(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-14
(45)【発行日】2022-01-13
(54)【発明の名称】マイクロ波誘電加熱式発泡成形方法、並びにそれに用いる型及び発泡材
(51)【国際特許分類】
B29C 44/58 20060101AFI20220105BHJP
C08J 9/00 20060101ALI20220105BHJP
B29C 44/00 20060101ALI20220105BHJP
B29C 44/44 20060101ALI20220105BHJP
【FI】
B29C44/58
C08J9/00 CER
C08J9/00 CEZ
B29C44/00 Z
B29C44/44
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020073188
(22)【出願日】2020-04-16
【審査請求日】2020-04-16
(32)【優先日】2019-04-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】520133662
【氏名又は名称】正合林興業股▲分▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Herlin Up Co.,LTD
【住所又は居所原語表記】1F.,No.81-13,Dingpu,Zhuqi Township,Chiayi County,TaiwanHsinchu City,Taiwan
(74)【代理人】
【識別番号】100185694
【氏名又は名称】山下 隆志
(72)【発明者】
【氏名】林柏昌
(72)【発明者】
【氏名】秦光澤
(72)【発明者】
【氏名】謝榮祥
(72)【発明者】
【氏名】游雅純
【審査官】松浦 裕介
(56)【参考文献】
【文献】特開平09-085766(JP,A)
【文献】特開平04-272833(JP,A)
【文献】特開昭62-152832(JP,A)
【文献】特表平04-502774(JP,A)
【文献】米国特許第4853420(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
IPC B29C 44/00 - 44/60
B29C 67/20
C08J 9/00 - 9/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
発泡材を型に入れる工程と、
常圧又は減圧環境下で、前記型に同時にマイクロ波及び電磁エネルギーを印加する工程と、
前記マイクロ波及び前記電磁エネルギーによって前記発泡材を連続発泡構造又は不連続発泡構造を有する発泡成形体に発泡する工程とを有し、
前記型は、互いに対向する面が螺合して前記型内に密閉した受容空間を形成できるマイクロ波透過部及び誘電加熱部を有し、
前記マイクロ波透過部はプラスチック製であり、前記誘電加熱部は金属製であり、
前記マイクロ波を前記マイクロ波透過部に印加し、前記電磁エネルギーを前記誘電加熱部に印加することを特徴とする、マイクロ波誘電加熱式発泡成形方法。
【請求項2】
前記発泡材は、前記型に入れる時に未発泡状態、半発泡状態又は発泡済状態であることを特徴とする請求項1に記載のマイクロ波誘電加熱式発泡成形方法。
【請求項3】
前記発泡材の発泡済状態は、ビーズ状、プレート状、ストリップ状、スター状、又は不規則な形態であることを特徴とする、請求項2に記載のマイクロ波誘電加熱式発泡成形方法。
【請求項4】
前記未発泡状態の前記発泡材は連続発泡構造
を有する発泡成形体に成形され、
前記発泡済状態又は半発泡状態
の前記発泡材は不連続発泡構造
を有する発泡成形体に成形されることを特徴とする、請求項
2又は3に記載のマイクロ波誘電加熱式発泡成形方法。
【請求項5】
さらに空気圧式、電気式又は油圧式の機械的外力を印加することで、前記マイクロ波透過部を前記誘電加熱部に緊密に合わせ
、前記型内に密閉した受容空間を形成することを特徴とする、請求項
1~4のいずれかに記載のマイクロ波誘電加熱式発泡成形方法。
【請求項6】
底部が
前記誘電加熱部に対向する側に突出するマイクロ波透過部と、
頂部が
前記マイクロ波透過部に対向する側とは反対側に向かって凹み、前記マイクロ波透過部と螺合して受容空間を形成できる誘電加熱部とを有
し、前記マイクロ波透過部はプラスチック製であり、前記誘電加熱部は金属製であることを特徴とする、マイクロ波誘電加熱用発泡成形型。
【請求項7】
前記マイクロ波透過部と前記誘電加熱部との間に設けられ、底部が
前記誘電加熱部に対向する側に突出し、前記誘電加熱部の頂部と螺合して前記受容空間を形成できる中蓋をさらに有することを特徴とする、請求項6に記載のマイクロ波誘電加熱用発泡成形型。
【請求項8】
前記マイクロ波
