(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-15
(45)【発行日】2022-01-14
(54)【発明の名称】管理装置及び管理方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/08 20120101AFI20220106BHJP
B65G 61/00 20060101ALI20220106BHJP
G16Y 10/40 20200101ALI20220106BHJP
【FI】
G06Q10/08
B65G61/00 550
G16Y10/40
(21)【出願番号】P 2021055587
(22)【出願日】2021-03-29
(62)【分割の表示】P 2018196876の分割
【原出願日】2018-10-18
【審査請求日】2021-03-29
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000208891
【氏名又は名称】KDDI株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100166006
【氏名又は名称】泉 通博
(74)【代理人】
【識別番号】100124084
【氏名又は名称】黒岩 久人
(74)【代理人】
【識別番号】100153280
【氏名又は名称】寺川 賢祐
(72)【発明者】
【氏名】菰岡 真人
【審査官】梅岡 信幸
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-195534(JP,A)
【文献】特開2015-092959(JP,A)
【文献】特開2018-081704(JP,A)
【文献】特開2005-092790(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
B65G 60/00-61/00
G16Y 10/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
荷物の集荷先の位置を示す集荷先情報と、前記荷物の配送先を示す配送先情報とを含む依頼情報を取得する依頼情報取得部と、
前記依頼情報に含まれる前記集荷先情報と、前記配送先情報とを配送情報として、
記憶部に記憶されている事業者情報によって示される複数の物流事業者に通知する配送情報通知部と、
一以上の前記物流事業者それぞれから提示された、前記配送情報に基づく配送が可能であることを示す入札情報を取得する入札情報取得部と、
前記入札情報を提示した前記一以上の物流事業者のうちから1つの前記物流事業者の選択を受け付ける入札情報通知部と、
を有する管理装置。
【請求項2】
前記入札情報通知部は、前記一以上の物流事業者それぞれから前記入札情報が提示されたことを示す入札事業者情報であって、前記荷物の配送にかかる配送料金を含む前記入札事業者情報を、前記荷物の依頼主に通知する、
請求項1に記載の管理装置。
【請求項3】
前記入札情報通知部は、前記入札情報を提示した前記一以上の物流事業者それぞれの評価を示す評価情報を含む前記入札事業者情報を、前記依頼主に通知する、
請求項2に記載の管理装置。
【請求項4】
前記依頼情報取得部は、前記荷物を前記配送先に配送する期限を示す期限情報をさらに含む前記依頼情報を取得し、
前記配送情報通知部は、前記期限情報をさらに含む前記配送情報を、前記複数の物流事業者に通知する、
請求項1から3のいずれか一項に記載の管理装置。
【請求項5】
前記配送情報通知部は、前記期限情報に基づいて定められる入札の期限を示す入札期限情報を含む前記配送情報を前記複数の物流事業者に通知し、
入札情報取得部は、前記入札期限情報が示す期限内において、前記一以上の物流事業者それぞれから提示された前記入札情報を取得する、
請求項4に記載の管理装置。
【請求項6】
前記入札情報通知部が選択を受け付けた前記1つの物流事業者に、前記荷物の収集先である集荷先ロッカーであって、施錠された前記集荷先ロッカーの解錠に用いられる集荷先解錠情報を通知するロッカー情報通知部をさらに有する、
請求項1から5のいずれか一項に記載の管理装置。
【請求項7】
コンピュータが実行する、
荷物の集荷先の位置を示す集荷先情報と、前記荷物の配送先を示す配送先情報とを含む依頼情報を取得するステップと、
前記依頼情報に含まれる前記集荷先情報と、前記配送先情報とを配送情報として、
記憶部に記憶されている事業者情報によって示される複数の物流事業者に通知するステップと、
一以上の前記物流事業者それぞれから提示された、前記配送情報に基づく配送が可能であることを示す入札情報を取得するステップと、
前記入札情報を提示した前記一以上の物流事業者のうちから1つの前記物流事業者の選択を受け付けるステップと、
を有する管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、荷物の配送に関する通知を行う管理装置及び管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ユーザからの依頼に基づいて、荷物の配送の受け付けから配送先への配送までを管理するシステムが知られている。特許文献1には、Web上で宅配サービス利用の予約を受け付ける技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、ユーザが、特許文献1のようなインターネットを利用した宅配システムを介して荷物の配送を依頼した場合、荷物を配送する物流事業者は、当該宅配システムを運営する物流事業者に限定される。例えば、ユーザがアクセスした宅配システムを運営する物流事業者が提供するサービスの内容が、荷物の配送を依頼するユーザの条件を満たさない場合、ユーザは、自身の条件を満たす他の物流事業者を探さなければならなかった。そのため、荷物の配送を依頼するユーザの条件を満たす物流事業者に荷物を配送させることが、ユーザにとって手間であった。
【0005】
そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、荷物の配送を依頼するユーザの条件を満たす物流事業者に容易に荷物を配送させることができる管理装置及び管理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様にかかる管理装置は、荷物の集荷先の位置を示す集荷先情報と、前記荷物の配送先を示す配送先情報とを含む依頼情報を取得する依頼情報取得部と、前記依頼情報に含まれる前記集荷先情報と、前記配送先情報とを配送情報として、複数の物流事業者に通知する配送情報通知部と、一以上の前記物流事業者それぞれから提示された、前記配送情報に基づく配送が可能であることを示す入札情報を取得する入札情報取得部と、前記入札情報を提示した前記一以上の物流事業者のうちから1つの前記物流事業者の選択を受け付ける入札情報通知部と、を有する。
【0007】
前記入札情報通知部は、前記一以上の物流事業者それぞれから前記入札情報が提示されたことを示す入札事業者情報であって、前記荷物の配送にかかる配送料金を含む前記入札事業者情報を、前記荷物の依頼主に通知してもよい。
【0008】
前記入札情報通知部は、前記入札情報を提示した前記一以上の物流事業者それぞれの評価を示す評価情報を含む前記入札事業者情報を、前記依頼主に通知してもよい。
【0009】
前記依頼情報取得部は、前記荷物を前記配送先に配送する期限を示す期限情報をさらに含む前記依頼情報を取得してもよいし、前記配送情報通知部は、前記期限情報をさらに含む前記配送情報を、前記複数の物流事業者に通知してもよい。
【0010】
前記配送情報通知部は、前記期限情報に基づいて定められる入札の期限を示す入札期限情報を含む前記配送情報を前記複数の物流事業者に通知してもよいし、入札情報取得部は、前記入札期限情報が示す期限内において、前記一以上の物流事業者それぞれから提示された前記入札情報を取得してもよい。
【0011】
前記管理装置は、前記入札情報通知部が選択を受け付けた前記1つの物流事業者に、前記荷物の収集先である集荷先ロッカーであって、施錠された前記集荷先ロッカーの解錠に用いられる集荷先解錠情報を通知するロッカー情報通知部をさらに有してもよい。
