(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-14
(45)【発行日】2022-01-14
(54)【発明の名称】スライドレール機構及びその支持アセンブリ
(51)【国際特許分類】
A47B 88/49 20170101AFI20220106BHJP
【FI】
A47B88/49
(21)【出願番号】P 2019124087
(22)【出願日】2019-07-03
【審査請求日】2019-07-03
(32)【優先日】2019-02-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】504297766
【氏名又は名称】川湖科技股▲分▼有限公司
(73)【特許権者】
【識別番号】513240939
【氏名又は名称】川益科技股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】陳 庚金
(72)【発明者】
【氏名】楊 順和
(72)【発明者】
【氏名】張 維成
(72)【発明者】
【氏名】王 俊強
【審査官】七字 ひろみ
(56)【参考文献】
【文献】登録実用新案第3196217(JP,U)
【文献】登録実用新案第3188395(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47B 88/00-88/994
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のレールと、第2のレールと、該第1のレール及び該第2のレールの間に可動に取り付けられる第3のレールとを含む第1のスライドレールアセンブリであって、該第2のレールは該第1のレールに対して長手方向に移動可能であり、該第1のスライドレールアセンブリの第2のレールは第1の取り付け装置を備える、第1のスライドレールアセンブリと、
第1のレールと、第2のレールと、該第1のレール及び該第2のレールの間に可動に取り付けられる第3のレールとを含む第2のスライドレールアセンブリであって、該第2のレールは該第1のレールに対して長手方向に移動可能であり、該第2のスライドレールアセンブリの第2のレールは第2の取り付け装置を備え、前記第1のスライドレールアセンブリ及び該第2のスライドレールアセンブリは共に保持
物体を保持するように構成されている、第2のスライドレールアセンブリと、
前記保持
物体のケーブルを保持するための支持アセンブリであって、該支持アセンブリは、支持部材と、該支持部材に配置される第1の接続装置及び第2の接続装置とを含み、該第1の接続装置及び該第2の接続装置は前記第1の取り付け装置及び前記第2の取り付け装置にそれぞれ取り外し可能に接続されるように構成されている、支持アセンブリと、
を含むスライドレール機構であって、
前記第1の取り付け装置及び前記第1の接続装置のうちの一方は少なくとも1つの係合部位を含み、該少なくとも1つの係合部位は第1の係合部位、第2の係合部位及び第3の係合部位を含み、前記第1の取り付け装置及び前記第1の接続装置のうちの他方は係合部材を含み、該係合部材は係合部を含むとともに、該係合部を介して該第1の係合部位、該第2の係合部位及び該第3の係合部位のうちの1つと選択的に係合できるように構成されている、スライドレール機構。
【請求項2】
前記支持部材は、前記第1のスライドレールアセンブリ及び前記第2のスライドレールアセンブリのそれぞれの長手方向に対して実質的に横方向に配置され、前記第1の接続装置及び前記第2の接続装置は前記支持部材の2つの部分の端部にそれぞれ隣接して配置される、請求項1に記載のスライドレール機構。
【請求項3】
前記第1の係合部位、前記第2の係合部位及び前記第3の係合部位は前記第1のスライドレールアセンブリ及び前記第2のスライドレールアセンブリのそれぞれの長手方向に沿って互いに離間されている、請求項1に記載のスライドレール機構。
【請求項4】
前記第1の接続装置は接続ベースを含み、
前記係合部材は操作部及び接続部をさらに含み、該接続部は該操作部と前記係合部との間に位置し、該接続部は前記接続ベースに接続され、
