(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-16
(45)【発行日】2022-01-14
(54)【発明の名称】ブラシレスDCモータ制御デバイス、システムおよび方法
(51)【国際特許分類】
H02P 6/08 20160101AFI20220106BHJP
【FI】
H02P6/08
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2017083322
(22)【出願日】2017-04-20
【審査請求日】2019-10-17
(31)【優先権主張番号】201710103802.9
(32)【優先日】2017-02-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】520487439
【氏名又は名称】オムニビジョン・アナログ・ソリューションズ・セミコンダクター(ペキン)カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100173565
【氏名又は名称】末松 亮太
(74)【代理人】
【識別番号】100195408
【氏名又は名称】武藤 陽子
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】ジャンフイ・リン
(72)【発明者】
【氏名】ウェイシン・チャン
(72)【発明者】
【氏名】ウェイツェン・シュ
【審査官】島倉 理
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-261041(JP,A)
【文献】特開2008-253093(JP,A)
【文献】特開2009-273290(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02P 6/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ブラシレスDCモータ制御デバイスであって、前記デバイスが、
モータロータの位置を検出し、前記モータロータの前記位置に従って前記モータロータの位置信号を取得するために使用される、位置検出ユニットと、
前記モータロータの任意の位置における位置信号
だけに基づいて、任意の基準時間モーメントを
ある一電気周期中において選択するために使用される、基準生成ユニットと、
モータの相電流を測定し、前記モータの前記相電流に従って、前記基準時間モーメントでの前記相電流を取得するために使用される、電流測定ユニットと、
前記基準時間モーメントでの前記相電流に従って、前記モータの直軸電流を計算するために使用される、計算ユニットと、
前記モータの前記直軸電流と予想される目標電流との間の差分値に従って、モータコイルの駆動電圧の位相を調整するために使用され、前記差分値は前記駆動電圧に対して適用される位相の進角値
を反映する位相調整ユニットと、
前記モータロータを回転させるために、前記モータロータの前記位置信号および前記モータコイルの前記駆動電圧の前記位相に従って、前記モータコイルの駆動信号を出力するために使用される、駆動ユニットと、を備えることを特徴とする、ブラシレスDCモータ制御デバイス。
【請求項2】
前記位置検出ユニットが、1つまたは複数のホール構成要素を備え、前記ホール構成要素が、特定の電気角の間隔に相互に離間し、
前記ホール構成要素のそれぞれが、前記モータロータの前記位置を検出し、前記モータロータの前記位置に従って、前記対応する位置信号を取得する、ことを特徴とする、請求項1に記載のブラシレスDCモータ制御デバイス。
【請求項3】
前記基準生成ユニットが、前記モータロータの前記位置信号に従って、ある一電気周期中に1つまたは複数の基準時間モーメントを選択する、ことを特徴とする、請求項1に記載のブラシレスDCモータ制御デバイス。
【請求項4】
前記電流測定ユニットが、前記基準時間モーメントの前記相電流を取得するために、前記モータの前記相電流に従って、前記基準時間モーメントでの前記相電流を測定する、ことを特徴とする、請求項1に記載のブラシレスDCモータ制御デバイス。
【請求項5】
前記電流測定ユニットが、前記基準時間モーメントでの前記相電流を取得するために、一電気周期中の前記モータの前記測定された相電流に従って、前記基準時間モーメントでの前記相電流を推定する、請求項1に記載のブラシレスDCモータ制御デバイス。
【請求項6】
前記直軸電流i
dが、i
d=A
MP[i
Ucos(θ)+i
Vcos(θ-2/3π)+i
Wcos(θ+2/3π)]と表現され、
ここで、i
dは前記モータロータに同期している回転座標系の直軸の方向に沿った前記電流であり、
i
U、i
Vおよびi
Wはそれぞれ、三相電流によって形成された静止座標系のU軸、V軸およびW軸の方向に沿った相電流であり、A
MPは前記三相電流によって形成された前記静止座標系を前記モータロータに同期している前記回転座標系に変換するための正規化係数であり、
2/3πは前記U軸、V軸およびW軸の前記相電流のうちの2つごとの夾角であり、さらに、
