(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-16
(45)【発行日】2022-01-14
(54)【発明の名称】取付部材、その施工方法、及び取付部材を用いた外装構造
(51)【国際特許分類】
E04D 3/36 20060101AFI20220106BHJP
【FI】
E04D3/36 Y
(21)【出願番号】P 2017158404
(22)【出願日】2017-08-21
【審査請求日】2020-04-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000165505
【氏名又は名称】元旦ビューティ工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100095337
【氏名又は名称】福田 伸一
(74)【代理人】
【識別番号】100174425
【氏名又は名称】水崎 慎
(74)【代理人】
【識別番号】100203932
【氏名又は名称】高橋 克宗
(72)【発明者】
【氏名】小澤 雅人
【審査官】齋藤 智也
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-238047(JP,A)
【文献】特開2010-180612(JP,A)
【文献】中国実用新案第203827260(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04D 3/00 - 3/36
E04F 13/08
E04B 1/58
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
型鋼からなる構造材に外装材を敷設するために用いるフレームと金具と両部材を連結する締着具とからなる取付部材であって、
前記フレームは、組付状態において
前記構造材の外側に配置され、
前記構造材への回転防止部と、
前記締着具を締めた際に
前記金具を挿嵌可能な収容部と、を備え、
前記金具は、組付状態において
前記構造材の内側に配置され、
前記締着具を締めた際に前記フレームの収容部に挿嵌される被収容部と、該被収容部の
外方へ延在して
前記構造材のフランジの先端に設けられたリップを、
前記締着具の締め付けで内側から圧接する延在部と、を備えることを特徴とする取付部材。
【請求項2】
前記構造材への
前記回転防止部は、
前記フランジに沿う当接部であることを特徴とする請求項1に記載の取付部材。
【請求項3】
前記構造材は、リップ溝形鋼であることを特徴とする請求項1又は2に記載の取付部材。
【請求項4】
前記型鋼からなる
前記構造材に請求項1~3の何れか一項に記載の
前記取付部材の
前記フレームを配設した状態で
前記金具及び
前記締着具を取り付ける方法であって、
前記金具を回動させて組み付けることを特徴とする取付部材の施工方法。
【請求項5】
前記型鋼からなる
前記構造材に請求項1~3の何れか一項に記載の
前記取付部材を取り付け固定し、隣り合う
前記取付部材間に
前記外装材を配し、
前記外装材の側縁成形部を
前記取付部材の上端に取り付けた保持材に保持させてなることを特徴とする外装構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、締着具の締め込みに際してズレが生じ難く、溶接を行うこと無く、構造材に簡易かつ迅速に取り付けることができる取付部材、その施工方法、及び取付部材を用いた外装構造に関する。
【背景技術】
【0002】
住宅地に近隣する地域の各種施工においては、騒音や飛び火に配慮した工法が望まれており、各種形鋼等からなる躯体を構成する構造材に溶接を行うことなく受け金具等を取り付ける方法として、例えば特許文献1等が提案されている。
特許文献1には、母屋(リップ溝形鋼)2の内部に回動自在に軸支された係止片16を、当初は母屋2の長さ方向に沿うように配し、回転させることにより、母屋2の内壁に係止させ、該係止片16に母屋2の外側に配した固定部材10をボルト締めにて固定する構造が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記特許文献1では、係止片16を回転させて母屋2の内壁に固定する構成であるため、ボルト締めに際し、係止片16が母屋2の内壁からズレる可能性があり、精度の高い位置決めができないという問題があった。
また、係止片16と母屋2(の内壁)との係止は、外側からは見えないため、施工状態が目視で確認し難いという問題もあった。
さらに、母屋2として用いているリップ溝形鋼は、製造誤差が生じ易い型鋼であるため、例え寸法精度の高い係止片16を用いていても取付強度にはばらつきが生じ易いものであった。なお、前記特許文献1では、リップ溝形鋼の上下フランジ間に係止片16を係止させるので、製造誤差が取付強度のばらつきに直結し易かった。
【0005】
