(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-15
(45)【発行日】2022-01-14
(54)【発明の名称】保持コンベアを備えた家庭用コンパクト物品折り畳み機およびその折り畳み方法
(51)【国際特許分類】
B65H 45/04 20060101AFI20220106BHJP
D06F 89/00 20060101ALI20220106BHJP
【FI】
B65H45/04
D06F89/00
(21)【出願番号】P 2020511318
(86)(22)【出願日】2018-08-09
(86)【国際出願番号】 IL2018050887
(87)【国際公開番号】W WO2019038752
(87)【国際公開日】2019-02-28
【審査請求日】2020-03-30
(32)【優先日】2017-08-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】517054567
【氏名又は名称】フォールディメイト インコーポレイテッド
(73)【特許権者】
【識別番号】518391937
【氏名又は名称】ロゾフ ギャル
(74)【代理人】
【識別番号】100106002
【氏名又は名称】正林 真之
(74)【代理人】
【識別番号】100120891
【氏名又は名称】林 一好
(74)【代理人】
【識別番号】100165157
【氏名又は名称】芝 哲央
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【氏名又は名称】岩池 満
(72)【発明者】
【氏名】ロゾフ ギャル
(72)【発明者】
【氏名】ナイム アロン
(72)【発明者】
【氏名】アスプラー アヴラハム アヴィ
(72)【発明者】
【氏名】ナオール アイザック
【審査官】村山 達也
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-252295(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65H 45/04
D06F 89/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自律的に物品を折り畳むように構成された家庭用小型物品折り畳み機(10、210)において、
少なくとも2つが積み重ねられた形態であり、それぞれ2つの一次ローラ(32)およびその周りに延びる一次ベルト(34)を含む、第1、第2、および第3の一次コンベア(
C1、C2、C3)と、
それぞれ少なくとも3つの保持ローラ(32)およびその周りに延びる保持ベルト(34)を備え、各保持コンベア(U1、U2)は、第1および第2の一次コンベア(C1、C2)とそれぞれと係合する、第1および第2の保持コンベア(U1、U2)と、
物品に
幅方向の折り目を作成するように構成された、少なくとも第1の幅折り畳み機(38
、238)と、
物品に
長手方向の折り目を作成するように構成されている、少なくとも第1の長手折り畳み
機(64、264)と、
を備えた、家庭用小型折り畳み機(10、210)。
【請求項2】
前記折り畳み機(10)は、単一の第1の幅折り畳み機(40)と、単一の第1の長手折り畳み機(
64)を備えた、請求項1に記載の折り畳み機(10)。
【請求項3】
前記折り畳み機(10)は、さらに、前記物品に、
幅方向の折り目を作るように構成された第2の幅折り畳み機(40、240)を備えた、請求項1または2に記載の折り畳み機(10、210)。
【請求項4】
前記折り畳み機(10)はさらに、前記物品に、
長手方向の折り目を作るように構成された第2の長手折り畳み機(66、266)を備えた、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の折り畳み機(10、210)。
【請求項5】
各一次
コンベアと保持
コンベア(C、U)との間の前記係合は、物品の厚さを引っ張り、逆転し、減少させるように構成されている、請求項1に記載の折り畳み機。
【請求項6】
前記第1の幅折り畳み機(38)は、前記第1の一次コンベア(C1)に位置する物品を折り畳むように配置され、構成された、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の折り畳み機(10)。
【請求項7】
前記第1の長手折り畳み機(64)は、前記第3の一次コンベア(C3)と、前記第2の保持コンベア(U2)との間に位置する物品を折り畳むように配置され、構成された、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の折り畳み機(10)。
【請求項8】
前記折り畳み機(10)は、さらに第4の一次コンベア(C4)と、第3の保持コンベア(U3)とを備えた、請求項1乃至
7のいずれか一項に記載の折り畳み機(10)。
【請求項9】
前記第1の長手折り畳み機(64)は、前記第4の一次コンベア(C4)と前記第3の保持コンベア(U3)との間に位置する物品を折り畳むように配置され、構成された、請求項
8に記載の折り畳み機(10)。
【請求項10】
前記第1の幅折り畳み機は、前記物品が縦方向に引っ張られているときに、横方向に余分な布を受動的に折り畳むように構成された、幅調整可能な雌および雄部材を含む、請求項1乃至9のいずれか一項に記載の折り畳み機(10)。
【請求項11】
前記第2の幅折り畳み機は、前記物品が前記縦方向に搬送される際に過剰な布地を横方向に投げて折り畳むように構成された折り畳みアーム(58)を含む、請求項1乃至10のいずれか一項に記載の折り畳み機(10)。
【請求項12】
垂直方向に、各保持コンベアの少なくとも一部が、関連する一次コンベアの上部および下部の両方に位置する、請求項1乃至11のいずれか一項に記載の折り畳み機(10)。
【請求項13】
各一次コンベアの正確に1つの一部が各関連する保持コンベアの2つの保持ローラ(32)間に位置し、前記一次ベルト(34)は、前記保持ベルト(34)を係合し、前記同じ保持コンベアの前記第3のローラ(32)に向かって内側に強制する、請求項1乃至12のいずれか一項に記載の折り畳み機(10)。
【請求項14】
垂直方向から見た場合、隣接する一次コンベアの各ペアは、それらの間で少なくとも50パーセントの重なりを有する、請求項1乃至13のいずれか一項に記載の折り畳み機(10)。
【請求項15】
前記物品は、一次
コンベアとその下にある移動する受け面との間で初めて長手方向に折り畳まれる、請求項1乃至13のいずれか一項に記載の折り畳み機(10)。
【請求項16】
