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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-14
(45)【発行日】2022-01-14
(54)【発明の名称】無人機の飛行制御方法、装置及び無人機
(51)【国際特許分類】
   G05D 1/10 20060101AFI20220106BHJP
【FI】
G05D1/10
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2019537289
(86)(22)【出願日】2017-05-22
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-02-06
(86)【国際出願番号】 CN2017085314
(87)【国際公開番号】W WO2018166068
(87)【国際公開日】2018-09-20
【審査請求日】2019-07-09
(31)【優先権主張番号】201710157682.0
(32)【優先日】2017-03-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517080980
【氏名又は名称】広州極飛科技股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】GUANGZHOU XAIRCRAFT TECHNOLOGY CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Bldg.C,115 Gaopu Rd., Tianhe District, Guangzhou,Guangdong 510000,China
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】特許業務法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】彭斌
(72)【発明者】
【氏名】管武烈
【審査官】大古 健一
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-127994(JP,A)
【文献】特開2001-306143(JP,A)
【文献】特開2004-268715(JP,A)
【文献】特開2016-181119(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05D 1/00-1/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無人機の飛行軌道を決定することと、
手動操縦の遠隔制御装置によって送信された遠隔制御信号を受信することと、
前記遠隔制御信号を前記無人機の飛行制御量に変換することと、
無人機の現在の位置、前記飛行軌道及び前記飛行制御量に基づいて、前記無人機の飛行調整制御量を生成することと、
前記飛行調整制御量が指示する動作に応じて、飛行任務を実行することにより、前記無人機が前記飛行軌道を運行することと、を含み、
前記飛行制御量がピッチ飛行制御量と横方向飛行制御量を含み、無人機の現在の位置、前記飛行軌道及び飛行制御量に基づいて、前記無人機の飛行調整制御量を生成する前記ステップは、
前記横方向飛行制御量がゼロであると、前記無人機の現在の位置と前記飛行軌道に基づいて、横方向調整制御量を決定することと、
前記ピッチ飛行制御量と横方向調整制御量に基づいて、飛行速度及び方向を含む飛行調整制御量を生成することとを含む無人機の飛行制御方法。
【請求項2】
前記飛行調整制御量が飛行速度及び方向を含み、前記飛行制御量がピッチ飛行制御量を含み、
前記飛行調整制御量が指示する動作に応じて、飛行任務を実行することにより、前記無人機が前記飛行軌道を運行する前記ステップは、
前記飛行速度及び方向に応じて、前記飛行軌道に飛行することと、
前記ピッチ飛行制御量が指示する動作に応じて、前記飛行軌道に沿って飛行任務を実行することとを含む請求項に記載の方法。
【請求項3】
前記飛行制御量がピッチ飛行制御量と横方向飛行制御量を含み、さらに、
前記ピッチ飛行制御量と横方向飛行制御量がいずれもゼロであると、前記無人機が前記飛行軌道に位置するか否かを判断することと、
そうであれば、前記飛行軌道でホバリングすることと、
そうでなければ、前記飛行軌道に飛行し、かつ前記飛行軌道でホバリングすることとを含む請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記飛行軌道に飛行する前記ステップは、
前記無人機の現在の位置と前記飛行軌道の間の距離を決定することと、
前記距離が指示する経路に応じて、前記飛行軌道に飛行することとを含む請求項に記載の方法。
【請求項5】
無人機の飛行軌道を決定するように設定された決定モジュールと、
手動操縦の遠隔制御装置によって送信された遠隔制御信号を受信するように設定された受信モジュールと、
前記遠隔制御信号を前記無人機の飛行制御量に変換するように設定された変換モジュールと、
無人機の現在の位置、前記飛行軌道及び飛行制御量に基づいて、前記無人機の飛行調整制御量を生成するように設定された生成モジュールと、
前記飛行調整制御量が指示する動作に応じて飛行任務を実行することにより、前記無人機が前記飛行軌道を運行するように設定された実行モジュールという、メモリに記憶されたプログラムモジュールを実行するように設定されたプロセッサを含み、
前記飛行制御量がピッチ飛行制御量と横方向飛行制御量を含み、前記生成モジュールは、
前記横方向飛行制御量がゼロであると、前記無人機の現在の位置と前記飛行軌道に基づいて、横方向調整制御量を決定するように設定された決定サブモジュールと、
前記ピッチ飛行制御量と横方向調整制御量に基づいて、飛行速度及び方向を含む飛行調整制御量を生成するように設定された生成サブモジュールとを含む無人機の飛行制御装置。
【請求項6】
前記飛行調整制御量が飛行速度及び方向を含み、前記飛行制御量がピッチ飛行制御量を含み、前記実行モジュールは、
前記飛行速度及び方向に応じて、前記飛行軌道に飛行するように設定された第1の実行サブモジュールと、
