(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-14
(45)【発行日】2022-01-14
(54)【発明の名称】管理システム及び遊技情報管理装置のためのコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20220106BHJP
A63F 7/02 20060101ALI20220106BHJP
A63F 5/04 20060101ALI20220106BHJP
【FI】
G06Q50/10
A63F7/02 328
A63F5/04 684
(21)【出願番号】P 2020124735
(22)【出願日】2020-07-21
(62)【分割の表示】P 2016015686の分割
【原出願日】2016-01-29
【審査請求日】2020-08-19
(73)【特許権者】
【識別番号】520302936
【氏名又は名称】株式会社SUNTAC
(74)【代理人】
【識別番号】100122622
【氏名又は名称】森 徳久
(72)【発明者】
【氏名】城 隆裕
(72)【発明者】
【氏名】坂本 友敬
(72)【発明者】
【氏名】甲斐 雄喜
【審査官】塩澤 如正
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-208200(JP,A)
【文献】特開2015-171487(JP,A)
【文献】再公表特許第03/034345(JP,A1)
【文献】特開平10-005413(JP,A)
【文献】特開2002-073876(JP,A)
【文献】特開2005-169946(JP,A)
【文献】国際公開第2015/063855(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
A63F 7/02
A63F 5/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザが携帯する携帯端末から当該携帯端末に関係する識別情報を近距離無線通信によって取得する収集装置と、
前記収集装置と通信可能な遊技情報管理装置と、
前記遊技情報管理装置と通信可能な端末装置と、
を備えており、
前記収集装置は、前記携帯端末から前記識別情報を取得すると、取得された前記識別情報
と時刻を含む収集情報を前記遊技情報管理装置に供給し、
前記遊技情報管理装置は、
前記収集装置から取得される前記収集情報を記憶し、
前記端末装置から、前記遊技情報管理装置に記憶された前記収集情報の閲覧を要求するため
の閲覧要求を取得する場合に、記憶済みの前記収集情報のうちの少なくとも一部を含む対象収集情報を前記端末装置に供給し、
前記端末装置は、取得された前記対象収集情報に基づいて、
日別又は時間帯別の来店人数を表示部に表示させる、
管理システム。
【請求項2】
前記端末装置は、取得された前記対象収集情報に基づいて、さらに、日別又は時間帯別の新規来店人数を、日別又は時間帯別の店内滞在人数と区別して前記表示部に表示させる、請求項1に記載の管理システム。
【請求項3】
ユーザが携帯する携帯端末から当該携帯端末に関係する識別情報を近距離無線通信によって取得する収集装置と、
前記収集装置と通信可能な遊技情報管理装置と、
前記遊技情報管理装置と通信可能な端末装置と、
を備えており、
前記収集装置は、前記携帯端末から前記識別情報を取得すると、取得された前記識別情報
と時刻を含む収集情報を前記遊技情報管理装置に供給し、
前記遊技情報管理装置は、
前記収集装置から取得される前記収集情報を記憶し、
前記端末装置から、前記遊技情報管理装置に記憶された前記収集情報の閲覧を要求するため
の閲覧要求を取得する場合に、記憶済みの前記収集情報のうちの少なくとも一部を含む対象収集情報を前記端末装置に供給し、
前記端末装置は、取得された前記対象収集情報に基づいて、
前記収集装置が前記識別情報を取得している期間を表示部に表示させる、
管理システム。
【請求項4】
遊技情報管理装置のためのコンピュータプログラムであって、
前記遊技情報管理装置は、ユーザが携帯する携帯端末から当該携帯端末に関係する識別情報を近距離無線通信によって取得する収集装置と通信可能であるとともに、端末装置と通信可能であり、
前記コンピュータプログラムは、前記遊技情報管理装置に搭載された制御装置に、以下の各処理、即ち、
前記収集装置から収集情報を取得する取得処理であって、前記収集情報は、前記収集装置が前記携帯端末から前記識別情報を取得した場合に前記収集装置によって前記遊技情報管理装置に供給される情報であり、かつ、
取得された前記識別情報と
時刻を含む情報である、前記取得処理と、
取得済みの前記収集情報を記憶する記憶制御処理と、
前記端末装置から、記憶済みの前記収集情報の閲覧を要求するための閲覧要求を取得する場合に、記憶済みの前記収集情報のうちの少なくとも一部を含む対象収集情報を前記端末装置に供給する供給処理であって、前記対象収集情報は、前記端末装置が
日別又は時間帯別の来店人数を表示部に表示させるために利用される情報である、前記供給処理と、
を実行させる、コンピュータプログラム。
【請求項5】
遊技情報管理装置のためのコンピュータプログラムであって、
前記遊技情報管理装置は、ユーザが携帯する携帯端末から当該携帯端末に関係する識別情報を近距離無線通信によって取得する収集装置と通信可能であるとともに、端末装置と通信可能であり、
前記コンピュータプログラムは、前記遊技情報管理装置に搭載された制御装置に、以下の各処理、即ち、
前記収集装置から収集情報を取得する取得処理であって、前記収集情報は、前記収集装置が前記携帯端末から前記識別情報を取得した場合に前記収集装置によって前記遊技情報管理装置に供給される情報であり、かつ、
取得された前記識別情報と
時刻を含む情報である、前記取得処理と、
取得済みの前記収集情報を記憶する記憶制御処理と、
前記端末装置から、記憶済みの前記収集情報の閲覧を要求するための閲覧要求を取得する場合に、記憶済みの前記収集情報のうちの少なくとも一部を含む対象収集情報を前記端末装置に供給する供給処理であって、前記対象収集情報は、前記端末装置が
、前記収集装置が前記識別情報を取得している期間を表示部に表示させるために利用される情報である、前記供給処理と、
を実行させる、コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書によって開示される技術は、管理システム、及び、当該管理システムで用いられるサーバのためのコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、遊技店に設置された複数の遊技台のそれぞれに接続されるホールコンピュータと、ホールコンピュータと通信可能な分析センタとを備える遊技店分析システムが開示されている。このシステムでは、ホールコンピュータは、各遊技台から出力される遊技情報を収集し、収集された遊技情報を分析センタに供給する。分析センタは、ホールコンピュータから取得された遊技情報を記憶し、遊技情報に基づいて、ユーザの遊技傾向の分析、遊技店全体の遊技結果の算出等、各種分析を実行する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の遊技店分析システムでは、ユーザの動向(例えば、通過した、滞在した、新規ユーザか否か等)を適切に分析することはできない。
【0005】
本明細書では、ユーザの動向を適切に分析することができる管理システムと、当該管理システムで用いられるサーバのためのコンピュータプログラムを開示する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書は、管理システムを開示する。管理システムは、ユーザが携帯する携帯端末から当該携帯端末に関係する識別情報を近距離無線通信によって取得する収集装置と、収集装置と通信可能なサーバと、サーバと通信可能な端末装置と、を備えている。収集装置は、携帯端末から識別情報を取得すると、取得された識別情報を含む収集情報をサーバに供給する。サーバは、収集装置から取得される収集情報を記憶し、端末装置から、サーバに記憶された収集情報の閲覧を要求するための第1種の閲覧要求を取得する場合に、記憶済みの収集情報のうちの少なくとも一部を含む対象収集情報を端末装置に供給する。端末装置は、取得された対象収集情報に基づいて、第1種の閲覧画面を表示部に表示させる。
【0007】
上記の「携帯端末」は、携帯電話(例えばスマートフォン)、PDA(Personal Digital Assistantの略)、ノートPC(Personal Computerの略)、タブレットPC、携帯型音楽再生装置、携帯型動画再生装置、携帯型ゲーム機等、ユーザが携帯可能な各種端末装置を含む。上記の「近距離無線通信」は、Wi-Fi方式に従った通信、BLE(Bluetooth(登録商標)Low Energyの略)方式に従った通信、光を使った通信、音を使った通信等、任意の近距離無線通信を含む。また、「サーバ」は、1つの装置であっても、複数の装置の組み合わせであってもよい。また、「端末装置」は、据置型PC、携帯型PC、携帯電話等、サーバにアクセス可能な各種端末装置を含む。
【0008】
