(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-14
(45)【発行日】2022-01-14
(54)【発明の名称】オストミーパウチ及びオストミーパウチ出口
(51)【国際特許分類】
A61F 5/445 20060101AFI20220106BHJP
【FI】
A61F5/445
(21)【出願番号】P 2018540425
(86)(22)【出願日】2017-01-31
(86)【国際出願番号】 US2017015763
(87)【国際公開番号】W WO2017136314
(87)【国際公開日】2017-08-10
【審査請求日】2019-12-10
(32)【優先日】2016-02-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】591000414
【氏名又は名称】ホリスター・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】HOLLISTER INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】100110423
【氏名又は名称】曾我 道治
(74)【代理人】
【識別番号】100111648
【氏名又は名称】梶並 順
(74)【代理人】
【識別番号】100166235
【氏名又は名称】大井 一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100179936
【氏名又は名称】金山 明日香
(74)【代理人】
【識別番号】100195006
【氏名又は名称】加藤 勇蔵
(72)【発明者】
【氏名】グロム-シュヴェンスン、クレステン
(72)【発明者】
【氏名】トロステンスン、ヤン
(72)【発明者】
【氏名】マク、メデ・デュバンデール
(72)【発明者】
【氏名】ニエルスン、ケネト
(72)【発明者】
【氏名】リヒマン、ススィ
(72)【発明者】
【氏名】ヴォールゲムト、ヤン
(72)【発明者】
【氏名】ムラ-イェンスン、ピーダ
(72)【発明者】
【氏名】スクト、オーレ
【審査官】田中 佑果
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第04238059(US,A)
【文献】英国特許出願公開第02364245(GB,A)
【文献】国際公開第2006/031275(WO,A2)
【文献】米国特許第03825005(US,A)
【文献】特開2005-334637(JP,A)
【文献】英国特許出願公開第02346328(GB,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 5/445-5/449
B65D 30/00 -33/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
オストミーパウチであって、
周辺部に沿って互いに接続された第1側壁と第2側壁とを有する取集パウチであって、前記第1側壁と前記第2側壁との間に画定された取集空洞を有する取集パウチと、
前記取集パウチに接続され、且つ前記取集パウチから延在する出口デバイスであって、前記取集空洞に接続された内部通路を画定し、前記取集パウチとは別個に形成され、且つ取集パウチ出口に取り付けられる出口デバイスと、
前記出口デバイス上の閉鎖部材であって、
前記出口デバイスを選択的に閉鎖するように構成され、
前記出口デバイスにおける1つ又は複数の折り目と、前記出口デバイス上の解放可能な締結具とを有する、閉鎖部材と
含み、
前記出口デバイス及び前記閉鎖部材は、単一のユニットとして、前記取集パウチとは別個に、一体的に形成される、オストミーパウチ。
【請求項2】
前記出口デバイスは、前記出口デバイスが前記取集パウチ出口に対して密封されるように、熱密封又は溶接によって前記取集パウチ出口に接続される、請求項1に記載のオストミーパウチ。
【請求項3】
前記出口デバイスは、単一のユニットとして射出成形される、請求項1に記載のオストミーパウチ。
【請求項4】
前記出口デバイスは、ブロー成形される、請求項1に記載のオストミーパウチ。
【請求項5】
オストミーパウチであって、
周辺部に沿って互いに接続された第1側壁と第2側壁とを有する取集パウチであって、前記第1側壁と前記第2側壁との間に画定された取集空洞を有する取集パウチと、
前記取集パウチに接続され、且つ前記取集パウチから延在する出口デバイスであって、前記取集空洞に接続された内部通路を画定し、前記取集パウチとは別個に形成され、且つ取集パウチ出口に取り付けられる出口デバイスと、