【0012】
本発明の第2の態様にかかる管理方法は、コンピュータが実行する、荷物の集荷先の位置を示す集荷先情報と、前記荷物の配送先を示す配送先情報とを含む依頼情報を取得するステップと、前記依頼情報に含まれる前記集荷先情報と、前記配送先情報とを配送情報として、複数の物流事業者に通知するステップと、一以上の前記物流事業者それぞれから提示された、前記配送情報に基づく配送が可能であることを示す入札情報を取得するステップと、前記入札情報を提示した前記一以上の物流事業者のうちから1つの前記物流事業者の選択を受け付けるステップと、を有する。
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、荷物の配送を依頼するユーザの条件を満たす物流事業者に容易に荷物を配送させることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】第1の実施形態に係るロッカー管理装置の概要を示す図である。
【
図2】第1の実施形態に係るロッカー管理装置の構成を示す図である。
【
図6】荷物を配送する処理の流れを説明するためのシーケンス図である。
【
図8】第2の実施形態に係るロッカー管理装置の構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
<第1の実施形態>
[ロッカー管理装置1の概要]
図1は、第1の実施形態に係るロッカー管理装置1の概要を示す図である。ロッカー管理装置1は、複数のロッカー5(例えば、ロッカー5A1、5A2、5B1、5B2)を管理するサーバとして機能する。ロッカー管理装置1は、ユーザ端末2及び事業者端末3とインターネットや電話回線等の通信ネットワークを介して接続されている。ロッカー管理装置1は、ユーザU及び荷物Bを配送する物流事業者それぞれに様々な情報を通知する通知装置としても機能する。ユーザUは、荷物Bの配送を依頼した依頼主であり、荷物Bを受け取る受取主でもある。
【0020】
ユーザ端末2は、例えば、ロッカー5を利用するユーザUが所持するスマートフォン等のコンピュータである。事業者端末3は、例えば、物流事業者が使用するパーソナルコンピュータやスマートフォン等のコンピュータである。物流事業者は、例えば、荷物Bの配送を事業とする法人や個人事業主である。物流事業者は、法人が運営する、自家用車を利用して荷物Bを配送する配送サービスに登録しているドライバー(一般人)であってもよい。
【0021】
ロッカー5は、ロッカー棚4(例えば、ロッカー棚4A、4B)に複数設けられており、駅や公共施設等の様々な施設に設置されている。ロッカー5は、ロッカー扉と、ロッカー管理装置1と通信を行う通信部とを備えている。ロッカー5は、ロッカー管理装置1の制御に応じて、ロッカー扉の施錠又は解錠を行う。
【0022】
ロッカー管理装置1は、ロッカー5の利用性を高めるためのロッカーサービスを提供している。ロッカーサービスを利用するユーザUは、当該サービスの利用登録を予め行っているものとする。ロッカー管理装置1は、ユーザUの氏名や連絡先等のユーザUに関する情報を、ユーザUを識別するユーザ識別情報としてのユーザIDに関連付けたユーザ情報を記憶する。また、ロッカー管理装置1は、ロッカー5に荷物Bを預けているユーザUの連絡先と、荷物Bが格納されているロッカー5を識別するロッカー識別情報としてのロッカーIDとを関連付けて記憶する。
【0023】
第1の実施形態に係るロッカー管理装置1は、例えば、ロッカー5に格納された荷物Bを、ユーザUが指定した配送先に配送する場合に用いられる。配送先は、荷物Bが格納されたロッカーとは異なる場所にあるロッカーであってもよいし、住所又は居所にいる特定の人物であってもよい。
図1に示す例では、荷物Bの集荷先である集荷先ロッカー(ロッカー5A1)に格納された荷物Bを、荷物Bの配送先である配送先ロッカー(ロッカー5B1)に配送する場合について説明する。
【0024】
ロッカー5A1に荷物Bを格納したユーザUは、荷物Bの配送を依頼するための依頼情報を含む配送依頼の操作をユーザ端末2に対して行う。依頼情報は、ロッカー5A1の位置を示す集荷先情報と、施錠されたロッカー5A1の解錠に用いられる集荷先解錠情報と、荷物Bの配送先を示す配送先情報とを含む。また、依頼情報は、荷物の配送を依頼するユーザUの条件として、荷物Bを配送先に配送する期限を示す期限情報をさらに含む。ユーザ端末2は、依頼情報を含む配送依頼の操作の入力を受けると、配送依頼をロッカー管理装置1に通知する(
図1の(1))。
【0025】
ロッカー管理装置1は、依頼情報を含む配送依頼を取得すると、物流事業者がユーザUからの依頼に基づく荷物Bの配送が可能であるか否かを判断するための情報である配送情報を含む入札要求を複数の物流事業者(事業者端末3x、事業者端末3y、及び事業者端末3z)に通知する(
図1の(2))。配送情報は、依頼情報に含まれる集荷先情報と配送先情報と期限情報とを含む。ロッカー管理装置1は、入札要求を通知した事業者端末3x、事業者端末3y、及び事業者端末3zそれぞれから通知された入札情報を取得する(
図1の(3))。入札情報は、配送情報に基づく配送が可能であることを示す情報である。
【0026】
ロッカー管理装置1は、入札情報を通知した事業者端末3xを使用する物流事業者X、事業者端末3yを使用する物流事業者Y、及び事業者端末3zを使用する物流事業者Zのうちから1つの物流事業者を選択する(
図1の(4))。ロッカー管理装置1は、例えば、物流事業者Xを選択すると、集荷先解錠情報を含む配送指示を事業者端末3xに通知する(
図1の(5))。
図1に示す複数の事業者端末3xは、同じ事業者端末である。配送指示を取得した事業者端末3xを使用する物流事業者Xは、集荷先解錠情報を用いて、施錠されたロッカー5A1を解錠し、格納された荷物Bを取り出す。物流事業者Xは、取り出した荷物Bを配送し、ロッカー5B1に格納する(
図1の(6))。
【0027】
荷物Bの配送を完了した物流事業者Xは、荷物Bの配送が完了したことを示す配送完了情報を事業者端末3xに入力する。配送完了情報は、ロッカー5B1の位置を示す受取先情報と施錠されたロッカー5B1の解錠に用いられる受取先解錠情報とを含む。事業者端末3xは、配送完了情報の入力を受けると、配送完了情報をロッカー管理装置1に通知する(
図1の(7))。そして、ロッカー管理装置1は、配送完了情報をユーザ端末2に通知する(
図1の(8))。
【0028】
その後、配送完了情報を取得したユーザ端末2を使用するユーザUは、受取先解錠情報を用いて、施錠されたロッカー5B1を解錠し、格納された荷物Bを取り出すことによって荷物Bを受け取る。このように、ロッカー管理装置1は、配送情報に基づく配送が可能であることを示す入札情報を提示した一以上の物流事業者のうちから1つの物流事業者を選択することにより、荷物の配送を依頼するユーザUの条件を満たす物流事業者に容易に荷物Bを配送させることができる。
【0029】
[ロッカー管理装置1の構成]
図2は、第1の実施形態に係るロッカー管理装置1の構成を示す図である。
図2に示すように、ロッカー管理装置1は、通信部11と、記憶部12と、制御部13とを備える。
【0030】
通信部11は、ユーザ端末2、事業者端末3等の、ロッカー管理装置1とは異なる装置と情報を送受信するための通信インターフェースである。
【0031】
記憶部12は、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等を含む記憶媒体である。記憶部12は、制御部13が実行するプログラムを記憶している。記憶部12は、ロッカー管理装置1を、状態制御部131、依頼情報取得部132、選択受付部133、配送情報通知部134、入札情報取得部135、選択部136、ロッカー情報通知部137、配送状況通知部138、及び完了情報取得部139として機能させるロッカー管理プログラムを記憶している。
【0032】
記憶部12は、ロッカーサービスに登録しているユーザUに関する情報であるユーザ情報を記憶する。
図3は、ユーザ情報の一例を示す図である。
