(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-15
(45)【発行日】2022-01-14
(54)【発明の名称】シューズ着用バンド
(51)【国際特許分類】
A43C 1/04 20060101AFI20220106BHJP
A43B 23/02 20060101ALI20220106BHJP
A43C 1/02 20060101ALI20220106BHJP
A43C 11/24 20060101ALI20220106BHJP
A43B 5/12 20060101ALI20220106BHJP
【FI】
A43C1/04
A43B23/02 104
A43C1/02
A43C11/24
A43B5/12
(21)【出願番号】P 2017182389
(22)【出願日】2017-09-22
【審査請求日】2020-09-16
(73)【特許権者】
【識別番号】304030501
【氏名又は名称】有限会社多美咲
(74)【代理人】
【識別番号】100120396
【氏名又は名称】杉浦 秀幸
(72)【発明者】
【氏名】岸田 多美子
【審査官】田村 惠里加
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2014/0259763(US,A1)
【文献】登録実用新案第3011777(JP,U)
【文献】登録実用新案第3153411(JP,U)
【文献】登録実用新案第3141826(JP,U)
【文献】特開2004-174051(JP,A)
【文献】特開2012-024530(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A43B 5/12
A43B 23/02
A43C 1/02
A43C 1/04
A43C 11/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
足にシューズを装着する際に前記足の甲から前記足の裏まで巻回されて装着される内側帯体と、
前記足に前記シューズを装着した状態で前記足の甲から前記シューズの裏まで巻回されて装着される外側帯体とを備え、
前記内側帯体が、全体又は一部が伸縮性材料で形成され、
前記外側帯体が、全体又は一部が伸縮性材料で形成されていると共に内側帯体の外周に沿って環状に延在し、
前記足に前記シューズを装着した状態で前記足の甲上に配される部分に、前記内側帯体と前記外側帯体とを互いに
縫合して連結し接合した接合部を有し
、
前記内側帯体が、前記外側帯体よりも外周長が短く設定されていることを特徴とするシューズ着用バンド。
【請求項2】
請求項1に記載のシューズ着用バンドにおいて、
前記内側帯体及び前記外側帯体が、サテン生地製の伸縮性バインダーテープで形成されていることを特徴とするシューズ着用バンド。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のシューズ着用バンドにおいて、
前記外側帯体の外周面であって前記接合部の直上又はその周囲に、装飾物が取り付けられていることを特徴とするシューズ着用バンド。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか一項に記載のシューズ着用バンドにおいて、
前記内側帯体及び前記外側帯体が挿通されていると共に前記接合部を覆う環状のタグ部を備えていることを特徴とするシューズ着用バンド。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか一項に記載のシューズ着用バンドにおいて、
前記内側帯体及び前記外側帯体の少なくとも一方が、両端部を有すると共に前記両端部を連結可能なバックル部を備えていることを特徴とするシューズ着用バンド。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか一項に記載のシューズ着用バンドにおいて、
前記シューズが、ダンスシューズであることを特徴とするシューズ着用バンド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ダンスシューズ等のシューズを足に装着した際に、シューズをずれ難くすることができるシューズ着用バンドである。
【背景技術】
【0002】
通常、足のサイズにフィットしたシューズ(靴)を装着することが好ましいが、シューズのサイズが足のサイズよりも若干大きい場合がある。例えば、足のサイズより若干大きめの貸シューズを借りた場合や、装着時間が長くて足のむくみを考慮し、予め若干緩いシューズを装着している場合などがある。この装着時間が長い場合としては、朝にフィットしたシューズを履いて装着していると、夕方には足がむくんでシューズがきつくなってしまう現象があることから、朝に予め緩いシューズを履くことがある。