前記出口デバイスを選択的に閉鎖するように構成された閉鎖部材と、
排水取付具であって、前記出口デバイスに受けられるように構成された第1端と、排水チューブへの取付のために構成された第2端とを有する排水取付具と、
前記排水取付具上の固定ストラップであって、前記排水取付具を固定するため
の前記閉鎖部材への接続のために、前記閉鎖部材を開放
状態で係合するように構成された固定ストラップと
を含む、オストミーパウチ。
【請求項6】
前記排水取付具は、少なくとも部分的に円錐形のセクションを含む、請求項5に記載のオストミーパウチ。
【請求項7】
前記出口デバイス及び前記閉鎖部材は、互いに一体的であり、且つ単一のユニットとして形成される、請求項5に記載のオストミーパウチ。
【請求項8】
前記閉鎖部材は、第1クランプであって、第2の一体化クランプで前記出口デバイスに固定された第1クランプを含む、請求項5に記載のオストミーパウチ。
【請求項9】
前記第1閉鎖部材は、双安定クランプである、請求項5に記載のオストミーパウチ。
【請求項10】
前記双安定クランプは、前記双安定クランプが曲げられ且つ閉鎖される第1安定位置と、前記双安定クランプが開放している第2安定状態との間で可動である、請求項9に記載のオストミーパウチ。
【請求項11】
前記閉鎖部材は、前記出口デバイスにおける1つ又は複数の折り目と、前記出口デバイス上の解放可能な締結具とを含む、請求項5に記載のオストミーパウチ。
【請求項12】
前記閉鎖部材は、前記出口デバイスにおいて単一の折り目を含み、及び前記解放可能な締結具は、スナップである、請求項1又は11に記載のオストミーパウチ。
【請求項13】
前記閉鎖部材は、前記出口デバイスにおける2つの折り目によって形成され、及び前記解放可能な締結具は、スナップ、フックアンドループファスナー又はクリップの1つである、請求項1又は11に記載のオストミーパウチ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
以下の説明は、概して、オストミー器具、特に閉鎖部材を備えたパウチ出口を有するオストミーパウチに関する。
【背景技術】
【0002】
体の老廃物を取集するためのオストミーパウチは、外科手術、例えば結腸人工肛門造設術、回腸人工肛門造設術、又は人工膀胱造設術を受けた患者によって使用される。オストミーパウチは、典型的には平らな対向側壁であって、取集空洞を画定するためにそれらの縁に沿って共に固定された平らな対向側壁を含む。側壁の一方には、ストーマを受けるための開口と、ストーマを通じて排出された体の老廃物がストーマ/バリア/パウチ環境から漏出なしに空洞内に受けられるようにパウチをユーザに固定するための手段、例えば粘着バリアとが設けられる。
【0003】
オストミーパウチは、下端に排出開口を有する排水性パウチであり得る。排出開口は、体の老廃物材料の取集中に閉鎖され得るが、パウチから老廃物材料を排水するために開放され得る。そのような排水性オストミーパウチは、例えば、Nolanの(特許文献1)及びJensenらの(特許文献2)に開示されており、これらの文献は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0004】
排水性オストミーパウチの排出開口は、典型的には、狭くなった首部分の端に画定される。この狭くなった首部分には、老廃物材料がパウチから排出されるまで排出開口を密封状態に維持するために閉鎖手段が設けられる。閉鎖手段は、前述のNolan特許におけるようにクランプの形態を取り得、又は首部分を上方へ巻かれた状態で固定するための従来のワイヤタイヤ若しくはラップなどのデバイスであり得る。
【0005】
しかしながら、上述の排出開口は、製造又は使用するのが難しいことがある。例えば、排出開口を閉鎖するためのクランプを含むオストミーパウチにおいて、クランプは、典型的には別個に製造され、製造後のステップでパウチへ取り付けられる。加えて、オストミーパウチの排出開口又は排出開口を有する首部分は、クランプに構造的及び機能的に適合するために特定の形状を備えて設計及び製造される必要があり得る。さらに、上向きに回転及び結束するか又は巻き付けることによって閉鎖される首部分は、機敏さが限られている患者にとって使用するのが難しい場合がある。さらになお、従来の上向き回転閉鎖具は、夜間排水システムに取り付けられ得ない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】米国特許第3,523,534号明細書
【文献】米国特許第4,411,659号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、容易に製造及び使用され得る出口を有する排水性オストミーパウチを提供することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0008】