前記接続部は前記接続ベースに固定接続され、
前記操作部は前記係合部から延び、前記操作部は、前記接続部が支持点として機能して前記係合部に対して傾斜し、
前記操作部が押された場合、前記係合部は前記第1の係合部位、前記第2の係合部位及び前記第3の係合部位のうちの1つから外れるように構成され、
前記接続ベースは孔を有し、前記係合部材の係合部は該孔に対応する位置に位置する、請求項1に記載のスライドレール機構。
【請求項5】
前記第1の取り付け装置は取り付けベースを含み、
前記取り付けベースは前記少なくとも1つの係合部位を含み、
前記接続ベースはガイド通路を通じて前記取り付けベースに可動に取り付けられ、
前記取り付けベース及び前記接続ベースのうちの一方は第1の屈曲壁と、第2の屈曲壁と、該第1の屈曲壁及び該第2の屈曲壁の間に接続される側壁とを含み、前記ガイド通路は該第1の屈曲壁、該第2の屈曲壁及び該側壁によって定義される、請求項4に記載のスライドレール機構。
【請求項6】
一対のスライドレールアセンブリがそれぞれ有する第1の取り付け装置及び第2の取り付け装置に適用可能な支持アセンブリであって、該一対のスライドレールアセンブリは保持
物体を共に保持するように構成され、当該支持アセンブリは該保持
物体のケーブルを支持するように構成され、当該支持アセンブリは、
互いに反対側にある第1の部分及び第2の部分を有する支持部材と、
前記第1の部分に隣接して配置されるとともに、前記第1の取り付け装置と係合するように構成された第1の接続装置と、
前記第2の部分に隣接して配置されるとともに、前記第2の取り付け装置と係合するように構成された第2の接続装置と、
を含み、
前記第1の取り付け装置及び前記第1の接続装置のうちの一方は少なくとも1つの係合部位を含み、該少なくとも1つの係合部位は第1の係合部位、第2の係合部位及び第3の係合部位を含み、前記第1の取り付け装置及び前記第1の接続装置のうちの他方は係合部材を含み、前記係合部材は係合部を含むとともに、該係合部を介して該第1の係合部位、該第2の係合部位及び該第3の係合部位のうちの1つと選択的に係合できるように構成されている、支持アセンブリ。
【請求項7】
前記支持部材は前部と、後部と、該前部及び該後部の間に位置する中間部とを含み、該中間部は少なくとも1つのケーブル管理部を備える、請求項6に記載の支持アセンブリ。
【請求項8】
前記第1の取り付け装置は接続ベースを含み、
前記係合部材は操作部及び接続部をさらに含み、該接続部は該操作部と前記係合部との間に位置し、該接続部は前記接続ベースに接続され、
前記接続部は前記接続ベースに固定接続され、
前記操作部は前記係合部から延び、前記操作部は、前記接続部が支持点として機能して前記係合部に対して傾斜し、
前記操作部が押された場合、前記係合部は前記少なくとも1つの係合部位のうちの1つから外れるように構成され、
前記接続ベースは孔を有し、前記係合部材の係合部は該孔に対応する位置に位置する、請求項6に記載の支持アセンブリ。
【請求項9】
前記第1の接続装置は取り付けベースを含み、
前記取り付けベースは前記少なくとも1つの係合部位を含み、
前記接続ベースはガイド通路を通じて前記取り付けベースに可動に取り付けられ、
前記取り付けベース及び前記接続ベースのうちの一方は第1の屈曲壁と、第2の屈曲壁と、該第1の屈曲壁及び該第2の屈曲壁の間に接続される側壁とを含み、前記ガイド通路は該第1の屈曲壁、該第2の屈曲壁及び該側壁によって定義される、請求項8に記載の支持アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はスライドレール機構に関し、より具体的にはスライドレール機構及びその支持アセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、ラックシステムにおいて、ラックに取り付けられる一対のスライドレールアセンブリは保持物体を保持するように通常構成される。保持物体は電子機器であり得る。したがって、ラックシステムは電子機器の後ろのケーブルを支持するためにケーブル管理機構も備える。
【0003】