θは前記基準時間モーメントでの前記U軸と前記直軸との間の夾角である、ことを特徴とする、請求項1に記載のブラシレスDCモータ制御デバイス。
【請求項7】
前記モータが多相モータの場合、前記位相調整ユニットが、各相コイルの前記直軸電流と対応した予想される目標電流との間の前記差分値に従って、各相コイルの前記位相を均一に調整するかまたは前記各相コイルの前記位相をそれぞれ調整する、ことを特徴とする、請求項1に記載のブラシレスDCモータ制御デバイス。
【請求項8】
前記駆動ユニットによって出力される前記
モータコイルの前記駆動信号が、パルス幅変調信号である、請求項1に記載のブラシレスDCモータ制御デバイス。
【請求項9】
ブラシレスDCモータ制御システムであって、前記システムが、
前記モータコイルの前記駆動信号を出力する、請求項1から8のいずれか一項に記載の、前記ブラシレスDCモータ制御デバイスと、
電源スイッチ回路であって、電力構成要素を備え、前記電力構成要素が、前記モータコイルに前記駆動電圧を出力するために、前記ブラシレスDCモータ制御デバイスによって出力された前記駆動信号に従って、オンまたはオフに切り替えるように制御される、電源スイッチ回路と、
ブラシレスDCモータであって、モータロータを備え、前記モータロータが、前記駆動電圧に従って回転するように駆動される、ブラシレスDCモータと、を備える、ことを特徴とする、ブラシレスDCモータ制御システム。
【請求項10】
ブラシレスDCモータ制御方法であって、前記方法が、
モータロータの位置を検出し、前記モータロータの位置信号を取得するステップと、
前記モータロータの任意の位置における位置信号
だけに基づいて、任意の基準時間モーメントを
ある一電気周期中において選択するステップと、
モータの相電流を測定し、前記モータの前記相電流に従って前記基準時間モーメントでの前記相電流を取得するステップと、
前記基準時間モーメントでの前記相電流に従って、前記モータの直軸電流を計算するステップと、
前記モータの前記直軸電流と予想される目標電流との間の差分値に従って、モータコイルの駆動電圧の位相を調整するステップであって、前記差分値は前記駆動電圧に対して適用される位相の進角値を
反映するステップと、
前記モータロータを回転させるために、前記モータロータの前記位置信号および前記モータコイルの前記駆動電圧の前記位相に従って、前記モータコイルの駆動信号を出力するステップと、を含むことを特徴とする、ブラシレスDCモータ制御方法。
【請求項11】
前記モータロータの前記位置信号に従って基準時間モーメントを選択する前記ステップが、前記モータロータの前記位置信号に従って一電気周期中に1つまたは複数の基準時間モーメントを選択する、ことを特に含むことを特徴とする、請求項10に記載のブラシレスDCモータ制御方法。
【請求項12】
前記モータの前記相電流に従って前記基準時間モーメントでの前記相電流を選択する前記ステップが、前記基準時間モーメントでの前記相電流を取得するために、前記モータの前記相電流に従って、前記基準時間モーメントでの前記相電流を測定する、ことを特に含むことを特徴とする、請求項10に記載のブラシレスDCモータ制御方法。
【請求項13】
前記モータの前記相電流に従って前記基準時間モーメントでの前記相電流を選択する前記ステップが、前記基準時間モーメントの前記相電流を取得するために、一電気周期中に前記モータの前記相電流の測定値に従って前記基準時間モーメントでの前記相電流を推定する、ことを特に含むことを特徴とする、請求項10に記載のブラシレスDCモータ制御方法。
【請求項14】
前記直軸電流i
dが、i
d=A
MP[i
Ucos(θ)+i
Vcos(θ-2/3π)+i
Wcos(θ+2/3π)]と表現され、
ここで、i
dは前記モータロータに同期している回転座標系の直軸の方向に沿った前記電流であり、
i
U、i
Vおよびi
Wはそれぞれ、三相電流によって形成された静止座標系のU軸、V軸およびW軸の方向に沿った相電流であり、
A
MPは前記三相電流によって形成された、前記静止座標系を前記モータロータに同期している前記回転座標系に変換するための正規化係数であり、
2/3πは前記U軸、V軸およびW軸の前記相電流のうちの2つごとの夾角であり、さらに、
θは前記基準時間モーメントでの前記U軸と前記直軸との間の夾角である、ことを特徴とする、請求項10に記載のブラシレスDCモータ制御方法。
【請求項15】
前記モータが多相モータの場合、前記方法が、各相コイルの前記直軸電流と対応した予想される目標電流との間の前記差分値に従って、各相コイルの前記位相を均一に調整するかまたは前記各相コイルの前記位相をそれぞれ調整するステップも含む、請求項10に記載のブラシレスDCモータ制御方法。
【請求項16】
前記モータコイルの前記駆動信号が、パルス幅変調信号である、ことを特徴とする、請求項10に記載のブラシレスDCモータ制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0002]本出願は、モータ制御分野に関し、具体的には、ブラシレスDCモータ制御デバイス、システムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
