(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-15
(45)【発行日】2022-01-14
(54)【発明の名称】データ伝送システム、データ伝送方法、データ集約方法および装置
(51)【国際特許分類】
H04W 72/04 20090101AFI20220106BHJP
H04W 84/12 20090101ALI20220106BHJP
H04W 88/04 20090101ALI20220106BHJP
H04W 88/06 20090101ALI20220106BHJP
【FI】
H04W72/04 111
H04W84/12
H04W88/04
H04W88/06
(21)【出願番号】P 2018568801
(86)(22)【出願日】2016-06-29
(86)【国際出願番号】 CN2016087582
(87)【国際公開番号】W WO2018000222
(87)【国際公開日】2018-01-04
【審査請求日】2019-02-26
【審判番号】
【審判請求日】2020-12-01
(73)【特許権者】
【識別番号】516180667
【氏名又は名称】北京小米移動軟件有限公司
【氏名又は名称原語表記】Beijing Xiaomi Mobile Software Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】No.018, Floor 8, Building 6, Yard 33, Middle Xierqi Road, Haidian District, Beijing 100085, China
(74)【代理人】
【識別番号】110000729
【氏名又は名称】特許業務法人 ユニアス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】洪 ▲偉▼
(72)【発明者】
【氏名】周 ▲チュエ▼嘉
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼ 明
【合議体】
【審判長】中木 努
【審判官】本郷 彰
【審判官】望月 章俊
(56)【参考文献】
【文献】MediaTek Inc., Beijing Xiaomi Mobile Software Co.,Uplink routing for enhanced LWA[online],3GPP TSG-RAN WG2#94 R2-164135,インターネット<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_94/Docs/R2-164135.zip>,2016年5月13日
【文献】Intel Corpration,UL Support for LWA[online],3GPP TSG-RAN2 Meeting #93bis R2-162458,インターネット<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_93bis/Docs/R2-162458.zip>,2016年4月2日
【文献】Richard Burbidge 3GPP RAN2 WG chair,LTE-WLAN Aggregation (LWA) and LTE WLAN Radio Level Integration with IPsec Tunnel (LWIP),3GPP Collaboration on LTE - WLAN Integration,インターネット<https://www.3gpp.org/images/PDF/2016_03_LWA_LWIP_3GPPpresentation.pdf>,2016年3月
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B7/24-7/26
H04W4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
3GPP TSG SA WG1-4
3GPP TSG CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
進化型ノードB(eNB)、無線ローカルエリアネットワーク終端(WT)、無線ローカルエリアネットワークアクセスポイント(WLAN AP)、およびユーザ装置(UE)を備え、前記WTは1対1の対応で前記eNBに接続され、前記WLAN APは前記WTのうちの少なくとも1つに接続される、データ伝送システムであって、
前記ユーザ装置は、ターゲットeNBによって送られたパス指示を受信し、前記パス指示は前記ユーザ装置によって前記ターゲットeNBへデータを送るための方式を指示するように構成されており、および、LTEネットワークを介して前記ターゲットeNBにLTE(long term evolution)データパケットを送信するように構成され、前記ターゲットeNBは前記ユーザ装置とのRRC(radio resource control)接続を確立するeNBであり、
前記ユーザ装置は、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)データパケットを前記WLAN APに送信するように構成され、前記WLANデータパケットは前記ターゲットeNBに接続されたターゲットWTのMAC(medium access control)アドレスを含み、
前記WLAN APは、前記ターゲットWTの前記MACアドレスに従って、前記WLANデータパケットを前記ターゲットWTに送信するように構成され、
前記ターゲットWTは、前記WLANデータパケットを前記ターゲットeNBに送信するように構成され、
前記ターゲットeNBは、前記LTEデータパケットおよび前記WLANデータパケットを集約するように構成される、データ伝送システム。
【請求項2】
前記ターゲットeNBは、前記RRC接続を確立する前記ユーザ装置にRRCシグナリングを送信するようにさらに構成され、前記RRCシグナリングは前記ターゲットWTのMACアドレスを含み、
前記ユーザ装置は、前記ターゲットWTの前記MACアドレスを、前記WLANデータパケットに追加するようにさらに構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記WLANデータパケットのMACヘッダは、802.11データフレームのフレームヘッダフォーマットを採用し、前記MACヘッダは前記WLANデータパケットの宛先アドレスを示すために使用されるアドレス3を備え、
前記ユーザ装置はさらに、前記RRCシグナリングに含まれる前記ターゲットWTの前記MACアドレスを取得し、前記MACヘッダ内の前記アドレス3を前記ターゲットWTの前記MACアドレスとして設定するように構成される、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
データ伝送方法であって、
ユーザ装置(UE)によって、ターゲット進化型ノードB(eNB)によって送られたパス指示を受信するステップであって、前記パス指示は前記ユーザ装置によって前記ターゲットeNBへデータを送るための方式を指示するように構成されている、前記ターゲットeNBは前記ユーザ装置とのRRC(radio resource control)接続を確立するeNBである、ステップと、
前記ユーザ装置(UE)によって、LTE(long term evolution)データパケットをLTEネットワークを介して前記ターゲットeNBに送信するステップと、
前記ユーザ装置によって、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)データパケットを無線ローカルエリアネットワークアクセスポイント(WLAN AP)に送信するステップであって
、前記WLANデータパケットは、前記ターゲットeNBに
1対1の対応で接続されたターゲットWTのMAC(medium access control)アドレスを含む、
ステップと、
前記WLAN AP
によって、前記ターゲットWTの前記MACアドレスに従って前記WLANデータパケットを前記ターゲットWTに送信する
ステップと、
前記ターゲットWT
によって、前記ターゲットeNB に前記WLANデータパケットを送信する
ステップと、
前記ターゲットeNB
によって、前記LTEデータパケットおよび前記WLANデータパケットを集約するステップと、を備えるデータ伝送方法。
【請求項5】
前記ユーザ装置によって、前記ターゲットeNBによって送信されたRRCシグナリングを受信するステップであって、前記RRCシグナリングは、前記ターゲットWTのMACアドレスを含むステップと、