上記の管理システムによると、サーバには、収集装置から取得される収集情報が蓄積される。端末装置は、サーバに第1種の閲覧要求を供給することによって、サーバから対象収集情報を取得する。端末装置は、対象収集情報に基づいて、第1種の閲覧画面を表示部に表示させることができる。端末装置の利用者は、第1種の閲覧画面を見ることにより、収集装置の近傍に存在した識別情報(即ちユーザ)を把握することができる。このように、上記の管理システムによると、端末装置の利用者は、表示部に表示される第1種の閲覧画面を見ることにより、ユーザの動向(例えば、通過した、滞在した、新規ユーザか否か、来店しなくなったか否か、どのエリアから来ているのか、来店頻度、等の各種動向)を適切に分析することができる。
【0009】
上記の管理システムにおいて、端末装置は、ブラウザプログラム上で動作可能なグラフィック表示プログラムを利用して、取得された対象収集情報に基づいて、第1種の閲覧画面を表示部に表示させるようにしてもよい。
【0010】
この構成によると、端末装置は、上記のグラフィック表示プログラムを利用して、取得された対象収集情報に基づいて、第1種の閲覧画面を表示部に表示させることができる。従って、例えば、グラフィック表示プログラムが、SVGフォーマットに従ったグラフィック表示プログラムであって、ブラウザプログラム上で動作可能なプログラム(例えば、「D3.js」等)である場合、端末装置は、所望の態様でビジュアル化された第1の閲覧画面を表示部に表示させることができる。この場合、端末装置の利用者が、収集装置の近傍に存在した識別情報(即ちユーザ)を視覚的に把握し易くなる。
【0011】
上記の管理システムにおいて、サーバは、グラフィック表示プログラムをさらに記憶していてもよい。サーバは、端末装置から第1種の閲覧要求を取得する場合に、対象収集情報とともに、グラフィック表示プログラムを端末装置に供給してもよい。端末装置は、取得されたグラフィック表示プログラムを利用して、取得された対象収集情報に基づいて、第1種の閲覧画面を表示部に表示させてもよい。
【0012】
この構成によると、端末装置は、上記のグラフィック表示プログラムを予め記憶していない場合であっても、サーバから、対象収集情報とともにグラフィック表示プログラムを取得することにより、グラフィック表示プログラムを利用して、第1種の閲覧画面を表示部に表示させることができる。
【0013】
上記の管理システムは、複数個のデバイスと、複数個のデバイスのそれぞれから当該デバイスの稼働状況に関係する稼働情報を取得するコンピュータであって、サーバと通信可能なコンピュータと、をさらに備えていてもよい。コンピュータは、取得済みの稼働情報をサーバに供給してもよい。サーバは、コンピュータから取得される稼働情報を記憶し、端末装置から、サーバに記憶された稼働情報の閲覧を要求するための第2種の閲覧要求を取得する場合に、記憶済みの稼働情報のうちの少なくとも一部を含む対象稼働情報を端末装置に供給してもよい。端末装置は、取得された対象稼働情報に基づいて、第2種の閲覧画面を表示部に表示させてもよい。
【0014】
上記の「デバイス」は、任意のデバイスを含む。例えば、「デバイス」は、遊技店の遊技台、POS端末、計数機等の各種遊技関連機器であってもよい。また、「デバイス」は、これに限られず、映画館の座席、商店の商品棚、ロッカー室内のロッカー等であってもよい。
【0015】
上記の構成によると、サーバには、コンピュータから取得される稼働情報が蓄積される。端末装置は、サーバに第2種の閲覧要求を供給することによって、サーバから、対象稼働情報を取得する。端末装置は、対象稼働情報に基づいて、第2種の閲覧画面を表示部に表示させることができる。端末装置の利用者は、第2種の閲覧画面を見ることにより、デバイスの稼働状況を把握することができる。このように、上記の管理システムによると、端末装置の利用者は、表示部に表示される第2種の閲覧画面を見ることにより、デバイスの稼働状況を分析することができる。
【0016】
上記の管理システムにおいて、端末装置は、ブラウザプログラム上で動作可能なグラフィック表示プログラムを利用して、取得された対象稼働情報に基づいて、第2種の閲覧画面を表示部に表示させるようにしてもよい。
【0017】
この構成によると、端末装置は、上記のグラフィック表示プログラムを利用して、取得された対象稼働情報に基づいて、第2種の閲覧画面を表示部に表示させることができる。従って、例えば、グラフィック表示プログラムが、SVGフォーマットに従ったグラフィック表示プログラムであって、ブラウザプログラム上で動作可能なプログラム(例えば、「D3.js」等)である場合、端末装置は、所望の態様でビジュアル化された第2の閲覧画面を表示部に表示させることができる。この場合、端末装置の利用者がデバイスの稼働状況を視覚的に把握し易くなる。
【0018】
上記の管理システムにおいて、サーバは、グラフィック表示プログラムをさらに記憶していてもよい。サーバは、端末装置から第2種の閲覧要求を取得する場合に、対象稼働情報とともに、グラフィック表示プログラムを端末装置に供給してもよい。端末装置は、取得されたグラフィック表示プログラムを利用して、取得された対象稼働情報に基づいて、第2種の閲覧画面を表示部に表示させてもよい。
【0019】
この構成によると、端末装置は、上記のグラフィック表示プログラムを予め記憶していない場合であっても、サーバから、対象稼働情報とともにグラフィック表示プログラムを取得することにより、グラフィック表示プログラムを利用して、第2種の閲覧画面を表示部に表示させることができる。
【0020】
上記の管理システムにおいて、サーバは、デバイスの特徴を示す特徴情報と、デバイスの過去の稼働状況に関係する稼働実績情報と、を記憶しており、特徴情報と稼働実績情報に基づいて、デバイスを将来稼働させる場合に予測される稼働状況に関係する予測稼働情報を生成してもよい。
【0021】
ここで、デバイスの「特徴」は、デバイスの各種特徴を示す情報を含む。例えば、デバイスが遊技台である場合においては、デバイスの「特徴」は、メーカー、スペック、版権物か否か、等の各種情報を含む。
【0022】
上記の管理システムによると、サーバは、特徴情報と稼働実績情報とに基づいて、予測稼働情報を生成することができる。サーバの利用者は、予測稼働情報を見ることによって、デバイスの稼働状況予測を適切に把握することができる。
【0023】
本明細書は、さらに、もう一つの管理システムを開示する。管理システムは、複数個のデバイスと、複数個のデバイスのそれぞれから当該デバイスの稼働状況に関係する稼働情報を取得するコンピュータと、コンピュータと通信可能なサーバと、サーバと通信可能な端末装置と、を備えている。コンピュータは、取得済みの稼働情報をサーバに供給する。サーバは、コンピュータから取得される稼働情報を記憶し、端末装置から、サーバに記憶された稼働情報の閲覧を要求するための閲覧要求を取得する場合に、記憶済みの稼働情報のうちの少なくとも一部を含む対象稼働情報を端末装置に供給する。端末装置は、取得された対象稼働情報に基づいて、閲覧画面を表示部に表示させる。
【0024】
上記の管理システムにおいて、端末装置は、ブラウザプログラム上で動作可能なグラフィック表示プログラムを利用して、取得された対象稼働情報に基づいて、閲覧画面を表示部に表示させてもよい。
【0025】
また、サーバは、グラフィック表示プログラムをさらに記憶していてもよい。サーバは、端末装置から、閲覧要求を取得する場合に、対象稼働情報とともに、グラフィック表示プログラムを端末装置に供給してもよい。端末装置は、取得されたグラフィック表示プログラムを利用して、取得された対象稼働情報に基づいて、閲覧画面を表示部に表示させてもよい。
【0026】
本明細書は、さらに、もう一つの管理システムを開示する。管理システムは、未稼働の第1のデバイスと、第1のデバイスの稼働開始後に、第1のデバイスから、第1のデバイスの稼働状況に関係する稼働情報を取得するコンピュータと、コンピュータと通信可能なサーバと、サーバと通信可能な端末装置と、を備えている。コンピュータは、取得済みの稼働情報をサーバに供給する。サーバは、第1のデバイスの特徴を示す第1の特徴情報と、稼働開始済みの第2のデバイスの特徴を示す第2の特徴情報と、第2のデバイスの過去の稼働状況に関係する稼働実績情報と、を予め記憶している。そして、サーバは、(1)第1のデバイスが未稼働の間に、第1の特徴情報と、第2の特徴情報と、稼働実績情報と、に基づいて、第1のデバイスを将来稼働させる場合に予測される稼働状況に関係する第1の予測稼働情報を生成し、(2)第1のデバイスの稼働開始後に、コンピュータから取得される稼働情報をさらに記憶し、(3)第1の予測稼働情報を生成した後に、第1の特徴情報と、第2の特徴情報と、稼働実績情報と、記憶済みの稼働情報と、に基づいて、第1の予測稼働情報に代えて、第1のデバイスを将来稼働させる場合に予測される稼働状況に関係する第2の予測稼働情報を生成する。
【0027】
この場合も、「デバイス」は、任意のデバイスを含む。例えば、「デバイス」は、遊技店の遊技台、POS端末、計数機等の各種遊技関連機器であってもよい。また、「デバイス」は、これに限られず、映画館の座席、商店の商品棚、ロッカー室内のロッカー等であってもよい。また、デバイスの「特徴」は、デバイスの各種特徴を示す情報を含む。例えば、デバイスが遊技台である場合においては、デバイスの「特徴」は、メーカー、スペック、版権物か否か、等の各種情報を含む。