図3に示すように、ユーザ情報は、ユーザIDと、ユーザUの氏名と、ユーザUの住所と、ユーザUの連絡先を示す連絡先情報と、ユーザUに関係する関係者(他のユーザ)の氏名と、当該関係者の連絡先を示す関係者連絡先情報とを関連付けた情報である。連絡先情報は、例えば、ユーザ端末2に対応するメールアドレス又は電話番号である。関係者連絡先情報は、例えば、家族等のユーザUに関係する関係者が使用する端末に対応するメールアドレス又は電話番号である。
【0033】
また、記憶部12は、物流事業者に関する情報である事業者情報を記憶する。
図4は、事業者情報の一例を示す図である。
図4に示すように、事業者情報は、事業者IDと、事業者名と、事業者端末情報と、評価情報とを関連付けた情報である。
【0034】
事業者IDは、物流事業者を識別する識別情報である。事業者端末情報は、物流事業者の通知先を示す情報である。事業者端末情報は、例えば、メールアドレス、又は物流事業者が運営する配送受付システムにアクセスするためのURL等である。評価情報は、ロッカーサービスを利用したユーザによる、物流事業者が行った荷物の配送に対する評価を示す情報である。評価情報は、例えば、複数のユーザによる、5段階の数値で示した複数の評価を平均した数値であり、数値が大きいほど評価が高いことを示す。
【0035】
また、記憶部12は、ロッカー5に関する情報であるロッカー情報を記憶する。
図5は、ロッカー情報の一例を示す図である。
図5に示すように、ロッカー情報は、棚IDと、設置場所と、ロッカーIDと、配置位置と、サイズと、利用可能時間と、利用状態と、利用予定時刻と、利用開始時刻と、利用終了予定時刻と、受取期限と、予約料金と、利用料金と、支払済金額と、解錠キーと、利用者関連情報とを関連付けた情報である。
【0036】
棚IDは、ロッカー5が設置されているロッカー棚4を識別する識別情報である。設置場所は、ロッカー5が設置されている場所、すなわち、ロッカー棚4が設置されている場所を示す。ロッカーIDは、複数のロッカー5のそれぞれを識別する情報である。配置位置は、ロッカー棚4におけるロッカー5の高さ方向の配置位置を示す。サイズは、ロッカー5の内部の高さ、幅、奥行きを示す。利用可能時間は、ロッカー5が利用可能な時間帯を示す。
【0037】
利用状態は、現時点におけるロッカー5の利用状態を示す。本実施形態において、利用状態には、「空」、「利用中」、「予約中」という3つの状態が存在する。「空」は、ロッカー5の利用制限が行われておらず、誰でも利用可能であることを示す状態である。「利用中」は、ロッカー5が利用されている状態であり、他のユーザが利用できない状態である。「予約中」は、ロッカー5が予約されている状態であり、他のユーザが利用できない状態である。「予約中」である場合、利用予定時刻が設定されている。利用予定時刻は、ロッカー5の利用状態が「予約中」である場合においてロッカー5の利用が開始される予定日時を示す。利用状態が「予約中」の状態のまま利用予定時刻が到来すると、利用状態は、自動的に「空」に変更される。
【0038】
利用開始時刻は、ロッカー5の利用状態が、「空」又は「予約中」から「利用中」に変化し、ロッカー5の利用が開始された日時を示す。利用終了予定時刻は、ロッカー5の利用状態が「利用中」である場合に、ロッカー5の利用が終了する予定日時を示す。受取期限は、ユーザUが荷物を取り出す期限となる日時を示す。
【0039】
予約料金は、ロッカー5を予約する場合にユーザが支払う必要がある単位時間あたりの料金を示す。利用料金は、ロッカー5を利用する場合にユーザが支払う必要がある単位時間あたりの料金を示す。予約料金に対して設定される単位時間と、利用料金に対して設定される単位時間とは異なっていてもよい。支払済金額は、ユーザが既に支払った金額の合計額である。解錠キーは、ロッカー5を解錠する場合に必要となる情報である。解錠キーは、例えば、数字、文字、記号の少なくともいずれかを複数含む情報であり、例えば、数字列や文字列である。
【0040】
利用者関連情報は、ロッカー5の状態が利用中である場合においてロッカー5を利用しているユーザUに対応する情報である。利用者関連情報には、ユーザIDと、ユーザUの連絡先を示す連絡先情報と、ユーザUに関係する関係者(他のユーザ)の連絡先を示す関係者連絡先情報とが含まれている。
【0041】
なお、本実施形態では、ロッカー管理装置1が、ロッカー情報を記憶し、複数の位置のそれぞれに設置されているロッカー5のロッカー情報を集中的に管理することとしているが、これに限らない。例えば、同じ設置場所に設置されている複数のロッカー5のロッカー情報を、これらのロッカー5に対応するロッカー棚4に設けられるサーバや、当該設置場所の近傍に設けられるサーバによって管理してもよい。この場合には、ロッカー管理装置1は、当該サーバにアクセスしてロッカー情報を参照できるものとする。
【0042】
制御部13は、例えばCPU(Central Processing Unit)である。制御部13は、記憶部12に記憶されたロッカー管理プログラムを実行することにより、ロッカー管理装置1を、状態制御部131、依頼情報取得部132、選択受付部133、配送情報通知部134、入札情報取得部135、選択部136、ロッカー情報通知部137、配送状況通知部138、及び完了情報取得部139として機能する。
【0043】
ロッカー管理装置1は、状態制御部131により基本的な機能を実現する。まず、ロッカー管理装置1の基本的な機能について説明する。
【0044】
[ロッカー5の予約]
まず、ロッカー管理装置1が有するロッカー5の予約機能について説明する。状態制御部131は、ユーザ端末2からの要求に応じて、ロッカー5の予約を行う。
【0045】
ユーザ端末2は、ユーザ端末2において実行される、ロッカーサービスを実現するための所定のアプリケーションの操作画面においてロッカー5の予約開始操作を受け付けると、ロッカー管理装置1に、ユーザIDを含みロッカー5の予約を要求する予約要求情報を送信する。
【0046】
状態制御部131は、ユーザ端末2から予約要求情報を受信すると、ユーザIDを特定する。状態制御部131は、ユーザ端末2に予約画面を表示させ、ユーザ端末2からロッカー5の設置場所の選択を受け付ける。状態制御部131は、設置場所の選択を受け付けると、当該設置場所から所定範囲内に設置されているロッカー棚4に設置されているロッカー5のうち、利用状態が「空」のロッカー5を選択する。
【0047】
なお、状態制御部131は、ユーザ端末2から、ロッカー5の設置場所の選択を受け付けるだけでなく、ロッカー5のサイズ、利用目的や用途、ロッカーの数を受け付けてもよい。この場合、例えば、記憶部12に記憶されているロッカー情報において、ロッカーIDに、ロッカー5の利用目的や用途を示す情報を関連付けられているものとする。状態制御部131は、受け付けた設置場所から所定範囲内に設置されているロッカー棚4に設置されているロッカー5のうち、利用状態が「空」であるとともに、受け付けたロッカー5のサイズ、及び利用目的や用途に適合するロッカー5を選択してもよい。
【0048】
状態制御部131は、選択した「空」のロッカー5と、当該ロッカー5の設置場所とを関連付けたロッカーリストをユーザ端末2に表示させ、ユーザUによる予約対象のロッカー5の選択を受け付ける。
【0049】
状態制御部131は、予約対象のロッカー5の選択を受け付けると、ユーザ端末2を介して当該ロッカー5のロッカーIDに関連付けられている予約料金の入金を受け付ける。状態制御部131は、予約料金の入金を受け付けると、入金された金額を示す情報を支払済金額として記憶部12に記憶させるとともに、選択されたロッカー5に対応する解錠キーを生成する。状態制御部131は、選択されたロッカー5のロッカーIDに関連付けられている解錠キーとして、生成した解錠キーを記憶部12に記憶させる。
【0050】
また、状態制御部131は、記憶部12に記憶されているユーザ情報を参照し、特定したユーザIDに関連付けられている連絡先情報及び関係者連絡先情報を特定する。状態制御部131は、選択されたロッカー5のロッカーIDに関連付けられている連絡先情報及び関係者連絡先情報として、特定した連絡先情報及び関係者連絡先情報を記憶部12に記憶させる。また、状態制御部131は、生成した解錠キーを、特定した連絡先情報が示す連絡先に通知する。
