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特許6993755発光装置及び提灯、及びイベント会場における提灯による広告方法
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  • 特許-発光装置及び提灯、及びイベント会場における提灯による広告方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-14
(45)【発行日】2022-01-14
(54)【発明の名称】発光装置及び提灯、及びイベント会場における提灯による広告方法
(51)【国際特許分類】
   F21L 4/00 20060101AFI20220106BHJP
   F21V 1/00 20060101ALI20220106BHJP
【FI】
F21L4/00 424
F21V1/00 400
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2021168514
(22)【出願日】2021-10-14
【審査請求日】2021-10-14
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】503049025
【氏名又は名称】株式会社鈴木茂兵衛商店
(74)【代理人】
【識別番号】110001922
【氏名又は名称】特許業務法人 日峯国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】由元 君平
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 紘太
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 高志
【審査官】山崎 晶
(56)【参考文献】
【文献】特開2000-173323(JP,A)
【文献】特開平11-86602(JP,A)
【文献】登録実用新案第3169234(JP,U)
【文献】登録実用新案第3110743(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21L4/00 - 27/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
長手方向に伸縮自在な中空胴部を備えて構成された提灯、及び発光する円筒形状の照明部と、使用者が握る部位である把持部と、該把持部内に設けた電源部と、前記把持部の表面に設けたスイッチ部とを備えて構成され、前記照明部が提灯内にセットされるペンライトを備えて構成される発光装置において、
前記提灯が、該中空胴部の胴上部及び胴下部の両端部にそれぞれ装着された固定板を備え、
前記胴下部の固定板に、前記照明部を胴内に挿入可能とした貫通孔を有し、
前記胴下部の固定板と前記ペンライトを着脱自在に連結し、当該ペンライトを、前記中空胴部の伸縮自在下、前記胴上部の固定板に向けて押圧する作用を有する連結具を有し、
前記ペンライトの先端部が前記胴上部の固定板に接触し、前記胴下部の固定板と前記ペンライトとが当該連結具によって連結されて前記ペンライトの照明部が前記中空胴部内にセットされて、当該提灯が当該ペンライトに着脱自在に装着され、当該連結具が押圧作用によって当該ペンライトを前記胴上部の固定板に押圧し、当該連結具の連結が解除されると、当該ペンライトを前記胴下部の固定板から離脱可能とすること
を特徴とする発光装置。
【請求項2】
長手方向に伸縮自在な中空胴部を備えて構成され、及び発光する円筒形状の照明部と、使用者が握る部位である把持部と、該把持部内に設けた電源部と、前記把持部の表面に設けたスイッチ部とを備えて構成されたペンライトの前記照明部を提灯内にセットする提灯において、
該中空胴部の胴上部及び胴下部の両端部にそれぞれ装着された固定板を備え、
前記胴下部の固定板に、胴内に向けて形成された前記照明部を挿入可能とした貫通孔を有し、
前記胴下部の固定板と前記ペンライトを着脱自在に連結し、当該ペンライトを、前記中空胴部の伸縮自在下、前記胴上部の固定板に向けて押圧する連結具を有し、
前記ペンライトの先端部が前記胴上部の固定板に接触し、前記胴下部の固定板と前記ペンライトとが当該連結具によって連結されて前記ペンライトの照明部が前記中空胴部内にセットされて、当該提灯が当該ペンライトに着脱自在に装着され、当該連結具が押圧作用によって当該ペンライトを前記胴上部の固定板に押圧し、当該連結具の連結が解除されると、当該ペンライトを前記胴下部の固定から離脱可能とすること