前記ユーザ装置によって、前記RRCシグナリングに含まれる前記ターゲットWTの前記MACアドレスを取得するステップと、
前記ユーザ装置によって、前記ターゲットWTの前記MACアドレスを前記WLANデータパケットに追加するステップと、をさらに備える請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記WLANデータパケットのMACヘッダは、802.11データフレームのフレームヘッダフォーマットを採用し、前記MACヘッダは、前記WLANデータパケットの宛先アドレスを示すために使用されるアドレス3を備え、
前記ターゲットWTの前記MACアドレスを前記WLANデータパケットに追加するステップは、
前記ユーザ装置によって、前記MACヘッダの前記アドレス3を前記ターゲットWTの前記MACアドレスとして設定するステップを備える、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
データ集約方法であって、
進化型ノードB(eNB)によって、ユーザ装置(UE)へパス指示を送るステップであって、前記パス指示は前記ユーザ装置によって前記
eNBへデータを送るための方式を指示するように構成されている、ステップと、
前記eNBによって、LTEネットワークを介して前記ユーザ装置によって送信されたLTE(long term evolution)データパケットを受信するステップであって、前記ユーザ装置は、前記eNBとのRRC(radio resource control)接続を確立するステップと、
前記eNBによって、前記eNBに
1対1の対応で接続された無線ローカルエリアネットワーク終端(WT)によって送信された無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)データパケットを受信するステップであって、前記WLANデータパケットは、前記WTのMAC(medium access control)アドレスを含
む、ステップと、
前記MACアドレスに従って
前記WLANデータパケットが前記WTに接続された無線ローカルエリアネットワークアクセスポイント(WLAN AP)によって前記WTに送信される
ステップと、
前記ユーザ装置によって、少なくとも一つの前記WTに接続されている前記WLAN APに前記WLANデータパケットが送信されるステップと、
前記eNBによって、前記LTEデータパケットおよび前記WLANデータパケットを集約するステップと、を備えるデータ集約方法。
【請求項8】
前記eNBによって、RRCシグナリングを前記ユーザ装置に送信するステップであって、前記RRCシグナリングは前記WTの前記MACアドレスを備え、前記ユーザ装置は前記WTの前記MACアドレスとして前記WLANデータパケットのMACヘッダ内のアドレス3を設定するように構成され、前記アドレス3は前記WLANデータパケットの宛先アドレスを示すために使用され、前記MACヘッダは802.11データフレームのフレームヘッダフォーマットを採用するステップをさらに備える、請求項7に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は通信の分野に関し、特に、データ伝送システム、データ伝送方法、データ集約方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
LWA(long term evolution-wireless local area network Aggregations)は、LTE(long term evolution)ネットワークとWLAN(wireless local area network)とを用いてデータを同時に送信する技術である。
【0003】
LWAを用いてダウンリンクデータ伝送を行う場合、eNB(evolutional Node B)はLTEネットワークを通じてユーザ装置(UE)にダウンリンクデータの一部を伝送し、同時に、ユーザ装置のMAC(medium access control)アドレスによって残りのダウンリンクデータをWLANを通じてユーザ装置に伝送する。次いで、ユーザ装置はデータのダウンリンク送信を実装するために、受信されたデータの2つの部分を集約する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示は、データ伝送システム、データ伝送方法、データ集約方法および装置を提供する。
【0005】
第1の態様では進化型ノードB(eNB)、無線ローカルエリアネットワーク終端(WT)、無線ローカルエリアネットワークアクセスポイント(WLAN AP)、およびユーザ装置(UE)を備えるデータ伝送システムが提供され、WTは1対1の対応でeNBに接続され、WLAN APはWTのうちの少なくとも1つに接続される。
【0006】
ユーザ装置はLTEネットワークを介してターゲットeNBにLTE(long term evolution)データパケットを送信するように構成され、ターゲットeNBはユーザ装置とのRRC(radio resource control)接続を確立するeNBである。
【0007】
ユーザ装置は無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)データパケットをWLAN APに送信するように構成され、WLANデータパケットはターゲットeNBに接続されたターゲットWTのMACアドレスを含む。
【0008】
WLAN APは、ターゲットWTのMACアドレスに従って、WLANデータパケットをターゲットWTに送信するように構成される。
【0009】
ターゲットWTは、WLANデータパケットをターゲットeNBに送信するように構成される。
【0010】
ターゲットeNBは、LTEデータパケットおよびWLANデータパケットを集約するように構成される。
【0015】
第2の態様では、データ伝送方法が提供される。
【0016】
前記方法は、ユーザ装置(UE)によって、LTEネットワークを介して、LTEデータパケットをターゲットeNBに送信するステップを含み、ターゲットeNB は、ユーザ装置とのRRC接続を確立するeNBである。
【0017】
前記方法は、ユーザ装置によって、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)データパケットを無線ローカルエリアネットワークアクセスポイント(WLAN AP)に送信するステップを含み、WLANデータパケットはターゲットeNBに接続されるターゲットWTの MACアドレスを含み、WLAN APはターゲットWTのMACアドレスに従ってターゲットWTにWLANデータパケットを送信するように構成され、ターゲットWTはWLANデータパケットをターゲットeNBに送信するように構成され、ターゲットeNBはLTEデータパケットおよびWLANデータパケットを集約するように構成される。
【0025】
第3の態様では、データ集約方法が提供される。
【0026】
前記方法は、LTEネットワークを介してユーザ装置(UE)によって送信されたLTE(long term evolution)データパケットをeNB(evolutional Node B)によって受信するステップを含み、ユーザ装置は、eNBとのRRC(radio resource control)接続を確立する。
【0027】
前記方法は、eNBによって、eNBに接続された無線ローカルエリアネットワーク終端(WT)によって送信された無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)データパケットを受信するステップを含み、WLANデータパケットは、WTのMACアドレスを含み、MACアドレスに従ってWTに接続された無線ローカルエリアネットワークアクセスポイント(WLAN AP)によってWTに送信される。
【0028】
前記方法は、eNBによってLTEデータパケットおよびWLANデータパケットを集約するステップを含む。
【0031】
第4の態様では、データ伝送装置が提供される。
【0032】
前記装置は、LTEネットワークを介してターゲットeNB(evolutional Node B)にLTE(long term evolution)データパケットを送信するように構成された第1の送信モジュールを備え、ターゲットeNBは、ユーザ装置(UE)とのRRC(radio resource control)接続を確立するeNBである。
【0033】
