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特許6994067多接合メモリデバイスにおける並行メモリ動作
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-14
(45)【発行日】2022-01-14
(54)【発明の名称】多接合メモリデバイスにおける並行メモリ動作
(51)【国際特許分類】
   G11C 5/04 20060101AFI20220106BHJP
   G06F 12/00 20060101ALI20220106BHJP
   G06F 12/06 20060101ALI20220106BHJP
   G11C 5/02 20060101ALI20220106BHJP
   H01L 27/10 20060101ALI20220106BHJP
   H01L 27/11521 20170101ALI20220106BHJP
   H01L 27/11526 20170101ALI20220106BHJP
   H01L 27/11556 20170101ALI20220106BHJP
   H01L 27/11568 20170101ALI20220106BHJP
   H01L 27/11573 20170101ALI20220106BHJP
   H01L 27/11575 20170101ALI20220106BHJP
   H01L 27/11582 20170101ALI20220106BHJP
   H01L 21/336 20060101ALI20220106BHJP
   H01L 29/788 20060101ALI20220106BHJP
   H01L 29/792 20060101ALI20220106BHJP
【FI】
G11C5/04 210
G06F12/00 597U
G06F12/06 525A
G11C5/02 100
H01L27/10 495
H01L27/11521
H01L27/11526
H01L27/11556
H01L27/11568
H01L27/11573
H01L27/11575
H01L27/11582
H01L29/78 371
【請求項の数】 18
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020042190
(22)【出願日】2020-03-11
(65)【公開番号】P2020191149
(43)【公開日】2020-11-26
【審査請求日】2020-10-08
(31)【優先権主張番号】16/415,377
(32)【優先日】2019-05-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】511242535
【氏名又は名称】サンディスク テクノロジーズ エルエルシー
【住所又は居所原語表記】5080 Spectrum Drive,Suite 1050W,Addison,Texas 75001,United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】特許業務法人快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ハードウェル チボンゴッツェ
(72)【発明者】
【氏名】西川 昌利
【審査官】後藤 彰
(56)【参考文献】
【文献】特表2014-523062(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0158809(US,A1)
【文献】特表2013-541122(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G11C 5/02
G11C 5/04
G06F 12/00
G06F 12/06
H01L 27/11575
H01L 27/11568
H01L 27/11521
H01L 27/11526
H01L 27/11573
H01L 27/10
H01L 27/11582
H01L 27/11556
H01L 21/336
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置であって、
不揮発性メモリセルの第1の群と、第1のワード線と、を備える第1の半導体ダイであって、前記不揮発性メモリセルの前記第1の群が前記第1のワード線に接続されている、前記第1の半導体ダイと、
不揮発性メモリセルの第2の群と、第2のワード線と、を備える第2の半導体ダイであって、前記不揮発性メモリセルの前記第2の群が前記第2のワード線に接続されている、前記第2の半導体ダイと、
制御回路を備える第3の半導体ダイと、を備え、
前記第3の半導体ダイが、前記第1の半導体ダイに接合され、前記第3の半導体ダイが、前記第2の半導体ダイに接合され、ページの第1の部分を前記不揮発性メモリセルの前記第1の群内にプログラミングし、並行して、前記ページの第2の部分を前記不揮発性メモリセルの前記第2の群内にプログラミングするように構成されており、
前記制御回路が、
第1の群のボンドパッドを介して前記第1の半導体ダイ上の第1のビット線に接続された第1の複数のセンス増幅器と、
第2の群のボンドパッドを介して前記第2の半導体ダイ上の第2のビット線に接続された第2の複数のセンス増幅器と、を備える、装置。
【請求項2】
装置であって、
不揮発性メモリセルの第1の群と、第1のワード線と、を備える第1の半導体ダイであって、前記不揮発性メモリセルの前記第1の群が前記第1のワード線に接続されている、前記第1の半導体ダイと、
不揮発性メモリセルの第2の群と、第2のワード線と、を備える第2の半導体ダイであって、前記不揮発性メモリセルの前記第2の群が前記第2のワード線に接続されている、前記第2の半導体ダイと、
制御回路を備える第3の半導体ダイと、を備え、
前記第3の半導体ダイが、前記第1の半導体ダイに接合され、前記第3の半導体ダイが、前記第2の半導体ダイに接合され、ページの第1の部分を前記不揮発性メモリセルの前記第1の群内にプログラミングし、並行して、前記ページの第2の部分を前記不揮発性メモリセルの前記第2の群内にプログラミングするように構成されており、
前記制御回路が、
前記第1の半導体ダイ上の前記第1のワード線及び前記第2の半導体ダイ上の前記第2のワード線に接続されたワード線ドライバを備え、
前記制御回路が、前記ワード線ドライバを制御して、前記第1のワード線及び前記第2のワード線に電圧を同時に送達するように構成されている、装置。
【請求項3】
前記制御回路が、
前記第2の半導体ダイ内の第2のワード線に接続された不揮発性メモリセルからデータ読み出すことと並行して、前記第1の半導体ダイ内の第1のワード線に接続された不揮発性メモリセルからデータを読み出すように更に構成されている、請求項1または2に記載の装置。
【請求項4】
前記制御回路が、
前記第1の半導体ダイ及び前記第2の半導体ダイの両方に、メモリ動作のための電圧を提供するように構成された回路を備える、請求項1から3のいずれか一項に記載の装置。
【請求項5】
前記第1の半導体ダイが、第1の群のボンドパッドを備え、
前記第2の半導体ダイが、第2の群のボンドパッドを備え、
前記第3の半導体ダイが、前記第3の半導体ダイを前記第1の半導体ダイに電気的及び物理的に結合し、前記第1の半導体ダイと前記第3の半導体ダイとの間の内部信号転送を可能にするために、前記第1の群のボンドパッドに接合された第3の群のボンドパッドを備え、
前記第3の半導体ダイが、前記第3の半導体ダイを前記第2の半導体ダイに電気的及び物理的に結合し、前記第2の半導体ダイと前記第3の半導体ダイとの間の内部信号転送を可能にするために、前記第2の群のボンドパッドに接合された第4の群のボンドパッドを備える、請求項1からのいずれか一項に記載の装置。
【請求項6】
不揮発性メモリを動作させる方法であって、
第1の対のボンドパッドを介して、制御半導体ダイから第1のメモリ半導体ダイ上の不揮発性メモリセルの第1の3次元アレイ内の第1の選択されたブロックに1組のメモリ動作電圧を提供することであって、前記第1の対のボンドパッドは、前記制御半導体ダイを前記第1のメモリ半導体ダイに電気的及び物理的に結合しており、前記第1の選択されたブロックに前記1組のメモリ動作電圧を提供することは、前記制御半導体ダイ上のワード線ドライバから前記第1の選択されたブロック内の第1の選択されたワード線に電圧を提供することを含む、提供することと、
第2の対のボンドパッドを介して、前記制御半導体ダイから第2のメモリ半導体ダイ上の不揮発性メモリセルの第2の3次元アレイ内の第2の選択されたブロックに前記1組のメモリ動作電圧を提供することであって、前記第2の選択されたブロックに前記1組のメモリ動作電圧を提供することは、前記制御半導体ダイ上の前記ワード線ドライバから前記第2の選択されたブロック内の第2の選択されたワード線に電圧を提供することを含み、前記1組のメモリ動作電圧は、前記第1の選択されたブロック及び前記第2の選択されたブロック内で並行してメモリ動作を制御するために、前記第1のメモリ半導体ダイ及び前記第2のメモリ半導体ダイに並行して提供され、前記第2の対のボンドパッドは、前記制御半導体ダイを前記第2のメモリ半導体ダイに電気的及び物理的に結合するか、又は前記第1のメモリ半導体ダイを前記第2のメモリ半導体ダイに電気的及び物理的に結合するか、のいずれかを行っている、提供することと、を含む、方法。
【請求項7】
前記第1の対のボンドパッドを介して、前記第1のメモリ半導体ダイ内の前記第1の選択されたブロックの第1のビット線を感知することと、
前記第2の対のボンドパッドを介して、前記第2のメモリ半導体ダイ内の前記第2の選択されたブロックの第2のビット線を感知することと、を更に含む、請求項に記載の方法。
【請求項8】
集積メモリモジュールであって、
不揮発性メモリセルの第1の3次元アレイを備える第1の半導体ダイであって、前記第1の3次元アレイは、第1の選択されたワード線を備える、前記第1の半導体ダイと、
不揮発性メモリセルの第2の3次元アレイを備える第2の半導体ダイであって、前記第2の3次元アレイは、第2の選択されたワード線を備える、前記第2の半導体ダイと、
前記第2の3次元アレイと並行して前記第1の3次元アレイ内のメモリ動作を制御するように構成された制御回路を備える第3の半導体ダイであって、ワード線ドライバをさらに備える前記第3の半導体ダイと、
前記第1の半導体ダイを前記第3の半導体ダイに電気的及び物理的に結合するように構成された第1の対のボンドパッドであって、前記第1の対のボンドパッドが、前記第1の半導体ダイと前記第3の半導体ダイとの間のメモリ動作信号転送を可能にするように構成されており、前記ワード線ドライバが、前記第1の対のボンドパッドの1つの第1の部材に接続されており、前記第1の選択されたワード線が、前記第1の対のボンドパッドの1つの第2の部材に接続されている、第1の対のボンドパッドと、
前記第2の半導体ダイを前記第3の半導体ダイに電気的及び物理的に結合するか、又は前記第1の半導体ダイを前記第2の半導体ダイに電気的及び物理的に結合するか、のいずれかを行うように構成された第2の対のボンドパッドであって、前記第2の対のボンドパッドが、前記第2の半導体ダイと前記第3の半導体ダイとの間、又は前記第1の半導体ダイと前記第2の半導体ダイとの間、のいずれかのメモリ動作信号転送を可能にするように更に構成されており、前記ワード線ドライバが、前記第2の対のボンドパッドの1つの第1の部材に接続されており、前記第2の選択されたワード線は、前記第2の対のボンドパッドの1つの第2の部材に接続されている、第2の対のボンドパッドと、を備える、集積メモリモジュール。
【請求項9】
前記ワード線ドライバが接続されている前記第1の対のボンドパッドの前記第1の部材以外の前記第1の対のボンドパッドの第1の部材に接続された、前記第3の半導体ダイ上の第1のセンス増幅器と、
前記第1の選択されたワード線が接続されている前記第1の対のボンドパッドの前記第2の部材以外の前記第1の対のボンドパッドの第2の部材に接続された、前記第1の半導体ダイ内の第1のビット線と、
前記ワード線ドライバが接続されている前記第2の対のボンドパッドの前記第1の部材以外の前記第2の対のボンドパッドの第1の部材に接続された、前記第3の半導体ダイ上の第2のセンス増幅器と、
前記第2の選択されたワード線が接続されている前記第2の対のボンドパッドの前記第2の部材以外の前記第2の対のボンドパッドの第2の部材に接続された、前記第2の半導体ダイ内の第2のビット線と、を更に備える、請求項に記載の集積メモリモジュール。
【請求項10】
前記第2の対のボンドパッドが、前記第2の半導体ダイと前記第3の半導体ダイとの間のメモリ動作信号転送を可能にするために、前記第2の半導体ダイを前記第3の半導体ダイに電気的及び物理的に結合するように更に構成されている、請求項またはに記載の集積メモリモジュール。
【請求項11】
前記第2の対のボンドパッドが、前記第1の半導体ダイと前記第2の半導体ダイとの間のメモリ動作信号転送を可能にするために、前記第1の半導体ダイを前記第2の半導体ダイに電気的及び物理的に結合するように更に構成されている、請求項から1のいずれか一項に記載の集積メモリモジュール。
【請求項12】
前記制御回路が、データページの第2の部分を前記第2の3次元アレイ内に記憶することと並行して、前記データページの第1の部分を前記第1の3次元アレイ内に記憶するように更に構成されている、請求項から1のいずれか一項に記載の集積メモリモジュール。
【請求項13】
集積メモリモジュールであって、
不揮発性メモリセルの第1の3次元アレイを備える第1の半導体ダイであって、第1のビット線をさらに備える、前記第1の半導体ダイと、
不揮発性メモリセルの第2の3次元アレイを備える第2の半導体ダイであって、第2のビット線をさらに備える、前記第2の半導体ダイと、
前記第2の3次元アレイと並行して前記第1の3次元アレイ内のメモリ動作を制御するように構成された制御回路を備える第3の半導体ダイであって、第1のセンス増幅器と、第2のセンス増幅器と、をさらに備える前記第3の半導体ダイと、
前記第1の半導体ダイを前記第3の半導体ダイに電気的及び物理的に結合するように構成された第1の対のボンドパッドであって、前記第1の対のボンドパッドが、前記第1の半導体ダイと前記第3の半導体ダイとの間のメモリ動作信号転送を可能にするように構成されており、前記第1のセンス増幅器が、前記第1の対のボンドパッドの第1の部材に接続されており、前記第1のビット線が、前記第1対のボンドパッドの第2の部材に接続されている、第1の対のボンドパッドと、
前記第2の半導体ダイを前記第3の半導体ダイに電気的及び物理的に結合するか、又は前記第1の半導体ダイを前記第2の半導体ダイに電気的及び物理的に結合するか、のいずれかを行うように構成された第2の対のボンドパッドであって、前記第2の対のボンドパッドが、前記第2の半導体ダイと前記第3の半導体ダイとの間、又は前記第1の半導体ダイと前記第2の半導体ダイとの間、のいずれかのメモリ動作信号転送を可能にするように更に構成されており、前記第2のセンス増幅器が、前記第2の対のボンドパッドの第1の部材に接続されており、前記第2のビット線が、前記第2の対のボンドパッドの第2の部材に接続されている、第2の対のボンドパッドと、を備える、集積メモリモジュール。
【請求項14】
装置であって、
第1の不揮発性メモリセルと、前記第1の不揮発性メモリセルの第1の群に接続されている第1のワード線と、を備える第1の半導体ダイと、
第2の不揮発性メモリセルと、前記第2の不揮発性メモリセルの第2の群に接続されている第2のワード線と、を備える第2の半導体ダイと、
制御回路を備える第3の半導体ダイと、を備え、
前記第1、前記第2、及び前記第3の半導体ダイが、一緒に接合され、前記制御回路が、前記第2の不揮発性メモリセルと並行して前記第1の不揮発性メモリセルにおけるメモリ動作を制御するように構成され、前記制御回路が、前記第1のワード線及び前記第2のワード線に結合されたワード線ドライバを備え、前記制御回路が、前記ワード線ドライバを制御して、前記第1のワード線及び前記第2のワード線に電力を同時に送達するように構成されている、装置。
【請求項15】
前記第3の半導体ダイが、前記第1の半導体ダイに接合されており、
前記第1の半導体ダイが、前記第2の半導体ダイに接合されている、請求項1に記載の装置。
【請求項16】
前記制御回路が、