【0028】
上記の管理システムによると、サーバは、第1の予測稼働情報を生成した後に、実際に第1種のデバイスから取得された稼働情報をさらに参照して、第2の予測稼働情報を生成することができる。サーバの利用者は、第2の予測稼働情報を見ることによって、第1種のデバイスの稼働状況予測をより適切に把握することができる。
【0029】
本明細書は、さらに、上記のサーバのためのコンピュータプログラムを開示する。サーバは、ユーザが携帯する携帯端末から当該携帯端末に関係する識別情報を近距離無線通信によって取得する収集装置と通信可能であるとともに、端末装置と通信可能である。コンピュータプログラムは、サーバに搭載された制御装置に、以下の各処理、即ち、収集装置から収集情報を取得する取得処理であって、収集情報は、収集装置が携帯端末から識別情報を取得した場合に収集装置によってサーバに供給される情報であり、かつ、識別情報を含む情報である、取得処理と、取得済みの収集情報を記憶する記憶制御処理と、端末装置から、記憶済みの収集情報の閲覧を要求するための閲覧要求を取得する場合に、記憶済みの収集情報のうちの少なくとも一部を含む対象収集情報を端末装置に供給する供給処理であって、対象収集情報は、端末装置が閲覧画面を表示部に表示させるために利用される情報である、供給処理と、を実行させる。
【0030】
本明細書は、さらに、上記のサーバのためのもう一つのコンピュータプログラムを開示する。サーバは、複数個のデバイスのそれぞれから当該デバイスの稼働状況に関係する稼働情報を取得するコンピュータと通信可能であるとともに、端末装置と通信可能である。コンピュータプログラムは、サーバに搭載された制御装置に、以下の各処理、即ち、コンピュータから稼働情報を取得する取得処理と、取得された稼働情報を記憶する記憶制御処理と、端末装置から、サーバに記憶された稼働情報の閲覧を要求するための閲覧要求を取得する場合に、記憶済みの稼働情報のうちの少なくとも一部を含む対象稼働情報を端末装置に供給する供給処理であって、対象稼働情報は、端末装置が閲覧画面を表示部に表示させるために利用される情報である、供給処理と、を実行させる。
【0031】
本明細書は、さらに、上記のサーバのためのもう一つのコンピュータプログラムを開示する。サーバは、第1のデバイスの稼働開始後に、第1のデバイスから、第1のデバイスの稼働状況に関係する稼働情報を取得するコンピュータと通信可能であるとともに、端末装置と通信可能である。そして、サーバは、第1のデバイスの特徴を示す第1の特徴情報と、稼働開始済みの第2のデバイスの特徴を示す第2の特徴情報と、第2のデバイスの過去の稼働状況に関係する稼働実績情報と、を予め記憶している。コンピュータプログラムは、サーバに搭載された制御装置に、以下の各処理、即ち、第1のデバイスが未稼働の間に、第1の特徴情報と、第2の特徴情報と、稼働実績情報と、に基づいて、第1のデバイスを将来稼働させる場合に予測される稼働状況に関係する第1の予測稼働情報を生成する第1の生成処理と、コンピュータから、第1のデバイスの稼働開始後に、稼働情報を取得する取得処理と、取得済みの稼働情報をさらに記憶する記憶制御処理と、第1の予測稼働情報を生成した後に、第1の特徴情報と、第2の特徴情報と、稼働実績情報と、記憶済みの稼働情報と、に基づいて、第1の予測稼働情報に代えて、第1のデバイスを将来稼働させる場合に予測される稼働状況に関係する第2の予測稼働情報を生成する第2の生成処理と、を実行させる。
【0032】
なお、上記の各管理システムを実現するための制御方法、コンピュータプログラム、及び、当該コンピュータプログラムを記憶するコンピュータ読取可能機能媒体も、新規で有用である。また、上記の各サーバを実現するためのコンピュータプログラムの他にも、上記の各サーバを実現するための制御方法、及び、サーバを実現するためのコンピュータプログラムを記憶するコンピュータ読取可能記録媒体も、新規で有用である。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【
図13】予測稼働情報に基づく情報表示画面の一例を示す。
【
図14】修正予測稼働情報に基づく情報表示画面の一例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0034】
(実施例)
図1に示す管理システム2は、パチンコ店等の遊技店を経営する団体(例えば企業)を統括管理するための管理システムである。
図1に示すように、管理システム2は、管理装置500と、サーバ70、170とを有している。管理装置500とサーバ70、170は、インターネット4を介して通信可能に接続されている。
【0035】
また、管理システム2は、遊技店60内に設けられたコンピュータ10及び遊技関連機器42と、遊技店60の近傍に設けられた収集装置50と、遊技店160内に設けられたコンピュータ110及び遊技関連機器142と、遊技店160の近傍に設けられた収集装置150と、遊技店260内に設けられたコンピュータ210及び遊技関連機器242と、遊技店260の近傍に設けられた収集装置250と、遊技店360内に設けられたコンピュータ310及び遊技関連機器342と、遊技店360の近傍に設けられた収集装置350と、を有している。コンピュータ10、110、210、310は、それぞれ、同じ遊技店60、160、260、360内に存在する遊技関連機器42、142、242、342と通信可能に接続されている。そして、コンピュータ10、110、及び、収集装置50、150は、インターネット4を介してサーバ70と通信可能に接続されている。また、コンピュータ210、310、及び、収集装置250、350は、インターネット4を介してサーバ170と通信可能に接続されている。収集装置50、150、250、350は、それぞれ、
図1のユーザUが携帯する携帯端末PTとの間で近距離無線通信を実行することができる。
【0036】
さらに、管理システム2は、端末装置600を備えている。
図1の例では、端末装置600は、インターネット4を介してサーバ70と通信可能に接続されている。他の例では、端末装置600は、インターネット4を介してサーバ170、管理装置500と通信可能であってもよい。
【0037】
図1の例では、サーバ70は、遊技店60、160を経営する企業によって設置されており、サーバ170は、遊技店260、360を経営する企業によって設置されている。そして、管理装置500は、各企業を統括して管理するサービスを提供する主体(遊技店を経営する企業の一部であってもよい)によって設置されている。即ち、サーバ70は、遊技店60、160の各情報を管理するためのサーバであり、サーバ170は、遊技店260、360の各情報を管理するためのサーバである。そして、管理装置500は、サーバ70及びサーバ170から情報を集めて管理するための管理装置である。
【0038】
図1の例では、管理装置500は、サーバ70、170のみを管理しているが、実際にはこれら以外のサーバ(即ち、これらの二企業以外の企業が設置するサーバ)も管理していてもよい。同様に、サーバ70は、
図1に示す遊技店60、160以外の遊技店を管理していてもよく、サーバ170も、
図1に示す遊技店260、360以外の遊技店を管理していてもよい。
【0039】
なお、
図1の例では、便宜上インターネット4を三箇所に分けて図示しているが、実際にはインターネット4は共通する一つのネットワークである。
【0040】
(遊技関連機器42)
続いて、
図1の遊技店60内に設置された遊技関連機器42について説明する。
図1に示すように、遊技店60内に設置された遊技関連機器42は、遊技台32、34、36、38と、店内装置40と、を含む。遊技台32~38は、パチンコ玉を遊技媒体とするパチンコ機と、その周辺機器(例えば、呼出ランプ、アウトメータ、サンド等)を含む装置である。変形例では、遊技台32~38は、メダルを遊技媒体とするスロットマシンとその周辺機器を含む装置であってもよい。本明細書における「遊技台」は、遊技機(パチンコ機、スロットマシン等)と、呼出ランプと、アウトメータと、サンドと、のうちの少なくとも1つを含む装置と解釈できる。そして、店内装置40は、例えば、カードユニット、POS、計数機等、遊技店内に配置される遊技台以外の各種装置である。本明細書では、遊技台32~38及び店内装置40を総称して遊技関連機器42と呼ぶ場合がある。遊技関連機器42のそれぞれ(即ち、遊技台32~38及び店内装置40のそれぞれ)には、予め、各機器を識別するための識別情報が割り当てられている。
【0041】
上記の通り、遊技関連機器42は、コンピュータ10と通信可能に接続されている。
図1の例では、遊技関連機器42のそれぞれが遊技店60内のコンピュータ10と直接有線接続されている様子を示しているが、実際の遊技店60内では、遊技関連機器42とコンピュータ10との間に、様々な装置(例えば、台ユニット、島ユニット等)が接続されていてもよい。
【0042】