前記装置は、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)データパケットを無線ローカルエリアネットワークアクセスポイント(WLAN AP)に送信するように構成された第2の送信モジュールを備え、WLANデータパケットはターゲットeNBに接続されたターゲットWT(wireless local area network termination)の MAC (medium access control)アドレスを含み、WLAN APはターゲットWTのMACアドレスに従ってWLANデータパケットをターゲットWTに送信するように構成され、ターゲットWTはWLANデータパケットをターゲットeNBに送信するように構成され、ターゲットeNBはLTEデータパケットおよびWLANデータパケットを集約するように構成される。
【0040】
第5の態様において、データ集約装置が提供される。
【0041】
前記装置は、LTEネットワークを介してユーザ装置(UE)によって送信されたLTE(long term evolution)データパケットを受信するように構成された第1の受信モジュールを備え、ユーザ装置は、eNB(evolutional Node B)とのRRC(radio resource control)接続を確立する。
【0042】
前記装置は、eNBに接続された無線ローカルエリアネットワーク終端(WT)によって送信された無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)データパケットを受信するように構成された第2の受信モジュールを備え、WLANデータパケットはWTのMACアドレスを含み、MACアドレスに従ってWTに接続された無線ローカルエリアネットワークアクセスポイント(WLAN AP)によってWTに送信される。
【0043】
前記装置は、LTEデータパケットおよびWLANデータパケットを集約するように構成された集約モジュールを備える。
【0046】
第6の態様において、ユーザ装置(UE)が提供される。
【0047】
前記ユーザ装置は、プロセッサを備える。
【0048】
前記ユーザ装置は、プロセッサによって実行可能な命令を記憶するためのメモリを備える。
【0049】
ここで、プロセッサは、以下のように構成される:
【0050】
LTEネットワークを介してターゲットeNBにLTE(long term evolution)データパケットを送信し、ターゲットeNBはユーザ装置とのRRC接続を確立するeNBである。
【0051】
無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)データパケットを無線ローカルエリアネットワークアクセスポイント(WLAN AP)に送信し、WLANデータパケットはターゲットeNBに接続されたターゲットWTのMACアドレスを含み、WLAN APはターゲットWTのMACアドレスに従ってターゲットWTにWLANデータパケットを送信するように構成され、ターゲットWTはターゲットeNBにWLANデータパケットを送信するように構成され、ターゲットeNBはLTEデータパケットおよびWLANデータパケットを集約するように構成される。
【0052】
第7の態様において、eNB(evolutional Node B)が提供される。
【0053】
前記eNBは、プロセッサを備える。
【0054】
前記eNBは、プロセッサによって実行可能な命令を記憶するためのメモリを備える。
【0055】
ここで、プロセッサは、以下のように構成される。
【0056】
ユーザ装置(UE)によってLTEネットワークを介して送信されたLTE(long term evolution)データパケットを受信し、ユーザ装置は、eNBとのRRC(radio resource control)接続を確立する。
【0057】
eNBに接続された無線ローカルエリアネットワーク終端(WT)によって送信されたWLANデータパケットを受信し、WLANデータパケットは、WTのMACアドレスを含み、MACアドレスに従ってWTに接続された無線ローカルエリアネットワークアクセスポイント(WLAN AP)によってWTに送信される。
【0060】
前述の一般的な説明および以下の詳細な説明の両方は単に例示的および説明的なものであり、本開示を限定するものではないことを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【
図1】本開示の例示的な実施形態によって提供されるデータ伝送システムの構造の模式図である。
【0063】
【
図2】本開示の例示的な実施形態によって提供されるeNB110の構造の模式図を示したものである。
【0064】
【
図3】本開示の例示的な実施形態によって提供されるユーザ装置140の構造の模式図を示している。
【0065】
【
図4A】本開示の例示的な実施形態によって提供されるデータ伝送方法のフローチャートを示す。
【0066】
【
図4B】本開示の別の例示的な実施形態によって提供されるデータ伝達方法のフローチャートを示す。
【0067】
【
図5A】本開示の例示的な実施形態によって提供されるデータ伝送方法のフローチャートを示す。
【0068】
【
図5B】本開示の別の例示的な実施形態によって提供されるデータ伝送方法のフローチャートを示す。
【0069】
【
図6A】本開示の例示的な実施形態によって提供されるデータ集約方法のフローチャートを示す。
【0070】
【
図6B】本開示の別の例示的な実施形態によって提供されるデータ集約方法のフローチャートを示す。
【0071】
【
図7】本開示の例示的な実施形態によって提供されるデータ伝送装置の構造を示すブロック図である。
【0072】
【
図8】本開示の例示的な実施形態によって提供されるデータ集約装置の構造を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0073】
ここで、例示的な実施形態を詳細に参照し、その例を添付の図面に示す。以下の説明は添付の図面を参照し、異なる図面における同じ番号は特に表さない限り、同じまたは類似の要素を表す。例示的な実施形態の以下の説明で説明される実装形態は、本開示と一致するすべての実装形態を表すわけではない。むしろ、これらは、添付の特許請求の範囲に列挙されるような、本発明に関連する態様と一致する装置および方法の単なる例である。
【0074】
ここで言う「ユニット」は、メモリーに格納され、特定の機能を実現することができるプログラムまたは命令を意味する。ここでいう「モジュール」は、論理的に分割された機能構成を意味する。「モジュール」は、純粋なハードウェアまたはハードウェアとソフトウェアの組み合わせによって実装することができる。
【0075】
本明細書で言及される「複数」は、2つ以上を意味する。「および/または」は関連付けられたオブジェクト間の関連付け関係を記述し、3つの関係が存在し得ることを示す。例えば、Aおよび/またはBはAが別々に存在し、AおよびBが同時に存在し、Bが別々に存在する3つのケースがあることを示すことができる。文字「/」は一般に、前後のオブジェクト間に「or」関係が存在することを示す。
【0076】
理解を容易にするために、本開示の実施形態に含まれる用語を以下に説明する。
【0077】
eNBは、LTEにおける進化型ノードBを指す。LWAシステムでは、コアネットワークによって送信されたデータを受信するとき、ユーザ装置とコアネットワークとの間のブリッジとして機能するeNBは、データの一部をLTEネットワークを介してユーザ装置に送信し、残りのデータをWLANネットワークを介してユーザ装置に送信する役割を果たす。ユーザ装置はコアネットワークからのデータのダウンリンク送信を実施するために、受信されたデータを集約する。LTEネットワークおよびWLANネットワークを介してユーザ装置によって送信されたデータを受信する場合、eNBは受信されたデータを集約し、集約されたデータをコアネットワークに送信し、それによって、アップリンクデータをコアネットワークにアップロードする役割を果たす。
【0078】
RRC接続、すなわち、無線リソース制御接続(radio resource control connection)は、eNBとユーザ装置との間に確立された接続を指す。RRC接続を介して、eNBは、システム情報ブロードキャスト、ページング、および接続されたユーザ装置へのシグナリング送信などの機能を実装することができる。
【0079】
WTは、WLAN終端を指す。LWAシステムでは、WTが1対1の対応でeNBに接続され、一般に一緒に固定される。WTは、複数のWLAN APに同時に接続されてもよく、WTに接続されたWLAN APの各々を監視および管理する役割を果たす。LWAシステムでは、eNBがWLANネットワークを介してWLANデータパケットをユーザ装置にダウンリンク送信し、またはWLANネットワークを介してユーザ装置によってアップリンク送信されたWLANデータパケットを受信する。各WLANデータパケットは、eNBに接続されたWTを通過する。
