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特許6995941無線コネクタ着脱方法、ロボット装置、無線コネクタ及び無線コネクタユニット
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-17
(45)【発行日】2022-01-17
(54)【発明の名称】無線コネクタ着脱方法、ロボット装置、無線コネクタ及び無線コネクタユニット
(51)【国際特許分類】
   H01F 38/14 20060101AFI20220107BHJP
   B25J 19/00 20060101ALI20220107BHJP
   H02J 50/10 20160101ALI20220107BHJP
【FI】
H01F38/14
B25J19/00 F
H02J50/10
【請求項の数】 44
(21)【出願番号】P 2020117092
(22)【出願日】2020-07-07
【審査請求日】2021-03-02
(73)【特許権者】
【識別番号】000231073
【氏名又は名称】日本航空電子工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100077838
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 憲保
(74)【代理人】
【識別番号】100129023
【弁理士】
【氏名又は名称】佐々木 敬
(74)【代理人】
【識別番号】100180817
【弁理士】
【氏名又は名称】平瀬 実
(72)【発明者】
【氏名】野口 英之
(72)【発明者】
【氏名】田中 博仁
(72)【発明者】
【氏名】中村 悠利
(72)【発明者】
【氏名】米田 将允
(72)【発明者】
【氏名】飯島 孝博
【審査官】後藤 嘉宏
(56)【参考文献】
【文献】欧州特許出願公開第02113930(EP,A1)
【文献】特開2017-070119(JP,A)
【文献】国際公開第2017/141378(WO,A1)
【文献】特表2018-512830(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0062432(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0269709(US,A1)
【文献】実開昭58-077032(JP,U)
【文献】実開昭51-047852(JP,U)
【文献】特開2018-064002(JP,A)
【文献】特表2008-518527(JP,A)
【文献】特開2014-090648(JP,A)
【文献】実開昭59-121814(JP,U)
【文献】特開2006-049629(JP,A)
【文献】特表2012-514544(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01F 38/14
B25J 19/00
H02J 50/10-50/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転軸を中心として回転可能に連結された第1対象物と第2対象物との間で、電力を無線で伝送するための無線コネクタを前記第1対象物及び前記第2対象物に着脱するための無線コネクタ着脱方法であって、
前記第1対象物および前記第2対象物は、それぞれ、前記回転軸を中心に相対的に回転可能に構成された第1軸部および第2軸部を含み、
前記第1軸部および前記第2軸部は、それぞれ、前記無線コネクタに接続され、外部に露出して設けられる第1相手コネクタ部および第2相手コネクタ部を含み、
前記無線コネクタは、
前記電力を無線で伝送するために前記回転軸の回りに渦巻き状又は螺旋状に巻回された第1コイルであって、互いに分離可能な又は1箇所で分離可能であって且つ互いに屈曲可能な複数の第1コイル部品から成る前記第1コイルが設けられる第1送受信部、及び、前記第1対象物との間で前記電力を伝送するために前記第1相手コネクタ部に接続される第1メインコネクタ部を含む第1ユニットと、
前記第1コイルとの間で前記電力を無線で伝送するために前記回転軸の回りに渦巻き状又は螺旋状に巻回された第2コイルであって、互いに分離可能な又は1箇所で分離可能であって且つ互いに屈曲可能な複数の第2コイル部品から成る前記第2コイルが設けられる第2送受信部、及び、前記第2対象物との間で前記電力を伝送するために前記第2相手コネクタ部に接続される第2メインコネクタ部を含む第2ユニットとを備え、
前記第1送受信部は、開閉可能に構成され、前記複数の第1コイル部品1つ又は複数の第1コイル用コネクタを介して接続されることによって前記第1コイルを形成するように閉じたときに環状になるように構成されており、
前記第2送受信部は、開閉可能に構成され、前記複数の第2コイル部品が1つ又は複数の第2コイル用コネクタを介して接続されることによって前記第2コイルを形成するように閉じたときに環状になるように構成されており、
前記無線コネクタ着脱方法は、
前記第1送受信部と前記第2送受信部とが前記電力を無線で伝送できるように非接触で対向した状態で前記第1対象物及び第2対象物に前記無線コネクタを取り付ける工程と、
前記第1対象物及び第2対象物から前記無線コネクタを取り外す工程とを含み、
前記取り付ける工程は、
前記第1対象物の外部から、前記1つ又は複数の第1コイル用コネクタを嵌合させることによって前記回転軸を囲むように前記第1送受信部を閉じた環状で配置するとともに前記第1メインコネクタ部を前記第1対象物の前記第1相手コネクタ部に取り付け、第1締結手段によって前記第1ユニットを前記第1軸部に締結することにより前記第1ユニットを前記第1対象物に固定する工程と
前記第2対象物の外部から、前記1つ又は複数の第2コイル用コネクタを嵌合させることによって前記回転軸を囲むように前記第2送受信部を閉じた環状で配置するとともに前記第2メインコネクタ部を前記第2対象物の前記第2相手コネクタ部に取り付け、第2締結手段によって前記第2ユニットを前記第2軸部に締結することにより前記第2ユニットを前記第2対象物に固定す工程とを含み、
前記取り外す工程は、
前記第1対象物の外部での作業によって、前記第1締結手段による前記第1ユニットの固定を解除した後に、前記1つ又は複数の第1コイル用コネクタの嵌り合いを解いて前記第1送受信部を開いた状態にするとともに前記第1メインコネクタ部を前記第1対象物の前記第1相手コネクタ部から取り外す工程と、
前記第2対象物の外部での作業によって、前記第2締結手段による前記第2ユニットの固定を解除した後に、前記1つ又は複数の第2コイル用コネクタの嵌り合いを解いて前記第2送受信部を開いた状態にするとともに前記第2メインコネクタ部を前記第2対象物の前記第2相手コネクタ部から取り外す工程とを含む
ことを特徴とする無線コネクタ着脱方法。
【請求項2】
前記第1コイルは、互いに分離可能な前記複数の第1コイル部品から成り、
前記第2コイルは、互いに分離可能な前記複数の第2コイル部品から成り、
前記第1送受信部は、複数の箇所で分離して開閉可能に構成され、前記複数の第1コイル部品前記複数の第1コイル用コネクタを介して接続されることによって前記第1コイルを形成するように閉じたときに環状になるように構成されており、
前記第1ユニットは、前記複数の第1コイル用コネクタの嵌り合いを解くことによって前記第1コイルが前記複数の第1コイル部品に分離されるように、環状ではない第1~第iのプライマリ部分品(iは2以上の整数。)に分割可能に組み立てられており、
前記第2送受信部は、複数の箇所で分離して開閉可能に構成され、前記複数の第2コイル部品前記複数の第2コイル用コネクタを介して接続されることによって前記第2コイルを形成するように閉じたときに環状になるように構成されており、
前記第2ユニットは、前記複数の第2コイル用コネクタの嵌り合いを解くことによって前記第2コイルが前記複数の第2コイル部品に分離されるように、環状ではない第1~第jのセカンダリ部分品(jは2以上の整数。)に分割可能に組み立てられており、
前記取り付ける工程は、
前記第1対象物の外部から、前記複数の第1コイル用コネクタを嵌合させることによって前記回転軸を囲むように前記第1送受信部を閉じた環状で配置するとともに前記第1メインコネクタ部を前記第1対象物の前記第1相手コネクタ部に取り付ける工程と
前記第2対象物の外部から、前記複数の第2コイル用コネクタを嵌合させることによって前記回転軸を囲むように前記第2送受信部を閉じた環状で配置するとともに前記第2メインコネクタ部を前記第2対象物の前記第2相手コネクタ部に取り付ける工程とを含む
ことを特徴とする請求項1に記載の無線コネクタ着脱方法。
【請求項3】
前記第1コイルは、1箇所で分離可能であって且つ互いに屈曲可能な前記複数の第1コイル部品から成り、
前記第2コイルは、1箇所で分離可能であって且つ互いに屈曲可能な前記複数の第2コイル部品から成り、
前記第1ユニットは、
それぞれ互いに屈曲可能な前記複数の第1コイル部品を含む環状ではない第1~第iのプライマリ部分品(iは2以上の整数。)と、
記1つの第1コイル用コネクタの嵌り合いを解くことで前記第1コイルを前記複数の第1コイル部品に屈曲した状態で開くことができるように、当該第1~第iのプライマリ部分品のうちの隣接するプライマリ部分品間を連結する第1連結機構とを含み、
前記第2ユニットは、
それぞれ互いに屈曲可能な前記複数の第2コイル部品を含む環状ではない第1~第jのセカンダリ部分品(jは2以上の整数。)と、
記1つの第2コイル用コネクタの嵌り合いを解くことで前記第2コイルを前記複数の第2コイル部品に屈曲した状態で開くことができるように、当該第1~第jのセカンダリ部分品のうちの隣接するセカンダリ部分品間を連結する第2連結機構とを含む
ことを特徴とする請求項1に記載の無線コネクタ着脱方法。
【請求項4】
回転軸を中心にして回転可能に連結された第1対象物及び第2対象物と、
前記第1対象物と前記第2対象物との間で、電力を無線で伝送するための無線コネクタとを備え、
前記第1対象物および前記第2対象物は、それぞれ、前記回転軸を中心に相対的に回転可能に構成された第1軸部および第2軸部を含み、
前記第1軸部は、外部に露出した第1相手コネクタ部を含み、
前記第2軸部は、外部に露出した第2相手コネクタ部を含み、
前記無線コネクタは、
前記電力を無線で伝送するために前記回転軸の回りに渦巻き状又は螺旋状に巻回された第1コイルであって、互いに分離可能な又は1箇所で分離可能であって且つ互いに屈曲可能な複数の第1コイル部品から成る前記第1コイルが設けられる第1送受信部、及び、前記第1対象物との間で前記電力を伝送するために前記第1相手コネクタ部に接続される第1メインコネクタ部を含む第1ユニットと、
前記第1ユニットを前記第1軸部に締結する第1締結手段と、
前記第1コイルとの間で前記電力を無線で伝送するために前記回転軸の回りに渦巻き状又は螺旋状に巻回された第2コイルであって、互いに分離可能な又は1箇所で分離可能であって且つ互いに屈曲可能な複数の第2コイル部品から成る前記第2コイルが設けられる第2送受信部、及び、前記第2対象物との間で前記電力を伝送するために前記第2相手コネクタ部に接続される第2メインコネクタ部を含む第2ユニットと
前記第2ユニットを前記第2軸部に締結する第2締結手段とを備え、
前記第1送受信部は、開閉可能に構成され、前記複数の第1コイル部品1つ又は複数の第1コイル用コネクタを介して接続されることによって前記第1コイルを形成するように閉じたときに環状になるように構成されており、
前記第2送受信部は、開閉可能に構成され、前記複数の第2コイル部品が1つ又は複数の第2コイル用コネクタを介して接続されることによって前記第2コイルを形成するように閉じたときに環状になるように構成されており、
前記第1送受信部と前記第2送受信部とは、前記第1ユニットと前記第2ユニットとがそれぞれ前記第1対象物と前記第2対象物とに取り付けられた場合に、各々が閉じた環状の状態で、かつ、前記第1対象物及び前記第2対象物の外部で前記電力を無線で伝送するように互いに非接触で対向した状態で配置される
ことを特徴とするロボット装置。
【請求項5】
前記第1コイルは、互いに分離可能な前記複数の第1コイル部品から成り、
前記第2コイルは、互いに分離可能な前記複数の第2コイル部品から成り、
前記第1送受信部は、複数の箇所で分離して開閉可能に構成され、前記複数の第1コイル部品前記複数の第1コイル用コネクタを介して接続されることによって前記第1コイルを形成するように閉じたときに環状になるように構成されており、
前記第1ユニットは、前記複数の第1コイル用コネクタの嵌り合いを解くことによって前記第1コイルが前記複数の第1コイル部品に分離されるように、環状ではない第1~第iのプライマリ部分品(iは2以上の整数。)に分割可能に組み立てられており、
前記第2送受信部は、複数の箇所で分離して開閉可能に構成され、前記複数の第2コイル部品前記複数の第2コイル用コネクタを介して接続されることによって前記第2コイルを形成するように閉じたときに環状になるように構成されており、
前記第2ユニットは、前記複数の第2コイル用コネクタの嵌り合いを解くことによって前記第2コイルが前記複数の第2コイル部品に分離されるように、環状ではない第1~第jのセカンダリ部分品(jは2以上の整数。)に分割可能に組み立てられている
ことを特徴とする請求項4に記載のロボット装置。
【請求項6】
前記第1コイルは、1箇所で分離可能であって且つ互いに屈曲可能な前記複数の第1コイル部品から成り、
前記第2コイルは、1箇所で分離可能であって且つ互いに屈曲可能な前記複数の第2コイル部品から成り、
前記第1ユニットは、
それぞれ互いに屈曲可能な前記複数の第1コイル部品を含む環状ではない第1~第iのプライマリ部分品(iは2以上の整数。)と、
記1つの第1コイル用コネクタの嵌り合いを解くことで前記第1コイルを前記複数の第1コイル部品に屈曲した状態で開くことができるように、当該第1~第iのプライマリ部分品のうちの隣接するプライマリ部分品間を連結する第1連結機構とを含み、
前記第2ユニットは、
それぞれ互いに屈曲可能な前記複数の第2コイル部品を含む環状ではない第1~第jのセカンダリ部分品(jは2以上の整数。)と、
記1つの第2コイル用コネクタの嵌り合いを解くことで前記第2コイルを前記複数の第2コイル部品に屈曲した状態で開くことができるように、当該第1~第jのセカンダリ部分品のうちの隣接するセカンダリ部分品間を連結する第2連結機構とを含む
ことを特徴とする請求項4に記載のロボット装置。
【請求項7】
前記無線コネクタは、前記回転軸に沿って見た場合に前記第1対象物及び前記第2対象物よりも外方へ突き出さないように、前記第1対象物及び前記第2対象物の接続部分に設けられた凹みに取り付けられる
ことを特徴とする請求項4から6のいずれか1項に記載のロボット装置。
【請求項8】
回転軸を中心として回転可能に連結された第1対象物と第2対象物との間で電力を無線で伝送するための無線コネクタであって、
前記第1対象物および前記第2対象物は、それぞれ、前記回転軸を中心に相対的に回転可能に構成された第1軸部および第2軸部を含み、
前記第1軸部および前記第2軸部は、それぞれ、前記無線コネクタに接続され、外部に露出して設けられる第1相手コネクタ部および第2相手コネクタ部を含み、
前記無線コネクタは、
前記第1対象物の外部から前記第1対象物に取り外し可能に取り付けられる第1ユニットと、
前記第2対象物の外部から前記第2対象物に取り外し可能に取り付けられる第2ユニットとを備え、
前記第1ユニットは、
前記電力を無線で伝送するために前記回転軸の回りに渦巻き状又は螺旋状に巻回された第1コイルであって、互いに分離可能な又は1箇所で分離可能であって且つ互いに屈曲可能な複数の第1コイル部品から成る前記第1コイルが設けられる第1送受信部と、
前記第1対象物の外部から前記第1対象物に取り外し可能に取り付けられることによって前記第1対象物との間で前記電力を伝送するために前記第1相手コネクタ部に接続される第1メインコネクタ部とを含み、
前記第2ユニットは、
前記第1送受信部の前記第1コイルとの間で前記電力を無線で伝送するために前記回転軸の回りに渦巻き状又は螺旋状に巻回された第2コイルであって、互いに分離可能な又は1箇所で分離可能であって且つ互いに屈曲可能な複数の第2コイル部品から成る前記第2コイルが設けられる第2送受信部と、
前記第2対象物の外部から前記第2対象物に取り外し可能に取り付けられることによって前記第2対象物との間で前記電力を伝送するために前記第2相手コネクタ部に接続される第2メインコネクタ部とを含み、
前記第1送受信部は、開閉可能に構成され、前記複数の第1コイル部品が1つ又は複数の第1コイル用コネクタを介して接続されることによって前記第1コイルを形成するように閉じられたときに環状になるように構成されており、
