(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-14
(45)【発行日】2022-01-14
(54)【発明の名称】ラベル及び製造方法
(51)【国際特許分類】
G09F 3/00 20060101AFI20220105BHJP
G09F 3/02 20060101ALI20220105BHJP
B31D 1/02 20060101ALI20220105BHJP
【FI】
G09F3/00 Q
G09F3/00 E
G09F3/02 M
B31D1/02 A
(21)【出願番号】P 2019513494
(86)(22)【出願日】2017-05-04
(86)【国際出願番号】 IB2017052590
(87)【国際公開番号】W WO2017199119
(87)【国際公開日】2017-11-23
【審査請求日】2020-02-19
(31)【優先権主張番号】102016000052213
(32)【優先日】2016-05-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(73)【特許権者】
【識別番号】518412829
【氏名又は名称】パイロット・イタリア・エス.ピー.エー.
【氏名又は名称原語表記】PILOT ITALIA S.p.A.
【住所又は居所原語表記】Vicolo Santa Maria alla Porta,1,I-20123 MILANO,Italy
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100199565
【氏名又は名称】飯野 茂
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】ビメルカティ、ジャンカルロ
【審査官】藤井 達也
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2006/0057313(US,A1)
【文献】特表2001-503352(JP,A)
【文献】米国特許第05135125(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 3/00- 3/20
B31D 1/02
B65D 23/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
吊下げハンドル(2)付きラベル(1)を製造する方法であって、
i)剥離可能な形で接合された支持層(6)及び第1の表層(8)を備える第1の層状材料(4)を設ける工程と、
ii)第1の剥離促進層(12)で前記第1の表層(8)の表面(10)を、前記第1の
剥離促進層(12)が
存在しない自由領域(14)を残して被覆する工程と、
iii)液体又は半液体状の第2の剥離促進層(18)で前記第1の剥離促進層(12)のハンドルエリア(16)を
特定の形状を有して被覆する工程と、
iv)第2の表層(28)及び粘着層(26’)を備える第2の層状材料(20)を設ける工程と、
v)前記第2の剥離促進層(18)が依然として濡れているとき、前記粘着層(26’)が、少なくとも前記第1の層状材料(4)の前記自由領域(14)に粘着するように、結合された材料(40)において、工程iii)及びiv)の生成物を接合する工程と、
vi)前記粘着層(26’)と接触している前記第2の剥離促進層(18)を、前記層(18、26’)を結合するために固化する工程と、
vii)少なくとも前記第2の
表層(28)の厚さ(S1)で、前記ハンドル
エリア(16)から吊下げハンドル(2)を、前記第1の剥離促進層(12)にわたってのみ重ね合わされた異なるエリア(36)において前記ラベル(1)の少なくとも二次ラベル(34)を、分離し、前記第1の表層(8)においてラベル外枠(38)を形成する工程と、
を備える、方法。
【請求項2】
前記第1の層状材料(4)及び前記第2の層状材料(20)の前駆体(22)は、支持層(6)、非粘着層(24)、粘着層(26、26’)、及び第1の表層(8)/第2の表層(28)を、互いに重ね合わされて、備える対応する又は実質的に同一の層を備え、工程iv)は、工程v)の上流で前記前駆体(22)の前記支持層及び前記非粘着層を分離する、及びオプションで廃棄する工程を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記吊下げハンドル(2)は、少なくとも前記ハンドル(2)のアーチ型外縁(32)から突出している部分のような把持部(30)を備え、工程iii)では、前記ハンドルエリア(16)もまた、前記
把持部(30)で延出している、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
工程vii)は、前記第2の表層(28)上に、前記第2の
表層を変形し、前記二次ラベル(34)及び/又は吊下げハンドル(2)の、例えば周囲の部分の持上げを容易にするために少なくとも1つの折り目線(42、44)を作る少なくとも1つのサブステップを備える、請求項1~3のうちのいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
折り目線(44)は、前記把持部(30)で、その周囲部分を持ち上げるために作られる、請求項
3または請求項3を引用する請求項4に記載の方法。
【請求項6】
工程vii)は前記自由領域(14)の外で行われ、その結果前記
自由領域(14)では、前記第2の表層(28)が前記吊下げハンドル(2)の単一の固定基部(46)を形成し、そこから一対のアーム(48、48’)が、輪の形態で互いに接続されて延出している、請求項1~5のうちのいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
