(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-15
(45)【発行日】2022-01-14
(54)【発明の名称】インテリジェント電源接続方法及びインテリジェントコネクタ
(51)【国際特許分類】
H01R 13/71 20060101AFI20220106BHJP
H01R 13/20 20060101ALI20220106BHJP
【FI】
H01R13/71
H01R13/20 A
(21)【出願番号】P 2018561045
(86)(22)【出願日】2016-05-20
(86)【国際出願番号】 CN2016082730
(87)【国際公開番号】W WO2017197633
(87)【国際公開日】2017-11-23
【審査請求日】2019-01-16
【審判番号】
【審判請求日】2020-10-23
(73)【特許権者】
【識別番号】518268064
【氏名又は名称】アールガンレイ テクノロジー カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】ARGANGLE TECHNOLOGY CO. LTD
【住所又は居所原語表記】No.589, Gangtong North Third Road, North District of Chengdu Modern Industrial Port Chengdu, Sichuan 611730 CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】110001841
【氏名又は名称】特許業務法人梶・須原特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ヂョウ ガン
【合議体】
【審判長】田村 嘉章
【審判官】間中 耕治
【審判官】尾崎 和寛
(56)【参考文献】
【文献】特開平3-149779(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第102684040(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 13/20
H01R 13/70
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
接続ソケット(1)及び接続プラグ(2)を備えたインテリジェントコネクタを用いたインテリジェント電源接続方法であって、
接続ソケット(1)及び接続プラグ(2)のそれぞれが、接触部と、絶縁部と、トリガユニットと、オンオフユニットとを備え、前記接触部、前記オンオフユニット及び前記トリガユニットは、前記絶縁部内に配置されており、前記トリガユニットは、前記トリガユニットと接続された回路ロジックをトリガして前記接触部を帯電させるために用いられ、前記絶縁部は、前記接触部が帯電したときに前記接触部及び前記トリガユニットを、外部環境から隔離するように用いられ、
前記トリガユニットには、オンオフユニットが電気的に接続されており、前記オンオフユニットの入力端には、導体部が電気的に接続され、出力端が接触部に電気的に接続されており、前記オンオフユニットと前記トリガユニットとの間には、遅延ユニットが直列接続されており、
前記接続ソケット(1)と前記接続プラグ(2)との絶縁部は、挿入形式又は非挿入形式で接触した後、互いに隔離され、且つ導体部と協働する複数の絶縁構造を形成し、
前記接続ソケット(1)は、第1絶縁部、第1導体部(13)、第1オンオフユニット(14)、第1接触部(16)、第1遅延ユニット(15)、及び第1トリガユニット(17)を含み、前記第1接触部(16)は、前記第1オンオフユニット(14)を介して前記第1導体部(13)と電気的に接続されており、前記第1トリガユニット(17)は、前記第1遅延ユニット(15)を介して前記第1オンオフユニット(14)と電気的に接続されており、前記接続プラグ(2)は、第2導体部(23)及び第2絶縁部を含み、前記接続プラグ(2)は、第2オンオフユニット(24)、第2接触部(26)、第2遅延ユニット(25)、及び第2トリガユニット(27)をさらに含み、前記第2接触部(26)は、前記第2オンオフユニット(24)を介して前記第2導体部(23)と電気的に接続されており、前記第2トリガユニット(27)は、前記第2遅延ユニット(25)を介して前記第2オンオフユニット(24)と電気的に接続されており、
接続ソケット(1)と接続プラグ(2)との電気的接続ステップは、
前記接続ソケット(1)の前記絶縁部と前記接続プラグ(2)の前記絶縁部とを互いに接触させて、前記接続ソケット(1)及び前記接続プラグ(2)それぞれの前記導体部、前記オンオフユニット、前記遅延ユニット、前記接触部及び前記トリガユニットを、外部環境から隔離してから、前記接続ソケット(1)及び前記接続プラグ(2)それぞれの前記トリガユニットをトリガするステップ1と、
前記ステップ1でトリガされた2つの前記トリガユニットによって2つの前記オンオフユニットを導通状態になるようにトリガし、前記オンオフユニットによって
前記接続ソケット(1)及び前記接続プラグ(2)それぞれの導体部を電気的に接続する、或いは、2つの前記トリガユニットによって2つの前記遅延ユニットの遅延機能をトリガし、前記遅延ユニットの遅延終了後、2つの前記オンオフユニットを電気的に接続するように制御し、前記オンオフユニットによって
前記接続ソケット(1)及び前記接続プラグ(2)それぞれの導体部を電気的に接続し、又は、通電ロジック関係をトリガするステップ2とを含み、
前記トリガユニットは、圧力制御素子、磁気制御素子、又は光制御素子であり、前記トリガユニットの出力信号は電気信号であり、
前記遅延ユニットは、MCUタイマ、LC回路、又はRC回路であることを特徴とするインテリジェント電源接続方法。
【請求項2】