【0080】
図1は、本発明の実施形態によって提供されるデータ伝送システムの構成を示す概略図である。データ伝送システムは、eNB 110、WT 120、WLAN AP 130、ユーザ装置 140で構成されている。
【0081】
eNB110は、LTEにおける進化型ノードBである。eNB110はダウンリンクWLANデータを送信し、ダウンリンクLTEデータを送信し、アップリンクWLANデータを受信し、アップリンクLTEデータを受信する機能を有する。さらに、eNB110はコアネットワークからのデータをLTEデータおよびWLANデータにカプセル化し、LTEデータおよびWLANデータをユーザ装置にダウンリンク送信することができる。eNB110はまた、受信されたアップリンクWLANデータおよびLTEデータを集約し、集約されたデータをコアネットワークに送信することができる。実際のネットワーキングでは、eNB110の特定の実装形態がマクロ基地局、マイクロ基地局、ピコ基地局、リピータなどとすることができる。eNB110の特定の数および特定の位置は、本開示の実施形態では限定されない。
【0082】
eNB110は、WT120と1対1で接続されている。一般に、eNB110とWT120とは、互いに固定されてもよいし、光ファイバを介して接続されてもよい。
図1に示すように、eNB111は対応してWT121に接続され、eNB112は対応してWT122に接続される。
【0083】
WT120はダウンリンクWLANデータを送信し、アップリンクWLANデータを受信する機能を有する。WT120は複数のWLAN AP130に同時に接続されてもよく、各WLAN AP130によってアップリンク送信されたデータを受信し、またはWT120に接続されたWLAN AP130にダウンリンクデータを送信するように構成されてもよい。
図1において、WT121はWLAN AP131、WLAN AP132、およびWLAN AP133に接続され、WT122はWLAN AP132、WLAN AP133、およびWLAN AP134に接続される。WT120に接続されるWLAN AP130の数は、本開示の実施形態では限定されない。
【0084】
WLAN AP130はアップリンクWLANデータを受信し、ダウンリンクWLANデータを送信する機能を有する。実際のネットワーキングでは、WLAN AP130が無線ルータまたは無線ゲートウェイなどの電子デバイスとすることができる。WLAN AP130は、複数のWT120に同時に接続されてもよい。
図1において、WLAN AP132はWT121およびWT122に同時に接続され、WLAN AP133はWT121およびWT122に同時に接続される。
【0085】
ユーザ装置140はアップリンクデータを送信し、ダウンリンクデータを受信する機能を有する。また、ユーザ装置140は、LWA機能も有する。すなわち、受信されたダウンリンクデータにWLANデータ及びLTEデータが含まれている場合、ユーザ装置140は、WLANデータ及びLTEデータを集約することができる。実際のネットワーキングでは、端末装置140の具体的な実装形態が携帯電話、タブレットコンピュータ、スマート家電、スマートデバイス、物のインターネットデバイス、車両のインターネットなどであってもよい。ユーザ装置140の特定の数および特定の位置は、本開示の実施形態では限定されない。
【0086】
図2は、例示的な実施形態によって提供されるeNB110の構造を示す概略図である。eNB110は、プロセッサ21と、メモリ22と、送信機23と、受信機
26とを備える。
【0087】
プロセッサ21はメモリ22に接続されている。
【0088】
プロセッサ21は1つ以上のプロセッシングコアを備え、ソフトウェアプログラムやユニットを動作させることにより、各種機能アプリケーションや情報処理を実行するように構成されている。
【0089】
メモリ22は、ソフトウェアプログラム及びユニットを記憶するように構成されてもよい。メモリ22は、オペレーティング・システム24と、少なくとも1つの機能に必要なアプリケーション・プログラム・ユニット25とを記憶することができる。
【0090】
アプリケーションプログラムユニット25は、第1受信ユニット、第2受信ユニット、及び集約ユニットを含むことができる。第1の受信ユニットは、LTEネットワークを介してユーザ装置によって送信されたLTEデータパケットを受信するように構成される。ユーザ装置は、eNBとのRRC接続を確立する。第2の受信ユニットは eNB110に接続されたWTによって送信されたWLANデータパケットを受信するように構成され、WLANデータパケットはWTのMACアドレスを含む。WLANデータパケットは、MACアドレスに従ってWTに接続されたWLAN APによってWTに送信される。集約ユニットは、LTEデータパケットおよびWLANデータパケットを集約するように構成される。
【0091】
さらに、メモリ22は、 SRAM(static random access memory)、 EEPROM(electrically erasable programmable read only memory)、 EPROM(erasable programmable read only memory)、PROM(programmable read only memory)、ROM(read only memory)、磁気メモリ、フラッシュメモリ、磁気ディスク、または光ディスク、またはそれらの組合せなどの任意のタイプの揮発性または不揮発性メモリデバイスによって実装され得る。
【0092】
送信機23は、モデム部と、MIMO(multiple input multiple output)アンテナとを備える。MIMOアンテナは、マルチアンテナポート送受信をサポートするアンテナである。任意選択的に、MIMOアンテナは、少なくとも2つの送信アンテナを備える。任意選択的に、送信機23は、データおよびシグナリング送信を実装するために使用される。
【0093】
受信機26は、送信機23と同一または類似の構造を有する。任意選択的に、受信機26はモデムユニットおよびMIMOアンテナを備え、MIMOアンテナは少なくとも2つの受信アンテナを備える。
【0094】
当業者は、
図2に示されるeNB110の構造がeNB110に対する限定を構成せず、より多くのまたはより少ないコンポーネント、または特定のコンポーネントの組み合わせ、または異なるコンポーネント配置を含み得ることを理解し得る。
【0095】
図3は、例示的な実施形態によって提供されるユーザ装置140の構造の概略図を示す。ユーザ装置140は、プロセッサ31と、メモリ32と、受信機33と、送信機
36とを備える。
【0096】
プロセッサ31はメモリ32に接続されている。
【0097】
プロセッサ31は1つ以上のプロセッシングコアを備え、ソフトウェアプログラムやユニットを動作させることにより、各種機能アプリケーションや情報処理を実行するように構成されている。
【0098】
メモリ32は、ソフトウェアプログラムおよびユニットを記憶するように構成されてもよい。メモリ32は、オペレーティングシステム34と、少なくとも1つの機能に必要なアプリケーションプログラムユニット35とを記憶することもできる。
【0099】
アプリケーションプログラムユニット35は、第1の送信ユニットおよび第2の送信ユニットを備えることができる。第1の送信ユニットは、LTEネットワークを介してLTEデータパケットをターゲットeNBに送信するように構成される。ターゲットeNBは、ユーザ装置とのRRC接続を確立するeNBである。第2の送信ユニットはWLAN APにWLANデータパケットを送信するように構成され、WLANデータパケットはターゲットeNBに接続されたターゲットWTのMACアドレスを含む。WLAN APは、ターゲットWTのMACアドレスに従って、WLANデータパケットをターゲットWTに送信するように構成される。ターゲットWTは、WLANデータパケットをターゲットeNBに送信するように構成される。ターゲットeNBは、LTEデータパケットおよびWLANデータパケットを集約するように構成される。
【0100】
さらに、メモリ32は、SRAM(static random access memory)、EEPROM(electrically erasable programmable read only memory)、 EPROM(erasable programmable read only memory)、PROM(programmable read only memory)、ROM(read only memory)、磁気メモリ、フラッシュメモリ、磁気ディスク、または光ディスク、またはそれらの組合せなどの任意のタイプの揮発性または不揮発性メモリデバイスによって実装することができる。
