(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-17
(45)【発行日】2022-01-17
(54)【発明の名称】挿入シートを把持し折り畳むためのヘッド、挿入装置、充填ステーション、並びに挿入シートを把持、折り畳み及び積載するための方法
(51)【国際特許分類】
B65B 43/46 20060101AFI20220107BHJP
【FI】
B65B43/46 Z
(21)【出願番号】P 2018562249
(86)(22)【出願日】2017-05-15
(86)【国際出願番号】 EP2017025127
(87)【国際公開番号】W WO2017202500
(87)【国際公開日】2017-11-30
【審査請求日】2019-01-28
(32)【優先日】2016-05-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】512159605
【氏名又は名称】ボブスト メックス ソシエテ アノニム
【氏名又は名称原語表記】Bobst Mex SA
【住所又は居所原語表記】Route de Faraz 3,CH-1031 MEX(VD),Switzerland
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100088694
【氏名又は名称】弟子丸 健
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100095898
【氏名又は名称】松下 満
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【氏名又は名称】山本 泰史
(72)【発明者】
【氏名】ブリッツィ ニコラス
【審査官】長谷川 一郎
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2008/0121537(US,A1)
【文献】独国特許出願公開第19720650(DE,A1)
【文献】特開平09-315405(JP,A)
【文献】欧州特許出願公開第02394800(EP,A1)
【文献】仏国特許出願公開第02816232(FR,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65B 43/46
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器(2)内において折り畳み箱(3)の列間に挿入する挿入シート(11)用の把持ヘッド(15)であって、前記挿入シート(11)は、少なくとも3つの折り目(L1,L2,L3)を予め形成するように折り目がつけられたボール紙のシートであり、
前記折り目(L1,L2,L3)は、前記折り目(L1,L2,L3)を挟んで互いに対向する第1の側方フラップ(13a)及び第2の側方フラップ(13b)を前記挿入シート(11)に形成し、
前記第1の側方フラップ(13a)を把持するように設計された2つの第1の吸引要素(17a,17b)と、
前記第2の側方フラップ(13b)を把持するように設計された2つの第2の吸引要素(18a,18b)と、
第1及び第2の線形要素(19a,19b)と、
前記挿入シート(11)を把持するために、前記第1の吸引要素(17a,17b)及び前記第2の吸引要素(18a,18b)が互いに間隔をあけて位置決めされている把持位置に前記第1及び第2の線形要素(19a,19b)上を摺動することにより、前記第1の吸引要素(17a,17b)及び前記第2の吸引要素(18a,18b)を変位させるよう設計された制御可能な作動機構(20)と、を備え、
前記作動機構(20)が、制御アクチュエータ(25)と、連結ロッドシステムとを備え、
該連結ロッドシステムが、
前記制御アクチュエータ(25)に接続される垂直方向に移動可能な横軸(26)と、
2つの第1の連結ロッド(27)
及び2つの第2の連結ロッド(27)と、を備えており、
前記2つの第1の吸引要素(17a,17b)は第1の支持バー(21)によって互いに連結され、前記2つの第2の吸引要素(18a,18b)は第2の支持バー(22)によって互いに連結され、前記作動機構(20)は、前記第1の支持バー(21)及び前記第2の支持バー(22)の互いに反対の方向に同じ振幅で同時変位を可能にするように構成されており、
前記2つの第1の連結ロッド(27)の第1の端部は、前記横軸(26)に枢動可能に接続され、前記2つの第1の連結ロッド(27)の第2の端部は、前記第1の支持バー(21)に設けられた支持体(23)に枢動可能に接続され、
前記2つの第2の連結ロッド(27)の第1の端部は、前記横軸(26)に枢動可能に接続され、前記2つの第2の連結ロッド(27)の第2の端部は、前記第2の支持バー(22)に設けられた支持体(23)に枢動可能に接続され、
