IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 華域視覚科技(上海)有限公司の特許一覧

<>
  • 特許-車両ライト及びその光路伝導装置 図1
  • 特許-車両ライト及びその光路伝導装置 図2
  • 特許-車両ライト及びその光路伝導装置 図3
  • 特許-車両ライト及びその光路伝導装置 図4
  • 特許-車両ライト及びその光路伝導装置 図5
  • 特許-車両ライト及びその光路伝導装置 図6
  • 特許-車両ライト及びその光路伝導装置 図7
  • 特許-車両ライト及びその光路伝導装置 図8
  • 特許-車両ライト及びその光路伝導装置 図9
  • 特許-車両ライト及びその光路伝導装置 図10
  • 特許-車両ライト及びその光路伝導装置 図11
  • 特許-車両ライト及びその光路伝導装置 図12
  • 特許-車両ライト及びその光路伝導装置 図13
  • 特許-車両ライト及びその光路伝導装置 図14
  • 特許-車両ライト及びその光路伝導装置 図15
  • 特許-車両ライト及びその光路伝導装置 図16
  • 特許-車両ライト及びその光路伝導装置 図17
  • 特許-車両ライト及びその光路伝導装置 図18
  • 特許-車両ライト及びその光路伝導装置 図19
  • 特許-車両ライト及びその光路伝導装置 図20
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-15
(45)【発行日】2022-02-04
(54)【発明の名称】車両ライト及びその光路伝導装置
(51)【国際特許分類】
   F21S 41/275 20180101AFI20220128BHJP
   F21V 5/04 20060101ALI20220128BHJP
   F21S 41/32 20180101ALI20220128BHJP
   F21S 41/40 20180101ALI20220128BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20220128BHJP
   F21W 102/155 20180101ALN20220128BHJP
【FI】
F21S41/275
F21V5/04 650
F21S41/32
F21S41/40
F21Y115:10
F21W102:155
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2020535110
(86)(22)【出願日】2018-04-10
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-02-22
(86)【国際出願番号】 CN2018082542
(87)【国際公開番号】W WO2019127976
(87)【国際公開日】2019-07-04
【審査請求日】2020-08-20
(31)【優先権主張番号】201711423592.8
(32)【優先日】2017-12-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201721859170.0
(32)【優先日】2017-12-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】518368191
【氏名又は名称】華域視覚科技(上海)有限公司
【氏名又は名称原語表記】HASCO VISION TECHNOLOGY CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】767 Yecheng Road, Jiading District, Shanghai 201821 China
(74)【代理人】
【識別番号】110001999
【氏名又は名称】特許業務法人はなぶさ特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】陸 剣清
(72)【発明者】
【氏名】仇 智平
(72)【発明者】
【氏名】孫 暁芬
(72)【発明者】
【氏名】李 輝
【審査官】竹中 辰利
(56)【参考文献】
【文献】特開昭54-052560(JP,A)
【文献】実開平01-113903(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 41/275
F21V 5/04
F21S 41/32
F21S 41/40
F21Y 115/10
F21W 102/155