[0004]ブラシレス電動モータは、機械式ステアリングを電子式ステアリングに置き換えることで、電動ブラシからの摩擦が原因で発生する従来のDCモータに関連した一連の問題を克服するものであり、速度調整性能が優れているという点で有利であり、小型かつ高効率であり、したがって、国家経済および人々の日常生活の様々な分野に広く適用される。
【0003】
[0005]ブラシレスモータの巻線はインダクタンス特性を示すので、モータの相電流は印加電圧より遅れる。効率最適化と高速動作の目的を実現するために、駆動電圧に対して一定のリード角を適用する必要がある。いくつかの出願において、リード角は通常は概算的な推定方法によって計算される。
【0004】
[0006]従来、必要な進角は、平均電流、ピーク電流、ピーク速度、または制御変数などの変数を測定することによって推定され、また、機器構成は、目標作業点でのゲインまたはオフセットを通して最適化される。このようなアルゴリズムは明らかな限界を有しており、その限界とは、制御目標(例えば、効率最適化)が特定の作業点でのみ達成され、一旦モータが目標作業点からさらに外れると、モータの運転状態は目標からさらに外れ(例えば、低効率となり)、超過速度などの危険さえ生じる、というものである。最適化された機器構成の具体的なパラメータは、本体のパラメータとモータの負荷特性に直接的に関連しており、その結果、この制御ソリューションを様々なモータおよび負荷に広く適用することは不可能になる。これにより、モータシステムの信頼性、整合性、バッチ生産および材料管理において弊害が生じる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
[0007]本出願は、ブラシレスDCモータ制御デバイス、システムおよび方法を提供する。デバイスは、最初に基準時間モーメントを選択し、その基準時間モーメントでモータの直軸電流を計算し、および、異なる負荷特性の条件下においてブラシレスDCモータ上の自己適応制御を実行するために、直軸電流と予想される目標電流との間の関係に従って、モータコイルの駆動電圧の位相を自動的に調整し、これによって、ブラシレスDCモータシステムの性能、信頼性、整合性を改善し、および材料管理における困難を低減する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
[0008]第1に、ブラシレスDCモータ制御デバイスが提供される。デバイスは、位置検出ユニット、基準生成ユニット、電流測定ユニット、計算ユニット、位相調整ユニットおよび駆動ユニットを備える。位置検出ユニットは、モータロータの位置を検出し、モータロータの位置信号を取得するために使用される。基準生成ユニットは、モータロータの位置信号に従って基準時間モーメントを選択するために使用される。電流測定ユニットは、モータの相電流を測定し、モータの相電流に従って基準時間モーメントでの相電流を取得するために使用される。計算ユニットは、基準時間モーメントでの相電流に従って、モータの直軸電流を計算するために使用される。位相調整ユニットは、モータの直軸電流と予想される目標電流の間の異なる値に従って、モータコイルの駆動電圧の位相を調整するために使用される。駆動ユニットは、モータロータの位置信号、およびモータロータを回転させるモータコイルの駆動電圧の位相に従って、モータコイルの駆動信号を出力するために使用される。
【0007】
[0009]任意の実装モードにおいて、位置検出ユニットは1つまたは複数のホール構成要素を含み、ホール構成要素は一定の電気角の間隔に相互に離間される。ホール構成要素は、モータロータの磁場に従って、モータロータの位置を検出し、モータロータの位置信号を取得するために使用される。
【0008】
[0010]任意の実装モードにおいて、基準生成ユニットは、モータロータの位置信号に従って、一電気周期中に1つまたは複数の基準時間モーメントを選択するために特に使用される。
【0009】
[0011]任意の実装モードにおいて、電流測定ユニットは、基準モーメントでの相電流を取得するモータの相電流に従って、基準モーメントで相電流を測定するために特に使用される。
【0010】
[0012]任意の実装モードにおいて、電流測定ユニットは、基準時間モーメントの相電流を取得するために、一電気周期中にモータの相電流の測定値に従って、基準時間モーメントでの相電流を推定するために特に使用される。
【0011】
[0013]任意の実装モードにおいて、直軸電流idは、id=AMP[iUcos(θ)+iVcos(θ-2/3π)+iWcos(θ+2/3π)]と表現され、ここで、idはモータロータに同期している回転座標系の直軸の方向に沿った電流であり、iU、iVおよびiWはそれぞれ、三相電流によって形成された静止座標系のU軸、V軸およびW軸の方向に沿った相電流であり、AMPは三相電流によって形成された静止座標系をモータロータに同期している回転座標系に変換するための正規化係数であり、2/3πはU軸、V軸およびW軸の相電流のうちの2つごとの夾角であり、および、θはU軸と直軸との間の夾角である。
