間の結合のために設けられる。
【0241】
[サブPCB及びメインPCBの構造]
携帯用空気浄化機50は、サブPCB590及びメインPCB595をさらに含んでいてもよい。
【0242】
サブPCB590には、サブ基板591と、サブ基板591に設置される電源ボタン592及び風量調節ボタン593が含まれる。電源ボタン592は、携帯用空気浄化機50の電源をオン/オフするための操作ボタンとして設けられる。また、風量調節ボタン593は、携帯用空気浄化機50の風量を増加又は減少させるための操作ボタンとして設けられる。サブPCB590は、後述するメインPCB595と電気的に連結される。
【0243】
サブPCB590は、ケース520の内部の最上部に配置されてもよい。すなわち、サブPCB590は、ファンアセンブリ540、545及びフィルタモジュール550の上側に配置される。このようなサブPCB590に設置される電源ボタン592及び風量調節ボタン593は、ケース520の上面部523に備えられたボタン貫通孔523aを通じてケース520の外部へ露出する。使用者は、このように露出したボタンを操作して、携帯用空気浄化機50にオン/オフするか、携帯用空気浄化機50の風量を調節することができる。
【0244】
また、携帯用空気浄化機50は、携帯用空気浄化機50のハードウェアモジュール全体を管理するメインPCB595をさらに含んでいてもよい。メインPCB595は、携帯用空気浄化機50の制御部として機能することができる。
【0245】
メインPCB595は、ケース520の内部の収容空間でファンアセンブリ540、545の下部に配置される。すなわち、メインPCB595は、ケース520の内部の第2領域(B)に収容され、ファンカバー530の下部カバー部535とバッテリー560との間に配置されてもよい。
【0246】
一例として、メインPCB595は、下部カバー部535に並ぶ立てられた形態に配置されてもよい。このようなメインPCB595は、下部カバー部535とバッテリー560との間で、下部カバー部535とバッテリー560によって前後方向の両側で支持することができる。
【0247】
メインPCB595は、メイン基板596と、メイン基板596に設置される複数の素子597を含めてなされてもよい。メイン基板596は、ファンアセンブリ540、545、バッテリー560とサブPCB590及びセンサモジュール600と電気的に連結することができる。このようなメインPCB595は、電源ボタン592及び風量調節ボタン593を介して入力された命令又はセンサモジュール600を介して感知されたデータに基づいて、上部ファンアセンブリ540及び前記下部ファンアセンブリ545の動作を制御することができる。
【0248】
また、メインPCB595は、フィルタモジュール550と電気的に連結することができる。一例として、フィルタ559がイオナイザーを含む場合、メインPCB595は、イオナイザーと電気的に連結され、イオナイザーへ電力が供給されるようにすることができる。これと違って、前記フィルタ559は、バッテリー560と電気的に連結されて、バッテリー560から直接に電力を提供されることもできる。
【0249】
[後面パネルの構造]
携帯用空気浄化機50は、ケース520の後方に配置される後面パネル570を含む。一例として、後面パネル570は、プラスチック樹脂材質で形成することができる。
【0250】
後面パネル570は、外部空気が携帯用空気浄化機50の内部に吸入する部分である。このような後面パネル570には、複数個の第1の吸入口570aが含まれる。複数個の第1の吸入口570aは、後面パネル570の少なくとも一部分が貫通又は切開されることによって形成することができる。外部空気は、複数個の第1の吸入口570aを通じて携帯用空気浄化機50の内部へ容易に吸入することができる。
【0251】
後面パネル570は、ケース520の後方に配置されて、ケース520の開放された後面部をカバーする。このような後面パネル570は、平面部571及び傾斜面部573を含めてなされてもよい。
【0252】
平面部571は、後面パネル570の側方向の中心部に配置される。平面部571は、前面パネル510に並ぶ平面で形成され、ケース520の開放された後面部をカバーする。このような平面部571は、後面パネル570の中心部に堅い平面で形成されることによって、後面パネル570の剛性向上に寄与することもできる。
【0253】
傾斜面部573は、平面部571の側方向の両側に配置される。このような傾斜面部573は、平面部571からケース520の前方側に傾く傾斜面で形成される。このとき、傾斜面部573は、後方に凸む曲面状を含めてなされるのが好ましい。そして、第1の吸入口570aの少なくとも一部分がこの傾斜面部573に配置される。
【0254】
本実施形態では、第1の吸入口570aほとんどの領域が傾斜面部573に配置されることを例示する。そして、複数個の第1の吸入口570aは、後面パネル570の両側に配置された傾斜面部573に上下方向にそれぞれ所定間隔離隔して配置されることを例示する。
【0255】
上記のように、傾斜面部573に第1の吸入口570aに配置されるにつれて、第1の吸入口570aは、携帯用空気浄化機50の後方や側方ではなく、後方と側方との間の方向を向くようになる。
【0256】
もし第1の吸入口570aが携帯用空気浄化機50の後方を向いて配置されると、後面パネル570が底を向いて携帯用空気浄化機50が横にされたとき、第1の吸入口570aが底に塞がれるようになる。この場合、携帯用空気浄化機50の内部への空気の吸入が十分に行われない現象が発生し得る。
【0257】
そうだとして、第1の吸入口570aが携帯用空気浄化機50の側方を向いて配置されると、携帯用空気浄化機50の内部へ空気が吸入する方向と携帯用空気浄化機50から空気が吐出される方向が約直角を成して交わるようになる。これは、携帯用空気浄化機50の内部で流路抵抗を増加させる原因となり、これにより、携帯用空気浄化機50の騷音が増加し、空気浄化性能が低下する問題が発生し得る。
【0258】
かかる点を考慮して、本実施形態では、第1の吸入口570aが携帯用空気浄化機50の後方や側方ではなく、後方と側方の間の方向を向くように配置される。これにより、携帯用空気浄化機50がある方向に横にされても、第1の吸入口570aと底との間に離隔空間を確保することができるようになる。これにより、携帯用空気浄化機50の横にされた状態に関係なく、空気吸入路を十分に確保できるようになる。また、第1の吸入口570aが携帯用空気浄化機50の後方に近い方向に配置されるため、携帯用空気浄化機50の騷音の増加及び空気浄化の性能低下が発生するおそれも解消できるようになる。
【0259】
前記後面パネル570は、フィルタケース551と結合して、ケース520の開放された後面部をカバーする。このような後面パネル570には、後面パネルロッキング部575がさらに設けられてもよい。後面パネルロッキング部575は、後面パネル570をケース520の後方に堅く装着させるために設けられる。
【0260】
後面パネルロッキング部575は、後面パネル570の上端部で突き出た形態に形成される。このような後面パネルロッキング部575は、フィルタケース551の上部に設けられた後面パネルロッキング溝555aに挿入されて、フィルタケース551に拘束される。
【0261】
一例として、後面パネルロッキング部575は、フック状に形成することができる。このような後面パネルロッキング部575は、フィルタケース551にフック方式で締結することができる。
【0262】
また、後面パネル570には後面カバー結合部577がさらに設けられてもよい。後面カバー結合部577は、後面カバー580と向い合う後面パネル570の下端に設けられる。このような後面カバー結合部577は、後面パネル570と後面カバー580間の結合のために設けられるものである。
【0263】
[後面カバーの構造]
本実施形態の携帯用空気浄化機50は、ケース520の後方及び後面パネル570の下部に配置される後面カバー580をさらに含んでいてもよい。一例として、後面カバー580は、後面パネル570と同様なプラスチック樹脂材質で形成することができる。
【0264】
後面カバー580は、後面パネル570と共にケース520の後方に配置されて、ケース520の開放された後面部をカバーする。すなわち、ケース520の開放された後面部は、上部の後面パネル570と下部の後面カバー580によってカバーされる。
【0265】
本実施形態によれば、後面パネル570は、ケース520の内部の収容空間のうち、第1領域(A)の後方を遮蔽する構成であり、後面カバー580は、第2領域(B)の後方を遮蔽する構成である。
【0266】
第1領域(A)には空気の吸入、浄化、排出に係る構成が配置される。すなわち、第1領域(A)にはフィルタモジュール550とファンアセンブリ540、545が配置され、これにより、第1領域(A)では、空気の流動が行われる。よって、後面パネル570には空気吸入のための通路として複数個の第1の吸入口570aが設けられる。
【0267】
第2領域(B)には、空気浄化のための空気の流動と直接に関連ない構成が配置される。すなわち、第2領域(B)には、メインPCB595とバッテリー560及びセンサモジュール600が配置される。後面カバー580は、このような構成が配置された空間の開放された後方をカバーする。
【0268】
前記後面カバー580は、後面パネル570に類似する形状に形成される。すなわち、後面パネル570と後面カバー580は、互いに結合したとき、一つの部材のように認識できるように設けられる。
【0269】
これによれば、後面カバー580は、後面パネル570に類似に平面部581と傾斜面部583を含めてなされてもよい。平面部581は、後面カバー580の側方向の中心部に配置され、後面パネル570の平面部571に並ぶ平面で形成される。
【0270】
傾斜面部583は、平面部581の側方向の両側及び下部に配置される。このような傾斜面部583は、平面部581からケース520の前方側に傾く傾斜面で形成される。
【0271】
また、後面カバー580は、横面部585をさらに含んでいてもよい。横面部585は、後面パネル570と向い合う後面カバー580の上端に横方向の平面を形成する。すなわち、後面カバー580の背面は、平面部581によって形成され、後面カバー580の両側面及び下部面は、傾斜面部583によって形成され、後面カバー580の上部面は、横面部585によって形成される。
【0272】
また、後面カバー580には第2の吸入口580aが設けられてもよい。第2の吸入口580aは、後面カバー580に貫通するように形成される。このような第2の吸入口580aは、ケース520の後方とバッテリー560及びセンサモジュール600との間を連結する通路を形成する。このように形成された第2の吸入口580aを通じて、外部空気が第2領域(B)の内部のバッテリー560及びセンサモジュール600側に流入することができる。
【0273】
前記後面カバー580は、後面パネル570と別途設けられ、ケース520及び後面パネル570と結合して、バッテリー560の後方を遮蔽する。このような後面カバー580は、後面パネル結合部586及びケース結合部587をさらに含んでいてもよい。
【0274】
後面パネル結合部586は、後面パネル570と後面カバー580間の結合のために設けられるものである。後面パネル結合部586は、後面パネル570と向い合う後面カバーの上部面、すなわち、横面部585から上部方向に突き出るように形成される。
【0275】
このような後面パネル結合部586は、後面パネル570の下端に設けられた後面カバー結合部577と結合する。後面パネル結合部586と後面カバー結合部577間の結合によって、後面パネル570の下部が固定する。すなわち、後面パネル570の上部で行われる後面パネルロッキング部575とフィルタケース551間の結合と、後面パネル570の下部で行われる後面パネル結合部586と後面カバー結合部577間の結合によって、後面パネル570の固定が安定して行われるようになる。
【0276】
本実施形態では、突起状の後面パネル結合部586が後面カバー結合部577の内側に形成された差し込み溝に差し込まれる形態であり、後面パネル結合部586と後面カバー結合部577間の結合が行われることを例示する。
【0277】
ケース結合部587は、後面カバー580とケース520間の結合のために設けられるものである。ケース結合部587は、ケース520の後方下部に設けられた後面カバー結合溝520cに挿入してケース520に拘束される。
【0278】
一例として、後面カバー結合溝520cは、ケース520の底面部527に上下方向に貫通するように形成することができる。そして、ケース結合部587は、後面カバー580の下部面から下部方向に突き出た突起状に形成することができる。
【0279】
ケース結合部587と後面カバー結合溝520c間の結合によって、後面カバー580の下部がケース520に固定し得る。すなわち、後面カバー580の上部は、後面パネル570に固定し、後面カバー580の下部は、ケース520に固定する後面カバー580の固定構造を形成することができる。これにより、後面カバー580がケース520の後方に安定して固定し、後面パネル570と後面カバー580が互いに固定状態を保持する後面パネル570と後面カバー580の固定構造を提供することができるようになる。
【0280】
また、本実施形態の後面カバー580は、バッテリー係止部588をさらに含んでいてもよい。バッテリー係止部588は、後面カバー580とバッテリー560間の結合のために設けられるものである。バッテリー係止部588は、上部の後面パネル結合部586と下部のケース結合部587との間に配置される。このようなバッテリー係止部588は、バッテリー560の後面側に設けられた第3の結合部564に挿入して、バッテリー560に拘束される。
【0281】
また、バッテリー560は、第4の結合部568をさらに含んでいてもよい。第4の結合部568は、第3の結合部564のように、後面カバー580とバッテリー560間の結合のために設けられるものである。第4の結合部568は、バッテリーケース561の後面561aから後面カバー580側に突き出た構造物状に形成される。
【0282】
そして、第4の結合部568の内部及び後面カバー580の横面部585には、締結孔が上下方向に貫通するように形成される。第4の結合部568と横面部585の締結孔が互いに重なった状態で、所定の締結部材で第4の結合部568と横面部585を締結してあげると、バッテリー560と後面カバー580間の結合を行うことができる。
【0283】
バッテリー560は、第1の結合部562と第2のファンカバー結合部554間の結合及び第2の結合部563と第4の締結ボス535b間の結合によってフィルタケース551及びファンカバー530に固定した状態である。よって、バッテリー係止部588が第3の結合部564に挿入してバッテリー560に拘束されれば、後面カバー580がケース520の後方に離脱しないように、後面カバー580の動きが拘束されてもよい。
【0284】
すなわち、後面カバー580の上部が後面パネル570に固定し、後面カバー580の下部は、ケース520に固定し、後面カバー580の上下方向の中間部分がバッテリー560によって拘束される後面カバー580の固定構造が提供され、これにより、後面カバー580の固定をさらに安定して行えるようになる。
【0285】
[センサモジュールの構造]
本実施形態の携帯用空気浄化機50は、センサモジュール600をさらに含んでいてもよい。センサモジュール600は、ケース520の内部の収容空間に配置されるものの、第2領域(B)に配置される。このようなセンサモジュール600は、バッテリー560と後面カバー580との間に配置される。すなわち、センサモジュール600の前方にはバッテリー560が配置され、センサモジュール600の後方には後面カバー580が配置される。
【0286】
センサモジュール600は、携帯用空気浄化機50の周辺又は携帯用空気浄化機50が配置された室内空間の空気質を感知する多様なセンサを含んでいてもよい。例えば、前記センサは、ホコリセンサ、ガスセンサ等を含んでいてもよい。センサモジュール600は、前記センサを利用して空気質を感知し、感知された情報を携帯用空気浄化機50のハードウェアモジュール全体を管理するメインPCB595に伝送することができる。
【0287】
[携帯用空気浄化機の部品配置構造]
図19は、
図18に示した携帯用空気浄化機の一部構成を分離して示した分解斜視図であり、
図20は、
図19に示したファンカバーとケースとの結合状態を示す図面で、
図21は、
図20に示したバッテリーの装着状態を示す図面である。また、
図22は、
図21に示したファンカバーと後面カバーとの結合状態を示す図面であり、
図23は、
図18の「XXIII」部分を拡大して示した拡大図である。また、
図24は、本発明の第2実施形態による携帯用空気浄化機の前面を示した前面図であり、
図25は、本発明の第2実施形態による携帯用空気浄化機の空気流動の様相を示す図面で、
図26は、
図25に示した空気浄化機のカップホールダの装着状態を示す図面である。
【0288】
先ず、
図18~
図23を参照すれば、携帯用空気浄化機50の骨格を形成するケース520の内部の収容空間は、上部の第1領域(A)と第2領域(B)とに分けられる。
【0289】
第1領域(A)には空気の吸入、浄化、吐出に係る構成が配置される。すなわち、第1領域(A)にはフィルタモジュール550とファンアセンブリ540、545が配置され、これにより、第1領域(A)では、空気の流動が行われる。よって、後面パネル570には空気の吸入のための通路として複数個の第1の吸入口570aが設けられる。ファンカバー530及び前面パネル510には、第1領域(A)で浄化した空気吐出のための通路として空気吐出部532、533及び吐出口510aが設けられる。そして、第1領域(A)には、第1の吸入口570aと空気吐出部532、533及び吐出口510aとの間を連結する流路が形成される。
【0290】
すなわち、第1領域(A)には第1の吸入口570aとフィルタモジュール550とファンアセンブリ540、545と空気吐出部532、533及び吐出口510aが設けられ、携帯用空気浄化機50の内部に吸入した空気が空気浄化機50の内部を通すために要する流路は、第1領域(A)に形成される。
【0291】
第2領域(B)には、空気浄化のための空気の流動と直接に関連ない構成が配置される。すなわち、第2領域(B)には、メインPCB595とバッテリー560及びセンサモジュール600が配置される。後面カバー580は、このような構成が配置された空間の開放された後方をカバーする。
【0292】
本実施形態によれば、ケース520は、側方向の長さより上下方向の長さが長い六面体状に形成される。そして、上部に配置された第1領域(A)が下部に配置された第2領域(B)より上下方向の長さが長く形成される。すなわち、携帯用空気浄化機50が縦方向に立てられたとき、上部の第1領域(A)が下部の第2領域(B)よりケース520内でさらに広い領域を占めるようになる。
【0293】
第2領域(B)の最前方には、ファンカバー530の下部カバー部535が配置される。バッテリー560は、第2領域(B)に配置されるものの、下部カバー部535の後方に配置される。バッテリー560の上部にはファンアセンブリ540、545及びフィルタモジュール550が配置され、バッテリー560の後方には後面カバー580が配置される。そして、バッテリー560と後面カバー580との間には、センサモジュール600が配置されてもよい。
【0294】
すなわち、バッテリー560は、上部境界面がファンアセンブリ540、545及びフィルタモジュール550によって規定され、側部及び下部境界面がケース520の側面部521及び底面部527によって規定され、後方境界面が後面カバー580によって規定される空間内に収容される。
【0295】
