(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-17
(45)【発行日】2022-02-04
(54)【発明の名称】アフラトキシンを効率的に分解するフラボバクテリウムブレーブバイオコントロール株およびその使用
(51)【国際特許分類】
C12N 1/20 20060101AFI20220128BHJP
C12P 1/04 20060101ALI20220128BHJP
C12R 1/20 20060101ALN20220128BHJP
【FI】
C12N1/20 A
C12N1/20 E
C12N1/20 F
C12P1/04 Z
C12R1:20
(21)【出願番号】P 2020529236
(86)(22)【出願日】2018-11-29
(86)【国際出願番号】 CN2018118204
(87)【国際公開番号】W WO2019105416
(87)【国際公開日】2019-06-06
【審査請求日】2020-07-14
(31)【優先権主張番号】201711225506.2
(32)【優先日】2017-11-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201811409668.6
(32)【優先日】2018-11-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【微生物の受託番号】CCTCC CCTCC M 2017329
(73)【特許権者】
【識別番号】516109152
【氏名又は名称】中国農業科学院油料作物研究所
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100132883
【氏名又は名称】森川 泰司
(74)【代理人】
【識別番号】100148633
【氏名又は名称】桜田 圭
(74)【代理人】
【識別番号】100147924
【氏名又は名称】美恵 英樹
(72)【発明者】
【氏名】張 奇
(72)【発明者】
【氏名】李 培武
(72)【発明者】
【氏名】王 同
(72)【発明者】
【氏名】丁 小霞
【審査官】小金井 悟
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第98/034503(WO,A1)
【文献】中国特許出願公開第105925513(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C12N 1/00- 7/08
C12P 1/00-41/00
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PubMed
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
2017年6月13日、CCTCCと略称される中国典型培養物保存センターに保存され、保存番号はCCTCC No.M2017329であることを特徴とするフラボバクテリウムブレーブバイオコントロール株3J2MO。
【請求項2】
請求項1に記載のフラボバクテリウムブレーブバイオコントロール株3J2MOの発酵物を含むことを特徴とするアフラトキシン分解用製剤。
【請求項3】
前記製剤の製剤形態は液体、
噴霧可能な粉末、乾燥水和粉剤又は乾燥水和粒剤であることを特徴とする請求項2に記載のアフラトキシン分解用製剤。
【請求項4】
前記製剤は液体であり、製剤中のフラボバクテリウムブレーブバイオコントロール株3J2MOの最終濃度は(1~9)×10
7CFU/mLであることを特徴とする、請求項2に記載のアフラトキシン分解用製剤。
【請求項5】
前記製剤はフラボバクテリウムブレーブ3J2MO発酵液であり、フラボバクテリウムブレーブ3J2MO発酵液中のフラボバクテリウムブレーブ3J2MOの最終濃度は(1~9)×10
7CFU/mLであることを特徴とする、請求項2に記載のアフラトキシン分解用製剤。
【請求項6】
前記フラボバクテリウムブレーブバイオコントロール株3J2MO発酵液の調製方法は、フラボバクテリウムブレーブバイオコントロール株3J2MOがLBプレート中で活性化され、28℃の培養箱中で24時間培養され、採取針でフラボバクテリウムブレーブの単一コロニーを採取し、液体培地に移し、12時間~24時間振とう培養し、1%~3%の培養液を吸って新鮮なLB液体培地に移し、12時間~24時間振とう培養し、拮抗菌株フラボバクテリウムブレーブ3J2MOの発酵液を取得することを特徴とする、請求項5に記載のアフラトキシン分解用製剤。