前記ピッチ飛行制御量が指示する動作に応じて、前記飛行軌道に沿って飛行任務を実行するように設定された第2の実行サブモジュールとを含む請求項に記載の装置。
【請求項7】
前記飛行制御量がピッチ飛行制御量と横方向飛行制御量を含み、前記実行モジュールは、
前記ピッチ飛行制御量と横方向飛行制御量がいずれもゼロであると、前記無人機が前記飛行軌道に位置するか否かを判断するように設定された判断サブモジュールと、
無人機が前記飛行軌道を運行する場合、前記飛行軌道でホバリングするように設定されたホバリングサブモジュールと、
無人機が前記飛行軌道を運行しない場合、前記飛行軌道に飛行し、かつ前記飛行軌道でホバリングするように設定された実行サブモジュールとを含む請求項に記載の装置。
【請求項8】
前記実行サブモジュールは、
前記無人機の現在の位置と前記飛行軌道の間の距離を決定するように設定された決定ユニットと、
前記距離が指示する経路に応じて、前記飛行軌道に飛行するように設定された飛行ユニットとを含む請求項に記載の装置。
【請求項9】
飛行制御システムを含み、前記飛行制御システムがフライトコントローラ、測位モジュール及び通信モジュールを含み、
前記通信モジュールは、手動操縦の遠隔制御装置によって送信された遠隔制御信号を受信し、かつ前記遠隔制御信号を前記フライトコントローラに伝送するように設定され、
前記測位モジュールは、無人機の現在の位置を取得し、前記無人機の現在の位置を前記フライトコントローラに伝送するように設定され、
前記フライトコントローラは、無人機の飛行軌道を決定し、前記遠隔制御信号を前記無人機の飛行制御量に変換し、無人機の現在の位置、前記飛行軌道及び飛行制御量に基づいて、前記無人機の飛行調整制御量を生成し、前記飛行調整制御量が指示する動作に応じて、前記無人機が飛行任務を実行するように制御することにより、前記無人機が前記飛行軌道を運行するように設定され
前記飛行制御量がピッチ飛行制御量と横方向飛行制御量を含み、
前記フライトコントローラは、前記無人機の飛行調整制御量を生成する場合、前記横方向飛行制御量がゼロであれば、前記無人機の現在の位置と前記飛行軌道に基づいて、横方向調整制御量を決定し、前記ピッチ飛行制御量と横方向調整制御量に基づいて、飛行速度及び方向を含む飛行調整制御量を生成するように設定される無人機。
【請求項10】
前記飛行調整制御量が飛行速度及び方向を含み、前記飛行制御量がピッチ飛行制御量を含み、
前記フライトコントローラは、前記飛行調整制御量が指示する動作に応じて、前記無人機が飛行任務を実行するように制御する場合、前記無人機が前記飛行速度及び方向に応じて、前記飛行軌道に飛行するように制御し、前記ピッチ飛行制御量が指示する動作に応じて、前記無人機が前記飛行軌道に沿って飛行任務を実行するように制御するように設定される請求項に記載の無人機。
【請求項11】
前記飛行制御量がピッチ飛行制御量と横方向飛行制御量を含み、
前記フライトコントローラは、前記飛行調整制御量が指示する動作に応じて、前記無人機が飛行任務を実行するように制御する場合、前記ピッチ飛行制御量と横方向飛行制御量がいずれもゼロであれば、前記無人機が前記飛行軌道に位置するか否かを判断し、前記無人機が前記飛行軌道を運行すれば、前記無人機が前記飛行軌道でホバリングするように制御し、前記無人機が前記飛行軌道を運行しなければ、前記無人機が前記飛行軌道に飛行し、かつ前記飛行軌道でホバリングするように制御するように設定される請求項に記載の無人機。
【請求項12】
前記フライトコントローラは、前記無人機が前記飛行軌道に飛行するように制御する場合、前記無人機の現在の位置と前記飛行軌道の間の距離を決定し、前記距離が指示する経路に応じて、前記飛行軌道に飛行するように設定される請求項11に記載の無人機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、無人機の技術分野に関し、特に、無人機の飛行制御方法、無人機の飛行制御装置及び無人機に関する。
【背景技術】
【0002】
無人航空機は、無人機(Unmanned Aerial Vehicle、UAVと略称する)と略称し、無線遠隔操作装置及び自己のプログラム制御装置によって操縦される無人飛行機である。無人機は用途が広く、通常農業用植物保護、都市管理、地質、気象、電力、緊急救助・災害救助、ビデオ撮影等の業界に適用される。
【0003】
無人植物保護を例とし、無人機が植物保護作業を行うとき、現在、自律飛行と遠隔制御装置によって操縦される無人機の飛行という二種類の方式が存在する。手動で遠隔制御装置を操縦して無人機の飛行を制御する場合、操縦者が無人機の飛行中に生じた誤差を判断しにくく、無人機の飛行方向にずれが生じやすく、かつ時間蓄積に伴い、ずれが大きくなるため、実際の過程に無人機の作業が目標区域をカバーしにくく、植物保護作業の効果に影響を与える。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記問題に鑑み、本願の実施例は、無人機の飛行制御方法、無人機の飛行制御装置及び対応する無人機を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願の実施例は、
無人機の飛行軌道を決定することと、
遠隔制御装置によって送信された遠隔制御信号を受信することと、
前記遠隔制御信号を前記無人機の飛行制御量に変換することと、
無人機の現在の位置、前記飛行軌道及び飛行制御量に基づいて、前記無人機の飛行調整制御量を生成することと、
前記飛行調整制御量が指示する動作に応じて、飛行任務を実行することにより、前記無人機が前記飛行軌道を運行することと、を含む無人機の飛行制御方法を開示する。
【0006】
好ましくは、前記飛行制御量がピッチ飛行制御量と横方向飛行制御量を含み、無人機の現在の位置、前記飛行軌道及び飛行制御量に基づいて、前記無人機の飛行調整制御量を生成する前記ステップは、
前記横方向飛行制御量がゼロであると、前記無人機の現在の位置と前記飛行軌道に基づいて、横方向調整制御量を決定することと、
前記ピッチ飛行制御量と横方向調整制御量に基づいて、飛行速度及び方向を含む飛行調整制御量を生成することとを含む。
【0007】
好ましくは、前記飛行調整制御量が飛行速度及び方向を含み、前記飛行制御量がピッチ飛行制御量を含み、前記飛行調整制御量が指示する動作に応じて、飛行任務を実行することにより、前記無人機が前記飛行軌道を運行する前記ステップは、
