(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-14
(45)【発行日】2022-01-14
(54)【発明の名称】電気光学ディスプレイのための多孔質バックプレーン
(51)【国際特許分類】
G02F 1/167 20190101AFI20220106BHJP
G02F 1/16755 20190101ALI20220106BHJP
G02F 1/16757 20190101ALI20220106BHJP
G02F 1/1676 20190101ALI20220106BHJP
G09F 9/30 20060101ALI20220106BHJP
G09F 9/37 20060101ALI20220106BHJP
G09F 9/00 20060101ALI20220106BHJP
【FI】
G02F1/167
G02F1/16755
G02F1/16757
G02F1/1676
G09F9/30 310
G09F9/37
G09F9/00 338
(21)【出願番号】P 2019553108
(86)(22)【出願日】2018-03-27
(86)【国際出願番号】 US2018024438
(87)【国際公開番号】W WO2018183240
(87)【国際公開日】2018-10-04
【審査請求日】2019-09-26
(32)【優先日】2017-03-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500080214
【氏名又は名称】イー インク コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(72)【発明者】
【氏名】アンセス, ジェイ ウィリアム
(72)【発明者】
【氏名】パオリニ, リチャード ジェイ. ジュニア
【審査官】近藤 幸浩
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第00/054101(WO,A1)
【文献】特表2007-509379(JP,A)
【文献】特開2014-071247(JP,A)
【文献】特開昭56-001920(JP,A)
【文献】特開2010-145711(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02F 1/167
G02F 1/16755
G02F 1/16757
G02F 1/1676
G09F 9/30
G09F 9/37
G09F 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気光学ディスプレイであって、
光透過性フロント電極と、
自身の中に複数の空洞を有するマイクロセル基板であって、各空洞は、開放口を有し、各空洞は、電気光学材料で充填されており、前記マイクロセル基板は、前記光透過性フロント電極に隣接して配置されている、マイクロセル基板と、
密閉材料を使用して前記空洞の前記開放口にわたって形成された密閉材料の層であって、前記密閉材料は、液体を含
み、前記密閉材料は、前記電気光学材料とは異なる、密閉材料の層と、
前記密閉材料の層に隣接し、前記マイクロセル基板の反対側に配置されるバックプレーンであって、前記バックプレーンは、バックプレーン電極と、バックプレーン基板とを備え、前記バックプレーン電極は、前記密閉材料の層と接触し、前記バックプレーン基板は、前記液体が浸透可能である、バックプレーンと
を備える、電気光学ディスプレイ。
【請求項2】
前記電気光学材料は、荷電粒子を備え、前記荷電粒子は、流体中に配置され、電場の影響下で前記流体を通して移動することが可能であり、前記流体は前記液体とは異なる、請求項1に記載の電気光学ディスプレイ。
【請求項3】
前記荷電粒子および前記流体は、前記複数の空洞内に閉じ込められる、請求項2に記載の電気光学ディスプレイ。
【請求項4】
前記バックプレーン基板は、多孔質親水性ポリマーを含む、請求項1に記載の電気光学ディスプレイ。
【請求項5】
前記バックプレーン電極は、カーボンブラックを含む、請求項1に記載の電気光学ディスプレイ。
【請求項6】
前記バックプレーン電極は、前記バックプレーン基板上にコーティングされるかまたはスクリーン印刷される、請求項5に記載の電気光学ディスプレイ。
【請求項7】
電気光学ディスプレイを形成するためのプロセスであって、前記プロセスは、
マイクロセル基板を提供することであって、前記マイクロセル基板は、自身の中に複数の空洞を有する、ことと、
前記空洞内に電気光学材料を配置することと、
密閉材料を使用して前記空洞内の前記電気光学材料にわたって密閉材料の層を形成することであって、前記密閉材料は、液体を含
み、前記密閉材料は、前記電気光学材料とは異なる、ことと、
前記密閉材料の露出表面と、前記液体が浸透可能であるバックプレーン基板上に配置される少なくとも1つのバックプレーン電極を備えるバックプレーンとを接触させることと、
その後、前記マイクロセル基板と、電気光学材料と、密閉材料と、バックプレーンとを備える複合アセンブリに、前記液体が、前記バックプレーン基板を通して拡散し、前記複合アセンブリから除去されるようにするために効果的な乾燥時間および乾燥温度を受けさせ、それによって、前記密閉材料の層に、前記マイクロセル基板および前記バックプレーンを相互に固着するコヒーレントな層を形成させることと
を含む、プロセス。
【請求項8】
前記液体の一部を除去し、前記バックプレーン基板および前記バックプレーン電極をダイスカットして複数の離散電極を形成することをさらに含む、請求項7に記載のプロセス。
【請求項9】
前記バックプレーン基板および前記バックプレーン電極は、レーザを用いてダイスカットされる、請求項7に記載のプロセス。