本実施形態によれば、バッテリー560は、ファンアセンブリ540、545及びフィルタモジュール550より重量物として設けられる。好ましくは、バッテリー560は、ファンアセンブリ540、545とフィルタモジュール550を合わせた重さよりさらに重い重さを有するように設けられてもよい。
【0296】
通常、バッテリー560の単位体積当たりの重さがファンアセンブリ540、545及びフィルタモジュール550の単位体積当たりの重さよりさらに重いため、バッテリー560の重さやサイズを人為的に増加させなくても、バッテリー560がファンアセンブリ540、545及びフィルタモジュール550より重量物として設けられることが難しくない。
【0297】
すなわち、携帯用空気浄化機50の通常の使用に要する用量のバッテリー560が携帯用空気浄化機50に適用されても、自然にバッテリー560がファンアセンブリ540、545及びフィルタモジュール550より重量物として設けられるものである。
【0298】
このように、重量物であるバッテリー560が携帯用空気浄化機50の下部に配置されると、次のような効果が提供され得る。
【0299】
第一に、重量物であるバッテリー560が携帯用空気浄化機50の下部に配置されると、携帯用空気浄化機50の重心は、上下方向の中心から下部側に振れて配置される。すなわち、バッテリー560が配置された携帯用空気浄化機50の下部側に携帯用空気浄化機50の重心が偏るようになる。
【0300】
このように、バッテリー560が配置された携帯用空気浄化機50の下部側に携帯用空気浄化機50の重心が偏るようになれば、携帯用空気浄化機50を縦方向に立てたとき、携帯用空気浄化機50が転倒するリスクが低くなるようになる。
【0301】
すなわち、携帯用空気浄化機50を縦方向に立てたとき、携帯用空気浄化機50の下部に配置されたバッテリー560によって携帯用空気浄化機50の重心が下部側に位置するようになるため、携帯用空気浄化機50が倒れやすくならない。
【0302】
一方、本実施形態の携帯用空気浄化機50によれば、
図24に示したように、ケース520の底面部527が上面部523より広い面積の平面を形成する。すなわち、底面部527は、上面部523より側方向の長さが長い平面を形成する。すなわち、底面部527の側方向の長さがd
1であり、上面部52
3の側方向の長さがd
2であるとするとき、d
1>d
1の関係を満す。そして、底面部527と側面部521との間を連結する第2の連結面部529は、第1の連結面部525よりR値の小さい曲面を形成する。
【0303】
ケース520の底面部527は、携帯用空気浄化機50を縦方向に立てたとき、底面と接触する部分である。すなわち、底面部527は、携帯用空気浄化機50が立てられた姿勢を維持するように携帯用空気浄化機50を支持する部分である。
【0304】
このようなケース520の底面部527が上面部523より広い面積の平面を形成することによって、ケース520の底面部527は、縦方向に立てられた携帯用空気浄化機50をさらに安定して支持できるようになる。
【0305】
すなわち、携帯用空気浄化機50の重心が下部側に位置するように、バッテリー560が、携帯用空気浄化機50の下部に配置される構造と、縦方向に立てられた携帯用空気浄化機50を支持するケース520の底面部527が、上面部523より広い面積の平面を形成する構造の組み合わせにより、携帯用空気浄化機50の転倒の発生を効果的に抑え、且つ縦方向に立てられた携帯用空気浄化機50の姿勢を安定して保持できるようになる。
【0306】
第二に、重量物であるバッテリー560が携帯用空気浄化機50の下部に配置されると、携帯用空気浄化機50を構成する他の部品、例えば、フィルタモジュール550とファンアセンブリ540、545は、バッテリー560より上部に配置しなければならない。すなわち、空気の吸入、浄化、吐出に係る構成がバッテリー560より高い位置に配置しなければならない。
【0307】
携帯用空気浄化機50の円滑な使用に要するバッテリー560の充電容量を確保するためには、バッテリー560のサイズが一定以上であることが求められる。よって、携帯用空気浄化機50の内部にも、バッテリー560の設置のため一定サイズ以上の設置空間が求められる。そして、バッテリー560が設置された空間に空気の流動のための流路を形成することは、不合理であるため、空気の吸入、浄化、吐出に係る構成は、バッテリー560を避けた位置、すなわち、バッテリー560より高い位置に配置するしかない。
【0308】
このような配置構造により、携帯用空気浄化機50における空気の吸入、浄化、吐出のための流路は、
図25に示したように、バッテリー560より高い位置である第1領域(A)に形成される。よって、携帯用空気浄化機50への空気の吸入、携帯用空気浄化機50で浄化した空気の吐出もバッテリー560が設置された位置より高い位置で行われるようになる。
【0309】
このように、携帯用空気浄化機50の上部で浄化空気の吐出が行われようになると、携帯用空気浄化機50で浄化した空気が使用者の顔に到逹することがさらに容易になる。
【0310】
使用者の顔より低い位置の底面に携帯用空気浄化機50を置いて使用するとき、携帯用空気浄化機50で浄化した空気が使用者の顔に到逹する量を増加させるためには、携帯用空気浄化機50を横方向に横にして使用するより、縦方向に立てて使用することが有利である。
【0311】
このために、携帯用空気浄化機50を縦方向に立てたとき、携帯用空気浄化機50の上部で浄化した空気の吐出が行われるようになると、携帯用空気浄化機50で浄化した空気が使用者の顔に到逹する量がさらに増加するだろう。
【0312】
本実施形態によれば、バッテリー560が携帯用空気浄化機50の下部に配置されることによって、携帯用空気浄化機50における空気の吸入、浄化、吐出のための流路がバッテリー560が設置された位置より高い位置に形成される。これにより、浄化した空気の吐出も携帯用空気浄化機50の上部で行われ、これにより、携帯用空気浄化機50で浄化した空気が使用者の顔に到逹する量がさらに増加し得るようになる。
【0313】
すなわち、バッテリー560が携帯用空気浄化機50の下部に配置される構造により、縦方向に立てられた携帯用空気浄化機50の転倒リスクが低くなるように、携帯用空気浄化機50の構造的安全性が向上すると共に、携帯用空気浄化機50で浄化した空気が使用者の顔に到逹する量が増加し得るようにする効率的な流路の構成も可能になる。
【0314】
第三に、重量物であるバッテリー560が携帯用空気浄化機50の下部に配置され、これにより、空気の吸入、浄化、吐出に係る構成がバッテリー560より高い位置に配置される構造は、携帯用空気浄化機50の設置範囲の拡張にも寄与することができる。
【0315】
一例として、
図26に示したように、携帯用空気浄化機50が車内のコップホルダー(h)に差し込まれた状態で使用されるとき、空気が吸入する領域及び浄化空気が吐出される領域がコップホルダー(h)より高い位置に配置され、これにより、携帯用空気浄化機50は、車内に安定して据置する、且つ高い水準の空気浄化性能を保持することができる。このために、バッテリー560が配置される第2領域(B)の上下方向の長さがコップホルダー(h)の深さ以上に設定されることが好ましい。
【0316】
他の例として、ニッパー方式の据置台等を利用して、携帯用空気浄化機50の下部領域を固定させると、これも携帯用空気浄化機50の空気が吸入する領域及び浄化空気が吐出される領域を塞がない、且つ携帯用空気浄化機50の安定した固定が可能になる。
【0317】
すなわち、バッテリー560のように、空気浄化のための空気の流動と直接に関連ない構成が携帯用空気浄化機50の下部に配置されるようにして、このような携帯用空気浄化機50の下部を介して携帯用空気浄化機50の据置、固定するようにすることで、携帯用空気浄化機50の高い水準の空気浄化性能の提供と安定した固定が共に行われるようになる。
【0318】
[センサモジュールの詳細構造]
図27は、本発明の第2実施形態による携帯用空気浄化機のバッテリー及びセンサモジュールを分離して示した分解斜視図であり、
図28は、
図27に示したセンサモジュールの内部構造を示した断面図である。
【0319】
図22と
図23と
図27及び
図28を参照すれば、本実施形態による携帯用空気浄化機50は、センサモジュール600をさらに含んでいてもよい。センサモジュール600は、ケース520の内部の収容空間に配置されるものの、第2領域(B)に配置される。このようなセンサモジュール600は、バッテリー560と後面カバー580との間に配置され、バッテリー560の後方に設置される。
【0320】
本実施形態では、センサモジュール600がホコリセンサ610を含めてなされることを例示する。ホコリセンサ610は、センシングケース611とセンシング部613及びファン615を含めてなされてもよい。
【0321】
センシングケース611は、ホコリセンサ610の外観を形成し、センシングケース611の内部にはセンシング部613及びファン615が収容される。このようなセンシングケース611には流入口611aと排気口611bが設けられる。
【0322】
流入口611aは、ホコリセンサ610の外部空気がセンシングケース611の内部に流入するための通路を形成する。そして、排気口611bは、センシングケース611の内部に流入した空気がセンシングケース611の外部へ排出されるための通路を形成する。本実施形態では、流入口611aがセンシング部613の下部に配置され、排気口611bがセンシング部613の上部に配置されることを例示する。
【0323】
センシング部613は、センシングケース611の内部に収容される。センシング部613は、センシングケース611の内部に流入した空気質を感知するセンサを含めてなされてもよい。例えば、センシング部613は、ホコリセンサ、ガスセンサのうち少なくともいずれかを含めてなされてもよい。このようなセンシング部613は、センサを利用して空気質を感知し、感知された情報を携帯用空気浄化機50のハードウェアモジュール全体を管理するメインPCB595に伝送することができる。
【0324】
ファン615は、センシング部613とともにセンシングケース611の内部に収容される。このようなファン615は、外部空気が流入口611aを通じてセンシングケース611の内部に流入し、センシングケース611の内部に流入した空気が排気口611bを通じてセンシングケース611の外部へ排出される気流を形成するように動作する。
【0325】
ファン615の動作によって上記のような気流が形成されると、携帯用空気浄化機の外部空気が第2の吸入口580aを通じて第2領域(B)に流入する。そして、このように、第2領域(B)に流入した空気は、流入口611aを通じてセンシングケース611の内部に流入する。
【0326】
センシングケース611の内部に流入した空気は、センシングケース611の内部に収容されたセンシング部613を通すようになり、センシング部613は、このようにセンシング部613を通す空気質を感知することになる。センシング部613を通した空気は、排気口611bを通じてホコリセンサ610の外部へ排出される。
【0327】
本実施形態では、ファン615がセンシング部613と排気口611bとの間に配置されることを例示する。これによれば、流入口611aを通じてセンシングケース611の内部に流入した空気が、センシング部613を通した後にこそ、ファン615を通すようになる。すなわち、ホコリセンサ610の内部に流入した空気がファン615を通す前に、先にセンシング部613を通すようになる。
【0328】
センシングケース611の内部に流入した空気中のホコリ又はガスの濃度は、空気がファン615を通す過程で変化し得る。このような現象は、ファン615に付いたホコリが空気中に混入するか、空気中のホコリがファン615に付着することによって発生し得る。
【0329】
もしセンシングケース611の内部に流入した空気がセンシング部613側に移動する前にファン615を先に通すと、外部空気とセンシング部613を通す空気との間のホコリ又はガスの濃度に差が発生し、これは、センシング部613の感知正確性を下げる原因になる。
【0330】
また、ファン615がセンシング部613より流入口611aに近い位置に配置されると、それだけセンシング部613は、流入口611aから遠い位置に配置しなければならない。こうなると、センシングケース611の内部に流入した空気がセンシングケース611の内部環境に影響を受けて、外部空気とセンシング部613を通す空気間のホコリ又はガスの濃度に差が発生する可能性が高くなる。これもセンシング部613の感知正確性を下げる原因になる。
【0331】
かかる点を考慮して、本実施形態では、ファン615がセンシング部613と排気口611bとの間に配置され、これにより、ホコリセンサ610の内部に流入した空気がファン615を通す前に、先にセンシング部613を通す空気の流れがホコリセンサ610の内部に形成される。これにより、ホコリセンサ610は、さらに正確な感知結果を提供することができるようになる。
【0332】
[バッテリーとセンサモジュールとフィルタモジュール間の結合構造]
図29は、本発明の第2実施形態による携帯用空気浄化機のフィルタモジュールとバッテリー及びセンサモジュール間の結合前状態を示す分解斜視図であり、
図30は、
図29に示したフィルタモジュールとバッテリー及びセンサモジュール間の結合状態を示す図面である。
【0333】
図27及び
図29を参照すれば、バッテリー560は、バッテリーケース561を含む。バッテリーケース561は、バッテリー560の外観を形成し、バッテリー560を構成する内部部品を保護する。
【0334】
本実施形態において、バッテリーケース561は、六面体状に形成されることを例示する。このようなバッテリーケース561の背面561a、すなわち、ホコリセンサ610と向い合う面は、平面で形成される。そして、このように平面で形成されたバッテリーケース561の背面561aには装着部565が設けられる。
【0335】
装着部565は、ホコリセンサ610とバッテリー560間の結合位置を規制するために設けられたものである。このような装着部565は、バッテリーケース561の背面561aと第1リブ566及び第2リブ567を含めてなされてもよい。
【0336】
バッテリーケース561の背面561aは、装着部565を成す構成要素であって、ホコリセンサ610、さらに具体的には、センシングケース611の前面と接触し、ホコリセンサ610を前方で支持する縦方向の支持壁を形成する。
【0337】
第1リブ566は、バッテリーケース561の背面561aから後方に突き出て形成される。装着部565には一対の第1リブ566が設けられ、一対の第1リブ566は、ホコリセンサ610の幅に対応する幅だけ互いに離隔して配置される。このような一対の第1リブ566は、センシングケース611の両側面とそれぞれ接触し、ホコリセンサ610を側方で支持する縦方向の支持壁をそれぞれ形成する。
【0338】
第2リブ567は、バッテリーケース561の背面561aから後方に突き出るように形成され、第1リブ566の下部に配置される。本実施形態では、第2リブ567が第1リブ566の下部から後方に突き出た突起状に形成されることを例示する。このような第2リブ567は、後方から見たとき、第1リブ566の下部及び一対の第1リブ566との間に配置される。このように設けられた第2リブ567は、バッテリーケース561の背面561aに設置されたホコリセンサ610の下部を支持する構造物の役割を行うようになる。
【0339】
また、本実施形態では、一対の第1リブ566間の下部に一対の第2リブ567が側方向に所定間隔離隔して配置されることを例示する。しかし、これに限定されるものではなく、装着部565には一つの第2リブ567を備えることもでき、3つ以上の第2リブ567を備えることもできる。
【0340】
また、第2リブ567は、突起状の代わりに第1リブ566の下部を横方向に連結する横方向を支持壁を形成する形態に設けられてもよい。
【0341】
このように、装着部565は、バッテリーケース561の背面561aによって形成される前方の縦方向支持壁と、一対の第1リブ566によって形成される側方の縦方向の支持壁、そして、第2リブ567によって形成される下部の支持構造物を含めてなされる。
【0342】
上記のように設けられる装着部565によって、ホコリセンサ610とバッテリー560間の結合位置が規制され、ホコリセンサ610とバッテリー560間の結合が行われてもよい。
【0343】
ホコリセンサ610が装着部565に設置されるとき、ホコリセンサ610の前面は、バッテリーケース561の背面561aと当接し、ホコリセンサ610の両側面は、第1リブ566の内側面と当接する。そして、ホコリセンサ610の下部面は、第2リブ567の内側面に当接する。
【0344】
このとき、ホコリセンサ610の前面がバッテリーケース561の背面561aと当接するにつれて、ホコリセンサ610の前後方向の位置が規制され、ホコリセンサ610の両側面が第1リブ566の内側面と当接するにつれて、ホコリセンサ610の側方向位置が規制される。そして、ホコリセンサ610の下部面が第2リブ567の内側面に当接するにつれて、ホコリセンサ610の上下方向の位置が規制される。
【0345】
すなわち、装着部565によってホコリセンサ610とバッテリー560との間の前後方向、側方向、上下方向の結合位置が規制されるため、装着部565の内部にホコリセンサ610を差し込むことだけで、センサモジュール600とバッテリー560間の結合が容易に且つ早く行われるようになる。
【0346】
前記装着部565は、バッテリー560、より具体的には、バッテリーケース561と一体に形成される。これによれば、装着部565を成す構成のうちバッテリーケース561の背面561aは、それ自体としてバッテリーケース561の一部分であり、第1リブ566と第2リブ567もバッテリーケース561と一体に形成された構造物である。
【0347】
すなわち、ブラケット(Bracket)等のように、ホコリセンサ610とバッテリー560間の結合のための別途構造物を加えることなく、バッテリー560自体に形成された装着部565を利用してホコリセンサ610とバッテリー560間の結合が行われる。
【0348】
携帯が容易でなければならない携帯用空気浄化機50の特性上、携帯用空気浄化機50は、できるだけ軽い重さと小さなサイズを有するように設計されるのが好ましい。このためにファンアセンブリ540、545、フィルタモジュール550のサイズを減らすと、空気浄化性能が下げるしかなくなる。また、バッテリー560のサイズを減らすと、それほど携帯用空気浄化機50の稼動可能時間が減少するしかない。
【0349】
すなわち、小さくて軽いながらも高い空気浄化性能を有する携帯用空気浄化機50を提供するためには、ケース520内に配置される部品らを狭い空間内に効率的に配置する設計が求められる。
【0350】
このために本実施形態では、バッテリー560自体に形成された装着部565を利用して、ホコリセンサ610とバッテリー560間の結合が行われる。これにより、ブラケット(Bracket)等のように、ホコリセンサ610とバッテリー560間の結合のための別途構造物を加えることなく、ホコリセンサ610とバッテリー560間の結合を行うことができる。
【0351】
もしホコリセンサ610とバッテリー560間の結合のために、別途構造物を加えるべきであれば、その別途構造物が占める大きさだけホコリセンサ610とバッテリー560の組立体のサイズが大きくなるしかなくなり、よって、ケース120内の狭い空間内にセンサモジュール600とバッテリー560ともを効率的に配置するのに困難であるようになる。
【0352】
特に、携帯用空気浄化機50の空気浄化性能を上げるために空気の吸入、浄化、排出に係る構成、すなわち、ファンアセンブリ540、545、フィルタモジュール550のサイズを増やすほど、センサモジュール600とバッテリー560を設置するために、ケース520内に確保され得る空間は、それほど減少するしかない。
