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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-16
(45)【発行日】2022-01-14
(54)【発明の名称】浴槽用手摺り
(51)【国際特許分類】
   A47K 3/12 20060101AFI20220106BHJP
【FI】
A47K3/12
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2017243800
(22)【出願日】2017-12-20
(65)【公開番号】P2019107362
(43)【公開日】2019-07-04
【審査請求日】2020-06-17
(73)【特許権者】
【識別番号】000000505
【氏名又は名称】アロン化成株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100121500
【弁理士】
【氏名又は名称】後藤 高志
(74)【代理人】
【識別番号】100121186
【弁理士】
【氏名又は名称】山根 広昭
(72)【発明者】
【氏名】李 剛
(72)【発明者】
【氏名】川村 満夫
【審査官】七字 ひろみ
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-024592(JP,A)
【文献】特許第5548835(JP,B2)
【文献】米国特許出願公開第2010/0325790(US,A1)
【文献】特開2014-144154(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47K 3/02-4/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
浴槽の側壁の一方側に配置される第1縦フレームと、浴槽の側壁の他方側に配置され、前記第1縦フレームと対向する第2縦フレームと、前記第1縦フレームと前記第2縦フレームとに架け渡された横フレームとを有する本体と、
前記第2縦フレームの前記第1縦フレームと反対側の面に取り付けられる取付部と、前記取付部に接続され、利用者が把手可能なグリップ部とを有するグリップと、
前記取付部を前記第2縦フレームに固定する固定ネジと、
前記第1縦フレームと前記第2縦フレームとの間であって、浴槽の側壁の他方側に配置される押圧板と、
一端が前記押圧板を支持するボルト軸と、
前記ボルト軸と螺合し、前記第2縦フレームに回転自在に設けられたナットと、
前記ナットを覆い、前記第2縦フレームに回転自在に設けられ、前記ナットを回転させるノブと、
を備え、
前記取付部には、前記取付部の前記第1縦フレームと反対側の面から前記取付部の前記第1縦フレーム側の面に向かって貫通した第1固定孔が設けられ、
前記第2縦フレームには、内周面に雌ねじが形成された第2固定孔が設けられ、
前記固定ネジは、
前記第1固定孔よりも前記第1縦フレームと反対側に設けられた頭部と、
前記頭部から前記第1縦フレーム側に延び、前記第1固定孔および前記第2固定孔に挿入され、外周面に雄ねじが形成された軸部と、
を有
前記第2縦フレームには、挿入孔が形成され、
前記取付部には、上端から下方に向かって凹んだ貫通凹部が形成され、
前記ノブは、一部が前記貫通凹部の底面に載置されるように、前記貫通凹部および前記挿入孔に挿入された、浴槽用手摺り。
【請求項2】
前記ノブは、
利用者が把持し、かつ、回転させる把持部と、
前記把持部に接続され、前記第1縦フレーム側に延びた円筒状の筒状部と、
前記筒状部の前記第1縦フレーム側の端に接続され、前記筒状部よりも径が大きい拡径部と、
を有し、
前記拡径部は、前記貫通凹部の底面に載置され、
前記拡径部が前記貫通凹部の底面に載置された状態において、前記貫通凹部には、前記拡径部の前記第1縦フレームと反対側に配置されたフランジが設けられている、請求項に記載された浴槽用手摺り。
【請求項3】
前記取付部および前記固定ネジを覆うカバーを備えた、請求項1または2に記載された浴槽用手摺り。
【請求項4】
浴槽の側壁の一方側に配置される第1縦フレームと、浴槽の側壁の他方側に配置され、前記第1縦フレームと対向する第2縦フレームと、前記第1縦フレームと前記第2縦フレームとに架け渡された横フレームとを有する本体と、
前記第2縦フレームの前記第1縦フレームと反対側の面に取り付けられる取付部と、前記取付部に接続され、利用者が把手可能なグリップ部とを有するグリップと、
前記取付部を前記第2縦フレームに固定する固定ネジと、
前記取付部および前記固定ネジを覆うカバーと、
を備え、
前記取付部には、前記取付部の前記第1縦フレームと反対側の面から前記取付部の前記第1縦フレーム側の面に向かって貫通した第1固定孔が設けられ、
前記第2縦フレームには、内周面に雌ねじが形成された第2固定孔が設けられ、
前記固定ネジは、
前記第1固定孔よりも前記第1縦フレームと反対側に設けられた頭部と、
前記頭部から前記第1縦フレーム側に延び、前記第1固定孔および前記第2固定孔に挿入され、外周面に雄ねじが形成された軸部と、
を有し、
前記カバーの前記取付部側の面には、前記固定ネジの前記頭部と接触し、前記頭部を囲む筒状凸部が設けられている、浴槽用手摺り。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、浴槽用手摺りに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、高齢者などの利用者が浴槽に出入りする際、または、利用者が浴槽内から立ち上がる際に、利用者によって把持される浴槽用手摺りが知られている。利用者は浴槽用手摺りを把持することによって、体重を支えることができる。この種の浴槽用手摺りの一例として、特許文献1には、浴槽の側壁に取り付けられる浴槽用手摺りが開示されている。
【0003】
特許文献1に開示された浴槽用手摺りは、略L字状の本体フレームと、本体フレームに対して可動可能な略L字状の可動フレームとを有する本体を備えている。本体フレームは、浴槽の側壁の外側面に配置される第1垂直部を有する。可動フレームは、浴槽の側壁の内側面に配置される第2垂直面を有する。上記浴槽用手摺りは、更に、第2垂直部に設けられたグリップを備えている。また、上記浴槽用手摺りは、第1垂直部に配置され、浴槽の側壁を可動フレームに向かって(言い換えると、側壁を外側から内側に向かって)押し付ける押圧板を備えている。上記浴槽用手摺りは、更に、押圧板を第1垂直部に対して接近または離反するように相対移動させるトルク伝達ハンドルを備えている。そして、トルク伝達ハンドルは、押圧板を支持するボルト軸と、ボルト軸と螺合し、第1垂直部に回転自在に取り付けられたナットと、ナットに対して回転自在に外装されたノブと、ノブからナットへトルクを伝達可能なトルク伝達機構とを備えている。
【0004】