【0101】
受信機33はモデムユニットとMIMOアンテナとを備え、MIMOアンテナは複数のアンテナポートを介して送受信をサポートするアンテナである。任意選択的に、MIMOアンテナは、少なくとも2つの受信アンテナを備える。任意選択的に、受信機33は、基準信号の変調-復調および受信を実施するように構成される。
【0102】
送信機36は、受信機33と同一または類似の構造を有する。任意選択的に、送信機36は、モデムユニットおよびMIMOアンテナを備える。任意選択的に、MIMOアンテナは、少なくとも2つの送信アンテナを備える。
【0103】
当業者は、
図3に示されるユーザ装置140の構造がユーザ装置140に対する制限を構成せず、より多くのまたはより少ないコンポーネント、または特定のコンポーネントの組み合わせ、または異なるコンポーネント構成を含むことができることを理解することができる。
【0104】
一般に、ユーザ装置140が、あるeNB110によって提供されるセルに存在する場合、eNB110はユーザ装置140とのRRC接続を確立し、ユーザ装置140との通信およびデータ送信を実行することができる。eNB110がコアネットワークからデータを受信し、データをユーザ装置140にダウンリンク送信する必要がある場合、eNB110はLTEネットワークおよびWLANネットワークの事前構成および現在のネットワーク条件に従って、データの一部をLTEネットワークを介してユーザ装置に送信し、残りのデータをWLANネットワークを介してユーザ装置に送信する。
【0105】
データのダウンリンク送信とは逆に、eNB110にデータをアップロードする必要がある場合、ユーザ装置140はデータの一部をLTEネットワークを介してeNB140にアップロードし、残りのデータをWLANネットワークを介してeNB110にアップロードする。eNB110は受信したデータを集約し、集約したデータをコアネットワークに送信する。
【0106】
本発明者は技術改善プロセスにおいて、1つのWLAN AP130を複数のWT120に同時に接続することができるので、ユーザ装置140がWLAN AP130にデータを送信するとき、WLAN AP130は、データが送信されるWT140を決定することができないことを見出した。
【0107】
例えば、ユーザ装置141がeNB111とRRC接続を確立し、eNB111にデータを送信する場合、データの一部はLTEネットワークを介してeNB111に送信され、残りのデータはWLAN AP132に送信される。WLAN AP 132はWT 121、WT 122に同時に接続されているため、WLAN AP 132は受け取ったデータを送信するWTを決定することができない。WLAN AP 132がWT 122にデータを送信した場合、WT 122はデータを受信し、それから受信したデータをeNB 112に送信することにより、eNB 111はLTEネットワークを通じてU141から送信されたデータのみを受け取ることができ、WLANネットワークを通じてユーザ装置 141から送られたデータを受け取ることができず、eNB 111のデータの集約に影響を与える。
【0108】
本開示の実施形態はアップリンクデータを送信する際に生じる問題を解決するために、WLAN APがデータを受信した後にターゲットWTに正確にデータを送信することができるデータ伝送方法およびデータ集約方法を提供する。以下の説明は、概略的な実施形態を用いて行われる。
【0109】
図4Aは、例示的な実施形態によって提供されるデータ伝送方法のフローチャートを示す。本開示の実施形態は、
図1に示すデータ伝送システムに適用されるデータ伝送方法によって例示される。データ伝送方法は、以下のステップを含む。
【0110】
ステップ401において、ユーザ装置はLTEネットワークを介してLTEデータパケットをターゲットeNBに送信し、ターゲットeNBは、ユーザ装置とのRRC接続を確立するeNBである。
【0111】
ユーザ装置が電源オン状態でeNBによってカバーされるセルに入ると、ユーザ装置は、eNBとのRRC接続を確立する。ユーザ装置が現在のeNBによってカバーされるセルから離れ、別のeNBによってカバーされるセルに入るとき、ユーザ装置は前のeNBからRRC接続を切断し、現在のeNBとのRRC接続を確立する必要がある。本開示のそれぞれの実施形態によって提供されるデータ伝送方法はユーザ装置が存在し、eNBによってカバーされるセルを例として取り上げることによってのみ説明され、eNB間のハンドオーバを含まない。
【0112】
ターゲットeNBにデータを送信する場合、ユーザ装置は現在のネットワークの負荷状態に従ってデータをLTEデータパケットおよびWLANデータパケットにカプセル化し、LTEデータパケットをLTEネットワークを介してターゲットeNBに送信することができる。LTEデータパケットおよびWLANデータパケットのカプセル化モードは、本開示の実施形態に限定されない。
【0113】
ステップ402において、ユーザ装置はWLAN APにWLANデータパケットを送信し、このWLANデータパケットは、ターゲットeNBに接続されたターゲットWTのMACアドレスを含む。
【0114】
ユーザ装置は、WLANネットワークを介してWLANデータパケットを送信する一方、LTEネットワークを介してLTEデータパケットを送信する。WLAN APが受信されたWLANデータパケットをターゲットWTに送信するために、ユーザ装置は、ターゲットWTのMACアドレスをWLANデータパケットに追加する。
【0115】
ターゲットWTのMACアドレスをユーザ装置に知らせるために、オプションとして、ターゲットWTのMACアドレスは、RRCシグナリングを介してターゲットeNBによってユーザ装置に送信され得る。
【0116】
ステップ403において、WLAN APは、ターゲットWTのMACアドレスに従って、WLANデータパケットをターゲットWTに送信する。
【0117】
WLANデータパケットを受信した後、WLAN APはWLANデータパケットを解析し、次いで、データパケットに含まれるターゲットWTのMACアドレスを取得し、WLANデータパケットをターゲットWTに送信する。
【0118】
ステップ404において、ターゲットWTは、WLANデータパケットをターゲットeNBに送信する。
【0119】
WTは1対1の対応でeNBに接続されるので、WLANデータパケットを受信した後、ターゲットWTはWLANデータパケットを直接接続されたターゲットeNBに送信する。
【0120】
ステップ405において、ターゲットeNBは、LTEデータパケットおよびWLANデータパケットを集約する。
【0121】
eNBは受信したLTEデータパケットとWLANデータパケットとを集約し、集約したデータをコアネットワークに送信することにより、アップリンクデータ伝送を実現する。
【0122】
本実施形態では、ユーザ装置によって送信されたLTEデータパケットおよびWLANデータパケットが同じeNBに正確に送信され、したがって、eNBの集約が保証される。同時に、ユーザ装置によってアップロードされたデータは、シャント方式で伝送されるので、LTEネットワークのみを介してデータを伝送することに起因するネットワーク輻輳が回避され、アップリンクデータ伝送の品質及び伝送効率が改善される。
【0123】
以上より、本実施形態のデータ送信方法によれば、ターゲットeNBに接続されているターゲットWTのMACアドレスをWLANデータパケットに付加することにより、WLAN APは、ユーザ装置が送信したWLANデータパケットを受信した後、MACアドレスに従って、MACデータパケットをターゲットWTに転送することができる。最後に、ターゲットWTはWLANデータパケットをターゲットeNBに送信し、それによってWLANデータパケットのアップリンク送信を実施し、WLAN APが複数のWTに接続される場合、WLAN APは、ユーザ装置によって送信されたWLANデータパケットを受信した後にWLANデータパケットをターゲットWTに正確に転送することができないため、WLANデータパケットをターゲットeNBに送信することができないという問題を解決する。WLAN APが複数のWTに接続される場合、WLAN APはWLANデータパケット内のターゲットWTのMACアドレスに従ってWLANデータパケットをターゲットWTに転送することができ、それによって、WLANデータパケットがターゲットeNBに送信されることを保証し、WLANデータパケットのアップリンク送信の精度を改善する。