【0051】
なお、ロッカー5は、ロッカー管理装置1から受信した指示に基づいて、ロッカー5の解錠キーを生成してもよい。ロッカー5は、生成した解錠キーをロッカー管理装置1に送信する。状態制御部131は、ロッカー5が生成した当該ロッカー5の解錠キーを受信すると、ロッカー5のロッカーIDに関連付けて記憶部12に記憶させる。状態制御部131は、ロッカー5が生成した解錠キーを、解錠キーを生成したロッカー5のロッカーIDに関連付けられた連絡先情報が示す連絡先に通知する。
【0052】
[ロッカー5への荷物の収容]
状態制御部131は、ロッカー5の施錠又は解錠を制御する。例えば、ロッカー棚4には、ロッカー棚4に設けられている複数のロッカー5の使用操作を受け付ける操作部と、利用料金の入金を受け付ける入金部と、解錠キーを示す紙を出力する出力部とが設けられている。操作部は、例えば、ディスプレイとタッチパネルとを含んでおり、ユーザから、ロッカー5に荷物を収容する収容操作、又はロッカー5に収容されている荷物を取り出す取出操作を受け付ける。操作部は、収容操作を受け付けると、利用状態が「空」のロッカー5に荷物を収容するか、利用状態が「予約中」のロッカー5に荷物を収容するかの選択操作を受け付ける。
【0053】
また、操作部は、例えば、Bluetooth(登録商標)等により近距離無線通信を行う近距離無線通信部を含んでおり、ロッカー5の利用開始時に、ユーザUのユーザ端末2と近距離無線通信を行うことにより、ユーザ端末2からユーザIDを取得する。操作部は、ユーザIDを取得すると、取得したユーザIDをロッカー管理装置1に通知する。なお、この場合において、ユーザ端末2は、ロッカーサービスを実現するための所定のアプリケーションが実行されているものとする。ユーザ端末2は、所定のアプリの実行開始時に、近距離無線通信機能をオン状態とし、ロッカー5の利用開始時に、操作部との近距離無線通信を行うことができるものとする。
【0054】
操作部は、「空」のロッカー5に荷物を収容する選択操作を受け付けると、利用状態が「空」のロッカー5の中から、ユーザが利用するロッカー5の選択操作を受け付ける。操作部は、ロッカー5の選択操作を受け付けると、選択されたロッカー5のロッカーIDをロッカー管理装置1に通知する。入金部は、ロッカー5の選択操作が受け付けられると、現金又は電子通貨等による利用料金の入金を受け付ける。
【0055】
なお、ユーザ端末2は、所定のアプリケーションが実行されている場合に、上述した操作部の処理と同様の手順でロッカー5の選択操作及び利用料金の入金を受け付けることができる。ユーザ端末2は、ロッカー5の利用開始時に、ユーザIDをロッカー管理装置1に通知する。そして、ユーザ端末2は、ロッカー5の選択操作を受け付けると、選択されたロッカー5のロッカーIDをロッカー管理装置1に通知する。
【0056】
状態制御部131は、選択されたロッカー5のロッカーIDを取得した後、入金部が利用料金の入金を受け付けると、入金された金額を示す情報を支払済金額として記憶部12に記憶させるとともに、選択されたロッカー5に対応する解錠キーを生成するとともに、選択されたロッカー5にロッカー扉を開く開扉指示を送信してロッカー扉を開かせる。状態制御部131は、選択されたロッカー5のロッカーIDに関連付けられている解錠キーとして、生成した解錠キーを記憶部12に記憶させる。
【0057】
また、状態制御部131は、操作部又はユーザ端末2からユーザIDを取得した場合には、記憶部12に記憶されているユーザ情報を参照し、ユーザIDに関連付けられている連絡先情報及び関係者連絡先情報を特定する。そして、状態制御部131は、選択されたロッカー5のロッカーIDに関連付けられている連絡先情報及び関係者連絡先情報として、特定した連絡先情報及び関係者連絡先情報を記憶部12に記憶させる。ロッカー5は、ロッカー扉が閉じられると、ロッカー扉を施錠する。
【0058】
状態制御部131は、例えば、解錠キーを示すQRコード(登録商標)を印刷した紙を出力部に出力させ、解錠キーをユーザUに通知する。状態制御部131は、操作部又はユーザ端末2からユーザIDを取得した場合には、解錠キーを示すQRコードを、紙で出力するか、ユーザ端末2に通知するかの選択操作を受け付けてもよい。状態制御部131は、選択操作の結果に基づいて、解錠キーを示すQRコードを印刷した紙を出力するか、解錠キーを示すQRコードをユーザ端末2に通知する。また、ロッカーIDにユーザIDが関連付けられて記憶されている場合、ユーザ端末2は、所定のアプリケーションを介してユーザIDをロッカー管理装置1に送信することにより、当該ユーザIDに関連付けられている解錠キーを参照できるものとする。
【0059】
操作部は「予約中」のロッカー5に荷物を収容する選択操作を受け付けると、ユーザUのユーザ端末2と近距離無線通信を行うことにより、ユーザ端末2からユーザIDを取得し、当該ユーザIDと、棚IDとをロッカー管理装置1に送信する。状態制御部131は、棚IDと、ユーザIDとを取得すると、当該棚IDとユーザIDとに関連付けられており、利用状態が「予約中」のロッカー5を特定する。状態制御部131は、利用状態が「予約中」のロッカー5を特定した場合、操作部を介して、当該ロッカー5に対応する解錠キーの入力を受け付ける。状態制御部131は、入力された解錠キーが特定したロッカー5に対応している場合、入金部に、現金又は電子通貨等による利用料金(例えば、1日分)の入金の受付を行わせる。
【0060】
状態制御部131は、入金部が利用料金の入金を受け付けると、入金された金額を示す情報を支払済金額として記憶部12に記憶させるとともに、選択されたロッカー5に対応する解錠キーを生成するとともに、選択されたロッカー5のロッカー扉を開かせる。状態制御部131は、選択されたロッカー5のロッカーIDに関連付けられている解錠キーとして、生成した解錠キーを記憶部12に記憶させる。
【0061】
ユーザは、ロッカー扉が開いたロッカー5に荷物を収容し、ロッカー扉を閉じる。ロッカー5は、ロッカー扉が閉じられると、ロッカー扉を施錠する。状態制御部131は、例えば、解錠キーを示すQRコードを印刷した紙を出力部に出力させ、解錠キーをユーザUに通知する。なお、状態制御部131は、操作部又はユーザ端末2からユーザIDを取得した場合には、解錠キーを示すQRコードを、紙で出力するか、ユーザ端末2に通知するかの選択操作を受け付けてもよい。状態制御部131は、選択操作の結果に基づいて、解錠キーを示すQRコードを印刷した紙を出力するか、解錠キーを示すQRコードをユーザ端末2に通知する。
【0062】
[ロッカー5からの荷物の取出]
操作部は、荷物の取出操作を受け付けると、利用状態が「利用中」のロッカー5から、ユーザが荷物を取り出すロッカー5の選択操作を受け付ける。なお、以下の説明において、操作部の操作により、荷物を取り出す例を説明するが、これに限らず、ユーザ端末2の操作により、荷物を取り出してもよい。以下の説明において、操作部をユーザ端末2と読み替えてもよい。操作部は、ロッカー5が選択されると、選択されたロッカー5からの荷物の一時取出か、選択されたロッカー5の利用終了かの選択操作を受け付ける。
【0063】
操作部は、選択されたロッカー5からの荷物の一時取出の選択操作を受け付けると、解錠キーの入力を受け付ける。操作部は、解錠キーが入力されると、選択されたロッカー5のロッカーIDと、入力された解錠キーをロッカー管理装置1に通知する。状態制御部131は、操作部からロッカーIDと解錠キーとを取得する。状態制御部131は、取得した解錠キーと、ロッカー情報における、取得したロッカーIDに関連付けられている解錠キーとが一致すると、選択されたロッカー5のロッカー扉を開かせる。また、状態制御部131は、選択されたロッカー5に対応する新たな解錠キーを生成するとともに、選択されたロッカー5にロッカー扉を開く開扉指示を送信してロッカー扉を開かせる。状態制御部131は、選択されたロッカー5のロッカーIDに関連付けられている解錠キーとして、生成した解錠キーを記憶部12に記憶させるとともに、当該解錠キーをユーザに通知する。ユーザは、ロッカー扉が開いたロッカー5から荷物を取り出したり、異なる荷物をロッカー5に格納したりすることができる。ロッカー5は、ロッカー扉が閉じられると、ロッカー扉を施錠する。
