(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-14
(45)【発行日】2022-01-14
(54)【発明の名称】車両用気化ガスポンプ
(51)【国際特許分類】
F04D 29/44 20060101AFI20220106BHJP
F02M 25/08 20060101ALI20220106BHJP
F04D 13/06 20060101ALI20220106BHJP
F04D 29/00 20060101ALI20220106BHJP
【FI】
F04D29/44 Q
F02M25/08 G
F04D13/06 E
F04D29/00 B
(21)【出願番号】P 2018523523
(86)(22)【出願日】2015-11-16
(86)【国際出願番号】 EP2015076706
(87)【国際公開番号】W WO2017084694
(87)【国際公開日】2017-05-26
【審査請求日】2018-05-08
【審判番号】
【審判請求日】2020-09-18
(73)【特許権者】
【識別番号】515069336
【氏名又は名称】ピアーブルグ パンプ テクノロジー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】Pierburg Pump Technology GmbH
【住所又は居所原語表記】Alfred-Pierburg-Strasse 1, 41460 Neuss, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】110002664
【氏名又は名称】特許業務法人ナガトアンドパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】マルバージ, アレッサンドロ
(72)【発明者】
【氏名】ウォルフ, アンドレアス
【合議体】
【審判長】柿崎 拓
【審判官】関口 哲生
【審判官】佐々木 芳枝
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-154753(JP,A)
【文献】米国特許第6036456(US,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0213627(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F04D29/44
F04D29/42
F04D29/00
F04D13/06
F02M25/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃料気化ガスを含む気体を送給するためのパージポンプを一例とする車両用気化ガスポンプ(12)であって、
ポンプ流入開口(30)から流出渦巻室(32)に前記気体を送給後、前記気体を、実質的に前記流出渦巻室(32)の外縁部分から接線方向に延びて前記流出渦巻室(32)をポンプ流出開口(44)に連通するポンプ流出ダクト(40)内に送給する遠心式のポンプ回転体(34)と、
少なくとも1つの固定子モータ巻線(51)と、磁石式モータ回転子(52)と、前記固定子モータ巻線(51)を励磁するモータ駆動用電子ユニット(53)とを備え、前記ポンプ回転体(34)を駆動する電動モータ(50)と、
前記モータ駆動用電子ユニット(53)を外部コントロールユニット(19)に電気的に接続するための電気接続コネクタ(60)と
、
前記ポンプ流出ダクト(40)における流体圧力を検出する組込型圧力センサ(70)と、を備え、
前記組込型圧力センサ(70)は前記流出渦巻室(32)と前記ポンプ流出開口(44)との間の前記ポンプ流出ダクト(40)に設けられ、且つ、一体的に組み込まれた電気的配線(64’)を介して、前記電気接続コネクタ(60)の接続ピン(64)に電気的に直接接続され、
更に、前記組込型圧力センサ(70)は、前記電気接続コネクタ(60)には接続されない別の配線(65)を介して前記モータ駆動用電子ユニット(53)に電気的に接続されている、ことを特徴とする車両用気化ガスポンプ。
【請求項2】
前記電気接続コネクタ(60)と前記組込型圧力センサ(70)とは、回転中心軸線方向に見たとき、互いに重なり合っている、ことを特徴とする請求項1に記載の車両用気化ガスポンプ。
【請求項3】
前記ポンプ流出ダクト(40)と前記電気接続コネクタ(60)とは、回転中心軸線方向に見たとき、互いに重なり合っている、ことを特徴とする請求項1または2に記載の車両用気化ガスポンプ。
【請求項4】
前記ポンプ流入開口(30)と前記ポンプ流出ダクト(40)とを形成する流体ハウジング部(21)、及び前記電動モータ(50)と、前記組込型圧力センサ(70)を実質的に収容するセンサチャンバ(72)と、を備えたモータハウジング部(22)により、ポンプハウジングが形成される、ことを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の車両用気化ガスポンプ。
【請求項5】