前記第2送受信部は、開閉可能に構成され、前記複数の第2コイル部品が1つ又は複数の第2コイル用コネクタを介して接続されることによって前記第2コイルを形成するように閉じられたときに環状になるように構成されており、
前記無線コネクタは、
前記第1ユニットを前記第1軸部に締結する第1締結手段と、
前記第2ユニットを前記第2軸部に締結する第2締結手段とを更に備え、
前記第1送受信部と前記第2送受信部とは、前記第1ユニットと前記第2ユニットとがそれぞれ前記第1対象物と前記第2対象物とに取り付けられた場合に、各々が閉じた環状の状態で、かつ、前記電力を無線で伝送するように互いに非接触で対向した状態で配置される
ことを特徴とする無線コネクタ。
【請求項9】
前記第1コイルは、互いに分離可能な前記複数の第1コイル部品から成り、
前記第2コイルは、互いに分離可能な前記複数の第2コイル部品から成り、
前記第1送受信部は、複数の箇所で分離して開閉可能に構成され、前記複数の第1コイル部品前記複数の第1コイル用コネクタを介して接続されることによって前記第1コイルを形成するように閉じられたときに環状になるように構成されており、
前記第1ユニットは、前記複数の第1コイル用コネクタの嵌り合いを解くことによって前記第1コイルが前記複数の第1コイル部品に分離されるように、環状ではない第1~第iのプライマリ部分品(iは2以上の整数。)に分割可能に組み立てられており、
前記第2送受信部は、複数の箇所で分離して開閉可能に構成され、前記複数の第2コイル部品前記複数の第2コイル用コネクタを介して接続されることによって前記第2コイルを形成するように閉じられたときに環状になるように構成されており、
前記第2ユニットは、前記複数の第2コイル用コネクタの嵌り合いを解くことによって前記第2コイルが前記複数の第2コイル部品に分離されるように、環状ではない第1~第jのセカンダリ部分品(jは2以上の整数。)に分割可能に組み立てられている
ことを特徴とする請求項8に記載の無線コネクタ。
【請求項10】
前記第1コイルは、1箇所で分離可能であって且つ互いに屈曲可能な前記複数の第1コイル部品から成り、
前記第2コイルは、1箇所で分離可能であって且つ互いに屈曲可能な前記複数の第2コイル部品から成り、
前記第1ユニットは、
それぞれ互いに屈曲可能な前記複数の第1コイル部品を含む環状ではない第1~第iのプライマリ部分品(iは2以上の整数。)と、
記1つの第1コイル用コネクタの嵌り合いを解くことで前記第1コイルを前記複数の第1コイル部品に屈曲した状態で開くことができるように、当該第1~第iのプライマリ部分品のうちの隣接するプライマリ部分品間を連結する第1連結機構とを含み、
前記第2ユニットは、
それぞれ互いに屈曲可能な前記複数の第2コイル部品を含む環状ではない第1~第jのセカンダリ部分品(jは2以上の整数。)と、
記1つの第2コイル用コネクタの嵌り合いを解くことで前記第2コイルを前記複数の第2コイル部品に屈曲した状態で開くことができるように、当該第1~第jのセカンダリ部分品のうちの隣接するセカンダリ部分品間を連結する第2連結機構とを含む
ことを特徴とする請求項8に記載の無線コネクタ。
【請求項11】
回転軸を中心として回転可能に連結された第1対象物と第2対象物との間で電力を無線で伝送するための無線コネクタであって、
前記第1対象物および前記第2対象物は、それぞれ、前記回転軸を中心に相対的に回転可能に構成された第1軸部および第2軸部を含み、
前記第1軸部および前記第2軸部は、それぞれ、前記無線コネクタに接続され、外部に露出して設けられる第1相手コネクタ部および第2相手コネクタ部を含み、
前記無線コネクタは、
前記第1対象物の外部から前記第1対象物に取り外し可能に取り付けられる第1ユニットと、
前記第2対象物の外部から前記第2対象物に取り外し可能に取り付けられる第2ユニットとを備え、
前記第1ユニットは、
前記電力を無線で伝送するために前記回転軸の回りに渦巻き状又は螺旋状に巻回された第1コイルであって、互いに分離可能な又は1箇所で分離可能であって且つ互いに屈曲可能な複数の第1コイル部品から成る前記第1コイルが設けられる第1送受信部と、
前記第1対象物の外部から前記第1対象物に取り外し可能に取り付けられることによって前記第1対象物との間で前記電力を伝送するために前記第1相手コネクタ部に接続される第1メインコネクタ部とを含み、
前記第2ユニットは、
前記第1送受信部の前記第1コイルとの間で前記電力を無線で伝送するために前記回転軸の回りに渦巻き状又は螺旋状に巻回された第2コイルであって、互いに分離可能な又は1箇所で分離可能であって且つ互いに屈曲可能な複数の第2コイル部品から成る前記第2コイルが設けられる第2送受信部と、
前記第2対象物の外部から前記第2対象物に取り外し可能に取り付けられることによって前記第2対象物との間で前記電力を伝送するために前記第2相手コネクタ部に接続される第2メインコネクタ部とを含み、
前記第1送受信部は、開閉可能に構成され、前記複数の第1コイル部品1つ又は複数の第1コイル用コネクタを介して接続されることによって前記第1コイルを形成するように閉じられたときに環状になるように構成されており、
前記第2送受信部は、開閉可能に構成され、前記複数の第2コイル部品が1つ又は複数の第2コイル用コネクタを介して接続されることによって前記第2コイルを形成するように閉じられたときに環状になるように構成されており、
前記無線コネクタは、
前記第1ユニットを前記第1軸部に締結する第1締結手段と、
前記第2ユニットを前記第2軸部に締結する第2締結手段とを更に備え、
前記第1コイルと前記第2コイルとは、前記第1ユニットと前記第2ユニットとがそれぞれ前記第1対象物と前記第2対象物とに取り付けられた場合に、各々が閉じた環状の状態で、前記電力を無線で伝送するように互いに非接触で対向した状態で平行に配置される
ことを特徴とする無線コネクタ。
【請求項12】
前記第1コイルは、互いに分離可能な前記複数の第1コイル部品から成り、
前記第2コイルは、互いに分離可能な前記複数の第2コイル部品から成り、
前記第1送受信部は、複数の箇所で分離して開閉可能に構成され、前記複数の第1コイル部品前記複数の第1コイル用コネクタを介して接続されることによって前記第1コイルを形成するように閉じられたときに環状になるように構成されており、
前記第1ユニットは、前記複数の第1コイル用コネクタの嵌り合いを解くことによって前記第1コイルが前記複数の第1コイル部品に分離されるように、環状ではない第1~第iのプライマリ部分品(iは2以上の整数。)に分割可能に組み立てられており、
前記第2送受信部は、複数の箇所で分離して開閉可能に構成され、前記複数の第2コイル部品前記複数の第2コイル用コネクタを介して接続されることによって前記第2コイルを形成するように閉じられたときに環状になるように構成されており、
前記第2ユニットは、前記複数の第2コイル用コネクタの嵌り合いを解くことによって前記第2コイルが前記複数の第2コイル部品に分離されるように、環状ではない第1~第jのセカンダリ部分品(jは2以上の整数。)に分割可能に組み立てられている
ことを特徴とする請求項11に記載の無線コネクタ。
【請求項13】
前記第1コイルは、1箇所で分離可能であって且つ互いに屈曲可能な前記複数の第1コイル部品から成り、
前記第2コイルは、1箇所で分離可能であって且つ互いに屈曲可能な前記複数の第2コイル部品から成り、
前記第1ユニットは、
それぞれ互いに屈曲可能な前記複数の第1コイル部品を含む環状ではない第1~第iのプライマリ部分品(iは2以上の整数。)と、
記1つの第1コイル用コネクタの嵌り合いを解くことで前記第1コイルを前記複数の第1コイル部品に屈曲した状態で開くことができるように、当該第1~第iのプライマリ部分品のうちの隣接するプライマリ部分品間を連結する第1連結機構とを含み、
前記第2ユニットは、
それぞれ互いに屈曲可能な前記複数の第2コイル部品を含む環状ではない第1~第jのセカンダリ部分品(jは2以上の整数。)と、
記1つの第2コイル用コネクタの嵌り合いが解くことで前記第2コイルを前記複数の第2コイル部品に屈曲した状態で開くことができるように、当該第1~第jのセカンダリ部分品のうちの隣接するセカンダリ部分品間を連結する第2連結機構とを含む
ことを特徴とする請求項11に記載の無線コネクタ。
【請求項14】
回転軸を中心として回転可能に連結された第1対象物と第2対象物との間で電力を無線で伝送するための無線コネクタであって、
前記第1対象物および前記第2対象物は、それぞれ、前記回転軸を中心に相対的に回転可能に構成された第1軸部および第2軸部を含み、
前記第1軸部および前記第2軸部は、それぞれ、前記無線コネクタに接続され、外部に露出して設けられる第1相手コネクタ部および第2相手コネクタ部を含み、
前記無線コネクタは、
前記第1対象物の外部から前記第1対象物に取り外し可能に取り付けられる第1ユニットと、
前記第2対象物の外部から前記第2対象物に取り外し可能に取り付けられる第2ユニットとを備え、
前記第1ユニットは、
前記電力を無線で伝送するために前記回転軸の回りに渦巻き状又は螺旋状に巻回された第1コイルであって、互いに分離可能な又は1箇所で分離可能であって且つ互いに屈曲可能な複数の第1コイル部品から成る前記第1コイルが設けられる第1送受信部と、
前記第1対象物の外部から前記第1対象物に取り外し可能に取り付けられることによって前記第1対象物との間で前記電力を伝送するために前記第1相手コネクタ部に接続される第1メインコネクタ部とを含み、
前記第2ユニットは、
前記第1送受信部の前記第1コイルとの間で前記電力を無線で伝送するために前記回転軸の回りに渦巻き状又は螺旋状に巻回された第2コイルであって、互いに分離可能な又は1箇所で分離可能であって且つ互いに屈曲可能な複数の第2コイル部品から成る前記第2コイルが設けられる第2送受信部と、
前記第2対象物の外部から前記第2対象物に取り外し可能に取り付けられることによって前記第2対象物との間で前記電力を伝送するために前記第2相手コネクタ部に接続される第2メインコネクタ部とを含み、
前記第1送受信部は、開閉可能に構成され、前記複数の第1コイル部品1つ又は複数の第1コイル用コネクタを介して接続されることによって前記第1コイルを形成するように閉じられたときに環状になるように構成されており、
前記第2送受信部は、開閉可能に構成され、前記複数の第2コイル部品が1つ又は複数の第2コイル用コネクタを介して接続されることによって前記第2コイルを形成するように閉じられたときに環状になるように構成されており、
前記無線コネクタは、
前記第1ユニットを前記第1軸部に締結する第1締結手段と、
前記第2ユニットを前記第2軸部に締結する第2締結手段とを更に備え、
前記第1コイルと前記第2コイルとは、前記第1ユニットと前記第2ユニットとがそれぞれ前記第1対象物と前記第2対象物とに取り付けられた場合に、互いに磁界結合するように、各々が閉じた環状の状態で、かつ、互いに非接触で対向配置される
ことを特徴とする無線コネクタ。
【請求項15】
前記第1コイルは、互いに分離可能な前記複数の第1コイル部品から成り、
前記第2コイルは、互いに分離可能な前記複数の第2コイル部品から成り、
前記第1送受信部は、複数の箇所で分離して開閉可能に構成され、前記複数の第1コイル部品前記複数の第1コイル用コネクタを介して接続されることによって前記第1コイルを形成するように閉じられたときに環状になるように構成されており、
前記第1ユニットは、前記複数の第1コイル用コネクタの嵌り合いを解くことによって前記第1コイルが前記複数の第1コイル部品に分離されるように、環状ではない第1~第iのプライマリ部分品(iは2以上の整数。)に分割可能に組み立てられており、
前記第2送受信部は、複数の箇所で分離して開閉可能に構成され、前記複数の第2コイル部品前記複数の第2コイル用コネクタを介して接続されることによって前記第2コイルを形成するように閉じられたときに環状になるように構成されており、
前記第2ユニットは、前記複数の第2コイル用コネクタの嵌り合いを解くことによって前記第2コイルが前記複数の第2コイル部品に分離されるように、環状ではない第1~第jのセカンダリ部分品(jは2以上の整数。)に分割可能に組み立てられている
ことを特徴とする請求項14に記載の無線コネクタ。
【請求項16】
前記第1コイルは、1箇所で分離可能であって且つ互いに屈曲可能な前記複数の第1コイル部品から成り、
前記第2コイルは、1箇所で分離可能であって且つ互いに屈曲可能な前記複数の第2コイル部品から成り、
前記第1ユニットは、
それぞれ互いに屈曲可能な前記複数の第1コイル部品を含む環状ではない第1~第iのプライマリ部分品(iは2以上の整数。)と、
記1つの第1コイル用コネクタの嵌り合いを解くことで前記第1コイルを前記複数の第1コイル部品に屈曲した状態で開くことができるように、当該第1~第iのプライマリ部分品のうちの隣接するプライマリ部分品間を連結する第1連結機構とを含み、
前記第2ユニットは、
それぞれ互いに屈曲可能な前記複数の第2コイル部品を含む環状ではない第1~第jのセカンダリ部分品(jは2以上の整数。)と、
記1つの第2コイル用コネクタの嵌り合いが解くことで前記第2コイルを前記複数の第2コイル部品に屈曲した状態で開くことができるように、当該第1~第jのセカンダリ部分品のうちの隣接するセカンダリ部分品間を連結する第2連結機構とを含む
ことを特徴とする請求項14に記載の無線コネクタ。
【請求項17】
前記第1送受信部及び前記第2送受信部の各々は、閉じた状態では、前記回転軸を中心とする貫通孔を有する円環状又は当該貫通孔を有する多角形の環状をなす
請求項8から16のいずれか1項に記載の無線コネクタ。
【請求項18】
前記第1コイル及び前記第2コイルは、前記第1送受信部及び前記第2送受信部のそれぞれが閉じた状態では、各々が前記回転軸を中心とする貫通孔を有する円環状の領域又は当該貫通孔を有する多角形の環状の領域に配置される
請求項8から17のいずれか1項に記載の無線コネクタ。
【請求項19】
前記第1送受信部及び前記第2送受信部の各々は、閉じた状態では、前記回転軸を中心とする貫通孔を有する円板状である
請求項8から18のいずれか1項に記載の無線コネクタ。
【請求項20】
前記第1コイル及び前記第2コイルは、前記第1送受信部及び前記第2送受信部のそれぞれが閉じた状態では、各々が渦巻き状をなす
請求項8から19のいずれか1項に記載の無線コネクタ。
【請求項21】
前記第1送受信部は、
前記複数の第1コイル部品を前記1つ又は複数の第1コイル用コネクタを介して接続することによって前記第1コイルを形成可能なように、少なくとも1ヶ所で開くことができる前記第1コイルと、
前記第1コイルが一主面に設けられており、前記第1コイルと共通の箇所で分離できる第1保持部とを含み、
前記第2送受信部は、
前記複数の第2コイル部品を前記1つ又は複数の第2コイル用コネクタを介して接続することによって前記第2コイルを形成可能なように、少なくとも1ヶ所で開くことができる前記第2コイルと、
前記第2コイルが一主面に設けられており、前記第2コイルと共通の箇所で分離できる第2保持部とを含み、
前記第1保持部の前記一主面と前記第2保持部の前記一主面とは、前記第1保持部と前記第2保持部との互いに近接する面である
請求項8から20のいずれか1項に記載の無線コネクタ。
【請求項22】
前記第1送受信部は、
前記複数の第1コイル部品を前記1つ又は複数の第1コイル用コネクタを介して接続することによって前記第1コイルを形成可能なように、少なくとも1ヶ所で開くことができる前記第1コイルと、
前記第1コイルが収容されており、前記第1コイルと共通の箇所で分離できる第1保持部とを含み、
前記第2送受信部は、
前記複数の第2コイル部品を前記1つ又は複数の第2コイル用コネクタを介して接続することによって前記第2コイルを形成可能なように、少なくとも1ヶ所で開くことができる前記第2コイルと、
前記第2コイルが収容されており、前記第2コイルと共通の箇所で分離できる第2保持部とを含む
請求項8から20のいずれか1項に記載の無線コネクタ。
【請求項23】
前記第1送受信部及び前記第2送受信部の各々は、閉じた状態では、前記回転軸を中心とする貫通孔を有する筒状である
請求項8から17のいずれか1項に記載の無線コネクタ。
【請求項24】
前記第1送受信部及び前記第2送受信部の各々は、閉じた状態では、円筒状である
請求項23に記載の無線コネクタ。
【請求項25】
前記第1コイル及び前記第2コイルは、前記第1送受信部及び前記第2送受信部のそれぞれが閉じた状態では、各々が前記回転軸に沿った螺旋状をなす
請求項23又は24に記載の無線コネクタ。
【請求項26】
前記第1送受信部及び前記第2送受信部は、前記第1対象物と前記第2対象物のそれぞれに取り付けられた場合に、閉じた状態で前記回転軸に沿って間隔を空けて並ぶように構成されている
請求項23から25のいずれか1項に記載の無線コネクタ。
【請求項27】
前記第1送受信部は、