前記2つの第1の吸引要素(17a,17b)は、前記折り目(L1,L2,L3)が延びる方向において互いに間隔をあけて位置決めされ、
前記2つの第2の吸引要素(18a,18b)は、前記折り目(L1,L2,L3)が延びる方向において互いに間隔をあけて位置決めされ、
前記2つの第1の吸引要素(17a,17b)のうちの一方(17a)、及び、前記2つの第2の吸引要素(18a,18b)のうちの一方(18a)は、前記折り目(L1,L2,L3)を挟んで互いに対向するように位置決めされ、
前記2つの第1の吸引要素(17a,17b)のうちの他方(17b)、及び、前記2つの第2の吸引要素(18a,18b)のうちの他方(18b)は、前記折り目(L1,L2,L3)を挟んで互いに対向するように位置決めされ、
前記横軸(26)が垂直方向に移動して前記第1の支持バー(21)及び前記第2の支持バー(22)が互いに接近することにより、
前記2つの第1の吸引要素(17a,17b)のうちの一方(17a)及び前記2つの第2の吸引要素(18a,18b)のうちの一方(18a)が、前記第1の線形要素(19a)上で互いに向かって摺動し、
前記2つの第1の吸引要素(17a,17b)のうちの他方(17b)及び前記2つの第2の吸引要素(18a,18b)のうちの他方(18b)が、前記第2の線形要素(19b)上で互いに向かって摺動し、
これにより把持している前記挿入シート(11)の折り畳みが可能となる、
ことを特徴とする把持ヘッド(15)。
【請求項2】
前記制御アクチュエータ(25)が電気モーターを備え、前記作動機構(20)は、前記電気モーターによって回転駆動されるよう設計されたスクリュー(28)を備え、前記スクリュー(28)は、前記横軸(26)のねじ山に挿入されて、前記電気モーターの第1の方向の回転により前記横軸(26)の上昇が引き起こされ、反対方向の回転により前記横軸(26)の降下が引き起こされるようになる、
請求項
1に記載の把持ヘッド(15)。
【請求項3】
前記作動機構(20)が、前記横軸(26)の一方の端部と協働して前記横軸(26)の垂直変位を誘導するよう設計された少なくとも1つのガイド溝(29)を備えている、
請求項1に記載の把持ヘッド(15)。
【請求項4】
請求項1~
3の何れか1項に記載の把持ヘッド(15)を備えた、挿入シート(11)用の挿入装置(10)。
【請求項5】
前記把持ヘッド(15)を少なくとも垂直移動及び水平移動で変位させるように設計された制御可能変位手段(16)を備える、
請求項
4に記載の挿入装置(10)。
【請求項6】
前記制御可能変位手段(16)及び/又は前記作動機構(20)の制御及び/又は前記把持ヘッド(15)の前記第1の吸引要素(17a,17b)及び前記第2の吸引要素(18a,18b)における真空の生成の制御を行うように設計された制御ユニット(30)を備えている、
請求項
5に記載の挿入装置(10)。
【請求項7】
請求項
4~
6の何れか1項に記載の挿入シート(11)用の挿入装置(10)を備えた、折り畳み箱(3)を容器(2)に充填するための充填ステーション(1)。
【請求項8】
請求項
4~
6の何れか1項に記載の挿入装置(10)によって挿入シート(100)を把持、折り畳み、及び積載する方法であって、
前記把持ヘッド(15)が挿入シート(11)の上方に位置決めされ、前記第1の吸引要素(17a,17b)及び前記第2の吸引要素(18a,18b)が、前記把持位置において互いから離れて位置決めされ、前記挿入シート(11)は、少なくとも3つの折り目(L1,L2,L3)を予め形成するように折り目がつけられたボール紙のシートであり(ステップ101)、
前記挿入シート(11)を把持するために前記第1の吸引要素(17a,17b)及び前記第2の吸引要素(18a,18b)に真空が生成され(ステップ102)、
前記把持ヘッド(15)が、引き上げられて容器(2)に向けて配向され(ステップ103)、
前記第1の吸引要素(17a,17b)及び前記第2の吸引要素(18a,18b)は、前記第1及び第2の
線形要素(19a,19b)上で互いに向かって摺動し、前記第1の吸引要素(17a,17b)及び前記第2の吸引要素(18a,18b)を互いに接近させ、これにより把持している前記挿入シート(11)の折り畳みが可能となる(ステップ104)、
前記挿入シート(11)を保持する前記把持ヘッド(15)が、前記容器(2)に位置決めされ(ステップ105)、
前記第1の吸引要素(17a,17b)及び前記第2の吸引要素(18a,18b)において真空が排除されて、前記容器(2)において折り畳まれた前記挿入シート(11)を解放するようにする(ステップ106)、
ことを特徴とする、方法。
【請求項9】
前記挿入シート(11)の折り畳みが、前記挿入シート(11)の前記容器(2)への運搬の際の進行中に完了する、ことを特徴とする、請求項