前記組込型圧力センサ(70)を収容するセンサチャンバ(72)が、回転中心軸線方向の位置において、前記ポンプ流出ダクト(40)と前記電気接続コネクタ(60)との間に配置される、ことを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の車両用気化ガスポンプ。
【請求項6】
前記ポンプ流出ダクト(40)の流出ダクト壁(42)には、前記ポンプ流出ダクト(40)の内部を前記センサチャンバ(72)に連通するセンサ用開口(78)が設けられる、ことを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の車両用気化ガスポンプ。
【請求項7】
前記センサ用開口(78)は、前記流体ハウジング部(21)に設けられる、ことを特徴とする請求項4を引用する請求項6に記載の車両用気化ガスポンプ。
【請求項8】
燃料タンク(14)と、
気化ガス吸収ユニット(16)と、
気化ガス送給先(18)に燃料気化ガスを送給する車両用気化ガスポンプ(12)と、を備え、
前記車両用気化ガスポンプ(12)は、流体経路として、前記気化ガス吸収ユニット(16)と前記気化ガス送給先(18)との間に配置され、請求項1~7のいずれか1項に記載の特徴を備える、ことを特徴とする車両用気化ガスポンプ装置。
【請求項9】
前記気化ガス送給先(18)は、内燃機関の吸気系であること、を特徴とする請求項8に記載の車両用気化ガスポンプ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用気化ガスポンプに関するものであり、好ましくは、燃料気化ガスを含む気体を送給するためのパージポンプに関するものである。
【背景技術】
【0002】
車両の分野では、気化ガス吸収ユニットから、例えば内燃機関の吸気系などの気化ガス送給先に向け、燃料気化ガスを含む気体を送給するための車両用気化ガスポンプ装置の一部として、電動式の気化ガスポンプが用いられている。典型的な車両用気化ガスポンプ装置の一例は、特許文献1に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】米国特許出願公開第2015/0285170号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
車両用燃料及びその気化ガスは腐食性を有することから、電動式の気化ガスポンプのポンプ回転体を駆動するために、電動式のキャンドモータを使用するのが好ましい。このため、電動モータはブラシレスとされて電子制御される。電動モータは、可能な限り単純で安価なものとする必要がある。従って、電動モータの正しい回転方向及び作動を検出するには、非分離型のホールセンサを用いるのが好ましい。但し、気化ガスポンプが故障するようなことがあると、環境保護規定に違反するおそれがあるため、信頼性をもって電動モータの作動を検出するのが望ましい。
【0005】
本発明の目的は、信頼性をもって気化ガスポンプの作動を制御可能とする車両用気化ガスポンプ装置のための、単純な構成の車両用気化ガスポンプを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
このような目的は、請求項1に示す特徴を有した車両用気化ガスポンプ、及び請求項10に示す特徴を有した車両用気化ガスポンプ装置によって達成される。
【0007】
本発明に係る車両用気化ガスポンプは、ポンプ流入開口から流出渦巻室に気体を送給した後、この気体を、実質的に流出渦巻室の外縁部分から接線方向に延びて流出渦巻室をポンプ流出開口に連通するポンプ流出ダクト内に送給する遠心式のポンプ回転体を備える。車両用気化ガスポンプは、非容積式ポンプである。ポンプ回転体は、電動モータによって駆動され、この電動モータは、少なくとも1つの固定子モータ巻線と、磁石式モータ回転子と、固定子モータ巻線を励磁するモータ駆動用電子ユニットとを備える。電動モータはブラシレスモータである。
【0008】
電動モータは、キャンドモータ及びセンサレスモータの少なくとも一方であるのが好ましい。ポンプ用電動モータの基本構成をキャンドモータとすることにより、気体や気化ガスを、モータ駆動用電子ユニット及び固定子モータ巻線から気密状態で隔離することが可能となり、電気的な信頼性を高いレベルで実現することができる。
【0009】
「センサレス」は、モータ回転子の位置を検出するために別個のポジションセンサを設けないことを意味し、これによりポジションセンサに要するコストを節約できる。この結果、電動モータの正確な回転方向や回転速度などについて、信頼性のある実測の検出結果を得ることはできない。
【0010】
車両用気化ガスポンプには、内燃機関の制御も行うエンジンコントロールユニット(ECU)の一部とすることが可能な外部コントロールユニットに、モータ駆動用電子ユニットを電気的に接続するための電気接続コネクタが設けられる。
【0011】
車両用気化ガスポンプには、流出渦巻室またはポンプ流出ダクトにおける流体圧力を検出する組込型圧力センサが設けられる。この組込型圧力センサは、流出渦巻室とポンプ流出開口との間のポンプ流出ダクトに設けるのが好ましい。組込型圧力センサが、車両用気化ガスポンプの中に組み込まれることにより、当該車両用気化ガスポンプと、車両用気化ガスポンプの下流側の気化ガス送給先との間に、別個の圧力センサを設ける必要がなくなる。