一実施形態によれば、オストミーパウチであって、周辺部に沿って互いに接続された第1側壁と第2側壁とを備えた取集パウチであって、第1側壁と第2側壁との間に画定された取集空洞を有する取集パウチと、取集パウチに接続され、且つ取集パウチから延在する出口デバイスであって、取集パウチとは別個に形成され、且つ取集パウチ出口に取り付けられ、及び取集空洞に接続された内部通路を画定する出口デバイスと、出口デバイス上の閉鎖部材であって、出口デバイスを選択的に閉鎖するように構成された閉鎖部材とを有するオストミーパウチが提供される。出口デバイスは、単一の加工ステップで単一のユニットとして射出成形又はブロー成形され得、且つ取集パウチに対して密封され得る。
【0009】
別の実施形態によると、オストミーパウチであって、取集パウチであって、その中に取集空洞を画定し、且つストーマを受けるように構成された開口を有する取集パウチと、取集パウチから延在し、且つ取集パウチに対して密封される別個の出口デバイスであって、取集空洞に接続された内部通路を画定する出口デバイスと、出口デバイス上の閉鎖部材であって、出口デバイスを選択的に閉鎖するように構成された閉鎖部材とを有するオストミーパウチが提供される。
【0010】
なお別の実施形態によると、オストミーパウチであって、取集パウチであって、その中に画定された取集空洞と、ストーマを受けるように構成された開口とを有する取集パウチと、取集パウチから延在し、且つ取集パウチに対して密封される出口デバイスであって、取集空洞に接続された内部通路を画定する出口デバイスと、出口デバイス上の閉鎖部材であって、単一の折り目と解放可能な締結具とを含む閉鎖部材と、出口デバイスに接続された排水取付具であって、内部通路に接続された内部接続通路と、出口デバイスに係合するための第1セグメントと、排水システムへの接続のために構成された第2セグメントと、閉鎖部材に解放可能に係合するように構成された固定ストラップとを有する排水取付具とを含むオストミーパウチが提供される。
【0011】
本開示の他の目的、特徴及び利点は、添付の図面と併せて以下の説明から明らかとなり、同様の符号は、同様の部品、要素、コンポーネント、ステップ及びプロセスを指す。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本明細書において説明される一実施形態によるオストミーパウチの斜視図である。
【
図2】本明細書において説明される一実施形態によるオストミーパウチのための閉鎖部材を示す。
【
図3】本明細書において説明される別の実施形態によるオストミーパウチ出口の斜視図である。
【
図4】
図3のオストミーパウチ出口の別の斜視図である。
【
図5】本明細書において説明される一実施形態による、
図3及び4の出口上の閉鎖部材を示す斜視図である。
【
図6】本明細書において説明される別の実施形態による出口を有するオストミーパウチの斜視図である。
【
図7】本明細書において説明される一実施形態による、開放状態の
図6の出口を有するオストミーパウチの斜視図である。
【
図8】本明細書において説明される一実施形態による、夜間排水システムに接続された
図6の出口を有するオストミーパウチの斜視図である。
【
図9】本明細書において説明される別の実施形態による、出口を有するオストミーパウチの第1側の斜視図である。
【
図11】折り畳まれた位置にある
図9の出口の斜視図である。
【
図12】折り畳まれた位置及び閉鎖位置にある
図9の出口の斜視図である。
【
図13】本明細書において説明される一実施形態による排水性取付具の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本開示は、様々な形態の実施形態が可能であるが、本開示は説明目的でのみ検討され、本開示を説明又は図示されたいずれの特定の実施形態にも限定することを意図しないという理解の下に、1つ又は複数の実施形態が図面に示され且つ以下で説明される。
【0014】
図1~8を全体として参照すると、本明細書において説明される実施形態は、取集パウチ12と出口14とを有するオストミーパウチ10を含む。取集パウチ12は、一般に、周辺部で互いに接合されるか、又は単一のユニットとして互いに一体的に接続される第1側壁16と第2側壁18とによって形成され得る。取集空洞20が取集パウチ12内に、すなわち第1側壁16と第2側壁18との間に画定される。取集パウチ12は、ストーマを受けるように構成された第1側壁16に形成された入口13も含み、その結果、ストーマからの排出物は、取集空洞20に受けられ得る。入口13は、取集パウチ12の上部分に位置付けられ得る。取集パウチ12は、出口14への接続のために構成された排出ポート22をさらに含む。排出ポート22は、例えば、周辺部又は側壁16、18の一方に形成された開口であり得、取集パウチ12の下部分に配置され得る。