ノブを所定の方向に回転させると、ノブからナットへトルクが伝達される。トルクが伝達されたナットが回転すると、ナットと螺合したボルト軸は、押圧板と共に第2垂直部に向かって(言い換えると、浴槽の内側に向かって)移動する。これにより、浴槽の側壁が押圧板と第2垂直部とにより挟み込まれ、浴槽用手摺りを浴槽の側壁に強固に取り付けることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特許第5548835号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、特許文献1に開示された浴槽用手摺りでは、グリップは、浴槽内で座っている利用者が立ち上がる際に使用されるものであり、利用者の体重が掛けられるものである。そのため、グリップは、定期的にメンテナンスされることが好ましい。そのため、グリップは、本体から容易に取り外されることが好ましい。
【0007】
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、浴槽の側壁に取り付けられる浴槽用手摺りにおいて、グリップを本体から容易に着脱させることが可能な浴槽用手摺りを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る浴槽用手摺りは、本体と、グリップと、固定ネジと、を備えている。前記本体は、浴槽の側壁の一方側に配置される第1縦フレームと、浴槽の側壁の他方側に配置され、前記第1縦フレームと対向する第2縦フレームと、前記第1縦フレームと前記第2縦フレームとに架け渡された横フレームとを有する。前記グリップは、前記第2縦フレームの前記第1縦フレームと反対側の面に取り付けられる取付部と、前記取付部に接続され、利用者が把手可能なグリップ部とを有する。前記固定ネジは、前記取付部を前記第2縦フレームに固定する。前記取付部には、前記取付部の前記第1縦フレームと反対側の面から前記取付部の前記第1縦フレーム側の面に向かって貫通した第1固定孔が設けられている。前記第2縦フレームには、内周面に雌ねじが形成された第2固定孔が設けられている。前記固定ネジは、前記第1固定孔よりも前記第1縦フレームと反対側に設けられた頭部と、前記頭部から前記第1縦フレーム側に延び、前記第1固定孔および前記第2固定孔に挿入され、外周面に雄ねじが形成された軸部と、を有する。
【0009】
上記浴槽用手摺りによれば、グリップの第1縦フレームと反対側の面から、固定ネジの軸部を取付部の第1固定孔、および、第2縦フレームの第2固定孔に挿入することで、グリップを第2縦フレームに取り付けることができる。また、グリップが第2縦フレームに取り付けられている状態において、グリップの第1縦フレームと反対側の面から、固定ネジの軸部を取付部の第1固定孔、および、第2縦フレームの第2固定孔から引き抜くことで、グリップを第2縦フレームから取り外すことができる。よって、浴槽用手摺りが組み立てられた状態において、グリップの第2縦フレームへの取り付け、および、グリップの第2縦フレームからの取り外しを容易に行うことができる。したがって、グリップをメンテナンスする際、グリップの着脱を容易に行うことができる。
【0010】
本発明の好ましい一態様によれば、前記浴槽用手摺りは、押圧板と、ボルト軸と、ナットと、ノブと、を備えている。前記押圧板は、前記第1縦フレームと前記第2縦フレームとの間であって、浴槽の側壁の他方側に配置される。前記ボルト軸は、一端が前記押圧板を支持する。前記ナットは、前記ボルト軸と螺合し、前記第2縦フレームに回転自在に設けられている。前記ノブは、前記ナットを覆い、前記第2縦フレームに回転自在に設けられている。前記第2縦フレームには、挿入孔が形成されている。前記取付部には、上端から下方に向かって凹んだ貫通凹部が形成されている。前記ノブは、一部が前記貫通凹部の底面に載置されるように、前記貫通凹部および前記挿入孔に挿入されている。
【0011】
上記態様によれば、ノブは、一部が取付部の貫通凹部の底面に載置された状態で、第2縦フレームの挿入孔に挿入されている。よって、グリップに対するノブの位置をズレ難くすることができる。また、ノブを取付部の貫通凹部の底面に載置させた状態で、ノブおよび取付部を同時に第2縦フレームに取り付けることができる。よって、浴槽用手摺りの組み立て時間を軽減することができる。
【0012】
本発明の好ましい他の一態様によれば、前記ノブは、把持部と、筒状部と、拡径部と、を有する。前記把持部は、利用者が把持し、かつ、回転させる。前記筒状部は、前記把持部に接続され、前記第1縦フレーム側に延びた円筒状のものである。前記拡径部は、前記筒状部の前記第1縦フレーム側の端に接続され、前記筒状部よりも径が大きい。前記拡径部は、前記貫通凹部の底面に載置されている。前記拡径部が前記貫通凹部の底面に載置された状態において、前記貫通凹部には、前記拡径部の前記第1縦フレームと反対側に配置されたフランジが設けられている。
【0013】
上記態様によれば、グリップを第2縦フレームに取り付けた際、ノブの拡径部は、貫通凹部のフランジと第2縦フレームとによって挟持された状態で、第2縦フレームに取り付けられる。よって、ノブが第2縦フレームから取り外され難くすることができる。また、グリップを第2縦フレームに固定するための固定ネジで、ノブを第2縦フレームに取り付けることができる。よって、部品点数を減らすことができる。
【0014】
本発明の好ましい他の一態様によれば、前記浴槽用手摺りは、前記取付部および前記固定ネジを覆うカバーを備えている。
【0015】
上記態様によれば、取付部および固定ネジはカバーによって覆われているため、取付部および固定ネジが外部に露出することで美観が損なわれなくすることができる。
【0016】
本発明の好ましい他の一態様によれば、前記カバーの前記取付部側の面には、前記固定ネジの前記頭部と接触し、前記頭部を囲む筒状凸部が設けられている。
【0017】
例えば、浴槽用手摺りを長期間使用することで、固定ネジと第2縦フレームの第2固定孔との固定状態が緩んで、固定ネジの頭部が取付部から突出することがあり得る。しかしながら、上記態様によれば、固定ネジの頭部は、筒状凸部に囲まれており、筒状凸部に接触している。よって、筒状凸部との接触によって、固定ネジの頭部が取付部から突出し難くなる。したがって、固定ネジと第2縦フレームの第2固定孔との固定状態を緩み難くすることができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、グリップを本体から容易に着脱させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】実施形態に係る浴槽用手摺りの斜視図である。
図2】実施形態に係る浴槽用手摺りの分解斜視図である。
図3】実施形態に係る浴槽用手摺りの側面断面図である。
図4】側部グリップの斜視図である。
図5】側部グリップおよびノブが第2縦フレームに取り付けられた状態を示す側面断面図である。
図6】第2縦フレーム、側部グリップ、カバーおよびノブの分解斜視図である。
図7】側部グリップおよびノブの斜視図である。
図8】側部グリップ、第2押圧板およびトルク伝達ハンドルの分解斜視図である。
図9】カバーの斜視図である。
図10】ノブの側面断面図である。
図11】第1環状部材と第2環状部材とが噛み合っている状態を示す図である。
図12】他の実施形態に係る可動フレーム、側部グリップ、カバー、第2押圧板およびノブの分解斜視図である。
図13】他の実施形態に係る側部グリップおよびノブが第2縦フレームに取り付けられた状態を示す側面断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態に係る浴槽用手摺りについて説明する。ただし、以下に説明する実施形態は、本発明の実施形態に過ぎず、当然ながら本発明を限定することを意図したものではない。
