IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社オクジューの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-16
(45)【発行日】2022-02-04
(54)【発明の名称】固定装置及びこれを用いた固定方法
(51)【国際特許分類】
   F16B 35/00 20060101AFI20220128BHJP
   F16B 1/00 20060101ALI20220128BHJP
   F16B 25/00 20060101ALI20220128BHJP
   F16B 43/00 20060101ALI20220128BHJP
   F16B 25/10 20060101ALI20220128BHJP
   E04B 9/18 20060101ALI20220128BHJP
   F16B 5/07 20060101ALN20220128BHJP
【FI】
F16B35/00 T
F16B1/00 A
F16B25/00 Z
F16B43/00 Z
F16B35/00 Z
F16B25/10 A
E04B9/18 B
F16B5/07 A
【請求項の数】 17
(21)【出願番号】P 2018016822
(22)【出願日】2018-02-01
(65)【公開番号】P2019132395
(43)【公開日】2019-08-08
【審査請求日】2020-12-16
(73)【特許権者】
【識別番号】593123683
【氏名又は名称】株式会社オクジュー
(74)【代理人】
【識別番号】100102048
【弁理士】
【氏名又は名称】北村 光司
(74)【代理人】
【識別番号】100146503
【弁理士】
【氏名又は名称】高尾 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100203068
【氏名又は名称】浅尾 遼
(72)【発明者】
【氏名】熊本 辰視
(72)【発明者】
【氏名】川良 剛
【審査官】大谷 謙仁
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-181459(JP,A)
【文献】実開平05-003426(JP,U)
【文献】特開平10-047325(JP,A)
【文献】実開昭59-153711(JP,U)
【文献】特表2006-528087(JP,A)
【文献】実開平05-089916(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2012/0305723(US,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2010-0057174(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16B 35/00
F16B 1/00
F16B 25/00
F16B 43/00
F16B 25/10
E04B 9/18
F16B 5/07
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一端に固定対象物が連結され且つ他端が被掛止部材に当接するボルト部材と、前記被掛止部材に掛止される掛止部材とを備え、前記掛止部材に前記ボルト部材を螺合させることにより前記固定対象物を前記被掛止部材に固定する固定装置であって、
前記ボルト部材は、前記他端に前記被掛止部材を穿孔する穿孔部材を有し、
前記穿孔部材が前記被掛止部材に接触した時から穿孔が完了するまでの間、前記ボルト部材が前記掛止部材に対し空転する空転機構を備えた固定装置。
【請求項2】
前記掛止部材は、前記ボルト部材と螺合する貫通孔を有し、前記ボルト部材は、前記穿孔部材が前記被掛止部材に接触した時から穿孔が完了するまでの間に前記貫通孔と相対する部分にねじ山が形成されていない非ネジ部を有し、前記非ネジ部が前記空転機構を構成する請求項1記載の固定装置。
【請求項3】
前記ボルト部材は、前記非ネジ部の端部から前記一端へ向けてねじ山が形成された第二のネジ部をさらに有する請求項2記載の固定装置。
【請求項4】
前記掛止部材は、前記掛止部材に固定されるワッシャと、前記ワッシャに回転可能に取り付けられ且つ前記ボルト部材と螺合するナットと、前記ボルト部材と螺合しない貫通孔とを備え、前記ナットが前記空転機構を構成する請求項1記載の固定装置。
【請求項5】