【0124】
任意選択的に、
図4Aに示すように、ステップ401は以下のステップをさらに含む。
【0125】
ステップ406において、ターゲットeNBはRRC接続を確立するユーザ装置にRRCシグナリングを送信し、RRCシグナリングは、ターゲットWTのMACアドレスを含む。
【0126】
ユーザ装置とのRRC接続を確立した後、ターゲットeNBはRRCシグナリングの形式でターゲットWTのMACアドレスをユーザ装置に通知し、その結果、ユーザ装置はWLANデータパケットを後で送信するときに、ターゲットWTのMACアドレスをWLANデータパケットに追加することができる。
【0127】
これに対応して、ステップ402の前に、次のステップがさらに含まれる。
【0128】
ステップ407において、ユーザ装置は、ターゲットWTのMACアドレスをWLANデータパケットに追加する。
【0129】
任意選択的に、WLANデータパケットのMACヘッダは、802.11データフレームのフレームヘッダフォーマットを採用する。MACパケットヘッダは、WLANデータパケットの宛先アドレスを示すために使用されるアドレス3を含む。ユーザ装置はRRCシグナリングに含まれるターゲットWTのMACアドレスを取得し、ターゲットWTのMACアドレスとしてMACヘッダのアドレス3を設定する。
【0130】
図5Aは、例示的な実施形態によって提供されるデータ伝送方法のフローチャートを示す。本開示の実施形態は、
図1に示すユーザ装置140に適用されるデータ伝送方法によって例示される。データ伝送方法は、以下のステップを含む。
【0131】
ステップ501において、LTEデータパケットはLTEネットワークを介してターゲットeNBに送信され、ターゲットeNBはユーザ装置とのRRC接続を確立するeNBである。
【0132】
ユーザ装置がeNBによってカバーされるセルに存在し、データをeNBに送信する必要がある場合、LTEネットワークのみを介するデータ送信によって引き起こされるLTEネットワーク輻輳を回避するために、ユーザ装置はデータをLTEデータパケットおよびWLANデータパケットにカプセル化し、LTEデータパケットおよびWLANデータパケットをそれぞれLTEネットワークおよびWLANネットワークを介して送信する。
【0133】
可能な実装態様では、eNBがLTEネットワークおよびWLANネットワークの現在のネットワーク状態をリアルタイムで取得し、事前構成戦略と組み合わせて、どのデータがLTEネットワークを介して送信され、どのデータがWLANネットワークを介して送信されるかを決定する。ネットワーク状態は、ネットワーク遅延、ネットワーク負荷、ネットワーク伝送品質などを含む。事前構成戦略は、高タイム性データのための送信ストラテジ、低タイム性データのための送信ストラテジ、オーディオおよびビデオデータのための送信ストラテジなどを含む。
【0134】
eNBはデータ送信モードを決定した後、ブロードキャストシステムメッセージの形式を使用することによって、セル内の各ユーザ装置にパス指示を送信することができ、パス指示は、ユーザ装置がデータをアップロードする方法を示すために使用される。eNBはまた、ユーザ装置によってイネーブルされるサービスに従って、異なるユーザ装置に対して異なるパス指示を送信してもよいことに留意すべきであり、この実施形態に限定されない。
【0135】
それに応じて、ユーザ装置はパス指示に従ってeNBにデータを送信する方法を決定し、アップロードされるべきデータをLTEデータパケットおよびWLANデータパケットにカプセル化し、対応する送信方法で送信を実行する。
【0136】
例えば、ユーザ装置は受信したパス指示に従って、高タイム性要件を有するデータをLTEデータパケットにカプセル化し、カプセル化されたデータをLTEネットワークを介して送信する。
【0137】
ステップ502において、WLANデータパケットはWLAN APに送信され、WLANデータパケットはターゲットeNBに接続されたターゲットWTのMACアドレスを含む。WLAN APは、ターゲットWTのMACアドレスに従って、WLANデータパケットをターゲットWTに送信するように構成される。ターゲットWTは、WLANデータパケットをターゲットeNBに送信するように構成される。ターゲットeNBは、LTEデータパケットおよびWLANデータパケットを集約するように構成される。
【0138】
ユーザ装置はWLANネットワークを介してWLANデータパケットをeNBに送信し、LTEネットワークを介してLTEデータパケットをeNBに送信する。
【0139】
図1に示すデータ伝送システムでは、ユーザ装置がWLANネットワークを介して送信するWLANデータパケットのパスがユーザ装置→WLAN AP→WT→eNBである。WLAN APに、受信されたWLANデータパケットがどこのWTに送信されるかを知らせるために、ユーザ装置によってWLAN APに送信されたWLANデータパケットはターゲットWTのMACアドレスを含み、ターゲットWTは、ユーザ装置に対応するターゲットeNBに接続されたWTである。
【0140】
例えば、ユーザ装置141がWLANデータパケットをeNB111に送信する場合、ユーザ装置141がeNB111に送信するWLANデータパケットは、eNB111に接続されたWT121のMACアドレスを含む。MACアドレスの一意性により、WLAN AP132がWLANデータパケットを受信すると、WT122の代わりにWT121にWLANデータパケットを送信する必要があると決定することができる。WLAN AP132によって送信されたWLANデータパケットを受信した後、WT121はWLANデータパケットをさらにeNB111に送信し、それによってWLANデータのアップリンク送信を完了する。なお、データは伝送段階によって表現形式が異なる。例えば、データが物理層で伝送される場合、データはビットストリームの形式で表現される。データがデータリンク層で伝送される場合、データはフレームとして表現される。データがネットワーク層で伝送される場合、データはパケットの形式で表現される。実施形態における「データパケット」は、異なる送信ステージにおけるデータについての一般的な用語としてのみ使用され、特定の送信ステージに特有のものではない。
【0141】
以上より、本実施形態のデータ伝送方法によれば、ターゲットeNBに接続されているターゲットWTのMACアドレスをWLANデータパケットに付加することにより、WLAN APは、ユーザ装置が送信したWLANデータパケットを受信した後、MACアドレスに従って、MACデータパケットをターゲットWTに転送することができる。最後に、ターゲットWTはWLANデータパケットをターゲットeNBに送信し、それによってWLANデータパケットのアップリンク送信を実施し、WLAN APが複数のWTに接続される場合、WLAN APは、ユーザ装置によって送信されたWLANデータパケットを受信した後にWLANデータパケットをターゲットWTに正確に転送することができないため、WLANデータパケットをターゲットeNBに送信することができないという問題を解決する。WLAN APが複数のWTに接続される場合、WLAN APはWLANデータパケット内のターゲットWTのMACアドレスに従ってWLANデータパケットをターゲットWTに転送することができ、それによって、WLANデータパケットがターゲットeNBに送信されることを保証し、WLANデータパケットのアップリンク送信の精度を改善する。
【0142】
ターゲットeNBに接続されたターゲットWTのMACアドレスをユーザ装置に知らせるために、eNBは、ユーザ装置とのRRC接続を確立した後にRRCシグナリングを送信する方法で、セル内の各ユーザ装置にターゲットWTのMACアドレスを通知することができる。可能な実施方法では、
図5Aに基づいて、
図5Bに示されるように、上記の方法は以下のステップをさらに含む。
【0143】
ステップ503で、ターゲットeNBによって送信されたRRCシグナリングが受信され、RRCシグナリングは、ターゲットWTのMACアドレスを含む。
【0144】
ユーザ装置とのRRC接続を確立した後、ターゲットeNBはRRCシグナリングを各ユーザ装置にブロードキャストまたはユニキャストで送信することができ、RRCシグナリングは、ターゲットeNBに接続されたターゲットWTのMACアドレスを含む。
【0145】
ステップ504では、RRCシグナリングに含まれるターゲットWTのMACアドレスを取得する。
【0146】
さらに、ユーザ装置は、RRCシグナリングからターゲットWTのMACアドレスを取得する。