【0015】
一実施形態において、出口14は、例えば、成形プロセスにおいて単一の連続的な部品として形成され得る。例えば、一実施形態において、出口14は、射出成形され得る。別の実施形態において、出口14は、ブロー成形され得る。出口14は、内容物が取集空洞20から内部通路24内へ排出ポート22を介して流れ得るように、取集空洞20に接続された内部通路24(例えば、
図3~6及び8を参照されたい)を含む。一実施形態において、出口14は、取集パウチ12とは別個に形成され得、且つ排出ポート22で取集パウチ12に接続され得る。出口14は、取集パウチ12に対して出口14を、内容物が取集空洞20から内部通路24へ漏出なしに流れ得るように密封する任意の好適な方法で取集パウチ12に接続され得る。例えば、出口14は、取集パウチ12へ熱密封、溶接などされ得る。他の実施形態において、出口14は、取集パウチ12と一体的及び連続的に形成され得る。
【0016】
オストミーパウチ10は、閉鎖部材26も含む。閉鎖部材26は、オストミーパウチ10の正常な日常での使用中に出口14を閉鎖及び/又は密封するように構成される。すなわち、閉鎖部材26は、閉鎖状態へ移動され得る。この閉鎖状態において、出口14の内部通路24は、内容物が日常での使用中に出口14から故意ではなく漏出することを限定又は防ぐために閉鎖される。
【0017】
いくつかの実施形態において、閉鎖部材26は、出口14上に形成される。閉鎖部材26は、単一のユニットとして出口14と一体化され得る。一実施形態において、閉鎖部材26は、例えば、内部通路24を選択的に閉鎖及び密封するように構成されている、双安定クランプなどのクランプであり得る。他の実施形態において、閉鎖部材26は、出口14における1つ又は複数の折った箇所又は折り目によって形成され得、出口14は、折って重ねられ得る。閉鎖部材26は、出口を閉鎖状態に保持するために解放可能な締結具も含み得る。解放可能な締結具は、例えば、スナップ、フックアンドループファスナー又は他の同様の好適な締結具であり得る。
【0018】
図1及び2を参照すると、一実施形態において、出口14は、取集パウチ12とは別個に形成され得る。例えば、出口14は、射出成形プロセスにおいて単一の連続的なユニットとして形成され得、取集空洞20から内部通路24への内容物の流れを可能にするために取集空洞20が内部通路24に接続されるように取集パウチ12に固定され得る。代替的に、出口14は、共に固定されたいくつかのコンポーネントで形成され得、その後、取集パウチ12に固定され得る。一実施形態において、出口14は、例えば、単一の加工工程における熱密封又は溶接によって取集パウチ12に密封され得る。
【0019】
閉鎖部材26は、例えば、クランプ28であり得る。一実施形態において、クランプ28は、第1安定位置と第2安定位置との間で可動である双安定クランプであり得る。第1安定位置において、クランプ28は、出口14の内部通路24を密封するために曲げられ且つ閉鎖される。第2安定位置において、クランプ28は、開放している。一実施形態において、クランプ28は、出口14を備えて形成された第2の一体化クランプによって出口14に固定され得る。別の実施形態において、クランプ28は、射出成形プロセスにおいて出口14と一体的及び連続的に形成され、その結果、出口14及び閉鎖部材26は、単一の加工ステップで取集パウチ12に固定され得る。
【0020】
閉鎖部材としてのクランプ28の実装形態は、例えば、パウチ首部の上向きの折り畳み又は回転と反対に、機敏さが限られている人によっても出口14がより容易に使用されることを可能にし得る。加えて、出口14が取集パウチ12とは別個に作られることから、且つ射出成形プロセスにおいて、出口14は大量生産され得、且つコストが減少し得る。
【0021】
図3~5は、本明細書において説明される出口14の変形形態を示す。この実施形態において、出口14は、例えば、ブロー成形から形成され得る。したがって、出口14は、実質的に、チューブ又はチューブ状のセクションとして形成され得る。一実施形態において、出口14は、特性を向上させるために、当業者に2K成形として理解されているもので作られ得る。出口14は、好適なポリマー材料から作られ得る。上述のとおり、出口14は、次いで、例えば、熱密封、溶接又は同様の密封締結技術によって取集パウチ12に固定され得る。