前記飛行速度及び方向に応じて、前記飛行軌道に飛行することと、
前記ピッチ飛行制御量が指示する動作に応じて、前記飛行軌道に沿って飛行任務を実行することとを含む。
【0008】
好ましくは、前記飛行制御量がピッチ飛行制御量と横方向飛行制御量を含み、前記方法は、さらに、
前記ピッチ飛行制御量と横方向飛行制御量がいずれもゼロであると、前記無人機が前記飛行軌道に位置するか否かを判断することと、
そうであれば、前記飛行軌道でホバリングすることと、
そうでなければ、前記飛行軌道に飛行し、かつ前記飛行軌道でホバリングすることとを含む。
【0009】
好ましくは、前記飛行軌道に飛行する前記ステップは、
前記無人機の現在の位置と前記飛行軌道の間の距離を決定することと、
前記距離が指示する経路に応じて、前記飛行軌道に飛行することとを含む。
【0010】
本願の実施例は、
無人機の飛行軌道を決定するように設定された決定モジュールと、
遠隔制御装置によって送信された遠隔制御信号を受信するように設定された受信モジュールと、
前記遠隔制御信号を前記無人機の飛行制御量に変換するように設定された変換モジュールと、
無人機の現在の位置、前記飛行軌道及び飛行制御量に基づいて、前記無人機の飛行調整制御量を生成するように設定された生成モジュールと、
前記飛行調整制御量が指示する動作に応じて、飛行任務を実行することにより、前記無人機が前記飛行軌道を運行するように設定された実行モジュールという、メモリに記憶されたプログラムモジュールを実行するように設定されたプロセッサを含む無人機の飛行制御装置を開示する。
【0011】
好ましくは、前記飛行制御量がピッチ飛行制御量と横方向飛行制御量を含み、前記生成モジュールは、
前記横方向飛行制御量がゼロであると、前記無人機の現在の位置と前記飛行軌道に基づいて、横方向調整制御量を決定するように設定された決定サブモジュールと、
前記ピッチ飛行制御量と横方向調整制御量に基づいて、飛行速度及び方向を含む飛行調整制御量を生成するように設定された生成サブモジュールとを含む。
【0012】
好ましくは、前記飛行調整制御量が飛行速度及び方向を含み、前記飛行制御量がピッチ飛行制御量を含み、前記実行モジュールは、
前記飛行速度及び方向に応じて、前記飛行軌道に飛行するように設定された第1の実行サブモジュールと、
前記ピッチ飛行制御量が指示する動作に応じて、前記飛行軌道に沿って飛行任務を実行するように設定された第2の実行サブモジュールとを含む。
【0013】
好ましくは、前記飛行制御量がピッチ飛行制御量と横方向飛行制御量を含み、前記実行モジュールは、
前記ピッチ飛行制御量と横方向飛行制御量がいずれもゼロであると、前記無人機が前記飛行軌道に位置するか否かを判断するように設定された判断サブモジュールと、
無人機が前記飛行軌道を運行する場合、前記飛行軌道でホバリングするように設定されたホバリングサブモジュールと、
無人機が前記飛行軌道を運行しない場合、前記飛行軌道に飛行し、かつ前記飛行軌道でホバリングするように設定された実行サブモジュールとを含む。
好ましくは、前記実行サブモジュールは、
前記無人機の現在の位置と前記飛行軌道の間の距離を決定するように設定された決定ユニットと、
前記距離が指示する経路に応じて、前記飛行軌道に飛行するように設定された飛行ユニットとを含む。
【0014】
上記問題を解決するために、本願の実施例は、無人機を開示し、前記無人機は飛行制御システムを含み、前記飛行制御システムがフライトコントローラ、測位モジュール及び通信モジュールを含み、
前記通信モジュールは、遠隔制御装置によって送信された遠隔制御信号を受信し、かつ前記遠隔制御信号を前記フライトコントローラに伝送するように設定され、
前記測位モジュールは、無人機の現在の位置を取得し、前記無人機の現在の位置を前記フライトコントローラに伝送するように設定され、
前記フライトコントローラは、無人機の飛行軌道を決定し、前記遠隔制御信号を前記無人機の飛行制御量に変換し、無人機の現在の位置、前記飛行軌道及び飛行制御量に基づいて、前記無人機の飛行調整制御量を生成し、前記飛行調整制御量が指示する動作に応じて、前記無人機が飛行任務を実行するように制御することにより、前記無人機が前記飛行軌道を運行するように設定される。
【0015】
好ましくは、前記飛行制御量がピッチ飛行制御量と横方向飛行制御量を含み、
前記フライトコントローラは、前記無人機の飛行調整制御量を生成する場合、前記横方向飛行制御量がゼロであれば、前記無人機の現在の位置と前記飛行軌道に基づいて、横方向調整制御量を決定し、前記ピッチ飛行制御量と横方向調整制御量に基づいて、飛行速度及び方向を含む飛行調整制御量を生成するように設定される。
【0016】
好ましくは、前記飛行調整制御量が飛行速度及び方向を含み、前記飛行制御量がピッチ飛行制御量を含み、前記フライトコントローラは、前記飛行調整制御量が指示する動作に応じて、前記無人機が飛行任務を実行するように制御する場合、前記無人機が前記飛行速度及び方向に応じて、前記飛行軌道に飛行するように制御し、前記ピッチ飛行制御量が指示する動作に応じて、前記無人機が前記飛行軌道に沿って飛行任務を実行するように制御するように設定される。
【0017】
好ましくは、前記飛行制御量がピッチ飛行制御量と横方向飛行制御量を含み、
前記フライトコントローラは、前記飛行調整制御量が指示する動作に応じて、前記無人機が飛行任務を実行するように制御する場合、前記ピッチ飛行制御量と横方向飛行制御量がいずれもゼロであれば、前記無人機が前記飛行軌道に位置するか否かを判断し、前記無人機が前記飛行軌道を運行すれば、前記無人機が前記飛行軌道でホバリングするように制御し、前記無人機が前記飛行軌道を運行しなければ、前記無人機が前記飛行軌道に飛行し、かつ前記飛行軌道でホバリングするように制御するように設定される。
【0018】
好ましくは、前記フライトコントローラは、前記無人機が前記飛行軌道に飛行するように制御する場合、前記無人機の現在の位置と前記飛行軌道の間の距離を決定し、前記距離が指示する経路に応じて、前記飛行軌道に飛行するように設定される。
【0019】
背景技術に比べて、本願の実施例は、以下の利点を含む。
【0020】