8に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器内において特にフォルダグルア機により製造される折り畳み箱の列間に挿入する挿入シート用の把持ヘッドに関する。本発明はまた、容器内の折り畳み箱の列間に挿入されるインサート用の把持及び折り畳みヘッドに関する。本発明は同様に、振動装置、容器に折り畳み箱を充填するステーション、並びに挿入シートを把持、折り畳み及び積載する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
フォルダグルア機は、例えば第三者の産業によって包装されるような、医薬品用ブリスターパックなどの製品又は他の製品を容れることになる折り畳み箱を接着し平らに折り畳む。次いで、平らに折り畳まれた箱は、製造業者への配送のため中間の容器(コンテナとしても知られる)に効率的に保管することができる。
【0003】
スイス国特許第659627号文献には、フォルダグルア機からもたらされる折り畳み箱を容器に充填するための装置の一例が記載されている。次いで、折り畳まれた箱は、シート状に配置され、箱コンベアによって容器に供給される。各容器は、数ダース又は数百の箱など、相当数の折り畳まれた箱を容れることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
容器内の折り畳み箱の別個の安定した列を形成するためには、挿入プロセスが必要とされる。挿入ステップは、空の容器にインサートを配列して、折り畳み箱の列間にパーティションを形成することからなる。インサートを挿入するこの動作は、例えば、充填した容器の運搬中に箱が跨いで横切るのを阻止する必要がある。箱で満たされた容器を最終顧客が受け取るときには、箱が、極めて容易に把持されて、箱の列を持ち上げられることが必要である。
【0006】
挿入シートは、折り目のあるスライス状のボール紙のシートであり、全体として3つの平行な折り畳み線を予め形成するようになっている。折り目線はまた、ハーフカット又はドットカットによって予め形成することができる。挿入シートはまた、容器の底部寸法に対応する寸法を有するボール紙の平坦シートとすることができる。
【0007】
挿入シートの2つの側方フラップが互いに接して配置されるときには、挿入シートは、フラップに実質的に垂直な平坦折り目を有する3次元形状を有する。フラップの寸法は、折り畳まれた挿入シートが容器内に配置されたときに平坦折り目が垂直方向に位置決めされるように、容器の底部の寸法に対応している。
【0008】
製造時には、プロセスの終了にて、箱の2つの列間に垂直分離シートを手動で挿入するために作業者が割り当てられる。次に箱は、垂直分離シートのそれぞれの側部に配列される。
【0009】
しかしながら、この挿入作業は、仕事の反復性に起因して作業者にとっては楽しくない面倒なものあることが分かり得る。更に、作業者は、箱の列を適切に分離することが困難なことが多い。作業者の関与は、生産速度を制限する可能性がある。実際には、フォルダグルア機は、一時間に200,000箱の速度で充填ステーションに供給することができる。作業者は、フォルダグルア機によって課せられるこの速度に遅れずについていくことはできなくなり、結果として、ラインの末端で動かなくなり、或いは、フォルダグルア機全体の運転停止を生じる可能性がある。
【0010】
本発明の目標の1つは、特に作業者の関与を排除することによって、上述の欠点の少なくとも一部を解決することを可能にする容器における折り畳まれた挿入シートの把持、折り畳み、及び積載をするための装置及び方法を提案することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
このために、本発明の主題は、容器内において折り畳み箱の列間に挿入する挿入シート用の把持ヘッドであって、把持ヘッドは、
挿入シートを把持するように設計された少なくとも1つの第1の吸引要素と、
挿入シートを把持するように設計された少なくとも1つの第2の吸引要素と、
少なくとも第1の吸引要素が装着されて摺動可能となる少なくとも1つの線形要素と、
挿入シートを把持するために少なくとも1つの第1の吸引要素及び少なくとも1つの第2の吸引要素が互いに間隔をあけて位置決めされた把持位置に少なくとも1つの線形要素上を摺動することにより、少なくとも第1の吸引要素を変位させるよう設計された制御可能な作動機構と、を備えることを特徴とする。
【0012】
従って、挿入ステップは、作業者を必要とせずに高速で自動的に行うことができる。このようにして、挿入シートは、迅速に折り畳まれて、容器内に適正な方向で正確に配置することができる。
【0013】
把持ヘッドは、挿入シートを把持するために少なくとも1つの第1の吸引要素及び少なくとも1つの第2の吸引要素が互いに間隔をあけて位置決めされる把持位置と、挿入シートを折り畳むために、少なくとも1つの第1の吸引要素及び少なくとも1つの第2の吸引要素が、把持位置と比べて互いに接近している折り畳み位置と、の間で線形要素上を摺動することにより、少なくとも第1の吸引要素を変位させるよう設計された制御可能な作動機構を備える。