【請求項10】
前記バックプレーン基板は、多孔質親水性ポリマーを含む、請求項7に記載のプロセス。
【請求項11】
前記バックプレーン電極は、カーボンブラックを含む、請求項7に記載のプロセス。
【請求項12】
前記バックプレーン電極は、前記バックプレーン基板上にコーティングされるかまたはスクリーン印刷される、請求項11に記載のプロセス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
本願は、2017年3月28日に出願された米国仮出願第62/477,505号に対する優先権を主張するものであり、該米国仮出願は、その全体が参照により本明細書中に援用される。
【背景技術】
【0002】
本発明は、電気光学ディスプレイ、特に、電気泳動ディスプレイ用のバックプレーンに関する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明は、電気光学ディスプレイ用のバックプレーンを提供し、バックプレーンは、基板上に配置される少なくとも1つの電極を備え、基板、または電極、または両方は、液体が浸透可能である。バックプレーンは、例えば、水が浸透可能であり得、基板は、例えば、セルロースまたは類似親水性ポリマーから形成され得る。
【0004】
本発明のバックプレーンでは、電極は、望ましくは、電極が基板上に液体不浸透性面積を形成しないように、基板と同一の液体が同様に浸透可能である、タイプである。例えば、液体が水(または水溶液)であるとき、電極は、基板上にコーティングされるかまたはスクリーン印刷され得る、親水性カーボンブラックから形成され得る。
【0005】
本発明はまた、液体を含む連続相を備える、電気光学材料の層と、電気光学材料の層と接触する少なくとも1つの(バックプレーン)電極と、該液体が浸透可能である基板とを備える、バックプレーンとを備える、電気光学ディスプレイも提供する。電気光学材料は、流体中に配置され、電場の影響下で流体を通して移動することが可能な複数の荷電粒子を備える、電気泳動材料であってもよい。荷電粒子および流体は、複数のカプセルまたはマイクロセル内に閉じ込められてもよい。代替として、荷電粒子および流体は、ポリマー材料を含む連続相によって囲繞される複数の離散液滴として存在し得る。
【0006】
本発明の電気光学ディスプレイはさらに、バックプレーン電極から電気光学材料の層の反対側に接触する少なくとも1つの(フロント)電極を備えてもよく、また、フロント電極を支持するように配列されるフロント基板を備えてもよい。代替として、ディスプレイは、フロント電極を伴わないフロント基板を備えてもよい。バックプレーン電極およびフロント電極のうちの少なくとも1つ(典型的には後者)は、光透過性(層が、その層を通して見る観察者が電気光学媒体のディスプレイ状態の変化を観察することを可能にするために十分な光を透過させることを意味するために、本明細書で使用される用語)であり得、フロント電極が光透過性である場合、存在する任意のフロント基板もまた、光透過性であり得る。
【0007】
本発明はまた、電気光学ディスプレイを形成するための第1のプロセスを提供し、該プロセスは、
フロント基板を提供することと、
フロント基板上に、液体を含む電気光学材料の層を形成することと、
層の露出表面と、液体が浸透可能である基板上に配置される少なくとも1つの電極を備えるバックプレーンとを接触させることと、
その後、フロント基板と、電気光学材料の層と、バックプレーンとを備える、複合アセンブリに、液体が、多孔質基板を通して拡散し、複合アセンブリから除去されるようにするために効果的な条件を受けさせ、それによって、電気光学材料の層に、フロント基板およびバックプレーンを相互に固着するコヒーレントな層を形成させることと、
を含む。
【0008】
本発明はまた、電気光学ディスプレイを形成するための第2のプロセスを提供し、該プロセスは、
フロント基板を提供することであって、該フロント基板は、その中に複数の空洞を有する、ことと、
空洞内に電気光学材料を配置することと、
空洞内の電気光学材料にわたって密閉材料の層を形成することであって、密閉材料は、液体を含む、ことと、
密閉材料の露出表面と、液体が浸透可能である基板上に配置される少なくとも1つの電極を備えるバックプレーンとを接触させることと、
その後、フロント基板と、電気光学材料と、密閉材料と、バックプレーンとを備える、複合アセンブリに、液体が、多孔質基板を通して拡散し、複合アセンブリから除去されるようにするために効果的な条件を受けさせ、それによって、密閉材料の層に、フロント基板およびバックプレーンを相互に固着するコヒーレントな層を形成させることと、
を含む。
【0009】
本発明の第1および第2のプロセスは、液体の除去後に、バックプレーン基板および電極をダイスカットして複数の離散電極を形成する追加ステップを含んでもよい。
本明細書は、例えば、以下の項目も提供する。
(項目1)
電気光学ディスプレイであって、
光透過性フロント電極と、
前記光透過性フロント電極に隣接して配置される電気光学材料の層であって、前記電気光学材料は、ポリマー材料と、液体とを含む連続相を含む、電気光学材料の層と、
前記電気光学材料の層に隣接し、前記光透過性フロント電極の反対側に配置されるバックプレーンであって、前記バックプレーンは、電極と、基板とを備え、前記電極は、前記電気光学材料の層と接触し、前記基板は、前記液体が浸透可能である、バックプレーンと
を備える、電気光学ディスプレイ。
(項目2)
前記電気光学材料は、荷電粒子を備え、前記荷電粒子は、流体中に配置され、電場の影響下で前記流体を通して移動することが可能である、項目1に記載の電気光学ディスプレイ。
(項目3)
