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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-17
(45)【発行日】2022-01-17
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/041 20060101AFI20220106BHJP
   G06F 3/044 20060101ALI20220106BHJP
   G02F 1/1333 20060101ALI20220106BHJP
   G09G 3/36 20060101ALI20220106BHJP
   G09G 3/20 20060101ALI20220106BHJP
   G09F 9/30 20060101ALI20220106BHJP
【FI】
G06F3/041 412
G06F3/041 512
G06F3/044 120
G02F1/1333
G09G3/36
G09G3/20 691D
G09G3/20 621K
G09F9/30 330
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2018081657
(22)【出願日】2018-04-20
(65)【公開番号】P2019191761
(43)【公開日】2019-10-31
【審査請求日】2020-12-10
(73)【特許権者】
【識別番号】502356528
【氏名又は名称】株式会社ジャパンディスプレイ
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】特許業務法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小出 元
【審査官】円子 英紀
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-063666(JP,A)
【文献】特開2017-187885(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/041
G06F 3/044
G02F 1/1333
G09G 3/36
G09G 3/20
G09F 9/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の画素を有する表示領域と複数の検出電極とが設けられた表示パネルを有する表示装置であって、
前記表示パネルは、
前記画素に供給される画素信号と前記検出電極に供給される検出用入出力信号とが伝送される複数の第1共用配線と、
前記検出電極に供給される表示用駆動信号が伝送される第2共用配線と、
前記画素に電気的に接続された画素信号配線と、
前記検出電極に電気的に接続された検出電極配線と、
前記第1共用配線と前記画素信号配線との間を電気的に接続又は切断する第1スイッチ回路と
前記第1共用配線と前記検出電極配線との間を電気的に接続又は切断する第2スイッチ回路と、
を備え
前記第1共用配線には、
表示期間に、前記画素信号が伝送され、前記表示期間とは異なる検出期間に、前記検出用入出力信号、又は、前記検出用入出力信号に同期したガード信号が伝送され、
前記第1スイッチ回路は、
前記表示期間において、前記画素信号を前記画素信号配線に印加し、
前記第2スイッチ回路は、
前記第2共用配線と前記検出電極配線との間を電気的に接続又は切断し、前記検出期間において、前記検出用入出力信号又は前記ガード信号を前記検出電極配線に印加し、前記表示期間において、前記表示用駆動信号を前記検出電極配線に印加する
表示装置。
【請求項2】
前記第2共用配線には、
前記表示期間に、前記表示用駆動信号が伝送され、前記検出期間に、前記ガード信号が伝送される
請求項に記載の表示装置。
【請求項3】
複数の画素を有する表示領域と複数の検出電極とが設けられた表示パネルを有する表示装置であって、
前記表示パネルは、
前記画素に供給される画素信号と前記検出電極に供給される検出用入出力信号とが伝送される複数の第1共用配線と、
前記検出電極に供給される表示用駆動信号と前記検出用入出力信号に同期したガード信号とが伝送される第2共用配線と、
前記画素に電気的に接続された画素信号配線と、
前記検出電極に電気的に接続された検出電極配線と、
前記第1共用配線と前記画素信号配線との間を電気的に接続又は切断する第1スイッチ回路と
前記第1共用配線と前記検出電極配線との間を電気的に接続又は切断する第2スイッチ回路と、
を備え
前記第1共用配線には、
表示期間に、前記画素信号が伝送され、前記表示期間とは異なる検出期間に、前記検出用入出力信号が伝送され、
前記第2共用配線には、
前記表示期間に、前記表示用駆動信号が伝送され、前記検出期間に、前記ガード信号が伝送され、
前記第1スイッチ回路は、
前記表示期間において、前記画素信号を前記画素信号配線に印加し、
前記第2スイッチ回路は、
前記第2共用配線と前記検出電極配線との間を電気的に接続又は切断し、前記表示期間において、前記表示用駆動信号を前記検出電極配線に印加し、前記検出期間において、前記検出用入出力信号又は前記ガード信号を前記検出電極配線に印加する
表示装置。
【請求項4】
前記表示パネルは、
前記表示領域の外側の周辺領域に、前記第2共用配線に電気的に接続された外縁配線が設けられ、
前記外縁配線と前記画素信号配線との間を電気的に接続又は切断する第3スイッチ回路をさらに含み、
前記第3スイッチ回路は、
前記検出期間において、前記画素信号配線に前記ガード信号を印加する
請求項からの何れか一項に記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯情報端末等で用いられる液晶表示装置等の表示装置としては、外部近接物体を検出可能な検出装置が設けられた、所謂タッチ検出機能付き表示装置が広く用いられている。このようなタッチ検出機能付き表示装置では、表示パネルの表示領域上に検出装置が装着又は一体化された構成が一般的である。
【0003】
検出面に設けた複数の検出用の電極に生じる静電容量の変化を利用して、外部近接物体の位置を検出する静電容量方式の検出装置がある。このような静電容量方式の検出装置を用いたタッチ検出機能付き表示装置において、検出精度の向上を図るために検出用の電極を増加させると、これに伴い検出用の電極に検出用の駆動信号を供給する配線数が増加し、表示パネル上の配線レイアウトが複雑化する。また、表示動作を行うための駆動回路や検出動作を行うための検出回路をドライバIC等の半導体チップに集積化した構成では、半導体チップの端子数が増加し、半導体チップが大型化する可能性がある。また、表示パネルに接続される配線数の増加に伴い、ドライバICを実装する回路基板と表示パネルとの接続部の幅が増大する可能性がある。例えば、シフトレジスタ及びマルチプレクサを用いることで、検出用の駆動信号を供給する配線数を削減する技術が開示されている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2017-187885号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記従来技術では、表示パネル上にシフトレジスタを設ける必要があるため、表示パネルの表示領域の外側の周辺領域の幅が広くなる可能性がある。また、検出用の駆動信号を供給する配線数が少なくなるほどシフトレジスタやマルチプレクサの回路規模が大きくなり、表示パネルの周辺領域に占める回路面積が増大する可能性がある。
【0006】
本発明は、表示パネルに接続される配線数を削減可能な表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様に係る表示装置は、複数の画素を有する表示領域と複数の検出電極とが設けられた表示パネルを有する表示装置であって、前記表示パネルは、前記画素に供給される画素信号と前記検出電極に供給される検出用入出力信号とが伝送される複数の第1共用配線と、前記画素に電気的に接続された画素信号配線と、前記検出電極に電気的に接続された検出電極配線と、前記第1共用配線と前記画素信号配線との間を電気的に接続又は切断する第1スイッチ回路と、前記第1共用配線と前記検出電極配線との間を電気的に接続又は切断する第2スイッチ回路と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施形態1に係る表示装置の一構成例を示すブロック図である。
図2図2は、検出回路の一構成例を示すブロック図である。
図3図3は、自己静電容量方式の検出の基本原理を説明するための、存在状態を表す説明図である。
図4図4は、自己静電容量方式の検出の駆動信号及び検出信号の波形の一例を表す図である。
図5図5は、実施形態1の表示装置の概略断面構造を表す断面図である。
図6図6は、アレイ基板を模式的に示す平面図である。
図7図7は、実施形態1に係る表示領域の画素配列を表す回路図である。
図8図8は、検出電極の配置例を示す斜視図である。
図9図9は、実施形態1に係る表示装置における表示モードと検出モードとの時分割例を示す図である。
図10A図10Aは、検出用入出力信号が供給される検出電極が順次選択されて切り替わる状態を説明するための説明図である。
図10B図10Bは、検出用入出力信号が供給される検出電極が順次選択されて切り替わる状態を説明するための説明図である。
図10C図10Cは、検出用入出力信号が供給される検出電極が順次選択されて切り替わる状態を説明するための説明図である。
図10D図10Dは、検出用入出力信号が供給される検出電極が順次選択されて切り替わる状態を説明するための説明図である。
図11図11は、各検出電極に検出用入出力信号が供給される検出期間の一例を示す図である。
図12図12は、実施形態1の第1比較例に係る表示装置の一構成例を示すブロック図である。
図13図13は、実施形態1の第1比較例に係る表示装置の出力回路及び接続回路の構成を示す図である。
図14図14は、実施形態1の第1比較例に係る表示装置のタイミング制御例を示す図である。
図15図15は、実施形態1の第2比較例に係る表示装置の一構成例を示すブロック図である。
図16図16は、実施形態1の第2比較例に係る表示装置の出力回路及び接続回路の構成を示す図である。
図17図17は、実施形態1の第2比較例に係る表示装置のタイミング制御例を示す図である。
図18図18は、実施形態1に係る表示装置の出力回路及び接続回路の構成を示す図である。
図19図19は、実施形態1に係る表示装置のタイミング制御例を示す図である。
図20図20は、実施形態1の変形例に係る表示装置の一構成例を示すブロック図である。
図21図21は、実施形態1の変形例に係る表示装置の出力回路及び接続回路の構成を示す図である。
図22図22は、実施形態1の変形例に係る表示装置のタイミング制御例を示す図である。
図23図23は、実施形態2に係る表示装置の一構成例を示すブロック図である。
図24図24は、実施形態2に係る表示装置の出力回路及び接続回路の構成を示す図である。
図25図25は、実施形態2に係る表示装置のタイミング制御例を示す図である。
