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特許6994204情報通信端末装置及び該装置における表示制御方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-15
(45)【発行日】2022-01-14
(54)【発明の名称】情報通信端末装置及び該装置における表示制御方法
(51)【国際特許分類】
   H04N 21/482 20110101AFI20220106BHJP
   H04N 21/472 20110101ALI20220106BHJP
   G06F 3/0488 20220101ALI20220106BHJP
   G06F 3/0485 20220101ALI20220106BHJP
【FI】
H04N21/482
H04N21/472
G06F3/0488
G06F3/0485
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2020005525
(22)【出願日】2020-01-16
(65)【公開番号】P2021114667
(43)【公開日】2021-08-05
【審査請求日】2020-02-28
(73)【特許権者】
【識別番号】596027900
【氏名又は名称】株式会社インフォシティ
(74)【代理人】
【識別番号】100109715
【弁理士】
【氏名又は名称】塩谷 英明
(74)【代理人】
【識別番号】100205693
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 協一郎
(72)【発明者】
【氏名】三橋 孝通
(72)【発明者】
【氏名】林 俊英
(72)【発明者】
【氏名】岩浪 剛太
【審査官】富樫 明
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-022393(JP,A)
【文献】特開2010-136389(JP,A)
【文献】国際公開第2015/181906(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0262812(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 21/00-21/858
G06F 3/0488
G06F 3/0485
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信ネットワークを介していずれかの配信サーバから番組データを配信するIPTVサービスに適合された情報通信端末装置であって、
放送地域に対応するチャンネルの割り当てを定義したチャンネルアロケーションに従って、チャンネル番号を選択するチャンネル選択手段と、
選択された前記チャンネル番号に関連付けられたリンク情報に従って、特定の配信サーバに番組データの配信を要求し、該要求に応答して該特定の配信サーバから配信される該番組データを取得する番組データ取得手段と、
受信される前記番組データに基づいて、画面に番組コンテンツが表示されるように制御を行う表示制御手段と、を備え、
前記チャンネル選択手段は、前記画面に対するユーザの第1の操作に応答して、前記チャンネルアロケーションに従う第1の切替え先のチャンネル番号を決定し、
前記番組データ取得手段は、現在のチャンネル番号に関連付けられたリンク情報に従って、特定の配信サーバから配信される第1の番組データを取得する一方、前記画面に対する前記第1の操作に続く第2の操作に応答して、前記決定された前記第1の切替え先チャンネル番号に関連付けられたリンク情報に従って、特定の配信サーバから配信される第2の番組データの取得を開始し、
前記表示制御手段は、前記画面に、前記第1の番組データに基づく前記第1の番組コンテンツと、前記第2の番組データに基づく前記第2の番組コンテンツとが表示されるように制御を行う、
情報通信端末装置。
【請求項2】
前記第1の操作は、ユーザによる前記画面へのタッチ操作又はタップ操作であり、前記第2の操作は、前記画面内での所定方向への動きを伴う操作である、
請求項1に記載の情報通信端末装置。
【請求項3】
前記第2の操作は、前記画面に対するスワイプ操作、フリック操作、及びスクロール操作の少なくともいずれかである、
請求項1又は2に記載の情報通信端末装置。
【請求項4】
前記表示制御手段は、前記第2の操作における動きに応じて、前記画面において、前記第1の番組コンテンツから前記第2の番組コンテンツへの切替えがスムーズに表示されるように制御を行う、
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の情報通信端末装置。
【請求項5】
前記表示制御手段は、前記画面における前記第1の番組コンテンツから前記第2の番組コンテンツへの切替えを前記所定方向への画面スクロールにより行う、
請求項2を引用する請求項4に記載の情報通信端末装置。
【請求項6】
前記チャンネル選択手段は、前記第1の操作が前記画面へのマルチタッチ操作である場合に、前記マルチタッチ操作に応答して、前記チャンネルアロケーションに従う前記第1の切替え先のチャンネル番号とは異なる第2の切替え先のチャンネル番号を決定する、
請求項1乃至4のいずれか一項に記載の情報通信端末装置。
【請求項7】
前記取得手段は、前記画面に対する前記マルチタッチ操作に続く第2の操作に応答して、前記決定された前記第2の切替え先のチャンネル番号に関連付けられたリンク情報に従って、第3の番組データの配信を要求し、該要求に応答して該特定の配信サーバから配信される該第3の番組データの取得を開始し、
前記表示制御手段は、前記第3の番組データの受信に伴って、前記画面に、前記第1の番組データに基づく前記第1の番組コンテンツと、前記第3の番組データに基づく第3の番組コンテンツとが表示されるように制御を行う、
請求項6に記載の情報通信端末装置。
【請求項8】
通信ネットワークを介していずれかの配信サーバから番組データを配信するIPTVサービスに適合された情報通信端末装置における表示制御方法であって、
放送地域に対応するチャンネルの割り当てを定義したチャンネルアロケーションに従って、チャンネル番号を選択することと、
選択された前記チャンネル番号に関連付けられたリンク情報に従って、特定の配信サーバに番組データの配信を要求することと、
前記要求に応答して該特定の配信サーバから配信される該番組データを取得することと、
取得される前記番組データに基づいて、画面に番組コンテンツが表示されるように表示制御を行うことと、を含み、
前記チャンネル番号を選択することは、前記画面に対するユーザの第1の操作に応答して、前記チャンネルアロケーションに従う第1の切替え先のチャンネル番号を決定することを含み、
前記番組データを取得することは、現在のチャンネル番号に関連付けられたリンク情報に従って、特定の配信サーバから配信される第1の番組データを取得する一方、前記画面に対する前記第1の操作に続く第2の操作に応答して、前記決定された前記第1の切替え先チャンネルに対応する関連付けられたリンク情報に従って、特定の配信サーバから配信される第2の番組データを取得することを含み、
前記表示制御を行うことは、前記画面に、前記第1の番組データに基づく前記第1の番組コンテンツと、前記第2の番組データに基づく前記第2の番組コンテンツとが表示されるように制御を行うことを含む、
表示制御方法。
【請求項9】
コンピューティングデバイスに、通信ネットワークを介していずれかの配信サーバから配信される番組データに基づく番組コンテンツを表示させる方法を実現させるためのコンピュータプログラムであって、
前記方法は、
放送地域に対応するチャンネルの割り当てを定義したチャンネルアロケーションに従って、チャンネル番号を選択することと、
選択された前記チャンネル番号に関連付けられたリンク情報に従って、特定の配信サーバに番組データの配信を要求することと、
