(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-14
(45)【発行日】2022-01-14
(54)【発明の名称】冷却貯蔵庫
(51)【国際特許分類】
F25D 19/00 20060101AFI20220106BHJP
【FI】
F25D19/00 560B
(21)【出願番号】P 2018028774
(22)【出願日】2018-02-21
【審査請求日】2020-12-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000194893
【氏名又は名称】ホシザキ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001036
【氏名又は名称】特許業務法人暁合同特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】長澤 文雄
(72)【発明者】
【氏名】渡部 守
(72)【発明者】
【氏名】藤原 徹
(72)【発明者】
【氏名】平野 裕司
(72)【発明者】
【氏名】荒川 将
(72)【発明者】
【氏名】村上 公一
【審査官】庭月野 恭
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-085302(JP,A)
【文献】実開昭58-194476(JP,U)
【文献】実開昭56-070774(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2004/0221611(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F25D 19/00
F25D 19/02
F25D 23/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
前方に開口する貯蔵室を有する本体と、
パネル取付枠を有し、前記本体の側方に配された機械室と、
前記パネル取付枠に前方から装着されたフロントパネルと、を備えた冷却貯蔵庫であって、
前記フロントパネルは、前記機械室の前面を覆うパネル本体と、前記パネル本体から下方に延びる取付爪と、前記取付爪の前方に設けられた位置決め突部とを備え、
前記パネル取付枠の下部を構成する下枠には、前方に開口し左右に延びる形態の差込穴と、前記差込穴の下方に設けられた位置決め穴と、が設けられ、
前記フロントパネルは、前記取付爪が前記差込穴の孔縁に載置されたときに、
前記位置決め突部を前記位置決め穴に差し込み不可とされた仮保持位置と、
前記位置決め突部を前記位置決め穴に差し込み可能とされた装着可能位置と、のいずれかに配置され、
前記フロントパネルは、前記装着可能位置では前記位置決め突部が前記位置決め穴に差し込まれることで前記パネル取付枠に対して位置決めされ、前記仮保持位置では前記位置決め突部が前記下枠に前方から接触した仮保持姿勢をとり、前記仮保持姿勢を維持した状態で前記仮保持位置から前記装着可能位置に摺動変位可能とされている冷却貯蔵庫。
【請求項2】
前記位置決め穴は、互いに左右に並んで配された第一スリットと第二スリットとを備え、
前記フロントパネルは、前記第一スリットに前記位置決め突部を差し込み可能とされた第一装着可能位置と、前記第二スリットに前記位置決め突部を差し込み可能とされた第二装着可能位置と、の間を摺動変位可能とされた請求項1に記載の冷却貯蔵庫。
【請求項3】
前記取付爪は前記位置決め突部よりも下方に延びている請求項1または請求項2に記載の冷却貯蔵庫。
【請求項4】
前記位置決め突部は、前記フロントパネルから下方に延びる仮姿勢保持部と、前記仮姿勢保持部から前記取付爪に向かって延びる位置決めリブとを備え、
前記フロントパネルは、前記仮保持姿勢においては前記仮姿勢保持部が前記下枠に接触可能とされ、前記第一装着可能位置および前記第二装着可能位置においては前記位置決めリブが前記位置決め穴に差し込まれる請求項2に記載の冷却貯蔵庫。
【請求項5】
前記差込穴は上方に開口する請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の冷却貯蔵庫。
【請求項6】
前記仮姿勢保持部は、下端に向かって後端が前端側に寄る形態のテーパ部を備える請求項4に記載の冷却貯蔵庫。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書に開示された技術は、冷却貯蔵庫に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、貯蔵庫の横に機械室が設けられたいわゆる横型の冷却貯蔵庫として、例えば特許文献1のものが知られている。この冷却貯蔵庫においては、横長のケース本体の左側部に機械室が設けられ、その前面開口に前面パネルが着脱可能に装着されている。前面パネルには掛止板が立ち上がり形成されるとともに、ねじの挿通孔が下縁に形成されている。前面パネルを機械室に装着する際には、機械室の天井面に配された前面板の裏側に係止板を入れることで、上縁側が係止される。そして、前面パネルを若干上下動させてねじの挿通孔を機械室の前面板に切られたねじ孔に整合させ、ねじをねじの挿通孔に通してねじ孔に螺合することで、下端側が固定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、この技術では、前面パネルの重みを支えつつ上下動させて床面の直近で挿通孔をねじ孔に整合させ、ねじをねじ孔に螺合しなければならないため、作業困難である。