特許文献1には一対の3部構成(three-section)のスライドレールアセンブリが開示されている。スライドレールアセンブリのうちの一方はケーブル管理機構を備える。ケーブル管理機構は、お互いに対して枢結された2つのケーブル管理アームを有する。ケーブル管理アームのうちの一方は外側レール(例えば、固定レール)に接続される一端を有し、ケーブル管理アームのうちの他方は可動レール(例えば、内側レール)に接続される一端を有する。さらに、支持レールはケーブル管理機構の底部を支持するように構成されている。支持レールの2つの端部のうちの一方は、支持レールを中間レールと共に動かすことができるようにスライドレールアセンブリの中間レールに接続される(特許文献1の
図14及び
図15を参照されたい)。
【0004】
特許文献2には一対の3部構成のスライドレールアセンブリが開示されている。スライドレールアセンブリのうちの一方はケーブル管理機構を備える。ケーブル管理機構は、お互いに対して枢結された2つのケーブル管理アームを有する。ケーブル管理アームのうちの一方は外側レール(例えば、固定レール)に接続される一端を有し、ケーブル管理アームのうちの他方は可動レール(例えば、内側レール)に接続される一端を有する。さらに、支持レールはケーブル管理機構の底部を支持するように構成されている。支持レールの2つの端部はそれぞれ一対のスライドレールアセンブリの外側レール(例えは、固定レール)の通路に可動に取り付けられる。第2のレール(中間レール)の動きに対応して2つのケーブル管理アームが駆動され伸長すると、それに対応して支持レールも駆動される(特許文献2の
図3を参照されたい)。
【0005】
特許文献3には一対のスライドレールアセンブリが開示されている。スライドレールアセンブリのうちの一方はケーブル管理機構を備える。ケーブル管理機構は、お互いに対して枢結された2つのケーブル管理アームを有する。ケーブル管理アームのうちの一方は外側レール(例えば、固定レール)に接続される一端を有し、ケーブル管理アームのうちの他方は可動レール(例えば内側レール)に接続される一端を有する。さらに、支持レールはケーブル管理機構の底部を支持するように構成されている。支持レールの2つの端部は外側レール(例えば外側レール)の通路に可動に取り付けられる(特許文献3の
図4及び
図5を参照されたい)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】米国特許第7554819号明細書
【文献】米国特許第7712615号明細書
【文献】米国特許第7472795号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記の特許文献1~3において、支持レールは3部構成のスライドレールアセンブリの内側レールに接続されていないか又は支持レールとスライドレールアセンブリとの間の接続機構は市場の特定の要求を満たさない場合がある。したがって、異なる製品を開発することが重要である。
【0008】
本発明はスライドレール機構及びその支持アセンブリを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一実施形態によれば、スライドレール機構は第1のスライドレールアセンブリ及び支持アセンブリを含む。第1のスライドレールアセンブリは第1のレールと、第2のレールと、該第1のレール及び該第2のレールの間に可動に取り付けられる第3のレールとを含む。第2のレールは第1のレールに対して長手方向に移動可能である。第1のスライドレールアセンブリの第2のレールは第1の取り付け装置を備える。支持アセンブリは支持部材と、支持部材に配置される第1の接続装置とを含み、第1の接続装置は前記第1の取り付け装置に接続されるように構成されている。
【0010】
本発明の別の実施形態によれば、支持アセンブリは第1の取り付け装置及び第2の取り付け装置に適用可能である。支持アセンブリは支持部材、第1の接続装置及び第2の接続装置を含む。支持部材は互いに反対側にある第1の部分及び第2の部分を有する。第1の接続装置は第1の部分に隣接して配置されるとともに、第1の取り付け装置と係合するように構成されている。第2の接続装置は第2の部分に隣接して配置されるとともに、第2の取り付け装置と係合するように構成されている。