前記掛止部材は、前記掛止部材に当接する頭部を有し且つ内部を前記ボルト部材が貫通すると共に螺合する第一螺合部材と、前記第一螺合部材のネジ部と螺合し且つ前記掛止部材を挟んで前記頭部と対向する第二螺合部材と、前記ボルト部材と螺合しない貫通孔とを備え、前記第一螺合部材は、前記頭部と前記ネジ部との間にねじ山が形成されていない非ネジ部を有し、前記非ネジ部の長さは前記貫通孔の高さ以上であり、前記非ネジ部が前記空転機構を構成する請求項1記載の固定装置。
【請求項6】
前記穿孔部材は、その外周面にねじ山が形成されたネジ部を有するビス状部材であり、前記ボルト部材のネジ部と前記ビス状部材のネジ部とは、ねじピッチを一致させてある請求項1~5のいずれかに記載の固定装置。
【請求項7】
前記ビス状部材は、前記ビス状部材の前記ネジ部より基端部側にねじ山の形成されていない非ネジ部をさらに有し、前記非ネジ部の長さは前記ビス状部材が穿孔する前記被掛止部材の穿孔部分の肉厚以上である請求項6記載の固定装置。
【請求項8】
前記穿孔部材は、その外周面にねじ山が形成されたネジ部と、前記穿孔部材の前記ネジ部より基端部側にねじ山の形成されていない非ネジ部とを有するビス状部材であり、前記非ネジ部の長さは前記ビス状部材が穿孔する前記被掛止部材の穿孔部分の肉厚以上である請求項1~5のいずれかに記載の固定装置。
【請求項9】
前記穿孔部材は、その外周面にねじ山が形成されていない針状部材である請求項1~5のいずれかに記載の固定装置。
【請求項10】
前記穿孔部材は、前記被掛止部材への穿孔が完了した後に前記ボルト部材の締付トルクにより切断されるものであり、前記掛止部材は、前記穿孔部材が前記穿孔の完了時において内在する挿通孔を有するガイド部材をさらに有する請求項1~9のいずれかに記載の固定装置。
【請求項11】
前記穿孔部材は、前記他端に連結部材を介して固定される請求項1~10のいずれかに記載の固定装置。
【請求項12】
前記連結部材は、前記穿孔部材の基端部を受け入れる凹部を有する請求項11記載の固定装置。
【請求項13】
前記連結部材は、前記穿孔部材の基端部に嵌入させる凸部を有する請求項11記載の固定装置。
【請求項14】
前記穿孔部材は、前記他端に固定される請求項1~10のいずれかに記載の固定装置。
【請求項15】
前記穿孔部材は、前記ボルト部材の前記他端を尖端形状に加工した尖端部である請求項1~5のいずれかに記載の固定装置。
【請求項16】
前記被掛止部材はC形鋼であり、前記掛止部材は前記C形鋼の下リップを嵌入させる嵌入溝を有し、前記固定対象物を前記C形鋼に吊り下げ支持する請求項1~15のいずれかに記載の固定装置。
【請求項17】
一端に固定対象物が連結され且つ他端が被掛止部材に当接するボルト部材と、前記被掛止部材に掛止される掛止部材とを備え、前記掛止部材に前記ボルト部材を螺合させることにより前記固定対象物を前記被掛止部材に固定する固定装置を用いた固定方法であって、
前記ボルト部材は、前記他端に前記被掛止部材を穿孔する穿孔部材を有し、
前記穿孔部材が前記被掛止部材に接触した時から穿孔が完了するまでの間、前記ボルト部材が前記掛止部材に対し空転する空転機構を備え、
前記掛止部材に前記ボルト部材を螺合させ、
前記ボルト部材を操作して前記掛止部材を前記被掛止部材に掛止させ、
前記ボルト部材を回転させて前記穿孔部材を前記被掛止部材に接触させ、
前記穿孔部材が前記被掛止部材に接触した時から穿孔が完了するまでの間、前記空転機構により前記ボルト部材を前記掛止部材に対し空転させることで、前記穿孔部材を前記被掛止部材に穿孔させて、
前記固定対象物を前記被掛止部材に固定する固定装置を用いた固定方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、固定装置及びこれを用いた固定方法に関する。さらに詳しくは、一端に固定対象物が連結され且つ他端が被掛止部材に当接するボルト部材と、前記被掛止部材に掛止される掛止部材とを備え、前記掛止部材に前記ボルト部材を螺合させることにより前記固定対象物を前記被掛止部材に固定する固定装置及びこれを用いた固定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、上述の如き固定装置として、例えば特許文献1,2に記載の如き吊元金具が知られている。この金具は、母屋に使用されるC形鋼に吊りボルトを垂下固定するものである。そして、耐震性を向上させるために、C形鋼に対しビス止め可能な部位(特許文献1の上板部6)や部材(特許文献2の吊りボルト挟持固定金具6)を設け、C形鋼にビスで固定してある。ビス固定により強度は向上するが、ボルトの締付(締結)に加えて、別途ビス留め作業が必須となり、作業が煩雑となっていた。しかも、ビス留め作業に際し、足場を組んで金具に近づかなければならず、さらに作業性(施工性)が低下していた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2014-181459号公報