前記要求に応答して該特定の配信サーバから配信される該番組データを取得することと、
取得される前記番組データに基づいて、画面に番組コンテンツが表示されるように表示制御を行うことと、を含み、
前記チャンネル番号を選択することは、前記画面に対するユーザの第1の操作に応答して、前記チャンネルアロケーションに従う第1の切替え先のチャンネル番号を決定することを含み、
前記番組データを取得することは、現在のチャンネル番号に関連付けられたリンク情報に従って、特定の配信サーバから配信される第1の番組データを取得する一方、前記画面に対する前記第1の操作に続く第2の操作に応答して、前記決定された前記第1の切替え先チャンネル番号に関連付けられたリンク情報に従って、特定の配信サーバから配信される第2の番組データを取得することを含み、
前記表示制御を行うことは、前記画面に、前記第1の番組データに基づく前記第1の番組コンテンツと、前記第2の番組データに基づく前記第2の番組コンテンツとが表示されるように制御を行うことを含む、
コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報通信端末装置及び該装置における表示制御方法に関し、特に、通信ネットワークを介して提供される番組コンテンツを視聴可能な情報通信端末装置及び該装置における表示制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従前より、放送局からの番組コンテンツの放送を、視聴者がテレビジョン受信機やセットトップボックス、受信チューナーを内蔵したスマートフォンといった端末装置で受信して、該番組コンテンツを視聴するテレビジョン放送サービスが世の中に定着している。近年では、IPネットワークのような通信ネットワークを介してインターネットサービスプロバイダ(ISP)やコンテンツデリバリーネットワーク(CDN)プロバイダからストリーム送信ないしは配信される番組コンテンツを、視聴者が端末装置において視聴するIPTVサービス(「インターネット放送サービス」と称されることもある。)が普及しつつある。このようなIPTVサービスには、IP放送やIP再送信といったサービスが知られている。IP放送サービスは、これまでのテレビジョンサービスのように時間軸に沿った番組編成が施されたチャンネル概念に基づき、通信ネットワークを使って様々なチャンネルの番組コンテンツを視聴することができるサービスである。また、IP再送信サービスも同様に、通信ネットワークを使って既存の地上デジタル放送やBSデジタル放送、CSデジタル放送等を利用できるようにしたサービスである。このようなIPTVサービスにより、地上デジタル放送等の電波が受信しづらい場所などであっても、アンテナの代わりにインターネットに視聴端末装置(チューナーの有無を問わない)を接続することで、地上デジタル放送等と同等のサービスを利用することができる。
【0003】
このようなIPTVサービスでは、典型的には、番組コンテンツに係る映像・音声データとその関連情報とは、それぞれ異なる配信スキームを用いて視聴者に配信される。すなわち、映像・音声データは、IPマルチキャスト技術に基づくRTSP(Real Time Streaming Protocol)を用いて配信されるのに対し、その関連情報は、多くの場合、HTTPを用いて配信される。このため、IPTVサービスでは、視聴者の端末装置において、映像・音声データとその関連情報とを所望のタイミングで同期して番組コンテンツとして表示させる技術が必要になる。
【0004】
例えば、下記特許文献1は、従前のテレビジョン放送を、通信ネットワークを使用して再送信する放送再送信サービスにおいて、映像コンテンツデータと別途に伝送される字幕等のデータを映像コンテンツデータと同期をとって再生する再生技術を開示している。
【0005】
ところで、地上デジタル放送では、電波塔から出力される放送波の到達可能距離によって視聴可能範囲(すなわち、放送圏又は放送地域)が大凡決まっており、視聴者の居住地ないしは現在地により選局できる放送局(チャンネル)が決まっている。視聴者は、現在、郵便番号や住所等をテレビジョン受信機に入力して設定登録することにより、選局し得る放送局を予め登録しておく。したがって、視聴者がスマートフォンのようなモバイル型の端末装置を用いて地上デジタル放送に対応するIP再送信サービスを利用する場合、該端末装置は、視聴者の現在地を放送地域としている放送局を認識する必要がある。
【0006】
下記特許文献2は、放送受信機から出力されるIP型放送を、放送受信機の現在地を放送圏とする放送局のIP型放送に限定しつつ、放送受信機のユーザが複数のIP型放送の中から所望のIP型放送を選択できるようにした技術を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】特開2017-188910号公報
【文献】特開2011-049896号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
IPTVサービスが地上デジタル放送等と同等のサービスとなるように追求していく中で、視聴者(ユーザ)の視聴スタイルは、これまでの据え置き型のテレビジョン受信機から、スマートフォンのようなモバイル型の情報通信端末装置に移行していくことが予想される。しかしながら、現状、IPTVサービスを考慮した使い勝手の良い情報通信端末装置は何ら提案されていない。
【0009】
従前の地上デジタル放送等では、視聴者(ユーザ)は、テレビジョン受信機の画面で視聴中の番組(チャンネル)を切り替えるために、該テレビジョン受信機に付属したリモートコントローラ(一般に「リモコン」と称される。)のチャンネル番号(チャンネルコード)に対応した数字ボタンを選択したり、チャンネルボタンを押下してチャンネル番号を順番に選択したりしている。テレビジョン受信機は、新たなチャンネルが選択されると、該チャンネルに対応する周波数にチューナーの周波数を合わせることによりその放送波信号を受信し、これをデコーダでデスクランブルし、更に、ビデオ・オーディオ信号に変換して、選択されたチャンネル番号の番組コンテンツを画面に表示する。
【0010】
しかしながら、従前のテレビジョン受信機は、選択された1つのチャンネルに対して1個のチューナーを割り当てた構成であったため(例えば、全番組録画対応の複数のチューナーを備えたテレビジョン受信機であっても、1番組1チューナーの構成である。)、切替え先のチャンネルの放送波信号に基づいて番組コンテンツとして画面に表示するまでに、0.5~1秒前後の時間を要していた。つまり、従前の地上デジタル放送等の規格では、テレビジョン受信機は、視聴のための映像を再生ないしは復元するためには、時間軸に従って搬送されてくる信号(ストリーム信号)を所定の時間単位だけ受信する必要があり、番組コンテンツが直ちに表示されないという不都合があった。このため、従前のテレビジョン受信機は、チャンネル切替えから映像が再生されるまでの時間、例えば、全画面を黒画面表示(無表示)状態でやり過ごしたり、画面にチャンネル番号や番組名等を表示させたりしていた。このようなチャンネル切替え時の画面表示の状態は、実際は、視聴者にストレスを与えているにも拘わらず、視聴者自身もそのような状態が当然であるという認識で共有されており、長年の間、何ら解決されてこなかった。
【0011】
そこで、本発明は、従前のテレビジョン放送とは全く異なる新たな発想のチャンネルの選択ないしは切替え時の画面表示を可能にする情報通信端末装置及び該装置における表示制御方法を提供することを目的とする。
【0012】
すなわち、本発明の目的の一つは、ユーザが視聴中のチャンネルが選択ないしは切り替えられる時に、切替え先のチャンネルの番組コンテンツが直ちに画面に表示されないという不都合を解消する情報通信端末装置及び該装置における表示制御方法を提供することである。
【0013】