少なくとも2つのトリガユニットを、直列接続、又は、直列接続と並列接続との組合せ方式によって互いに電気的に接続して、前記遅延ユニットをトリガすることを特徴とする請求項1に記載のインテリジェント電源接続方法。
【請求項3】
接続ソケット(1)及び接続プラグ(2)のそれぞれは、少なくとも2つの並列する導体部を含
むことを特徴とする請求項1に記載のインテリジェント電源接続方法。
【請求項4】
前記導体部に対する前記オンオフユニットの制御方式は、一対一の独立制御、又は、一対多の一括制御であることを特徴とする請求項3に記載のインテリジェント電源接続方法。
【請求項5】
前記オンオフユニットに対する前記遅延ユニットの制御方式は、一対一の独立制御、又は、一対多の一括制御であることを特徴とする請求項3に記載のインテリジェント電源接続方法。
【請求項6】
前記遅延ユニットに対する前記トリガユニットのトリガ方式は、一対一の独立トリガ、一対多の一括トリガ、多対一の直列トリガ、多対一の並列トリガ、又は、多対一の直列と並列との組合せのトリガであることを特徴とする請求項3に記載のインテリジェント電源接続方法。
【請求項7】
接続ソケット(1)及び接続プラグ(2)を備えたインテリジェントコネクタであって、
接続ソケット(1)及び接続プラグ(2)のそれぞれが、接触部と、絶縁部と、トリガユニットと、オンオフユニットとを備え、前記接触部、前記オンオフユニット及び前記トリガユニットは、前記絶縁部内に配置されており、前記トリガユニットは、前記トリガユニットと接続された回路ロジックをトリガして前記接触部を帯電させるために用いられ、前記絶縁部は、前記接触部が帯電したときに前記接触部及び前記トリガユニットを、外部環境から隔離するように用いられ、
前記トリガユニットには、オンオフユニットが電気的に接続されており、前記オンオフユニットの入力端には、導体部が電気的に接続され、出力端が接触部に電気的に接続されており、
前記オンオフユニットと前記トリガユニットとの間には、遅延ユニットが直列接続されており、前記トリガユニットは、導体部と接触部との間の通電遮断のロジック関係を制御するために、前記オンオフユニットを
直接トリガ
する、又は、前記遅延ユニットを介して前記オンオフユニットを間接的にトリガするために用いられ、
前記トリガユニットは、圧力制御素子、磁気制御素子、又は光制御素子であり、前記トリガユニットの出力信号は電気信号であり、
前記遅延ユニットは、MCUタイマ、LC回路、又はRC回路であ
り、
前記接続ソケット(1)と前記接続プラグ(2)とが接続されると、前記接続ソケット(1)の前記絶縁部と前記接続プラグ(2)の前記絶縁部とが互いに接触することにより、前記接続ソケット(1)及び前記接続プラグ(2)それぞれの前記導体部、前記オンオフユニット、前記遅延ユニット、前記接触部及び前記トリガユニットが、外部環境から隔離され、
前記接続ソケット(1)と前記接続プラグ(2)との絶縁部は、挿入形式又は非挿入形式で接触した後、互いに隔離され、且つ導体部と協働する複数の絶縁構造を形成し、
前記接続ソケット(1)は、第1絶縁部、第1導体部(13)、第1オンオフユニット(14)、第1接触部(16)、第1遅延ユニット(15)、及び第1トリガユニット(17)を含み、前記第1接触部(16)は、前記第1オンオフユニット(14)を介して前記第1導体部(13)と電気的に接続されており、前記第1トリガユニット(17)は、前記第1遅延ユニット(15)を介して前記第1オンオフユニット(14)と電気的に接続されており、前記接続プラグ(2)は、第2導体部(23)及び第2絶縁部を含み、前記接続プラグ(2)は、第2オンオフユニット(24)、第2接触部(26)、第2遅延ユニット(25)、及び第2トリガユニット(27)をさらに含み、前記第2接触部(26)は、前記第2オンオフユニット(24)を介して前記第2導体部(23)と電気的に接続されており、前記第2トリガユニット(27)は、前記第2遅延ユニット(25)を介して前記第2オンオフユニット(24)と電気的に接続されていることを特徴とするインテリジェントコネクタ。
【請求項8】
前記絶縁部は、密封状態に嵌合された絶縁前部及び絶縁後部を含み、前記絶縁前部又は前記絶縁後部内には、前記オンオフユニット及び前記遅延ユニットを収容するための収容キャビティが設けられており、前記トリガユニットは、前記絶縁部の接続端に位置することを特徴とする請求項
7に記載のインテリジェントコネクタ。
【請求項9】
前記オンオフユニットが前記接触部を帯電するように制御する方式は、一対一の独立制御、又は、一対多の一括制御であることを特徴とする請求項
7又は8に記載のインテリジェントコネクタ。
【請求項10】
前記オンオフユニットに対する前記遅延ユニットの制御方式は、一対一の独立制御、又は、一対多の一括制御であることを特徴とする請求項
7又は8に記載のインテリジェントコネクタ。
【請求項11】
前記遅延ユニットに対する前記トリガユニットのトリガ方式は、一対一の独立トリガ、一対多の一括トリガ、多対一の直列トリガ、多対一の並列トリガ、又は、多対一の直列と並列との組合せのトリガであることを特徴とする請求項
7又は8に記載のインテリジェントコネクタ。
【請求項12】
少なくとも2つのトリガユニットは、直列接続、又は、直列接続と並列接続との組合せ方式によって互いに電気的に接続されて、前記遅延ユニットをトリガすることを特徴とする請求項
11に記載のインテリジェントコネクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複雑な環境においてインテリジェントな電源接続を実現することができるインテリジェント電源接続方法及びインテリジェントコネクタに関し、電気的接続分野に属する。
【背景技術】
【0002】