【請求項7】
請求項2、3、4、5又は6に記載のアフラトキシン分解用製剤を、生体試料表面にコーティング又は噴霧し、又は生体試料と混合してアフラトキシン分解を行うことによって、生体試料のアフラトキシン汚染を防止する、アフラトキシンを分解する方法。
【請求項8】
前記アフラトキシンはアフラトキシンB1、アフラトキシンB2、アフラトキシンG1、アフラトキシンG2、アフラトキシンM1を含むことを特徴とする請求項7に記載のアフラトキシンを分解する方法。
【請求項9】
フラボバクテリウムブレーブバイオコントロール株3J2MOの発酵液を生体試料表面に噴霧し、又は生体試料と混合して、すでにアフラトキシンに汚染された生体試料表面のアフラトキシンを分解する、請求項1に記載のフラボバクテリウムブレーブバイオコントロール株3J2MOのアフラトキシン分解における使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は微生物の分野に属し、具体的には、アフラトキシンを効率的に分解するフラボバクテリウムブレーブバイオコントロール株及びその使用に関する。
【背景技術】
【0002】
アフラトキシンは、一種の病原性真菌であり、強力な発癌性を有し毒性の強い真菌毒素であるアフラトキシンを生成することができ、B、GとM族を含み、そのうちB1が最も一般的で最も毒性が強い。落花生、コーン、その他の食用作物を広範囲に汚染し、人々や家畜の健康を深刻に脅かし、且つ大きな経済的損失を引き起こす可能性がある。したがって、アフラトキシンと毒素汚染の管理を強化することが急務である。
【0003】
AFB1を除去する従来の方法には、主に吸着、抽出、熱処理、放射線処理、酸アルカリ処理、酸化還元処理があるが、時間と手間がかかる場合があり、解毒率が高くなく、栄養素の損失を引き起こしやすい。一方、生物学的方法は安全で、高効率で、持続的であるという利点を有する。そのため、アフラトキシン生物防除の研究が強化されることは中国の農業産業及び経済的に重要な意義を有する。
【0004】
細菌および代謝産物によるアフラトキシンの生物分解は広く報告されていない。関舒、李俊霞らがクマリン培地でスクリーニングされたステノトロフォモナスマルトフィリアは、アフラトキシンを82.5%の分解率で分解できる。王寧らは、灰色の葉のサルの糞便からミクソコッカスオレンジレッドの株を研究し、最適な培養条件でAFB1の分解率が78.2%に達することを発見した。既存の研究では、フラボバクテリウムブレーブを使用してアフラトキシンを分解したという報告はない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明によって解決されるべき技術的問題は、先行技術の欠陥を考慮し、アフラトキシンを効率的に分解するフラボバクテリウムブレーブバイオコントロール株3J2MOおよびその使用を提供することである。本発明におけるフラボバクテリウムブレーブバイオコントロール株3J2MOはアフラトキシンを著しく分解することができる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の技術的問題を解決するために、本発明によって採用される技術的解決策は以下の通りである。
【0008】
フラボバクテリウムブレーブバイオコントロール株3J2MO(Myroides odoratimimus3J2MO)は、2017年6月13日すでにCCTCCと略称される中国典型培養物保存センターに保存され、保存住所は中国、武漢、武漢大学であり、保存番号はCCTCC No.M2017329である。
【0009】
本発明では、湖北省黄陂の落花生畑から収集された土壌を段階希釈した後100μLを取り、LB固形培地のプレートに塗り培養を行い、成長した細菌を接種リングで取り出して新鮮なLB固形培地に移してプレートスクライブラインを行い、複数回移した後、単一コロニーを採取し、アフラトキシンの分解実験により、アフラトキシンに対して顕著な分解作用を有する菌株3J2MOをスクリーニングし、CCTCCと略称される中国典型培養物保存センターに保存され、保存住所は中国、武漢、武漢大学であり、保存番号はCCTCC No.M2017329である。16S rDNAの特異的な増幅技術を利用して、形態特徴、生理学的および生化学的実験を組み合わせてその菌種を特定し、その結果はこれが1株のフラボバクテリウムブレーブ(Myroides odoratimimus)であり、放線菌に、ブレビバクテリウムに属することが分かった。