遊技関連機器42のそれぞれは、自機の稼働状況に関係する稼働状況情報(例えば、遊技内容に関する情報(アウト数、セーフ数、特賞状態情報、トラブル発生情報等)、売上に関する情報、景品交換に関する情報、会員カードに関する情報など)を、自機の識別情報及び時刻と対応付けて、随時コンピュータ10に供給している。なお、アウト数とは、遊技台に遊技媒体が投入される場合に発生する信号(いわゆるアウト信号)の数である。セーフ数とは、遊技台から遊技媒体が払い出される場合に発生する信号(いわゆるセーフ信号)の数である。特賞状態情報とは、遊技台が特賞状態に移行したこと又は遊技台の特賞状態が終了したことを示す情報である。トラブル発生情報とは、遊技台において何らかのトラブルが発生したことを示す情報である。遊技関連機器42のそれぞれが、コンピュータ10に供給する上記の各種情報の組合せのことを、本明細書では「稼働情報」と呼ぶ場合がある。
【0043】
なお、上記では、遊技店60内に設置された遊技関連機器42について説明したが、遊技店160内に設置された遊技関連機器142(即ち遊技台132~138、店内装置140)、遊技店260内に設置された遊技関連機器242(即ち遊技台232~238、店内装置240)、及び、遊技店360内に設置された遊技関連機器342(即ち遊技台332~338、店内装置340)についても、遊技店60内に設置された遊技関連機器42と同様の構成を有しており、同様に動作する。
【0044】
(コンピュータ10)
続いて、遊技店60内に設置されたコンピュータ10について説明する。コンピュータ10は、例えば遊技店60の管理者(例えば遊技店60の店長)によって設置されるコンピュータ10であり、遊技店60内の遊技関連機器42を管理するための装置である。
図2に示すように、コンピュータ10は、表示部12と、操作部14と、通信インターフェース16と、制御部18と、メモリ20とを備える。以下では、インターフェースのことを「I/F」と記載する。表示部12は、様々な情報を表示するためのディスプレイである。他の例では、表示部12は、プロジェクターやHUD(Head-Up Displayの略)であってもよい。操作部14は、キーボードとマウスを含み、コンピュータ10の利用者の操作を受け付ける。他の例では、操作部14は、タッチパネルやモーションセンサを利用したNUI(Natural User Interfaceの略)であってもよい。通信I/F16は、遊技関連機器42と有線通信を実行するためのI/Fである。それとともに、通信I/F16は、インターネット4にも接続されており、インターネットを介してサーバ70と通信を行うためのI/Fでもある。
【0045】
制御部18は、メモリ20に記憶されている各種プログラム(図示省略)に従って、様々な処理を実行する。メモリ20は、各種プログラムを記憶している。メモリ20には、制御部18が通信I/F16を介して遊技関連機器42から取得した上述の稼働情報を記憶するための稼働情報記憶領域22が設けられている。
【0046】
続いて、制御部18の動作について説明する。コンピュータ10の電源がオンされると、制御部18は、遊技関連機器42から稼働情報を取得することを監視する。上記の通り、遊技関連機器42のそれぞれは、稼働情報を随時コンピュータ10に供給している。制御部18は、通信I/F16を介して、遊技関連機器42から稼働情報を取得する。制御部18は、稼働情報を取得すると、取得された稼働情報をメモリ20の稼働情報記憶領域22に記憶させるとともに、取得された稼働情報を通信I/F16及びインターネット4を介してサーバ70に供給する。
【0047】
なお、上記では、遊技店60内に設置されたコンピュータ10の例について説明したが、遊技店160内に設置されたコンピュータ110、遊技店260内に設置されたコンピュータ210、及び、遊技店360内に設置されたコンピュータ310も、コンピュータ10と同様の構成を有している。そして、コンピュータ110、210、310の各制御部も、コンピュータ10の制御部18と同様の動作を実行している。ただし、コンピュータ210、310の制御部は、取得された稼働情報をサーバ170に供給する点がコンピュータ10の制御部18の処理とは異なる。
【0048】
(収集装置50)
続いて、遊技店60の近傍に配置された収集装置50について説明する。
図1、
図3に示すように、収集装置50は、遊技店60の近傍(例えば、遊技店60の入口等)に配置されている。
図1および
図3では、収集装置50内の詳しい構成は図示していないが、収集装置50は、近傍に存在するユーザUが所持する携帯端末PTとの間で近距離無線通信を実行するための第1通信I/Fと、インターネット4を介してサーバ70と通信を実行するための第2通信I/Fと、制御部と、メモリと、を有している。ここで、近距離無線通信は、例えば、Wi-Fi方式に従った無線通信である。収集装置50には予め自機を識別するための装置IDが割り当てられている。装置IDはメモリに予め記憶されている。
【0049】
収集装置50の制御部は、第1通信I/Fを介して、収集装置50の近傍(即ち、遊技店60の入口付近及び遊技店60内)に存在するユーザUが携帯する携帯端末PTとの間で近距離無線通信を実行することができる。
【0050】
ここで、携帯端末PTは、携帯電話(例えばスマートフォン)、PDA(Personal Digital Assistantの略)、ノートPC(Personal Computerの略)、タブレットPC、携帯型音楽再生装置、携帯型動画再生装置、携帯型ゲーム機等、ユーザUが携帯可能な各種端末装置を含む。
【0051】
図3に示すように、ユーザUが携帯する携帯端末PTは、携帯端末PTのID(以下では端末IDと呼ぶ)を、自機の送信範囲R内に向けて繰り返し送信している。ユーザUが移動して、収集装置50が送信範囲R内に入ると(即ち、ユーザUが遊技店60内に入店する、又は、ユーザUが遊技店60の前に来ると)、収集装置50の制御部は、第1通信I/Fを介して、携帯端末PTが送信する端末IDを取得する。例えば、ユーザUが遊技店60内に入店した場合には、収集装置50の制御部は、ユーザUが遊技店60内に滞在している間、ユーザUの携帯端末PTから端末IDを繰り返し取得する。
【0052】
収集装置50の制御部は、端末IDを取得すると、取得された端末IDと、自機の装置IDと、時刻と、を含む収集情報を生成する。他の例では、収集情報は、収集装置50の位置情報を含んでいてもよい。この場合、位置情報は、予め収集装置50に記憶されている位置情報であっても、収集装置50が位置測位システム(例えばGPS(Global Positioning Systemの略))を用いて取得する位置情報であってもよい。そして、収集装置50の制御部は、第2通信I/Fを介してサーバ70に収集情報を送信する。ユーザUが移動して、収集装置50が送信範囲Rから外れると(即ち、ユーザUが遊技店60から退店すると)、収集装置50の制御部は、ユーザUの携帯端末PTから端末IDを取得しなくなる。
【0053】
即ち、収集装置50の制御部は、ユーザUが遊技店60の近傍に存在する間だけ、携帯端末PTから端末IDを取得し、収集情報を生成してサーバ70に送信する。収集装置50の制御部は、ユーザUが遊技店60に滞在している場合に限らず、ユーザUが遊技店60の前を一時的に通過するだけの場合であっても、携帯端末PTから端末IDを取得することができる。また、収集装置50の制御部は、複数台の携帯端末PTから複数個の端末IDを同時に取得することもできる。
【0054】
なお、上記では、遊技店60の近傍に設置された収集装置50の例について説明したが、遊技店160の近傍に設置された収集装置150、遊技店260の近傍に設置された収集装置250、及び、遊技店360の近傍に設置された収集装置350も、収集装置50と同様の構成を有し、同様に動作する。ただし、収集装置250、350は、収集情報をサーバ170に供給する点が収集装置50とは異なる。
【0055】
(サーバ70)
続いて、サーバ70について説明する。上記の通り、サーバ70は、遊技店60、160を経営する企業によって設置されているサーバであって、遊技店60、160の各情報を管理するためのサーバである。
図4に示すように、サーバ70は、表示部72と、操作部74と、通信I/F76と、制御部78と、メモリ80と、を備える。表示部72は、様々な情報を表示するためのディスプレイである。操作部74は、キーボードとマウスを含み、サーバ70の利用者の操作を受け付ける。通信I/F76は、インターネット4に接続されている。通信I/F76は、インターネット4を介して、コンピュータ10、110、収集装置50、150、及び、管理装置500と通信を行うためのI/Fである。
【0056】
制御部78は、メモリ80に記憶されている各種プログラムに従って、様々な処理を実行する。メモリ80は、グラフィック表示プログラム86を含む各種プログラムを記憶している。本実施例では、グラフィック表示プログラム86は、ブラウザプログラム上で動作可能な表示プログラムであって、SVGフォーマットに従った表示プログラム(例えば、「D3.js」等)である。他の例では、グラフィック表示プログラム86は、ブラウザプログラム上で動作可能な表示プログラムであって、SVG,JPEG,PNG,GIF,TIFFのうちの少なくとも1つの画像フォーマットに従ったグラフィック表示プログラムであってもよい。グラフィック表示プログラム86は、情報を、図画等を用いて視覚的に容易に把握できるように可視化するためのプログラムと言い換えてもよい。グラフィック表示プログラム86は、制御部78が、端末装置600等からメモリ内のデータ(即ち、稼働情報、収集情報)を閲覧するための閲覧要求を取得する場合に、それらの要求に応じて、要求に応じた閲覧対象情報(即ち、稼働情報の少なくとも一部、収集情報の少なくとも一部)とともに、端末装置600等に提供される。閲覧要求の供給元である端末装置600等は、閲覧対象情報と、グラフィック表示プログラムと、を用いて、閲覧画面を生成して表示することができる。この際、閲覧画面では、データが、把握容易な図画等によって可視化されて表示される。閲覧画面の具体的な例は、後で詳しく説明する(