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源から射出された光線を集めるための光学素子(1)、車両ライトレンズ(5b)及び少なくとも1つの光源(6)を含む車両ライトの光路伝導装置であって、
前記車両ライトレンズ(5b)の一方の面に、円心から外に向かって直径が順次増大する同心円パターン(7)が設けられ、前記車両ライトレンズ(5b)の他方の面が平面であり、
前記光学素子(1)の焦点と前記車両ライトレンズ(5b)の焦点は合焦点(8)で重なり、前記光源(6)から射出された光線は前記光学素子(1)により前記合焦点(8)に集められ、前記車両ライトレンズ(5b)から射出され
前記光路伝動装置が自動車エンブレムに設けられ、前記自動車エンブレムが形状により複数の領域に分かれ、各前記車両ライトレンズ(5b)の形状又は前記車両ライトレンズ(5b)の受光領域(9)が前記領域の形状に応じて設置されることを特徴とする車両ライトの光路伝導装置。
【請求項2】
前記車両ライトレンズ(5b)はフレネルレンズであることを特徴とする請求項1に記載の車両ライトの光路伝導装置。
【請求項3】
前記車両ライトレンズ(5b)の正面は平面であり、前記同心円パターン(7)は車両ライトレンズ(5b)の正面又は背面に設けられることを特徴とする請求項1に記載の車両ライトの光路伝導装置。
【請求項4】
前記光学素子(1)は、先端直径が大きく後端直径が小さいラッパ形である集光ユニット(2)を複数有し、前記集光ユニット(2)の先端は光学素子(1)の焦点を向いており、集光ユニット(2)の後端に集光口(4)が設けられ、各集光ユニット(2)の集光口(4)内に1つの光源(6)が設けられることを特徴とする請求項1に記載の車両ライトの光路伝導装置。
【請求項5】
各集光ユニット(2)はいずれも回転体構造であり、各集光ユニット(2)の中心軸線は前記合焦点(8)で交わることを特徴とする請求項3に記載の車両ライトの光路伝導装置。
【請求項6】
前記光学素子(1)は楕円反射面を有する反射鏡(3)であり、前記光源(6)から射出された光線は前記反射鏡(3)によって前記合焦点(8)に反射されることを特徴とする請求項1に記載の車両ライトの光路伝導装置。
【請求項7】
光学素子(1)から車両ライトレンズ(5b)に射出される一部光線を遮断する遮光板(10)をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の車両ライトの光路伝導装置。
【請求項8】
前記車両ライトレンズ(5b)は非円形であることを特徴とする請求項1に記載の車両ライトの光路伝導装置。
【請求項9】
前記車両ライトレンズ(5b)は円形、長方形、三角形又は扇形であることを特徴とする請求項1に記載の車両ライトの光路伝導装置。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか一項に記載の前記車両ライトの光路伝導装置を1又は複数含むことを特徴とする車両ライト。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は車両ライト及びその光路伝導装置に関し、自動車製造技術分野に属する。
【背景技術】
【0002】
現在、自動車ヘッドライトの造形は目覚ましく進歩しており、レンズ形状の多様化と自由に配列組合できるパーソナライズマルチモジュール形式は造形の主流になっている。
【0003】
従来の伝統的なハイビーム、ロービーム又はハイ/ロービーム一体型LED PESユニットはシングルモジュール又はマルチモジュールの形式にかかわらず、図1に示すように、従来技術の車両ライト内の車両ライトレンズ5aは一般的に一方の面が凸面となり、他方の面が平面となる構造であり,形状は単一であり、かつ開口サイズが大きく、壁面が厚いため、モジュール空間、ライト全体のサイズと重量を大きくし、複雑で多様な造形変換が容易でない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
これにより、如何にしてロービーム、ハイビーム等の機能を満たすと同時に、体積が小さく、重量が軽く、特にレンズ形状が多様のPESユニットであってロービーム、ハイビーム照明を実現できるだけでなく、同時にモジュール空間とライト全体のサイズを効果的に縮小し、造形ニーズに応じて任意のマルチモジュール形式を配列できるため未来の自動車市場におけるヘッドライトニーズに対応できるPESユニットを提供するかは、当該分野の技術的課題となっている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
以上の従来技術における欠点を鑑み、本発明の目的は車両ライトのサイズを縮小し、簡単な構造、比較的安いコストを実現できる車両ライト及びその光路伝導装置を提供することにある。