【0011】
様々な図面に図示する下記の好ましい実施形態の詳細な説明を読み終えた後、本発明の上記の目的及び他の目的が当業者に間違いなく明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】
図1は、本発明の一実施形態に係る、保持物体をラックに取り付けるように構成されたスライドレール機構を示す図である。
【
図2】
図2は、本発明の一実施形態に係るスライドレールアセンブリ及び支持アセンブリの部分分解図である。
【
図3】
図3は、本発明の一実施形態に係る、取り付け装置及び接続装置を介して互いに接続されたスライドレールアセンブリ及び支持アセンブリを示す部分図である。
【
図5】
図5は、本発明の一実施形態に係る、取り付け装置及び接続装置を介してお互いから外れたスライドレールアセンブリ及び支持アセンブリを示す部分図である。
【
図7】
図7は、本発明の一実施形態に係る、取り付け装置及び接続装置を介してスライドレールアセンブリ及び支持アセンブリがお互いから外れた場合に、取り付け装置に対して2つの方向に沿って調節可能な支持アセンブリを示す部分図である。
【
図8】
図8は、本発明の一実施形態に係る、接続装置が取り付け装置と係合することを通じてスライドレールアセンブリに対して第1の接続位置に位置するように構成された支持アセンブリを示す部分図である。
【
図9】
図9は、本発明の一実施形態に係る、接続装置が取り付け装置と係合することを通じてスライドレールアセンブリに対して第2の接続位置に位置するように構成された支持アセンブリを示す部分図である。
【
図10】
図10は、本発明の一実施形態に係る、接続装置が取り付け装置と係合することを通じてスライドレールアセンブリに対して第3の接続位置に位置するように構成された支持アセンブリを示す部分図である。
【
図11】
図11は、本発明の一実施形態に係る、支持アセンブリを第1の保持物体から所定の距離離すために、接続装置が取り付け装置と係合することを通じてスライドレールアセンブリに対して第1の接続位置に位置するように構成された支持アセンブリを示す図である。
【
図12】
図12は、本発明の一実施形態に係る、支持アセンブリを第2の保持物体から所定の距離離すために、接続装置が取り付け装置と係合することを通じてスライドレールアセンブリに対して第2の接続位置に位置するように構成された支持アセンブリを示す図である。
【
図13】
図13は、本発明の一実施形態に係る、支持アセンブリを第3の保持物体から所定の距離離すために、接続装置が取り付け装置と係合することを通じてスライドレールアセンブリに対して第3の接続位置に位置するように構成された支持アセンブリを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1に示すように、本発明の一実施形態に係るスライドレール機構は、第1のスライドレールアセンブリ22及び支持アセンブリ26を含む。スライドレール機構は第2のスライドレールアセンブリ24をさらに含むことが好ましい。第1のスライドレールアセンブリ22及び第2のスライドレールアセンブリ24のそれぞれは、第1のレール28及び第2のレール30を含む。第1のスライドレールアセンブリ22及び第2のスライドレールアセンブリ24のそれぞれは、第1のレール28に対する第2のレール30の移動距離を伸ばすために、第1のレール28と第2のレール30との間に可動に取り付けられる第3のレール32をさらに含むことが好ましい。本実施形態では、第1のレール28は外側レール(固定レール)であり、第2のレール30は内側レールであり、第3のレール32は中間レールである。第1のレール28の前部及び後部は、第1のブラケット装置34及び第2のブラケット装置36を介してラックの第1のポスト38及び第2のポスト40にそれぞれ取り付けられている。他方、第2のレール30は第3のレール32を通じて第1のレール28に対して長手方向に可動であり、第2のレール30は保持物体42を取り付けるように構成されている。保持物体42は電子機器又はシャーシであり得る。第1のレール28に対して第2のレール30を引っ込められた状態から伸長された状態に動かすことにより、保持物体42をラックから引き出すことができる。