前記第2の半導体ダイ内の前記第2のワード線に接続された第2の群の前記第2の不揮発性メモリセルにデータをプログラムすることと並行して、前記第1の半導体ダイ内の前記第1のワード線に接続された第1の群の前記第1の不揮発性メモリセルにデータをプログラムするように更に構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項17】
装置であって、
第1の不揮発性メモリセルと、前記第1の不揮発性メモリセルに関連する第1のビット線と、を備える第1の半導体ダイと、
第2の不揮発性メモリセルと、前記第2の不揮発性メモリセルに関連する第2のビット線と、を備える第2の半導体ダイと、
制御回路を備える第3の半導体ダイと、を備え、
前記第3の半導体ダイが、前記第1の半導体ダイに接合され、前記第3の半導体ダイが、前記第2の半導体ダイに接合され、前記制御回路が、前記第1のビット線に接続された複数の第1のセンス増幅器を備え、前記制御回路が、前記第2のビット線に接続された複数の第2のセンス増幅器を備え、前記制御回路は、前記第2の不揮発性メモリセルと並行して前記第1の不揮発性メモリセルを感知するように構成されている、装置。
【請求項18】
前記第3の半導体ダイが、第1のボンドパッドにより前記第1の半導体ダイに接合されており、
前記第3の半導体ダイが、第2のボンドパッドにより前記第2の半導体ダイに接合されており、
複数の前記第1のセンス増幅器が、前記第1のボンドパッドの第1の群を介して前記第1のビット線に接続されており、
複数の前記第2のセンス増幅器が、前記第2のボンドパッドの第2の群を介して前記第2のビット線に接続されている、請求項1に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
ポータブル消費者向け電子機器に対する需要の大きな高まりは、高容量記憶デバイスの必要性を推進している。フラッシュメモリ記憶カードなどの不揮発性半導体メモリデバイスは、デジタル情報の記憶及び交換に対するますます高まる要求を満たすために広く使用されている。それらの携帯性、汎用性、及び頑丈な設計は、それらの高い信頼性及び大きな容量と共に、このようなメモリデバイスを、例えば、デジタルカメラ、デジタル音楽プレーヤ、ビデオゲームコンソール、PDA、及び携帯電話を含む、多種多様な電子デバイスにおける使用に理想的なものにした。
【0002】
近年、3次元(three-dimensional、3D)構造を使用した超高密度メモリデバイスが提案されている。3D構造の一例は、層に形成されたメモリセルのストリングを有する積層メモリ構造である。そのような記憶デバイスの1つは、Bit Cost Scalable(BiCS)アーキテクチャと呼ばれることがある。3Dメモリ構造は、高面密度を可能にし、高面密度は、本明細書で使用される用語として、表面積当たりに記憶され得るビット数を指す。メモリセルに加えて、3Dメモリデバイスは、メモリセルへの読み出し/書き込みを制御するための論理回路を含む。
【0003】
3Dアーキテクチャにかかわらず、密度(例えば、面密度)の増加が望ましい。面密度を増加させる1つの技法は、3D構造でメモリセル層の数を増加させることである。しかしながら、現在の半導体製造技法は、確実に形成することができるメモリセルの層の数を制限する。また、メモリセルの非常に多数の層を有する構造体を形成することは、製造コストを劇的に増加させ得る。
【0004】
高いプログラム及び読み出しスループットを有することも望ましい。高いプログラム及び読み出しスループットを増加させるための1つの技法は、ダイ当たりのメモリセルの平面数を増加させることである。しかしながら、これはダイサイズを増加させ、これは重要な仕様である。半導体製造技法にとって、コストは、典型的には、ダイサイズと直線的にスケーリングされない。例えば、半導体ダイのサイズを2倍にすると、製造コストが2倍を超え得る。
【図面の簡単な説明】
【0005】
図1A】メモリデバイスの機能ブロック図である。
図1B】本技術の実施形態による、複数の制御半導体ダイが形成される半導体ウェハの上面図である。
図1C】本技術の実施形態による、複数の第1のメモリ半導体ダイが形成される半導体ウェハの上面図である。
図1D】本技術の実施形態による、複数の第2のメモリ半導体ダイが形成される半導体ウェハの上面図である。
図2A】集積メモリモジュールの一実施形態のブロック図である。
図2B】集積メモリモジュールの別の実施形態のブロック図である。
図3A】センスブロックの一実施形態を示すブロック図である。
図3B】メモリシステムの一実施形態を示すブロック図である。
図4】モノリシック3次元メモリアレイの一例示的実施形態の一部の斜視図である。
図5】アレイに編成されたメモリセルのNANDストリングをプログラミングするためのプロセスの一実施形態を説明するフローチャートである。
図6】集積メモリモジュールの一実施形態の詳細を示す図である。
図7】集積メモリモジュールの別の実施形態の詳細を示す図である。
図8】半導体ダイの平面上のボンドパッドの例示的パターンを示す。
図9図6の実施形態と一致する集積メモリモジュールの実施形態の側面図を示す。
図10図7の実施形態と一致する集積メモリモジュールの実施形態の側面図を示す。
図11】集積メモリモジュールを含む不揮発性メモリを動作させるプロセスの一実施形態のフローチャートである。
図12】集積メモリモジュールにおける並行プログラミングのプロセスの一実施形態のフローチャートである。
図13】集積メモリモジュールにおける並行センシングのプロセスの一実施形態のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0006】
ここで、本技術が、図面を参照して説明され、それは実施形態において、集積メモリモジュールを含む半導体デバイスに関する。集積メモリモジュールの実施形態は、面密度を含む高い記憶密度を有する。集積メモリモジュールの実施形態は、高いプログラム及び読み出しスループットを有する。集積メモリモジュールの実施形態は、プログラム又は読み出しスループットを犠牲にすることなく、高い記憶密度(例えば、面密度)を有する。
【0007】
一部の実施形態では、集積メモリモジュールは、3つの半導体ダイを含んでもよく、それは一緒になって単一の集積不揮発性メモリとして動作する。1つの半導体ダイは、センス増幅器及びドライバを含み得る制御回路を内に含んでもよい。2つの半導体ダイは、不揮発性メモリセルを内に含んでもよい。3つの半導体ダイは、単一の集積不揮発性メモリとして一緒に接合されてもよい。
【0008】
本明細書に記載される集積メモリモジュールの実施形態は、半導体ダイサイズを増加させることなく、高い記憶密度(例えば、面密度)を有する。半導体ダイのうちの1つに制御回路を配置することは、メモリセルを内に含む2つの半導体ダイ上の空間を解放し得、それにより、メモリセルダイ上に追加のメモリセルが載置され得る。各々不揮発性メモリセルを備えた2つの半導体ダイを有することは、集積不揮発性メモリの面密度を増加し得る。更に、集積型不揮発性メモリは、単一の半導体ダイ上のメモリセルの層の数を増加させることに関連する問題なしに、メモリセルの層の数を増加させ得る。
【0009】
概して、プログラムスループットは、より多くの数のメモリセルを並行してプログラミングすることによって増加され得る。同様に、読み出しスループットは、より多くの数のメモリセルを並行して読み出すことによって増加され得る。いくつかのメモリアーキテクチャでは、同じワード線に接続されたメモリセルは、並行してプログラム又は読み出しされ得る。プログラミング及び/又は読み出しスループットを増加させるための1つの可能な技法は、ワード線のサイズを増加させることである。しかしながら、この解決策は、ワード線上の負荷を増加させる傾向があり、これは性能に悪影響を及ぼす可能性がある。本明細書に記載される集積メモリモジュールの実施形態は、ワード線のサイズを大幅に増加させることなく、高いプログラミングスループットを有する。一部の実施形態では、第1の半導体ダイ上の第1の選択されたワード線に接続された第1の群のメモリセルは、第2の半導体ダイ上の第2の選択されたワード線に接続された第2の群のメモリセルと並行してプログラムされる。任意選択的に、第3の半導体ダイ上の同じワード線ドライバを使用して、第1及び第2の選択されたワード線の両方にプログラミング電圧を提供し得る。このため、ワード線のサイズを大幅に増加させることなく、プログラミングスループットを増加させ得る。更に、ワード線上の負荷を大幅に増加させることなく、プログラミングスループットを増加させ得る。加えて、一部の実施形態では、第1、第2、及び第3の半導体ダイは、集積メモリデバイスに一緒に接合される。したがって、集積メモリデバイスは、全体にわたる高いプログラミング及び高い面密度の両方を有する。
【0010】
同様に、一部の実施形態では、第1の半導体ダイ上の第1の選択されたワード線に接続された第1の群のメモリセルは、第2の半導体ダイ上の第2の選択されたワード線に接続された第2の群のメモリセルと並行して読み出され得る。このため、ワード線のサイズを大幅に増加させることなく、読み出しスループットを増加させ得る。更に、ワード線上の負荷を大幅に増加させることなく、読み出しスループットを増加させ得る。加えて、一部の実施形態では、第1、第2、及び第3の半導体ダイは、集積メモリデバイスに一緒に接合される。したがって、集積メモリデバイスの実施形態は、全体にわたる高い読み出し及び高い面密度の両方を有する。
【0011】
ダイ当たりのメモリセルの数を増加させる1つの可能な方法は、平面内のメモリセルのブロックの数を増加させることである。しかしながら、そのような解決策は、ビット線上の負荷を増加させる傾向があり、これは性能に影響を与える可能性がある。本明細書に記載される集積メモリモジュールの実施形態は、ビット線上の負荷を増加させることなく、高い記憶容量、高いプログラミングスループット、及び高い読み出しスループットを有する。
【0012】
本発明は、多くの異なる形態で具現化され得、本明細書に記載される実施形態に限定されるものとして解釈されるべきではないことが理解される。むしろ、これらの実施形態は、本開示が完璧かつ完全であり、本発明を当業者に十分に伝えるように提供される。実際、本発明は、添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の範囲及び趣旨内に含まれる、これらの実施形態の代替物、修正、及び均等物を網羅することが意図される。更に、本発明の以下の詳細な説明において、本発明の完璧な理解を提供するために、数多くの具体的な詳細が記載される。しかしながら、本発明が、そのような具体的な詳細を伴わずに実施され得ることは、当業者には明らかであろう。
【0013】
本明細書で使用する場合、「頂部」及び「底部」、「上方」及び「下方」、並びに「垂直」及び「水平」という用語、並びにそれらの形態は、単に例として、及び例解目的のためであるに過ぎず、参照された項目が位置及び配向において交換され得る限り、本技術の説明を限定することを意図するものではない。また、本明細書で使用するとき、「実質的に」及び/又は「約」という用語は、指定された寸法又はパラメータが、所与の用途の許容可能な製造許容範囲内で変化し得ることを意味する。一実施形態において、許容可能な製造許容範囲は、所与の寸法の±25%である。
【0014】
図1A図4は、本明細書で提案する技術を実装するために使用することができるメモリシステムの一例を説明する。図1Aは、集積メモリモジュール100の一実施形態を含む例示的なシステムの機能ブロック図である。図1Aはまた、コントローラ122及びホストデバイス140を示す。集積メモリモジュール100は、実施形態では、3つの半導体ダイ(又は、より簡潔には「ダイ」)を含む。第1のメモリダイ102aはメモリ構造126aを含み、第2のメモリダイ102bはメモリ構造126bを含む。制御ダイ104は、制御回路150を含む。一部の実施形態では、以下でより詳細に説明するように、第1のメモリダイ102a、第2のメモリダイ102b、及び制御ダイ104は一緒に接合される。
【0015】
制御回路110は、メモリ構造126上でメモリ動作(例えば、書き込み、読み出し、消去、及びその他)を実施する。制御回路110は、ステートマシン112、オンチップアドレスデコーダ114、電力制御回路116、記憶領域118、及び読み出し/書き込み回路128を含む。別の実施形態では、読み出し/書き込み回路128の一部は、第1のメモリダイ102a上に位置付けされ、他の読み出し/書き込み回路128は、第2のメモリダイ102b上に位置付けされる。一部の実施形態では、制御回路110は、メモリ構造126b内のメモリ動作と並行してメモリ構造126a内のメモリ動作を制御するように構成される。本明細書では、「メモリダイ」、「メモリ半導体ダイ」などの用語は、記憶用の不揮発性メモリセルを内に含む半導体ダイを意味する。本明細書では、「制御ダイ」、「制御半導体ダイ」などの用語は、メモリダイ上の不揮発性メモリセル上でメモリ動作を実施するための制御回路を内に含む半導体ダイを意味する。典型的には、多数の半導体ダイは、単一の半導体(例えば、シリコン)ウェハから形成される。
【0016】
オンチップアドレスデコーダ114は、ホスト140又はコントローラ122によって使用されるアドレスと、行デコーダ及び列デコーダ(図1Aには明示的に示されていない)によって使用されるハードウェアアドレスとの間のアドレスインターフェースを提供する。電力制御回路116は、メモリ動作中にワード線、ビット線、及び選択線に供給される電力及び電圧を制御する。電力制御回路116は、一実施形態では、電圧回路を含む。電力制御回路116は、電圧を生成するためのチャージポンプを含み得る。電力制御回路116は、一実施形態では、ステートマシン112の制御下で実行する。
【0017】
読み出し/書き込み回路128は、一部の実施形態では、センスブロック(センス増幅(sense amplifire、SA)を内に含み得る)を含む。センス増幅は、一部の実施形態では、ビット線ドライバを含む。読み出し/書き込み回路128は、一実施形態では、ステートマシン112の制御下で実行する。各メモリ構造126は、一部の実施形態では、行デコーダ(図1Aには図示せず)を介してワード線によって、及び列デコーダ(図1Aには図示せず)を介してビット線によってアドレス可能である。
【0018】
図1Aに示される他の回路の全て又はサブセットと組み合せた、ステートマシン112及び/又はコントローラ122(又は同等に機能する回路)は、1つ以上の制御回路と見なすことができる。1つ以上の制御回路は、ハードウェアのみ、又はハードウェアとソフトウェア(ファームウェアを含む)との組み合せを含むことができる。例えば、ファームウェアによってプログラムされたコントローラは、制御回路の一例である。1つ以上の制御回路は、プロセッサ、PGA(Programmable Gate Array、プログラマブルゲートアレイ)、FPGA(Field Programmable Gate Array、フィールドプログラマブルゲートアレイ)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit、特定用途向け集積回路)、集積回路、又は他のタイプの回路を含むことができる。一部の実施形態では、1つ以上の制御回路は、メモリ構造126b.内のメモリ動作と並行してメモリ構造126a内のメモリ動作を制御するように構成される。
【0019】
経路152は、制御回路110内の1つ以上の構成要素とメモリダイ102a.上のメモリ構造との間の経路である。経路は、信号(例えば、電圧、電流)を提供又は受信するために使用され得る。経路は、導電性経路を含む。経路は、ボンドパッド、金属相互接続、ビア、トランジスタ、導電性材料、及び電気信号を転送又は搬送し得る他の材料のうちの1つ以上を含み得るが、これらに限定されない。経路152は、一実施形態では、制御回路110がメモリダイ102a上のワード線、選択線、及びビット線に電圧を提供することを可能にする。経路154は、制御回路110内の1つ以上の構成要素とメモリダイ102b上のメモリ構造との間の経路である。経路154は、一実施形態では、制御回路110がメモリダイ102b上のワード線、選択線、及びビット線に電圧を提供することを可能にする。経路152、154は、例えばビット線から信号を受信するために使用され得る。
【0020】