【0005】
これに対しては、例えば係止板による係止とねじの螺合による固定を特許文献1とは逆の構成とし、下端の係止板を機械室の前面に位置合わせして差し込んでから、上縁側を機械室の上縁にねじ止めすることも考えられる。しかしこの場合は、係止板の差し込み位置が作業者の目線から遠くなり、位置合わせが難しくなることが懸念される。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書に開示された技術に係る冷却貯蔵庫は、前方に開口する貯蔵室を有する本体と、パネル取付枠を有し、前記本体の側方に配された機械室と、前記パネル取付枠に前方から装着されたフロントパネルと、を備えた冷却貯蔵庫であって、前記フロントパネルは、前記機械室の前面を覆うパネル本体と、前記パネル本体から下方に延びる取付爪と、前記取付爪の前方に設けられた位置決め突部とを備え、前記パネル取付枠の下部を構成する下枠には、前方に開口し左右に延びる形態の差込穴と、前記差込穴の下方に設けられた位置決め穴と、が設けられ、前記フロントパネルは、前記取付爪が前記差込穴の孔縁に載置されたときに、前記位置決め突部を前記位置決め穴に差し込み不可とされた仮保持位置と、前記位置決め突部を前記位置決め穴に差し込み可能とされた装着可能位置と、のいずれかに配置され、前記装着可能位置では前記位置決め突部が前記位置決め穴に差し込まれることで前記パネル取付枠に装着可能な位置に位置決めされ、前記仮保持位置では前記位置決め突部が前記下枠に前方から接触した仮保持姿勢をとり、前記仮保持姿勢を維持した状態で前記仮保持位置から装着可能位置に摺動変位可能とされている。
【0007】
この構成によれば、フロントパネルは、仮保持位置においては、取付爪が差し込み孔部の孔縁に載置されるとともに、位置決め突部が下枠に前方から接触した仮保持姿勢をとる。これにより、フロントパネルは前方への倒れ込みが規制された状態で下枠に仮保持される。作業者は、フロントパネルを仮保持位置から装着可能位置へ摺動変位させることで、位置決め突部を位置決め穴に差し込み、パネル取付枠に装着可能な位置に位置決めすることができる。よって、作業者の目線から遠い位置でもフロントパネルの位置決めを行うことができる。
【0008】
また作業者は、フロントパネルを仮保持位置に配置する際にはフロントパネルの荷重に抗しつつ取付爪を差込穴の孔縁に載置することになるが、いったん載置してしまえば、その後はフロントパネルの荷重から解放される。また、フロントパネルは仮保持位置から装着可能位置に仮保持姿勢で摺動変位可能とされている。これにより、作業者はフロントパネルの荷重から解放された状態で装着可能位置への配置に専念することができる。
【0009】
本明細書に開示された技術に係る実施態様として、次の構成が好ましい。
【0010】
(1)前記位置決め穴は、互いに左右に並んで配された第一スリットと第二スリットとを備え、前記フロントパネルは、前記第一スリットに前記位置決め突部を差し込み可能とされた第一装着可能位置と、前記第二スリットに前記位置決め突部を差し込み可能とされた第二装着可能位置と、の間を摺動変位可能とされている。
【0011】
この構成によれば、フロントパネルは第一装着可能位置および第二装着可能位置のどちらにも配置可能とされているから、下枠に対して2つの位置に装着することができる。これにより、例えば機械室が本体の左方に配される場合と本体の右方に配される場合とで機械室に対するフロントパネルの相対的な装着可能位置が異なる場合にも、それぞれの場合において所望される装着可能位置に配置することができる。これにより、本体の左方に配された機械室に装着されるフロントパネルと本体の右方に配された機械室に装着されるフロントパネルとを共用することができる。また、フロントパネルが第一装着可能位置および第二装着可能位置のうち所望されない方に誤って位置決めされた場合にも、フロントパネルを所望される装着可能位置に容易に配置換えすることができる。
【0012】
(2)前記取付爪は前記位置決め突部よりも下方に延びている。
【0013】