そこで、本発明は、締着具の締め込みに際してズレが生じ難く、溶接を行うこと無く、構造材に簡易かつ迅速に取り付けることができる取付部材、その施工方法、及び取付部材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記に鑑み提案されたもので、型鋼からなる構造材に外装材を敷設するために用いるフレームと金具と両部材を連結する締着具とからなる取付部材であって、前記フレームは、組付状態において前記構造材の外側に配置され、前記構造材への回転防止部と、前記締着具を締めた際に前記金具を挿嵌可能な収容部と、を備え、前記金具は、組付状態において前記構造材の内側に配置され、前記締着具を締めた際に前記フレームの収容部に挿嵌される被収容部と、該被収容部の外方へ延在して前記構造材のフランジの先端に設けられたリップを、前記締着具の締め付けで内側から圧接する延在部と、を備えることを特徴とする取付部材に関するものである。
前記構造材が、フランジ及びリップを備える型鋼であれば、後述する図示実施例のように必ずしもリップ溝形鋼(C型鋼)を用いなくてもよく、前記「内側」、前記「外側」とは、取付部位である「リップ」からフランジが延在する方向を「内側」、その逆側を「外側」とする。
【0007】
また、本発明は、前記取付部材において、構造材への回転防止部は、フランジに沿う当接部であることを特徴とする取付部材取付部材をも提案する。
【0008】
また、本発明は、前記取付部材において、構造材は、リップ溝形鋼であることを特徴とする取付部材をも提案する。
【0009】
さらに、本発明は、型鋼からなる構造材に前記取付部材のフレームを配設した状態で金具及び締着具を取り付ける方法であって、金具を回動させて組み付けることを特徴とする取付部材の施工方法をも提案するものである。
【0010】
また、本発明は、型鋼からなる構造材に前記取付部材を取り付け固定し、隣り合う取付部材間に外装材を配し、外装材の側縁成形部を取付部材の上端に取り付けた保持材に保持させてなることを特徴とする外装構造をも提案するものである。
【発明の効果】
【0011】
本発明の取付部材は、組付状態において構造材の内側に配置される金具(の被収容部)を、組付状態において構造材の外側に配置されるフレーム(の収容部)に挿嵌させた状態で、締着具を締め付けるので、金具がフレームに対してズレ動くことがなく、構造材の先端に設けられたリップに金具を構造材の内側から圧接するように一体的に取り付けることができる。
しかも締着具の締め付けを、フレームの回転防止部を構造材に当接又は係止させた状態で行うので、フレームが構造材に対してズレ動くこともないものである。
また、型鋼のリップに取り付けるので、従来の特許文献1のようにリップ溝形鋼の上下フランジ間の寸法精度によって取付強度がばらつくこともない。
【0012】
また、構造材への回転防止部は、フランジに沿う当接部である場合、締着具の締め付けに伴うフレームの構造材に対する回転が確実に防止され、締着具を円滑に締め付けることができる。
【0013】
また、構造材は、リップ溝形鋼である場合、取付箇所は、リップ溝形鋼の上フランジの下向きリップでも下フランジの上向きリップでもよく、リップの状態(例えば錆の付き具合等)を見て判断、選択することができる。さらに、後述する図示実施例のように両リップに対し、金具の側方から突出状に形成した二つの延在部をそれぞれ圧接させて跨がるように安定に取り付けることもできる。
【0014】
さらに、本発明の取付部材の施工方法は、取付部材のフレームを配設した状態で金具及び締着具を取り付ける方法であって、金具を回動させて組み付けるものであり、ズレを生じること無く締め付け作業を行うことができ、構造材に簡易かつ迅速に取り付けることができ、工期が極めて短期間で行われ、工事の音が静かで、飛び火等の恐れがなく、騒音や火災等を懸念する近隣住民に配慮した工法である。
特に現場に搬送する以前の例えば工場等で、金具の内面にナットを固定し、フレームから貫通させた締着具(ボルト)を、金具を貫通してナットに緩く締めておく仮止め状態の取付部材を予め作成しておくことにより、それを現場へ搬送して速やかに施工することができ、部材管理の点でも望ましい。
【0015】
さらに、前記取付部材を用いた本発明の外装構造は、型鋼からなる構造材に取付部材を取り付け固定し、隣り合う取付部材間に外装材を配し、外装材の側縁成形部を取付部材の上端に取り付けた保持材に保持させてなるものであり、騒音や火災等を懸念する近隣住民に配慮した構造である。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】(a)本発明の第1実施例の取付部材を用いた施工方法のうち、フレームに内部に締着具により仮止めした金具を、型鋼(リップ溝形鋼)の開口部に臨ませた状態を示す側断面図、(b)仮止めしていた締着具を緩めて金具を回動させてフレームと略平行状に配設した状態を示す側断面図、(c)その状態を型鋼を欠載して示す斜視図、(d)ボルトを引っ張ることでフレームに金具を挿嵌した状態を示す側断面図、(e)a線における断面図、(f)締着具を締め付けて型鋼に取付部材を一体的に取り付けた状態を示す側断面図である。
【
図2】型鋼(リップ溝形鋼)に取り付けた第1実施例の取付部材に、保持材を固定して該保持材に外装材及びキャップ材を配設した状態を示す斜視図である。
【
図3】(a)型鋼(リップ溝形鋼)に取り付けた第1実施例の取付部材に、保持材を固定して該保持材に外装材及びキャップ材を配設した状態を示す正面図、(b)その側断面図である。