毎年電気器具の漏電による安全事故が無数にある。そのうち、電気機器の接続部の漏電が、大半を占めている。現在、防水や漏電防止の接続技術において、接続後に絶縁部を巻き付けて、接着剤をつける方法で全体的に密封するため、水に入る前に接続且つ密封する必要があり、使い勝手が悪い。炭鉱、ガソリンスタンド、及びガススタンドなどのような爆発性又は易燃性を有する環境下では、接続により火花や爆発が発生し、危険性が存在する可能性がある。一方、既存のコンセントは、防水効果もなく、水がコンセントの差込口に入ると、電源が自動的に接続され、人が触れると感電するおそれがある。従って、湿気が多く、水がある環境で安全に使用できるコンセントは未だ市販されていない。より具体的には、コンセントが外部と接続可能な差込口を有するため、水、油及び化学試薬などのような導電性液体が差込口に入ると、漏電が生じる可能性がある。すなわち、既存のコンセントは、水がコンセントの差込口に入りやすい台所や浴室などの湿気の多い環境には適していない。また、コンセントは、屋外環境によって水や湿気の影響を受けやすいため、屋外環境での使用には適していない。また、室内環境においては、不注意や子供が遊んでいるときに、水がコンセントの差込口内に飛び散ることもある。このような場合、差込口に水が入ったコンセントは非常に危険であり、感電事故を引き起こしやすい。既存の保護手段として、防水ボックスをコンセントに取り付ける。コンセントが使用されていないときは、水や他の液体の侵入を防ぐために、コンセントの差込口は、防水ボックスによって被覆される。これでは、使用上に不便をもたらし、さらに、防水ボックスを閉じ忘れたり、誤って防水ボックスを開いたりすると、差込口が露出することで水が差込口内に入り、事故が発生するおそれがある。すなわち、既存のコンセントにおいて、差込口に水が入ることによって発生する感電事故を防止するための、安全性及び信頼性を完全に有する方法はない。
【0003】
従来の電気コネクタには、以下のような設計上の欠点がある。
1、接続部分の全体的な密封性が不十分である。
2、使い勝手が悪く、メンテナンスが困難であり、ひいては一回限りの接続の場合もある。
3、漏電や短絡が生じやすい複雑な環境において電気を帯びる安全な操作ができず、又は、複雑な環境における接続の場合、瞬時の通電による漏電が発生しやすい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の問題に鑑み、本発明は、インテリジェント電源接続方法及びインテリジェントコネクタを提供することを目的とする。当該設計により、接続過程におけるコネクタの瞬時の導電による短絡や漏電を回避することができる。コネクタの密封のための時間が提供され、接続中におけるコネクタの全体的な密封性が不十分という問題が解決される。使用難度及びメンテナンスの難度が簡素化され、複雑な環境において安全な帯電操作が実現される。複雑な環境における接続の場合、自動制御により、瞬時の通電による漏電や短絡現象は生じない。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る技術的解決手段は、以下の通りである。
本発明は、接続対象である2つの接続ユニットを備えるインテリジェント電源接続方法を開示する。2つの前記接続ユニットのそれぞれが、オンオフユニット、導体部、絶縁部、及びトリガユニットを含む。前記オンオフユニットと前記トリガユニットとは電気的に接続され、前記オンオフユニットと前記トリガユニットとの間において遅延ユニットを直列接続することができる。2つの前記接続ユニットの電気的接続ステップは、以下の通りである。
【0006】
ステップ1、2つの前記接続ユニットの絶縁部分を接触させて、前記導体部、前記遅延ユニット及び前記トリガユニットを外部環境から隔離し、2つの前記トリガユニットをトリガする。
【0007】
ステップ2、前記ステップ1でトリガされた2つの前記トリガユニットによって2つの前記オンオフユニットを導通状態になるようにトリガし、前記オンオフユニットによって2つの前記接続ユニットの導体部を電気的に接続する。或いは、2つの前記トリガユニットによって2つの前記遅延ユニットの遅延機能をトリガし、前記遅延ユニットの遅延終了後、2つの前記オンオフユニットを導通状態になるように制御し、前記オンオフユニットによって2つの前記接続ユニットの導体部を電気的に接続し、又は、通電ロジック関係をトリガする。
【0008】
上記のステップにおいて、2つの接続ユニットを接続するとトリガユニットがトリガされることによって、遅延ユニットの動作を制御する。これにより、2つの接続ユニットの接続中においてオンオフユニットの導通によって2つの導体の導通を引き起こすことも、漏電事故をもたらすこともない。当該遅延動作によって通電の時間を遅らせることにより、絶縁部の完全密封を実現することができ、不完全な密封によるオンオフユニットの伝導、漏電又は短絡事故が回避される。従来技術における防水構造と比較して、当該方法は、コネクタの接続過程において、絶縁箇所が外部から完全に隔離されていない場合における短絡や漏電状況の発生を防止することができる。また、機械的構造と比較して、当該方法は、低電圧トリガの方法で導通する構成を有するため、構造がより簡単で、信頼性及び安全性がより高く、トリガ距離がより短い。漏電の確率がより低く、トリガユニットの設計により、トリガの独立性及び調整可能性が確保され、オンオフ制御の信頼性が向上する。また、接続ユニットの構造を簡素化し、接続ユニットを小型化するために、オンオフユニット及び遅延ユニットを外付けにしてもよい。これにより、接続ユニットの独立生産及び交換に寄与し、生産コストを削減することができる。
【0009】
前記トリガユニットは、圧力制御素子、磁気制御素子、又は光制御素子である。トリガユニットの出力信号は電気信号である。圧力、磁界又は光によって制御される方式で電気信号をトリガ且つ出力することにより、様々なオプションを確保し、異なる環境に応じてリアルタイムで選択し、コネクタの適応性を高めることができる。電気信号の出力により、トリガユニットの安定性を向上させ、生産コストを削減することができる。
【0010】