前記複数の第1コイル部品を前記1つ又は複数の第1コイル用コネクタを介して接続することによって前記第1コイルを形成可能なように、少なくとも1ヶ所で開くことができる前記第1コイルと、
前記第1コイルが内面又は外面に設けられており、前記第1コイルと共通の箇所で分離できる筒状の第1保持部とを含み、
前記第2送受信部は、
前記複数の第2コイル部品を前記1つ又は複数の第2コイル用コネクタを介して接続することによって前記第2コイルを形成可能なように、少なくとも1ヶ所で開くことができる前記第2コイルと、
前記第2コイルが内面又は外面に設けられており、前記第2コイルと共通の箇所で分離できる筒状の第2保持部とを含む
請求項26に記載の無線コネクタ。
【請求項28】
前記第1送受信部は、
前記複数の第1コイル部品を前記1つ又は複数の第1コイル用コネクタを介して接続することによって前記第1コイルを形成可能なように、少なくとも1ヶ所で開くことができる前記第1コイルと、
前記第1コイルが収容されており、前記第1コイルと共通の箇所で分離できる筒状の第1保持部とを含み、
前記第2送受信部は、
前記複数の第2コイル部品を前記1つ又は複数の第2コイル用コネクタを介して接続することによって前記第2コイルを形成可能なように、少なくとも1ヶ所で開くことができる前記第2コイルと、
前記第2コイルが収容されており、前記第2コイルと共通の箇所で分離できる筒状の第2保持部とを含む
請求項26に記載の無線コネクタ。
【請求項29】
前記第1送受信部と前記第2送受信部とは、各々が閉じた状態で、前記第2送受信部が前記第1送受信部の内部にすき間を空けて嵌まることによって、前記回転軸に垂直な方向から見て互いに重なり合うように配置される
請求項23から25のいずれか1項に記載の無線コネクタ。
【請求項30】
前記第1送受信部は、
前記複数の第1コイル部品を前記1つ又は複数の第1コイル用コネクタを介して接続することによって前記第1コイルを形成可能なように、少なくとも1ヶ所で開くことができる前記第1コイルと、
前記第1コイルが内面に設けられており、前記第1コイルと共通の箇所で分離できる筒状の第1保持部とを含み、
前記第2送受信部は、
前記複数の第2コイル部品を前記1つ又は複数の第2コイル用コネクタを介して接続することによって前記第2コイルを形成可能なように、少なくとも1ヶ所で開くことができる前記第2コイルと、
前記第2コイルが外面に設けられており、前記第2コイルと共通の箇所で分離できる筒状の第2保持部とを含む
請求項29に記載の無線コネクタ。
【請求項31】
前記第1送受信部は、
前記複数の第1コイル部品を前記1つ又は複数の第1コイル用コネクタを介して接続することによって前記第1コイルを形成可能なように、少なくとも1ヶ所で開くことができる前記第1コイルと、
前記第1コイルが収容されており、前記第1コイルと共通の箇所で分離できる筒状の第1保持部とを含み、
前記第2送受信部は、
前記複数の第2コイル部品を前記1つ又は複数の第2コイル用コネクタを介して接続することによって前記第2コイルを形成可能なように、少なくとも1ヶ所で開くことができる前記第2コイルと、
前記第2コイルが収容されており、前記第2コイルと共通の箇所で分離できる筒状の第2保持部とを含む
請求項29に記載の無線コネクタ。
【請求項32】
回転軸を中心として回転可能に連結された第1対象物と第2対象物との間で電力を無線で伝送するための無線コネクタであって、
前記第1対象物および前記第2対象物は、それぞれ、前記回転軸を中心に相対的に回転可能に構成された第1軸部および第2軸部を含み、
前記第1軸部および前記第2軸部は、それぞれ、前記無線コネクタに接続され、外部に露出して設けられる第1相手コネクタ部および第2相手コネクタ部を含み、
前記無線コネクタは、
前記第1対象物の外部から前記第1対象物に取り外し可能に取り付けられる第1ユニットと、
前記第2対象物の外部から前記第2対象物に取り外し可能に取り付けられる第2ユニットとを備え、
前記第1ユニットは、
前記電力を無線で伝送するために前記回転軸の回りに渦巻き状又は螺旋状に巻回された第1コイルであって、互いに分離可能な又は1箇所で分離可能であって且つ互いに屈曲可能な複数の第1コイル部品から成る前記第1コイルが設けられる第1送受信部と、
前記第1対象物の外部から前記第1対象物に取り外し可能に取り付けられることによって前記第1対象物との間で前記電力を伝送するために前記第1相手コネクタ部に接続される第1メインコネクタ部とを含み、
前記第2ユニットは、
前記第1送受信部の前記第1コイルとの間で前記電力を無線で伝送するために前記回転軸の回りに渦巻き状又は螺旋状に巻回された第2コイルであって、互いに分離可能な又は1箇所で分離可能であって且つ互いに屈曲可能な複数の第2コイル部品から成る前記第2コイルが設けられる第2送受信部と、
前記第2対象物の外部から前記第2対象物に取り外し可能に取り付けられることによって前記第2対象物との間で前記電力を伝送するために前記第2相手コネクタ部に接続される第2メインコネクタ部とを含み、
前記第1送受信部は、開閉可能に構成され、前記複数の第1コイル部品1つ又は複数の第1コイル用コネクタを介して接続されることによって前記第1コイルを形成するように閉じたときに環状になるように構成されており、
前記第2送受信部は、開閉可能に構成され、前記複数の第2コイル部品が1つ又は複数の第2コイル用コネクタを介して接続されることによって前記第2コイルを形成するように閉じたときに環状になるように構成されており、
前記無線コネクタは、
前記第1ユニットを前記第1軸部に締結する第1締結手段と、
前記第2ユニットを前記第2軸部に締結する第2締結手段とを更に備え、
前記第1送受信部と前記第2送受信部とは、閉じた状態で、前記回転軸に沿って間隔を空けることによって互いに非接触で対向した状態で配置される
ことを特徴とする無線コネクタ。
【請求項33】
前記第1コイルは、互いに分離可能な前記複数の第1コイル部品から成り、
前記第2コイルは、互いに分離可能な前記複数の第2コイル部品から成り、
前記第1送受信部は、複数の箇所で分離して開閉可能に構成され、前記複数の第1コイル部品前記複数の第1コイル用コネクタを介して接続されることによって前記第1コイルを形成するように閉じたときに環状になるように構成されており、
前記第1ユニットは、前記複数の第1コイル用コネクタの嵌り合いを解くことによって前記第1コイルが前記複数の第1コイル部品に分離されるように、環状ではない第1~第iのプライマリ部分品(iは2以上の整数。)に分割可能に組み立てられており、
前記第2送受信部は、複数の箇所で分離して開閉可能に構成され、前記複数の第2コイル部品前記複数の第2コイル用コネクタを介して接続されることによって前記第2コイルを形成するように閉じたときに環状になるように構成されており、
前記第2ユニットは、前記複数の第2コイル用コネクタの嵌り合いを解くことによって前記第2コイルが前記複数の第2コイル部品に分離されるように、環状ではない第1~第jのセカンダリ部分品(jは2以上の整数。)に分割可能に組み立てられている
ことを特徴とする請求項32に記載の無線コネクタ。
【請求項34】
前記第1コイルは、1箇所で分離可能であって且つ互いに屈曲可能な前記複数の第1コイル部品から成り、
前記第2コイルは、1箇所で分離可能であって且つ互いに屈曲可能な前記複数の第2コイル部品から成り、
前記第1ユニットは、
それぞれ互いに屈曲可能な前記複数の第1コイル部品を含む環状ではない第1~第iのプライマリ部分品(iは2以上の整数。)と、
記1つの第1コイル用コネクタの嵌り合いを解くことで前記第1コイルを前記複数の第1コイル部品に屈曲した状態で開くことができるように、当該第1~第iのプライマリ部分品のうちの隣接するプライマリ部分品間を連結する第1連結機構とを含み、
前記第2ユニットは、
それぞれ互いに屈曲可能な前記複数の第2コイル部品を含む環状ではない第1~第jのセカンダリ部分品(jは2以上の整数。)と、
記1つの第2コイル用コネクタの嵌り合いが解くことで前記第2コイルを前記複数の第2コイル部品に屈曲した状態で開くことができるように、当該第1~第jのセカンダリ部分品のうちの隣接するセカンダリ部分品間を連結する第2連結機構とを含む
ことを特徴とする請求項32に記載の無線コネクタ。
【請求項35】
回転軸を中心として回転可能に連結された第1対象物と第2対象物との間で電力を無線で伝送するための無線コネクタであって、
前記第1対象物および前記第2対象物は、それぞれ、前記回転軸を中心に相対的に回転可能に構成された第1軸部および第2軸部を含み、
前記第1軸部および前記第2軸部は、それぞれ、前記無線コネクタに接続され、外部に露出して設けられる第1相手コネクタ部および第2相手コネクタ部を含み、
前記無線コネクタは、
前記第1対象物の外部から前記第1対象物に取り外し可能に取り付けられる第1ユニットと、
前記第2対象物の外部から前記第2対象物に取り外し可能に取り付けられる第2ユニットとを備え、
前記第1ユニットは、
前記電力を無線で伝送するために前記回転軸の回りに渦巻き状又は螺旋状に巻回された第1コイルであって、互いに分離可能な又は1箇所で分離可能であって且つ互いに屈曲可能な複数の第1コイル部品から成る前記第1コイルが設けられる第1送受信部と、
前記第1対象物の外部から前記第1対象物に取り外し可能に取り付けられることによって前記第1対象物との間で前記電力を伝送するために前記第1相手コネクタ部に接続される第1メインコネクタ部とを含み、
前記第2ユニットは、
前記第1送受信部の前記第1コイルとの間で前記電力を無線で伝送するために前記回転軸の回りに渦巻き状又は螺旋状に巻回された第2コイルであって、互いに分離可能な又は1箇所で分離可能であって且つ互いに屈曲可能な複数の第2コイル部品から成る前記第2コイルが設けられる第2送受信部と、
前記第2対象物の外部から前記第2対象物に取り外し可能に取り付けられることによって前記第2対象物との間で前記電力を伝送するために前記第2相手コネクタ部に接続される第2メインコネクタ部とを含み、
前記第1送受信部は、開閉可能に構成され、前記複数の第1コイル部品1つ又は複数の第1コイル用コネクタを介して接続されることによって前記第1コイルを形成するように閉じたときに環状になるように構成されており、
前記第2送受信部は、開閉可能に構成され、前記複数の第2コイル部品が1つ又は複数の第2コイル用コネクタを介して接続されることによって前記第2コイルを形成するように閉じたときに環状になるように構成されており、
前記無線コネクタは、
前記第1ユニットを前記第1軸部に締結する第1締結手段と、
前記第2ユニットを前記第2軸部に締結する第2締結手段とを更に備え、
前記第1送受信部と前記第2送受信部とは、閉じた状態で、前記回転軸と垂直な方向に間隔を空けることによって互いに非接触で対向した状態で配置される
ことを特徴とする無線コネクタ。
【請求項36】
前記第1コイルは、互いに分離可能な前記複数の第1コイル部品から成り、
前記第2コイルは、互いに分離可能な前記複数の第2コイル部品から成り、
前記第1送受信部は、複数の箇所で分離して開閉可能に構成され、前記複数の第1コイル部品前記複数の第1コイル用コネクタを介して接続されることによって前記第1コイルを形成するように閉じたときに環状になるように構成されており、
前記第1ユニットは、前記複数の第1コイル用コネクタの嵌り合いを解くことによって前記第1コイルが前記複数の第1コイル部品に分離されるように、環状ではない第1~第iのプライマリ部分品(iは2以上の整数。)に分割可能に組み立てられており、
前記第2送受信部は、複数の箇所で分離して開閉可能に構成され、前記複数の第2コイル部品前記複数の第2コイル用コネクタを介して接続されることによって前記第2コイルを形成するように閉じたときに環状になるように構成されており、
前記第2ユニットは、前記複数の第2コイル用コネクタの嵌り合いを解くことによって前記第2コイルが前記複数の第2コイル部品に分離されるように、環状ではない第1~第jのセカンダリ部分品(jは2以上の整数。)に分割可能に組み立てられている
ことを特徴とする請求項35に記載の無線コネクタ。
【請求項37】
前記第1コイルは、1箇所で分離可能であって且つ互いに屈曲可能な前記複数の第1コイル部品から成り、
前記第2コイルは、1箇所で分離可能であって且つ互いに屈曲可能な前記複数の第2コイル部品から成り、
前記第1ユニットは、
それぞれ互いに屈曲可能な前記複数の第1コイル部品を含む環状ではない第1~第iのプライマリ部分品(iは2以上の整数。)と、
記1つの第1コイル用コネクタの嵌り合いを解くことで前記第1コイルを前記複数の第1コイル部品に屈曲した状態で開くことができるように、当該第1~第iのプライマリ部分品のうちの隣接するプライマリ部分品間を連結する第1連結機構とを含み、
前記第2ユニットは、
それぞれ互いに屈曲可能な前記複数の第2コイル部品を含む環状ではない第1~第jのセカンダリ部分品(jは2以上の整数。)と、
記1つの第2コイル用コネクタの嵌り合いが解くことで前記第2コイルを前記複数の第2コイル部品に屈曲した状態で開くことができるように、当該第1~第jのセカンダリ部分品のうちの隣接するセカンダリ部分品間を連結する第2連結機構とを含む
ことを特徴とする請求項35に記載の無線コネクタ。
【請求項38】
前記第1送受信部及び前記第2送受信部の各々の中心は、前記回転軸の中心と実質的に一致する
請求項8から37のいずれか1項に記載の無線コネクタ。
【請求項39】
前記第1コイル及び前記第2コイルの各々の中心は、前記回転軸の中心と実質的に一致する
請求項8から38のいずれか1項に記載の無線コネクタ。
【請求項40】
前記無線コネクタは、前記互いに対向した状態の前記第1送受信部と前記第2送受信部との間の空間である対置空間に連続するすき間の少なくとも一部を塞ぐ弾性部材を含む防護部であって、当該対置空間への異物の侵入を防ぐ前記防護部をさらに含む
請求項8から39のいずれか1項に記載の無線コネクタ。
【請求項41】
前記防護部は、さらに、閉じた状態の前記第1コイル及び前記第2コイルのそれぞれを密閉して覆う第1防護カバー部及び第2防護カバー部を含み
前記弾性部材は、基端が前記第1防護カバー部及び前記第2防護カバー部の一方の防護カバー部に設けられ、先端が前記第1防護カバー部及び前記第2防護カバー部の他方の防護カバー部に接触することによって、前記対置空間に連続するすき間の少なくとも一部を塞ぐ
請求項40に記載の無線コネクタ。
【請求項42】
前記第1コイル及び前記第2コイルの各々は、プリント配線を含む
請求項8から41のいずれか1項に記載の無線コネクタ。
【請求項43】
前記第1コイル及び前記第2コイルの各々は、導線を含む
請求項8から41のいずれか1項に記載の無線コネクタ。
【請求項44】
回転軸を中心として回転可能に連結された2つの対象物の間で電力を無線で伝送するための無線コネクタを構成し、前記対象物の各々に取り付けられる無線コネクタユニットであって、
前記対象物の各々は、前記回転軸を中心に他方の対象物に対して相対的に回転可能に構成された軸部を含み、
前記軸部は、前記無線コネクタユニットに接続され、外部に露出して設けられる相手コネクタ部を含み、
前記無線コネクタユニットは、
前記電力を無線で伝送するために前記回転軸の回りに渦巻き状又は螺旋状に巻回されたコイルであって、互いに分離可能な又は1箇所で分離可能であって且つ互いに屈曲可能な複数のコイル部品から成る前記コイルが設けられる送受信部と、
前記対象物の外部から当該対象物に取り外し可能に取り付けられることによって当該対象物との間で前記電力を伝送するために前記相手コネクタ部に接続されるメインコネクタ部とを含み、
前記送受信部は、開閉可能に構成され、前記複数のコイル部品が少なくとも1つのコイル用コネクタを介して接続されることによって前記コイルを形成するように閉じたときに環状になるように構成されており、
前記無線コネクタユニットは、当該無線コネクタユニットを前記軸部に締結する締結手段を更に備え、
前記送受信部は、前記2つの対象物の一方の対象物に閉じた状態で取り付けられた場合に、前記2つの対象物の他方の対象物に閉じた状態で取り付けられた他の送受信部と、前記電力を無線で伝送するように互いに非接触で対向した状態で配置される
ことを特徴とする無線コネクタユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線コネクタ着脱方法、ロボット装置、無線コネクタ及び無線コネクタユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
負荷に無線で電力を供給する技術が知られており、産業用ロボットなどに適用されている。例えば引用文献1には、図36(a)に示すように、ロボットアーム装置の関節部J2,J4のそれぞれに無線給電ユニットIHU2,IHU4を設ける例が開示されている。無線給電ユニットIHU2,IHU4は、一対のコイルを介して関節部J2,J4において電力を無線で伝送する。
【0003】