を特徴とする提灯。
【請求項3】
請求項2に記載された提灯において、
前記胴上部の固定板が胴内方に向けた前記照明部の先端部を収納する収納孔を有し、前記ペンライトの先端部が前記収納孔で前記胴上部の固定板に接触することを特徴とする提灯。
【請求項4】
請求項2又は3に記載された提灯において、
前記連結具が伸縮材で形成され、一端が前記胴下部の固定板に固着され、他端にマジックテープを備えることを特徴とする提灯。
【請求項5】
請求項2~4のいずれかに記載された提灯において、
前記中空胴部が長手方向に断面積一定の円筒状をなし、双方の固定板が、直径を同一とする円盤状をなすことを特徴とする提灯。
【請求項6】
発光する円筒形状の照明部と、使用者が握る部位である把持部と、該把持部内に設けた電源部と、前記把持部の表面に設けたスイッチ部とを備えて構成されたペンライトを、長手方向に伸縮自在な中空胴部を備えて構成された提灯あるいは当該提灯及び前記ペンライトを備えた発光装置おいて、
前記中空胴部の下端部に固着され、当該中空胴部の下端部で当該ペンライトを着脱自在に連結する連結具を備え、
前記ペンライトが提灯に当該連結具によって連結されて照明部が提灯内に中空胴部内上下2点で保持され、かつこの保持の状態から胴下方に作用した利用者の操作力で当該胴下方から離脱され得ること
を特徴とする提灯あるいは当該提灯及び前記ペンライトを備えた発光装置。
【請求項7】
発光する円筒形状の照明部と、使用者が握る部位である把持部と、該把持部内に設けた電源部と、前記把持部の表面に設けたスイッチ部とを備えて構成されたペンライトを、長手方向に伸縮自在な中空胴部を備えて構成された提灯あるいは当該提灯及び前記ペンライトを備えた発光装置おいて、
該中空胴部の胴上部内部にペンライト先端部が挿入される円筒状の受け部を有し、
前記中空胴部の下端部に固着され、当該中空胴部の下端部で当該ペンライトを着脱自在に連結する、リング状ゴム輪の連結具を備え、
当該ペンライト先端部が受け部内に収納されて、前記ペンライトが提灯に当該連結具によって連結されて照明部が提灯内に中空胴部内上下2点で保持され、かつこの保持の状態から胴下方に作用した利用者の操作力で当該胴下方から離脱され得ること
を特徴とする提灯あるいは当該提灯及び前記ペンライトを備えた発光装置。
【請求項8】
イベント会場における提灯による広告方法において、
発光する円筒形状の照明部と、使用者が握る部位である把持部と、該把持部内に設けた電源部と、前記把持部の表面に設けたスイッチ部とを備えて構成されたペンライトと、当該ペンライトを、長手方向に伸縮自在な中空胴部を備えて構成された提灯とを備えた発光装置であって、
前記中空胴部の下端部に固着され、当該中空胴部の下端部で当該ペンライトを着脱自在に連結する連結具を備え、
前記ペンライトが前記提灯に当該連結具によって連結されて前記照明部が前記提灯内にセットされて前記提灯内に保持され、かつこの保持の状態から胴下方に作用した利用者の操作力で当該胴下方から離脱されることを可能とし、前記中空胴部に発光材が塗布され、該発光材を介して任意形状の発光体が形成される発光装置を準備し、
イベント主催者の有する端末に、
前記中空胴部に、任意形状の発光体が特定された特定形状の広告発光体であって、当該広告発光体を塗布することを要望する広告依頼者のID登録データを格納する記憶手段、
画面に当該広告依頼者の要望する広告発光体を表示する画像表示手段、
前記提灯を準備するに際して、提灯の製造者に発注した提灯個数データ、及びに広告依頼者に課金した課金額を演算する演算処理手段、を備え、
提灯の製造者に発注した提灯個数データに基づいて発注に要した発注金額、及び前記ID登録データに格納された広告依頼者ごとに、前記中空胴部に広告発光体を塗布する提灯の個数データを取得し、取得された個数に1回塗布単価を掛け算して、課金する課金額を演算し、
当該広告発光体を塗布する提灯をイベント会場に参加の利用者に配布すること
を特徴とするイベント会場における提灯による広告方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光装置及イベント会場における提灯による広告方法に係る。
【背景技術】
【0002】
ペン型の携帯発光装置であるペンライトが各種のイベントでイベント参加者によって用いられ、乱舞する光によってイベント会場を盛り上げることがなされる。ペンライトは、発光する円筒形状の照明部と、使用者が握る部位である把持部と、該把持部内に設けた電源部と、前記把持部の表面に設けたスイッチ部とを備えて構成される。照射する光を制御するための制御装置が組み込まれるときもある。
【0003】