この構成によれば、作業者がフロントパネルの前面側を見ながら装着作業を行う作業する際には、取付爪の先端を位置決め突部越しに目視確認しながら差込穴に位置合わせすることができる。また、作業者がフロントパネルの背面側を見ながら(すなわち、フロントパネルと機械室との間を側方または上方から覗き込むようにして)装着作業を行う場合には、位置決め突部よりも下方に延びる取付爪の先端を差込穴の孔縁に引っ掛けるようにして載置することができる。したがって、作業者がフロントパネルのいずれの側を見ながら装着作業を行う場合にも、作業性が良い。
【0014】
(3)前記位置決め突部は、前記フロントパネルから下方に延びる仮姿勢保持部と、前記仮姿勢保持部から前記取付爪に向かって延びる位置決めリブとを備え、
前記フロントパネルは、前記仮保持姿勢においては前記仮姿勢保持部が前記下枠に接触可能とされ、前記第一装着可能位置および前記第二装着可能位置においては前記位置決めリブが前記位置決め穴に差し込まれる。
【0015】
フロントパネルを第一装着位置または第二装着位置に摺動変位させる際には、位置決めリブが下枠に干渉して破損する懸念がある。この構成によれば、仮保持姿勢においては仮姿勢保持部を下枠に接触させればよいから、位置決めリブを下枠から浮かせた状態とすることができる。したがって、位置決めリブの破損を防止することができる。
【0016】
(4)前記差込穴は上方に開口する。
この構成によれば、差込穴の位置を上方から目視確認しつつ、フロントパネルの取付爪を上方から差込穴に差し込めばよいから、取付爪の差し込み作業が容易となる。また、フロントパネルを大きく前方に倒す必要がないから、作業スペースが限られる場合にも支障なく作業を行うことができる。
【0017】
(5)前記仮姿勢保持部は、下端に向かって後端が前端側に寄る形態のテーパ部を備える。
【0018】
この構成によれば、仮姿勢保持部の背面側にテーパ部が設けてあるから、位置決めリブを位置決め穴に差し込む際に仮姿勢保持部が下枠に対してひっかかることなくスムーズに回転することができる。
【発明の効果】
【0019】
本明細書に開示された技術に係る冷却貯蔵庫によれば、フロントパネルを本体に装着する際の作業性がよい。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】実施形態の冷却貯蔵庫を正面側から見た斜視図
【
図6】シャーシを機械室の内部に配置した状態を示す正面図
【
図13】左側の下端側取付部が装着可能位置において装着された状態を示す図
【
図14】左側の下端側取付部が仮保持位置に置いて仮保持姿勢を取った状態を示す図
【発明を実施するための形態】
【0021】
<実施形態>
実施形態を、
図1から
図14によって説明する。
【0022】
まず、冷却貯蔵庫1について、全体構成を説明する。
【0023】
冷却貯蔵庫1は、
図1に示すようにいわゆる横型(テーブル型)のものであって、貯蔵物が配される貯蔵室SRを有する本体MBと、本体MBの左方に配された機械室MRとが並んで形成された構成とされている。
図2に示すように、貯蔵室SRの前面には、観音開きの貯蔵扉が装着され、機械室MRの前面に設けられたパネル取付枠MFには着脱式のフロントパネルFPが装着されている。以下においては、冷却貯蔵庫1において、貯蔵室SRおよび機械室MRの前側を前方、
図2における左側を左方として説明する。
【0024】
(機械室MR)
機械室MRは、
図1に示すように、トップパネル2と、貯蔵室SRとの間に設けられた隔壁3と、トップパネル2の左端から床面に向かって延びるように取り付けられたサイドパネル4と、トップパネル2に対向して床面近傍に配される床板5と、により、前方から見て縦長の空間を画成している。なお以下においては、トップパネル2の前面を上枠部20という。隔壁3、サイドパネル4、および床板5の前端には、
図3に示すように、細長い帯状の右枠板30、左枠板40、およびベース板50Aが、互いに面一となる配置で設けられている。ベース板50Aは、後述する下枠50を構成している。上枠部20と、右枠板30と、左枠板40と、下枠50とが、パネル取付枠MFを構成している。ベース板50Aの左右方向における中央の下端近傍には、
図3に示すように、ボルト孔51が前後に貫通形成されている。上枠部20には、前方に開口する上端側ねじ穴20Aが設けられている。
【0025】
(冷却ユニット6)
機械室MRには、冷却ユニット6が収容されている。冷却ユニット6は、圧縮機および凝縮器ファン付きの凝縮器62等を金属製のシャーシ70に積載し、一体的に機械室MRから出し入れ可能とされたものである。
【0026】
(シャーシ70)
冷却ユニット6のうち、シャーシ70は、
図4および
図5に示すように、前後に長い板状のシャーシ本体71と、シャーシ本体71の前端から下方に延びる前板72とを備える。シャーシ本体71の前端部71Aは、機械室MRの下枠50を構成している。前板72の左右方向における中央の下端近傍には、
図5に示すように、前後に貫通する円孔73が形成されている。
【0027】
シャーシ70には、
図4に示すように、フロントパネルFPを装着するための一対のパネル受け部80が設けられている。各パネル受け部80は、シャーシ70の前側において互いに左右対称の位置に配され、