図26図26は、実施形態3に係る表示装置の一構成例を示すブロック図である。
図27図27は、実施形態3に係る表示装置の出力回路及び接続回路の構成を示す図である。
図28図28は、実施形態3に係る表示装置のタイミング制御例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。なお、開示はあくまで一例にすぎず、当業者において、発明の主旨を保っての適宜変更について容易に想到し得るものについては、当然に本発明の範囲に含有されるものである。また、図面は説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して、詳細な説明を適宜省略することがある。
【0010】
(実施形態1)
図1は、実施形態1に係る表示装置の一構成例を示すブロック図である。図2は、検出回路の一構成例を示すブロック図である。図1に示すように、表示装置1は、表示パネル10と、制御回路11と、検出回路40と、アナログフロントエンド17と、出力回路100とを備えている。制御回路11、検出回路40、アナログフロントエンド17、及び出力回路100は、駆動回路19に含まれる。駆動回路19は、所謂ドライバICであり、表示パネル10を駆動する。駆動回路19は、例えば集積回路で構成されるドライバICである。
【0011】
表示パネル10は、画像を表示する表示領域20と、タッチ入力を検出する検出装置に含まれるセンサ領域30とを含む。図1及び図2に示すブロック図は、概念的に構成を説明するものであり、他の構成としてもよい。
【0012】
表示パネル10は、表示領域20とセンサ領域30とが一体化された表示装置である。具体的には、表示パネル10において、表示領域20の電極や基板等の部材の一部が、センサ領域30の電極や基板等に兼用される。
【0013】
表示領域20は、表示素子として液晶表示素子を用いている。表示領域20は、表示素子を有する複数の画素を備えるとともに、複数の画素に対向する表示面を有している。また、表示領域20は、映像信号Vdispの入力を受けて表示面に複数の画素からなる画像の表示を行う。なお、表示領域20は、例えば、有機EL表示パネルであってもよい。
【0014】
表示パネル10は、さらに接続回路200を備える。接続回路200は、表示パネル10における表示領域20の外側の周辺領域18に設けられる。接続回路200は、例えば制御回路11から供給される制御信号に基づいて、駆動回路19と表示領域20内の各配線との接続と遮断とを切り換える回路である。また、表示パネル10は、後述するゲートスキャナ回路12を備える。
【0015】
制御回路11は、ソースドライバ13、及び駆動電極ドライバ14を備える。制御回路11は、外部より供給された映像信号Vdispに基づいて、表示動作と検出動作を制御する回路である。
【0016】
制御回路11は、ゲートスキャナ回路12を介して、表示パネル10の表示駆動の対象となる1水平ラインに走査信号Vscanを供給する。これにより、表示駆動の対象となる1水平ラインが順次又は同時に選択される。
【0017】
ソースドライバ13は、表示領域20の各画素Pix(図7参照)に供給する画素信号Vpixを生成する回路である。画素信号Vpixは、映像信号Vdispの1フレーム毎、1水平期間毎、カラム毎に極性が反転する態様であっても良い。
【0018】
駆動電極ドライバ14は、表示パネル10の検出電極DE(図5,6参照)に供給する表示用駆動信号VCOMを生成する回路である。また、駆動電極ドライバ14は、表示パネル10の共通電極となる検出電極DEに供給する検出用駆動信号Vselfを生成する。また、駆動電極ドライバ14は、検出用駆動信号Vselfと同じ波形で、かつ検出用駆動信号Vselfと同期したガード信号Vgdを生成する機能を有している。
【0019】
本実施形態において、表示装置1は、動作モードとして、表示領域20により表示を行う表示モードと、センサ領域30において被検出体を検出する(以下、「タッチ検出」ともいう)検出モードとを有する。制御回路11は、表示モードと検出モードとを時分割で行う。本開示において、タッチ検出は、被検出体が検出面又は表示面に接触した状態又は接触と同視し得るほど近接した状態において、被検出体の位置を検出することを表す。なお、制御装置11は、検出モードとして、タッチ検出の他に、ホバー検出を有する構成であっても良い。この場合、ホバー検出は、被検出体が検出面又は表示面に接触していない状態又は接触と同視できるほどには近接していない状態において、被検出体の位置や動きを検出することを表す。
【0020】
センサ領域30のタッチセンサは、後述する自己静電容量方式による被検出体の検出基本原理に基づいて、表示パネル10の検出面又は表示面に接触又は近接した被検出体の位置を検出する機能を含む。
【0021】
検出回路40は、自己静電容量方式のタッチ検出において、表示パネル10の表示面を検出面として、検出面に近づいた被検出体を検出する回路である。検出回路40は、タッチがある場合においてタッチ入力が行われた座標などを求める。
【0022】
図2に示すように、検出回路40は、A/D変換回路43と、信号処理回路44と、座標抽出回路45と、検出タイミング制御回路46と、を備える。検出タイミング制御回路46は、駆動電極ドライバ14から供給される制御信号に基づいて、A/D変換回路43と、信号処理回路44と、座標抽出回路45とが同期して動作するように制御する。
【0023】
駆動電極ドライバ14は、アナログフロントエンド17を介して、後述する検出電極DEに検出用駆動信号Vselfを供給する。検出回路40は、アナログフロントエンド17を介して、後述する検出電極DEから供給される検出信号Vdetが入力される。アナログフロントエンド17は、供給された検出信号Vdetのノイズを抑制し、信号成分を増幅するなど信号調整を行う。アナログフロントエンド17と検出電極DEとの間の信号を、以下「検出用入出力信号AFE」と称する。
【0024】
A/D変換回路43は、検出用駆動信号Vselfに同期したタイミングで、アナログフロントエンド17から出力されるアナログ信号をそれぞれサンプリングしてデジタル信号に変換する。
【0025】
信号処理回路44は、A/D変換回路43の出力信号に基づいて、表示パネル10に対するタッチの有無を検出する論理回路である。信号処理回路44は、指による検出信号の差分の信号(絶対値|ΔV|)を取り出す処理を行う。信号処理回路44は、絶対値|ΔV|を所定の閾値電圧と比較し、この絶対値|ΔV|が閾値電圧未満であれば、被検出体が非存在状態であると判断する。一方、信号処理回路44は、絶対値|ΔV|が閾値電圧以上であれば、被検出体の存在状態と判断する。このようにして、検出回路40はタッチ検出が可能となる。
【0026】
座標抽出回路45は、信号処理回路44において被検出体が検出されたときに、被検出体の座標を求める論理回路である。座標抽出回路45は、被検出体の座標を出力信号Voutとして出力する。座標抽出回路45は、出力信号Voutを制御回路11に出力してもよい。制御回路11は出力信号Voutに基づいて、所定の表示動作又は検出動作を実行することができる。
【0027】
なお、検出回路40のA/D変換回路43と、信号処理回路44と、座標抽出回路45と、検出タイミング制御回路46とは、表示装置1に搭載される。ただし、これに限定されず、検出回路40の全部又は一部の機能は外部のプロセッサ等に搭載されてもよい。例えば、座標抽出回路45は、表示装置1とは別の外部のプロセッサに搭載されており、検出回路40は、信号処理回路44が信号処理した信号を出力信号Voutとして出力してもよい。
【0028】
画素信号Vpix、表示用駆動信号VCOM、ガード信号Vgd、検出用入出力信号AFEは、出力回路100及び接続回路200によって時分割で切り替えられ、表示領域20又はセンサ領域30に供給される。出力回路100及び接続回路200の詳細構成及び動作については後述する。
【0029】
表示パネル10は、静電容量型のタッチ検出の基本原理に基づいたタッチ制御がなされる。ここで、図3及び図4を参照して、本実施形態の表示パネル10の自己静電容量方式による被検出体の検出基本原理について説明する。図3は、自己静電容量方式の検出の基本原理を説明するための、存在状態を表す説明図である。図4は、自己静電容量方式の検出の駆動信号及び検出信号の波形の一例を表す図である。なお、図3は、検出回路を併せて示している。なお、以下の説明では、被検出体が指の場合を説明するが、被検出体は、指に限られず、例えばスタイラスペン等の導体を含む物体であってもよい。
【0030】
非存在状態において、検出電極E1に所定の周波数(例えば数kHz~数百kHz程度)の交流矩形波Sgが印加される。検出電極E1は、静電容量C1を有しており、静電容量C1に応じた電流が流れる。電圧検出器DETは、交流矩形波Sgに応じた電流の変動を電圧の変動(実線の波形V図4参照))に変換する。
【0031】
次に、図3に示すように、被検出体の存在状態において、指と検出電極E1との間の静電容量C2が、検出電極E1の静電容量C1に加わる。したがって、検出電極E1に交流矩形波Sgが印加されると、静電容量C1及び静電容量C2に応じた電流が流れる。図4に示すように、電圧検出器DETは、交流矩形波Sgに応じた電流の変動を電圧の変動(点線の波形V)に変換する。そして、波形Vと波形Vとの差分の絶対値|ΔV|に基づいて、被検出体の存在が測定される。
【0032】
具体的には、図4において、時刻T01のタイミングで交流矩形波Sgは電圧Vに相当する電圧レベルに上昇する。このときスイッチSW1はオンとなりスイッチSW2はオフとなるため検出電極E1の電位も電圧Vに上昇する。次に時刻T11のタイミングの前にスイッチSW1をオフとする。このとき検出電極E1はフローティング状態であるが、検出電極E1の静電容量C1(又はC1+C2、図3参照)によって、検出電極E1の電位はVが維持される。さらに、時刻T11のタイミングの前に電圧検出器DETのリセット動作が行われる。
【0033】
続いて、時刻T11のタイミングでスイッチSW2をオンさせると、検出電極E1の静電容量C1(又はC1+C2)に蓄積されていた電荷が電圧検出器DET内の容量C3に移動するため、電圧検出器DETの出力が上昇する(図4の検出信号Vdet参照)。電圧検出器DETの出力(検出信号Vdet)は、非存在状態では、実線で示す波形Vとなり、Vdet=C1×V/C3となる。存在状態では、点線で示す波形Vとなり、Vdet=(C1+C2)×V/C3となる。
【0034】
その後、時刻T31のタイミングでスイッチSW2をオフさせ、スイッチSW1及びスイッチSW3をオンさせることにより、検出電極E1の電位を交流矩形波Sgと同電位のローレベルにするとともに電圧検出器DETをリセットさせる。以上の動作を所定の周波数(例えば数kHz~数百kHz程度)で繰り返す。このようにして、検出回路40は自己静電容量方式による被検出体の検出基本原理に基づいて、被検出体の存在状態が検出可能となる。
【0035】