【0014】
第1のスライドレールアセンブリ22の第2のレール30及び第2のスライドレールアセンブリ24の第2のレール30は第1の取り付け装置44及び第2の取り付け装置46をそれぞれ備える。第1の取り付け装置44の構造構成は、第2の取り付け装置46の構造構成と実質的に同一(又は対称的)であることが好ましい。
【0015】
支持アセンブリ26は、支持部材47、支持部材47に配置される第1の接続装置48及び第2の接続装置50を含む。第1の接続装置48及び第2の接続装置50は第1の取り付け装置44及び第2の取り付け装置46にそれぞれ接続される(例えば取り外し可能に接続される)。第1の取り付け装置44及び第2の取り付け装置46は、第1のスライドレールアセンブリ22の第2のレール30の後端部及び第2のスライドレールアセンブリ24の第2のレール30の後端部にそれぞれ隣接して配置されることが好ましい。したがって、支持部材47が第1の接続装置48及び第2の接続装置50を介して第1の取り付け装置44及び第2の取り付け装置46に接続されると、支持部材47は保持物体42の後ろに位置し、支持部材47は保持物体42から所定の距離離れる。例えば、支持部材47は保持物体42の後ろにあるケーブルを支持するように構成されている。支持部材47はケーブルを管理するように構成された少なくとも1つのケーブル管理部45を有する。本実施形態では、少なくとも1つのケーブル管理部45は複数の細長い孔であり得る。支持部材47が保持物体42の後ろのケーブルを支持する場合、紐又はストラップ(図示せず)を少なくとも1つのケーブル管理部45に通してケーブルを結束又は固定するために用いることができる。あるいは、追加の収容ボックス(図示せず)を用い、少なくとも1つのケーブル管理部45と係合させてケーブルを収容又は管理することができる。第1の接続装置48の構造構成は第2の接続装置50の構造構成と実質的に同一(又は対称)であることが好ましい。支持部材47は、第1のスライドレールアセンブリ22及び第2のスライドレールアセンブリ24のそれぞれの長手方向に対して実質的に横方向(transversely)に配置されることが好ましい。第1の接続装置48及び第2の接続装置50は、支持部材47の両側の部分に、例えば第1の部分47a及び第2の部分47bにそれぞれ隣接して配置される。具体的には、第1の接続装置48は支持部材47の第1の部分47aの端部に隣接して配置され、第2の接続装置50は支持部材47の第2の部分47bの端部に隣接して配置される。
【0016】
図2及び
図3に示すように、第2のレール30は第1のレール28に対して伸長状態にある。第1の取り付け装置44は第1のスライドレールアセンブリ22の第2のレール30の端部(例えば、後端部30a)に隣接して配置される。他方、支持部材47は前部58と、後部60と、前部58及び後部60の間に位置する中間部62を有する。前部58及び後部60は中間部62に実質的に垂直に接続されている。少なくとも1つのケーブル管理部45が中間部62に配置されることが好ましい。
【0017】
第1の取り付け装置44及び第1の接続装置48のうちの一方は少なくとも1つの係合部を含む。本実施形態では、第1の取り付け装置44は第1の係合部位52a、第2の係合部位52b及び第3の係合部位52cを含むが、本発明はこのような構成に限定されない。第1の係合部位52a、第2の係合部位52b及び第3の係合部位52cは第1のスライドレールアセンブリ22及び第2のスライドレールアセンブリ24のそれぞれの長手方向に沿って互いに離間されていることが好ましい。本実施形態では、係合部位52a、52b、52cは係合孔である。他方、第1の取り付け装置44及び第1の接続装置48のうちの他方は係合部材54を含む。係合部材54は第1の係合部位52a、第2の係合部位52b及び第3の係合部位52cのうちの1つと選択的に係合するように構成されている。本実施形態では、第1の接続装置48は係合部材54を含む。係合部材54は第1の係合部位52a、第2の係合部52b及び第3の係合部位52cのうちの1つと選択的に係合するように構成された係合部54aを含む。係合部54aは、係合部54aの突起(例えばフック)又は位置決め部材53を介して第1の係合部位52a、第2の係合部位52b及び第3の係合部位52cのうちの1つに係合できる。