前記折り畳み機(10)は、機械上面と機械下面(20、22)と、それらの間に延伸する機械周面(24)を備えたボックス形状のエンクロージャ(18)を有し、動作モードにおいて、投入システム(14)は前記機械周面(24)から外方向に突出する、請求項1乃至15のいずれか一項に記載の折り畳み機(10)。
【請求項17】
前記折り畳み機(10)は、幅を調節可能なアクティブハンガ(68)を備え、機械ユーザから種々の物品サイズを受け取るように構成された投入システム(14)を含む、請求項1乃至16のいずれか一項に記載の折り畳み機(10)。
【請求項18】
取り出しシステム(16)は、投入システム(14)と同じ、折り畳み機(10)の同じ側に位置する、請求項17に記載の折り畳み機(10)。
【請求項19】
前記投入システム(14)は収納可能であり、非動作モードまたは折り畳みモードで機械の内側に折り畳まれる、請求項18に記載の折り畳み機(10)。
【請求項20】
a.折り畳み機(210)に背を向けた物品と、ユーザに向かって、または垂直方向に上向きの物品を前にして、物品をユーザからアクティブハンガー(268)に入れるステップと、
b.アクティブハンガー(268)を使用して、第1の幅折り
畳み機(238)を介して物品を引き出し、第1の幅折りを実行するステップと、
c.アクティブハンガー(268)を使用して物品を引っ張り、第1の一次コンベア(C1)に落とすステップと、
d.第2の幅折り畳み機(240)を使用して第2の幅折り畳みを実行するステップと、
e.物品を搬送し、第1の保持コンベア(U1)と第1の一次コンベア(C1)の間で、第2の一次コンベア(C2)に戻すステップと、
f.物品を搬送し、第2の保持コンベア
(U2
)と第2の一次コンベア(C2)との間で反転させ、少なくとも部分的に、物品をアクティブな第3の一次コンベア(C3)に搬送するステップと、
g.第2の保持コンベア(U2)と第3の一次コンベア(C3)の間の折り畳みスペース(FS)を介して物品を少なくとも部分的に、第1の方向に回転している、第4の一次コンベア(C4)上に搬送することにより、第1の
長手方向の折り目を折り畳むステップと、
h.第4の一次コンベア(C4)を介して、第1の方向とは反対の方向に、物品を搬送することにより、第2の
長手方向の折り目を折り畳むステップと、
i.前記物品を取り出しシステムに搬送するステップと、
を備えた、請求項1に記載の折り畳み機(10)を用いた物品折り畳み方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この出願の主題は、手頃な価格のコンパクトな衣服/布地折り畳み機に関する。具体的には、家庭用または非産業用に構成された洗濯機サイズの折り畳み機に関する。この出願は、ベッドシーツ、ジャケット、コート、オーバオールなどの大きなアイテムや、靴下や下着などの小さなアイテムを折り畳むように構成された折り畳み機には関係しない。
【背景技術】
【0002】
国内の消費者市場では、洗濯物を迅速かつ確実に折り畳むことができるコンパクトで手頃な価格の製品に対する長年の要望があった。当該分野の折り畳み機は知られており、例えば、US8973792に開示されている。この出願の主題による主な目標の1つは、外寸が標準サイズの洗濯機または乾燥機の外寸に類似している家庭用折機の製造である。他の重要な目標は、例えば、平均的消費者に手頃な価格である折り畳み機を製造することである。
【0003】
本出願の主題による第1の態様によれば、少なくとも2つが積み重ねられた形態であり、各々が2つの一次ローラおよびその周りに延びる一次ベルトを含む、第1、第2および第3の一次コンベアと、それぞれ少なくとも3つの保持ローラと、その周りに延びる保持ベルトを備え、各保持コンベアは、それぞれ第1および第2の一次コンベアのそれぞれと係合している第1および第2の保持コンベアと、前記物品に幅折りを作るように構成された少なくとも第1の幅折り畳み機前記物品に長折りを作るように構成された少なくとも第1の長手折り畳み機と、を備えた、自律物品折り畳み用に構成された家庭用コンパクト物品折り畳み機が提供される。
【0004】
この出願の主題に従う第2の態様によれば、物品前面がユーザに面するかまたは垂直方向上方に面した物品をユーザから受け取るステップと、第1の幅折りに畳むステップと、前記物品に、縦方向に1回目の裏返しを行うステップと、前記物品に、2回目の幅折り畳みを行うステップと、前記物品に、前記縦方向に2回目の裏返しを行うステップと、前記物品に、縦方向に3回目の裏返しを行うステップと、1回目の長手方向の折り畳みを行うステップと、2回目の長手方向の折り畳みを行うステップと、前記物品を平らにするステップと、前記物品を取り出すステップと、を備えた、物品折り畳み方法が提供される。
【0005】
この出願の主題に従う、第3の態様によれば、物品前面がユーザに面するかまたは垂直方向上方に面した物品をユーザから受け取るステップと、1回目の幅折りを行うステップと、前記物品に2回目の幅折り畳みを行うステップと、前記物品に長手方向に1回目の裏返しを行うステップと、前記物品に長手方向に2回目の裏返しを行うステップと、1回目の長手方向の折り畳みを行うステップと、2回目の長手方向の折り畳みを行うステップと、前記物品を取り出すステップと、を備えた、物品折り畳み方法が提供される。
【0006】
この出願の主題の第4の態様によれば、自律的に物品を折り畳むように構成された家庭用小型物品折り畳み機において、少なくとも2つが積み重ねられた形態であり、各々が2つの一次ローラと前記一次ローラの周りに延伸した一次ベルトを備えた、第2、第2、第3、および第4の一次コンベアと、各々が少なくとも3つの保持ローラとその周りに延伸した保持ベルトを備えた、第1、第2、および第3の保持コンベアであって、前記保持コンベアの各々は、それぞれ前記第1及び第2の一次コンベアと係合している、第1、第2、および第3の保持コンベアと、各々が前記物品に幅折りを作るように構成された第1および第2の幅折り畳み機と、各々が、前記物品に長手方向に折り畳むように構成された第1および第2の幅折り畳み機と、を備えた、家庭用小型物品折り畳み機が提供される。
【0007】
以下の特徴のいずれも、単独であるいは組み合わせにおいて、この出願の主題の上記態様のいずれかに適用することができる。折り畳み機は、単一の第1の幅折り畳み機と単一の第1の長手折り畳みのみを含む。折り畳み機は、さらに、物品に幅折りを作るように構成された第2の幅折り畳み機を含むことができる。折り畳み式折り畳み機はさらに、物品に長手方向の折り畳みを作るように構成された第2の長手方向の折り畳み機を含むことができる。各一次コンベアと折り畳みコンベアとの間の係合は、物品を引っ張る、裏返す、および厚みを減らすように構成される。