【0014】
把持及び折り畳みヘッドの1又は2以上の特徴によれば、単独で又は組み合わせて、
作動機構がまた、把持位置と折り畳み位置との間で少なくとも1つの線形要素上を摺動することにより、第2の吸引要素3を変位させるよう設計されており、
把持及び折り畳みヘッドは、
少なくとも2つの第1の吸引要素と、
少なくとも2つの第2の吸引要素と、
少なくとも第1及び第2の線形要素と、を備え、
第1の吸引要素の一方が第1の線形要素上で摺動できるように装着され、第1の吸引要素のうちの他方が第2の線形要素上で摺動できるように装着されており、作動機構が、第1及び第2の線形要素上で摺動することにより少なくとも2つの第1の吸引要素を変位させるように設計されており、
把持及び折り畳みヘッドは、
第1の支持バーによって共に接合された少なくとも2つの第1の吸引要素と、
第2の支持バーによって共に接合された少なくとも2つの第2の吸引要素と、を備え、
作動機構が、
制御アクチュエータと、連結ロッドシステムとを備え、
該連結ロッドシステムが、
制御アクチュエータに接続される垂直方向に移動可能な横軸と、
第1の端部が横軸に枢動可能に接続され且つ第2の端部が少なくとも1つの第1の吸引要素に枢動可能に接続される少なくとも1つの連結ロッドと、を備え、
制御アクチュエータが電気モーターを備え、作動機構は、電気モーターによって回転駆動されるよう設計されたスクリューを備え、スクリューは、横軸のねじ山に挿入されて、電気モーターの第1の方向の回転により横軸の上昇が引き起こされ、反対方向の回転により横軸の降下が引き起こされるようになり、
作動機構が、横軸の一方の端部と協働して横軸の垂直変位を誘導するよう設計された少なくとも1つのガイド溝を備えている。
【0015】
本発明はまた、上述の把持及び折り畳みヘッドを備えることを特徴とする、挿入シート用の挿入装置に関する。
【0016】
挿入装置は、把持ヘッドを少なくとも垂直移動及び水平移動で変位させるように設計された制御可能変位手段を備えることができる。
【0017】
挿入装置は、制御可能変位手段及び/又は作動機構の制御及び/又は把持ヘッドの第1の吸引要素及び第2の吸引要素における真空の生成の制御を行うように設計された制御ユニットを備えることができる。
【0018】
本発明はまた、上述のような挿入シート用の挿入装置を備えることを特徴とする、折り畳み箱を容器に充填するための充填ステーションに関する。
【0019】
本発明はまた、上述のような挿入装置によって挿入シートを把持、折り畳み、及び積載する方法に関し、
把持及び折り畳みヘッドが、挿入シートの上方に位置決めされ、第1の吸引要素及び第2の吸引要素が、把持位置において互いから離れて位置決めされ、
挿入シートを把持するために第1の吸引要素及び第2の吸引要素に真空が生成され、
把持ヘッドが、引き上げられて容器に向けて差し向けられ、
少なくとも第1の吸引要素が摺動して吸引要素を折り畳み位置に位置決めされて挿入シートを折り畳むようにし、
挿入シートを保持する把持及び折り畳みヘッドが、容器に位置決めされ、
第1の吸引要素及び第2の吸引要素において真空が排除されて、容器において折り畳まれた挿入シートを解放するようにする。
【0020】
挿入シートの折り畳みは、挿入シートの容器への運搬の際の進行中に完了することができる。
【0021】
他の利点及び特徴は、本発明の明細書を読むことにより、並びに本発明の限定ではない例示的な実施形態を表す添付図面から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】充填ステーションの要素、特に箱コンベア/フィラー、容器コンベア、及び挿入装置を示す図である。
【
図2a】その側壁が透明で示されており、挿入シートが箱の2つの列間に挿入されて規則的に配列された折り畳み箱が積載されている容器の一例の図である。
【
図2b】その側壁が透明で示されており、挿入シートが箱の2つの列間に挿入されて規則的に配列された2つの水平方向高さの折り畳み箱が積載され、2つの高さの間に折り畳まれた挿入シートが挿入されている、容器の別の例の図である。
【
図3a】
図2aの容器、折り畳み箱及び挿入シートの断面図である。
【
図3b】
図3aと同様であるが折り畳み箱が取り外された図である。
【
図3c】
図2cの容器、折り畳み箱及び挿入シートの断面図である。
【
図4a】折り畳み前の上方から見た挿入シートの概略図である。
【
図4b】折り畳みプロセス中の
図4aの挿入シートの斜視図である。
【
図6】フード要素が透明で示されて吸引要素が把持位置で示されている、
図5の挿入装置の把持及び折り畳みヘッドの斜視図である。
【
図7a】作動機構を良好に表示するためフード要素が取り除かれた、
図6の把持及び折り畳みヘッドの図である。
【
図7b】
図7aと同様であるが吸引要素が折り畳み位置にある図である。
【