透過部の外表面及び前記誘電加熱部の内表面にそれぞれ対応するねじ構造を有することで、前記マイクロ波
透過部を回転して前記誘電加熱部にねじ締めすることを特徴とする、請求項6
又は7に記載のマイクロ波誘電加熱用発泡成形型。
【請求項9】
前記中蓋は前記マイクロ波
透過部と共に回転しないことを特徴とする、請求項
7又は8に記載のマイクロ波誘電加熱用発泡成形型。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発泡成形方法、並びにそれに用いる型及び発泡材に関し、特に、マイクロ波及び誘電加熱による発泡成形方法、並びにそれに用いる型及び発泡材に関する。
【背景技術】
【0002】
既存の発泡方法は、外部熱源の熱伝導によって発泡材における発泡剤を発泡させることで発泡成形を行うが、熱が材料の外部から内部へ伝導するため、加熱の不均一になり易く、発泡材の品質管理が難しい。そのような外部熱源の熱伝導による加熱方法は、普通、高圧環境で発泡しなければならない。しかしながら、高圧発泡に適用されない結晶性材料の場合、泡が破れ、又は成形性不良という問題が起こり易い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
科学技術の発展につれて、発泡方法として、マイクロ波による加熱、発泡する方法が開発されている。マイクロ波によって材料に分散される特定の分子を共鳴振動させることで、前記従来の外部から内部への熱伝導が不均一である課題を改善できる。しかしながら、マイクロ波による加熱方法において、例えば、マイクロ波透過性を有するプラスチック材料で型を製造しなければならない。しかしながら、全プラスチック製の型は、耐久性が十分ではないという問題を有する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
既存の発泡成形方法及びそれに派生するマイクロ波加熱技術の欠点を解決するために、本発明は、マイクロ波誘電加熱式発泡成形方法を提供する。本発明のマイクロ波誘電加熱式発泡成形方法は、発泡材を型に入れる工程と、常圧又は減圧環境下で、前記型にマイクロ波及び電磁エネルギーを同時に印加する工程と、前記マイクロ波及び前記電磁エネルギーによって前記発泡材を発泡成形体に成形する工程とを有する。前記型は、互いに対向する面が螺合して前記型内に密閉した受容空間を形成できるマイクロ波透過部及び誘電加熱部を有する。また、前記マイクロ波を前記マイクロ波透過部に印加し、前記電磁エネルギーを前記誘電加熱部に印加する。
【0005】
前記発泡材は、前記型に入れる時に未発泡状態、半発泡状態又は発泡済状態である。前記発泡材の発泡済状態は、ビーズ状、プレート状、ストリップ状、スター状、又は不規則な形態である。前記発泡材の前記未発泡状態は連続発泡構造であり、前記発泡済状態又は半発泡状態は不連続発泡構造である。
【0006】
前記型の前記マイクロ波透過部に前記マイクロ波及び前記電磁エネルギーを印加すると共に、さらに空気圧式、電気式又は油圧式の機械的外力を印加することで、前記マイクロ波透過部を前記誘電加熱部に緊密に合わせる。
【0007】
また、本発明は、前記マイクロ波誘電加熱発泡成形方法に適用する型を提供する。本発明の型は、底部が外側に突出するマイクロ波透過部と、頂部が内側に凹み、前記マイクロ波透過部と螺合して受容空間を形成できる誘電加熱部とを有する。
【0008】
前記型は、前記マイクロ波透過部と前記誘電加熱部との間に設けられ、底部が外に突出し、前記誘電加熱部の頂部と螺合して前記受容空間を形成できる中蓋をさらに有する。
【0009】
前記マイクロ波加熱部はプラスチック製であり、前記誘電加熱部は金属製である。
【0010】
前記マイクロ波加熱部の外表面及び前記誘電加熱部の内表面にそれぞれ対応するねじ構造を有する。好ましくは、前記中蓋は前記マイクロ波加熱部と共に回転しない。
【発明の効果】
【0011】
上記説明から分かるように、本発明において、マイクロ波及び電磁エネルギーを利用する複合式加熱方法を利用するため、それに用いる型は、その一部がマイクロ波透過性を有するプラスチック材料を利用し、その他の構造部分が従来通りに金属材料で製造できるので耐久性を有する。また、本発明において、誘電加熱を利用するため、その熱変換効率及び加熱速度が普通の赤外線による加熱又は電気加熱管による加熱より優れ、エネルギーの節約、常圧又は減圧環境下での発泡成形を達成できる。
【0012】