【0008】
第1の幅折り畳み機が第1の一次コンベアに配置され、第1の一次コンベアに位置する物品を折り畳むように構成される。第2の幅折り畳み機が第2の一次コンベアに配置され、第2の一次コンベアに位置する物品を折り畳むように構成される。第1及び第2の幅折り畳み機が第1の一次コンベアに配置され、第1の一次コンベアに位置する物品を折り畳むように構成される。第3の一次コンベアと第2の保持コンベアとの間に、第1の長手方向の折り畳み機が配置され、その間に位置する物品を折り畳むように構成される。第4の一次コンベアと第3の保持コンベアとの間に第1の長手方向の折り畳み機が配置され、その間に位置する物品を折り畳むように構成される。第1の幅折り畳み機は、物品が長手方向に横方向に引っ張られるときに、余分な布地を横方向に受動的に折り畳むように構成された幅調整可能な雌部材および雄部材を含む。第2の幅折り畳み機は、物品が縦方向に運ばれているときに横方向に余分な布地を投げて折り畳むように構成された折り畳みアームを含む。垂直方向では、各保持コンベアの少なくとも一部が、関連する一次コンベアの上下に配置される。各一次コンベアの正確に1つのローラの少なくとも一部は、関連する各保持コンベアの2つの保持ローラの間に配置され、一次ベルトは保持ベルトと係合し、同じ保持コンベアの第3ローラに向かって内側に保持する。各一次コンベアは、任意の他の一次コンベアと独立した関係を有することができる。折り畳み機は、少なくとも2つの物品を同時に収容して折り畳むように構成することができる。
【0009】
垂直方向の図において、隣接する一次コンベアの各ペアは、少なくともその間の50%のオーバラップを有する。物品は、一次コンベアとその下にある移動する受け面の間で最初に長手方向に折り畳まれる。折り畳み機は、機械の上面と底面、およびそれらの間に伸びる機械の周囲面を含む箱形の囲いを持つことができる。また、動作モードでは、投入システム(loading system)が機械の周辺表面から外側に突出する。投入システムには、幅が調整可能で、機械のユーザからさまざまなサイズの物品を受け取るように構成されたアクティブハンガーアセンブリ(active hanger assembly)が含まれる。投入システムは横方向に調整可能で、さまざまなサイズの物品を受け入れて収容できるように構成される。ベッドシーツ、ソックス、ジャケット、コート、オーバオール、下着は、折り畳み機ではサポートされない。
【0010】
折り畳み機は、150cmより長い物品を折り畳むようには構成されていない。折り畳み機は、11ミリメートルを超える厚さの布を折り畳むようには構成されていない。取り出しシステムは、常に折り畳み機の投入システムと同じ側に位置する。投入システムは、格納式で、非動作モードまたは折り畳みモードで機械の内側に折り畳まれる。
【0011】
取り出しシステムは、長手方向に前後に移動し、その上に位置する一次コンベアと半独立の関係にあることにより物品を積み重ねるように構成された、コンベアまたは他の手段を含む。折り畳み機は、物品の存在、幅、および/または厚み、および/または長手を検出するように構成された複数のセンサを含む。折り畳み機は、物品の取り扱い、または処理機構をさらに含むことができる。折り畳み機は、布地柔軟化装置、および/または芳香装置を含むことができる。折り畳み機を使用する物品折り畳み方法は、折り畳み機に背を向けた物品と、ユーザに面したまたは垂直方向の上向きの物品とを備えた物品をユーザからアクティブハンガ(active hanger)に受け取るステップと、アクティブハンガを使用して、第1の幅折り畳み機を介して物品を引き出し、第1の幅折り畳みを実行するステップと、ハンガを使用して第1の一次コンベアに物品を引っ張るステップと、物品を搬送し、それを第1の保持コンベアと第1の一次コンベアとの間で反転させ、第2の一次コンベア上に戻すステップと、を含むことができる。
【0012】
第2の幅折り畳み機を用いて第2の幅折りを実行する。物品を搬送し、それを第2の保持コンベアと第2の一次コンベアとの間で反転させ、第3の一次コンベア上に戻す。物品を搬送し、第3の保持コンベアと第3の一次コンベアとの間で反転させ、物品をアクティブな第4の一次コンベア上に少なくとも部分的に搬送する。第3の保持コンベアと第4の一次コンベアとの間の折り畳み空間を通して少なくとも部分的に物品を第1の方向に移動する第5の一次コンベアに搬送することにより、第1の長手折りを折り畳む。第1の方向とは反対の方向に物品を運ぶことにより、第2の長手折りを折り畳む。4番目と5番目の一次コンベア間で物品を搬送して、物品を平らにする。物品を取り出しシステムに搬送する。
【0013】
折り畳み機を用いた物品折り畳み方法は、折り畳み機に背を向けた物品と、ユーザに面した、または垂直方向の上向きの物品とを備えた物品をユーザからアクティブハンガに受け取るステップと、アクティブハンガを使用して、第1の幅折り畳み機を介して物品を引き出し、第1の幅折りを実行するステップと、前記アクティブハンガを用いて前記物品を前記第1の一次コンベアに引っ張り出すステップと、前記第2の幅折り畳み機を用いて前記第2の幅折り畳みを実行するステップと、物品を搬送し、それを第1の保持コンベアと第1の一次コンベアの間で反転させて第2の一次コンベアに送るステップと、物品を搬送し、それを第2の保持コンベアと第2の一次コンベアとの間で反転させ、物品を少なくとも部分的にアクティブな第3の一次コンベアに搬送するステップと、物品を、少なくとも部分的に、第2の保持コンベアと第3の一次コンベアの間の折り畳み空間を通して第1の方向に回転する第4の一次コンベア上に搬送することにより、第1の長手折りを折り畳むステップと、第4の一次コンベアを介して第1の方向とは反対の方向に物品を搬送することにより、第2の長手折りを折り畳むステップと、物品を取り出しシステムに搬送するステップと、を含むことができる。本出願の主題をよりよく理解し、それが実際にどのように実行され得るかを示すために、添付図面を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】
図1は、動作モードの折り畳み機の第1の実施形態の等角外観図である。
【
図2】
図2は、非動作モードの
図1の折り畳み機の等角外観図である。
【
図3】
図3は、エンクロージャを取り外した
図1の折り畳み機の概略内部等角図である。
【
図4】
図4は、関連する一次コンベアの上部平面図における第2の幅折り畳み機の平面図である。
【
図6】
図6は、折り畳み方法の第1の実施形態の異なるステージにおける
図1の折り畳み機の概略内部側面図である。
【
図7】