【0064】
操作部は、選択されたロッカー5の利用終了の選択操作を受け付けると、解錠キーの入力を受け付ける。操作部は、解錠キーが入力されると、選択されたロッカー5のロッカーIDと、入力された解錠キーをロッカー管理装置1に通知する。状態制御部131は、操作部からロッカーIDと解錠キーとを取得する。状態制御部131は、ロッカー情報における、取得したロッカーIDに関連付けられている利用開始時刻と現在時刻とに基づいて、利用時間を算出する。状態制御部131は、支払済金額に対応する利用時間に比べて、算出した利用時間が超過している場合、入金部を介して、超過している利用時間に対応する利用料金の入金を受け付ける。状態制御部131は、利用料金の入金を受け付けると、取得した解錠キーと、ロッカー情報における、取得したロッカーIDに関連付けられている解錠キーとが一致するか否かを判定する。状態制御部131は、解錠キーが一致すると判定すると、選択されたロッカー5のロッカー扉を開かせる。ユーザは、ロッカー扉が開いたロッカー5から荷物を取り出して、当該ロッカー5の利用を終了することができる。
【0065】
なお、状態制御部131は、支払済金額に対応する利用時間に比べて、算出した利用時間が超過しているロッカー5のロッカーIDに関連付けられている連絡先情報が示す連絡先に、利用時間が超過している旨を示す情報を通知し、ユーザ端末2から、超過している利用時間に対応する利用料金の入金を受け付けてもよい。状態制御部131は、利用料金の入金を受け付けると、入金された金額を示す情報を支払済金額に加算するとともに、解錠キーを新たに生成してもよい。そして、状態制御部131は、当該ロッカー5のロッカーIDに関連付けられている解錠キーとして、生成した解錠キーを記憶部12に記憶させるとともに、生成した解錠キーを、当該ロッカー5のロッカーIDに関連付けられている連絡先情報が示す連絡先に通知してもよい。
【0066】
また、状態制御部131は、ロッカー5への荷物の収容時に1つの解錠キーを生成し、操作部が、ロッカー5からの荷物の取出時に、荷物の一時取出か、選択されたロッカー5の利用終了かの選択操作を受け付けたが、これに限らない。例えば、状態制御部131は、ロッカー5の利用を継続しながら解錠するための利用継続用解錠キーと、ロッカー5の利用終了時に用いる終了用解錠キーとを生成してもよい。そして、操作部は、荷物の取出操作を受け付けると、利用継続用解錠キー又は終了用解錠キーを受け付けてもよい。このようにすることで、ユーザUは、2つの解錠キーを使い分けることにより、荷物の一時取出か、選択されたロッカー5の利用終了かを選択することができる。
【0067】
[ロッカー管理装置1におけるロッカー5A1に格納された荷物Bを配送する処理]
図6を参照しながら、ユーザUがロッカー5A1に格納した荷物Bを、ロッカー5A1から配送先に設置されたロッカー5に配送する処理の流れについて説明する。
図6は、荷物Bを配送する処理の流れを説明するためのシーケンス図である。
【0068】
まず、ユーザ端末2は、ユーザ端末2において実行されるロッカーサービスを実現するための所定のアプリケーションの操作画面において、ロッカー5に格納した荷物Bの配送を要求する操作を受け付ける。ユーザ端末2は、荷物Bの配送を要求する操作を受け付けると、ユーザ端末2のユーザIDを含みロッカー5に格納した荷物Bを配送させる処理を開始する指示をロッカー管理装置1に送信する。
【0069】
(荷物Bの配送を依頼するための依頼情報を受け付ける処理)
依頼情報取得部132は、荷物Bの配送を依頼する処理を開始する指示をユーザ端末2から取得すると、ロッカー情報を参照し、ロッカー情報にユーザIDが含まれている場合、ユーザIDに関連付けられた、ユーザIDのユーザUの荷物Bを格納するロッカー5A1の位置を示す集荷先情報を取得する。集荷先情報は、例えば、荷物Bの格納場所であるロッカー5を特定するためのロッカーIDである。また、集荷先情報は、ロッカー5A1が設けられたロッカー棚4Aを特定するためのロッカー棚IDを含んでいてもよい。
【0070】
また、依頼情報取得部132は、ロッカーIDに関連付けてロッカー情報に記憶された、施錠されたロッカー5A1の解錠に用いられる解錠キーである集荷先解錠情報を取得する。選択受付部133は、依頼情報取得部132が取得した集荷先情報及び集荷先解錠情報を含み、荷物Bを配送するための各種情報の入力を受け付ける荷物配送受付画面をユーザ端末2に表示させる。
図7は、荷物配送受付画面の一例を示す図である。
【0071】
ユーザ端末2は、荷物Bを格納した場所である荷物Bの集荷先と、ロッカー5A1の解錠キーとを含み、荷物Bの配送先、及び荷物Bを配送する配送期限の入力を受け付ける依頼情報受付画面を表示部に表示させる。
図7(a)は、依頼情報受付画面の一例を示す図である。
【0072】
ユーザ端末2は、ロッカー5A1に格納された荷物Bを配送する配送先として、例えば、駅名、観光地又は施設の名称、郵便番号、又は住所の入力を受け付ける。また、ユーザ端末2は、ロッカー5A1に格納された荷物Bを配送先に設置されたロッカー5に配送する配送期限の入力を受け付ける。
【0073】
なお、ユーザ端末2は、荷物Bの集荷先として、ロッカーID又はロッカー棚IDの入力を受け付けてもよく、荷物Bを格納するロッカー5の解錠に用いられる解錠キーである集荷先解錠情報の入力を受け付けてもよい。ユーザUは、依頼情報受付画面に表示された集荷先情報と、集荷先解錠情報とを確認し、荷物Bの配送先、及び荷物Bを配送する配送期限の入力を行うことができる。ユーザUは、送信ボタンを押下することにより、荷物Bの配送先を示す配送先情報、及び荷物Bを配送する配送期限を示す期限情報をロッカー管理装置1に送信することをユーザ端末2に指示できる。
【0074】
ユーザ端末2は、送信ボタンが押下されると、第1の配送依頼として、依頼情報を含む配送依頼をロッカー管理装置1に通知する(ステップS1)。依頼情報は、配送先を示す配送先情報、及び配送期限を示す期限情報を含む。依頼情報取得部132は、予め取得した集荷先情報と集荷先解錠情報とを含み、第1の配送依頼として通知された配送先情報と期限情報とを含む依頼情報を取得する。依頼情報取得部132は、ユーザUが依頼情報受付画面に入力することによって通知された荷物Bの重さ、荷物Bの大きさ、及び荷物Bの種類の少なくともいずれか1つを含む荷物情報をさらに含む依頼情報を取得してもよい。荷物Bの種類は、例えば、冷蔵、冷凍、衣類、高価品、及び家電等である。
【0075】
(ロッカー5の設置場所の選択を受け付ける処理)
選択受付部133は、依頼情報取得部132が依頼情報を取得すると、依頼情報に含まれる配送先情報が示す配送先が特定の人物であるか否かを判定する(ステップS2)。選択受付部133は、配送先が特定の人物であると判定した場合、処理をステップS6に進める。
【0076】
選択受付部133は、配送先が特定の人物ではないと判定した場合、依頼情報取得部132が取得した配送先に対応する一以上のロッカー5の設置場所を特定する(ステップS3)。選択受付部133は、特定した一以上のロッカー5の設置場所を示すロッカー設置場所リストをユーザ端末2に通知する(ステップS4)。ユーザ端末2は、ロッカー設置場所リストを含み、一以上のロッカーが設置された設置場所から、1つの設置場所を選択させるためのロッカー設置場所選択画面を表示部に表示させる。
図7(b)は、ロッカー設置場所選択画面を模式的に示す図である。
図7(b)のロッカー設置場所選択画面においては、ロッカー5を利用するための利用料金が表示されている。
【0077】
ユーザUは、ユーザ端末2の表示部に表示されたロッカー設置場所リストから1つの設置場所を選択することができる。ユーザ端末2は、ロッカー設置場所リストから1つの設置場所を選択する操作を受け付ける。ユーザ端末2は、ロッカー設置場所リストから選択された1つの設置場所を示す選択情報をロッカー管理装置1に通知する(ステップS5)。選択受付部133は、ステップS2において配送先が特定の人物であると判定した場合、又はステップS5において選択情報をユーザ端末2から受け付けた場合、荷物Bの配送を依頼するか否かを確認する配送依頼確認画面をユーザ端末2の表示部に表示させる。