また、本発明の目的の一つは、現在視聴中の番組コンテンツから切替え先の番組コンテンツへの画面の切替えをスムーズないしは連続的な表示で行う情報通信端末装置及び該装置における表示制御方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記課題を解決するための本発明は、以下に示す発明特定事項ないしは技術的特徴を含んで構成される。
【0015】
ある観点に従う本発明は、通信ネットワークを介していずれかの配信サーバから番組データを配信するIPTVサービスに適合された情報通信端末装置である。前記情報通信端末装置は、放送地域に対応するチャンネルの割り当てを定義したチャンネルアロケーションに従って、チャンネル番号を選択するチャンネル選択手段と、選択された前記チャンネル番号に関連付けられたリンク情報に従って、特定の配信サーバに番組データの配信を要求し、該要求に応答して該特定の配信サーバから配信される該番組データを取得する取得手段と、受信される前記番組データに基づいて、画面に番組コンテンツが表示されるように制御を行う表示制御手段とを備え得る。前記チャンネル選択手段は、前記画面に対するユーザの第1の操作に応答して、前記チャンネルアロケーションに従う第1の切替え先のチャンネル番号を決定する。また、前記番組データ取得手段は、現在のチャンネル番号に関連付けられたリンク情報に従って、特定の配信サーバから配信される第1の番組データを取得する一方、前記画面に対する前記第1の操作に続く第2の操作に応答して、前記決定された前記第1の切替え先チャンネル番号に関連付けられたリンク情報に従って、特定の配信サーバから配信される第2の番組データの受信、取得を開始する。そして、前記表示制御手段は、前記画面に、前記第1の番組データに基づく前記第1の番組コンテンツと、前記第2の番組データに基づく前記第2の番組コンテンツとが表示されるように制御を行う。
【0016】
前記第1の操作は、ユーザによる前記画面へのタッチ操作又はタップ操作であり、前記第2の操作は、前記画面内での所定方向への動きを伴う操作であり得る。また、前記第2の操作は、前記画面に対するスワイプ操作、フリック操作、及びスクロール操作の少なくともいずれかであり得る。
【0017】
前記表示制御手段は、前記第2の操作における動きに応じて、前記画面において、前記第1の番組コンテンツから前記第2の番組コンテンツへの切替えがスムーズに表示されるように制御を行い得る。
【0018】
また、前記表示制御手段は、前記画面における前記第1の番組コンテンツから前記第2の番組コンテンツへの切替えを前記所定方向への画面スクロールにより行い得る。
【0019】
前記チャンネル選択手段は、前記第1の操作が前記画面へのマルチタッチ操作である場合に、前記マルチタッチ操作に応答して、前記チャンネルアロケーションに従う前記第1の切替え先のチャンネル番号とは異なる第2の切替え先のチャンネル番号を決定し得る。
【0020】
前記番組データ取得手段は、前記画面に対する前記マルチタッチ操作に続く第2の操作に応答して、前記決定された前記第2の切替え先のチャンネル番号に関連付けられたリンク情報に従って、第3の番組データの配信を要求し、該要求に応答して該特定の配信サーバから配信される該第3の番組データの取得を開始し得る。この場合に、前記表示制御手段は、前記第3の番組データの受信に伴って、前記画面に、前記第1の番組データに基づく前記第1の番組コンテンツと、前記第3の番組データに基づく第3の番組コンテンツとが表示されるように制御を行い得る。
【0021】
通信ネットワークを介していずれかの配信サーバから番組データを配信するIPTVサービスに適合された情報通信端末装置における表示制御方法であり得る。前記方法は、放送地域に対応するチャンネルの割り当てを定義したチャンネルアロケーションに従って、チャンネル番号を選択することと、選択された前記チャンネル番号に関連付けられたリンク情報に従って、特定の配信サーバに番組データの配信を要求することと、前記要求に応答して該特定の配信サーバから配信される該番組データを取得することと、取得される前記番組データに基づいて、画面に番組コンテンツが表示されるように表示制御を行うこととを含み得る。前記チャンネル番号を選択することは、前記画面に対するユーザの第1の操作に応答して、前記チャンネルアロケーションに従う第1の切替え先のチャンネル番号を決定することを含む。また、前記番組データを取得することは、現在のチャンネル番号に関連付けられたリンク情報に従って、特定の配信サーバから配信される第1の番組データを取得する一方、前記画面に対する前記第1の操作に続く第2の操作に応答して、前記決定された前記第1の切替え先チャンネル番号に関連付けられたリンク情報に従って、特定の配信サーバから配信される第2の番組データを取得することを含む。そして、前記表示制御を行うことは、前記画面に、前記第1の番組データに基づく前記第1の番組コンテンツと、前記第2の番組データに基づく前記第2の番組コンテンツとが表示されるように制御を行うことを含む。
【0022】
更にまた、別の観点に従う本発明は、コンピューティングデバイスに、通信ネットワークを介していずれかの配信サーバから配信される番組データに基づく番組コンテンツを表示させる上記の方法を実現させるためのコンピュータプログラム及び該プログラムを非一時的に記録した記録媒体であり得る。
【0023】
なお、本開示において、「手段」とは、単に物理的手段を意味するものではなく、その手段が有する機能をソフトウェアによって実現する場合も含む。また、1つの手段が有する機能が2つ以上の物理的手段により実現されても、2つ以上の手段の機能が1つの物理的手段により実現されても良い。
【0024】
また、本開示において、「システム」とは、複数の装置(又は特定の機能を実現する機能モジュール)が論理的に集合した物を含み、各装置や機能モジュールが物理的に単一の物として構成されるか又は別体の物として構成されるかは問わない。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、従前のテレビジョン放送とは全く異なる新たな発想のチャンネルの選択ないしは切替え時の画面表示を提供することができるようになる。
【0026】
例えば、本発明によれば、ユーザが視聴中のチャンネルが選択ないしは切り替えられる時に、切替え先のチャンネルの番組コンテンツが直ちに画面に表示され、いわゆる無表示状態を回避することができるようになる。
【0027】
本発明の他の技術的特徴、目的、及び作用効果ないしは利点は、添付した図面を参照して説明される以下の実施形態により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】本発明の一実施形態に係るIPTVサービスのスキームを概略的に説明するための図である。
図2】本発明の一実施形態に係るIPTVサービスシステムに適合された情報通信端末装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
図3】本発明の一実施形態に係る情報通信端末装置のメモリモジュールの記憶内容の一例を説明するための概念図である。
図4】本発明の一実施形態に係るIPTVサービスシステムに適合された情報通信端末装置の機能的構成の一例を説明する図である。
図5】本発明の一実施形態に係る情報通信端末装置におけるチャンネルアロケーション情報の一例を示す図である。
図6】本発明の一実施形態に係る情報通信端末装置におけるチャンネル切替え処理を説明するためのフローチャートである。
図7】本発明の一実施形態に係る情報通信端末装置のユーザインターフェースに表示された画面に対する操作を説明するため図である。
図8】本発明の一実施形態に係る情報通信端末装置における番組データのプリフェッチ処理を説明するためのフローチャートである。
図9】本発明の一実施形態に係る情報通信端末装置のユーザインターフェースに表示された画面内のチャンネルアイコンの一例を示す図である。
図10】本発明の一実施形態に係る情報通信端末装置における番組データの表示処理を説明するためのフローチャートである。