工程ii)中及び/又は工程iii)中、前記第1の表層(8)及び/又は前記第1の剥離促進層(12)は、前記吊下げハンドル(2)の縁(32)及び/又は前記二次ラベル(34)の持上げ部(54)の分離力を調節するために、前記第1の剥離促進層(12)及び/又は前記第2の剥離促進層(18)によるいくつかの領域(52、50)の被覆を防ぐ1つ又は複数のマスクによって部分的に覆われる、請求項1~6のうちのいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
少なくとも1つの保護マスクは、所定の密度で前記縁(32)及び/又は前記持上げ部(54)の延出部に沿って離隔されている、ドット状の保護要素を備える、請求項
7に記載の方法。
【請求項9】
前記第2の表層(28)は、工程ii)の上流で、前記第1の表層(8)上に分散されているオプションのグラフィック層(56)を露呈させるために少なくとも部分的に透明であり、前記第2の剥離促進層(18)は、前記吊下げハンドル(2)の少なくとも一部を顕在化するための少なくとも1つの顔料又は着色剤を備える、請求項1~8のうちのいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記第2の表層(28)上に、前記
第2の表層の少なくとも前記二次ラベル(34)における透明性を部分的に低減する、又は除去するため
に第2のグラフィック層(58)を分散させる工程を備える、請求項
9に記載の方法。
【請求項11】
工程vii)には切削屑除去(60)の少なくとも1つの工程が続き、ここで、前記吊下げハンドル(2)及び/又は前記二次ラベル(34)の外面的に、前記ハンドル(2)及び/又は前記二次ラベル(34)の周囲で持上げ工程(64)を築くために、前記第2の表層(28)が連続切削屑(62)として取り上げられる、請求項1~10のうちのいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
吊下げハンドル(2)付きラベル(1)であって、
-剥離可能な形で接合された支持層(6)及び第1の表層(8)を備える第1の層状材料(4)と、
-第1の剥離促進層(12)であって、前記第1の表層(8)の表面(10)を、前記第1の
剥離促進層(12)が
存在しない自由領域(14)を残して被覆する、第1の剥離促進
層と、
-前記第1の剥離促進層(12)のハンドルエリア(16)を
特定の形状を有して被覆する第2の剥離促進層(18)と、
-第2の表層(28)及び粘着層(26’)を備える第2の層状材料(20)であって、前記第2の
層状材料(20)は、前記粘着層(26’)が少なくとも前記自由領域(14)に粘着するように前記第1の層状材料(4)に接合され、ここにおいて、前記第2の剥離促進層(18)は、前記粘着層(26’)と接触している形で、前記層(18、26’)を結合するために固化される、第2の層状材料(20)と、
を備え、
前記少なくとも第2の
表層(28)の厚さ(S1)は、前記ハンドル
エリア(16)での吊下げハンドル(2)を、前記第1の
剥離促進層(12)
の剥離促進剤にわたってのみ重ね合わされた異なるエリア(36)における二次ラベル(34)を定義し、前記第1の表層(38)においてラベル外枠(38)を形成する、
ラベル。
【請求項13】
前記吊下げハンドル(2)は、少なくとも前記ハンドルのアーチ型外縁(32)から突出している部分のような把持部(30)を備え、前記ハンドルエリア(16)もまた、前記部分(30)で延出している、請求項12に記載のラベル。
【請求項14】
前記第2の表層(28)は、前記二次ラベル(34)及び/又は吊下げハンドル(2)の、例えば周囲の部分の持上げを容易にするために少なくとも1つの折り目線(42、44)を定義する、請求項12又は13に記載のラベル。
【請求項15】
前記自由領域(14)では、前記第2の表層(28)は、前記吊下げハンドル(2)の単一の固定基部(46)を備え、そこから一対のアーム(48、48’)が、輪の形態で互いに接続されて延出し、前記一対のアーム(48、48’)は、前記基部(46)に対して回転可能である、請求項12~14のうちのいずれか一項に記載のラベル。
【請求項16】
前記第2の表層(28)は、前記第1の表層(8)上に分散されているオプションのグラフィック層(56)を露呈させるために少なくとも部分的に透明であり、前記第2の剥離促進層(18)は、前記吊下げハンドル(2)の少なくとも一部を顕在化するための少なくとも1つの着色剤又は顔料を備える、請求項12~15のうちのいずれか一項に記載のラベル。
【請求項17】
前記第2の表層(28)上に、前記
第2の表層(28)の少なくとも前記二次ラベル(34)における透明性を部分的に低減する、又は除去するために分散されている第2のグラフィック層(58)を備える、請求項12~16のうちのいずれか一項に記載のラベル。
【請求項18】
前記吊下げハンドル(2)及び/又は前記二次ラベル(34)の外面的に、前記ハンドル及び/又は前記二次ラベル(34)の周りで持上げ工程(64)を築くために、前記第2の表層(28)が
存在しない、請求項12~17のうちのいずれか一項に記載のラベル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本発明は、ボトルを逆転した(overturned)位置に吊下げるためのハンドル付きラベルを製造するための方法、及び、例えば前記方法で得られるハンドル付きラベルに関する。
【背景技術】
【0002】
[0002]先行技術文献EP0356574A2は、ボトルに適用可能なハンドル付きラベルを説明しており、ここにおいて、そのようなハンドルは、使用中でない(non-use)位置にあるとき、ラベルの上縁の制限を受けずに(free from)突出している。
【0003】