図4および
図5に示すように、それぞれ一つの差込穴81と、一対の位置決めスリット82(位置決め穴の一例)により構成されている。各差込穴81は、シャーシ本体71の前端部71Aと前板72とのなす角部を左右に長く切り欠いた形状をなし、上方および前方に開口している。一対の位置決めスリット82は、差込穴81の下方において互いに左右対称の位置に設けられ、前板72における差込穴81の孔縁81Aを下方に切り欠いた形状をなして上方に開口している。以下においては、各パネル受け部80における位置決めスリット82のうち、右側のものを第一スリット82Aといい、左側のものを第二スリット82Bということがある。
【0028】
シャーシ70は、機械室MRの内部に前方から挿入され、
図6に示すように、前板72をベース板50Aの前側に配した状態で、
図1に示すように、床板5の上に配置されている。すなわち、機械室MRの下枠50を構成する下枠前板50Fは、ベース板50Aと前板72とが互いに前後に重ねられた2枚構造となっている。ベース板50Aの上端の高さ位置は、
図6に示すように、差込穴81の孔縁81Aの高さ位置よりも低く、位置決めスリット82の下端の高さ位置よりは高くされている。前板72の円孔73には、ボルトBTが前方から挿通され、前板72の後方においてベース板50Aのボルト孔51(
図3参照)に対して螺合されている。
【0029】
(フロントパネルFP)
フロントパネルFPは、
図7から
図9に示すように、パネル本体10と、パネル本体10の上端における後縁部から上方に延出する上端側取付部90と、パネル本体10の下端に設けられた左右一対の下端側取付部100L,100Rと、を備えている。上端側取付部90には、挿通孔91が前後に貫通して形成されている。フロントパネルFPは、
図2に示すように、下端側取付部100L,100Rがシャーシ70のパネル受け部80に係止するとともに、挿通孔91に挿通されたねじ92が機械室MRの上枠部20に設けられた上端側ねじ穴20Aに螺合されることで、機械室MRのパネル取付枠MFに着脱可能に固定されている。
【0030】
パネル本体10は、
図7、
図8、および
図9(A)に示すように、上下に長く板形状をなしている。パネル本体10の上端には排気口部10Aが前方に突出するとともに、前面視で凝縮ファンを覆う位置には吸気口部10Bが前方に突出して設けられている。これにより、パネル本体10は前後方向に所定の厚みを有する形状となっている。パネル本体10の幅は機械室MRの幅よりも大きい寸法設定とされており、パネル取付枠MFに固定された状態においては、
図2に示すように、パネル本体10の左端部および右端部は、それぞれ左枠板40および右枠板30と重ねて配置されている。
【0031】
(下端側取付部100)
下端側取付部100L,100Rはそれぞれ、
図7に示すように、取付爪110と、取付爪110の前方に設けられた位置決め突部120L,120Rと、により構成されている。各位置決め突部120L,120Rは、
図9(B)および
図12に示すように、仮姿勢保持部121Aと、一対の厚み調整リブ122と、位置決めリブ123とを備えている。
【0032】
取付爪110は、
図9から
図12に示すように、パネル本体10の下端において背面から後方に延びる第一荷重付与部110Aと、第一荷重付与部110Aの後端から下方に延びる平板形状の第二荷重付与部110Bを備え、全体としてパネル本体10の背面側から下方に突出する鉤形状をなしている。
【0033】
仮姿勢保持部121Aは、パネル本体10の下端から下方に(すなわち第二荷重付与部110Bから隙間を隔てて対向する形態に)延出している。
【0034】
なお、本実施形態においては、左側の位置決め突部120Lの仮姿勢保持部121Aおよび右側の位置決め突部120Rの仮姿勢保持部121Aは、パネル本体10の幅全体に亘って延びる左右に細長い一枚のパネル延長板121(
図7参照)の一部として設けられている。パネル延長板121の左右方向における中央部には、
図8、および
図9(B)に示すように、背面側を前面側に向かって窪ませた形状のボルト逃がし凹部121Bが設けられている。パネル延長板121は、ボルト逃がし凹部121Bにおいて下枠前板50Fの前面から前方に突出するボルトBTの頭部を逃がすことで、前板72の直近に対向配置されている。
【0035】
一対の厚み調整リブ122は、上下に延びる板状をなして、
図12に示すように、下端側取付部100の左右両側端に設けられ、仮姿勢保持部121Aの上側略半分から第二荷重付与部110Bの各側端に向かって垂直に延出している。厚み調整リブ122と第二荷重付与部110Bとの間には、下枠前板50F(すなわち、底板のベース板50Aおよびシャーシ70の前板72)が無理なく嵌る程度の隙間が設けられている。いいかえれば、厚み調整リブ122と、第一荷重付与部110Aと、第二荷重付与部110Bによって、下方に開口する下枠前板受入凹部101が形成されている。フロントパネルFPは、パネル取付枠MFに取り付けられた状態においては、下枠前板受入凹部101に下枠前板50F(すなわち、前板72およびベース板50A)が嵌められ、厚み調整リブ122と第二荷重付与部110Bが下枠前板50Fに前後から対向することによって、前後方向への変位が規制されている。