前記荷電粒子および前記流体は、前記連続相中に分散される複数のカプセル内に閉じ込められる、項目2に記載の電気光学ディスプレイ。
(項目4)
前記荷電粒子および前記流体は、カプセル壁に介入することなく、前記連続相によって囲繞される複数の離散液滴として存在し得る、項目2に記載の電気光学ディスプレイ。
(項目5)
前記光透過性フロント電極を支持するように配列されるフロント基板をさらに備える、項目1に記載の電気光学ディスプレイ。
(項目6)
前記基板は、多孔質親水性ポリマーを含む、項目1に記載の電気光学ディスプレイ。
(項目7)
前記バックプレーン電極は、カーボンブラックを含む、項目1に記載の電気光学ディスプレイ。
(項目8)
前記バックプレーン電極は、前記基板上にコーティングされるかまたはスクリーン印刷される、項目7に記載の電気光学ディスプレイ。
(項目9)
電気光学ディスプレイを形成するためのプロセスであって、前記プロセスは、
フロント基板を提供することと、
前記フロント基板上に、液体を含む電気光学材料の層を形成することと、
前記層の露出表面と、前記液体が浸透可能である基板上に配置される少なくとも1つの電極を備えるバックプレーンとを接触させることと、
その後、前記フロント基板と、電気光学材料の層と、バックプレーンとを備える複合アセンブリに、前記液体が、多孔質基板を通して拡散し、前記複合アセンブリから除去されるようにするために効果的な条件を受けさせ、それによって、前記電気光学材料の層に、前記フロント基板およびバックプレーンを相互に固着するコヒーレントな層を形成させることと
を含む、プロセス。
(項目10)
前記液体の一部を除去し、前記バックプレーン基板および電極をダイスカットして複数の離散電極を形成することをさらに含む、項目9に記載のプロセス。
(項目11)
前記バックプレーン基板および電極は、レーザを用いてダイスカットされる、項目10に記載のプロセス。
(項目12)
前記基板は、多孔質親水性ポリマーを含む、項目9に記載のプロセス。
(項目13)
前記バックプレーン電極は、カーボンブラックを含む、項目9に記載のプロセス。
(項目14)
前記バックプレーン電極は、前記基板上にコーティングされるかまたはスクリーン印刷される、項目13に記載のプロセス。
(項目15)
電気光学ディスプレイを形成するためのプロセスであって、前記プロセスは、
フロント基板を提供することであって、前記フロント基板は、その中に複数の空洞を有する、ことと、
前記空洞内に電気光学材料を配置することと、
前記空洞内の前記電気光学材料にわたって密閉材料の層を形成することであって、前記密閉材料は、液体を含む、ことと、
前記密閉材料の露出表面と、前記液体が浸透可能である基板上に配置される少なくとも1つの電極を備えるバックプレーンとを接触させることと、
その後、前記フロント基板と、電気光学材料と、密閉材料と、バックプレーンとを備える複合アセンブリに、前記液体が、多孔質基板を通して拡散し、前記複合アセンブリから除去されるようにするために効果的な条件を受けさせ、それによって、前記密閉材料の層に、前記フロント基板およびバックプレーンを相互に固着するコヒーレントな層を形成させることと
を含む、プロセス。
(項目16)
前記液体の一部を除去し、前記バックプレーン基板および電極をダイスカットして複数の離散電極を形成することをさらに含む、項目15に記載のプロセス。
(項目17)
前記基板は、多孔質親水性ポリマーを含む、項目15に記載のプロセス。
(項目18)
前記バックプレーン電極は、カーボンブラックを含む、項目15に記載のプロセス。
(項目19)
前記バックプレーン電極は、前記基板上にコーティングされるかまたはスクリーン印刷される、項目18に記載のプロセス。
(項目20)
アセンブリであって、
フロント電極と、
前記フロント電極に隣接して配置されるマイクロセルの層であって、前記マイクロセルの層は、液体および荷電粒子を含む、マイクロセルの層と、
前記マイクロセルの層に隣接し、前記フロント電極の反対側に配置されるバックプレーンであって、前記バックプレーンは、電極と、基板とを備え、前記電極は、前記液体と接触し、前記基板は、前記液体が浸透可能である、バックプレーンと
を備える、アセンブリ。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】付随する図面のうちの
図1は、本発明の第1のプロセスにおける第1のステップを通した概略断面図であり、フロント基板上に形成されている電気光学材料の層を示す。
【0011】
【
図2】
図2は、
図1のものに類似するが、バックプレーンが電気光学層の露出表面と接触される、第1のプロセスの第2のステップを示す、概略断面図である。
【0012】
【
図3】
図3は、
図1および2のプロセスがロールツーロールベースで実施され得る方法を示す、概略断面図である。
【0013】
【
図4】
図4は、
図1および2のものに類似するが、電気光学材料が基板内の空洞の中へ充填され、密閉材料が適用される、本発明の第2のプロセスの第1のステップを示す、概略断面図である。
【0014】
【
図5】
図5は、
図3のものに類似するが、バックプレーンが密閉材料の露出表面と接触される、本発明の第2のプロセスの第2のステップを示す、概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
上記に示されるように、本発明は、電気光学ディスプレイ用のバックプレーンであって、液体が浸透可能である基板上に配置される少なくとも1つの電極を備える、バックプレーン、そのようなバックプレーンを備える、電気光学ディスプレイ、およびそのようなディスプレイの生産のためのプロセスを提供する。
【0016】