【0012】
組込型圧力センサは、車両用気化ガスポンプの全体的な機能に関する情報を提供すると共に、遠心式ポンプ回転体の下流側における流体絶対圧及び流体相対圧の少なくとも一方に関する情報も提供することが可能である。外部コントロールユニットによって、車両用気化ガスポンプを電気的に作動させると、組込型圧力センサにより、遠心式ポンプ回転体が正しい回転方向に回転しているか否かを直ちに検知することが可能となる。組込型圧力センサは、遠心式ポンプ回転体にかなり接近した位置、即ち、50mm未満の距離に配置されているので、電動モータの作動と検出した流体圧力特性との間での、緊密な因果関係及びリアルタイムの関係を得ることが可能である。
【0013】
電気接続コネクタと組込型圧力センサとは、車両用気化ガスポンプの回転中心軸線方向に見たとき、少なくとも一部が互いに重なり合っているのが好ましい。即ち、組込型圧力センサと電気接続コネクタとは、車両用気化ガスポンプ及び遠心式ポンプ回転体の回転中心軸線に対し、近似する方向または同一の方向に位置している。組込型圧力センサと電気接続コネクタとは、回転中心軸線を中心として60度の角度範囲内にある。回転中心軸線方向における組込型圧力センサと電気接続コネクタとの距離は、比較的短いのがより好ましく、即ち、回転中心軸線方向における、遠心式ポンプ回転体の末端部と、モータ駆動用の電子ユニットを含む電動モータの末端部との間の距離の全体の3分の1より短いのが好ましい。この結果、組込型圧力センサは、電気接続コネクタに極めて近い位置に配置される。
【0014】
組込型圧力センサは、一体的に組み込まれた電気的配線を介して、電気接続コネクタの接続ピンに電気的に直接接続されるのが好ましい。組込型圧力センサと電気接続コネクタとの間の電気的配線は極めて短いため、組込型圧力センサが生成する比較的小さな電気信号を、外部コントロールユニットに確実に伝送することができる。このような特徴は、組込型圧力センサが生成した電気信号が、車両用気化ガスポンプの作動を制御するために外部コントロールユニットで用いられる場合に、極めて重要なものとなる。
【0015】
本発明のもう1つの好ましい態様として、ポンプ流出ダクトと電気接続コネクタとが、回転中心軸線方向に見たとき、互いに重なり合っている。このことは、ポンプ流出ダクトと電気接続コネクタとが、遠心式ポンプ回転体の回転中心軸線に対し、近似する方向または同一の方向に向いていることを意味する。ポンプ流出ダクトと電気接続コネクタとは共に、車両用気化ガスポンプの回転中心軸線を中心として60度の角度範囲内にある。この結果、回転中心軸線方向で見た場合の車両用気化ガスポンプの外形は、比較的コンパクトなものとなる。
【0016】
本発明の好ましい態様として、ポンプ流入開口とポンプ流出ダクトとを形成する流体ハウジング部、及び電動モータと組込型圧力センサとを備える別体のモータハウジング部により、ポンプハウジングが形成される。
【0017】
組込型圧力センサを備えるセンサチャンバが、中心軸線方向の位置において、ポンプ流出ダクトと電気接続コネクタとの間に配置されるのが好ましい。この結果、センサチャンバは、中心軸線方向の位置として電気接続コネクタに可能な限り近くに配置される。
【0018】
本発明の好ましい態様として、ポンプ流出ダクトには、ポンプ流出ダクトの内部をセンサチャンバに連通するセンサ用開口が設けられる。センサチャンバ内に設けられた組込型圧力センサは、センサ用開口に連通することにより、ポンプ流出ダクト内の静圧を検出する。
【0019】
本発明の好ましい態様として、センサ用開口が流体ハウジング部に設けられるのに対して、センサチャンバは、必ずしも全てがというわけではないが、大部分がモータハウジング部によって形成されるのが好ましく、流体ハウジング部及びモータハウジング部の両方によって形成されるのが好ましい。
【0020】
本発明に係る車両用気化ガスポンプ装置は、燃料タンク、気化ガス吸収ユニット、及び気化ガス送給先に燃料気化ガスを送給する車両用気化ガスポンプを備える。車両用気化ガスポンプは、流体経路として、気化ガス吸収ユニットと気化ガス送給先との間に配置される。車両用気化ガスポンプは、請求項1~9のいずれか1項に記載の特徴を備える。
【0021】
気化ガス送給先は、内燃機関の吸気系であるのが好ましい。このような装置において、車両用気化ガスポンプは、気化ガス吸収ユニットから内燃機関の吸気系に燃料気化ガスを送給するための、いわゆるパージポンプであって、気化ガス吸収ユニットは、特定の量の燃料気化ガスを一時的に吸収することが可能であり、内燃機関の吸気系に送給された燃料気化ガスは、内燃機関内に導入されて燃焼する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】回転中心軸線に沿う断面で示す車両用気化ガスポンプを備えた車両用気化ガスポンプ装置の概要図である。
【
図2】
図1の回転中心軸線方向IIにポンプ流入口側から見たときの、車両用気化ガスポンプを示す図である。
【
図3】
図1の径方向IIIにポンプ流出口側から見たときの、車両用気化ガスポンプを示す図である。