【文献】特開2017-20230号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
かかる従来の実情に鑑みて、本発明は、固定強度及び作業性の双方を向上させうる固定装置及びこれを用いた固定方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するため、本発明に係る固定装置の特徴は、一端に固定対象物が連結され且つ他端が被掛止部材に当接するボルト部材と、前記被掛止部材に掛止される掛止部材とを備え、前記掛止部材に前記ボルト部材を螺合させることにより前記固定対象物を前記被掛止部材に固定する構成において、前記ボルト部材は、前記他端に前記被掛止部材を穿孔する穿孔部材を有し、前記穿孔部材が前記被掛止部材に接触した時から穿孔が完了するまでの間、前記ボルト部材が前記掛止部材に対し空転する空転機構を備えたことにある。
【0006】
上記構成によれば、ボルト部材は、他端に被掛止部材を穿孔する穿孔部材を有するので、被掛止部材を穿孔し貫通した穿孔部材が穿孔方向に交差する方向に生じる荷重に対抗し、穿孔方向に交差する方向へのずれ(滑り)を防止する。しかも、穿孔部材が被掛止部材に接触した時から穿孔が完了するまでの間、ボルト部材が掛止部材に対し空転する空転機構を備える。穿孔部材が被掛止部材に接触する前は、ボルト部材のトルクは掛止部材に対する締付に利用され、この締付力により固定対象物が固定される。そして、接触後から穿孔が完了するまでの間は、ボルト部材は空転機構により掛止部材に対し空転するので、ボルト部材のトルクは穿孔部材の穿孔に利用される。従って、ボルト部材の掛止部材に対する締付が、穿孔部材の穿孔を阻害することがない。このように、ボルト部材の回転のみによって、ボルト部材の締付及び穿孔部材の穿孔の双方を実行でき、固定強度の向上及び作業性の向上の両立が可能となる。
【0007】
上記構成において、前記掛止部材は、前記ボルト部材と螺合する貫通孔を有し、前記ボルト部材は、前記穿孔部材が前記被掛止部材に接触した時から穿孔が完了するまでの間に前記貫通孔と相対する部分にねじ山が形成されていない非ネジ部を有し、前記非ネジ部が前記空転機構を構成するとよい。これにより、ボルト部材が掛止部材の貫通孔と螺合し締め付けられ、その締付力により固定対象物が固定される。しかも、穿孔部材が被掛止部材に接触した時から穿孔が完了するまでの間、ボルト部材は、非ネジ部により貫通孔と螺合することがないので、掛止部材に対し空転する。すなわち、非ネジ部が空転機構を構成し、ボルト部材の回転のみによって、ボルト部材の締付及び穿孔部材の穿孔の双方を行うことができる。
【0008】
係る場合、前記ボルト部材は、前記非ネジ部の端部から前記一端へ向けてねじ山が形成された第二のネジ部をさらに有することが望ましい。これにより、穿孔部材の穿孔後に、第二のネジ部が掛止部材の貫通孔と螺合して再び締め付けが行われるので、ボルト部材を掛止部材により強固に締め付けることができ、強度の更なる向上が図られる。
【0009】
上記構成の他、前記掛止部材は、前記掛止部材に固定されるワッシャと、前記ワッシャに回転可能に取り付けられ且つ前記ボルト部材と螺合するナットと、前記ボルト部材と螺合しない貫通孔とを備え、前記ナットが前記空転機構を構成することも可能である。これにより、穿孔部材が被掛止部材に接触した時から穿孔が完了するまでの間、穿孔部材に生じる接触抵抗によって、ナットは被掛止部材に固定されたワッシャに対しボルト部材と共に回転し、掛止部材に対し空転する。すわなち、ナットが空転機構を構成し、ボルト部材の回転のみによって、ボルト部材の締付及び穿孔部材の穿孔の双方を行うことができる。
【0010】
また、前記掛止部材は、前記掛止部材に当接する頭部を有し且つ内部を前記ボルト部材が貫通すると共に螺合する第一螺合部材と、前記第一螺合部材のネジ部と螺合し且つ前記掛止部材を挟んで前記頭部と対向する第二螺合部材と、前記ボルト部材と螺合しない貫通孔とを備え、前記第一螺合部材は、前記頭部と前記ネジ部との間にねじ山が形成されていない非ネジ部を有し、前記非ネジ部の長さは前記貫通孔の高さ以上であり、前記非ネジ部が前記空転機構を構成するようにしてもよい。これにより、穿孔部材が被掛止部材に接触した時から穿孔が完了するまでの間、ボルト部材は非ネジ部によって貫通孔と螺合することがないので、第一螺合部材及び第二螺合部材はボルト部材と共に回転し、掛止部材に対し空転する。すなわち、非ネジ部が空転機構を構成し、ボルト部材の回転のみによって、ボルト部材の締付及び穿孔部材の穿孔の双方を行うことができる。
【0011】