前記遅延ユニットは、MCUタイマ、LC回路、又はRC回路である。当該遅延ユニットの設計により、コネクタ部の接続過程において、導体部が完全に密封されていない場合には、導体部を導通しないようにすることができる。絶縁部分が接続された後に導体部を電気的に接続させることにより、導体部の漏電や短絡を回避することができる。上記の構造による遅延ユニットは、構造が簡単であり、生産コスト及び生産難度を効果的に低減することができる。
【0011】
少なくとも2つのトリガユニットを、直列接続、又は、直列接続と並列接続との組合せ方式によって互いに電気的に接続して、遅延ユニットをトリガする。当該直列トリガ方式により、トリガの誤操作による漏電現象が回避され、コネクタの安全性及び安定性が向上する。
【0012】
前記接続ユニットは、少なくとも2つが並列した導体部を含む。2つの前記接続ユニットの絶縁部は、挿入形式又は非挿入形式で接触した後、互いに隔離され、且つ導体部と協働する複数の絶縁構造を形成する。並列配置された導体部は、プラグやコンセントなどのような、2本以上のワイヤを有する既存のコネクタに汎用される。前記導体部の間の短絡を回避するために、導体部のそれぞれには、絶縁構造が配置されている。
【0013】
導体部に対するオンオフユニットの制御方式は、一対一の独立制御、又は、一対多の一括制御である。オンオフユニットの制御方法について、実際の状況や生産コストに応じて調整することができる。
【0014】
オンオフユニットに対する遅延ユニットの制御方式は、一対一の独立制御、又は、一対多の一括制御である。遅延ユニットの制御方法について、実際の状況や生産コストに応じて選択することができる。
【0015】
遅延ユニットに対するトリガユニットのトリガ方式は、一対一の独立トリガ、一対多の一括トリガ、多対一の直列トリガ、多対一の並列トリガ、又は、多対一の直列と並列との組合せのトリガである。当該トリガユニットのトリガ方式は、実際のニーズに応じて選択される。
【0016】
接触部と、絶縁部と、トリガユニットと、オンオフユニットとを備えたインテリジェントコネクタであって、前記接触部及び前記トリガユニットは、前記絶縁部内に配置されており、前記トリガユニットは、前記トリガユニットと接続された回路ロジックをトリガして前記接触部を帯電させるために用いられる。前記絶縁部は、前記接触部が帯電したときに前記接触部及び前記トリガユニットを、外部環境から隔離するように用いられる。前記トリガユニットには、オンオフユニットが電気的に接続されており、前記オンオフユニットの入力端には、導体部が電気的に接続され、出力端が接触部に電気的に接続されており、前記トリガユニットは、導体部と接触部との間の通電遮断のロジック関係を制御するために、前記オンオフユニットをトリガする。
【0017】
当該インテリジェントコネクタは、簡単な構造及び導通ロジックをトリガする接続を有し、外部装置と協働することで電気的接続を実現することができる。また、当該コネクタは、構造が簡単であり、且つ他のデバイスと互いに独立しているため、生産コストの無駄を効果的に回避し、構造設計を単純化し、各環境におけるコネクタの汎用性を高めることができる。さらに、当該インテリジェントコネクタは、低コストであり、トリガユニットとオンオフユニットとを分離することにより、トリガの独立性が向上する。また、装置間の直列接続及び並列接続の関係によって、オンオフユニットの多重制御が実現され、オンオフの信頼性及び安全性が改善され、短絡及び漏電の確率が低減される。
【0018】
前記オンオフユニットと前記トリガユニットとの間には、遅延ユニットが直列接続されてよい。前記トリガユニットは、導体部と接触部との間の通電遮断のロジック関係を制御するために、オンオフユニットを直接トリガする、又は、遅延ユニットを介してオンオフユニットを間接的にトリガするために用いられる。
【0019】
上記の構成に基づいて、遅延ユニットの遅延機能によって、インテリジェントコネクタが接続されるときに、漏電防止及び短絡保護が実現される。また、トリガユニットは、安全性及び信頼性が高く、安全にトリガすることができる。早すぎる又は遅すぎるトリガによって引き起こされた漏電事故又は短絡事故が回避される。
【0020】
前記絶縁部は、密封状態に嵌合された絶縁前部及び絶縁後部を含む。前記絶縁前部又は前記絶縁後部内には、オンオフユニット及び遅延ユニットを収容するための収容キャビティが設けられている。トリガユニットは、絶縁部の接続端に位置する。当該構造の設計によれば、オンオフユニット及び遅延ユニッが電気コネクタの中央に配置されることにより、オンオフユニット、遅延ユニットを外部の複雑な環境から効果的に隔離し、オンオフユニット及び遅延ユニットの通常の使用を確保することができる。また、トリガユニットが接続端に配置されることにより、2つの接続ユニットが接続されているときに自動トリガの効果を実現することができる。
【0021】
オンオフユニットが接触部を帯電するように制御する方式は、一対一の独立した制御、又は、一対多の一括制御である。当該オンオフユニットの制御方式は、ニーズに応じてリアルタイムで選択されてよい。
【0022】
オンオフユニットに対する遅延ユニットの制御方式は、一対一の独立制御、又は、一対多の一括制御である。当該遅延ユニットの制御方式は、ニーズに応じてリアルタイムで選択されてよい。
【0023】
前記遅延ユニットは、MCUタイマ、LC回路、又はRC回路である。当該遅延ユニットは、ニーズに応じて選択されてよい。各遅延回路は、様々な欠点や利点を有し、生産や販売のニーズに応じて選択されてよい。
【0024】
遅延ユニットに対するトリガユニットのトリガ方式は、一対一の独立トリガ、一対多の一括トリガ、多対一の直列トリガ、多対一の並列トリガ、又は、多対一の直列と並列との組合せのトリガである。当該トリガ方式は、ニーズに応じて選択されてよい。
【0025】
少なくとも2つのトリガユニットを、直列接続、又は、直列接続と並列接続との組合せ方式によって互いに電気的に接続して、遅延ユニットをトリガする。複数のトリガユニットの直列接続は、トリガユニットの信頼性を向上させ、誤トリガの確率を低減することができる。