【0021】
図1は、浴槽用手摺り100の斜視図である。図2は、浴槽用手摺り100の分解斜視図である。図3は、浴槽用手摺り100の側面断面図である。以下の説明では、前、後、左、右、上、下とは、浴槽用手摺り100を浴槽2(図3参照)に取り付けた状態において、浴槽2の内側から見たときの前、後、左、右、上、下をそれぞれ意味するものとする。言い換えると、前、後、左、右、上、下とは、後述する側部グリップ12を正面から見たときの前、後、左、右、上、下をそれぞれ意味するものとする。各図面中における符号F、Rr、L、R、U、Dは、それぞれ前、後、左、右、上、下を表す。ただし、これらの方向は説明の便宜上定めた方向に過ぎず、浴槽用手摺り100の態様を何ら限定するものではない。
【0022】
浴槽用手摺り100は、高齢者などの利用者が浴室に配置された浴槽2(図3参照)に出入りする際、または、浴槽2内で座っている状態から立ち上がる際に、利用者によって把持され、利用者を支えるものである。図3に示すように、浴槽用手摺り100は、例えば、浴槽2の側壁2aを挟むようにして浴槽2に取り付けられる。図1に示すように、浴槽用手摺り100は、本体10と、上部グリップ11と、側部グリップ12と、カバー14と、第1押圧板15と、第2押圧板16と、トルク伝達ハンドル17とを備えている。
【0023】
本体10は、下方に開口した略コ字状の部材である。図3に示すように、本体10は、略L字状の固定フレーム20と、略L字状の可動フレーム30とを有している。固定フレーム20は、第1縦フレーム21と、第1横フレーム22とを有している。第1縦フレーム21は、浴槽2の側壁2aの一方側(図3では、側壁2aの右側)に配置されている。本実施形態では、第1縦フレーム21は、浴槽2の外側、すなわち、利用者が身体を洗う洗い場側に配置されている。第1縦フレーム21は、上下方向に延びており、浴槽2の側壁2aと平行になるように配置されている。なお、本明細書において「平行」には、厳密に平行の状態の他に、若干傾いた状態も含まれる。第1横フレーム22は、第1縦フレーム21の上端から前方(言い換えると、可動フレーム30に向かう方向)に延びている。
【0024】
なお、本実施形態では、固定フレーム20には、保護カバー23a、23b、23cが取り付けられていてもよい。例えば、保護カバー23aは、第1横フレーム22の上面を覆うカバーであり、保護カバー23bは、第1縦フレーム21の後面を覆うカバーである。保護カバー23cは、第1縦フレーム21の前面の下部を覆うカバーである。また、第1横フレーム22の下面には、浴槽2の側壁2aの上面と接触可能な樹脂板24が設けられていてもよい。
【0025】
本実施形態では、図1に示すように、固定フレーム20の下部には、下方に延びた支持棒25が設けられている。支持棒25の下端は、例えば浴室の床(図示せず)に接触しており、支持棒25は本体10を支持している。例えば、支持棒25は、図3に示すように、第1縦フレーム21と保護カバー23bとの間に配置され、ネジ25a(図2参照)によって第1縦フレーム21に取り付けられている。なお、支持棒25は、長さ調整が可能な機構を有していてもよい。
【0026】
可動フレーム30は、固定フレーム20に対して前後方向に可動するものである。可動フレーム30は、第2縦フレーム31と、第2横フレーム32とを有している。第2縦フレーム31は、第1縦フレーム21と対向しており、浴槽2の側壁2aの他方側(図3では、側壁2aの左側)に配置されている。本実施形態では、第2縦フレーム31は、浴槽2の内側に配置されている。第2縦フレーム31は、上下方向に延びており、浴槽2の側壁2aと平行になるように配置されている。第2横フレーム32は、第2縦フレーム31の上端から後方(言い換えると、固定フレーム20に向かう方向)に延びている。第2横フレーム32は、第1横フレーム22に対してスライド自在に設けられている。
【0027】
本実施形態では、図2に示すように、第1横フレーム22には、左右の中央部分において前後に並んだ複数(ここでは、2つ)の固定用ネジ孔22a、および、固定用ネジ孔22aの左右両側に配置された一対のガイド用ネジ孔22bが形成されている。第2横フレーム32には、固定用ネジ孔22aに対応する位置に配置され、前後に並んだ複数(ここでは、5つ)の貫通孔32a、および、一対のガイド用ネジ孔22bに対応する位置に配置され、かつ、貫通孔32aの左右両側に配置され、前後に延びた一対のスリット32bが形成されている。図3に示すように、第1横フレーム22の一部と第2横フレーム32の一部とを重ね、固定用ネジ孔22aおよび複数の貫通孔32aのうち2つの貫通孔32aに固定用ネジ22aaを挿入する。また、図2に示すように、ガイド用ネジ孔22bおよびスリット32bにガイド用ネジ22baを挿入する。このようにすることで、固定フレーム20に対して可動フレーム30を固定することができる。なお、図3に示すように、可動フレーム30を固定フレーム20に固定している状態において、可動フレーム30の第2横フレーム32の後部は保護カバー23aに覆われている。本実施形態では、固定用ネジ22aaが挿入される貫通孔32aを変更することで、第1縦フレーム21と第2縦フレーム31との距離を調整することができる。なお、本実施形態では、第1横フレーム22および第2横フレーム32によって、横フレーム33が構成されている。横フレーム33は、第1縦フレーム21と第2縦フレーム31とに架け渡されている。
【0028】
上部グリップ11(図1参照)は、例えば利用者が浴槽2を出入りする際に使用されるものである。上部グリップ11は、本体10の横フレーム33の上方に配置されるように本体10に設けられている。本実施形態では、図2に示すように、上部グリップ11には、下方に延びた左右一対の支柱11aが設けられている。固定フレーム20の第1縦フレーム21の後部には、左右一対の円筒状の挿入部26が設けられ、図1に示すように、挿入部26に支柱11aがスライド自在に挿入されている。左右一対の支柱11aが挿入部26に対してスライド移動することで、上部グリップ11の高さを調整することが可能である。なお、上部グリップ11の形状は特に限定されない。例えば、上部グリップ11は、平面視において環状の部材である。なお、図3では、上部グリップ11および一対の支柱11aは省略されている。
【0029】
側部グリップ12は、本発明のグリップの一例である。図3では、側部グリップ12は省略されている。側部グリップ12は、例えば浴槽2内で座っている利用者が立ち上がる際に使用されるものである。側部グリップ12は、浴槽2の内側に配置される。図2に示すように、側部グリップ12は、可動フレーム30の第2縦フレーム31の前面、言い換えると、第1縦フレーム21とは反対側の面に設けられている。なお、側部グリップ12の形状は特に限定されない。図4は、側部グリップ12の斜視図である。図5は、側部グリップ12およびノブ63が第2縦フレーム31に取り付けられた状態を示す側面断面図である。図6は、第2縦フレーム31、側部グリップ12、カバー14およびノブ63の分解斜視図である。図7は、側部グリップ12およびノブ63の斜視図である。図8は、側部グリップ12、第2押圧板16およびトルク伝達ハンドル17の分解斜視図である。図4に示すように、側部グリップ12は、取付部41と、グリップ部42とを有している。
【0030】