特許文献1には、ペンライト用光制御構造、そのための部材及びこれらを用いたペンライトが記載される。
【0004】
特許文献2には、簡便な操作で目的の色を発するペンライトが記載される。
【0005】
特許文献3には、胴部に発光材料を塗布し、当該胴部にペンライト等の発光手段の据付具を備えた提灯が記載される。
【0006】
特許文献4には、電気器具もしくは装置を設置するに当たり、当該電気器具もしくは装置を無料で提供し、代わりに電気器具もしくは装置に、製造者は建物所有者により広告スペースの提供を受けることができるようにすることが記載される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】特許第6204625号公報
【文献】特開2018-97946号公報
【文献】実開平1-111404号公報
【文献】特開2005-181506号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従来、ペンライト、提灯、ペンライト等の発光手段の据付具を胴部に備えた提灯及び当該電気器具もしくは装置を無料で提供し、代わりに電気器具もしくは装置に、製造者は建物所有者により広告スペースの提供を受けるようにすることが知られている。
【0009】
ペンライトを用いて、乱舞する光によってイベント会場を盛り上げることがなされるため、ペンライトは左右にあるいは上下にリズミカルに振られることになる。従来の技術にあっては、ペンライトに固着して提灯を装着されたもの、あるいは無料で提供される電気器具は静止状態で、あるいは静止状態に近い状態で使用されており、イベント会場を盛り上げるために採用されには不向きである。従来、ペンライトの乱舞に耐え得る構造で提灯を着脱自在に取り付けることができ、ペンライトからの乱舞する光を、提灯紙を透過させて柔らかな柔和乱舞光とすることができ、イベント会場の盛り上げに寄与する提灯あるいは当該提灯を備えた発光装置は提案されなかった。
【0010】
本発明は、係る点に鑑み、ペンライトの乱舞に耐え得る構造で提灯を着脱自在に取り付けることができ、ペンライトからの乱舞する光を、提灯紙を透過させて柔らかな柔和乱舞光とすることができ、イベント会場の盛り上げに寄与する提灯あるいは当該提灯を備えた発光装置を提案することを課題とする。
【0011】
また、当該提灯を用いて、イベント会場を十分に盛り上げるようにするための提灯配布サービス提供の仕方についての提案がされていない。
【0012】
本発明は、当該提灯を用いて、イベント会場を十分に盛り上げるようにするための提灯配布サービス提供の仕方についての提案をする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、
発光する円筒形状の照明部と、使用者が握る部位である把持部と、該把持部内に設けた電源部と、前記把持部の表面に設けたスイッチ部とを備えて構成されたペンライトを、長手方向に伸縮自在な中空胴部を備えて構成された提灯あるいは当該提灯及び前記ペンライトを備えた発光装置おいて、
前記中空胴部の下端部に固着され、当該中空胴部の下端部で当該ペンライトを着脱自在に連結する連結具を備え、
前記ペンライトが提灯に当該連結具によって連結されて照明部が提灯内に中空胴部内上下2点で保持され、かつこの保持の状態から胴下方に作用した利用者の操作力で当該胴下方から離脱され得ること
を特徴とする提灯あるいは当該提灯及び前記ペンライトを備えた発光装置を提供する。
【0014】
本発明は、また、
発光する円筒形状の照明部と、使用者が握る部位である把持部と、該把持部内に設けた電源部と、前記把持部の表面に設けたスイッチ部とを備えて構成されたペンライトを、長手方向に伸縮自在な中空胴部を備えて構成された提灯あるいは当該提灯及び前記ペンライトを備えた発光装置おいて、
該中空胴部の胴上部内部にペンライト先端部が挿入される円筒状の受け部を有し、
前記中空胴部の下端部に固着され、当該中空胴部の下端部で当該ペンライトを着脱自在に連結する連結具、例えばリング状ゴム輪の連結具を備え、
当該ペンライト先端部が受け部内に収納されて、前記ペンライトが提灯に当該連結具によって連結されて照明部が提灯内に中空胴部内上下2点で保持され、かつこの保持の状態から胴下方に作用した利用者の操作力で当該胴下方から離脱され得ること
を特徴とする提灯あるいは当該提灯及び前記ペンライトを備えた発光装置を提供する。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、ペンライトの乱舞に耐え得る構造で提灯を着脱自在に取り付けることができ、ペンライトからの乱舞する光を、提灯紙を透過させて柔らかな柔和乱舞光とすることができ、イベント会場の盛り上げに寄与する提灯あるいは当該提灯を備えた発光装置を提案することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の実施例(1)であって、一部断面を含む発光装置の全体図