上記各構成において、前記穿孔部材は、その外周面にねじ山が形成されたネジ部を有するビス状部材であり、前記ボルト部材のネジ部と前記ビス状部材のネジ部とは、ねじピッチを一致させてあるとよい。ねじピッチが同じであるので、ボルト部材の締付の回転とビス状部材の穿孔の回転とが同一周期(1回転当たりの変位量)となり、互いの動きが阻害されることがなく、同時に行うことができる。なお、「ねじピッチを一致させる」とは、完全に一致させる場合の他、互いの動きを阻害しない程度に実質的に同一周期となるように近似させる場合も含む。
【0012】
係る場合、前記ビス状部材は、前記ビス状部材の前記ネジ部より基端部側にねじ山の形成されていない非ネジ部をさらに有し、前記非ネジ部の長さは前記ビス状部材が穿孔する前記被掛止部材の穿孔部分の肉厚以上であるとよい。これにより、穿孔後、ビス状部材は非ネジ部によって被掛止部材と掛合しない一方、ボルト部材は貫通孔と螺合する。この螺合によって、締付がより強固となると共にボルト部材は被掛止部材へ向けて前進し基端部を被掛止部材に押圧させるので、固定強度の更なる向上が図られる。また、この押圧力により、ボルト部材の被掛止部材に対する姿勢が矯正され、がたつきが解消される。しかも、ビス状部材のネジ部により抜けも防止される。
【0013】
一方、上記各構成において、前記穿孔部材は、その外周面にねじ山が形成されたネジ部と、前記穿孔部材の前記ネジ部より基端部側にねじ山の形成されていない非ネジ部とを有するビス状部材であり、前記非ネジ部の長さは前記ビス状部材が穿孔する前記被掛止部材の穿孔部分の肉厚以上とすることも可能である。ネジ部により被掛止部材を穿孔し、穿孔後は、非ネジ部によって穿孔部材は被掛止部材と掛合しない。一方、ボルト部材は貫通孔と螺合する。この螺合によって、締付がより強固となると共にボルト部材は被掛止部材へ向けて前進し基端部を被掛止部材に押圧させるので、固定強度の更なる向上が図られる。また、この押圧力により、ボルト部材の被掛止部材に対する姿勢が矯正され、がたつきが解消される。しかも、ビス状部材のネジ部により抜けも防止される。さらに、ボルト部材のネジ部と穿孔部材のネジ部とは、そのねじピッチを一致させる必要はなく、ネジ部と非ネジ部とにより、締付と穿孔とが互いに阻害せず行うことができる。
【0014】
また、上記各構成において、前記穿孔部材は、その外周面にねじ山が螺刻されていない針状部材であっても構わない。
【0015】
上記いずれかの構成において、前記穿孔部材は、前記被掛止部材への穿孔が完了した後に前記ボルト部材の締付トルクにより切断されるものであり、前記掛止部材は、前記ボルト部材が前記穿孔の完了時において内在する挿通孔を有するガイド部材をさらに有するようにすることも可能である。このガイド部材によって、ボルト部材が穿孔方向に交差する方向に生じる荷重に対抗し、穿孔方向に交差する方向へのずれ(滑り)をさらに防止する。
【0016】
上記いずれかの構成において、前記穿孔部材は、前記他端に連結部材を介して固定されるとよい。係る場合、前記連結部材は、前記穿孔部材の基端部を受け入れる凹部を有するとよく、前記連結部材は、前記穿孔部材の基端部に嵌入させる凸部を有するようにすることも可能である。
【0017】
一方、上記いずれかの構成において、前記穿孔部材は、前記他端に固定されるようにしてもよい。また、上記いずれかの構成において、前記穿孔部材は、前記ボルト部材の前記他端を尖端形状に加工した尖端部とすることも可能である。
【0018】
上記いずれかの構成において、例えば、前記被掛止部材はC形鋼であり、前記掛止部材は前記C形鋼の下リップを嵌入させる嵌入溝を有し、前記固定対象物を前記C形鋼に吊り下げ支持するように固定することができる。
【0019】
上記目的を達成するため、本発明に係る固定装置を用いた固定方法の特徴は、一端に固定対象物が連結され且つ他端が被掛止部材に当接するボルト部材と、前記被掛止部材に掛止される掛止部材とを備え、前記掛止部材に前記ボルト部材を螺合させることにより前記固定対象物を前記被掛止部材に固定する固定装置を用いた固定方法において、前記ボルト部材は、前記他端に前記被掛止部材を穿孔する穿孔部材を有し、前記穿孔部材が前記被掛止部材に接触した時から穿孔が完了するまでの間、前記ボルト部材が前記掛止部材に対し空転する空転機構を備え、前記掛止部材に前記ボルト部材を螺合させ、前記ボルト部材を操作して前記掛止部材を前記被掛止部材に掛止させ、前記ボルト部材を回転させて前記穿孔部材を前記被掛止部材に接触させ、前記穿孔部材が前記被掛止部材に接触した時から穿孔が完了するまでの間、前記空転機構により前記ボルト部材を前記掛止部材に対し空転させることで、前記穿孔部材を前記被掛止部材に穿孔させて、前記固定対象物を前記被掛止部材に固定することにある。
【発明の効果】
【0020】