【0012】
[0014]任意の実装モードにおいて、モータが多相モータの場合、位相調整ユニットは、各相コイルの直軸電流と対応した予想される目標電流との間の差分値に従って、各相コイルの位相を均一に調整するかまたは各相コイルの位相をそれぞれ調整する。
【0013】
[0015]任意の実装モードにおいて、駆動ユニットによって出力されるモータコイルの駆動信号は、パルス幅変調信号である。
[0016]第2に、ブラシレスDCモータ制御システムが提供される。システムは、モータ制御デバイス、電源スイッチ回路およびブラシレスDCモータを含む。モータ制御デバイスは、第1の態様に記述されたブラシレスDCモータ制御デバイスを含み、それはモータコイルの制御信号を出力する。電源スイッチ回路は、電源構成要素を含み、ブラシレスDCモータ制御デバイスによって出力された駆動信号に従って電力構成要素のオンまたはオフを制御し、次にモータコイルに駆動電圧を出力する。ブラシレスDCモータはモータロータを含み、駆動電圧の効果によって、モータロータを回転させる。
【0014】
[0017]第3に、ブラシレスDCモータ制御方法が提供される。その方法は、モータロータの位置を検出しモータロータの位置信号を取得するステップと、モータロータの位置信号に従って基準時間モーメントを選択するステップと、モータの相電流を計測しモータの相電流に従って基準時間モーメントでの相電流を取得するステップと、基準時間モーメントでの相電流に従ってモータの直軸電流を計算するステップと、モータの直軸電流と予想される目標電流との間の差分値に従ってそれぞれのモータコイルの駆動電圧の位相を調整するステップと、モータロータを回転させるためにモータロータの位置信号とそれぞれのモータコイルの駆動電圧の位相に従ってモータコイルの駆動信号を出力するステップとを含む。
【0015】
[0018]任意の実装モードにおいて、モータロータの位置信号に従って基準時間モーメントを選択するステップは、モータロータの位置信号に従って一電気周期中に1つまたは複数の基準時間モーメントを選択することを特に含む。
【0016】
[0019]任意の実装モードにおいて、モータの相電流に従って基準時間モーメントでの相電流を取得するステップは、基準モーメントでの相電流を取得するために、モータの相電流に従って基準モーメントでの相電流を測定することを特に含む。
【0017】
[0020]任意の実装モードにおいて、モータの相電流に従って基準時間モーメントで相電流を取得するステップは、基準モーメントで相電流を取得するように一電気周期中にモータの相電流の測定値に従って基準モーメントで相電流を推定することを特に含む。
【0018】
[0021]任意の実装モードにおいて、直軸電流idは、id=AMP[iUcos(θ)+iVcos(θ-2/3π)+iWcos(θ+2/3π)]と表現され、ここで、idはモータロータに同期している回転座標系の直軸の方向に沿った電流であり、iU、iVおよびiWはそれぞれ、三相電流によって形成された静止座標系のU軸、V軸およびW軸の方向に沿った相電流であり、AMPは三相電流によって形成された静止座標系をモータロータに同期している回転座標系に変換するための正規化係数であり、2/3πはU軸、V軸およびW軸の相電流のうちの各2つの間の夾角であり、および、θはU軸と直軸の間の夾角である。
【0019】
[0022]任意の実装モードにおいて、モータが多相モータの場合、方法は、各相コイルの直軸電流と対応した予想される目標電流の間の差分値に従って、各相コイルの位相を均一に調整するかまたは各相コイルの位相をそれぞれ調整するステップも含む。
【0020】
[0023]任意の実装モードにおいて、モータコイルの駆動信号はパルス幅変調信号である。
[0024]本発明の実施形態の技術的解決法をより明確に説明するために、以下に実施形態において使用される添付図面を簡単に紹介する。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】[0025]本発明の一実施形態において提供されたブラシレスDCモータ制御デバイスの構造図である。
【
図2】[0026]本発明の一実施形態において提供された三相ブラシレスDCモータの位置信号、相電流、変調信号および基準時間モーメントの概略図である。
【
図3】[0027]本発明の一実施形態において提供された三相ブラシレスDCモータの回転座標系の構造図である。
【
図4】[0028]本発明の一実施形態において提供されたブラシレスDCモータ制御システムを示す。
【
図5】[0029]
図1に対応するブラシレスDCモータの制御集積回路の構造図である。
【
図6】[0030]三角搬送波が変調信号を変調するプロセスの概略図である。
【
図7】[0031]
図1に対応するブラシレスDCモータの制御プロセスのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
[0032]本発明の技術的解決法は、添付図面と実施形態と合わせてより詳細に記述される。