本発明は、固体電気光学ディスプレイ(電気光学材料が、固体外面を有するという意味で固体であるが、該材料が、内部液体またはガス充填空間を有し得、多くの場合、実際に有する、ディスプレイを意味するために本明細書で使用される用語である)の生産で長く遭遇されている、特定の問題を解決または軽減するように設計される。したがって、用語「固体電気光学ディスプレイ」は、回転二色部材ディスプレイ、カプセル化電気泳動ディスプレイ、マイクロセル電気泳動ディスプレイ、およびカプセル化液晶ディスプレイを含む。
【0017】
そのような固体電気光学ディスプレイおよびそれらの生産のためのプロセスについての広範な文献が存在する。例えば、回転二色部材型ディスプレイは、米国特許第5,808,783号、第5,777,782号、第5,760,761号、第6,054,071号、6,055,091号、第6,097,531号、第6,128,124号、第6,137,467号、および第6,147,791号に説明されている(本タイプのディスプレイは、多くの場合、「回転二色ボール」ディスプレイと称されるが、上記に記述される特許のうちのいくつかでは、回転部材が球状ではないため、用語「回転二色部材」の方がより正確なものとして好ましい)。そのようなディスプレイは、異なる光学特性を伴う2つ以上の区分と、内部双極子とを有する、多数の小さい物体(典型的には、球状または円筒形)を使用する。これらの物体は、マトリクス内の液体が充填された空胞内に懸濁され、空胞は、物体が自由に回転するように、液体で充填されている。ディスプレイの外観は、そこに電場を印加し、したがって、物体を種々の位置に回転させ、視認表面を通して見られる物体の区分を変動させることによって、変更される。
【0018】
エレクトロウェッティングディスプレイが、Hayes, R.A., et al., “Video-Speed Electronic Paper Based on Electrowetting”, Nature, 425, 383-385 (2003)および米国特許第7,420,549号に説明されている。
【0019】
カプセル化およびマイクロセル電気泳動および他の電気光学媒体が、Massachusetts Institute of Technology (MIT)、E Ink Corporation、 E Ink California, LLC、および関連企業に譲渡された、またはそれらの名義の多数の特許および出願に説明されている。カプセル化電気泳動媒体は、多数の小型カプセルを備え、そのそれぞれはそれ自体、電気泳動により移動可能な粒子を流体媒体中に含む内相と、内相を囲繞するカプセル壁とを含む。典型的には、カプセルはそれ自体が、ポリマー結合剤内に保持され、2つの電極間に位置付けられるコヒーレントな層を形成する。典型的には、電極のうちの1つは、光透過性であり、すなわち、電極は、電極を通して見る観察者が電気光学媒体のディスプレイ状態の変化を観察することを可能にするために十分な光を透過させる。マイクロセル電気泳動ディスプレイでは、荷電粒子および流体は、マイクロカプセル内にカプセル化されないが、代わりに、キャリア媒体、典型的には、ポリマーフィルム内に形成される複数の空洞内に保定される。これらの特許および出願に説明される技術は、以下を含む。
(a) 電気泳動粒子、流体、および流体添加物(例えば、米国特許第7,002,728号および第7,679,814号を参照)
(b) カプセル、結合剤、およびカプセル化プロセス(例えば、米国特許第6,922,276号および第7,411,71号を参照)
(c) マイクロセル構造、壁材料、およびマイクロセルを形成する方法(例えば、米国特許第7,072,095号および第9,279,906号を参照)
(d) マイクロセルを充填および密閉するための方法(例えば、米国特許第7,144,942号および第7,715,088号を参照)
(e) 電気光学材料を含むフィルムおよびサブアセンブリ
【化1】
(f) バックプレーン、接着剤層、および他の補助層、およびディスプレイに使用される方法
【化2-1】
【化2-2】
(g) 色形成および色調節(例えば、米国特許第7,075,502号および第7,839,564号を参照)
(h) ディスプレイを駆動するための方法(例えば、米国特許第7,012,600号および第7,453,445号を参照)
(i) ディスプレイの適用(例えば、米国特許第7,312,784号および第8,009,348号を参照)
(j) 米国特許第6,241,921号および米国特許出願公開第2015/0277160号に説明されるような非電気泳動ディスプレイ、およびディスプレイ以外のカプセル化およびマイクロセル技術の適用(例えば、米国特許第7,615,325号および米国特許出願公開第2015/0005720号および第2016/0012710号を参照)
【0020】
前述の特許および出願の多くは、カプセル化電気泳動媒体内の離散マイクロカプセルを囲繞する壁が、連続相と置換され得、したがって、いわゆる高分子分散電気泳動ディスプレイを生産し、その中で、電気泳動媒体が、電気泳動流体の複数の離散液滴と、高分子材料の連続相とを備え、そのような高分子分散電気泳動ディスプレイ内の電気泳動流体の離散液滴が、離散カプセル膜が各個々の液滴と関連付けられない場合でも、カプセルまたはマイクロカプセルと見なされ得ることを認識する。例えば、前述の米国特許第6,866,760号を参照されたい。故に、本願の目的のために、そのような高分子分散電気泳動媒体は、カプセル化電気泳動媒体の亜種と見なされる。
【0021】