本願の実施例では、無人機の飛行軌道を決定した後、遠隔制御装置によって送信された遠隔制御信号を受信すると共に、前記遠隔制御信号を前記無人機の飛行制御量に変換し、その後に無人機の現在の位置、前記飛行軌道及び飛行制御量に基づいて、前記無人機の飛行調整制御量を生成し、さらに前記飛行調整制御量が指示する動作に応じて、飛行任務を実行することにより、前記無人機が前記飛行軌道を運行することができる。本願の実施例では、遠隔制御装置を用いて無人機の飛行を手動で制御する場合、横方向調整制御量に基づいて、無人機が長時間に飛行する場合にコースを外れず、常に正確な軌道を飛行することを保証することにより、飛行の正確性を向上させる。植物保護無人機に対して、植物保護作業の精度と作業効率を向上させる
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本願の無人機の飛行制御方法の一実施例のステップフローチャートである。
図2】本願の飛行調整制御量を生成する概略図である。
図3】本願の無人機の飛行制御方法の別の実施例のステップフローチャートである。
図4】本願の飛行区域の概略図である。
図5】本願の無人機の飛行制御装置の実施例の構成ブロック図である。
図6】本願の無人機の構成ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本願の上記目的、特徴及び利点をより容易に理解するために、以下、図面及び具体的な実施形態を組み合わせて本願をさらに詳細に説明する。
【0023】
図1を参照すると、本願の無人機の飛行制御方法の一実施例のステップフローチャートを示し、具体的には、以下のステップを含む。
【0024】
ステップ101、無人機の飛行軌道を決定する。
【0025】
本願の実施例では、無人機は、農地又は山林に農薬散布又は肥料散布などの植物保護作業を行うための植物保護無人機であってもよいし、撮影又は測量等の他の任務を実行するための無人機であってもよく、本願の実施例は、無人機の具体的なタイプを限定しない。
【0026】
本願の実施例では、無人機が飛行任務を実行する前に、まず今回の飛行任務を実行する飛行軌道を決定する必要があり、その後に飛行軌道に沿って飛行する。
【0027】
本願の実施例の飛行軌道は、ユーザ又は無人機の操縦者が測量システムを用いて生成されてもよいし、ユーザ又は無人機の操縦者が地図で作業境界を選択して生成されてもよい。飛行軌道を生成した後、該飛行軌道の情報を無人機の飛行制御システムに送信し、飛行制御システムは、上記飛行軌道の情報を受信した後、自主的に、又は操縦者の遠隔制御操作で飛行任務の実行を開始することができる。当業者は、他の方式を選択して無人機の飛行軌道を生成してもよく、本願の実施例はこれを限定しない。
【0028】
本願の実施例の飛行軌道は、予め設定されたか又は実際の需要に応じて生成された経路又は航路であってもよい。例えば、飛行軌道は直線であってもよく、2点の座標で表されてもよいし、原点及び方向で表されてもよい。
【0029】
例えば、無人機の飛行軌道は、{A=(lat1,lng1),B=(lat2,lng2),D=A->B}で表されてもよく、AとBがそれぞれ緯度経度座標で表された2つの点であり、Dが無人機の飛行方向であり、A->Bが無人機がA点からB点に飛行することを表す。或いは、無人機の飛行軌道は、さらに{A=(lat,lng),D=degree}で表されてもよく、Aが飛行の原点であり、Dが真北方向角であり、すなわち、無人機がA点からDで指示された方向に沿って飛行することができる。もちろん、当業者は、他の方式を選択して無人機の飛行軌道を表してもよく、本願の実施例はこれを限定しない。
【0030】
無人機の作業区域において、複数の飛行軌道を設定することにより、無人機の作業区域は、実際の作業対象をカバーすることができ、例えば、農地に農薬散布の作業を行うとき、該農地に複数の飛行軌道を設定することができる。
【0031】
ステップ102、遠隔制御装置によって送信された遠隔制御信号を受信する。
【0032】
本願の実施例では、無人機は、手動で遠隔制御装置を操縦して飛行制御を行う無人機であってもよい。遠隔制御装置は、操作レバーを有するリモコンであってもよく、デフォルトの場合に、操作レバーはリモコンの中間位置に位置してもよい。ユーザが操作レバーを前方に押すと、無人機が前方に飛行するように制御し、ユーザが操作レバーを後方に引き動かすと、無人機が後方に飛行するように制御することができる。同様に、ユーザが操作レバーを左方又は右方に移動させるように操作すると、無人機が左方又は右方に飛行するように制御することができる。もちろん、当業者は、実際の需要に応じて、異なる操作方式と飛行状態との間の対応関係を設定し、ユーザが特定の操作方式に応じて、無人機の飛行を制御してもよく、本願の実施例はこれを限定しない。
【0033】
該遠隔制御装置は、さらにタッチスクリーンを有するリモコンであってもよく、該タッチスクリーンに操作コントロールが表示され、該操作コントロールの操作方式が操作レバーと類似してもよい。当業者は、他のタイプの遠隔制御装置を使用してもよく、本願の実施例はこれを限定しない。
【0034】
本願の実施例では、無人機が飛行任務を実行する場合、ユーザは遠隔制御装置を操縦して無人機の飛行を制御することができる。具体的には、ユーザが操作レバーを操作する場合、リモコンが無人機に対する遠隔制御信号を送信することにより、無人機は、上記遠隔制御信号を受信した後、遠隔制御信号の指示に応じて、現在の飛行状態を調整することができる。
【0035】
ステップ103、遠隔制御信号を無人機の飛行制御量に変換する。
【0036】
本願の実施例では、該遠隔制御信号は、パルス幅信号であってもよく、例えば、1ms~2msのパルス幅信号である。無人機は、遠隔制御装置によって送信された遠隔制御信号を受信した後、さらに遠隔制御情報を無人機の飛行制御量に変換することができる。
【0037】
具体的な実現において、パルス幅と飛行速度との間の関係に基づいて、遠隔制御信号を無人機の飛行制御量に変換することができ、飛行制御量がピッチ飛行制御量と横方向飛行制御量を含んでもよい。
【0038】
本願の実施例では、{Cp,Cr}で飛行制御量を表してもよく、Cpがピッチ飛行制御量、すなわちピッチ飛行時の速度及び方向を表し、Crが横方向飛行制御量、すなわち横方向飛行時の速度及び方向を表す。
