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特許6994026薄膜材料に折目を形成するための装置およびシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-14
(45)【発行日】2022-01-14
(54)【発明の名称】薄膜材料に折目を形成するための装置およびシステム
(51)【国際特許分類】
   B65C 3/14 20060101AFI20220106BHJP
   B65C 9/18 20060101ALI20220106BHJP
【FI】
B65C3/14
B65C9/18
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2019517804
(86)(22)【出願日】2017-10-12
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2019-10-24
(86)【国際出願番号】 NL2017050669
(87)【国際公開番号】W WO2018070872
(87)【国際公開日】2018-04-19
【審査請求日】2020-09-16
(31)【優先権主張番号】2017613
(32)【優先日】2016-10-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】NL
(31)【優先権主張番号】2018117
(32)【優先日】2017-01-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】NL
(73)【特許権者】
【識別番号】000238005
【氏名又は名称】株式会社フジシールインターナショナル
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】特許業務法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ファン レイセウェイク ルーカス
【審査官】小川 克久
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-076629(JP,A)
【文献】特開2008-155928(JP,A)
【文献】特開2004-026244(JP,A)
【文献】米国特許第05433057(US,A)
【文献】米国特許第06523331(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65C 3/14
B65C 9/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器の周りに筒状収縮性薄膜材料を装着するための容器スリーブ装着システム内で、平坦な筒状収縮性薄膜材料の長尺体に少なくとも1つの追加の折目を形成するための装置であって、前記装置は、表側および裏側を有する案内要素であって、前記案内要素に沿って軸方向に移動する前記平坦な筒状収縮性薄膜材料の前記長尺体を前記案内要素に沿って案内するように構成される、案内要素を含み、前記案内要素は、
第1の平面内に延在する第1の平板によって形成された上流案内要素部分と、
前記第1の平面に対して回転する第2の平面内に延在する第2の平板によって形成された下流案内要素部分と、
前記上流案内要素部分および前記下流案内要素部分に接続されるかまたは前記上流案内要素部分および前記下流案内要素部分と一体的に形成され、かつ、前記第1の平板上を前記第2の平板に向かって移動する前記平坦な筒状収縮性薄膜材料を円滑に案内するように成形された略楔形状の中間案内要素部分とを含み、
前記装置が、前記下流案内要素部分のどちらか一方の側に配置され、かつ、少なくとも1つの追加の折目を前記筒状収縮性薄膜材料にプレス形成するように構成された少なくとも1対の押圧ローラを含み、
前記下流案内要素部分の前記少なくとも1つの側縁が、前記筒状収縮性薄膜材料の前記長尺体を押圧するための前記押圧ローラを受け入れて、前記少なくとも1つの追加の折目を前記筒状収縮性薄膜材料に提供するように配置された開口部を有する、装置。
【請求項2】
前記上流案内要素部分の側縁が、前記平坦な筒状収縮性薄膜材料の元の折目を前記側縁に沿って案内するように構成され、前記下流案内要素部分の側縁が、前記平坦な筒状収縮性薄膜材料に追加の折目を形成するように構成され、前記追加の折目が、前記元の折目の位置とは異なる位置に位置し、前記押圧ローラが、前記1つ以上の追加の折目の位置において前記平坦な筒状収縮性薄膜材料の両側を押圧するように構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記上流案内要素部分および前記下流案内要素部分の断面が矩形である、請求項1または2に記載の装置。
【請求項4】
容器の周りに筒状収縮性薄膜材料を装着するための容器スリーブ装着システム内で、平坦な筒状収縮性薄膜材料の長尺体に少なくとも1つの追加の折目を形成するための装置であって、前記装置は、表側および裏側を有する案内要素であって、前記案内要素に沿って軸方向に移動する前記平坦な筒状収縮性薄膜材料の前記長尺体を前記案内要素に沿って案内するように構成される、案内要素を含み、前記案内要素は、
第1の平面内に延在する第1の平板によって形成された上流案内要素部分と、
前記第1の平面に対して回転する第2の平面内に延在する第2の平板によって形成された下流案内要素部分と、
前記上流案内要素部分および前記下流案内要素部分に接続されるかまたは前記上流案内要素部分および前記下流案内要素部分と一体的に形成され、かつ、前記第1の平板上を前記第2の平板に向かって移動する前記平坦な筒状収縮性薄膜材料を円滑に案内するように成形された略楔形状の中間案内要素部分とを含み、