図7~
図12参照)。
【0057】
また、メモリ80には、制御部78が通信I/F76を介してコンピュータ10、110から取得した上述の稼働情報を記憶するための稼働情報記憶領域82が設けられている。また、メモリ80には、制御部78が通信I/F76を介して収集装置50、150から取得した上述の収集情報を記憶するための収集情報記憶領域84も設けられている。
【0058】
さらに、メモリ80には、各遊技店内に設置される遊技台の機種毎の特徴(例えば、メーカー名、スペック、版権物か否か、等)を示す特徴情報を記憶するための特徴情報記憶領域88も設けられている。「スペック」は、遊技台が甘デジ機種か否か等、遊技台の持つステータスを示す情報である。特徴情報記憶領域88に記憶される特徴情報は、例えば管理装置500から供給されるものである。また、特徴情報記憶領域88に記憶される特徴情報は、既に遊技店60等に設置されている遊技台(過去に設置されたものも含む)の特徴を示す情報に限られず、これから遊技店60等に設置される予定の遊技台(いわゆる新規機種)の特徴を示す情報も含む。
【0059】
さらに、メモリ80には、特徴情報記憶領域88内の特徴情報が示す機種毎の稼働実績を示す稼働実績情報を記憶するための稼働実績情報記憶領域90も設けられている。さらに、メモリ80には、制御部78が特徴情報、稼働実績情報、稼働情報等に基づいて生成した予測稼働情報を記憶するための予測稼働情報記憶領域92も設けられている。
【0060】
続いて、制御部78の動作について説明する。サーバ70の電源がオンされると、制御部78は、コンピュータ10、110から稼働情報を取得することを監視する。上記の通り、コンピュータ10、110は、稼働情報を随時サーバ70に供給している。制御部78は、通信I/F76を介して、コンピュータ10、110から稼働情報を取得する。制御部78は、稼働情報を取得すると、取得された稼働情報をメモリ80の稼働情報記憶領域82に記憶させるとともに、取得された稼働情報を通信I/F76を介して管理装置500に供給する。
【0061】
また、サーバ70の電源がオンされると、制御部78は、上記の稼働情報の取得の監視とともに、収集装置50、150から収集情報を取得することも監視する。上記の通り、収集装置50、150は、収集情報を随時サーバ70に供給している。制御部78は、通信I/F76を介して、収集装置50、150から収集情報を取得する。制御部78は、収集情報を取得すると、取得された収集情報をメモリ80の収集情報記憶領域84に記憶させるとともに、取得された収集情報を通信I/F76を介して管理装置500に供給する。
【0062】
また、制御部78は、端末装置600、コンピュータ10等の他の装置から、メモリ80内の稼働情報、収集情報の閲覧を要求するための閲覧要求を取得することを監視する。端末装置600等は、ブラウザプログラムを起動してサーバ70にアクセスし、閲覧要求をサーバ70に供給することができる。制御部78は、閲覧要求を取得すると、閲覧要求で指定される閲覧対象情報(即ち、稼働情報記憶領域82内の稼働情報の少なくとも一部、収集情報記憶領域84内の収集情報の少なくとも一部)と、メモリ80内のグラフィック表示プログラム86と、を閲覧要求の供給元の端末装置600等に供給する。端末装置600等の他の装置は、サーバ70から、閲覧対象情報及びグラフィック表示プログラムを取得すると、ブラウザプログラム上で取得されたグラフィック表示プログラムを利用して、取得された閲覧対象情報に基づく閲覧画面(
図7~
図12参照)を生成し、表示部に表示させる。閲覧画面では、閲覧対象情報が、把握しやすい図画等によって可視化されて表示される。制御部78が閲覧要求を取得した場合の上記処理のことを以下では「情報提供処理」と呼ぶ場合がある。
【0063】
また、制御部78は、操作部74において、予測稼働情報生成指示が入力されることも監視する。サーバ70の利用者は、操作部74を操作して、予測稼働情報生成指示を入力することができる。その場合、制御部78は、特徴情報記憶領域88内の特徴情報、稼働実績情報記憶領域90内の稼働実績情報、稼働情報記憶領域82内の稼働情報、及び、予測稼働情報記憶領域92内の予測稼働情報、に基づいて、予測稼働情報を生成する。制御部78は、生成された予測稼働情報に基づく情報表示画面(
図13、
図14参照)を表示部72に表示させる。予測稼働情報生成指示が入力された場合の制御部78の上記処理のことを以下では「稼働予測処理」と呼ぶ場合がある。操作部74から予測稼働情報生成指示が入力される場合に限られず、他の装置から予測稼働情報生成要求を取得する場合にも、制御部78は、同様の稼働予測処理を実行できる。ただし、この場合、制御部78は、生成された予測稼働情報を、予測稼働情報生成要求の供給元の装置に供給する。上記の制御部78による稼働予測処理の詳細、及び、予測稼働情報の具体例については、後で詳しく説明する(
図13、
図14参照)。
【0064】
上記では、サーバ70の例について説明したが、サーバ170についても、サーバ70と同様の構成を有し、サーバ70と同様に動作する。ただし、サーバ170は、稼働情報をコンピュータ210、310から取得し、収集情報を収集装置250、350から取得する点がサーバ70とは異なる。
【0065】
(管理装置500)
続いて、管理装置500について説明する。上記の通り、管理装置500は、各企業を統括して管理するサービスを提供する主体によって設置されており、サーバ70、170から情報を集めて管理するための装置である。
図5に示すように、管理装置500は、表示部502と、操作部504と、通信I/F506と、制御部508と、メモリ510と、を備える。表示部502は、様々な情報を表示するためのディスプレイである。操作部504は、キーボードとマウスを含み、管理装置500の利用者の操作を受け付ける。通信I/F506は、インターネット4を介して、サーバ70、170と通信を行うためのI/Fである。
【0066】
制御部508は、メモリ510に記憶されている各種プログラムに従って、様々な処理を実行する。メモリ510は、グラフィック表示プログラム516を含む各種プログラムを記憶している。グラフィック表示プログラム516は、上記のグラフィック表示プログラム86と同様である。また、メモリ80には、制御部508が通信I/F506を介してサーバ70、170から取得した上述の稼働情報を記憶するための稼働情報記憶領域512が設けられている。また、メモリ510には、制御部508が通信I/F506を介してサーバ70、170から取得した上述の収集情報を記憶するための収集情報記憶領域514も設けられている。
【0067】
さらに、メモリ510には、特徴情報記憶領域518と、稼働実績情報記憶領域520と、予測稼働情報記憶領域522とが設けられている。これらの各領域518~522は、上記のサーバ70の各領域88~92と同様であるため、詳しい説明を省略する。
【0068】
続いて、制御部508の動作について説明する。管理装置500の電源がオンされると、制御部508は、サーバ70、170から稼働情報を取得することを監視する。上記の通り、サーバ70、170は、稼働情報を随時管理装置500に供給している。制御部508は、通信I/F506を介して、サーバ70、170から稼働情報を取得する。制御部508は、稼働情報を取得すると、取得された稼働情報をメモリ510の稼働情報記憶領域512に記憶させる。
【0069】
また、管理装置500の電源がオンされると、制御部508は、上記の稼働情報の取得の監視とともに、サーバ70、170から収集情報を取得することも監視する。上記の通り、サーバ70、170は、収集情報も管理装置500に随時供給している。制御部508は、通信I/F506を介して、サーバ70、170から収集情報を取得する。制御部508は、収集情報を取得すると、取得された収集情報をメモリ510の収集情報記憶領域514に記憶させる。
【0070】
また、制御部508は、端末装置600等の他の装置から閲覧要求を取得する場合に、サーバ70の制御部78と同様の情報提供処理を実行することができる。同様に、制御部508は、操作部504において予測稼働情報生成指示が入力される場合に、サーバ70の制御部78と同様の稼働予測処理を実行することができる。
【0071】
(端末装置600)
続いて、端末装置600について説明する。端末装置600は、例えば、管理システム2へのアクセスを許可された第三者が所有する端末装置である。端末装置600は、ブラウザプログラムを利用して、インターネット4を介してサーバ70、170、管理装置500にアクセスし、各種情報を閲覧するための装置である。ここで、端末装置600は、据置型PC、携帯型PC、携帯電話等、サーバにアクセス可能な各種端末装置を含む。