無線給電ユニット(無線給電ユニットIHU2に相当)は、図36(b)に示すように、送電装置10と受信装置20とを備える。送電装置10は、コイルなどを含む送電アンテナ11と、インバータ回路13、送電制御回路15とを備える。受信装置20は、コイルなどを含む受電アンテナ21と整流回路23とを備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2018-117511号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一般的に、無線で電力を送受信するためのコイルは動作時に発熱することが多く、コイルの発熱による断線など、無線給電ユニット100が故障することがある。このような無線給電ユニットの故障はロボットアーム装置の動作に支障をきたす場合があるので、無線給電ユニットは、交換などによって素早く修理できることが望ましい。
【0006】
引用文献1では、一対のコイルの配置など無線給電ユニットがどのように関節部J2,J4に設けられるかを開示していない。また、引用文献1に記載のロボットアーム装置において、関節部J2,J4だけでなく、関節部J1,J5に無線給電ユニットを適用することも考えられるが、関節部J1,J5に無線給電ユニットを適用することは引用文献1に何ら開示されていない。そのため、引用文献1を参照しても、素早く修理できる無線給電ユニットを得ることは困難である。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、素早く修理することが可能な無線コネクタの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点に係る無線コネクタ着脱方法は、
回転軸を中心として回転可能に連結された第1対象物と第2対象物との間で、電力を無線で伝送するための無線コネクタを前記第1対象物及び前記第2対象物に着脱するための無線コネクタ着脱方法であって、
前記第1対象物および前記第2対象物は、それぞれ、前記回転軸を中心に相対的に回転可能に構成された第1軸部および第2軸部を含み、
前記第1軸部および前記第2軸部は、それぞれ、前記無線コネクタに接続され、外部に露出して設けられる第1相手コネクタ部および第2相手コネクタ部を含み、
前記無線コネクタは、
前記電力を無線で伝送するために前記回転軸の回りに渦巻き状又は螺旋状に巻回された第1コイルであって、互いに分離可能な又は1箇所で分離可能であって且つ互いに屈曲可能な複数の第1コイル部品から成る前記第1コイルが設けられる第1送受信部、及び、前記第1対象物との間で前記電力を伝送するために前記第1相手コネクタ部に接続される第1メインコネクタ部を含む第1ユニットと、
前記第1コイルとの間で前記電力を無線で伝送するために前記回転軸の回りに渦巻き状又は螺旋状に巻回された第2コイルであって、互いに分離可能な又は1箇所で分離可能であって且つ互いに屈曲可能な複数の第1コイル部品から成る前記第2コイルが設けられる第2送受信部、及び、前記第2対象物との間で前記電力を伝送するために前記第2相手コネクタ部に接続される第2メインコネクタ部を含む第2ユニットとを備え、
前記第1送受信部は、開閉可能に構成され、前記複数の第1コイル部品1つ又は複数の第1コイル用コネクタを介して接続されることによって前記第1コイルを形成するように閉じたときに環状になるように構成されており、
前記第2送受信部は、開閉可能に構成され、前記複数の第2コイル部品が1つ又は複数の第2コイル用コネクタを介して接続されることによって前記第2コイルを形成するように閉じたときに環状になるように構成されており、
前記無線コネクタ着脱方法は、
前記第1送受信部と前記第2送受信部とが前記電力を無線で伝送できるように非接触で対向した状態で前記第1対象物及び第2対象物に前記無線コネクタを取り付ける工程と、
前記第1対象物及び第2対象物から前記無線コネクタを取り外す工程とを含み、
前記取り付ける工程は、
前記第1対象物の外部から、前記1つ又は複数の第1コイル用コネクタを嵌合させることによって前記回転軸を囲むように前記第1送受信部を閉じた環状で配置するとともに前記第1メインコネクタ部を前記第1対象物の前記第1相手コネクタ部に取り付け、第1締結手段によって前記第1ユニットを前記第1軸部に締結することにより前記第1ユニットを前記第1対象物に固定する工程と
前記第2対象物の外部から、前記1つ又は複数の第2コイル用コネクタを嵌合させることによって前記回転軸を囲むように前記第2送受信部を閉じた環状で配置するとともに前記第2メインコネクタ部を前記第2対象物の前記第2相手コネクタ部に取り付け、第2締結手段によって前記第2ユニットを前記第2軸部に締結することにより前記第2ユニットを前記第2対象物に固定す工程とを含み、
前記取り外す工程は、
前記第1対象物の外部での作業によって、前記第1締結手段による前記第1ユニットの固定を解除した後に、前記1つ又は複数の第1コイル用コネクタの嵌り合いを解いて前記第1送受信部を開いた状態にするとともに前記第1メインコネクタ部を前記第1対象物の前記第1相手コネクタ部から取り外す工程と、
前記第2対象物の外部での作業によって、前記第2締結手段による前記第2ユニットの固定を解除した後に、前記1つ又は複数の第2コイル用コネクタの嵌り合いを解いて前記第2送受信部を開いた状態にするとともに前記第2メインコネクタ部を前記第2対象物の前記第2相手コネクタ部から取り外す工程とを含む。
【0009】
前記第1コイルは、互いに分離可能な前記複数の第1コイル部品から成り、
前記第2コイルは、互いに分離可能な前記複数の第2コイル部品から成り、
前記第1送受信部は、複数の箇所で分離して開閉可能に構成され、前記複数の第1コイル部品前記複数の第1コイル用コネクタを介して接続されることによって前記第1コイルを形成するように閉じたときに環状になるように構成されており、
前記第1ユニットは、前記複数の第1コイル用コネクタの嵌り合いを解くことによって前記第1コイルが前記複数の第1コイル部品に分離されるように、環状ではない第1~第iのプライマリ部分品(iは2以上の整数。)に分割可能に組み立てられており、
前記第2送受信部は、複数の箇所で分離して開閉可能に構成され、前記複数の第2コイル部品前記複数の第2コイル用コネクタを介して接続されることによって前記第2コイルを形成するように閉じたときに環状になるように構成されており、
前記第2ユニットは、前記複数の第2コイル用コネクタの嵌り合いを解くことによって前記第2コイルが前記複数の第2コイル部品に分離されるように、環状ではない第1~第jのセカンダリ部分品(jは2以上の整数。)に分割可能に組み立てられており、
前記取り付ける工程は、
前記第1対象物の外部から、前記複数の第1コイル用コネクタを嵌合させることによって前記回転軸を囲むように前記第1送受信部を閉じた環状で配置するとともに前記第1メインコネクタ部を前記第1対象物の前記第1相手コネクタ部に取り付ける工程と
前記第2対象物の外部から、前記複数の第2コイル用コネクタを嵌合させることによって前記回転軸を囲むように前記第2送受信部を閉じた環状で配置するとともに前記第2メインコネクタ部を前記第2対象物の前記第2相手コネクタ部に取り付ける工程とを含んでもよい。
【0010】
前記第1コイルは、1箇所で分離可能であって且つ互いに屈曲可能な前記複数の第1コイル部品から成り、
前記第2コイルは、1箇所で分離可能であって且つ互いに屈曲可能な前記複数の第2コイル部品から成り、
前記第1ユニットは、
それぞれ互いに屈曲可能な前記複数の第1コイル部品を含む環状ではない第1~第iのプライマリ部分品(iは2以上の整数。)と、
記1つの第1コイル用コネクタの嵌り合いを解くことで前記第1コイルを前記複数の第1コイル部品に屈曲した状態で開くことができるように、当該第1~第iのプライマリ部分品のうちの隣接するプライマリ部分品間を連結する第1連結機構とを含み、
前記第2ユニットは、
それぞれ互いに屈曲可能な前記複数の第2コイル部品を含む環状ではない第1~第jのセカンダリ部分品(jは2以上の整数。)と、
記1つの第2コイル用コネクタの嵌り合いを解くことで前記第2コイルを前記複数の第2コイル部品に屈曲した状態で開くことができるように、当該第1~第jのセカンダリ部分品のうちの隣接するセカンダリ部分品間を連結する第2連結機構とを含んでもよい。
【0011】
上記目的を達成するため、本発明の第2の観点に係るロボット装置は、
回転軸を中心にして回転可能に連結された第1対象物及び第2対象物と、
前記第1対象物と前記第2対象物との間で、電力を無線で伝送するための無線コネクタとを備え、
前記第1対象物および前記第2対象物は、それぞれ、前記回転軸を中心に相対的に回転可能に構成された第1軸部および第2軸部を含み、
前記第1軸部は、外部に露出した第1相手コネクタ部を含み、
前記第2軸部は、外部に露出した第2相手コネクタ部を含み、
前記無線コネクタは、
前記電力を無線で伝送するために前記回転軸の回りに渦巻き状又は螺旋状に巻回された第1コイルであって、互いに分離可能な又は1箇所で分離可能であって且つ互いに屈曲可能な複数の第1コイル部品から成る前記第1コイルが設けられる第1送受信部、及び、前記第1対象物との間で前記電力を伝送するために前記第1相手コネクタ部に接続される第1メインコネクタ部を含む第1ユニットと、
前記第1ユニットを前記第1軸部に締結する第1締結手段と、
前記第1コイルとの間で前記電力を無線で伝送するために前記回転軸の回りに渦巻き状又は螺旋状に巻回された第2コイルであって、互いに分離可能な又は1箇所で分離可能であって且つ互いに屈曲可能な複数の第2コイル部品から成る前記第2コイルが設けられる第2送受信部、及び、前記第2対象物との間で前記電力を伝送するために前記第2相手コネクタ部に接続される第2メインコネクタ部を含む第2ユニットと
前記第2ユニットを前記第2軸部に締結する第2締結手段とを備え、
前記第1送受信部は、開閉可能に構成され、前記複数の第1コイル部品1つ又は複数の第1コイル用コネクタを介して接続されることによって前記第1コイルを形成するように閉じたときに環状になるように構成されており、
前記第2送受信部は、開閉可能に構成され、前記複数の第2コイル部品が1つ又は複数の第2コイル用コネクタを介して接続されることによって前記第2コイルを形成するように閉じたときに環状になるように構成されており、
前記第1送受信部と前記第2送受信部とは、前記第1ユニットと前記第2ユニットとがそれぞれ前記第1対象物と前記第2対象物とに取り付けられた場合に、各々が閉じた環状の状態で、かつ、前記第1対象物及び前記第2対象物の外部で前記電力を無線で伝送するように互いに非接触で対向した状態で配置される。
【0012】
前記第1コイルは、互いに分離可能な前記複数の第1コイル部品から成り、
前記第2コイルは、互いに分離可能な前記複数の第2コイル部品から成り、
前記第1送受信部は、複数の箇所で分離して開閉可能に構成され、前記複数の第1コイル部品前記複数の第1コイル用コネクタを介して接続されることによって前記第1コイルを形成するように閉じたときに環状になるように構成されており、
前記第1ユニットは、前記複数の第1コイル用コネクタの嵌り合いを解くことによって前記第1コイルが前記複数の第1コイル部品に分離されるように、環状ではない第1~第iのプライマリ部分品(iは2以上の整数。)に分割可能に組み立てられており、
前記第2送受信部は、複数の箇所で分離して開閉可能に構成され、前記複数の第2コイル部品前記複数の第2コイル用コネクタを介して接続されることによって前記第2コイルを形成するように閉じたときに環状になるように構成されており、
前記第2ユニットは、前記複数の第2コイル用コネクタの嵌り合いを解くことによって前記第2コイルが前記複数の第2コイル部品に分離されるように、環状ではない第1~第jのセカンダリ部分品(jは2以上の整数。)に分割可能に組み立てられていてもよい。
【0013】
前記第1コイルは、1箇所で分離可能であって且つ互いに屈曲可能な前記複数の第1コイル部品から成り、
前記第2コイルは、1箇所で分離可能であって且つ互いに屈曲可能な前記複数の第2コイル部品から成り、
前記第1ユニットは、
それぞれ互いに屈曲可能な前記複数の第1コイル部品を含む環状ではない第1~第iのプライマリ部分品(iは2以上の整数。)と、
記1つの第1コイル用コネクタの嵌り合いを解くことで前記第1コイルを前記複数の第1コイル部品に屈曲した状態で開くことができるように、当該第1~第iのプライマリ部分品のうちの隣接するプライマリ部分品間を連結する第1連結機構とを含み、
前記第2ユニットは、
それぞれ互いに屈曲可能な前記複数の第2コイル部品を含む環状ではない第1~第jのセカンダリ部分品(jは2以上の整数。)と、
記1つの第2コイル用コネクタの嵌り合いを解くことで前記第2コイルを前記複数の第2コイル部品に屈曲した状態で開くことができるように、当該第1~第jのセカンダリ部分品のうちの隣接するセカンダリ部分品間を連結する第2連結機構とを含んでもよい。
【0014】
前記無線コネクタは、前記回転軸に沿って見た場合に前記第1対象物及び前記第2対象物よりも外方へ突き出さないように、前記第1対象物及び前記第2対象物の接続部分に設けられた凹みに取り付けられてもよい。
【0015】
上記目的を達成するため、本発明の第3の観点に係る無線コネクタは、
回転軸を中心として回転可能に連結された第1対象物と第2対象物との間で電力を無線で伝送するための無線コネクタであって、
前記第1対象物および前記第2対象物は、それぞれ、前記回転軸を中心に相対的に回転可能に構成された第1軸部および第2軸部を含み、
前記第1軸部および前記第2軸部は、それぞれ、前記無線コネクタに接続され、外部に露出して設けられる第1相手コネクタ部および第2相手コネクタ部を含み、
前記無線コネクタは、
前記第1対象物の外部から前記第1対象物に取り外し可能に取り付けられる第1ユニットと、
前記第2対象物の外部から前記第2対象物に取り外し可能に取り付けられる第2ユニットとを備え、
前記第1ユニットは、
前記電力を無線で伝送するために前記回転軸の回りに渦巻き状又は螺旋状に巻回された第1コイルであって、互いに分離可能な又は1箇所で分離可能であって且つ互いに屈曲可能な複数の第1コイル部品から成る前記第1コイルが設けられる第1送受信部と、
前記第1対象物の外部から前記第1対象物に取り外し可能に取り付けられることによって前記第1対象物との間で前記電力を伝送するために前記第1相手コネクタ部に接続される第1メインコネクタ部とを含み、
前記第2ユニットは、
前記第1送受信部の前記第1コイルとの間で前記電力を無線で伝送するために前記回転軸の回りに渦巻き状又は螺旋状に巻回された第2コイルであって、互いに分離可能な又は1箇所で分離可能であって且つ互いに屈曲可能な複数の第2コイル部品から成る前記第2コイルが設けられる第2送受信部と、
前記第2対象物の外部から前記第2対象物に取り外し可能に取り付けられることによって前記第2対象物との間で前記電力を伝送するために前記第2相手コネクタ部に接続される第2メインコネクタ部とを含み、
前記第1送受信部は、開閉可能に構成され、前記複数の第1コイル部品が1つ又は複数の第1コイル用コネクタを介して接続されることによって前記第1コイルを形成するように閉じられたときに環状になるように構成されており、
前記第2送受信部は、開閉可能に構成され、前記複数の第2コイル部品が1つ又は複数の第2コイル用コネクタを介して接続されることによって前記第2コイルを形成するように閉じられたときに環状になるように構成されており、
前記無線コネクタは、
前記第1ユニットを前記第1軸部に締結する第1締結手段と、
前記第2ユニットを前記第2軸部に締結する第2締結手段とを更に備え、
前記第1送受信部と前記第2送受信部とは、前記第1ユニットと前記第2ユニットとがそれぞれ前記第1対象物と前記第2対象物とに取り付けられた場合に、各々が閉じた環状の状態で、かつ、前記電力を無線で伝送するように互いに非接触で対向した状態で配置される。
【0016】
前記第1コイルは、互いに分離可能な前記複数の第1コイル部品から成り、
前記第2コイルは、互いに分離可能な前記複数の第2コイル部品から成り、
前記第1送受信部は、複数の箇所で分離して開閉可能に構成され、前記複数の第1コイル部品前記複数の第1コイル用コネクタを介して接続されることによって前記第1コイルを形成するように閉じられたときに環状になるように構成されており、
前記第1ユニットは、前記複数の第1コイル用コネクタの嵌り合いを解くことによって前記第1コイルが前記複数の第1コイル部品に分離されるように、環状ではない第1~第iのプライマリ部分品(iは2以上の整数。)に分割可能に組み立てられており、
前記第2送受信部は、複数の箇所で分離して開閉可能に構成され、前記複数の第2コイル部品前記複数の第2コイル用コネクタを介して接続されることによって前記第2コイルを形成するように閉じられたときに環状になるように構成されており、