次に、本実施形態の表示装置1の構成例を詳細に説明する。図5は、実施形態1の表示装置の概略断面構造を表す断面図である。図5に示すように、表示パネル10は、アレイ基板2と、対向基板3と、表示機能層としての液晶層6とを備える。対向基板3は、アレイ基板2の表面に垂直な方向に対向して配置される。また、液晶層6はアレイ基板2と対向基板3との間に設けられる。
【0036】
アレイ基板2は、第1基板21と、画素電極22と、検出電極DEと、絶縁層24と、偏光板35Bとを有する。第1基板21には、ゲートスキャナ回路12等の回路や、TFT(Thin Film Transistor)等のスイッチング素子や、ゲート線GCL、信号線SGL等の各種配線(図7では図示を省略する)が設けられる。
【0037】
検出電極DEは、第1基板21の上側に設けられる。また、画素電極22は、絶縁層24を介して検出電極DEの上側に設けられ、平面視でマトリクス状に複数配置される。画素電極22は、表示パネル10の各画素Pix(図7参照)を構成する副画素SPixに対応して設けられ、表示動作を行うための画素信号Vpixが供給される。また、検出電極DEは、表示動作の際に表示用駆動信号VCOMが供給され、複数の画素電極22に対する共通電極として機能する。偏光板35Bは、第1基板21の下側に設けられる。
【0038】
本実施形態において、画素電極22及び検出電極DEは、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)等の透光性を有する導電性材料が用いられる。
【0039】
なお、本明細書において、第1基板21に垂直な方向において、第1基板21から第2基板31に向かう方向を「上側」とする。また、第2基板31から第1基板21に向かう方向を「下側」とする。
【0040】
なお、複数の画素電極22の配列は、第1方向Dx及び該第1方向Dxに直交する第2方向Dyに沿って配列されるマトリクス状の配列のみならず、対向する画素電極22同士が第1方向Dx又は第2方向Dyにずれて配置される構成を採用することもできる。また、対向する画素電極22の大きさの違いから、第1方向Dxに配列される画素列を構成する1つの画素電極22に対し、当該画素電極22の一側に2又は3の複数の画素電極22が配列される構成も採用可能である。
【0041】
対向基板3は、第2基板31と、第2基板31の一方の面に形成されたカラーフィルタ32と、第2基板31の他方の面に設けられた偏光板35Aとを有する。カラーフィルタ32は、第1基板21と垂直な方向において、液晶層6と対向する。なお、カラーフィルタ32は第1基板21の上に配置されてもよい。本実施形態において、第1基板21及び第2基板31は、例えば、ガラス基板又は樹脂基板である。
【0042】
第1基板21と第2基板31とは所定の間隔を設けて対向して配置される。第1基板21と第2基板31との間に液晶層6が設けられる。液晶層6は、層間に形成される電界の状態に応じて液晶分子の配向状態が変化し、これによって透過光が変調する。かかる電界モードとして、例えば、FFS(Fringe Field Switching:フリンジフィールドスイッチング)を含むIPS(In-Plane Switching:インプレーンスイッチング)等の横電界モードが採用される。なお、図5に示す液晶層6に対向するアレイ基板2の最表面、及び対向基板3の最表面には、液晶分子の初期配向状態を定める配向膜(図5では省略して示す)が形成されている。
【0043】
第1基板21の下側には、図示しない照明部(バックライト)が設けられる。照明部は、例えばLED(Light Emitting Diode)等の光源を有しており、光源からの光を第1基板21に向けて射出する。照明部からの光は、アレイ基板2を通過して、その位置の液晶の配向状態により変調され、表示面への透過状態が場所によって変化する。これにより、表示面に画像が表示される。
【0044】
図6は、アレイ基板を模式的に示す平面図である。図6に示すように、表示装置1において、表示領域20の外側に周辺領域18が設けられている。本開示において、表示領域20は、画像を表示させるための領域であり、複数の画素Pix(副画素SPix)と重なる領域である。周辺領域18は、第1基板21の外周よりも内側で、かつ、表示領域20よりも外側の領域を示す。なお、周辺領域18は表示領域20を囲う枠状であってもよく、その場合、周辺領域18は額縁領域とも言える。
【0045】
本実施形態において、第1方向Dxは、表示領域20の短辺に沿った方向である。第2方向Dyは、第1方向Dxと直交する方向である。これに限定されず、第2方向Dyは第1方向Dxに対して90°以外の角度で交差していてもよい。第1方向Dxと第2方向Dyとで規定される平面は、第1基板21の表面と平行となる。また、第1方向Dx及び第2方向Dyと交差する第3方向Dzは、第1基板21の厚み方向である。
【0046】
図6に示すように、検出電極DEは、表示領域20において、第1方向Dx及び第2方向Dyに行列状に複数配列される。それぞれの検出電極DEは、平面視で矩形状、又は正方形状である。検出電極DEは、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)等の透光性を有する導電性材料で構成されている。
【0047】
図6に示す例では、例えば、検出電極DE(1,3)、DE(1,4)、・・・、DE(1,n)が第2方向Dyに複数配列される。また、検出電極DE(1,3)、・・・、DE(m,1)が第1方向Dxに複数配列される。同様に、検出電極DE(m,1)、・・・、DE(m,n)が第2方向Dyに複数配列される。なお、検出電極DE(1,3)、・・・、DE(m,n)を区別して説明する必要がない場合には、単に検出電極DEと表す。実施形態1においては、mが12であり、nが16である例を示す。しかしながら、m及びnの値はこれに限定されることはない。mの値は、任意であり、nの値も任意である。
【0048】
1つの検出電極DEに対応する位置に、複数の画素電極22が行列状に配置される。画素電極22は、検出電極DEよりも小さい面積を有している。なお、図6では一部の検出電極DE及び画素電極22について示しているが、検出電極DE及び画素電極22は表示領域20の全域に亘って配置される。このように、表示領域20と重なる領域に、検出電極DEが設けられている。また、本開示では、行方向を第1方向Dxともいい、列方向を第2方向Dyともいう。
【0049】
なお、複数の画素電極22の配列は、第1方向Dx及び該第1方向Dxに交差する第2方向Dyに沿って配列されるマトリクス状の配列のみならず、対向する画素電極22同士が第1方向Dx又は第2方向Dyにずれて配置される構成を採用することもできる。また、対向する画素電極22の大きさの違いから、第1方向Dxに配列される画素列を構成する1つの画素電極22に対し、当該画素電極22の一側に2又は3の複数の画素電極22が配列される構成も採用可能である。
【0050】
周辺領域18の短辺側には、接続回路200が設けられている。また、周辺領域18の短辺側には、回路基板16が接続される。回路基板16は、例えばフレキシブル配線基板(FPC:Flexible Printed Circuits)によって構成される。回路基板16は、例えば異方性導電フィルム(ACF:Anisotropic Conductive Film)を用いたFOG(Film On Glass)によって第1基板21に接着される(以下、「FOG実装」と称する)。これにより、第1基板21側の各配線と、これら第1基板21側の各配線に対応する回路基板16側の各配線とがそれぞれ電気的に接続される。
【0051】
駆動回路19は、回路基板16に設けられている。駆動回路19は、図1に示すように、制御回路11、検出回路40、アナログフロントエンド17、及び出力回路100を含む。駆動回路19は、例えばACFを用いたCOF(Chip On Film)によって回路基板16に実装される(以下、「COF実装」と称する)。また、この例に限らず、駆動回路19は第1基板21にCOG(Chip on Grlass)実装されたものであっても良い。駆動回路19がCOG実装される場合、接続回路200とFPC16が接続されるFOG端子との間に設けられる。なお、検出回路40の機能の一部は、検出用の他の集積回路に含まれていてもよく、外部のMPU(Micro-Processing Unit)の機能として設けられてもよい。なお、駆動回路19は、これに限定されず、例えばモジュール外部の制御基板に備えられていてもよい。
【0052】
検出電極DEは、検出電極配線51、接続回路200、第1共用配線52、第2共用配線53を介して、駆動回路19と電気的に接続される。複数の検出電極配線51は、それぞれ表示領域20に配置された複数の検出電極DEのそれぞれに電気的に接続され、周辺領域18まで引き出されている。複数の検出電極配線51のそれぞれは第2方向Dyに沿って延在し、複数の検出電極配線51は第1方向Dxに亘って並んで配置されている。
【0053】
次に表示パネル10の画素配列について説明する。図7は、実施形態1に係る表示領域の画素配列を表す回路図である。
【0054】
図7に示す表示領域20は、マトリクス状に配列された複数の副画素SPixを有している。副画素SPixは、それぞれスイッチング素子TrD及び液晶LCを備えている。スイッチング素子TrDは、薄膜トランジスタにより構成されるものであり、この例では、nチャネルのMOS(Metal Oxide Semiconductor)型のTFTで構成されている。画素電極22と検出電極DEとの間に絶縁層24が設けられ、これらによって図14に示す保持容量Csが形成される。
【0055】
第1基板21(図5参照)には、図7に示す各副画素SPixのスイッチング素子TrD、画素信号配線50、ゲート線GCL等が形成されている。画素信号配線50は、各画素電極22に画素信号Vpixを供給するための配線である。ゲート線GCLは、各スイッチング素子TrDを駆動する駆動信号を供給するための配線である。画素信号配線50及びゲート線GCLは、第1基板21の表面と平行な平面に延出する。
【0056】
図5に示すカラーフィルタ32は、例えば赤(R)、緑(G)、青(B)の3色に着色されたカラーフィルタ32の色領域が周期的に配列されていてもよい。上述した図7に示す各副画素SPixに、R、G、Bの3色の色領域32R、32G、32Bが1組として対応付けられる。そして、3色の色領域32R、32G、32Bに対応する副画素SPixを1組として画素Pixが構成される。なお、カラーフィルタ32は、4色以上の色領域を含んでいてもよい。
【0057】
各副画素SPixのスイッチング素子TrDは、画素信号配線50、接続回路200、第1共用配線52、及び第2共用配線53を介して、駆動回路19と電気的に接続される。複数の画素信号配線50は、周辺領域18まで引き出されている。複数の画素信号配線50のそれぞれは第2方向Dyに沿って延在し、複数の画素信号配線50は第1方向Dxに亘って並んで配置されている。
【0058】
本実施形態では、画素信号配線50と検出電極配線51とは、それぞれアレイ基板2の異なる層に設けられている。画素信号配線50が設けられる層と検出電極配線51が設けられる層とは、第3方向Dzに重なり設けられている。ただし、この例に限らず、検出電極配線51と画素信号配線50とが同層で形成されるものであっても良い。