図7は、折り畳み方法の第1の実施形態の異なるステージにおける
図1の折り畳み機の概略内部側面図である。
【
図8】
図8は、折り畳み方法の第1の実施形態の異なるステージにおける
図1の折り畳み機の概略内部側面図である。
【
図9】
図9は、折り畳み方法の第1の実施形態の異なるステージにおける
図1の折り畳み機の概略内部側面図である。
【
図10】
図10は、折り畳み方法の第1の実施形態の異なるステージにおける
図1の折り畳み機の概略内部側面図である。
【
図11】
図11は、折り畳み方法の第1の実施形態の異なるステージにおける
図1の折り畳み機の概略内部側面図である。
【
図12】
図12は、折り畳み方法の第1の実施形態の異なるステージにおける
図1の折り畳み機の概略内部側面図である。
【
図13】
図13は、折り畳み方法の第1の実施形態の異なるステージにおける
図1の折り畳み機の概略内部側面図である。
【
図14】
図14は、折り畳み方法の第1の実施形態の異なるステージにおける
図1の折り畳み機の概略内部側面図である。
【
図15】
図15は、折り畳み方法の第1の実施形態の異なるステージにおける
図1の折り畳み機の概略内部側面図である。
【
図16】
図16は、折り畳み方法の第1の実施形態の異なるステージにおける
図1の折り畳み機の概略内部側面図である。
【
図17】
図17は、折り畳み方法の第1の実施形態の異なるステージにおける
図1の折り畳み機の概略内部側面図である。
【
図18】
図18は、折り畳み方法の第1の実施形態の異なるステージにおける
図1の折り畳み機の概略内部側面図である。
【
図19】
図19は、折り畳み方法の第1の実施形態の異なるステージにおける
図1の折り畳み機の概略内部側面図である。
【
図20】
図20は、折り畳み方法の第1の実施形態の異なるステージにおける
図1の折り畳み機の概略内部側面図である。適切であると考えられる場合、対応するまたは類似の要素を示すために、参照番号を図面間で繰り返すことがある。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下の記述では、この出願の主題の種々の態様が記載される。説明のために、この出願の主題の完全な理解のために特定の構成と詳細が記載される。しかしながら、当業者には、本出願の主題は、いくつかの特定の構成および詳細な記述なしに実施できることは明白であろう。
【0016】
図1および2を参照する。小型折り畳み機10は、機械の上端と下端と、それらの間に延びる均一な機械本体12とを有する。非動作モードまたは保管モードでは、折り畳み機10のすべてのサブシステムは、筐体18内に配置されることが好ましい。機械の上端は、そこから外側に突き出すことができる投入システム(loading system)14を有し、機械の底端は、同様に突き出すことができる取り出しシステム(unloading system)16を有する。投入システム14および取り出しシステム16は、同じ側面に位置するか、または折り畳み機10の周辺エリアに位置する。
【0017】
物品は、投入システム14を介して折り畳み機10に供給され、取り出しシステム16から折り畳み機10を出る。折り畳み機10は、投入システム14から始まり、取り出しシステム16で終わる折り畳み経路に沿ってどこでも横方向、および/または縦方向に物品を折り畳むことができる。本明細書では、折り畳み機10の横方向の折り目を幅折り畳みと呼ぶ。本明細書では、折り畳み機10の長手方向の折り畳みを長手折り畳みと呼ぶ。この実施形態によれば、折り畳み機10は、この出願に従う少なくとも1つの幅折り畳みおよび/または少なくとも1つの長手折り(すなわち、物品のタイプ、折るタイプおよび/または量)を行うことができる。折り畳み機10は、
図7-20に示すように、複数の物品を同時に受け取り、折り畳みおよび/またはトリートメント(treat)することができる。
【0018】
エンクロージャ18は、機械の上面および底面20、22およびその間に延伸する機械周面24を有する。機械周面24は、対向する機械側面26と、機械側面26間に延伸する機械前面と後面28、30を有することができる。エンクロージャ18は、少なくとも1つのサービスドアを含むことができる。
【0019】
折り畳み機10および特に外部エンクロージャ18の最大寸法は、望ましくは、幅が65センチメートル未満であり、高さが95センチメートル未満であり、奥行きが75センチメートル未満である。機械底面22は、平面であり得、底面に垂直で、機械底面22の中央から延伸し、機械上面20を通過する垂直軸Zを定義することができる。代わりに、機械の基点または脚(legs)を通過する基本仮想平面は、垂直軸Zを定義することができる。縦軸Xは、垂直軸Zに、垂直に延び、機械の底面22またはベース仮想平面にあり、機械の前面28および後面30を通過する。縦軸Xは、機械側面26間の中央に延伸する。横軸Yは、縦軸Xおよび垂直軸Zに、垂直に延伸し、機械底面22内にある。垂直軸Zは、軸Zに平行な垂直方向を定義する。縦軸Xは、軸Xに平行な縦方向を定義する。横軸Yは、軸Yに平行な横方向を定義する。
【0020】
図3に注目する。さらに説明されるように、折り畳み機10は、物品を搬送、折り畳み、積み重ねるように構成された、少なくとも積み重ねられたコンベアを含む。本明細書では、コンベアという語は古典的な意味で使用され、これは、本願の主題によるコンベアが、少なくとも2つのプーリ/ローラ32と、その周りに張られた1つ以上のベルト34を含むことを意味する。ベルト34は、望ましくは、弾力性があり、すなわち伸縮可能である。積み重ねられたという言葉は、隣接するコンベアが上から下へ/平面図で少なくとも部分的に重なり合う構造を表すために使用される(
図4を参照)。言い換えれば、各コンベアは、隣接コンベアの上または下のいずれかに位置する。
【0021】
好適実施形態によれば、オーバラップは、平面図において、接地面積(footprint)、またはコンベアの面積の少なくとも50パーセントにわたって広がる。いくつかの実施形態において、オーバラップは、コンベア接地面積の少なくとも70%にわたって広がる。このオーバラップは、よりコンパクトな設計に直接寄与し、少なくとも縦方向、または水平方向で可能な限り、機械の設置面積を小さくするため、有利である。換言すれば、例えば、より短いコンベアは、折り畳み機10の縦方向の設置面積をより小さくするが、折り畳み機10が同じ物品の長さ、および/または同時物品の数に対応できるように、コンベアの追加の層(layers)/床(floors)につながる可能性がある。以下でさらに詳細に説明するように、積み重ねられたコンベアの数は、機械が実行できる折り目および/または物品の回転の種類と量に直接影響を及ぼすことができる。