【0010】
【0011】
アフラトキシン分解用製剤を提供し、それは上記フラボバクテリウムブレーブ3J2MOの発酵物を含む。
【0012】
上記解決方式によれば、製剤の製剤形態は液体、噴霧可能な粉末、乾燥水和粉剤又は乾燥水和粒剤である。
【0013】
上記解決方式によれば、製剤は液体であり、製剤中のフラボバクテリウムブレーブ3J2MOの最終濃度は(1~9)×107CFU/mLである。
【0014】
上記解決方式によれば、製剤はフラボバクテリウムブレーブ3J2MO発酵液であり、フラボバクテリウムブレーブ3J2MO発酵液中のフラボバクテリウムブレーブ3J2MOの最終濃度は(1~9)×107CFU/mLである。
【0015】
上記解決方式によれば、フラボバクテリウムブレーブ3J2MO発酵液の調製方法は、フラボバクテリウムブレーブ3J2MOがLBプレート中で活性化され、28℃の培養箱中で24時間培養され、採取針でフラボバクテリウムブレーブの単一コロニーを採取し、LB液体培地の中に移し、12時間~24時間振とう培養し、1%~3%の培養液を吸って新鮮なLB液体培地に移し、12時間~24時間振とう培養し、拮抗菌株フラボバクテリウムブレーブ3J2MOの発酵液を取得する。
【0016】
上記アフラトキシン分解用製剤をアフラトキシン分解に適用する。具体的な適用方法は、アフラトキシン分解用製剤を生体試料表面にコーティング又は噴霧し、又は生体試料と混合してアフラトキシン分解を行うことによって、生体試料のアフラトキシン汚染を防止する。
【0017】
上記フラボバクテリウムブレーブ3J2MO発酵液をアフラトキシン分解に適用する。具体的な適用方法は、フラボバクテリウムブレーブ3J2MOの発酵液を生体試料表面に噴霧し、又は生体試料と混合して、すでにアフラトキシンに汚染された生体試料表面のアフラトキシンを分解する。
【発明の効果】
【0018】
本発明は初めて1株のアフラトキシンに対して良好な分解効果を有するフラボバクテリウムブレーブ3J2MOが土壌から単離され、アフラトキシンを分解し、食用作物のアフラトキシン汚染を制御するために用いることができる。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明は、湖北黄陂の落花生畑から収集された土壌を段階希釈した後100μLを取り、LB固形培地のプレートに塗り培養を行い、成長した細菌を接種リングで取り出して新鮮なLB固形培地に移してプレートスクライブラインを行い、複数回移した後、単一コロニーを採取し、アフラトキシンの分解実験により、アフラトキシンに対して顕著な分解作用を有する菌株3J2MOをスクリーニングし、CCTCCと略称される中国典型培養物保存センターに保存され、保存番号はCCTCC No.M 2017329である。
【0020】
(実施例1)
1)フラボバクテリウムブレーブ3J2MOをLBプレート中で活性化させ、28℃の培養箱中で24時間培養し、採取針で活性化されたフラボバクテリウムブレーブの単一コロニーを採取し、15mLのLB液体培地が入った三角フラスコに移し、28℃、200rpmで12時間振とう培養する。1%の培養液を吸って15mLのLB液体培地が入った三角フラスコに移し、28℃、200rpmで12時間振とう培養し、拮抗菌株の発酵液を取得する。
【0021】
2)アフラトキシンB1標準液をフラボバクテリウムブレーブ発酵液(最終濃度が1×107CFU/mL)の中に入れてLB培地中で一緒に培養し、28℃、200rpmで5日間培養し、処理毎に3つの重複を設ける。
【0022】
3)培地中のアフラトキシンB1の含有量を測定する(表2)。
【0023】
【0024】
実験結果から、該フラボバクテリウムブレーブCCTCC No.M2017329菌株のアフラトキシンの分解率は約95.61%であり、アフラトキシンを分解する能力があることがわかる。
【0025】
(実施例2)
湖北の落花生畑から落花生の粒を研磨して粉にし、0.5gの落花生粉を量ってペトリ皿の中に入れ、500μLアスペルギルス・フラバス胞子液(5×105個/mL)を加え、28℃の培養箱で7日間培養する。
【0026】