【0353】
そうだとして、バッテリー560のサイズを減らすと、それほど携帯用空気浄化機50の稼動可能時間が減少する問題が発生し、ホコリセンサ610のサイズを無計画に減らすことも好ましい方法ではない。本実施形態では、ホコリセンサ610の内部にファン615を備えており、このファン615のサイズを考慮すれば、ホコリセンサ610のサイズを減らす設計も容易に行いにくいからである。
【0354】
かかる点を考慮して、本実施形態では、ホコリセンサ610とバッテリー560間の結合のための別途構造物なしに、ホコリセンサ610とバッテリー560間の結合が行われるようにし、これにより、バッテリー560とホコリセンサ610が結合した組立体のサイズが減少できるようにする構造を採用した。
【0355】
すなわち、バッテリー560自体に形成された装着部565を利用して、ホコリセンサ610とバッテリー560間の結合が行われるようにすることで、ホコリセンサ610とバッテリー560間の結合のための別途構造物が占めるサイズだけバッテリー560とホコリセンサ610とが結合した組立体のサイズが減少するようにした。
【0356】
これにより、バッテリー560及びホコリセンサ610のサイズを減らなくても、ケース520内の狭い空間内にセンサモジュール600とバッテリー560がいずれも効率的に配置されるようになるため、高い水準の空気浄化性能を提供することができ、且つコンパクトなサイズを保持できる携帯用空気浄化機を提供することができるようになる。
【0357】
図29及び
図30を参照すれば、ホコリセンサ610は、バッテリー560の下部に配置される一方、フィルタモジュール550、より具体的には、フィルタケース551の下部に配置される。このようなホコリセンサ610の上部領域は、ホコリセンサ610が結合したバッテリーケース561より上部に突き出て、バッテリー560とフィルタケース551との間の空間に配置される。すなわち、ホコリセンサ610の一部分がバッテリー560の上部に突き出て、このように突き出たホコリセンサ610の上部領域がフィルタケース551にほとんど触れるほどの距離でフィルタケース551に近接する。
【0358】
ホコリセンサ610と向い合うフィルタケース551の下部には、センサ結合部557が設けられる。センサ結合部557は、バッテリー560とフィルタケース551との間の空間に配置されて、ホコリセンサ610の上部領域と結合する。
【0359】
センサ結合部557は、フィルタケース551の下部面から下部方向に突き出る突起状に形成することができる。このようなセンサ結合部557の背面、すなわち、ホコリセンサ610の上部領域と向い合う面には、ホコリセンサ610の前方でホコリセンサ610を支持する支持面が形成される。このような支持面は、バッテリーケース561の背面561aと同じ平面で形成される。
【0360】
本実施形態によれば、ホコリセンサ610の前面ほとんどの領域は、バッテリーケース561の背面561aと当接し、バッテリーケース561と当接しないホコリセンサ610の一部領域、すなわち、バッテリーケース561の上部に突き出たホコリセンサ610の上部領域は、センサ結合部557の背面に形成された支持面と当接するようになる。すなわち、バッテリーケース561の背面561aとセンサ結合部557の背面がいずれもホコリセンサ610を前方で支持する支持面になる。
【0361】
ホコリセンサ610の上部領域とセンサ結合部557は、締結部材によって締結することができる。これにより、ホコリセンサ610とフィルタモジュール550間の結合が行われる。このように、フィルタモジュール550と結合したホコリセンサ610は、装着部565の内部に差し込み結合することによってバッテリー560との結合を行う。そして、バッテリー560は、第1の結合部562と第2のファンカバー結合部554間の結合によってフィルタモジュール550との結合を行う。
【0362】
すなわち、フィルタモジュール550とバッテリー560間の結合、バッテリー560とホコリセンサ610間の結合、そして、ホコリセンサ610とフィルタモジュール550間の結合が共に行われる。このように、相互補完的に行われるフィルタモジュール550とバッテリー560とホコリセンサ610間の結合によって、バッテリー560とホコリセンサ610間の結合安全性がさらに向上し得るようになる。
【0363】
また、フィルタケース551には一対のバッテリー結合部が設けられてもよい。本実施形態では、一対の第2のファンカバー結合部554が一対のバッテリー結合部の役割を行うことを例示する。このような一対の第2のファンカバー結合部554は、側方向に所定間隔離隔して配置される。このとき、一対の第2のファンカバー結合部554は、ホコリセンサ610の幅方向の長さより長い距離だけ離隔する。すなわち、後方から見たとき、ホコリセンサ610の側方向外側に一対の第2のファンカバー結合部554がそれぞれ配置される。これと共に、第1の結合部562も一対が設けられて、第2のファンカバー結合部554と対応する位置に配置される。
【0364】
そして、センサ結合部557は、一対の第2のファンカバー結合部554との間に配置される。これにより、第1の結合部562と第2のファンカバー結合部554間の結合及びホコリセンサ610の上部領域とセンサ結合部557間の結合がいずれも共に行われるものの、これら結合部位間の干渉が発生しないように結合部位が配置されるようになる。
【0365】
[バッテリー冷却構造]
図23及び
図28を参照すれば、ホコリセンサ610の内部にはファン615が備えられる。このようなファン615は、外部空気が流入口611aを通じてセンシングケース611の内部に流入し、センシングケース611の内部に流入した空気が排気口611bを通じてセンシングケース611の外部に排出される気流を形成するように動作される。
【0366】
ファン615の動作によって上記のような気流が形成されると、携帯用空気浄化機の外部空気が第2の吸入口580aを通じて第2領域(B)に流入する。このとき、第2領域(B)に流入した空気のうち一部は、流入口611aを通じてセンシングケース611の内部に流入し、その他は、ホコリセンサ610及びバッテリー560の周辺を流動するようになる。
【0367】
すなわち、上記のようなファン615の動作によって、空気がホコリセンサ610の内部を通す気流と、ホコリセンサ610及びバッテリー560の周辺を流動する気流を共に誘導することができる。
【0368】
ホコリセンサ610及びバッテリー560の周辺を流動する空気は、バッテリー560と接触し得る。このように、バッテリー560と接触した空気は、携帯用空気浄化機の動作過程で発熱したバッテリー560を冷凍させる作用を行うようになる。
【0369】
そして、ホコリセンサ610を通す気流に乗って、ホコリセンサ610の内部に流入した空気は、排気口611bを通じてホコリセンサ610の外部へ排出される。このように、ホコリセンサ610の外部に排出された空気も、バッテリー560と接触し得るし、これにより、バッテリー560の冷却作用が起こるようになる。
【0370】
すなわち、携帯用空気浄化機の内部の狭い空間にホコリセンサ610とバッテリー560を両方とも効率的に配置するために、装着部565を利用してホコリセンサ610とバッテリー560間の結合を行う構造により、ホコリセンサ610とバッテリー560を両方とも効率的に配置するための空間確保の効果のほか、バッテリー560の過度な温度上昇を抑制することのできる効果も共に得ることができるようになる。
【0371】
[据置装置の全般的な構造]
図31は、本発明の第2実施形態による携帯用空気浄化機と据置装置と据置装置の分離状態を示した斜視図であり、
図32は、
図31に示した据置装置を示した斜視図である。
【0372】
図31及び
図32を参照すれば、本実施形態の携帯用空気浄化機50は、据置装置700と結合して一つの空気浄化機を成すことができる。据置装置700は、携帯用空気浄化機50を固定させる機能を行う。携帯用空気浄化機50は、据置装置700に据置されて、使用者の所望の位置に固定することができる。
【0373】
本実施形態によれば、据置装置700は、支持部710と固定部720、725及び突出部730を含めてなされてもよい。
【0374】
支持部710は、携帯用空気浄化機50の外観骨格を形成する。このような支持部710には、携帯用空気浄化機50の背面ほとんどの領域が支持される。本実施形態において、支持部710は、携帯用空気浄化機50の背面形状、例えば、四角状のプレート状に形成されることを例示する。
【0375】
このような支持部710の一側、すなわち、携帯用空気浄化機50の背面と向い合う側には安着面711が形成される。安着面711には携帯用空気浄化機50の背面、すなわち、後面パネル570及び後面カバー580が安着される。
【0376】
また、支持部710は、支持壁713をさらに含んでいてもよい。支持壁713は、安着面711の枠を囲む形態に設けられるものの、安着面711から突き出るように形成される。このような支持壁713は、据置装置700に据置された携帯用空気浄化機50を向いた方向、例えば、安着面711が形成する平面と直交する方向に突き出るように形成される。
【0377】
これにより、安着面711は、支持壁713で囲まれた内側に陷沒した据置溝状に形成することができる。そして、携帯用空気浄化機50の背面は、このような据置溝にその一部分が挿入した形態で支持部710に据置される。このように、支持部710に据置された携帯用空気浄化機50は、安着面711と支持壁713によってその位置が拘束され、支持部710に揺れることなく、安定して据置され得る。
【0378】
固定部720、725は、安着面711に背面が安着した携帯用空気浄化機50を支持部710に着脱可能に固定させるように設けられた構成である。固定部720、725の構造に対する詳細な説明は後述する。
【0379】
突出部730は、後面カバー580を囲む形状に支持部710から突き出る。このような突出部730は、据置装置700に据置された携帯用空気浄化機50の側方向の位置を規制することによって、携帯用空気浄化機50が据置装置700にさらに安定して据置できるようにする。
【0380】
用語を定義する。「据置装置700の上部」とは、据置装置700のうち据置装置700に携帯用空気浄化機50が据置されたとき、携帯用空気浄化機50の上部が位置するようになる側を意味する。そして、「据置装置700の下部」とは、据置装置700のうち据置装置700に携帯用空気浄化機50が据置されたとき、携帯用空気浄化機50の下部が位置するようになる側を意味する。また、「据置装置700の前方」とは、据置装置700に携帯用空気浄化機50が据置されたとき、携帯用空気浄化機50の前方を向く方向を意味する。
【0381】
本実施形態では、突出部730が据置装置700の下部に配置されることを例示する。このような突出部730は、支持部710から据置装置700の前方側に突き出るものの、後面カバー580の下部と両側部を囲む形態に形成される。
【0382】
[携帯用空気浄化機と据置装置間の結合構造]
固定部720、725は、安着面711に背面が安着した携帯用空気浄化機50を支持部710に着脱可能に固定するように設けられた構成である。本実施形態では、固定部720、725が第1の固定部720と第2の固定部725を含めてなされることを例示する。
【0383】
第1の固定部720と第2の固定部725は、据置装置700の上部と下部にそれぞれ配置される。本実施形態では、第1の固定部720が据置装置700の上部に、第2の固定部725が据置装置700の下部に配置されることを例示する。
【0384】
第1の固定部720は、携帯用空気浄化機50の上部と結合し、携帯用空気浄化機50の上部を支持部710に固定させる。このような第1の固定部720は、上部突起721と差し込む突起722を含めてなされてもよい。
【0385】
上部突起721は、据置装置700の上部に配置され、支持壁713から据置装置700の前方を向いて突き出るように形成される。差し込み突起722は、上部突起721から据置装置700の下部に向けて突き出るように形成される。このような差し込み突起722は、据置装置700の上部に配置されるものの、安着面711から据置装置700の前方に所定間隔離隔して配置される。
【0386】
一方、携帯用空気浄化機50の背面には、上部差し込み部577(
図16参照)が設けられる。本実施形態では、上部差し込み部577が後面パネル570に設けられることを例示する。このような上部差し込み部577は、後面パネル570の上部側に設けられた後面パネルロッキング部575と隣接した位置に配置される。
【0387】
上部差し込み部577は、後面パネル570に貫通するように形成される。後面パネル570の上部には、後面パネル570の上端と後面パネル570の平面部571との間を凹む曲面に連結する曲面部(符号省略)が形成される。そして、上部差し込み部577は、このような曲面部に貫通するように形成されて、後面パネル570上に上下方向に貫通した孔を形成する。
【0388】
このような上部差し込み部577には差し込み突起722を差し込み結合することができる。差し込み突起722と上部差し込み部577との間に行われる差し込み結合によって、携帯用空気浄化機50の上部が据置装置700に着脱可能に結合されてもよい。
【0389】
第2の固定部725は、携帯用空気浄化機50の下部と結合し、携帯用空気浄化機50の下部を支持部710に着脱可能に固定させる。このような第2の固定部725は、フック部726と操作部727を含めてなされてもよい。
【0390】
フック部726は、据置装置700の下部に配置される。本実施形態において、フック部726は、後述する突出部730から据置装置700の上部に向けた方向に突き出るフック状に形成されることを例示する。
【0391】
そして、操作部727は、据置装置700の下部に配置される。フック部726が支持部710と突出部730で囲まれた据置装置700の内側に配置されるとしたら、操作部727は、据置装置700の外側に配置される。このような操作部727は、突出部730を貫通してフック部726と連結される。
【0392】
一方、携帯用空気浄化機50の背面には下部差し込み部589(
図16参照)が設けられる。本実施形態では、下部差し込み部589が後面カバー580に設けられることを例示する。このような下部差し込み部589は、後面カバー580の下部側に設けられたフック部726と隣接した位置に配置される。
【0393】
下部差し込み部589は、後面カバー580、より具体的には、後面カバー580の下部に配置された傾斜面部583に貫通するように形成される。後面カバー580の下部に配置された傾斜面部583は、平面部581からケース520の前方側に傾く傾斜面で形成される。そして、下部差し込み部589は、このような傾斜面部583に貫通するように形成されて、後面カバー580上に上下方向に貫通した孔を形成する。
【0394】
このような下部差し込み部589には、第2の固定部725のフック部726を差し込み結合することができる。フック部726と下部差し込み部589との間に行われる差し込み結合によって、携帯用空気浄化機50の下部が据置装置700に着脱可能に結合し得る。
【0395】
前記フック部726は、弾性変形可能な材質で形成することができる。これによれば、フック部726は、後面カバー580と接触し、後面カバー580によって押されるにつれてその形状が変化し得る。このようなフック部726は、後面カバー580によって押さらた状態で、フック部726と下部差し込み部589の位置が一致するようになれば、下部差し込み部589に差し込み結合することができる。そして、このようなフック部726と下部差し込み部589間の差し込み結合状態は、フック部726が有する弾性力によって維持し得る。
【0396】
すなわち、携帯用空気浄化機50の下部を据置装置700側に押し込むだけで、フック部726と下部差し込み部589間の差し込み結合が行われ、このようなフック部726と下部差し込み部589間の差し込み結合の状態は、外力が作用しない限り、安定して保持することができる。
【0397】
また、フック部726は、操作部727と連結されて、操作部727の動きに連動する。すなわち、操作部727が使用者の操作によって据置装置700の後方側に押されると、フック部726が操作部727によって据置装置700の前方側に持ち上げられて、これにより、下部差し込み部589に差し込み結合していたフック部726が下部差し込み部589から離脱できる状態になる。
【0398】
上記のような第1の固定部720と上部差し込み部577間の差し込み結合、及び第2の固定部725と下部差し込み部589間の差し込み結合によって、携帯用空気浄化機50と据置装置700間の着脱可能な結合が行われる。
【0399】
携帯用空気浄化機50と据置装置700間の着脱可能な結合は、次のような形態に行われてもよい。
【0400】
先ず、携帯用空気浄化機50の上部に設けられた上部差し込み部577を据置装置700に設けられた第1の固定部720の差し込み突起722に差し込む。これにより、携帯用空気浄化機50の上部が据置装置700の上部に固定する。
【0401】
携帯用空気浄化機50の上部が据置装置700に固定すると、携帯用空気浄化機50の下部を据置装置700側に移動させる。これにより、携帯用空気浄化機50の下部に設けられた下部差し込み部589は、据置装置700の下部に設けられた第2の固定部725のフック部726に近接するようになる。
【0402】
下部差し込み部589がフック部726に近接した状態で、携帯用空気浄化機50の下部を据置装置700側に押してあげると、下部差し込み部589とフック部726間の差し込み結合が行われる。これにより、携帯用空気浄化機50の下部が据置装置700の下部に固定し、これにより、携帯用空気浄化機50と据置装置700間の着脱可能な結合が行われる。
【0403】
このように、据置装置700に据置された携帯用空気浄化機50を据置装置700から脱去しようとする場合には、第2の固定部725の操作部727を押して、携帯用空気浄化機50の下部を携帯用空気浄化機50の前方側に持ち上げることさえすればよい。
【0404】
すなわち、携帯用空気浄化機50を据置装置700側に押し込むだけで、携帯用空気浄化機50を据置装置700に安定して据置させることができ、操作部727を押して、携帯用空気浄化機50の下部を携帯用空気浄化機50の前方側に持ち上げるだけで、携帯用空気浄化機50を容易に且つ早く脱去することができる。
【0405】
一方、本実施形態の据置装置700には、第1の通過孔740及び第2の通過孔745を形成することができる。第1の通過孔740及び第2の通過孔745は、据置装置700を目的物に固定させるための固定バンド(未図示)等を据置装置700に差し込むための目的に設けられる。
【0406】
第1の通過孔740は、据置装置700の支持壁713に側方向に貫通するように形成される。据置装置700には、一対の第1の通過孔740が側方に互いに向い合うように配置される。このように形成された一対の第1の通過孔740を介して、固定バンドが据置装置700を側方向に貫通して据置装置700に差し込まれてもよい。このように、据置装置700に差し込まれた固定バンドは、据置装置700を車の肘掛け(Arm-rest)等に固定する用途に使用することができる。
【0407】
第2の通過孔745は、据置装置700の後面に上下方向を貫通するように形成される。据置装置700には、一対の第2の通過孔745が前後方向に所定間隔離隔して配置される。このように形成された一対の第2の通過孔745を介して、固定バンドが据置装置700の後面に差し込まれてもよい。このように、据置装置700に差し込まれた固定バンドは、据置装置700を車のヘッドレスト(Head-rest)等に固定する用途に使用することができる。
【0408】
[据置装置に据置された携帯用空気浄化機の空気吸入構造]