図8a】
図7aの把持及び折り畳みヘッドの側面図である。
【
図8b】
図7bの把持及び折り畳みヘッドの側面図である。
【
図9】挿入シートを180°枢動させて保持した、
図7bの把持及び折り畳みヘッドの斜視図である。
【
図10】
図5の挿入装置を用いて、挿入シートの把持、折り畳み及び積載プロセスの種々のステップのフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0023】
これらの図面において、同じ要素は同じ参照符号を保持している。以下の実施形態は実施例である。本説明は1又は2以上の実施形態に関連しているが、このことは、各参照が同じ実施形態を含むこと、又は特徴が単一の実施形態にのみ適用されることを必ずしも意味するものではない。異なる実施形態の単一の特徴は、組み合わせて又は入れ替えて他の実施形態に提供することができる。
【0024】
特に
図5に示される長手方向(longitudinal),垂直方向(vertical)及び横方向(transverse)は、トリプレット(L、V、T)により表記される。水平面は、平面(L,T)に相当する。
【0025】
用語「上側」及び「下側」は、フロアに配置された充填ステーションの要素の配置に関して定義される。
【0026】
本発明の例示的な実施形態
図1は、折り畳み箱3を容器2(「コンテナ」としても知られる)に充填するためのステーション1の要素の全体図を示し、ステーション1は、場合によっては、フォルダグルア機の出口に配置される。
【0027】
折り畳み箱3は、折り畳み箱3に接着剤をつけて平らに折り畳むフォルダグルア機によって製作することができ、その結果、運搬の目的で容器2内の僅かな占有面積で折り畳んで接着した状態で備蓄することができる。用語「折り畳み箱」は、本明細書では容器2内に配列させるために平らに折り畳まれた折り畳み箱を意味する。
【0028】
容器2は、複数の折り畳み箱3を保持できる平行六面体形の箱である。例えば、容器2は、ボール紙から作られる。
図2には、例証として、縁部に位置決めされた2つの列の折り畳み箱3が充填された容器2が示されている。
【0029】
図1で分かるような充填ステーション1において、容器のコンベア5は、例えば、一連のローラーによって空の容器2を充填ゾーンBに供給し、ここで容器2に折り畳み箱3が積載される。積載されると、容器2は、例えば、押し出しシステムの助けを借りて、充填ゾーンBから排出セクションLc矢印Tb)に移動される。積載された容器2は、次いで、例えば、供給セクションLaに平行に、排出セクションLcに沿って出口7に排出され、反対方向で容器2を充填ゾーンBに運搬する。積載された容器2は、コンベア5の外に排出される(矢印LD)。
【0030】
1つの実施形態によれば、容器2bは、搬送の開始時に再導入されて第2の水平方向高さの箱による新しい積載(矢印Te)を実施することによって、新しい積載サイクルを実施することができる。容器2bは、第2の水平方向高さの箱が入ることができる容量及びひいてはより高い高さを有する。
【0031】
箱運搬フィラー4は、例えばフォルダグルア機からの出口にてシート状に配列された折り畳み箱3を把持し、これらを充填ゾーンBまで運搬するよう設計されている。実質的に円弧形の経路を移動した折り畳み箱3は、箱運搬フィラー4の可動端部6により容器2内に規則的に配列される。次いで、折り畳み箱3は、全体的に、垂直方向に真っ直ぐに互いに並んで箱の複数の列で配置され、各列が折り畳まれた挿入シート11a(
図3a)によって離隔される。
【0032】
挿入シート11aは、例えば、少なくとも3つの折り目L1、L2、L3(
図4a)を予め形成するように折り目が付けられたボール紙のシートである。折り目L1、L2、L3は、互いに平行である。折り畳まれると、挿入シート11aは、折り畳むことにより互いに接して配置される挿入シー11aの2つの側方フラップ13a、13bによって形成される平坦な基部に垂直な平坦折り目12を有する。挿入シート11aは、折り畳まれたときに、平坦基部が容器2の底部の寸法と相補的な寸法を有するような寸法にされる。
【0033】
挿入シート11に対して他の形態の折り畳みも企図することができる。
挿入シート11はまた、ボール紙のシートとすることができ、例えば、2つの水平方向高さの箱2を分離するよう平坦に横たわっている。
【0034】
例えば、折り畳まれた挿入シート11の平坦折り目12は、中心にある必要はなく、折り畳まれた挿入シート11は非対称3次元形状を有する。このタイプのインサートは、例えば、折り畳み箱3が、1つの列においてある方向に配列され、他の列において他の方向に配列されている場合に興味深いものとすることができる。
【0035】
別の例によれば、挿入シート11は、互いに平行な2×3の折り目を有し、互いに平行な2つの平坦な折り目12を有する折り畳まれたインサートシート11を形成するように分離されている。箱3は、次いで、容器2に3つの列で配列される。