【0059】
図1に示すゲートスキャナ回路12は、ゲート線GCLを順次選択する。ゲートスキャナ回路12は、選択されたゲート線GCLを介して、走査信号Vscanを副画素SPixのスイッチング素子TrDのゲートに印加する。これにより、副画素SPixのうちの1行(1水平ライン)が表示駆動の対象として順次選択される。また、ソースドライバ13は、選択された1水平ラインを構成する各画素Pixに対応する画素信号Vpixを供給する。画素信号Vpixは、画素Pixを構成する副画素SPix毎に時分割され、画素信号配線50を介して供給される。そして、これらの副画素SPixでは、供給される画素信号Vpixに応じて1水平ラインずつ表示が行われるようになっている。
【0060】
この表示動作を行う際、駆動電極ドライバ14は、全ての検出電極DEに対して表示用駆動信号VCOMを印加する。表示用駆動信号VCOMは複数の副画素SPixに対する共通電位となる電圧信号である。これにより、各検出電極DEは、表示動作時には画素電極22に対する共通電極として機能する。表示の際に、駆動電極ドライバ14は、表示領域20の全ての検出電極DEに対して表示用駆動信号VCOMを印加する。
【0061】
図8は、検出電極の配置例を示す斜視図である。図8に示すように、第1基板21の一方の面21a側の周辺領域18には、外縁配線55が設けられている。例えば、外縁配線55は、表示領域20の長辺と短辺とに沿って連続して設けられており、表示領域20を囲んでいる。表示装置1が被検出体の存在状態の検出を行う際に、外縁配線55には、ガード信号Vgdが供給されてもよい。
【0062】
図9は、実施形態1に係る表示装置における表示モードと検出モードとの時分割例を示す図である。
【0063】
本実施形態では、表示モードで動作する表示期間Pdと、検出モードで動作する検出期間Ptとが時分割で交互に実行される。図9に示す例では、映像信号Vdispの1フレーム期間において、表示モードにおける1フレーム期間を、表示期間Pd1,Pd2,Pd3,Pd4の4分割としている。また、図9に示す例では、映像信号Vdispの1フレーム期間において、検出モードにおける1フレーム期間を、映像信号Vdispの1フレーム期間の1/2期間としている。そして、図9に示す例では、表示期間Pd1と表示期間Pd2との間に検出期間Pt1を設け、表示期間Pd2と表示期間Pd3との間に検出期間Pt2を設けた例を示している。
【0064】
以下、表示期間Pd1,Pd2,Pd3,Pd4を区別する必要がない場合には、単に「表示期間Pd」と称する。
【0065】
図10Aから図10Dは、検出用入出力信号が供給される検出電極が順次選択されて切り替わる状態を説明するための説明図である。図11は、各検出電極に検出用入出力信号が供給される検出期間の一例を示す図である。
【0066】
本実施形態では、図10Aから図10Dに示すように、第1方向Dxに隣接して配置された4つの検出電極DEを1単位として、各検出電極DE(1,4),DE(1,3),DE(1,2),DE(1,1)が順次選択され、検出用入出力信号AFEが時分割で供給される。
【0067】
図11に示す検出期間Pt1(1,4)において、検出電極DE(1,4)が選択される(図10A参照)。この検出期間Pt1(1,4)において、検出電極DE(1,4)に検出用入出力信号AFEが供給され、検出電極DE(1,3),DE(1,1),DE(1,2)にガード信号Vgdが供給される。
【0068】
図11に示す検出期間Pt1(1,3)において、検出電極DE(1,3)が選択される(図10B参照)。この検出期間Pt1(1,3)において、検出電極DE(1,3)に検出用入出力信号AFEが供給され、検出電極DE(1,4),DE(1,1),DE(1,2)にガード信号Vgdが供給される。
【0069】
図11に示す検出期間Pt1(1,2)において、検出電極DE(1,2)が選択される(図10C参照)。この検出期間Pt1(1,2)において、検出電極DE(1,2)に検出用入出力信号AFEが供給され、検出電極DE(1,3),DE(1,4),DE(1,1)にガード信号Vgdが供給される。
【0070】
図11に示す検出期間Pt1(1,1)において、検出電極DE(1,1)が選択される(図10D参照)。この検出期間Pt1(1,1)において、検出電極DE(1,1)に検出用入出力信号AFEが供給され、検出電極DE(1,3),DE(1,4),DE(1,2)にガード信号Vgdが供給される。
【0071】
以下、検出期間Pt1,Pt2,Pt1(1,4),Pt1(1,3),Pt1(1,2),Pt1(1,1)を区別する必要がない場合には、単に「検出期間Pt」と称する。
【0072】
本開示では、以下、表示期間、検出期間、及び、検出用入出力信号AFEを供給する検出電極の数、並び、切り替え順序等を、図9から図11に示す態様とする。なお、図9から図11に示した表示期間、検出期間、及び、検出用入出力信号AFEを供給する検出電極の数、並び、切り替え順序等の態様については一例であって、上記に限るものではない。
【0073】
以下、実施形態1に係る表示装置と比較例との差異について説明する。以下の説明では、画素信号配線50を1080本、検出電極配線51を648本として例示している。なお、実施形態1に係る表示装置1の出力回路100及び接続回路200の内部構成及び動作については後述する。
【0074】
図12は、実施形態1の第1比較例に係る表示装置の一構成例を示すブロック図である。図13は、実施形態1の第1比較例に係る表示装置の出力回路及び接続回路の構成を示す図である。図14は、実施形態1の第1比較例に係る表示装置のタイミング制御例を示す図である。
【0075】
図12に示す実施形態1の第1比較例に係る表示装置1aは、図1に示す実施形態1に係る表示装置1に対し、出力回路100a及び接続回路200aの内部構成及び動作が異なる。
【0076】
図13に示す実施形態1の第1比較例において、出力回路100aは、スイッチ回路130と、スイッチ回路140と、を含む。出力回路100aは、例えばマルチプレクサで構成される。
【0077】
スイッチ回路130は、表示用駆動信号VCOMと検出用入出力信号AFEとガード信号Vgdとを切り替える。スイッチ回路130は、スイッチSW131と、スイッチSW132と、スイッチSW133と、を含む。
【0078】
スイッチ回路140は、画素信号Vpixとガード信号Vgdとを切り替える。スイッチ回路140は、スイッチSW141と、スイッチSW142と、を含む。
【0079】
また、図13に示す実施形態1の第1比較例において、接続回路200aは、スイッチ回路230を含む。接続回路200aは、例えばマルチプレクサで構成される。
【0080】
スイッチ回路230は、それぞれ1つの画素Pixを構成する複数の副画素SPixに画素信号Vpixを時分割して出力する。ここでは、説明を容易とするため、1つのスイッチSW231を例示している。
【0081】
ここで、実施形態1の第1比較例に係る表示装置1aの表示期間Pdにおける各スイッチの制御状態について説明する。
【0082】
図14に示すように、表示期間Pdにおいて、スイッチSW142、スイッチSW131,SW231がそれぞれONに制御され、スイッチSW132,SW133,SW141がそれぞれOFFに制御される。これにより、画素信号配線50に画素信号Vpixが印加され、検出電極配線51に表示用駆動信号VCOMが印加される。
【0083】
次に、実施形態1の第1比較例に係る表示装置1aの検出期間Ptにおける各スイッチの制御状態について説明する。
【0084】
図14に示すように、検出期間Ptにおいて、スイッチSW141,SW231、選択されていない検出電極DEに対応するスイッチSW132、及び選択された検出電極DEに対応するスイッチSW133がそれぞれONに制御される。また、検出期間Ptにおいて、スイッチSW142、選択された検出電極DEに対応するスイッチSW132、及び選択されていない検出電極DEに対応するスイッチSW133がそれぞれOFFに制御される。これにより、画素信号配線50にガード信号Vgdが印加される。また、選択された検出電極DEに対応する検出電極配線51に検出用入出力信号AFEが印加され、選択されていない検出電極DEに対応する検出電極配線51にガード信号Vgdが印加される。
【0085】
具体的に、検出期間Pt1(1,4)において、スイッチSW141,SW231、選択されていない検出電極DE(1,3),DE(1,1),DE(1,2)に対応するスイッチSW132(1,3),SW132(1,1),SW132(1,2)、及び選択された検出電極DE(1,4)に対応するスイッチSW133(1,4)がそれぞれONに制御される。また、検出期間Pt1(1,4)において、スイッチSW142、選択された検出電極DE(1,4)に対応するスイッチSW132(1,4)、及び選択されていない検出電極DE(1,3),DE(1,1),DE(1,2)に対応するスイッチSW133(1,3),SW133(1,1),SW133(1,2)がそれぞれOFFに制御される。
【0086】
また、検出期間Pt1(1,3)において、スイッチSW141,SW231、選択されていない検出電極DE(1,4),DE(1,1),DE(1,2)に対応するスイッチSW132(1,4),SW132(1,1),SW132(1,2)、及び選択された検出電極DE(1,3)に対応するスイッチSW133(1,4)がそれぞれONに制御される。また、検出期間Pt1(1,3)において、スイッチSW142、選択された検出電極DE(1,3)に対応するスイッチSW132(1,3)、及び選択されていない検出電極DE(1,4),DE(1,1),DE(1,2)に対応するスイッチSW133(1,4),SW133(1,1),SW133(1,2)がそれぞれOFFに制御される。
【0087】
また、検出期間Pt2(1,2)において、スイッチSW141,SW231、選択されていない検出電極DE(1,3),DE(1,4),DE(1,1)に対応するスイッチSW132(1,3),SW132(1,4),SW132(1,1)、及び選択された検出電極DE(1,2)に対応するスイッチSW133(1,2)がそれぞれONに制御される。また、検出期間Pt2(1,2)において、スイッチSW142、選択された検出電極DE(1,2)に対応するスイッチSW132(1,2)、及び選択されていない検出電極DE(1,3),DE(1,4),DE(1,1)に対応するスイッチSW133(1,3),SW133(1,4),SW133(1,1)がそれぞれOFFに制御される。
【0088】
また、検出期間Pt2(1,1)において、スイッチSW141,SW231、選択されていない検出電極DE(1,3),DE(1,4),DE(1,2)に対応するスイッチSW132(1,3),SW132(1,4),SW132(1,2)、及び選択された検出電極DE(1,1)に対応するスイッチSW133(1,1)がそれぞれONに制御される。また、検出期間Pt2(1,1)において、スイッチSW142、選択された検出電極DE(1,1)に対応するスイッチSW132(1,1)、及び選択されていない検出電極DE(1,3),DE(1,4),DE(1,2)に対応するスイッチSW133(1,3),SW133(1,4),SW133(1,2)がそれぞれOFFに制御される。