[0033]ブラシレスDCモータは通常、1つまたは複数の位置センサを使用してモータロータの位置を検出し、また、ロータの位置と変調アルゴリズムに従って各位相の駆動信号を出力し、回転磁界を形成しかつロータを回転させる。ブラシレスモータの巻線はインダクタンス特性を示すので、モータの相電流は印加される駆動電圧を遅延させる。効率最適化と高速動作の目的を実現するために、駆動電圧に対して一定のリード角を適用する必要がある。
【0023】
[0034]本発明により、基準時間モーメントが最初に選択され、モータの直軸電流が基準時間モーメントで計算され、モータコイルの駆動電圧の位相が直軸電流と予想される目標電流との間の関係に基づいて自動的に調整され、次に異なる負荷特性の条件下においてブラシレスDCモータの自己適応制御が達成され、これにより、ブラシレスDCモータの性能、信頼性、整合性を改善し、かつ材料管理における困難を低減する。
【0024】
[0035]本出願において、直軸電流とは、モータロータに同期し磁場方向を直軸に取りかつ磁場方向に垂直な方向を横軸に取る回転座標系における、直軸上のモータのすべての相電流の電流成分の和である。
【0025】
[0036]三相ブラシレスDCモータは、この実施形態において提供された制御デバイスをさらに説明するために、以下の例として使用される。
[0037]
図1は、本発明の一実施形態において提供されたブラシレスDCモータ制御デバイスの構造図である。
図1に示されるように、ブラシレスDCモータ用の制御デバイスは、位置検出ユニット110、基準生成ユニット120、電流測定ユニット130、計算ユニット140、位相調整ユニット150および駆動ユニット160を含むことができる。
【0026】
[0038]位置検出ユニット110は、モータロータの位置を検出し、モータロータの位置に従って対応する位置信号を取得する。
[0039]一例として三相ブラシレスDCモータを取ると、位置検出ユニット110は、一定の電気角の間隔で配列された3つのホール構成要素を含むことができる(例えば、120DEG)。ホール構成要素は、モータロータの磁界に従ってロータ位置を検出し、ロータの対応する位置信号を取得する。位置信号は電圧信号である。
【0027】
[0040]非三相ブラシレスDCモータの場合には、位置検出ユニット110は少なくとも1つホール構成要素を含み得ることを理解されるべきである。
[0041]
図2に示されるように、HU、HVおよびHWは三相位置信号であり、IU、IVおよびIWはそれぞれ三相コイルU、VおよびWの相電流であり、SU、SVおよびSWはそれぞれ三相コイルU、VおよびWの変調信号であり、これは変調信号SU、SVおよびSWは、三相位置信号HU、HVおよびHWと特定のアルゴリズムに従って生成されることを意味する。
【0028】
[0042]基準生成ユニット120は、モータロータの位置信号に従って基準時間モーメントを選択するために使用される。理論的に、一電気周期中の任意の時間モーメントが基準時間モーメントとして選択されることが可能であり、1つまたは複数の基準時間モーメントが選択されることが可能である。基準時間モーメントの選択中に、計算利便性、制御精度などが考慮され得る。
図2に示されるように、RU、RVおよびRWはそれぞれ三相位置信号HU、HVおよびHWに対応した基準時間モーメントである。
【0029】
[0043]電流測定ユニット130は、モータの相電流を測定し、モータの相電流に従って基準時間で相電流を取得するために使用される。
[0044]具体的には、電流測定ユニット130は、実時間でまたは断続的に相電流を測定してもよい。それに応じて、基準時間モーメントでの相電流は、基準時間モーメントでの電流測定ユニット130によって直接的に測定されることができ、また、相電流の以前の測定値の推定を通して得られることもできる。例えば、電流センサが使用される場合、相電流が実時間で測定されることができる。または、コイルに直列に接続された抵抗器が相電流の検出に使用される場合、相電流の検出は対応する電源デバイスのオンまたはオフに常に関連している必要があるので、測定時間モーメントは、基準時間ムーブメントではない。そのような状況において、基準時間モーメントでの相電流は、推定を通して得られる。
【0030】
[0045]計算ユニット140は、基準時間モーメントおよび基準時間モーメントでの相電流に従って、モータの直軸電流を計算するために使用される。
[0046]
図3に示されるように、ロータに同期する回転座標系において、磁界方向は直軸(d軸)であり、磁界方向と垂直な方向は横軸(q軸)である。静止基準座標系において、三相電流の方向は、軸すなわちU軸、V軸およびW軸として定義され、これらの軸は、2つずつが120°の電気角の間隔で離間される。d軸が一定の基準時間モーメントで
図3に示されるような位置にある場合、直流i
dは、以下の式である。
【0031】
[0047]id=AMP[iUcos(θ)+iVcos(θ-2/3π)+iWcos(θ+2/3π)]
[0048]この形式において、iU、iVおよびiWは、三相電流によって形成された静止座標系のU軸、V軸およびW軸の方向に沿った相電流であり、AMPは三相電流によって形成された静止座標系をモータロータに同期している回転座標系に変換するための正規化係数であり、2/3πはU軸、V軸およびW軸の相電流のうちの各2つの間の夾角であり、および、θはU軸と直軸の間の夾角である。