【0078】
図7(c)は、配送依頼確認画面を模式的に示す図である。ユーザUは、ロッカー5A1に格納した荷物Bの配送を依頼する場合、「依頼する」と表示された依頼ボタンを押下することにより、荷物Bの配送を依頼することができる。また、ユーザUは、ロッカー5A1に格納した荷物Bの配送を依頼しない場合、「キャンセル」と表示されたキャンセルボタンを押下することにより、ロッカー5A1に格納した荷物Bの配送の依頼を中止することができる。ユーザ端末2は、依頼ボタンが押下されると、選択情報を含む第2の配送依頼をロッカー管理装置1に通知する。
【0079】
配送情報通知部134は、ユーザ端末2から第1の配送依頼と第2の配送依頼とを取得すると、配送情報を含む入札要求を複数の物流事業者に通知する(ステップS6)。配送情報は、依頼情報に含まれる集荷先情報と配送先情報と期限情報とを含む。具体的には、配送情報通知部134は、事業者情報に含まれる事業者端末情報が示す複数の事業者端末3に配送情報を含む入札要求を送信することによって、複数の物流事業者に配送情報を含む入札要求を通知する。配送情報通知部134は、他の法人が運営する配送サービスに配送情報を含む入札要求を通知してもよい。配送情報通知部134は、依頼情報取得部132が荷物情報を含む配送情報を取得した場合に、依頼情報取得部132が取得した荷物情報をさらに含む配送情報を含む入札要求を複数の物流事業者に通知してもよい。
【0080】
配送情報通知部134は、依頼情報取得部132が複数のユーザから取得した複数の依頼情報に基づく配送情報を含む入札要求をまとめて複数の物流事業者に通知してもよい。この場合、まず、依頼情報取得部132は、所定の期間(例えば、ある集配先における最初の依頼情報を取得してから1時間以内)において、荷物の集荷先が同じである複数の依頼情報を取得する。「荷物の集荷先が同じ」は、複数の荷物それぞれが格納された、それぞれ異なる複数のロッカー5のロッカー棚4が同じであることを意味する。そして、配送情報通知部134は、依頼情報取得部132が取得した複数の配送情報を、複数の物流事業者に通知する。
【0081】
(物流事業者を選択する処理)
入札情報取得部135は、配送情報通知部134が配送情報を複数の物流事業者に通知した後において、配送情報通知部134が配送情報を通知した複数の物流事業者のうちの一以上の物流事業者それぞれから提示された入札情報を取得する(ステップS7)。入札情報は、配送情報通知部134が通知した配送情報に基づく配送が可能であることを示す情報である。入札情報は、例えば、荷物Bの配送にかかる配送料金を含む。
【0082】
入札情報取得部135は、所定の期限内において、配送情報通知部134が配送情報を通知した複数の物流事業者のうちの一以上の物流事業者それぞれから提示された入札情報を取得してもよい。ここで、配送情報には、依頼情報取得部132が取得した依頼情報に含まれる期限情報に基づいて定められる入札の期限を示す入札期限情報が含まれているとする。
【0083】
この場合において、まず、配送情報通知部134は、入札期限情報を含む配送情報を複数の物流事業者に通知する。配送情報通知部134は、例えば、ユーザUが当日配送を期限として荷物Bの配送を依頼した場合に、入札の期限を午前中までと定めてもよいし、配送情報を複数の物流事業者に通知してから所定の時間以内(例えば1時間以内)と定めてもよい。また、配送情報通知部134は、例えば、荷物Bの集荷先から配送先までにかかる配送時間に基づいて入札の期限を定めてもよい。そして、入札情報取得部135は、入札期限情報が示す期限内において、配送情報通知部134が配送情報を通知した複数の物流事業者のうちの一以上の物流事業者それぞれから提示された入札情報を取得する。
【0084】
選択部136は、入札情報取得部135が一以上の物流事業者それぞれから提示された入札情報を取得すると、入札情報を提示した一以上の物流事業者のうちから1つの物流事業者を選択する(ステップS8)。選択部136は、様々な条件に基づいて、入札情報を提示した一以上の物流事業者のうちから1つの物流事業者を選択してもよい。
【0085】
選択部136は、入札情報に荷物Bの配送にかかる配送料金が含まれている場合に、入札情報取得部135が取得した一以上の入札情報それぞれに含まれる配送料金に基づいて、入札情報を提示した一以上の物流事業者のうちから1つの物流事業者を選択してもよい。選択部136は、例えば、入札情報を提示した複数の物流事業者のうち、入札情報に含まれる荷物Bの配送にかかる配送料金が最も安い1つの物流事業者を選択してもよい。このようにすることで、選択部136は、ユーザUの経済的な負担を軽減させることができる。
【0086】
また、選択部136は、複数の物流事業者それぞれの評価を示す評価情報に基づいて、入札情報を提示した一以上の物流事業者のうちから1つの物流事業者を選択してもよい。選択部136は、例えば、入札情報を提示した複数の物流事業者のうち、評価が最も高い1つの物流事業者を選択してもよい。このようにすることで、選択部136は、ユーザから配送を依頼された荷物Bを配送先に届ける信頼性を向上させることができる。
【0087】
また、選択部136は、配送料金と評価情報とに基づいて、入札情報を提示した一以上の物流事業者のうちから1つの物流事業者を選択してもよい。選択部136は、例えば、荷物Bの配送にかかる配送料金が最も安い物流事業者が複数存在する場合に、荷物Bの配送にかかる配送料金が最も安い複数の物流事業者のうちから評価が最も高い1つの物流事業者を選択してもよい。また、選択部136は、例えば、評価が最も高い物流事業者が複数存在する場合に、評価が最も高い複数の物流事業者のうちから荷物Bの配送にかかる配送料金が最も安い1つの物流事業者を選択してもよい。
【0088】
また、選択部136は、ユーザが指定した所定の条件に基づいて、入札情報を提示した一以上の物流事業者のうちから1つの物流事業者を選択してもよい。所定の条件は、例えば、配送料金の上限金額、又は物流事業者の評価の下限値等である。例えば、依頼情報取得部132が、依頼情報受付画面において入力された配送料金の上限金額(例えば、900円まで)と物流事業者の評価の下限値(例えば、評価「3」以上)とをさらに含む依頼情報を含む配送依頼を取得したとする。この場合において、選択部136は、入札情報を提示した一以上の物流事業者のうちから、入札情報に含まれる配送料金が900円以下であり、事業者情報に記憶されている入札情報を提示した物流事業者の評価が「3」以上である条件を満たす1つの物流事業者を選択する。
【0089】
ロッカー情報通知部137は、選択部136が選択した1つの物流事業者に、施錠された集荷先ロッカーの解錠に用いられる集荷先解錠情報を含む配送指示を通知する(ステップS9)。ロッカー情報通知部137は、選択部136が選択した1つの物流事業者に配送指示を通知するとともに、選択部136が選択した1つの物流事業者に関する情報(例えば、事業者名及び配送料金等)をユーザ端末2に通知してもよい。
【0090】
(荷物Bの配送先を変更する変更指示を受け付ける処理)
以下、選択部136が物流事業者Xを選択したことを前提として説明する。ロッカー管理装置1は、物流事業者Xが荷物Bを配送する前に、配送先を変更する変更指示を受け付けてもよい。この場合、ユーザ端末2は、ロッカーサービスを実現するための所定のアプリケーションの操作画面において、配送先と異なる配送先の入力を受け付ける。ユーザ端末2は、入力を受け付けた配送先と異なる配送先を示す変更後配送先情報を含む配送先を変更する変更指示をロッカー管理装置1に通知する。依頼情報取得部132は、配送先と異なる配送先を示す変更後配送先情報を含む配送先を変更する変更指示をユーザ端末2から取得する。そして、配送情報通知部134は、依頼情報取得部132が取得した変更後配送先情報を事業者端末3xに通知する。
【0091】