前記装置が、前記下流案内要素部分のどちらか一方の側に配置され、かつ、少なくとも1つの追加の折目を前記筒状収縮性薄膜材料にプレス形成するように構成された少なくとも1対の押圧ローラを含み、
前記下流案内要素部分の対向する両側縁がそれぞれに対の押圧ローラを受け入れるように配置された少なくとも1つの開口部を有し、前記押圧ローラは前記筒状収縮性薄膜材料の前記長尺体のどちらか一方の側縁に複数の追加の折目をプレス形成するように構成されている、装置。
【請求項5】
容器の周りに筒状収縮性薄膜材料を装着するための容器スリーブ装着システム内で、平坦な筒状収縮性薄膜材料の長尺体に少なくとも1つの追加の折目を形成するための装置であって、前記装置は、表側および裏側を有する案内要素であって、前記案内要素に沿って軸方向に移動する前記平坦な筒状収縮性薄膜材料の前記長尺体を前記案内要素に沿って案内するように構成される、案内要素を含み、前記案内要素は、
第1の平面内に延在する第1の平板によって形成された上流案内要素部分と、
前記第1の平面に対して回転する第2の平面内に延在する第2の平板によって形成された下流案内要素部分と、
前記上流案内要素部分および前記下流案内要素部分に接続されるかまたは前記上流案内要素部分および前記下流案内要素部分と一体的に形成され、かつ、前記第1の平板上を前記第2の平板に向かって移動する前記平坦な筒状収縮性薄膜材料を円滑に案内するように成形された略楔形状の中間案内要素部分とを含み、
前記装置が、前記下流案内要素部分のどちらか一方の側に配置され、かつ、少なくとも1つの追加の折目を前記筒状収縮性薄膜材料にプレス形成するように構成された少なくとも1対の押圧ローラを含み、
前記装置が、供給された前記薄膜材料に既に存在する1つ以上の既存の折目を少なくとも部分的に取り除くように配置された一対の押圧ローラを含む、装置。
【請求項6】
既存の折目を取り除くための前記押圧ローラが、追加の折目を前記薄膜材料に配置するための前記押圧ローラと組み合わせられる、請求項に記載の装置。
【請求項7】
前記装置が、前記下流案内要素部分および/または前記中間案内要素部分に配置され、フレームに取り付けられた関連する位置決めローラと協働するように構成された位置決めローラを含む、請求項1~のいずれか一項に記載の装置。
【請求項8】
少なくとも1つの追加の折目を平坦な筒状収縮性薄膜材料の長尺体に形成するための装置を含むシステムであって、
前記装置は、表側および裏側を有する案内要素であって、前記案内要素に沿って軸方向に移動する前記平坦な筒状収縮性薄膜材料の前記長尺体を前記案内要素に沿って案内するように構成される、案内要素を含み、前記案内要素は、
第1の平面内に延在する第1の平板によって形成された上流案内要素部分と、
前記第1の平面に対して回転する第2の平面内に延在する第2の平板によって形成された下流案内要素部分と、
前記上流案内要素部分および前記下流案内要素部分に接続されるかまたは前記上流案内要素部分および前記下流案内要素部分と一体的に形成され、かつ、前記第1の平板上を前記第2の平板に向かって移動する前記平坦な筒状収縮性薄膜材料を円滑に案内するように成形された略楔形状の中間案内要素部分とを含み、
前記装置が、前記下流案内要素部分のどちらか一方の側に配置され、かつ、少なくとも1つの追加の折目を前記筒状収縮性薄膜材料にプレス形成するように構成された少なくとも1対の押圧ローラを含み、
前記システムがさらに、前記長尺体を前記案内要素に沿って軸方向に移動させる駆動ユニットと、
フレームと前記フレームに取り付けられたローラ支持部とを含み、前記ローラ支持部の向きが、前記下流案内要素部分の向きに応じて設定されるように構成される、システム。
【請求項9】
前記案内要素が前記フレームに取外し可能に取り付けられている、請求項に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、平坦な筒状収縮性薄膜材料の長尺体に少なくとも1つの追加の折目を形成するための装置およびシステムに関する。本出願はまた、平坦な筒状収縮性薄膜材料の長尺体に少なくとも1つの追加の折目を形成するための装置およびシステムを含む、複数の容器にスリーブを装着するための容器スリーブ装着システムに関する。
【背景技術】
【0002】
平坦な筒状収縮性薄膜材料の長尺体から作られたそれぞれのスリーブを容器に配置することによって複数の容器にスリーブを装着する容器スリーブ装着システムが、例えば国際公開第2011031160A号パンフレットに開示されている。公知の容器スリーブ装着システムは、薄膜供給リールに巻き付けられた平坦な筒状薄膜材料の連続長尺体を拡開要素(マンドレルと呼ばれる場合もある)に向けて供給することによって、スリーブ(ラベル)を例えば食品容器、ボトル、ボウル、ホルダなどの容器の周りに高速で信頼性の高い方法で配置することと、薄膜駆動機構によって薄膜材料を拡開要素の外面に沿って搬送して薄膜材料を開くことと、薄膜材料を切断してスリーブを形成することと、コンベヤ上を搬送される間に拡開要素を通過する容器に向かってスリーブを拡開要素から排出することを目的としている。スリーブは容器の周りに装着され、スリーブ付きの容器は容器の周りでスリーブを熱収縮させるためにオーブンに搬送される。
【0003】