[0003]小容量ボトルの閉鎖エリアに干渉する突出しているハンドルの厄介な問題を有していることに加えて、この解決策は、技術的に複雑で費用のかかる解決策であるという主な欠点を伴う。
【0004】
[0004]同一の出願人による先行技術文献EP2246266A1は、2つの別個の粘着フィルムを接合することによって作られたハンドルを設けられたラベルについて説明している。
【0005】
[0005]この文献で説明されているとおり、底部フィルムが輸液容器を識別するために要求される表示を備えるのに対し、上部透明フィルムは、底部フィルムに粘着力をもって接合され、容器の内容物を患者に投与するときにその容器を逆転させるためのハンドルを形成する。
【0006】
[0006]この先行技術に関連する最初の欠点は、ハンドルが裏側に粘着性を残すため、それの使用を担当するスタッフが取り扱うことがより困難であるという事実である。
【0007】
[0007]この従来技術に関連する更なる欠点は、ボトルへのラベルの適用と、同じボトルの使用のコンディションとの両方における、ハンドル及び/又はその補助的な自己粘着若しくはサービスラベルの望ましくない浮上がりの考えられるリスクに関する。
【発明の概要】
【0008】
[0008]本発明は、先行技術の欠点を克服することが可能な方法及び自己粘着ラベルを提供することを狙いにすることで、上記文脈内に収まる。
【0009】
[0009]特に、本明細書で提案される方法及びラベルは、ハンドル剥離を容易にし、患者の診療記録のような外部支持体へのラベルの再粘着の信頼性を高くするために、吊下げハンドルへの粘着力と二次的ラベルへの粘着力を区別するように設計されている。
【0010】
[0010]この目的は、請求項1に従った方法及び請求項12に従ったラベルによって達成される。従属請求項は、有利な又は好ましい実施形態の変形例について説明する。
【0011】
[0011]本発明の目的は、添付の図面の助けを得てこれから詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】
図1は、可能な実施形態に従った、本発明の製造方法対象を図式化したものを示す。
【
図2】
図2は、
図1における番号IIによって示されている位置における段階での、多層材料の図を示す。
【
図3】
図3は、
図2で示された平面III-IIIを通る断面を示す。
【
図4】
図4は、
図1で示された平面IV-IVを通る断面を示す。
【
図5】
図5は、
図1における番号Vによって示されている位置における段階での、多層材料の図を示す。
【
図6】
図6は、
図5における平面VI-VIを通る断面を示す。
【
図7】
図7は、
図1における番号VIIによって示されている位置における段階での、多層材料の図を示す。
【
図8】
図8は、
図7で示された平面VIII-VIIIを通る断面を示す。
【
図9】
図9は、
図7で示された平面IX-IXを通る断面を示す。
【
図11】
図11は、
図1における番号XIによって示されている位置における段階での、多層材料の図を示す。
【
図12】
図12は、
図11で示された平面XII-XIIを通る断面を示し、ここにおいて、矢印は、例示されている材料を通った分離、切断、又はダイの深度を図式化する。
【
図13】
図13は、
図11で示された平面XIII-XIIIを通る断面を示し、ここにおいて、矢印は、例示されている材料を通った分離、切断、又はダイの深度を図式化する。
【
図14】
図14は、
図1における番号XIVによって示されている位置における段階での、多層材料の図を示す。
【
図16】
図16は、
図1における番号XVIによって示されている位置における段階での、多層材料の図を示す。
【
図17】
図17は、本発明に従い、可能な変形例に従ったラベルを図式化しており、ここにおいて、ハンドルの把持部及び二次ラベル部が部分的に持ち上げられている。
【発明を実施するための形態】
【0013】
[0020]上記目的は、吊下げハンドル2付きラベル1を製造する方法で達成され、該方法は、
[0021]i)剥離可能な形で接合された支持層6及び第1の表層8を備える第1の層状材料4を設ける工程と、
[0022]ii)(シリコン被覆のような)第1の剥離促進層12で第1の表層8の表面10を、前記第1の促進層12が不在である(存在しない)自由領域14を残して被覆する工程と、
[0023]iii)液体又は半液体状の第2の剥離促進層18で第1の剥離促進層12のハンドルエリア16を調整可能に被覆する工程と、
[0024]iv)第2の表層28及び粘着層26’を備える第2の層状材料20を設ける工程と、
[0025]v)粘着層26’が、(特に固定基部46を形成するために)少なくとも第1の層状材料4の自由領域14に粘着するように、結合された材料40において工程iii)及びiv)の生成物を接合する工程と、
[0026]vi)第2の層状材料20の粘着層26’と接触している第2の剥離促進層18を、前記層18、26’を結合するために固化又は硬化する工程と、
[0027]vii)少なくとも第2の層28の厚さS1で、ハンドル領域16から吊下げハンドル2を、第1の層剥離促進剤12にわたってのみ重ね合わされた異なるエリア36におけるそのようなラベル1の少なくとも二次ラベル34を、分離(変形例に従うと「切断」)し、第1の表層8においてラベル外枠38を形成する工程と、
を備える。
【0014】
[0028]例えば、二次ラベル34は複数であり得る。
【0015】
[0029]変形例に従うと、吊下げハンドル2は、ラベル幅100中に含まれる。言い換えると、そのようなハンドルは、第2の表層28の外に突出しない。
【0016】
[0030]一実施形態では、第1の層状材料4及び/又は第2の層状材料20は、テープとして形付けられ、優勢展開方向X、X’に沿って展開する。
【0017】