一部のシステムでは、コントローラ122は、集積メモリモジュール100と同じパッケージ(例えば、リムーバブルストレージカード)に含まれる。コントローラ122と同じパッケージ内にいくつかの集積メモリモジュール100が存在し得ることに留意されたい。しかしながら、他のシステムでは、コントローラは集積メモリモジュール100とは別のパッケージ内に存在し得る。図1Aの実施形態では、コントローラ122は、集積メモリモジュール100とは異なるダイ上にある。一部の実施形態では、1つのコントローラ122は、複数の集積メモリモジュール100と通信することになる。他の実施形態では、各集積メモリモジュール100はそれ自体のコントローラを有する。コマンド及びデータは、データバス120を介してホスト140とコントローラ122との間で、また、線124を介してコントローラ122と1つ以上の集積メモリモジュール100との間で転送される。一実施形態では、集積メモリモジュール100は、線124に接続する1組の入力及び/又は出力(I/O)ピンを含む。線124は、一般性のために集積メモリモジュール100に接続されているものとして示されている。線124は、ダイ102a、102b及び/又は104のいずれか又は全てに接続し得る。一実施形態では、線124は、コントローラ122をメモリダイ104に直接接続する。一実施形態では、線124は、コントローラ122をメモリダイ102aに直接接続する。一実施形態では、線124は、コントローラ122をメモリダイ102aに直接接続する。線124がコントローラをメモリダイ102a又は102bのいずれかに直接接続する場合、経路152又は154のうちの1つを使用して、コントローラ122と制御回路110との間の通信を可能にし得る。
【0021】
(オンチップ又はオフチップの)コントローラ122(一実施形態では電気回路である)は、1つ以上のプロセッサ122c、ROM122a、RAM122b、メモリインターフェース(memory interface、MI)122d、及びホストインターフェース(host interface、HI)122eを含んでもよく、これらの全ては、相互接続されている。記憶デバイス(ROM122a、RAM122b)は、1組の命令(ファームウェアを含む)等のコード(ソフトウェア)を記憶し、1つ以上のプロセッサ122cは、この1組の命令を実行して本明細書に記載する機能を提供するように動作可能である。代替的に又は追加的に、1つ以上のプロセッサ122cは、1つ以上のワード線に接続されたメモリセルの予約領域などの、メモリ構造内の記憶デバイスからコードにアクセスすることができる。RAM122bは、プログラムデータのキャッシングを含む、コントローラ122のためのデータを記憶するためのものであり得る。ROM122a、RAM122b及びプロセッサ122cと通信するメモリインターフェース122dは、コントローラ122と1つ以上の集積メモリモジュール100との間の電気的インターフェースを提供する電気回路である。例えば、メモリインターフェース122dは、信号のフォーマット又はタイミングを変更すること、バッファを提供すること、サージから隔離すること、I/Oをラッチすること等が可能である。1つ以上のプロセッサ122cは、メモリインターフェース122dを介して、制御回路110(又は集積メモリモジュール100の別の構成要素)にコマンドを発することができる。ホストインターフェース122eは、ホスト140からコマンド、アドレス及び/又はデータを受信して、ホスト140にデータ及び/又はステータスを提供するために、ホスト140データバス120との電気的インターフェースを提供する。
【0022】
一実施形態では、メモリ構造126は、ウェハ等の単一の基板上に複数のメモリレベルが形成される不揮発性メモリセルの3次元メモリアレイを含む。メモリ構造は、シリコン(又は他のタイプの)基板上に配置された活性領域を有するメモリセルのアレイの1つ以上の物理レベルに、モノリシックに形成される任意のタイプの不揮発性メモリを含み得る。一実施例では、不揮発性メモリセルは、電荷トラップ材料を有する垂直NANDストリングを備える。
【0023】
別の実施形態では、メモリ構造126は、不揮発性メモリセルの2次元メモリアレイを含む。一実施例では、不揮発性メモリセルは、フローティングゲートを利用するNANDフラッシュメモリセルである。他のタイプのメモリセル(例えば、NOR型フラッシュメモリ)も使用することができる。
【0024】
メモリ構造126に含まれるメモリアレイアーキテクチャ又はメモリセルの正確なタイプは、上記の例に限定されない。多くの異なるタイプのメモリアレイアーキテクチャ又はメモリ技術を使用して、メモリ構造126を形成することができる。本明細書で提案された新たに特許請求される実施形態の目的には、特定の不揮発性メモリ技術は必要とされない。メモリ構造126のメモリセルのための好適な技術の他の例としては、相変化メモリ(例えば、PCM)などが挙げられる。メモリ構造126のメモリセルアーキテクチャのための好適な技術の例として、2次元アレイ、3次元アレイ、クロスポイントアレイ、積層型2次元アレイ、垂直ビット線アレイなどが挙げられる。
【0025】
当業者であれば、本明細書に記載されるこの技術は単一の特定のメモリ構造に限定されず、本明細書に記載され、当業者によって理解されるように、技術の趣旨及び範囲内で、多くの関連するメモリ構造をカバーすることを、理解するであろう。
【0026】
記憶デバイスは、1組の命令などのコードを含み、プロセッサは、この1組の命令セットを実行して本明細書に記載する機能を提供するように動作可能である。代替的に又は追加的に、プロセッサは、1つ以上のワード線内のメモリセルの予約領域からコードにアクセスすることができる。
【0027】
例えば、コードは、プログラミング、読み出し、及び消去動作のためなど、メモリ構造にアクセスするためにコントローラによって使用され得る。コードは、ブートコード及び制御コード(例えば、1組の命令)を含むことができる。ブートコードは、ブーティング又は起動プロセス中にコントローラを初期化し、コントローラがメモリ構造にアクセスするのを可能にするソフトウェアである。コードは、1つ以上のメモリ構造を制御するためにコントローラによって使用され得る。電源投入されると、プロセッサ122cは、実行のためにROM122a又はメモリ構造126からブートコードをフェッチし、ブートコードはシステム構成要素を初期化し、制御コードをRAM122bにロードする。制御コードがRAMにロードされると、プロセッサによって実行される。制御コードは、メモリの制御及び割り当て、命令の処理の優先順位付け、並びに入力及び出力ポートの制御などの基本タスクを実施するためのドライバを含む。
【0028】
概して、制御コードは、更に以下で考察されるフローチャートのステップを含む本明細書に記載される機能を実施する命令を含むことができ、更に以下で考察されるものを含む電圧波形を提供することができる。制御回路は、本明細書に記載される機能を実施する命令を実行するように構成され得る。
【0029】
図1Bは、半導体ウェハ135aの上面図である。ウェハ135aは、集積回路103の多数のコピーを有する。集積回路103の各々は、一実施形態では、制御回路110(図1Aを参照)を内に含む。ウェハ135aは、一部の実施形態では、各々が集積回路103のコピーのうちの1つを内に含む半導体ダイにダイシングされる。したがって、多数の制御半導体ダイ104が、ウェハ135aから形成され得る。また、ウェハ135aがダイシングされる前であっても、「制御半導体ダイ」という用語が本明細書で使用されるとき、集積回路103が存在する各領域は、制御半導体ダイ104と呼ばれる場合があることに留意されたい。
【0030】
図1Cは、半導体ウェハ135bの上面図である。ウェハ135bは、集積回路105aの多数のコピーを有する。集積回路105aの各々は、一実施形態では、メモリ構造126a(図1Aを参照)を内に含む。ウェハ135bは、一部の実施形態では、各々が集積回路105aのコピーのうちの1つを内に含む半導体ダイにダイシングされる。したがって、多数の第1のメモリ半導体ダイ102aが、ウェハ135bから形成され得る。また、ウェハ135bがダイシングされる前であっても、「メモリ半導体ダイ」という用語が本明細書で使用されるとき、集積回路105aが存在する各領域は、メモリ半導体ダイ102aと呼ばれる場合があることに留意されたい。
【0031】
図1Dは、半導体ウェハ135cの上面図である。ウェハ135cは、集積回路105bの多数のコピーを有する。集積回路105bの各々は、一実施形態では、メモリ構造126b(図1Aを参照)を内に含む。ウェハ135cは、一部の実施形態では、各々が集積回路105bのコピーのうちの1つを内に含む半導体ダイにダイシングされる。したがって、多数の第2のメモリ半導体ダイ102bが、ウェハ135cから形成され得る。また、ウェハ135cがダイシングされる前であっても、「メモリ半導体ダイ」という用語が本明細書で使用されるとき、集積回路105bが存在する各領域は、メモリ半導体ダイ102bと呼ばれる場合があることに留意されたい。
【0032】
半導体ウェハ135は、CZ、FZ又は他のプロセスのいずれかに従って成長させた単結晶シリコンのインゴットとして開始し得る。半導体ウェハ135は、滑らかな表面を提供するために、主面上で切断及び研磨され得る。集積回路103、105a、105bは、主面上及び/又は主面内に形成され得る。ウェハ135の半導体ダイへのダイシングは、接合の前又は後に起こり得る。一実施形態では、3つのウェハ135a、135b、135cは一緒に接合される。3つのウェハを一緒に接合した後、ダイシングが行われる。したがって、多数の集積メモリモジュール100は、3つのウェハ135から形成され得る。別の実施形態では、3つのウェハ135a、135b、135cは、半導体ダイ104、102a、102bにダイシングされる。次いで、半導体ダイ104、102a、102bの各々の1つが、一緒に接合されて集積メモリモジュール100を形成する。接合前又は接合後にダイシングが行われるかどうかにかかわらず、集積メモリモジュール100は、一緒に接合された制御半導体ダイ104、第1のメモリ半導体ダイ102a、及び第2のメモリ半導体ダイ102bを内に含むと述べることができる。
【0033】
図2Aは、集積メモリモジュール100の一実施形態のブロック図である。メモリダイ102aは、メモリセルの第1の平面220を内に含む。メモリダイ102bは、メモリセルの第2の平面230を内に含む。各メモリダイ102a、102bは、追加の平面を有してもよい。各平面は、M個のブロックに分割される。一実施例では、各平面は、約2000個のブロックを有する。しかしながら、異なる数のブロックを使用することもできる。一実施形態では、メモリセルを含むブロックは、消去のユニットである。すなわち、ブロックの全てのメモリセルは、一緒に消去される。他の実施形態では、メモリ構造126を編成して信号化及び選択回路を有効にするなど、他の理由でメモリセルをブロックにグループ化することができる。1つの代表的なビット線(bit line、BL)が、各平面に対して描かれている。各平面当たり数千又は数万のそのようなビット線が存在し得る。各ブロックは、以下により完全に記載されるように、多数のワード線に分割されてもよい。一実施形態では、ブロックは、ブロックのメモリセルが、切れ目のないワード線及び切れ目のないビット線の共通セットを共有するように、接続されたメモリセルの群を表す。図2Aの構造では、両方の平面220及び230のブロック0及びブロックM-1が、メモリ構造のエッジにある(又は、さもなければメモリ構造のエッジ領域/セクションに位置すると称される)。
【0034】
制御ダイ104は、一実施形態では、多数のセンス増幅器(SA)250を含む。各センス増幅器250は、この例では、1つのビット線に接続されている。センス増幅器は、一実施形態では、ビット線ドライバを内に含む。このため、センス増幅器は、それが接続されるビット線に電圧を提供し得る。センス増幅器は、ビット線の状態を感知するように構成されている。一実施形態では、センス増幅器は、ビット線に流れる電流を感知するように構成されている。一実施形態では、センス増幅器は、ビット線上の電圧を感知するように構成されている。
【0035】
制御ダイ104は、多数のワード線ドライバ260(1)~260(n)を含む。ワード線ドライバ260は、ワード線に電圧を提供するように構成されている。この例では、メモリセルのブロック当たり「n」ワード線が存在する。一実施形態では、各平面220、230内のブロックのうちの1つが、メモリアレイ動作のために一度に選択される。メモリ動作がプログラム又は読み出しである場合、一実施形態では、選択されたブロック内の1つのワード線がメモリ動作のために選択される。メモリ動作が消去である場合、一実施形態では、選択されたブロック内のワード線の全てが消去のために選択される。ワード線ドライバ260は、メモリダイ102a内の第1の選択されたブロック(例えば、ブロック2)内のワード線に、またメモリダイ102b内の第2の選択されたブロック(例えば、ブロック2)内のワード線に電圧を提供する。一部の実施形態では、単一のワード線ドライバが、メモリダイ102a内の第1のワード線及びメモリダイ102b内の第2のワード線に対して電圧を同時に提供する。したがって、ワード線ドライバ260の数を低減することができる。
【0036】
制御ダイ104はまた、ワード線ドライバ260及び/又はビット線ドライバに電圧を提供するために使用され得るチャージポンプ、電圧発生器などを含み得る。図2Aのアーキテクチャは、そのようなチャージポンプ、電圧発生器などが、メモリダイ102a、102bの両方に同時に送達される電圧を生成することを可能にする。
【0037】
第1のメモリダイ102aは、第1のメモリダイ102aの第1の主面282上に、多数のボンドパッド270(a)、270(b)を有する。対応する「n」ワード線ドライバ260(1)~260(n)から電圧を受け取るために、「n」ボンドパッド270(a)が存在し得る。平面220に関連付けられた各ビット線に対して1つのボンドパッド270(b)が存在し得る。参照番号270は、一般に、主面282上のボンドパッドを参照するために使用される。
【0038】
制御ダイ104は、制御ダイ104の第1の主面284上に、多数のボンドパッド274(a)、274(b)を有する。対応する「n」ワード線ドライバ260(1)~260(n)からメモリダイ102aに電圧を送達するために、「n」ボンドパッド274(a)が存在し得る。平面220に関連付けられた各ビット線に対して1つのボンドパッド274bが存在し得る。参照番号274は、一般に、主面282上のボンドパッドを参照するために使用される。ボンドパッド対270(a)/274(a)及びボンドパッド対270(b)/274(b)が存在し得ることに留意されたい。一部の実施形態では、ボンドパッド270及び/又は274は、フリップチップボンドパッドである。
【0039】
制御ダイ104は、制御ダイ104の第2の主面288上に、多数のボンドパッド276(a)、276(b)を有する。対応する「n」ワード線ドライバ260(1)~260(n)からメモリダイ102bに電圧を送達するために、「n」ボンドパッド276(a)が存在し得る。メモリダイ102b上の平面230に関連付けられた各ビット線に対して1つのボンドパッド276bが存在し得る。参照番号276は、一般に、主面288上のボンドパッドを参照するために使用される。
【0040】
第2のメモリダイ102bは、第2のメモリダイ102bの第1の主面286上に多数のボンドパッド272(a)、272(b)を有する。対応する「n」ワード線ドライバ260(1)~260(n)から電圧を受け取るために、「n」ボンドパッド272(a)が存在し得る。平面230に関連付けられた各ビット線に対して1つのボンドパッド272(b)が存在し得る。参照番号272は、一般に、主面286上のボンドパッドを参照するために使用される。ボンドパッド対272(a)/276(a)及びボンドパッド対272(b)/276(b)が存在し得ることに留意されたい。一部の実施形態では、ボンドパッド272及び/又は276は、フリップチップボンドパッドである。
【0041】
ボンドパッド270のパターンは、一実施形態では、ボンドパッド274のパターンと一致する。ボンドパッド270は、一実施形態では、ボンドパッド274に接合される(例えば、フリップチップ接合される)。このため、ボンドパッド270、274は、第1のメモリダイ102aを制御ダイ104に電気的及び物理的に結合する。また、ボンドパッド270、274は、第1のメモリダイ102aと制御ダイ104との間の内部信号転送を可能にする。ボンドパッド272のパターンは、一実施形態では、ボンドパッド276のパターンと一致する。ボンドパッド272は、一実施形態では、ボンドパッド276に接合される(例えば、フリップチップ接合される)。このため、ボンドパッド272、276は、第2のメモリダイ102bを制御ダイ104に電気的及び物理的に結合する。また、ボンドパッド272、276は、第2のメモリダイ102bと制御ダイ104との間の内部信号転送を可能にする。このため、第1のメモリダイ102a、第2のメモリダイ102b、及び制御ダイ104は、一緒に接合される。