【0089】
図15は、実施形態1の第2比較例に係る表示装置の一構成例を示すブロック図である。図16は、実施形態1の第2比較例に係る表示装置の出力回路及び接続回路の構成を示す図である。図17は、実施形態1の第2比較例に係る表示装置のタイミング制御例を示す図である。
【0090】
図15に示す実施形態1の第2比較例に係る表示装置1bは、図1に示す実施形態1に係る表示装置1に対し、出力回路100b及び接続回路200bの内部構成及び動作が異なる。なお、実施形態1の第2比較例において、アナログフロントエンド17aは、648本の検出電極配線51を18分割した36系統の検出用入出力信号AFEを出力する。36系統の各検出用入出力信号AFEは、シフトレジスタ300(SR)によりそれぞれ時分割され、接続回路200bに入力される。
【0091】
図16に示す実施形態1の第2比較例において、出力回路100bは、スイッチ回路110と、スイッチ回路140と、を含む。出力回路100bは、例えばマルチプレクサで構成される。
【0092】
スイッチ回路110は、表示用駆動信号VCOMとガード信号Vgdとを切り替える。スイッチ回路110は、スイッチSW111と、スイッチSW112と、を含む。
【0093】
また、図16に示す実施形態1の第2比較例において、接続回路200bは、スイッチ回路220と、スイッチ回路240と、を含む。接続回路200bは、例えばマルチプレクサで構成される。
【0094】
スイッチ回路220は、それぞれ1つの画素Pixを構成する複数の副画素SPixに画素信号Vpixを時分割する。ここでは、説明を容易とするため、1つのスイッチSW221を例示している。
【0095】
スイッチ回路240は、スイッチ回路110によって切り替えられた表示用駆動信号VCOM又はガード信号Vgdと検出用入出力信号AFEとを切り替える。スイッチ回路240は、スイッチSW241と、スイッチSW242と、を含む。
【0096】
ここで、実施形態1の第2比較例に係る表示装置1bの表示期間Pdにおける各スイッチの制御状態について説明する。
【0097】
図17に示すように、表示期間Pdにおいて、スイッチSW111,SW142,SW221,SW241がそれぞれONに制御され、スイッチSW112,SW141,SW242がそれぞれOFFに制御される。これにより、画素信号配線50に画素信号Vpixが印加され、検出電極配線51に表示用駆動信号VCOMが印加される。
【0098】
次に、実施形態1の第2比較例に係る表示装置1bの検出期間Ptにおける各スイッチの制御状態について説明する。
【0099】
図17に示すように、検出期間Ptにおいて、スイッチSW112,SW141、選択されていない検出電極DEに対応するスイッチSW241、及び選択された検出電極DEに対応するスイッチSW242がそれぞれONに制御される。また、検出期間Ptにおいて、スイッチSW111,SW142,SW221、選択された検出電極DEに対応するスイッチSW241、及び選択されていない検出電極DEに対応するスイッチSW242がそれぞれOFFに制御される。これにより、選択された検出電極DEに対応する検出電極配線51に検出用入出力信号AFEが印加され、選択されていない検出電極DEに対応する検出電極配線51にガード信号Vgdが印加される。
【0100】
具体的に、検出期間Pt1(1,4)において、スイッチSW112,SW141、選択されていない検出電極DE(1,3),DE(1,1),DE(1,2)に対応するスイッチSW241(1,3),SW241(1,1),SW241(1,2)、及び選択された検出電極DE(1,4)に対応するスイッチSW242(1,4)がそれぞれONに制御される。また、検出期間Pt1(1,4)において、スイッチSW111,SW142,SW221、選択された検出電極DE(1,4)に対応するスイッチSW241(1,4)、及び選択されていない検出電極DE(1,3),DE(1,1),DE(1,2)に対応するスイッチSW242(1,3),SW242(1,1),SW242(1,2)がそれぞれOFFに制御される。
【0101】
また、検出期間Pt1(1,3)において、スイッチSW112,SW141、選択されていない検出電極DE(1,4),DE(1,1),DE(1,2)に対応するスイッチSW241(1,4),SW241(1,1),SW241(1,2)、及び選択された検出電極DE(1,3)に対応するスイッチSW242(1,4)がそれぞれONに制御される。また、検出期間Pt1(1,3)において、スイッチSW111,SW142,SW221、選択された検出電極DE(1,3)に対応するスイッチSW241(1,3)、及び選択されていない検出電極DE(1,4),DE(1,1),DE(1,2)に対応するスイッチSW242(1,4),SW242(1,1),SW242(1,2)がそれぞれOFFに制御される。
【0102】
また、検出期間Pt2(1,2)において、スイッチSW112,SW141、選択されていない検出電極DE(1,3),DE(1,4),DE(1,1)に対応するスイッチSW241(1,3),SW241(1,4),SW241(1,1)、及び選択された検出電極DE(1,2)に対応するスイッチSW242(1,2)がそれぞれONに制御される。また、検出期間Pt2(1,2)において、スイッチSW111,SW142,SW221、選択された検出電極DE(1,2)に対応するスイッチSW241(1,2)、及び選択されていない検出電極DE(1,3),DE(1,4),DE(1,1)に対応するスイッチSW242(1,3),SW242(1,4),SW242(1,1)がそれぞれOFFに制御される。
【0103】
また、検出期間Pt2(1,1)において、スイッチSW112,SW141、選択されていない検出電極DE(1,3),DE(1,4),DE(1,2)に対応するスイッチSW241(1,3),SW241(1,4),SW241(1,2)、及び選択された検出電極DE(1,1)に対応するスイッチSW242(1,1)がそれぞれONに制御される。また、検出期間Pt2(1,1)において、スイッチSW111,SW142,SW221、選択された検出電極DE(1,1)に対応するスイッチSW241(1,1)、及び選択されていない検出電極DE(1,3),DE(1,4),DE(1,2)に対応するスイッチSW242(1,3),SW242(1,4),SW242(1,2)がそれぞれOFFに制御される。
【0104】
図18は、実施形態1に係る表示装置の出力回路及び接続回路の構成を示す図である。図19は、実施形態1に係る表示装置のタイミング制御例を示す図である。
【0105】
図18に示すように、実施形態1に係る表示装置1の出力回路100は、スイッチ回路110と、スイッチ回路120と、を含む。出力回路100は、例えばマルチプレクサで構成される。
【0106】
スイッチ回路110は、表示用駆動信号VCOMとガード信号Vgdとを切り替えて、第2共用配線53に出力する。スイッチ回路110は、スイッチSW111と、スイッチSW112と、を含む。
【0107】
スイッチ回路120は、画素信号Vpixとガード信号Vgdと検出用入出力信号AFEとを切り替えて、第1共用配線52に出力する。スイッチ回路120は、スイッチSW121と、スイッチSW122と、スイッチSW123と、を含む。
【0108】
また、図18に示すように、実施形態1に係る表示装置1の接続回路200は、スイッチ回路210(第2スイッチ回路)と、スイッチ回路220(第1スイッチ回路)と、含む。接続回路200は、例えばマルチプレクサで構成される。
【0109】
スイッチ回路210(第2スイッチ回路)は、スイッチ回路110によって切り替えられて第2共用配線53に出力された表示用駆動信号VCOM又はガード信号Vgdと、スイッチ回路120によって第1共用配線52に出力された画素信号Vpix又は検出用入出力信号AFEとを切り替える。スイッチ回路210(第2スイッチ回路)は、スイッチSW211と、スイッチSW212と、を含む。
【0110】
スイッチ回路220(第1スイッチ回路)は、それぞれ1つの画素Pixを構成する複数の副画素SPixに画素信号Vpixを時分割して、画素信号配線50に出力する。ここでは、説明を容易とするため、1つのスイッチSW221を例示している。
【0111】
ここで、実施形態1に係る表示装置1の表示期間Pdにおける各スイッチの制御状態について説明する。
【0112】
図19に示すように、表示期間Pdにおいて、スイッチSW111,SW123,SW211,SW221がONに制御され、スイッチSW112,SW121,SW122,SW212がOFFに制御される。これにより、画素信号配線50に画素信号Vpixが印加され、検出電極配線51に表示用駆動信号VCOMが印加される。
【0113】
次に、実施形態1に係る表示装置1の検出期間Ptにおける各スイッチの制御状態について説明する。
【0114】
図19に示すように、検出期間Ptにおいて、スイッチSW112,SW212、選択されていない検出電極DEに対応するスイッチSW121、及び選択された検出電極DEに対応するスイッチSW122がそれぞれONに制御される。また、検出期間Ptにおいて、スイッチSW111,SW123,SW211,SW221、選択された検出電極DEに対応するスイッチSW121、及び選択されていない検出電極DEに対応するスイッチSW122がそれぞれOFFに制御される。これにより、選択された検出電極DEに対応する検出電極配線51に検出用入出力信号AFEが印加され、選択されていない検出電極DEに対応する検出電極配線51にガード信号Vgdが印加される。
【0115】
具体的に、検出期間Pt1(1,4)において、スイッチSW112,SW212、選択されていない検出電極DE(1,3),DE(1,1),DE(1,2)に対応するスイッチSW121(1,3),SW121(1,1),SW121(1,2)、及び選択された検出電極DE(1,4)に対応するスイッチSW122(1,4)がそれぞれONに制御される。また、検出期間Pt1(1,4)において、スイッチSW111,SW123,SW211,SW221、選択された検出電極DE(1,4)に対応するスイッチSW121(1,4)、及び選択されていない検出電極DE(1,3),DE(1,1),DE(1,2)に対応するスイッチSW122(1,3),SW122(1,1),SW122(1,2)がそれぞれOFFに制御される。
【0116】
また、検出期間Pt1(1,3)において、スイッチSW112,SW212、選択されていない検出電極DE(1,4),DE(1,1),DE(1,2)に対応するスイッチSW121(1,4),SW121(1,1),SW121(1,2)、及び選択された検出電極DE(1,3)に対応するスイッチSW122(1,4)がそれぞれONに制御される。また、検出期間Pt1(1,3)において、スイッチSW111,SW123,SW211,SW221、選択された検出電極DE(1,3)に対応するスイッチSW121(1,3)、及び選択されていない検出電極DE(1,4),DE(1,1),DE(1,2)に対応するスイッチSW122(1,4),SW122(1,1),SW122(1,2)がそれぞれOFFに制御される。