胞子に満たされた落花生粉の中に500μLのCCTCC No.M20177329菌株発酵液を加え、同じ量のLB培地を対照とし、28℃の培地の中で5日間培養し、実験内において3つの重複を設ける。
【0027】
15mLの70%メタノール水を加え、ボルテックスした後シェーカーに30分間入れる。3mLの上清を取って8mLの超純水を加えてボルテックスして遠心分離する。
【0028】
4)8mLの上清を取り、免疫親和性カラムHPLC法によりアフラトキシンB1の含有量(表3)を測定し、実験内において3つの重複を設ける。
【0029】
【0030】
実験結果から明らかなように、落花生におけるCCTCC M2017329菌株はアフラトキシンの毒素生成に対する防除率は約98.76%であり、アフラトキシンに汚染された落花生に対して良好な防除効果を有する。
【0031】
(実施例3)
1)フラボバクテリウムブレーブ3J2MOをLBプレート中で活性化させ、28℃の培養箱中で24時間培養し、採取針で活性化されたフラボバクテリウムブレーブの単一コロニーを採取し、15mLのLB液体培地が入った三角フラスコの中に移し、28℃、200rpmで12時間振とう培養する。1%の培養液を吸って15mLのLB液体培地が入った三角フラスコに移し、28℃、200rpmで12時間振とう培養し、拮抗菌株の発酵液を取得する。
【0032】
2)アフラトキシンB2標準液をフラボバクテリウムブレーブ発酵液(最終濃度が1×107CFU/mL)の中に入れてLB培地中で共培養し、28℃、200rpmで5日間培養し、処理毎に3つの重複を設ける。
【0033】
3)培養液中のアフラトキシンB2の最終含有量を測定し、分解率を計算する。
【0034】
上記実験結果を計算により、該フラボバクテリウムブレーブCCTCC No.M2017329菌株のアフラトキシンB2への分解率は96.23%に達し、アフラトキシンB2を分解する能力を有することが明らかである。
【0035】
(実施例4)
1)フラボバクテリウムブレーブ3J2MOをLBプレート中で活性化させ、28℃の培養箱中で24時間培養し、採取針で活性化されたフラボバクテリウムブレーブの単一コロニーを採取し、15mLのLB液体培地が入った三角フラスコの中に移し、28℃、200rpmで12時間振とう培養する。1%の培養液を吸って15mLのLB液体培地が入った三角フラスコに移し、28℃、200rpmで12時間振とう培養し、拮抗菌株の発酵液を取得する。
【0036】
2)アフラトキシンG1標準液をフラボバクテリウムブレーブ発酵液(最終濃度が1×107CFU/mL)の中に入れてLB培地中で共培養し、28℃、200rpmで5日間培養し、処理毎に3つの重複を設ける。
【0037】
3)培養液中のアフラトキシンG1の最終含有量を測定し、分解率を計算する。
【0038】
上記実験結果を計算により、該フラボバクテリウムブレーブCCTCC No.M2017329菌株のアフラトキシンG1への分解率は96.73%に達し、アフラトキシンG1を分解する能力を有することが明らかである。
【0039】
(実施例5)
1)フラボバクテリウムブレーブ3J2MOをLBプレート中で活性化させ、28℃の培養箱中で24時間培養し、採取針で活性化されたフラボバクテリウムブレーブの単一コロニーを採取し、15mLのLB液体培地が入った三角フラスコの中に移し、28℃、200rpmで12時間振とう培養する。1%の培養液を吸って15mLのLB液体培地が入った三角フラスコに移し、28℃、200rpmで12時間振とう培養し、拮抗菌株の発酵液を取得する。
【0040】
2)アフラトキシンG2標準液をフラボバクテリウムブレーブ発酵液(最終濃度が1×107CFU/mL)の中に入れてLB培地中で共培養し、28℃、200rpmで5日間培養し、処理毎に3つの重複を設ける。
【0041】
3)培養液中のアフラトキシンG2の最終含有量を測定し、分解率を計算する。
【0042】
上記実験結果を計算により、該フラボバクテリウムブレーブCCTCC No.M2017329菌株のアフラトキシンG2への分解率は97.55%に達し、アフラトキシンG2を分解する能力を有することが明らかである。
【0043】
(実施例6)
1)フラボバクテリウムブレーブ3J2MOをLBプレート中で活性化させ、28℃の培養箱中で24時間培養し、採取針で活性化されたフラボバクテリウムブレーブの単一コロニーを採取し、15mLのLB液体培地が入った三角フラスコの中に移し、28℃、200rpmで12時間振とう培養する。1%の培養液を吸って15mLのLB液体培地が入った三角フラスコに移し、28℃、200rpmで12時間振とう培養し、拮抗菌株の発酵液を取得する。