【0039】
本願の一例として、Cpが正の数であると、無人機が前方に飛行することを表し、Cpが負の数であると、無人機が後方に飛行することを表し、Crが正の数であると、無人機が左方に飛行することを表し、Crが負の数であると、無人機が右方に飛行することを表す。もちろん、当業者は、実際の需要に応じて、具体的な数値と無人機の飛行方向との間の対応関係を設定してもよく、例えば、Cpが正の数であると、無人機が後方に飛行することを表し、Cpが負の数であると、無人機が前方に飛行することを表すと設定し、本願の実施例はこれを限定しない。
【0040】
ステップ104、無人機の現在の位置、飛行軌道及び飛行制御量に基づいて、無人機の飛行調整制御量を生成する。
【0041】
本願の実施例では、無人機が常に決定された飛行軌道に沿って飛行できることを保証するために、無人機の現在の位置と飛行軌道の間のずれと、ユーザによって操縦された遠隔制御装置から送信された遠隔制御信号を変換して取得した飛行制御量とにリアルタイムに基づいて、無人機の飛行調整制御量を生成し、無人機が飛行調整制御量の指示に応じて、軌道ずれ補正を自動的に行うことにより、無人機が常に正確な飛行軌道にある。
【0042】
例えば、横方向飛行制御量がゼロであり、かつピッチ飛行制御量がゼロではなく、すなわちCr=0かつCp≠0であると、無人機が直線に沿って飛行すると見なしてもよく、Cp>0であると無人機が前方に飛行することを表し、Cp<0であると無人機が後方に飛行することを表す。この時、無人機の現在の位置と飛行軌道に基づいて、横方向調整制御量を決定し、無人機に軌道ずれ補正を行うことにより、無人機が常に正確な飛行軌道を運行することができる。
【0043】
本願の実施例では、予め設定されたコントローラ、例えばPIDコントローラを用いて、無人機の飛行調整制御量を生成して無人機の軌道ずれ補正を実現することができる。
【0044】
現在、閉ループ自動制御技術は、いずれもフィードバックに基づいて不確定性を減少させるためのものであり、フィードバック理論の要素は、測定、比較及び実行の3つの部分を含む。測定に重要なのは、制御変数の実際値であり、期待値と比較して、このずれによりシステムの応答を補正し、調整制御を実行する。工学の実際において、最も広く適用された調整器の制御規則は、比例、積分、微分制御であり、PIDコントローラと略称する。PIDコントローラ(比例-積分-微分コントローラ)は、工業制御アプリケーションにおいて一般的なフィードバック回路部品であり、比例ユニット、積分ユニットI及び微分ユニットDで構成される。PID制御は、比例制御を基礎とし、積分制御により定常偏差を解消し、微分制御により大きな慣性システムの応答速度を加速し、かつオーバーシュート傾向を弱めることができる。
【0045】
本願の実施例では、無人機の飛行過程において、PIDコントローラは、横方向調整制御量をリアルタイムに出力することにより、飛行過程における無人機の飛行軌道とのずれを補正することができる。
【0046】
本願の実施例では、Cr'で横方向調整制御量を表し、横方向飛行制御量のCrと類似し、Cr'>0であると、横方向調整制御量は、無人機が左方に飛行するように指示することを表し、Cr'<0であると、横方向調整制御量は、無人機が右方に飛行するように指示することを表す。
【0047】
横方向調整制御量を生成した後、さらにピッチ飛行制御量と横方向調整制御量に基づいて、飛行速度及び方向を含む飛行調整制御量を生成する。
【0048】
図2に示すように、本願の飛行調整制御量を生成する概略図である。図2では、Cp>0であると、無人機が前方に飛行することを表し、Cr'>0であると、無人機が左方に飛行することを表し、CpとCr'に基づいて生成された飛行調整制御量V1の飛行方向は、北北西方向であり、飛行調整制御量V1の飛行速度は、公式sqrt(Cp2及びCr'2)に基づいて取得することができ、sqrtがCp2とCr'2の平方和に対して平方根を求めることを表す。
【0049】
なお、ピッチ飛行制御量と横方向飛行制御量がいずれもゼロではなく、すなわちCp≠0かつCr≠0であると、この時、ピッチ飛行制御量と横方向飛行制御量が共同で指示した飛行速度及び方向に応じて飛行し、無人機の飛行軌道にずれ補正を行わない。
【0050】
例えば、Cr>0かつCp>0であると、無人機が前後方に飛行すると共に左方に調整すると見なしてもよく、この時、無人機が飛行軌道から逸脱するか否かを判断せず、すなわち無人機に軌道ずれ補正を行わなくてもよく、CpとCrに基づいて飛行速度を生成し、その後に、無人機が飛行速度に応じて飛行することができる。
【0051】
ステップ105、飛行調整制御量が指示する動作に応じて、飛行任務を実行することにより、無人機が飛行軌道を運行する。
【0052】
本願の実施例では、飛行調整制御量を決定した後、飛行調整制御量が指示する動作に応じて、無人機が飛行任務を実行することにより、無人機が飛行軌道に沿って飛行することができる。
【0053】
具体的な実現において、無人機は、飛行調整制御量に含まれた飛行速度及び方向に応じて、飛行軌道に飛行することができ、無人機が飛行軌道に位置した後、ピッチ飛行制御量が指示する動作に応じて、飛行軌道に沿って飛行任務を実行すればよい。
【0054】
なお、無人機が飛行過程において、飛行軌道を再設定するという指令を受信したか否かをリアルタイムに判断することができる。新しい飛行軌道が決定された後、無人機は、上記ステップに基づいて、再設定された飛行軌道に沿って飛行することができる。
【0055】
本願の実施例では、無人機の飛行軌道を決定した後、遠隔制御装置によって送信された遠隔制御信号を受信すると共に、遠隔制御信号を無人機の飛行制御量に変換し、その後に無人機の現在の位置、飛行軌道及び飛行制御量に基づいて、無人機の飛行調整制御量を生成し、さらに飛行調整制御量が指示する動作に応じて、飛行任務を実行することにより、無人機が飛行軌道を運行することができる。本願の実施例では、遠隔制御装置を用いて無人機の飛行を手動で制御する場合、無人機が長時間に飛行する場合にコースを外れず、常に正確な軌道を飛行するようにすることにより、飛行の正確性を向上させる。植物保護無人機に対して、植物保護作業の精度と作業効率を向上させる。
【0056】