電気光学ディスプレイは、通常、電気光学材料の層と、電気光学材料の両側に配置される、少なくとも2つの他の層(これらの2つの層のうちの1つは、電極層である)とを備える。大部分のそのようなディスプレイでは、両層が、電極層であって、電極層の一方または両方が、ディスプレイのピクセルを画定するようにパターン化される。例えば、一方の電極層は、伸長行電極にパターン化されてもよく、他方は、行電極に対して直角に延設される伸長列電極にパターン化されてもよく、ピクセルは、行電極および列電極の交差によって、画定される。代替として、そしてより一般的には、一方の電極層は、単一連続電極の形態を有し、他方の電極層は、ピクセル電極の行列にパターン化され、そのそれぞれが、ディスプレイの1ピクセルを画定する。ディスプレイと別個のスタイラス、印字ヘッド、または類似可動電極との併用が意図される、別のタイプの電気光学ディスプレイでは、電気光学層に隣接する層のうちの1つのみが、電極を備え、電気光学層の反対側の層は、典型的には、可動電極が電気光学層を損傷することを防止することを意図された保護層である。
【0022】
いくつかの異なるアプローチが、そのような3層構造を生産するために使用される。例えば、米国特許第6,839,158号および第6,982,178号、および前述の特許および出願のうちのいくつかの他のものでは、流動性結合剤中にカプセルを備える、カプセル化電気泳動媒体が、プラスチックフィルム上の酸化インジウムスズ(ITO)または類似伝導性コーティング(最終ディスプレイの一方の電極として作用する)を備える、可撓性基板上にコーティングされ、カプセル/結合剤コーティングが、結合剤から液体(典型的には水)を除去し、基板にしっかりと接着される電気泳動媒体のコヒーレントな層を形成するように乾燥させられる、プロセスが説明されている。別個に、ピクセル電極のアレイおよび導体の適切な配設を含み、ピクセル電極を駆動回路に接続する、バックプレーンが、調製される。最終ディスプレイを形成するために、その上にカプセル/結合剤層を有する基板が、積層接着剤を使用して、バックプレーンに積層される。(非常に類似するプロセスが、バックプレーンと、スタイラスまたは他の可動電極がその上で摺動し得るプラスチックフィルム等の単純保護層とを置換することによって、スタイラスまたは類似可動電極と併用可能である、電気光学ディスプレイを調製するために、使用されることができる。)1つの好ましい形態のそのようなプロセスでは、バックプレーン自体が、可撓性であって、プラスチックフィルムまたは他の可撓性基板上にピクセル電極および導体を印刷することによって、調製される。本プロセスによるディスプレイの大量生産のための明白な積層技法は、積層接着剤を使用する、ロール積層である。
【0023】
米国特許第6,866,760号および第7,079,305号は、高分子分散電気泳動ディスプレイを形成するための類似プロセスを説明する。この場合、初期コーティングは、水性結合剤中の内相(分散媒を加えた電気泳動粒子)のエマルションを使用して形成される。結合剤は、前述で説明されたように乾燥し、内相の恒久的カプセル化およびコヒーレントな層の形成の両方を行う。
【0024】
本プロセスの変異形は、本質的には、前述の米国特許第6,982,178号のフロントプレーンラミネートの単純化された変形である、いわゆる「二重剥離シート」を説明する、米国特許第7,561,324号に説明されている。二重剥離シートの1つの形態は、2つの接着剤層間に挟まれた固体電気光学媒体の層を備え、接着剤層の一方または両方は、剥離シートによって被覆される。二重剥離シートの別の形態は、2つの剥離シート間に挟まれた固体電気光学媒体の層を備える。二重剥離フィルムの両方の形態は、すでに説明されたフロントプレーンラミネートを使用するものに概して類似するプロセスで使用されるが、2つの別個の積層を伴い、典型的には、第1の積層において、二重剥離シートは、フロントサブアセンブリを形成するようにフロント電極に積層され、次いで、第2の積層において、フロントサブアセンブリは、最終ディスプレイを形成するようにバックプレーンに積層されるが、これらの2つの積層の順序は、所望される場合に逆転され得る。(接着剤層を伴わない二重剥離シートの形態が使用されるとき、必要な接着剤層が、電気光学媒体に面するフロントサブアセンブリまたはバックプレーンの表面上に提供されなければならない。)
【0025】
プロセスのさらなる変異形は、米国特許第7,839,564号に説明され、本変異形は、上記に説明されるフロントプレーンラミネートの変異形である、いわゆる「反転されたフロントプレーンラミネート」を使用する。この反転されたフロントプレーンラミネートは、光透過性保護層および光透過性導電性層のうちの少なくとも1つ、接着剤層、固体電気光学媒体の層、および剥離シートを順に備える。この反転されたフロントプレーンラミネートは、電気光学層とフロント電極またはフロント基板との間に積層接着剤の層を有する電気光学ディスプレイを形成するために使用され、第2の、典型的には接着剤の薄い層が、電気光学層とバックプレーンとの間に存在する場合とそうではない場合がある。そのような電気光学ディスプレイは、良好な解像度と良好な低温性能とを組み合わせることができる。
【0026】
マイクロセルディスプレイは、若干異なる様式で製造される。基板が、最初に、典型的には、開放空洞または陥凹のアレイを含む半固体ポリマー層上にエンボス加工することによって調製される。空洞は、典型的には、基板を横断して媒体を流動させ、ドクターブレードを用いて過剰な媒体を除去することによって、電気光学媒体で充填される。密閉層が、空洞の開放口にわたって形成され、コヒーレントな密閉層を形成するように乾燥または別様に硬化される。最後に、接着剤層(典型的には、剥離シート上に支持される)が、密閉層にわたって積層される。本プロセスの以降のステップでは、剥離シート(存在する場合)は、除去され、接着剤層は、バックプレーンに積層される。