【0003】
このように緩い状態でシューズを装着している場合、シューズがズレやすく履き心地が良くないだけでなく、ダンスシューズのように激しい動きを伴う場合には、シューズが脱げてしまうおそれもある。
そのため、従来、特許文献1に記載されているように、輪状とされ、全体又は一部を伸縮性を有する部材をもって構成した靴着用補助具が提案されている。
【0004】
この靴着用補助具は、足にシューズを装着した状態で、足の甲とシューズの土踏まずの部分とを取り巻くように被せて装着することで、この部分を外周から適宜の圧力で緊締し、シューズを足にフィットさせるものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記従来の技術には、以下の課題が残されている。
すなわち、上記従来の技術では、靴着用補助具がシューズの外側から締め付けるだけであり、足自体はサポートされておらず、やはりシューズ内の足がズレてしまう不都合があった。特に、踊り等の激しい動きを伴うダンスシューズを着用した場合には、シューズだけを外側から締め付ける靴着用補助具では、足のズレを抑制する効果が不十分であった。また、靴着用補助具がシューズを締め付けているだけであるため、装着時間が長い場合に足のむくみを抑制することができなかった。
【0007】
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたもので、激しい動きを伴ってもシューズ内の足のズレを抑制できると共に、足のむくみも抑制可能なシューズ着用バンドを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、前記課題を解決するために以下の構成を採用した。すなわち、第1の発明に係るシューズ着用バンドは、足にシューズを装着する際に前記足の甲から前記足の裏まで巻回されて装着される内側帯体と、前記足に前記シューズを装着した状態で前記足の甲から前記シューズの裏まで巻回されて装着される外側帯体とを備え、前記内側帯体が、全体又は一部が伸縮性材料で形成され、前記外側帯体が、全体又は一部が伸縮性材料で形成されていると共に内側帯体の外周に沿って環状に延在し、前記足に前記シューズを装着した状態で前記足の甲上に配される部分に、前記内側帯体と前記外側帯体とを互いに接合した接合部を有していることを特徴とする。
【0009】
このシューズ着用バンドでは、足にシューズを装着する際に足の甲から足の裏まで巻回されて装着される内側帯体と、足にシューズを装着した状態で足の甲からシューズの裏まで巻回されて装着される外側帯体とを備え、足にシューズを装着した状態で足の甲上に配される部分に、内側帯体と外側帯体とを互いに接合した接合部を有しているので、激しい動きを伴ってもシューズ内の足のズレを抑制できると共に、足のむくみも抑制可能である。すなわち、シューズを外周から締め付ける外側帯体だけでなく、足自体も外側帯体と接合部で連結されている内側帯体でサポートしていることで、シューズ内の足がシューズに対して、よりズレ難くなる。例えば、シューズ内の足がズレようとしたとき、足を取り巻く内側帯体とシューズを取り巻く外側帯体とが接合部で接続されているため、足の動きが内側帯体を介して外側帯体にも伝わり、内側帯体の支持力と外側帯体の支持力との相乗効果により足とシューズとのズレが効果的に抑制される。
また、足自体が内側帯体で締め付けられているので、装着時間が長い場合でも、足のむくみを抑制することができる。このように、シューズと足とをそれぞれ外側帯体と内側帯体とで締め付けることで、二重にサポートされ、シューズ内の足のズレとむくみとを抑制することが可能になる。
【0010】
第2の発明に係るシューズ着用バンドは、第1の発明において、前記内側帯体及び前記外側帯体が、サテン生地製の伸縮性バインダーテープで形成されていることを特徴とする。
すなわち、このシューズ着用バンドでは、内側帯体及び外側帯体が、ブラジャーの肩紐等に採用されているサテン生地製の伸縮性バインダーテープで形成されているので、肌触りも良く、また光沢もあって高いデザイン性も得ることができる。
【0011】
第3の発明に係るシューズ着用バンドは、第1又は第2の発明において、前記外側帯体の外周面であって前記接合部の直上又はその周囲に、装飾物が取り付けられていることを特徴とする。