図11】本発明の一実施形態に係る情報通信端末装置のユーザインターフェースに表示された画面に対する操作を説明するため図である。
図12】本発明の一実施形態に係る配信事業者システムにおける配信サーバのハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。ただし、以下に説明する実施形態は、あくまでも例示であり、以下に明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変形(例えば各実施形態を組み合わせる等)して実施することができる。また、以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付して表している。図面は模式的なものであり、必ずしも実際の寸法や比率等とは一致しない。図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることがある。
【0030】
図1は、本発明の一実施形態に係るIPTVサービスシステムの全体スキームを概略的に説明するための図である。本開示において、IPTVサービスとは、IP(Internet Protocol)ベースのネットワークを介して番組コンテンツが視聴者(ユーザ)にストリーミング送信ないしは配信される放送サービスをいい、放送波を用いた従前の放送サービス(例えば地上デジタル放送サービス)とは区別される。ここでいう「送信」と「配信」は同義であって良く、また、例えば「伝送」や「転送」といった語を排除するものではない。本願の出願時において、IPTVサービスには、例えばIP放送やIP再配信といったサービスが知られている。本開示において、IPTVサービスシステム1は、IPベースのネットワークを介して、放送局側から番組コンテンツが視聴者側に送信ないしは配信される放送サービスを実現するシステムである。番組コンテンツとは、時間軸に沿って編成された、視聴者が視聴する「番組」をいい、いわゆる字幕データやデータ放送データのようなこれに関連する情報を含み得る。番組コンテンツは、例えば、映像、画像、文字及び/又はオーディオ等のデジタルデータパッケージないしはデータストリームから構成される。番組コンテンツに係るデータストリームは、例えば、高圧縮符号化技術である「H.264/MPEG-4 AVC」フォーマットにより構成される。本開示では、番組コンテンツに係るデータストリームを、「番組データストリーム」ないしは単に「番組データ」と称することもある。
【0031】
同図に示すように、通信ネットワーク10は、IPベースのコンピュータネットワーク(以下「IPネットワーク」という)12及び移動通信システム規格に準拠した移動通信ネットワーク14等を含み得る。通信ネットワーク10は、コンテンツデリバリーネットワーク(CDN)の形態を含み得る。本開示において、通信ネットワーク10は、IPネットワークによって構築されたインターネットを含む広い概念で用いられているが、IPネットワークに限らず、番組データの配信を可能とする他のプロトコルのネットワークを排除する趣旨ではない。また、通信ネットワーク10は、図示されていない無線基地局ないしは無線アクセスポイントによって構築される無線ネットワーク(例えばWi-Fi(登録商標)等)を含み得る。IPネットワーク12と移動通信ネットワーク14とは、例えば、ゲートウェイ16等を介して接続されるが、これに限られない。
【0032】
放送事業者システム20は、テレビジョン放送やラジオ放送を行うための放送設備を含み構成され得る。放送事業者システム20は、例えば、放送免許が与えられた放送事業者(例えば放送局)等によって管理・運営されるが、これに限られない。図示していないが、放送事業者システム20は、例えば、自動運行装置の制御の下、送出サーバに蓄積された番組コンテンツの放送サービス(例えば地上デジタル放送)を行う。すなわち、放送事業者システム20は、時間軸に沿った番組編成に従って、番組データを送出する。例えば、該番組データは、放送波として、電波塔から放送対象地域に向けて出射される。また、該番組データは、配信事業者システム30へ例えば専用回線18を介して伝送され得る。
【0033】
本開示における番組コンテンツは、従前の放送サービスで提供される放送用番組コンテンツと同一であっても良いし、例えば、該放送用番組コンテンツに更なるコンテンツが追加されたものであって良い。或いは、番組コンテンツは、放送用番組コンテンツとは異なるものであっても良い。
【0034】
配信事業者システム30は、放送事業者や制作会社等から提供される番組データを、通信ネットワーク10を介して、視聴者に配信する配信サーバを含み構成され得る。配信サーバのハードウェア構成は、例えば図12に示されるが、かかる構成は既知であるため、その詳細は省略する。配信事業者システム30は、例えば、コンテンツ配信事業者(CDNプロバイダ)やインターネットプロバイダ(ISP)等によって管理・運営されるが、これに限られない。複数の配信事業者システム30が設置されても良く、また、一の配信事業者システム30は、複数の配信サーバを含んでいても良い。番組データは、例えば、電波塔から出射される放送波又は専用回線を介して配信事業者システム30に提供される。配信事業者システム30は、提供された番組データを、その配信タイミングに備えて、配信サーバに一旦蓄積し、該番組編成に従って、例えばIPマルチキャスト技術に基づくRTSP(Real Time Streaming Protocol)を用いて、視聴者の情報通信端末装置40にストリーミング配信し得る。番組データは、HTTPロング・ポーリングや他の伝送プロトコルを用いて情報通信端末装置40にストリーミング配信されても良い。また、配信事業者システム30は、番組コンテンツの一部(例えば番組関連情報等)に係るデータやその他の情報(例えばEPGやチャンネルアロケーション情報)を視聴者の情報通信端末装置40に配信し得る。典型的には、配信事業者システム30は、番組データ等を含む各種のデータをスクランブルして配信する。
【0035】
なお、本開示では、放送事業者システム20と配信事業者システム30とは別体のシステムとして構成されているが、これに限られず、例えば、放送事業者システム20が、配信事業者システム30の機能を含み構成されても良く、その逆であっても良い。また、配信事業者システム30は、放送事業者により管理・運営されて良い。
【0036】
情報通信端末装置40は、番組を視聴する視聴者であるユーザによって操作されるコンピューティングデバイスであり、例えば、デスクトップコンピュータや、ノートコンピュータ、タブレットコンピュータ、スマートフォン、フィーチャフォン及びその他のインテリジェントデバイスが該当するが、これらに限られない。本例では、情報通信端末装置40は、タッチパネルないしはタッチスクリーンによるインタラクティブな操作が可能なスマートフォンであるものとし、以下に述べるように、IPTVサービスにおける番組コンテンツの視聴に適合された視聴端末装置として構成される。
【0037】
すなわち、情報通信端末装置40は、CPU(プロセッサ)やチップセット及びメモリ、通信モジュール、ユーザインターフェース等のハードウェア資源及びオペレーティングシステム(例えばカーネル、各種のデバイスドライバ、標準ライブラリ等を含み構成され得る。)(以下「OS」という。)のソフトウェア資源から構成される。情報通信端末装置40は、プロセッサの制御の下、OS上で各種のアプリケーションプログラムを実行し、所望の機能を実現する。本開示において、情報通信端末装置40は、例えば、アプリケーションプログラムの一つとして、情報通信端末装置40をIPTVサービスにおける番組を視聴可能なビューア(いわゆる視聴端末装置)として機能させるための命令群ないしはモジュールを含むIPTV視聴プログラムを実装し得る。或いは、情報通信端末装置40は、アプリケーションプログラムの一つとしてブラウザプログラムを実装し、該ブラウザプログラムにより実現されるブラウザのアドオンプログラムにより、上記機能が実現されるように構成されても良い。