【0036】
位置決めリブ123は、
図10に示すように、上下に延びる平板形状をなして、左側の位置決め突部120Lの左右方向における中央に設けられ、仮姿勢保持部121Aの略上半分から第二荷重付与部110Bに向かって垂直に延出している。位置決めリブ123の後端部のうち、上側の略半分は第二荷重付与部110Bに連結されて第三荷重付与部123Aとされるとともに、下半分は第二荷重付与部110Bとの間にベース板50Aの厚み程度の隙間が設けられている。すなわち、第三荷重付与部123Aの下方には、ベース板受入凹部123Bが形成されている。フロントパネルFPは、パネル取付枠MFに取り付けられた状態においては、ベース板受入凹部123Bにベース板50Aが下方から嵌めつけられ、位置決めリブ123と第二荷重付与部110Bとがベース板50Aに前後から対向することで、前後方向への変位が規制されている。またこれとともに、フロントパネルFPは、位置決めリブ123が第一スリット82Aに挿通されることで、機械室MRの下枠50に対して左右方向において位置決めされている。
【0037】
すなわち、フロントパネルFPが機械室MRのパネル取付枠MFに取り付けられた状態においては、フロントパネルFPは、位置決めリブ123および厚み調整リブ122によって下枠前板50Fを前後から挟み込むことで下枠前板50Fに対して前後方向の位置決めがされるとともに、位置決めリブ123が位置決めスリット82Aに差し込まれることで、下枠前板50Fに対して左右方向の位置決めがされている。
【0038】
次に、本実施形態のフロントパネルFPを機械室MRのパネル取付枠MFに取り付ける作業について説明する。本実施形態では冷却貯蔵庫1のトップパネル2が下枠前板50Fより前方(手前)に突き出していて、真上からは挿し込めないため、フロントパネルFPを前方に傾けた姿勢で機械室MRのパネル取付枠MFに取り付ける必要がある。
【0039】
(仮保持構造)
フロントパネルFPを機械室MRのパネル取付枠MFに対して装着するには、第二荷重付与部110Bを差込穴81に差し込んで位置決めリブ123および厚み調整リブ122と第二荷重付与部110Bとの間に下枠前板50Fを挟み込むとともに、位置決めリブ123を位置決めスリット82Aに嵌め込むことで、下枠前板50Fに対して装着可能な装着可能位置に配された状態にする必要がある。
【0040】
しかし、装着後の左右のがたつきを抑えるため、位置決めリブ123および厚み調整リブ122と第二荷重付与部110Bとの間の隙間は、上述の通り下枠前板50Fが僅かなクリアランスを以て嵌る寸法設定とされ、かつ、位置決めスリット82には位置決めリブ123が僅かなクリアランスをもって嵌る寸法設定とされていることから、フロントパネルFPを持ち上げてその荷重に抗しながらフロントパネルFPを装着可能位置に配置することは容易ではない。したがって、装着可能位置への装着前に、フロントパネルFPを誤って取り落としたり、シャーシ本体71に下端側取付部100をぶつけたりして、下端側取付部100を破損してしまう懸念がある。
【0041】
そこで、本実施形態においては差込穴81を左右に延びた形状とするとともに、位置決め突部120を利用して、装着可能位置から左方にずれた位置において第二荷重付与部110Bと仮姿勢保持部121Aとの間に下枠前板50Fを挟んでフロントパネルFPを仮保持できる構成としている。なお本実施形態においては特に、位置決め突部120が上述のように仮姿勢保持部121Aを備える構成とし、これをフロントパネルFPの仮保持に利用している。
【0042】
具体的には、フロントパネルFPを持ち上げ、パネル本体10を前傾させながら、取付爪110を差込穴81の左右方向における任意の位置(例えば差込穴81の左右方向における中央位置)で差し込むと、
図14に示すように、取付爪110の第二荷重付与部110Bが差込穴81の孔縁81Aに接触するとともに、仮姿勢保持部121Aの下端が前板72に突き当たって、それ以上は挿し込めない状態になる。つまり、第二荷重付与部110Bと仮姿勢保持部121Aとが、前板72を斜め方向に挟持した状態となる。すなわち、フロントパネルFPは、その荷重が第二荷重付与部110Bと取付爪110に分散され、その分散された荷重がそれぞれ差込穴81の孔縁81Aと下枠前板50F(詳しくは、前板72またはベース板50A)の前面にかけられて、それ以上の前倒れが規制された仮保持姿勢で前板72に保持される。このとき、位置決めリブ123は前板72に前方から対向配置されるため、それより後方に変位することができない。これを仮保持位置という。仮保持位置では、作業者はフロントパネルFPの荷重から解放される。
【0043】