図5に示すように、取付部41は、第2縦フレーム31に取り付けられる部位である。ここでは、取付部41は、第2縦フレーム31の前面に設けられている。図4に示すように、取付部41は、上下方向に延びた矩形状かつ板状のものである。しかしながら、取付部41の形状は特に限定されない。取付部41には、上端から下方に向かって凹み、前後方向で取付部41を貫通した貫通凹部41aが形成されている。貫通凹部41aは、取付部41の上端の中央部分から取付部41の中央部分に亘って形成されている。図7に示すように、貫通凹部41aの底面には、後述するノブ63の拡径部63cが載置される。言い換えると、貫通凹部41aの底部には、拡径部63cが嵌め込まれる。そのため、貫通凹部41aの底部は、拡径部63cに対応した形状をしている。ここでは、図4に示すように、貫通凹部41aの底部は、円柱部材が切り抜かれた形状である。図8に示すように、貫通凹部41aは、第2縦フレーム31に形成された挿入孔31aと連通している。本実施形態では、図4に示すように、貫通凹部41aには、底部の前端の縁から取付部41の中心に向かって延びたフランジ45が設けられている。フランジ45の後方には、ノブ63の拡径部63c(図6参照)が配置される。フランジ45は、拡径部63cを後方に押し付けるものである。
【0031】
本実施形態では、取付部41には、複数の第1固定孔46が形成されている。第1固定孔46は、側部グリップ12を第2縦フレーム31に固定するための孔である。第1固定孔46は、取付部41を前後方向に貫通した孔である。ここでは、第1固定孔46の数は、4つである。しかしながら、第1固定孔46の数は特に限定されず、例えば1つであってもよいし、2つであってもよい。ここでは、第1固定孔46は、貫通凹部41aよりも左側および右側にそれぞれ2つずつ設けられている。貫通凹部41aよりも左側に設けられた2つの第1固定孔46は上下方向に並んで配置されている。貫通凹部41aよりも右側に設けられた2つの第1固定孔46は上下方向に並んで配置されている。取付部41を上下方向に均等に上部と下部の2分割したとき、第1固定孔46は、取付部41の上部および下部にそれぞれ2つ形成されている。ここでは、第1固定孔46の内周面には、螺旋溝(言い換えると、雌ねじ)が形成されていないが、螺旋溝が形成されていてもよい。
【0032】
本実施形態では、図6に示すように、第2縦フレーム31には、側部グリップ12を第2縦フレーム31に取り付けたとき、第1固定孔46に対応した位置に、第2固定孔31bが形成されている。図5に示すように、側部グリップ12を第2縦フレーム31に取り付けたとき、第2固定孔31bは第1固定孔46と連通している。第2固定孔31bの数は、第1固定孔46と同じ4つである。ただし、第2固定孔31bの数は特に限定されず、第1固定孔46の数と異なっていてもよい。なお、図6では、3つの第2固定孔31bが示されており、残りの1つの第2固定孔31bの図示は省略されている。第2固定孔31bの内周面には、螺旋溝(言い換えると、雌ねじ)が形成されている。
【0033】
第1固定孔46および第2固定孔31bには、固定ネジ43が挿入される。固定ネジ43は、頭部43aと、軸部43bとを有する。図5に示すように、頭部43aは、固定ネジ43を第1固定孔46および第2固定孔31bに挿入したとき、第2固定孔31bよりも第1縦フレーム21と反対側(ここでは、前側)に位置する。本実施形態では、第1固定孔46の前方の取付部41の部位には、第1固定孔46よりも径が大きい収容部46aが形成されていてもよい。第1固定孔46および収容部46aは、互いに連通し、前後方向に並んでいる。収容部46aには、固定ネジ43の頭部43aが収容される。頭部43aが収容部46aに収容されているとき、頭部43aは、取付部41から前方に突出していない。
【0034】
軸部43bは、第1固定孔46および第2固定孔31bに挿入される。軸部43bは、頭部43aから第1縦フレーム21側(ここでは、後側)に延びている。軸部43bの外周面には、第2固定孔31bに形成された螺旋溝と螺合する螺旋溝(言い換えると、雄ねじ)が形成されている。本実施形態では、第1固定孔46および第2固定孔31bが連通するように、取付部41を第2縦フレーム31に配置する。そして、側部グリップ12の正面から、軸部43bが第2固定孔31bと螺合するように、固定ネジ43を第1固定孔46および第2固定孔31bに挿入する。このことによって、側部グリップ12を第2縦フレーム31に固定することができる。
【0035】
グリップ部42は、利用者が把持する部位である。図4に示すように、グリップ部42は、左グリップ部42Lと、右グリップ部42Rとを有している。左グリップ部42Lは、取付部41の左側に設けられている。右グリップ部42Rは、取付部41の右側に設けられている。左グリップ部42Lと右グリップ部42Rとは、左右対称の形状を有している。左グリップ部42Lは、取付部41の左上部と左下部とに接続された略U字状に形成されており、少なくとも一部が湾曲している。右グリップ部42Rは、取付部41の右上部と右下部とに接続された略U字状に形成されており、少なくとも一部が湾曲している。本実施形態では、左グリップ部42Lおよび右グリップ部42Rは、取付部41から離れるに従って、前方(言い換えると、第2縦フレーム31から離れる方向)に突出している。ここでは、グリップ部42の左右両端部(すなわち、左グリップ部42Lの左部および右グリップ部42Rの右部)は、取付部41よりも前方に位置している。
【0036】
図5に示すように、カバー14は、側部グリップ12の取付部41に設けられるものであり、取付部41および固定ネジ43を覆うものである。ここでは、カバー14は、取付部41の正面および左右両側面を覆う。カバー14の具体的な構成は特に限定されない。図9は、カバー14の斜視図である。図9に示すように、カバー14は、上カバー14aと、下カバー14bとを有している。上カバー14aは、取付部41の上部を覆うものである。図1に示すように、上カバー14aの少なくとも一部は、ノブ63よりも上方に配置される。ここでは、図9に示すように、上カバー14aの下端の中央部分には、上方に凹んだ略半円状の嵌合部55aが形成されている。嵌合部55aには、ノブ63の上部が嵌合する。下カバー14bは、上カバー14aの下方に配置され、取付部41の下部を覆うものである。図1に示すように、下カバー14bの少なくとも一部は、ノブ63よりも下方に配置される。ここでは、図9に示すように、下カバー14bの上端の中央部分には、下方に凹んだ略半円状の嵌合部55bが形成されている。嵌合部55bには、ノブ63の下部が嵌合する。ここでは、上カバー14aと下カバー14bとを上下に配置したとき、嵌合部55a、55bによってノブ63が挿入される挿入孔が構成される。
【0037】
本実施形態では、カバー14の後面には、複数の筒状凸部56が設けられている。図5に示すように、筒状凸部56は、固定ネジ43の頭部43aを囲むものである。ここでは、カバー14を側部グリップ12の取付部41に取り付けたとき、筒状凸部56は、取付部41の第1固定孔46に形成された収容部46aに嵌め込まれる。筒状凸部56は、収容部46aの側面と、固定ネジ43の頭部43aとの間に位置する。筒状凸部56の数は、固定ネジ43の数と同じであり、ここでは4つである。筒状凸部56は、取付部41の第1固定孔46に対応したカバー14(詳しくは、上カバー14aおよび下カバー14b)の後面の位置に設けられている。筒状凸部56は、カバー14の後面から後方に向かって突出している。本実施形態では、図9に示すように、上カバー14aの後面に、左右方向に並ぶように2つの筒状凸部56が設けられている。下カバー14bの後面に、左右方向に並ぶように2つの筒状凸部56が設けられている。