【0022】
第1の実施形態によれば、折り畳み機10は、5つの積み重ねられた静的一次コンベヤC-すなわち、第1、第2、第3および第5の非アクティブ/静的一次コンベアC1、C2、C3、C5と、 アクティブな第4一次コンベアC4と、少なくとも3つの保持コンベアU-すなわち、第1、第2、および第3の保持コンベヤU1、U2、U3を含むことができる。
【0023】
(固定位置と配向、すなわち、移動不可の)各静的一次コンベアCは、少なくとも2つの一次ローラ32とその周りに伸びた7つの一次ベルト34を含むことができる。各一次コンベアCは、ローラ32の平行回転軸に垂直な方向の一次コンベアの最大寸法として定義される一次長さPLを有する。一次長さPLは、350mmと550mmとの間の範囲であり得る。(厳格な研究と開発の結果として発見された)これらの最適寸法は、折り畳み機10の小型化に直接影響することが発見された。言い換えれば、これらのレンジは、垂直方向におけるコンベアの最小数またはコンベアの層/床と、依然として正しく動作することができ、すなわち、所望の数の折り畳み、折り畳みタイプ、折り畳み品質、速度および信頼性を達成する折り畳み機10の最小深度(minimal depth)との間のバランスを表す。さらに以下に説明するように、4番目の一次コンベアC4は、第3の保持コンベアU3の方向へ、またはU3からの方向に移動可能である(その全体において、すなわち、一次ローラ32との間の距離が維持される)という意味において、アクティブである。第1の実施形態によれば、折り畳み機10内唯一のアクティブコンベアは、第4の一次コンベアC4である。
【0024】
図5に注目する。この実施形態によれば、各保持コンベアUは、正確に3つの保持ローラ32とその周りに伸びた7つの保持ベルト34を含む。各保持コンベアUはその側面図において三角形状を有し、それは、以下にさらに詳細に記載するように、保持ローラ32間で、ベルトが内部へ延びるための余地、すなわち内部空間36を作る。
【0025】
図5に注目する。第1の実施形態によれば、第1の一次コンベアC1(特に、その一次ベルト34)は、一般に長手方向に配向される。一次コンベアC1および特に、その一次ローラ32は、少なくとも一部が、第1の保持コンベアU1の2つの保持ローラ32間に位置し、第1の保持コンベアU1のベルト34をその内部空間36の内部へ押し込む(および伸ばす)。この係合は、それぞれ、一次コンベアと保持コンベアの全部で3つの関連するペアと同じであり、すなわち、C1+U1、C2+U2、C3+U3である。一次コンベアと保持コンベアの各ペア間のこの係合は、物品が信頼して折り畳み機10の次のステージへ引っ張られ、完全に押圧され(あるいは、薄くされ)、それらの間の単一路において反転され/ひっくり返されることを保証する。第2の一次コンベアC2は、第1の一次コンベアC1の真下(長手方向および横方向において、100%オーバラップする)に位置し、長手方向において、第1の保持コンベアU1に隣接する。第3の一次コンベアC3は、第2の一次コンベアC2の真下に位置し(長手方向および横方向において、少なくとも80%オーバラップする)、長手方向において、第2の保持コンベアU2に隣接する。
【0026】
アクティブな第4の一次コンベアC4は、第3の一次コンベアC3の真下(長手方向および横方向において少なくとも80%オーバラップする)に位置し、折り畳みスペースFSが間に位置する第3の保持コンベアU3と長手方向に隣接する。第5の一次コンベアC5は、折り畳みスペースFSの真下に位置する。アクティブな第4の一次コンベアC4は、第3のローラ32を含むことができ、このローラは、他の2つのローラ間に位置しない。側面図または断面図から、第3のローラ32は、ベルトを3つの部分に分割すると見ることができる。追加の第3のローラ32は、内部空間36が作られる(ベルト部分は、他の部分と平行ではない)ように、アクティブな第4の一次コンベアC4が互いに離れたベル34の3つの部分に延伸することを可能にする。内部空間36と三角形の配置は、厚みのある物品が第4および第5の一次コンベアC4、C5の間に搬送されると、弾性ベルト34を内側に延伸する、または伸ばす。
【0027】
本出願によれば、コンベア間の3種類の「関係」または「相関」、すなわち、依存、半依存、および独立コンベア、が定義され、(a)依存コンベアは、少なくとも1つの共有ローラ32および/または共有ベルト34 334を持つものとして定義される。(b)半依存型コンベアは、いかなる物理的特徴をも共有せず、同期していると定義される。言い換えれば、半依存型コンベアは、同時に同期して、または別個に回転することができ、あるいは、同じまたは反対方向(複数の場合もある)に異なる(しかし同期した)速度で回転することができる。(c)独立型コンベアは、物理的に(何も共有せず)、および/または(回転速度又は方向の観点から完全に独立していると定義される。
【0028】
例えば、第1の実施形態によれば、第1の一次コンベアC1と第1の保持コンベアU1は、半依存型であり、常に同期している、すなわち、反対方向にかつ同じ速度で同期して回転している。特に、それらは、単一の駆動モータで駆動することができる。他の例において、第1の保持コンベアU1と第2の一次コンベアC2は独立している。この関係により、折り畳み機10は第1の物品を保持し、別の第2の物品は折り畳み経路に沿ってさらに折り畳まれる。
【0029】
この実施形態によれば、並びに、以下に詳細に記載するように、この機械は、受動的なまたは半受動的な第1の幅折り畳み機38およびアクティブな第2の幅折り畳み機40を含むことができる。さらに、折り畳み機10は、2つのアクティブな長手折り畳み機64、66を含むことができる。
【0030】
図3乃至6に注目する。第1の幅折り畳み機38は、袖などの物品の側面で余分な布を折り畳むように構成される。第1の幅折り畳み機38は、静止しているという意味で受動的または半受動的機構であり、布地を能動的に動かして折り畳むのではなく、布地を横切って引っ張って折り目を作る。本実施形態によれば、第1の幅折り畳み機38は、雌部材46と、垂直方向においてその上方に位置する対応する雄部材48とを含む。雌部材46は、右および左雌部材50A、50Bを含み、常にその間に開口部を含む。右および左雌部材50A、50Bの各々は、内部の第1の折り畳み縁部52を含む。2つの第1の折り畳み縁部52は、互いに反対側に位置し、縦方向に内側に向かって、機械背面30に向かって収束する。
【0031】