図3を参照すると、本願の無人機の飛行制御方法の別の実施例のステップフローチャートを示し、具体的には、以下のステップを含む。
【0057】
ステップ301、無人機の飛行軌道を決定する。
【0058】
本願の実施例では、無人機は、手動で遠隔制御装置を操縦して飛行制御を行う、農地又は山林に農薬散布又は肥料散布などの植物保護作業を行うための植物保護無人機であってもよい。もちろん、撮影用無人機又は測量用無人機などの他の任務を実行するための無人機であってもよく、本願の実施例は、無人機の具体的なタイプを限定しない。
【0059】
本願の実施例では、無人機が飛行任務を実行する前に、まず今回の飛行任務を実行する飛行軌道を決定することができ、飛行軌道が予め設定されたか又は実際の需要に応じて生成された経路又は航路であってもよい。例えば、飛行軌道は直線であってもよい。
【0060】
ステップ202、遠隔制御装置によって送信された遠隔制御信号を受信する。
【0061】
ステップ303、遠隔制御信号をピッチ飛行制御量と横方向飛行制御量を含む無人機の飛行制御量に変換する。
【0062】
本願の実施例では、無人機は、ユーザの手動操作で一定の軌道に沿って飛行することができ、例えば、ユーザがリモコンの操作レバーを操作することにより、無人機に対する遠隔制御信号を送信することができる。
【0063】
一般的に、遠隔制御信号はパルス幅信号であってもよい。したがって、無人機は、上記遠隔制御信号を受信した後、パルス幅と飛行速度との間の正比例の関係に基づいて、遠隔制御信号を無人機の飛行制御量に変換することができ、飛行制御量がピッチ飛行制御量と横方向飛行制御量を含んでもよい。
【0064】
本願の実施例では、{Cp,Cr}で飛行制御量を表してもよく、Cpがピッチ飛行制御量を表し、Crが横方向飛行制御量を表す。
【0065】
ステップ304、ピッチ飛行制御量と横方向飛行制御量がいずれもゼロであると、無人機が飛行軌道に位置するか否かを判断する。
【0066】
本願の実施例では、ピッチ飛行制御量Cp=0かつ横方向飛行制御量Cr=0であると、無人機が現在ホバリング状態にあると見なしてもよく、この時、さらに無人機の現在のホバリング位置が飛行軌道にあるか否かを判断することができる。そうであれば、ステップ305を実行し、そうでなければ、ステップ306を実行する。
【0067】
ステップ305、飛行軌道でホバリングする。
【0068】
ステップ306、飛行軌道に飛行し、かつ飛行軌道でホバリングする。
【0069】
本願の実施例では、無人機の現在のホバリング位置が飛行軌道にあれば、無人機が現在の位置でホバリングし続けて命令を待つように制御し、無人機の現在のホバリング位置が飛行軌道になければ、無人機が飛行軌道に戻るように制御することができる。
【0070】
具体的な実現において、PIDコントローラを用いて、無人機の現在の位置と飛行軌道の間の距離を決定し、その後に距離が指示する経路に応じて、無人機が飛行軌道に飛行するように制御することができる。
【0071】
本願の実施例では、距離を、無人機の現在の位置と飛行軌道の間の垂直距離、すなわち点から直線までの距離とすることにより、無人機が最短経路の飛行により飛行軌道に戻ることができる。もちろん、当業者は、実際の需要に応じて、他の経路を無人機の現在の位置と飛行軌道の間の距離として選択してもよく、本願の実施例はこれを限定しない。
【0072】
本願の実施例は、遠隔制御装置を用いて無人機の飛行を手動で制御する場合、遠隔制御信号に基づいて変換して取得したピッチ飛行制御量と横方向飛行制御量がいずれもゼロであると、無人機が現在飛行軌道に位置しなければ、飛行軌道に自動的に戻り、無人機が長時間に飛行する場合にコースを外れず、常に正確な軌道を飛行することを保証することにより、飛行の正確性を向上させる。
【0073】
理解を容易にするために、以下、具体的な例により、本願の無人機の飛行制御方法を紹介する。
【0074】
図4に示すように、本願の飛行区域の概略図である。図4に示す飛行区域は9本の軌道を含み、飛行区域は、植物保護作業を行う必要のある農地区域であってもよく、植物保護無人機が、上記9本の軌道に沿って該農地区域の農薬散布などの植物保護作業を完了することができ、Eが方向指示情報であり、東方を示す。
【0075】
なお、軌道における番号の順序が一例に過ぎず、実際の飛行過程において、無人機は、任意の軌道間で切り替えることができ、同時に、軌道に標識された方向が可逆的であり、すなわち無人機が南方から第1の軌道に沿って飛行を開始してもよいし、北方から飛行を開始してもよい。
【0076】
まず、無人機操縦装置により無人機が作業区域内に飛行するように指示し、その後に上述した方法で無人機が作業を行うように遠隔制御する。
【0077】
1、無人機が軌道1{S1,N1,S1->N1}の南部端点S1に飛行するように操縦し、かつ飛行軌道を軌道1{S1,N1,S1->N1}と設定する。
2、前進操作レバーを押すと共に、散布システムを起動し、この時、飛行制御量{Cp>0,Cr=0}であると、無人機は速度CpでN1に飛行することができ、S1->N1の飛行期間に、PIDコントローラを用いて飛行調整制御量{Cp,Cr’}を得て、軌道ずれに前方飛行とずれ補正を行う。
3、無人機がN1に飛行した後、実際の状況に応じて、無人機を操縦して次の軌道2{S2,N2,N2->S2}の北部端点N2にあり、飛行軌道を軌道2{S2,N2,N2->S2}と再設定する(すなわち軌道1から軌道に切り替える)。
4、後退操作レバーを押すと共に、散布システムを起動し、この時、飛行制御量{Cp<0,Cr=0}であると、無人機は速度CpでS2に飛行し、N2-<S2の飛行期間に、PIDコントローラを用いて飛行調整制御量{Cp,Cr’}を得て、軌道ずれに前方飛行とずれ補正を行う。
5、図4の9本の飛行軌道によってカバーされた作業区域を飛行することを完了するまで、上述した操作ステップを繰り返す。
【0078】
なお、方法の実施例について、説明の便宜上、いずれも一連の動作の組み合せとして説明したが、当業者が理解できるように、本願の実施例は、説明した動作順に限定されず、これは、本願の実施例によれば、一部のステップを他の順で実行したり同時に実行したりしてもよいからである。次に、当業者が理解できるように、明細書で説明した実施例は、いずれも好ましい実施例であり、その動作が必ずしも本願の実施例に不可欠なものではない。