【0038】
本実施形態では、上カバー14aの後面の下部の嵌合部55aの左右両側の部位には、左右方向に延びたリブ57aが設けられている。下カバー14bの後面の上部の嵌合部55bの左右両側の部位には、左右方向に延びたリブ57bが設けられている。図5に示すように、これらリブ57a、57bは、取付部41の前面に形成された溝41bに挿入される。また、本実施形態では、図9に示すように、上カバー14aの後面の上部であって、上カバー14aの筒状凸部56よりも上方には、2つの嵌合突起58が左右方向に並んで設けられている。ここでは、図4に示すように、取付部41の貫通凹部41aの上部の左右両側面には、嵌合凹部47が形成されている。上カバー14aを取付部41に取り付けたとき、2つの嵌合突起58(図9参照)は、上記嵌合凹部47に嵌まる。図9に示すように、下カバー14bの後面の下部の中央部分であって、下カバー14bの筒状凸部56よりも下方には、嵌合突起58aが設けられている。ここでは、図4に示すように、取付部41の貫通凹部41aの下方には、嵌合孔47aが形成されている。下カバー14bを取付部41に取り付けたとき、嵌合突起58aは、嵌合孔47aに嵌め込まれる。これらリブ57a、57bおよび嵌合突起58、58aは、取付部41に対するカバー14の位置合わせをし易くする役割を担う。
【0039】
また、本実施形態では、図9に示すように、上カバー14aの後面であって、筒状凸部56とリブ57aとの間、かつ、嵌合部55aの左右両側の部位には、上カバー14aの後面から突出した爪部59aが形成されている。下カバー14bの後面であって、筒状凸部56とリブ57bとの間、かつ、嵌合部55bの左右両側の部位には、下カバー14bの後面から突出した爪部59bが形成されている。ここでは、図4に示すように、貫通凹部41aよりも左右両側の取付部41の部位には、それぞれ爪孔48a、48bが形成されている。爪部59a、59bを爪孔48a、48bに引っ掛けることで、上カバー14aおよび下カバー14bを取付部41に確実に取り付けることができる。
【0040】
図3に示すように、第1押圧板15は、第1縦フレーム21と第2縦フレーム31との間であって、浴槽2の側壁2aの一方側(図3では、側壁2aの右側であり、浴槽2の外側)に配置される。第1押圧板15は、第1縦フレーム21の第2縦フレーム31側の面(本実施形態では、前面)に設けられている。本実施形態では、第1縦フレーム21の上部であって、第1縦フレーム21の第2縦フレーム31側の面には、支持部材27が設けられている。支持部材27の前部に第1押圧板15が設けられている。なお、第1押圧板15の形状および材料は特に限定されない。ここでは、第1押圧板15は、左右に延びた矩形状の部材であり、樹脂製の部材である。
【0041】
第2押圧板16は、本発明の押圧板の一例である。第2押圧板16は、第1縦フレーム21と第2縦フレーム31との間であって、浴槽2の側壁2aの他方側(図3では、側壁2aの左側であり、浴槽2の内側)に配置される。第2押圧板16は、第1押圧板15と対向しており、第2縦フレーム31の第1縦フレーム21側の面(本実施形態では、後面)に設けられている。第2押圧板16の構成は特に限定されない。本実施形態では、第2押圧板16は、図8に示すように、矩形状の本体板51と、本体板51の後面に設けられた矩形状の樹脂ラバー52とを有している。詳しくは後述するが、図3に示すように、本体板51は、後述のボルト軸61の後端に設けられている。樹脂ラバー52は、浴槽2の側壁2aに接触する。図8に示すように、本体板51の後面には円形の複数の凹部51aが形成され、樹脂ラバー52の前面には円形の複数の凸部52aが形成されている。この凹部51aに凸部52aを嵌め込むことで、本体板51に樹脂ラバー52が装着される。ここでは、図3に示すように、第1押圧板15と第2押圧板16が浴槽2の側壁2aを挟むことで、浴槽用手摺り100を浴槽2に取り付けることができる。
【0042】
トルク伝達ハンドル17は、第2押圧板16を第1縦フレーム21に近づく方向と第1縦フレーム21から離れる方向、すなわち、前後方向に移動させるものである。トルク伝達ハンドル17は、第2縦フレーム31に設けられている。トルク伝達ハンドル17は、ボルト軸61と、ナット62と、ノブ63と、トルク伝達機構64とを備えている。ボルト軸61は、前後方向に延びた部材である。ボルト軸61の一端(ここでは、後端)は、第2押圧板16を支持している。本実施形態では、図8に示すように、第2押圧板16の本体板51の中央部分には、ボルト軸61の一端部分と嵌合する固定孔51bが形成されている。ボルト軸61の一端部分を固定孔51bに挿通し、一端部分が露出した側からネジ53によってネジ止めすることで、第2押圧板16がボルト軸61の一端に取り付けられる。
【0043】
なお、第2押圧板16とネジ53との間には、プレート54が設けられていてもよい。ここでは、第2縦フレーム31の第2押圧板16側の面には、ワッシャー68およびフランジ板69が設けられており、ネジ69bによって第2縦フレーム31に取り付けられている。フランジ板69は、第1カバー69aに覆われている。第1カバー69aを覆うように第2カバー69cが設けられ、第2カバー69cは、ネジ69dによって第2縦フレーム31に取り付けられている。ボルト軸61は、側部グリップ12の取付部41に設けられた貫通凹部41a、第2縦フレーム31の挿入孔31a、ワッシャー68、フランジ板69、第1カバー69a、第2カバー69cに挿入されている。図5に示すように、ボルト軸61の周面には、雄ねじが形成されている。また、ボルト軸61の前端には、ナット62の後述する螺合部71の前端に接触するフランジ61aが設けられている。
【0044】
ナット62は、第2縦フレーム31に回転自在に設けられている。ここでは、ナット62は、側部グリップ12の取付部41の貫通凹部41a(図4参照)、および、第2縦フレーム31の挿入孔31a(図8参照)に挿入され、ナット62には、ボルト軸61が挿入されている。本実施形態では、ナット62は、螺合部71と、筒部72とを有する。螺合部71は、ナット62の後部の内部に形成されており、ボルト軸61に形成された雄ねじと螺合する雌ねじが形成されている。筒部72は、螺合部71における第1縦フレーム21と反対側に設けられている。筒部72の内部にはナット側空間73が形成されている。ナット側空間73には、螺合部71と螺合するボルト軸61の一部が配置される。ナット側空間73の径は、螺合部71によって囲まれた空間の径よりも大きい。本実施形態では、ナット62の前部の外周面には、フランジ74が形成されている。また、ナット62の後部の外周面には、溝状の凹部75が形成されている。
【0045】