上述したように、筒状薄膜材料は平坦な形状で供給され、拡開要素に沿ってこの平坦な薄膜材料を案内することによって開かれる。容器スリーブ装着システムで使用される平坦な薄膜材料の長尺体を製造する工場は通常、2つの折目(本明細書では「工場折目」と呼ぶ)を有する。工場で一般的に製造される平坦な筒状薄膜材料の長尺体の例(単に図解の目的のためにわずかに開いている)を図1に示す。この図は、2つの折目2,2’が予め形成された平坦な筒状薄膜材料の長尺体1の断面を示している。薄膜材料のこの長尺体1が拡開要素によって開かれると、薄膜材料は断面が略円形または略楕円形の形状をとり、これにより、薄膜材料が、断面が同様の円形または楕円形である容器に向けて発射され、かつこの容器に配置されるのに特に適切となる。
【0004】
しかし、容器が、例えば粉末洗剤容器などの例えば断面が略矩形など、異なる形状を有する場合、2つの折目を有する筒状薄膜材料の断面の大きさは、容器の周りに配置することができるように過大でなくてはならない。
【0005】
薄膜材料が拡開要素から排出されると、薄膜材料の断面を正方形にすることができるように薄膜材料に追加の折目を形成することは公知である。これにより、断面が略正方形の容器の周りに配置されるのに適する筒状薄膜材料を結果として得ているといえる。しかし、容器の形状が例えば粉末洗剤容器などの略矩形である場合、薄膜材料の形状は容器の形状に対応しないため、容器の周りに薄膜材料(スリーブ)を適切に装着することは依然として困難なことがある。追加の折目のさらなる利点は、容器に装着される薄膜材料の配向精度が高まることである。
【0006】
異なる平面に沿って移動される薄膜材料を拡開することができる折変ガイド(20)を含む装置が、日本国特許第4530772号明細書に開示されている。この目的のために、折変ガイドは、上流側ガイド(20a)および下流側ガイド(20b)を有し、これらのガイドに沿って筒状薄膜材料の長尺体を案内することができる。この装置はまた、二組のローラを含み、下流ローラ(42a)は、追加の折目を薄膜材料に提供するように配置される。下流側ガイドおよび上流側ガイドが当接するそれぞれの端部において、それぞれのガイドの断面は円形である。
【0007】
下流側ガイドおよび上流側ガイドは、仮想の長手方向軸に沿って互いに対して回転可能である。これにより、上流側ガイドに対する下流側ガイドの適切な回転によって追加の折目の位置を設定することができる。公知の装置の欠点は、それぞれのガイドに沿って移動する薄膜材料が平坦状態から開口状態になるようにまず開かれて、次いで再び平坦状態にされること、および、それぞれのガイドの周長が薄膜材料の移動方向において変化することで、しばしば皺または同様のアーチファクトが生じてしまうことである。このような皺および同様のアーチファクトの別の原因は、薄膜材料の移動距離、すなわちスリーブの周囲に沿った各部分がそれぞれのガイドの外面に沿って移動する距離が、ガイドの周長にわたって変化する可能性があることである。既知の装置はまた、装置の下流で処理上の問題を引き起こす可能性のある薄膜材料に張力を生じさせる。さらに、既知の装置は比較的複雑であり、摩耗しやすい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】国際公開第2011031160A号パンフレット
【文献】日本国特許第4530772号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、上記の欠点が少なくとも1つは取り除かれているか、または少なくとも低減されているような、少なくとも1つの追加の折目を平坦な筒状収縮性薄膜材料の長尺体に形成するための装置およびシステムを提供することである。
【0010】
本発明の目的はまた、平坦な筒状収縮性薄膜材料の長尺体において1つ以上の任意の位置に1つ以上の折目を形成するための装置およびシステムを提供することである。
【0011】
本発明のさらなる目的は、対応する断面形状を有する容器にスリーブを装着するために任意形状の矩形スリーブであるスリーブを形成するように、少なくとも1つの追加の折目を平坦な筒状収縮性薄膜の長尺体に形成するための装置およびシステムを提供することである。
【0012】
本発明のさらなる目的は、平坦な筒状収縮性薄膜材料の長尺体に追加の折目を形成するための改善された装置および/またはシステムを含む容器スリーブ装着システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
第1の態様によれば、少なくとも1つの目的は、容器の周りに筒状収縮性薄膜材料を装着するための容器スリーブ装着システム内で、平坦な筒状収縮性薄膜材料の長尺体に少なくとも1つの追加の折目を形成するための装置において達成され、この装置は案内要素を含み、この案内要素は、表側および裏側を有し、かつ案内要素に沿って軸方向に移動する平坦な筒状収縮性薄膜材料の長尺体をこの案内要素に沿って案内するように構成され、さらにこの案内要素は、第1の平面内に延在する第1の平板によって形成された上流案内要素部分と、第1の平面に対して回転する第2の平面内に延在する第2の平板によって形成された下流案内要素部分と、上流案内要素部分および下流案内要素部分に接続されるかまたは上流案内要素部分および下流案内要素部分と一体的に形成され、かつ、第1の平板上を第2の平板に向かって移動する平坦な筒状収縮性薄膜材料を円滑に案内するように成形された略楔形状の中間案内要素部分と、下流案内要素部分のどちらか一方の側に配置され、かつ、少なくとも1つの追加の折目を筒状収縮性薄膜材料にプレス形成するように構成された少なくとも1対の押圧ローラと、を含む。
【0014】
長尺体は、追加の折目の作成中および/または既存の折目の除去中に、長尺体自体の平坦な状態を維持することができる。
【0015】