図33は、
図31に示した携帯用空気浄化機と据置装置との結合状態を示した斜視図であり、
図34は、
図33に示した携帯用空気浄化機と据置装置との結合状態を示した側面図で、
図35は、
図33の「XXXV-XXXV」線に沿った断面図である。また、
図36は、本発明の第2実施形態による据置装置の他の例を示した斜視図であり、
図37は、
図36に示した据置装置に携帯用空気浄化機が据置される過程を示した図面で、
図38は、
図37に示した据置装置に携帯用空気浄化機が据置された状態を示した図面である。
【0409】
図31~
図34を参照すれば、据置装置700は、第1の据置領域(C)と第2の据置領域(D)とに分けられる。第1の据置領域(C)は、支持壁713が配置される領域であって、据置装置700のうち上部に配置される領域に該当する。そして、第2の据置領域(D)は、突出部730が配置される領域であって、据置装置700のうち下部に配置される領域に該当する。すなわち、据置装置700は、支持壁713が配置される上部の第1の据置領域(C)と突出部730が配置される下部の第2の据置領域(D)とに分けられる。
【0410】
携帯用空気浄化機50が据置装置700に据置されると、第1の据置領域(C)には携帯用空気浄化機50の第1領域に配置される部分、すなわち、後面パネル570が配置される。また、第2の据置領域(D)には、携帯用空気浄化機50の第2領域に配置される部分、すなわち、後面カバー580が配置される。
【0411】
よって、携帯用空気浄化機50が据置装置700に据置されているとき、後面パネル570に形成された第1の吸入口570aは、第1の据置領域(C)に配置され、後面カバー580に形成された第2の吸入口580aは、第2の据置領域(D)に配置される。
【0412】
また、携帯用空気浄化機50が据置装置700に据置されているとき、これらを側部から見ると、第1の据置領域(C)に配置された支持壁713の突出長さが、第2の据置領域(D)に配置された突出部730の突出長さより短い。
【0413】
第1の据置領域(C)において、支持壁713とケース520との間には離隔空間が形成される。第2の据置領域(D)において、突出部730がケース520の後方の後面カバー580を覆い切れる長さに突き出る一方、第1の据置領域(C)に配置された支持壁713は、ケース520の後方の後面パネル570全体を覆わない長さに突き出るからである。
【0414】
このように、支持壁713とケース520との間に離隔空間が形成されるにつれて、据置装置700に据置された携帯用空気浄化機50を側部から見ると、後面パネル570に形成された第1の吸入口570aが前記離隔空間を通じて据置装置700の外側へ露出する。
【0415】
このとき、第1の吸入口570aは、携帯用空気浄化機50の後方と側方との間の方向に向けるように配置され、これにより、外部空気が第1の吸入口570aを通じて携帯用空気浄化機50の内部へ円滑に流入することができる。
【0416】
すなわち、据置装置700に携帯用空気浄化機50が据置された状態でも、外部空気が第1の吸入口570aを通じて携帯用空気浄化機50の内部へ円滑に流入することができる。
【0417】
一方、突出部730が配置された第2の据置領域(D)では、突出部730が後面カバー580の側部及び下部ほとんどを覆うように後面カバー580を囲んでおり、後面カバー580の後方は、支持部710によって覆われる。
【0418】
すなわち、携帯用空気浄化機50が据置装置700に据置されているとき、後面カバー580のほとんどが支持部710及び突出部730によって覆われ、特に、後面カバー580の両側部及び下部が突出部730によって囲まれるようになる。このように、後面カバー580を囲む突出部730は、携帯用空気浄化機50が据置装置700にさらに安定して据置されるように、携帯用空気浄化機50の下部を握る役割を行うようになる。
【0419】
このように、後面カバー580の両側部及び下部が突出部730によって囲まれた状態では、後面カバー580に形成された第2の吸入口580aも据置装置700によって覆われた状態になる。
【0420】
すなわち、据置装置700に据置された携帯用空気浄化機50の下部に対する固定安全性を向上させるために突出部730の突出長さを増加させた結果、突出部730が第2の吸入口580aを外側で塞ぐようになる問題点が発生する。
【0421】
このような問題点を解決するために本実施形態では、
図32及び
図35に示したように、据置装置700に吸気通路部735a、735bが設けられる。吸気通路部735a、735bは、据置装置700の外部と第2の吸入口580aとの間の通路を形成するために設けられる。これと共に、据置装置700の内部には空間部715が形成される。
【0422】
吸気通路部735a、735bは、第3の吸入口735aと第4の吸入口735bを含めてなされてもよい。第3の吸入口735aは、据置装置700の外部と空間部715との間を連結する通路を形成する。そして、第4の吸入口735bは、空間部715と第2の吸入口580aとの間を連結する通路を形成する。
【0423】
第3の吸入口735aは、突出部730に貫通するように形成される。本実施形態では、突出部730に複数個の第3の吸入口735aが配置されることを例示する。このように形成された第3の吸入口735aを通じて、外部空気が据置装置700内部の空間部715に流入することができる。
【0424】
第4の吸入口735bは、支持部710に貫通するように形成される。本実施形態によれば、後面カバー580に設けられた第2の吸入口580aは、据置装置700に携帯用空気浄化機50が据置されたとき、支持部710に向けるようになる。かかる点を考慮して、第4の吸入口735bは、支持部710に貫通するように形成されるものの、第2の吸入口580aと向い合う位置に配置される。このように形成された第4の吸入口735bを通じて空間部715に流入した空気が第2の吸入口580aに流入することができる。
【0425】
すなわち、据置装置700の外部空気は、
図33~
図35に示したように、第3の吸入口735aを通じて据置装置700の内部の空間部715に流入し、第4の吸入口735bを通じて空間部715から第2の吸入口580aに流入することができる。
【0426】
このように、据置装置700の内部を通して第2の吸入口580aに流入した空気は、第2領域(B)の内部のバッテリー560及びセンサモジュール600側に流入することができる。このように流入した空気は、センサモジュール600の空気質感知用として用いられることもでき、発熱したバッテリー560の冷却用として用いることもできる。
【0427】
携帯用空気浄化機50の構造、機能を考慮すれば、空気浄化のための空気の流動と直接に関連する構成への空気流入通路を形成する第1の吸入口570aの周辺には、相対的に広い幅の通路を形成することが求められる。
【0428】
すなわち、第1の吸入口570aが配置される第1の据置領域(C)では、携帯用空気浄化機50の内部に吸入する空気の流量を確保するために、外部空気が第1の吸入口570aに流入するため最大限に広い幅の通路を確保することが重要である。
【0429】
かかる点を考慮して、本実施形態における据置装置700は、第1の吸入口570aが配置された第1の据置領域(C)において、ケース520と支持部710との間に離隔空間が形成されるようにして、これにより、据置装置700の外部と第1の吸入口570aとの間に広い幅の通路が確保されるように設けられる。このような据置装置700は、十分な流量の外部空気が第1の吸入口570aを通じて携帯用空気浄化機50の内部に流入できるようにし、携帯用空気浄化機50は、据置装置700に据置された状態でも、十分な流量の外部空気を吸入して、高い水準の空気浄化性能を提供することができる。
【0430】
これに比べて、空気浄化のための空気の流動と直接に関係ない構成により、空気流入通路を形成する第2の吸入口580aの周辺には、第1の吸入口570aの周辺より相対的に狭い幅の通路が形成されてもよい。第2の吸入口580aを通じて流入する空気の量が携帯用空気浄化機50の空気浄化性能を向上させるのに別に影響を与えないからである。
【0431】
かかる点を考慮して、外部空気が第2の吸入口580aに流入することを妨げる突出構造物である突出部730が第2の据置領域(D)に配置される。突出部730の存在によって外部空気が第2の吸入口580aに流入する通路の幅が細くなり得るが、その代わり、第2の据置領域(D)では、携帯用空気浄化機50が据置装置700にさらに安定して据置されるように、携帯用空気浄化機50の下部を支える構造物が設けられるようになる。
【0432】
さらに、第2の据置領域(D)には突出部730と第2の吸入口580aとの間の通路を形成する吸気通路部735a、735bが設けられているため、外部空気が第2の吸入口580aに流入する通路も十分な水準に確保することができる。
【0433】
これにより、据置装置700は、携帯用空気浄化機50が据置装置700にさらに安定して据置されるように、携帯用空気浄化機50の下部を支える構造物を提供し、且つホコリ濃度測定又はバッテリー冷却に要する空気の吸入のための通路も充分に確保することができるようになる。
【0434】
上記のような据置装置700を備える携帯用空気浄化機50によれば、据置装置700に携帯用空気浄化機50が安定して据置され、且つ空気浄化の性能を向上するために十分な流量の空気が携帯用空気浄化機50に流入してもよい。
【0435】
これにより、本実施形態の携帯用空気浄化機50は、所望の場所に安定して固定し、且つ空気の吸入及び排出性能を効果的に維持しながら、さらに向上した空気浄化性能を提供することができる。
【0436】
また、上記のような据置装置700を備える携帯用空気浄化機50によれば、携帯用空気浄化機50が早くて便利に据置装置700に据置されるか、据置装置700から脱去することができ、且つ携帯用空気浄化機50の据置状態を安定して保持することができる。
【0437】
他の例として、据置装置700は、
図36~
図38に示したように、据置装置700の上端と下端との間の距離が変化し得るように設けられてもよい。これによれば、据置装置700には延長支持部750がさらに含まれる。
【0438】
延長支持部750は、支持部710に上下方向にスライディング移動可能に設置される。このような延長支持部750は、支持部710の内部に挿入し、延長支持部750を後方に引くと、延長支持部750は、支持部710から引き出され、再び延長支持部750を前方に移動させると、延長支持部750は、支持部710の内部に挿入することができる。
【0439】
そして、延長支持部750の端部には下部固定部760が設けられる。下部固定部760は、延長支持部750と一体に移動されるように設けられ、携帯用空気浄化機50の下部と噛み合って携帯用空気浄化機50の下部を固定する。
【0440】
示していないものの、据置装置700の内部には弾性部材がさらに設けられてもよい。弾性部材は、下部固定部760を据置装置700の上端と離隔する方向に移動された延長支持部750を原位置に復帰させるための弾性力を提供するように設けられる。
【0441】
延長支持部750が支持部710の内部に挿入した状態で、延長支持部750及び下部固定部760を後方に引く力が加えられると、延長支持部750が後方にスライディング移動されながら、下部固定部760と据置装置700の上端との間の距離が遠くなる。このような状態で、延長支持部750及び下部固定部760を後方に引いた力が解除されると、弾性部材の弾性力によって延長支持部750及び下部固定部760がさらに前方に復帰し、これにより、下部固定部760と据置装置700の上端間の距離がまた元の状態に狭くなる。
【0442】
上記のような構成の据置装置700によれば、延長支持部750及び下部固定部760を後方に引いた状態で、据置装置700に携帯用空気浄化機50を据置した後、引いた延長支持部750及び下部固定部760を置く易しい操作だけで、携帯用空気浄化機50を据置装置700に安定して固定させることができる。
【0443】
[ケースと異なる構成間の結合構造]
図39は、本発明の第2実施形態によるケースを示した正面斜視図であり、
図40は、本発明の第2実施形態によるケースを示した背面斜視図である。また、
図41は、
図14の「XXXXI-XXXXI」線に沿った断面図であり、
図42は、
図41に示したファンカバーとケースとフィルタケース間の結合構造を概略的に示す図面である。また、
図43は、
図14の「XXXXIII-XXXXIII」線に沿った断面図であり、
図44は、
図43に示したファンカバーとケースとフィルタケース間の結合構造を概略的に示す図面で、
図45は、
図14の「XXXXV-XXXXV」線に沿った断面図である。
【0444】
図41~
図45では、携帯用空気浄化機において前面カバーが前方に分離されるか除去された状態を示した。
【0445】
図15と
図17と
図39及び
図40を参照すれば、ケース520には第1の支持面522と第2の支持面524が設けられる。第1の支持面522は、ケース520の内周面に突き出て、ファンカバー530の後方でファンカバー530と向い合う面で形成される。そして、第2の支持面524は、ケース520の内周面に突き出て、フィルタモジュール550の前方でフィルタモジュール550を向い合う面で形成される。
【0446】
本実施形態によれば、ケース520の前方枠には、内側が外側よりケース520の後方で凹む段差が形成される。第1の支持面522は、ケース520の前方枠の内側にファンカバー530と向い合う平面で形成される。すなわち、第1の支持面522は、ケース520の前方枠のうち後方に凹む面で形成されるものの、ファンカバー530の後面と向い合う平面で形成される。
【0447】
前記第1の支持面522は、ファンカバー530と干渉して、ファンカバー530の位置を規制する。第1の支持面522は、ファンカバー530の後面枠と向い合う平面で形成され、ファンカバー530の後面枠と干渉して、ファンカバー530の後方への位置変化を規制することができる。
【0448】
また、ケース520には、ケース520の内周面からケース520の内部に向けて突き出る支持突起520dが設けられる。このような支持突起520dは、ケース520の内周面から突き出て、前後方向に延びる長さを有する棒状に形成することができる。ケース520には、ケース520の周方向に沿って複数個の支持突起520dが所定間隔離隔して配置される。
【0449】
そして、第2の支持面524は、このような支持突起520dの後方端部において、後面パネル570と向い合う平面で形成される。このとき、第2の支持面524は、第1の支持面522に比べて、相対的にケース520の内側にさらに振れた位置に配置される。
【0450】
前記第2の支持面524は、フィルタモジュール550と干渉して、フィルタモジュール550の位置を規制する。一例として、フィルタモジュール550のフィルタケース551の上端には突出支持部556が設けられ、突出支持部556は、フィルタケース551の上端に上部へ突き出た平面を形成する。第1の支持面522は、このような突出支持部556と向い合う平面で形成され、突出支持部556と干渉して、フィルタモジュール550の前方への位置変化を規制することができる。
【0451】
本実施形態によれば、上記のように、ケース520に設けられる第1の支持面522と第2の支持面524を介してファンカバー530とフィルタモジュール550が前後方向に互いに結合し、このような結合によってファンカバー530とフィルタモジュール550がケースに固定する。以下では、第1の支持面522と第2の支持面524を介して成されるファンカバー530とフィルタモジュール550間の結合構造について詳説する。
【0452】
図17と
図39~
図45を参照すれば、第1の支持面522の前方には前面パネル510及びファンカバー530が配置される。ケース520の前方でファンカバー530がケース520に密着すると、ファンカバー530の後面枠が第1の支持面522に当接するようになる。すなわち、ケース520の前方でファンカバー530がケース520に密着すると、第1の支持面522にファンカバー530の後面枠が干渉する。
【0453】
このように、第1の支持面522にファンカバー530の後面枠が干渉するにつれて、ファンカバー530の後方への位置変化が規制される。そして、このようにケース520の前方に設置されたファンカバー530には、前面パネル510を結合することができる。
【0454】
ファンカバー530の後方にはフィルタケース551が配置される。本実施形態によれば、フィルタケース551ほとんどの領域が第2の支持面524より前方に配置されるものの、フィルタケース551の一部領域、例えば、フィルタケース551の後方端部は、第2の支持面524より後方に配置される。
【0455】
フィルタケース551は、ケース520の後方からケース520の内部に挿入して、ファンカバー530と結合する。このとき、フィルタケース551ほとんどの領域は、第2の支持面524より前方に配置されるように挿入するが、フィルタケース551の後方端部は、第2の支持面524に当接するようになる。
【0456】
すなわち、ケース520の後方からケース520の内部にフィルタケース551を挿入すれば、第2の支持面524にフィルタモジュール550の後方端部が干渉する。このように、第2の支持面524にフィルタモジュール550の後方端部が干渉するにつれて、フィルタモジュール550の後方への位置変化が規制される。
【0457】
本実施形態によれば、ケース520にはケース520の周方向に沿って複数個の支持突起520dが所定間隔離隔して配置される。このとき、複数個の支持突起520dのうち少なくともいずれかは、ケース520の上部側に配置される。
【0458】
本実施形態では、
図17と
図41及び
図42に示したように、ケース520の上部側に一対の支持突起520dが配置されることを例示する。そして、この支持突起520dの後方端部に形成された第2の支持面524には、フィルタケース551の上端に突き出た突出支持部556が当接するようになる。
【0459】
すなわち、ケース520の後方からケース520の内部にフィルタケース551を挿入すれば、第2の支持面524に突出支持部556が干渉する。このように、第2の支持面524に突出支持部556が干渉するにつれて、フィルタケース551の後方への位置変化が規制される。
【0460】
上記のように、第1の支持面522にファンカバー530の後面枠が干渉し、第2の支持面524に突出支持部556が干渉した状態で、ファンカバー530とフィルタケース551とが互いに結合する。
【0461】
ファンカバー530とフィルタケース551間の結合は、第1のファンカバー結合部553と第2の締結ボス531d間の結合、及び第2のファンカバー結合部554と第3の締結ボス535a間の結合によって行われてもよい。このとき、第1のファンカバー結合部553と第2の締結ボス531d間の結合、及び第2のファンカバー結合部554と第3の締結ボス535a間の結合は、締結部材によって行われる。
【0462】
締結部材による締結作業を引き続いて、ファンカバー530の後面枠とフィルタケース551の突出支持部556との間の距離が第1の支持面522と第2の支持面524との間の距離より狭くなる程に、ファンカバー530とフィルタケース551間の結合が行われると、ファンカバー530の後面枠が第1の支持面522を圧迫して、突出支持部556が第2の支持面524を圧迫することになる。
【0463】
すなわち、ファンカバー530とフィルタケース551が第1の支持面522と第2の支持面524を介して互いに近接しながら、第1の支持面522と第2の支持面524を前方と後方でそれぞれ圧迫するようになる。これにより、ケース520は、第1の支持面522と第2の支持面524を前方と後方でそれぞれ圧迫して結合するファンカバー530とフィルタケース551との結合を行うようになる。