上記本発明に係る固定装置及びこれを用いた固定方法の特徴によれば、固定強度及び作業性の双方を向上させることが可能となった。
【0021】
本発明の他の目的、構成及び効果については、以下の発明の実施の形態の項から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明の第一実施形態に係る固定装置の取付状態を示す図である。
図2】第一実施形態におけるボルト部材を示す図である。
図3】第一実施形態における掛止部材を示す斜視図である。
図4A】掛止部材を被掛止部材に掛止させる状態を示す図である。
図4B】ボルト部材の締付を開始した状態を示す図である。
図4C】貫通部材が被掛止部材に当接した状態を示す図である。
図4D】貫通部材が被掛止部材を穿孔した状態を示す図である。
図4E】ボルト部材の締付が完了した状態を示す図である。
図5】本発明の第二実施形態に係る固定装置を示す図である。
図6】本発明の第三実施形態に係る固定装置を示す図である。
図7A】穿孔部材の改変例を示す図である。
図7B図7Aの穿孔部材の改変例における図4E相当図である。
図8】穿孔部材の他の改変例を示す図である。
図9A】連結部材の改変例を示す図である。
図9B】連結部材の他の改変例を示す図である。
図10A】穿孔部材のさらに他の改変例を示す図である。
図10B】穿孔部材のさらに他の改変例を示す図である。
図11】掛止部材の他の改変例を示す図である。
図12】ボルト部材の改変例を示す図である。
図13】ボルト部材の他の改変例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
次に、図1~4を参照しながら、本発明の第一実施形態についてさらに詳しく説明する。なお、以下の実施形態において、固定装置1を固定対象物200を被掛止部材100に吊下支持する吊下装置として説明するが、これに限られない。また、被掛止部材100をC形鋼(リップ溝形鋼)とし、固定対象物200を吊りボルト201の下端のハンガー部材202に保持される野縁受203等を吊下対象物として説明するが、あくまで一例に過ぎない。
本実施形態に係る吊下装置1は、図1に示すように、大略、下端22に吊下対象物200が連結され且つ上端21が被掛止部材100に当接するボルト部材2と、被掛止部材100に掛止される掛止部材3とを備える。吊下装置1は、掛止部材3にボルト部材2を螺合させることにより、吊下対象物200を被掛止部材100に吊り下げる。
【0024】
ボルト部材2は、図1,2に示すように、ボルト本体20の上端21にC形鋼100の下フランジ101を穿孔し貫通する穿孔部材4を有する。ボルト本体20には、後述する貫通孔35と螺合する第一ネジ部23及び第二ネジ部24と、第一、第二ネジ部23,24の間でねじ山が形成されていない非ネジ部25とが形成されている。なお、図2に示すように、例えばジョイント部材29としての高ナットを介して、ボルト本体20の下端22に吊りボルト201を連結するとよい。
【0025】
穿孔部材4は、図2に示すように、下フランジ101を穿孔する穿孔部41と、穿孔部41とボルト本体20とを連結する連結部材42とを有する。連結部材42の一方には穿孔部41が固定され、他方にはボルト本体20の上端21と螺合する凹部43が設けられている。なお、凹部43の形状等は一例に過ぎず、ボルト本体20の回転(締付)時に、連結部材42とボルト本体20との連結が維持される(一体化する)ものであれば、連結の態様はこれに限られない。
【0026】
穿孔部41は、先端のドリル部44と、ドリル部44に隣接し連結部材42に向けて外周面にねじ山が形成(螺刻)されたネジ部45とを有する。ここで、ネジ部45のねじピッチP0は、第一、第二ネジ部23,24のねじピッチP1、P2と一致させてある。なお、本実施形態において、穿孔部41はビス状部材であり、例えばドリルねじ(セルフドリリングビス)が用いられる。また、「ねじピッチを一致させる」とは、穿孔部41及びボルト本体20が互いの回転を阻害しない程度に実質的に同一周期の回転となるように、ねじピッチP0とねじピッチP1,P2とを近似させる場合も含む。
【0027】
本実施形態において、掛止部材3は、図3に示すように、鉛直方向Zに延在する板状の縦板部31と、縦板部31の上部から水平方向Xに延在しC形鋼100の下リップ102に係合する係合溝33を有する板状の横板部32とを一対備える。対向する一対の縦板部31,31は、その下端部が板状の下板部34により接続されている。下板部34には、ボルト本体20を貫通させる貫通孔35が形成されている。
【0028】