なお、ロッカー管理装置1は、変更指示を受け付ける期限を設けてもよい。この場合、依頼情報取得部132は、荷物Bの配送指示を事業者端末3xに通知した後、荷物Bの配送先を変更可能な変更期限を事業者端末3xから取得する。そして、配送情報通知部134は、荷物Bの配送先を変更可能な変更期限をユーザ端末2に通知する。配送情報通知部134は、依頼情報取得部132が変更指示を変更期限までにユーザ端末2から取得した場合、変更指示を事業者端末3xに通知する。また、配送情報通知部134は、依頼情報取得部132が変更指示を変更期限以降に取得した場合、配送先を変更できないことを示す情報をユーザ端末2に通知する。
【0092】
ロッカー管理装置1は、事業者端末3xに変更後配送先情報を通知した後において、事業者端末3xを使用する物流事業者Xから変更後配送先情報を含む配送情報に基づく配送ができない旨の通知を取得した場合、上記の(物流事業者を選択する処理)を再度行ってもよい。
【0093】
(荷物Bの配送)
荷物Bの配送指示を受けた事業者端末3xを使用する物流事業者Xは、集荷先情報が示す位置に設置され、ユーザUの荷物Bが格納されたロッカー5A1を、集荷先解錠情報を用いて解錠する。物流事業者Xは、ロッカー扉が開いたロッカー5A1から、格納されたユーザUの荷物Bを取り出す。
【0094】
物流事業者Xは、期限情報が示す期限までに、配送先に設置されたロッカー棚4Bに設けられた複数のロッカー5のいずれかに荷物Bを格納する。このとき、物流事業者Xは、上記の[ロッカー5への荷物の収容]で説明した操作を行うことで、ロッカー5に荷物Bを収容することができる。ここでは、物流事業者Xが配送先に設置されたロッカー棚4Bに設けられたロッカー5B1に荷物Bを格納したものとして説明する。
【0095】
状態制御部131は、ロッカー5B1に対応する解錠キーである配送先解錠情報を生成するとともに、ロッカー5B1のロッカーIDに関連付けられている解錠キーとして、生成された配送先解錠情報を記憶部12に記憶させる。状態制御部131は、生成した配送先解錠情報を示すQRコードを印刷した紙をロッカー棚4の出力部に出力させる。
【0096】
荷物Bをロッカー5B1に格納した物流事業者Xは、荷物Bを格納したロッカー5B1の位置を示す受取先情報を事業者端末3xに入力する。ここで、受取先情報は、ロッカー5B1のロッカーIDを含む。また、受取先情報は、ロッカー5B1が設けられたロッカー棚4のロッカー棚ID又はロッカー5B1が設置された設置場所を示す情報を含んでもよい。
【0097】
荷物Bをロッカー5B1に格納した物流事業者Xは、施錠されたロッカー5B1の解錠に用いられる解錠キーである配送先解錠情報を事業者端末3に入力する。例えば、物流事業者Xは、ロッカー棚4の出力部から出力された配送先解錠情報を示すQRコードが印刷された紙を、事業者端末3xに設けられた撮像部を用いて撮像することにより、配送先解錠情報を入力する。
【0098】
事業者端末3xは、入力を受け付けた受取先情報と受取先解錠情報とを含む荷物Bの配送完了情報をロッカー管理装置1に通知する(ステップS10)。なお、事業者端末3xは、配送先が住所又は居所にいる特定の人物である場合、配送が完了した旨を配送完了情報としてロッカー管理装置1に通知してもよい。
【0099】
ここで、ロッカー管理装置1は、物流事業者Xが集荷先(ロッカー5A1)から荷物Bを取り出してから配送先(ロッカー5B1)に荷物Bを配送するまでの間における荷物Bの配送状況をユーザ端末2に通知してもよい。物流事業者Xは、例えば、事業者端末3xを用いて、荷物Bをロッカー5A1から取り出したときや中継地点に到着したとき等の所定のタイミングごとに配送状況を示す配送状況情報をロッカー管理装置1に通知する。そして、配送状況通知部138は、事業者端末3xから配送状況情報を取得すると、配送状況情報が示す配送状況をユーザ端末2に通知する。
【0100】
(荷物Bの配送完了を通知する処理)
完了情報取得部139は、配送先情報が示す配送先に配送された荷物Bを格納する配送先ロッカーの位置を示す受取先情報と、施錠されたロッカー5B1の解錠に用いられる受取先解錠情報とを含む配送完了情報を取得する。ロッカー情報通知部137は、配送先情報が示す荷物Bの配送先がロッカーである場合において、配送先情報が示す荷物Bの配送先であるロッカー5B1に荷物Bが収容された後に、ロッカー5B1の位置を示す受取先情報と、施錠されたロッカー5B1の解錠に用いられる受取先解錠情報とを含む配送完了情報を、荷物Bを受け取るユーザUのユーザ端末2に通知する(ステップS11)。
【0101】
例えば、ロッカー情報通知部137は、荷物Bがロッカー5B1に格納された場合、荷物Bがロッカー5B1に格納されたことを示す情報とともに、受取先情報と、受取先解錠情報と含む配送完了情報をユーザ端末2に通知する。また、ロッカー情報通知部137は、記憶部12に記憶されたロッカー情報を参照して、ロッカー5B1に関連付けられた利用可能時間をユーザ端末2に通知してもよい。
【0102】
なお、状態制御部131は、完了情報取得部139が配送完了情報を取得した日時に基づいて受取可能期限を特定してもよい。例えば、状態制御部131は、配送完了情報を取得した時刻から所定の時間が経過した後の日時を受取可能期限として特定する。例えば、状態制御部131は、荷物Bを格納したロッカー5が設けられたロッカー棚4に設けられた複数のロッカー5のうち、利用状態が「空」であるロッカー5の数が少ないほど、所定の時間を短くする。状態制御部131は、特定した受取可能期限を、荷物Bを格納するロッカー5のロッカーIDに関連付けて記憶させるとともに、ユーザ端末2に通知する。このようにすることで、ロッカー管理装置1は、配送先に設置されたロッカー5にユーザUの荷物Bを格納してから、ユーザUが荷物Bを取り出しに来るまでの時間を短くできることが期待できる。
【0103】
(荷物Bを格納したロッカー5B1までの経路を案内する処理)
ロッカー管理装置1は、荷物Bの配送完了情報を取得すると、ユーザ端末2の位置から、荷物Bを格納したロッカー5B1までの経路を案内してもよい。具体的には、まず、依頼情報取得部132は、ユーザ端末2の位置を示す端末位置情報を取得する。次に、ロッカー情報通知部137は、ロッカー5B1の設置位置と端末位置情報が示すユーザ端末2の位置との距離が閾値以下か否かを判定する。ロッカー情報通知部137は、ロッカー5B1の設置位置と端末位置情報が示すユーザ端末2の位置との距離が閾値以下であると判定すると、端末位置情報が示すユーザ端末2の位置からロッカー5B1までの経路を特定する。そして、ロッカー情報通知部137は、特定した経路をユーザ端末2に通知する。所定の距離は、ロッカー5が設置された場所に応じて定める。例えば、ロッカー情報通知部137は、ロッカー5が施設に設置されている場合、所定の距離を、施設の出入口から施設内のロッカー5までの距離にする。
【0104】
(配送先のロッカー5B1に格納された荷物Bの取出)
ユーザUは、配送先のロッカー5B1に格納された荷物Bの取り出す場合、上記の[ロッカー5からの荷物の取出]で説明した操作を行うことで、荷物Bを取り出すことができる。
【0105】
(第三者が荷物Bを取り出せるようにする処理)
ロッカー管理装置1は、ユーザUの指示によりロッカー5A1からロッカー5B1に配送された荷物Bを、第三者が取り出せるようにしてもよい。第三者は、例えば、ユーザUの関係者であり、具体的には、家族、親戚などである。この場合、ユーザ端末2は、所定のアプリケーションの操作画面において、第三者が荷物を取り出すことを許可する取出し許可の入力を受け付ける。ユーザ端末2は、取出し許可の入力を受け付けると、ユーザIDを含み、第三者がロッカー5B1を解錠することの許可を示す許可情報をロッカー管理装置1に通知する。
【0106】
依頼情報取得部132は、許可情報をユーザ端末2から取得する。状態制御部131は、選択受付部133が許可情報を取得すると、記憶部12に記憶されたロッカー情報に、ユーザIDに関連付けられた関連者連絡先情報があるか否かを判定する。状態制御部131は、ユーザIDに関連付けられた関連者連絡先情報がある場合、ロッカー5B1の解錠に用いられ、関係者が利用可能な第3解錠キーを生成し、記憶部12のロッカー情報に記憶させる。なお、荷物Bの移動を指示したユーザUが用いる解錠キーと、ユーザUの関係者が用いる解錠キーとは、異なる解錠キーであってもよいし、同じ解錠キーであってもよい。そして、ロッカー情報通知部137は、第3解錠キーを関係者識別情報が示す関係者の連絡先に通知する。