[0031]更なる実施形態に従うと、第1の表層8及び/又は第2の表層28は、プラスチックフィルムを備え得るか、又はプラスチックフィルムからなり得る。
【0018】
[0032]また更なる実施形態に従うと、第1の表層8及び/又は第2の表層28は、約50-500g/m2、オプションで70-300g/m2、例えば約150g/m2の平均密度を有し得る。
【0019】
[0033]変形例では、第1の表層8の表面10及び/又は第2の表層28の表面94は、実質的に平面であり、オプションで印刷可能である。特に、これらの表面のうちの1つ又はその両方は、グラフィック層56、58がそこに分散及び粘着され得るように構成される。
【0020】
[0034]従って、少なくとも第1の表層8の表面10は、ラベル1がボトル(the latter)に適用されるとき、ボトル上に見える。
【0021】
[0035]有利には、支持層6は、第1の表層8のみのためではなく、完成したラベル1のための剥離可能支持体としての役目をする。
【0022】
[0036]特に有利な実施形態に従うと、第1の層状材料4及び第2の層状材料20の前駆体22は、対応する又は実質的に同一の層を備える。同一、の定義は、下記の説明で述べられる。
【0023】
[0037]一実施形態では、これらの層は、互いに重ね合わされて、支持層6、非粘着層24(例えば、シリコンベース)、粘着層26、26’、及び第1の表層8/第2の表層28を含む。この変形例に従うと、工程iv)は、工程v)の上流で、前駆体22の支持層及び非粘着層を分離する、及びオプションで廃棄する工程を備える。
【0024】
[0038]その後工程vi)中、第2の剥離促進層18は、粘着層26と接触している形で(in contact with)、これらの層を結合するために、及びオプションで、固体である第2の剥離促進層18によって少なくとも部分的に覆われる(及びひいては不活性化される)と粘着層が粘着機能を果たすことができないように、固化(例えば乾燥)される。
【0025】
[0039]言い換えると、第2の剥離促進層18は第1の剥離促進層12を覆っているけれども、粘着層26’に、工程vi)によってそれを不活性にするために転写されるので、この第2の層18は「転写で」機能する。
【0026】
[0040]更なる実施形態では、固化工程は、電磁放射を通じた、例えばUV又は熱を使用することによる固化又は硬化工程を備える。
【0027】
[0041]例えば、工程vi)は、工程vii)の上流で行われ得るだろう。
【0028】
[0042]変形例に従うと、吊下げハンドル2は、少なくとも1つの把持部30を備え、ここにおいて、工程iii)で、ハンドルエリア16もまた、前記部分30で延出している。
【0029】
[0043]図示されている実施形態では、把持部30は、前記ハンドル2の、オプションではアーチ型の外縁32に対して突出部を備える。例えば、そのような突出部は、二重剥離促進層のおかげで、下に横たわる第1の表層8に粘着接触していない。
【0030】
[0044]更なる変形例に従うと、工程vii)は、第2の表層28上に、前記第2の層28を変形し、二次ラベル34及び/又は吊下げハンドル2の、例えば周囲の部分の持上げを容易にするために少なくとも1つの折り目線42、44を作る少なくとも1つのサブステップを備える。有利には、折り目線44は、把持部30で、その周囲部分を持ち上げるために作られる。
【0031】
[0045]変形例では、工程vii)は、下記で説明される少なくとも第1のダイ切断筋押し工程82、及びオプションで第2の切断工程84を備える。
【0032】
[0046]一実施形態では、工程vii)は自由領域14の外で行われ、その結果前記領域14では、第2の表層28が吊下げハンドル2の単一の固定基部(anchor foot)46を形成し、そこから一対のアーム48、48’が、輪の形態で互いに接続されて延出している。
【0033】
[0047]更なる実施形態に従うと、工程ii)中及び/又は工程iii)中、吊下げハンドル2の縁32(例えば外縁)及び/又は二次ラベル34の持上げ部54の分離力を調節するために、第1の剥離促進層12及び/又は第2の剥離促進層18によるいくつかの領域52、50の被覆を防ぐ1つ又は複数の保護マスク(図示せず)によって、第1の表層8及び/又は第1の剥離促進層12が部分的に覆われる。
【0034】
[0048]例として、少なくとも1つの保護マスクは、所定の密度で縁32及び/又は持上げ部54の延出部に沿って離隔されている、ドット状の保護要素を備え得る。
【0035】
[0049]そのような密度に関しては、それは、ハンドル2及びラベル34のサイズ、並びに粘着層26’の性質に依存することになる。
【0036】
[0050]有利な変形例に従うと、第2の表層28は、(特に、例えば
図1で図式化されているような工程ii)の上流で)第1の表層8上に分散されているオプションのグラフィック層56を露呈させるために少なくとも部分的に透明である。更なる変形例では、第2の剥離促進層18は、吊下げハンドル2の少なくとも一部を顕在化するための少なくとも1つの顔料(pigment)又は着色剤(color)を備える。
【0037】
[0051]特に、顔料又は着色剤は、第2の層18の剥離促進物質と混合され得るだろう。
【0038】
[0052]更なる有利な変形例に従うと、方法は、第2の表層28上に、少なくとも二次ラベル34でそのような層の透明性を部分的に低減する(又は除去さえする)ために第2のグラフィック層58を分散させる工程を備え得る。
【0039】
[0053]ある実施形態に従うと、工程vii)には切削屑除去60の少なくとも1つの工程が続き、ここで、吊下げハンドル2及び/又は二次ラベル34の外面的に、そのようなハンドル2及び/又はそのような二次ラベル34の周囲で持上げ工程64を築くために、第2の表層28が連続切削屑62として取り上げられる(picked up)。