貫通孔35は、バーリング加工で内側に第一、第二ネジ部22,23と螺合するねじ溝が形成されたねじ孔である。また、横板部32の下端には、横板部32から垂直に外方へ向けて突出し下リップ102とウェブ103との間に収容される突出片36が設けられている。なお、掛止部材3は、例えば金属製の平板を略垂直に折曲げ加工して形成される。また、図1に二点鎖線で示す如く、縦板部31及び横板部32に補強用のリブ37を設けてもよい。
ここで、図4A~4Eを参照しながら、吊下装置の施工手順を説明する。
まず、ねじ孔35にボルト本体20の第一ネジ部23を螺合させて上端21を下板部34から突出させると共に、その上端21に穿孔部41を固定した連結部材42(穿孔部材4)を螺合させて取り付ける。そして、図4Aに示すように、作業者は、床面F(地上)でボルト本体20にジョイント部材29を介して連結した吊りボルト201の下部を把持(操作)して、掛止部材3をC形鋼100に近づけ(同図(a))、掛止部材3の係合溝33を下リップ102に係合させると共に突出片36を下リップ102とウェブ103との間に収容し(同図(b))、掛止部材3をC形鋼100に掛止させる(同図(c))。
【0029】
次に、作業者は、例えばインパクトドライバー等の工具を用いて吊りボルト201を回転させて、ボルトの締付を開始する。図4Bに示すように、第一ネジ部23は、ねじ孔35と螺合するので、上端21の穿孔部41は、ボルト本体20の回転(締付)に連動して下フランジ101に向かって上昇していく。
【0030】
ここで、ドリル部44先端から第一ネジ部23の下端23aまでの長さL1は、下フランジ101からねじ孔35までの長さ(高さ)L2と同等である。よって、図4Cに示すように、ドリル部44が下フランジ101に当接した際、第一ネジ部23とねじ孔35との螺合は完了し、ねじ孔35には非ネジ部25が位置(相対)する。さらに、ボルト本体20を回転させると、非ネジ部25によってボルト本体20とねじ孔35とは螺合しないので、ボルト本体20はねじ孔35で掛止部材3に対し空転する。よって、ボルトの締付が、穿孔部41の穿孔を阻害することがなく、ボルト本体20のトルクを穿孔に効率よく利用できる。
【0031】
ここで、ドリル部44の長さL3は、非ネジ部25の長さL4と同等か小さい。よって、図4Dに示すように、ドリル部44が下フランジ101を穿孔、貫通し、ネジ部45が下フランジ101に食い込むと、穿孔部41が下フランジ101に引き込まれると共にボルト本体20を上昇させて、ねじ孔35と第二ネジ部24とが螺合する。しかも、上述したように、ネジ部45と第二ネジ部24とは、ねじピッチが同一である。よって、ボルト本体20の回転に対するネジ部45の食い込み量と第二ネジ部23の締付量とが一致し、食い込み(穿孔)とボルトの締付とが同時に進行する。
【0032】
また、連結部材42の上部42aから非ネジ部25の下端25aまでの長さL5は、ドリル部44先端から第一ネジ部23の下端23aまでの長さL2より小である。よって、図4Eに示すように、穿孔部41が下フランジ101を貫通して(ねじ込まれて)、連結部材42の上部42aが下フランジ101に当接すると、ねじ孔35に第二ネジ部24が螺合し、ボルト本体20の締付が完了する。第二ネジ部24の掛止部材3に対する締付によって鉛直耐力が確保される。しかも、下フランジ101を貫通した穿孔部41が水平力に対抗し、水平方向Xへの横ずれも防止する。さらに、上記施工の一連の作業は、ボルト本体20を操作する(回転させる)だけで、被掛止部材100への取付作業(ボルト本体20の締付)及びビス留め作業(穿孔部41の穿孔)を行うことができるので、ビス留め作業を別途行わなくてすみ、作業性が向上する。加えて、作業者はボルト本体20の操作を床面F(地上)から行うことができるので、足場を設置してビス留め箇所に近づく必要もなく、施工性が大幅に向上する。
【0033】
次に、本発明の他の実施形態について説明する。なお、上記第一実施形態と同様の部材には、同一の符号を付してある。
上記第一実施形態において、貫通孔35をボルト本体20と螺合するねじ孔とした。しかし、貫通孔35にねじ溝を設けずに、ボルト部材2と螺合しない貫通孔とすることも可能である。
例えば図5に示す第二実施形態において、掛止部材3Aは、下板部34に固定されるワッシャ5aと、ワッシャ5aに回転可能に取り付けられ且つボルト部材2と螺合するナット5bとよりなるワッシャ付きナット5と、ボルト部材2と螺合しない貫通孔35Aとを備える。また、上記第一実施形態と異なり、ボルト本体20Aには、ネジ部23Aが設けられているが、非ネジ部25は省略されている。
【0034】