すなわち、このシューズ着用バンドでは、外側帯体の外周面であって接合部の直上又はその周囲に、装飾物が取り付けられているので、様々な装飾物を選択可能であり、装飾物による高いデザイン性と美観とが得られだけでなく、接合部によって装着時に足の甲上に装飾物を位置決めすることができる。例えば、凸部となる装飾物がシューズ内側に配されてしまい、シューズと足との間にあって装着時に装飾物が足を圧迫して不快感を生じさせることが無い。
【0012】
第4の発明に係るシューズ着用バンドは、第1から第3の発明のいずれかにおいて、 前記内側帯体及び前記外側帯体が挿通されていると共に前記接合部を覆う環状のタグ部を備えていることを特徴とする。
すなわち、このシューズ着用バンドでは、内側帯体及び外側帯体が挿通されていると共に接合部を覆う環状のタグ部を備えているので、接合部をタグ部で覆って隠すことができると共に、タグ部に文字、記号、絵又は模様等を付けることで、デザイン性も向上する。
【0013】
第5の発明に係るシューズ着用バンドは、第1から第4の発明のいずれかにおいて、前記内側帯体及び前記外側帯体の少なくとも一方が、両端部を有すると共に前記両端部を連結可能なバックル部を備えていることを特徴とする。
すなわち、このシューズ着用バンドでは、内側帯体及び外側帯体の少なくとも一方が、両端部を有すると共に前記両端部を連結可能なバックル部を備えているので、両端部を着脱自在なバックル部で両端部を連結して環状とすることができ、バンドの着脱が容易になる。
【0014】
第6の発明に係るシューズ着用バンドは、第1から第5の発明のいずれかにおいて、前記シューズが、ダンスシューズであることを特徴とする。
すなわち、このシューズ着用バンドでは、シューズが、ダンスシューズであるので、踊り等の激しい動きがあっても足がズレ難く、常にシューズが足にフィットした状態でダンスを行うことができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、以下の効果を奏する。
すなわち、本発明に係るシューズ着用バンドによれば、足にシューズを装着する際に足の甲から足の裏まで巻回されて装着される内側帯体と、足にシューズを装着した状態で足の甲からシューズの裏まで巻回されて装着される外側帯体とを備え、足にシューズを装着した状態で足の甲上に配される部分に、内側帯体と外側帯体とを互いに接合した接合部を有しているので、激しい動きを伴ってもシューズ内の足のズレを抑制できると共に、足のむくみも抑制可能である。
特に、本発明のシューズ着用バンドでは、激しい動きを伴うダンスシューズを装着する際に好適である。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明に係るシューズ着用バンドの第1実施形態において、足にシューズを装着した際に、シューズ着用バンドを装着した状態を示す斜視図である。
【
図2】第1実施形態において、シューズ着用バンドを示す正面図である。
【
図3】第1実施形態において、足にシューズを装着する前に、シューズ着用バンドの外側帯体をシューズに巻回させた状態を示す斜視図である。
【
図4】第1実施形態において、実際にシューズ着用バンドを装着した状態を示す写真である。
【
図5】本発明に係るシューズ着用バンドの第2実施形態において、要部を示す斜視図である。
【
図6】本発明に係るシューズ着用バンドの第3実施形態を示す斜視図である。
【
図7】本発明に係るシューズ着用バンドの第4実施形態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明に係るシューズ着用バンドの第1実施形態を、
図1から
図4を参照しながら説明する。
【0018】
本実施形態のシューズ着用バンド1は、
図1から
図4に示すように、足FにシューズSを装着する際に足Fの甲から足Fの裏まで巻回されて装着される内側帯体2と、足FにシューズSを装着した状態で足Fの甲からシューズSの裏まで巻回されて装着される外側帯体3とを備えている。
上記内側帯体2は、全体又は一部が伸縮性材料で形成されている。
上記外側帯体3は、全体又は一部が伸縮性材料で形成されていると共に内側帯体2の外周に沿って環状に延在している。
【0019】
本実施形態のシューズ着用バンド1は、足FにシューズSを装着した状態で足Fの甲上に配される部分に、内側帯体2と外側帯体3とを互いに接合した接合部4を有している。
本実施形態では、上記内側帯体2及び外側帯体3は、全体がサテン生地製の伸縮性バインダーテープで形成されている。
【0020】
内側帯体2及び外側帯体3は、それぞれ1本のテープを端部同士で縫合することで環状としている。なお、内側帯体2は、外側帯体3よりも外周長が短く設定されている。