【0042】
本明細書では、「内部信号転送」は、ダイ102(a)、102(b)、104のうちの2つの間の信号転送を意味する。内部信号転送は、制御ダイ104と第1のメモリダイ102(a)との間、又は制御ダイ104と第2のメモリダイ102(b)との間であってもよい。内部信号転送は、場合によっては、第1のメモリダイ102(a)と第2のメモリダイ102(b)との間である。内部信号転送は、制御ダイ104上の回路が、第2のメモリダイ102bと並行して第1の第1のメモリダイ102a内のメモリ動作を制御することを可能にする。したがって、ボンドパッド270、272、274、276は、メモリ動作信号転送のために使用され得る。本明細書では、「メモリ動作信号転送」は、メモリダイ102内のメモリ動作に関係する任意の信号を参照する。メモリ動作信号転送は、電圧を提供すること、電流を提供すること、電圧を受け取ること、電流を受け取ること、電圧を感知すること、及び/又は電流を感知することを含み得るが、これらに限定されない。
【0043】
ボンドパッド270~276は、例えば、銅、アルミニウム、及びこれらの合金から形成されてもよい。ボンドパッド272~278と主面(282~288)との間にライナーが存在してもよい。ライナーは、例えば、チタン/窒化チタンスタックで形成されてもよい。ボンドパッド270~276及びライナーは、蒸着及び/又はめっき技術によって適用されてもよい。ボンドパッド及びライナーは共に720nmの厚さを有してもよいが、更なる実施形態では、この厚さはより大きくても小さくてもよい。
【0044】
金属相互接続及び/又はビアは、ダイ内の様々な要素をボンドパッド270~276に電気的に接続するために使用され得る。金属相互接続及び/又はビアによって実装され得るいくつかの導電経路が示されている。例えば、センス増幅器250は、経路212によってボンドパッド274(b)に、又は経路214によってボンドパッド276(b)に電気的に接続され得る。数千のそのようなセンス増幅器、経路、及びボンドパッドが存在し得る。ワード線ドライバ260は、経路202によってボンドパッド274(a)に電気的に接続され得る。経路202は、各ワード線ドライバ260(1)~260(n)に対して別個の導電経路を備えてもよいことに留意されたい。同様に、各ワード線ドライバ260(1)~260(n)に対して別個のボンドパッド274(a)が存在してもよい。メモリダイ102aのブロック2内のワード線は、経路204によってボンドパッド270(a)に電気的に接続され得る。メモリダイ102bのブロック2内のワード線は、経路208によってボンドパッド272(a)に電気的に接続され得る。図2Aでは、ブロック内の対応する「n」ワード線に対して「n」経路204及び「n」経路208が存在する。同様に、「n」ワード線ドライバ260、「n」経路202、及び「n」経路206が存在し得る。各経路204に対して、ボンドパッド270(a)、274(a)の別個の対が存在し得る。各経路208に対して、ボンドパッド272(a)、276(a)の別個の対が存在し得る。図6は、金属相互接続及び/又はビアを有する集積メモリモジュール100の一実施形態の更なる詳細を示す。
【0045】
図2Bは、集積メモリモジュール100の別の実施形態を示す。センス増幅器(SA)250は、図2Bに示す実施形態では、第1のメモリダイ102a及び第2のメモリダイ102b上に位置する。このため、ボンドパッド270(b)、272(b)、274(b)、及び276(b)は、集積メモリモジュール100の実施形態では必要ではない。しかしながら、ボンドパッド270(a)、272(a)、274(a)、及び276(a)に加えて、他のボンドパッドが存在し得る。こうして、ボンドパッド270、274は、第1のメモリダイ102aを制御ダイ104に電気的及び物理的に結合する。また、ボンドパッド270(a)、274(a)は、第1のメモリダイ102aと制御ダイ104との間の内部信号転送を可能にする。更に、ボンドパッド272、276は、第2のメモリダイ102bを制御ダイ104に電気的及び物理的に結合する。また、ボンドパッド272(a)、276(a)は、第1のメモリダイ102aと制御ダイ104との間の内部信号転送を可能にする。
【0046】
図3Aは、センスブロック350の一実施形態を示すブロック図である。読み出し/書き込み回路128は、一部の実施形態では、多数のセンスブロックを含む。個別のセンスブロック350は、センス回路250(1)~250(4)又はセンスアンプとして参照される1つ以上のコア部分と、管理回路190として参照される共通部分とに区画化されてもよい。一実施形態では、各ビット線/NANDストリングに対して別個のセンス回路と、複数、例えば、4つ又は8つ、のセンス回路のセットに対して1つの共通の管理回路190とが存在する。群内のセンス回路の各々は、データバス172を介して関連付けられた管理回路と通信し得る。このため、1組の記憶素子(メモリセル)のセンス回路と通信する1つ以上の管理回路が存在する。
【0047】
一例として、センス回路250(1)は、接続されたビット線における伝導電流が所定の閾値レベルを上回るか下回るかを判定することによって感知を行うセンス回路170を備える。感知は、読み出し又は検証動作において発生することができる。センス回路はまた、プログラム動作におけるプログラム電圧の印加中にビット線電圧を供給する。
【0048】
センス回路は、Vblセレクタ173、センスノード171、比較回路175、及びトリップラッチ174を含み得る。プログラム電圧の印加中、Vblセレクタ173は、プログラムイネーブル電圧(例えば、V_pgm_enable)又はプログラム禁止電圧(例えば、Vbl_inh)をメモリセルに接続されたビット線に渡すことができる。本明細書では、「プログラムイネーブル電圧」は、メモリセルに印加される電圧として定義され、それは、メモリセルのプログラミングを可能にする一方で、プログラム電圧(例えばVpgm)もメモリセルに印加される。特定の実施形態では、プログラム電圧がメモリセルの制御ゲートに印加されている間に、プログラムイネーブル電圧がメモリセルに結合されたビット線に印加される。本明細書では、「プログラム禁止電圧」は、メモリセルに結合されたビット線に印加されてメモリセルのプログラミングを禁止する電圧として定義され、一方でプログラム電圧(例えば、Vpgm)もメモリセルに印加される(例えば、メモリセルの制御ゲートに印加される)。ブースト電圧(例えば、Vpass)が、ビット線に印加されるプログラム禁止電圧と共に、非選択ワード線に印加されてもよいことに留意されたい。
【0049】
プログラム禁止電圧は、プログラムされないメモリセルに結合されたビット線及び/又はプログラミングプロセスの実行を通じてそれぞれのターゲット閾値電圧に到達したメモリセルを有するプログラムビット線に印加される。これらは、「非選択ビット線」と呼ばれる場合がある。プログラム禁止電圧は、プログラムされるメモリセルを有するビット線(「選択ビット線」)には印加されない。プログラム禁止電圧が非選択ビット線に印加されると、一実施形態では、ビット線はNANDチャネルから遮断される。したがって、一実施形態では、プログラム禁止電圧は、NANDチャネルに渡されない。ブースト電圧が非選択ワード線に印加されて、NANDチャネルの電位を上昇させ、その制御ゲートにおいてプログラム電圧を受け取るメモリセルのプログラミングを禁止する。
【0050】
トランジスタ55(例えば、nMOS)は、トランジスタの制御ゲート電圧を十分に高く、例えば、Vblセレクタから渡されたVblよりも高く、設定することによって、Vblセレクタ173からVblを渡すためのパスゲートとして構成され得る。例えば、セレクタ56は、電源電圧Vdd、例えば、3~4Vをトランジスタ55の制御ゲートに渡し得る。
【0051】
読み出し及び検証動作などの感知動作中、ビット線電圧は、セレクタ56によって渡される電圧に基づいてトランジスタ55によって設定される。ビット線電圧は、トランジスタの制御ゲート電圧からそのVt(例えば、1V)を引いたものとほぼ等しい。例えば、Vbl+Vtがセレクタ56によって渡される場合、ビット線電圧はVblとなる。これは、ソース線が0Vにあると仮定する。トランジスタ55は、制御ゲート電圧に従ってビット線電圧をクランプし、パスゲートではなくソースフォロワとして作用する。Vblセレクタ173は、トランジスタ55の制御ゲート電圧よりも高いVddなどの比較的高い電圧を渡して、ソースフォロワモードを提供し得る。感知中、トランジスタ55は、こうしてビット線を充電する。
【0052】
1つのアプローチでは、各センス回路のセレクタ56は、Vbl又はVddを渡すために、他のセンス回路のセレクタとは別個に制御することができる。各センス回路のVblセレクタ173はまた、他のセンス回路のVblセレクタとは別個に制御することができる。
【0053】
感知中、センスノード171は、Vsense_init=3Vなどの初期電圧まで充電される。センスノードは次に、トランジスタ55を介してビット線に接続され、センスノードの減衰量が、メモリセルが導電又は非導電状態にあるかどうかを判定するために使用される。比較回路175は、センスノード電圧を感知時にトリップ電圧と比較するために使用される。センスノード電圧がトリップ電圧Vtripを下回って減衰する場合、メモリセルは、導電状態にあり、そのVtは、検証信号の電圧以下となる。センスノード電圧がVtrip未満に減衰しない場合、メモリセルは非導電状態にあり、そのVtは検証信号の電圧を上回る。センス回路170は、メモリセルが導電又は非導電状態にあるかどうかに基づいて、比較回路175によって設定されるトリップラッチ174を含む。トリップラッチ内のデータは、プロセッサ192によって読み出されるビットであり得る。
【0054】
管理回路190は、プロセッサ192、4組の例示的データラッチ194、195、196、197、及び1組のデータラッチ194とデータバス120との間に結合されたI/Oインターフェース196を備える。例えば、個々のラッチLDL、MDL、及びUDLを備えた1組のデータラッチが、各センス回路に対して提供され得る。場合によっては、追加のデータラッチが使用されてもよい。LDLは、下位データページのビットを記憶し、MDLは、中間のデータページのビットを記憶し、UDLは、上位のデータページのビットを記憶する。これは、メモリセルメモリデバイス毎に8レベル又は3ビットである。
【0055】
データページは、所定の時間にプログラムされるデータのユニットである。一実施形態では、1つのデータページが1つのブロックの一部にプログラムされる。例えば、ページは、ブロック内の選択されたワード線に接続されたメモリセルにプログラムされ得る。他の実施形態では、1ページが、複数のブロックにわたってプログラムされてもよい。例えば、ページの第1の部分は、第1のメモリダイ102a上の第1のブロック内の第1の選択されたワード線に接続されたメモリセルにプログラムされてもよく、ページの第2の部分は、第2のメモリダイ102b上の第2のブロック内の第2の選択されたワード線に接続されたメモリセルにプログラムされてもよい。ページの正確なサイズ、ブロックの正確なサイズは全て、特定の実装に基づいて変化する。一実施例では、ページは2048ビットのデータを記憶し、データページは、各ブロック内に1024ビットのデータを有する2つのブロックに記憶され、データページを記憶する2つのブロックは、異なるメモリダイ102a、102b内にある。
【0056】
プロセッサ192は、感知されたメモリセルに記憶されているデータを判定し、判定されたデータを1組のデータラッチ内に記憶するように、計算を行う。データラッチ194~197の各組は、読み出し動作中にプロセッサ192によって判定されたデータビットを記憶し、プログラム動作中にメモリにプログラムされることを意図した書き込みデータを表すデータバス120からインポートされたデータビットを記憶するために使用される。I/Oインターフェース196は、データラッチ194~197とデータバス120との間のインターフェースを提供する。
【0057】
プロセッサ192はまた、ラッチの状態に基づいて、ビット線に印加する電圧を判定するために使用され得る。これは、弱いプログラムイネーブル電圧がビット線に印加される時間の大きさ及び/又は長さを管理するために使用され得る。
【0058】
読み出し中、システムの動作は、アドレスされたメモリセルへの異なる制御ゲート電圧の供給を制御するステートマシン112の制御下にある。メモリによってサポートされる様々なメモリ状態に対応する様々な既定の制御ゲート電圧をステップスルーすると、センス回路はこれらの電圧のうちの1つでトリップする場合があり、対応する出力が、データバス172を介してプロセッサ192にセンス回路から提供されることになる。その時点で、プロセッサ192は、センス回路のトリップイベント及び入力線193を介してステートマシンから印加された制御ゲート電圧に関する情報を考慮することによって、結果としてのメモリ状態を判定する。次いで、メモリ状態の2進コード化を計算し、結果として得られたデータビットをデータラッチ194~197に記憶する。
【0059】
いくつかの実装形態は、複数のチップ192を含むことができる。一実施形態では、各プロセッサ192は、出力線の各々がワイヤードORとなるような出力線(図示せず)を含む。一部の実施形態では、出力線は、ワイヤードOR線に接続される前に反転される。この構成により、ワイヤードORを受信するステートマシンが、プログラムされている全てのビットが所望のレベルに到達したときを判定することができるため、プログラミングプロセスが完了したときのプログラム検証試験中の迅速な判定が可能になる。例えば、各ビットがその所望のレベルに到達したとき、そのビットの論理ゼロが、ワイヤードOR線に送信される(又は、データ1が反転される)。全てのビットがデータ0(又は反転されたデータ1)を出力すると、ステートマシンはプログラミングプロセスを終了することを認識する。各プロセッサは8つのセンス回路と通信するため、ステートマシンは、ワイヤードOR線を8回読み取る必要があり、又は、論理がプロセッサ192に追加されて、関連付けられたビット線の結果を蓄積し、それによりステートマシンはワイヤードOR線を一回読み取るだけで済む。同様に、論理レベルを正しく選択することによって、グローバルステートマシンは、いつ第1のビットがその状態を変えるかを検出することができ、それに応じてアルゴリズムを変更する。
【0060】
メモリセルのプログラム又は動作を検証する間、プログラムされるデータ(書き込みデータ)は、データバス120から1組のデータラッチ194~197に、LDL、MDL、及びUDLラッチに、メモリセルあたり3ビットの実装で記憶される。
【0061】
プログラム動作は、ステートマシンの制御下で、1組のプログラミング電圧パルスをアドレスされたメモリセルの制御ゲートに印加する。各電圧パルスは、増分ステップパルスプログラミングと呼ばれる処理におけるステップサイズによって、前のプログラムパルスから大きさがステップアップされてもよい。各プログラム電圧の後に、メモリセルが所望のメモリ状態にプログラムされているかどうかを判定するための検証動作が続く。場合によっては、プロセッサ192は、所望のメモリ状態に対するリードバックメモリ状態を監視する。2つが一致しているとき、プロセッサ192は、そのラッチを更新するなどによって、ビット線をプログラム禁止モードに設定する。これにより、追加のプログラムパルスがその制御ゲートに印加されても、ビット線に結合されたメモリセルの更なるプログラミングが禁止される。
【0062】
データラッチ194~197の各組は、各センス回路に対するデータラッチのスタックとして実装されてもよい。一実施形態では、センス回路250当たり3つのデータラッチが存在する。いくつかの実施態様では、その中に記憶されたパラレルデータがデータバス120のシリアルデータに変換されるように、データラッチはシフトレジスタとして実装され、逆もまた同様である。メモリセルの読み出し/書き込みブロックに対応する全てのデータラッチは、データのブロックがシリアル転送によって入力又は出力され得るように、一緒にリンクしてブロックシフトレジスタを形成することができる。具体的には、読み出し/書き込み回路のバンクは、データラッチの組の各々が、読み出し/書き込みブロック全体のシフトレジスタの一部であるかのように、データバスに出入りするデータをシーケンスでシフトさせるように適合される。