従来の加熱発泡方法において、材料の充填が緊密ではなく、発泡材のそれぞれの分子が個別に熱源を吸収する。そのため、熱伝導効率が低く、熱均一性が不十分であり、加熱均一性及び熱伝導性の不十分によって発泡成形効果が低くなる問題を生じやすい。本発明において、マイクロ波及び電磁エネルギーを利用する複合式加熱(以下、複合式加熱と略称する)を利用し、さらに特殊な構造を有する型を利用することで、型の内部温度を素早く上昇をさせ、熱均一性を有効に高め、従来のマイクロ波の加熱不均一という問題を改善できる。また、従来の熱風、赤外線、電気加熱管等の加熱方法を改良し、熱損失及びエネルギー消費を低下させ、熱均一性を向上できる。なお、電磁エネルギーの熱変更率が他の方法より高いため、温度の上昇速度が従来の単一加熱源(例えばマイクロ波、電気加熱管、又は熱風等)を利用する方法より早い。よって、従来の物理的又は化学発泡成形を置き換え、別途に設備、例えばプレス発泡、射出発泡、蒸気プレス成形(例えば発泡スチロール、フォームビーズの成形等)、押出成形等の設備を購入する必要がない。なお、本発明の工程及び型によれば、物理発泡材成形体又は化学発泡材成形体等の発泡体を製造でき、別途に機械設備、例えば熱間押出機、射出成形機、蒸気プレス成形機を購入する必要がない。よって、容易に各メーカーの機械に適用でき、高い設置コストを費やす必要がない。
【0013】
本発明は、物理的又は化学発泡材の成形によってプラスチックの軽量化を達成できる。また、下向きに回転するねじを有する型によれば、型の高さが調整可能となる。なお、型のねじ込む設計によれば、粒子同士間の接触面積を向上させ、エネルギー消費及び成形時間を低減できる。よって、常圧又は減圧環境下で発泡成形体を製造できる。本発明の方法は、化学発泡又は物理発泡に適用できる。マイクロ波及び電磁エネルギーを利用する複合式加熱方法によれば、化学発泡剤の場合、より安定、均一に発泡させ、さらに架橋剤によって溶融物の強度を高めると共に、結晶性及び非結晶性材料の発泡均一性を向上できる。そのため、今まで結晶性材料が有する泡が破れ、又は成形性不良等の問題を解決できる。なお、物理発泡材の場合、架橋剤を添加する必要がなく、複合式加熱によって発泡体に成形できる。物理発泡体は、化学発泡体と異なり、廃棄後にリサイクルでき、環境にやさしい材料である。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明の第1実施例のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1を参考しながら説明する。本発明マイクロ波誘電加熱式発泡成形方法の第1実施例は、下記工程1~3を有する。
工程1:発泡材を型10に入れる。前記型10は、互いに対向する面が螺合して前記型10内に密閉した受容空間を形成できるマイクロ波透過部11及び誘電加熱部13を有する。
工程2:常圧又は減圧環境下で、前記型10に同時にマイクロ波W及び電磁エネルギーEを印加する。好ましくは、前記マイクロ波Wを前記マイクロ波透過部11に印加し、前記電磁エネルギーEを前記誘電加熱部13に印加する。
工程3:前記マイクロ波W及び前記電磁エネルギーEによって前記発泡材を発泡成形体に成形する。
【0016】
前記マイクロ波Wの周波数は、好ましくは100MHz~3000GHzの範囲にり、更に好ましくは300MHz~3000GHzの範囲にある。また、前記電磁エネルギーEの仕事率は、好ましくは1W~2000KWの範囲にあり、前記マイクロ波W及び前記電磁エネルギーEによって成形した前記発泡成形体の発泡状態によって決定する。
【0017】
図2を参考しながら説明する。上記方法に対応する本発明の前記型10の前記マイクロ波透過部11は、好ましくはプラスチック製であり、前記誘電加熱部13は、好ましくは金属製である。前記型10の第1実施例において、前記マイクロ波透過部11及び前記誘電加熱部13は、互いに螺合可能な構造に形成される。好ましくは、前記マイクロ波透過部11の底部が外に突出して前記誘電加熱部13の内凹部にねじ締めて前記受容空間を形成できる。
図3を参考しながら説明する。前記型10の第2実施例において、前記マイクロ波透過部11の底部が外に突出せずに平面となり、前記型10は、中蓋12を更に有する。前記中蓋12は、前記誘電加熱部13の内凹部に対応して外に突出する。前記中蓋12及び前記誘電加熱部13を互いにねじ締めて前記受容空間を形成する。前記発泡材は、前記マイクロ波透過部11及び前記誘電加熱部13が螺合して形成した前記受容空間に置く、前記マイクロ波透過部11の突出部によって押して固定され、誘電加熱金属部に合わせて均一に加熱できる。空気圧式、電気式又は油圧式の機械的外力を印加することで、前記マイクロ波透過部11又は前記中蓋12を前記誘電加熱部13に緊密に合わせてもよい。
【0018】
さらに、本発明の前記型10の第3実施例において、前記マイクロ波透過部11の外表面及び前記誘電加熱部13の内表面にそれぞれ対応するねじ構造(111、131)を有することで、前記マイクロ波透過部11と前記誘電加熱部13を組み合わせた構造の高さを調整できる。それによって、別の型を用意しなくても、前記発泡材を異なる成形体、例えば発泡成形体の厚さが異なるものに成形できる。前記マイクロ波透過部11を前記発泡材に押すことで、より安定して均一に成形できる。
【0019】