上記接合部4は、内側帯体2と外側帯体3とを縫合して連結した部分である。なお、内側帯体2及び外側帯体3を環状に縫合する際に、同時に内側帯体2と外側帯体3とを縫合して接合部4としてもよい。
【0021】
なお、上記シューズSは、ダンスシューズである。
このシューズSは、ヒール部S1が有しており、外側帯体3が足Fの甲からヒール部S1と先端部との間にある土踏まず部S2まで取り巻かれて外側帯体3の弾性力により締め付けている。
【0022】
次に、本実施形態のシューズ着用バンド1の使用方法について説明する。
まず、シューズ着用バンド1の使用する際には、
図3に示すように、シューズSに外側帯体3を巻回する。このとき、接合部4をシューズSの上側に配するようにセットすることで、内側帯体2がシューズS内に配された状態となる。
【0023】
次に、足Fを内側帯体2に挿入し、足Fの甲から足Fの裏(土踏まずの部分)まで巻回する。この際、足Fの甲上に接合部4が位置する。この状態で、足FをしっかりシューズS内に挿入することで、
図1に示すように、外側帯体3がシューズSの外側に巻かれた状態となると共に内側帯体2がシューズSの内側で足Fに巻かれた状態となり、シューズ着用バンド1が装着される。
なお、実際にシューズ着用バンド1を装着した状態の写真を
図4に示す。
【0024】
このように本実施形態のシューズ着用バンド1では、足FにシューズSを装着する際に足Fの甲から足Fの裏まで巻回されて装着される内側帯体2と、足FにシューズSを装着した状態で足Fの甲からシューズSの裏まで巻回されて装着される外側帯体3とを備え、足FにシューズSを装着した状態で足Fの甲上に配される部分に、内側帯体2と外側帯体3とを互いに接合した接合部4を有しているので、激しい動きを伴ってもシューズS内の足Fのズレを抑制できると共に、足Fのむくみも抑制可能である。
【0025】
すなわち、シューズSを外周から締め付ける外側帯体3だけでなく、足F自体も外側帯体3と接合部4で連結されている内側帯体2でサポートしていることで、シューズS内の足FがシューズSに対して、よりズレ難くなる。例えば、シューズS内の足Fがズレようとしたとき、足Fを取り巻く内側帯体2とシューズSを取り巻く外側帯体3とが接合部4で接続されているため、足Fの動きが内側帯体2を介して外側帯体3にも伝わり、内側帯体2の支持力と外側帯体3の支持力との相乗効果により足FとシューズSとのズレが効果的に抑制される。
特に、シューズSが、ダンスシューズである場合、踊り等の激しい動きがあっても足Fがズレ難く、常にシューズSが足Fにフィットした状態でダンスを行うことができる。
【0026】
また、足F自体が内側帯体2で締め付けられているので、装着時間が長い場合でも、足Fのむくみを抑制することができる。このように、シューズSと足Fとをそれぞれ外側帯体3と内側帯体2とで締め付けることで、二重にサポートされ、シューズS内の足Fのズレとむくみとを抑制することが可能になる。
さらに、内側帯体2及び外側帯体3が、ブラジャーの肩紐等に採用されているサテン生地製の伸縮性バインダーテープで形成されているので、肌触りも良く、また光沢もあって高いデザイン性も得ることができる。
【0027】
次に、本発明に係るシューズ着用バンドの第2から第4実施形態について、
図5から
図7を参照して以下に説明する。なお、以下の各実施形態の説明において、上記実施形態において説明した同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明は省略する。
【0028】
第2実施形態と第1実施形態との異なる点は、第1実施形態では、外側帯体3が伸縮性バインダーテープだけで構成されているのに対し、第2実施形態のシューズ着用バンド21では、
図5に示すように、外側帯体23の外周面であって接合部4の直上又はその周囲に、装飾物25が取り付けられている点である。
すなわち、第2実施形態では、外側帯体23の外周面に装飾物25として複数のイミテーションの宝石が並べられて貼り付けられている。
【0029】
このように第2実施形態のシューズ着用バンド21では、外側帯体23の外周面であって接合部4の直上又はその周囲に、装飾物25が取り付けられているので、様々な装飾物25を選択可能であり、装飾物25による高いデザイン性と美観とが得られだけでなく、接合部4によって装着時に足Fの甲上に装飾物25を位置決めすることができる。例えば、凸部となる装飾物25がシューズS内側に配されてしまい、シューズSと足Fとの間にあって装着時に装飾物25が足Fを圧迫して不快感を生じさせることが無い。
【0030】
次に、第3実施形態と第1実施形態との異なる点は、第1実施形態では、縫合された接合部4が露出しているのに対し、第3実施形態のシューズ着用バンド31では、