そして第二荷重付与部110Bを差込穴81の孔縁81Aに摺接させるとともに、仮保持姿勢を維持しつつ(すなわち仮姿勢保持部121Aを前板72の前面に摺接させつつ)右方に移動させる。なおこの際、必ずしも仮保持姿勢を維持しなくてもよく、例えば例えばパネル本体10を適宜後方に向かって押圧し、仮姿勢保持部121Aを前板72の前面から浮かせることで、摩擦力を減少させることができる。そしてパネル本体10の左端が機械室MRの左枠に重なりフロントパネルFPが装着可能位置に到達すると、位置決めリブ123が位置決めスリット82に嵌まり込み、
図13に示すように、フロントパネルFPを垂直姿勢まで起こして第三荷重付与部123Aをベース板50Aの上縁に載置することが可能な装着可能状態となる。
【0044】
(仮姿勢保持部121Aのテーパ部121C)
前傾姿勢から垂直姿勢に起こすときには、仮姿勢保持部121Aは下端を中心として回転しながら、前板72に対しては下方にずれるように動く。この際、下端にはフロントパネルFPの荷重が分散付与されているから、下端が前板72に強く擦り付けられることになる。特に、仮姿勢保持部121Aの下端の角部が角張っていると、機械室MRへの着脱を繰り返しているうちに摩耗やすくなる。これに対して、本実施形態の仮姿勢保持部121Aには下端に向かって背面側が前面側に近づくテーパ部121Cが設けられているから、前板72に対する当たりが緩和され、仮姿勢保持部121Aの下端が前板72に引っ掛かることなくスムーズに起こせる。
【0045】
これにより、フロントパネルFPの上端の挿通孔91が上端側ねじ穴20Aにほぼ位置合わせされた位置に配置される。この後、フロントパネルFPを若干上下左右に移動させて正確に位置合わせし、ねじ止めする。これで、装着が完了する。
【0046】
このように、装着する際は、取付爪110を差込穴81に差し込むまでの間だけフロントパネルFPを持ち上げていればよい。
【0047】
なお、位置決めスリット82は上方に開口して差込穴81と連通し、位置決めリブ123を上方から挿し込むことができるようになっているから、必ずしも上述のようにいったん仮保持位置に配置する必要はなく、装着可能位置に上方から直接配置してもよい。
【0048】
また上述においては仮保持姿勢においては特に位置決め突部120のうち仮姿勢保持部121Aを前板72に当接させるものとして説明しているが、例えば位置決めリブ123に十分な強度がある場合には、位置決め突部120のうち位置決めリブ123を前板72に当接させてもよい。また、フロントパネルFPを装着可能位置まで摺動させる際に、位置決めリブ123を前板72に適宜当接させてもよい。これにより、位置決めリブ123が前板72に当接する手応えの有無によって、位置決めスリット82の位置を探り当てることができる。
【0049】
(フロントパネルFPの左右共用化構造)
さて、本実施形態の冷却貯蔵庫1は上述のように本体MBの左側に機械室MRが設けられた左置きタイプとされているが、冷却貯蔵庫1が設置される厨房のレイアウトによっては本体MBの右側に機械室MRが設けられた右置きタイプのものが必要となる場合がある。この場合、右置きタイプと左置きタイプでは、機械室MRのパネル取付枠MFにおいて互いに幅の異なる右枠板30と左枠板40との配置が左右逆となり、パネル取付枠MFとフロントパネルFPとの相対的な配置関係も左右逆となる。すなわち、左置きタイプの場合は左枠板40が冷却貯蔵庫1の左側端に配されており、左枠板40にフロントパネルFPの左端を位置合わせすることでフロントパネルFPが装着可能位置に配置されるのに対し、右置きタイプの場合は左枠板40とは左右対称形状の右置きタイプ用枠板が冷却貯蔵庫1の右側端に配されており、この右置きタイプ用枠板にフロントパネルFPの右端を位置合わせすることでフロントパネルFPが装着可能位置に配置されることになる。したがって、右置きタイプとされた冷却貯蔵庫1において、左置きタイプにおける装着可能位置に位置決めするための第一スリット82Aに位置決めリブ123を差し込むと、右置きタイプにおける装着可能位置から右方にずれた位置にフロントパネルFPを配置することになってしまう。
【0050】
そこで、本実施形態の各パネル受け部80には上述のように、位置決めスリット82として、左置きタイプ用の第一スリット82Aに加えて、第一スリット82Aから左方にずれた位置に右置きタイプ用の第二スリット82Bが設けられている。位置決めリブ123を第一スリット82Aに差し込んだ場合は、フロントパネルFPは左置きタイプの場合の装着可能位置である第一装着可能位置に装着される。位置決めリブ123を第二スリット82Bに差し込んだ場合は、フロントパネルFPは右置きタイプの場合の装着可能位置である第二装着可能位置に装着される。これにより、冷却貯蔵庫1が左置きタイプとされた場合と右置きタイプとされた場合とのいずれにも、同じ形状のパネル受け部80(シャーシ70)およびフロントパネルFPを用いることができる。
【0051】