【0038】
IPTV視聴プログラムを実装した情報通信端末装置40は、例えばRTSPに従って配信事業者システム30からストリーミング配信されてくるメインとなる番組コンテンツに係る映像・オーディオデータ(すなわち、番組データ)を受信し、受信した番組データに基づく番組の映像を、ユーザインターフェースとしての画面の所定の表示領域にリアルタイムで表示すると共に、該番組データに基づく映像に同期したオーディオ(音声や音楽、効果音等)を出力する。情報通信端末装置40は、例えばHTTPロングポーリングに従って配信事業者システム30から配信されてくるサブ的な番組コンテンツを、メインの番組コンテンツに重畳的に表示し、又はメインの番組コンテンツの表示領域とは別の表示領域に表示する。サブ的な番組コンテンツは、メインの番組コンテンツの連動型コンテンツ(補完又は関連型コンテンツ)であっても良いし、非連動型コンテンツ(独立型コンテンツ)であっても良い。
【0039】
また、本実施形態の情報通信端末装置40は、配信事業者システム30に対して、チャンネルアロケーション情報の配信リクエストを送信し、これに応答して配信されてくる所定のチャンネルアロケーション情報を取得し、これを所定の記憶領域に記憶する。チャンネルアロケーション情報もまた、例えばHTTPロングポーリングに従って配信され得るが、これに限られない。情報通信端末装置40は、例えば、ユーザの操作に応答して、記憶しているチャンネルアロケーション情報に従って画面にチャンネルアイコンないしはオブジェクトを重畳的に表示する。
【0040】
なお、情報通信端末装置40は、本例でいうスマートフォンのようなモバイル端末装置であっても良いが、タッチパネルに代えて、マウスやタッチパッド等のポインティングデバイスによる入力操作が可能なコンピューティングデバイスであっても良い。
【0041】
以上のようなIPTVサービスシステム1において、ユーザは、選択しているチャンネルの番組コンテンツを情報通信端末装置40の画面で視聴中に、ユーザインターフェースを介して、チャンネルの切替え操作を行う。情報通信端末装置40は、チャンネルの切替え操作の開始を受けて、切替え先であると推測される少なくとも1つのチャンネルに関連付けられた番組データの配信リクエストを配信事業者システム30に送信し、これにより、切替え先であると推測される番組データの受信を開始する。このとき、情報通信端末装置40は、現在視聴中のチャンネル(切替え元のチャンネル)に関連付けられた番組データも並行的に受信している。情報通信端末装置40は、チャンネルの切替え操作が確定的になされるまでの間、受信している番組データに基づく番組コンテンツのそれぞれをユーザインターフェースの画面上にリアルタイムに同時表示する。
【0042】
なお、図1には示されていないが、IPTVサービスシステム1は、IPTVサービスの提供に際して、ユーザ(視聴者)及び/又は情報通信端末装置40を認証するための認証サーバを含んでいても良い。
【0043】
図2は、本発明の一実施形態に係るIPTVサービスシステムに適合された情報通信端末装置のハードウェア構成の一例を示す図である。同図では、情報通信端末装置40を構成する各種のハードウェア資源のうち、本開示に特に関連するものが示されている。
【0044】
すなわち、同図に示すように、情報通信端末装置40は、典型的には、1又は2以上のプロセッサモジュール41と、チップセット42と、メモリモジュール43と、I/Oコントローラ44と、各種のペリフェラルインターフェース45と、各種の入出力デバイス46とを含み構成され得る。また、本例の情報通信端末装置40は、GPSモジュール47を含む。図示されていないが、情報通信端末装置40は、通話機能を実現する通話部を含み得る。例えば、情報通信端末装置40は、通話部を介して、ユーザからの音声入力を受け付けても良い。
【0045】
プロセッサモジュール41は、例えば、プロセッサ(プロセッサコア)、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ及び/又はこれらの組み合わせを含むが、これらに限定されない。チップセット42は、プロセッサモジュール41、メモリモジュール43、及びI/Oコントローラ44等を接続するバスに対するブリッジや、情報通信端末装置40を構成するために必要な他のコンポーネントを集積した回路からなる。チップセット42は、例えば、プロセッサモジュール41によって制御される。
【0046】
メモリモジュール43は、典型的には、揮発性メモリ(例えばRAM)、不揮発性メモリ(例えばROMやフラッシュメモリ等)及び/又はこれらの組み合わせからなる1次記憶装置である。メモリモジュール43は、典型的には、図3に示すように、デバイスドライバ、オペレーティングシステム(OS)プログラム、1又は2以上のアプリケーションプログラム及びデータ等の全部又は一部を保持し、プロセッサモジュール41の利用に供される。本実施形態では、アプリケーションプログラムは、情報通信端末130上で実行されるIPTV視聴プログラムを含む。データは、例えば、チャンネルアロケーション情報や設定地域名等を含む。IPTV視聴プログラムは、情報通信端末装置40の出荷時にメモリモジュール43に予め記憶されていても良いし、通信インターフェース45bを用いて、通信ネットワーク10上の所定のサーバコンピュータからダウンロードされることでメモリモジュール43に記憶されても良い。本開示のIPTV視聴プログラムは、ユーザインターフェースを介したユーザによるチャンネルの切替え操作が確定的になされるまでの間、現在のチャンネルの番組データ及び切替え先であると推測されるチャンネルの番組データを並行的にそれぞれ受信し、ユーザインターフェースの画面上にその番組コンテンツをそれぞれ表示する機能を含み構成されている
【0047】
I/Oコントローラ44は、各種のペリフェラルインターフェース45(例えば、I/Oインターフェース451及び通信インターフェース452等)との間の通信を制御する回路である。I/Oインターフェース451は、例えば、ユーザインターフェースを構成するタッチパネル461及びスピーカ462等の外部の入出力デバイスの動作を制御する。I/Oインターフェース451はまた、例えば、シリアルコントローラ又はパラレルコントローラを含み、外部ストレージデバイスやその他のペリフェラルデバイス等の動作を制御し得る。通信インターフェース452は、IPネットワーク12を介したコンピュータ通信を可能にする回路である。本開示では、通信インターフェース452は、主に、IPネットワーク12を介した配信事業者システム30との通信(例えばストリーミング配信)に用いられる。
【0048】
タッチパネル461は、映像や文字、画像からなる番組コンテンツを表示するためのディスプレイ及び該ディスプレイのサイズに略一致するように形成された透過性のタッチセンサを含み構成される。タッチパネル461は、ユーザインターフェースを実現するデバイスの一例である。タッチパネル461は、プロセッサモジュール41の制御の下、ディスプレイに様々な画面を表示し、ユーザからのインタラクティブな操作を受け付ける。本開示では、タッチパネル461は、プロセッサモジュール41の制御の下、番組コンテンツに係る画面をユーザに提供し、ユーザによるインタラクティブな操作、例えばタッチ操作やスワイプ操作等を受け付ける。タッチパネル461への操作は、ユーザの指により行われても良いし、タッチペン等により行われても良い。なお、タッチパネル461によるユーザ操作に代え、又はその操作を補完するために、操作ボタン(図示せず)が設けられても良い。タッチパネル461の代わりに、通常のディスプレイ及びマウス等のポインティングデバイスが採用されても良い。
【0049】
スピーカ462は、サウンドプロセッサ(図示せず)によって生成されたオーディオ信号に基づいて、オーディオないしはサウンドを出力する。スピーカ462は、プロセッサモジュール41の制御の下、例えば、受信した番組コンテンツにおける映像に同期した音声や音楽、効果音等を出力する。