ノブ63は、ナット62にトルク(言い換えると、回転力)を伝達するためのものである。ノブ63は、ナット62を覆うように第2縦フレーム31に回転自在に設けられている。ノブ63は、第2縦フレーム31の第1縦フレーム21とは反対側の面に配置されており、前方に向かって突出している。ノブ63の構成は特に限定されない。図10は、ノブ63の側面断面図である。本実施形態では、ノブ63は、把持部63aと、筒状部63bと、拡径部63cとを有している。把持部63aは、利用者が把持し、回転させるものである。把持部63aの形状は特に限定されない。例えば、把持部63aは、円筒状であり、かつ、外周面の一部に形成された複数の凹部63d(図8参照)を有している。この凹部63dに利用者の指を配置することで、ノブ63を握って回転させ易い。なお、把持部63aの前部は開口しており、その開口部分にはキャップ63eが装着されている。
【0046】
筒状部63bは、把持部63aに接続されている。筒状部63bは、把持部63aから後方に延びている。筒状部63bの外周面の径L12は、把持部63aの外周面の径L11よりも小さい。ここでは、筒状部63bの内周面の径L22は、把持部63aの内周面の径L21と同じである。しかしながら、筒状部63bの内周面の径L22は、把持部63aの内周面の径L21よりも大きくてもよいし、小さくてもよい。拡径部63cは、筒状部63bの第1縦フレーム21側の端(ここでは、後端)に接続されている。拡径部63cは円筒状である。拡径部63cの外周面の径L13は、筒状部63bの外周面の径L12より大きい。ここでは、拡径部63cの内周面の径L23は、筒状部63bの内周面の径L22よりも大きいが、小さくてもよいし、筒状部63bの内周面の径L22と同じであってもよい。拡径部63cの外周面の径L13は、把持部63aの外周面の径L11よりも小さいが、大きくてもよいし、把持部63aの外周面の径L11と同じであってもよい。本実施形態では、拡径部63cの前後方向の長さL33は、筒状部63bの前後方向の長さL32よりも短く、かつ、把持部63aの前後方向の長さL31よりも短い。しかしながら、長さL33は、長さL31、L32よりも長くてもよいし、長さL31、L32と同じであってもよい。
【0047】
ノブ63は、側部グリップ12の取付部41の貫通凹部41aおよび第2縦フレーム31に形成された挿入孔31aに挿入されている。図3に示すように、ノブ63は、第2縦フレーム31に対して回転可能である。ここでは、ノブ63(詳しくは、把持部63a、筒状部63bおよび拡径部63c)の内部には、空間76が形成されている。空間76には、ナット62およびボルト軸61の少なくとも一部が配置されている。
【0048】
トルク伝達機構64は、伝達されるトルクが所定の値未満の場合、ノブ63からナット62へトルクを伝達する機構である。また、トルク伝達機構64は、伝達されるトルクが所定の値以上の場合、ノブ63からナット62へのトルクの伝達を遮断する機構である。トルク伝達機構64は、ノブ63の空間76に設けられている。図8に示すように、トルク伝達機構64は、第1環状部材81と、第2環状部材82と、コイルバネ83とを有している。
【0049】
図3に示すように、第1環状部材81および第2環状部材82は、ナット62を囲むように配置されている。図8に示すように、第1環状部材81は板状の部材であるが、第1環状部材81の形状は特に限定されない。第1環状部材81は、ノブ63と係合しており、ノブ63が回転することで回転する。本実施形態では、第1環状部材81には、外縁から放射方向に突出した複数の凸部86が形成されている。図示は省略するが、ノブ63の拡径部63cの内周面には、凸部86と嵌合する凹部が形成されている。この凸部86と上記凹部とが嵌合することで、ノブ63が回転すると共に第1環状部材81が回転する。図11は、第1環状部材81と第2環状部材82とが噛み合っている状態を示す図である。本実施形態では、図11に示すように、第1環状部材81は、ナット62の軸に対して直交するトルク伝達面87を有している。トルク伝達面87とは、第1環状部材81の第2環状部材82側の面(ここでは、後面)のことである。トルク伝達面87は、第2環状部材82に当接可能である。
【0050】
図8に示すように、第2環状部材82は、第1環状部材81の後方に配置されている。第2環状部材82の形状は特に限定されない。ここでは、第2環状部材82は、円盤状の円盤部82aと、円盤部82aから後方に突出した複数の突起82bとを有している。図3に示すように、第2環状部材82は、ナット62と係合しており、ナット62と共に回転する。本実施形態では、第2環状部材82の突起82b(図8参照)の後端には、ネジ69bによってネジ止めされたフランジ板69が設けられている。このフランジ板69は、ナット62を囲むように配置されており、ナット62に形成された溝状の凹部75に嵌合している。本実施形態では、図11に示すように、第2環状部材82は、ナット62の軸に対して直交するトルク伝受面88を有している。ここでは、トルク伝受面88は、円盤部82aの第1環状部材81側の面(ここでは、前面)である。トルク伝受面88は、第1環状部材81のトルク伝達面87に当接可能である。なお、図8に示すように、円盤部82aの後面には、ワッシャー85が設けられていてもよい。
【0051】
本実施形態では、トルク伝達面87およびトルク伝受面88は、それぞれ伝達されるトルクが所定の値未満の場合には滑らず、トルク伝達面87とトルク伝受面88とを相互に係止するように構成されている。伝達されるトルクが所定の値未満の場合、トルク伝達面87とトルク伝受面88とは噛み合っている。また、トルク伝達面87およびトルク伝受面88は、それぞれ伝達されるトルクが所定の値以上の場合には滑るように構成されている。
【0052】
なお、トルク伝達面87およびトルク伝受面88が相互に係止したり、滑りが生じたりするための具体的な構成は特に限定されない。本実施形態では、図11に示すように、トルク伝達面87およびトルク伝受面88の何れか一方には、凸部91が形成されている。そして、トルク伝達面87およびトルク伝受面88の何れか他方には、凸部91と嵌合する凹部92が形成されている。ここでは、第1環状部材81のトルク伝達面87に凸部91が形成されている。第2環状部材82のトルク伝受面88に凹部92が形成されている。なお、凸部91の数および凹部92の数は特に限定されず、それぞれ1つであってもよいし、複数であってもよい。なお、トルク伝達面87およびトルク伝受面88において、凸部91の一部および凹部92の一部には、互いに当接する傾斜面が形成されていてもよい。この傾斜面は、第2押圧板16が第1縦フレーム21に向かう方向(ここでは、後方)に移動するようにノブ63を回転させるとき、互いの傾斜面を昇るように勾配が付けられている。
【0053】
図3に示すように、コイルバネ83は、ナット62を囲むように配置されている。詳しくは、コイルバネ83は、ノブ63の空間76に配置されており、圧縮された状態で、ナット62のフランジ74と、第1環状部材81との間に介在している。コイルバネ83は、トルク伝達面87とトルク伝受面88とが当接するように、第1環状部材81を第2環状部材82に向けて付勢する。
【0054】
本実施形態では、コイルバネ83の弾性力によって、トルク伝達面87とトルク伝受面88の間には常に一定の摩擦力が生じている。このとき、ノブ63からナット62へ伝達されるトルクが所定の値未満の場合、図11に示すように、凸部91と凹部92とが嵌合している状態となる。そのため、ノブ63と共にナット62が回転するため、ノブ63からナット62にトルクが伝達される。一方、ノブ63からナット62へ伝達されるトルクが所定の値以上の場合、凸部91と凹部92との嵌合状態が解除され、トルク伝達面87とトルク伝受面88との間で滑りが生じ、トルク伝達面87がトルク伝受面88に対してスライドする。そのため、ノブ63の回転と共にナット62が回転しないため、ノブ63からナット62へトルクが伝達されない。