【0063】
データラッチは、関連付けられたメモリセルがプログラム動作における特定のマイルポストに到達したときを識別する。例えば、ラッチは、メモリセルのVtが特定の検証電圧を下回っていることを識別し得る。データラッチは、メモリセルがデータページから1つ以上のビットを現在記憶しているかどうかを示す。例えば、LDLラッチを使用して、下位のデータページを記憶することができる。下位ページビットが関連付けられたメモリセルに記憶されるとき、LDLラッチはフリップされる(例えば、0~1へ)。MDL又はUDLラッチは、中間又は上位ページビットがそれぞれ関連付けられたメモリセルに記憶されるときにフリップされる。これは、関連付けられたメモリセルがプログラミングを完了するときに生じる。
【0064】
図3Bは、例示的メモリシステム300のブロック図であり、コントローラ122の一実施形態のより詳細を示す。図3Bのコントローラはフラッシュメモリコントローラであるが、集積メモリモジュール100はフラッシュに限定されないことに留意されたい。このため、コントローラ122は、フラッシュメモリコントローラの例に限定されない。本明細書で使用するように、フラッシュメモリコントローラは、フラッシュメモリに記憶されたデータを管理し、コンピュータ又は電子デバイス等のホストと通信するデバイスである。フラッシュメモリコントローラは、本明細書に記載する特定の機能に加えて、様々な機能を有することができる。例えば、フラッシュメモリコントローラは、フラッシュメモリをフォーマットしてメモリが適切に動作していることを確実にし、不良のフラッシュメモリセルを打ち出し、将来の故障セルと置換される予備メモリセルを割り当てることができる。予備セルの一部は、フラッシュメモリコントローラを動作させ、他の機能を実装するためのファームウェアを保持するために使用することができる。動作面では、ホストがデータをフラッシュメモリから読み出すか又はデータをフラッシュメモリに書き込む必要があるとき、ホストはフラッシュメモリコントローラと通信する。ホストがデータを読み出し/書き込むべき論理アドレスを提供する場合、フラッシュメモリコントローラは、ホストから受信される論理アドレスをフラッシュメモリの物理アドレスに変換することができる(代替的に、ホストが物理アドレスを提供することもできる)。フラッシュメモリコントローラはまた、これだけに限定されないが、ウェアレベリング(さもなければ繰り返し書き込まれる特定のメモリブロックの消耗を回避するために書き込みを分散させること)及びガーベッジコレクション(ブロックが満杯となった後、全ブロックを消去し再利用することができるように有効なデータページのみを新たなブロックに移すこと)等の様々なメモリ管理機能も実施することができる。
【0065】
コントローラ122と集積メモリモジュール100との間のインターフェースは、トグルモード200、400、又は800などの任意の好適なフラッシュインターフェースであってもよい。一実施形態では、メモリシステム300は、セキュアデジタル(secure digital、SD)又はマイクロセキュアデジタル(マイクロSD)カードなどのカードベースのシステムであってもよい。代替の実施形態では、メモリシステム300は、埋め込みメモリシステムの一部であってもよい。例えば、フラッシュメモリは、ホスト内に埋め込まれてもよい。他の例では、メモリシステム300は、固体ドライブ(solid-state drive、SSD)の形態であり得る。
【0066】
一部の実施形態では、不揮発性メモリシステム300は、コントローラ122と集積メモリモジュール100との間に単一のチャネルを含み、本明細書に記載する主題は単一のメモリチャネルを有することに限定されない。例えば、一部のメモリシステムアーキテクチャでは、コントローラの能力に応じて、コントローラとメモリダイとの間に2、4、8、又はそれ以上のチャネルが存在してもよい。本明細書に記載する実施形態のいずれにおいても、たとえ単一のチャネルが図面に示されていたとしても、コントローラとメモリダイとの間に単一より多いチャネルが存在することがある。
【0067】
集積メモリモジュール100上のメモリセルは、1つ以上の平面内に配置することができる。一実施形態では、メモリ動作は、同じメモリダイ上の異なる平面上のメモリセル群上で並行して実施される。一実施形態では、メモリ動作は、同じ集積メモリモジュール100内の異なるメモリダイ上の異なる平面上のメモリセル群上で並行して実施される。一実施形態では、メモリ動作は、異なる集積メモリモジュール100上のメモリセル群上で並行して実施される。
【0068】
図3Bに示すように、コントローラ122は、ホストとインターフェースするフロントエンドモジュール308、1つ以上の集積メモリモジュール100とインターフェースするバックエンドモジュール310、及びここで詳細に説明することになる機能を実施する様々な他のモジュールを含む。
【0069】
図3Bに示すコントローラ122の構成要素は、例えば、他の構成要素と共に使用するように設計されたパッケージ化された機能ハードウェアユニット(例えば、電気回路)、関連機能の特定の機能を通常実施する(マイクロ)プロセッサ又は処理回路によって実行可能なプログラムコード(例えば、ソフトウェア又はファームウェア)の一部、若しくは、より大きいシステムとインターフェースする自己完結型のハードウェア又はソフトウェア構成要素、の形態を取り得る。例えば、各モジュールは、特定用途向け集積回路(ASIC)、書替え可能ゲートアレイ(FPGA)、回路、デジタル論理回路、アナログ回路、ディスクリート回路の組み合せ、ゲート、他の任意のタイプのハードウェア、又はそれらの組み合せを含み得る。代替的に又は追加的に、各モジュールは、コントローラ122が本明細書に記載する機能を実施するようにプロセッサをプログラムするための、プロセッサ可読デバイス(例えば、メモリ)に記憶されたソフトウェアを含んでもよい。図3Bに示すアーキテクチャは、図1Aに示したコントローラ122の構成要素(すなわち、RAM、ROM、プロセッサ、インターフェース)を使用してもよい(又は使用しなくてもよい)実装形態の一例である。
【0070】
コントローラ122のモジュールを再び参照し、バッファマネージャ/バスコントローラ314が、ランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)316内のバッファを管理し、コントローラ122の内部バス調停を制御する。読み出し専用メモリ(read only memory、ROM)318は、システムブートコードを記憶する。図3Bではコントローラ122から離れて位置しているものとして図示するが、他の実施形態では、RAM316及びROM318の一方又は両方がコントローラ内に位置し得る。更に、他の実施形態では、RAM及びROMの一部がコントローラ122内及びコントローラ外の両方に位置し得る。更に、いくつかの実装形態では、コントローラ122、RAM316、及びROM318が別個の半導体ダイ上に位置し得る。
【0071】
フロントエンドモジュール308は、ホスト又は次のレベルの記憶コントローラとの電気的インターフェースを提供するホストインターフェース320及び物理層インターフェース(physical layer interface、PHY)322を含む。ホストインターフェース320のタイプの選択は、使用されているメモリのタイプに依存し得る。ホストインターフェース320の例としては、これだけに限定されないが、SATA、SATA Express、SAS、ファイバチャネル、USB、PCIe、及びNVMeが挙げられる。ホストインターフェース320は、典型的には、データ、制御信号、及びタイミング信号の転送を容易にする。
【0072】
バックエンドモジュール310は、ホストから受信したデータバイトを符号化し、不揮発性メモリから読み出したデータバイトを復号してエラーを訂正するエラー訂正コード(error correction code、ECC)エンジン324を含む。一部の実施形態では、ECCエンジン324は、一度に記憶されているデータの各ユニット(例えば、ページ)についてパリティビットを計算する。パリティビット(エラー訂正コードとも呼ばれる)は、データのユニット(例えば、ページ)と共に記憶され得る。一実施形態において、パリティビットは、データのユニット(例えば、ページ)から離れて記憶される。一実施形態では、コントローラ122は、第2のメモリダイ102b上のページの第2の部分をプログラムすることと並行して、第1のメモリダイ102a上のページの第1の部分をプログラムするように、集積メモリモジュール100に命令する。ページのパリティビットは、メモリダイ102a、102bのいずれかに記憶されてもよく、メモリダイ102a、102bの間で分割してもよく、又は他の場所に記憶されてもよい。一実施形態では、コントローラ122は、第2のメモリダイ102b上の第2のページをプログラムすることと並行して、第1のメモリダイ102a上の第1のページをプログラムするように、集積メモリモジュール100に命令する。第1のページのパリティビットは、第1のメモリダイ102a上に記憶されてもよく、第2のページのパリティビットは、第2のメモリダイ102b上に記憶されてもよい。あるいは、第1及び第2のページのパリティビットは、他の場所に記憶されてもよい。
【0073】
コマンドシーケンサ326は、集積メモリモジュール100に伝送されるプログラムコマンドシーケンス及び消去コマンドシーケンスなどのコマンドシーケンスを生成する。RAID(Redundant Array of Independent Dies、独立ダイの冗長アレイ)モジュール328は、RAIDパリティの生成及び障害データの回復を管理する。RAIDパリティは、不揮発性メモリシステム300内に書き込まれているデータのための完全性保護の更なるレベルとして使用してもよい。場合によっては、RAIDモジュール328がECCエンジン324の一部であってもよい。RAIDパリティは、通称によって暗示されるように追加のダイとして加えてもよいが、例えば、追加の平面、追加のブロック、又はブロック内の追加のワード線として既存のダイ中に加えてもよいことに留意されたい。集積メモリモジュール100に接続されるように構成されているメモリインターフェース330は、集積メモリモジュール100にコマンドシーケンスを提供し、集積メモリモジュール100からステータス情報を受信する。一実施形態では、メモリインターフェース330は、トグルモード200、400、又は800インターフェースなどのダブルデータレート(double data rate、DDR)インターフェースであり得る。フラッシュ制御層232は、バックエンドモジュール210の全体的な動作を制御する。
【0074】
図3Bに図示するシステム300の追加の構成要素は、集積メモリモジュール100のメモリセルのウェアレベリングを実施するメディア管理層338を含む。システム300はまた、外部の電気的インターフェース、外部のRAM、抵抗、コンデンサ、又はコントローラ122とインターフェースし得る他の構成要素などの他のディスクリート構成要素340も含む。代替の実施形態では、物理層インターフェース322、RAIDモジュール328、メディア管理層338、及びバッファ管理/バスコントローラ314のうちの1つ以上が、コントローラ122内で不要である任意選択的な構成要素である。
【0075】
フラッシュエラー及びホストとのインターフェースを扱い得るフラッシュ管理の一部として、フラッシュ変換層(Flash Translation Layer、FTL)又はメディア管理層(Media Management Layer、MML)338が集積され得る。具体的には、MMLはフラッシュ管理内のモジュールであってもよく、NAND管理の内部的特性に関与してもよい。具体的には、MML338は、ホストからの書き込みを集積メモリモジュール100のメモリ126への書き込みに変換するメモリデバイスファームウェア内のアルゴリズムを含み得る。MML338は、1)メモリの耐久性が限られている場合があること、3)メモリ126がページの倍数でのみ書き込むことができること、及び/又は3)メモリ126はブロック(又は、一部の実施形態ではブロック内の層)として消去されない限り書き込むことができないこと、を理由に必要とされ得る。MML338は、ホストにとって可視でない可能性があるメモリ126のこれらの潜在的制約を理解する。したがって、MML338は、ホストからの書き込みをメモリ126内への書き込みに変換しようと試みる。
【0076】
コントローラ122は、1つ以上の集積メモリモジュール100とインターフェースし得る。一実施形態では、コントローラ122及び複数の集積メモリモジュール100(共に不揮発性記憶システム300を含む)が、固体ドライブ(SSD)を実装し、SSDは、NASデバイスとして、ラップトップ、タブレット、サーバ等のホスト内のハードディスクドライブをエミュレートし、置換し、又はその代わりに使用され得る。加えて、SSDはハードドライブとして機能するように作られなくてもよい。
【0077】
ECC324、シーケンサ326、RAID328、フラッシュ制御層332、メディア管理層338、及び/又はバッファ管理/バスコントローラ314のうちの1つ以上は、プロセッサ回路と称されてもよい。プロセッサ回路は、ハードウェアのみ、又はハードウェアとソフトウェア(ファームウェアを含む)との組み合せを含むことができる。例えば、本明細書に記載する機能を実施するためにファームウェアによってプログラムされたコントローラは、制御回路の一例である。プロセッサ回路は、プロセッサ、PGA(プログラマブルゲートアレイ、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)、ASIC(特定用途向け集積回路)、集積回路、又は他のタイプの回路を含むことができる。
【0078】
不揮発性記憶システムのうちの一部の実施形態は、1つのコントローラ122に接続された1つの集積メモリモジュール100を含むことになる。しかしながら、他の実施形態は、1つ以上のコントローラ122と通信する複数の集積メモリモジュール100を含み得る。一例では、集積メモリモジュール100を1組のメモリパッケージにグループ化することができる。各メモリパッケージは、コントローラ122と通信する1つ以上の集積メモリモジュール100を含む。一実施形態では、メモリパッケージは、1つ以上の集積メモリモジュール100が搭載されたプリント回路基板(又は同様の構造)を含む。一部の実施形態では、メモリパッケージは、メモリパッケージのメモリダイを収容するための成形材料を含むことができる。一部の実施形態では、コントローラ122は、メモリパッケージのいずれかから物理的に分離されている。
【0079】
図4は、複数の不揮発性メモリセルを含む、メモリ構造126を備え得るモノリシック3次元メモリアレイの例示的な一実施形態の一部の斜視図である。例えば、図4は、メモリを備える1つのブロックの一部を示す。図示された構造は、交互の誘電体層及び導電層のスタックの上方に位置決めされた1組のビット線BLを含み、誘電体層及び導電層を通って延在する垂直柱の材料を備えている。例として、誘電体層のうちの1つがDとしてマークされ、導電層(ワード線層とも呼ばれる)のうちの1つがWとしてマークされている。交互の誘電体層及び導電層の数は、特定の実装要件に基づいて変化し得る。1組の実施形態は、108~300の交互の誘電体層及び導電層を含む。一例示的実施形態は、96個のデータワード線層、8個の選択層、6個のダミーワード線層、及び110の誘電体層を含む。108~300個よりも多いか又は少ない層を使用することもできる。実施形態では、交互の誘電体層及び導電層は、ローカルインターコネクトLIによって、4つの「フィンガ」又はサブブロックに分割される。図4は、2つのフィンガ及び2つのローカルインターコネクトLIを示している。交互の誘電体層及びワード線層の下には、ソース線層SLがある。垂直柱の材料(メモリホールとしても知られている)は、交互の誘電体層及び導電層のスタック内に形成される。例えば、垂直柱/メモリホールのうちの1つがMHとしてマークされている。図4では、誘電体層がシースルーとして描画されているので、読者は交互の誘電体層及び導電層のスタックに位置決めされたメモリホールを見ることができることに留意されたい。一実施形態では、メモリセルの垂直柱を生成するために、垂直柱/メモリホールを電荷トラップ材料を含む材料で充填することによって、NANDストリングが形成される。各メモリセルは、1つ以上のビットのデータを記憶することができる。