【0147】
ステップ505で、ターゲットWTのMACアドレスがWLANデータパケットに追加される。
【0148】
ユーザ装置は、WLAN APがターゲットWTのMACアドレスを取得し、さらにMACアドレスを送信するように、ターゲットWTの取得したMACアドレスをWLANデータパケットに追加する。
【0149】
可能な実装態様では、ユーザ装置がWLANデータパケットのMACヘッダにMACアドレスを格納することができる。WLANデータパケットがWLAN APに到達した後、WLAN APはMACヘッダからMACアドレスを抽出し、さらにMACアドレスを送信することができる。
【0150】
ここで、WLANデータパケットのMACヘッダは802.11データフレーム(すなわち、MACフレーム)のフレームヘッダフォーマット(frame header format)を採用することができる。802.11データフレームのフォーマットは、表1に示すとおりである。
【表1】
【0151】
表1において、802.11データフレームのMACヘッダはフレーム制御からアドレス4までをカバーし、802.11データフレームのMACボディは、残りの部分をカバーする。アドレス1は、データフレームの受信者を示すために使用される。アドレス2は、データフレームの送信者を示すために使用される。アドレス3は、データフレームの宛先アドレスを示すために使用される。アドレス4は、データフレームのソースアドレスを示すために使用される。
【0152】
ユーザ装置がターゲットWTのMACアドレスをWLANデータパケットに追加する場合、MACヘッダ内のアドレス3をターゲットWTのMACアドレスとして設定することができる。
【0153】
それに応じて、WLAN APはWLANデータパケットを受信しながら、MACヘッダのアドレス3からMACアドレスを取得することができる。
【0154】
この実施形態では、ターゲットeNBがRRCシグナリングを送信する方法で、ターゲットWTのMACをユーザ装置に通知する。ユーザ装置はWLANデータパケットのMACヘッダのアドレス3にMACアドレスを追加して、既存のWLAN APを変更することなくWLANデータパケットを正しく送信することができるようにすることにより、システム変換コストを低減する。
【0155】
図6Aは、例示的な実施形態によって提供されるデータ集約方法のフローチャートを示す。本開示の実施形態は、
図1に示すeNB110に適用されるデータ集約方法によって例示される。データ集約方法は、以下のステップを含む。
【0156】
ステップ601において、LTEネットワークを介してユーザ装置によって送信されたLTEデータパケットが受信され、ユーザ装置は、eNBとのRRC接続を確立する。
【0157】
eNBはLTEネットワークおよびWLANネットワークの現在のネットワーク状態を取得し、事前構成戦略と組み合わせて、どのデータがLTEネットワークを介して送信され、どのデータがWLANネットワークを介して送信されるかを決定する。データ送信モードが決定された後、パス指示はブロードキャストシステムメッセージの形式でセル内の各ユーザ装置に送信され、パス指示はユーザ装置がデータをアップロードする方法を示すために使用される。
【0158】
eNBによってカバーされるセル内のユーザ装置がデータをアップロードする必要がある場合、データはパス指示に従ってアップロードされる。
【0159】
ユーザ装置がパス指示に従ってLTEネットワークを介してLTEデータパケットをアップロードする場合、eNBは、LTEネットワークを介してLTEデータパケットを受信する。
【0160】
ステップ602において、eNBに接続されたWTによって送信されたWLANデータパケットが受信され、WLANデータパケットは、WTのMACアドレスを含む。WLANデータパケットは、MACアドレスに従ってWTに接続されたWLAN APによってWTに送信される。
【0161】
eNBはまた、ユーザ装置によってWLANネットワークを介して送信されたWLANデータパケットを受信する一方で、LTEネットワークを介してLTEデータパケットを受信する。
図1に示すデータ伝送システムでは、ユーザ装置がWLANネットワークを介して送信するWLANデータパケットのパスがユーザ装置→WLAN AP→WT→eNBである。
【0162】
WLAN APがWLANデータパケットを正しいWTに転送するために、ユーザ装置によってWLAN APに送信されるWLANデータパケットは、(ユーザ装置とのRRC接続を確立する)ターゲットeNBに接続されたターゲットWTのMACアドレスを含む。WLAN APは、MACアドレスに従って、受信されたWLANデータパケットをターゲットWTに送信する。最後に、ターゲットWTは、WLANデータパケットをターゲットeNBに送信する。
【0163】
ステップ603では、LTEデータパケットとWLANデータパケットが集約される。
【0164】
LTEネットワークを介して1つのユーザ装置によって送信されたLTEデータパケットと、WLANネットワークを介して同じユーザ装置によって送信されたWLANデータパケットとは、最終的にターゲットeNBに到達し、次いで、ターゲットeNBによって集約され、その結果、ユーザ装置によってアップロードされたデータが回復される。ユーザ装置によってアップロードされたデータは、シャント方式で送信されるので、LTEネットワークを介して送信されるデータ量は低減され、LTEネットワークの輻輳が回避され、データ送信効率および品質が改善される。
【0165】
以上より、本実施の形態のデータ伝送方法によれば、ターゲットeNBに接続されたターゲットWTのMACアドレスをWLANデータパケットに付加することにより、WLAN APは、ユーザ装置が送信したWLANデータパケットを受信した後、MACアドレスに従って、MACデータパケットをターゲットWTに転送することができる。最後に、ターゲットWTはWLANデータパケットをターゲットeNBに送信し、それによってWLANデータパケットのアップリンク送信を実施し、WLAN APが複数のWTに接続される場合、WLAN APは、ユーザ装置によって送信されたWLANデータパケットを受信した後にWLANデータパケットをターゲットWTに正確に転送することができないため、WLANデータパケットをターゲットeNBに送信することができないという問題を解決する。WLAN APが複数のWTに接続される場合、WLAN APはWLANデータパケット内のターゲットWTのMACアドレスに従ってWLANデータパケットをターゲットWTに転送することができ、それによって、WLANデータパケットがターゲットeNBに送信されることを保証し、WLANデータパケットのアップリンク送信の精度を改善する。
【0166】
ユーザ装置とのRRC接続を確立した後、eNBは、RRCシグナリングを送信する方法で、ターゲットWTのMACアドレスをセル内の各ユーザ装置に通知することができる。可能な実施方法では、
図6Bに示されるように、ステップ601の前に、次のステップがさらに含まれる。
【0167】
ステップ604において、RRCシグナリングがユーザ装置に送信され、RRCシグナリングはWTのMACアドレスを含む。ユーザ装置は、WTのMACアドレスとして、WLANデータパケットのMACヘッダ内のアドレス3を設定するように構成される。アドレス3は、WLANデータパケットの宛先アドレスを示すために使用される。MACヘッダは、802.11データフレームのフレームヘッダフォーマットを採用する。
【0168】
ユーザ装置とのRRC接続を確立した後、RRCシグナリングはブロードキャストまたはユニキャスト方式で各ユーザ装置に送信され、RRCシグナリングはターゲットeNBに接続されたターゲットWTのMACアドレスを含む。
【0169】
これに応じて、ユーザ装置はRRCシグナリングに含まれるターゲットWTのMACアドレスを受信して取得し、WLANネットワークを介してWLANデータパケットを送信する際に、WLANデータパケットにMACアドレスを付加する。
【0170】
可能な実装態様では、ユーザ装置がWLANデータパケットのMACヘッダにMACアドレスを格納することができる。WLANデータパケットがWLAN APに到達した後、WLAN APはMACヘッダからMACアドレスを抽出し、さらにMACアドレスを送信することができる。具体的には、WLANデータパケットのMACヘッダが802.11データフレーム(すなわち、MACフレーム)のフレームヘッダフォーマット(frame header format)を採用することができる。ユーザ装置は、MACヘッダのアドレス3にターゲットWTのMACアドレスを追加する。アドレス3は、WLANデータパケットの宛先アドレスを示すために使用される。