【0055】
以上、本実施形態に係る浴槽用手摺り100の構成について説明した。次に、側部グリップ12およびノブ63を、本体10の第2縦フレーム31に取り付ける手順について説明する。本実施形態では、側部グリップ12およびノブ63を第2縦フレーム31に同時に取り付けることができる。まず、図7に示すように、ノブ63の拡径部63cを、側部グリップ12の取付部41の貫通凹部41aに嵌め込む。このことで、拡径部63cの前端が貫通凹部41aに設けられたフランジ45(図4参照)に接触した状態となる。このような状態で、第2縦フレーム31の正面から、側部グリップ12を第2縦フレーム31に取り付ける。このとき、図5に示すように、取付部41に形成された複数の第1固定孔46と、第2縦フレーム31に形成された複数の第2固定孔31bとが連通するように、側部グリップ12を配置する。次に、図6に示すように、第2縦フレーム31の正面から、ドライバーなどの工具を利用して、第1固定孔46および第2固定孔31bに固定ネジ43を挿入する。このとき、図5に示すように、固定ネジ43は、第2固定孔31bと螺合するため、側部グリップ12は第2縦フレーム31に固定される。なお、側部グリップ12が第2縦フレーム31に固定されたとき、固定ネジ43と第2固定孔31bとが螺合して、貫通凹部41aのフランジ45の位置が固定される。そのため、ノブ63の拡径部63cは、フランジ45によって、第2縦フレーム31側に押さえ付けられた状態となる。よって、ノブ63は、固定ネジ43によって第2縦フレーム31に固定される。
【0056】
側部グリップ12とノブ63を同時に第2縦フレーム31に取り付けた後、取付部41を覆うようにカバー14を取り付ける。具体的には、上カバー14aを取付部41の上部に取り付け、かつ、下カバー14bを取付部41の下部に取り付ける。上カバー14aを取付部41に取り付ける際、図5に示すように、リブ57aを取付部41の溝41bに挿入し、嵌合突起58(図9参照)を、取付部41の貫通凹部41aの嵌合凹部47(図4参照)に嵌めることで、上カバー14aの位置合わせを容易に行うことができる。なお、上カバー14aの爪部59a(図9参照)を、取付部41の爪孔48a(図4参照)に引っ掛けることで、上カバー14aが取付部41から外れ難くすることができる。下カバー14bを取付部41に取り付ける際、リブ57bを取付部41の溝41bに挿入し、嵌合突起58a(図9参照)を嵌合孔47a(図4参照)に嵌め込むことで、下カバー14bの位置合わせを容易に行うことができる。そして、下カバー14bの爪部59b(図9参照)を取付部41の爪孔48b(図4参照)に引っ掛けることで、下カバー14bが取付部41から外れ難くすることができる。なお、カバー14を取付部41に取り付けたとき、固定ネジ43の頭部43aは、筒状凸部56に覆われた状態となる。
【0057】
次に、浴槽用手摺り100を浴槽2の側壁2aに取り付ける手順について説明する。まず、図3に示すように、第1縦フレーム21と第2縦フレーム31との間に浴槽2の側壁2aが配置されるように、浴槽用手摺り100を浴槽2に配置する。このとき、第1押圧板15と第2押圧板16との間に浴槽2の側壁2aが配置されている。なお、仮に側壁2aの厚みが薄い場合や厚い場合には、固定用ネジ22aaが挿入される第2横フレーム32の貫通孔32aを変更することで、第1押圧板15と第2押圧板16との間の距離を調整するとよい。次に、第2押圧板16が第1縦フレーム21側、すなわち、後方に移動するように、ノブ63を回転させる。
【0058】
本実施形態では、第2押圧板16が前後方向に移動する際、本体10、ナット62、ノブ63、第1環状部材81および第2環状部材82の前後方向における相対的な位置は変更されない。ここでは、ナット62に対して、ボルト軸61が前後方向に移動することで、第2押圧板16が前後方向に移動する。第2押圧板16が後方に移動するように、ノブ63を回転させるとき、ナット62へ伝達される予定のトルクが所定の値未満の場合、ノブ63からナット62へトルクが伝達される。具体的には、ノブ63が回転することで、第1環状部材81が共に回転する。このとき、第1環状部材81は、コイルバネ83によって第2環状部材82に押し付けられた状態であり、トルクが所定の値未満のとき、図11に示すように、トルク伝達面87の凸部91とトルク伝受面88の凹部92とが嵌合している。そのため、第1環状部材81の回転と共に、第2環状部材82が回転する。本実施形態では、第2環状部材82はナット62と係合しているため、第2環状部材82が回転することで、ナット62が回転する。このようにして、ノブ63からナット62へトルクが伝達される。
【0059】
図3に示すように、ノブ63からナット62へトルクが伝達されたとき、ナット62は、第2縦フレーム31に対して回転する。このとき、ナット62の螺合部71に螺合しているボルト軸61は、ナット62の回転によって、後方に移動する。ボルト軸61が後方に移動することで、螺合部71から前方に突出したボルト軸61の部位の突出長さが短くなる。ボルト軸61の後方への移動に伴い、第2押圧板16が後方へ移動する。そして、第1押圧板15と第2押圧板16との間の距離が短くなり、第2押圧板16は、浴槽2の側壁2aを第1押圧板15に押し付ける。このことによって、浴槽用手摺り100を浴槽2の側壁2aに強固に取り付けることができる。
【0060】
なお、本実施形態では、ノブ63を回転させるとき、ナット62へ伝達される予定のトルクが所定の値以上の場合、ノブ63からナット62へトルクが伝達されず、第2押圧板16は前後方向に移動しない。ここでは、ノブ63が回転することで、第1環状部材81が共に回転する。このとき、第1環状部材81は、コイルバネ83によって第2環状部材82に押し付けられた状態であり、トルクが所定の値以上のとき、トルク伝達面87の凸部91とトルク伝受面88の凹部92との嵌合状態が解除される。そのため、トルク伝達面87がトルク伝受面88に対してスライドするため、第1環状部材81の回転と共に、第2環状部材82が回転しない。そのため、トルクが所定の値以上の場合には、第2環状部材82が回転しないため、ナット62が回転しない。よって、ボルト軸61が前後方向に移動しないため、第2押圧板16は前後方向に移動しない。
【0061】
以上、本実施形態では、図6に示すように、側部グリップ12の正面から、固定ネジ43の軸部43bを取付部41の第1固定孔46、および、第2縦フレーム31の第2固定孔31bに挿入することで、側部グリップ12を第2縦フレーム31に取り付けることができる。また、側部グリップ12が第2縦フレーム31に取り付けられている状態において、側部グリップ12の正面から固定ネジ43の軸部43bを取付部41の第1固定孔46、および、第2縦フレーム31の第2固定孔31bから引き抜くことで、側部グリップ12を第2縦フレーム31から取り外すことができる。よって、浴槽用手摺り100が組み立てられた状態において、側部グリップ12の第2縦フレーム31への取り付け、および、側部グリップ12の第2縦フレーム31からの取り外しを容易に行うことができる。したがって、側部グリップ12をメンテナンスする際、側部グリップ12の着脱を容易に行うことができる。