雄部材48は、台形の突起と左右の雄延長部54A、54Bとを含むことができ、それぞれが第2の折り畳み縁部56を含み、両方とも機械背面30から離れて外側に長手方向に収束する。雄部材48は、好ましくは屈曲部(雄部材48に下向きの凹面を形成する)を含み、屈曲後に下方に延びる。
【0032】
第1の幅折り畳み機38の平面図において、2つの第2の折り畳み縁56は、2つの第1の折り畳み縁52の間に(横断して)配置され、物品が雄部材48を横切って(機械背面30に向かって)引っ張られる。 )、その中間部分が雄部材48に伸び(climbs onto)、その側の余分な布地は、雄部材48の下で、第1の折り畳み縁部52によって内向きに促される、または折り畳まれる(折り畳みが第2の折り畳み縁部56で作成される)。それゆえ、余分な布地は、投入システム14により横方向に折り畳まれる。
【0033】
第1の幅折り畳み機38は、自動的に(物品を投入する前にユーザにより入力される値)および/または自律的(すなわち、センサ入力に応じて)横方向に調節して、異なる物品幅に適応することができる。第1の幅折り畳み機38は、例えば、レール機構を用いて、右側の雄および雌延長部50A、54Aと、左側の雄および雌延長部50B、54A間の(横方向における)距離を変更することができる。
【0034】
図3乃至4に注目する。第2の幅折り畳み機40は、2つ以上の電動機械式折り畳みアーム58を含むことができる。第2の幅折り畳み機40は、物品をその幅でさらに折り畳み、これにより物品を横方向に狭める。第1の実施形態によれば、第2の幅折り畳み機40は、2対の折り畳みアーム58を含み、各ペアは、第2の一次コンベヤC2の両側(横方向)に配置される。それゆえ、第2幅折り畳み機40の直前で、第2の一次コンベアC2は、横方向に狭くなる(したがって、7つのベルト34が5つのベルト34になる)。具体的には、第2の一次コンベアC2は、第1の保持コンベヤU1(
図4の左側)に隣接する第1の一次ローラに接続される7つのベルト34、第3の保持コンベアU3に隣接する第の一次ローラに接続される5つのベルト34(
図4の右側)、および第2の一次コンベアC2の両端に位置する、前記第1および第2の一次ローラ32の間に位置する2組のベルト34を接続する第3の一次ローラ32を含むことができる。折り畳みアーム58の各対は、物品の端部に対して横方向に持ち上げて投げ、幅方向に折り畳むように構成されている。
【0035】
第2の幅折り畳み機40は、布地を保持し、それを第2の一次コンベアC2に押し付けて、折り畳みアーム58が布地の必要な部分のみを折り畳むことができるように構成されたスキー板形状(ski-shaped)パネル60を含むことができる。パネル60は、各物品の2つの幅折り、または折り線を配置、または作成するように構成されている。パネル60は、少なくとも横方向に自己調節するように構成される。言い換えれば、パネル60間の距離は、折り畳みパラメータに従って変更することができる。それゆえ、この調節は、第2の幅折り畳み機40により作られた2つの幅折り間の距離に影響を及ぼす。折り畳みアーム58は、長すぎて重なり合う可能性がある場合に、異なる布部分が互いにぶつからないように同期することが好ましい。同じ容積で動作する2つの折り畳みアーム58に起因する別の利点は、横方向の貴重なスペースを節約できることである。言い換えれば、アームは係合することなくオーバラップする関係を有することができる。折り畳みアーム58は、物品が同期して長手方向に搬送されながら、折り畳みアーム58は横方向に作動することができる。折り畳みアーム58は、物品に係合し、常に上方を向く平面折り畳み面62を含むことができる。
【0036】
図5に注目する。第1長手折り畳み機64は、縦方向に次々に、または「インライン」に配置され、それらの間に折り畳み空間FSを画定する第3保持コンベアU3およびアクティブな第4の一次コンベアC4を含む。第3の保持コンベアU3は、折り畳み機10内で静止、または固定され、第4の一次コンベアC4は、その全体が長手方向に移動可能である。第4の一次コンベアC4は、前後移動を可能にするレール上に取り付けることができる。折り畳み空間FSは、それゆえ、折り畳まれる物品の厚みに応じて調節可能である。現在の実施形態では、この調整は、(折り畳みスペースFSを最小化するために)常に第4の一次コンベアC4を第3の保持コンベヤU3に向けて強制するバネと、反対に第4の一次コンベアC4を、第3の保持コンベアU3から離れる方向に能動的に動かす電動装置によって達成される。物品が両方のコンベアの上にある位置では、コンベアを反対方向に回転させると、物品が折り畳みスペースFSに引き込まれ、布地に第1の長手方向の折り畳み(length-fold)または長手方向の折り目(length crease)が作られる。折り畳み空間FSは、2mm乃至60mmの間であり得る。第1の長手折りは、2つのコンベアが互いに反対方向に回転している間(つまり、常に各コンベアバンドの上半分)に実行され、折り畳まれた折り畳みスペースFSを通して物品を引っ張り、または(摩擦により)強制し、(バネを介して)自己調整し、それにより物品がそこを流れることができるように実行される。折り畳み頂点は、コンベアが互いに反対方向に回転し始める前に、折り畳み空間FSの真上に位置する物品の特定の位置で決定されることに留意する必要がある(たとえば、第3保持コンベアU3は時計回りに回転し、4番目の一次コンベアC4は反時計回りに回転する)。
【0037】
第2の長手折り畳み機66は、第1の長手折り畳み機64の直後に位置することができる。第2の長手折り畳み機66は、第4の一次コンベアC4と第3の保持コンベアU3の少なくとも一方を含むことができ、第5の一次コンベアC5を含むことができる。実際には、以下に説明されるように、任意の2つの重ねられた独立したコンベアは、第2の長手折り畳みを達成するように利用/構成することができる。第2の長手折り畳み機66は、いくらか似ているため、蜂蜜を注ぐ(honey pouring)ことに類似している。第2の長手折り畳み機66において、物品は、(この実施形態によれば、第1の長手折り畳み機64の折り畳み空間FSを介して)、漸次折り畳み空間FSの下に位置する第5の一次コンベアC5(ま他は均等物)に搬送される。第2の幅折りの期間に、第5の一次コンベアは、一時的に第3の保持コンベアU3と、第5の一次コンベアC5と同期し、従って、物品の移動速度、または、「投入速度(pouring speed)」と同期される。物品が部分的に第5の一次コンベアC5上にあり、残りが折り畳み空間FSからぶら下がっているとき、第5の一次コンベヤC5はその回転方向を変え、それにより物品の折り目、または折り目線を規定する。
【0038】