【0171】
この実施形態では、ターゲットeNBがRRCシグナリングを送信する方法で、ターゲットWTのMACをユーザ装置に通知する。ユーザ装置はWLANデータパケットのMACヘッダのアドレス3にMACアドレスを追加して、既存のWLAN APを変更することなくWLANデータパケットを正しく送信することができるようにすることにより、システム変換コストを低減する。
【0172】
以下は、本開示の方法の実施形態を実装するために使用され得る本開示の装置実施形態である。本開示の装置の実施形態に開示されていない詳細については、本開示の方法の実施形態を参照することができる。
【0173】
図7は、本発明の実施形態によって提供されるデータ伝送装置の構成を示すブロック図である。データ伝送装置は、
図1に示すユーザ装置140の全体または一部として、専用のハードウェア回路、またはハードウェアとソフトウェアの組み合わせによって実現することができる。データ伝送装置は以下を含む。
【0174】
LTE(Long Term Evolution)ネットワークを介してLTEデータパケットをターゲットeNBに送信するように構成された第1の送信モジュール710であって、ターゲットeNBは、ユーザ装置とのRRC(Radio Resource Control)接続を確立するeNBである。
【0175】
第2の送信モジュール720はWLANデータパケットをWLAN APに送信するように構成され、WLANデータパケットはターゲットeNBに接続されたターゲットWTのMAC(Medium Access Control)アドレスを含み、WLAN APはターゲットWTのMACアドレスに従ってWLANデータパケットをターゲットWTに送信するように構成され、ターゲットWTはWLANデータパケットをターゲットeNBに送信するように構成され、ターゲットeNBはLTEデータパケットおよびWLANデータパケットを集約するように構成される。
【0176】
任意選択的に、装置はさらに以下を含む。
【0177】
受信モジュール730はターゲットeNBによって送信されたRRCシグナリングを受信するように構成され、RRCシグナリングはターゲットWTのMACアドレスを含む。
【0178】
RRCシグナリングに含まれるターゲットWTのMACアドレスを取得するように構成された取得モジュール740。
【0179】
ターゲットWTのMACアドレスをWLANデータパケットに追加するように構成された追加モジュール750。
【0180】
任意選択的に、WLANデータパケットのMACヘッダは802.11データフレームのフレームヘッダフォーマットを採用し、MACヘッダは、WLANデータパケットの宛先アドレスを示すために使用されるアドレス3を含む。
【0181】
追加モジュールは、MACヘッダ内のアドレス3をターゲットWTのMACアドレスとして設定するように構成される。
【0182】
以上より、本実施形態のデータ伝送装置によれば、ターゲットeNBに接続されているターゲットWTのMACアドレスをWLANデータパケットに付加することにより、WLAN APはユーザ装置が送信したWLANデータパケットを受信した後、MACアドレスに従って、MACデータパケットをターゲットWTに転送することができる。最後に、ターゲットWTはWLANデータパケットをターゲットeNBに送信し、それによってWLANデータパケットのアップリンク送信を実施し、WLAN APが複数のWTに接続される場合、WLAN APは、ユーザ装置によって送信されたWLANデータパケットを受信した後にWLANデータパケットをターゲットWTに正確に転送することができないため、WLANデータパケットをターゲットeNBに送信することができないという問題を解決する。WLAN APが複数のWTに接続される場合、WLAN APはWLANデータパケット内のターゲットWTのMACアドレスに従ってWLANデータパケットをターゲットWTに転送することができ、それによって、WLANデータパケットがターゲットeNBに送信されることを保証し、WLANデータパケットのアップリンク送信の精度を改善する。
【0183】
実施形態では、ターゲットeNBがRRCシグナリングを送信する方法で、ターゲットWTのMACをユーザ装置に通知する。ユーザ装置はWLANデータパケットのMACヘッダのアドレス3にMACアドレスを追加して、既存のWLAN APを変更することなくWLANデータパケットを正しく送信することができるようにすることにより、システム変換コストを低減する。
【0184】
図8は、本開示の例示的な実施形態によって提供されるデータ集約装置の構造のブロック図を示す。データ集約装置は、
図1に示すeNB110の全体または一部として、専用のハードウェア回路、またはハードウェアとソフトウェアの組み合わせによって実装することができる。データ集約装置は以下を含む。
【0185】
ユーザ装置がLTEネットワークを介して送信したLTEデータパケットを受信するように構成され、ユーザ装置がeNBとのRRC接続を確立する第1の受信モジュール810。
【0186】
接続されたWTによって送信されたWLANデータパケットを受信するように構成され、WLANデータパケットは、WTのMACアドレスを含み、MACアドレスに従ってWTに接続されたWLAN APによってWTに送信される第2の受信モジュール820。
【0187】
LTEデータパケットおよびWLANデータパケットを集約するように構成された集約モジュール830。
【0188】
任意選択的に、装置はさらに以下を含む。
【0189】
シグナリング送信モジュール840はRRCシグナリングをユーザ装置に送信するように構成され、RRCシグナリングはWTのMACアドレスを含み、ユーザ装置はWLANデータパケットのMACヘッダ内のアドレス3をWTのMACアドレスとして設定するように構成され、アドレス3はWLANデータパケットの宛先アドレスを示すために使用され、MACヘッダは802.11データフレームのフレームヘッダフォーマットを採用する。
【0190】
以上より、本実施の形態により提供されるデータ集約装置によれば、ターゲットeNBに接続されるターゲットWTのMACアドレスをWLANデータパケットに付加することにより、WLAN APはユーザ装置が送信するWLANデータパケットを受信した後、MACアドレスに従ってMACデータパケットをターゲットWTに転送することができる。最後に、ターゲットWTはWLANデータパケットをターゲットeNBに送信し、それによってWLANデータパケットのアップリンク送信を実施し、WLAN APが複数のWTに接続される場合、WLAN APは、ユーザ装置によって送信されたWLANデータパケットを受信した後にWLANデータパケットをターゲットWTに正確に転送することができないため、WLANデータパケットをターゲットeNBに送信することができないという問題を解決する。WLAN APが複数のWTに接続される場合、WLAN APはWLANデータパケット内のターゲットWTのMACアドレスに従ってWLANデータパケットをターゲットWTに転送することができ、それによって、WLANデータパケットがターゲットeNBに送信されることを保証し、WLANデータパケットのアップリンク送信の精度を改善する。
【0191】
実施形態では、ターゲットeNBがRRCシグナリングを送信する方法で、ターゲットWTのMACをユーザ装置に通知する。ユーザ装置はWLANデータパケットのMACヘッダのアドレス3にMACアドレスを追加して、既存のWLAN APを変更することなくWLANデータパケットを正しく送信することができるようにすることにより、システム変換コストを低減する。
【0192】
上記の実施形態のデバイスに関して、各モジュールによって実行される動作の特定の方法は本方法の実施形態において詳細に説明されており、その説明は、本明細書では詳細に説明されない場合がある。
【0193】
本開示の他の実施形態は、本明細書の考察および本明細書に開示される本発明の実施から当業者には明らかであろう。本出願は本開示の一般原理に従う本開示のいかなる変形、使用、または適応をも網羅することを意図し、当該技術分野において既知のまたは慣習的な実践の範囲内にある本開示からのそのような逸脱を含む。明細書および実施例は例示としてのみ考慮され、本開示の真の範囲および精神は添付の特許請求の範囲によって示されることが意図される。
【0194】
当然のことながら、本開示は、上述され、添付図面に示された厳密な構成に限定されず、その範囲から逸脱することなく、様々な修正および変更を行うことができる。本開示の範囲は、添付の特許請求の範囲によってのみ限定されることが意図される。