【0062】
本実施形態では、図7に示すように、ノブ63は、取付部41の貫通凹部41aの底面に載置された状態で、第2縦フレーム31の挿入孔31a(図8参照)に挿入されている。よって、側部グリップ12に対するノブ63の位置をズレ難くすることができる。また、ノブ63を取付部41の貫通凹部41aの底面に載置させた状態で、ノブ63および取付部41を同時に第2縦フレーム31に取り付けることができる。よって、浴槽用手摺り100の組み立て時間を軽減することができる。
【0063】
本実施形態では、ノブ63の拡径部63cは、貫通凹部41aの底面に載置された状態において、貫通凹部41aには、拡径部63cの前側に配置されたフランジ45(図4参照)が設けられている。このことによって、側部グリップ12を第2縦フレーム31に取り付けた際、ノブ63の拡径部63cは、貫通凹部41aのフランジ45と第2縦フレーム31とによって挟持された状態で、第2縦フレーム31に取り付けられる。よって、ノブ63が第2縦フレーム31から取り外され難くすることができる。また、側部グリップ12を第2縦フレーム31に取り付けための固定ネジ43で、ノブ63を第2縦フレーム31に取り付けることができる。よって、部品点数を減らすことができる。
【0064】
本実施形態では、図5に示すように、取付部41および固定ネジ43はカバー14によって覆われている。よって、取付部41および固定ネジ43が外部に露出することで美観が損なわれなくすることができる。
【0065】
本実施形態では、カバー14の後面には、固定ネジ43の頭部43aと接触し、頭部43aを囲む筒状凸部56が設けられている。例えば、浴槽用手摺り100を長期間使用することで、固定ネジ43と第2縦フレーム31の第2固定孔31bとの固定状態が緩んで、固定ネジ43の頭部43aが取付部41から突出することがあり得る。しかしながら、上記実施形態では、固定ネジ43の頭部43aは、筒状凸部56に囲まれており、筒状凸部56に接触している。よって、筒状凸部56との接触によって、固定ネジ43の頭部43aが取付部41からより突出し難くなる。したがって、固定ネジ43と第2縦フレーム31の第2固定孔31bとの固定状態を緩み難くすることができる。
【0066】
以上、本実施形態に係る浴槽用手摺り100について説明した。次に、他の実施形態に係る浴槽用手摺り200について説明する。なお、以下の説明において、既に説明した構成と同様の構成には同じ符号を使用し、その説明は適宜省略する。図12は、他の実施形態に係る可動フレーム30、側部グリップ112、カバー114、第2押圧板16およびノブ63の分解斜視図である。図13は、他の実施形態に係る側部グリップ112およびノブ63が第2縦フレーム31に取り付けられた状態を示す側面断面図である。上記実施形態では、正面から固定ネジ43を操作することで、側部グリップ12およびノブ63を第2縦フレーム31に取り付けることができた。しかしながら、本実施形態では、図12に示すように、後面から固定ネジ143を操作することで、側部グリップ112およびノブ63を第2縦フレーム31に取り付けることができる。
【0067】
本実施形態では、ノブ63の構成は、上記実施形態のノブ63と同じである。側部グリップ112は、取付部141と、上記実施形態のグリップ部42と同様のグリップ部142を有している。取付部141は、第1固定孔146の内周面に螺旋溝が形成されている以外は、上記実施形態の取付部41と同じ構成である。第2縦フレーム31に形成された第2固定孔131bには、螺旋溝が形成されていない。しかしながら、第2固定孔131bには、螺旋溝が形成されていてもよい。
【0068】
本実施形態では、図13に示すように、第1固定孔146および第2固定孔131bには、固定ネジ143が挿入される。固定ネジ143は、頭部143aと、軸部143bとを有する。頭部143aは、固定ネジ143を第1固定孔146および第2固定孔131bに挿入したとき、第2固定孔131bよりも第1縦フレーム21側(ここでは、後側)に位置する。軸部143bは、第1固定孔146および第2固定孔131bに挿入される。軸部143bは、頭部143aから第1縦フレーム21とは反対側(ここでは、前側)に延びている。軸部143bの外周面には、第1固定孔146に形成された螺旋溝と螺合する螺旋溝が形成されている。
【0069】
本実施形態では、図12に示すように、ボルト軸61から第2押圧板16が取り外された状態で、側部グリップ112およびノブ63は、第2縦フレーム31に取り付けられる。まず、ノブ63の拡径部63cを、側部グリップ112の取付部141の貫通凹部41aに嵌め込む。このような状態で、第2縦フレーム31の正面から、側部グリップ112を第2縦フレーム31に取り付ける。このとき、取付部141に形成された複数の第1固定孔146と、第2縦フレーム31に形成された複数の第2固定孔131bとが連通するように、側部グリップ112を配置する。次に、第2縦フレーム31の後側から、ドライバーなどの工具を利用して、第1固定孔146および第2固定孔131bに固定ネジ143を挿入する。このとき、固定ネジ143は、第1固定孔146と螺合するため、側部グリップ112は第2縦フレーム31に固定される。同時に、貫通凹部41aのフランジ45によって、ノブ63の拡径部63cが第2縦フレーム31側に押さえつけられた状態となる。よって、ノブ63は、第2縦フレーム31に固定される。
【0070】
なお、本実施形態であっても、取付部41には、カバー114が取り付けられてもよい。このカバー114は、上カバー114aと、下カバー114bとを有している。上カバー114aおよび下カバー114bは、それぞれ後面に上記実施形態の筒状凸部56(図9参照)が設けられていない以外は、上記実施形態の上カバー14aおよび下カバー14bと同様の構成である。
【0071】
上記各実施形態では、固定ネジ43、143によって、側部グリップ12、112およびノブ63は、第2縦フレーム31に取り付けられていた。しかしながら、固定ネジ43、143によって、側部グリップ12、112が第2縦フレーム31に取り付けられ、ノブ63は、ノブ63専用の固定部材によって第2縦フレーム31に取り付けられてもよい。
【0072】
上記各実施形態では、トルク伝達ハンドル17は、第2縦フレーム31に設けられ、浴槽2の内側に設けられていた。しかしながら、トルク伝達ハンドル17は、第1縦フレーム21に設けられ、浴槽2の外側に設けられてもよい。
【0073】
上記各実施形態では、カバー14、114は、上カバー14a、114aと、下カバー14b、114bとを有し、2つの部材によって構成されていた。しかしながら、カバー14、114は、1つの部材によって構成されていてもよいし、3つ以上の部材によって構成されてもよい。
【符号の説明】
【0074】
10 本体
12 側部グリップ(グリップ)
14 カバー
16 第2押圧板(押圧板)
21 第1縦フレーム
31 第2縦フレーム
31b 第2固定孔
33 横フレーム
41 取付部
41 貫通凹部
42 グリップ部
43 固定ネジ
43a 頭部
43b 軸部
45 フランジ
46 第1固定孔
56 筒状凸部
63 ノブ
63c 拡径部
100、200 浴槽用手摺り
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13