【0050】
GPSモジュール47は、GPSアンテナ471で受信したGPS信号をベースバンド信号に復調する回路である。情報通信端末装置40は、GPS信号に対応するデジタル信号をプロセッサモジュール41が処理することにより、位置情報を取得し得る。取得された位置情報は、例えば、ユーザの現在位置をカバーする放送地域を特定するために用いられる。
【0051】
図4は、本発明の一実施形態に係るIPTVサービスシステムに適合された情報通信端末装置の機能的構成の一例を説明する図である。同図では、情報通信端末装置40の各種の構成要素(コンポーネント)のうち、本開示に特に関連するものが示されている。かかる構成要素は、上述したハードウェア資源そのもの又はその一部によって、或いは、例えば、情報通信端末装置40のプロセッサが、OS上でアプリケーションプログラムを実行することにより、各種のハードウェア資源と協働して、実現され得る。
【0052】
同図に示すように、本実施形態の情報通信端末装置40は、記憶部4100と、番組視聴処理部4200と、I/Oコントロール部4300と、ユーザインターフェース部4400と、通信インターフェース部4500とを含み構成されている。
【0053】
記憶部4100は、チャンネルアロケーション情報を記憶すると共に、該チャンネルアロケーション情報に従って、ユーザが視聴を希望する放送地域をそれぞれ識別するための1つ又はそれ以上の地域名を記憶する。図5は、本発明の一実施形態に係る情報通信端末装置におけるチャンネルアロケーション情報の一例を示す図である。チャンネルアロケーション情報は、放送波の到達範囲によって区画された放送地域のチャンネル割り当て(チャンネルアロケーション)を定義するテーブルである。本実施形態のチャンネルアロケーション情報は、各放送地域に対応した配信事業者システム30の配信サーバのネットワーク所在情報(例えばURL等)を含む。チャンネルアロケーション情報は、例えば、放送事業者システム20及び/又は配信事業者システム30等のサーバコンピュータから取得される。地域名は、例えば、地上波デジタル放送であれば、「札幌」や「東京」(例えば東京スカイツリーを基点とした地域)、「鹿児島」といった放送地域の名前である。地域名は、例えば、ユーザのインタラクティブな操作を介して、地域設定部4210により設定され、記憶部4100に保持される。また、記憶部4100は、番組データ取得部4240によって取得された番組データを一時的に記憶するキャッシュ機能を提供し得る。
【0054】
図4に戻り、番組視聴処理部4200は、プロセッサの制御の下、IPTVサービスによる番組コンテンツの視聴を可能にするための処理を行う。番組視聴処理部4200は、例えば、地域設定部4210と、チャンネルアロケーション特定部4220と、チャンネル選択部4230と、番組データ取得部4240と、デコード部4250とを含み構成される。
【0055】
地域設定部4210は、ユーザのインタラクティブな操作の下、記憶部4100に記憶された選択された地域名を、視聴対象の放送地域(すなわち、ユーザが視聴した放送地域)として設定する。地域名は、チャンネルアロケーション情報に定義された複数の地域名の中から選択される。例えば、地域設定部4210は、ユーザの入力操作に応答して、タッチパネル461上に、放送地域(地域名)のリストを表示させ、ユーザによって地域名を選択させる。或いは、地域設定部4210は、ユーザの操作の下、GPSモジュール47から取得した位置情報に基づいて、チャンネルアロケーション情報に定義された地域名を設定しても良い。放送地域(地域名)のリストは、例えば「関東」→「東京都」→「東京SkyT」というように、階層的に構成されても良い。地域設定部4210は、ユーザによって選択された地域名を記憶部4100に書き込む。本開示において、地域設定部4210は、地域設定手段の一態様である。
【0056】
チャンネルアロケーション特定部4220は、設定された放送地域に対応するチャンネルアロケーションを特定する。チャンネルアロケーション特定部4220は、例えば、チャンネルアロケーション情報から該当するチャンネルアロケーションを特定し得る。これにより、情報通信端末装置40は、特定されたチャンネルアロケーションに従って、設定された放送地域において視聴可能ないずれかのチャンネルを、ユーザに選択させることができるようになる。本開示において、チャンネルアロケーション特定部4220は、チャンネルアロケーション特定手段の一態様である。
【0057】
チャンネル選択部4230は、ユーザのインタラクティブな操作の下、特定されたチャンネルアロケーションに従って、設定された放送地域におけるいずれかのチャンネルを選択する。一例として、チャンネル選択部4230は、ユーザがある番組コンテンツを視聴中に、ユーザによるタッチパネル461への第1の操作(例えばタッチ操作)を受け付けると、現在のチャンネルアロケーションに従った選択可能なチャンネル番号ないしはコードに対応付けられたアイコン(以下「チャンネルアイコン」という。)群がタッチパネル461の画面に表示されるように制御を行って、ユーザによる第2の操作(チャンネル切替え操作)を受け付ける。例えば、チャンネルアイコンは、再生表示中の番組コンテンツに重畳して表示され得る。この状態で、チャンネル選択部4230は、ユーザによる第2の操作(例えばスワイプ操作)を受け付けると、第2の操作に対応した少なくとも1つのチャンネルの番号を特定し、これを番組データ取得部4240に通知する。
【0058】
番組データ取得部4240は、チャンネル選択部4230により選択されたチャンネル番号に関連付けられたURLをチャンネルアロケーションに従って特定し、該特定したURLに基づいて、通信インターフェース部4500を介して、チャンネル番号に対応する番組データの配信リクエストを送信する。これに応答して、配信事業者システム30は、RTSPに従って番組データのストリーミング配信を開始する。配信事業者システム30がストリーミング配信する番組データは、番組編成表に従った番組コンテンツの番組データである。
【0059】
更に、番組データ取得部4240は、通信インターフェース部4500を介して、番組データの配信リクエストに応答して配信事業者システム30からストリーミング配信される番組データを取得する。番組データ取得部4240は、取得した番組データに基づく番組コンテンツが画面に表示されるように、該番組データをデコード部4250に引き渡す。
【0060】
本開示では、番組データ取得部4240は、現在のチャンネルの番組データ(第1の番組データ)を受信している間に、チャンネルの切替え操作が検出された場合、第1の番組データの取得と並行して、切替え先であると推測される少なくとも1つのチャンネルに対応する番組データ(第2の番組データ)を取得ないしはプリフェッチし得る。このような番組データ取得部4240による並行的な番組データの取得は、例えば、チャンネルの切替え操作が完了するまで行われ得る。なお、同時並行的に受信する番組データの数は、例えば、通信帯域やプロセッサの処理能力に応じて制限するように設定され得る。本開示において、番組データ取得部4240又はこれと通信インターフェース部4500との構成は、番組データ取得手段の一態様である。
【0061】
デコード部4250は、番組データをデコードし、これにより、番組コンテンツに係る映像をタッチパネル461上に表示するためのビデオデータを生成すると共に、映像に同期したオーディオデータを生成する。デコード部4250は、複数の番組データを並行的に受け取った場合、複数の番組データのそれぞれをデコードし、ビデオデータを生成する。配信事業者システム30から配信される番組データがスクランブルされている場合、デコード部4250は、これをデスクランブルする。生成されたビデオデータ及びオーディオデータは、I/Oコントロール部4300を介して、ユーザインターフェース部4400に出力される。