前記第2ユニットは、前記複数の第2コイル用コネクタの嵌り合いを解くことによって前記第2コイルが前記複数の第2コイル部品に分離されるように、環状ではない第1~第jのセカンダリ部分品(jは2以上の整数。)に分割可能に組み立てられていてもよい。
【0017】
前記第1コイルは、1箇所で分離可能であって且つ互いに屈曲可能な前記複数の第1コイル部品から成り、
前記第2コイルは、1箇所で分離可能であって且つ互いに屈曲可能な前記複数の第2コイル部品から成り、
前記第1ユニットは、
それぞれ互いに屈曲可能な前記複数の第1コイル部品を含む環状ではない第1~第iのプライマリ部分品(iは2以上の整数。)と、
記1つの第1コイル用コネクタの嵌り合いを解くことで前記第1コイルを前記複数の第1コイル部品に屈曲した状態で開くことができるように、当該第1~第iのプライマリ部分品のうちの隣接するプライマリ部分品間を連結する第1連結機構とを含み、
前記第2ユニットは、
それぞれ互いに屈曲可能な前記複数の第2コイル部品を含む環状ではない第1~第jのセカンダリ部分品(jは2以上の整数。)と、
記1つの第2コイル用コネクタの嵌り合いを解くことで前記第2コイルを前記複数の第2コイル部品に屈曲した状態で開くことができるように、当該第1~第jのセカンダリ部分品のうちの隣接するセカンダリ部分品間を連結する第2連結機構とを含んでもよい。
【0018】
上記目的を達成するため、本発明の第4の観点に係る無線コネクタは、
回転軸を中心として回転可能に連結された第1対象物と第2対象物との間で電力を無線で伝送するための無線コネクタであって、
前記第1対象物および前記第2対象物は、それぞれ、前記回転軸を中心に相対的に回転可能に構成された第1軸部および第2軸部を含み、
前記第1軸部および前記第2軸部は、それぞれ、前記無線コネクタに接続され、外部に露出して設けられる第1相手コネクタ部および第2相手コネクタ部を含み、
前記無線コネクタは、
前記第1対象物の外部から前記第1対象物に取り外し可能に取り付けられる第1ユニットと、
前記第2対象物の外部から前記第2対象物に取り外し可能に取り付けられる第2ユニットとを備え、
前記第1ユニットは、
前記電力を無線で伝送するために前記回転軸の回りに渦巻き状又は螺旋状に巻回された第1コイルであって、互いに分離可能な又は1箇所で分離可能であって且つ互いに屈曲可能な複数の第1コイル部品から成る前記第1コイルが設けられる第1送受信部と、
前記第1対象物の外部から前記第1対象物に取り外し可能に取り付けられることによって前記第1対象物との間で前記電力を伝送するために前記第1相手コネクタ部に接続される第1メインコネクタ部とを含み、
前記第2ユニットは、
前記第1送受信部の前記第1コイルとの間で前記電力を無線で伝送するために前記回転軸の回りに渦巻き状又は螺旋状に巻回された第2コイルであって、互いに分離可能な又は1箇所で分離可能であって且つ互いに屈曲可能な複数の第2コイル部品から成る前記第2コイルが設けられる第2送受信部と、
前記第2対象物の外部から前記第2対象物に取り外し可能に取り付けられることによって前記第2対象物との間で前記電力を伝送するために前記第2相手コネクタ部に接続される第2メインコネクタ部とを含み、
前記第1送受信部は、開閉可能に構成され、前記複数の第1コイル部品1つ又は複数の第1コイル用コネクタを介して接続されることによって前記第1コイルを形成するように閉じられたときに環状になるように構成されており、
前記第2送受信部は、開閉可能に構成され、前記複数の第2コイル部品が1つ又は複数の第2コイル用コネクタを介して接続されることによって前記第2コイルを形成するように閉じられたときに環状になるように構成されており、
前記無線コネクタは、
前記第1ユニットを前記第1軸部に締結する第1締結手段と、
前記第2ユニットを前記第2軸部に締結する第2締結手段とを更に備え、
前記第1コイルと前記第2コイルとは、前記第1ユニットと前記第2ユニットとがそれぞれ前記第1対象物と前記第2対象物とに取り付けられた場合に、各々が閉じた環状の状態で、前記電力を無線で伝送するように互いに非接触で対向した状態で平行に配置される。
【0019】
前記第1コイルは、互いに分離可能な前記複数の第1コイル部品から成り、
前記第2コイルは、互いに分離可能な前記複数の第2コイル部品から成り、
前記第1送受信部は、複数の箇所で分離して開閉可能に構成され、前記複数の第1コイル部品前記複数の第1コイル用コネクタを介して接続されることによって前記第1コイルを形成するように閉じられたときに環状になるように構成されており、
前記第1ユニットは、前記複数の第1コイル用コネクタの嵌り合いを解くことによって前記第1コイルが前記複数の第1コイル部品に分離されるように、環状ではない第1~第iのプライマリ部分品(iは2以上の整数。)に分割可能に組み立てられており、
前記第2送受信部は、複数の箇所で分離して開閉可能に構成され、前記複数の第2コイル部品前記複数の第2コイル用コネクタを介して接続されることによって前記第2コイルを形成するように閉じられたときに環状になるように構成されており、
前記第2ユニットは、前記複数の第2コイル用コネクタの嵌り合いを解くことによって前記第2コイルが前記複数の第2コイル部品に分離されるように、環状ではない第1~第jのセカンダリ部分品(jは2以上の整数。)に分割可能に組み立てられていてもよい。
【0020】
前記第1コイルは、1箇所で分離可能であって且つ互いに屈曲可能な前記複数の第1コイル部品から成り、
前記第2コイルは、1箇所で分離可能であって且つ互いに屈曲可能な前記複数の第2コイル部品から成り、
前記第1ユニットは、
それぞれ互いに屈曲可能な前記複数の第1コイル部品を含む環状ではない第1~第iのプライマリ部分品(iは2以上の整数。)と、
記1つの第1コイル用コネクタの嵌り合いを解くことで前記第1コイルを前記複数の第1コイル部品に屈曲した状態で開くことができるように、当該第1~第iのプライマリ部分品のうちの隣接するプライマリ部分品間を連結する第1連結機構とを含み、
前記第2ユニットは、
それぞれ互いに屈曲可能な前記複数の第2コイル部品を含む環状ではない第1~第jのセカンダリ部分品(jは2以上の整数。)と、
記1つの第2コイル用コネクタの嵌り合いが解くことで前記第2コイルを前記複数の第2コイル部品に屈曲した状態で開くことができるように、当該第1~第jのセカンダリ部分品のうちの隣接するセカンダリ部分品間を連結する第2連結機構とを含んでもよい。
【0021】
上記目的を達成するため、本発明の第5の観点に係る無線コネクタは、
回転軸を中心として回転可能に連結された第1対象物と第2対象物との間で電力を無線で伝送するための無線コネクタであって、
前記第1対象物および前記第2対象物は、それぞれ、前記回転軸を中心に相対的に回転可能に構成された第1軸部および第2軸部を含み、
前記第1軸部および前記第2軸部は、それぞれ、前記無線コネクタに接続され、外部に露出して設けられる第1相手コネクタ部および第2相手コネクタ部を含み、
前記無線コネクタは、
前記第1対象物の外部から前記第1対象物に取り外し可能に取り付けられる第1ユニットと、
前記第2対象物の外部から前記第2対象物に取り外し可能に取り付けられる第2ユニットとを備え、
前記第1ユニットは、
前記電力を無線で伝送するために前記回転軸の回りに渦巻き状又は螺旋状に巻回された第1コイルであって、互いに分離可能な又は1箇所で分離可能であって且つ互いに屈曲可能な複数の第1コイル部品から成る前記第1コイルが設けられる第1送受信部と、
前記第1対象物の外部から前記第1対象物に取り外し可能に取り付けられることによって前記第1対象物との間で前記電力を伝送するために前記第1相手コネクタ部に接続される第1メインコネクタ部とを含み、
前記第2ユニットは、
前記第1送受信部の前記第1コイルとの間で前記電力を無線で伝送するために前記回転軸の回りに渦巻き状又は螺旋状に巻回された第2コイルであって、互いに分離可能な又は1箇所で分離可能であって且つ互いに屈曲可能な複数の第2コイル部品から成る前記第2コイルが設けられる第2送受信部と、
前記第2対象物の外部から前記第2対象物に取り外し可能に取り付けられることによって前記第2対象物との間で前記電力を伝送するために前記第2相手コネクタ部に接続される第2メインコネクタ部とを含み、
前記第1送受信部は、開閉可能に構成され、前記複数の第1コイル部品1つ又は複数の第1コイル用コネクタを介して接続されることによって前記第1コイルを形成するように閉じられたときに環状になるように構成されており、
前記第2送受信部は、開閉可能に構成され、前記複数の第2コイル部品が1つ又は複数の第2コイル用コネクタを介して接続されることによって前記第2コイルを形成するように閉じられたときに環状になるように構成されており、
前記無線コネクタは、
前記第1ユニットを前記第1軸部に締結する第1締結手段と、
前記第2ユニットを前記第2軸部に締結する第2締結手段とを更に備え、
前記第1コイルと前記第2コイルとは、前記第1ユニットと前記第2ユニットとがそれぞれ前記第1対象物と前記第2対象物とに取り付けられた場合に、互いに磁界結合するように、各々が閉じた環状の状態で、かつ、互いに非接触で対向配置される。
【0022】
前記第1コイルは、互いに分離可能な前記複数の第1コイル部品から成り、
前記第2コイルは、互いに分離可能な前記複数の第2コイル部品から成り、
前記第1送受信部は、複数の箇所で分離して開閉可能に構成され、前記複数の第1コイル部品前記複数の第1コイル用コネクタを介して接続されることによって前記第1コイルを形成するように閉じられたときに環状になるように構成されており、
前記第1ユニットは、前記複数の第1コイル用コネクタの嵌り合いを解くことによって前記第1コイルが前記複数の第1コイル部品に分離されるように、環状ではない第1~第iのプライマリ部分品(iは2以上の整数。)に分割可能に組み立てられており、
前記第2送受信部は、複数の箇所で分離して開閉可能に構成され、前記複数の第2コイル部品前記複数の第2コイル用コネクタを介して接続されることによって前記第2コイルを形成するように閉じられたときに環状になるように構成されており、
前記第2ユニットは、前記複数の第2コイル用コネクタの嵌り合いを解くことによって前記第2コイルが前記複数の第2コイル部品に分離されるように、環状ではない第1~第jのセカンダリ部分品(jは2以上の整数。)に分割可能に組み立てられていてもよい。
【0023】
前記第1コイルは、1箇所で分離可能であって且つ互いに屈曲可能な前記複数の第1コイル部品から成り、
前記第2コイルは、1箇所で分離可能であって且つ互いに屈曲可能な前記複数の第2コイル部品から成り、
前記第1ユニットは、
それぞれ互いに屈曲可能な前記複数の第1コイル部品を含む環状ではない第1~第iのプライマリ部分品(iは2以上の整数。)と、
記1つの第1コイル用コネクタの嵌り合いを解くことで前記第1コイルを前記複数の第1コイル部品に屈曲した状態で開くことができるように、当該第1~第iのプライマリ部分品のうちの隣接するプライマリ部分品間を連結する第1連結機構とを含み、
前記第2ユニットは、
それぞれ互いに屈曲可能な前記複数の第2コイル部品を含む環状ではない第1~第jのセカンダリ部分品(jは2以上の整数。)と、
記1つの第2コイル用コネクタの嵌り合いが解くことで前記第2コイルを前記複数の第2コイル部品に屈曲した状態で開くことができるように、当該第1~第jのセカンダリ部分品のうちの隣接するセカンダリ部分品間を連結する第2連結機構とを含んでもよい。
【0024】
前記第1送受信部及び前記第2送受信部の各々は、閉じた状態では、前記回転軸を中心とする貫通孔を有する円環状又は当該貫通孔を有する多角形の環状をなしてもよい。
【0025】
前記第1コイル及び前記第2コイルは、前記第1送受信部及び前記第2送受信部のそれぞれが閉じた状態では、各々が前記回転軸を中心とする貫通孔を有する円環状の領域又は当該貫通孔を有する多角形の環状の領域に配置されてもよい。
【0026】
前記第1送受信部及び前記第2送受信部の各々は、閉じた状態では、前記回転軸を中心とする貫通孔を有する円板状であってもよい。
【0027】
前記第1コイル及び前記第2コイルは、前記第1送受信部及び前記第2送受信部のそれぞれが閉じた状態では、各々が渦巻き状をなしてもよい。
【0028】
前記第1送受信部は、
前記複数の第1コイル部品を前記1つ又は複数の第1コイル用コネクタを介して接続することによって前記第1コイルを形成可能なように、少なくとも1ヶ所で開くことができる前記第1コイルと、
前記第1コイルが一主面に設けられており、前記第1コイルと共通の箇所で分離できる第1保持部とを含み、
前記第2送受信部は、
前記複数の第2コイル部品を前記1つ又は複数の第2コイル用コネクタを介して接続することによって前記第2コイルを形成可能なように、少なくとも1ヶ所で開くことができる前記第2コイルと、
前記第2コイルが一主面に設けられており、前記第2コイルと共通の箇所で分離できる第2保持部とを含み、
前記第1保持部の前記一主面と前記第2保持部の前記一主面とは、前記第1保持部と前記第2保持部との互いに近接する面であってもよい。
【0029】
前記第1送受信部は、
前記複数の第1コイル部品を前記1つ又は複数の第1コイル用コネクタを介して接続することによって前記第1コイルを形成可能なように、少なくとも1ヶ所で開くことができる前記第1コイルと、
前記第1コイルが収容されており、前記第1コイルと共通の箇所で分離できる第1保持部とを含み、
前記第2送受信部は、
前記複数の第2コイル部品を前記1つ又は複数の第2コイル用コネクタを介して接続することによって前記第2コイルを形成可能なように、少なくとも1ヶ所で開くことができる前記第2コイルと、
前記第2コイルが収容されており、前記第2コイルと共通の箇所で分離できる第2保持部とを含んでもよい。
【0030】
前記第1送受信部及び前記第2送受信部の各々は、閉じた状態では、前記回転軸を中心とする貫通孔を有する筒状であってもよい。
【0031】
前記第1送受信部及び前記第2送受信部の各々は、閉じた状態では、円筒状であってもよい。
【0032】
前記第1コイル及び前記第2コイルは、前記第1送受信部及び前記第2送受信部のそれぞれが閉じた状態では、各々が前記回転軸に沿った螺旋状をなしてもよい。
【0033】
前記第1送受信部及び前記第2送受信部は、前記第1対象物と前記第2対象物のそれぞれに取り付けられた場合に、閉じた状態で前記回転軸に沿って間隔を空けて並ぶように構成されてもよい。
【0034】
前記第1送受信部は、
前記複数の第1コイル部品を前記1つ又は複数の第1コイル用コネクタを介して接続することによって前記第1コイルを形成可能なように、少なくとも1ヶ所で開くことができる前記第1コイルと、
前記第1コイルが内面又は外面に設けられており、前記第1コイルと共通の箇所で分離できる筒状の第1保持部とを含み、
前記第2送受信部は、
前記複数の第2コイル部品を前記1つ又は複数の第2コイル用コネクタを介して接続することによって前記第2コイルを形成可能なように、少なくとも1ヶ所で開くことができる前記第2コイルと、
前記第2コイルが内面又は外面に設けられており、前記第2コイルと共通の箇所で分離できる筒状の第2保持部とを含んでもよい。
【0035】
前記第1送受信部は、
前記複数の第1コイル部品を前記1つ又は複数の第1コイル用コネクタを介して接続することによって前記第1コイルを形成可能なように、少なくとも1ヶ所で開くことができる前記第1コイルと、
前記第1コイルが収容されており、前記第1コイルと共通の箇所で分離できる筒状の第1保持部とを含み、
前記第2送受信部は、
前記複数の第2コイル部品を前記1つ又は複数の第2コイル用コネクタを介して接続することによって前記第2コイルを形成可能なように、少なくとも1ヶ所で開くことができる前記第2コイルと、
前記第2コイルが収容されており、前記第2コイルと共通の箇所で分離できる筒状の第2保持部とを含んでもよい。
【0036】
前記第1送受信部と前記第2送受信部とは、各々が閉じた状態で、前記第2送受信部が前記第1送受信部の内部にすき間を空けて嵌まることによって、前記回転軸に垂直な方向から見て互いに重なり合うように配置されてもよい。
【0037】
前記第1送受信部は、
前記複数の第1コイル部品を前記1つ又は複数の第1コイル用コネクタを介して接続することによって前記第1コイルを形成可能なように、少なくとも1ヶ所で開くことができる前記第1コイルと、
前記第1コイルが内面に設けられており、前記第1コイルと共通の箇所で分離できる筒状の第1保持部とを含み、
前記第2送受信部は、
前記複数の第2コイル部品を前記1つ又は複数の第2コイル用コネクタを介して接続することによって前記第2コイルを形成可能なように、少なくとも1ヶ所で開くことができる前記第2コイルと、
前記第2コイルが外面に設けられており、前記第2コイルと共通の箇所で分離できる筒状の第2保持部とを含んでもよい。
【0038】