【
図4】(a)第2実施例の取付部材を構造材に取り付けた状態を示す側断面図(フレームと幅狭側面との関係を付記した)、(b)第3実施例の取付部材を構造材に取り付けた状態を示す側断面図(b線における矢視図を付記した)、(c)第4実施例の取付部材を構造材に取り付けた状態を示す側断面図(c線における断面図を付記した)、(d)第5実施例の取付部材を構造材に取り付けた状態を示す側断面図(d線における断面図を付記した)である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の取付部材は、型鋼からなる構造材に外装材を敷設するために用いるものであって、フレームと金具と両部材を連結する締着具とを一体的に組み付けてなる。
フレームは、組付状態において構造材の外側に配置され、構造材への回転防止部と、締着具を締めた際に金具を挿嵌可能な収容部と、を備える構成である。
金具は、組付状態において構造材の内側に配置され、締着具を締めた際に前記フレームの収容部に挿嵌される被収容部と、該被収容部の内側に延在して構造材のフランジの先端に設けられたリップを、締着具の締め付けで内側から圧接する延在部と、を備える構成である。
これらのフレームと金具とは、締着具により連結されるものであり、締着具を構成するボルト、ナットの一方を予め何れかの部材に溶接等で固定しておいてもよい。また、挿嵌とは、嵌合に加え、締着具(ボルト)がフレーム(収容部)と金具(被収容部)とを一連に貫いた状態を指し、回転方向へのズレ動きが防止される。
【0018】
まず、取付対象の型鋼からなる構造材は、主に母屋、梁等に用いられ、フランジ及びその先端にリップを備える型鋼、専ら後述する図示実施例に示すようにリップ溝形鋼を用いるが、それ以外にもリップZ型鋼やL型鋼等を用いることができる。なお、L型鋼では、一片を横向きに、他片を上向き又は下向きの縦向きに配設されることにより、一片をフランジ、他片をリップと見なすことができる。また、この構造材は、新設されたものでも、既存の外装材を撤去した状態の構造材であってもよい。
【0019】
前記フレームは、前述のように組付状態において構造材の外側に配置される部材であって、後述する図示実施例(第1実施例等)のように断面U字状の鋼材の一部を切り欠いて形成したものでも、第4実施例のように金属製の角パイプの一部を切り欠いて形成したものでもよく、強度特性を満たすものであれば硬質樹脂製等の材料でもよく、或いは木製等の角材の一部を切り欠いて形成したものでもよい。なお、前述のように構造材の外側とは、取付部位であるリップからフランジが延在する方向の逆側である。
このフレームの(構造材への)回転防止部は、構造材に当接又は係止させることにより、回転防止を図る部位であり、型鋼のフランジに当接又は係止する部位であれば特にその具体的構成を限定するものではない。この回転防止部は、フレーム側面の切り欠きや切り起こし、別部材の一体化(締着や溶接等)を想定することができる。
また、このフレームの収容部は、前述のように締着具を締めた際に金具を挿嵌可能な部位であり、後述する図示実施例(第1実施例等)の断面U字状の鋼材では、左右の側面間(空間)がそれに相当する。
【0020】
なお、前記回転防止部を、後述する図示実施例(第1実施例等)のように傾斜状縁に加工すると、構造材(リップ溝形鋼)が成形誤差等によって拡開していても、矯正しながら入り、締着具を締めると狭まるように拘束される。そのため、構造材(リップ溝形鋼)の成形誤差等に影響を受けることなく取り付けが行え(誤差吸収が果たされ)、さらに回転に伴ってフレームが構造材(リップ溝形鋼)に対してズレ動いたり回転することがないので望ましい。
【0021】
前記金具は、前述のように組付状態において構造材の内側に配置される部材であって、金属製に限定するものではなく、強度特性を満たすものであればFRP等の硬質樹脂製等の成形材でもよい。なお、前述のように構造材の外側とは、取付部位であるリップからフランジが延在する方向を指す。
この金具の被収容部は、締着具を締めた際に前記フレームの収容部に挿嵌される部位であり、延在部は、前記被収容部の外方へ延在する部位であるが、それらの作用(挙動)を阻害しない限り、特に具体的な構成を限定するものではない。
なお、この金具は、「組付状態において構造材の内側に配置される」と説明したが、当該説明は、前記フレームに対する配置関係を示すものであって、例えば後述する図示実施例に示すように組付状態において構造材の内側に配置されるのは、金具全体ではなく延在部であって、該延在部から外側へ延在する被収容部の大部分は、構造材の外側へ突出状に配置される。
【0022】
前記締着具は、前記フレームと前記金具とを連結させる部材であって、ボルト、ナットの一方を前記フレームと前記金具との何れかに予め溶接等で固定しておくようにしてもよい。
後述する図示実施例(第1実施例等)のようにリップ溝形鋼が構造材である場合には、リップ溝形鋼の内部に締め付け用の治具を挿入できないので、金具にナットを予め溶接等で固定しておき、フレームから貫通させたボルトの頭部を操作してもよいし、ナットとボルトを入れ替えるようにしてもよい。