図2】本発明の実施例の発光装置を分解して構成する部品を示す図
図3】本発明の実施例の作用図
図4】本発明の実施例(2)であって、一部断面を含む発光装置の全体図
図5】イベント会場における提灯による広告方法に用いられる提灯配布サービス管理装置を示す図
図6】広告発光体の例を示す図
図7】提灯に塗布される広告発光体による広告状況を示す図
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明によれば、課題を解決するための手段に上述したように、提灯あるいは当該提灯を備えた発光装置が提案された。
【0018】
以下、本発明の実施例である発光装置及び提灯について図面に基づいて説明する。
以下、説明する。
【0019】
図1は、本発明の実施例(1)であって、一部断面を含む発光装置の全体図である。
図1において、長手方向に伸縮自在な中空胴部10を備えて構成された提灯2、及び発光する円筒形状の照明部4と、使用者が握る部位である把持部5と、該把持部内に設けた電源部6と、把持部の表面に設けたスイッチ部7とを備えて構成され、照明部4が提灯内にセットされるペンライト1を備えて構成される発光装置100が構成される。
【0020】
本発明の実施例の発光装置100は、ペンライト1、提灯2及びペンライト1と提灯2とを結ぶ連結具3を備えて構成される。
【0021】
ペンライト1は、縦方向に上部の照明部4及び下部の把持部5から構成される。
【0022】
ペンライトにはいろんな種類のものが知られており、これら各種のペンライトが採用可能である。
【0023】
提灯2は、長手方向に伸びる中空胴部10、胴上部11及び胴下部12を有して中空胴部10が、長手方向に伸縮自在である。胴上部11に胴上部孔13,そして胴下部12に胴下部孔14を持つ。
【0024】
中空胴部10は、骨部材15とその外側で張られて薄紙、すなわち提灯紙16で形成される。
【0025】
胴上部孔内に固着された厚紙になる上固定板17、胴下部孔内に固着された厚紙になる下固定板18を備える。上固定板17に下向きの有底(底)40の孔19を備え、下固定板18に照明部4が挿入される内外貫通した貫通孔20を備える。
【0026】
連結具3は、ゴム紐21及びゴム紐の先端部に取付けたマジックテープ22(登録商標)を備えて構成され、ゴム紐21は、下固定板18の上面に固着点23で固定されて、提灯2に固定される。ゴム紐21は、下固定板18の下面に固定してもよい。
連結具3は、下固定板18の下面に固定したリング状のゴム輪で構成し、ゴム輪の外形径が貫通孔20の内径よりもわずかに大きいものとして、ゴム輪が貫通孔20に圧入され、あるいは貫通孔20に隣接して設けられ、ペンライトが連結具3にきつく貫通されて、押圧作用を保持した弾性固着されるようにしてもよい。ゴム輪の持つ押圧作用でペンライトをペンライトの先端部を孔19の底に向けて押圧するすることができる。
ペンライトが提灯に当該連結具によって連結されて照明部が提灯内に中空胴部内上下2点で保持され、セットされ、かつこの保持の状態から胴下方に作用した利用者の操作力で当該胴下方から離脱され得る。
ゴム紐21をペンダントの把持部5の周囲を双方側から一周させ、マジックテープの双方を止め、ペンライトの把持部5に止める。この止め操作で、提灯に固着された連結具3をペンライト1に固着することができる。マジックテープを解除すると、連結具3のペンライト1への固着が解除される。
【0027】
この状態で、ペンライト1を胴下方から離脱可能となる。
【0028】
ペンライトの照明部4が貫通孔20を貫通して提灯の中空胴部内に挿入される。多くの場合、この操作は、ペンライト1を持参してイベントに参加した利用者によってイベント会場でなされる。イベント会場で、あるいは前もって準備された提灯2がイベント会場の利用者に配布される。利用者は、準備された提灯2をペンライト1に組み入れ、発光装置100を構成する。
この構成に際して、ペンライト1の先端部が上固定板17に形成された孔19に挿入される。挿入に際して、中空胴部10は最大限下方に伸ばしてペンライトの先端部が孔19に設けた底40に接触して停止するまで挿入される。
【0029】
挿入が完了すると、連結具3のゴム紐21を、ペンダントの把持部5の周囲を双方側から一周させ、マジックテープの双方を止め、ペンライトの把持部5に止め、連結具3をペンライト1に固着する。