【0464】
その結果、ファンカバー530とフィルタケース551間の結合が行われると共に、互いに結合したファンカバー530とフィルタケース551との間に、ケース520の前方枠の内側と支持突起520dが挟まれながら、ファンカバー530とフィルタケース551とケース520間の結合が行われるようになる。
【0465】
すなわち、ケース520の内部で第1の支持面522と第2の支持面524を介してファンカバー530とフィルタケース551間の結合が行われるだけで、ファンカバー530とフィルタケース551がケース520と分離されないように互いに結合することができる。言い換えれば、ケース520の内部でファンカバー530とフィルタケース551を結合させるだけで、ファンカバー530とフィルタモジュール550とケース520間の結合が一度に行われるようになるものである。
【0466】
一方、フィルタケース551には、
図17と
図43及び
図44に示したように、枠突起558がさらに設けられてもよい。枠突起558は、フィルタケース551の後面枠で側方向に突き出たフランジ状に形成することができる。
【0467】
本実施形態によれば、フィルタケース551のケース本体部552は、フィルタケース551がケース520の後方からケース520の内部に挿入するとき、支持突起520dと干渉しないほどの幅に形成される。例えば、ケース本体部552の幅は、ケース520の側面部521の内周面で互いに向い合う一対の支持突起520d間の距離と同様であるか、それより狭い幅で決定される。
【0468】
そして、枠突起558は、ケース本体部552の後面枠で側方向に突き出るように形成されるものの、各支持突起520dの突出長さに対応する長さだけ突き出るように形成される。このような枠突起558は、第2の支持面524と向い合って第2の支持面524に並ぶ平面で形成することができる。
【0469】
よって、ファンカバー530とフィルタケース551との結合が行われるときには、ケース520の上面部523側に配置された支持突起520dの第2の支持面524と突出支持部556間の干渉のみならず、ケース520の側面部521側に配置された支持突起520dの第2の支持面524と枠突起558間の干渉も共に行われるようになる。
【0470】
すなわち、ファンカバー530とフィルタケース551の結合が行われるときは、ケース520の上面部523側と両側面部521側の内周面でファンカバー530とフィルタケース551とケース520間の結合が行われる。これは、締結部材による締結が行われるある特定部位だけでのみファンカバー530とフィルタケース551とケース520間の結合が行われるものではなく、ケース520の内周面ほとんどの領域にわたってファンカバー530とケース520間の結合、フィルタケース551とケース520間の結合が行われることを意味する。
【0471】
このように、ファンカバー530とケース520間の結合、フィルタケース551とケース520間の結合がケース520の内周面ほとんどの領域にわたって成行われることによって、ケース520に加えられる衝撃は、ケース520の内周面ほとんどの領域に分散して伝達されてもよい。
【0472】
すなわち、ファンカバー530とケース520間の結合部位、フィルタケース551とケース520間の結合部位がケース520の内周面ほとんどの領域に分散されるため、ケース520に加えられる衝撃がある一部位に集中せずに広く分散されてもよい。
【0473】
これにより、携帯用空気浄化機50に衝撃が加えられても、携帯用空気浄化機50に加えられた衝撃の影響がある一部位に集中せずに広く分散されるようになる。
【0474】
このように、携帯用空気浄化機50に加えられた衝撃の影響のある一部位に集中せずに広く分散されるようにすることで、ケース520へ伝達される衝撃の影響が特定部位に集中することを緩和するようになり、これにより、ケース520と異なる部品間の締結が行われる特定部位が破損するリスクを低くすることができるようになる。
【0475】
すなわち、ケース520へ伝達される衝撃の影響が特定部位に集中することを緩和する構造を採用することで、衝撃によって特定部位が破損しにくい、且つ耐久性の高い携帯用空気浄化機50を提供することができるようになる。
【0476】
また、本実施形態では、ケース520が金属材質、より具体的には、アルミニウム材質で形成されることを例示する。アルミニウム材質で形成されたケース520は、軽くて強度が高いため、軽くて携帯が容易でなければならない携帯用空気浄化機50に適用するのに好適であり、ケース50の内部に収容された多くの部品を保護するのに十分な剛性を有し得る。
【0477】
また、アルミニウム材質で形成されたケース520は、樹脂材質で形成されたケースに比べて、滑らかな外観の表面と光沢を有する等、携帯用空気浄化機50の外観の品質向上にも寄与することができる。
【0478】
このようなケース520に樹脂材質で形成されたファンカバー530及びフィルタケース551のような部品を結合させるために、締結部材を用いる方法が一般的に利用される。すなわち、ファンカバー530及びフィルタケース551のような部品とケース520を締結部材で貫通する方法によりファンカバー530と異なる部品間の締結作業が行われることである。
【0479】
このように、締結部材を用いた締結作業を行うためには、ケース520に締結孔を形成しれなければならない。しかし、強度の高いアルミニウム材質で形成されたケース520の特性上、ケース520に締結孔を形成する作業は、多くの費用と時間を要する難しい作業である。すなわち、ケース520に締結孔を形成するためには多くの費用と時間がかかり、その作業難易度も非常に高い。
【0480】
また、上記のように、ケース520に締結部材が締結される構造では、ケース520の外部へ締結孔又は締結部材が露出するしかなくなる。かかる構造では、ケース520の滑らかな外観の表面が損傷し、これにより、携帯用空気浄化機50の外観の品質も低下するしかなくなる。
【0481】
かかる点を考慮して、本実施形態では、ケース520に締結部材が締結される必要なく、第1の支持面522と第2の支持面524を介してファンカバー530とフィルタケース551間の結合が行われるだけで、ファンカバー530とフィルタケース551がケース520と分離されないように互いに結合することのできる結合構造が提供される。すなわち、ケース520の内部でファンカバー530とフィルタケース551を結合させるだけで、ファンカバー530とフィルタモジュール550を締結部材でケース520に結合させる必要なく、ファンカバー530とフィルタモジュール550とケース520間の結合が一度に行われるようになる。
【0482】
これにより、ケース520と各部品間の締結作業に要する時間と費用を節減し、且つ滑らかな高い外観の品質を保持し得る携帯用空気浄化機50を提供することができるようになる。
【0483】
一方、ケース520の後方では、後面カバー580の上部は、後面パネル570に固定し、後面カバー580の下部は、ケース520に固定する後面カバー580の固定構造を形成することができる。
【0484】
これにより、後面カバー580がケース520の後方に安定して固定し、後面パネル570と後面カバー580が互いに固定状態を支持する後面パネル570と後面カバー580の固定構造を提供することができるようになる。
【0485】
後面カバー580と後面パネル570間の結合は、後面カバー580の上部に設けられた後面パネル結合部586と、後面パネル570の下部に設けられた後面カバー結合部577間の結合によって行うことができる。そして、後面カバー580とケース520間の結合は、後面カバー580の下部に設けられたケース結合部587と、ケース520の後方下部に設けられた後面カバー結合溝520c間の結合によって行うことができる。
【0486】
また、
図17及び
図45を参照すれば、ケース520と後面カバー580との間には、後面カバー580の前方への位置変化を規制するための構造物が設けられる。
【0487】
これによれば、ケース520の第2領域(B)の内部、又は第1領域(A)と第2領域(B)間の境界及びその近くの領域に支持突起520dが配置される。このとき、支持突起520dは、ケース520の側面部521の内周面に配置される。
【0488】
このように配置された支持突起520dの後方端部に形成される第2の支持面524は、後面カバー580の前面枠と向い合う平面で形成することができる。このような第2の支持面524に後面カバー580の前面枠が干渉すれば、後面カバー580の前方への位置変化が規制される。
【0489】
後面カバー580の下部は、ケース結合部587と後面カバー結合溝520c間の結合によって固定する。そして、このような結合により、後面カバー580の下部の前後方向の位置が規制される。
【0490】
これに比べて、後面カバー580の上部では、後面パネル結合部586と後面カバー結合部577間の結合によって、後面カバー580と後面パネル570間の結合だけ行われ、後面カバー580とケース520間の結合は行われない。
【0491】
本実施形態では、第2の支持面524と後面カバー580の前面枠間の干渉によって、後面カバー580の上部の前方への位置変化が規制されるようにする構造が提供される。
【0492】
これにより、後面カバー580をケース520に設置するとき、後面カバー580の下部のみならず、後面カバー580の上部においても後面カバー580の前後方向の位置規制が行われるようになる。
【0493】
これにより、後面カバー580の設置位置が後面カバー580の下部と上部で共に案内された状態で、後面カバー580の設置作業が行わなるようになるため、後面カバー580の設置作業が容易に且つ早く行われるだけでなく、ケース520に設置された後面カバー580がケース520の定位置に安定して固定し得るようになる。
【0494】
[ファンカバーの詳細構成]
図46は、本発明の第2実施形態による携帯用空気浄化機のファンカバー及び送風ファンを分離して示した正面図であり、
図47は、
ファンカバーと、送風ファンを示した拡大図で、
図48は、
ファンカバーと、送風ファンを示した側断面図である。
【0495】
図15及び
図46を参照すれば、ファンカバー530には空気吐出部532、533が設けられる。空気吐出部532、533は、上部カバー部531の一部が貫通又は切開されることによって形成される。このような空気吐出部532、533は、ケース520の前方とファンアセンブリ540、545の送風ファン541、546との間を連結する通路をファンカバー530上に形成する。
【0496】
そして、この空気吐出部532、533の後方にはファンアセンブリ540、545が配置され、それぞれのファンアセンブリ540、545には送風ファン541、546がそれぞれ備えられる。送風ファン541、546は、空気の流動を発生させるように設けられる。一例として、送風ファン541、546は、軸流ファンを含めてなされてもよい。後面パネル570を通じてケース520の内部に吸入した空気は、送風ファン541、546の軸方向に吸入した後、送風ファン541、546の軸方向に吐出されてもよい。
【0497】
本実施形態のファンカバー530は、遮蔽板530a及びガイドベーン534をさらに含んでいてもよい。遮蔽板530a及びガイドベーン534は、空気吐出部532、533の形成した領域に配置される。本実施形態では、上部空気吐出部532と下部空気吐出部533両方ともに遮蔽板530a及びガイドベーン534が配置されることを例示する。
【0498】
上部空気吐出部532に配置される遮蔽板530a及びガイドベーン534と、下部空気吐出部533に配置される遮蔽板530a及びガイドベーン534は、その構成と機能が同様に設けられてもよい。よって、以下では、上部空気吐出部532に配置される遮蔽板530a及びガイドベーン534についてのみ代表的に説明する。
【0499】
図15と
図46~
図48を参照すれば、送風ファン541は、ハブ542とファンブレード544を含めてなされてもよい。
【0500】
ハブ542は、送風ファン541の回転中心になる回転軸に結合する部分である。回転軸は、送風ファン541に回転力を付与するファンモータによって回転される。ハブ542は、このような回転軸に結合して、回転軸を中心に回転することができる。このようなハブ542は、ファンブレード544を回転軸に連結させるための構造物として設けられる。
【0501】
ファンブレード544は、ハブ542の半径方向周、すなわち、ハブ542の外周面に連結される。このようなファンブレード544は、回転軸を中心にハブ542とともに回転されてもよい。ハブ542の外周面には、送風ファン541の回転方向に沿って複数個のファンブレード544が配置される。
【0502】
ファンブレード544は、ハブ542とともに回転され、このように回転されるファンブレード544らによって送風ファン541の後方の空気が送風ファン541に吸入した後、送風ファン541の前方に吐出される空気の流れを誘導することができる。
【0503】
このとき、ファンブレード544が回転する領域の前方が送風面(Sw)を成して、送風ファン541の風量は、この送風面(Sw)を通す風の速度に比例して増加するか減少し得る。
【0504】
前記送風ファン541の吐出側、言い換えれば、送風面(Sw)の前方には遮蔽板530a及びガイドベーン534が配置される。
【0505】
遮蔽板530aは、送風ファン541の吐出側に配置される。本実施形態において、遮蔽板530aは、空気吐出部532上に配置されるものの、空気吐出部532の中央部分に配置されることを例示する。このような遮蔽板530aは、ハブ542の前方に配置されてハブ542を遮る役割を行う。
【0506】
ガイドベーン534は、送風ファン541の吐出側に配置される。本実施形態において、ガイドベーン534は、空気吐出部532上に配置されるものの、空気吐出部532を側方向の外側で囲むファンカバー530の内周面と遮蔽板530aとの間に配置されることを例示する。このようなガイドベーン534は、回転軸を中心に放射状に延びる。
【0507】
前記ガイドベーン534は、空気吐出部532の中央部分に配置される遮蔽板530aをファンカバー530に支持させる連結構造物の役割を行うことができる。
【0508】
送風ファン541のハブ542部分を遮るために遮蔽板530aが必要であるが、送風ファン541から吐出される空気の通路を確保するためには、遮蔽板530aが空気吐出部532を全部遮ってはならない。このために遮蔽板530aは、空気吐出部532の一部分のみを遮るように空気吐出部532より小さなサイズに設けられ、ファンカバー530の内周面と遮蔽板530aとの間は、ガイドベーン534によって連結される。
【0509】
また、ガイドベーン534は、ハブ542を支持する役割のほか、送風ファン541から吐出される空気の吐出方向を案内する役割も共に行うことができる。このようなガイドベーン534は、送風面(Sw)の前方に配置され、回転軸を中心に放射状に連結される。
【0510】
本実施形態によれば、ガイドベーン534は、第1のガイド面534aと第2のガイド面534bを含めてなされてもよい。
【0511】
第1のガイド面534aは、送風ファン541に隣接して配置される。第1のガイド面534aは、ファンブレード544と向い合う平面状に形成されるものの、ファンブレード544を斜めに向い合う平面状に形成される。言い換えれば、第1のガイド面534aは、送風面(Sw)を傾いて向い合う平面状に形成される。
【0512】
第2のガイド面534bは、第1のガイド面534aより送風ファン541から遠く配置される。第2のガイド面534bは、第1方向(D1)に並ぶ平面状に形成することができる。ここで第1方向(D1)は、回転軸の延長方向、すなわち、前後方向であると定義する。
【0513】
ガイドベーン534は、第1のガイド面534aと第2のガイド面534bとが連結された形態に提供される。すなわち、ガイドベーン534は、送風面(Sw)と所定の各を成し、傾いた平面で形成された第1のガイド面534aと第1方向(D1)に平行な平面で形成された第1のガイド面534aが連結された形態に提供される。
【0514】
本実施形態では、送風ファン541が小型軸流ファン(Axial-flow fan)を含めてなされることを例示する。携帯性を向上させるためにコンパクトな大きさを有する携帯用空気浄化機50の特性上、送風ファン541のサイズを増やすには限界がある。よって、本実施形態の携帯用空気浄化機50には、小型軸流ファンが送風ファン541として適用される。
【0515】
しかし、軸流ファンのサイズが小さくなるほど、軸流ファンの送風性能は、それだけ低くなるのが一般的である。小型且つ高い送風性能を提供する高価の軸流ファンを送風ファン541として適用する方法もあるが、この場合、携帯用空気浄化機50の製造費用が必要以上に増加するようになる。
【0516】
高価、高性能の軸流ファンを用いることなく、携帯用空気浄化機50の送風性能を向上させる方法として、携帯用空気浄化機50の送風方向を集中させる方法がある。すなわち、携帯用空気浄化機50の送風方向を前方側に集中させることである。
【0517】
軸流ファンは、空気の流れ方向が送風機の回転軸に平行なファンであって、後方から空気を吸入して前方に空気を吐出する。このとき、軸流ファンの前方に吐出される空気のほとんどは、軸流ファンの半径方向の外側に傾いた方向に吐出される。すなわち、軸流ファンを介して吐出される空気のほとんどは、携帯用空気浄化機50の前方に直進せずに、携帯用空気浄化機50の側方へ広く広がる様相を示す。
【0518】
これは、軸流ファンの回転によって発生する力、すなわち、軸流ファンの回転方向に発生する力が軸流ファンの空気の吐出に関与するからである。すなわち、軸流ファンから吐出される空気には、軸流ファンが空気を前方へ押し出す力のほか、軸流ファンの回転方向に発生する力も共に作用される。
【0519】
これにより、軸流ファンを通じて吐出される空気のほとんどは、携帯用空気浄化機50の前方に直進せずに、携帯用空気浄化機50の側方に広く広がる様相を示す。このように、軸流ファンを通じて吐出される空気のほとんどが携帯用空気浄化機50の側方へ広く広がるようになると、携帯用空気浄化機50から吐出される浄化空気の前方吐出範囲は、減少するしかない。
【0520】
よって、携帯用空気浄化機50から吐出される浄化空気の前方吐出範囲を増加するためには、軸流ファンを通じて吐出される空気の進行方向を前方に誘導することが好ましい。すなわち、携帯用空気浄化機50から吐出される浄化空気の側方向の吐出幅が多少狭くなっても、軸流ファンを通じて吐出される空気の進行方向を前方に集中させることが浄化空気の前方の吐出範囲を増加させるのに有利である。
【0521】
使用者が携帯して使用する携帯用空気浄化機50の特性上、浄化空気の側方向の吐出幅が多少狭くなることによる影響より、浄化空気の前方吐出範囲を増加させることで得られる効果の影響がさらに大きいと言える。よって、軸流ファンを通じて吐出される空気の進行方向を前方に集中させることのできる構造物の設計が求められる。
【0522】
本実施形態によれば、送風ファン541を通じて吐出される空気の進行方向を前方に集中させることのできる構造物としてガイドベーン534が提供される。そして、このガイドベーン534は、ファンカバー530に設けられる。
【0523】
ガイドベーン534のような構造物がファンアセンブリ540、545自体に適用されるためには、送風ファン541を囲んでいるファンブラケット543、548等を含むファンアセンブリ540、545全体を再度設計しなければならない。
【0524】
通常、ファンアセンブリ540、545は、携帯用空気浄化機50のみのために製造されるものではなく、汎用に製作されたことが使用される。携帯用空気浄化機50のみのためのファンアセンブリを別途設計するよりは、汎用に製作されたファンアセンブリを使用することが部品管理や費用面でさらに有利であるからである。
【0525】