【0027】
これら全てのプロセスは、2つの問題を抱えている。第1の問題は、それぞれが、少なくとも2つ、ある場合には、3つの積層ステップを伴い、最低でも、接着剤層を電気光学層に取り付けるための1つの積層ステップおよび接着剤層をバックプレーンに積層するための第2のステップが存在することである。これらの積層ステップは、遅く、典型的には、0.5フィート/分(約2.5mm/秒)および200~250°F(94~121℃)の高温において行われる。これらの積層条件は、使用される積層条件および周囲温度および湿度に応じて、若干予測不可能な様式で積層フィルム内の水分含量に影響を及ぼし得、電気泳動および他の電気光学ディスプレイの電気光学性質は、ディスプレイの水分含量に非常に敏感である。第2の問題は、各プロセスが、最終ディスプレイ内の電極の間に、少なくとも1つ、ある場合には、2つの積層接着剤層を残すことである。本積層接着剤層は、電極の間の利用可能な電圧降下の大部分が、積層接着剤を横断して「無駄にされ」、電気光学層を駆動するために利用可能ではないように、電気光学層自体のものと直列である、実質的な電気抵抗を有する。積層接着剤の電気抵抗は、変動されることができる(例えば、イオンドーパントを積層接着剤に追加し、その抵抗を低減させることを説明する、米国特許第7,012,735号を参照)が、そのようなドーピングは、積層接着剤層の外側の移動性種の不要な移動等のその独自の問題を伴い、いずれの場合でも、積層接着剤層の抵抗は、極端に低減されることができない、または積層接着剤層内の側方伝導が、電気光学ディスプレイ上で生成される画像に影響を及ぼすであろう。
【0028】
電気光学層がコーティングおよび乾燥させられた後に、ニップロール積層プロセスによって適用される、放射線硬化接着剤の使用によって、前述の問題を回避しようと試行が行われてきた。しかしながら、本プロセスは、依然として、二次積層を要求し、依然として、最終ディスプレイ内の電極の間に接着剤層を残し、したがって、すでに議論されている電圧降下問題を伴う。
【0029】
また、スプレーコーティングを含む種々のコーティング方法を使用して、伝導性フィルムにわたってコーティングすることによって、電気光学層および1つの電極の両方をコーティングすることによって、前述の問題を回避しようと試行が行われてきた。しかしながら、コーティングされた電気光学層にいくつかの間隙または「ピンホール」を残すことなく、スプレーコーディングを使用して、カプセル化電気泳動層等の多くの電気光学層をコーティングすることは、非常に困難であり、電極層が、続いて、ピンホールを含む電気光学層にわたってコーティングされる場合、コーティングされた電極層は、伝導性フィルムと短絡し、ディスプレイの電気光学性質に悪影響を及ぼす、または破壊するであろう。また、乾燥した電気光学層にわたる電極層の噴霧は、液体による乾燥した電気光学層の再湿潤を必然的に伴い、これは、電気光学層の液体含量を変動させ、前述で議論された問題を引き起こし得る。
【0030】
カプセル化電気泳動ディスプレイ層に積層接着剤としても機能し得る結合剤を提供することが、公知である(米国特許第7,110,164号および第9,470,950号を参照)。これは、乾燥したときに、約150℃以下の温度で流動するであろう、結合剤を要求する。これは、使用され得る結合剤の範囲を大いに制限し、したがって、電気泳動層の他の構成要素に適合する結合剤を見出す際に問題を提起し得る。さらに、そのような結合剤/接着剤が電気光学ディスプレイを形成するために使用されるプロセスは、本発明のプロセスと非常に異なる。そのような結合剤/接着剤を備える電気泳動層は、通常の方法でコーティングされ、乾燥させられる。乾燥および冷却後、電気泳動ディスプレイ層は、次いで、最終ディスプレイを形成するように、バックプレーンと接触して、典型的には、ホットラミネータ内で再加熱される。対照的に、すでに記述されたように、本発明の第1のプロセスでは、結合剤を含む電気光学層は、コーティングされ、本コーティングされた層が、依然として、湿潤している間に、バックプレーンは、それと接触される。バックプレーンが定位置に来た後のみ、電気光学層は、バックプレーンを電気光学層に固着するように乾燥させられる。
【0031】
すでに記述されたように、本発明のバックプレーンは、液体が浸透可能である基板上に配置される、少なくとも1つの電極を備える。バックプレーンに浸透可能である液体は、電気光学材料内の内部空洞またはマイクロカプセルに存在し得る液体ではなく、電気光学材料または密閉材料の連続相に存在する液体であり得る。例えば、連続相は、その粘度(および伝導度)が含水量の関数である、水溶性ポリウレタンを含む。殆どの電気泳動材料は、そのような疎水性材料が高い電気抵抗を有し(したがって、ディスプレイの電力消費量を削減する)、電解の影響を受けやすくないため、内部空洞またはマイクロカプセル内に存在する内相中の疎水性の液体、典型的には、炭化水素を使用する。そのような電気泳動材料の結合剤または連続相は、典型的には、水性であり、故に、バックプレーン基板は、水が浸透可能であり得る。セルロースおよび類似多糖類を含む、多種多様の親水性ポリマーのうちのいずれかが、したがって、バックプレーンポリマーとして使用されてもよい。
【0032】