【0079】
図5を参照すると、本願の無人機の飛行制御装置の実施例の構成ブロック図を示し、具体的には、
無人機の飛行軌道を決定するように設定された決定モジュール501と、
遠隔制御装置によって送信された遠隔制御信号を受信するように設定された受信モジュール502と、
遠隔制御信号を無人機の飛行制御量に変換するように設定された変換モジュール503と、
無人機の現在の位置、飛行軌道及び飛行制御量に基づいて、無人機の飛行調整制御量を生成するように設定された生成モジュール504と、
飛行調整制御量が指示する動作に応じて、飛行任務を実行することにより、無人機が飛行軌道を運行するように設定された実行モジュール505とを含む。
【0080】
本願の実施例では、飛行制御量がピッチ飛行制御量と横方向飛行制御量を含み、生成モジュール504は、具体的には、
横方向飛行制御量がゼロであると、無人機の現在の位置と飛行軌道に基づいて、横方向調整制御量を決定するように設定された決定サブモジュールと、
ピッチ飛行制御量と横方向調整制御量に基づいて、飛行速度及び方向を含む飛行調整制御量を生成するように設定された生成サブモジュールとを含む。
【0081】
本願の一実施例では、実行モジュール505は、具体的には、
飛行速度及び方向に応じて、飛行軌道に飛行するように設定された第1の実行サブモジュールと、
ピッチ飛行制御量が指示する動作に応じて、飛行軌道に沿って飛行任務を実行するように設定された第2の実行サブモジュールとを含む。
【0082】
本願の別の実施例では、飛行制御量がピッチ飛行制御量と横方向飛行制御量を含み、実行モジュール505は、具体的には、
ピッチ飛行制御量と横方向飛行制御量がいずれもゼロであると、無人機が飛行軌道に位置するか否かを判断するように設定された判断サブモジュールと、
無人機が飛行軌道を運行する場合、飛行軌道でホバリングするように設定されたホバリングサブモジュールと、
無人機が飛行軌道を運行しない場合、飛行軌道に飛行し、かつ飛行軌道でホバリングするように設定された実行サブモジュールとを含む。
【0083】
本願の実施例では、実行サブモジュールは、具体的には、
無人機の現在の位置と飛行軌道の間の距離を決定するように設定された決定ユニットと、
距離が指示する経路に応じて、飛行軌道に飛行するように設定された飛行ユニットとを含む。
【0084】
装置の実施例について、それが方法の実施例と実質的に類似するため、簡単に説明し、関連する部分は、方法の実施例の一部の説明を参照すればよい。
【0085】
本願の実施例は、無人機の飛行制御装置の別の実施例をさらに提供し、本実施例では、無人機の飛行制御装置は、無人機の飛行軌道を決定するように設定された決定モジュールと、遠隔制御装置によって送信された遠隔制御信号を受信するように設定された受信モジュールと、遠隔制御信号を無人機の飛行制御量に変換するように設定された変換モジュールと、無人機の現在の位置、飛行軌道及び飛行制御量に基づいて、無人機の飛行調整制御量を生成するように設定された生成モジュールと、飛行調整制御量が指示する動作に応じて、飛行任務を実行することにより、無人機が飛行軌道を運行するように設定された実行モジュールという、メモリに記憶されたプログラムモジュールを実行するように設定されたプロセッサを含む。
【0086】
一実施例では、飛行制御量がピッチ飛行制御量と横方向飛行制御量を含み、生成モジュールは、具体的には、横方向飛行制御量がゼロであると、無人機の現在の位置と飛行軌道に基づいて、横方向調整制御量を決定するように設定された決定サブモジュールと、ピッチ飛行制御量と横方向調整制御量に基づいて、飛行速度及び方向を含む飛行調整制御量を生成するように設定された生成サブモジュールとを含む。
【0087】
本願の一実施例では、飛行調整制御量が飛行速度及び方向を含み、飛行制御量がピッチ飛行制御量を含み、実行モジュールは、具体的には、飛行速度及び方向に応じて、飛行軌道に飛行するように設定された第1の実行サブモジュールと、ピッチ飛行制御量が指示する動作に応じて、飛行軌道に沿って飛行任務を実行するように設定された第2の実行サブモジュールとを含む。
【0088】
本願の更なる実施例では、飛行制御量がピッチ飛行制御量と横方向飛行制御量を含み、実行モジュールは、具体的には、ピッチ飛行制御量と横方向飛行制御量がいずれもゼロであると、無人機が飛行軌道に位置するか否かを判断するように設定された判断サブモジュールと、無人機が飛行軌道を運行する場合、飛行軌道でホバリングするように設定されたホバリングサブモジュールと、無人機が飛行軌道を運行しない場合、飛行軌道に飛行し、かつ飛行軌道でホバリングするように設定された実行サブモジュールとを含む。
【0089】
本願の実施例では、実行サブモジュールは、具体的には、無人機の現在の位置と飛行軌道の間の距離を決定するように設定された決定ユニットと、距離が指示する経路に応じて、飛行軌道に飛行するように設定された飛行ユニットとを含む。
【0090】
図6を参照すると、本願の無人機の構成ブロック図を示し、無人機は、フライトコントローラ601、測位モジュール602及び通信モジュール603を含む飛行制御システム600を含む。
通信モジュール603は、遠隔制御装置によって送信された遠隔制御信号を受信し、かつ遠隔制御信号をフライトコントローラ601に伝送するように設定され、
測位モジュール602は、無人機の現在の位置を取得し、無人機の現在の位置をフライトコントローラ601に伝送するように設定され、
フライトコントローラ601は、無人機の飛行軌道を決定し、遠隔制御信号を無人機の飛行制御量に変換し、無人機の現在の位置、飛行軌道及び飛行制御量に基づいて、無人機の飛行調整制御量を生成し、飛行調整制御量が指示する動作に応じて、無人機が飛行任務を実行するように制御することにより、無人機が飛行軌道を運行するように設定される。
【0091】
具体的に実施する時、フライトコントローラ601は、記憶プログラムと設定された記憶媒体を含み、プログラムが実行するときに、無人機の飛行軌道を決定し、遠隔制御信号を無人機の飛行制御量に変換し、無人機の現在の位置、飛行軌道及び飛行制御量に基づいて、無人機の飛行調整制御量を生成し、飛行調整制御量が指示する動作に応じて、無人機が飛行任務を実行するように制御することにより、無人機が飛行軌道を運行するように設定される。