【0030】
これによって、発光装置100が構成される。
【0031】
図3は、本発明の実施例の作用図である。
【0032】
孔19は、ペンライトの先端部の挿入の案内機能とペンライトの保持機能を備える。
【0033】
図3において、中空胴部10を最大限下方に伸ばして連結具3をペンライト1に接触させると、連結具3がゴム作用によってペンライトの先端部を孔19の底に向けて押圧する。 このときに、中空胴部10は縮むことができ、連結具3のゴム作用によってペンライトの先端部を孔19の底に向けて押圧する作用を妨げることがない。
この現象によって、ペンライトの先端部の底への固着が形成され、固着状態が維持される。
【0034】
孔内の底及び周囲壁に弾性材を張り付けておくと、ペンライト先端部の左右のぶれを吸収することができ、提灯2をペンライト1により一層に固着することができる。このようにして、提灯2はペンライト1に保持され、ペンライトの乱舞に耐えて、ペンライトの動きに追随する。
【0035】
上記した例では、長手方向に断面積一定の直方体状の提灯を採用したが、この形態に限定されず、中央が膨らんだひょうたん状の提灯としてもよい。
【0036】
上固定板17、下固定板18をプラスチック板で形成してもよい。
【0037】
本実施例によれば、ペンライトの乱舞(人間の動作で人間を中心として周期的に左右にリズミカルに振れる運動を含む)に耐え得る構造で提灯を着脱自在に取り付けることができ、ペンライトからの乱舞する光を、提灯紙を透過させて柔らかな柔和乱舞光とすることができ、イベント会場の盛り上げに寄与する提灯あるいは当該提灯を備えた発光装置を提案することができる。
【0038】
上記した例では、図に示すように貫通孔20を下側にして提灯2をペンライト1に取付ける例について説明したが、提灯2、ペンライト1の方向を逆転して貫通孔20を上側にして提灯2をペンライト1に取付けることができる。このようにすることで、ペンライトの先端部を孔19の底に向けて押圧する操作が楽に行うことができる。
【0039】
以上説明した事項により、
前記提灯が、該中空胴部の胴上部及び胴下部の両端部にそれぞれ装着された固体板を備え、
前記胴下部の固定板に、前記照明部を胴内に挿入可能とした貫通孔を有し、
前記胴下部の固定板と前記ペンライトを着脱自在に連結し、当該ペンライトを、前記中空胴部の伸縮自在下、前記胴上部の固定板に向けて押圧する作用を有する連結具を有し、
前記ペンライト部の先端部が前記胴上部の固定板に接触し、前記胴下部の固定板と前記ペンライトとが当該連結具によって連結されて前記ペンライト部の照明部が前記中空胴部内にセットされて、当該提灯が当該ペンライト装置に着脱自在に装着され、当該連結具が押圧作用によって当該ペンライトを前記胴上部の固定板に押圧し、当該連結具の連結が解除されると、当該ペンライトを前記胴下部の固定板から離脱可能とすること、あるいは
該中空胴部の胴上部内部にペンライト先端部が挿入される円筒状の受け部を有し、
前記中空胴部の下端部に固着され、当該中空胴部の下端部で当該ペンライトを着脱自在に連結する連結具を備え、
当該ペンライト先端部が受け部内に収納されて、前記ペンライトが提灯に当該連結具によって連結されて照明部が提灯内に中空胴部内上下2点で保持され、かつこの保持の状態から胴下方に作用した利用者の操作力で当該胴下方から離脱され得ることを特徴とする提灯あるいは当該提灯及び前記ペンライトを備えた発光装置が提案される。加えて、
該中空胴部の胴上部及び胴下部の両端部にそれぞれ装着された固体板を備え、
前記胴下部の固定板に、胴内に向けて形成された前記照明部を挿入可能とした貫通孔を有し、
前記胴下部の固定板と前記ペンライト装置を着脱自在に連結し、当該ペンライトを、前記中空胴部の伸縮自在下、前記胴上部の固定板に向けて押圧する連結具を有し、
前記ペンライト部の先端部が前記胴上部の固定板に接触し、前記胴下部の固定板と前記ペンライトとが当該連結具によって連結されて前記ペンライト部の照明部が前記中空胴部内にセットされて、当該提灯が当該ペンライトに着脱自在に装着され、当該連結具が押圧作用によって当該ペンライトを前記胴上部の固定板に押圧し、当該連結具の連結が解除されると、当該ペンライトを前記胴下部の固定板から離脱可能とすること
を特徴とする提灯あるいは当該提灯及び前記ペンライトを備えた発光装置が提案される。あるいは
該中空胴部の胴上部内部にペンライト先端部が挿入される円筒状の受け部を有し、
前記中空胴部の下端部に固着され、当該中空胴部の下端部で当該ペンライトを着脱自在に連結する連結具を備え、