【0023】
これらのフレーム、金具、締着具からなる本発明の取付部材は、組付状態において構造材の内側に配置される金具(の被収容部)を、組付状態において構造材の外側に配置されるフレーム(の収容部)に挿嵌させた状態で、締着具を締め付けるので、金具がフレームに対してズレ動くことがなく、構造材の先端に設けられたリップに金具を構造材の内側から圧接するように一体的に取り付けることができる。
しかも締着具の締め付けを、フレームの回転防止部を構造材に当接又は係止させた状態で行うので、フレームが構造材に対してズレ動くこともないものである。
【0024】
この取付部材の構造材への施工については、現場へ前述の各部材を持ち込んで取付部材を組み付けるようにしてもよいが、現場に搬送する以前の例えば工場等で、金具の内面にナットを固定し、フレームから貫通させた締着具を、金具を貫通してナットに緩く締めておく仮止め状態の取付部材を予め作成しておくことにより、それを現場へ搬送して速やかに施工することができ、部材管理の点でも望ましい。
【0025】
この取付部材の施工方法は、金具を回動させて組み付けることを特徴とするが、詳しくは、以下の簡易な二つの工程からなる。
第1の工程として、フレームに金具を締着具にて仮止めした状態で、構造材のリップの内側に金具の延在部が位置するように且つ回転防止部が構造材のフランジに臨むように配設する。
前記仮止め状態は、金具の内面にナットを溶接等で固定しておき、フレームから貫通させたボルトを、金具を貫通してナットに緩く締めておく状態を示すが、その際にフレームと金具とが挿嵌しないことが重要であり、例えば工場等でこの仮止め状態を作成しておき、それを現場へ搬送して施工に供する。仮に、この仮止め状態で、フレームと金具とが挿嵌する状態とすると、その後の第2の工程にて締着具を緩めても、容易に挿嵌状態を解消され難く金具を回動できくなるため、この第1の工程における仮止め状態では、フレームと金具とを挿嵌しないように係止させる(仮止めする)ことが望ましい。
そして、前記仮止め状態の取付部材を、構造材の内側に金具の延在部が位置し、回転防止部が構造材のフランジに臨むように配設する。
【0026】
第2の工程として、金具を回動させた後に締着具を締め付けて一体的に組み付ける。
この金具の回動とは、前記仮止め状態からの解放と、フレームへの金具の挿嵌とを意味している。
その後に締着具を締め付けるので、金具がフレームに対して回転やズレ動きがない挿嵌状態を更に深めるが、構造材のリップに延在部が内側から圧接するように一体的に取り付けられる。しかも締着具の締め付けは、フレームの回転防止部を、構造材のフランジに当接又は係止させて行うので、フレームが構造材に対して回転したりズレ動くこともない。
【0027】
後述する図示実施例(第1実施例等)のようにリップ溝形鋼が構造材である場合を例に前記第1の工程、及び前記第2の工程をより詳細に説明する。
施工に先立って、以下の条件の部材を準備する。
フレームの収容部に金具の被収容部が挿嵌可能な部材を用い、フレームに構造材への回転防止部が設けられていることは勿論であるが、金具としては、側面視が略T字状の部材を用い、金具を回動した際に側方から突出状に形成される二つの延在部がリップの内側にそれぞれ位置できるように形成した形状が用いられる。
また、仮止め状態の取付部材として、フレームから貫通させたボルト(締着具)を、金具の内面に溶接等で固定したナットに螺合させ、フレームに対して略直交状に金具を位置調整して緩く締着具を締め付けて係止させる。なお、フレームに対して金具を略直交状に位置させて係止することは、前述のフレームと金具とを挿嵌させないことに相当する。
【0028】
そして、前記第1の工程は、前記仮止め状態の取付部材を、二つの延在部がそれぞれのリップ(開口部)の内側に位置するように臨ませ、回転防止部が構造材の(上)フランジに臨むように配設する。
なお、前記仮止め状態の取付部材は、フレームに対して金具を略直交状に位置させて係止することにより、フレームと金具とを挿嵌させない状態であることを既に説明したが、加えてこの仮止め状態は、リップ溝形鋼を構造材として用いる図示実施例においては、二つの延在部をリップ(開口部)の内側に位置するように臨ませる役割も果たす。したがって、この仮止め状態としては、フレームに対して金具が略直交状でなくてもよいが、開口部の内側に延在部が配置される程度の傾斜状に係止するものでもよい。
【0029】
前記第2の工程は、フレームの長さ方向と平行状になるように金具を回動させ、この状態で締着具を締め付けることより、フレームに金具を挿嵌させ、延在部がリップを内側から圧接し、一体的に組み付けられる。なお、その際、回転防止部がフランジに当接又は係止される。
前述のように金具の回動とは、仮止め状態からの解放と、フレームへの挿嵌とを意味しているので、まず締着具を緩め、フレームの長さ方向に対して金具が略平行状になるように回動させ、この状態で締着具を外方へ引っ張って金具をフレームに挿嵌させると共に、延在部をリップの内側に当接させる。
【0030】
詳しくは、締着具(ボルト)を緩めると、締着具の回転に伴って自重で金具も回転するので、フレームに対して金具を略平行状に位置させることができる。