施工に際し、まず、下板部34に固定されたワッシャ付きナット5にボルト本体20Aを螺合させると共にその上端21に穿孔部材4を取り付ける。ボルトの締付(回転)を開始すると、ネジ部23Aはナット5bと螺合し、穿孔部41を下フランジ101に向けて上昇させる。そして、ドリル部44が下フランジ101に当接し穿孔を開始すると、穿孔時の接触抵抗がワッシャ5aとナット5bとの回転抵抗よりも大きいため、ナット5bはボルト本体20Aと供回りしてワッシャ5aに対し回転する。よって、ボルトの締付が穿孔部41の穿孔を阻害することがない。このように、第二実施形態では、ナット5bが空転機構を構成する。
【0035】
また、上記第二実施形態のワッシャ付きナット5に代えて、例えば図6に示す如き態様も可能である。係る実施形態において、掛止部材3Bは、下板部34に当接する頭部61を有し且つ内部をボルト本体20Aが貫通すると共に螺合する第一螺合部材6と、第一螺合部材6のネジ部64と螺合し且つ下板部34を挟んで頭部61と対向する第二螺合部材としてのナット7と、ボルト部材2と螺合しない貫通孔35Bとを備える。第一螺合部材6は、頭部61から鉛直方向に突出する軸部材62を備え、その内部にはボルト本体20Aと螺合するねじ孔63が形成されている。軸部材62の外面には、ナット7と螺合するネジ部64と、頭部61とネジ部64の間でねじ山が形成されていない非ネジ部65とが形成されている。非ネジ部65の長さL6は、下板部34の肉厚t1以上である。
【0036】
施工に際し、まず、軸部材62のネジ部64を下板部34のナット7に螺合させて、貫通孔35Bに第一螺合部材6を取り付ける。この時、貫通孔35Bには、非ネジ部65が位置する。ボルトの締付を開始すると、ネジ部23Aはねじ孔63と螺合し、穿孔部41を下フランジ101に向けて上昇させる。そして、ドリル部44が下フランジ101に当接し穿孔を開始すると、穿孔時の接触抵抗が頭部61及びナット7の下板部34に対する接触抵抗よりも大きいため、非ネジ部65により、第一螺合部材6及びナット7はボルト本体20Aと供回りして下板部34に対し回転する。よって、ボルトの締付が穿孔部41の穿孔を阻害することがない。このように、第三実施形態では、非ネジ部65が空転機構を構成する。
【0037】
最後に、本発明のさらに他の実施形態の可能性について説明する。
上記各実施形態において、穿孔部材4は、下フランジ101を穿孔する穿孔部41と、穿孔部41とボルト本体20とを連結する連結部材42とにより構成した。しかし、穿孔部材4の態様は、これに限られるものではない。
【0038】
例えば図7A,7Bに示す改変例における穿孔部41Aは、ドリル部44及びネジ部45に加え、連結部材42に固定される基端部46と、基端部46とネジ部45との間にねじ山の形成されていない非ネジ部47とを有する。ここで、非ネジ部47の長さL7は、下フランジ101の肉厚t2以上である。非ネジ部47は下フランジ101と掛合しないので、穿孔後に第二ネジ部24がねじ孔35と螺合すると、基端部46がボルト部材20の上昇により下フランジ101を押圧し、その押圧力によって強固な固定となる。しかも、穿孔が鉛直方向Zに対し傾斜したとしても、基端部46の押圧力によってボルト部材2の傾斜が鉛直方向Zに沿う姿勢に矯正されて、がたつきが解消される。また、ネジ部45は下フランジ101を貫通しているので、穿孔部41Aの抜けも防止される。さらに、ネジ部45直下に非ネジ部47を設けることで、穿孔部41Aのネジ部45とボルト本体20のねじピッチを一致させることなく、締付と穿孔とが互いに阻害せずに実行させることも可能である。
【0039】
ここで、図7に示す改変例では、連結部材42及び基端部46を設けたが、例えば、図8に示す如く、これらを省略し、穿孔部41Bをボルト本体20の上端21に直接取り付けることも可能である。係る場合、上端21が下フランジ101を押圧する。連結部材42及び基端部46を省略したので、上記実施形態よりも穿孔部材4の全長を短くできるので、掛止部材3’も短くてすむ。従って、吊下装置1を小型化でき、操作性も向上する。
【0040】
一方で、上記各実施形態において、穿孔部材4の穿孔部41は、連結部材42の上部42aに固定したが、上記に限られるものではない。例えば、図9Aに示す改変例における穿孔部材4Bは、六角柱状の基端部46Bと、その基端部46Bを受け入れる凹部48を有する連結部材42Bとを備える。また、図9Bに示す改変例における穿孔部材4Cは、六角柱状の凸部49aを有する連結部材42Cと、この凸部49aを受け入れる凹部49bを有する基端部46Cとを備える。これら態様により、例えば市販のビスを用いることが容易となる。なお、凹部48,49bや凸部49aの形状は六角に限られるものではなく、プラス形、マイナス形、四角形、星形等、穿孔部41と連結部材42とが強固に連結されるものであれば、形状は上記に限定されない。
【0041】