【0006】
前記目的を実現するため、本発明は車両ライトの光路伝導装置を提供しており、その技術的解決手段は、光源から射出された光線を集めるための光学素子、車両ライトレンズ及び少なくとも1つの光源を含み、前記車両ライトレンズの一方の面に円心から外に向かって直径が順次増大する同心円パターンが設けられ、車両ライトレンズの他方の面が平面である。
【0007】
前記光学素子の焦点と車両ライトレンズの焦点は合焦点で重なり、前記光源から射出された光線は光学素子を介して前記合焦点に集められ、車両ライトレンズから射出される。
【0008】
前記の通り、本発明における車両ライトの光路伝導装置において、一方の面に円心から外に向かって直径が順次増大する同心円パターンが設けられ、他方の面が平面であるレンズを車両ライトレンズとする。これにより、車両ライトレンズの厚さを大幅に減らし、車両ライトのサイズを縮小し、自動車ライト及び他の部品の組立とレイアウトを容易にし、簡単な構造、比較的安いコストを実現する。
【0009】
好ましくは、前記車両ライトレンズがフレネルレンズである。フレネルレンズはFresnelレンズ又は鋸歯状凹溝レンズと呼ぶことができる。
【0010】
好ましくは、前記車両ライトレンズの正面は平面であり、前記同心円パターンは車両ライトレンズの正面又は背面に設けられる。
【0011】
好ましくは、前記光学素子は先端直径が大きく後端直径が小さいラッパ形である集光ユニットを複数有し、前記集光ユニットの先端は光学素子の焦点を向いており、集光ユニットの後端に集光口が設けられ、各集光ユニットの集光口内に1つの光源が設けられる。このように、光学素子は各集光口内の光源から射出された光を合焦点に集め車両ライトレンズに導くことができ、車両ライトレンズから射出された光線の光度と強度を高めることができる。
【0012】
好ましくは、各集光ユニットはいずれも回転体構造であり、各集光ユニットの中心軸線は前記合焦点で交わる。各集光ユニットは透明な材料から製造し、集光ユニットのラッパ形の外面の内側は光を反射でき、各集光口内の光源から射出された光線は集光ユニットのラッパ形の外面の内側により反射された後に前記合焦点に集められ、最終的に車両ライトレンズから射出され、車両ライトレンズから射出された光線の光度と強度を高めることができる。
【0013】
好ましくは、前記光学素子は楕円反射面を有する反射鏡であり、前記光源から射出された光線は前記反射鏡によって前記合焦点に反射される。楕円反射面を有する反射鏡製造が容易で、集光機能を有するため、本発明における光学素子に対する機能要件を満たすことができ、本発明における光学素子として使用できる。
【0014】
好ましくは、光学素子から車両ライトレンズに射出される一部光線を遮断する遮光板を含む。
【0015】
好ましくは、前記車両ライトレンズは非円形である。
【0016】
好ましくは、前記車両ライトレンズは円形、長方形、三角形又は扇形である。
【0017】
好ましくは、前記光源はLEDライトである。
【0018】
従って、本発明はさらに、1つ又は複数の前記技術的解決手段又はいずれか1つの好ましい技術的解決手段に記載した前記車両ライトの光路伝導装置を含む車両ライトを提供する。
【発明の効果】
【0019】
前記の通り、本発明は車両ライトに関し、当然、前記本発明における車両ライトの光路伝導装置の有益な効果を有するが、ここでは説明を繰り返さない。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1図1は従来技術における車両ライト光路伝導装置に用いる車両ライトレンズを示す図である。
図2図2は本発明における車両ライト光路伝導装置に用いる車両ライトレンズの径方向に沿った断面を示す断面図である。
図3図3は本発明における車両ライト光路伝導装置の実施形態を示し、車両ライトレンズの径方向に沿った断面を示す断面図である。
図4図4は、図3内の集光装置の構造形式を示し、集光装置における各集光ユニットの回転中心線に沿った断面を示す断面図である。
図5図5は本発明における車両ライト光路伝導装置のもう1つの実施形態を示し、車両ライトレンズの径方向に沿った断面図である。
図6図6は本発明における車両ライト光路伝導装置のシングルモジュールの配光パターンを示す図である。
図7図7は本発明における車両ライト光路伝導装置のシングルモジュールの配光パターンを示す図である。
図8図8は本発明における車両ライト光路伝導装置のシングルモジュール補助拡張ワイド配光パターンを示す図である。
図9図9は本発明における車両ライト光路伝導装置のシングルモジュール補助拡張ワイド配光パターンを示す図である。