【0032】
[0049]角θは、回転座標系のd軸と一定の基準時間モーメントでの静止座標系のU軸との間の夾角であり、これは、角θが一定の基準時間モーメントでの回転座標系と静止座標系の相関モーメントであることを意味する。
【0033】
[0050]基準生成ユニット120は基準時間モーメントを生成し、それぞれの基準時間モーメントで、回転座標系と静止座標系は夾角θを形成し、これは、基準時間モーメントが1つずつ夾角θに対応していることを意味する。
【0034】
[0051]一電気周期中、基準生成ユニット120は1つまたは複数の基準時間モーメントを生成することが可能で、これは、1つまたは複数の角θが一電気周期中に存在することを意味する。
【0035】
[0052]三相の相電流の和が0、すなわち、iU+iV+iW=0なので、nを整数として、θ=2nπの時、id=2/3AMPiUであり、θ=(2n+1)πの時、id=-2/3AMPiUであることは理解されるべきである。このことは、基準時間モーメントを選択することによって、直軸電流は一定の位相の相電流を計算することによって得ることができることを意味する。この方法で、直軸電流の計算は簡略化され、時間的により良好な制御の実現が支援される。
【0036】
[0053]同様に、基準時間モーメントが他の特別モードにおいて選択される場合、直軸電流idは、例えばθ=2nπ+2/3πに対して、iVまたはiWを計算することのみによっても得られる。
【0037】
[0054]位相調整ユニット150は、モータの直軸電流と予想される目標電流との間の差分値に従って、モータコイルの駆動電圧の位相を調整するために使用される。
[0055]さらに、モータの各相コイルの駆動電圧の位相は、均一にまたは個別に調整されることができる。調整モードは、制御ポリシー、センサ設置偏位、磁化均一性、および基準時間モーメントの選択を含む様々な要因に依存する。
【0038】
[0056]一例において、
図2に示されるように、基準時間モーメントRUでの直軸電流のみが計算され、三相コイルU、VおよびWの変調信号SU、SVおよびSWの位相は、基準時間モーメントRUでの直軸電流に従って均一に調整され、つまり、基準時間モーメントRU、RVおよびRWでの対応した直軸電流が計算され、三相コイルU、VおよびWの変調信号SU、SVおよびSWの位相が対応した直軸電流に従って調整される。
【0039】
[0057]駆動ユニット160は、モータロータの位置信号とモータコイルの駆動電圧に従って、各相コイルの駆動信号を出力するために使用され、そこで、駆動ユニット160によって出力された駆動信号は、変調信号と搬送波の変調によって得られた、パルス幅変調信号である。
【0040】
[0058]駆動ユニット160は、パルス幅変調信号を出力し、電力構成要素(例えば、MOS(金属酸化膜半導体)またはIGBT(絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ))を通じてモータの各相コイルに駆動電圧を印加する。三相コイルの相電流IU、IVおよびIWは、モータロータを回転させるために回転磁界を形成する。
【0041】
[0059]
図4は、本発明の一実施形態において提供されたブラシレスDCモータ制御システムを示す。
図4に示されるように、ブラシレスDCモータ用の制御システムは、ブラシレスDCモータ制御デバイス410、電源スイッチ回路420およびブラシレスDCモータ430を含むことができる。
【0042】
[0060]ブラシレスDCモータ制御デバイス410は、上記の実施形態におけるすべての機能ユニットの動作手順を実行し、駆動信号を出力するために使用される。
[0061]電源スイッチ回路420は、ブラシレスDCモータ制御デバイス410によって出力された駆動信号を受信し、駆動電圧を出力するために使用される。電源スイッチ回路420は、駆動信号に従って制御システムの回路をオンまたはオフに切り替える。電源スイッチ回路420は、電力構成要素、例えば、MOSまたはIGBTを含むことができる。
【0043】
[0062]ブラシレスDCモータ430は、モータロータを含み、かつ、ロータを回転させるために、コイルで生成された電流が回転磁界を生成できるように、モータコイルに駆動電圧を印加することができる。
【0044】
[0063]
図5は、
図1に対応するブラシレスDCモータの制御集積回路の構造図である。
図5に示されるように、ブラシレスDCモータの制御集積回路は、位置検出回路510、基準生成回路520、電流測定回路530、計算回路540、位相調整回路550および駆動回路560を含むことができる。
【0045】
[0064]位置検出回路510は、モータロータの位置を検出し、外部ホール構成要素によって生成されたホール信号に従ってロータの位置信号を取得する。
[0065]位置検出回路510は、ホール駆動回路511および周期的測定回路512を含むことができる。
【0046】