前記第1送受信部は、
前記複数の第1コイル部品を前記1つ又は複数の第1コイル用コネクタを介して接続することによって前記第1コイルを形成可能なように、少なくとも1ヶ所で開くことができる前記第1コイルと、
前記第1コイルが収容されており、前記第1コイルと共通の箇所で分離できる筒状の第1保持部とを含み、
前記第2送受信部は、
前記複数の第2コイル部品を前記1つ又は複数の第2コイル用コネクタを介して接続することによって前記第2コイルを形成可能なように、少なくとも1ヶ所で開くことができる前記第2コイルと、
前記第2コイルが収容されており、前記第2コイルと共通の箇所で分離できる筒状の第2保持部とを含んでもよい。
【0039】
上記目的を達成するため、本発明の第6の観点に係る無線コネクタは、
回転軸を中心として回転可能に連結された第1対象物と第2対象物との間で電力を無線で伝送するための無線コネクタであって、
前記第1対象物および前記第2対象物は、それぞれ、前記回転軸を中心に相対的に回転可能に構成された第1軸部および第2軸部を含み、
前記第1軸部および前記第2軸部は、それぞれ、前記無線コネクタに接続され、外部に露出して設けられる第1相手コネクタ部および第2相手コネクタ部を含み、
前記無線コネクタは、
前記第1対象物の外部から前記第1対象物に取り外し可能に取り付けられる第1ユニットと、
前記第2対象物の外部から前記第2対象物に取り外し可能に取り付けられる第2ユニットとを備え、
前記第1ユニットは、
前記電力を無線で伝送するために前記回転軸の回りに渦巻き状又は螺旋状に巻回された第1コイルであって、互いに分離可能な又は1箇所で分離可能であって且つ互いに屈曲可能な複数の第1コイル部品から成る前記第1コイルが設けられる第1送受信部と、
前記第1対象物の外部から前記第1対象物に取り外し可能に取り付けられることによって前記第1対象物との間で前記電力を伝送するために前記第1相手コネクタ部に接続される第1メインコネクタ部とを含み、
前記第2ユニットは、
前記第1送受信部の前記第1コイルとの間で前記電力を無線で伝送するために前記回転軸の回りに渦巻き状又は螺旋状に巻回された第2コイルであって、互いに分離可能な又は1箇所で分離可能であって且つ互いに屈曲可能な複数の第2コイル部品から成る前記第2コイルが設けられる第2送受信部と、
前記第2対象物の外部から前記第2対象物に取り外し可能に取り付けられることによって前記第2対象物との間で前記電力を伝送するために前記第2相手コネクタ部に接続される第2メインコネクタ部とを含み、
前記第1送受信部は、開閉可能に構成され、前記複数の第1コイル部品1つ又は複数の第1コイル用コネクタを介して接続されることによって前記第1コイルを形成するように閉じたとき環状になるように構成されており、
前記第2送受信部は、開閉可能に構成され、前記複数の第2コイル部品が1つ又は複数の第2コイル用コネクタを介して接続されることによって前記第2コイルを形成するように閉じたときに環状になるように構成されており、
前記無線コネクタは、
前記第1ユニットを前記第1軸部に締結する第1締結手段と、
前記第2ユニットを前記第2軸部に締結する第2締結手段とを更に備え、
前記第1送受信部と前記第2送受信部とは、閉じた状態で、前記回転軸に沿って間隔を空けることによって互いに非接触で対向した状態で配置される。
【0040】
前記第1コイルは、互いに分離可能な前記複数の第1コイル部品から成り、
前記第2コイルは、互いに分離可能な前記複数の第2コイル部品から成り、
前記第1送受信部は、複数の箇所で分離して開閉可能に構成され、前記複数の第1コイル部品前記複数の第1コイル用コネクタを介して接続されることによって前記第1コイルを形成するように閉じたときに環状になるように構成されており、
前記第1ユニットは、前記複数の第1コイル用コネクタの嵌り合いを解くことによって前記第1コイルが前記複数の第1コイル部品に分離されるように、環状ではない第1~第iのプライマリ部分品(iは2以上の整数。)に分割可能に組み立てられており、
前記第2送受信部は、複数の箇所で分離して開閉可能に構成され、前記複数の第2コイル部品前記複数の第2コイル用コネクタを介して接続されることによって前記第2コイルを形成するように閉じたときに環状になるように構成されており、
前記第2ユニットは、前記複数の第2コイル用コネクタの嵌り合いを解くことによって前記第2コイルが前記複数の第2コイル部品に分離されるように、環状ではない第1~第jのセカンダリ部分品(jは2以上の整数。)に分割可能に組み立てられていてもよい。
【0041】
前記第1コイルは、1箇所で分離可能であって且つ互いに屈曲可能な前記複数の第1コイル部品から成り、
前記第2コイルは、1箇所で分離可能であって且つ互いに屈曲可能な前記複数の第2コイル部品から成り、
前記第1ユニットは、
それぞれ互いに屈曲可能な前記複数の第1コイル部品を含む環状ではない第1~第iのプライマリ部分品(iは2以上の整数。)と、
記1つの第1コイル用コネクタの嵌り合いを解くことで前記第1コイルを前記複数の第1コイル部品に屈曲した状態で開くことができるように、当該第1~第iのプライマリ部分品のうちの隣接するプライマリ部分品間を連結する第1連結機構とを含み、
前記第2ユニットは、
それぞれ互いに屈曲可能な前記複数の第2コイル部品を含む環状ではない第1~第jのセカンダリ部分品(jは2以上の整数。)と、
記1つの第2コイル用コネクタの嵌り合いが解くことで前記第2コイルを前記複数の第2コイル部品に屈曲した状態で開くことができるように、当該第1~第jのセカンダリ部分品のうちの隣接するセカンダリ部分品間を連結する第2連結機構とを含んでもよい。
【0042】
上記目的を達成するため、本発明の第7の観点に係る無線コネクタは、
回転軸を中心として回転可能に連結された第1対象物と第2対象物との間で電力を無線で伝送するための無線コネクタであって、
前記第1対象物および前記第2対象物は、それぞれ、前記回転軸を中心に相対的に回転可能に構成された第1軸部および第2軸部を含み、
前記第1軸部および前記第2軸部は、それぞれ、前記無線コネクタに接続され、外部に露出して設けられる第1相手コネクタ部および第2相手コネクタ部を含み、
前記無線コネクタは、
前記第1対象物の外部から前記第1対象物に取り外し可能に取り付けられる第1ユニットと、
前記第2対象物の外部から前記第2対象物に取り外し可能に取り付けられる第2ユニットとを備え、
前記第1ユニットは、
前記電力を無線で伝送するために前記回転軸の回りに渦巻き状又は螺旋状に巻回された第1コイルであって、互いに分離可能な又は1箇所で分離可能であって且つ互いに屈曲可能な複数の第1コイル部品から成る前記第1コイルが設けられる第1送受信部と、
前記第1対象物の外部から前記第1対象物に取り外し可能に取り付けられることによって前記第1対象物との間で前記電力を伝送するために前記第1相手コネクタ部に接続される第1メインコネクタ部とを含み、
前記第2ユニットは、
前記第1送受信部の前記第1コイルとの間で前記電力を無線で伝送するために前記回転軸の回りに渦巻き状又は螺旋状に巻回された第2コイルであって、互いに分離可能な又は1箇所で分離可能であって且つ互いに屈曲可能な複数の第2コイル部品から成る前記第2コイルが設けられる第2送受信部と、
前記第2対象物の外部から前記第2対象物に取り外し可能に取り付けられることによって前記第2対象物との間で前記電力を伝送するために前記第2相手コネクタ部に接続される第2メインコネクタ部とを含み、
前記第1送受信部は、開閉可能に構成され、前記複数の第1コイル部品1つ又は複数の第1コイル用コネクタを介して接続されることによって前記第1コイルを形成するように閉じたときに環状になるように構成されており、
前記第2送受信部は、開閉可能に構成され、前記複数の第2コイル部品が1つ又は複数の第2コイル用コネクタを介して接続されることによって前記第2コイルを形成するように閉じたときに環状になるように構成されており、
前記無線コネクタは、
前記第1ユニットを前記第1軸部に締結する第1締結手段と、
前記第2ユニットを前記第2軸部に締結する第2締結手段とを更に備え、
前記第1送受信部と前記第2送受信部とは、閉じた状態で、前記回転軸と垂直な方向に間隔を空けることによって互いに非接触で対向した状態で配置される。
【0043】
前記第1コイルは、互いに分離可能な前記複数の第1コイル部品から成り、
前記第2コイルは、互いに分離可能な前記複数の第2コイル部品から成り、
前記第1送受信部は、複数の箇所で分離して開閉可能に構成され、前記複数の第1コイル部品前記複数の第1コイル用コネクタを介して接続されることによって前記第1コイルを形成するように閉じたときに環状になるように構成されており、
前記第1ユニットは、前記複数の第1コイル用コネクタの嵌り合いを解くことによって前記第1コイルが前記複数の第1コイル部品に分離されるように、環状ではない第1~第iのプライマリ部分品(iは2以上の整数。)に分割可能に組み立てられており、
前記第2送受信部は、複数の箇所で分離して開閉可能に構成され、前記複数の第2コイル部品前記複数の第2コイル用コネクタを介して接続されることによって前記第2コイルを形成するように閉じたときに環状になるように構成されており、
前記第2ユニットは、前記複数の第2コイル用コネクタの嵌り合いを解くことによって前記第2コイルが前記複数の第2コイル部品に分離されるように、環状ではない第1~第jのセカンダリ部分品(jは2以上の整数。)に分割可能に組み立てられていてもよい。
【0044】
前記第1コイルは、1箇所で分離可能であって且つ互いに屈曲可能な前記複数の第1コイル部品から成り、
前記第2コイルは、1箇所で分離可能であって且つ互いに屈曲可能な前記複数の第2コイル部品から成り、
前記第1ユニットは、
それぞれ互いに屈曲可能な前記複数の第1コイル部品を含む環状ではない第1~第iのプライマリ部分品(iは2以上の整数。)と、
記1つの第1コイル用コネクタの嵌り合いを解くことで前記第1コイルを前記複数の第1コイル部品に屈曲した状態で開くことができるように、当該第1~第iのプライマリ部分品のうちの隣接するプライマリ部分品間を連結する第1連結機構とを含み、
前記第2ユニットは、
それぞれ互いに屈曲可能な前記複数の第2コイル部品を含む環状ではない第1~第jのセカンダリ部分品(jは2以上の整数。)と、
記1つの第2コイル用コネクタの嵌り合いが解くことで前記第2コイルを前記複数の第2コイル部品に屈曲した状態で開くことができるように、当該第1~第jのセカンダリ部分品のうちの隣接するセカンダリ部分品間を連結する第2連結機構とを含んでもよい。
【0045】
前記第1送受信部及び前記第2送受信部の各々の中心は、前記回転軸の中心と実質的に一致してもよい。
【0046】
前記第1コイル及び前記第2コイルの各々の中心は、前記回転軸の中心と実質的に一致してもよい。
【0047】
前記無線コネクタは、前記互いに対向した状態の前記第1送受信部と前記第2送受信部との間の空間である対置空間に連続するすき間の少なくとも一部を塞ぐ弾性部材を含む防護部であって、当該対置空間への異物の侵入を防ぐ前記防護部をさらに含んでもよい。
【0048】
前記防護部は、さらに、閉じた状態の前記第1コイル及び前記第2コイルのそれぞれを密閉して覆う第1防護カバー部及び第2防護カバー部を含み
前記弾性部材は、基端が前記第1防護カバー部及び前記第2防護カバー部の一方の防護カバー部に設けられ、先端が前記第1防護カバー部及び前記第2防護カバー部の他方の防護カバー部に接触することによって、前記対置空間に連続するすき間の少なくとも一部を塞いでもよい。
【0049】
前記第1コイル及び前記第2コイルの各々は、プリント配線を含んでもよい。
【0050】
前記第1コイル及び前記第2コイルの各々は、導線を含んでもよい。
【0051】
上記目的を達成するため、本発明の第8の観点に係る無線コネクタユニットは、
回転軸を中心として回転可能に連結された2つの対象物の間で電力を無線で伝送するための無線コネクタを構成し、前記対象物の各々に取り付けられる無線コネクタユニットであって、
前記対象物の各々は、前記回転軸を中心に他方の対象物に対して相対的に回転可能に構成された軸部を含み、
前記軸部は、前記無線コネクタユニットに接続され、外部に露出して設けられる相手コネクタ部を含み、
前記無線コネクタユニットは、
前記電力を無線で伝送するために前記回転軸の回りに渦巻き状又は螺旋状に巻回されたコイルであって、互いに分離可能な又は1箇所で分離可能であって且つ互いに屈曲可能な複数のコイル部品から成る前記コイルが設けられる送受信部と、
前記対象物の外部から当該対象物に取り外し可能に取り付けられることによって当該対象物との間で前記電力を伝送するために前記相手コネクタ部に接続されるメインコネクタ部とを含み、
前記送受信部は、開閉可能に構成され、前記複数のコイル部品が少なくとも1つのコイル用コネクタを介して接続されることによって前記コイルを形成するように閉じたときに環状になるように構成されており、
前記無線コネクタユニットは、当該無線コネクタユニットを前記軸部に締結する締結手段を更に備え、
前記送受信部は、前記2つの対象物の一方の対象物に閉じた状態で取り付けられた場合に、前記2つの対象物の他方の対象物に閉じた状態で取り付けられた他の送受信部と、前記電力を無線で伝送するように互いに非接触で対向した状態で配置される。
【発明の効果】
【0052】
本発明によれば、無線コネクタを素早く修復することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0053】
図1】本発明の実施の形態1に係るロボット装置の斜視図である。
図2】実施の形態1に係るロボット装置の別の斜視図である。
図3】実施の形態1に係る第1対象物及び第2対象物の斜視図である。
図4】実施の形態1に係る無線コネクタの斜視図である。
図5】実施の形態1に係る第1ユニットの側面図である。
図6】実施の形態1に係る第2ユニットの側面図である。
図7】実施の形態1に係る無線コネクタにおける回路構成図である。
図8】本発明の実施の形態1に係る無線コネクタの取り付け方法の流れを示す図である。
図9】第1ユニットの第2部分品が第1対象物に取り付けられた状態を示す側面図である。
図10】第1ユニットの第1部分品が第1対象物に取り付けられ、第2部分品と互いに固定された状態を示す側面図である。
図11】第2ユニットの第4部分品が第2対象物に取り付けられた状態を示す側面図である。
図12】第2ユニットの第3部分品が第2対象物に取り付けられ、第4部分品と互いに固定された状態を示す側面図である。
図13】実施の形態1に係る無線コネクタの取り外し方法の流れを示す図である。
図14】変形例1に係る無線コネクタの斜視図である。
図15】変形例2に係る無線コネクタの斜視図である。
図16】本発明の実施の形態2に係る無線コネクタの斜視図である。
図17】実施の形態2に係る無線コネクタの側方断面図である。
図18】本発明の実施の形態3に係るロボット装置の斜視図である。
図19】実施の形態3に係る無線コネクタの第1ユニット及び第2ユニットを示す斜視図である。
図20】実施の形態3に係る無線コネクタの、第1対象物及び第2対象物に取り付けられた状態における側方断面図である。
図21】本発明の実施の形態3に係る無線コネクタの取り付け方法の流れを示す図である。
図22】本発明の実施の形態4に係るロボット装置の斜視図である。
図23】実施の形態4に係る第1ユニットの斜視図である。
図24】実施の形態4に係る第2ユニットの斜視図である。
図25】本発明の実施の形態5に係るロボット装置の斜視図である。
図26】実施の形態5に係るロボット装置に取り付けられた無線コネクタの側方断面図である。
図27図23の一点鎖線で囲んだ部分近傍を拡大した側方断面図である。
図28】実施の形態5に係る無線コネクタを構成する第1ユニット(第2ユニット)の斜視図である。
図29】実施の形態5に係る第1部分品(第3部分品)の斜視図である。
図30】実施の形態5に係る第2部分品(第4部分品)の斜視図である。
図31】本発明の実施の形態6に係るロボット装置の斜視図である。
図32】実施の形態6に係る第1ユニットの閉じた状態を示す斜視図である。
図33】実施の形態6に係る第1ユニット(第2ユニット)の第1分割面(第2分割面)における断面図であって、第1連結機構(第2連結機構)の近傍を拡大して示す。
図34】実施の形態6に係る第1ユニットの開いた状態を示す斜視図である。
図35】実施の形態6に係る第2ユニットの閉じた状態を示す斜視図である。
図36】(a)は、関連技術に係るロボットアーム装置の構成を示す図であり、(b)は、当該ロボットアーム装置における回路構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0054】
以下、本発明の実施の形態に係る無線コネクタついて、図面を参照しつつ説明する。全図を通じて同一の要素には同一の符号を付す。