明白なこととして、任意の非多孔質面積の存在が、電気光学材料の非一様な乾燥につながる可能性が高く、その電気光学性質の一様性への結果として生じる悪影響があるため、バックプレーンの可能な限り大部分は、液体が浸透可能であることが望ましい。したがって、バックプレーン上の従来の金属電極の存在は、一般に、回避されるべきである。好ましいタイプの電極は、伝導性の親水性粒子状物質材料、例えば、親水性カーボンブラックの多数の小粒子を含み、電極は、電極を液体が浸透可能であるようにする、コーティングされるかまたは印刷プロセスによって形成される。それでもなお、エッチングされた高透過率金属スクリーン、浸透ナノワイヤアセンブリ、および密着印画ナノ粒子フィルム等の透明金属グリッド電極もまた、ある用途では好適な多孔質電極として使用されることができる。いくつかの実施形態では、別個のブルーミング層が、電気泳動媒体のより一様な切替を生成するために、透明金属グリッド電極と併せて使用されるであろう。
【0033】
本発明の電気光学ディスプレイで使用されるフロント基板は、例えば、上記で記述される特許および公開出願に説明されるように、従来技術で公知であるタイプのうちのいずれかであってもよい。典型的には、フロント基板は、ポリマーフィルム、例えば、ポリ(エチレンテレフタレート)上に薄い光透過性の伝導性層(例えば、多くの場合、スパッタリングによって適用されるインジウムスズ酸化物または類似セラミックの層であり、伝導性有機ポリマー、グラフェン、または金属マイクロワイヤが、セラミックの代わりに使用されてもよい)を備えるであろうが、ある場合には、例えば、スタイラスまたは類似デバイスを用いて書き込まれることを意図されたディスプレイでは、伝導性層は、省略されてもよい。フロント基板上の電気光学層のコーティングは、従来技術で公知である方法のうちのいずれかで達成されてもよい。また、密閉材料がバックプレーンで使用される電極および基板材料に適合することを前提として、任意の公知の密閉材料が、本発明のディスプレイで使用されてもよい。
【0034】
フロント基板上にコーティングされるカプセル化電気泳動材料の層の露出表面は、個々のカプセルが結合剤の表面の上方に突出する傾向があるため、しばしば非平面的であり、従来技術の電気泳動ディスプレイでは、電気泳動材料層と接触する接着剤または他の層は、電気泳動材料の表面を平坦化する役割を果たす。本プロセスで使用されるバックプレーンは、そのような平坦化を達成することができるが、2つの層の間の任意の空隙が、ディスプレイの電気光学性能に悪影響を及ぼし得るため、電気泳動材料層が平坦化され、その全ての部分がバックプレーンと接触していることを確実にするために十分な圧力を用いて、バックプレーンが電気泳動材料層に適用されることを確実にするように、注意が払われるべきである。
【0035】
本発明のプロセスでは、電気光学材料または密閉材料からの液体の除去は、原則として、従来技術と同一の様式で達成される。しかしながら、(例えば、より長い乾燥時間および/またはより高い乾燥温度の使用によって)液体除去に使用される条件を若干調節し、液体がバックプレーン基板を通して拡散する必要性を可能にする必要があり得る。また、当然ながら、乾燥ステップに使用される条件が、例えば、乾燥ステップ中に電極または基板材料の酸化を回避するように、バックプレーンの電極および基板を形成するために使用される材料に適合することを確実にする必要もある。必要である場合、乾燥ステップは、そのような酸化を回避するように、不活性雰囲気中で実施されてもよい。
【0036】
本発明の好ましい実施形態が、例証のみとしてであるが、付随する図を参照して、ここで説明されるであろう。
【0037】
本発明の第1のプロセスにおける第1のステップを通した概略断面図である、付随する図面のうちの
図1は、スロットコーティング装置(概して、100と指定される)を用いて基板108上に堆積されているカプセル化電気泳動媒体を図示する。装置100は、コーティング金型102を含み、該金型を通してカプセル104および結合剤106の混合物が、基板108上にコーティングされ、該基板は、矢印によって示されるように、
図1に図示されるように右から左に金型102に対して移動している。従来技術プロセスのように、基板108は、(
図1に図示されるように)その上面上に伝導性層を支承するポリマーフィルムを備えるが、例証を容易にするために、本伝導性層は、
図1では別個に示されていない。カプセル104および結合剤106は、基板108上に実質的に一様な粘着性層を形成するように、基板108の伝導性層上に堆積される。
【0038】
図2は、
図2で生産されるコーティングされた基板への多孔質バックプレーンの適用を図示する。
図2で見られ得るように、多孔質バックプレーンは、好ましくは、親水性カーボンブラックから形成される、連続多孔質電極120(いくつかの離散電極が、代替として提供されてもよい)と、好ましくは、セルロースから形成される、多孔質基板122とを備える。代替として、多孔質電極は、開口部を有するように事前にパターン化される、ポリピロール等の伝導性親水性ポリマーから形成されることができる。代替として、伝導性親水性ポリマーは、カーボンブラック、黒鉛、または伝導性ナノワイヤ/ナノチューブ等の伝導性材料でドープされたポリ(エチレン)グリコール等のドープされたポリマーであってもよい。代替として、多孔質基板は、繊維ガラスまたは別の不活性紡績材料であることができる。多孔質バックプレーン120、122は、圧力下で結合剤/カプセル層104、106の露出表面に積層される。
図2に示されるように、各カプセル104は、電場の存在下で移動する、荷電電気泳動粒子を含む。荷電電気泳動媒体を形成するための技法は、上記で列挙される特許に説明されている。荷電電気泳動粒子は、それらの電荷の規模および極性に応じて、異なる色を有してもよい。複合アセンブリは、次いで、結合剤106に存在する水の大部分がバックプレーン120、122を通して拡散し、その露出表面から蒸発するために十分な期間にわたって、約60℃まで加熱され、それによって、結合剤106を乾燥させ、バックプレーンを結合剤/カプセル層およびフロント基板にしっかりと接着し、本発明の完成したディスプレイを形成する。