図10図10は本発明における車両ライト光路伝導装置のシングルモジュール補助拡張ワイド配光パターンを示す図である。
図11図11は本発明における車両ライト光路伝導装置のロービーム配光パターン図である。
図12図12は本発明における車両ライト光路伝導装置のハイビーム配光パターン図である。
図13図13は本発明における車両ライト光路伝導装置の自動車エンブレムに使用する光輝領域を示す図である。
図14図14は本発明における車両ライト光路伝導装置の自動車エンブレムに使用する光輝領域を示す図である。
図15図15は本発明における車両ライト光路伝導装置の自動車エンブレムに使用する光輝領域を示す図である。
図16図16は本発明における車両ライト光路伝導装置の自動車エンブレムに使用する光輝領域を示す図である。
図17図17は本発明における車両ライト光路伝導装置の自動車エンブレムに使用する光輝領域を示す図である。
図18図18は本発明における車両ライト光路伝導装置の自動車エンブレムに使用する光輝領域を示す図である。
図19図19は本発明における車両ライト光路伝導装置の自動車エンブレムに使用する光輝領域を示す図である。
図20図20は本発明における車両ライト光路伝導装置の自動車エンブレムに使用する光輝領域を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下に特定の具体的な実施例によって本発明の実施形態を説明するが、当業者であれば本明細書に開示された内容によって本発明の他の利点及び効果を容易に理解することができる。
【0022】
本発明の説明において説明すべきことは、本明細書の図面に示す構造、比率、サイズ等は、説明書に開示される内容を組み合わせたものであり、当業者が容易に理解するためであり、本発明の実施可能な限定的な条件を限定するものではなく、技術的な実質的な意味、任意の構造の修飾、比率の変更や大きさの調整等は、本発明の効果及び達成される目的を損なわない限り、本発明の技術的範囲に含まれる。また、本明細書において引用された「上」、「下」、「左」、「右」、「中間」及び「1」等の用語は、本発明を簡略に説明するためのものであり、本発明の実施可能な範囲を限定するものではなく、その相対的な関係の変更や調整は、実質的な技術内容の変更がない限り、本発明の実施可能な範囲に含まれると見なされるべきである。
【0023】
図2から図5に示すように、本発明は光源から射出された光線を集めるための光学素子1、車両ライトレンズ5b及び少なくとも1つの光源6を含み、前記車両ライトレンズ5bの一方の面に円心から外に向かって直径が順次増大する同心円パターン7が設けられ、車両ライトレンズ5bの他方の面が平面であり、前記光学素子1の焦点と車両ライトレンズ5bの焦点は合焦点8で重なり、前記光源6から射出された光線は光学素子1を介して前記合焦点8に集められ、車両ライトレンズ5bから射出される車両ライトの光路伝導装置を提供する。本発明における車両ライトの光路伝導装置は、一方の面に円心から外に向かって直径が順次増大する同心円パターン7が設けられ、他方の面が平面であるレンズを車両ライトレンズ5bとする。これにより、車両ライトレンズ5bの厚さを大幅に減らし、車両ライトのサイズを縮小し、自動車ライト及び他の部品の組立とレイアウトを容易にし、簡単な構造、比較的安いコストを実現する。
【0024】
本発明における車両ライトの光路伝導装置において、前記車両ライトレンズ5bは同心円パターン7を有し、図5に示すように、車両ライトレンズ5bの中心に沿った断面を見ると、車両ライトレンズ5bにおける同心円パターン7の一方の面は一連の鋸歯状凹溝により構成され、前記同心円パターン7は実際に環状の鋸歯状凹溝であり、各鋸歯状凹溝と隣接する鋸歯状凹溝との間の角度は異なる。光線が合焦点8から車両ライトレンズ5bに入射した後、車両ライトレンズ5bを介して平行光又は拡散光線となり車両ライト外へ射出され、各環状の鋸歯状凹溝は独立した小型レンズと見なされることができ,光線を平行光となるように調整する。好ましくは、前記車両ライトレンズ5bの正面は平面であり、前記同心円パターン7を車両ライトレンズ5bの正面又は背面に設けられる。
【0025】
本発明における車両ライトの光路伝導装置において、前記車両ライトレンズ5bは合焦点8から車両ライトレンズ5bに射出した光線を車両ライトレンズ5bの屈折により平行光線又は拡散光線に転換して射出でき、車両ライトレンズ5bの一方の面に同心円パターン7が設けられ、他方の面が平面であり、同心円パターン7を有する一方の面を合焦点8に向けることができ、平面である他方の面を合焦点8に向けることもできる。好ましい実施形態として、前記車両ライトレンズ5bはフレネルレンズである。フレネルレンズはFresnelレンズ又は鋸歯状凹溝レンズとも呼ばれ、フレネルレンズを用いて本発明における車両ライトの光路伝導装置内の車両ライトレンズ5bの機能を実現できる。Fresnelレンズは透明プラスチックPMMA、PC又はガラス板により製造することができ、一方の面を光面とし、当該光面は平面又は小さい曲率の曲面でもよく、他方の面は同心円パターンを有する。Fresnelレンズは従来の凸レンズに比べてより軽くより薄く、材料と空間を節約すると同時に同様の集光效果を達成できる。