【0036】
充填ステーション1は、スタックから挿入シート11を把持し、折り目L1、L2、L3に沿って挿入シート11を折り畳み、次いで、折り畳み箱3が充填される前に空の容器2内に折り畳まれた挿入シートを配列することを可能にする挿入装置10を備える。これらの動作は、「挿入」としても知られ、少なくとも2つの堅固に安定した列で容器2における折り畳み箱3を分離し維持することを可能にする。
【0037】
このため、挿入装置10は、把持及び折り畳みヘッド15と、直線のような垂直移動及び例えば別の直線のような水平移動に少なくとも沿って把持及び折り畳みヘッド15を変位させるよう設計された制御可能変位手段16と、を備える。
【0038】
挿入装置10はまた、ノンストップの挿入動作を確保するために、インサートの連続するパックを提示することを可能にするマットを備える。パックの最後の挿入が掴まれて容器に挿入される際には、マットが前進して、次のインサートパックを提示する。
【0039】
図6で最も分かるように、把持及び折り畳みヘッド15は、少なくとも1つの第1の吸引要素17a,17bと、少なくとも1つの第2の吸引要素18a,18bと、少なくとも1つの第1の吸引要素17a,17bを摺動させることにより移動できるように装着される少なくとも1つの線形要素19a,19bと、並びに制御可能な作動機構20と、を備える。
【0040】
図6,
図7a,
図7b,
図8a,
図8b,及び
図9に表される実施例において、把持及び折り畳みヘッド15は、2つの第1の吸引要素17a,17bと、2つの第2の吸引要素18a,18bと、2つの線形要素19a,19bと、を備える。第1の吸引要素の1つ17a及び第2の吸引要素の1つ18aは、装着されて第1の線形要素19a上を摺動する。第1の吸引要素の他方17b及び第2の吸引要素の他方18bは、装着されて第2の線形要素19b上を摺動する。
【0041】
吸引要素17a,17b,18a,18bは、挿入シート11を把持するよう設計されている。これらは、例えば、吸引開口が配置された下側端部にてブラケットの形態でそれぞれの支持体23を備える。これら吸引開口は、水平面に位置する。
【0042】
吸引開口は、例えば、可撓性ホース及び少なくとも1つのバルブにより真空源に接続される。バルブ(例えば、制御可能なバルブ)は、真空源と可撓性ホースとの間に配置することができ、制御ユニット30により、吸引開口において低圧を確立又は遮断するように制御することができる。従って、真空が吸引開口に伝達されると、負圧により挿入シート11を把持することができる。
【0043】
吸引要素17a,17b,18a,18bはまた、挿入シート11と吸引開口との間の緊密さを改善することによって、挿入シート11の把持を容易にするために、吸引開口の区域に配列される負圧カップを備えることができる。
【0044】
少なくとも第1の吸引要素17a,17bは、把持位置(
図7a,8a,及び6)と折り畳み位置(
図7b,8b,及び9)との間で作動機構20により線形要素19a,19b上で摺動することにより変位することができる。
【0045】
把持位置(
図7a,
図8a,及び
図6)において、第1の吸引要素17a,17b及び第2の吸引要素18a,18bは、互いに間隔をあけて位置決めされる。この位置により、吸引要素17a,17b,18a,18bは、側方フラップ13a,13bの負圧により挿入シート11を平坦に横たえるように把持することが可能となる。
【0046】
折り畳み位置(
図7b,
図8b,及び
図9)において、第1の吸引要素17a,17b及び第2の吸引要素18a,18bは、把持位置に比べて互いに接近している。吸引要素17a,17b,18a,18bのこの接近により、挿入シート11を折り畳むことが可能になる。特に中央平坦折り目12をくさび止めすることを避けるために、吸引要素17a,17b,18a,18bの支持体23の間にギャップが考案されている(
図8b及び
図9)。
【0047】
1つの例示的な実施形態によれば、2つの第1の吸引要素17a,17bは、第1の支持バー21によって共に接合され、2つの第2の吸引要素18a,18bは、第2の支持バー22によって共に接合される。支持バー21,22は、吸引要素17a,17b,18a,18bに対する良好な安定性並びに吸引開口の良好な平坦性を確保することができる。吸引開口を互いに接続し、且つポンプに接続された可撓性ホースを接続できる各バー21,22の共通接続部に吸引開口を接続するために、支持バー21,22にダクトを考案することができる。
【0048】
この実施例において、作動機構20はまた、把持位置と折り畳み位置との間で線形要素19a,19b上で摺動させることによって、第2の吸引要素18a,18bを変位させるように設計される。
【0049】
吸引要素17a,17bが摺動するのに装着される線形要素19a,19bは、例えば、1つの円筒形ロッドを各々備える。例えば、吸引要素17a,17b,18a,18bの支持部23の直立状態では、相補的な円筒孔が考案される。