【0026】
トリガユニットは、圧力制御素子、磁気制御素子、又は光制御素子である。トリガユニットの出力信号は電気信号である。市販の基本的な通常電子部品をトリガユニットとして使用することができ、これにより、コストを効果的に削減することができる。
【0027】
当該インテリジェントコネクタは、接続ソケット又は接続プラグである。前記接続ソケットと前記接続プラグとの絶縁部は、挿入形式又は非挿入形式で接触した後、互いに隔離され、且つ導体部と協働する複数の絶縁構造を形成する。並列する導体部は、市販の様々なコネクタの接続モードに適している。複数の絶縁構造の配置は、導体間の短絡の発生を効果的に回避することができる。
【0028】
接続ソケットは、第1絶縁部、第1導体部、第1オンオフユニット、第1接触部、第1遅延ユニット、及び第1トリガユニットを含む。前記第1接触部は、前記第1オンオフユニットを介して前記第1導体部と電気的に接続されており、前記第1トリガユニットは、前記第1遅延ユニットを介して前記第1オンオフユニットと電気的に接続されている。接続プラグは、第2導体部及び第2絶縁部を含む。前記接続プラグは、第2オンオフユニット、第2接触部、第2遅延ユニット、及び第2トリガユニットをさらに含む。前記第2接触部は、前記第2オンオフユニットを介して前記第2導体部と電気的に接続されており、前記第2トリガユニットは、前記第2遅延ユニットを介して前記第2オンオフユニットと電気的に接続されている。当該構造によれば、第1オンオフユニットは、第1導体部と第1接触部との間に配置されている。これにより、オンオフユニットの絶縁を確保することができる。また、接触部は、弾性部材と接触部材との組合せとして構成されてよい。これにより、第1接触部と接続プラグとの電気的接続を効果的に確保することができる。さらに、当該接触部は、オンオフユニット、遅延ユニット、及びトリガユニットを効果的に保護し、使用寿命を延ばすように設計されている。接続プラグとして、接続ソケットに類似する機構を採用して導体のオンオフの多重安全性を実現することにより、コネクタの信頼性が向上し、導体間の短絡及び漏電の確率が低減され、コネクタの接続後に完全に密封することができる。
【0029】
当該オンオフユニット、遅延ユニット、又はトリガユニットは、別々に取り外すことができる。当該取外し可能な配置により、コネクタの使用寿命を確保し、損傷した各ユニットをリアルタイムで交換することができる。
【0030】
一対多の一括制御方法は、一括信号を制御端として採用して、複数の並列する制御対象端を制御することである。
一対一の個別制御方法は、独立した制御信号を制御端として、それに対応する制御対象端を制御することである。
多対一の直列制御方法は、直列接続の方法を採用して複数の制御信号を直列接続して、対応する1つの制御対象端を制御することである。
多対一の並列制御方法は、並列接続の方法を採用して複数の制御信号を直列接続して、対応する1つの制御対象端を制御することである。
多対一の直列及び並列制御方法は、直列接続の方法を採用して複数の制御信号を直列接続し、次に、複数の制御グループを並列接続して、対応する1つの制御対象端を制御することである。
【発明の効果】
【0031】
従って、上記の技術的解決手段を採用することにより、以下の有益な効果を有する。
1、当該装置は、コネクタの接続位置及び帯電位置の十分な隔離及びインテリジェントな制御を実現し、漏電又は短絡を効果的に防止することができる。当該コネクタの絶縁部は、密封条件下の隔離を実現し、接続位置を外部の複雑な環境から効果的に隔離することができる。従って、当該設計は、複雑な環境において2つの接続ユニットのインテリジェントな接続を実現することができる。さらに、当該設計における遅延ユニットは、接続過程における2つのコネクタの短絡又は漏電を防止することができる。
【0032】
2,当該設計は、接続過程におけるコネクタの瞬時の導電による短絡や漏電を回避することができる。コネクタの密封のための時間が提供され、接続中におけるコネクタの全体的な密封性が不十分という問題が解決される。使用難度及びメンテナンスの難度が簡素化され、複雑な環境において安全な帯電操作が実現される。複雑な環境における接続の場合、自動制御により、瞬時の通電による漏電や短絡現象は生じない。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【
図1】本発明に係る非挿入型単一コネクタのダブル制御式の接続構成図である。
【
図2】本発明に係る挿入型単一コネクタのダブル制御式の接続構成図である。
【
図3】本発明に係る非挿入型単一コネクタの単一制御式の接続構成図である。
【
図4】本発明に係る挿入型単一コネクタの単一制御式の接続構成図である。
【
図5】本発明に係る非挿入型単一コネクタの単一制御式の接続構成(独立遅延ユニット)図である。
【
図6】本発明に係る非挿入型単一コネクタの単一制御式の接続構成(側方向のオンオフユニット)図である。
【
図7】本発明に係る非挿入型マルチコネクタのダブル制御式の多遅延接続構成図である。
【
図8】本発明に係る挿入型マルチコネクタのダブル制御式の多遅延接続構成図である。
【
図9】本発明に係る非挿入型マルチコネクタのダブル制御式の単一遅延接続構成図である。
【
図10】本発明に係る挿入型マルチコネクタのダブル制御式の単一遅延接続構成図である。
【
図11】本発明に係る非挿入型マルチコネクタの単一制御式の単一遅延接続構成図である。
【
図12】本発明に係る挿入型マルチコネクタの単一制御式の単一遅延接続構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、図面と併せて本発明について詳細に説明する。