図6に示すように、端末装置600は、表示部602と、操作部604と、通信I/F606と、制御部608と、メモリ610と、を備える。表示部602は、様々な情報を表示するためのディスプレイである。操作部604は、キーボードとマウスを含み、端末装置600の利用者の操作を受け付ける。通信I/F606は、インターネット4を介して、サーバ70、170、管理装置500と通信を行うためのI/Fである。
【0072】
制御部608は、メモリ610に記憶されている各種プログラムに従って、様々な処理を実行する。メモリ610は、ブラウザプログラムを含む各種プログラムを記憶している。
【0073】
制御部608の動作について説明する。制御部608は、利用者の指示に従って、ブラウザプログラムを起動して、サーバ70にアクセスし、メモリ80内の稼働情報、収集情報の閲覧を要求するための閲覧要求をサーバ70に供給することができる。その場合、制御部608は、サーバ70から、グラフィック表示プログラムと閲覧対象情報を取得する。制御部608は、閲覧対象情報及びグラフィック表示プログラムを取得すると、ブラウザプログラム上でグラフィック表示プログラムを利用して、取得された閲覧対象情報に基づく閲覧画面(
図7~
図12参照)を生成し、表示部602に表示させる。閲覧画面では、閲覧対象情報が、把握しやすい図画等によって可視化されて表示される。
【0074】
また、制御部608は、利用者の指示に従って、ブラウザプログラムを起動して、サーバ70にアクセスし、予測稼働情報生成要求をサーバ70に供給することもできる。その場合、制御部608は、サーバ70から、予測稼働情報を取得する。制御部608は、予測稼働情報を取得すると、取得された予測稼働情報に基づく情報表示画面(
図13、
図14参照)を生成し、表示部602に表示させる。
【0075】
なお、上記の例では、制御部608がサーバ70にアクセスした場合の処理について説明したが、サーバ170にアクセスした場合、及び、管理装置500にアクセスした場合も同様である。
【0076】
(閲覧画面の具体例;
図7~
図12)
続いて、
図7~
図12を参照して、端末装置600の制御部608が、サーバ70から取得する閲覧対象情報及びグラフィック表示プログラムを利用して表示部602に表示させる閲覧画面の例について説明する。
図7~
図10は、制御部608が、サーバ70に、メモリ80内の収集情報の閲覧を要求する閲覧要求を送信した場合における閲覧画面の例を示す。
図11、
図12は、制御部608が、サーバ70に、メモリ80内の稼働情報の閲覧を要求する閲覧要求を送信した場合における閲覧画面の例を示す。
【0077】
図7の閲覧画面は、遊技店60、160毎の所定期間(例えば1時間)におけるユーザU(
図1、
図3参照)の動向を示す。例えば、遊技店60の周囲には、「新規」、「入店」、「通過」、「退店」、「滞在」の各データが表示されている。「新規」は、新規のユーザU,即ち、収集装置50が新たに取得した端末IDが示す携帯端末PTのユーザUの数(
図7の例では33名)を示す。「入店」は、外から遊技店60に入店したユーザUの数(
図7の例では12名)を示す。「通過」は、遊技店60の近傍を通過した(遊技店60に入店しなかった)ユーザUの数(
図7の例では22名)を示す。「退店」は、遊技店60内に居たが、退店したユーザUの数(
図7の例では9名)を示す。「滞在」は、遊技店60内に滞在しているユーザUの数(
図7の例では126名)を示す。これら以外にも、「不在」(ユーザUを示す端末IDが取得されていない状態)等のデータが表示されていてもよい。「新規」、「入店」等の各データは、対象収集情報が示す各端末IDの取得状況を所定の条件に従ってフィルタリング(分析)することによって算出される。端末装置600のユーザは、
図7の閲覧画面を見ることにより、所定期間内の遊技店毎のユーザの動向を把握することができる。
【0078】
図8の閲覧画面は、遊技店60の近傍に設置されている収集装置50の端末IDの取得実績を示す。
図8の閲覧画面では、端末ID(例えば
図8中の「00:01:8E:F9:1D:A6」等)毎に、収集装置50が端末IDを取得している期間がプロット表示されている。プロットの表示濃度が高いほど、当該端末IDが集中して繰り返し取得されていたことを示す。また、
図8の閲覧画面では、午前に端末IDが取得されたことと、午後に端末IDが取得されたこととを、異なる色のプロットを用いて表示している。
図8の閲覧画面を見ることにより、端末ID毎の遊技店160への来店動向を把握することができる。また、端末装置600のユーザは、操作部604に適宜操作を加えることにより、
図8の閲覧画面の表示内容を変えることができる。例えば、ユーザは、閲覧画面に表示される端末IDを変えたり、プロット表示期間を変えたりすることができる。
【0079】
図9の閲覧画面は、遊技店60の来店人数を日毎に示している。
図9の閲覧画面では、1日毎の来店人数を棒グラフで示している。棒グラフ内は、「滞在」の人数と「新規」の人数を区別できるように色分け表示されている。また、ユーザの操作に応じて、「滞在」の人数と「新規」の人数に代えて、「入店」「退店」「通過」の各人数を表示させることもできる。
【0080】
図10の閲覧画面は、遊技店60の特定の1日(2015年11月24日)における時間帯別の来店人数を棒グラフで示している。棒グラフ内は、「滞在」の人数と「新規」の人数を区別できるように色分け表示されている。また、ユーザの操作に応じて、「滞在」の人数と「新規」の人数に代えて、「入店」「退店」「通過」の各人数を表示させることもできる。
【0081】
図11の閲覧画面は、遊技店60のホールマップを示す。
図11の閲覧画面では、遊技店60内のレイアウトを模した配置で、各遊技台を示す複数の四角枠が表示されている。四角枠内は、当該遊技台の稼働状況(稼働中、特賞中、非稼働中、トラブル、等)に応じて色分け表示されている。ホールマップの上部には、「表示」「区画」の種々のチェック欄が設けられている。チェック欄にチェックを入れた内容に応じて、ホールマップ内に文字情報が付加されて表示される。例えば、「台番号」のチェック欄にチェックを入れると、各遊技台に割り当てられた台番号をホールマップ中に重ねて表示させることができる。また、ホールマップに稼働状態を表示させる時間帯もユーザの操作によって変えることができる。これにより、最新の遊技店内の状況をリアルタイムで表示させたり、過去の指定した時間帯の遊技店内の状況を表示させたりすることもできる。端末装置600のユーザは、
図11の閲覧画面を見ることにより、過去及び現在の遊技店60内の各遊技台の稼働状況を把握することができる。また、他の例では、閲覧画面中に、閲覧対象情報が示す稼働状況に基づいて、遊技店60の各遊技台の将来の稼働状況の予測値が表示されてもよい。
【0082】
図12の閲覧画面は、遊技店60において、POSでトラブル(例えば、景品交換用のレシートの読込不良が原因でレシートを回収したこと等)が発生した数を、年毎に色分けして示している。例えば、最上段の帯は、2015年のトラブル発生数を示す。1段の帯は、上から7つの四角に区画されている。この7つの区画は上から順にそれぞれ日曜~土曜を示す。区画内の色が濃くなるほど、トラブル発生数が多いことを示す。
図12の閲覧画面を見ることにより、端末装置600のユーザは、何年の何月の何曜日頃によくトラブルが発生しているのか等、トラブルの発生傾向を把握することができる。
図12の例では、2015年(最上段)の7月以降にトラブルが多く発生していることが分かる。また、他の例では、閲覧画面中に、閲覧対象情報が示す稼働状況に基づいて、将来のトラブル発生状況の予測値が併せて表示されていてもよい。
【0083】
以上、
図7~
図12を示して閲覧画面の例を説明したが、閲覧画面の例はこれらに限定されるものではなく、これら以外の任意の態様の閲覧画面が表示されてもよい。例えば、実際の地図の遊技店60、160の位置に、稼働情報(例えば月間の通算アウト数)や、収集情報(例えば、月間の通算来店人数)をグラフ表示するような態様の閲覧画面が表示されてもよい。
【0084】
(稼働予測処理、及び、情報表示画面の具体例;
図13、
図14)
続いて、
図13、
図14を参照して、サーバ70の制御部78が実行する稼働予測処理の具体例と、その結果表示部72に表示される情報表示画面の具体例を説明する。この例では、遊技店60において、新たに機種Xの遊技台を導入することを予定している状況で、制御部78が稼働予測処理を実行することを想定している。
【0085】
(稼働開始前)
機種Xの遊技台を実際に遊技店60内で稼働させる前の段階で、サーバ70の利用者によって操作部74に予測稼働情報生成指示が入力されると、制御部78は、稼働予測処理を開始する。この例では、サーバ70の利用者は、新たに機種Xの遊技台を導入する場合における稼働予測処理を実行するように指示する。この場合、制御部78は、メモリ80内の特徴情報記憶領域88から、機種Xの特徴情報を特定する。そして、制御部78は、特徴情報記憶領域88の中から、機種Xに近似する特徴を示す特徴情報に対応するモデル機種(例えば機種A、B、C)を特定する。モデル機種の候補としては、例えば、機種Xと製造メーカーが共通する、機種Xとスペックが近似する、等の共通点を有する機種が挙げられる。