【0040】
[0054]上記目的は、下記で説明されるような吊下げハンドル2付きラベル1で達成される。
【0041】
[0055]そのようなラベルの変形例は、上記方法による製造を、これが明示的に述べられていない場合でさえも伴うので、このラベルは、プロセスの観点から、上記説明から差し引きできるいずれの特徴も備え得る。
【0042】
[0056]そのようなラベル1は、
[0057]-剥離可能な形で接合された支持層6及び第1の表層8を備える第1の層状材料4と、
[0058]-第1の剥離促進層12であって、第1の表層8の表面10を、そのような第1の促進層12が不在である自由領域14を残して被覆する、第1の剥離促進層12と、
[0059]-第1の剥離促進層12のハンドルエリア16を調整可能に被覆する第2の剥離促進層18と、
[0060]-第2の表層28及び粘着層26’を備える第2の層状材料20であって、そのような第2の材料20は、粘着層26’が少なくとも自由領域14に粘着するように第1の層状材料4に接合され、ここにおいて、第2の剥離促進層18は、粘着層26’と接触している形で、そのような層18、26’を結合するために固化される、第2の層状材料20と、
を備え、
[0061]ここにおいて、少なくとも第2の層28の厚さS1は、ハンドル領域16での吊下げハンドル2を、第1の層12の剥離促進剤にわたってのみ重ね合わされた異なるエリア36における二次ラベル34を定義し、第1の表層8は、ラベル外枠38を形成する。
【0043】
[0062]変形例に従うと、吊下げハンドル2は少なくとも1つの把持部30を備え、ここにおいて、ハンドルエリア16もまた、前記部分30で延出している。
【0044】
[0063]更なる変形例に従うと、第2の表層28は、二次ラベル34及び/又は吊下げハンドル2の、例えば周囲の部分の持上げを容易にするために少なくとも1つの折り目線42、44を定義する。
【0045】
[0064]また更なる変形例に従うと、第2の表層28は、吊下げハンドル2の単一の固定基部46を形成し、そこから一対のアーム48、48’が、輪の形態で互いに接続されて延出している。
【0046】
[0065]オプションで、ハンドルが、ラベルの外に掴まれ、それに関連するボトルの逆転した位置での吊下げとしての役目をすることを可能にするように、一対のアーム48、48’は、固定基部46に対して(両方のアームに有利に共通の回転の軸Rを中心に)回転可能である。
【0047】
[0066]ある実施形態に従うと、第2の表層28は、第1の表層8上に分散されているオプションのグラフィック層56を露呈させるために少なくとも部分的に透明である。
【0048】
[0067]オプションで、上記第1のグラフィック層を隠すことない変形例に従うと、第2の剥離促進層18は、吊下げハンドル2の少なくとも一部を顕在化するための少なくとも1つの顔料又は着色剤を備え得る。
【0049】
[0068]更なる実施形態に従うと、ラベル1は、第2の表層28上に、少なくとも二次ラベル34でそのような層28の透明性を部分的に低減する、又は除去するために分散されている第2のグラフィック層58を備える。
【0050】
[0069]有利には、吊下げハンドル2及び/又は二次ラベル34の外面的に、そのようなハンドル及び/又はそのような二次ラベル34の周囲で持上げ工程64を築くために、第2の表層28が不在である。
【0051】
[0070]
図1で図式化されている製造プロセスがこれから、完全に例として説明されることになり、ここにおいて、製造方向F1、F2は、矢印の向きに従って左から右に展開している。
【0052】
[0071]最初に、第1の層状材料4及び第2の層状材料20の前駆体22は、参照番号66、68によって示されている2つの別個の供給リールによって供給される。
【0053】
[0072]ある実施形態に従うと、第1の層状材料4及び前駆体22は、2つの異なるリール66、68によって供給される同一の材料又は対応する材料である。
【0054】
[0073]本説明では、異なる層は原則的に第1の層状材料と前駆体との間で(及びひいては、第1の層状材料と第2の層状材料との間でも)化学的に異なり得るけれども、「同一(identical)」という言葉は、説明されている同じ層をもつ材料を意味する。
【0055】
[0074]そのような「共通の」層状材料はオプションで、支持層6、非粘着層24(例えばシリコン)、粘着層26、26’、及び例えば印刷可能な第1の表層8/第2の表層28、という層からなり、このような順序で下から上に重ね合わされる。
【0056】
[0075]前記層は、実質的に全面による完全な形で、又は広く行き渡っている(prevailing)形で互いに重ね合わされる。
【0057】
[0076]リール68から生じる前駆体22から、支持層及び非粘着層が素早く取り除かれ、それが分離され、スクラップリール70に再巻取される一方で、粘着層26’及び第2の表層28は、方向F1で接合ポイント72に向かって続くことになる第2の層状材料20を構成する。
【0058】
[0077]変形例に従うと、(例えば生成物情報を含む)第1のグラフィック層が、リール66から生じる第1の層状材料4上に分散/印刷され、シリコン被覆のような剥離促進剤の第1の層12及び第2の層18は、後に続く中間材料74を得るために第1のグラフィック層56上に重ね合わされる。
【0059】
[0078]オプションのグラフィック層56に接触している剥離促進層12は、第1の表層8の表面10よりも小さい面を占める。より正確には、そのような第1の促進層12が不在である自由エリア14を残すようにそのような層12が適用される。
【0060】