さらに、上記各実施形態及び各改変例では、穿孔部41を連結部材42を介してボルト本体20に取り付けた。しかし、例えば、図10A,10Bに示す如く、連結部材42を省略し、穿孔部41をボルト本体20の上端21に直接固定することも可能である。固定手段としては、例えば溶接や接着、ボルト本体20にタップを設けて螺設する方法等がある。しかし、ボルト部材2と穿孔部材4とが供回りせずに強固に連結される態様であれば、これらのものに限定されない。また、図10Bに示す如く、上記各実施形態及び改変例と異なり、ネジ状部材よりなる穿孔部41に代えて、ドリル部44及びネジ部45を省略した針状部材としても構わない。被掛止部材100を穿孔可能なものであれば、穿孔部41の態様は上記のものに限定されない。
【0042】
ここで、上記各実施形態及び各改変例における穿孔部41は、図11に示すように、所定以上のトルクが穿孔部41に負荷された場合に切断されるように構成しても構わない。係る場合、掛止部材3にボルト部材2を挿通可能な挿通孔38を有するガイド部材39を設けるとよい。穿孔部41のネジ部45が連結部材42の近傍で切断され破断部45xが形成されたとしても、ネジ部45の上側部分は下フランジ101を貫通(残存)し且つネジ部45の下側部分は挿通孔38に挿通された(内在する)状態となるので、穿孔部材4が水平力に対抗することとなり、強度が低下することもない。
【0043】
さらに、上記各実施形態及び各改変例において、ボルト本体20に別体の穿孔部材4を取り付けた。しかし、図12に示す如く、ボルト本体20’の先端をドリル状に形成した穿孔部41’となるように加工してもよい。
【0044】
上記各実施形態及び各改変例において、ボルト本体20の第一ネジ部23には、その全長にわたってねじ山を設けた。しかし、例えば、図13に示すように、ボルト本体20の先端21近傍のねじ山を省略した非ネジ部23xを設けた第一ネジ部23’’とすることも可能である。また、図示省略するが、上記第一実施形態であれば、例えば、連結部材42直下の第一ネジ部23の一部においてねじ山を省略した非ネジ部を設けることも可能である。すなわち、少なくとも穿孔部41を被掛止部材100に向けて上昇させて当接させる際に、ボルト部材2と掛止部材3とが螺合していれば穿孔部41を被掛止部材100に対し略直交して誘導し穿孔できるので、第一ネジ部23の全長にわたってねじ山を設ける必要はない。
【0045】
上記各実施形態及び各改変例において、掛止部材3に補強用のリブ36や突出片37を設けた。しかし、これらは必須のものではなく、省略することも可能である。また、図7に示すように、係合溝33’をテーパー形状とし、下リップ102との係合を容易にすることも可能である。係合溝は、被掛止部材がC形鋼の場合に設けたに過ぎず、掛止部材3の形状は被掛止部材100の形状に応じて適宜変更可能である。
【産業上の利用可能性】
【0046】
本発明は、例えば、母屋に用いられるC形鋼に吊りボルトに支持される天井下地材を吊り下げる吊下装置及びこれを用いた吊下方法として利用することができる。また、被掛止部材はC形鋼(リップ溝形鋼)に限らず、山形鋼(アングル材)、溝形鋼、H形鋼、I形鋼等の各種形鋼や板材等であってもよく、吊下対象物も天井下地材に限らず、各種装置、設備、構造物等でもよい。上記各実施形態において、鉛直方向に対象物を吊り下げ支持する吊下装置として説明しているが、固定方向は鉛直方向に限られるものではなく、例えば水平方向への固定対象物の固定装置としても利用することができる。
【符号の説明】
【0047】
1:吊下装置(固定装置)、2:ボルト部材、3:掛止部材、4:穿孔部材、5:ワッシャ付きナット、5a:ワッシャ、5b:ナット(空転機構)、6:第一螺合部材、7:第二螺合部材(ナット)、20:ボルト本体、21:上端(他端)、22:下端(一端)、23:第一ネジ部、23a:下端、24:第二ネジ部、25:非ネジ部(空転機構)、31:縦板部、32:横板部、33:係合溝、34:下板部、35:貫通孔(ねじ孔)、41:穿孔部、42:連結部材、42a:上部、43:凹部、44:ドリル部、45:ネジ部、46:基端部、47:非ネジ部(空転機構)、61:頭部、62:軸部材、63:ねじ孔、64:ネジ部、65:非ネジ部、100:被掛止部材(C形鋼)、101:下フランジ、102:下リップ、103:ウェブ、200:吊下対象物(固定対象物)、F:床面(地上)、L1~L7:長さ(距離)、t1,t2:肉厚、P0,P1,P2:ねじピッチ、X:水平方向、Z:鉛直方向
図1
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図4D
図4E
図5
図6
図7A
図7B
図8
図9A
図9B
図10A
図10B
図11
図12
図13