【0086】
次いで、制御部78は、稼働実績情報記憶領域90の中から、特定されたモデル機種(例えば機種A、B、C)の稼働実績情報を特定する。そして、制御部78は、特定されたモデル機種の稼働実績情報を参照して、機種Xの将来の稼働予測を示す予測稼働情報を生成する。そして、制御部78は、生成した予測稼働情報をメモリ80の予測稼働情報記憶領域92内に記憶させるとともに、予測稼働情報に基づいて
図13の情報表示画面を表示部72に表示させる。
【0087】
図13の情報表示画面では、機種Xの予測稼働を実線で示したグラフと、モデル機種(機種A、機種B、機種C)の稼働実績を、それぞれ、破線、一点鎖線、二点鎖線で示したグラフと、が表示されている。グラフの横軸は機種導入日から見た時間経過を示し、グラフの縦軸はアウト数(遊技台に投入された遊技媒体数の1日平均値)を示す。この例では、制御部78は、機種Xは、特徴の近い機種B、Cの稼働実績の平均に近い稼働推移をたどると予測した。そのため、機種Xの予測稼働を実線で示したグラフは、機種B、Cの稼働実績を示すグラフの中間の軌道を描いている。サーバ70の利用者は、
図13の情報表示画面を見ることにより、機種Xを新規導入する場合の予測稼働を把握することができる。そのため、サーバ70の利用者が実際に遊技店60に機種Xを新規導入するか否かを判断するための材料にすることができる。
【0088】
(稼働開始後)
その後、この例では、遊技店60に実際に機種Xが導入され、稼働開始される。遊技店60内で機種Xが実際に稼働を開始することにより、メモリ80の稼働情報記憶領域82内には機種Xの遊技台の稼働情報が蓄積される。稼働開始から所定期間(例えば1週間)経過後に、サーバ70の利用者は、
図13の情報表示画面が表示部72に表示されている間に、再び、操作部74に予測稼働情報生成指示を入力することができる。この場合、制御部78は、表示中の
図13の情報表示画面が示す予測稼働情報を修正するための稼働予測処理(予測修正処理と呼んでもよい)を実行する。
【0089】
この場合、制御部78は、稼働開始前の稼働予測処理の場合と同様に、モデル機種(例えば機種A、B、C)を特定し、モデル機種の稼働実績情報を特定する。さらに、制御部78は、稼働開始後所定期間経過までの間に稼働情報記憶領域82内に記憶された機種Xの遊技台の稼働情報(いわゆる初動稼働結果)を参照する。そして、制御部78は、特定されたモデル機種の稼働実績情報とともに、初動稼働結果を参照して、機種Xの将来の稼働予測を示す予測稼働情報(即ち、修正予測稼働情報)を生成する。そして、制御部78は、生成した修正予測稼働情報をメモリ80の予測稼働情報記憶領域92内に記憶させるとともに、修正予測稼働情報に基づいて
図14の情報表示画面を表示部72に表示させる。
【0090】
図14の情報表示画面では、機種Xの修正予測稼働を実線で示したグラフがさらに追加されて表示されている。修正予測稼働のグラフのうち、導入日から所定期間(例えば1週間)を表す範囲は、太線で示されている。太線部分は、初動稼働結果を示している。
図13の情報表示画面が示すように、機種Xの稼働予測は、初動稼働結果を加えて再予測した結果、やや上方修正されている。サーバ70の利用者は、
図14の情報表示画面を見ることにより、遊技店60に導入された機種Xの今後の稼働動向をより詳しく予測することができる。
【0091】
その後、再び所定期間が経過した後に、サーバ70の利用者は、
図14の情報表示画面が表示部72に表示されている間に、再び、操作部74に予測稼働情報生成指示を入力することもできる。その場合、制御部78は、さらに修正予測稼働情報を生成し、情報表示画面を表示部72に表示させることができる。このように、実際に機種Xの遊技台が稼働することによって蓄積される稼働情報を予測に反映させて、より正確な予測稼働情報を生成させることができる。
【0092】
また、制御部78が予測稼働情報を生成する際には、上記の各情報に加えて、当該機種Xの中古市場における価格をさらに参照して予測稼働情報を生成するようにしてもよい。遊技台の中古価格は、当該機種の市場における人気を顕著に表す可能性が高く、例えば中古価格が高騰している状況では、当該機種に人気が集中しており、アウト数も上向くことが予想される。制御部78が予測稼働情報を生成する際に中古市場の価格をさらに参照することにより、より正確な予想稼働情報が生成され得る。
【0093】
制御部78が予測稼働情報を生成する際には、これら以外にも様々な情報(例えば、季節、曜日、休日か否か、設置期間、場所等を示す情報、等)をさらに参照して予測稼働情報を生成するようにしてもよい。また、予測稼働情報の算出手法も、上記した手法に限られず、任意の手法を用いることができる。
【0094】
例えば、制御部78が、ある機種について、当日までの稼働情報(実績値)に基づいて翌日分の予測稼働情報を算出する場合、各種データ(例えば、メーカー、機種、スペック、季節、曜日、休日か否か、設置期間、場所等を示す情報、等)に基づいて、当日の実績値に乗じるべき係数を算出し、当該係数と前日の実績値を乗じた値を、翌日の予測値として算出する手法を採用してもよい。その場合、例えば、月曜日の予測値を算出する場合には、日曜日の実績値に係数「0.7」を乗じるようにし、火曜日の予測値を算出する場合には、月曜日の実績値に係数「1.05」を乗じるようにしてもよい。また、当日が日曜日である場合に、2日後である火曜日の予測値を算出する場合には、日曜日の実績値に、係数「0.7×1.05」を乗じるようにしてもよい。以上の手法によって予測稼働情報を算出するようにしてもよい。
【0095】
また、この手法を算出する場合の変形例として、例えば、制御部78が、月曜日の予測値を算出する場合に、日曜日(前日)と、その前の週の日曜日(8日前)の実績値とを用いて予測値を算出してもよい。その場合、前日の実績値の参照割合と、8日前の実績値の参照割合と、を変えてもよい(例えば「7:3」)。
【0096】
(作用効果)
上記の通り、本実施例では、サーバ70には、収集装置50、150から取得される収集情報が蓄積される。端末装置600は、サーバ70に、収集情報を閲覧するための閲覧要求を供給することによって、サーバ70から、閲覧対象情報(即ち、サーバ70内の収集情報の少なくとも一部)と、グラフィック表示プログラムを取得する。端末装置600は、ブラウザプログラム上でグラフィック表示プログラムを利用して、取得された閲覧対象情報に基づく閲覧画面(
図7~
図10参照)を生成し、表示部602に表示させる。閲覧画面では、閲覧対象情報が、把握しやすい図画等によって可視化されて表示される。端末装置600の利用者は、閲覧画面(
図7~
図10参照)を見ることにより、収集装置50、150の近傍に存在した端末ID(即ちユーザU)を把握することができる。このように、上記の管理システム2によると、端末装置600の利用者は、表示部602に表示される閲覧画面を見ることにより、ユーザUの動向を分析することができる。また、閲覧画面の生成の際に、グラフィック表示プログラムが利用されるため、端末装置600の利用者は、収集装置50、150の近傍に存在した端末ID(即ちユーザU)の動向(例えば、通過した、滞在した、入店した、退店した、新規ユーザか否か、来店しなくなったか否か、どのエリアから来ているのか、来店頻度、等)を把握し易くなる。
【0097】
また、本実施例では、サーバ70には、コンピュータ10、110から取得される稼働情報も蓄積される。端末装置600は、サーバ70に、稼働情報を閲覧するための閲覧要求を供給することによって、サーバ70から、閲覧対象情報(即ち、サーバ70内の稼働情報の少なくとも一部)と、グラフィック表示プログラムを取得する。端末装置600は、ブラウザプログラム上でグラフィック表示プログラムを利用して、取得された閲覧対象情報に基づく閲覧画面(
図11、
図12参照)を生成し、表示部602に表示させる。閲覧画面では、閲覧対象情報が、把握しやすい図画等によって可視化されて表示される。端末装置600の利用者は、閲覧画面(
図11、12参照)を見ることにより、遊技関連機器42、142の稼働状況を把握することができる。このように、上記の管理システム2によると、端末装置600の利用者は、表示部602に表示される閲覧画面を見ることにより、遊技関連機器42、142の稼働状況を分析することができる。また、この場合も、閲覧画面の生成の際に、グラフィック表示プログラムが利用されるため、端末装置600の利用者は、遊技関連機器42、142の稼働状況を把握し易くなる。
【0098】
また、本実施例では、サーバ70は、稼働予測処理を実行することができる。機種Xの稼働開始前の稼働予測処理においては、サーバ70は、機種Xの特徴情報、モデル機種の特徴情報、及び、モデル機種の稼働実績情報、に基づいて、機種Xの将来の稼働予測を示す予測稼働情報を生成する。そして、サーバ70は、予測稼働情報に基づいて