[0066]外部ホール構成要素がアナログ信号を生成する場合、ホール駆動回路511はアナログ信号をデジタル信号に変換するが、採用されたホール構成要素が駆動回路と統合される場合、ホール駆動回路511は必要ではない。
【0047】
[0067]周期的測定回路512は、モータロータの位置に従って対応する位置信号(電圧信号)を取得するために使用される。例えば、周期的測定回路512は、ホール駆動回路511がデジタル信号を生成する周期を計数するためのカウンタであることができる。
【0048】
[0068]基準生成ユニット520は、位置検出回路510によって取得されたロータの位置信号に従って、基準時間モーメントを選択するために使用される。例えば、基準生成回路520は、位置信号に従って計数することによって基準時間モーメントを選択するためのカウンタであることができる。
【0049】
[0069]電流測定回路530は、信号増幅回路531およびアナログ-デジタル変換器532を含むことができる。
任意に、電流測定回路530は、最初に抵抗器を通じてブラシレスDC電流の相電流を検出し取得する。
【0050】
[0070]信号増幅器531は、相電流を増幅するために使用される。アナログ-デジタル変換器532は、増幅された電流に対してアナログ-デジタル変換を実行するために使用される。
【0051】
[0071]相電流の検出は実時間ではないが、対応する電源デバイスのオンまたはオフに常時関連している必要があるので、測定時間モーメントは基準時間ムーブメントでなくともよい、ということに留意されたい。そのような状況において、基準時間モーメントでの相電流は推定を通じて得られる。直軸電流の計算プロセスは、
図1で示されているので、ここでは繰り返して記述されない。
【0052】
[0072]計算ユニット540は、基準時間モーメントでの相電流に従ってモータの直軸電流を計算するために使用される、演算ユニット(例えば、乗算ユニット)である。
[0073]位相調整ユニット550は、モータの直軸電流と予想される目標電流との間の差分値に従ってモータコイルの駆動電圧の位相を調整するために使用される。そのような調整は、採用されたPID(比例積分微分)制御によって実行されることができる。
【0053】
[0074]駆動回路560は、モータロータの位置信号および位相調整回路によって調整された電圧位相に従って、駆動信号を出力するために使用される。
[0075]駆動回路560は、デューティ比制御回路561、変調信号生成回路562、三角搬送波生成回路563、PWM生成回路564および電気レベル変換回路565を含むことができる。
【0054】
[0076]デューティ比制御回路561は、パルス幅変調信号に対するデューティ比の制御信号を生成するために使用される。
[0077]変調信号生成回路562は、変調アルゴリズムおよびデューティ比の制御信号に従って、変調信号を生成するために使用される。
【0055】
[0078]三角搬送波生成回路563は、固定周波数で三角搬送波を生成するために使用される。
[0079]PWM生成回路564は、三角搬送波変調信号を使用することによって、パルス幅変調信号を生成するために使用される。
【0056】
[0080]電気レベル変換回路565は、電力構成要素のオンとオフを制御するために、パルス幅変調信号の電気レベルを駆動信号に変換するために使用される。
[0081]任意に、デューティ比制御回路561は、変調信号の振幅を制御することを通じて、パルス幅変調信号のデューティ比を決定する。
【0057】
[0082]任意に、PWM生成回路564は、対応するパルス幅変調信号を取得するために、三角搬送波と変調信号をサンプリングし比較するためにも使用される。
[0083]電気レベル変換回路565は、駆動回路560に組込まれ得ないことを留意する必要がある。そのような状況において、駆動回路560によって出力されるパルス幅変調信号は、電力構成要素のオンとオフを直接的に制御できない可能性があるので、外部の電気レベル変換回路が電力構成要素を制御する必要がある。
【0058】
[0084]PWM生成回路564が三角搬送波を使用して変調信号(または変調波)を変調するプロセスは、
図6において確認され得る。
図6に示されるように、規格サンプリング規則はサンプルに適用され、対応するPWM信号を取得するために三角搬送波と変調機能を比較する。変調信号の形状はアルゴリズムによって設定されるが、振幅はデューティ比制御回路561に依存する。デューティ比制御回路561は、変調信号の振幅を制御することを通じてPWM信号のデューティ比を決定する。
図4に示されるブラシレスDCモータ制御システムは、チップがブラシレスDCモータ制御システムの機能を備えることができるようにチップに統合されてもよい、ことを理解されるべきである。
【0059】
[0085]
図7は、請求項1に対応するブラシレスDCモータの制御プロセスのフローチャートである。
図6に示されるように、制御プロセスは以下のステップを含むことができる。
【0060】
[0086]ステップ710において、モータロータの位置を検出し、モータロータの位置信号を取得する。