この状態で締着具を外方へ引っ張ると、その先端に取り付けられたナットや金具も共に外方へ引っ張られ、フレームに金具を挿嵌させることができる。
その後、締着具を締め付け、フレームへの金具の挿嵌を深くすると、回転防止部がフランジに当接又は係止されると共に、延在部は内側からリップに強く圧接される。
【0031】
さらに、第1実施例等では、側方から突出状に形成される二つの延在部を上下の各リップの内側にそれぞれ位置させた状態で締着具を締め付けるので、それぞれの延在部が内側からリップに対してそれぞれ圧接して跨がるように安定に取り付けられる。
【0032】
なお、例えばL型鋼が構造材である場合には、取付箇所であるリップが一箇所であるため、該リップに圧接させる延在部も一箇所でよく、側面視が略L字状の部材を用いればよい。尤も、この場合には、締着具の締め付けで一つのみの延在部を内側から一つのみのリップに圧接させるので、リップの厚みによっては傾きが生じ易い。
それに対し、前述のリップ溝形鋼に対する側面視が略T字状の金具を用いる場合には、上下二箇所のリップに対し、それぞれ延在部を圧接するため、傾きが生ずることもなく、リップ溝型鋼(構造材)に跨がるように安定に取り付けられる。
【0033】
このような取付部材の施工方法は、前述のように回転防止部の当接又は係止とフレームと金具との挿嵌により、ズレを生じること無く締め付け作業を行うことができ、構造材に簡易かつ迅速に取り付けることができ、騒音や火災等を懸念する近隣住民に配慮した工法といえる。
特に前述のように金具の内面にナットを溶接等で固定し、フレームから貫通させたボルトを、金具を貫通してナットに緩く締めておく仮止め状態の取付部材を、現場に搬送する以前の例えば工場等で作成しておくことにより、それを現場へ搬送すればよいので、望ましい。
【0034】
また、前述のようにまず第1の工程として、フレームに金具を締着具にて仮止めした状態で、構造材のリップの内側に金具の延在部が位置するように且つ回転防止部が構造材のフランジに臨むように配設した後、第2の工程として、金具を回動させた後に締着具を締め付けて一体的に組み付けることが望ましい。
なお、前述のように金具の回動とは、前記仮止め状態からの解放と、フレームへの挿嵌とを意味し、その後に締着具を締め付け、挿嵌状態を深めると共に構造材のリップに延在部を内側から圧接するように一体的に取り付ける。しかも締着具の締め付けは、フレームの回転防止部を、構造材のフランジに当接又は係止させて行うため、フレームが構造材に対して回転したりズレ動くこともないので望ましい。
【0035】
さらに、前記取付部材を用いた本発明の外装構造は、型鋼からなる構造材に取付部材を取り付け固定し、隣り合う取付部材間に外装材を配し、外装材の側縁成形部を取付部材の上端に取り付けた保持材に保持させてなる。
【0036】
この外装構造に用いられる保持材は、前記取付部材の上端に取り付けることができ、外装材の側縁成形部を保持できるものであれば、特にその具体的構成を限定するものではない。
また、外装材は、前記保持材に保持される側縁成形部を備える以外の構成は特に限定するものではなく、隣り合う外装材同士が連結される構成でもよいし、キャップ状のカバー材を介して連結されるものでもよい。例えば前記取付部材は、構造材の長さ方向に適宜間隔で直交状に配設されるので、隣り合う取付部材間が谷部となって、取付部材に支持される部分が山部となる連続波状の外装面が構築される外装材を用いてもよい。
それらの素材(材料)は、外装材でもカバー材(キャップ材)でも保持材でも特に限定するものではなく、例えば表面化粧鋼板、ラミネート鋼板、メッキ鋼板、ステンレス鋼板、アルミ合金板、チタン合金板、銅板、真鍮板、鉛板等の公知の金属素材、炭素繊維積層板、硬質樹脂板等より成形され、例えば素材が各種の金属板の場合にはロール成形、或いはプレス成型、或いは両者の組合せにより成形(成型)される。また例えば素材が非金属素材の場合には、主に型成型により成型される。また、その素材厚は特に限定するものではないが、概ね0.4乃至1.6mm程度である。
【実施例】
【0037】
本発明の取付部材(以下、単に取付部材という)1は、
図1~3に示す第1実施例に示すように、構造材5に外装材6を敷設するために用いるものであって、フレーム2と金具3と締着具4を一体的に組み付けてなる。
【0038】
前記フレーム2は、組付状態において構造材5の外側に配置される部材であって、構造材5への回転防止部23xと、締着具4を締めた際に金具3を挿嵌可能な収容部24xとを備える。
この第1実施例におけるフレーム2は、断面U字状の鋼材の一部を切り欠いて形成した上下方向に延在する縦長の部材であって、縦面21の左右に直交状に沿う側面22,22の端縁からそれぞれ略台形状の切欠23が形成されている。前記切欠23により形成される切欠端縁は、略垂直状縁と上下に形成される傾斜状縁であるが、略垂直状縁が仮止め時に金具3を係止する部位23yであって、傾斜状縁が回転防止部23xである。また、前記側面22,22間に形成される対向空間24のうち、前記切欠23に位置する空間が収容部24xである。
【0039】