【0018】
第1の取り付け装置44は取り付けベース70を含み、支持アセンブリ26は接続ベース72を含むことが好ましい。取り付けベース70は前記少なくとも1つの係合部(例えば、係合部位52a、52b、52c)を含む。接続ベース72はガイド通路74を通じて取り付けベース70に可動に取り付けられる。例えば、取り付けベース70及び接続ベース72のうちの一方は第1の屈曲壁76aと、第2の屈曲壁76bと、第1の屈曲壁76a及び第2の屈曲壁76bの間に接続される側壁76cとを含む。本実施形態では、取り付けベース70が第1の屈曲壁76a、第2の屈曲壁76b及び側壁76cを含む。ガイド通路74は、接続ベース72を収容するために第1の屈曲壁76a、第2の屈曲壁76b及び側壁76cにより定義される。取り付けベース70の側壁76cは少なくとも1つの係合部位(例えば、第1の係合部位52a、第2の係合部位52b及び第3の係合部位52c)を備える。
【0019】
他方、接続ベース72は孔78を有する。係合部材54は接続ベース72に取り付けられ、係合部材54の係合部54a(又は位置決め部材53)は、取り付けベース70の少なくとも1つの係合部位に、例えば第1の係合部位52a、第2の係合部位52b又は第3の係合部位52cと係合するように、孔78に対応する位置に位置する(
図4を参照されたい。係合部材54の係合部54aは、位置決め部材53又は突起を介して取り付けベース70の第3の係合部位52cと係合するように構成されている)。
【0020】
係合部材54は弾性部品であり、係合部材54は操作部54b及び接続部54cをさらに含むことが好ましい。接続部54cは操作部54b及び係合部54aの間に位置する。接続部54cは接続ベース72に接続されている(例えば固定接続されている)。他方、操作部54bは係合部54aから延び、操作部54bは接続部54cが支持点(固定点)として作用して係合部54aに対して傾斜している。
【0021】
図3~
図6に示すように、ユーザーが係合部材54の操作部54bに(
図3及び
図4に示すように)力Fを加えると、係合部54aが操作部54bに対して傾斜して(
図5及び
図6に示すように)弾性力を生成し、係合部54aの突起又は位置決め部材53が少なくとも1つの係合部位から、例えば第1の係合部位52a、第2の係合部位52b又は第3の係合部位52cから外される(
図5及び
図6を参照されたい。係合部材54の係合部54aの位置決め部材53が取り付けベース70の第3の係合部位52cから外されている)。他方、力Fがもはや存在していない場合、弾性力が放たれて操作部54bが駆動され、初期状態に戻る(即ち、
図3に示す状態)。
【0022】
図7に示すように、支持アセンブリ26の第1の接続装置48(及び第2の接続装置50)の係合部材54の係合部54aが少なくとも1つの係合部(例えば、第1の係合部位52a、第2の係合部位52b又は第3の係合部位52c)から外れている場合、支持アセンブリ26は第1の取り付け装置44(及び第2の取り付け装置46)に対して第1の方向D1又は第2の方向D2に沿って長手に移動可能できるか又は支持アセンブリ26は第1の取り付け装置44(及び第2の取り付け装置46)から第1の方向D1に沿って外れることができる。第2の方向D2は第1の方向D1の反対方向である。
【0023】
図8、
図9及び
図10に示すように、支持アセンブリ26は第1の取り付け装置44(及び第2の取り付け装置46)に対して長手に移動させて(
図8に示す)第1の接続位置P1、(
図9に示す)第2の接続位置P2又は(
図10に示す)第3の接続位置P3に調節できる。
【0024】
具体的には、支持アセンブリ26は、係合部材54の係合部54a(例えば位置決め部材53又は突起)が第1の係合部位52aと係合することにより、(