これに比べて、ファンカバー530は、本実施形態の携帯用空気浄化機50に適用されるために別途設計されるものである。よって、ファンカバー530の設計過程で、ファンカバー530にガイドベーン534が適用されるようにすれば良く、このため多くの費用や時間が加えられるものではない。
【0526】
また、ファンカバー530には送風ファン541のハブ542部分を遮るための遮蔽板530aをファンカバー530に連結させるための構造物が必要である。かかる点を考慮して、本実施形態では、空気吐出部532の中央部分に配置される遮蔽板530aをファンカバー530に支持させるガイドベーン534に、送風ファン541から吐出される空気の吐出方向を案内するための形状設計が適用される。
【0527】
これによれば、ガイドベーン534には第1のガイド面534a及び第2のガイド面534bが形成され、送風ファン541から吐出される空気は、第1のガイド面534a及び第2のガイド面534bが配置された領域を通して、携帯用空気浄化機50の前方に吐出される。
【0528】
[ガイドベーンの構成]
図49は、送風面を介して吐出される空気の速度成分を示す速度三角形を示した図面である。
【0529】
以下では、
図15と
図47~
図49を参照して、第1のガイド面534aと第2のガイド面534bの形状をより具体的に説明する。
【0530】
図15と
図47~
図49を参照すれば、第1のガイド面534aは、送風面(Sw)と所定の角(a)を成す平面で形成される。そして、第2のガイド面534bは、第1方向(D1)に平行な平面で形成される。このとき、第1のガイド面534aが送風面(Sw)と成す角(a)は、次の関係を満す。
【0531】
a=tan-1(va/vr)
【0532】
ここで、aは、第1のガイド面534aが送風面(Sw)と成す角であり、vaは、送風面(Sw)を介して吐出される空気の速度ベクトルのうち、第1方向(D1)への速度ベクトル(以下、「第1方向の速度ベクトル」と言う)であり、vrは、送風面(Sw)を通す空気の速度ベクトルのうち、送風ファン541の半径方向(D2、以下、「第2方向」という)速度ベクトル(以下、「第2方向の速度ベクトル」と言う)である。
【0533】
そして、 vaとvrは、次のような数式によって把握することができる。
【0534】
r=(ro+ri)/2
A=π(ro
2-ri
2)
va=Q/A
vr=ω*r
【0535】
ここで、rは、回転軸からファンブレード544の中心までの距離であり、r1は、ハブ542の半径で、roは、送風ファン541の半径で、Aは、送風面(Sw)の面積で、Qは、送風ファン541の風量で、ωは、送風ファンの角速度である。
【0536】
これによれば、送風ファン541の規格事項から把握することのできるハブ542の半径、ファンブレード544の長さ、送風ファン541の回転速度に対する情報を利用して、第1方向の速度ベクトル(va)と第2方向の速度ベクトル(vr)が分かる。
【0537】
そして、このように把握した第1方向の速度ベクトル(va)と第2方向の速度ベクトル(vr)に対する情報を利用して、送風面(Sw)を介して吐出される空気の速度ベクトル(v)と送風面(Sw)との夾角が分かる。
【0538】
送風ファン541から吐出される空気は、先ず、第1のガイド面534aが配置された領域を通した後、第2のガイド面534bが配置された領域を通すことうになる。第2のガイド面534bは、第1方向(D1)に並ぶ平面状に形成され、第1のガイド面534aが配置された領域を通した空気は、第2のガイド面534bによってその流動方向が案内される。
【0539】
これによれば、第1方向(D1)に並ぶ平面を形成する第2のガイド面534bに沿って空気が流動する過程で、第2のガイド面534bに沿って流動する空気の第1方向の速度ベクトル(va)が第2のガイド面534bの影響を受けて増加する。第1方向の速度ベクトル(va)と第2方向の速度ベクトル(vr)の合計、すなわち、送風面(Sw)を介して吐出される空気の速度ベクトル(v)は、変わらないため、第1方向の速度ベクトル(va)が増加しただけ第2方向の速度ベクトル(vr)は、減少する。
【0540】
このように、第1方向の速度ベクトル(va)が増加し、第2方向の速度ベクトル(vr)が減少するということは、送風面(Sw)を介して吐出される空気の速度ベクトル(v)の方向が第1方向(D1)にさらに近い方向に変化することを意味する。
【0541】
すなわち、第2のガイド面534bは、送風ファン541から吐出される空気の第1方向の速度ベクトル(va)を増加させ、第2方向の速度ベクトル(vr)は、減少させることで、送風ファン541から吐出される空気の吐出方向を第1方向(D1)に変化させ、これにより、携帯用空気浄化機50から吐出される浄化空気の進行方向を前方に集中させる作用を行うようになる。
【0542】
これにより、ガイドベーン534が配置された領域を通す空気は、第1方向の速度ベクトル(va)が増加し、第2方向の速度ベクトル(vr)が減少して、新しい形態に変化した速度ベクトル(Vx)を有するようになる。このような速度ベクトル(Vx)を有して吐出される空気は、ガイドベーン534が配置された領域を通す前より、さらに前方に集中した進行方向に吐出されてもよい。これにより、携帯用空気浄化機50は、空気の吐出方向を前方に集中させて、浄化空気をより遠い位置まで到達させることができるようになる。
【0543】
もし上記のような空気の流動方向の変化が急激に行われると、空気がガイドベーン534を通す過程で、乱流(Turbulence)が発生するリスクが高くなるようになる。
【0544】
かかる点を考慮して、本実施形態では、第2のガイド面534bと送風ファン541との間に第1のガイド面534aが配置され、第2のガイド面534bへの空気の進入が第1のガイド面534aによって案内される。
【0545】
送風ファン541から吐出される空気が乱流を起こさないで、第2のガイド面534bを通らせるために第1のガイド面534aは、送風ファン541から吐出される空気の吐出方向に並ぶ方向の平面を形成するのが好ましい。
【0546】
このためには、送風ファン541から吐出される空気の吐出方向を把握することが必要である。送風ファン541から吐出される空気の吐出方向は、送風ファン541から吐出される空気が送風面(Sw)を通す方向と送風面(Sw)とが成す夾角(a)に表現されてもよい。
【0547】
前記夾角(a)は、上記で算出された第1方向の速度ベクトル(va)と第2方向の速度ベクトル(vr)を利用して把握することができる。すなわち、
【0548】
a=tan-1(va/vr)
という関係を利用して前記夾角(a)を算出することができる。
【0549】
そして、第1方向の速度ベクトル(va)と第2方向の速度ベクトル(vr)は、送風ファン541の規格事項から把握することのできるハブ542の半径、ファンブレード544の長さ、送風ファン541の回転速度に対する情報から算出することができる。
【0550】
上記のように把握された夾角(a)を介して、第1のガイド面534aが送風面(Sw)と成す角(a)を決定することができる。すなわち、第1のガイド面534aは、上記のように把握された夾角(a)に対する情報に基づいて、送風ファン541から吐出される空気の吐出方向に並ぶ方向の平面を形成するように設けられてもよい。
【0551】
本実施形態では、第1のガイド面534aの長さと第2のガイド面534bの長さが同様であることを例示する。送風ファン541から吐出される空気が乱流を起こさないで、第2のガイド面534bを通るようにするために、第1のガイド面534aを十分な長さに形成しなければならない。よって、本実施形態では、第1のガイド面534aの長さが、少なくても第2のガイド面534bと同様な長さになるようにガイドベーン534の形状が決定される。
【0552】
第2のガイド面534bの長さが長くなるほど、第1方向の速度ベクトル(va)がさらに増加し得ることを期待することができ、これにより、第1のガイド面534aの長さも共に増加しなければならない。しかし、携帯用空気浄化機50の特性上、ガイドベーン534の長さを増やすには限界がある。よって、第2のガイド面534bの長さは、ファンカバー530が占める長さ範囲内で最大限に長く決定され、第1のガイド面534aの長さもこれと同様に決定することができる。
【0553】
また、乱流の発生を回避するために、互いに傾いて連結された第1のガイド面534aと第2のガイド面534bとの間、そして、第1のガイド面534aの端部と第2のガイド面534bの端部とは、曲面状に形成される。
【0554】
一方、ファンカバー530には、送風ファン541の回転方向に沿って複数個のガイドベーン534が所定間隔離隔して配置される。好ましくは、ファンカバー530には、複数個のガイドベーン534が同じ間隔で離隔して配置されてもよい。
【0555】
このように配置されたガイドベーン534は、遮蔽板530aを複数の地点で安定して支持することができるだけでなく、送風ファン541から吐出される空気の吐出方向を複数の地点で効果的に案内することができる。
【0556】
好ましくは、前記ガイドベーン534の個数は、ファンブレード544の個数より多く設定される。例えば、ファンブレード544の個数が9個であれば、ガイドベーン534の個数は、11個に設定される。これにより、送風ファン541によって空気の吐出がなされる地点より、ガイドベーン534によって空気の吐出方向の案内が行われる地点が多くなるため、空気吐出方向の案内作用がさらに効果的に行われるようになる。
【0557】
また、本実施形態のファンカバー530は、合成樹脂射出物の材質で形成することができる。ファンカバー530は、高い強度を求める構造物ではないため、製造が容易であり、値段が安い合成樹脂射出物の材質で形成されても十分である。このようなファンカバー530は、上部カバー部531と下部カバー部535と遮蔽板530aとガイドベーン534が一体に射出された合成樹脂射出物に形成することができる。
【0558】
ガイドベーン534の厚み(t)が薄いほど、空気がファンカバー530を通すことのできる通路が広くなるため、ガイドベーン534の厚み(t)は、薄いほど良い。しかし、ガイドベーン534の厚み(t)が薄すぎると、ガイドベーン534の強度が弱くて射出が難しくなる。かかる点を考慮して、ガイドベーン534の厚み(t)は、1mmに設定されるのが好ましい。
【0559】
[ガイドベーンの作用、効果]
図50は、ガイドベーンが適用されていない空気浄化機の流動を解釈した結果を示す図面であり、
図51は、本発明の第2実施形態による携帯用空気浄化機の流動を解釈した結果を示す図面である。また、
図52は、ガイドベーンが適用されていない空気浄化機と、本発明の第2実施形態による空気浄化機の風量を測定した結果を示すグラフであり、
図53は、ガイドベーンが作用されていない空気浄化機と、本発明の第2実施形態による空気浄化機の風量を測定した結果を示す表である。
【0560】
図50と
図52は、ファンカバーにガイドベーンが適用されていない携帯用空気浄化機を利用した実験結果を示すものである。そして、
図51と
図53は、本発明の第2実施形態による携帯用空気浄化機、すなわち、ファンカバーにガイドベーンが適用された携帯用空気浄化機を利用した実験結果を示すものである。
【0561】
このとき、送風ファン541の半径(r
o)は29mm、ハブの半径(r
i)は16mm、ガイドベーン534の長さ(L)は5mmである。
図50及び
図51では、送風ファン541の回転速度が4500RPMである条件で実験を行っており、
図47及び
図53では、送風ファン541の回転速度が4500RPM~4900RPMである条件で実験が行われた。そして、ファンカバーにガイドベーンが適用されたか否かを除いた他の実験条件は、同様である。
【0562】
以下では、
図15及び
図47~
図53を参照して、本実施形態によるガイドベーンの作用、効果について説明する。
【0563】
実験の結果、従来の空気浄化機から吐出される浄化空気の前方吐出距離は、約60mmに過ぎなかったが(
図50参照)、本実施形態の携帯用空気浄化機50から吐出される浄化空気の前方吐出距離は、約150mmに至るものと確認された(
図51参照)。
【0564】
すなわち、本実施形態の携帯用空気浄化機50が従来の空気浄化機より約2.5倍程さらに遠く浄化空気を前方に吐出し得ることが確認された。このような結果は、送風ファン541から吐出される空気の第1方向の速度ベクトル(va)がガイドベーン534によって増加し、これにより、携帯用空気浄化機50から吐出される浄化空気の直進性が向上することによるものである。これにより、ガイドベーン534が携帯用空気浄化機50の浄化空気の吐出性能の向上に相当影響を及ぼしたことが分かる。
【0565】
また、
図52及び
図53を参照して、従来の空気浄化機の風量と本実施形態の携帯用空気浄化機の風量測定結果を検討すれば、送風ファンの回転速度が4500RPMであるとき、従来の空気浄化機の風量(O)は、12.2CMHと測定されており、本実施形態の携帯用空気浄化機の風量(N)は、13.5CMHと測定された。すなわち、本実施形態の携帯用空気浄化機の風量(N)が従来の空気浄化機の風量(O)より約10%程さらに高く測定された。
【0566】
また、送風ファンの回転速度が4900RPMであるとき、従来の空気浄化機の風量(O)は、13.8CMHと測定されており、本実施形態の携帯用空気浄化機の風量(N)は、16.1CMHと測定された。すなわち、本実施形態の携帯用空気浄化機の風量(N)が従来の空気浄化機の風量(O)より約16%程さらに高く測定された。
【0567】
上記実験の結果によれば、全条件で本実施形態の携帯用空気浄化機の風量(N)が従来の空気浄化機の風量(O)よりさらに高く測定された。かかる結果は、本実施形態の携帯用空気浄化機の浄化空気の吐出性能が従来の空気浄化機の浄化空気の吐出性能よりさらに優れることを示す。
【0568】
また、送風ファンの回転速度が増加するほど、従来の空気浄化機の風量(N)と本実施形態の携帯用空気浄化機の風量(N)がいずれも増加したが、本実施形態の携帯用空気浄化機の風量(N)の増加幅がさらに大きいことが分かる。
【0569】
このような結果は、送風ファンの回転速度が早くなるにつれて、ガイドベーンを通す空気の風量が増加するほど、ガイドベーンが携帯用空気浄化機の浄化空気の吐出性能の向上にさらに役に立てることを示す。
【0570】
上記のように、ガイドベーンを備える本実施形態の携帯用空気浄化機は、ガイドベーンを利用して前方に吐出される浄化空気の直進性を向上させることで、携帯用空気浄化機で浄化した空気が使用者の顔に到逹する量が増加し得るようにし、これにより、さらに向上した空気浄化性能を提供することができる。
【0571】
また、高価、高性能のファンではない、安い汎用のファンでさらに向上した空気吐出性能を提供することができるため、安い費用で高性能の携帯用空気浄化機を提供することができるようになる。
【0572】
また、本実施形態の携帯用空気浄化機は、ファンカバーの設計過程で、ファンカバーにガイドベーンが共に適用されるようにすることで、向上した空気浄化性能を提供し、且つ設計及び製造に要する費用の増加を抑えることができる。
【0573】
<本発明の第3実施形態による携帯用空気浄化機>
[携帯用空気浄化機の構成]
図54は、本発明の第3実施形態による携帯用空気浄化機と連結される装置の一例を示す図面であり、
図55は、本発明の第3実施形態による携帯用空気浄化機の構成を示す構成図である。
【0574】
図54を参照すれば、本発明の第3実施形態による携帯用空気浄化機60は、本発明の第1実施形態による携帯用空気浄化機10(
図1参照)と、本発明の第2実施形態による携帯用空気浄化機50(
図14参照)のうちいずれか構成を含む形態に提供することができる。
【0575】
本発明の第3実施形態による携帯用空気浄化機60は、センサ装置30又は移動端末機40等の装置と通信を行うことができる。通信を行うことによって、携帯用空気浄化機60は、センサ装置30及び移動端末機40と各種情報やデータ、命令等を送受信することができる。
【0576】
図54及び
図55を参照すれば、センサ装置30は、携帯用空気浄化機60の周辺又は携帯用空気浄化機60が配置された室内空間の空気質を感知する様々なセンサを含んでいてもよい。例えば、センサは、ホコリセンサ、ガスセンサ等を含んでいてもよい。センサモジュール600は、センサを利用して空気質を感知し、感知データを携帯用空気浄化機60又は移動端末機40に伝送することができる。
【0577】
携帯用空気浄化機60は、センサモジュール600から受信される感知データに基づいて、空気質が低下することを判断し、この場合、自動でオンされて空気浄化機能を行うことができる。その後、携帯用空気浄化機60は、センサモジュール600から受信される感知データに基づいて、空気質が向上することを判断し、自動でオフされて、空気浄化機能を中止することができる。
【0578】
本明細書において、携帯用空気浄化機60のオン/オフは、空気浄化動作のオン/オフを意味し、通信動作は、携帯用空気浄化機60のオン/オフと関わらずに行うことができる。
【0579】
移動端末機40の使用者は、センサモジュール600から受信される感知データに基づいて空気質を確認し、確認された空気質に基づいて、携帯用空気浄化機60をオン又はオフさせることができる。
【0580】
実施形態に従って、携帯用空気浄化機60は、携帯用空気浄化機60の動作及び状態に対する各種情報を移動端末機40に提供することができる。例えば、携帯用空気浄化機60は、送風ファンの風量や駆動時間、フィルタモジュール550の状態、バッテリー560の残量等の各種情報を移動端末機40に提供することができる。
【0581】
移動端末機40は、使用者の入力等によって携帯用空気浄化機60のオン/オフを遠隔に制御するための制御命令を携帯用空気浄化機60に伝送することができる。
【0582】
すなわち、携帯用空気浄化機60は、センサモジュール600又は移動端末機40との通信によって、各種情報や命令等を送受信することができる。
【0583】
携帯用空気浄化機60は、ワンルーム、事務室、車内、及び区画した室内空間で使用することができる。特に、携帯用空気浄化機60は、大型空気浄化機に比べて、浄化能力が相対的に少ないことがあるため、これにより、一定面積未満の室内空間で使用されるのが好ましい。
【0584】
一実施形態として、携帯用空気浄化機は、車内に位置されてもよい。携帯用空気浄化機60は、車内の構造物上に上げられてもよい。携帯用空気浄化機60は、約六面体状に形成されるため、比較的に平たい面に立てられるか又は横にされる形態に配置することができる。すなわち、携帯用空気浄化機60の姿勢又は設置位置に制約がないため、携帯用空気浄化機60は、多様な姿勢に置かれて使用することができる。
【0585】
ただし、携帯用空気浄化機60が運転者の手が届かない位置に置かれる場合も存在し得る。このとき、同乗者が乗らない状況では、運転者は、携帯用空気浄化機60を円滑に操作できないことがある。また、運転者が車の走行中に携帯用空気浄化機60にオンさせるように操作することは、面倒であり事故リスクが増加し得る。
【0586】
よって、本発明の実施形態による携帯用空気浄化機60は、車の搭乗状態を感知して自動で動作することで、上述した面倒及び事故リスクを予防することができる。搭乗状態は、車の始動がオンとなった状態、すなわち、始動のオン後、停車中又は走行中を意味し得る。すなわち、搭乗状態は、車内に運転者又は同乗者が乗った状態に該当するため、携帯用空気浄化機60が動作しなければならない状態であってもよい。
【0587】
本実施形態による携帯用空気浄化機60は、無線通信部650、センサモジュール600、出力部660、メモリ部670及び制御部680を含んでいてもよい。
【0588】
無線通信部650、センサモジュール600、メモリ部670及び制御部680のうち少なくとも一つは、本発明の第1実施形態によるメインPCB190(