図13の情報表示画面を表示部72に表示させる。さらに、サーバ70は、機種Xの稼働開始後に、再び稼働予測処理(予測修正処理)を実行することができる。機種Xの稼働開始後の稼働予測処理においては、サーバ70は、機種Xの特徴情報、モデル機種の特徴情報、及び、モデル機種の稼働実績情報、に加えて、さらに、機種Xの遊技台の稼働情報(いわゆる初動稼働結果)に基づいて、機種Xの将来の稼働予測を示す予測稼働情報(修正予測稼働情報)を生成する。そして、サーバ70は、修正予測稼働情報に基づいて
図14の情報表示画面を表示部72に表示させる。即ち、本実施例では、サーバ70は、機種Xの稼働開始前に予測稼働情報を生成した後に、実際に機種Xの遊技台から取得された稼働情報(初動稼働結果)をさらに参照して、修正予測稼働情報を生成することができる。サーバ70の利用者は、
図14の情報表示画面を見ることにより、機種Xの遊技台の今後の稼働動向をより詳しく予測することができる。
【0099】
(対応関係)
本実施例と請求項の対応関係を説明しておく。遊技関連機器42、142、242、342が「デバイス」の一例である。サーバ70、170、管理装置500が、「サーバ」の一例である。端末装置600、コンピュータ10、110、210、310、サーバ70、170が、「端末装置」の一例である。端末IDが「識別情報」の一例である。端末装置600がサーバ70内の収集情報の閲覧を要求するためにサーバ70に供給する閲覧要求、及び、その閲覧要求に対してサーバ70から取得される閲覧対象情報が、それぞれ、「第1種の閲覧要求」、「対象収集情報」の一例である。端末装置600がサーバ70内の稼働情報の閲覧を要求するためにサーバ70に供給する閲覧要求、及び、その閲覧要求に対してサーバ70から取得される閲覧対象情報が、それぞれ、「第2種の閲覧要求」、「対象稼働情報」の一例である。
図13、
図14の機種Xが「第1のデバイス」の一例であり、モデル機種(機種A、B、C)が「第2のデバイス」の一例である。サーバ70が機種Xの遊技台の稼働開始前に生成する予測稼働情報が「第1の予測稼働情報」の一例であり、サーバ70が機種Xの遊技台の稼働開始後に生成する修正予測稼働情報が「第2の予測稼働情報」の一例である。
【0100】
以上、本明細書で開示する技術の実施例を詳細に説明したが、上記の実施例は例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。例えば、以下の変形例を採用してもよい。
【0101】
(変形例1)上記の実施例では、端末装置600が閲覧要求の供給元であり、サーバ70が閲覧要求を取得し、閲覧対象情報及びグラフィック表示プログラムを端末装置600に供給する場合の例について説明している。これに限られず、閲覧要求の供給元は、コンピュータ10、110、210、310、サーバ70、170のいずれかであってもよい。そして、閲覧要求の供給先は、サーバ70、170、管理装置500のいずれかであってもよい。
【0102】
(変形例2)上記の実施例では、サーバ70の制御部78は、端末装置600から閲覧要求を取得すると、閲覧要求で指定される閲覧対象情報とともに、グラフィック表示プログラム86を端末装置600に供給している。これには限られず、制御部78は、端末装置600から閲覧要求を取得すると、閲覧要求で指定される閲覧対象情報のみを供給してもよい。その場合、端末装置600が、予めグラフィック表示プログラムを記憶していればよい。端末装置600は、記憶されているグラフィック表示プログラムを利用して、取得された閲覧対象情報に基づいて、閲覧画面を生成して表示してもよい。また、さらに別の変形例では、制御部78は、端末装置600から閲覧要求を取得すると、閲覧要求で指定される閲覧対象情報のみを供給し、端末装置600は、取得された閲覧対象情報に基づいて、上記グラフィック表示プログラムを利用せずに、取得された閲覧対象情報に基づいて、閲覧画面を生成して表示してもよい。
【0103】
(変形例3)上記の実施例では、稼働予測処理において特定されるモデル機種(例えば機種A、B、C)は、導入予定の機種Xとは異なる機種である。これに限られず、稼働予測処理におけるモデル機種が導入予定の機種Xと同一機種であってもよい。従って、例えば、制御部78は、導入予定の遊技台と同機種であって既に稼働を開始している他の遊技台の稼働実績情報に基づいて、予測稼働情報を生成してもよい。一般的に言うと、「第1のデバイス」は未稼働のデバイスであり、「第2のデバイス」は、第1のデバイスと異なるデバイスであって、稼働開始済みのデバイスであればよい。
【0104】
(変形例4)上記の実施例では、各収集装置50、150、250、350は、各遊技店60、160、260、360の近傍に設置されている。収集装置の配置位置はこれに限られず、これら以外の位置(例えば、遊技店60の最寄駅、遊技店60の近くの商店の近傍、商店街中の所定箇所等)に設置されていてもよい。また、収集装置は、所定の位置に設置されるものに限られず、車両に搭載されて移動するものであってもよい。この変形例によると、サーバ70は、様々な場所に設置される収集装置から収集情報を取得することができる。端末装置600の利用者は、表示部602に表示される閲覧画面を見ることにより、ユーザUの動向(具体的には、ユーザUの移動範囲、動線、移動傾向等)をより詳細に分析することができる。
【0105】
(変形例5)上記の実施例では、端末装置600の利用者は、表示部602に表示される閲覧画面を見ることにより、ユーザUの動向を分析することができる。例えば、1つの特定の端末IDに着目し、収集装置50、150が特定の端末IDを取得した時間帯を分析することにより、当該特定の端末IDに対応するユーザUの動線を割り出すようにしてもよい。このように、端末装置600の利用者は、表示部602に表示される閲覧画面を見ることにより、様々な角度からユーザUの動向を分析することができる。同様に、端末装置600の利用者は、表示部602に表示される閲覧画面を見ることにより、遊技関連機器42、142の稼働情報を様々な角度から分析することもできる。
【0106】
(変形例6)上記の実施例では、収集装置50と、ユーザUが所持する携帯端末PTとの間で実行される近距離無線通信は、Wi-Fi方式に従った無線通信である。収集装置50と、ユーザUが所持する携帯端末PTとの間で実行される近距離無線通信は、これには限られず、例えば、BLE(Bluetooth(登録商標)Low Energyの略)方式に従った無線通信、光を使った無線通信、音を使った無線通信等、任意の近距離無線通信であってもよい。例えば、BLE方式に従った無線通信が行われる場合、遊技店60の近傍には、収集装置50に代えて、ID発信装置が設置されていてもよい。その場合、ID発信装置は、所定のIDを繰り返し自機の送信範囲内に送信するようにしてもよい。その場合、ID発信装置の送信範囲に入った携帯端末PTは、BLE方式に従った近距離無線通信により、ID発信装置から所定のIDを取得する。携帯端末PTは、所定のIDを取得すると、自機の端末IDをサーバ70に送信するようにしてもよい。この変形例の場合、サーバ70が「収集装置」の一例である。
【0107】
(変形例7)上記の各実施例では、管理システム2が、パチンコ店等の遊技店を経営する団体(例えば企業)を統括管理するための管理システムである例について説明した。これに限られず、管理システムは、任意の団体等を管理するためのシステムであってもよい。従って、例えば、管理システムは、商店や映画館等を経営する企業を統括管理するための管理システムであってもよい。
【0108】
また、本明細書又は図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書又は図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【符号の説明】
【0109】
2:管理システム
4:インターネット
10:コンピュータ
12:表示部
14:操作部
16:通信I/F
18:制御部
20:メモリ
22:稼働情報記憶領域
32:遊技台
34:遊技台
36:遊技台
38:遊技台
40:店内装置
42:遊技関連機器
50:収集装置
60:遊技店
70:サーバ
72:表示部
74:操作部
76:通信I/F
78:制御部
80:メモリ
82:稼働情報記憶領域
84:収集情報記憶領域
86:グラフィック表示プログラム
88:特徴情報記憶領域
90:稼働実績情報記憶領域
92:予測稼働情報記憶領域
110:コンピュータ
132:遊技台
134:遊技台
136:遊技台
138:遊技台
140:店内装置
142:遊技関連機器
150:収集装置
160:遊技店
170:サーバ
210:コンピュータ
232:遊技台
234:遊技台
236:遊技台
238:遊技台
240:店内装置
242:遊技関連機器
250:収集装置
260:遊技店
310:コンピュータ
342:遊技関連機器
350:収集装置
360:遊技店
500:管理装置
502:表示部
504:操作部
506:通信I/F
508:制御部
510:メモリ
512:稼働情報記憶領域
514:収集情報記憶領域
516:グラフィック表示プログラム
518:特徴情報記憶領域
520:稼働実績情報記憶領域
522:予測稼働情報記憶領域
600:端末装置
602:表示部
604:操作部
606:通信I/F
608:制御部
610:メモリ
PT:携帯端末
R:送信範囲
U:ユーザ