例示的な実施形態では、上流案内要素部分の側縁は、平坦な筒状収縮性薄膜材料の元の折目をこの側縁に沿って案内するように構成され、下流案内要素部分の側縁は、平坦な筒状収縮性薄膜材料に追加の折目を形成するように構成され、追加の折目は、元の折目の位置とは異なる位置に位置し、押圧ローラは、1つ以上の追加の折目の位置において平坦な筒状収縮性薄膜材料の両側を押圧するように構成される。
【0016】
例示的な実施形態では、下流案内要素部分の少なくとも1つの側縁は、筒状収縮性薄膜材料の長尺体を押圧するための押圧ローラを受け入れて、少なくとも1つの追加の折目を筒状収縮性薄膜材料に提供するように配置された開口部を有する。
【0017】
例示的な実施形態では、上流案内要素部分の周長は中間案内要素部分の周長と基本的に同じであり、および/または、中間案内要素部分の周長は下流案内要素部分の周長と基本的に同じである。
【0018】
例示的な実施形態では、断面における周長は、案内要素の全長にわたって一定である。
【0019】
例示的な実施形態では、案内要素は、案内要素の外面上を下流方向に移動する平坦な筒状収縮性薄膜材料の長尺体の移動経路の長さが、案内要素の周長に沿った全ての位置において等しくなるように成形される。
【0020】
例示的な実施形態では、上流案内要素部分および下流案内要素部分の断面は矩形であり、および/または、上流案内要素部分の断面は下流案内要素部分の断面と基本的に同じである。
【0021】
例示的な実施形態では、下流案内要素部分の対向する両側縁はそれぞれの対の押圧ローラを受け入れるように配置された少なくとも1つの開口部を有し、押圧ローラは筒状収縮性薄膜材料の長尺体のどちらか一方の側縁に複数の追加の折目をプレス形成するように構成されている。
【0022】
例示的な実施形態では、装置は、供給された薄膜材料に既に存在する1つ以上の既存の折目を少なくとも部分的に取り除くように配置された一対の押圧ローラを含む。既存の折目を取り除くための押圧ローラは、追加の折目を薄膜材料に配置するための押圧ローラと組み合わせることができる。
【0023】
例示的な実施形態では、上流案内要素部分の外面は中間案内要素部分の外面と基本的に同一平面上にあり、および/または、中間案内要素部分の外面は下流案内要素部分の外面と基本的に同一平面上にある。
【0024】
例示的な実施形態では、装置は、下流案内要素部分および/または中間案内要素部分に配置された位置決めローラを含む。位置決めローラは、フレームに取り付けられた関連する位置決めローラと協働するように構成されてもよい。
【0025】
例示的な実施形態では、装置は、薄膜材料の長尺体を下流案内要素部分から受け取り、長尺体の向きを変更し、変更された向きで長尺体を排出するように構成された薄膜材料配向ユニットを含む。
【0026】
例示的な実施形態では、平坦な筒状薄膜材料の長尺体は、個々のスリーブに切断される筒状収縮性薄膜材料の連続ウェブであるか、または筒状収縮性薄膜材料からなる予め切断された個々のスリーブである。
【0027】
例示的な実施形態では、中間案内要素部分は所与の幅の筒状収縮性薄膜材料に適合するように寸法決めされる。
【0028】
例示的な実施形態では、中間案内要素部分は、案内要素部分に沿って移動する筒状収縮性薄膜材料の長尺体の断面形状が、上流案内要素部分の第1の形状から下流案内要素部分の第2の形状に円滑に変化することができるように成形される。
【0029】
例示的な実施形態では、下流案内要素部分は上流案内要素部分と基本的に同軸上に並んでいる。
【0030】
例示的な実施形態では、上流案内要素部分および下流案内要素の断面形状および寸法は同じである。
【0031】
例示的な実施形態では、下流案内要素部分は、上流案内要素部分に対して仮想の軸方向対称軸に沿って回転された向きで配置される。
【0032】
例示的な実施形態では、下流案内要素部分の平面は、上流案内要素部分の平面に対して角度(α)で延在し、この角度は1~90度の範囲、好ましくは5~45度の範囲にある。
【0033】
別の態様によれば、少なくとも1つの追加の折目を平坦な筒状収縮性薄膜材料の長尺体に形成するためのシステムが提供され、このシステムは、本明細書で定義する装置と、案内要素に沿って軸方向に長尺体を移動させる駆動ユニットとを含む。このシステムは、フレームとフレームに取り付けられたローラ支持部とを含んでもよく、ローラ支持部の向きは、下流案内要素部分の向きに応じて設定されるように構成される。
【0034】
例示的な実施形態では、案内要素はフレームに取外し可能に取り付けられる。
【0035】
別の態様によれば、コンベヤ上を搬送される容器の周りに筒状収縮性薄膜材料のスリーブを配置するための容器スリーブ装着システムが提供される。容器スリーブ装着システムは、先行する請求項のいずれか一項に記載の平坦な筒状収縮性薄膜材料の長尺体に少なくとも1つの追加の折目を形成するための装置と、平坦な筒状収縮性薄膜材料を装置に供給するための薄膜供給部と、少なくとも1つの追加の折目が形成された平坦な筒状収縮性薄膜材料を受け取り、かつ筒状収縮性薄膜材料を拡開するように構成された拡開ユニットと、平坦な筒状収縮性薄膜材料を拡開ユニットに沿って移動させ、かつ平坦な筒状収縮性薄膜材料をコンベヤ上の1つ以上の容器に向けて排出するための排出ユニットとを含む。
【0036】
例示的な実施形態では、容器スリーブ装着システムは、薄膜材料の長尺体を所定の長さのスリーブに切断するための切断ユニットを含む。
【0037】
本開示のさらなる特徴は、様々な例示的な実施形態の添付の説明において明らかになるであろう。実施形態の例は添付の図面に示されており、全体を通して、同様の参照番号は同様の要素を指している。図面は以下の通りである。
【図面の簡単な説明】
【0038】
図1】2つの折目2,2’が予め形成された平坦な筒状薄膜材料の長尺体1の断面である。