【0080】
図5は、アレイに編成されたメモリセルのNANDストリングをプログラミングするためのプロセス500の一実施形態を説明するフローチャートである。一例示的実施形態では、図5のプロセスは、制御ダイ104.上の制御回路110を使用して、第2のメモリダイ102bと並行して第1のメモリダイ102a上で実施される。例えば、図5のプロセスは、制御ダイ104上のステートマシン112の方向で実施することができる。
【0081】
典型的には、プログラム動作中に(選択されたワード線を介して)制御ゲートに印加されるプログラム電圧は、一連のプログラムパルスとして印加される。プログラミングパルスの少なくとも一部の間には、1組の検証パルスが存在して検証を実施する。一部の実施形態では、プログラムパルス後に全ての状態が検証されるわけではない。多くの実装では、プログラムパルスの大きさは、所定のステップサイズだけ、各連続するパルスにあわせて増加する。図5のステップ540において、プログラミング電圧(Vpgm)が開始量(例えば、約12~16V又は別の好適なレベル)に初期化され、ステートマシン112によって維持されるプログラムカウンタPCが、1に初期化される。
【0082】
一実施形態では、プログラムされるように選択されたメモリセル群(本明細書では選択されたメモリセルと呼ぶ)は、同時にプログラムされ、メモリダイ102a内の第1の選択されたワード線に接続された第1のメモリセルと、メモリダイ102b内の第2の選択されたワード線に接続された第2のメモリセルとを含む。プログラミングのために選択されていない他のメモリセル(選択されていないメモリセル)が存在する可能性があり、これらのメモリセルも第1及び第2の選択されたワード線に接続されている。すなわち、選択されたワード線は、プログラミングが禁止されると想定されるメモリセルにも接続されている。例えば、データが1組のメモリセルに書き込まれるとき、メモリセルの一部は消去状態に留まる必要があり、そのためプログラムされない。加えて、メモリセルがそれらの意図されたターゲットデータ状態に到達すると、更なるプログラミングが禁止されることになる。プログラミングが禁止される選択されたワード線に接続されたメモリセルを含むそれらのNANDストリング(例えば、非選択NANDストリング)は、プログラミングを禁止するためにそれらのチャネルがブーストされる。チャネルがブースト電圧を有する場合、チャネルとワード線との間の電圧差は、プログラミングを引き起こすのに十分に大きくない。ブーストを支援するために、ステップ542において、メモリシステムは、プログラミングが禁止される選択されたワード線に接続されたメモリセルを含むNANDストリングのチャネルをプリチャージする。
【0083】
ステップ544において、プログラミングが禁止される選択されたワード線(複数可)に接続されたメモリセルを含むNANDストリングは、プログラミングを禁止するためにそれらのチャネルがブーストされる。このようなNANDストリングは、本明細書では「非選択NANDストリング」と称される。一実施形態では、非選択ワード線は、1つ以上のブースト電圧(例えば、約7~11ボルト)を受け取って、ブーストスキームを実施する。プログラム禁止電圧が、非選択NANDストリングに結合されたビット線に印加される。
【0084】
ステップ546において、プログラム信号Vpgmのプログラムパルスが、選択されたワード線(複数可)に印加される。NANDストリング上のメモリセルがプログラムされるべきであれば、一実施形態では、対応するビット線はプログラムイネーブル電圧でバイアスされる。本明細書では、このようなNANDストリングは、「選択されたNANDストリング」と称される。
【0085】
ステップ546において、プログラムパルスが、選択されたワード線(複数可)に接続された全てのメモリセルに同時に印加され、その結果、選択されたワード線に接続された全てのメモリセルが同時にプログラムされる(プログラミングが禁止されていない限り)。例えば、制御ダイ104上のワード線ドライバ260は、第1のメモリダイ102a内の第1の選択されたワード線及び第2のメモリダイ102b内の第2の選択されたワード線の両方にプログラムパルスを提供するために使用される。このため、第1の選択されたワード線に接続されたメモリセルは、第2の選択されたワード線に接続されたメモリセルと同時にプログラムされる。したがって、プログラミングスループットは高い。更に、第1及び第2の選択されたワード線が別個のメモリダイ102a、102b上にあるため、ワード線負荷は低く保たれる。
【0086】
ステップ548において、それらのターゲット状態に到達したメモリセルは、更なるプログラミングからロックアウトされる。ステップ548は、1つ以上の検証基準レベルで検証を実施することを含み得る。一実施形態では、検証プロセスは、プログラミングのために選択されたメモリセルの閾値電圧が適切な検証基準電圧に到達したどうかを試験することによって、実施される。ステップ548において、メモリセルがそのターゲット状態に到達したことをメモリセルが(Vtの試験によって)検証した後、メモリセルはロックアウトされ得る。
【0087】
ステップ550において、全てのメモリセルがターゲット閾値電圧に到達した(合格)と判定される場合、全ての選択されたメモリセルがそれらのターゲット状態にプログラム及び検証されたため、プログラミングプロセスは完了し、成功である。ステップ552において、「合格」の状態が報告される。そうではなく、ステップ550において、全てのメモリセルがそれらのターゲット閾値電圧に到達していない(不合格)という判定がなされる場合、プログラミングプロセスはステップ554に続く。
【0088】
ステップ554において、メモリシステムは、それぞれのターゲット閾値電圧分布にまだ到達していないメモリセルの数をカウントする。すなわち、システムは、これまでターゲット状態に到達するのに失敗したメモリセルの数をカウントする。このカウントは、ステートマシン、コントローラ122、又は他の論理部品によって行うことができる。一実施形態では、センスブロックの各々が、それぞれのセルの状態(合格/不合格)を記憶することになる。一実施形態では、1つの合計カウントが存在し、これは、最後の検証ステップを失敗した現在プログラムされているメモリセルの総数を反映している。別の実施形態では、データ状態毎に別個のカウントが維持される。
【0089】
ステップ556において、ステップ554でのカウントが所定の限界値以下であるかどうかの判定がなされる。一実施形態では、所定の限界値は、メモリセルのページについての読み出しプロセスの間に、エラー訂正コード(ECC)によって訂正することができるビットの数である。失敗したセルの数が所定の限界値以下である場合、プログラミングプロセスは停止することができ、「合格」の状態がステップ552で報告される。この状況では、十分な数のメモリセルが正確にプログラムされており、その結果、完全にプログラムされていない残りの僅かのメモリセルは、読み出しプロセスの間に、ECCを使用して訂正することができる。一部の実施形態では、ステップ556で使用される所定の限界値は、将来の/追加のエラーを見越して、読み出しプロセスの間にエラー訂正コード(ECC)によって訂正することができるビット数未満である。1ページに対する全てのメモリセルよりも少ないメモリセルをプログラムする場合、又は、1つのデータ状態のみ(又は全ての状態よりも少ない状態)に対するカウントを比較する場合、所定の限界値は、メモリセルのページの読み出しプロセスの間にECCによって訂正することができるビットの数の(比例した、又は比例しない)一部とすることができる。一部の実施形態では、限界値は予め決められていない。代わりに、限界値は、そのページについて既にカウントされた誤りの数、実施されるプログラム-消去のサイクル数、又は他の基準に基づいて変化する。
【0090】
失敗したメモリセルの数が所定の限界値以上である場合、プログラミングプロセスはステップ558に進み、プログラムカウンタPCはプログラム限界値(program limit value、PL)と照合される。プログラム限界値の例としては、6、12、16、19及び30が挙げられるが、他の値を使用することもできる。プログラムカウンタPCがプログラム限界値PL以上である場合、プログラムプロセスは失敗したと見なされ、不合格の状態がステップ562で報告される。プログラムカウンタPCがプログラム限界値PL未満である場合、プロセスはステップ560に進み、このステップの間に、プログラムカウンタPCは1だけインクリメントされ、プログラム電圧Vpgmは次の大きさにステップアップされる。例えば、次のパルスは、1ステップサイズだけ(例えば、0.1~1.0ボルトのステップサイズ)、前のパルスよりも大きな大きさを有する。ステップ560の後、このプロセスはステップ542にループして戻り、別のプログラムパルスが選択されたワード線に印加され、その結果、図5のプログラミングプロセスの別の反復(ステップ542~560)が実施される。
【0091】
図6は、集積メモリモジュール100の一実施形態の図である。図6に示す実施形態では、第1のメモリダイ102aが制御ダイ104に接合され、制御ダイ104が第2のメモリダイ102bに接合されている。こうして、第1、第2、及び第3の半導体ダイは、一緒に接合される。この接合構成は、図2Aに示される実施形態と同様である。隣接するダイの対の間に間隙が示されているが、このような間隙は、エポキシ又は他の樹脂若しくはポリマーで充填されてもよいことに留意されたい(例えば、図9を参照)。
【0092】
各メモリダイ102a、102bは、メモリ構造126を含む。メモリ構造126aは、メモリダイ102aの基板672に隣接する。メモリ構造126bは、メモリダイ102bの基板674に隣接する。基板672、674は、一部の実施形態では、シリコンウェハの一部分から形成される。この例では、メモリ構造126は各々、3次元メモリアレイを含む。メモリ構造126は、図4に示される例と同様の構造を有する。多数のワード線層(word line layer、WL)が存在し、それらは誘電体層によって分離されている。誘電体層は、ワード線層の間の間隙によって表されている。こうして、ワード線層及び誘電体層は、スタックを形成する。図6に示されるものよりも多くのワード線層が存在してもよい。図4の例と同様に、スタックを通って延在する多数の柱が存在する。1つの柱602が、参照番号602で各スタックにおいて参照されている。柱は、メモリセルを内に含む。例えば、各柱は、NANDストリングを内に含んでもよい。スタックに隣接して多数のビット線(BL)が存在する。
【0093】
ワード線ドライバ260は、メモリダイ102a内の第1のワード線642及びメモリダイ102b内の第2のワード線644に電圧を同時に提供する。ワード線ドライバ260から第1のワード線642への経路は、導電経路632、ボンドパッド274a1、ボンドパッド270a1、及び導電経路634を含む。ワード線ドライバ260から第2のワード線644への経路は、導電経路632、貫通シリコンビア(through silicon via、TSV)668、ボンドパッド276a1、ボンドパッド272a1、及び導電経路636を含む。導電経路632、634、及び636は各々、1つ以上のビア(ダイの主面に対して垂直に延在し得る)、及び1つ以上の金属相互接続(ダイの主面に対して水平に延在し得る)を含み得る。導電経路632、634、及び636は、トランジスタ又は他の回路要素を含み得る。一実施形態では、トランジスタは、実際において、経路を開閉するために使用され得る。したがって、同じワード線ドライバ260が、第1のワード線642及び第2のワード線644の両方に電圧を同時に提供するために使用され得る。他のワード線ドライバ(図6には図示せず)が、他のワード線に電圧を提供する。このため、ボンドパッド274a1、270a1に加えて、追加のボンドパッド274a、270aが存在する。同様に、ボンドパッド276a1、272a1に加えて、追加のボンドパッド276a、272aが存在する。当該技術分野において既知であるように、ボンドパッドは、例えば、銅、アルミニウム、及びこれらの合金から形成されてもよい。
【0094】
センス増幅器250aは、メモリダイ102a内のビット線と通信する。センス増幅器250aからビット線への経路は、導電経路652、ボンドパッド274b、ボンドパッド270b、及び導電経路634を含む。センス増幅器250bは、メモリダイ102b内のビット線と通信する。センス増幅器250bからビット線への経路は、導電経路654、TSV656、ボンドパッド276b、ボンドパッド272b、及び導電経路648を含む。導電経路652、654、及び648は各々、1つ以上のビア(ダイの主面に対して垂直に延在し得る)、及び1つ以上の金属相互接続(ダイの主面に対して水平に延在し得る)を含み得る。金属相互接続は、当該技術分野において既知であるように、例えば銅及び銅合金を含む様々な導電性金属から形成されてもよく、ビアは、当該技術分野において既知であるように、例えばタングステン、銅及び銅合金を含む様々な導電性金属で裏打ち及び/又は充填されてもよい。導電経路652、654、648は、トランジスタ又は他の回路要素を含み得る。一実施形態では、トランジスタは、実際において、経路を開閉するために使用され得る。
【0095】
制御ダイ104は、基板676を有し、それはシリコンウェハから形成され得る。センス増幅器250、ワード線ドライバ(複数可)260、及び他の回路620は、基板676上及び/又は基板676内に形成され得る。回路620は、制御回路110の一部又は全てを含むことができる(図1Aを参照)。一部の実施形態では、センス増幅器250、ワード線ドライバ(複数可)260、及び/又は他の回路620は、CMOS回路を備える。
【0096】
制御ダイ104上の回路が、集積メモリモジュール100の外部のエンティティと通信することを可能にする外部信号経路が存在する。したがって、制御ダイ104上の回路620は、例えば、コントローラ122(図1Aを参照)と通信し得る。任意選択的に、制御ダイ104上の回路は、例えば、ホスト140と通信し得る。外部経路は、制御ダイ104内のビア658、ボンドパッド274c、ボンドパッド270c、貫通シリコンビア(TSV)660、及び外部パッド678を含む。TSV660は、基板672を通って延在する。
【0097】
TSV656、660は、半導体ダイ102、104内の集積回路の形成前、形成中、又は形成後に形成されてもよい。TSVは、ウェハを貫通する孔をエッチングすることによって形成されてもよい。例えば、孔は、基板672、676を通してエッチングされてもよい。孔はまた、ウェハに隣接する材料を通してエッチングされてもよい。次いで、孔は、金属拡散に対するバリアで裏打ちされてもよい。バリア層は、次にシード層で裏打ちされてもよく、シード層は、銅などの導電体でめっきされてもよいが、アルミニウム、スズ、ニッケル、金、ドープポリシリコン、及びこれらの合金又は組み合わせなどの他の好適な材料を使用することができる。
【0098】
図6に示される実施形態に対する数多くの修正が可能である。1つの修正は、センス増幅器250aが、第1のメモリダイ102a上に位置付けされ、センス増幅器250bが、第2のメモリダイ102b上に位置付けされることである。
【0099】
図7は、集積メモリモジュール100の一実施形態の図である。図7に示す実施形態では、第1のメモリダイ102aは第2のメモリダイ102bに接合され、第1のメモリダイ102aは制御ダイ104に接合されている。具体的には、第2のメモリダイ102bの第1の主面786上のボンドパッド702は、第1のメモリダイ102aの第1の主面782上のボンドパッド704に接合される。また、第1のメモリダイ102aの第2の主面790上のボンドパッド706は、制御ダイ104の第1の主面784上のボンドパッド708に接合される。こうして、第1、第2、及び第3の半導体ダイは、一緒に接合される。図7に示されるものよりも多くの他のボンドパッドが存在し得ることに留意されたい。また、隣接するダイの対の間に間隙が示されているが、このような間隙は、エポキシ又は他の樹脂若しくはポリマーで充填されてもよいことに留意されたい(例えば、図10を参照)。一部の実施形態では、ボンドパッド702、704、706及び/又は708は、フリップチップボンドパッドである。
【0100】