図3参照)又は本発明の第2実施形態によるメインPCB595(
図15参照)に含まれていてもよい。また、無線通信部650、メモリ部670及び制御部680は、少なくとも一部が一つの統合チップ(chip)状に具現されるか、それぞれ別途のチップ又は回路等に具現することができる。
【0589】
無線通信部650は、携帯用空気浄化機60とセンサモジュール600、又は携帯用空気浄化機60と移動端末機40との間の無線通信を可能にする通信モジュールを含んでいてもよい。例えば、無線通信部650は、近距離通信モジュール651、移動通信モジュール653及び位置情報モジュール655を含んでいてもよい。
【0590】
近距離通信モジュール651は、センサモジュール600又は移動端末機40との通信を行うことができる。例えば、近距離通信モジュール651は、低電力無線通信方式(例えば、BLE(Bluetooth(登録商標) low energy))を支援する通信モジュールを含み、通信機能を行う時に消耗する電力を最小限にすることができる。その他も、近距離通信モジュール651は、ブルーツース通信モジュール、NFC通信モジュール等、多様な近距離通信方式を支援するモジュールを含んでいてもよい。
【0591】
移動通信モジュール653は、移動端末機40又はサーバー(未図示)等との通信を行うことができる。例えば、移動通信モジュール653は、LTE(long term evolution)、ワイパイ等の無線通信方式を支援するモジュールを含んでいてもよい。
【0592】
位置情報モジュール655は、携帯用空気浄化機60の位置情報を獲得するためのものであって、GPS(global positioning system)のような多様な衛星航法システムに従って位置情報を獲得するモジュールを含んでいてもよい。他の例として、制御部680は、位置情報モジュール655のみならず、移動通信モジュール653を利用して携帯用空気浄化機60の位置情報を獲得することもできる。
【0593】
センサモジュール600は、携帯用空気浄化機60が配置された空間(例えば、運送手段(vehicle)の内部)の状態変化を感知するための少なくても一つのセンサを含んでいてもよい。例えば、センサモジュール600は、ホコリセンサ610と震動センサ620及び加速度センサ630を含んでいてもよい。他の例として、震動センサ620は、加速度センサとしても具現可能であるところ、震動センサ620と加速度センサ630は、別途分離されたセンサではない、一つのセンサに該当し得る。
【0594】
震動センサ620は、運送手段の始動中又は走行中に携帯用空気浄化機60へ伝達する震動を感知する。そして、加速度センサ630は、運送手段の走行によって変化する加速度を感知することができる。センサモジュール600は、震動センサ620及び/又は加速度センサ630から獲得される感知データを制御部680に伝送することができる。感知データは、震動データ及び/又は加速度データを含んでいてもよい。
【0595】
他の例として、センサモジュール600は、携帯用空気浄化機60ではないセンサ装置30に備えることもできる。この場合、携帯用空気浄化機60は、感知データを無線通信部650を介して受信することができる。
【0596】
出力部660は、携帯用空気浄化機60の動作に係る情報や知らせ等を出力することができる。例えば、出力部660は、情報や知らせを視覚的形態に出力する光源やディスプレイに具現されるか、情報や知らせを音声形態に出力するスピーカー等に具現することができる。
【0597】
メモリ部670は、携帯用空気浄化機60を動作するための各種情報やアルゴリズム等のデータを貯蔵することができる。特に、メモリ部670は、センサモジュール600から獲得された感知データから運送手段の状態を感知するための比較データ(以下、学習データと言う。)を貯蔵することができる。
【0598】
前記学習データは、搭乗状態を感知するための搭乗データを含んでいてもよい。搭乗データは、運送手段の始動がオンされて、停車中であるときの震動パターン又は加速度パターン、及び運送手段が走行中であるときの震動パターン又は加速度パターンを含んでいてもよい。
【0599】
前記学習データは、製品の出庫時、既に貯蔵された形態に提供されるか、移動端末機40やサーバーから受信して貯蔵されてもよい。また、学習データは、移動端末機40やサーバー等によって定期的又は非定期的にアップデートされてもよい。学習データに対する詳細な説明は、後述する。
【0600】
制御部680は、携帯用空気浄化機60の全般的な動作を制御する少なくとも一つのコントローラを含んでいてもよい。
【0601】
制御部680は、センサモジュール600から獲得された感知データを利用して搭乗状態の有無を感知することができる。搭乗状態は、車等のような運送手段の始動がオンされた状態で停車中であるか走行中である状態を意味し得る。すなわち、搭乗状態は、運送手段内に運転者や同乗者、乗客等、人が存在する状態に該当し得る。
【0602】
例えば、携帯用空気浄化機60が車内に備えられている場合、搭乗状態は、車に運転者等が乗って始動した状態に該当し得る。又は、使用者が携帯用空気浄化機60を携帯する場合、搭乗状態は、使用者がバスや電車等の運送手段に乗った状態を含んでいてもよい。
【0603】
制御部680は、搭乗状態が感知される場合、ファンモータ132を駆動して空気浄化動作を自動で行うことができる。このとき、感知動作は、制御部680に含まれた少なくとも一つのコントローラのうち、低電力駆動コントローラによって行われる。よって、感知動作が周期的又は連続的に行われても、感知動作によって消耗する電力を最小限にすることができる。制御部680が搭乗状態を感知する動作については追ってより詳説する。
【0604】
一方、制御部680は、空気浄化動作のために送風ファン、より具体的には、送風ファンを回転させるファンモータ132の駆動を制御することができる。ファンモータ132は、駆動時に送風ファンに回転力を付与し、送風ファンの回転によって空気が流動し得る。
【0605】
特に、ファンモータ132が周波数調節が可能なBLDCモータ等に具現される場合、制御部680は、風量調節ボタン185の操作や移動端末機40との通信を介して獲得される風量調節の要請、又はセンサモジュール600から受信される感知の結果に基づいて、ファンモータ132の回転速度を調節することによって風量を調節することができる。このとき、ファンモータ132の制御動作は、制御部680に含まれたコントローラのうち低電力駆動コントローラと異なるコントローラによって行うことができる。
【0606】
[携帯用空気浄化機の動作制御]
図56は、
図54に示した携帯用空気浄化機の動作制御過程を示す流れ図である。
【0607】
図55及び
図56を参照すれば、携帯用空気浄化機60は、センサモジュール600から感知データを獲得し(S100)、獲得された感知データをメモリ部670に貯蔵済み搭乗データと比較することができる(S110)。
【0608】
センサモジュール600の震動センサ620及び/又は加速度センサ630は、外部から伝達される震動を感知するか速度変化を感知し、感知の結果に基づいて、震動データ及び/又は加速度データを含む感知データを生成することができる。センサモジュール600は、生成された感知データを制御部680に伝送することができる。
【0609】
制御部680は、センサモジュール600から獲得した感知データをメモリ部670に貯蔵された搭乗データと比較することによって、現在の状態が搭乗状態に該当するか否かを感知することができる。
【0610】
比較の結果、感知データと搭乗データとの類似度が基準値より高い場合(S120のYES)、携帯用空気浄化機60は、現在の状態が搭乗状態であることを感知し、ファンモータ132を駆動するように制御することができる(S130)。
【0611】
制御部680は、感知データと搭乗データの類似度を算出し、算出された類似度が基準値より高いか基準値以上である場合、現在、車が搭乗状態であることを感知することができる。
【0612】
例えば、類似度は、感知データに含まれた震動データ及び/又は加速度データのパターンと、搭乗データに含まれた複数の震動データ及び/又は加速度データのパターンそれぞれとの類似度のうち、最も高い類似度を意味し得る。類似度は、相関度(correlation)分析等のような各種公知の類似度測定技法のうち少なくとも一つを利用して算出することができる。
【0613】
制御部680は、搭乗状態が感知される場合、運転者や同乗者が車内に存在すると判断し、ファンモータ132を駆動して、空気浄化動作を自動で行うことができる。
【0614】
他の例として、制御部680は、搭乗状態が感知されても、センサモジュール600から受信されるデータに基づいて判断される空気質に基づいて、空気浄化動作を行うか否かを決定することもできる。すなわち、制御部680は、現在の状態が搭乗状態だとしても、空気質が基準より高い場合には、ファンモータ132を駆動しないか駆動を中断することができる。
【0615】
図57~
図59は、車の始動又は走行の有無によって携帯用空気浄化機のセンサモジュールによって感知される感知データの例を示した図面である。
【0616】
図55~
図59を参照すれば、センサモジュール600は、所定時間の間(例えば、第1時点(T1)から第2時点(T2)の間)、震動センサ620及び/又は加速度センサ630を利用して感知データを獲得することができる。
【0617】
図57は、車の始動がオフされた状態で、センサモジュール600によって感知される感知データの一例を示す。
【0618】
図55及び
図57を参照すれば、車の始動がオフされた場合、エンジンの駆動等による震動が発生しないで、車の速度変化もない場合がある。よって、震動センサ620によって獲得される震動データ及び加速度センサ630によって獲得される加速度データは、変わりなく0を維持するパターンを有してもよい。
【0619】
メモリ部670に貯蔵された学習データに含まれた搭乗データには、
図57に示したパターンの震動データ及び加速度データが貯蔵されていないこともある。これにより、制御部680は、
図57に示したような震動データ及び加速度データが獲得される場合、現在の状態が搭乗状態ではないと感知して、ファンモータ132を駆動させなくてもよい。
【0620】
図58は、車の始動がオンされた後、車が停車中である状態で、センサモジュール600によって感知される感知データの一例を示す。
【0621】
図55及び
図58を参照すれば、車の始動がオンされた場合、エンジンの駆動等によって震動が発生し得る。一方、車が停車中であるため、速度の変化はなくてもよい。この場合、震動センサ620は、所定振幅の震動が大きな変化なしに維持されるパターンの震動データを獲得することができ、加速度センサ630は、変わりなく0を維持するパターンの加速度データを獲得することができる。
【0622】
車の始動がオンされたことは、車内に運転者や同乗者が搭乗している可能性が高い。これにより、メモリ部670に貯蔵された学習データに含まれた搭乗データには、
図58に類似するパターンの震動データ及び加速度データが含まれていてもよい。
【0623】
すなわち、
図58に示したような震動データ及び加速度データが獲得される場合、制御部680は、現在の状態を搭乗状態と感知し、ファンモータ132を駆動して空気浄化動作を行うことができる。
【0624】
図59は、車が走行中である状態で、センサモジュール600によって感知される感知データの一例を示す。
【0625】
図55及び
図59を参照すれば、車が走行中である場合、エンジンの駆動や路面の状態等によって震動が不規則的に発生し得る。また、車が走行中であるため、速度の変化が発生し得る。この場合、震動センサ620は、
図59に示したように、不規則的なパターンを有する震動データを獲得することができ、加速度センサ630も不規則的なパターンを有する加速度データを獲得することができる。
【0626】
車が走行中であることは、車内に運転者が搭乗していることを意味し得る。これにより、メモリ部670に貯蔵された学習データに含まれた搭乗データには、
図59に類似するパターンの震動データ及び加速度データが含まれていてもよい。
【0627】
すなわち、
図59に示したような震動データ及び加速度データが獲得される場合、制御部680は、現在の状態を搭乗状態と感知し、ファンモータ132を駆動して空気浄化動作を行うことができる。
【0628】
他の例として、制御部680は、震動データのみを利用して搭乗状態の有無を感知することもできる。すなわち、
図58又は
図59に示したような震動データが獲得される場合、制御部680は、現在の状態を搭乗状態と感知することができる。
【0629】
すなわち、携帯用空気浄化機60は、センサモジュール600から獲得された感知データを利用して、携帯用空気浄化機60が配置された運送手段の状態を感知することができる。運送手段の状態は、運送手段内の使用者の存在有無に係り、携帯用空気浄化機60は、感知の結果、使用者が存在すると判断される搭乗状態で、空気浄化動作を自動で行うことができる。
【0630】
これにより、使用者は、運送手段が搭乗するたびに携帯用空気浄化機60を操作しなければならない不都合を解消することができる。また、運転者が運転中に携帯用空気浄化機60を操作する場合に発生し得る事故リスクを効果的に防ぐことができる。
【0631】
図60は、本発明の実施形態による携帯用空気浄化機が搭乗状態を感知するために使用される学習データを獲得する動作の一例を示す流れ図であり、
図61は、
図60に示した実施形態に係り、移動端末機が携帯用空気浄化機から受信された感知データを利用して学習データを生成する過程を示す一例示図である。
【0632】
図55及び
図60を参照すれば、携帯用空気浄化機60は、センサモジュール600から感知データを獲得し(S200)、獲得された感知データを移動端末機40に伝送することができる(S210)。
【0633】
移動端末機40は、受信された感知データが搭乗状態での感知データであるか否かを確認し、確認の結果、現在の状態が搭乗状態である場合、感知データに基づいて搭乗データをアップデートすることができる。例えば、移動端末機40は、感知データの震動パターン及び/又は加速度パターンが搭乗データに含まれるように搭乗データをアップデートすることができる。
【0634】
これに関して、
図55及び
図61を参照すれば、携帯用空気浄化機60の制御部680は、センサモジュール600から感知データ(S_DATA)を獲得することができる。制御部680は、獲得された感知データ(S_DATA)を無線通信部650を介して移動端末機40に伝送することができる。
【0635】
移動端末機40は、受信された感知データ(S_DATA)が搭乗状態での感知データであるか否かを確認することができる。例えば、移動端末機40は、ディスプレイを介して使用者が現在の運送手段に搭乗中であるか否かを確認するためのインターフェースを表示することができる。使用者は、表示されたインターフェースに基づいて、現在の運送手段に搭乗中であるか否かに対する情報を入力することができる。
【0636】
入力された情報が「運送手段に搭乗中」に該当する場合、移動端末機40は、感知データ(S_DATA)に基づいて搭乗データをアップデートすることができる。上述したように、移動端末機40は、感知データ(S_DATA)に含まれた震動パターン及び/又は加速度パターンが搭乗データに含まれるように搭乗データをアップデートすることができるが、必ずしもそうではない。
【0637】
一方、
図55及び
図60を参照すれば、携帯用空気浄化機60は、移動端末機40から感知データに基づいた学習データを受信する(S220)。そして、携帯用空気浄化機60は、受信された学習データをメモリ部670に貯蔵することができる(S230)。
【0638】
移動端末機40は、アップデートされた搭乗データを含む学習データを携帯用空気浄化機60に伝送することができる。携帯用空気浄化機60は、受信された学習データをメモリ部670に貯蔵することができる。その後、センサモジュール600から感知データが獲得されると、制御部680は、学習データを利用して現在の状態が搭乗状態であるか否かを感知することができる。
【0639】
すなわち、携帯用空気浄化機60は、センサモジュール600から獲得された感知データを移動端末機40に伝送し、移動端末機40から感知データに基づいてアップデートされる搭乗データを獲得することができる。すなわち、一種のデータ学習が可能であるため、携帯用空気浄化機60は、搭乗状態をより正確に感知することができる。
【0640】
図62は、本発明の第3実施形態による携帯用空気浄化機の制御動作の他の例を示す流れ図である。
【0641】
図62を参照すれば、携帯用空気浄化機60は、センサモジュール600から感知データを獲得し(S300)、獲得された感知データをメモリ部670に貯蔵された学習データと比較することができる(S310)。
【0642】
S300ステップとS310ステップは、
図6のS100ステップ及びS110ステップに類似してもよい。
【0643】
ただし、
図62における学習データは、上述した搭乗データのみならず、多様な状況それぞれに対応するデータを含んでいてもよい。
【0644】
例えば、学習データは、携帯用空気浄化機60が家庭内に位置した状況、事務室に位置した状況、室外に位置した状況等、多様な状況それぞれに対応するデータを含んでいてもよい。
【0645】
携帯用空気浄化機60は、比較の結果に基づいて、感知データに対応する状況を認知することができる(S320)。
【0646】
例えば、制御部680は、学習データに含まれた各データのうち、感知データと類似度が最も高いデータを抽出し、抽出したデータに対応する状況を認知することができる。
【0647】
他の例として、制御部680は、位置情報モジュール655から携帯用空気浄化機60の位置情報を獲得し、獲得された位置情報及び/又は感知データを利用して携帯用空気浄化機60の状況を認知することもできる。
【0648】
携帯用空気浄化機60は、認知された状況に対応するモードでファンモータ132を駆動して、空気浄化動作を行うことができる(S330)。
【0649】
すなわち、制御部680は、認知された状況に対応するモードに基づいて、ファンモータ132を互いに異なる強度に駆動することができる。
【0650】
例えば、携帯用空気浄化機60が事務室に位置した状況と室外に位置した状況とを比較すると、室外に位置した状況で、風量の強度がより強い必要がある。これにより、制御部680は、室外に位置した状況での風量強度を、事務室に位置した状況での風量強度より強くファンモータ132を駆動することができる。
【0651】
すなわち、携帯用空気浄化機60は、センサモジュール600から獲得された感知データ及び位置情報モジュール655等から獲得された位置情報に基づいて、携帯用空気浄化機60の状況を認知し、認知された状況に対応する最適のモードで空気浄化動作を行うことができる。これにより、携帯用空気浄化機60に対する使用便宜性を極大化することができ、製品の満足度も向上し得る。
【0652】
<本発明の第4実施形態による携帯用空気浄化機>
[携帯用空気浄化機の構成]
図63は、本発明の第4実施形態による携帯用空気浄化機の構成を示す構成図である。
【0653】
図63を参照すれば、本発明の第4実施形態による携帯用空気浄化機70は、照度センサ640をさらに含んでいてもよい。照度センサ640は、携帯用空気浄化機70の周辺の照度を感知し、感知データを携帯用空気浄化機70の制御部
680又は移動端末機40に伝送することができる。
【0654】
すなわち、本実施形態による携帯用空気浄化機70のセンサモジュール600は、ホコリセンサ610と震動センサ620と加速度センサ630及び照度センサ640を含んでいてもよく、制御部680は、これらセンサを利用して携帯用空気浄化機70の動作を制御することができる。
【0655】
[携帯用空気浄化機の動作制御の第1例]