図2】2つの元の(工場)折目および2つの追加の折目がそれぞれ平坦な形状に作られ、容器スリーブ装着システムの拡開要素によって開かれた後の平坦な筒状薄膜材料の長尺体の断面図である。
図3】2つの元の(工場)折目および2つの追加の折目がそれぞれ平坦な形状に作られ、容器スリーブ装着システムの拡開要素によって開かれた後の平坦な筒状薄膜材料の長尺体の断面図である。
図4】本開示の例示的な実施形態による容器スリーブ装着システムの概略図である。
図5】平坦な筒状薄膜材料の長尺体が沿って案内される折目形成装置の案内要素の例示的な実施形態の概略斜視図である。
図6】平坦な筒状薄膜材料の長尺体を含まない図5の概略図である。
図7】折目形成装置に沿った異なる軸方向高さで見た案内要素のそれぞれの案内要素部分の形状を示す断面図である。
図8】折目形成装置に沿った異なる軸方向高さで見た案内要素のそれぞれの案内要素部分の形状を示す断面図である。
図9】折目形成装置に沿った異なる軸方向高さで見た案内要素のそれぞれの案内要素部分の形状を示す断面図である。
図10】折目形成装置に沿った異なる軸方向高さで見た案内要素のそれぞれの案内要素部分の形状を示す断面図である。
図11】折目形成装置を含む折目形成システムの例示的な実施形態のいくつかの図である。
図12】折目形成装置を含む折目形成システムの例示的な実施形態のいくつかの図である。
図13】折目形成装置を含む折目形成システムの例示的な実施形態のいくつかの図である。
図14】折目形成装置を含む折目形成システムの例示的な実施形態のいくつかの図である。
図15】折目形成装置を含む折目形成システムの例示的な実施形態のいくつかの図である。
図16】折目形成装置を含む折目形成システムの例示的な実施形態のいくつかの図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
他に定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術用語は、本発明が属する技術分野の当業者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。依然として、明瞭性および容易な参照のために特定の要素を以下に定義する。さらに、本明細書および添付の特許請求の範囲で使用されるように、単数形「a」、「an」および「the」は、文脈上他に明確に指示されない限り複数の指示対象を含むことに留意されたい。請求項は任意の要素を排除するように作成されてもよいことにさらに留意されたい。したがってこの記述は、請求項要素の列挙または「否定的」制限の使用に関連して「専ら」、「単なる」などのような排他的な用語を使用するための先行詞として役立つことを意図している。
【0040】
本開示を理解すると当業者には明らかなように、本明細書に記載され図示された個々の例示的な実施形態の各々は、本発明の範囲から逸脱することなく、他のいくつかの例示的な実施形態の任意の特徴から容易に分離されるかまたはこの任意の特徴と容易に組み合わされてもよい個別の構成要素および特徴を有する。記載した方法は、記載した事象の順序で、または論理的に可能な任意の他の順序で実施することができる。
【0041】
図4は、容器にスリーブを装着(ラベルを装着)するための容器スリーブ装着システム5の例示的な実施形態を概略的に示している。スリーブ装着システム5は、例えば略矩形断面を有する粉末洗剤容器などの1つ以上の平行な容器27の列を、スリーブが容器の周りに配置されるスリーブ装着位置(P)に沿った方向17に搬送するためのコンベヤ6(一部のみ図示)を含む。コンベヤの例示的な実施形態は、適切な車輪8によって方向17に搬送される無端搬送ベルト7を含んでもよい。しかし、他の種類のコンベヤも同様に使用することができる。実際に、コンベヤ6は、スリーブ装着位置に沿って容器の群列を搬送することが可能な任意の種類のコンベヤであってもよい。
【0042】
図4に示す例示的な実施形態では、容器27はベルト7の上部に配置されている。コンベヤ6は、容器27を不連続的に(すなわち間欠的に)搬送するように構成されてもよい。しかし好ましい実施形態では、コンベヤは、容器を連続的に(すなわち非間欠的に)搬送するように構成されている。これらの例示的な実施形態では、スリーブを容器の周りに配置する動作は、基本的に容器の搬送を中断することなく即座に行われる。
【0043】
図4はまた、スリーブ装着位置(P)の上に配置され、かつコンベヤ6によって搬送される容器の周りに薄膜材料のスリーブを配置するように構成された固定式スリーブ装着装置10を示している。スリーブは、例えば適切な長さの平坦な筒状体または包装体として構成された薄膜材料などの筒状薄膜材料の連続長尺体を切断することによって形成される。本出願では、「スリーブ」は、製品の周りに配置された個々の薄膜片を表すものとして使用してもよいが、切断される前に平坦な筒状体または開かれた筒状体を形成する薄膜または長尺体を同様に指してもよい。
【0044】
好ましくは、薄膜材料は、例えば熱にさらされた場合など、所定の物理的現象にさらされた場合に収縮する種類のものであることが好ましい。後述するように、熱収縮性薄膜を容器の周りに装着して、薄膜を熱収縮させることによって容器上に取り付けることができる。
【0045】