制御ダイ104上のワード線ドライバ260がメモリダイ102a、102b内のワード線に電圧を送達することを可能にする内部信号経路が存在する。内部信号経路は、制御ダイ104内の経路732、ボンドパッド708a、ボンドパッド706a、TSV 734、及び第1のメモリダイ102a内のワード線744への経路736を含む。内部信号経路は、経路737、ボンドパッド704a、ボンドパッド702a、及び第2のメモリダイ102b内のワード線742への経路738を更に含む。TSV734は、基板674を通って延在する。
【0101】
制御ダイ104上の回路620が、集積メモリモジュール100の外部のエンティティと通信することを可能にする外部信号経路が存在する。したがって、制御ダイ104上の回路620は、例えば、コントローラ122(図1Aを参照)と通信し得る。任意選択的に、制御ダイ104上の回路は、例えば、ホスト140と通信し得る。外部経路は、制御ダイ104内のビア740、パッド708b、パッド706b、貫通シリコンビア(TSV)746、及び外部パッド778を含む。TSV746は、基板674を通って延在する。
【0102】
図7に示される実施形態に対する数多くの修正が可能である。1つの修正は、センス増幅器250が制御ダイ104上に位置付けされることである。
【0103】
図8は、半導体ダイの平面上のボンドパッドの例示的パターンを示す。半導体ダイは、第1のメモリダイ102a、第2のメモリダイ102b、又は制御ダイ104のうちのいずれかであり得る。ボンドパッドは、半導体ダイに適切なボンドパッド270、272、274、又は276のいずれかであり得る。あるいは、ボンドパッドは、ボンドパッド702、704、706、又は708のいずれかであり得る(図7を参照)。図8に示されるものよりも多くのより多くのボンドパッドが存在し得る。一例として、半導体ダイのうちの2つの間に、100,000以上の相互接続が必要とされる場合がある。このような多数の電気的相互接続をサポートするために、ボンドパッドには小さな面積及びピッチが提供され得る。一部の実施形態では、ボンドパッドはフリップチップボンドパッドである。
【0104】
一部の実施形態では、ボンドパッドは、はんだ又は他の追加材料なしで、いわゆるCu~Cu接合プロセスにおいて互いに直接接合される。Cu~Cu接合プロセスでは、ボンドパッドは、高度に平坦であるように制御され、周囲の微粒子がほとんどない高度に制御された環境で形成され、微粒子は、そうしないと、ボンドパッド上に沈降し、密接な接合を妨げる可能性がある。このような適切に制御された条件下で、ボンドパッドは、互いに位置合わせされ、互いに押し付けられて、表面張力に基づいて相互接合を形成する。このような接合は室温で形成されてもよいが、熱が適用されてもよい。Cu~Cu接合を使用する実施形態では、ボンドパッドは、約5μm平方であり得、3μm~5μmのピッチで互いに離間され得る。このプロセスは、本明細書ではCu~Cu接合と称されるが、この用語はまた、ボンドパッドがCu以外の材料で形成される場合にも適用され得る。
【0105】
ボンドパッドの面積が小さい場合、第2の半導体ダイを一緒に接合することは困難であり得る。ボンドパッドのサイズ及びボンドパッド間ピッチは、ボンドパッドを含む半導体ダイの表面上にフィルム層を提供することによって、更に低減され得る。フィルム層は、ボンドパッドの周囲に設けられる。ダイが一緒になると、ボンドパッドは互いに接合し得、それぞれのダイ上のフィルム層が互いに接合し得る。このような接合技法は、ハイブリッド接合と呼ばれることがある。ハイブリッド接合を使用する実施形態では、ボンドパッドは、約3μm平方であり得、1μm~5μmのピッチで互いに離間され得る。いっそうより小さいサイズ及びピッチを有するボンドパッドを提供する接合技法が使用されてもよい。
【0106】
上述したように、一部の実施形態は、ダイ102、104の表面上にフィルムを含み得る。このようなフィルムが最初に提供されない場合、ダイ間の空間は、エポキシ又は他の樹脂若しくはポリマーでアンダーフィルされてもよい。アンダーフィル材料は液体として塗布されてもよく、それはその後固体層に固化する。このアンダーフィルステップは、ダイ102、104間の電気的接続を保護し、ダイを一緒に更に固定する。様々な材料をアンダーフィル材料として使用し得るが、実施形態では、米国カリフォルニア州にオフィスを構える、Henkel社のHysolエポキシ樹脂であってもよい。
【0107】
集積メモリモジュール100内の半導体ダイ102、104は、それぞれのダイ102、104上のボンドパッドを互いに最初に位置合わせすることによって、互いに接合され得る。その後、ボンドパッドは、ボンドパッドサイズ及びボンドパッド間隔(すなわち、ボンドパッドピッチ)に一部依存して、様々な接合技法のいずれかによって一緒に接合され得る。ボンドパッドのサイズ及びピッチは、順に、第1及び第2の半導体ダイ102及び104の間に必要とされる電気的相互接続の数によって規定され得る。一部の実施形態では、ダイ102a、102b、104の接合は、ウェハをダイシングする前に実施される。こうして、いくつかのウェハ135a、135b、135cが一緒に接合され、その後ダイシングされ得る。一部の実施形態では、ダイ102a、102b、104の接合は、ウェハをダイシングした後に実施される。
【0108】
図9は、集積メモリモジュール100の実施形態の側面図を示す。集積メモリモジュール100は、図2A及び図6の例と一致している。第1のメモリダイ102aは、制御ダイ104に接合されて示されており、制御ダイ104は、第2のメモリダイ102bに接合されて示されている。こうして、第1のメモリダイ102a、第2のメモリダイ102b、及び制御ダイ104は、一緒に接合される。ボンドパッド270、272、274、及び276の一部が示されている。更に多くのボンドパッドが存在し得る。ダイ102、104の間の空間は、前述のエポキシ又は他の樹脂若しくはポリマーから形成され得る固体層148で充填される。
【0109】
図10は、集積メモリモジュール100の実施形態の側面図を示す。集積メモリモジュール100は、図7の例と一致している。第1のメモリダイ102aは、第2のメモリダイ102bに接合されて示されており、制御ダイ104は、第1のメモリダイ102aに接合されて示されている。こうして、第1のメモリダイ102a、第2のメモリダイ102b、及び制御ダイ104は、一緒に接合される。ボンドパッド702、704、706、及び708の一部が示されている。更に多くのボンドパッドが存在し得る。ダイ102、104の間の空間は、前述のエポキシ又は他の樹脂若しくはポリマーから形成され得る固体層148で充填される。
【0110】
図11は、集積メモリモジュール100を含む不揮発性メモリを動作させるプロセス1100の一実施形態のフローチャートである。プロセス1100は、第1のメモリダイ102a及び第2のメモリ102b内で並行してメモリ動作を実施するために使用され得る。メモリ動作は、プログラム、読み出し、又は消去であり得る。プロセス1100は、ダイ102(a)、102(b)、104の間で信号(例えば、電圧、電流)を転送するために、本明細書に記載される内部信号経路のいずれかを使用し得るが、本明細書に記載される実施例に限定されない。
【0111】
ステップ1102は、第1の対のボンドパッドを介して、制御半導体ダイ104から第1の半導体ダイ102a上の不揮発性メモリセルの第1の3次元アレイ内の第1の選択されたブロックに、1組のメモリ動作電圧を提供することを含む。ボンドパッドの第1のパッドは、第1の半導体ダイを第2の半導体ダイに電気的及び物理的に結合する。
【0112】
図6と一致する一実施形態では、ステップ1102は、ボンドパッド対272(a)/276(a)を介して、制御ダイ104上のWLドライバ260(1)~260(n)から第1のメモリダイ102a内の選択されたブロック内のワード線に電圧を提供することを含む。電圧は、一部の実施形態では、選択されたワード線への電圧及び選択されていないワード線への電圧を含む。
【0113】
図7と一致する別の実施形態では、ステップ1102は、ボンドパッド対708(a)/706(a)を介して、制御ダイ104上のWLドライバ260(1)~260(n)から第1のメモリダイ102a内の選択されたブロック内のワード線に電圧を提供することを含む。電圧は、一部の実施形態では、選択されたワード線への電圧及び選択されていないワード線への電圧を含む。
【0114】
ステップ1104は、第2の対のボンドパッドを介して、制御半導体ダイ104から第2のメモリ半導体ダイ102(b)上の不揮発性メモリセルの第2の3次元アレイ内の第2の選択されたブロックに、1組のメモリ動作電圧を提供することを含む。1組のメモリ動作電圧は、第1の選択されたブロック及び第2の選択されたブロック内で並行してメモリ動作を制御するために、第1のメモリダイ102(a)及び第2のメモリダイ102(b)に並行して提供される。
【0115】
図6と一致する一実施形態では、ステップ1104は、ボンドパッド対276(a)/272(a)を介して、制御ダイ104上のWLドライバ260(1)~260(n)から第2のメモリダイ102b内の選択されたブロック内のワード線に電圧を提供することを含む。電圧は、一部の実施形態では、選択されたワード線への電圧及び選択されていないワード線への電圧を含む。
【0116】
図7と一致する別の実施形態では、ステップ1104は、ボンドパッド対704(a)/702(a)を介して、制御ダイ104上のWLドライバ260(1)~260(n)から第2のメモリダイ102b内の選択されたブロック内のワード線に電圧を提供することを含む。電圧は、一部の実施形態では、選択されたワード線への電圧及び選択されていないワード線への電圧を含む。
【0117】
図6と一致する一実施形態では、第2の組のボンドパッドの対は、制御ダイ104を第2のメモリダイ102bに電気的及び物理的に結合する。図7と一致する一実施形態では、第2の対のボンドパッドは、第1のメモリダイ102aを第2のメモリダイ102bに電気的及び物理的に結合する。
【0118】
図12は、集積メモリモジュールにおける並行プログラミングのプロセス1200の一実施形態のフローチャートである。プロセス1200は、第2のメモリ102b上の第2の組のメモリセルと並行して、第1のメモリダイ102a上の第1の組のメモリセルをプログラムするために使用され得る。プロセス1200は、ダイ102(a)、102(b)、104の間で信号(例えば、電圧、電流)を転送するために、本明細書に記載される内部信号経路のいずれかを使用し得るが、本明細書に記載される実施例に限定されない。一部の実施形態では、第1のメモリダイ102a上のメモリセルが、第2のメモリダイ102b上のメモリセルと並行してプログラムされるとしても、制御ダイ104は、第2のメモリダイ102b上のメモリセルとは独立して、第1のメモリダイ102a上のメモリセルを消去し得る。
【0119】
ステップ1202は、制御ダイ104でデータのユニットを受信することを含む。プロセスは、メモリセル毎に1ビット、又はメモリセル毎に複数ビットをプログラムするために使用することができる。1ビットがメモリセル毎にプログラムされる一実施形態では、データのユニットはデータページである。この場合、ページの第1の部分は、第1のメモリダイ102a上のメモリセルにプログラミングされ、ページの第2の部分は、第2のメモリダイ102b上のメモリセルにプログラムされる。1ビットがメモリセル毎にプログラムされる一実施形態では、データユニットのユニットは2ページのデータである。この場合、第1のページは、第1のメモリダイ102a上のメモリセルにプログラムされ、第2のページは、第2のメモリダイ102b上のメモリセルにプログラムされる。
【0120】
各メモリダイ102に全ページ又は部分ページのいずれかをプログラミングするという概念は、複数ビットがメモリセル毎にプログラムされる場合に拡張され得る。メモリセル毎に2ビットをプログラミングするとき、一実施形態では、2つの全ページが第1のメモリダイ102a上のメモリセル内にプログラミングされ、2つの全ページが第2のメモリダイ102b上のメモリセル内にプログラムされる。メモリセル毎に2ビットをプログラミングするとき、一実施形態では、2つの部分ページが第1のメモリダイ102a上のメモリセル内にプログラムされ、2つの部分ページが第2のメモリダイ102b上のメモリセル内にプログラムされる。部分ページの例では、ページサイズがより大きくてもよいことに留意されたい。
【0121】
ステップ1204は、データの一部(例えば、半分)をメモリダイ102aに関連付けられたセンス増幅器250内のラッチに転送することを含む。センス増幅器は、制御ダイ104上に位置する。上述したように、データのこの部分は、ページ全体又はページの一部であり得る。ステップ1204はまた、ページのパリティビットをセンス増幅器250内のラッチに転送することを含み得る。
【0122】
ステップ1206は、データの一部(例えば、半分)をメモリダイ102bに関連付けられたセンス増幅器250内のラッチに転送することを含む。センス増幅器は、制御ダイ104上に位置する。ステップ1206はまた、ページのパリティビットをセンス増幅器250内のラッチに転送することを含み得る。
【0123】
ステップ1208は、第2のメモリダイ102b内の第2の選択されたワード線に1つ以上のプログラム電圧を印加すると同時に、第1のメモリダイ102a内の第1の選択されたワード線に1つ以上のプログラム電圧を印加することを含む。プログラム電圧は、一実施形態では、制御ダイ104上の同じワード線ドライバによって提供される。このため、プロセス1200は、第1のメモリダイ102(a)及び第2のメモリダイ102(b)内のメモリセル上で並行してメモリ動作を制御する一実施形態である。
【0124】
図13は、集積メモリモジュールにおける並行センシングのプロセス1300の一実施形態のフローチャートである。プロセス1300は、第2のメモリ102b上の第2の組のメモリセルと並行して、第1のメモリダイ102a上の第1の組のメモリセルを感知するために使用され得る。感知動作は、一実施形態では、読み出し動作である。感知動作は、一実施形態では、プログラム検証である。プロセス1300は、ダイ102(a)、102(b)、104の間で信号(例えば、電圧、電流)を転送するために、本明細書に記載される内部信号経路のいずれかを使用し得るが、本明細書に記載される実施例に限定されない。
【0125】
ステップ1302は、WLドライバ260を使用して、第2のメモリダイ102b内の第2の選択されたワード線に1つ以上の読み出し比較電圧を印加することと並行して、第1のメモリダイ102a内の第1の選択されたワード線に1つ以上の読み出し比較電圧を印加することを含む。WLドライバ260は、実施形態では、制御ダイ104上に位置する。
【0126】
ステップ1304は、制御ダイ104上の第1の組のセンス増幅器250を使用して、第1のメモリダイ102a内のビット線を感知することを含む。ステップ1304は、一実施形態では、ボンドパッド270bを介して、第1のメモリダイ102(a)内の第1の選択されたブロックのビット線を感知することを含む。ステップ1304は、一実施形態では、ボンドパッド274bを介して、第1のメモリダイ102(a)内の第1の選択されたブロックのビット線を感知することを含む。ステップ1304は、一実施形態では、ボンドパッド270b及びボンドパッド274bを介して、第1のメモリダイ102(a)内の第1の選択されたブロックのビット線を感知することを含む。
【0127】
ステップ1306は、制御ダイ104上の第2の組のセンス増幅器250を使用して、第2のメモリダイ102b内のビット線を感知することを含む。ステップ1306は、一実施形態では、ボンドパッド272bを介して、第2のメモリダイ102(b)内の第2の選択されたブロックのビット線を感知することを含む。ステップ1306は、一実施形態では、ボンドパッド276bを介して、第2のメモリダイ102(b)内の第2の選択されたブロックのビット線を感知することを含む。ステップ1306は、一実施形態では、ボンドパッド272b及びボンドパッド276bを介して、第2のメモリダイ102(b)内の第2の選択されたブロックのビット線を感知することを含む。
【0128】
ステップ1304及び1306は、並行して実施される。このため、プロセス1300は、第1のメモリダイ102(a)及び第2のメモリダイ102(b)内のメモリセル上で並行してメモリ動作を制御する一実施形態である。
【0129】