[0079]例えば、接合ポイント72で中間材料74上に重ね合わされることになる第2の層状材料20に、そのような第2の層状材料20によって形成される吊下げハンドル2の固定基部46が固着し得る自由面を提供するために、第1の剥離促進層12が、第1の層状材料4の第1の横方向の縁76に対して凹んだ位置で適用され得る。
【0061】
[0080]第1の剥離促進層12と重ね合わされ、オプションで第1の剥離促進層12と接触している第2の剥離促進層18は、液体又は半液体状で、吊下げハンドルの所定の位置で調整可能に適用されることになる。
【0062】
[0081]本説明では、「調整可能に」という用語は、特定の形状を有して、層へ適用することを意味し、このケースでは吊下げハンドルの面に実質的に対応する。
【0063】
[0082]この点で、ハンドル2のプロフィールの外への第2の剥離促進層18の堆積を防ぐために、下に横たわる層12を覆う適切な形状のマスクが使用され得る。
【0064】
[0083]上で使用された「半液体」という表現に関し、本説明ではこの用語が、低流動性であっても、特に工程iii)の実行の温度で流れることが可能ないずれの液体物質も意味することに留意されたい。
【0065】
[0084]非限定的な例として、この用語は、いずれの粘性、ゼラチン状、及び/又はペースト状の物質も意味し得る。
【0066】
[0085]変形例に従うと、吊下げハンドル2は、第1の表層からの視覚的又は色彩的分離を築く第2の表層28の部分的顔料着色(pigmentation)/染色(coloring)を通じて顕在化される。
【0067】
[0086]オプションで、第2の表層28の部分的顔料着色/染色は、第2の剥離促進層18の特性であって、明確に言えば顔料/着色剤を備え得る第2の剥離促進層18の特性を通じて得られ得る。
【0068】
[0087]例えば、そのような顔料又は着色剤は第2の層18の剥離促進物質と混合され得るか、又はそれは、第2の剥離促進層18の、第2の表層28に向かって面している面上に配置され得る。
【0069】
[0088]第2の剥離促進層18の機能はもちろん、ハンドル(のみ)の持上げを容易にするために、上で説明された転写機構を通じて、第2の層状材料20の粘着層26’の粘着力を無効かする/ほぼ完全に不活性化することである。
【0070】
[0089]中間材料74及び第2の層状材料20はその後、接合ポイント72で接合され、特に一組のロール78、80によって接合及び押圧されて、それにより結合された材料40が得られる。
【0071】
[0090]そのような結合された材料40の実現の下流で、第2の剥離促進層18はその後、粘着層26’と接触している形で、そのような層18、26’を結合して粘着層26’を「不活性(passive)」にするために、例えば紫外線(UV radiation)によって固化される。
【0072】
[0091]後続の工程では、第1のダイ切断筋押し工程82及び第2のダイ切断工程84が行われ得、その各々には、生成切削屑62、86の除去が続く。
【0073】
[0092]第1のダイ切断筋押し工程82中には、吊下げハンドル2(特に設けられているときには、その把持部30)及び/又は二次ラベル34の持上げ部54で第2の表層28を、切断することなく折曲/筋押しするために構成された工具が、オプションで使用され得る。
【0074】
[0093]二次ラベル34の位置については、そのようなラベル34の粘着力が、吊下げハンドルと同様に、すっかり除去されてはならない(又はむしろ、不活性化されてはならない)ので、二次ラベル34(the latter)は、第1の剥離促進層12のすぐ上に位置付けられることになる。
【0075】
[0094]このように、(半)液体状の第2の剥離促進層の転写及び固化を通じて、二次ラベル34の粘着力に作用することなく、粘着層26’を吊下げハンドル2に対して不活性化させることが可能になる。
【0076】
[0095]上記折り目線42、44以外の全ての他の部分では、結合された材料40のいわゆるダイ切断深度82は、少なくとも第2の表層28中への切断に至るまで、及びオプションで、第2の剥離促進層18中へのできる限り(possibly)その下の層12に作用することない切断に至るまで、展開することになる。
【0077】
[0096]この第1の工程82における結合された材料40の切断深度は、
図12、13における矢印90によって示されている。
【0078】
[0097]第1のダイ切断筋押し工程82のダイのプロフィールは、例えば、内面的と外面的との両方でハンドルの形状を築くことであり、及び例えば、二次ラベル34の外周の周りで(例えば、
図14における、オプションで直交する一対の辺(sides)96、98に沿って)第2の表層28を部分的に切断することである。
【0079】
[0098]従って、第1のダイ切断筋押し工程82の下流で連続切削屑62として取り除かれる部分は、
図17で図式化されている持上げ工程64に相補的な形状を有するテープである。
【0080】
[0099]第2のダイ切断工程84中には、
図15で図示されている矢印88によって図示されているように、結合された材料40中を、その面94から少なくとも第1の表層8に至るまで、及びオプションで元の中間材料74の粘着層26に至るまで、切断するように構成された形状工具が使用される。
【0081】
[00100]いずれのケースでも、ラベル1の露呈されている面内で、この第2のダイ切断工程84は、第1の表層8の周りで、及び吊下げハンドル2の周りで、ラベル外枠38を切断することになる。
【0082】
[00101]
図13は、第1の剥離促進層12に対する二次ラベル34の位置を示す。
【0083】
[00102]そのようなラベル34では、第1の剥離促進層12はオプションで、いくつかのエリアでのみ促進剤を堆積することによって特に調節され得、前記層の粘着物質に対する不活性層が二次ラベル粘着層の下で形成されることを防ぐ。
【0084】