ところで、このように位置決めスリット82を各パネル受け部80に2つずつ設けた場合は、誤って所望されない側の位置決めスリット82に位置決めリブ123を差し込んでしまう場合がある。例えば、冷却貯蔵庫1が上述のように左置きタイプとされた場合において、取付爪110を差込穴81の中央あたりに差し込んだつもりが、誤ってそれよりも左方に差し込んでしまい、位置決めリブ123が左側の位置決めスリット82Bに嵌まり込んで、フロントパネルFPが第二装着可能位置(すなわち正規の装着可能位置から左方にずれた位置)に配置されてしまう場合がある。この場合も、差込穴81が第一装着可能位置から第二装着可能位置に亘って連続して設けられているから、いったんフロントパネルFPを仮保持姿勢に戻してから改めて右方に摺動させることで、位置決めリブ123に無理な力をかけることなく第二装着可能位置から第一装着可能位置に移動させることができる。
【0052】
(作用効果)
上記の構成によれば、冷却貯蔵庫1は、前方に開口する貯蔵室SRを有する本体MBと、パネル取付枠MFを有し、前記本体MBの側方に配された機械室MRと、前記パネル取付枠MFに前方から装着されたフロントパネルFPと、を備えた冷却貯蔵庫1であって、前記フロントパネルFPは、前記機械室MRの前面を覆うパネル本体10と、前記パネル本体10から下方に延びる取付爪110と、前記取付爪110の前方に設けられた位置決め突部120とを備え、前記パネル取付枠MFの下部を構成する下枠50には、前方に開口し左右に延びる形態の差込穴81と、前記差込穴81の下方に設けられた位置決め穴(位置決めスリット82)と、が設けられ、前記フロントパネルFPは、前記取付爪110が前記差込穴81の孔縁81Aに載置されたときに、前記位置決め突部120を前記位置決め穴82に差し込み不可とされた仮保持位置と、前記位置決め突部120を前記位置決め穴82に差し込み可能とされた装着可能位置と、のいずれかに配置され、前記フロントパネルFPは、前記装着可能位置では前記位置決め突部120が前記位置決め穴82に差し込まれることで前記パネル取付枠MFに装着可能な位置に位置決めされ、前記仮保持位置では前記位置決め突部120が前記下枠50に前方から接触した仮保持姿勢をとり、前記仮保持姿勢を維持した状態で前記仮保持位置から装着可能位置に摺動変位可能とされている。
【0053】
この構成によれば、フロントパネルFPは、仮保持位置においては、取付爪110が差し込み孔部の孔縁81Aに載置されるとともに、位置決め突部120が下枠50に前方から接触した仮保持姿勢をとる。これにより、フロントパネルFPは前方への倒れ込みが規制された状態で下枠50に仮保持される。作業者は、フロントパネルFPを仮保持位置から装着可能位置へ移動させることで、位置決め突部120を位置決め穴82に差し込むことができる。よって、作業者の目線から遠い位置でもフロントパネルFPの位置決めを行うことができる。
【0054】
また作業者は、フロントパネルFPを仮保持位置に配置する際にはフロントパネルFPの荷重に抗しつつ取付爪110を差込穴81の孔縁81Aに載置することになるが、いったん載置してしまえば、その後はフロントパネルFPの荷重から解放される。また、フロントパネルFPは仮保持位置から装着可能位置に仮保持姿勢で摺動変位可能とされている。これにより、作業者はフロントパネルFPの荷重から解放された状態で装着可能位置への配置に専念することができる。
【0055】
前記位置決め穴82は、互いに左右に並んで配された第一スリット82Aと第二スリット82Bとを備え、前記フロントパネルFPは、前記第一スリット82Aに前記位置決め突部120を差し込み可能とされた第一装着可能位置と、前記第二スリット82Bに前記位置決め突部120を差し込み可能とされた第二装着可能位置と、の間を摺動変位可能とされている。
【0056】
この構成によれば、フロントパネルFPは第一装着可能位置および第二装着可能位置のどちらにも配置可能とされているから、下枠50に対して2つの位置に装着することができる。これにより、例えば機械室MRが本体MBの左方に配される場合と本体MBの右方に配される場合とで機械室MRに対するフロントパネルFPの相対的な装着可能位置が異なる場合にも、それぞれの場合において所望される装着可能位置に配置することができる。これにより、本体MBの左方に配された機械室MRに装着されるフロントパネルFPと本体MBの右方に配された機械室MRに装着されるフロントパネルFPとを共用することができる。また、フロントパネルFPが第一装着可能位置および第二装着可能位置のうち所望されない方に誤って位置決めされた場合にも、フロントパネルFPを所望される装着可能位置に容易に配置換えすることができる。
【0057】
前記取付爪110は前記位置決め突部120よりも下方に延びている。
【0058】