【0022】
図3~5、特に
図5を参照すると、閉鎖部材26は、1つ又は複数の折り目30及び解放可能な締結具32として出口14へ一体化され得る。一実施形態において、閉鎖部材26は、2つの折り目28であって、出口14が内部通路24を閉鎖又は密封するために折って重ねられ得る2つの折り目28として実装され得る。解放可能な締結具32は、その全体が出口14に形成され得る。したがって、出口14及び閉鎖部材26は、単一の加工工程で取集パウチ12に固定され得る。
【0023】
解放可能な締結具32は、出口14を閉鎖状態に保持するように構成され、すなわち出口14を折り目30で折って重ねられた状態に保持する。解放可能な締結具32は、例えば、フックアンドループファスナー、スナップなどであり得る。一実施形態において、解放可能な締結具32は、出口14の第1位置の第1スナップ部品34と、出口14の第2位置の第2の嵌め合いスナップ部品36とを有するスナップとして実装され得る。一実施形態において、第2スナップ部品36は、出口14が2つの折り目30で折り畳まれると、第1スナップ部品34及び第2スナップ部品36が噛合して係合するように折り重ねられ得る可撓性タブ38上に位置付けられ得る。他の解放可能な締結具、例えばフックアンドループファスナーも同様に実装され得ることが理解される。出口14は、例えば、解放可能な締結具32を解放し且つ出口14を展開することにより、取集パウチ12が排水され得る開放状態へ移動され得る。
【0024】
図3~5に示された構成において、出口14は、単一の部片、すなわち単一の加工工程で取集パウチ12に取り付けるための出口14及び閉鎖部材26として容易に製造され得る。さらに、2つのみの折れ線と、解放可能な締結具とを含むことにより、ユーザは、出口14を開放状態と閉鎖状態との間で移動させるためにオストミーパウチ10を容易に作動させることができ、解放可能な締結具32を作動させることにより、出口14を開放状態と閉鎖状態との間で移動させることができる。さらに、いくつかの実施形態において、出口14の自由端部は、排水コネクタ又は取付具が固定されているように構成される。その結果、オストミーパウチは、以下でさらに検討されるとおり、夜間排水システムと組み合わされ得る。
【0025】
図6~8は、本明細書において説明される実施形態による出口14の別の変形形態を示す。一実施形態において、出口14は、取集パウチ12に密封可能に固定され得るか又は一体的に接続され得る。閉鎖部材26も出口14と一体的であり得る。閉鎖部材26は、例えば、折り目30及び解放可能な締結具32として実装され得る。
【0026】
一実施形態において、閉鎖部材26は、単一の折り目30を含み、この単一の折り目30において、出口14は、出口14の内部通路24を閉鎖又は密封するために折って重ねられ得る。出口14は、解放可能な締結具32によって閉鎖状態に保持され得る。一実施形態において、解放可能な締結具32は、第1スナップ部材34と第2の嵌め合いスナップ部材36とを含み得る。第1スナップ部材34は、第2スナップ部材36から折り目30の反対側に形成される。第1及び第2スナップ部材34、36は、出口14が折り目30で折り畳まれると重複するように位置付けられる。したがって、第1及び第2スナップ部材34、36は、出口14を閉鎖状態に保持するために互いに解放可能に係合する。
【0027】
反対に、出口14を開放状態へ移動させるために、解放可能な締結具32が解放され、出口14が展開される。同様の方法で作動し得る他の好適な解放可能な締結具、例えばフックアンドループファスナーも想定されることが理解される。
【0028】
図8を参照すると、一実施形態において、出口14には、排水取付具40が固定されている。一実施形態において、排水取付具40は、接続通路42がその中に形成された実質的に円錐形又は円錐台形のセクションとして形成され得る。排水取付具40の第2セグメント46が出口14から外向きに延在する一方、排水取付具40の第1セグメント44は、取付具40を出口14に固定するために出口14に受けられ得る。好ましくは、排水取付具40は、出口14に密封接続で固定される。したがって、内容物は、取集空洞20から内部通路出口14内へ、次いで排水取付具40の接続通路42内へ受けられ得る。排水システム、例えば夜間排水システムのホース又はチューブ48は、例えば、第2セグメント46で排水取付具に固定され得る。したがって、内容物は、排水取付具40の接続通路42から排水システムのホース48内へ、続いて貯蔵器(図示せず)へ流れることができる。
【0029】