本発明の目的、技術的解決手段及び利点をより明瞭にするために、以下、図面及び実施例と併せて、本発明について更に詳しく説明する。ここに記載する具体的な実施形態は、本発明についての説明だけであって、本発明を限定するものではないことを理解されたい。
【0035】
<実施形態1>
本発明は、接続対象である2つの接続ユニットと、オンオフユニットとを備えるインテリジェント電源接続方法を開示する。接続ユニットは、導体部、絶縁部、及びトリガユニットを含む。オンオフユニットとトリガユニットとは電気的に接続され、オンオフユニットとトリガユニットとの間において遅延ユニットを直列接続することができる。2つの接続ユニットの電気的接続ステップは、以下の通りである。
【0036】
ステップ1、2つの接続ユニットの絶縁部分を接触させて、導体部、遅延ユニット及びトリガユニットを外部環境から隔離し、トリガユニットをトリガする。
ステップ2、トリガユニットによってオンオフユニットを導通状態になるようにトリガし、オンオフユニットによって2つの接続ユニットの導体部を電気的に接続する。或いは、トリガユニットによって遅延ユニットの遅延機能をトリガし、遅延ユニットの遅延終了後、オンオフユニットを導通状態になるように制御し、オンオフユニットによって2つの接続ユニットの導体部を通電気的に接続し、又は、通電ロジック関係をトリガする。
【0037】
当該トリガユニットは、圧力制御素子、磁気制御素子、又は光制御素子である。トリガユニットの出力信号は電気信号である。遅延ユニットは、MCUタイマ、LC回路、又はRC回路である。少なくとも2つのトリガユニットを、直列接続、又は、直列接続と並列接続との組合せ方式によって互いに電気的に接続して、遅延ユニットをトリガする。接続ユニットは、少なくとも2つの並列する導体部を含む。2つの接続ユニットの絶縁部は、挿入形式又は非挿入形式で接触した後、互いに隔離され、且つ導体部と協働する複数の絶縁構造を形成する。導体部に対するオンオフユニットの制御方式は、一対一の独立制御、又は、一対多の一括制御である。オンオフユニットに対する遅延ユニットの制御方式は、一対一の独立制御、又は、一対多の一括制御である。遅延ユニットに対するトリガユニットのトリガ方式は、一対一の独立トリガ、一対多の一括トリガ、多対一の直列トリガ、多対一の並列トリガ、又は、多対一の直列と並列との組合せのトリガである。
【0038】
<実施形態2>
図1及び
図2に示すように、本発明は、接続対象である非挿入型及び挿入型の2つの接続ユニットを備えるインテリジェントコネクタを開示する。当該2つの接続ユニットは、接続プラグ2及び接続ソケット1である。
【0039】
接続ソケット1は、第1導体部13及び絶縁部を含む。当該絶縁部は、ネジによって協働する絶縁前部11及び絶縁後部12を含み、第1導体部13は、絶縁後部12の中心に配置されている。絶縁前部11内には、第1接触部16が配置されている。絶縁前部11と絶縁後部12とが組み合わされることで収容キャビティが形成されている。収容キャビティ内には、第1オンオフユニット14が配置されているが、第1遅延ユニット15がさらに配置されていてもよい。第1オンオフユニット14の入力端及び出力端は、それぞれ第1導体部13及び第1接触部16と電気的に接続されている。
【0040】
第1オンオフユニット14の制御端は、第1遅延ユニット15と電気的に接続されている。絶縁前部11の接続端3には、第1遅延ユニット15と電気的に接続された第1トリガユニット17が配置されている。
或いは、第1オンオフユニット14の制御端は、第1トリガユニット17と電気的に接続されており、第1トリガユニット17によってオンオフユニットのオンオフを直接トリガする。
【0041】
接続プラグ2は、第2導体部23及び絶縁部を含む。当該絶縁部は、互いに密封状態で接続された絶縁前部21及び絶縁後部22を含み、第2導体部23は、絶縁後部22の中心に配置されている。絶縁前部21内には、第2接触部26が配置されている。絶縁前部21と絶縁後部22との間には、第2オンオフユニット24及び第2遅延ユニット25が配置されており、第2オンオフユニット24の入力端及び出力端は、それぞれ第2導体部23及び第2接触部26と電気的に接続されている。第2オンオフユニット24の制御端は、第2遅延ユニット25と電気的に接続されている。絶縁前部21の接続端3には、第2遅延ユニット25と電気的に接続された第2トリガユニット27が配置されている。
【0042】
接続プラグ2と接続ソケット1とが接続されると、それらの絶縁部が互いに接触することにより、導体部、オンオフユニット、遅延ユニット及びトリガユニットは、外部の複雑な環境から隔離される。遅延ユニットの遅延機能は、トリガユニットによってトリガされ、オンオフユニットのオンオフは、遅延ユニットによって制御され、2つの導体部のオンオフは、オンオフユニットによって制御される。或いは、オンオフユニットのオンオフは、トリガユニットによってトリガされ、2つの導体部のオンオフは、オンオフユニットによって制御される。当該オンオフユニット、遅延ユニット、又はトリガユニットは、別々に取り外すことができる。
【0043】
当該コネクタは、実施形態1における電気接続方法を用いて電気的に接続されてよい。
【0044】
<実施形態3>
図3及び
図4に示すように、本発明は、接続対象である非挿入型及び挿入型の2つの接続ユニットを備えるインテリジェントコネクタを開示する。当該2つの接続ユニットは、接続プラグ2及び接続ソケット1である。
【0045】
接続ソケット1について、実施形態2における接続ソケット1の構造を採用してよい。
接続プラグ2は、第2導体部23及び第2導体部23の外部に被覆される絶縁後部21を含む。
当該コネクタは、実施形態1における電気的接続方法を用いて接続されてよい。
【0046】
<実施形態4>
図5に示すように、本発明は、接続対象である非挿入型の2つの接続ユニットを備えるインテリジェントコネクタを開示する。当該2つの接続ユニットは、接続プラグ2及び接続ソケット1である。
【0047】