【0026】
本発明における車両ライトの光路伝導装置において、前記光学素子1は光源6から射出された光を合焦点8に集めることができる。好ましい実施形態として、図3図4に示すように、前記光学素子1は、先端直径が大きく後端直径が小さいラッパ形である集光ユニット2を複数有し、前記集光ユニット2の先端は光学素子1の焦点を向いており、集光ユニット2の後端に集光口4が設けられ、各集光ユニット2の集光口4内に1つの光源6が設けられ、各集光ユニットの焦点は合焦点8と重なる。このように、光学素子1は各集光口4内の光源6から射出された光を合焦点8に集めて車両ライトレンズ5bに導くことができ、車両ライトレンズ5bから射出された光線の光度と強度を高めることができる。図3図4に示すように、各集光ユニット2はいずれも回転体構造であり、各集光ユニット2の中心軸線は前記合焦点8で交わる。各集光ユニット2は透明な材料から製造し、集光ユニット2のラッパ形の外面の内側は光を反射でき、各集光口4内の光源6から射出された光線は集光ユニット2のラッパ形の外面の内側により反射された後に前記合焦点8に集められ、最終的に車両ライトレンズ5bを介して射出され、車両ライトレンズ5bから射出された光線の光度と強度を高めることができる。
【0027】
本発明における車両ライトの光路伝導装置において、前記光学素子1は光源6から射出された光を合焦点8に集めることができる。もう1つの好ましい実施形態として、図5に示すように、前記光学素子1は楕円反射面を有する反射鏡3であり、前記光源6から射出された光線は前記反射鏡3によって前記合焦点8に反射される。楕円反射面を有する反射鏡3は製造が容易であり、集光機能を有するため、本発明における光学素子1に対する機能要件を満たすことができ、本発明における光学素子1として使用できる。
【0028】
車両ライトにおいて、車両ライトに求められる配光パターン形状の車両ライトが示す光輝領域の形状は非円形であることが多い。車両ライトが求められる配光パターン形状を示すために、図3図5に示すように、本発明における車両ライトの光路伝導装置はさらに遮光板10を含む。遮光板10は前記光学素子1から車両ライトレンズ5bに向けて射出される一部光線を遮断する。前記車両ライトレンズ5bの背面は受光領域9を有し、受光領域9は光学素子1から射出された光線を受光し、光源6の数量と位置、集光ユニット2の数量と位置を調整することにより、車両ライトレンズ5bと遮光板10は異なる光度と形状の配光パターンを構成することができる。光源6から射出された光線を効果的に利用するため、遮光板10上に反射材を塗装することができ、光線が遮光板10上に照らされた後、反射されて最終的に車両ライトレンズ5bを介して射出される。遮光板10の具体的な形状とレイアウト方法は車両ライトに求められる配光パターン形状に応じて確定するため、ここでは一律に列挙できない。一般的に、車両ライトはLED等を車両ライトの光源6として用いるため、本発明における車両ライトの光路伝導装置において、前記光源6はLEDライトとすることができる。
【0029】
本発明における車両ライトの光路伝導装置において、LED光源6の数量と位置、集光ユニット2の数量と位置を調整することにより、車両ライトレンズ5bと遮光板10は異なる光度と形状の配光パターンを構成することができる。車両ライトレンズ5bの形状は配光パターン領域を十分に示すことを保証できるという前提で自由に変換し、レイアウトすることができ、前記車両ライトレンズ5bは非円形でもよく、円形、長方形、三角形又は扇形でもよく、又は他の任意の形状でもよい。
【0030】
本発明における車両ライトの光路伝導装置のパラメータを調整することにより異なるシングルモジュール配光パターン図を生成することができる。図6は本発明における車両ライト光路伝導装置により形成されたシングルモジュールのHOT SPOT配光パターン図を示し、図7は本発明における車両ライト光路伝導装置により形成されたもう1つのシングルモジュールのHOT SPOT配光パターン図を示す。図8図9図10はそれぞれ本発明における車両ライト光路伝導装置のシングルモジュール補助拡張ワイド配光パターン図を示す。複数の本発明における車両ライトの光路伝導装置により、異なる配光パターンの光学性能要件を満たすこと、又は異なる配光パターン形状を構成することを実現でき、図11は複数の本発明における車両ライト光路伝導装置を用いて重畳したロービーム配光パターン図を示し、図12は複数の本発明における車両ライト光路伝導装置を用いて重畳したハイビーム配光パターン図を示す。前記HOT SPOT配光パターンと補助拡張ワイド配光パターンを重畳し、即ち、複数の車両ライトの光路伝導装置を組み合わせることにより異なる光学性能のロービーム又はハイビーム配光パターンを実現することができる。