当該ペンライト先端部が受け部内に収納されて、前記ペンライトが提灯に当該連結具によって連結されて照明部が提灯内に中空胴部内上下2点で保持され、かつこの保持の状態から胴下方に作用した利用者の操作力で当該胴下方から離脱され得ることを特徴とする提灯あるいは当該提灯及び前記ペンライトを備えた発光装置が提案される。
【0040】
さらに、前記ペンライトを前記提灯に着脱自在に連結し、連結に当たって当該ペンライトを、前記中空胴部の伸縮自在下、前記胴上方に向けて押圧する連結具を有し、
前記ペンライトが前記提灯に当該連結具によって連結されて前記提灯内にセットされ、当該連結具が押圧作用によって当該ペンライトを胴上方に向けて押圧し、当該連結具の連結を解除すると、当該ペンライトを胴下方から離脱可能とすること
を特徴とする提灯あるいは当該提灯及び前記ペンライトを備えた発光装置が提案される。
【0041】
図4は、本発明の実施例(2)であって、一部断面を含む発光装置の全体図である。
【0042】
実施例(2)は、実施例(1)と実質的に同一であり、同一の構成に同一の番が付してある。同一の番号の構成、部品についての説明は図1について説明した箇所を援用する。相違する部分について主に説明する。
【0043】
図4において、提灯2は、中空胴部10、胴上部11及び胴下部12を含めて骨部材15及び薄紙(提灯紙)16で形成され、胴上部11及び胴下部12には上部孔37及び下部孔38が設けられる。
【0044】
紙材あるいはプラスチック材で形成された上部受け33(すなわち円筒状の受け)及び下部板36が別途準備され、上部受け33が上部孔37に挿入されて胴上部11に固着され、下部板36が下部孔38に挿入されて胴下部12に固着される。
【0045】
上部受け33は、長手方向に延びる円筒状部34と上部孔37を塞ぐに十分な径を持った水平板部35とからなり、円筒状部34は、底40が形成された深孔具有形状とされる。
【0046】
下部板36は、薄板をなし、下部孔38の孔径と同じ径の貫通孔39を持つ。貫通孔39は、その中心が下部孔38の中心に合致される。
【0047】
連結具3は、先の実施例と同様にゴム紐21、ゴム紐の先端に取り付けたマジックテープ22からなる。
【0048】
上部受け33が上部孔37に嵌められて胴上部11の上面に固着され、円筒状部34が下方に向けて伸び、円筒内部にペンライトの先端部の挿入を許容する。
【0049】
円筒状部34は、ペンライトの先端部の挿入の案内機能とペンライトの保持機能を備える。
【0050】
ペンライト1の照明部4が下部孔38を貫通して中空胴部10に配設され、照明部4の先端部が円筒状部内に挿入され、先端が円筒状部34の底40に接触する。この場合に、提灯2は、中空胴部10が最大限下方に伸ばした状態にあってもよいし、最大限下方に伸ばした状態でない状態であってもよい。
【0051】
照明部4の先端部が円筒状部内に挿入され、先端が円筒状部34の底40に接触すると、マジックテープ22を、把持部5周囲を一周させ、端部を互いに連結し、連結具3を把持部5に固定する。
【0052】
胴下部12で連結具3をペンライト1に固着する。連結具3のゴム作用を活用する場合には、中空胴部10が最大限下方に伸ばした状態下、ゴム作用でペンライト1を上方に向けて作用させ、ペンライトの先端部を孔19の底40に向けて押圧する。連結具3のゴム作用を活用しない場合には、中空胴部10が最大限下方に伸ばした状態でない状態下、ペンライトの先端部を孔19の底に固着しなくても、ペンライト1は、上部が深孔を持つ円筒状部34で揺動する動きを抑止する。
このようにして、提灯2はペンライト1に保持され、発光装置の乱舞に耐えて、ペンライトの動きに追随する。
【0053】
この例の場合、上部が深孔を持つ円筒状部34で形成されるので、ペンライトの先端部を孔19の底に固着しなくても、ペンライトの先端部が円筒状部34から外れることがない。この例の場合にあっても、ペンライトの先端部を孔19の底に向けて押圧することが望ましい。
以上のように、胴上部、胴下部及び長手方向に伸縮自在な中空胴部を備えて構成され、及び発光する円筒形状のライト部と、使用者が握る部位である把持部と、該把持部内に設けた電源部と、前記把持部の表面に設けたスイッチ部とを備えて構成されたペンライトの前記ライト部を提灯内にセットする提灯において、
前記胴上部の内側にペンライト先端部を受ける円筒状部を備える受けを有し、
前記ペンライトを前記提灯に着脱自在に連結する連結具を有し、
前記ペンライトが前記提灯に前記胴下部で当該連結具によって連結されて前記提灯内にセットされ、当該ペンライト先端部が受け部内に収納されてペンライト上部が前記胴上部に固着され、前記連結具によってペンライト下部が前記胴下部に固着され、当該連結具の連結を解除すると、当該ペンライトを胴下方から離脱可能とすること