【0117】
また、検出期間Pt2(1,2)において、スイッチSW112,SW212、選択されていない検出電極DE(1,3),DE(1,4),DE(1,1)に対応するスイッチSW121(1,3),SW121(1,4),SW121(1,1)、及び選択された検出電極DE(1,2)に対応するスイッチSW122(1,2)がそれぞれONに制御される。また、検出期間Pt2(1,2)において、スイッチSW111,SW123,SW211,SW221、選択された検出電極DE(1,2)に対応するスイッチSW121(1,2)、及び選択されていない検出電極DE(1,3),DE(1,4),DE(1,1)に対応するスイッチSW122(1,3),SW122(1,4),SW122(1,1)がそれぞれOFFに制御される。
【0118】
また、検出期間Pt2(1,1)において、スイッチSW112,SW212、選択されていない検出電極DE(1,3),DE(1,4),DE(1,2)に対応するスイッチSW121(1,3),SW121(1,4),SW121(1,2)、及び選択された検出電極DE(1,1)に対応するスイッチSW122(1,1)がそれぞれONに制御される。また、検出期間Pt2(1,1)において、スイッチSW111,SW123,SW211,SW221、選択された検出電極DE(1,1)に対応するスイッチSW121(1,1)、及び選択されていない検出電極DE(1,3),DE(1,4),DE(1,2)に対応するスイッチSW122(1,3),SW122(1,4),SW122(1,2)がそれぞれOFFに制御される。
【0119】
なお、本実施形態では、スイッチ回路110を設け、スイッチ回路110によって切り替えられた表示用駆動信号VCOM又はガード信号Vgdがスイッチ回路210(第2スイッチ回路)に入力される構成を例示したが、スイッチ回路110を表示用駆動信号VCOMに固定、すなわち、検出期間Ptにおいてもスイッチ回路210(第2スイッチ回路)に表示用駆動信号VCOMが入力される構成であっても良い。また、スイッチ回路110を設けず、第2共用配線53に直接表示用駆動信号VCOMが入力される態様であっても良い。
【0120】
また、本実施形態では、上述したように、画素信号配線50を1080本、検出電極配線51を648本とした例を示している。この場合、1本の検出電極配線51に対し、複数の画素信号配線50を割り当てる態様であっても良い。
【0121】
実施形態1の第1比較例に係る構成では、出力回路100aと接続回路200aとの間の配線数は、画素信号配線50と検出電極配線51との総配線数と同数である。これに対し、実施形態1に係る表示装置1では、出力回路100と接続回路200との間の配線数、すなわち、第1共用配線52と第2共用配線53との総数を、画素信号配線50と検出電極配線51との総配線数よりも少なくすることができる。具体的には、例えば、画素信号配線50を1080本、検出電極配線51を648本としたとき、実施形態1の第1比較例に係る構成では、出力回路100aと接続回路200aとの間の配線数が1728本である。一方、実施形態1に係る表示装置1では、出力回路100と接続回路200との間の配線数を1081本とすることができる。
【0122】
また、実施形態1の第2比較例に係る構成では、出力回路100bと接続回路200bとの間の配線数は、実施形態1の第1比較例に係る構成よりも少なくなっている。一方、実施形態1の第2比較例に係る構成では、上述したように、シフトレジスタ300(SR)を用いて検出用入出力信号AFEを18分割し、検出電極配線51と同数の検出用入出力信号AFEを生成する必要がある。また、スイッチ回路240のスイッチSW240を制御するための制御信号を生成するマルチプレクサ(不図示)の回路規模が大きくなる可能性がある。
【0123】
実施形態1に係る表示装置1の構成では、図18に示した構成及び図19に示したタイミング制御により、画素Pixに供給する画素信号Vpixと検出電極DEに供給する検出用入出力信号AFEとの双方を、第1共用配線52で伝送することを可能としている。具体的には、表示期間Pdにおいて、第1共用配線52に画素信号Vpixを供給し、検出期間Ptにおいて、第1共用配線52に検出用入出力信号AFEを供給する。そして、表示期間Pdにおいて、画素信号Vpixを画素信号配線50に印加し、検出期間Ptにおいて、検出用入出力信号AFEを検出電極配線51に印加する。これにより、表示パネル10に接続される配線数を少なくすることができ、表示領域20の外側の周辺領域18の幅や、表示パネル10と回路基板16との接続部の幅を小さくすることができる。
【0124】
(実施形態1の変形例)
図20は、実施形態1の変形例に係る表示装置の一構成例を示すブロック図である。図21は、実施形態1の変形例に係る表示装置の出力回路及び接続回路の構成を示す図である。図22は、実施形態1の変形例に係る表示装置のタイミング制御例を示す図である。実施形態1の変形例に係る表示装置1cの出力回路100は、上述した実施形態1に係る表示装置1と同一であるので、ここでは説明を省略する。
【0125】
図21に示すように、実施形態1の変形例に係る表示装置1cは、周辺領域18に設けられた外縁配線55にスイッチ回路110によって切り替えられた表示用駆動信号VCOM又はガード信号Vgdが供給される。
【0126】
また、図21に示すように、実施形態1の変形例に係る表示装置1cの接続回路200cは、上述した実施形態1に係る表示装置1の構成に加え、スイッチ回路250(第3スイッチ回路)をさらに含む。
【0127】
スイッチ回路250(第3スイッチ回路)は、スイッチ回路110によって切り替えられた表示用駆動信号VCOM又はガード信号Vgdを画素信号配線50に接続する。スイッチ回路250(第3スイッチ回路)は、スイッチSW251を含む。スイッチSW251は、それぞれ1つの画素Pixを構成する複数の副画素SPixに対応して設けられるが、ここでは、説明を容易とするため、1つのスイッチSW251を例示している。
【0128】
図22に示すように、スイッチSW251は、表示期間PdにおいてOFFに制御され、検出期間PtにおいてONに制御される。これにより、検出期間Ptにおいて、画素信号配線50にガード信号Vgdが印加される。
【0129】
上述した実施形態1の構成では、検出期間Ptにおいて画素信号配線50がフローティング状態となり、ハイインピーダンスHiZとなる(図19参照)。
【0130】
実施形態1に係る表示装置1において、画面表示を行わない待機状態が続くと、画素信号配線50と各副画素SPixのスイッチング素子TrDのゲートとの間に生じるリーク電流によってハイインピーダンスHiZとなった画素信号配線50の電位が変動し、所謂焼き付きが発生する可能性がある。図12から図14に示す実施形態1の第1比較例の構成では、検出期間Ptにおいてスイッチ回路230(第1スイッチ回路)のスイッチSW231をONに制御することで、画素信号配線50がフローティング状態となることを回避することができる。
【0131】
一方、実施形態1の構成では、検出期間Ptにおいて第1共用配線52に検出用入出力信号AFEが印加される。このため、検出期間Ptにおいてスイッチ回路220(第1スイッチ回路)のスイッチSW221をONに制御すると、検出用入出力信号AFEが画素信号配線50に供給され、タッチ検出の精度が低下する可能性がある。実施形態1の構成では、焼き付きの発生を抑制する手法として、画面表示を行わない待機状態となった場合に、スイッチ回路220(第1スイッチ回路)のスイッチSW221を所定時間毎にONすることが考えられる。
【0132】
実施形態1の変形例に係る表示装置1cでは、検出期間Ptにおいて、スイッチSW251がONに制御される。これにより、画素信号配線50がフローティング状態となることを回避することができ、画面表示を行わない待機状態において焼き付きが発生することを防ぐことができる。
【0133】
以上説明したように、実施形態1に係る表示装置1は、複数の画素Pixを有する表示領域20と複数の検出電極とが設けられた表示パネル10を有する。表示パネル10は、画素Pixに供給される画素信号Vpixと検出電極DEに供給される検出用入出力信号AFEとが伝送される複数の第1共用配線52と、画素Pixに電気的に接続された画素信号配線50と、検出電極DEに電気的に接続された検出電極配線51と、第1共用配線52と画素信号配線50との間を電気的に接続又は切断するスイッチ回路220(第1スイッチ回路)と、第1共用配線52と検出電極配線51との間を電気的に接続又は切断するスイッチ回路210(第2スイッチ回路)と、を備える。
【0134】
上述した構成において、第1共用配線52には、表示期間Pdに画素信号Vpixが伝送され、検出期間Ptに検出用入出力信号AFEが伝送される。スイッチ回路220(第1スイッチ回路)は、表示期間Pdにおいて、画素信号Vpixを画素信号配線50に印加する。スイッチ回路210(第2スイッチ回路)は、検出期間Ptにおいて、検出用入出力信号AFEを検出電極配線51に印加する。
【0135】
また、実施形態1に係る表示装置1は、検出電極DEに供給される表示用駆動信号VCOMが伝送される第2共用配線53を備える。スイッチ回路210(第2スイッチ回路)は、第2共用配線53と検出電極配線DEとの間を電気的に接続又は切断し、表示期間Pdにおいて、表示用駆動信号VCOMを検出電極配線51に印加する。
【0136】
上述した構成において、第1共用配線52には、検出期間Ptに検出用入力信号AFE又はガード信号Vgdが伝送される。スイッチ回路210(第2スイッチ回路)は、検出期間Ptにおいて、検出用入出力信号AFE又はガード信号Vgdを検出電極配線51に印加する。
【0137】
実施形態1に係る表示装置1によれば、画素Pixに供給する画素信号Vpixと検出電極DEに供給する検出用入出力信号AFEとの双方を、第1共用配線52で伝送することができる。これにより、表示パネル10に接続される配線数を少なくすることができ、表示領域20の外側の周辺領域18の幅や、表示パネル10と回路基板16との接続部の幅を小さくすることができる。
【0138】
また、実施形態1の変形例に係る表示装置1cは、表示領域20の外側の周辺領域18に、第2共用配線53に電気的に接続された外縁配線55が設けられている。接続回路200cは、外縁配線55と画素信号配線50との間を電気的に接続又は切断するスイッチ回路250(第3スイッチ回路)をさらに含む。スイッチ回路250(第3スイッチ回路)は、検出期間Ptにおいて、画素信号配線50にガード信号Vgdを印加する。
【0139】
実施形態1の変形例に係る表示装置1cによれば、画素信号配線50がフローティング状態となることを回避することができ、画面表示を行わない待機状態において焼き付きが発生することを防ぐことができる。
【0140】