【0062】
I/Oコントロール部4300は、例えば、入力制御部4310と出力制御部4320とを含み構成される。入力制御部4310は、タッチパネル461のタッチセンサにより検出された操作信号に基づいて、タッチされた画面内の位置座標を算出し、これを番組視聴処理部4200に入力する。番組視聴処理部4200は、例えば入力処理部(図示せず)が画面内の位置座標からユーザの入力操作を解釈し、該入力操作に応じた処理を実行する。出力制御部4320は、デコード部4250から出力されるビデオデータに基づく番組コンテンツの映像が表示されるように、タッチパネル461のディスプレイの制御を行うと共に、該映像に同期したオーディオが出力されるように、スピーカ462を制御する。本開示において、番組視聴処理部4200によって制御される出力制御部4320は、表示制御手段の一態様である。
【0063】
ユーザインターフェース部4400は、例えば、タッチパネル461と、スピーカ462とを含み構成され、ユーザにユーザインターフェースを提供する。上述したように、ユーザインターフェース部4400は、タッチパネル461に様々な映像、画像、文字等を表示した画面をユーザに提供し、ユーザによるインタラクティブな操作をタッチセンサにより検出して受け付ける。ユーザの操作は、例えば、第1の操作及び該第1の操作に続く第2の操作を含み得る。第1の操作は、例えば、画面への最初のタッチ操作又はタップ操作等であり得る。また、第2の操作は、例えば、画面内での所定方向への動きを伴う操作(例えば、スワイプ操作、フリック操作又はスクロール操作等)であり得る。また、1回のスワイプ操作は、画面へのタッチ操作が第1の操作であり、画面内の移動操作が第2の操作であるとみることができる。第1の操作とこれに続く第2の操作は、これらの操作が一連の操作であるとみなされれば良い。例えば、第1の操作として画面をタップ操作して、指が離れてから所定の時間内に第2の操作としてスワイプ操作をする場合は一連の操作であるとみなされる。
【0064】
通信インターフェース部4500は、例えば、送信部4510と受信部4520とを含み構成される。送信部4510は、例えば、番組データ取得部4240による番組データの配信リクエストを、所定の通信データフォーマットに変換して、通信ネットワーク10上に送出する。受信部4520は、通信ネットワーク10上の自己宛のデータを受信し、そのフォーマットを変換して、これを番組視聴処理部4200に引き渡す。
【0065】
図6は、本発明の一実施形態に係る情報通信端末装置におけるチャンネル切替え処理を説明するためのフローチャートである。かかる処理は、例えば、情報通信端末装置40が、プロセッサの制御の下、IPTV視聴プログラムを実行して、各種のハードウェア資源との協働することにより、実現される。
【0066】
同図に示すように、情報通信端末装置40の番組視聴処理部4200は、ユーザによるチャンネル切替え操作を受付可能な状態で、例えば、番組コンテンツが画面に表示されている間、チャンネル切替え操作のトリガとなる操作(第1の操作)があったか否かを監視している(S601)。例えば、現在選択されているチャンネル番号に対応する番組コンテンツがユーザインターフェース部4400の画面に表示されている状態で、図7に示すように、ユーザは画面をタッチする。ユーザインターフェース部4400は、ユーザによる例えばタッチ操作を検出すると、I/Oコントロール部4300を介して、番組視聴処理部4200に通知し、これにより、番組視聴処理部4200は、第1の操作があったことを認識する。
【0067】
番組視聴処理部4200は、ユーザによる第1の操作があったと判断すると(S601のYes)、例えば選択可能なチャンネルを示すチャンネルアイコンを画面に表示して(図9参照)、後述する番組データのプリフェッチ処理を開始する(S602)。続いて、番組視聴処理部4200は、所定の時間内に第2の操作があったか否かを判断する(S603)。第2の操作は、例えば、タッチ操作に続く、スワイプ操作である。番組視聴処理部4200は、所定の時間内に第2の操作がなかったと判断する場合(S603のNo)、S601の処理に戻る。例えば、ユーザが画面にタッチ操作をした後、一定時間(例えば1秒以上)の間、何も操作をしなかった場合、番組視聴処理部4200は、チャンネル切替え操作がキャンセルされたものと判断して、第1の操作の監視に戻る。
【0068】
一方、番組視聴処理部4200は、所定の時間内に第2の操作があったと判断する場合(S603のYes)、チャンネル切替え処理を引き続き実行するため、後述する番組データの表示処理を開始する(S604)。
【0069】
図8は、本発明の一実施形態に係る情報通信端末装置における番組データのプリフェッチ処理を説明するためのフローチャートである。同図は、図6のS602の処理の詳細を示すフローチャートである。
【0070】
同図に示すように、番組視聴処理部4200は、記憶部4100を参照して、設定されている地域名(放送地域)を取得する(S801)。続いて、番組視聴処理部4200は、取得した放送地域に対応するチャンネルアロケーションを特定する(S802)。チャンネルアロケーションは、例えば、従来の放送波でいう放送地域ごとの周波数帯域(チャンネル)の割り当てを示している。
【0071】
次に、番組視聴処理部4200は、特定されたチャンネルアロケーションに従ったチャンネル番号(チャンネルコード)がユーザインターフェース部4400上の画面に表示されるように、制御を行う(S803)。チャンネル番号は、画面上に例えばチャンネルアイコンとして表示される。図9は、本発明の一実施形態に係る情報通信端末装置40のユーザインターフェース部4400に表示された画面内のチャンネルアイコンの一例を示す図である。同図では、画面の上部にレイアウトされた複数のチャンネルアイコン901が、再生表示中のチャンネル番号「5」の番組コンテンツ#5に重畳的に表示されている様子を示している。
【0072】
更に、番組視聴処理部4200は、現在のチャンネル番号に基づいて、切替え先のチャンネル番号を推測する(S804)。すなわち、番組視聴処理部4200は、チャンネルアロケーションを参照して、現在のチャンネル番号に隣接して割り当てられたチャンネル番号を切替え先のチャンネル番号として推測する。図9に示した例でいえば、番組視聴処理部4200は、チャンネル番号「5」に隣接して割り当てられたチャンネル番号「4」及び「6」を切替え先のチャンネル番号として推測する。
【0073】
続いて、番組視聴処理部4200は、チャンネルアロケーションに従って、推測した切替え先のチャンネル番号に関連付けられたURLを特定し、通信インターフェース部4500を介して、該特定したURLに従って番組データの配信リクエストを送信する(S805)。これに応答して、URLで特定される配信事業者システム30の配信サーバは、情報通信端末装置40に対して、番組データストリーミング配信を開始し、番組視聴処理部4200は、ストリーミング配信されてくる番組データの受信を開始する(S806)。本例では、番組視聴処理部4200は、チャンネル番号「4」及び「6」のそれぞれに対応する番組データを受信し、取得する。
【0074】
このようにして、情報通信端末装置40は、ユーザによる第1の操作を受けると、切替え先のチャンネル番号を推測し、該推測した切替え先のチャンネル番号に対応する番組データを先行的に受信して、表示のために記憶部4100へのキャッシュを開始する。一方、情報通信端末装置40は、画面内にチャンネルアイコンを表示して、ユーザによる第2の操作の入力を受け付ける。これにより、情報通信端末装置40は、ユーザによるチャンネル切替え操作が完了する前に、切替え先のチャンネル番号に対応する番組データを画面に表示することができるようになる。
【0075】
図10は、本発明の一実施形態に係る情報通信端末装置における番組データの表示処理を説明するためのフローチャートである。すなわち、同図は、図6のS604の処理の詳細を示すフローチャートである。