【0050】
1つの例示的な実施形態によれば、作動機構20は、制御アクチュエータ25と連結ロッドシステムとを備える。
【0051】
連結ロッドシステムは、制御アクチュエータ25に連結された垂直方向に移動可能な横軸26と、少なくとも1つの連結ロッド27とを備え、本実施例では4つの連結ロッドが存在している。
【0052】
連結ロッド27の第1の端部は、横軸26に枢動可能に接続され、連結ロッド27の第2の端部は、吸引要素17a,17b,18a,18bに枢動可能に接続される。
【0053】
本実施例において、各吸引要素17a,17b,18a,18bは、それぞれの連結ロッド27によって横軸26に接続され、該横軸26は、連結ロッド27の第1の端部の円筒開口を通過する。連結ロッド27の第2の端部は、例えば枢動部により支持体23上で枢動可能に装着される。
【0054】
連結ロッド27は、全て同じ寸法のものであり、これにより、支持バー21,22の互いに向けた又は互いから離れる同じ振幅の同時変位を可能にする。
【0055】
作動時には、横軸26を降下させると、連結ロッド27が水平方向位置に向けて傾き、第1の吸引要素17a,17bが第2の吸引要素18a,18bから離れて移動する。他方、横軸26を上昇させると、連結ロッド27が直立し、連結ロッド27間のV字形開口が閉じて、第1の吸引要素17a,17bが第2の吸引要素18a,18bに接近する。
【0056】
制御アクチュエータ25は、例えば、電気モーターを備える。
作動機構20は、例えば、電気モーターによって回転駆動されるよう設計されるスクリュー28を備え、該スクリュー28は、横軸26に垂直に該横軸のねじ山内に垂直方向に挿入される。
【0057】
スクリュー28は、例えば、ボールねじである。スクリュー28と横軸26との間に挿入されるボールにより回転機能が確保され、摩擦の制限及び迅速な移動の達成が可能となる。
【0058】
電気モーターの第1の方向の回転は、横軸26の上昇をもたらし(
図7b)、反対方向の回転は、横軸26の降下をもたらす(
図7a)。
【0059】
1つの例示的な実施形態によれば、作動機構20は更に、横軸26の一方の端部と協働して横軸26の垂直変位を誘導するよう設計された少なくとも1つのガイド溝(又は孔)29を備える。すなわち、2つのガイド溝29は、横軸26のそれぞれの端部と協働することができる。
この作動機構20は、考案するのが特に簡単で、また高価ではない。
【0060】
別の例示的な実施形態によれば、作動機構20は、少なくとも1つの吸引要素を変位させるように設計された少なくとも1つの制御ジャックを備える。作動機構は、例えば、2つのジャックを備え、1つのジャックの可動ロッドの一方の端部がそれぞれの支持バー21,22に固定される。
【0061】
挿入装置10は更に、コンピュータ、コントローラ又はマイクロコントローラなど、メモリ及びプログラムを含む制御ユニット30を備えることができ、該プログラムは、一連の命令を実行することを可能にして、特に制御可能変位手段16及び/又は作動機構20の制御及び/又は第1及び第2の吸引要素17a,17b,18a,18bにおける真空の生成の制御を可能にする。
【0062】
1つの例示的な実施形態によれば、制御可能変位手段16は、フレームに水平方向に固定された直線ガイド31と、該直線ガイド31に沿って摺動することができるカートリッジ32とを備える。直線ガイド31は、例えば、レール、ラック又はベルトである。
【0063】
制御可能変位手段16はまた、垂直方向に延びるアーム33を備え、該アーム33の一方の端部にて、把持及び折り畳みヘッド15が取り付けられる。アーム33は、カートリッジ32によって保持される基部に垂直方向に移動することができる。
【0064】
制御可能変位手段16の制御モーターは、直線ガイド31に沿ってカートリッジ32を変位させ、またベースにおいてアーム33を垂直方向に変位させるように設計されている。
【0065】
従って、制御可能変位手段16は、一方では、作業ステーションの上方では、挿入シート11を降下して掴み且つ挿入シート11を持ち上げて後退させ、他方では、挿入ゾーンEの上方で、挿入シート11を容器2内に降下させて、挿入シート11を積載解除したヘッド15を再度上昇させるように把持及び折り畳みヘッド15の垂直方向の変位の制御を可能にする。同様に、制御可能変位手段16は、作業ステーションから挿入ゾーンEへの挿入シート11の運搬及び新しい挿入シート11を掴むため挿入ゾーンEから作業ステーションへのヘッド15の返送を可能にする直線の水平変位の制御を可能にする。
【0066】
挿入シート11のスタックを連続的に搬送するために、作業ステーションに回転マット34を設けることができる(
図5)。
【0067】
図6は、挿入装置10による挿入シート100を把持、折り畳み、及び積載する方法の様々なステップを示している。