接続ソケット1は、第1導体部13及び絶縁部を含む。当該絶縁部は、密封状態で嵌合された絶縁前部11及び絶縁後部12を含み、第1導体部13は、絶縁後部12の中心に配置されている。絶縁前部11内には、第1接触部16が配置されており、絶縁前部11と絶縁後部12とが組み合わされることで収容キャビティが形成されている。収容キャビティ内には、第1オンオフユニット14が配置されており、絶縁前部11内には、第1遅延ユニット15が配置されている。第1オンオフユニット14は、入力端及び出力端がそれぞれ第1導体部13及び第1接触部16と電気的に接続されており、制御端が第1遅延ユニット15と電気的に接続されている。絶縁前部11の接続端3には、第1遅延ユニット15と電気的に接続された第1トリガユニット17が配置されている。
【0048】
接続プラグ2について、実施形態3における接続プラグ2の構造を採用してよい。
当該コネクタは、実施形態1における電気的接続方法を用いて接続されてよい。
【0049】
<実施形態5>
図6に示すように、本発明は、接続対象である非挿入型の2つの接続ユニットを備えるインテリジェントコネクタを開示する。当該2つの接続ユニットは、接続プラグ2及び接続ソケット1である。
【0050】
接続ソケット1は、第1導体部13及び絶縁部を含む。当該絶縁部は、密封状態で嵌合された絶縁前部11及び絶縁後部12を含み、第1導体部13及び第1接触部16は、それぞれ絶縁前部11の後側及び前側に配置されている。絶縁前部11は、第1オンオフユニット14が配置された収容キャビティを有する。つまり、第1オンオフユニット14が外付けの形式で接続ソケットに配置されており、絶縁後部12が収容キャビティの密封カバーとして絶縁前部11と嵌合されていることに相当する。絶縁前部11内には、第1遅延ユニット15が配置されている。第1オンオフユニット14は、入力端及び出力端がそれぞれ第1導体部13及び第1接触部16と電気的に接続されており、制御端が第1遅延ユニット15と電気的に接続されている。絶縁前部11の接続端3には、第1遅延ユニット15と電気的に接続された第1トリガユニット17が配置されている。
【0051】
接続プラグ2について、実施形態3における接続プラグ2の構造を採用してよい。
当該コネクタは、実施形態1における電気的接続方法を用いて接続されてよい。
【0052】
<実施形態6>
図7及び
図8に示すように、本発明は、接続対象である非挿入型及び挿入型の2つの接続ユニットを備えるインテリジェントコネクタを開示する。当該2つの接続ユニットは、接続プラグ2及び接続ソケット1である。
【0053】
接続ソケット1は、複数の並列する第1導体部13及び1つの絶縁部を含む。当該絶縁部は、密封状態で嵌合された絶縁前部11及び絶縁後部12を含み、並列する第1導体部13は、絶縁後部12内に配置されている。絶縁前部11内には、それぞれ第1導体部13に対応する複数の第1接触部16が配置されており、絶縁前部11と絶縁後部12とが組み合わされることで複数の収容キャビティが形成されている。各収容キャビティ内には、第1オンオフユニット14及び第1遅延ユニット15が配置されている。第1オンオフユニット14は、入力端及び出力端がそれぞれ対応する第1導体部13及び対応する第1接触部16と電気的に接続されており、制御端が対応する第1遅延ユニット15と電気的に接続されている。絶縁前部11の接続端3には、第1遅延ユニット15と電気的に接続された第1トリガユニット17が対応するように配置されている。
【0054】
接続プラグ2は、複数の並列する第2導体部23及び絶縁部を含む。当該絶縁部は、互いに密封状態で接続された絶縁前部21及び絶縁後部22を含み、並列する第2導体部23は、絶縁後部22内に配置されている。絶縁前部21内には、それぞれ第1導体部13に対応する第2接触部26が配置されている。絶縁前部21と絶縁後部22との間には、複数の第2オンオフユニット24及び複数の第2遅延ユニット25が対応するように配置されている。第2オンオフユニット24は、入力端及び出力端がそれぞれ対応する第2導体部23及び対応する第2接触部26と電気的に接続されており、制御端が対応する第2遅延ユニット25と電気的に接続されている。絶縁前部21の接続端3には、第2遅延ユニット25と電気的に接続された第2トリガユニット27が配置されている。
【0055】
接続プラグ2と接続ソケット1とが接続されると、それらの絶縁部が互いに接触することにより、導体部、オンオフユニット、遅延ユニット及びトリガユニットは、外部の複雑な環境から隔離されて且つ互いに隔離された複数の絶縁構造を形成する。第1接触部16と対応する第2接触部26とは、対応する絶縁構造内において電気的に接続される。遅延ユニットの遅延機能は、トリガユニットによってトリガされ、オンオフユニットのオンオフは、遅延ユニットによって制御され、2つの導体部のオンオフは、オンオフユニットによって制御される。当該オンオフユニット、遅延ユニット、又はトリガユニットは、別々に取り外すことができる。
【0056】
当該電気コネクタは、実施形態1における電気接続方法を用いて電気的に接続されてよい。当該電気コネクタにおいて、導体部に対するオンオフユニットの一対一独立制御による制御方法、オンオフユニットに対する遅延ユニットの一対一独立制御による制御方法、及び、遅延ユニットに対するトリガユニットの一対一独立トリガによる方法が選択される。
【0057】
<実施形態7>
図9及び
図10に示すように、本発明は、接続対象である非挿入型及び挿入型の2つの接続ユニットを備えるインテリジェントコネクタを開示する。当該2つの接続ユニットは、接続プラグ2及び接続ソケット1である。
【0058】