図4は、筒状の平坦な薄膜材料13の連続長尺体をスリーブ装着装置10に供給するためのスリーブ供給部11をさらに示している。スリーブ供給部11は、1つ以上の供給リール12が配置された薄膜ストック部14を含む。供給リール12の各々には、筒状の平坦な薄膜材料13の連続長尺体が巻き付けられている。薄膜材料の長尺体を、例えばいくつかの組の車輪またはローラ(具体的に図示せず)などの任意の適切な手段によってスリーブ装着装置10(方向16)に向かって搬送することができる。供給リール12のうち選択された1つの薄膜材料は、薄膜緩衝部15に向けて搬送される(S1)。薄膜緩衝部は、供給された薄膜材料を緩衝して(S2)、スリーブ装着工程を中断する必要なく供給の動作速度の変動を許容するように構成される。例示的な実施形態では、薄膜ストック部14は、薄膜材料の新しい長尺体を、別のロールから旧リールの薄膜材料の長尺体の端部に接続して、薄膜材料のスリーブ装着装置10への連続供給を可能にするように構成されたスプライサ(図示せず)を含む。スプライサおよび薄膜緩衝部15によって、スリーブ装着装置10への薄膜材料の供給を、基本的に連続的に(すなわち中断されることなく)行うことができる。
【0046】
平坦な筒状形状を有する供給された薄膜材料13は、薄膜材料13に1つ以上の追加の折目を作成(S3)する(すなわち、供給された薄膜材料に既に存在する工場折目に追加して作成する)折目形成装置22(単に図4に概略的に示す)に沿って移動(方向18)させられる。次に、折目形成装置22を出る平坦な筒状薄膜材料13は、スリーブ装着装置10の拡開要素19(本明細書では「マンドレル」とも呼ばれる)に到達する。図4に示す例示的な実施形態では、拡開要素19は、まず平坦な薄膜材料を「開」位置に広げ(S4)、次いで、薄膜材料を特定の長さに切断するように構成され、これにより、薄膜材料が連続スリーブを形成する。他の例示的な実施形態では、平坦な薄膜材料は、スリーブを提供するように特定の長さに最初に切断され、次いで、スリーブを開くように拡開要素に沿って進められる。いずれの場合でも、スリーブは、拡開要素19の下を通過する容器27の周りに配置されるような大きさにされる。スリーブを容器に固定することは、接着または好ましくは熱収縮の工程を含んでもよい。
【0047】
上述したように、スリーブ装着装置10は、(複数の部品で構成されていてもよい)拡開要素19を含む。拡開要素19は、固定フレーム20から吊るされており、(最初は平坦な筒状の形状を有する)薄膜の長尺体を開位置に広げるように構成されている。この目的のために、拡開要素19には、薄膜材料の平坦な包装体として送達された薄膜13を開くように成形された槍部または先端部21が設けられている。例えば槍部21は、自己の上流端で略平坦な断面を有し、かつ下流端でほぼ円形の断面を有して、薄膜材料を所望の筒状包装体つまりスリーブ形状にすることができる。
【0048】
スリーブ装着装置10は、開かれた薄膜材料13からスリーブを切断する(S5)ための切断ユニット25をさらに含む。一定の間隔で薄膜材料を切断する切断手段ユニットを通過して薄膜材料を案内して、適切な長さの個々のスリーブ状の薄膜包装体つまりスリーブ26などを得ることができる。より具体的には、筒状薄膜材料を拡開要素上で進ませ、次いで所定の位置で停止させてもよく、これにより、切断装置25が薄膜材料を切断して、必要な切断長を有するスリーブ26を実現することができる。
【0049】
スリーブ装着装置10はまた、薄膜材料の長尺体から切断されたスリーブ26をスリーブ装着を通過する容器に向かって発射する(S6)ために、例えば拡開要素19の遠位端23に取り付けられた一対の対向する内側案内輪と、フレーム20に取り付けられた一対の外側駆動輪24(図示されていないが、適切な電動モータによって駆動されてもよい)とを含むスリーブ排出ユニット28を含む。排出のタイミングが正確であり、容器が拡開要素19とほぼ整列している場合、スリーブを容器の周りに正確に配置することができる。
【0050】
スリーブ26が切断ユニット25によって形成され、排出ユニット28によって容器27に向かって放出され(S6)、そして容器27の上端14に沿ってスリーブを下方に摺動させることによって容器の周りに配置されると、スリーブ26および容器27の組合せがコンベヤ6によって方向17にさらに搬送される(S7)。コンベヤ6は、スリーブを収縮させることによってスリーブを容器の周りに取り付けるために、スリーブが装着された容器をさらに下流へ収縮ユニット29まで搬送する。例えば収縮ユニット29は、スリーブ26を容器27に永久に取り付け、ラベル付き容器9を提供することができるように、スリーブ26を熱収縮(S8)することができる加熱式スチームオーブンであってもよい。次の工程では、乾燥工程を適用することができる。図4はまた、折目形成装置22上での薄膜材料の移動、拡開要素19上の薄膜材料の移動、切断ユニット25による薄膜材料の切断、排出ユニット28による切断された薄膜材料の排出、コンベヤ6による搬送、および収縮ユニット29による収縮動作のうちの少なくとも1つを制御するように構成されたコントローラ22を示している。
【0051】
図2および図3は、平坦な筒状薄膜材料の長尺体4の例を示しており、この長尺体4には、2つの予め形成された工場折目2,2’(すなわち、容器スリーブ装着システムに供給される薄膜材料に存在する折目)および2つの追加の折目3,3’が、折目形成装置22の例示的な実施形態を使用して作成されている。図2は、薄膜材料が下流案内要素部分から出た直後であり、かつ、薄膜材料が容器スリーブ装着システム5の拡開要素19に到達する前の状況を示している。図3は、(その一方で個々のスリーブに切断されている)薄膜材料が拡開要素19から出て容器に向かって排出された直後の、薄膜材料が開かれた場合の状況を示している。これらの図は、元の折目2,2’とは異なる位置に2つの追加の折目3,3’を形成することにより、略矩形の容器の周囲に配置するのに特に適した薄膜材料の略矩形のスリーブを作成することが可能であることを明確に示している。
【0052】