前記金具3は、組付状態において構造材5の内側に配置され、締着具4を締めた際に前記フレーム2の収容部24xに挿嵌される被収容部32xと、該被収容部31xの内側(図面右側)に延在して構造材5のフランジ52(53)の先端に設けられたリップ521(531)を、締着具4の締め付けで内側から圧接する延在部33xと、を備える。
この第1実施例における金具3は、断面U字状の鋼材の一部を側面視が略T字状になるように切り欠いて形成したピース材であって、縦面31の左右に沿う幅狭側面32,32の外側(図面右側)に、それぞれ幅広側面33,33が延設されている。前記縦面31及び前記幅狭側面32,32は被収容部32xであり、前記幅広側面33の突出状の端部は延在部33xである。即ち延在部33xは、被収容部32xの外方(上方及び下方)へ延在する部位である。
なお、この金具3の幅広側面33は略対称状に形成され、一方(図面上方)端に形成された延在部33xと同様に他方(図面下方)端にも延在部33xが形成されているが、以降は、一方端の延在部33xを取付箇所として説明し、図面における他方端の延在部を(33x)として説明を省略する。
【0040】
前記締着具4は、前記フレーム2と前記金具3とを連結させる部材であって、この第1実施例における締着具4は、金具3の縦面31の内面に予め溶接でナット4bを固定しており、予めフレーム2に形成した貫通孔から締め付けボルト4を前記金具3のナット4bに緩く固定(仮固定)している。
なお、前記ナット4bの金具3への溶接は、工場等で前記フレーム2と前記金具3とを前記締着具4で仮止めした状態のものを作成しておき、それを現場へ搬送したである。
【0041】
これらの部材2~4からなる取付部材1を取り付ける構造材5は、リップ521,531及びフランジ52,53を備える型鋼であって、この第1実施例ではリップ溝形鋼(C型鋼)であり、ウエブ51の上下端から略直交状にそれぞれフランジ52,53が形成され、各フランジ52,53の先端にはそれぞれ対向方向へ延在するリップ521,531を備えている。
【0042】
この第1実施例ではリップ521,531及びフランジ52,53を上下に備えるリップ溝型鋼5を用いたため、両リップ521,531を、前記取付部材1の取付箇所とすることが可能ではあるが、前述のようにこの第1実施例では上フランジ52の先端の下向き片であるリップ521を取付対象として以下、説明する。
【0043】
なお、前記フレーム2も前記金具3も、断面U字状の鋼材を原料とする部材であり、詳しくは以下の条件を備える部材であるから、後述する手順にて容易に挿嵌、取付施工することができる。
図1(e)に示すようにフレーム2の内寸法(=側面22,22の対向間隔の内側)20は、金具3の外寸法(=側面32,32の対向間隔の外側)30と略同様か僅かに大きく形成されている。即ちフレーム2の収容部24xは、断面U字状で内寸法20に形成され、金具3の被収容部32xは、断面U字状で外寸法30に形成され、前述のように内寸法20は外寸法30と略同様か僅かに大きく形成されているため、フレーム2の収容部24xと金具3の被収容部32xとは挿嵌可能である。
また、前記金具3は、前述のように断面U字状のピース状鋼材の一部を、側面視が略T字状になるように切り欠き、縦面31側に幅狭側面32を、その外側に幅広側面33が延在するように形成したが、これらの幅狭側面32及び幅広側面33にて側面が形成されるので、その対向間隔は前記外寸法30となる。
そして、幅狭側面32と縦面31の高さ(上下方向の)寸法は、リップ溝形鋼5の開口間隔(=リップ521の先端からリップ531の先端までの距離)よりも小さく形成され、幅広側面33の高さ寸法は、リップ溝形鋼5の開口間隔よりも大きく形成される。
【0044】
図1(a)~(f)は、前記取付部材1のリップ溝型鋼5への取付手順を示すものであり、
図1(a)~(c)は前記第1の工程に相当し、
図1(d)~(f)は前記第2の工程に相当する。
【0045】
まず
図1(a)は、略鉛直状に配したフレーム2の内部に締着具4により仮止めした金具3を、リップ溝形鋼5の開口部に臨ませた状態を示し、金具3が回らない程度に締着具4を緩く締めた状態を示している。
この仮止め状態における金具3は、図示するように幅狭側面32及び幅広側面33で形成される側面が上下に対向状になるように係止された状態であって、
図1(b)との比較より明らかなようにフレーム2の長さ方向と直交状に金具3を仮止めされている。
詳しくは、金具3の縦面31の内面に溶接等で固定したナット4bに、フレーム2から貫通させたボルト(締着具)4を緩く締め、フレーム2の略垂直状縦縁23yに金具3の縦面31を緩く係止させた仮止め状態の取付部材1を、工場等で作成して現場に搬送したものである。
そして、この仮止め状態の取付部材1のフレーム2を、図中に白抜き矢印で示すように形鋼5の開口部(リップ521側)から近付け、その回転防止部23xが形鋼5のフランジ52に臨むように配設する。この時点で、金具3の幅広側面33はリップ521の内側に配置されている。
【0046】
続いて
図1(b)は、図中に一点鎖線の回転矢印で示すように締着具4を緩めると共に金具3を90度程度回転させ、その側面(32+33)が正面を向くように配置させる。前述のように