また、本発明の第3実施例において、前記マイクロ波透過部11の外表面及び前記誘電加熱部13の内表面にそれぞれ対応するねじ構造(111、131)を有する場合、好ましくは、更に前記中蓋12を利用する。前記中蓋12を前記誘電加熱部13に設置すれば、前記マイクロ波透過部11と連動して回転されない。そのため、非円形又はその他の非対称的な構造に形成できる。なお、前記マイクロ波透過部11の下向き回転程度によって加熱均一性及び成形効果を調整できる。
【0020】
さらに、本発明の前記誘電加熱部13は、即時に加熱温度を監視する温度監視装置を設置してもよい。
【0021】
前記型10の前記マイクロ波透過部11と前記誘電加熱部13との螺合可能な構造は、CNC加工成形、レーザー加工成形、キャスティング成形、プレス加工成形、砂型鋳造成形、オーバーモールディング成形、ラピッドプロトタイピング、熱間押出成形、射出成形、又は3Dプリント成形等の加工方法によって製造できる。前記螺合可能な構造は、前記型10の前記マイクロ波透過部11と前記誘電加熱部13とを直接に又は間接的に組み合わせることができる。直接に組み合わせるとは、前記加工成形技術によって前記マイクロ波透過部11(上蓋とも称する)、前記中蓋、又は前記誘電加熱部13(下蓋とも称する)に凹凸を加え、前記螺合構造を利用して前記発泡材を発泡体に成形する。間接的に組み合わせるとは、前記型10と前記凹凸とを間接的に組み合わせて、マイクロ波及び電磁エネルギーを利用する複合式加熱方法によって、その凹凸構造及び前記発泡材を前記発泡体に成形する(インサート成形)。
【0022】
また、上記方法に対応する本発明の前記発泡材は、基本的に3種類に分けられる。第1種類は、前記型10に入れる前に未発泡状態となる発泡材である。第2種類は、前記型10に入れる前に不完全発泡状態又は半発泡状態となる発泡材である。第3種類は、前記型10に入れる前に発泡済状態となる発泡材である。未発泡状態とは、マイクロ波/電磁エネルギーによる発泡の前の混合工程において、前記発泡材が発泡しない状態である。不完全発泡状態又は半発泡状態とは、マイクロ波/電磁エネルギーによる発泡の前の混合工程において、前記発泡材が発泡したが、その発泡が不完全(半発泡)である状態である。その例としては、発泡剤が不完全に反応され、又は2種類以上の発泡温度が異なる発泡剤を添加すると、発泡材が小さな顆粒状な半発泡体状態になる場合が挙げられる。発泡済状態とは、マイクロ波/電磁エネルギーによって発泡成形する前に、前記発泡材が既に発泡した状態である。その例としては、高圧流体を物理発泡剤とし、連続溶融押出による造粒/造板、高圧流体含浸、溶解平衡、一次加熱発泡、二次加熱発泡、加圧処理等の技術によって発泡材を生成する場合が挙げられ、好ましくは、超臨界流体によって発泡してフォームビーズを形成するか、又は熱可塑性ポリウレタン(E-TPU)を発泡することが挙げられる。発泡済状態の好ましい状態は、ビーズ状、プレート状、ストリップ状、スター状、又は不規則な形態が挙げられる。
【0023】
本発明のマイクロ波誘電加熱式発泡成形方法によって成形した前記発泡成形体は、連続発泡構造及び不連続発泡構造に分けられる。連続発泡構造について、未発泡状態の前記発泡材を前記型10に入れ、発泡させて得られる前記発泡成形体の発泡構造が連続発泡構造である。不連続発泡構造について、不完全発泡状態/半発泡状態及び完全発泡済状態の前記発泡材を使用し、本発明のマイクロ波電磁エネルギー発泡成形方法によって前記発泡成形体を形成し、さらに不完全発泡状態の前記発泡材をもう一度発泡成形させ、又は発泡済状態の前記発泡材を接着することで前記発泡成形体を得るが、前記発泡成形体の各発泡構造の間を接着されるため、不連続発泡構造となる。
【0024】
さらに、前記発泡材は、熱可塑性プラスチック材料99.98部以下(好ましくは99部以下)、発泡剤0.1~30部、及びマイクロ波及び/又は電磁エネルギー吸収剤0.01~20部を含む。
【0025】
好ましくは、前記発泡材は、架橋剤0.1~10部、マイクロ波吸収促進剤0.01~20部、及び/又は機能性添加剤0.01~20部をさらに含む。その場合、熱可塑性プラスチック材料は99.77部以下(好ましくは99部以下)であり、前記発泡剤、並びにマイクロ波及び/又は電磁エネルギー吸収剤の含有量は前記と同じである。前記比率に記載の部は、wt%を示す。
【0026】