投入システム14は、単一のアクティブハンガ(active hanger)68と第1の一次コンベアC1とを含むことができる。投入システム14はさらに、投入システム14の前端で折り畳み機後面30から最も遠くに位置する、第1の幅折り畳み機38を含む。
【0039】
投入システム14は、アクティブハンガ68によって、第1の一次コンベアCI上に最初に折り畳まれて引っ張られた後、物品を引っ張り、押し、平らにするように構成されたローラープレス70を含むことができる。ローラープレス70は、能動的な引っ張り機構または引っ張り補助として機能し、これは比較的長い、および/または重い/密な物品に不可欠である。ローラープレス70は、保持ベルトに対する摩擦を増加させることにより、長すぎて一次コンベアCIを超えて外側に延びる物品を引っ張るように構成されている。ローラープレス70は、物品の一部の重量が一次コンベアC1の外側に延び、物品と一次コンベアC1との間の摩擦力を超える力で物品を引っ張る場合に役立つ。ローラープレス70は、物品を積極的に引っ張って、第1の一次コンベアC1と、第1の保持コンベアU1の第1のペアに物品を引っ張り、その間で物品を引っ張り、押し、反転させるように構成される。投入システム14は、少なくとも部分的に格納可能であることが好ましい、すなわち、使用されていないとき、すなわち非動作モードのとき、エンクロージャ18内に引き込まれ、または折り畳むことができる。動作モードでは、投入システム14は、その大部分が、筐体18の外側に位置するか、あるいは、筐体18外部に延伸している。この実施形態において、雄部材48と雌部材46およびアクティブハンガ68は、エンクロージャ18から外方向に延伸することができる。これは、投入システム14が機械から外側に延び、ユーザがよりアクセスしやすいときに物品を折り畳み機10に引き渡すことが容易になるため、有利である。さらに、外側への延長部は、ほとんどの布地を吊るす、または重力によって下向きに引っ張ることができ、それによって布地の既存の折り目またはねじれを伸ばしたり緩めたりするため、折り畳みに有利である。この構造は、ユーザの人間工学の観点からだけでなく投入システム14に入れる前、または具体的には、第1の幅折り畳み機に入れる前に、物品の最小部分が垂直方向にぶら下がっていることが好ましいと判断されたためである(重量が少ないため、物品が投入システム14/アクティブハンガから引き離される)。
【0040】
本例によれば、アクティブハンガ68は、縦方向に延びるハンガーレールと、単一のハンガが取り付けられる電動バンドまたはチェーンとを含む。ハンガ68は横方向に延び、布地を解放可能にクランプするように構成された2つの受動的または能動的なクリップを含むことができる。本例によれば、各クリップは受動的であり、静的顎(static jaw)と、布地がクリップに挿入されたときに内側に弾性的に折り畳まれ(または持ち上げられ)、静的顎に布地を弾性的にクランプする弾性クランプアームを含むハンガが動かされ、物品を運び、または引っ張る。内側に位置するリリース部分で、ハンガーレールは、リリースアームまたは同等の機構を含むことができ、クランプアームを押し持ち上げて、所望の位置で布地をその下のコンベアにリリース可能にする。垂直方向において、第1の幅折り畳み機は、好ましくは、第1の一次コンベアC1とアクティブハンガとの間に位置する(したがって、それらの間で容易に格納可能である)。長手方向において、第1の幅折り畳み機は、動作モードにおいて第1の一次コンベアCIよりさらに外側に位置する。非動作モードでは、長手方向に、第1の幅折り畳み機は、第1の一次コンベアC1とアクティブハンガとオーバラップする。
【0041】
折り畳み機10は、11ミリメートル未満の布厚の好ましい範囲で物品を折り畳むことができる。さらに、折り畳み機(10)は、150cmより長い物品を折り畳むようには構成されていない。折り畳み機10は、折り畳み機10内部の種々の折り畳み経路にまたがるセンサを含む。本実施例によれば、電気光学センサ、または具体的には光電センサを使用して、物品の存在を検出し、その長さを測定する。
【0042】
指定された余剰空間72、すなわち容積は、コンベヤとエンクロージャ18との間に縦方向に画定され、これにより、折り畳み機10は、長い、または、さらに長い物品、例えば、一次長PLよりも長い物品を、収容および処理することができる。余剰スペース70は、折り畳み機10のコンパクトさを維持しながら長い物品を収容できるので有利である。第1実施形態では、余剰空間は、第4の一次コンベアC4と機械前面28との間、および第5の一次コンベアC5と機械後面30との間のエンクロージャ18の内部に位置する。
【0043】
取り出しシステム16は、常に、投入システム14と同じように折り畳み機10の同じ側に配置され、引き込み可能であり、バスケット74とリフト機構(lifting arrangement)76との間の何らかの形態、または組み合わせを含むことができる。基本的原理は、リフト機構76が、垂直方向および長手方向に移動することができる電動リフトベース面78を含むことである。取り出しシステム16は、折り畳まれた物品を受け取り、および/または第2の長手折り畳み機66(第2の長手折り畳み機66の第5の一次コンベアC5と同様)を支援するために利用でき、最後に、取り出しシステム16は折り畳まれた物品を押して、(折り畳まれた物品を平らな面、つまり5番目の一次コンベアC5に対して上向きに押して)折り畳みの品質を向上させることができる。
【0044】
いくつかの実施形態では、バスケット78は、垂直方向に上下に移動することができるバスケットベース表面78を含むことができるリフト機構76上に固定するか、または解放可能に取り付けることができる。リフト機構76(例えば、ジャッキ)は、コンベアまたはレールに固定されて、縦方向の動きを可能にすることができる。他の実施形態では、取り出しシステム16は、折り畳み可能/可撓性バスケット74の下に配置されたリフト機構76と、リフト機構76が物品の取り出しを完了した後に、折り畳み機10から外向きに固定解除/引っ張ることができる受動バスケット74を含むことができる。折り畳み機10は、また物品トリートメントシステム(article treatment systemsを含むことができる。この用語は、例えば香水などの化学物質の噴霧を指すことができるが、布地のプレスなどの物理的操作も指すことがある。
【0045】
第1のタイプの布地トリートメントシステムは、
図1に示されるように、噴霧柔軟剤および/または好ましくは、
図3に示すように、加熱されたローラープレスを含むことができる、しわ除去システムであり得る。しわ取り処理は、好ましくは、物品の折り畳みプロセスのほぼ中央、すなわち投入システム14に配置される。
【0046】