図1(a)では、フレーム2の長さ方向と直交状に金具3を仮止めしていたので、そこから締着具4を緩めると、締着具4自体の回転に伴って自重で金具3も90度回転させることができる。したがって、金具3は、フレーム2に対して略平行状に配設される状態となる。
この状態は、斜視図である
図1(c)にも示しているが、同図にはリップ溝形鋼5を意図的に欠載して示すことにより、フレーム2と金具3の配置関係(挿嵌可能な状態)を明らかにしている。
【0047】
次に、
図1(d)に示すように締着具4を図中に白抜き矢印で示すように外側(図面左側)へ引っ張って、フレーム2の収容部24xに金具3の被収容部32xを挿嵌させる。
この挿嵌状態については、既に説明した
図1(e)に示すように、フレーム2の収容部24xの内寸法20を、金具3の被収容部32xの外寸法より僅かに大きく形成したので、容易に挿嵌される。このような挿嵌状態における金具3は、被収容部32xを形成する幅狭側面32,32が、フレーム2の収容部24xを形成する側面22,22の内側に嵌合している状態であるため、この金具3は回転方向へのズレ動きがない状態に保持(拘束)される。
なお、その際、締着具4の頭部を左方へ引っ張る際にフレーム2を型鋼5側(右方)へ押圧するので、図示するように回転防止部23xはより深く型鋼5のフランジ52に係止される。また、金具3の延在部33xは、前記締着具4の引っ張りにより、型鋼5のリップ521に正対状に当接する。
【0048】
そして、
図1(f)に示すように締着具4を図中に一点鎖線の回転矢印で示すように締め付けると、金具3の被収容部32xがフレーム2の収容部24xに更に深く挿嵌されようとするが、金具3の延在部33xが形鋼5のリップ521の内側に当接しているので、内側から押圧状に圧接する状態となる。この締着具4の締め付けでは、被収容部32xに対する収容部24xの挿嵌にて金具3が回転することがないし、回転防止部23xの形鋼5のフランジ52への係止にてフレーム2が回転することもない。
より詳しくは、締着具4の締め付けにて、フレーム2の収容部24xに金具3の被収容部32xが深く挿嵌するが、延在部33xがリップ521に当接するので、収容部24xの端部である縦面21に被収容部32xの端部である縦面31が接することはなく、延在部33xがリップ521に強く圧接される。
そして、この延在部33xの圧接に伴って、フレーム2がリップ溝形鋼5側へ引っ張られるように当接し、回転防止部23xがリップ溝形鋼5のフランジ52に係止状に押し付けられる。その際、回転防止部23xを傾斜状縁に加工したので、リップ溝形鋼5が成形誤差等によって拡開していても、矯正しながら入り、締着具4を締めると狭まるように拘束される。そのため、リップ溝形鋼5の成形誤差等に影響を受けることなく取り付けが行え、さらに回転に伴ってフレーム2がリップ溝形鋼5に対してズレ動いたり回転することがない。
【0049】
このように取付部材1の取り付け施工に際し、フレーム2や取り付ける型鋼5に対して金具3を回動させて組み付けるものであり、ズレを生じること無く締め付け作業を行うことができる。また、構造材5に対し、簡易かつ迅速に取り付けることができ、騒音や火災等を懸念する近隣住民に配慮した工法である。
【0050】
図2に示す外装構造は、前記第1実施例の取付部材1をリップ溝形鋼5に取り付け固定し、該取付部材1の上端に取り付けた保持材8に外装材6を保持させたものである。
前記保持材8は、前記取付部材1のフレーム2の側面21,21の上端に取り付けられる部材であって、外装材6の側縁成形部62を保持する受部材8Aと、該受部材8Aをフレーム2の上端に取り付けるための押さえ材8Bと固着材8Cとからなる。
前記受部材8Aは、底面81の前後に保持面部82,82を形成し、該保持面部82,82の上端を前後方向の外方へ折曲した受面部83,83を形成したピース材である。
そして、フレーム2の側面21,21の上端を外側へ拡開状に屈曲させ、その上端に載置状に取り付けた前記受部材8Aの底面81を、ベルト状の押さえ材8Bにて上方から押さえ、該押さえ材8Bの下端をボルトナットである固着材8Cにて固定して保持材8を形成した。前記保持面部82は、左右が突出する略六角形状で、該突出部分821の下方に隅部822が形成され、上端中央に略矩形状に切り込んだ中央空部823が形成されている。
【0051】
前記保持材8に保持される外装材6は、平坦状の面板部61の左右を略傾斜状に立ち上げた側縁成形部62,62の上端付近を前記保持材8の受部材8Aに保持させたものであり、前記側縁成形部62には、下方(面板部61側)から順に略く字状に突出する嵌合凸部621、略く字状に陥没する嵌合凹部622、前記保持材8の受面部83に支持される被支持部623、前記保持材8の中央空部823に嵌合する第2嵌合凸部624が設けられている。
この外装材6の敷設に際しては、前記嵌合凸部621を前記保持材8の隅部822に、前記嵌合凹部622は前記保持材8の突出部分821に嵌合するように取り付ける。その際、予め側縁成形部62が外方へ弾性が作用するように形成されているので、この外装材6は前記保持材8(受部材8A)に対して弾性的に嵌合するように取り付けられる。
【0052】