図5図10を参照すると、図4の容器スリーブ装着システム5に使用される折目形成装置22の例が説明されている。折目形成装置22は、移動する薄膜材料を自己の外面に沿って案内するように構成された案内要素40を含み、薄膜材料の移動は駆動ユニット(図示せず)によって駆動される。折目形成装置22は、以下に説明するように、1つ以上の追加の折目を薄膜材料にプレス形成する(および/またはこの1つ以上の追加の折目をプレス形成することによって既存の折目を取り除く)ように構成された少なくとも1対の押圧ローラをさらに含む。
【0053】
案内要素40は表側および裏側を有し、かつ平坦な筒状収縮性薄膜材料の長尺体(S、図5)を案内要素40に沿って供給方向50へ案内するように構成されている。案内要素40は、第1の平面(図7)に延在する第1の平板によって形成された上流案内要素部分41と、第2の平面(図10)に延在する第2の平板によって形成された下流案内要素部分42とを有し、第2の平面は第1の平面に対して(仮想の長手方向中心軸55に対して)回転する。この構成では、下流案内要素部分は、上流案内要素部分と基本的に軸方向に整列していてもよい。より具体的には、下流案内要素部分の向きは、上側案内要素部分および下側案内要素部分の両方の中心となることができる仮想の長手方向中心軸55を中心に回転された向きであってもよく、したがって両方の案内要素部分の対称軸を構成する。さらに、上流案内要素部分41および下流案内要素部分42それぞれの第1の平面および第2の平面の間の角度(α)(図10)は、例えば1~90度の範囲、好ましくは5~45度の範囲で変動してもよい。案内要素40は、上流案内要素部分41と下流案内要素部分42との間に配置された中間案内要素部分43をさらに含む。中間案内要素部分43は、一方の端が上流案内要素部分41に接続されて対向するもう一方の端が下流案内要素部分42に接続された別個の部分であってもよい。
【0054】
他の例示的な実施形態では、中間案内要素部分は、上流案内要素部分41と下流案内要素部分42の間に一体的に形成される。図5図10に示す例示的な実施形態における中間案内要素部分43は、略楔形状である。より具体的には、これらの図に示す特定の実施形態では、中間案内要素部分43は四面体または中実三角形の楔である。他の形状も同様に可能である。いずれの場合も、楔は、下流案内要素部分42に向かって上流案内要素部分41上を移動する平坦な筒状収縮性薄膜材料を円滑に案内することができるように成形されなくてはならない。
【0055】
案内要素には、中間案内要素部分43の外面の横方向溝45に設けられた第1の組の位置決めローラ46と、下流案内要素部分42の外面に設けられた第2の組の位置決めローラ47とを含む位置決めユニット(一部のみ図示)が設けられてもよい。位置決めユニットは、位置決めローラと別の位置決めローラとの間に配置された薄膜とともに第1の組の位置決めローラおよび第2の組の位置決めローラを押圧するように配置された二組の駆動または非駆動の別の位置決め車輪(図示せず)をさらに含み、これにより、別の位置決めローラは筒状薄膜材料と係合することができる。別の位置決めローラが駆動ユニット(図示せず)によって駆動される実施形態では、ローラは、薄膜材料を、スリーブ装着装置10の方向において中間案内要素部分43および下流案内要素部分42に沿って、上流案内要素部分41から軸方向50へ移動させるのに役立つことができる。
【0056】
下流案内要素部分42の側縁62,63の少なくとも1つ(図5図10に示す実施例では側縁62,63の両方)は、筒状収縮性薄膜材料の長尺体を押圧して少なくとも1つの追加の折目を筒状収縮性薄膜材料に提供するための押圧ローラを受け入れるように配置された、開口部48および49(例えば図12の折目形成システム60のローラ90,91、および図13の押圧ローラ107,108)を有する。より具体的には、案内要素において、第1の対の押圧ローラは左開口部48に配置され、第2の対の押圧ローラは右開口部49に配置される。第1の対の押圧ローラおよび第2の対の押圧ローラのいずれかは、下流案内要素部分42の裏側に面して配置された第1のローラと、下流案内要素部分42の表側に面して配置された第2のローラとを含む。対の押圧ローラそれぞれの第1のローラと第2のローラとの間の距離は、薄膜材料を下流案内要素部分43の関連する側縁の位置で押圧することによって、(半)永久的に局所的な折目を平坦な筒状薄膜材料(S)に強制的に形成するか、および/または、(このような予め形成された薄膜が実際に存在する場合)平坦な筒状薄膜材料の既存の折目をより横方向内側の位置で強制的に取り除くことができるほど小さい。押圧ローラは受動ローラ(例えば受動輪)、つまり駆動されないローラ、であってもよいが、駆動ローラによる例示的な実施形態も同様に可能である。
【0057】
追加の折目の位置は、第2の平面(すなわち下流案内要素部分42の向き)に対する第1の平面の向き(すなわち上流案内要素部分41の向き)によって決定される。図10では、第1の平面(点線で示す上流案内要素部分41)の向きに対する第2の平面(下流案内要素部分42)の向きが示されている。折目3,3’の位置、およびそれに関して案内要素40の下流の薄膜材料の長尺体4の断面形状は、第1の平面と第2の平面との間の角度(α)に依存する。角度が90度である場合、筒状長尺体4は略正方形の形状を有する。角度がそれよりも小さい(または大きい)場合、形状は矩形になる。異なる角度で案内要素部分を有する多数の予め形成された案内要素から適切な角度(α)を有する案内要素を選択することにより、薄膜材料の長尺体4の適切な形状を提供することができ、すなわちスリーブが装着される容器の形状に適合した形状を提供することができる。
【0058】