【0068】
制御ユニット30は、制御可能変位手段16を制御して、作業ステーションにて平坦に敷設された挿入シート11の上方に制御可能変位手段16を位置決めし、第1及び第2の吸引要素17a,17b,18a,18bは把持位置において互いから離れて位置決めする(ステップ101)。
【0069】
次に、制御ユニット30は、挿入シート11を把持するために第1及び第2の吸引要素17a,17b,18a,18bにおいて真空の生成を命令し、把持位置は、側方フラップ13a,13bの区域で負圧によって挿入シート11の把持を可能にする(ステップ102)。
【0070】
次に、制御ユニット30は、直線の垂直変位において制御可能変位手段を制御して、把持及び折り畳みヘッド16を上昇させ、次いで、直線水平変位では、空及び解放容器2が容器5の搬送によって供給された挿入ゾーンEにヘッドを差し向けるよう制御する(ステップ103)。
【0071】
次いで、制御ユニット30は、電気モーターの回転を命令して横軸26を上昇させ(
図7b)、ひいては連結ロッド27を直線状にする。第1及び第2の吸引要素17a,17b,18a,18bは、線形要素19a,19b上で互いに向かって摺動し、1の吸引要素17a,17b及び第2の吸引要素18a,18bを互いに接近させ、これにより把持していた(
図9、ステップ104)挿入シート11の折り畳みが可能となる。
【0072】
この折り畳みステップは、進行中に、すなわち、挿入シート11の挿入ゾーンEへの運搬中、特に把持及び折り畳みヘッド15の水平変位中に完了することができる。
【0073】
次いで、制御ユニット30は、制御可能変位手段16を容器2内に垂直方向に降下するように制御可能変位手段16に命令する(ステップ105)。
【0074】
ヘッド15が容器2の底部上に挿入シート11を配置するまで吸引要素17a,17b,18a,18b内で真空が維持される。次に、制御ユニット30は、真空の停止を命令し、挿入シート11を放出する。任意選択的に、空気ストリームを注入し、挿入シート11の除去及び設置を容易にすることができる。挿入シート11は、底部14及び側方フラップ13a,13bの協働により平坦折り目12が垂直方向に維持された状態で容器2内に折り畳まれたままとなる(
図3b)。
【0075】
次いで、制御ユニット30は、把持及び折り畳みヘッド15の上昇を命令して、電気モーターの反対方向の回転を制御して横軸26を降下させ、ガイド溝29によって案内される。横軸26を降下させると、連結ロッド27が水平方向位置に向けて傾斜し、第1の吸引要素17a,17bが第2の吸引要素18a,18bから離れて移動する。
【0076】
把持位置での制御は、進行中、すなわち把持及び折り畳みヘッド15の垂直方向の上昇中に実現することができる。
【0077】
次に、折り畳まれた挿入シート11を容れた容器2は、容器のコンベア5により供給セクションLaに沿って充填ゾーンBに供給することができ、ここで箱運搬フィラー4によって供給されていた折り畳み箱3を受けることができる。
【0078】
従って、挿入ステップは、作業者を必要とせずに高速で自動的に行うことができる。このようにして、挿入シート11は、迅速に折り畳まれて、容器2内に適正な方向で正確に配置することができる。
【0079】
各図は、2つの第1の吸引要素17a,17b及び2つの第2の吸引要素18a,18bを有する把持及び折り畳みヘッド15を示し、作動機構20は、第2の吸引要素18a,18bを同様に変位させるよう設計されているが、他の実施形態も構想可能である。
【0080】
例えば、把持及び折り畳みヘッド15は、単一の第1の吸引要素17a、単一の第2の吸引要素18a、及び少なくとも第1の吸引要素17aが摺動によって移動するように装着される単一の線形要素19aだけを備えることもできる。この実施形態は、例えば、小型の挿入シート11の場合に好適とすることができ、吸引開口及び/又は負圧カップは、挿入シート11をしっかり把持するのに十分な寸法の接触面を有する。
【0081】
別の実施例によれば、作動機構20は、固定されたままである1又は2以上の第2の吸引要素18a,18bに対して第1の吸引要素17a,17bの1又は2以上だけを変位させるように設計される。この実施形態は、平坦折り目12が非対称である挿入シート11において興味深いものとすることができる。
【0082】
更に別の例示的な実施形態によれば、把持及び折り畳みヘッド15は、少なくとも1つの第1の吸引要素17a,17b及び少なくとも1つの第2の吸引要素18a,18b、及び少なくとも1つの第3の吸引要素を備える。次いで、作動機構20は、中心に固定された第2の吸引要素に対して少なくとも1つの線形要素19a,19b上で摺動することにより第1及び第3の吸引要素を変位させるように設計される。この実施形態は、2つの平坦折り目12で折り畳まれる挿入シート11において興味深いものとすることができる。