前記熱可塑性プラスチック材料は、結晶性又は非結晶性の液体又は固体材料、及びその共重合体が挙げられる。このような材料は、例えば、ポリエステル熱可塑性樹脂、動的架橋熱可塑性樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ゴム、ケイ素樹脂、フッ素樹脂、ポリカーボネート 類又は生分解性樹脂が挙げられ、好ましくは、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリスチレン(PS)、アクリロニトリルーブタジエンースチレン共重合体(ABS)、フェノール樹脂(PF)、尿素樹脂(UF)、ポリビニルアルコール(PVA)、エチレンプロピレンゴム(EPM)、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、ニトリルゴム(NBR)、オレフィン系エラストマー(TPO)、動的架橋型熱可塑性エラストマー(TPV)、ポリエステル系熱可塑性エラストマー(TPEE)、エチレン酢酸ビニル(EVA)、熱可塑性ポリウレタン(TPU)、ポリウレタン(PU)、ポリイソシアヌレート(PIR)、ポリアミド樹脂(PA)、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリ乳酸(PLA)、ヒドロキシブチレート-バリレート共重合体(PHBV)、ポリブチレンサクシネート(PBS)、メラミン(Melamine)、ポリエステルポリオール(Polyester Polyol、例えばポリエステルジオール(Polyester Diol))、ポリカプロラクトン(PCL)、乳酸-グリコール酸共重合体、ポリ3-ヒドロキシブチレート(P3HB)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、エポキシ樹脂(Epoxy)、ポリテトラメチレンカーボネート、液体シリコーンゴム、ポリエチレンテレフタレート-1,4-シクロヘキサンジメチルエステル(PETG)、又はテレフタル酸-1,4-シクロヘキサンジメタノール-2,2,4,4-テトラメチル-1,3-シクロブタンジオール共重合体(Tritan Copolyester)が挙げられる。
【0027】
前記発泡剤は、物理発泡剤、化学発泡剤、又は物理化学複合発泡剤(即ち、物理発泡剤及び化学発泡剤両方を用いる)が挙げられる。前記物理発泡剤は、膨脹ミクロスフェア(発泡ミクロスフェア)、中空ミクロスフェア(例えば、ガラス中空ミクロスフェア、セラミック中空ミクロスフェア、又はフェノール樹脂中空ミクロスフェア等)、粉末(例えば、ガラス繊維又は炭素繊維等粉末)、気体物理発泡剤、液体物理発泡剤が挙げられる。前記気体物理発泡剤は、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、ジクロロメタン、ジクロロエタン、トリクロロメタン、ブタン、イソヘプタン、窒素ガス、二酸化炭素ガス、アルゴンガス、ヘリウムガス、酸素ガス、ネオンガス、空気等が挙げられる。前記液体物理発泡剤は、脂肪族炭化水素、低沸点(<300℃)アルコール、エステル、エーテル、ケトン、芳香族炭化水素、フロン類、炭化水素(例えばハイドロフルオロオレフィン)、ハイドロクロロフルオロカーボン、ハイドロフルオロカーボン、ハロゲン化カーボン、パーフルオロプロパン、石油エーテル、エタノール、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、メチルエチルエーテル、トルエン、アセトン、クロロフルオロメタン、トリフルオロメタン、1,1-ジフルオロエタン、1,1,1,2-テトラフルオロエタン、クロロメタン、クロロエタン、ジクロロメタン、次亜フッ素酸、シクロヘキサン、シクロペンタンが挙げられる。前記化学発泡剤は、無機化学発泡剤及び有機化学発泡剤が挙げられる。前記無機化学発泡剤は、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、亜硝酸アンモニウム、水素化ホウ素カリウム、水素化ホウ素ナトリウム、過酸化水素等が挙げられる。前記有機化学発泡剤は、アゾジカーボンアミド(Azodicarbonamide、AC)、アゾビスイソブチロニトリル(Azobisisobutyronitrile、AIBN)、アゾジカルボン酸ジイソプロピル(Diisopropyl Azodicarboxylate、DIPA)、N,N’-ジニトロソペンタメチレンテトラアミン(N,N’-Dinitroso Pentamethylene Tetramine、DPT又はDNPT)、p-トルエンスルホニルヒドラジド(P-Toluene Sulfonyl Hydrazide、TSH)、4,4’~オキシジベンゼンスルホニルヒドラジド(4,4’-Oxydibenzenesulfonyl Hydrazide、OBSH)、ベンゼンスルホニルヒドラジド(Benzenesulfonyl Hydrazide、BSH)、トリヒドラジドトリアジン(Trihydrazine Triazine、THT)、p-トルエンスルホニルセミカルバジド(P-Toluenesulfonyl Semicarbazide、発泡剤K)、2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)(2,2’-Azobis(2,4-dimethyl)valeronitrile、ABVN)、硫酸ヒドラジド類、アゾニトリル化物、アゾジカルボン酸誘導体、ベンゼンスルホニルヒドラジド化合物、ニトロソ化合物、ジアゾベンゼン化合物、尿素等化合物、及びそれらの共重合体が挙げられる。