【
図4】
図1に示す車両用気化ガスポンプにおける、ポンプ流出ダクト及びセンサチャンバの断面図である。
【
図5】
図1に示す車両用気化ガスポンプにおける、ポンプハウジングのモータハウジング部に設けられたセンサチャンバの内部を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
添付の図面に基づき、本発明の一実施形態について説明する。
【0024】
図1は、燃料気化ガスを含む気体を送給するための車両用気化ガスポンプ装置10の概要図である。車両用気化ガスポンプ装置10は、車両用燃料タンク14を備え、この車両用燃料タンク14は、気化ガス吸収ユニット16に連通している。気化ガス吸収ユニット16は、チャコールを含有することが可能である。気化ガス吸収ユニット16は、車両用気化ガスポンプ12のポンプ流入口30に連通する。車両用気化ガスポンプ12のポンプ流出口44は、内燃機関(図示せず)の吸気系である気化ガス送給先18に連通する。車両用気化ガスポンプ12は、いわゆるパージポンプとしても知られている。
【0025】
車両用気化ガスポンプ12は、軸方向流入口を有した、羽根車状のポンプ回転体34を備える。ポンプ回転体34は、10000~45000rpmの範囲の高い回転速度で回転する。これにより気体が加速され、放射状に流出渦巻室32内へと気体が流入し、この流出渦巻室32から、流出渦巻室32の接線方向に延びて末端部にポンプ流出口44を有するポンプ流出ダクト40内へと気体が流入する。回転するポンプ回転体34によって発生する圧力の上昇は、50~100mbarの範囲内にある。
【0026】
車両用気化ガスポンプ12のハウジングは、2つの別体のハウジング部、即ち、ポンプ流入開口30及びポンプ流出ダクト40を形成する流体ハウジング部21と、電動モータ50、2つのローラベアリング38,39、及び電気接続コネクタ60を備えて、センサチャンバ72の大部分を形成するモータハウジング部22とを備える。
【0027】
ロータ組立体を構成するポンプ回転体34は、モータハウジング部22において2つのローラベアリング38,39により回転可能に支持されたロータシャフト36によって支持されている。また、ロータシャフト36には、永久磁石からなるモータ回転子52が設けられ、このモータ回転子52が、1個以上の固定子モータ巻線51によって取り囲まれている。このロータ組立体は、回転中心軸線31周りに回転する。
【0028】
モータハウジング部22は、固定子モータ巻線51の励磁を行うモータ駆動用電子ユニット53が設けられる電子ユニットチャンバ54も形成する。この電子ユニットチャンバ54は、別体の電子ユニットチャンバカバー23によって封止される。
【0029】
流体ハウジング21は、ポンプ回転体34及び回転中心軸線と同一軸線上に配置された軸方向流入ダクト33を形成すると共に、管状のまっすぐな流出ダクト壁42によって画成され、外縁部分から接線方向に延びるポンプ流出ダクト40を形成する。ポンプ流出ダクト40は、全体的に流出ダクト軸線41を定める。
【0030】
モータハウジング部22は、1組の接続ピン62,64を有した電気接続コネクタ60を形成する。電気接続コネクタ60は、対応するコネクタを電気接続コネクタ60に対して抜き差しする際の全体的な移動方向に向く操作方向軸線61を有する。電気接続コネクタ60は、車両用気化ガスポンプ12を制御する外部コントロールユニット19に電気的に接続される。
【0031】
また、モータハウジング部22は、ポンプ流出ダクト40に近接して配置されて圧力センサ70を収容する圧力センサチャンバ72を形成する。圧力センサ70は、流出ダクト壁42に設けられたセンサ用開口78を介し、ポンプ流出ダクト40内に連通する。圧力センサ70は、ポンプ流出ダクト40内の圧力と周囲の大気圧との差圧を検出する。圧力センサチャンバ72は、モータハウジング部22の一体的部分である圧力センサチャンバ壁76によって実質的に形成されている。圧力センサチャンバ壁76には、圧力センサチャンバ72を大気圧に連通させる基準用開口77が設けられている。
【0032】
圧力センサ70は、プリント基板74に機械的に固定されて電気的に接続されており、このプリント基板74は、配線64’を介し、電気接続コネクタ60の接続ピン64と電気的に接続されている。また、圧力センサ70及びプリント基板74は、別の配線65を介し、モータ駆動用電子ユニット53と電気的に接続されている。
【0033】
回転中心軸線方向に見た場合、ポンプ流出ダクト40、電気接続コネクタ60、及び圧力センサ70は、回転中心軸線31を中心として約60度の角度範囲内にあって、互いに重なり合っている。この結果、回転中心軸線方向に見た場合の、車両用気化ガスポンプ12の外形は、
図2に示すように比較的コンパクトなものとなる。
【0034】
圧力センサ70及び圧力センサチャンバ72は、回転中心軸線方向の位置において、ポンプ流出ダクト40と電気接続コネクタ60との間に配置されている。
【0035】
図4及び
図5から判るように、気密性を確保するため、圧力センサ70とセンサ用開口78の開口端との間には、弾性シール部材80が設けられている。