[00103]この点で、第1の表層8のいくつかのエリア52(
図5)の被覆を防ぐ保護マスクが使用され得る。同様のデバイスが、触れるほどに乾燥した粘着性のないハンドルを得るために、第2の表層より下のいくつかのエリア50の第2の剥離促進層18による被覆を防ぐよう、使用され得るだろう。
【0085】
[00104]対照的に、
図12は、固定基部46の外の部分における、吊下げハンドル2より下の二重剥離促進層12、18を示している。
【0086】
[00105]従って、第2のダイ切断工程84は隣接するラベル1同士の分離を築く機能を有し、連続切削屑86は、空のシート(図示されている実施形態に従うと矩形のシート)が形成されているテープとして形作られることになり、それは、ラベル1を分割するために取り除かれる材料に対応する区分が散在している、各ラベルのラベル外枠38に相補的な形状を有する。
【0087】
[00106]第2の連続切削屑86の除去の下流で、ラベル1は形成され終わり、リール92に巻き付けられ得る(
図1)。
【0088】
[00107]革新的に、本発明の方法及びラベルの目的は、先行技術の欠陥を克服することを可能にする。
【0089】
[00108]より正確には、提案されている方法及びラベルは、(1つずつハンドルを糊付けするような)特別な操作を行う必要のない、単純で、信頼性が高く、費用効果の高い形の単一の生成工程でハンドル付きラベルを得ることを可能にする。
【0090】
[00109]有利には、本発明の方法及びラベルの目的は、革新的な液体又は半液体被覆システム、及びハンドルより下に転写のための不活性層を築くことを狙いとした後続の固化又は硬化を提供する。
【0091】
[00110]更に、ハンドルは、乾接触(dry contact)のおかげで困難なく取り扱われ得る。
【0092】
[00111]有利には、本発明の方法及びラベルの目的は、重要な生産的節約手段(important productive economy)を提供し、これは、製造に伴う素材のみの効によるものではない。
【0093】
[00112]有利には、本発明の方法及びラベルの目的は、ハンドル及び/又は二次ラベルに対する良好な把持を可能にする。
【0094】
[00113]有利には、本発明の方法及びラベルの目的は、下部のグラフィックを覆うことなくハンドルを位置付けるための極めて費用効果の高いシステムを提供する。
【0095】
[00114]有利には、本発明の方法及びラベルの目的は、使用者との容易な相互作用を確実にするための特定の人間工学部分を築くことを可能にする。
【0096】
[00115]有利には、基部からハンドル又はそのアームを壊すリスクは、通常の操作コンディション下では、存在しないも同然である。
【0097】
[00116]有利には、本発明の方法及びラベルの目的は、ラベル面からの持上げ部の粘着力を調節するための追加のシステムを提供する。
【0098】
[00117]有利には、本発明の方法及びラベルの目的は、自動化されたプロセスでのボトル上への適用を単純化するために、連続ストリップとして適用され得るラベルを得ることを可能にする。
【0099】
[00118]有利には、本発明の方法の目的は費用効果が高く、説明されているラベルは低コストで生成され得る。
【0100】
[00119]当業者は、特定のニーズを満たすために、上記方法及びラベルの実施形態と機能的に同等な他の要素を用いて、要素のいくつかの変更又は置換を行い得る。
【0101】
[00120]そのような変形例もまた、下記の請求項によって定義されるような保護の範囲内に含まれる。
【0102】
[00121]更に、可能な実施形態に属しているとして説明されている各変形例は、説明されている他の変形例から独立して実装され得る。
ここに、出願当初の特許請求の範囲の記載事項を付記する。
[1] 吊下げハンドル(2)付きラベル(1)を製造する方法であって、
i)剥離可能な形で接合された支持層(6)及び第1の表層(8)を備える第1の層状材料(4)を設ける工程と、
ii)第1の剥離促進層(12)で前記第1の表層(8)の表面(10)を、前記第1の促進層(12)が不在である自由領域(14)を残して被覆する工程と、
iii)液体又は半液体状の第2の剥離促進層(18)で前記第1の剥離促進層(12)のハンドルエリア(16)を調整可能に被覆する工程と、
iv)第2の表層(28)及び粘着層(26’)を備える第2の層状材料(20)を設ける工程と、
v)前記第2の剥離促進層(18)が依然として濡れているとき、前記粘着層(26’)が、少なくとも前記第1の層状材料(4)の前記自由領域(14)に粘着するように、結合された材料(40)において工程iii)及びiv)の生成物を接合する工程と、 vi)前記粘着層(26’)と接触している前記第2の剥離促進層(18)を、前記層(18、26’)を結合するために固化する工程と、
vii)少なくとも前記第2の層(28)の厚さ(S1)で、前記ハンドル領域(16)から吊下げハンドル(2)を、前記第1の剥離促進層(12)にわたってのみ重ね合わされた異なるエリア(36)において前記ラベル(1)の少なくとも二次ラベル(34)を、分離し、前記第1の表層(8)においてラベル外枠(38)を形成する工程と、
を備える、方法。
[2] 前記第1の層状材料(4)及び前記第2の層状材料(20)の前駆体(22)は、支持層(6)、非粘着層(24)、粘着層(26、26’)、及び第1の表層(8)/第2の表層(28)を、互いに重ね合わされて、備える対応する又は実質的に同一の層を備え、工程iv)は、工程v)の上流で前記前駆体(22)の前記支持層及び前記非粘着層を分離する、及びオプションで廃棄する工程を備える、[1]に記載の方法。
[3] 前記吊下げハンドル(2)は、少なくとも前記ハンドル(2)のアーチ型外縁(32)から突出している部分のような把持部(30)を備え、工程iii)では、前記ハンドルエリア(16)もまた、前記部分(30)で延出している、[1]又は[2]に記載の方法。