本実施形態により、表示パネル10,10cに接続される配線数を削減可能な表示装置1,1cを提供することができる。
【0141】
(実施形態2)
以下、上述した実施形態1と同一の機能を有する構成には同一の符号を付して説明を省略し、実施形態2の表示装置について実施形態1との相違点を中心に説明する。
【0142】
図23は、実施形態2に係る表示装置の一構成例を示すブロック図である。図24は、実施形態2に係る表示装置の出力回路及び接続回路の構成を示す図である。図25は、実施形態2に係る表示装置のタイミング制御例を示す図である。
【0143】
図24に示すように、実施形態2に係る表示装置1dの出力回路100cは、スイッチ回路110と、スイッチ回路150と、を含む。出力回路100cは、例えばマルチプレクサで構成される。
【0144】
スイッチ回路150は、画素信号Vpixと検出用入出力信号AFEとを切り替えて、第1共用配線52に出力づる。をスイッチ回路150は、スイッチSW151と、スイッチSW152と、を含む。
【0145】
また、図24に示すように、実施形態2に係る表示装置1dの接続回路200dは、スイッチ回路260(第2スイッチ回路)と、スイッチ回路220(第1スイッチ回路)と、含む。接続回路200dは、例えばマルチプレクサで構成される。
【0146】
スイッチ回路260(第2スイッチ回路)は、スイッチ回路110によって切り替えられて第2共用配線53に出力された表示用駆動信号VCOM又はガード信号Vgdと、スイッチ回路150によって第1共用配線52に出力された検出用入出力信号AFEとを切り替える。スイッチ回路260(第2スイッチ回路)は、スイッチSW261と、スイッチSW262と、を含む。
【0147】
ここで、実施形態2に係る表示装置1dの表示期間Pdにおける各スイッチの制御状態について説明する。
【0148】
図25に示すように、表示期間Pdにおいて、スイッチSW111,SW151,SW261,SW221がONに制御され、スイッチSW112,SW152,SW262がOFFに制御される。これにより、画素信号配線50に画素信号Vpixが印加され、検出電極配線51に表示用駆動信号VCOMが印加される。
【0149】
次に、実施形態2に係る表示装置1dの検出期間Ptにおける各スイッチの制御状態について説明する。
【0150】
図25に示すように、検出期間Ptにおいて、スイッチSW112、選択されていない検出電極DEに対応するスイッチSW261、及び選択された検出電極DEに対応するスイッチSW152がそれぞれONに制御される。また、検出期間Ptにおいて、スイッチSW111,SW151,SW221、選択された検出電極DEに対応するスイッチSW152、及び選択されていない検出電極DEに対応するスイッチSW261がそれぞれOFFに制御される。これにより、選択された検出電極DEに対応する検出電極配線51に検出用入出力信号AFEが印加され、選択されていない検出電極DEに対応する検出電極配線51にガード信号Vgdが印加される。
【0151】
具体的に、検出期間Pt1(1,4)において、スイッチSW112、選択されていない検出電極DE(1,3),DE(1,1),DE(1,2)に対応するスイッチSW261(1,3),SW261(1,1),SW261(1,2)、及び選択された検出電極DE(1,4)に対応するスイッチSW152(1,4)がそれぞれONに制御される。また、検出期間Pt1(1,4)において、スイッチSW111,SW151,SW221、選択された検出電極DE(1,4)に対応するスイッチSW261(1,4)、及び選択されていない検出電極DE(1,3),DE(1,1),DE(1,2)に対応するスイッチSW152(1,3),SW152(1,1),SW152(1,2)がそれぞれOFFに制御される。
【0152】
また、検出期間Pt1(1,3)において、スイッチSW112、選択されていない検出電極DE(1,4),DE(1,1),DE(1,2)に対応するスイッチSW261(1,4),SW261(1,1),SW261(1,2)、及び選択された検出電極DE(1,3)に対応するスイッチSW152(1,4)がそれぞれONに制御される。また、検出期間Pt1(1,3)において、スイッチSW111,SW151,SW221、選択された検出電極DE(1,3)に対応するスイッチSW261(1,3)、及び選択されていない検出電極DE(1,4),DE(1,1),DE(1,2)に対応するスイッチSW152(1,4),SW152(1,1),SW152(1,2)がそれぞれOFFに制御される。
【0153】
また、検出期間Pt2(1,2)において、スイッチSW112、選択されていない検出電極DE(1,3),DE(1,4),DE(1,1)に対応するスイッチSW261(1,3),SW261(1,4),SW261(1,1)、及び選択された検出電極DE(1,2)に対応するスイッチSW152(1,2)がそれぞれONに制御される。また、検出期間Pt2(1,2)において、スイッチSW111SW151,,SW221、選択された検出電極DE(1,2)に対応するスイッチSW261(1,2)、及び選択されていない検出電極DE(1,3),DE(1,4),DE(1,1)に対応するスイッチSW152(1,3),SW152(1,4),SW152(1,1)がそれぞれOFFに制御される。
【0154】
また、検出期間Pt2(1,1)において、スイッチSW112、選択されていない検出電極DE(1,3),DE(1,4),DE(1,2)に対応するスイッチSW261(1,3),SW261(1,4),SW261(1,2)、及び選択された検出電極DE(1,1)に対応するスイッチSW152(1,1)がそれぞれONに制御される。また、検出期間Pt2(1,1)において、スイッチSW111,SW151,SW221、選択された検出電極DE(1,1)に対応するスイッチSW261(1,1)、及び選択されていない検出電極DE(1,3),DE(1,4),DE(1,2)に対応するスイッチSW152(1,3),SW152(1,4),SW152(1,2)がそれぞれOFFに制御される。
【0155】
なお、実施形態2に係る表示装置1dにおいても、実施形態1の変形例に係る構成と同様に、画面表示を行わない待機状態において焼き付きが発生することを防ぐ構成とすることができる。具体的には、スイッチ回路250(第3スイッチ回路)をさらに含む構成とする。そして、周辺領域18に設けられた外縁配線55にスイッチ回路110によって切り替えられた表示用駆動信号VCOM又はガード信号Vgdを供給し、検出期間Ptにおいて、スイッチSW251をONに制御する。これにより、画素信号配線50がフローティング状態となることを回避することができる。
【0156】
実施形態2に係る表示装置1dの構成では、図24に示した構成及び図25に示したタイミング制御により、画素Pixに供給する画素信号Vpixと検出電極DEに供給する検出用入出力信号AFEとの双方を、第1共用配線52で伝送することを可能としている。具体的には、表示期間Pdにおいて、第1共用配線52に画素信号Vpixを供給し、検出期間Ptにおいて、第1共用配線52に検出用入出力信号AFEを供給する。そして、表示期間Pdにおいて、画素信号Vpixを画素信号配線50に印加し、検出期間Ptにおいて、検出用入出力信号AFEを検出電極配線51に印加する。これにより、表示パネル10dに接続される配線数を少なくすることができ、表示領域20の外側の周辺領域18の幅や、表示パネル10dと回路基板16cとの接続部の幅を小さくすることができる。
【0157】
以上説明したように、実施形態2に係る表示装置1dは、複数の画素Pixを有する表示領域20と複数の検出電極とが設けられた表示パネル10dを有する。表示パネル10dは、画素Pixに供給される画素信号Vpixと検出電極DEに供給される検出用入出力信号AFEとが伝送される複数の第1共用配線52と、検出電極DEに供給される表示用駆動信号VCOMと検出用入出力信号AFEに同期したガード信号Vgdとが伝送される第2共用配線53と、画素Pixに電気的に接続された画素信号配線50と、検出電極DEに電気的に接続された検出電極配線51と、第1共用配線52と画素信号配線50との間を電気的に接続又は切断するスイッチ回路220(第1スイッチ回路)と、第1共用配線52と検出電極配線51との間を電気的に接続又は切断し、第2共用配線53と検出電極配線51との間を電気的に接続又は切断するスイッチ回路260(第2スイッチ回路)と、を備える。
【0158】
上述した構成において、第1共用配線52には、表示期間Pdに画素信号Vpixが伝送され、検出期間Ptに検出用入出力信号AFEが伝送される。また、第2共用配線53には、表示期間Pdに表示用駆動信号VCOMが伝送され、検出期間Ptにガード信号Vgdが伝送される。スイッチ回路220(第1スイッチ回路)は、表示期間Pdにおいて、画素信号Vpixを画素信号配線50に印加し、検出期間Ptにおいて、検出用入出力信号AFE又はガード信号Vgdを検出電極配線51に印加する。スイッチ回路210(第2スイッチ回路)は、表示期間Pdにおいて、表示用駆動信号VCOMを検出電極配線51に印加し、検出期間Ptにおいて、検出用入出力信号AFE又はガード信号Vgdを検出電極配線51に印加する。
【0159】
実施形態2に係る表示装置1dによれば、画素Pixに供給する画素信号Vpixと検出電極DEに供給する検出用入出力信号AFEとの双方を、第1共用配線52で伝送することができる。これにより、表示パネル10dに接続される配線数を少なくすることができ、表示領域20の外側の周辺領域18の幅や、表示パネル10dと回路基板16cとの接続部の幅を小さくすることができる。
【0160】
本実施形態により、表示パネル10dに接続される配線数を削減可能な表示装置1dを提供することができる。
【0161】
(実施形態3)
以下、上述した実施形態1,2と同一の機能を有する構成には同一の符号を付して説明を省略し、実施形態3の表示装置について実施形態1との相違点を中心に説明する。
【0162】
図26は、実施形態3に係る表示装置の一構成例を示すブロック図である。図27は、実施形態3に係る表示装置の出力回路及び接続回路の構成を示す図である。図28は、実施形態3に係る表示装置のタイミング制御例を示す図である。
【0163】
図27に示すように、実施形態3に係る表示装置1eの出力回路100dは、スイッチ回路110と、スイッチ回路160と、を含む。出力回路100dは、例えばマルチプレクサで構成される。
【0164】
スイッチ回路160は、ガード信号Vgd又は検出用入出力信号AFEを切り替える。スイッチ回路160は、スイッチSW161と、スイッチSW162と、を含む。本実施形態において、スイッチ回路160によって切り替えられたガード信号Vgd又は検出用入出力信号AFEは、回路基板16d内で第1共用配線52に入力される。
【0165】
ここで、実施形態3に係る表示装置1eの表示期間Pdにおける各スイッチの制御状態について説明する。
【0166】