また、外装材6の上端には、断面が左右対称で略傘状のキャップ材7が配設され、該キャップ材7は、覆い部71の下端をそれぞれ内側へ屈曲させて形成した嵌合保持部72,72が形成されている。
このキャップ材7の敷設に際しては、覆い部71が左右の外装材6,6の前記嵌合凹部622,622より上方部分を覆い、嵌合保持部72,72が嵌合凸部621,621の外側に嵌合するように取り付けられる。その際、予め覆い部71は、前記嵌合凹部622,622より上方部分より小さく形成されているので、上方から下方へ向かって押圧するだけで、弾性に抗して覆い部71が拡開し、嵌合保持部72,72が嵌合凸部621,621の外側に嵌合した状態で内側へ弾性回復すると共に取り付けられる。
【0053】
このような本発明の外装構造は、型鋼5からなる構造材に前記構成の取付部材1を取り付け固定し、隣り合う取付部材1,1間に外装材6を配し、外装材6の側縁成形部62を取付部材1の上端に取り付けた保持材8に保持させたものである。
したがって、前述の型鋼5への取付部材1の取り付けも含めて工期が極めて短期間で行われ、工事の音が静かで、飛び火等の恐れがなく、騒音や火災等を懸念する近隣住民に配慮した構造である。
【0054】
図4(a)~(d)に示す第2~第5実施例では、取り付ける構造材5については前記第1実施例と同様にリップ溝型鋼であって、締着具4についても同様(ナット4bを金具3の内面に溶接)で、図面に同一符号を付して説明を省略する。
【0055】
図4(a)に示す第2実施例では、フレーム2については前記第1実施例と全く同一であるが、金具3aは、幅狭側面32aの縦寸法が短く形成されている。この点について、右横に隣り合う
図4(b)に示す第3実施例では、前記第1実施例と全く同一の金具3を用いているので、その幅狭側面32との縦寸法の相違は明らかである。
この第2実施例では、前述の相違にかかわらず、前記第1実施例と全く同様の手順でリップ溝型鋼5への取り付けを行うことができる。即ちこの第2実施例でも、前記第1実施例と同様に、幅狭側面32aの高さ寸法は、リップ溝形鋼5の開口間隔よりも小さく形成され、幅広側面33の高さ寸法は、リップ溝形鋼5の開口間隔よりも大きく形成されているので、前記第1実施例と全く同様の手順で施工できる。
また、この第2実施例では幅狭側面32aの縦寸法を短く形成しているが、同図右に示すようにフレーム2の側面22,22の対向間隔は、
図1(e)に示すように内寸法20であり、この第2実施例における幅狭側面32aより明らかに小さいので、フレーム2の長さ方向と略直交状に金具3aを係止でき、前記第1実施例と全く同様の仮止めを行うことができる。
【0056】
図4(b)に示す第3実施例では、金具3については前記第1実施例と全く同一であるが、フレーム2bは、回転防止部23xbが単なる傾斜状縁ではなく、同図右に示すようにその先端を略直交状に緩く延在させた端縁としている。
この第3実施例における回転防止部23xbでは、先端の延在方向がフレーム2bの長さ方向とは直交する方向であるから、略水平方向に配置されるリップ溝型鋼5のフランジ52上に起立するように接地する。そのため、この第3実施例では、少なくとも前記第1実施例における回転防止部23xよりも回転防止部23xbがフランジ52と柔らかく当接して深く安定に係合させることができる。
【0057】
図4(c)に示す第4実施例では、金具3については前記第1実施例と全く同一であるが、フレーム2cは、断面ロ字状の金属製の角パイプの一部を切り欠いて形成した上下方向に延在する縦長の部材である。
この第4実施例におけるフレーム2cは、金属製の角パイプであるから、同図右に示すように縦面21と対向する背面21cが存在する分だけ前記第1実施例における断面U字状の鋼材であるフレーム2よりも強度が高い。
【0058】
図4(d)に示す第5実施例では、フレーム2dも金具3dも、断面形状が頂部の平坦な山状である以外は、前記第1実施例と殆ど同様であるから、図面に同一符号を付して説明を省略する。
この第5実施例では、同図右に示すようにフレーム2dに形成される収容部24xdも金具3dに形成される被収容部32xdも断面形状が頂部の平坦な山状であるから、前記第1実施例と同様に被収容部32xdは収容部24xdに挿嵌することができ、この状態における回転等(金具3dがフレーム2dに対して回転したりズレ動くこと)を防止することができる。
【符号の説明】
【0059】
1 (外装材用)取付部材
2,2c,2d フレーム
21 縦面
22 側面
23 切欠
23x 回転防止部(傾斜状縁)
23y 略垂直状縁
24 対向空間
24x 収容部
20 内寸法
3,3a,3d 金具
31 縦面
32 幅狭側面
32x 被収容部
33 幅広側面
33x 延在部
30 外寸法
4 締着具(締め付けボルト)
4b ナット
5 構造材(リップ溝型鋼)
51 ウエブ
52 (上)フランジ
521 リップ(下向き片)
53 (下)フランジ
531 リップ(上向き片)
6 外装材
61 面板部
62 側縁成形部
621 嵌合凸部
622 嵌合凹部
623 被支持部
624 第2嵌合凸部
7 キャップ材
71 覆い部
72 嵌合保持部
8 保持材
8A 受部材
8B 押さえ材
8C 固着材