を特徴とする提灯が構成される。
また、実施例(1)及び(2)から、長手方向に伸縮自在な中空胴部を備えて構成され、及び発光する円筒形状の照明部と、使用者が握る部位である把持部と、該把持部内に設けた電源部と、前記把持部の表面に設けたスイッチ部とを備えて構成されたペンライトの前記照明部を提灯内にセットする提灯であって、前記ペンライトが前記提灯に当該連結具によって連結されて着脱自在に前記提灯内にセットされ、胴下方から離脱可能とされ、前記中空胴部に発光材が塗布され、該発光材を介して任意形状の発光体が形成される提灯が構成される。
【0054】
図5は、イベント会場における提灯による広告方法に用いられる提灯配布サービス管理装置を示す図である。
長手方向に伸縮自在な中空胴部を備えて構成され、及び発光する円筒形状の照明部と、使用者が握る部位である把持部と、該把持部内に設けた電源部と、前記把持部の表面に設けたスイッチ部とを備えて構成されたペンライトの前記照明部を提灯内にセットする提灯であって、 前記ペンライトが前記提灯に当該連結具によって連結されて着脱自在に前記提灯内にセットされ、胴下方から離脱可能とされ、前記中空胴部に発光材が塗布され、該発光材を介して任意形状の発光体が形成される提灯が準備される。
【0055】
提灯配布サービス管理装置50による提灯配布サービス管理のために端末が用いられる。
【0056】
当該端末は、
入力手段51,
記憶手段52、
画像表示手段53、及び
演算処理手段54を備える。
【0057】
これらの手段は、互いに連結され、情報を互いに授受することができる。
【0058】
入力手段51は、
・製造者に製造依頼した提灯の個数データ
・利用者に無料で配布した配布個数データ
を入力する。
【0059】
記憶手段52は、
・前記中空胴部に、任意形状の発光体が特定された特定形状の広告発光体であって、当該広告発光体を塗布することを要望する団体あるいは企業等の広告依頼者すなわち広告主のID登録データ
・使用するペンライトに関するデータ
を格納する。
【0060】
画像表示手段53は、画面53Aを備え、
・画面に当該広告依頼者の要望する広告発光体、広告決定した広告発光体
・提灯取得費、課金額を含む経理データ
を表示する。
【0061】
演算処理手段54は、
・製造者に製造依頼したことによる提灯の取得費の演算処理
・広告依頼者の依頼により提灯に広告発光体を塗布することに基づいて当該広告依頼者に課金する課金額の演算処理
・製造者に製造依頼したことによる提灯の個数及び利用者に無料で配布した提灯の配布個数についての情報の取得処理
を行う。
前記ID登録データに格納された当該広告依頼者ごとに、前記中空胴部に広告発光体が塗布され、製造者に製造依頼する当該広告発光体を塗布した提灯の製造個数データを取得し、取得された個数に予め定めた1回塗布単価を掛け算して、提灯の取得費を取得し、当該広告依頼者に課金する課金額を取得する。そして
当該広告発光体を塗布する提灯が利用者に無償で配布される。当該無料配布には、常識的に無料とみなされ得る有料配布が含まれる。
【0062】
図6は、イベント会場における提灯による広告方法を解説する図である。
【0063】
図6において、サービス提供者であるイベント主催者60は、上述した提灯の製造を依頼し納品を受けることで提灯を準備する。また、イベント主催者が持つイベント会場で提灯による広告を実行する広告システムを利用してイベント会場で配布される提灯に広告しようとする広告依頼者である団体あるいは企業を募集する。
【0064】
一方、利用者61は、ペンライト1を準備する。
利用者61は、イベント主催者60から上述した提灯の配布を受け、当該提灯をペンライト1に着脱自在にセットして、発光装置100を組み立てる。
利用者61は、イベント会場で当該発光装置を左右、上下に振って乱舞させる。
【0065】
応募した広告依頼者は、ID登録データに格納され、格納された団体あるいは企業となる。広告依頼者62からイベント主催者60に前記中空胴部に広告発光体を塗布することの依頼がなされる。この中空胴部への広告発光体の塗布は有料とされ、課金される。イベント主催者60は、その端末を用いて、取得された提灯の個数に1回塗布単価を掛け算して、提灯取得費を演算する。
【0066】
したがって、イベント主催者60の端末は、
〇準備された提灯情報の取得
〇形成されたサービス価値情報の取得
・イベント会場の盛り上げによる広告情報
・イベント会場の盛り上げ寄与
・広告依頼者(広告主である団体あるいは企業)に提供された広告効果情報