【0028】
前記架橋剤は、1種類又は2種類以上の架橋剤を添加してもよい。前記架橋剤の種類は、ジクミルペルオキシド(dicumyl peroxide、DCP)、2,5-ジメチル-2,5-ジ(tert-ブチルペルオキシ)ヘキサン(2,5-dimethyl-2,5-di(tert-butyl peroxy)-hexane、商品名L-101)、ベンゾイルペルオキシド(benzoyl peroxide、BPO)、ジ-tert-ブチルペルオキシド(di-tert-butylperoxide、TBP)、2,5-ジメチル-2-ヒドロキシ-5-tert-ブチルペルオキシ-3-ヘキシン(2、5-dimethyl-2-hydroxy-5-tert-butyl peroxy-3-hexyne、商品名OP-2)、トリアリルイソシアヌレート(triallyl isocyanurate、TAIC)、ジ-tert-ブチルペルオキシド(di-tert-butyl peroxide、DTBP)、アクリル酸(acrylic acid、AA)、ジアセチルペルオキシド(diacetyl peroxide)、tert-ブチルペルオキシピバレート(tert-butyl peroxypivalate、DTBP)、tert-ブチルペルオキシイソプロピルベンゼン(tert-butyl peroxyisopropylbenzene)、1,1-ジ(tert-ブチルペルオキシ)-3,3,5-トリメチルシクロヘキサン(1、1-di-(tert-butyl peroxy)-3,3,5-trimethylcyclohexane)、2,5-ジメチル-2,5-ジ(tert-ブチルペルオキシ)ヘキサン(2,5-dimethyl-2,5-di-(tert-butylperoxy)hexane)、ブチル-4,4-ビス(tert-ブチルジオキシ)バレラート(butyl-4,4-bis(tert-butyldioxy)valerate)、ビス(2,4-ジクロロベンゾイル)ペルオキシド(bis(2,4-dichlorobenzoyl)peroxide)、ビス(4-メチルベンゾイル)ペルオキシド(bis(4-methylbenzoyl)peroxide)、1,4-ジ(2-tert-ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン(1,4-di-(2-tert-butylperoxyisopropyl)benzene)、tert-ブチルペルオキシベンゾエート(tert-butyl peroxybenzoate)、tert-ブチル-3,5,5-トリメチルペルオキシヘキサノアート(tert-butyl-3,5,5-trimethylperoxyhexanoate)、tert-ブチルペルオキシ-2-エチルヘキシルカーボネート(tert-butylperoxy-2-ethylhexyl carbonate)、トリオキサシクロヘプタン化合物、3,3,5,7,7-ペンタメチル-1,2,4-トリオキセパン(3,3,5,7,7-pentamethyl-1,2,4-trioxepane)、ラウロイルペルオキシド(lauroyl peroxide)、ジ(4-tert-ブチルシクロヘキシル)ペルオキシジカーボネート(di(4-tert-butylcyclohexyl)peroxydicarbonate)、ジセチルペルオキシジカーボネート(dicetyl peroxydicarbonate)、ジミリスチルペルオキシジカーボネート(dimyristyl peroxydicarbonate)、tert-アミルペルオキシピバレート(tert-amyl peroxypivalate)、ジ-3-メトキシブチルエステルペルオキシジカーボネート(di-3-methoxybutyl peroxydicabonate)、ジイソブチリルペルオキシド(diisobutyryl peroxide)、tert-ブチルペルオキシネオデカノエート(tert-butyl peroxyneodecanoate)、tert-ブチルペルオキシネオヘプタノエート(tert-butyl peroxyneoheptanoate)、ジ(3,5,5-トリメチルヘキサノイル)ペルオキシド(di(3,5,5-trimethylhexanoyl)peroxide)、1,1,3,3-テトラメチルブチルペルオキシネオデカノエト(1,1,3,3-tetramethylbutyl peroxyneodecanoate)、クメンペルオキシネオデカノエト(cumyl