【0055】
<<実施の形態1>>
(実施の形態1に係るロボット装置100の構成)
本発明の実施の形態1に係るロボット装置100は、第1対象物101と第2対象物102との間で、無線コネクタ103を介して無線で電力が伝送される産業用ロボットである。ロボット装置100は、図1及び2の斜視図に示すように、第1対象物101及び第2対象物102と、第1対象物101と第2対象物102との間で電力を無線で伝送するための無線コネクタ103とを備える。
【0056】
第1対象物101及び第2対象物102は、斜視図である図3に示すように、ロボット装置100を構成する部材であり、共通の回転軸ARを中心として相対的に回転できるように連結されている。
【0057】
以下の説明では、図1~3などに示すように、回転軸ARに沿う方向を上下方向として、第2対象物102に対して第1対象物101が位置する方向を下方、その逆方向を上方とする。そして、上下方向に垂直な一方向を前方として、その逆方向を後方とし、左右方向は、前方から見た方向に従って規定する。ただし、これらの方向を示す用語は、説明のために用いるのであって、本発明を限定する趣旨ではない。
【0058】
詳細には、第1対象物101は、外殻OS1によって覆われており、図示しない基台などに固定される基部104と、基部104の上方に設けられる第1軸部105とを含む。また、第2対象物102は、外殻OS2によって覆われており、第1軸部105の上方に配置される第2軸部106と、第2軸部106の上端に設けられる他部材接続部107とを含む。
【0059】
基部104及び第1軸部105は、電気部品などが内部に収容される。図1~3では、基部104が、回転軸ARを中心に上下方向に延びる円柱状である例を示すが、基部104の形状は、適宜変更されてよい。
【0060】
基部104及び第1軸部105に収容される電気部品などの例としては、回転軸ARを中心として第2対象物102を回転させるためのモータ、ギアなどを含む駆動機構、電源装置、各種回路を構成する部品などを挙げることができる。第1対象物101は、上述の通り外殻OS1で覆われるので、基部104及び第1軸部105に収容される電気部品など、第1対象物101の内部の構成部品は、その外部に露出しない。
【0061】
第2軸部106及び他部材接続部107は、電気部品などが内部に収容される。他部材接続部107は、他の部材(旋回動作するアーム部、部品を挟み持つためのハンド部など)が接続される。
【0062】
第2軸部106及び他部材接続部107に収容される電気部品などの例としては、回転軸ARを中心として第1対象物101に対して回転するためのギアなどを含む駆動機構を挙げることができる。また、第2軸部106及び他部材接続部107には、他部材接続部107に接続される他の部材を回転させるためのモータ、ギアなどを含む駆動機構、各種回路を構成する部品などが収容されてもよい。第2対象物102は、上述の通り外殻OS2で覆われるので、他部材接続部107の内部の電気部品など、第2対象物102の内部の構成部品は、その外部に露出していない。
【0063】
第1軸部105と第2軸部106との各々は、回転軸ARを中心に上下方向に延びる同径の円柱状の部位であって、下方と上方とにそれぞれ配置され、回転軸ARを中心に相対的に回転可能に構成されている。第1軸部105と第2軸部106とが接続されることで、第1対象物101と第2対象物102とは、共通の回転軸ARを中心として相対的に回転できる。
【0064】
第1対象物101及び第2対象物102が相対的に回転可能な角度は、予め定められた範囲に制限されてもよいが、本実施の形態に係る第1対象物101と第2対象物102とは、回転軸ARを中心として全ての方向に、任意の角度で回転可能に構成されている。
【0065】
第1軸部105と第2軸部106とは、上述の通り同径であるので、これらの外周面は、上下方向に面一に構成される。また、第1軸部105の下面は、基部104の上面よりも小さく、第2軸部106の上面は、他部材接続部107の下面よりも小さい。これにより、第1対象物101と第2対象物102との接続部分近傍には、回転軸ARに向かって凹んだ凹みが形成される。
【0066】
無線コネクタ103は、回転軸ARに沿って見た場合に、第1対象物101及び第2対象物102よりも外方へ突き出さないように、当該凹みに取り付けられる。これにより、無線コネクタ103が外方へ突き出している場合よりも、ロボット装置100の動作時に無線コネクタ103が他の部材などに衝突する可能性を低減することができる。従って、無線コネクタ103の耐久性を向上させることが可能になる。
【0067】
第1軸部105と第2軸部106とは、それぞれ、無線コネクタ103が接続される第1相手コネクタ部108と第2相手コネクタ部109とを含む。第1相手コネクタ部108と第2相手コネクタ部109との各々は、無線コネクタ103との間で電力を伝送するためのコネクタであり、第1対象物101と第2対象物102とのそれぞれに外部に露出して設けられる。
【0068】
第1相手コネクタ部108は、第1軸部105に設けられており、図3では第1軸部105の後方に位置して、後方を向いた嵌合面を有するレセプタクルの例を示す。第2相手コネクタ部109は、第2軸部106に設けられており、図3では第2軸部106の左方に位置して、左方を向いた嵌合面を有するレセプタクルのする例を示す。
【0069】
なお、ロボット装置100は人型ロボットなどであってもよく、この場合の第1対象物101及び第2対象物102は、腰部、首部、手首などに設けられとよい。
【0070】
無線コネクタ103は、第1対象物101と第2対象物102との外部から着脱可能に取り付けられるコネクタである。無線コネクタ103は、例えば図1~2に示すように、対象物101,102に形成された上述の凹みに取り付けられる。ここで、「対象物101,102」は、第1対象物101と第2対象物102との総称であり、以下においても同様である。
【0071】
対象物101,102に取り付けられると、無線コネクタ103は、回転軸ARを中心とした対象物101,102の相対的な回転動作を阻害することなく、磁界結合(詳細には、電磁誘導)により無線で、例えば、第1対象物101から第2対象物102へ電力を伝送する。なお、無線コネクタ103は、第2対象物102から第1対象物101へ無線で電力を伝送してもよい。また、電力を無線で伝送する方法は、電磁誘導方式に限られず、磁界結合の別の態様である磁界共鳴方式であってもよく、マイクロ波や光などの電磁波の送受信であってもよい。
【0072】
無線コネクタ103は、図1,2及び4の斜視図に示すように、第1ユニット110と、第2ユニット111とを備える。第1ユニット110は、第1対象物101の外部から第1対象物101に着脱可能に取り付けられる。第2ユニット111は、第2対象物102の外部から第2対象物102に着脱可能に取り付けられる。
【0073】
そして、第1ユニット110と第2ユニット111とは、第1対象物101と第2対象物102とのそれぞれに取り付けられた場合、互いに接触することなく配置される。そのため、第1ユニット110と第2ユニット111とは、第1対象物101と第2対象物102とのそれぞれに取り付けられると、回転軸ARを中心として相対的に任意の角度で回転することができる。
【0074】
ここで、図4は、無線コネクタ103の斜視図である。後述するように、第1ユニット110と第2ユニット111との各々は、複数の箇所で開閉可能であることによって複数の部分品110A,110B、111A,111Bに分割可能に構成されている。図4では、第1ユニット110は、第1対象物101に取り付けられた状態(すなわち、第1ユニット110の閉じた状態)を示す。また、同図では、第2ユニット111が、これを構成する部分品である第3部分品111Aと第4部分品111Bに分割された状態(すなわち、本実施の形態に係る第2ユニット111が開かれた状態)を示す。
【0075】
第1ユニット110は、図5の閉じた状態での側面図に示すように、第1コイル112が設けられる環状の第1送受信部113と、第1送受信部113が固定される第1ガイド部114と、第1対象物101との間で電力を伝送するための第1メインコネクタ部115とを含む。
【0076】
第1送受信部113は、閉じた状態では全体として、回転軸ARを中心とする貫通孔を有する概ね円環状をなす部材であって、本実施の形態では貫通孔を有する概ね円板状である。第1送受信部113は、電力を無線で伝送するための第1コイル112と、第1保持部として第1コイル112を保持する第1保持板116とを含む。
【0077】
本実施の形態に係る第1保持板116は、2つのリジッド基板から構成されており、閉じた状態では全体として、回転軸ARを中心とする円形の貫通孔を有する概ね円環状をなす。第1保持板116は、後述するように第1ガイド部114に固定するために、回転軸ARから離れる方向である外方へ突き出た複数の第1突部117を有する。
【0078】
第1コイル112は、第1保持板116の一主面(本実施の形態では、上面)に印刷された導体であるプリント配線が2つの第1コイル用コネクタ118を介して接続されることによって構成されている。第1コイル112は、第1送受信部113が閉じた状態で上方から見た場合に、回転軸ARを中心とする貫通孔を有する概ね円環状の領域に設けられており、本実施の形態では概ね平らな渦巻き状をなす。
【0079】
ここで、「渦巻き状」とは、回転軸ARに最も近い端部から、回転軸ARを中心に旋回しつつ次第に回転軸ARから離れる線状又は帯状(或いは、回転軸ARに最も遠い端部から、回転軸ARを中心に旋回しつつ次第に回転軸ARに近づく線状又は帯状)を意味する。「渦巻き状」は、滑らかな曲線のみで構成されてもよく、屈曲した部分を含んでもよい。
【0080】
なお、第1送受信部113は、第1コイル112が印刷されたフレキシブル基板が、樹脂などで作られた第1保持板116に接着剤、両面テープなどで固定されることによって構成されてもよい。
【0081】
第1ガイド部114は、左方と右方とに分離して設けられる。第1ガイド部114は、第1送受信部113を補強するために第1送受信部113が固定されるとともに、第1ユニット110を第1対象物101に取り付ける際のガイドとして機能する。
【0082】
2つの第1ガイド部114は、第1ユニット110が閉じた状態では、全体として概ね環状をなしており、上方から見て回転軸ARを中心とする円周上に位置する内面を形成する第1周面部119を有する。第1ガイド部114の各々は、金属、樹脂などを材料として作られており、第1スペーサ120を介して第1突部117がネジ止めによって固定される。
【0083】
第1周面部119は、第1ユニット110が閉じた状態で上方から見た場合に、第1送受信部113の貫通孔と同じ或いはこれよりも小さい円周上に位置付けられ、第1軸部105の外周面と概ね同径の円周上に設けられる。そのため、第1ユニット110が第1対象物101に取り付けられると、第1周面部119は、第1軸部105の外周面に接触して配置される。
【0084】
なお、第1ガイド部114と第1送受信部113とを固定する方法は、接着剤など適宜の方法であってよい。また例えば、第1送受信部113を補強する必要がない場合には、第1ガイド部114は設けられなくてもよく、この場合は、第1送受信部113の貫通孔を囲む部位が、第1周面部119と同様に、第1ユニット110が第1対象物101に取り付けられた場合に、第1軸部105の外周面に接触して配置されるとよい。
【0085】
第1メインコネクタ部115は、第1対象物101の外部から第1対象物101に取り外し可能に取り付けられることによって第1対象物101との間で電力を伝送する。詳細には、第1メインコネクタ部115は、第1相手コネクタ部108と嵌合するプラグであり、第1コイル112の両端部の各々が電気的に接続されている。なお、第1メインコネクタ部115がレセプタクルであり、第1相手コネクタ部108がプラグであってもよい。
【0086】
第1ユニット110は、第1コイル112が2つの第1コイル用コネクタ118を介して接続することによって、環状ではない第1部分品110A及び第2部分品110Bに分割可能に組み立てられている。なお、第1ユニット110は、環状ではないi個の部分品(iは2以上の整数。)に分割できればよく、その数は、2つに限られない。
【0087】
詳細には、第1送受信部113は、第1コイル用コネクタ118の嵌り合いを解くことによって、第1コイル用コネクタ118が設けられる前方と後方との2ヶ所で分離できるように構成されている。そのため、第1ユニット110は、回転軸ARを含む第1分割面を介して右方の第1部分品110Aと左方の第2部分品110Bとに分割可能であり、これらの部分品110A,110Bを組み合わせて構成される。
【0088】
第1コイル用コネクタ118の各々は、プラグ及びレセプタクルから構成され、これらの嵌合面が第1分割面と概ね一致する。このような第1コイル用コネクタ118を介して接続されることによって、分離可能な渦巻き状の第1コイル112が構成される。
【0089】
また、第1保持板116は、第1コイル112と共通の第1分割面を介して分割可能に構成される。これにより、第1コイル用コネクタ118の嵌合面と概ね一致する第1分割面を介して分割可能な(すなわち、2ヶ所で開閉可能な環状をなす)第1送受信部113を得ることができる。
【0090】
なお、第1分割面は、環状の第1送受信部113を開くように設定されればよく、第1コイル用コネクタ118は、各々の嵌合面が第1分割面と一致するように、第1ユニット110を構成する部分品の数に応じて設けられればよい。
【0091】
右方の第1ガイド部114が第1部分品110Aに含まれ、左方の第1ガイド部114が第2部分品110Bに含まれる。
【0092】
第1メインコネクタ部115は、第1部分品110Aと第2部分品110Bとのいずれかに含まれていればよい。本実施の形態では、第1メインコネクタ部115は、第2部分品110Bに含まれており、第1回路部121を介して左方の第1ガイド部114に固定されている。
【0093】
第1回路部121は、第1コイル112の両端部の各々を第1メインコネクタ部115に接続する送電回路122(図7参照)などを含む回路基板である。
【0094】
第1部分品110Aと第2部分品110Bとは、第1対象物101に取り付けたときに、容易に外れないようにするため、締結部材としての第1ボルト123により締結して互いに固定される。
【0095】
詳細には、2つの第1ガイド部114は、第1ユニット110が組み立てられた状態において、第1ボルト123を挿入して設けるための左右方向に連続する第1ボルト孔124を前方と後方との各々に有する。
【0096】
左方の第1ガイド部114に設けられる第1ボルト孔124は、左方が開放しており、左方から第1ボルト123を挿入することで、第2部分品110Bにおいては第1ボルト123のヘッドが係止され、第1部分品110Aにおいては第1ボルト123のネジがネジ作用によって嵌まる。
【0097】
第2ユニット111は、図6の閉じた状態での側面図に示すように、概ね第1ユニット110を上下反転させた構成を備える。
【0098】
すなわち、第2ユニット111は、第2コイル125が設けられる環状の第2送受信部126と、第2送受信部126が固定される第2ガイド部127と、第2対象物102との間で電力を伝送するための第2メインコネクタ部128とを含む。
【0099】
第2送受信部126は、閉じた状態では全体として、回転軸ARを中心とする貫通孔を有する概ね円環状をなすであって、本実施の形態では、貫通孔を有する概ね円板状である。本実施の形態に係る第2送受信部126と第1送受信部113とは、回転軸ARに沿って間隔を空けることによって互いに非接触で対向した状態で配置される。第2送受信部126は、電力を無線で伝送するための第2コイル125と、第2保持部として第2コイル125を保持する第2保持板129とを含む。
【0100】
本実施の形態に係る第2保持板129は、2つのリジッド基板から構成されており、閉じた状態では全体として、回転軸ARを中心とする貫通孔を有する概ね円環状をなす。第2保持板129は、後述するように第2ガイド部127に固定するために、回転軸ARから離れる方向である外方へ突き出た複数の第2突部130を有する。
【0101】
第2コイル125は、第2保持板129の一主面(本実施の形態では、下面)に印刷された導体であるプリント配線が2つの第2コイル用コネクタ131を介して接続されることによって構成されている。第2コイル125は、第2送受信部126が閉じた状態で上方から見た場合に、回転軸ARを中心とする貫通孔を有する概ね円環状の領域に設けられており、本実施の形態では概ね平らな渦巻き状をなす。
【0102】
なお、第2送受信部126は、第2コイル125が印刷されたフレキシブル基板が、樹脂などで作られた第2保持板129に接着剤、両面テープなどで固定されることによって構成されてもよい。