【0031】
本発明における車両ライトの光路伝導装置において、LED光源6の数量と位置、集光ユニット2の数量と位置、車両ライトレンズ5bと遮光板10を設計・調整することにより異なる光度と形状の配光パターンを構成することができる。複数の本発明における車両ライトの光路伝導装置を用いて重畳するように異なる光学性能のロービーム配光パターン又はハイビーム配光パターンを実現することができる。光源6から射出された光線を十分に利用し、車両ライトレンズ5bが示す光を光度が比較的強くなるようにするために、車両ライトレンズ5bの焦点を車両ライトレンズ5bの幾何中心に対応する位置に設置することができる。
【0032】
図13から図20はそれぞれ本発明における車両ライト光路伝導装置が自動車エンブレムに表示する光輝領域を示す図である。自動車エンブレムを目立たせるため、図13から図20のエンブレム内の黒色点線枠が示す領域を光輝領域とする。例えば、図13の自動車エンブレム内の中央位置にある4つの長方形の黒色点線枠は車両ライトの光輝領域であり、4つの本発明における車両ライトの光路伝導装置によりこの光輝領域を構成できる。各光路伝導装置の車両ライトレンズ5bの形状又は車両ライトレンズ5bの受光領域9は図13内の1つの黒色点線枠の領域と同じであり、車両ライトレンズ5bから射出された光線は図13の黒色点線枠内の領域で発光する。また図14に示すように、4つの本発明における車両ライトの光路伝導装置によりこの光輝領域を構成しなければならず、各光路伝導装置の車両ライトレンズ5bの形状又は車両ライトレンズ5bの受光領域9は図14における1つの黒色点線枠の領域と同じでよく、車両ライトレンズ5bから射出された光線は図13の黒色点線枠内の領域で発光する。図15から図20は自動車エンブレムの光輝領域における異なる構造方法を示し、これらの構造方法は、自動車エンブレムの黒色点線枠を同じだけの数量の光路伝導装置が必要であり、図15から図20の自動車エンブレムの黒色点線枠内の領域に応じて対応する光路伝導装置の車両ライトレンズ5bの形状又は車両ライトレンズ5bの受光領域9を設置することにより、各光路伝導装置の車両ライトレンズ5bから射出された光線は図内の光輝領域を構成できる。
【0033】
その分、本発明はさらに、1つ又は複数の前記技術案又はいずれか1つの好ましい技術案に記載した前記車両ライトの光路伝導装置を含む車両ライトを提供する。本発明は車両ライトに関し、当然前記本発明における車両ライトの光路伝導装置の有益な効果を有するが、ここでは説明を繰り返さない。
【0034】
本発明における車両ライトにおいて、図13から図20に示すように、各点線枠が示す領域は車両ライトの光路伝導装置が表示する配光パターンを表し、1つ又は複数の車両ライトの光路伝導装置を組み合わせることにより異なるニーズを満たすように異なる配光パターン形状を構成できる。例えば、図13図14図15図16図17図18において、それぞれ1つ又は複数の車両ライトの光路伝導装置を組み合わせることにより自動車エンブレムを目立たせるように異なる配光パターンを形成する例を示す。
【0035】
上記より、本発明は従来技術における種々の欠点を効果的に克服して高度な産業利用価値を有する。
【0036】
前記実施形態は本発明の原理及びその効果を例示的に説明し、本発明を限定するものではない。この技術に精通している当業者であれば、本発明の精神及び範囲から逸脱しない限り、前記実施形態に修正又は変更を加えることができる。したがって、本発明に開示された精神及び技術的思想から逸脱しない限り、属する技術分野の通常の知識を有するものによって行われたすべての同等の変形又は変更は、本発明の特許請求の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0037】
1 光学素子、2 集光ユニット、3 反射鏡、4 集光口、5a 車両ライトレンズ、5b 車両ライトレンズ、6 光源、7 同心円パターン、8 合焦点、9 受光領域、10 遮光板
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20