peroxyneodecanoate)、ジ(2-エチルヘキシル)ペルオキシジカーボネート(di(2-ethylhexyl)peroxydicarbonate)、ビス(イソプロピル)ペルオキシジカーボネート(bis(isopropyl)peroxydicarbonate)、1,1-ジ(tert-ブチルペルオキシ)-3,3,5-トリメチルシクロヘキサン(1,1-di(tert-butylperoxy)-3,3,5-trimethylcyclohexane)、2,2’-アゾビス(2-メチルブチロニトリル)(2、2’-azobis(2-methylbutyronitrile))、デカノイルペルオキシド(decanoyl peroxide)、1,3-ビス(tert-ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン(1,3-bis(tert-butylperoxyisopropyl)benzene)、1,4-ビス(tert-ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン(1,4-bis(tert-butylperoxy-isopropyl)benzene)、2,5-ジメチル-2,5-ジ(2-エチルヘキサノイルペルオキシ)ヘキサン(2,5-dimethyl-2,5-di(2-ethylhexanoylperoxy)hexane)、tert-アミルペルオキシ-2-エチルヘキシルカーボネート(tert-amylperoxy-2-ethylhexyl carbonate)、tert-ブチルヒドロペルオキシド(tert-butyl hydroperoxide)、3,5-ジイソプロピルベンゼンヒドロペルオキシド(3,5-diisopropylbenzene hydroperoxide)、無水マレイン酸(melaic anhydride、MAH)等ペルオキシド及びその化合物が挙げられる。
【0029】
本発明の前記不完全発泡状態/半発泡状態又は完全発泡済状態の物理発泡材又は化学発泡材は、前記架橋剤を添加しなくて単独に、又は化学発泡剤、物理発泡剤、発泡ミクロスフェア又はフォームビーズと組み合わせて使用し、更にマイクロ波及び電磁エネルギー複合式加熱によって不連続発泡構造又は連続発泡構造に成形できる。
【0030】
前記マイクロ波及び/又は電磁エネルギー吸収剤は、前記発泡材がマイクロ波及び/又は電磁エネルギーの吸収性を持つように用いられ、下記材料の1種類、又は1種類以上を組み合わせて使用できる。前記材料は、マイクロ波吸収性材料及び電磁エネルギー吸収熱伝導性材料を含む。前記マイクロ波吸収性材料は、窒化物、酸化物、炭化物、グラフェン、ガラス繊維、炭素繊維、セルロースナノクリスタル等が挙げられる。前記窒化物は、窒化ホウ素、窒化ケイ素、窒化バナジウム、窒化チタン、窒化ガリウム、窒化アルミニウムが挙げられる。前記酸化物は、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化鉄、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化銅が挙げられる。前記炭化物は、炭化ケイ素、炭化バナジウム、炭化チタン、炭化ホウ素、炭化ニオブ、炭化モリブデン、炭化タンタル、炭化クロム、炭化ハフニウム、炭化ジルコニウム、炭化タングステン、炭素繊維、カーボンナノチューブが挙げられる。前記電磁エネルギー吸収熱伝導性材料は、ナノ元素粉末、例えばナノグラファイト粉末、ナノモリブデン粉末、ナノケイ素粉末、ナノチタン粉末、ナノコバルト粉末、ナノビスマス粉末、ナノ金粉末、ナノ銀粉末、ナノ銅粉末、ナノアルミニウム粉末、ナノ亜鉛粉末、ナノスズ粉末、ナノニッケル粉末、ナノ鉄粉末、ナノタングステン粉末が挙げられる。
【0031】
前記マイクロ波吸収促進剤は、マイクロ波吸収性を促進するように、前記発泡材に外添してマイクロ波加熱均一度を促進するために用いられる(前記熱可塑性プラスチック材料、発泡剤(ミクロスフェア、発泡剤)、マイクロ波/電磁エネルギー吸収剤、架橋剤、及び機能性添加剤は、内添成分に属する)。前記マイクロ波吸収促進剤は、好ましくは前記不完全発泡状態/半発泡状態又は完全発泡済状態の発泡材に添加し、発泡材の表面に付着することで、マイクロ波吸収効果を促進できる。続きに、マイクロ波照射の反応メカニズムについて説明する。簡単に言えば、双極子分極及びイオン伝導において、マイクロ波場の作用では、双極子又はイオンが電界(又は磁界)の振動変換による分子運動又は誘電損失と一致しないことによって発熱する。そのため、イオン化可能な材料、例えば界面活性剤又は塩類は、マイクロ波場又は電磁エネルギー場の作用で加熱効率及び熱伝導率を向上する効果を有する。微視的に見ると、イオン化可能な材料は、発泡材に吸着し、発泡材の表面に吸着する空気を除去することで、空気によって発泡材粒子同士間に生じる隙間を減少できる。そのため、発泡構造の粘着、結合状態を改善し、熱伝導率及び加熱速度を向上できる。