を取得し、関係先に提供することができる。
【0067】
利用者61は、
・無料の提灯の利用
・発光装置の完成
・イベント会場での発光装置の乱舞による動く広告
を行なう。
【0068】
広告依頼者62は、
・広告効果の受領
・広告費の負担
を行なう。
【0069】
図7に、提灯に塗布される広告発光体による広告状況を示す図である。
【0070】
広告発光体は、多くの場合、広告依頼者62の商標あるいは広告依頼者が用いるキャラクターである。
【0071】
図7(1)は、中空胴部に塗布される広告発光体の例を示し、図7(2)は、広告発光体が中空胴部に塗布された例を示す。
【0072】
図7(1)に、中空胴部10に塗布される広告発光体63の例が示される。
【0073】
広告依頼者62から広告以来の広告発光体は、画面53Aに表示され、製造者59、イベント主催者60及び広告依頼者間で打ち合わされ、決定した広告発光体が中空胴部に塗布される広告発光体63が決定され、中空胴部10に塗布される。
【0074】
図7(2)に、広告発光体が中空胴部に塗布された例が示される。
【0075】
中空胴部10に塗布された広告発光体63は、イベント会場における利用者による提灯2の乱舞に伴いイベント会場内で一定のリズムで大きく振られ、広告効果を発揮する。広告効果は、ビデオに収録されて広告依頼者62に開示され、費用負担に代替されて還元される。
【0076】
中空胴部10には、イベント主催者60の名称を付記することができる。
【0077】
このように、
ステップ1:
発光する円筒形状の照明部と、使用者が握る部位である把持部と、該把持部内に設けた電源部と、前記把持部の表面に設けたスイッチ部とを備えて構成されたペンライトと、当該ペンライトを、長手方向に伸縮自在な中空胴部を備えて構成された提灯とを備えた発光装置であって、
前記中空胴部の下端部に固着され、当該中空胴部の下端部で当該ペンライトを着脱自在に連結する連結具を備え、
前記ペンライトが前記提灯に当該連結具によって連結されて前記照明部が前記提灯内にセットされて前記提灯内に保持され、かつこの保持の状態から胴下方に作用した利用者の操作力で当該胴下方から離脱されることを可能とし、前記中空胴部に発光材が塗布され、該発光材を介して任意形状の発光体が形成される発光装置を準備すること
ステップ2:
イベント主催者の有する端末に、
前記中空胴部に、任意形状の発光体が特定された特定形状の広告発光体であって、当該広告発光体を塗布することを要望する広告依頼者のID登録データを格納する記憶手段、
画面に当該広告依頼者の要望する広告発光体を表示する画像表示手段、
前記提灯を準備するに際して、提灯の製造者に発注した提灯個数データ、及びに広告依頼者に課金した課金額を演算する演算処理手段、を備え、
提灯の製造者に発注した提灯個数データに基づいて発注に要した発注金額、及び前記ID登録データに格納された広告依頼者ごとに、前記中空胴部に広告発光体を塗布する提灯の個数データを取得し、取得された個数に1回塗布単価を掛け算して、課金する課金額を演算して管理データを取得すること
ステップ3:
当該広告発光体を塗布する提灯をイベント会場に参加の利用者に配布、望ましくは無償で配布すること
の各ステップからなるイベント会場における提灯による広告方法が構成される。
【符号の説明】
【0078】
100…発光装置、1…ペンライト、2…提灯、3…連結具、4…照明部、5…把持部、10…中空胴部、11…胴上部、12…胴下部、13…胴上部孔、14…胴下部孔、15…骨部材、16…薄紙(提灯紙)、17…上固定板、18…下固定板、19…下向きの有底の孔、20…貫通孔、21…ゴム紐、22…マジックテープ、33…上部受け(受け)、34…円筒状部、35…水平板部、36…下部板、40…底、41…固着、50…提灯配布サービス管理装置、51…入力手段、52…記憶手段、53…画像表示手段、54…演算処理手段。
【要約】
【課題】ペンライトの乱舞に耐え得る構造で提灯を着脱自在に取り付けることができ、ペンライトからの乱舞する光を、提灯紙を透過させて柔らかな柔和乱舞光とすることができ、イベント会場の盛り上げに寄与する提灯を提供する。
【解決手段】ペンライト部の先端部が胴上部の固定板に接触し、胴下部の固定板とペンライトとが連結具によって連結されてペンライト部の照明部が中空胴部内にセットされて、提灯がペンライトに着脱自在に装着され、連結具が押圧作用によってペンライトを胴上部の固定板に押圧し、連結具の連結が解除されると、ペンライトを胴下部の固定板から離脱可能とする。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7