接続ソケット1は、複数の並列する第1導体部13及び1つの絶縁部を含む。当該絶縁部は、密封状態で嵌合された絶縁前部11及び絶縁後部12を含み、並列する第1導体部13は、絶縁後部12内に配置されている。絶縁前部11内には、それぞれ第1導体部13に対応する複数の第1接触部16が配置されており、絶縁前部11と絶縁後部12とが組み合わされることで一体化された収容キャビティが形成されている。収容キャビティ内には、1つの第1オンオフユニット14及び1つの第1遅延ユニット15が配置されている。第1オンオフユニット14は、複数のオンオフモジュールを含み、オンオフモジュールの入力端及び出力端は、それぞれ対応する第1導体部13及び対応する第1接触部16と電気的に接続されており、第1オンオフユニット14の制御端は、第1遅延ユニット15と電気的に接続されている。絶縁前部11の接続端3には、第1遅延ユニット15と電気的に接続された、複数の並列する第1トリガユニット17が配置されている。
【0059】
接続プラグ2は、複数の並列する第2導体部23、絶縁部、第2オンオフユニット24、第2遅延ユニット25、複数の第2トリガユニット27、及び複数の第2接触部26を含む。接続プラグ2の各部材の電気的接続関係は、接続ソケット1の対応する部材と同じである。
【0060】
接続プラグ2と接続ソケット1とが接続されると、それらの絶縁部が互いに接触することにより、導体部、オンオフユニット、遅延ユニット及びトリガユニットは、外部の複雑な環境から隔離されて且つ互いに隔離された複数の絶縁構造を形成する。第1接触部16と対応する第2接触部26とは、対応する絶縁構造内において電気的に接続される。遅延ユニットの遅延機能は、トリガユニットによってトリガされ、オンオフユニットのオンオフは、遅延ユニットによって制御され、2つの導体部のオンオフは、オンオフユニットによって制御される。当該オンオフユニット、遅延ユニット、又はトリガユニットは、別々に取り外すことができる。
【0061】
当該電気コネクタは、実施形態1における電気接続方法を用いて電気的に接続されてよい。当該電気コネクタにおいて、導体部に対するオンオフユニットの一対一独立制御による制御方法、オンオフユニットに対する遅延ユニットの一対多制御による制御方法、及び、遅延ユニットに対するトリガユニットの多対一並列トリガによる方法が選択される。
【0062】
<実施形態8>
図11及び
図12に示すように、本発明は、接続対象である非挿入型及び挿入型の2つの接続ユニットを備えるインテリジェントコネクタを開示する。当該2つの接続ユニットは、接続プラグ2及び接続ソケット1である。
【0063】
接続ソケット1は、複数の並列する第1導体部13及び1つの絶縁部を含む。当該絶縁部は、密封状態で嵌合された絶縁前部11及び絶縁後部12を含み、並列する第1導体部13は、絶縁後部12内に配置されている。絶縁前部11内には、それぞれ第1導体部13に対応する複数の第1接触部16が配置されており、絶縁前部11と絶縁後部12とが組み合わされることで一体化された収容キャビティが形成されている。収容キャビティ内には、1つの第1オンオフユニット14及び1つの第1遅延ユニット15が配置されている。第1オンオフユニット14は、複数のオンオフモジュールを含み、オンオフモジュールの入力端及び出力端は、それぞれ対応する第1導体部13及び対応する第1接触部16と電気的に接続されており、第1オンオフユニット14の制御端は、第1遅延ユニット15と電気的に接続されている。絶縁前部11の接続端3には、直列接続された後に第1遅延ユニット15と電気的に接続された、複数の第1トリガユニット17が配置されている。
【0064】
接続プラグ2は、複数の並列する第2導体部23、及び、複数の第2導体部23を被覆し、複数の第2導体部23の固定及び隔離のために用いられる絶縁部を含む。
【0065】
当該電気コネクタは、実施形態1における電気接続方法を用いて電気的に接続されてよい。当該電気コネクタにおいて、導体部の間の導通に対するオンオフユニットの一対一独立制御又は多対一制御による制御方法、オンオフユニットに対する遅延ユニットの一対多制御による制御方法、及び、遅延ユニットに対するトリガユニットの多対一直列トリガによる方法が選択される。
【0066】
<実施形態9>
実施形態2~9における電気コネクタに基づき、又は、実施形態1における電気接続方法に基づいて、オンオフユニット、遅延ユニット、トリガユニットに対する電源の直列接続及び並列接続により、
一対一の独立制御、又は、一対多の一括制御である、導体部に対するオンオフユニットの制御方式、
一対一の独立制御、又は、一対多の一括制御である、オンオフユニットに対する遅延ユニットの制御方式、及び
一対一の独立トリガ、一対多の一括トリガ、多対一の直列トリガ、多対一の並列トリガ、又は、多対一の直列と並列との組合せのトリガである、遅延ユニットに対するトリガユニットのトリガ方式が実現される。
【0067】
遅延ユニットは、MCUタイマ、LC回路、又はRC回路であってよい。
上記の構造において、少なくとも2つのトリガユニットは、直列接続、又は、直列接続と並列接続との組合せ方式によって互いに電気的に接続されて、遅延ユニットをトリガすることができる。
トリガユニットは、圧力制御素子、磁気制御素子、又は光制御素子である。トリガユニットの出力信号は電気信号である。
接続ユニットは、少なくとも2つの並列する導体部を含んでよい。2つの接続ユニットの絶縁部は、挿入形式又は非挿入形式で接触した後、互いに隔離され、且つ導体部と協働する複数の絶縁構造を形成する。
【0068】
上述した内容は、本発明の好ましい実施形態にすぎず、本発明を限定するものではない。本発明の趣旨及び原則範囲内で限り、いかなる修正、同等置換及び改良などのすべては本発明の保護範囲内に含まれるべきである。
【符号の説明】
【0069】
1 接続ソケット
11 絶縁前部
12 絶縁後部
13 第1導体部
14 第1オンオフユニット
15 第1遅延ユニット
16 第1接触部
17 第1トリガユニット
2 接続ヘッド
21 絶縁前部
22 絶縁後部
23 第2導体部
24 第2オンオフユニット
25 第2遅延ユニット
26 第2接触部
27 第2トリガユニット
3 接続端
4 取付端