【0107】
状態制御部131は、ユーザIDに関連付けられた関連者連絡先情報がない場合、荷物Bを格納するロッカー5B1を解錠可能な第三者を示す第三者識別情報の入力を受け付ける第三者情報入力画面をユーザ端末2に通知する。第三者識別情報は、例えば、第三者を識別するためのユーザID、第三者の連絡先を示す第三者連絡先情報である。ユーザ端末2は、第三者情報入力画面を表示部に表示させ、第三者識別情報の入力を受け付け、受け付けた第三者識別情報をロッカー管理装置1に通知する。そして、依頼情報取得部132は、ユーザ端末2から通知された第三者識別情報を取得する。
【0108】
ロッカー情報通知部137は、関係者によりロッカー5B1から荷物Bが取り出された場合、関係者によりロッカー5B1から荷物Bが取り出されたことを示す情報をユーザ端末2に通知する。例えば、ロッカー情報通知部137は、第3解錠キーを用いてロッカー5B1が解錠された場合、第3解錠キーを通知した関係者によりロッカー5B1から荷物Bが取り出されたと判定する。このように、ロッカー管理装置1が、ユーザUの関係者が荷物Bを取り出したことをユーザUのユーザ端末2に通知するので、ユーザUは関係者が荷物Bを取り出したことを知ることができる。
【0109】
[第1の実施形態に係るロッカー管理装置1の効果]
以上説明したとおり、ロッカー管理装置1は、ユーザUから取得した依頼情報に基づく配送情報を複数の物流事業者に通知し、入札情報を提示した一以上の物流事業者のうちから1つの物流事業者を選択する。そして、ロッカー管理装置1は、荷物を格納したロッカーの解錠に用いられる集荷先解錠情報を、選択した1つの物流事業者に通知して荷物を配送させる。このようにすることで、ロッカー管理装置1は、荷物の配送を依頼するユーザUの条件を満たす物流事業者に容易に荷物を配送させることができる。その結果、ユーザUは、自身の条件を満たす物流事業者を探す手間を省くことができる。
【0110】
<第2の実施形態>
続いて、第2の実施形態について説明する。第1の実施形態に係るロッカー管理装置1は、入札情報を提示した一以上の物流事業者のうちから1つの物流事業者を選択する。これに対して、第2の実施形態に係るロッカー管理装置1は、入札情報を提示した一以上の物流事業者のうちから1つの物流事業者をユーザUに選択させる点で第1の実施形態と異なる。以下、第1の実施形態と異なる部分について説明を行う。
【0111】
[ロッカー管理装置1の構成]
図8は、第2の実施形態に係るロッカー管理装置1の構成を示す図である。第2の実施形態に係る制御部13は、記憶部12に記憶されたロッカー管理プログラムを実行することにより、入札情報通知部140としてさらに機能する。
【0112】
[ロッカー5の設置場所の選択を受け付ける処理]
入札情報通知部140は、入札情報取得部135が一以上の物流事業者それぞれから提示された入札情報を取得すると、一以上の物流事業者から入札情報が提示されたことを示す入札事業者情報をユーザUに通知する。入札情報通知部140は、様々な情報を含めた入札事業者情報をユーザUに通知してもよい。入札情報通知部140は、例えば、一以上の物流事業者それぞれから提示された、荷物Bの配送にかかる配送料金を含む入札事業者情報をユーザUに通知してもよい。
【0113】
また、入札情報通知部140は、例えば、入札情報を提示した一以上の物流事業者それぞれの評価を示す評価情報を含む入札事業者情報をユーザUに通知してもよい。具体的には、入札情報通知部140は、入札情報を提示した一以上の物流事業者それぞれに対応する事業者情報に関連付けられている評価情報を含めた入札事業者情報をユーザUに通知してもよい。また、入札情報通知部140は、入札情報を提示した一以上の物流事業者それぞれに対応する、他の法人が運営する配送サービスにおいて管理されている評価情報を含めた入札事業者情報をユーザUに通知してもよい。
【0114】
また、入札情報通知部140は、一以上の物流事業者それぞれから提示された、荷物Bの到着予定時刻を示す到着予定時刻情報を含めた入札事業者情報をユーザUに通知してもよい。このように、入札情報通知部140は、様々な情報を含めた入札事業者情報をユーザUに通知することにより、荷物Bの配送を依頼するユーザUの条件を満たす物流事業者を選択させることができる。
【0115】
入札情報通知部140は、例えば、入札事業者情報を含む物流事業者選択画面をユーザ端末2の表示部に表示させることにより、入札事業者情報をユーザUに通知する。
図9は、物流事業者選択画面の一例を示す図である。
図9に示すように、物流事業者選択画面には、入札事業者情報として、入札情報を提示した3つの物流事業者に関する情報(事業者名、配送料金、評価)が表示されていることが確認できる。ユーザUは、ユーザ端末2の表示部に表示された入札事業者情報が示す3つの物流事業者から1つの物流事業者を選択することができる。ユーザ端末2は、例えば、
図9に示す3つの物流事業者のうち、物流事業者Zに対応する選択欄のラジオボタンにチェックをし、決定ボタンC1を押下する操作を受け付ける。ユーザ端末2は、物流事業者Zを選択したことを示す事業者選択情報をロッカー管理装置1に送信する。
【0116】
選択部136は、ユーザUが入札事業者情報に基づいて選択した物流事業者を示す事業者選択情報に基づいて、入札情報を提示した一以上の物流事業者のうちから1つの物流事業者を選択する。
図9に示す例において、選択部136は、入札情報を提示した3つの物流事業者のうち、ユーザ端末2から送信された事業者選択情報が示す物流事業者Zを選択する。
【0117】
[第2の実施形態に係るロッカー管理装置1の効果]
以上説明したとおり、第2の実施形態に係るロッカー管理装置1は、一以上の物流事業者から入札情報が提示されたことを示す入札事業者情報をユーザUに通知する。そして、ロッカー管理装置1は、ユーザUが入札事業者情報に基づいて選択した物流事業者を示す事業者選択情報に基づいて、入札情報を提示した一以上の物流事業者のうちから1つの物流事業者を選択する。このようにすることで、ロッカー管理装置1は、荷物の配送を依頼するユーザUの条件を満たす物流事業者に容易に荷物Bを配送させることができる。
【0118】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、ロッカー管理装置1の制御部13は、ポイント付与部として機能し、選択した1つの物流事業者が提示した入札情報に含まれる配送料金に基づいて、ユーザUにポイントを付与してもよい。具体的には、ポイント付与部は、選択された1つの物流事業者が提示した、荷物の配送にかかる配送料金が、配送情報に基づいて算出される荷物の配送にかかる相場料金よりも安い場合に、相場料金から配送料金を差し引いた差額料金に基づくポイントをユーザUに付与してもよい。ポイント付与部は、例えば、ロッカーサービスにおいて管理している、ユーザUに関連付けられているポイントの残高に、差額金額に基づくポイントを加算してもよい。また、ポイント付与部は、例えば、ロッカーサービスと提携している企業(例えば通信事業者)において管理している、ユーザUに関連付けられているポイントの残高に、差額金額に基づくポイントを加算してもよい。
【0119】
また、例えば、装置の分散・統合の具体的な実施の形態は、以上の実施の形態に限られず、その全部又は一部について、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。また、複数の実施の形態の任意の組み合わせによって生じる新たな実施の形態も、本発明の実施の形態に含まれる。組み合わせによって生じる新たな実施の形態の効果は、もとの実施の形態の効果を合わせ持つ。
【符号の説明】
【0120】
1 ロッカー管理装置
11 通信部
12 記憶部
13 制御部
131 状態制御部
132 依頼情報取得部
133 選択受付部
134 配送情報通知部
135 入札情報取得部
136 選択部
137 ロッカー情報通知部
138 配送状況通知部
139 完了情報取得部
140 入札情報通知部