【0076】
同図に示すように、番組視聴処理部4200は、ユーザインターフェース部4400によって検出された第2の操作の方向ベクトルを特定する(S1001)。例えば、第2の操作がスワイプ操作であれば、番組視聴処理部4200は、該スワイプ操作の始点と軌跡点とに基づいてその方向ベクトルを特定する。方向ベクトルは、番組コンテンツに重畳的に表示されているチャンネルアイコンの列に対して、平行な方向に依存しても良い。或いは、方向ベクトルは、番組コンテンツを表示している画面に対して、左右又は上下の2方向であって良い。
【0077】
番組視聴処理部4200は、方向ベクトルを特定すると、該方向ベクトルの始点側に対応する一のチャンネル番号を特定する(S1002)。例えば、図11(a)に示すように、画面に対してユーザが右から左の方向へスワイプ操作を開始した場合、番組視聴処理部4200は、切替え先のチャンネル番号「6」を特定する。なお、ユーザが画面からスワイプ操作の指を離さない限り、この段階では、切替え先のチャンネル番号は、確定されなくても良い。ユーザは、スワイプ操作の方向を切り替えることができ、その場合は、始点及び方向ベクトルが切り替わるからである。
【0078】
続いて、番組視聴処理部4200は、現在(切替え前)のチャンネル番号に対応する番組コンテンツから特定した切替え先のチャンネル番号に対応する番組コンテンツへの画面の切替え(トランジション)がスムーズにないしは連続的に表示されるように制御を行う(S1003)。すなわち、番組視聴処理部4200は、現在のチャンネル番号に従って受信している第1の番組データに基づいて、画面内の第1の表示領域に第1の番組コンテンツが表示されるように制御を行うと共に、切替え先のチャンネル番号に従って受信を開始した第2の番組データに基づいて、該画面内の第2の表示領域に第2の番組コンテンツが表示されるように制御を行う。このとき、番組視聴処理部4200は、ユーザによる第2の操作の動き(すなわち、指の移動)に合わせながら、例えば、第1の表示領域に対する第2の表示領域の大きさを変化させるなどによって、第2の番組コンテンツが徐々に画面に主体的に表示されるように制御を行っても良い。一例として、図11(a)~(c)に示すように、番組視聴処理部4200は、ユーザによる第2の操作の動きに合わせながら、現在表示中の番組コンテンツに連接して切替え先の番組コンテンツを画面の端部から「スライドイン」させることにより、画面がスクロール表示されるように制御を行う。
【0079】
番組視聴処理部4200は、ユーザによる第2の操作の完了に伴い、切替え先の番組コンテンツのチャンネル番号を現在のチャンネル番号に設定する(S1004)。また、番組視聴処理部4200は、受信が不要となった番組データ、すなわち、切替え前のチャンネル番号の番組データ及び最終的に切り替えられなかった他のチャンネル番号の番組データの配信リクエスト及び受信を停止する(S1005)。これにより、不要な通信データ(パケット)の受信を回避することができる。図11に示した例でいえば、ユーザが画面内を右から左へスワイプ操作した場合、番組視聴処理部4200は、チャンネル番号「5」及び「4」の番組データの受信を停止する。
【0080】
以上のように本実施形態によれば、情報通信端末装置40は、ユーザによるチャンネル切替えのための第1の操作を受けて、切替え先となる少なくとも1つのチャンネル番号を推測し、該推測される少なくとも1つのチャンネル番号に関連付けられた番組データの配信リクエストを配信事業者システム30に送信する。これにより、情報通信端末装置40は、現在のチャンネル番号に関連付けられた番組データを受信すると共に、切替え先として推測されたチャンネル番号に関連付けられた番組データを受信する。そして、情報通信端末装置40は、ユーザによる第1の操作に続く第2の操作を受けて、現在(切替え前)のチャンネル番号に対応する番組コンテンツから推測した切替え先のチャンネル番号に対応する番組コンテンツへの切替え(トランジション)がスムーズにないしは連続的に表示されるように制御を行う。これにより、情報通信端末装置40は、チャンネル切替え操作が完了する前に、切替え先のチャンネル番号の番組コンテンツを直ちに表示することができ、画面の無表示状態を回避することができるようになる。一方、ユーザは、直感的な操作に伴って、現在視聴している番組コンテンツに加えて、切替え先のチャンネル番号の番組コンテンツを先行的に視聴することができるようになる。
【0081】
(変形例)
上記実施形態では、ユーザの操作は、1本の指による入力操作を前提に説明したが、これに限られず、例えば2本以上の指によるマルチ入力操作であっても良い。例えば、ユーザインターフェース部4400によって検出されたユーザによる第1の操作が画面への2本指によるマルチタッチ操作である場合に、チャンネル選択部4230は、現在のチャンネル番号に隣接するチャンネル番号をスキップしたチャンネル番号を切替え先のチャンネル番号として選択する。つまり、チャンネル番号は、「1」→「4」→「6」や「9」→「7」→「5」というように、1つ飛ばしないしは早送りで切り替えられる。したがって、ユーザは、素早く所望のチャンネル番号にたどり着くことができるようになる。チャンネルのスキップ数は、1スキップに限られず、チャンネル数や指の動きの速さに応じて決定されても良い。番組データ取得部4240は、チャンネル選択部により選択された切替え先のチャンネル番号に関連付けられたリンク情報に従って、番組コンテンツの配信を要求し、該要求に応答して該特定の配信サーバから配信される該第3の番組データの受信を開始する。これにより、番組視聴処理部4200は、I/Oコントロール部4300を介して、ユーザインターフェース部440の画面に、切替え前の番組コンテンツと切替え先の番組コンテンツとが表示されるように制御を行う。
【0082】
上記各実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明をこれらの実施形態にのみ限定する趣旨ではない。本発明は、その要旨を逸脱しない限り、様々な形態で実施することができる。
【0083】
例えば、本明細書に開示される方法においては、その結果に矛盾が生じない限り、ステップ、動作又は機能を並行して又は異なる順に実施しても良い。説明されたステップ、動作及び機能は、単なる例として提供されており、ステップ、動作及び機能のうちのいくつかは、発明の要旨を逸脱しない範囲で、省略でき、また、互いに結合させることで一つのものとしても良く、また、他のステップ、動作又は機能を追加しても良い。
【0084】
また、本明細書では、様々な実施形態が開示されているが、一の実施形態における特定のフィーチャ(技術的事項)を、適宜改良しながら、他の実施形態に追加し、又は該他の実施形態における特定のフィーチャと置換することができ、そのような形態も本発明の要旨に含まれる。
【符号の説明】
【0085】
1…IPTVサービスシステム1
10…通信ネットワーク
12…IPネットワーク
14…移動通信ネットワーク
16…ゲートウェイ
18…専用回線
20…放送事業者システム
30…配信事業者システム
40…情報通信端末装置
41…プロセッサモジュール
42…チップセット
43…メモリモジュール
44…I/Oコントローラ
45…ペリフェラルインターフェース
451…I/Oインターフェース
452…通信インターフェース
46…入出力デバイス
461…タッチパネル
462…スピーカ
47…GPSモジュール
4100…記憶部
4200…番組視聴処理部
4210…地域設定部
4220…チャンネルアロケーション特定部
4230…チャンネル選択部
4240…番組データ取得部
4250…デコーダ部
4300…I/Oコントロール部
4310…入力制御部
4320…出力制御部
4400…ユーザインターフェース部
4500…通信インターフェース部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12