図64は、
図63に示した携帯用空気浄化機の動作制御過程の第1例を示す流れ図であり、
図65は、
図63に示した携帯用空気浄化機の動作制御過程の第2例を示す流れ図である。
【0656】
以下では、
図63及び
図65を参照して、本実施形態の携帯用空気浄化機の動作制御過程の第1例及び第2例を説明する。
【0657】
図63を参照すれば、本実施形態の携帯用空気浄化機70は、携帯可能なホコリ測定機として使用されることができる。すなわち、携帯用空気浄化機70は、空気浄化のための作動なしに、ただ空気中のホコリ濃度を測定するための用途に使用することができる。
【0658】
本実施形態の携帯用空気浄化機70は、携帯が容易であるように小さくて軽い形態に提供されるため、使用者が携帯用空気浄化機70を携帯しながら使用者の所望の場所でのホコリ濃度を測定するために好適である。
【0659】
このような携帯用空気浄化機70は、上記のように使用者が所望の場所で特定時点のホコリ濃度を容易に且つ便利に測定するようにする利点を提供する。
【0660】
一方、本実施形態の携帯用空気浄化機70は、特定地点、特定時点でのホコリ濃度を測定する機能のみならず、複数個の地点で測定された結果を収集して、これに基づいて位置別のホコリ濃度が記録されたマップ(Map)を生成する機能を提供することもできる。以下では、上記機能を提供するための携帯用空気浄化機70の制御過程を説明する。
【0661】
図63及び
図64を参照すれば、携帯用空気浄化機70は、センサモジュール600から感知データを獲得し(S400)、これと共に位置情報モジュール655から位置データを獲得する(S410)。
【0662】
センサモジュール600のホコリセンサ610は、空気中のホコリを感知し、感知の結果に基づいて、ホコリ濃度データを含む感知データを生成することができる。センサモジュール600は、生成された感知データを制御部680に伝送することができる。
【0663】
位置情報モジュール655は、ホコリセンサ610が空気中のホコリを感知した時点での位置を感知し、感知の結果に基づいて位置データを生成することができる。位置情報モジュール655は、生成された位置データを制御部680に伝送することができる。
【0664】
制御部680は、センサモジュール600から送信された感知データと位置情報モジュール655から送信された位置データに基づいて、 位置別のホコリ濃度 に対するデータ(以下、「位置別のホコリ濃度データ」と言う。)を生成する(S420)。
【0665】
上記過程(S400~ S420)を繰り返し、これにより、所定以上のホコリ濃度データが収集されると、制御部680は、収集されたホコリ濃度データに基づいて、位置別のホコリ濃度が記録されたマップを生成する(S430)。
【0666】
制御部680は、多くの位置で収集されたホコリ濃度データに基づいてマップを生成し、これにより、マップには各位置別のホコリ濃度が記録される。
【0667】
ホコリ濃度データの生成に基礎となる位置データが同じホコリ濃度データが繰り返して収集されると、制御部680は、これらホコリ濃度データに記録された感知データの平均値を算出することができる。すなわち、制御部680は、同じ位置で生成されたホコリ濃度データに含まれた感知データの平均値を算出し、算出された感知データの平均値に基づいて、該位置でのホコリ濃度をマップに記録することができる。
【0668】
上記のよう生成されたマップは、メモリ部670に貯蔵される(S440)。このようにメモリ部670に貯蔵されたマップは、使用者に該空間での各位置別の空気汚染状態を表示するためのデータとして利用することができる。
【0669】
例えば、前記マップが移動端末機40に送信され、マップに貯蔵された情報、すなわち、各位置別の空気汚染状態が移動端末機40を介して使用者に表示されてもよい。このとき、移動端末機40では、マップに貯蔵された空間の形状とともに該空間内での各位置別のホコリ濃度が表示されてもよい。
【0670】
一例として、各位置別のホコリ濃度は、ホコリの存在を表示する色相の濃度に表示されてもよい。例えば、移動端末機40の画面には、ホコリ濃度が高い位置であるほど濃い濃度の色相が、ホコリ濃度が低い位置であるほど低い濃度の色相が表示されてもよい。
【0671】
これにより、使用者は、移動端末機40の画面に示した情報によって、使用者が生活する空間でどの位置の空気汚染度が高いか容易に且つ早く確認することができる。また、使用者は、使用者が生活する空間でどの位置の空気汚染度が高いかを確認することで、空気汚染の原因、空気汚染源の位置等を把握するのに要する情報を容易に且つ早く獲得することができるようになる。
【0672】
また、携帯用空気浄化機70は、空気質の測定が行われる空間を複数個の区分領域に区分し、各区分領域別の空気汚染度に対するデータを獲得して提供することもできる。
【0673】
このために制御部680は、上記のように生成されたマップに貯蔵された空間を複数個の区分領域に区分し(S460)、各々の区分領域別のホコリ濃度に対するデータを抽出する(S470)。そして、制御部680は、複数個の区分領域のうち、ホコリ濃度が既に設定済み基準濃度以上である区分領域を汚染領域と判定する(S460)。
【0674】
その後、制御部680は、マップに汚染領域の位置を記録し(S470)、このようなデータは、メモリ部670に貯蔵される(S480)。このように貯蔵されたデータは、携帯用空気浄化機70の動作制御のためのデータとして利用することができる。
【0675】
すなわち、上記のように生成されたマップは、使用者が各位置別に空気汚染状態を確認することができるためのデータのみならず、携帯用空気浄化機70の動作制御のためのデータとして利用することもできる。
【0676】
図63及び
図65を参照すれば、使用者が携帯用空気浄化機70を携帯して移動するとき、位置情報モジュール655が携帯用空気浄化機70の位置をリアルタイムで感知する動作を行うことができる(S500)。
【0677】
制御部680は、位置情報モジュール655によって獲得されたリアルタイム位置データに基づいて、携帯用空気浄化機70の位置が汚染領域であるか否かを判別する(S510)。
【0678】
位置情報モジュール655によって感知される携帯用空気浄化機70の位置がメモリ部670に記録された汚染領域である場合(S520)、制御部680は、ファンモータ132が駆動されるように携帯用空気浄化機70の動作を制御することができる(S530)。
【0679】
このとき、制御部680は、ホコリセンサ610を利用して生成される感知データに関係なく、ファンモータ132が駆動されるように携帯用空気浄化機70の動作を制御することができる。
【0680】
すなわち、制御部680は、ホコリセンサ610によってリアルタイムで感知されるホコリ濃度が既に設定済み基準濃度より低い場合であっても、位置情報モジュール655によって感知される携帯用空気浄化機70の位置がメモリ部670に記録された汚染領域でさえあれば、必ずファンモータ132が駆動されるように携帯用空気浄化機70の動作を制御することができる。
【0681】
多くの回数のホコリ濃度の測定と長い期間のデータが蓄積された結果、汚染領域と判定された領域では、ある瞬間ではホコリ濃度が低く測定される場合があるとしても、ホコリ濃度がさらに上昇する可能性が高い。汚染領域と判定された領域は、ホコリ引き起こし因子と近接した領域であるか、ホコリの流入が容易に行われる領域であるからである。
【0682】
また、汚染領域に携帯用空気浄化機70が位置した瞬間にホコリセンサ610の誤作動が行われ、これにより、ホコリ濃度が実際より低く測定される可能性もある。
【0683】
かかる点を考慮して、本実施形態では、位置情報モジュール655によって感知される携帯用空気浄化機70の位置がメモリ部670に記録された汚染領域でさえあれば、必ずファンモータ132が駆動されるようにする制御部680の動作制御が行われる。
【0684】
これにより、普段、空気汚染度の高い領域に使用者が進入さえすれば、携帯用空気浄化機70が空気浄化の動作を自動で行うことになり、これにより、本実施形態の携帯用空気浄化機70は、使用者が汚染した環境に露出する可能性を低くして、使用者がさらに快適な環境で生活できるように寄与することができるようになる。
【0685】
[携帯用空気浄化機の動作制御の第3例]
図66は、
図63に示した携帯用空気浄化機の動作制御過程の第3例を示す流れ図である。
【0686】
図63及び
図66を参照すれば、本実施形態の携帯用空気浄化機70は、照度センサ640によって獲得された感知データを利用して携帯用空気浄化機70の動作を制御することができる。
【0687】
一例として、携帯用空気浄化機70は、照度センサ640によって測定される携帯用空気浄化機70の周辺照度が既に設定済み基準照度以下である場合、携帯用空気浄化機70が載せられた車の位置がトンネルの内部であると見なして、空気浄化動作を開始することができる。
【0688】
このために携帯用空気浄化機70は、センサモジュール600から感知データを獲得する(S600)。センサモジュール600の照度センサ640は、携帯用空気浄化機70の周辺照度を感知し、感知の結果に基づいて、照度に対するデータ(以下、「照度データ」と言う。)を含む感知データを生成することができる。センサモジュール600は、生成された感知データを制御部680に伝送することができる。
【0689】
制御部680は、照度センサ640によって獲得された感知データに含まれた照度データを既に設定済み基準照度と比較する(S610)。このとき、基準照度は、車がトンネルの内部にあるとき、車内の照度に対応するか、それより少し高い数値に設定されるのが好ましい。
【0690】
比較の結果、照度センサ640によって感知された携帯用空気浄化機70の周辺照度が基準照度より低いと(S620)、位置情報モジュール655の動作が行われ、制御部680は、位置情報モジュール655から位置データを獲得する(S630)。
【0691】
位置情報モジュール655は、照度センサ640が携帯用空気浄化機70の周辺照度を感知した時点での位置を感知し、感知の結果に基づいて位置データを生成することができる。位置情報モジュール655は、生成された位置データを制御部680に伝送することができる。本実施形態では、位置情報モジュール655は、GPS信号を受信するGPS受信機を含むことを例示する。
【0692】
制御部680は、位置情報モジュール655によって生成された位置データに基づいて、携帯用空気浄化機70がトンネルの内部にあるか否かを判断する。もし携帯用空気浄化機70の乗せられた車がトンネルの内部にあるか否かを照度センサ640によって生成した照度データのみで判断されると、実際に合わない不正確な結果が出られる。トンネルの内部でなくても、照度が基準照度より低い場合は、いくらでもあるからである。
【0693】
そうだとして、携帯用空気浄化機70の位置を把握し続けるために位置情報モジュール655を作動し続けるようになれば、GPS受信機を利用してGPS信号を受信する位置情報モジュール655の特性上、電力消費量が必要以上に増加するようになる。
【0694】
携帯用空気浄化機70は、車の電源に連結せずにバッテリーのみを利用して動作することができ、この場合、電力消費量が増加するだけ携帯用空気浄化機70の動作可能時間が短縮する。よって、携帯用空気浄化機70の位置を続けて把握するために位置情報モジュール655を作動し続けることは、好ましい方法ではない。
【0695】
かかる点を考慮して、本実施形態の携帯用空気浄化機70は、周辺照度が基準照度より低い場合にのみ、位置情報モジュール655による位置データが獲得されるように動作されてもよい。
【0696】
これにより、携帯用空気浄化機70の不要な電力消費を抑え、且つ携帯用空気浄化機70の位置を正確性高く把握することができるようになる。
【0697】
本実施形態によれば、制御部680は、GPS信互機を介して受信されたGPS信号を利用して、携帯用空気浄化機70がトンネルの内部にあるか否かを判断する(S640)。その結果、携帯用空気浄化機70がトンネルの内部にあると確認されると、制御部680は、ファンモータ132が駆動されるように携帯用空気浄化機70の動作を制御することができる(S660)。
【0698】
もし携帯用空気浄化機70がトンネルの内部にあると確認されないと、制御部680は、位置情報モジュール655でGPS信号が受信されるか否かを確認することができる(S650)。
【0699】
位置情報モジュール655でGPS信号が受信されている状態であれば、制御部680は、位置情報モジュール655で提供される位置データを信頼し、携帯用空気浄化機70がトンネルの内部にないと判断することができる。
【0700】
もし位置情報モジュール655でGPS信号が受信されなければ、制御部680は、携帯用空気浄化機70がトンネルの内部にあると判断し、これにより、ファンモータ132が駆動されるように携帯用空気浄化機70の動作を制御することができる(S660)。
【0701】
通常、トンネルの内部では、GPS信号の受信率が急激に低下する。そして、このようなトンネルの内部の照度は、トンネルの外部に比べて低いのが一般的である。かかる点を考慮して、制御部680は、携帯用空気浄化機70の周辺照度が基準照度より低い条件とGPS信号の受信が行われない条件を同時に満す場合、携帯用空気浄化機70がトンネルの内部にあると見なすことができる。
【0702】
トンネルの内部には、トンネルを通す車から排出される煤煙等のような多量の汚染物質が排出される。トンネルの内部は、トンネルの外部に比べて換気が十分になされにくい条件下にあるため、トンネルの内部の空気質は、トンネルの外部に比べて悪いのが一般的である。
【0703】
よって、トンネルの外部では、携帯用空気浄化機70を利用した空気浄化が必要でないとしても、車がトンネルの内部に進入すれば、携帯用空気浄化機70の作動が必要となる。
【0704】
特に、最近、開通する道路には多くのトンネルが配置されるため、トンネルを通すたびに、携帯用空気浄化機70の電源を入れてから切る作業を繰り返すのにかなり不都合であるようになる。また、トンネルの内部に進入するとき、携帯用空気浄化機70を動作させることを忘れる場合がよく発生し得るし、この場合、車両の内部空気がトンネルの内部の汚染した空気によって汚染し得る問題点が発生する。
【0705】
本実施形態によれば、車がトンネルの内部を進入するとき、携帯用空気浄化機70が自動でトンネルの進入を感知し、車内で空気浄化が行われるように自動で作動することができる。
【0706】
これにより、トンネルの内部を通すたびに、携帯用空気浄化機70の操作を繰り返さなければならない不都合なしに、車内環境を快適に維持することができるようになる。また、運転者が運転中に携帯用空気浄化機70を操作する場合に発生し得る事故リスクを効果的に防ぐことができるようになる。
【0707】
[携帯用空気浄化機の動作制御の第4例]
図67は、
図63に示した携帯用空気浄化機の動作制御過程の第4例を示す流れ図である。
【0708】
図63及び
図67を参照すれば、本実施形態の携帯用空気浄化機70は、震動センサ620と照度センサ640及び加速度センサ630によって獲得された感知データを利用して、携帯用空気浄化機70の動作を制御することができる。
【0709】
一例として、携帯用空気浄化機70は、照度センサ640によって測定される携帯用空気浄化機70の周辺照度が既に設定済み基準照度以下である条件と、搭乗状態が感知される条件を同時に満す場合、携帯用空気浄化機70が乗せられた車の位置がトンネルの内部であると見なして、空気浄化動作を開始することができる。
【0710】
このために携帯用空気浄化機60は、センサモジュール600から感知データを獲得し(S700)、獲得された感知データをメモリ部670に貯蔵された搭乗データと比較することができる(S710)。
【0711】
比較の結果、感知データと搭乗データの類似度が基準値より高い場合(S720のYES)、携帯用空気浄化機70は、現在の状態が搭乗状態であることを感知するようになる。
【0712】
上記過程(S700~ S720)は、本発明の第3実施形態による携帯用空気浄化機60(
図55参照)の動作制御過程の初期過程(S100~S120過程;
図48参照)に類似する形態で行われるため、これに対する詳説は省略する。
【0713】
上記のように、携帯用空気浄化機70が搭乗状態であると感知されると、携帯用空気浄化機70は、センサモジュール600から感知データを獲得する(S730)。センサモジュール600は、生成された感知データを制御部680に伝送することができる。
【0714】
制御部680は、照度センサ640によって獲得された感知データに含まれた照度データを既に設定済み基準照度と比較する(S740)。比較の結果、照度センサ640によって感知された携帯用空気浄化機70の周辺照度が基準照度より低いと(S750)、位置情報モジュール655の動作が行われ、制御部680は、位置情報モジュール655から位置データを獲得する(S760)。
【0715】
制御部680は、GPS信互機を介して受信されたGPS信号を利用して、携帯用空気浄化機70がトンネルの内部にあるか否かを判断する(S770)。その結果、携帯用空気浄化機70がトンネルの内部にあると確認されると、制御部680は、ファンモータ132が駆動されるように携帯用空気浄化機70の動作を制御することができる(S790)。
【0716】
もし携帯用空気浄化機70がトンネルの内部にあると確認されなければ、制御部680は、位置情報モジュール655からGPS信号が受信されるか否かを確認することができる(S780)。
【0717】
位置情報モジュール655からGPS信号が受信されている状態であれば、制御部680は、位置情報モジュール655から提供される位置データを信頼し、携帯用空気浄化機70がトンネルの内部にないと判断することができる。
【0718】
もし位置情報モジュール655でGPS信号が受信されなければ、制御部680は、携帯用空気浄化機70がトンネルの内部にあると判断し、これにより、ファンモータ132が駆動されるように携帯用空気浄化機70の動作を制御することができる(S790)。
【0719】
上記過程(S730~S790)は、
図66に示したS600~S660に示した内容に類似する形態で行われるため、これに対する詳説は省略する。
【0720】
上記のような携帯用空気浄化機70の動作制御過程で注目すべき点は、携帯用空気浄化機70がトンネルの内部にあるか否かに対する判断の正確性を高めるために搭乗データがさらに利用されるという点である。
【0721】
照度センサ640によって獲得された感知データと、位置情報モジュール655によって獲得された位置データのみで携帯用空気浄化機70の位置判断が行われる場合、たまにトンネルの内部でないのに、トンネルの内部であると携帯用空気浄化機70の位置判断が行われる可能性がある。
【0722】
例えば、建物内の暗い場所では照度が低く測定されて、GPS受信が十分に行われないことがある。このような場所は、トンネルの内部でないものの、照度とGPSの受信有無だけからなる判断によっては、トンネルの内部であると識別される可能性がある。
【0723】
かかる点を考慮して、本実施形態の携帯用空気浄化機70は、搭乗データを利用して使用者の車の搭乗有無が確認された状態でのみ、照度の感知及び位置データの確認が行われるように動作することができる。
【0724】
これにより、本実施形態の携帯用空気浄化機70は、その位置をより正確性高く把握して、信頼性の高い動作性能を提供することができるようになる。
【0725】
本発明は、図面に示した実施形態を参考にして説明したが、これは、例示的なものに過ぎないし、該技術が属する分野における通常の知識を有する者であれば、これにより多様な変形及び均等な他の実施形態が可能であるという点を理解するだろう。よって、本発明の真な技術的保護の範囲は、下記の特許請求の範囲によって定めなければならない。