第1の実施形態は、第1の不揮発性メモリセルを備える第1の半導体ダイと、第2の不揮発性メモリセルを備える第2の半導体ダイと、制御回路を備える第3の半導体ダイと、を備える装置を含む。第1、第2、及び第3の半導体ダイは、一緒に接合される。制御回路は、第2のメモリセルと並行して第1のメモリセルにおけるメモリ動作を制御するように構成されている。
【0130】
第2の実施形態では、第1の実施形態を推進するために、制御回路は、第2の半導体ダイ内の第2のワード線に接続された第2の群の第2の不揮発性メモリセルにデータをプログラムすることと並行して、第1の半導体ダイ内の第1のワード線に接続された第1の群の第1の不揮発性メモリセルにデータをプログラムするように更に構成されている。
【0131】
第3の実施形態では、第1又は第2の実施形態を推進するために、制御回路は、第2の群にページの第2の部分をプログラミングすることと並行して、第1の群にページの第1の部分をプログラムするように更に構成されている。
【0132】
第4の実施形態では、第1~第3の実施形態のいずれかを推進するために、制御回路は、第2の半導体ダイ内の第2のワード線に接続されたメモリセルからデータを読み出すことと並行して、第1の半導体ダイ内の第1のワード線に接続されたメモリセルからデータを読み出すように更に構成されている。
【0133】
第5の実施形態では、第1~第4の実施形態のいずれかを推進するために、制御回路は、第1の半導体ダイ及び第2の半導体ダイの両方に、メモリ動作のための電圧を提供するように構成された回路を備える。
【0134】
第6の実施形態では、第1~第5の実施形態のいずれかを推進するために、第3の半導体ダイは、第1の半導体ダイに接合され、第3の半導体ダイは、第2の半導体ダイに接合されている。
【0135】
第7の実施形態では、第1~第5の実施形態のいずれかを推進するために、第3の半導体ダイは、第1の半導体ダイに接合され、第1の半導体ダイは、第2の半導体ダイに接合されている。
【0136】
第8の実施形態では、第1~第7の実施形態のいずれかを推進するために、制御回路は、第1の群のボンドパッドを介して第1の半導体ダイ上の第1のビット線に接続された第1の複数のセンス増幅器と、第2の群のボンドパッドを介して第2の半導体ダイ上の第2のビット線に接続された第2の複数のセンス増幅器と、を備える。
【0137】
第9の実施形態では、第1~第8の実施形態のいずれかを推進するために、制御回路は、第1の半導体ダイ上の第1のワード線及び第2の半導体ダイ上の第2のワード線に接続されたワード線ドライバを備える。制御回路は、ワード線ドライバを制御して、第1のワード線及び第2のワード線に電圧を同時に送達するように構成されている。
【0138】
第10の実施形態では、第1~第6、第8、又は第9の実施形態のいずれかを推進するために、第1の半導体ダイは、第1の群のボンドパッドを備え、第2の半導体ダイは、第2の群のボンドパッドを備え、第3の半導体ダイは、第3の半導体ダイを第1の半導体ダイに電気的及び物理的に結合し、第1の半導体ダイと第3の半導体ダイとの間の内部信号転送を可能にするために、第1の群のボンドパッドに接合された第3の群のボンドパッドを備え、第3の半導体ダイは、第3の半導体ダイを第2の半導体ダイに電気的及び物理的に結合し、第2の半導体ダイと第3の半導体ダイとの間の内部信号転送を可能にするために、第2の群のボンドパッドに接合された第4の群のボンドパッドを備える。
【0139】
第11の実施形態では、第1~第5、又は第7~第9の実施形態のいずれかを推進するために、第1の半導体ダイは、第1の群のボンドパッドを備え、第2の半導体ダイは、第2の群のボンドパッドを備え、第3の半導体ダイは、第3の半導体ダイを第1の半導体ダイに電気的及び物理的に結合し、第1の半導体ダイと第3の半導体ダイとの間の内部信号転送を可能にするために、第1の群のボンドパッドに接合された第3の群のボンドパッドを備え、第1の半導体ダイは、第2の半導体ダイを第1の半導体ダイに電気的及び物理的に結合し、第2の半導体ダイと第1の半導体ダイとの間の内部信号転送を可能にするために、第2の群のボンドパッドに接合された第4の群のボンドパッドを更に備える。
【0140】
実施形態は、不揮発性メモリを動作させる方法を含む。本方法は、第1の対のボンドパッドを介して、制御半導体ダイから第1のメモリ半導体ダイ上の不揮発性メモリセルの第1の3次元アレイ内の第1の選択されたブロックに1組のメモリ動作電圧を提供することを含む。第1の対のボンドパッドは、制御半導体ダイを第1のメモリ半導体ダイに電気的及び物理的に結合する。本方法はまた、第2の対のボンドパッドを介して、制御半導体ダイから第2のメモリ半導体ダイ上の不揮発性メモリセルの第2の3次元アレイ内の第2の選択されたブロックに1組のメモリ動作電圧を提供することを含む。1組のメモリ動作電圧は、第1の選択されたブロック及び第2の選択されたブロック内で並行してメモリ動作を制御するために、第1のメモリ半導体ダイ及び第2のメモリ半導体ダイに並行して提供される。第2の対のボンドパッドは、制御半導体ダイを第2のメモリ半導体ダイに電気的及び物理的に結合するか、又は第1のメモリ半導体ダイを第2のメモリ半導体ダイに電気的及び物理的に結合するか、のいずれかを行う。
【0141】
実施形態は、不揮発性メモリセルの第1の3次元アレイを備える第1の半導体ダイと、不揮発性メモリセルの第2の3次元アレイを備える第2の半導体ダイと、第2の3次元アレイと並行して第1の3次元アレイ内のメモリ動作を制御するように構成された制御回路を備える第3の半導体ダイと、を備える、集積メモリモジュールを含む。集積メモリモジュールは、第1の半導体ダイを第3の半導体ダイに電気的及び物理的に結合するように構成された第1の対のボンドパッドを更に備える。第1の対のボンドパッドは、第1の半導体ダイと第3の半導体ダイとの間のメモリ動作信号転送を可能にするように構成されている。集積メモリモジュールは、第2の半導体ダイを第3の半導体ダイに電気的及び物理的に結合するか、又は第1の半導体ダイを第2の半導体ダイに電気的及び物理的に結合するか、のいずれかを行うように構成された第2の対のボンドパッドを更に備える。第2の対のボンドパッドは、第2の半導体ダイと第3の半導体ダイとの間、又は第1の半導体ダイと第2の半導体ダイとの間、のいずれかのメモリ動作信号転送を可能にするように更に構成されている。
【0142】
本発明の前述の詳細な説明は、例示及び説明の目的のために提示されている。本発明の前述の詳細な説明は、網羅的であること、又は本発明を開示された正確な形態に限定することを意図するものではない。上記の教示に鑑みて多くの修正及び変形が可能である。説明した実施形態は、提案した本発明の原理及びその実際の用途を最良に説明するために選択されたものであり、それによって、当業者が様々な実施形態で、企図される特定の使用法に適するように様々な修正を伴って、本発明を最良に利用することを可能にする。本発明の範囲は、本明細書に添付の特許請求の範囲によって定義されることが意図されている。
【0143】
以下の項目は、出願時の特許請求の範囲に記載の要素である。
(項目1)
装置であって、
第1の不揮発性メモリセルを備える第1の半導体ダイと、
第2の不揮発性メモリセルを備える第2の半導体ダイと、
制御回路を備える第3の半導体ダイと、を備え、前記第1、前記第2、及び前記第3の半導体ダイが、一緒に接合され、前記制御回路が、前記第2のメモリセルと並行して前記第1のメモリセルにおけるメモリ動作を制御するように構成されている、装置。
(項目2)
前記制御回路が、
前記第2の半導体ダイ内の第2のワード線に接続された第2の群の前記第2の不揮発性メモリセルにデータをプログラムすることと並行して、前記第1の半導体ダイ内の第1のワード線に接続された第1の群の前記第1の不揮発性メモリセルにデータをプログラムするように更に構成されている、項目1に記載の装置。
(項目3)
前記制御回路が、
前記第2の群にページの第2の部分をプログラムすることと並行して、前記第1の群に前記ページの第1の部分をプログラムするように更に構成されている、項目2に記載の装置。
(項目4)
前記制御回路が、
前記第2の半導体ダイ内の第2のワード線に接続されたメモリセルからデータ読み出すことと並行して、前記第1の半導体ダイ内の第1のワード線に接続されたメモリセルからデータを読み出すように更に構成されている、項目1に記載の装置。
(項目5)
前記制御回路が、
前記第1の半導体ダイ及び前記第2の半導体ダイの両方に、メモリ動作のための電圧を提供するように構成された回路を備える、項目1に記載の装置。
(項目6)
前記第3の半導体ダイが、前記第1の半導体ダイに接合され、
前記第3の半導体ダイが、前記第2の半導体ダイに接合されている、項目1に記載の装置。
(項目7)
前記第3の半導体ダイが、前記第1の半導体ダイに接合され、
前記第1の半導体ダイが、前記第2の半導体ダイに接合されている、項目1に記載の装置。
(項目8)
前記制御回路が、
第1の群のボンドパッドを介して前記第1の半導体ダイ上の第1のビット線に接続された第1の複数のセンス増幅器と、
第2の群のボンドパッドを介して前記第2の半導体ダイ上の第2のビット線に接続された第2の複数のセンス増幅器と、を備える、項目1に記載の装置。
(項目9)
前記制御回路が、
前記第1の半導体ダイ上の第1のワード線及び前記第2の半導体ダイ上の第2のワード線に接続されたワード線ドライバを備え、前記制御回路が、前記ワード線ドライバを制御して、前記第1のワード線及び前記第2のワード線に電圧を同時に送達するように構成されている、項目1に記載の装置。
(項目10)
前記第1の半導体ダイが、第1の群のボンドパッドを備え、
前記第2の半導体ダイが、第2の群のボンドパッドを備え、
前記第3の半導体ダイが、前記第3の半導体ダイを前記第1の半導体ダイに電気的及び物理的に結合し、前記第1の半導体ダイと前記第3の半導体ダイとの間の内部信号転送を可能にするために、前記第1の群のボンドパッドに接合された第3の群のボンドパッドを備え、
前記第3の半導体ダイが、前記第3の半導体ダイを前記第2の半導体ダイに電気的及び物理的に結合し、前記第2の半導体ダイと前記第3の半導体ダイとの間の内部信号転送を可能にするために、前記第2の群のボンドパッドに接合された第4の群のボンドパッドを備える、項目1に記載の装置。
(項目11)
前記第1の半導体ダイが、第1の群のボンドパッドを備え、
前記第2の半導体ダイが、第2の群のボンドパッドを備え、
前記第3の半導体ダイが、前記第3の半導体ダイを前記第1の半導体ダイに電気的及び物理的に結合し、前記第1の半導体ダイと前記第3の半導体ダイとの間の内部信号転送を可能にするために、前記第1の群のボンドパッドに接合された第3の群のボンドパッドを備え、
前記第1の半導体ダイが、前記第2の半導体ダイを前記第1の半導体ダイに電気的及び物理的に結合し、前記第2の半導体ダイと前記第1の半導体ダイとの間の内部信号転送を可能にするために、前記第2の群のボンドパッドに接合された第4の群のボンドパッドを更に備える、項目1に記載の装置。
(項目12)
不揮発性メモリを動作させる方法であって、
第1の対のボンドパッドを介して、制御半導体ダイから第1のメモリ半導体ダイ上の不揮発性メモリセルの第1の3次元アレイ内の第1の選択されたブロックに1組のメモリ動作電圧を提供することであって、前記第1の対のボンドパッドは、前記制御半導体ダイを前記第1のメモリ半導体ダイに電気的及び物理的に結合している、提供することと、
第2の対のボンドパッドを介して、前記制御半導体ダイから第2のメモリ半導体ダイ上の不揮発性メモリセルの第2の3次元アレイ内の第2の選択されたブロックに前記1組のメモリ動作電圧を提供することであって、前記1組のメモリ動作電圧は、前記第1の選択されたブロック及び前記第2の選択されたブロック内で並行してメモリ動作を制御するために、前記第1のメモリ半導体ダイ及び前記第2のメモリ半導体ダイに並行して提供され、前記第2の対のボンドパッドは、前記制御半導体ダイを前記第2のメモリ半導体ダイに電気的及び物理的に結合するか、又は前記第1のメモリ半導体ダイを前記第2のメモリ半導体ダイに電気的及び物理的に結合するか、のいずれかを行っている、提供することと、を含む、方法。
(項目13)
前記第1の対のボンドパッドを介して、前記制御半導体ダイから前記第1の選択されたブロックに前記1組のメモリ動作電圧を提供することが、前記制御半導体ダイ上のワード線ドライバから前記第1の選択されたブロック内の第1の選択されたワード線に電圧を提供することを含み、
前記第2の対のボンドパッドを介して、前記制御半導体ダイから前記第2の選択されたブロックに前記1組のメモリ動作電圧を提供することが、前記制御半導体ダイ上の前記ワード線ドライバから前記第2の選択されたブロック内の第2の選択されたワード線に前記電圧を提供することを含む、項目12に記載の方法。
(項目14)
前記第1の対のボンドパッドを介して、前記第1のメモリ半導体ダイ内の前記第1の選択されたブロックの第1のビット線を感知することと、
前記第2の対のボンドパッドを介して、前記第2のメモリ半導体ダイ内の前記第2の選択されたブロックの第2のビット線を感知することと、を更に含む、項目12に記載の方法。
(項目15)
集積メモリモジュールであって、
不揮発性メモリセルの第1の3次元アレイを備える第1の半導体ダイと、
不揮発性メモリセルの第2の3次元アレイを備える第2の半導体ダイと、
前記第2の3次元アレイと並行して前記第1の3次元アレイ内のメモリ動作を制御するように構成された制御回路を備える第3の半導体ダイと、
前記第1の半導体ダイを前記第3の半導体ダイに電気的及び物理的に結合するように構成された第1の対のボンドパッドであって、前記第1の対のボンドパッドが、前記第1の半導体ダイと前記第3の半導体ダイとの間のメモリ動作信号転送を可能にするように構成されている、第1の対のボンドパッドと、
前記第2の半導体ダイを前記第3の半導体ダイに電気的及び物理的に結合するか、又は前記第1の半導体ダイを前記第2の半導体ダイに電気的及び物理的に結合するか、のいずれかを行うように構成された第2の対のボンドパッドであって、前記第2の対のボンドパッドが、前記第2の半導体ダイと前記第3の半導体ダイとの間、又は前記第1の半導体ダイと前記第2の半導体ダイとの間、のいずれかのメモリ動作信号転送を可能にするように更に構成されている、第2の対のボンドパッドと、を備える、集積メモリモジュール。
(項目16)
前記第1の対のボンドパッドのうちの1つの第1の部材に接続された、前記第3の半導体ダイ上のワード線ドライバであって、前記ワード線ドライバが、前記第2の対のボンドパッドのうちの1つの第1の部材に接続されている、ワード線ドライバと、
前記第1の対のボンドパッドのうちの前記1つの第2の部材に接続された、前記第1の3次元メモリアレイ内の第1の選択されたワード線と、
前記第2の対のボンドパッドのうちの前記1つの第2の部材に接続された、前記第2の3次元メモリアレイ内の第2の選択されたワード線と、を更に備える、項目15に記載の集積メモリモジュール。
(項目17)
前記第1の対のボンドパッドの第1の部材に接続された、前記第3の半導体ダイ上の第1のセンス増幅器と、
前記第1の対のボンドパッドの第2の部材に接続された、前記第1の半導体ダイ内の第1のビット線と、
前記第2の対のボンドパッドの第1の部材に接続された、前記第3の半導体ダイ上の第2のセンス増幅器と、
前記第2の対のボンドパッドの第2の部材に接続された、前記第2の半導体ダイ内の第2のビット線と、を更に備える、項目15に記載の集積メモリモジュール。
(項目18)
前記第2の対のボンドパッドが、前記第2の半導体ダイと前記第3の半導体ダイとの間のメモリ動作信号転送を可能にするために、前記第2の半導体ダイを前記第3の半導体ダイに電気的及び物理的に結合するように更に構成されている、項目15に記載の集積メモリモジュール。
(項目19)
前記第2の対のボンドパッドが、前記第1の半導体ダイと前記第2の半導体ダイとの間のメモリ動作信号転送を可能にするために、前記第1の半導体ダイを前記第2の半導体ダイに電気的及び物理的に結合するように更に構成されている、項目15に記載の集積メモリモジュール。
(項目20)
前記制御回路が、データページの第2の部分を前記第2の3次元アレイ内に記憶することと並行して、前記データページの第1の部分を前記第1の3次元アレイ内に記憶するように更に構成されている、項目15に記載の集積メモリモジュール。
図1A
図1B
図1C
図1D
図2A
図2B
図3A
図3B
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13