図6に示すように、接合部4がタグ部36で覆われている点である。
すなわち、第3実施形態のシューズ着用バンド31は、内側帯体2及び外側帯体3が挿通されていると共に接合部4を覆う環状のタグ部36を備えている。
【0031】
上記タグ部36は、内側帯体2及び外側帯体3が挿通可能な小さな環状とされ、接合部4と縫合されて互いにズレないように固定されている。
なお、上記タグ部36も、内側帯体2及び外側帯体3と同様の伸縮性バインダーテープを用いてもよいが、異なる材質のテープを用いることも可能である。また、タグ部36は、内側帯体2及び外側帯体3と異なる色や模様のテープを用いても構わない。さらに、タグ部36の表面には、文字、記号、絵又は模様等を付けても構わない。
【0032】
このように第3実施形態のシューズ着用バンド31では、内側帯体2及び外側帯体3が挿通されていると共に接合部4を覆う環状のタグ部36を備えているので、接合部4をタグ部36で覆って隠すことができると共に、タグ部36に文字、記号、絵又は模様等を付けることで、デザイン性も向上する。
【0033】
次に、第4実施形態と第1実施形態との異なる点は、第1実施形態では、内側帯体2と外側帯体3とを互いに縫合した接合部4でそれぞれ環状となっているのに対し、第4実施形態のシューズ着用バンド41では、
図7に示すように、内側帯体42及び外側帯体43の少なくとも一方が、両端部を有すると共に前記両端部を連結可能なバックル部47を備えている点である。
【0034】
なお、第4実施形態では、内側帯体42と外側帯体43とを互いに縫合した接合部44自体が、内側帯体42と外側帯体43との両端部を着脱可能なバックル部47となっている。
上記バックル部47は、例えば樹脂で形成され、雌部47aと、雌部47aに着脱可能に嵌め込み可能な雄部47bとで構成されている。すなわち、内側帯体42と外側帯体43との一方の端部は、雌部47aに固定されていると共に、内側帯体42と外側帯体43との他方の端部は、雄部47bに固定されている。
【0035】
したがって、雌部47aに雄部47bを嵌め込むと内側帯体42と外側帯体43との両端部が連結され、内側帯体42と外側帯体43とが二重の環状を構成する。また、雌部47aから雄部47bを外すと、内側帯体42及び外側帯体43が接合部44で切断され、それぞれ環状から両端部を有する帯状となる。
第4実施形態のシューズ着用バンド41を装着する場合、例えば、バックル部47の連結を外した状態で、外側帯体43の中央部をシューズSの裏側に配すると共に、内側帯体42の中央部をシューズSの内部に配した状態で、足FをシューズSに挿入する。
次に、バックル部47を足Fの甲上で連結すると、外側帯体43がシューズSの外周に取り巻かれて環状となると共に、内側帯体42がシューズS内の足Fを取り巻いて環状となり、シューズ着用バンド41が装着される。
【0036】
このように第4実施形態のシューズ着用バンド41では、内側帯体42及び外側帯体43の少なくとも一方が、両端部を有すると共に前記両端部を連結可能なバックル部47を備えているので、両端部を着脱自在なバックル部47で両端部を連結して環状とすることができ、バンドの着脱が容易になる。
【0037】
なお、本発明の技術範囲は上記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
【0038】
例えば、上述したように内側帯体及び外側帯体をサテン生地製の伸縮性バインダーテープで形成することが好ましいが、他の伸縮性材料で形成しても構わない。例えば、ゴムバンドやシリコンゴム等で内側帯体及び外側帯体を形成してもよい。
また、第2実施形態では、装飾物として複数のイミテーションの宝石を接着したが、他の装飾物を取り付けても構わない。例えば、小さなマークや絵が施されたものや、小型のリボン等を取り付けてもよい。
さらに、第4実施形態では、内側帯体と外側帯体との両方を1つのバックル部で連結しているが、内側帯体の両端部だけを連結するバックル部や、外側帯体の両端部だけを連結するバックル部を設けても構わない。
【産業上の利用可能性】
【0039】
本発明のシューズ着用バンドは、シューズ着用時に足のズレを抑制すると共に、足のむくみも抑制するものである。特に、本発明のシューズ着用バンドは、激しい動きが伴うダンスシューズを装着した際でも、足のズレを抑制可能なものである。
【符号の説明】
【0040】
1,21,31,41…シューズ着用バンド、2,42…内側帯体、3,23,43…外側帯体、4,44…接合部、25…装飾物、36…タグ部、47…バックル部、F…足、S…シューズ