図8をさらに参照すると、排水取付具40は、取付具40に追加的な安全を提供するためのストラップ50をさらに含み得る。一実施形態において、排水取付具40を出口14にさらに固定するために、ストラップ50は、出口14の閉鎖部材26に解放可能に係合するように構成される。例えば、ストラップ50は、解放可能な締結具、例えば、出口14が開放状態において出口14上の第2スナップ部材36に係合するように構成された第3スナップ部材52を有して形成され得る。出口14の閉鎖部材26に噛合して解放可能に係合するように構成された他の解放可能な締結具もストラップ50に実装され得ることが理解される。
【0030】
したがって、出口14は、折り目30で折り畳むことによって閉鎖及び/又は密封され得、且つ折り目30で展開することによって開放され得る。追加的に、オストミーパウチ10は、出口14に固定された排水取付具50により、排水システム、例えば夜間排水システムに結合され得る。
【0031】
図9~12は、本明細書において説明される一実施形態による出口14の別の変形形態を示す。一実施形態において、出口14は、取集パウチ12に密封可能に固定され得るか又は一体的に接続され得る。この実施形態において、閉鎖部材は、2つの折り目30と解放可能な締結具32の対とを含み得る。出口14は、出口14を閉鎖及び密封するために、
図9において矢印で示されたとおり、折り目30に沿って上向き方向に2回折り畳まれるように構成され得る。
図11及び12に示されるとおり、出口14は、解放可能な締結具32によって閉鎖状態に保たれ得る。
【0032】
図9~12の実施形態において、解放可能な締結具32は、第1スナップ部材34のセットと第2の嵌め合いスナップ部材36のセットとを含み得る。出口14が2回折り畳まれた後、第1及び第2スナップ部材が噛合して係合し得るように、第1スナップ部材34のセットは、出口14の第1位置に配置され得、第2スナップ部材36のセットは、出口14の第2位置に配置され得る。実施形態において、第2スナップ部材36のセットは、可撓性タブ38上に提供され得る。この可撓性タブ38は、出口14が2つの折り目30で折り畳まれると第1スナップ部材34のセット及び第2スナップ部材36のセットが噛合して係合し得るように折り重ねられ得る。他の解放可能な締結具、例えばフックアンドループファスナーも同様に実装され得ることが理解される。
【0033】
図13及び14は、本明細書において説明される一実施形態による排水取付具40の変形形態を示す。排水取付具40は、
図9~12の出口12と接続するように構成され得、且つ接続通路42がその中に形成された実質的に円錐形又は円錐台形のセクションとして形成され得る。排水取付具40の第2セグメント46は、
図8の実施形態と同様の構成で出口14から外向きに延在する一方、排水取付具40の第1セグメント44は、取付具40を出口14に固定するために出口14に受けられ得る。排水システム、例えば夜間排水システムのホース又はチューブは、例えば、第2セグメント46で排水取付具に固定され得る。
【0034】
排水取付具40は、この取付具40に追加的な安全を提供するためのストラップ50をさらに含み得る。一実施形態において、排水取付具40を出口14にさらに固定するために、ストラップ50は、
図10の出口14の第1スナップ部材34のセットに解放可能に係合するように構成され得る。例えば、ストラップ50は、解放可能な締結具、例えば、出口14が開放状態において出口14上の第1スナップ部材34のセットに係合するように構成された第3スナップ部材52のセットを有して形成され得る。出口14の閉鎖部材に噛合して解放可能に係合するように構成された他の解放可能な締結具もストラップ50に実装され得ることが理解される。
【0035】
上述の実施形態のいずれかに関して説明される特徴は、上述の他の実施形態のいずれかにおいて説明される特徴において実装され得るこの特徴と併せて使用され得るか、又はこの特徴に取って代わり得ることが理解される。
【0036】
本明細書において言及された全ての特許は、本開示の本文においてそのように具体的に指示されていようがいまいが、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0037】
本開示において、「1つの(a)」又は「1つの(an)」という語は、単数及び複数の両方を含むと解釈される。反対に、複数の品目へのいずれの言及も、適切な場合には単数を含む。
【0038】
前述したように、多くの修正形態及び変更形態が本発明の新規な概念の真の趣旨及び範囲から逸脱することなく達成され得ることが認められる。図示された特定の実施形態に関する限定は意図されず、又は推測されるべきでないことを理解されたい。本開示は、添付の特許請求の範囲により、特許請求の範囲内に含まれる全ての修正形態を包含することを意図されている。