[4] 工程vii)は、前記第2の表層(28)上に、前記第2の層を変形し、前記二次ラベル(34)及び/又は吊下げハンドル(2)の、例えば周囲の部分の持上げを容易にするために少なくとも1つの折り目線(42、44)を作る少なくとも1つのサブステップを備える、[1]~[3]のうちのいずれか一項に記載の方法。
[5] 折り目線(44)は、前記把持部(30)で、その周囲部分を持ち上げるために作られる、[3]及び[4]に記載の方法。
[6] 工程vii)は前記自由領域(14)の外で行われ、その結果前記領域(14)では、前記第2の表層(28)が前記吊下げハンドル(2)の単一の固定基部(46)を形成し、そこから一対のアーム(48、48’)が、輪の形態で互いに接続されて延出している、[1]~[5]のうちのいずれか一項に記載の方法。
[7] 工程ii)中及び/又は工程iii)中、前記第1の表層(8)及び/又は前記第1の剥離促進層(12)は、前記吊下げハンドル(2)の縁(32)及び/又は前記二次ラベル(34)の持上げ部(54)の分離力を調節するために、前記第1の剥離促進層(12)及び/又は前記第2の剥離促進層(18)によるいくつかの領域(52、50)の被覆を防ぐ1つ又は複数のマスクによって部分的に覆われる、[1]~[6]のうちのいずれか一項に記載の方法。
[8] 少なくとも1つの保護マスクは、所定の密度で前記縁(32)及び/又は前記持上げ部(54)の延出部に沿って離隔されている、ドット状の保護要素を備える、[1]~[7]に記載の方法。
[9] 前記第2の表層(28)は、工程ii)の上流で、前記第1の表層(8)上に分散されているオプションのグラフィック層(56)を露呈させるために少なくとも部分的に透明であり、前記第2の剥離促進層(18)は、前記吊下げハンドル(2)の少なくとも一部を顕在化するための少なくとも1つの顔料又は着色剤を備える、[1]~[8]のうちのいずれか一項に記載の方法。
[10] 前記第2の表層(28)上に、前記層の少なくとも前記二次ラベル(34)における透明性を部分的に低減する、又は除去するために前記第2のグラフィック層(58)を分散させる工程を備える、[1]~[9]に記載の方法。
[11] 工程vii)には切削屑除去(60)の少なくとも1つの工程が続き、ここで、前記吊下げハンドル(2)及び/又は前記二次ラベル(34)の外面的に、前記ハンドル(2)及び/又は前記二次ラベル(34)の周囲で持上げ工程(64)を築くために、前記第2の表層(28)が連続切削屑(62)として取り上げられる、[1]~[10]のうちのいずれか一項に記載の方法。
[12] 例えば、[1]~[11]に従った方法を使用して作られる吊下げハンドル(2)付きラベル(1)であって、
-剥離可能な形で接合された支持層(6)及び第1の表層(8)を備える第1の層状材料(4)と、
-第1の剥離促進層(12)であって、前記第1の表層(8)の表面(10)を、前記第1の促進層(12)が不在である自由領域(14)を残して被覆する、第1の剥離促進層1と、
-前記第1の剥離促進層(12)のハンドルエリア(16)を調整可能に被覆する第2の剥離促進層(18)と、
-第2の表層(28)及び粘着層(26’)を備える第2の層状材料(20)であって、前記第2の材料(20)は、前記粘着層(26’)が少なくとも前記自由領域(14)に粘着するように前記第1の層状材料(4)に接合され、ここにおいて、前記第2の剥離促進層(18)は、前記粘着層(26’)と接触している形で、前記層(18、26’)を結合するために固化される、第2の層状材料(20)と、
を備え、
前記少なくとも第2の層(28)の厚さ(S1)は、前記ハンドル領域(16)での吊下げハンドル(2)を、前記第1の層(12)の前記剥離促進剤にわたってのみ重ね合わされた異なるエリア(36)における二次ラベル(34)を定義し、前記第1の表層(38)においてラベル外枠(38)を形成する、
ラベル。
[13] 前記吊下げハンドル(2)は、少なくとも前記ハンドルのアーチ型外縁(32)から突出している部分のような把持部(30)を備え、前記ハンドルエリア(16)もまた、前記部分(30)で延出している、[12]に記載のラベル。
[14] 前記第2の表層(28)は、前記二次ラベル(34)及び/又は吊下げハンドル(2)の、例えば周囲の部分の持上げを容易にするために少なくとも1つの折り目線(42、44)を定義する、[12]又は[13]に記載のラベル。
[15] 前記自由領域(14)では、前記第2の表層(28)は、前記吊下げハンドル(2)の単一の固定基部(46)を備え、そこから一対のアーム(48、48’)が、輪の形態で互いに接続されて延出し、前記一対のアーム(48、48’)は、前記基部(46)に対して回転可能である、[12]~[14]のうちのいずれか一項に記載のラベル。
[16] 前記第2の表層(28)は、前記第1の表層(8)上に分散されているオプションのグラフィック層(56)を露呈させるために少なくとも部分的に透明であり、前記第2の剥離促進層(18)は、前記吊下げハンドル(2)の少なくとも一部を顕在化するための少なくとも1つの着色剤又は顔料を備える、[12]~[15]のうちのいずれか一項に記載のラベル。
[17] 前記第2の表層(28)上に、前記層(28)の少なくとも前記二次ラベル(34)における透明性を部分的に低減する、又は除去するために分散されている第2のグラフィック層(58)を備える、[12]~[16]のうちのいずれか一項に記載のラベル。
[18] 前記吊下げハンドル(2)及び/又は前記二次ラベル(34)の外面的に、前記ハンドル及び/又は前記二次ラベル(34)の周りで持上げ工程(64)を築くために、前記第2の表層(28)が不在である、[12]~[17]のうちのいずれか一項に記載のラベル。