ステップ720において、モータロータの位置信号に従って基準時間モーメントを選択する。
【0061】
ステップ730において、モータの相電流を測定し、モータの相電流に従って基準時間での相電流を取得する。
[0087]ステップ740において、基準時間モーメントでの相電流に従ってモータの直軸電流を計算する。
【0062】
[0088]ステップ750において、モータの直軸電流と予想される目標電流との間の差分値に従って、モータコイルの駆動電圧の位相を調整する。
[0089]ステップ760において、モータロータを回転させるために、モータロータの位置信号とモータコイルの駆動電圧の位相に従って、モータコイルの駆動信号を出力する。
【0063】
[0090]任意に、モータロータの位置信号に従って基準時間モーメントを選択するステップは、モータロータの位置信号に従って一電気周期中に1つまたは複数の基準時間モーメントを選択することを特に含む。
【0064】
[0091]任意に、モータの相電流に従って基準時間モーメントでの相電流を取得するステップは、基準時間モーメントでの相電流を取得するためにモータの相電流に従って基準時間モーメントでの相電流を測定することを特に含む。
【0065】
[0092]任意に、モータの相電流に従って基準時間モーメントでの相電流を取得するステップは、基準時間モーメントでの相電流を取得するために一電気周期中にモータの測定された相電流に従って、基準モーメントでの相電流を推定することを特に含む。
【0066】
[0093]任意に、直軸電流idは、id=AMP[iUcos(θ)+iVcos(θ-2/3π)+iWcos(θ+2/3π)]と表現され、ここで、idはモータロータに同期している回転座標系の直軸の方向に沿った電流であり、iU、iVおよびiWはそれぞれ、三相電流によって形成された静止座標系のU軸、V軸およびW軸の方向に沿った相電流であり、AMPは三相電流によって形成された静止座標系をモータロータに同期している回転座標系に変換するための正規化係数であり、2/3πはU軸、V軸およびW軸の相電流のうちの各2つの間の夾角であり、および、θは基準時間モーメントでのU軸と直軸の間の夾角である。
【0067】
[0094]任意に、モータが多相モータの場合、方法は、各相コイルの直軸電流と対応した予想される目標電流との間の差分値に従って、各相コイルの位相を均一に調整するかまたは各相コイルの位相をそれぞれ調整することも含む。
【0068】
[0095]任意に、モータコイルの駆動信号は、パルス幅変調信号である。
[0096]任意に、ステップ710-760を繰り返すと、基準時間モーメントでの直軸電流は、予想される目標電流に近づくことになる。これにより、対応する制御目標が達成され得る。
【0069】
[0097]位相調整プロセスは自動的に完了し、モータとその負荷の特徴に依存しないので、本発明は高い適応性を有することを留意する必要がある。
[0098]上記の実施形態のステップは、
図1に示されるような様々な機能ユニットによって実装され得るので、本発明の実施形態によって提供されたステップの特定の実装プロセスは、ここでは繰り返し記述されない。
【0070】
[0099]テキストの実施形態に記述された方法またはアルゴリズムのステップは、ハードウェア、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュール、またはその2つの組合せによって実装されることができる。ソフトウェアコマンドは、対応するソフトウェアモジュールからなり得る。ソフトウェアモジュールは、ROM(ランダムアクセスメモリ)、フラッシュメモリ、EPROM(消去可能プログラム可能ROM)、EEPROM(電気的消去可能プログラム可能ROM)、ハードディスク、光ディスクまたは当業者の中で知られている任意の他の形態の記憶媒体において格納され得る。例示的な格納媒体は、プロセッサが格納媒体からの情報を読み、格納媒体に情報を書き込むことができるように、プロセッサに結合される。当然ながら、格納媒体はプロセッサの構成部品であることもできる。当然ながら、プロセッサおよび格納媒体は、ユーザ機器に格納された個別部品であることもできる。
【0071】
[00100]当業者は、1つまたは複数の例において、本出願に記述された機能がハードウェア、ソフトウェア、ファームウェアまたはそれらの任意の組合せによって実行され得ることを、考えるべきである。ソフトウェアおよびファームウェアが採用される場合、機能はコンピュータ可読媒体に記憶され得る。
【0072】
[00101]本出願の目的、技術的解決法および有益効果は、上記の特定の実装を使用することによって、さらに詳細に記述される。上記の実施形態は、本発明の単にいくつかの特定の実装形態モードにすぎず、本出願の保護範囲を限定するものではないことを、理解されるべきである。本出願の技術的解決法に基づいてなされた任意の修正、変更などは、本出願の保護範囲内に属するべきである。
【符号の説明】
【0073】
110 位置検出ユニット
120 基準生成ユニット
130 電流測定ユニット
140 計算ユニット
150 位相調整ユニット
160 駆動ユニット