【0044】
2)アフラトキシンM1標準液をフラボバクテリウムブレーブ発酵液(最終濃度が1×107CFU/mL)の中に入れてLB培地中で共培養し、28℃、200rpmで5日間培養し、処理毎に3つの重複を設ける。
【0045】
3)培養液中のアフラトキシンM1の最終含有量を測定し、分解率を計算する。
【0046】
上記実験結果を計算により、該フラボバクテリウムブレーブCCTCC No.M2017329菌株のアフラトキシンM1への分解率は97.55%に達し、アフラトキシンM1を分解する能力を有することが明らかである。
【0047】
(実施例7)
特許文献1と全く同じ方法を採用し、特許文献における保存番号CICC20907であるフラボバクテリウムと本発明のフラボバクテリウムブレーブCCTCC No.M2017329菌株がアフラトキシンB1を分解する効果を比較した。比較した結果を表4に示す。結果は、本発明のフラボバクテリウムブレーブCCTCC No.M2017329によるアフラトキシンB1を分解する能力が、特許文献CN105925513AにおけるフラボバクテリウムCICC20907によるアフラトキシンB1を分解する能力をはるかに超えていることを示している。
【0048】
【0049】
実施例1、2、3、4、5、6、7を総合して、本発明におけるフラボバクテリウムブレーブCCTCC No.M2017329菌株が5つの一般的なアフラトキシン(アフラトキシンB1、アフラトキシンB2、アフラトキシンG1、アフラトキシンG2、アフラトキシンM1)に対して非常に強い分解能力を有する。国内および海外の文献を検索したところ、5つの一般的なアフラトキシンを分解するそのような強力な能力を持つ菌株は、国内外で報告されていない。
【0050】
(付記)
(付記1)
2017年6月13日、CCTCCと略称される中国典型培養物保存センターに保存され、保存番号はCCTCC No.M2017329であることを特徴とするフラボバクテリウムブレーブバイオコントロール株3J2MO。
【0051】
(付記2)
付記1に記載のフラボバクテリウムブレーブバイオコントロール株3J2MOの発酵物を含むことを特徴とするアフラトキシン分解用製剤。
【0052】
(付記3)
前記製剤の製剤形態は液体、噴霧可能な粉末、乾燥水和粉剤又は乾燥水和粒剤であることを特徴とする、付記2に記載のアフラトキシン分解用製剤。
【0053】
(付記4)
前記製剤は液体であり、製剤中のフラボバクテリウムブレーブバイオコントロール株3J2MOの最終濃度は(1~9)×107CFU/mLであることを特徴とする、付記2に記載のアフラトキシン分解用製剤。
【0054】
(付記5)
前記製剤はフラボバクテリウムブレーブ3J2MO発酵液であり、フラボバクテリウムブレーブ3J2MO発酵液中のフラボバクテリウムブレーブ3J2MOの最終濃度は(1~9)×107CFU/mLであることを特徴とする、付記2に記載のアフラトキシン分解用製剤。
【0055】
(付記6)
前記フラボバクテリウムブレーブバイオコントロール株3J2MO発酵液の調製方法は、フラボバクテリウムブレーブバイオコントロール株3J2MOがLBプレート中で活性化され、28℃の培養箱中で24時間培養され、採取針でフラボバクテリウムブレーブの単一コロニーを採取し、液体培地に移し、12時間~24時間振とう培養し、1%~3%の培養液を吸って新鮮なLB液体培地に移し、12時間~24時間振とう培養し、拮抗菌株フラボバクテリウムブレーブ3J2MOの発酵液を取得することを特徴とする、付記5に記載のアフラトキシン分解用製剤。
【0056】
(付記7)
前記アフラトキシン分解用製剤を、生体試料表面にコーティング又は噴霧し、又は生体試料と混合してアフラトキシン分解を行うことによって、生体試料のアフラトキシン汚染を防止するアフラトキシンを分解する、付記2に記載の前記アフラトキシン分解用製剤のアフラトキシン分解中における使用。
【0057】
(付記8)
フラボバクテリウムブレーブバイオコントロール株3J2MOの発酵液を生体試料表面に噴霧し、又は生体試料と混合して、すでにアフラトキシンに汚染された生体試料表面のアフラトキシンを分解する、付記1に記載のフラボバクテリウムブレーブバイオコントロール株3J2MOのアフラトキシン分解における使用。