【0039】
代替的構造(例えば、フロントプレーンラミネート)では、基板108は、接着剤の層でコーティングされた剥離シートであってもよい。本構造では、結果として生じるアセンブリは、連続多孔質電極120と、多孔質基板122と、基板108(すなわち、剥離シート)上にコーティングされたカプセル104および結合剤106の混合物とを含む。本実施形態では、連続多孔質電極120および多孔質基板122の両方が光透過性であることが好ましくあり得る。例えば、連続多孔質電極120および多孔質基板122は、レーザ(すなわち、直接書込レーザパターン化)を用いて穿孔されるミクロンサイズの穴を含む、インジウムスズ酸化物(ITO)でコーティングされたポリエチレンテレフタレート(PET)であってもよい。代替として、パターン化されたPET-ITOは、ウェットエッチングおよびフォトリソグラフィを用いて達成されることができる。故に、多孔質基板122および多孔質電極120は、フロント電極を構成し、結果として生じるフロントプレーンラミネートは、先述の特許に説明される技法を使用して、アクティブマトリクス電極バックプレーンに結合される。
【0040】
このようにして形成される、
図2に示されるディスプレイは、多孔質電極120がディスプレイ全体にわたって連続的であるため、単一のピクセルのみを備える。しかしながら、基板122および電極120は、その後、マルチピクセルディスプレイを形成するように、
図2の太破線によって示されるように、いくつかの断片にダイスカット(離断または切断)されてもよい。ダイスカットは、レーザキス切断または他の適切な技法によって達成されてもよい。コネクタが、次いで、例えば、米国特許第6,232,950号に説明される方式で、このようにして形成されるいくつかの離散電極に提供されてもよい。結果として生じるディスプレイは、例えば、ディスプレイの視認側で、設計、文字、数字、または記号を提供するように独立して制御され得る、種々の区画化された電極を有するであろう。
【0041】
図1および2を参照して上記に説明されるプロセスは、連続ロールツーロール動作に容易に組み合わせられ得、そのような動作は、
図3に図式的に図示されることが、電気光学ディスプレイの製造の当業者に容易に明白であろう。
図3に示されるように、ロール(図示せず)から取り出されるフロント基板108のウェブ(例えば、光透過性フロント電極および基板を含む)は、基板108上にカプセル/結合剤コーティング304を堆積させる、コーティングステーション302の下方を通過させられる。依然として湿潤している間に、コーティング304は、多孔質バックプレーン320の連続ウェブと接触され、次いで、多孔質バックプレーン320をコーティング304に固着するように、2つのローラ322、324の間のニップを即時に通過させられる。このようにして生産される基板/コーティング/バックプレーンアセンブリは、乾燥ゾーン326を通過させられ、ロール328上で巻き上げられる。明白なこととして、所望される場合、付加的動作(例えば、バックプレーン電極から離散電極を形成するためのレーザ切断、およびこのようにして生産される離散電極への導体の提供)が、乾燥ゾーン326とロール328との間で達成されることができる。代替として、乾燥ゾーン326から現れるディスプレイの連続ウェブは、離散ディスプレイを形成するように、適切な切断デバイス(図示せず)によって離断されてもよく、ロール328は、離散ディスプレイ用の好適なスタッキングデバイスによって置換されてもよい。
【0042】
図4は、電気泳動内相を用いたマイクロセルの充填を図式的に図示する。マイクロセルの形成、充填、および密閉についての背景情報に関して、読者は、米国特許第7,715,088号および第9,346,987号を参照されたい。
図4では、複数の空洞404が形成されるマイクロセル基板402が、矢印によって示されるように、図示されるように左から右に移動される。リザーバ406からの内相は、下向きに流動し、基板402の表面上にビーズ408を形成する。過剰な内相は、空洞404を、これらの空洞を分割する壁の上部で正確なレベルに充填された状態にするように、ドクターブレード410によって除去される。
【0043】
図4で生産される充填された基板は、次いで、
図5に図示される密閉ステーションに送給され、そこで再び、基板は、矢印によって示されるように、図示されるように左から右に移動される。リザーバ412からの流動性密閉材料は、充填された基板の表面上にビーズ414を形成する。前述の米国特許第7,715,088号のように、ドクターブレードを用いて過剰な密閉材料を除去する代わりに、密閉材料でコーティングされる充填された基板は、多孔質バックプレーン416と直接接触され、充填された基板のウェブ、密閉材料、およびバックプレーンは、密閉材料の層の厚さを制御する役割を果たすローラ418の下を通過させられる。ウェブは、次いで、
図3を参照して上記で説明されるように、乾燥ステーションを通過させられ、次いで、ウェブ形態で巻き上げられる、または前述で説明されたように個々のディスプレイを形成するように離断されることができる。
【0044】
先述から、本発明は、電極の間に接着剤が存在する必要がなく、したがって、電極の間の電位差全体が電気光学媒体を駆動するために使用されることを可能にする、電気光学ディスプレイを提供し得ることが分かるであろう。本発明はまた、電気光学ディスプレイの製造中の低速積層ステップの必要性を排除または低減させる。
【0045】
多数の変更および修正が、本発明の範囲から逸脱することなく、上記に説明される本発明の具体的実施形態に行われ得ることが、当業者に明白であろう。故に、先述の説明の全体は、限定的ではなく例証的な意味で解釈されるものである。