図28に示すように、表示期間Pdにおいて、スイッチSW111,SW211,SW221がONに制御され、スイッチSW112,SW161,SW162,SW212がOFFに制御される。これにより、画素信号配線50に画素信号Vpixが印加され、検出電極配線51に表示用駆動信号VCOMが印加される。
【0167】
次に、実施形態3に係る表示装置1eの検出期間Ptにおける各スイッチの制御状態について説明する。
【0168】
図28に示すように、検出期間Ptにおいて、スイッチSW112,SW212、選択されていない検出電極DEに対応するスイッチSW161、及び選択された検出電極DEに対応するスイッチSW162がそれぞれONに制御される。また、スイッチSW111,SW211、選択された検出電極DEに対応するスイッチSW161、及び選択されていない検出電極DEに対応するスイッチSW162がそれぞれOFFに制御される。これにより、選択された検出電極DEに対応する検出電極配線51に検出用入出力信号AFEが印加され、選択されていない検出電極DEに対応する検出電極配線51にガード信号Vgdが印加される。
【0169】
具体的に、検出期間Pt1(1,4)において、スイッチSW112,SW212、選択されていない検出電極DE(1,3),DE(1,1),DE(1,2)に対応するスイッチSW161(1,3),SW161(1,1),SW161(1,2)、及び選択された検出電極DE(1,4)に対応するスイッチSW162(1,4)がそれぞれONに制御される。また、検出期間Pt1(1,4)において、スイッチSW111,SW211、選択された検出電極DE(1,4)に対応するスイッチSW161(1,4)、及び選択されていない検出電極DE(1,3),DE(1,1),DE(1,2)に対応するスイッチSW162(1,3),SW162(1,1),SW162(1,2)がそれぞれOFFに制御される。
【0170】
また、検出期間Pt1(1,3)において、スイッチSW112,SW212、選択されていない検出電極DE(1,4),DE(1,1),DE(1,2)に対応するスイッチSW161(1,4),SW161(1,1),SW161(1,2)、及び選択された検出電極DE(1,3)に対応するスイッチSW162(1,4)がそれぞれONに制御される。また、検出期間Pt1(1,3)において、スイッチSW111,SW211、選択された検出電極DE(1,3)に対応するスイッチSW161(1,3)、及び選択されていない検出電極DE(1,4),DE(1,1),DE(1,2)に対応するスイッチSW162(1,4),SW162(1,1),SW162(1,2)がそれぞれOFFに制御される。
【0171】
また、検出期間Pt2(1,2)において、スイッチSW112,SW212、選択されていない検出電極DE(1,3),DE(1,4),DE(1,1)に対応するスイッチSW161(1,3),SW161(1,4),SW161(1,1)、及び選択された検出電極DE(1,2)に対応するスイッチSW162(1,2)がそれぞれONに制御される。また、検出期間Pt2(1,2)において、スイッチSW111,SW211、選択された検出電極DE(1,2)に対応するスイッチSW161(1,2)、及び選択されていない検出電極DE(1,3),DE(1,4),DE(1,1)に対応するスイッチSW162(1,3),SW162(1,4),SW162(1,1)がそれぞれOFFに制御される。
【0172】
また、検出期間Pt2(1,1)において、スイッチSW112,SW212、選択されていない検出電極DE(1,3),DE(1,4),DE(1,2)に対応するスイッチSW161(1,3),SW161(1,4),SW161(1,2)、及び選択された検出電極DE(1,1)に対応するスイッチSW162(1,1)がそれぞれONに制御される。また、検出期間Pt2(1,1)において、スイッチSW111,SW211、選択された検出電極DE(1,1)に対応するスイッチSW161(1,1)、及び選択されていない検出電極DE(1,3),DE(1,4),DE(1,2)に対応するスイッチSW162(1,3),SW162(1,4),SW162(1,2)がそれぞれOFFに制御される。
【0173】
なお、実施形態3に係る表示装置1eにおいても、スイッチ回路110を表示用駆動信号VCOMに固定、すなわち、検出期間Ptにおいてもスイッチ回路210(第2スイッチ回路)に表示用駆動信号VCOMが入力される構成であっても良い。また、スイッチ回路110を設けず、第2共用配線53に直接表示用駆動信号VCOMが入力される態様であっても良い。
【0174】
この場合、スイッチSW161は、実施形態1の第1比較例におけるスイッチSW132に相当し、スイッチSW162は、実施形態1の第1比較例におけるスイッチSW133に相当する。なお、実施形態3では、実施形態1の第1比較例のスイッチSW141に相当するスイッチが設けられていない。本実施形態では、検出期間Ptにおいて、スイッチ回路160によって切り替えられる検出用出力信号AFE又はガード信号Vgdが第1共用配線52に印加される構成であるので、スイッチSW141に相当するスイッチは不要である。これにより、実施形態3の変形例に係る表示装置1eの出力回路100dは、実施形態1の第1比較例に係る表示装置1aの出力回路100aに置き換えることができる。すなわち、実施形態3の変形例に係る表示装置1eは、駆動回路19dとして、実施形態1の第1比較例に係る表示装置1aの駆動回路19aを流用して構成することができる。
【0175】
また、実施形態1の変形例に係る構成と同様に、画面表示を行わない待機状態において焼き付きが発生することを防ぐ構成とすることができる。具体的には、スイッチ回路250(第3スイッチ回路)をさらに含む構成とする。そして、周辺領域18に設けられた外縁配線55にスイッチ回路110によって切り替えられた表示用駆動信号VCOM又はガード信号Vgdを供給し、検出期間Ptにおいて、スイッチSW251をONに制御する。これにより、画素信号配線50がフローティング状態となることを回避することができる。
【0176】
実施形態3に係る表示装置1eの構成では、図27に示した構成及び図28に示したタイミング制御により、画素Pixに供給する画素信号Vpixと検出電極DEに供給する検出用入出力信号AFEとの双方を、第1共用配線52で伝送することを可能としている。具体的には、表示期間Pdにおいて、第1共用配線52に画素信号Vpixを供給し、検出期間Ptにおいて、第1共用配線52に検出用入出力信号AFEを供給する。そして、表示期間Pdにおいて、画素信号Vpixを画素信号配線50に印加し、検出期間Ptにおいて、検出用入出力信号AFEを検出電極配線51に印加する。これにより、表示パネル10に接続される配線数を少なくすることができ、表示領域20の外側の周辺領域18の幅や、表示パネル10と回路基板16dとの接続部の幅を小さくすることができる。
【0177】
以上説明したように、実施形態3に係る表示装置1eは、複数の画素Pixを有する表示領域20と複数の検出電極とが設けられた表示パネル10を有する。表示パネル10は、画素Pixに供給される画素信号Vpixと検出電極DEに供給される検出用入出力信号AFEとが伝送される複数の第1共用配線52と、画素Pixに電気的に接続された画素信号配線50と、検出電極DEに電気的に接続された検出電極配線51と、第1共用配線52と画素信号配線50との間を電気的に接続又は切断するスイッチ回路220(第1スイッチ回路)と、第1共用配線52と検出電極配線51との間を電気的に接続又は切断するスイッチ回路210(第2スイッチ回路)と、を備える。
【0178】
上述した構成において、第1共用配線52には、表示期間Pdに画素信号Vpixが伝送され、検出期間Ptに検出用入出力信号AFEが伝送される。スイッチ回路220(第1スイッチ回路)は、表示期間Pdにおいて、画素信号Vpixを画素信号配線50に印加する。スイッチ回路210(第2スイッチ回路)は、検出期間Ptにおいて、検出用入出力信号AFEを検出電極配線51に印加する。
【0179】
また、実施形態3に係る表示装置1eは、検出電極DEに供給される表示用駆動信号VCOMが伝送される第2共用配線53を備える。スイッチ回路210(第2スイッチ回路)は、第2共用配線53と検出電極配線DEとの間を電気的に接続又は切断し、表示期間Pdにおいて、表示用駆動信号VCOMを検出電極配線51に印加する。
【0180】
上述した構成において、第1共用配線52には、検出期間Ptに検出用入力信号AFE又はガード信号Vgdが伝送される。スイッチ回路210(第2スイッチ回路)は、検出期間Ptにおいて、検出用入出力信号AFE又はガード信号Vgdを検出電極配線51に印加する。
【0181】
実施形態3に係る表示装置1eによれば、画素Pixに供給する画素信号Vpixと検出電極DEに供給する検出用入出力信号AFEとの双方を、第1共用配線52で伝送することができる。これにより、表示パネル10に接続される配線数を少なくすることができ、表示領域20の外側の周辺領域18の幅や、表示パネル10と回路基板16との接続部の幅を小さくすることができる。
【0182】
本実施形態により、表示パネル10に接続される配線数を削減可能な表示装置1eを提供することができる。
【0183】
なお、上述した実施形態では、センサ領域30の検出面における被検出体の位置を検出する態様に適用する例を示したが、被検出体によってセンサ領域30に印加された力を検出する態様に適用することも可能である。
【0184】
上述した各実施形態は、各構成要素を適宜組み合わせることが可能である。また、本実施形態において述べた態様によりもたらされる他の作用効果について本明細書記載から明らかなもの、又は当業者において適宜想到し得るものについては、当然に本実施形態によりもたらされるものと解される。
【符号の説明】
【0185】
1,1a,1b,1c,1d,1e 表示装置
6 液晶層
10,10a,10b,10c,10d 表示パネル
11 制御回路
12 ゲートスキャナ回路
13 ソースドライバ
14 駆動電極ドライバ
16,16a,16b,16c,16d 回路基板
17,17a アナログフロントエンド
18 周辺領域
19,19a,19b,19c,19d 駆動回路
20 表示領域
21 第1基板
22 画素電極
30 センサ領域
31 第2基板
40 検出回路
50 画素信号配線
51 検出電極配線
52 第1共用配線
53 第2共用配線
55 外縁配線
100,100a,100b,100c,100d 出力回路
110 スイッチ回路
120 スイッチ回路
140 スイッチ回路
150 スイッチ回路
160 スイッチ回路
200,200a,200b,200c,200d,200e 接続回路
210 スイッチ回路(第2スイッチ回路)
220 スイッチ回路(第1スイッチ回路)
230 スイッチ回路
250 スイッチ回路(第3スイッチ回路)
260 スイッチ回路(第2スイッチ回路)
300 シフトレジスタ(SR)
DE 検出電極
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10A
図10B
図10C
図10D
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28