この構成によれば、作業者がフロントパネルFPの前面側を見ながら装着作業を行う作業する際には、取付爪110の先端を位置決め突部120越しに目視確認しながら差込穴81に位置合わせすることができる。また、作業者がフロントパネルFPの背面側を見ながら(すなわち、フロントパネルFPと機械室MRとの間を側方または上方から覗き込むようにして)装着作業を行う場合には、位置決め突部120よりも下方に延びる取付爪110の先端を差込穴81の孔縁81Aに引っ掛けるようにして載置することができる。したがって、作業者がフロントパネルFPのいずれの側を見ながら装着作業を行う場合にも、作業性が良い。
【0059】
前記位置決め突部120は、前記フロントパネルFPから下方に延びる仮姿勢保持部121Aと、前記仮姿勢保持部から前記取付爪110に向かって延びる位置決めリブ123とを備え、前記フロントパネルFPは、前記仮保持姿勢においては前記仮姿勢保持部121Aが前記下枠50に接触可能とされ、前記第一装着可能位置および前記第二装着可能位置においては前記位置決めリブ123が前記位置決め穴82に差し込まれる。
【0060】
フロントパネルFPを第一装着位置または第二装着位置に摺動変位させる際には、位置決めリブ123が下枠50に干渉して破損する懸念がある。この構成によれば、仮保持姿勢においては仮姿勢保持部121Aを下枠50に接触させればよいから、位置決めリブ123を下枠50から浮かせた状態とすることができる。したがって、位置決めリブ123の破損を防止することができる。
【0061】
前記差込穴81は上方に開口する。
【0062】
この構成によれば、差込穴81の位置を上方から目視確認しつつ、フロントパネルFPの取付爪110を上方から差込穴81に差し込めばよいから、取付爪110の差し込み作業が容易となる。また、フロントパネルFPを大きく前方に倒す必要がないから、作業スペースが限られる場合にも支障なく作業を行うことができる。
【0063】
前記仮姿勢保持部121Aは、下端に向かって後端が前端側に寄る形態のテーパ部121Cを備える。
【0064】
この構成によれば、仮姿勢保持部121Aの背面側にテーパ部121Cが設けてあるから、位置決めリブ123を位置決め穴82に差し込む際に仮姿勢保持部121Aが下枠50に対してひっかかることなくスムーズに回転することができる。
【0065】
<他の実施形態>
本明細書に開示された技術は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような形態で実施することが可能である。
【0066】
(1)上記実施形態では位置決め穴として第一スリット82Aと第二スリット82Bを備える構成としたが、第一スリット82Aと第二スリット82Bのいずれか一方のみを備える構成としてもよい。
【0067】
(2)上記実施形態では取付爪110が位置決め突部120よりも下方に延びているものとしたが、取付爪の下端が位置決め突部の下端よりも上方に位置するものとしてもよい。
【0068】
(3)上記実施形態では仮姿勢保持部121Aが下枠前板50Fを摺動可能とされていたが、仮姿勢保持部121Aを省き、位置決めリブ123を下枠前板50F当接させて摺動させる構成としてもよい。これにより、位置決めリブ123の位置を前方から目視確認することが可能となる。
【0069】
(4)上記実施形態では差込穴81が前方と上方に開口するものとしたが、差込穴は前方のみに開口するものとしてもよい。
【0070】
(5)上記実施形態では位置決め突部120が厚み調整リブ122を備える構成としたが、厚み調整リブ122は必ずしも設けなくてもよい。この場合も、装着可能位置においては、位置決めリブ123と取付爪110(第二荷重付与部110B)とによってベース板50Aを挟み込むことによって、フロントパネルFPを下枠50に対して前後方向の位置決めをすることができる。
【0071】
(6)上記実施形態では仮姿勢保持部121Aがテーパ部121Cを備えるものを例示したが、仮姿勢保持部がテーパ部を備えていないものとしてもよい。
【0072】
(7)上記実施形態では差込穴81と位置決め穴(スリット82A、82B)が連なって単一の開口を形成しているものの、差込穴と各スリットがそれぞれ独立した開口として形成されているものとしてもよい。すなわち、例えばシャーシの前板を左右に長く切り欠いた形状をなし前方に開口する差込穴と、差込穴よりも下方において、前方のみに開口し上方に向かっては閉鎖された一対のスリットを設けた構成としてもよい。また位置決め穴の形状は上下に長いスリットに限らず、任意の形状とすることができる。要はフロントパネルが装着可能位置に配置されたときに位置決め突部が位置決め穴に差し込み可能な形状であればよい。
【符号の説明】
【0073】
1:冷却貯蔵庫
10:パネル本体
50:下枠
81:差込穴
81A:孔縁
82:位置決めスリット(位置決め穴)
82A:第一スリット
82B:第二スリット
110:取付爪
120:位置決め突部
121A:仮姿勢保持部
121C:テーパ部
123:位置決めリブ
FP:フロントパネル
MB:本体
MF:パネル取付枠
MR:機械室
SR:貯蔵室