本開示の例示的な実施形態では、案内要素は、筒状薄膜材料の長尺体が、上流案内要素部分41から下流案内要素部分42に向かって、さらには細かい皺、皺、不要な折目などを引き起こすことがある任意の実質的な障害に遭遇することなく円滑に移動することができるように成形される。この目的のために、上流案内要素部分41の周長51(図6参照。断面、すなわち仮想の長手方向中心軸55に垂直な平面における周長)は、下流案内要素部分42の周長53および中間案内要素部分43の周長52と基本的に同じである。断面における周長は、案内要素の全長にわたって一定であってもよく、これにより、薄膜材料の長尺体を円滑に搬送することができる。
【0059】
代替的にまたは追加的に、案内要素は、案内要素の外面上を下流方向に移動する平坦な筒状収縮性薄膜材料の長尺体の移動経路の長さが案内要素の周長に沿った全ての位置において等しくなるように、成形される。好ましくは、案内要素は、周長が案内要素の高さにわたって一定に維持される一方で、全周にわたる移動経路の長さが等しくなるように成形される。このようにして特に円滑な移動の動作をすることができ、このことは、案内要素に沿って移動している間の障害の危険性がさらに低減されることを意味する。
【0060】
案内要素は、上流案内要素部分の外面が中間案内要素部分の外面と基本的に同一平面上にあるように、および/または、中間案内要素部分の外面が下流案内要素部分の外面と基本的に同一平面上にあるようにさらに形成されてもよい。案内要素部分を互いに同一平面にすることにより、上側案内要素部分と中間案内要素部分との間の移行部、および中間案内要素部分と下流案内要素部分との間の移行部には、基本的に障害はない。
【0061】
図11図16は、図4の容器スリーブ装着システム5の折目形成装置22を含む折目形成システム60の例示的な実施形態の様々な斜視図である。折目形成装置22は、スリーブ装着装置10の固定フレーム20に接続されているか、または固定フレーム20から分離された固定フレーム61を含む。フレーム61には、位置決めローラ46,47と(間接的に)係合するように配置された一組の駆動ローラ104,105と、ローラに沿って搬送された薄膜材料を押圧して新たな折目を形成し、および/または既存の折目を取り除くように構成された一組の押圧ローラ90,91,107,108を支持するように構成されたローラ支持部65が取り付けられている。ローラ支持部65はフレーム61に回転可能に取り付けられ、これにより、フレーム61に対するローラ支持部65の向きを変更することができる。ローラ支持部65の外周縁に設けられた目盛り86から、ローラ支持部65とフレーム61との間の角度を決定することができる。ローラ支持部65に設けられた固定手段87(図12)の動作によって、ローラ支持部65を適切な角度に固定することができる。
【0062】
ローラ支持部65は、第1のヨーク部材80と、ヒンジ要素83を介して第1のヨーク部材80に回転可能に取り付けられた第2のヨーク部材82とを含むヨークを含む。第1のヨーク部材80は、押圧ローラ107,108および駆動ローラ104,105を支持するように構成される一方で、第2のヨーク部材82は押圧ローラ90,91を支持する。駆動ローラ104,105は、案内要素40を担持するようにさらに構成されている。
【0063】
したがって、案内要素をフレーム61に取外し可能に取り付けることができる。これによって案内要素が容易に交換可能となるので、適切な案内要素を選択してこの案内要素をフレーム61に取り付けることにより、筒状薄膜材料における折目の位置を容易に設定することができる。
【0064】
ローラは、例えば異なる案内要素に適合させるために、および/または、追加の折目が形成される位置および/または既存の折目が取り除かれる位置を変更するために、少なくとも1つのローラの横位置を適合させることを可能にする(方向120への移動を可能にする、図15を参照)それぞれの軸100~102上に担持される。押圧ローラは、互いに(すなわち、表側押圧ローラ107,108は、裏側押圧ローラ90,91の方向にそれぞれ)押圧されてもよい。押圧動作は、多数のアクチュエータ110,111によって達成することができる。図示の構成は、折目を取り除くことを目的とする押圧ローラとは異なる押圧力で、折目を形成するための押圧ローラを押圧することを可能にする。
【0065】
折目形成システム60の下流端には、薄膜材料配向ユニット69が設けられている。薄膜材料配向ユニット69は、フレーム61に回転可能に取り付けられた2つの案内ローラ支持部70,71を含む。案内ローラ支持部70,71の各々は、適切な位置にそれぞれを回転させることができる。この角度は案内要素40の形状に依存し、より具体的には、折目が形成される薄膜材料の長尺体を受け取る上流案内要素部分41の向きと、折目が形成された薄膜材料の長尺体を受け取る下流案内要素部分42の向きとに依存する。案内ローラ支持部71の案内ローラ73は、案内ローラ支持部71の回転によって、向きが下流案内要素部分42の向きに対応するように配向される。案内ローラ支持部70の案内ローラ74は、案内ローラ支持部70の回転によって、向きが上流案内要素部分41の向きに対応するように配向される。
【0066】
しかし、異なる向きもまた可能である。それぞれの案内ローラ支持部70,71がフレーム61に対して延在する角度は、それぞれの目盛り75,76から導き出すことができる。
【0067】
本開示を例示的な実施形態を用いて説明してきたが、様々な変更および修正を当業者に対して示唆してもよい。本開示は、添付の特許請求の範囲に含まれるこのような変更および修正を包含することが意図される。
図1
図2
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