【0092】
本願の実施例では、飛行制御量がピッチ飛行制御量と横方向飛行制御量を含み、フライトコントローラ601は、無人機の飛行調整制御量を生成する場合、横方向飛行制御量がゼロであれば、無人機の現在の位置と飛行軌道に基づいて、横方向調整制御量を決定し、ピッチ飛行制御量と横方向調整制御量に基づいて、飛行速度及び方向を含む飛行調整制御量を生成するように設定される。
【0093】
本願の実施例では、フライトコントローラ601は、無人機が飛行調整制御量が指示する動作に応じて飛行任務を実行するように制御する場合、無人機が飛行速度及び方向に応じて飛行軌道に飛行するように制御し、ピッチ飛行制御量が指示する動作に応じて、無人機が飛行軌道に沿って飛行任務を実行するように制御するように設定される。
【0094】
本願の実施例では、飛行制御量がピッチ飛行制御量と横方向飛行制御量を含み、フライトコントローラ601は、飛行調整制御量が指示する動作に応じて、無人機が飛行任務を実行するように制御する場合、ピッチ飛行制御量と横方向飛行制御量がいずれもゼロであれば、無人機が飛行軌道に位置するか否かを判断し、無人機が飛行軌道を運行すれば、無人機が飛行軌道でホバリングするように制御し、無人機が飛行軌道を運行しなければ、無人機が飛行軌道に飛行し、かつ飛行軌道でホバリングするように制御するように設定される。
【0095】
本願の実施例では、フライトコントローラ601は、無人機が飛行軌道に飛行するように制御する場合、無人機の現在の位置と飛行軌道の間の距離を決定し、距離が指示する経路に応じて飛行軌道に飛行するように設定される。
【0096】
本明細書における各実施例をいずれも漸進的な方式で説明し、各実施例において重点的に説明したのは、いずれも他の実施例との相違点であり、各実施例との間の同じであるか又は類似した部分は、互いに参照すればよい。
【0097】
当業者であれば、本願の実施例は、方法、装置、又はコンピュータプログラム製品として提供することができることを理解すべきである。したがって、本願の実施例は、完全なハードウェア実施例、完全なソフトウェア実施例、又はソフトウェアとハードウェアを組み合わせる実施例の形式を用いることができる。また、本願の実施例は、コンピュータ利用可能なプログラムコードを含む1つ又は複数のコンピュータ利用可能な記憶媒体(磁気ディスクメモリ、CD-ROM、光学メモリなどを含むが、これらに限定されない)で実施されたコンピュータプログラム製品の形式を用いることができる。
【0098】
本願の実施例は、本願の実施例に係る方法、端末装置(システム)、及びコンピュータプログラム製品のフローチャート及び/又はブロック図を参照して説明される。フローチャート及び/又はブロック図の各フロー及び/又はブロック、及び、フローチャート及び/又はブロック図におけるフロー及び/又はブロックの組み合わせは、コンピュータプログラム命令によって実現できることが理解されるべきである。これらのコンピュータプログラム命令を汎用コンピュータ、専用コンピュータ、埋込みプロセッサ又は他のプログラマブルデータ処理端末装置のプロセッサに提供してマシンを生成することにより、コンピュータ又は他のプログラマブルデータ処理端末装置のプロセッサによって実行される命令が、フローチャートの1つのフロー又は複数のフロー、及び/又はブロック図の1つのブロック又は複数のブロック内で指定された機能を実現するための装置を生成するようにしてもよい。
【0099】
また、これらのコンピュータプログラム命令を、コンピュータ又は他のプログラマブルデータ処理端末装置を特定の方式で機能するように指令することができるコンピュータ可読記憶装置に記憶することにより、該コンピュータ可読記憶装置に記憶された命令が、フローチャートの1つのフロー又は複数のフロー、及び/又はブロック図の1つのブロック又は複数のブロックで指定された機能を実現する命令装置を含む製造品を生成するようにしてもよい。
【0100】
また、これらのコンピュータプログラム命令を、コンピュータ又は他のプログラマブルデータ処理端末装置にロードして、コンピュータ又は他のプログラマブルデータ処理端末装置で一連の動作ステップを実行させて、コンピュータ実現プロセスを生成することにより、コンピュータ又は他のプログラマブル端末装置で実行された命令が、フローチャートの1つのフロー又は複数のフロー、及び/又はブロック図の1つのブロック又は複数のブロック内で指定された機能を実現するためのステップを提供するようにしてもよい。
【0101】
本願の実施例における好ましい実施例を説明したが、当業者が基本的な創造概念を知ると、これらの実施例に対して追加の変更及び修正を行うことができる。したがって、添付の特許請求の範囲は、好ましい実施例及び本願の実施例の範囲内にある全ての変更及び修正を含むと解釈しようとする。
【0102】
最後に、本明細書において、第1及び第2のような関係用語が単に1つのエンティティ又は操作と別のエンティティ又は操作を区別するために用いられるが、必ずしもこれらのエンティティ又は操作の間にいかなるこのような実際の関係又は順序が存在することを要求するか又は示唆することがないと説明すべきである。かつ、用語「含む」、「備える」又はそれらの任意の他の変形は、非排他的な備えを含むことを意図することにより、一連の要素を含む過程、方法、物品又は端末装置は、それらの要素を含むだけでなく、明確に列挙されないその他の要素を含むか、或いはこのような過程、方法、物品又は端末装置の固有の要素を含む。更なる限定がない場合、語句「1つの……を含む」で限定された要素は、前記要素を含む過程、方法、物品又は端末装置に別の同じ要素がさらに存在することを排除するものではない。
【0103】
以上は本願の提供する無人機の飛行制御方法、無人機の飛行制御装置及び無人機を詳細に説明し、本明細書で具体的な個別例を用いて本願の原理及び実施形態を説明し、以上の実施例の説明は本願の方法及びそのコア理論の理解に役立つだけであり、同時に、当業者にとって、本願の理論に従って、具体的な実施形態及び応用範囲でいずれにも変化があるが、上述したように、本明細書の内容は本願を限定するものであると理解すべきではない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6