第2のタイプの布地トリートメントシステムは、布地に殺菌剤および/または芳香剤を噴霧する噴霧システムであり得る。これは、折り畳み経路(機械本体12または取り出しシステム16)の中央および/または端部で行われる可能性がある。いくつかの実施形態によれば、折り畳み機10は、(流体またはガス搬送チャネルに接続された)噴霧ノズルを含む、後方に延伸したパイプを含むことができる。
【0047】
第1の実施形態によれば、
図15乃至
図19に説明するように、動作モードにおいて、折り畳み機10は、同時に3つまでの連続する物品を収容し、折り畳むことができる。例えば、1つの物品は、第1の一次コンベアC1の)前にアクティブハンガ68により保持することができ、第2の物品は、第2のおよび/または第1の一次コンベアC1、C2に位置することができ、第3の物品は、アクティブコンベアC4に位置することができる(すでに折り畳まれた、既製品はバスケット74に積み重ねられる)。
【0048】
第2の実施形態によれば、2つの幅折りおよび2つの長手折りを実行することもできる、さらにコンパクトな折り畳み機210は、本明細書で説明する折り畳み機10の第1の実施形態よりもさらに少ない部品、および/またはコンベヤを含む。折り畳み機210の第2の実施形態は、第1、第2、第3および第4一次コンベアC1、C2、C3、C4と、それぞれ第1および第2の一次コンベアC1、C2に関連づけられた第1および第2の保持コンベアU1、U2のみを含むことができる。第1および第2の実施形態の両方において、取り出しシステム16の一部である、最も下のコンベア(第1の実施形態のC5、および第2の実施形態のC4)は、折り畳み機10の適切な動作に関して必須ではない。言い換えれば、任意の他の適切な保持/移動/搬送手段を利用して最下位コンベアの機能と同じ機能を実行することができる。
【0049】
第2の実施形態によれば、第1の幅折り畳み機238と投入システム214は、上述した第1の実施形態の対応する機構38、14と同じか、または類似のものであり得る。第1の実施形態の折り畳み機10とは対照的に、第2の幅折り畳み機240は、縦方向に、後方に進むとき、第1の幅折り畳み機238の後方の直線上(in-line)にある第1の一次コンベアC1に位置する。従って、第1の一次コンベアC1は、第2の幅折り畳み機240において5つのベルト34を含む。第2の実施形態によれば、折り畳み機210は、また、第1および第2の長手折り畳み機264、266を含む。第1の長手折り畳み機264は、第3の一次コンベアC3、と第2の保持コンベアU2と、第4の一次コンベアC4を含む。第2の実施形態において、折り畳み空間FSは、第3の一次コンベアC3と第2の保持コンベアC4との間に定義される。それゆえ、第3の一次コンベアC3は、アクティブコンベアである。
【0050】
この出願の主題によれば、物品を折り畳む第1の方法は、以下のステップを含む。a.物品の正面をユーザに向けて、または垂直方向に上向きにして、ユーザから物品を受け取る。b.第1の幅折りを折り畳むc.縦方向の第1の物品の逆転。d.物品を第2の幅折りに折る。e.縦方向の物品の二度目の反転。f.縦方向の物品の三度目の反転。g.第1の長手折りを折り畳む。h.第2の長手折りを折り畳む。i.物品を平らにする。j.物品を取り出す。
【0051】
物品を折り畳む第2の一般的方法は、以下のステップを含む。a.物品の正面をユーザに向けて、または垂直方向に上向きにして、ユーザから物品を受け取る。b.第1の幅折りを折り畳むc.物品を2番目の幅折りに折る。d.縦方向の第1の物品の逆転。e.縦方向の物品の二度目の反転f.第1の長手折りを折り畳む。g.第2の長手折りを折り畳む。h.物品を取り出す
【0052】
第1の実施形態によれば、第1の実施形態に従う、折り畳み機10を用いて物品を折り畳む第1の特定の方法は、以下のステップを含む。a.折り畳み機10に背を向けた物品と、垂直方向の上方にあるユーザに背を向けた物品(
図7、8)とを備えた物品をユーザからアクティブハンガ68に受け取る。b.アクティブハンガを使用して、第1の幅折り畳み具を介して物品を引き出し、第1の幅折り畳みを実行する(
図11)。c.ハンガを使用して物品を引き出し、第1の一次コンベアに落下させる(
図11)。d.物品を搬送し、それを第1の保持コンベアU1と第1の一次コンベアC1との間で反転させ、第2の一次コンベアC2に載せる(
図8)。e.2番目の幅畳み折り機を使用して2番目の幅折りを実行する(
図8)。f.物品を搬送し、それを第2の保持コンベアU2と、第2の一次コンベアC2の間で反転し、第3の一次コンベアC3上に戻す(
図9)。g.物品を搬送し、第3保持コンベアU3と、第3の一次コンベアC3との間で反転させ、物品をアクティブな第4の一次コンベアC4に、少なくとも部分的に搬送する(
図13)。h.物品を少なくとも部分的に、第3保持コンベヤU3と、第4の一次コンベヤC4の間の折り畳みスペースFSを介して、第1方向に移動する、第5の一次コンベアC5に搬送することにより、第1の長手折りを、折り畳む(
図16)。i.第1の方向とは反対の方向に物品を搬送して、第2の長手折りを、折り畳む(
図17-18)。j.第4と第5の一次コンベアC4、C5の間で物品を搬送することにより物品をプレスする、および(
図18)k.物品を取り出しシステムへ搬送する(
図19-20)。
【0053】
第2の実施形態によれば、第2の実施形態による折り畳み機210を使用して物品を折り畳む、第2の特定の方法は、以下のステップを含む。a.折り畳み機210に面する背部の物品と、ユーザに面する、または垂直方向の上方にある物品とを有する物品を、ユーザからアクティブハンガ268に受け取る。b.アクティブハンガ268を使用して、第1の幅折り畳み機238を介して物品を引っ張り、第1の幅折り畳みを実行する。c.アクティブハンガ268を使用して第1の一次コンベアC1に物品を引っ張る。d.第2の幅折り畳み機240を使用して第2の幅折り畳みを実行する。e.物品を搬送し、それを第1の保持コンベアU1と第1の一次コンベアC1との間で反転させ、第2の一次コンベアC2に戻す。f.物品を搬送し、第2の保持コンベアU2と、第の2一次コンベアC2との間で反転させ、少なくとも部分的に物品をアクティブな、第3の一次コンベアC3に搬送する。g.第2の保持コンベアU2と、第3の一次コンベアC3との間の折り畳み空間FSを介して少なくとも部分的に、物品を、第1の方向に回転する、第4の一次コンベアC4上に搬送することにより、第1の長手折りを折り畳む。h.第4の一次コンベアC4を介して、第1の方向とは反対の方向に物品を搬送することにより、第2の長手折りを折り畳む。i.物品を取り出しシステムに運ぶ。