図8に示す)第1の接続位置P1で固定することができる。あるいは、支持アセンブリ26は、係合部材54の係合部54a(例えば位置決め部材53又は突起)が第2の係合部位52bと係合することにより、(
図9に示す)第2の接続位置P2で固定することができる。あるいは、支持アセンブリ26は、係合部材54の係合部54a(例えば位置決め部材53又は突起)が第3の係合部位52cと係合することにより、(
図10に示す)第3の接続位置P3で固定することができる。
【0025】
図11に示すように、2つのスライドレールアセンブリ22、24のそれぞれの第1のレール28、第2のレール30及び第3のレール32は伸長状態にある(
図11では第1のスライドレールアセンブリ22のみを示す)。具体的には、第2のレール30は第1の保持物体42aを保持するように構成され、第1の保持物体42aは第1の長手方向長さA1を有する。電子モジュールは通常第1の保持物体42aの後部80に配置されるため、支持アセンブリ26の支持部材47は、ユーザーが電子モジュールのケーブルのコネクタを挿入するか又は取り外すのを支援するために第1の保持物体42aの後部80から所定の距離S維持するように構成されている。第1の長手方向長さA1を有する第1の保持物体42aの場合、支持部材47と第1の保持物体42aの後部80との間で所定の距離Sを維持するために支持アセンブリ26を第1の接続位置P1へと長手に移動させて調節することができる。
【0026】
図12に示すように、第2の長手方向長さA2を有する第2の保持物体42bの場合、支持部材47と第2の保持物体42bの後部80との間で所定の距離Sを維持するために支持アセンブリ26を第2の接続位置P2へと長手に移動させて調節することができる。
【0027】
図13に示すように、第3の長手方向長さA3を有する第3の保持物体42cの場合、支持部材47と第3の保持物体42cの後部80との間で所定の距離Sを維持するために支持アセンブリ26を第3の接続位置P3へと長手に移動させて調節することができる。
【0028】
支持アセンブリ26(又は支持アセンブリ26の支持部材47)は、長手方向長さが異なる保持物体に対応して異なる位置に調節できる。他の実施形態では、支持アセンブリ26(又は支持アセンブリ26の支持部材47)は、保持物体42の後部80と支持アセンブリ26との間の距離を調節するために異なる位置に調節できる。
【0029】
したがって、本発明のスライドレール機構及び支持アセンブリは以下のような特徴を有する。
【0030】
1)支持アセンブリ26は、スライドレールアセンブリの第2のレール30(例えば、内側レール)に接続(例えば、取り外し可能に接続)できる。
【0031】
2)支持アセンブリ26は、取り付け装置44、46に対して異なる接続位置P1、P2、P3に長手方向に調節できる。
【0032】
3)係合部材54は弾性部品であり、係合部材54の接続部54cは支持点として作用できる。したがって、ユーザーは係合部54aを少なくとも1つの係合部位から外すために操作部54bを押すだけでよい。全体的に、操作部54b及び係合部54aを有する係合部材54は、操作されて係合及び係合解除機能を提供するように構成されている。
【0033】
当業者であれば、本発明の教示を維持しながら多くの変更及び改良が装置及び方法に加えられ得ることに容易に気付く。従って、上記の開示は、添付の請求項の範囲によってのみ限定されると解釈すべきである。
【符号の説明】
【0034】
22 第1のスライドレールアセンブリ
24 第2のスライドレールアセンブリ
26 支持アセンブリ
28 第1のレール
30 第2のレール
32 第3のレール
34 第1のブラケット装置
36 第2のブラケット装置
38 第1のポスト
40 第2のポスト
42 保持物体
44 第1の取り付け装置
46 第2の取り付け装置
48 第1の接続装置
50 第2の接続装置
52 少なくとも1つの係合部
54 係合部材
54a 係合部
54b 操作部
54c 接続部
56 操作部材
58 前部
60 後部
62 中間部
64 溝
66 ガイド部
68 接続部材
70 取り付けベース
72 接続ベース
74 ガイド通路
78 孔
80 後部