本発明の前記マイクロ波吸収促進剤は、好ましくは、極性液体又は極性物質を含む液体、もしくは電離可能/イオン化可能な液体であり、例えば、水、界面活性剤、塩類、有機酸、有機アルコール等を単独又は前記素材と組み合わせて使用できる。前記界面活性剤は、カチオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、両性型界面活性剤、及び非イオン界面活性剤が含まれる(そのうち、前記非イオン界面活性剤は電離しないが、イオン化材料を発泡材に安定に吸着する効果を有する)。前記界面活性剤は、その熔点が低いため、マイクロ波/電磁エネルギーを吸収し、前記発泡材の表面を素早く加熱して前記発泡材同士を粘着する効果を有する。前記有機酸、有機アルコールは、好ましくは炭素鎖の数が6以下である。前記塩類は、金属イオン、アンモニウムイオン、酸基イオン、非金属イオン結合の化合物が挙げられる。前記マイクロ波吸収促進剤が良好なマイクロ波吸収性を有する共に優れた熱伝導性を有する。工程温度に応じて高沸点又は低沸点を有する極性液体を選択できる。工程温度が高い場合、高沸点を有する極性液体を使用する。逆に、工程温度が低い場合、低沸点の極性液体を使用する。前記マイクロ波吸収促進剤は、高熔点のフォームビーズを成形する時に安定に成形できない問題を改善し、フォームビーズ同士間の粘着力を向上させ、破裂又は強度不足等の問題を避ける。
【0032】
前記機能性添加剤は、機能性を持つように用いられ、可塑剤、滑剤、界面活性剤、気泡調整剤、難燃剤、カップリング剤、増強剤、酸化防止剤、帯電防止剤、熱安定剤、光安定剤、着色剤、加工助剤、耐衝撃性改良剤、無機粉末、フィラー粉末が挙げられる。前記可塑剤は、安息香酸エステル(例えば安息香酸メチル、安息香酸エチル、ジプロピレングリコールジベンゾアート及びその誘導体)、エステル類化合物(例えばクエン酸トリエチル、クエン酸トリメチル、クエン酸アセチルトリエチルエステル及びその誘導体)、エーテル類化合物(例えばアジピン酸エーテルエステル、エチレングリコールブチルエーテルエステル及びその誘導体)、ポリカプロラクトン化合物(例えばポリカプロラクトンジオール及びその誘導体)又はカーボネート化合物(例えば炭酸ジメチル、炭酸ジフェニル及びその誘導体)が挙げられる。前記界面活性剤は、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、両性型界面活性剤が挙げられる。前記気泡調整剤は、ホウ酸亜鉛、ホウ砂、リン酸系核剤、フェノール系核剤、アミン系核剤、ポリフルオロエチレン系樹脂粉末が挙げられる。前記無機粉末は、タルク粉末、炭酸カルシウム、カオリン、ゼオライト、マイカ粉末、チオ硫酸ナトリウムが挙げられる。前記フィラー粉末は、有機ミクロスフェア、無機ミクロスフェア、金属粒子、金属酸化物ミクロスフェアが挙げられ、本発明の発泡成形体のプラスチック減量化及び軽量化の効果を有すると共に、発泡成形体の物理的強度、例えば耐摩耗性を向上できる。そのうち、前記ミクロスフェアは、中実ミクロスフェア又は中空ミクロスフェア(軽量化効果を有する)であってもよい。前記有機ミクロスフェアは、ポリエステルミクロスフェア、ポリ塩化ビニリデンミクロスフェア、アクリル樹脂ミクロスフェア、フェノール樹脂ミクロスフェア、ポリ乳酸ミクロスフェア、ポリスチレンミクロスフェア、エポキシ樹脂ミクロスフェア、ポリアニリンミクロスフェア、ポリアミドミクロスフェア、メラミン/ホルムアルデヒドミクロスフェアが挙げられる。前記無機ミクロスフェアは、ガラスミクロスフェア、セラミックミクロスフェア、二酸化ケイ素ミクロスフェア、カーボンミクロスフェア、炭酸カルシウムミクロスフェア、グラフェンミクロスフェアが挙げられる。前記金属粒子は、マグネシウム、アルミニウム、ジルコニウム、カルシウム、チタン、バナジウム、クロム、コバルト、ニッケル、銅、ゲルマニウム、モリブデン、銀、インジウム、スズ、タングステン、イリジウム、プラチナ、鉄、又は金等の粒子が挙げられる。前記金属酸化物ミクロスフェアは、酸化アルミニウムミクロスフェアが挙げられる。前記ミクロスフェアは、単独または組み合わせて使用できる。また、前記ミクロスフェアの表面に表面処理を施して混合の均一性を高めてもよい。前記表面処理は、例えば、ポリシロキサン化合物又は含フッ素化合物を使用して表面張力を下げる処理が挙げられる。
【0033】
表1において、前記熱可塑性プラスチック材料としてEVA又はPEを使用する本発明の2つの実施例を示す。
【0034】
【0035】
本発明は、上記実施例に限定されない。本発明の精神に基づいてなされた均等的な変更及び改良は、いずれも本発明の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0036】
10 型
11 マイクロ波透過部
111 マイクロ波透過部の雄ねじ構造
13 誘電加熱部
131 誘電加熱部の雌ねじ構造
W マイクロ波
E 電磁エネルギー