【0103】
第2ガイド部127は、前方と後方とに分離して設けられる。第2ガイド部127の各々は、第2送受信部126を補強するために第2送受信部126が固定されるとともに、第2ユニット111を第2対象物102に取り付ける際のガイドとして機能する。
【0104】
2つの第2ガイド部127は、第2ユニット111が閉じた状態では、全体として概ね環状をなしており、上方から見て回転軸ARを中心とする円周上に位置する内面を形成する第2周面部132を有する。第2ガイド部127の各々は、金属、樹脂などを材料として作られており、第2スペーサ133を介して第2突部130がネジ止めによって固定される。
【0105】
第2周面部132は、第1ユニット110が閉じた状態で上方から見た場合に、第2送受信部126の貫通孔と同じ或いはこれよりも小さい円周上に位置付けられ、第2軸部106の外周面と概ね同径の円周上に設けられる。そのため、第2ユニット111が第2対象物102に取り付けられると、第2周面部132は、第2軸部106の外周面に接触して配置される。
【0106】
なお、第2ガイド部127と第2送受信部126とを固定する方法は、接着剤など適宜の方法であってよい。また例えば、第2送受信部126を補強する必要がない場合には、第2ガイド部127は設けられなくてもよく、この場合は、第2送受信部126の貫通孔を囲む部位が、第2周面部132と同様に、第2ユニット111が第2対象物102に取り付けられた場合に、第2軸部106の外周面に接触して配置されるとよい。
【0107】
第2メインコネクタ部128は、第2対象物102の外部から第2対象物102に取り外し可能に取り付けられることによって第2対象物102との間で電力を伝送する。詳細には、第2メインコネクタ部128は、第2相手コネクタ部109と嵌合するプラグであり、第2コイル125の両端部の各々が電気的に接続されている。なお、第2メインコネクタ部128がレセプタクルであり、第2相手コネクタ部109がプラグであってもよい。
【0108】
第2ユニット111は、第2コイル125が複数の第2コイル用コネクタ131を介して接続することによって、環状ではない第3部分品111A及び第4部分品111Bに分割可能に組み立てられている。なお、第1ユニット110は、環状ではないj個の部分品(jは2以上の整数。)に分割できればよく、その数は、2つに限られない。
【0109】
詳細には、第2送受信部126は、第2コイル用コネクタ128の嵌り合いを解くことによって、第2コイル用コネクタ128が設けられる左方と右方との2ヶ所で分離できるように構成されている。そのため、第2ユニット111は、回転軸ARを含む第2分割面を介して前方の第3部分品111Aと後方の第4部分品111Bとに分割可能であり、これらの部分品111A,111Bを組み合わせて構成される。
【0110】
第2コイル用コネクタ131の各々は、プラグ及びレセプタクルから構成され、これらの嵌合面(互いに嵌合したプラグ及びレセプタクルの間に位置する面)が第2分割面と概ね一致する。このような第2コイル用コネクタ131を介して接続されることによって、分離可能な渦巻き状の第2コイル125が構成される。
【0111】
また、第2保持板129は、第2コイル125と共通の第2分割面を介して分割可能に構成される。これにより、第2コイル用コネクタ131の嵌合面と概ね一致する第2分割面を介して分割可能な(すなわち、2ヶ所で開閉可能な環状をなす)第2送受信部126を得ることができる。
【0112】
なお、第2分割面は、環状の第2送受信部126を開くように設定されればよく、第2コイル用コネクタ131は、各々の嵌合面が第2分割面と一致するように、第2ユニット111を構成する部分品の数に応じて設けられればよい。
【0113】
前方の第2ガイド部127が第3部分品111Aに含まれ、後方の第2ガイド部127が第4部分品111Bに含まれる。
【0114】
第2メインコネクタ部128は、第3部分品111Aと第4部分品111Bとのいずれかに含まれていればよい。本実施の形態では、第2メインコネクタ部128は、第4部分品111Bに含まれており、箱状の第2回路部134を介して後方の第2ガイド部127に固定されている。
【0115】
第2回路部134は、第2コイル125の両端部の各々を第2メインコネクタ部128に接続する受電回路135(図7参照)などを含む回路基板である。
【0116】
第3部分品111Aと第4部分品111Bとは、第2対象物102に取り付けたときに、容易に外れないようにするため、締結部材としての第2ボルト136により締結して互いに固定される。
【0117】
詳細には、2つの第2ガイド部127は、第2ユニット111が組み立てられた状態において、第2ボルト136を挿入して設けるための前後方向に連続する第2ボルト孔137を左方と右方との各々に有する。
【0118】
後方の第2ガイド部127に設けられる第2ボルト孔137は、後方が開放しており、後方から第2ボルト136を挿入することで、第4部分品111Bにおいては第2ボルト136のヘッドが係止され、第3部分品111Aにおいては第2ボルト136のネジがネジ作用によって嵌まる。
【0119】
(実施の形態1に係る無線コネクタ103の動作)
ここから、本実施の形態に係る無線コネクタ103の動作について、図7の回路構成図を参照して説明する。
【0120】
第1対象物101(電源側)から供給された電力は、図7に示すように、第1メインコネクタ部115と送電回路122とを通じて第1コイル112に供給される。送電回路122は、例えば、第1コイル112に直列又は並列に接続されるコンデンサを含む。これにより、第1コイル112に交流電流が流れて、第1コイル112の周囲に磁界が生じる。
【0121】
第1コイル112と第2コイル125とは、回転軸ARに沿って間隔を空けることによって互いに非接触で対向した状態で配置される。そのため、第1コイル112と第2コイル125とは、とは磁界結合し、第1コイル112の周囲に発生した磁界に応じた誘導起電力が第2コイル125に発生する。すなわち、本実施の形態では、第2コイル125が送電コイルとして機能し、第2コイル125が受電コイルとして機能する。
【0122】
第2コイル125に発生した電力は、受電回路135と第2メインコネクタ部128とを通じて、第2対象物(負荷側)へ供給される。受電回路135は、例えば、第2コイル125に直列又は並列に接続されるコンデンサを含む。このように、無線コネクタ103によって、第1対象物101と第2対象物102との間で電力を無線で伝送することができる。
【0123】
本実施の形態では、上述の通り、対象物101,102は回転軸ARを中心として回転し、これに伴って、第1ユニット110と第2ユニット111とは回転軸ARを中心に回転する。
【0124】
第1コイル112と第2コイル125とは、第1ユニット110と第2ユニット111とのそれぞれにおいて固定されている。そのため、第1コイル112と第2コイル125とは、第1ユニット110と第2ユニット111とが回転した場合においても、回転軸ARに沿って互いに非接触で対向した状態で配置され、電磁誘導によって磁界結合する。
【0125】
第1コイル112と第2コイル125との磁界結合は、回転軸ARを中心とした第1対象物101及び第2対象物102の相対的な回転角度に関わらず、また第1対象物101及び第2対象物102の回転動作中であっても、維持される。その結果、無線コネクタ103は、第1対象物101及び第2対象物102が回転した角度及び回転する動作に関わらず、上述した動作と同様に動作して、第1対象物101と第2対象物102との間で電力を無線で伝送することができる。
【0126】
本実施の形態では、第1コイル112と第2コイル125とは、第1保持板116と第2保持板129との主面のうち、互いに近接する面にそれぞれ設けられる。これにより、第1コイル112と第2コイル125とを近接して配置することができる。その結果、第1コイル112と第2コイル125との磁界結合の結合力を強くし、無線による効率的な電力の伝送が可能になる。
【0127】
(実施の形態1に係る無線コネクタ着脱方法)
これまで、本発明の実施の形態1に係る無線コネクタ103の動作について説明した。ここから、本実施の形態に係る無線コネクタ着脱方法について、図8~13を参照して説明する。
【0128】
本実施の形態に係る無線コネクタ着脱方法は、ロボット装置100に含まれる対象物101,102に無線コネクタ103を着脱するための方法であって、無線コネクタ103の取り付け方法と取り外し方法とを含む。
【0129】
(無線コネクタ103の取り付け方法)
図8は、無線コネクタ103の取り付け方法の流れを示すフローチャートである。無線コネクタ103の取り付け方法は、対象物101,102を含むロボット装置(図3参照)と、無線コネクタ103とを準備して開始される。無線コネクタ103は、第1ユニット110及び第2ユニット111が開いた状態、すなわち、第1部分品110A、第2部分品110B、第3部分品111A、第4部分品111Bに分割された状態で準備されるとよい。
【0130】
図8に示すように、第1ユニット110が第1対象物101の外部から第1対象物101に取り付けられる(工程1;第1ユニットの取り付け工程)。
【0131】
詳細には、工程1において、第2部分品110Bが第1対象物101に取り付けられる。(工程1A;第2部分品の取り付け工程)。
【0132】
本実施の形態では、第2部分品110Bは、第1コイル112を上方へ向けた状態で、第1メインコネクタ部115を第1相手コネクタ部108に嵌め込みつつ、第1周面部119が第1軸部105の外周面に接触するように配置される。これにより、第1メインコネクタ部115と第1相手コネクタ部108とが電気的に接続して、図9の側面図に示すように、第2部分品110Bが第1対象物101に取り付けられる。
【0133】
図8に示すように、第1部分品110Aが、第2部分品110Bとともに回転軸ARを囲むように第1対象物101に取り付けられる(工程1B;第1部分品の取り付け工程)。
【0134】
本実施の形態では、第1部分品110Aは、第1コイル112を上方へ向けた状態で、第1周面部119が第1軸部105の外周面に接触するように配置される。このとき、第1部分品110Aに設けられた第1コイル用コネクタ118の各々が、第2部分品110Bに設けられた第1コイル用コネクタ118の対応するものに嵌め込まれる。これにより、第1部分品110Aが第1対象物101に取り付けられて、2つの第1コイル用コネクタ118を介して接続された第1コイル112が形成される。また、第1送受信部113は、閉じた状態となって環状をなす。
【0135】
図8に示すように、第1部分品110Aと第2部分品110Bとが第1ボルト123により締結して固定される(工程1C;第1ユニットの固定工程)。
【0136】
詳細には、第1ボルト孔124の左方から、第1ボルト123を挿入して締め付ける。これにより、図10の側面図に示すように、第1ユニット110が組み立てられて第1対象物101に固定される。
【0137】
図8に示すように、第2ユニット111が第2対象物102の外部から第2対象物102に取り付けられる(工程2;第2ユニットの取り付け工程)。
【0138】
詳細には、工程2において、第4部分品111Bが第2対象物102に取り付けられる。(工程2A;第4部分品の取り付け工程)。
【0139】
本実施の形態では、第4部分品111Bは、第2コイル125を下方へ向けた状態で、第2メインコネクタ部128を第2相手コネクタ部109に嵌め込みつつ、第2周面部132が第2軸部106の外周面に接触するように配置される。これにより、第2メインコネクタ部128と第2相手コネクタ部109とが電気的に接続して、図11の側面図に示すように、第4部分品111Bが第2対象物102に取り付けられる。
【0140】
図8に示すように、第3部分品111Aが、第4部分品111Bとともに回転軸ARを囲むように第2対象物102に取り付けられる。(工程2B;第3部分品の取り付け工程)。
【0141】
本実施の形態では、第3部分品111Aは、第2コイル125を下方へ向けた状態で、第2周面部132が第2軸部106の外周面に接触するように配置される。このとき、第3部分品111Aに設けられた第2コイル用コネクタ131の各々が、第4部分品111Bに設けられた第2コイル用コネクタ131の対応するものに嵌め込まれる。これにより、第3部分品111Aが第2対象物102に取り付けられて、2つの第2コイル用コネクタ131を介して接続された第2コイル125が形成される。また、第2送受信部126は、閉じた状態となって環状をなす。
【0142】
図8に示すように、第3部分品111Aと第4部分品111Bとが第2ボルト136により締結して固定される(工程2C;第2ユニットの固定工程)。
【0143】
詳細には、第2ボルト孔137の各々の後方から、第2ボルト136を挿入して締め付ける。これにより、図12の側面図に示すように、第2ユニット111が組み立てられて第2対象物102に固定される。
【0144】
これにより、無線コネクタ103の取り付け方法が終了し、無線コネクタ103は、第1対象物101及び第2対象物102に固定した状態で取り付けられる。また、第1送受信部113及び第2送受信部126は、電力を無線で伝送するように、第1軸部105及び第2軸部106の外部で回転軸ARに沿って互いに非接触で対向した状態で、回転軸ARに対して概ね垂直な方向を向いて概ね平行に配置される。
【0145】
なお、本実施の形態に係る無線コネクタ103では、第1ユニットの取り付け工程(工程1)と第2ユニットの取り付け工程(工程2)とが行われる順序は、入れ替えられてもよい。また、工程1において、第2部分品の取り付け工程(工程1A)と第1部分品の取り付け工程(工程1B)とが行われる順序は、入れ替えられてもよい。同様に、工程2において、第4部分品の取り付け工程(工程2A)と第3部分品の取り付け工程(工程2B)とが行われる順序は、入れ替えられてもよい。
【0146】
(無線コネクタ103の取り外し方法)
図13は、無線コネクタ103の取り外し方法の流れを示すフローチャートである。無線コネクタ103の取り外し方法は、典型的には、上述した無線コネクタ103の取り付け方法によって無線コネクタ103をロボット装置100に取り付けた後に、必要に応じて行われる。無線コネクタ103の取り外しが必要な場合の例としては、故障した無線コネクタ103を正常な無線コネクタ103に交換する場合を挙げることができる。
【0147】
図13に示すように、第1ユニット110が第1対象物101の外部での作業によって第1対象物101から取り外される(工程3;第1ユニットの取り外し工程)。
【0148】
詳細には、工程3において、第1部分品110Aと第2部分品110Bとの固定が解かれる(工程3A;第1ユニットの固定の解除工程)。
【0149】
本実施の形態では、第1ボルト123を緩めてネジ作用による嵌まり合いを解いた後に、第1ボルト孔124の左方から第1ボルト123が抜き取られる。これにより、第1ユニット110の固定が解かれる。
【0150】
第1部分品110Aが第1対象物101から取り外される(工程3B;第1部分品の取り外し工程)。
【0151】
本実施の形態では、第1部分品110Aが右方へ引き抜かれる。これにより、第1コイル用コネクタ118の嵌合が解かれて、第1部分品110Aが第1対象物101から取り外される。また、第1送受信部113は、開いた状態となり、環状ではない形状になる。
【0152】
第2部分品110Bが第1対象物101から取り外される(工程3C;第2部分品の取り外し工程)。
【0153】
本実施の形態では、第2部分品110Bが左方へ引き抜かれる。これにより、第1メインコネクタ部115と第1相手コネクタ部108との嵌合が解かれて、第2部分品110Bが第1対象物101から取り外される。
【0154】
第2ユニット111が第2対象物102の外部での作業によって第2対象物102から取り外される(工程4;第2ユニットの取り外し工程)。
【0155】
詳細には、工程4において、第3部分品111Aと第4部分品111Bとの固定が解かれる(工程4A;第2ユニットの固定の解除工程)。
【0156】
本実施の形態では、第2ボルト136を緩めてネジ作用による嵌まり合いを解いた後に、第2ボルト孔137の後方から第2ボルト136が抜き取られる。これにより、第2ユニット111の固定が解かれる。
【0157】
第3部分品111Aが第1対象物101から取り外される(工程4B;第3部分品の取り外し工程)。
【0158】
本実施の形態では、第3部分品111Aが前方へ引き抜かれる。これにより、第2コイル用コネクタ131の嵌合が解かれて、第3部分品111Aが第2対象物102から取り外される。また、第2送受信部126は、開いた状態となり、環状ではない形状になる。
【0159】
第4部分品111Bが第2対象物102から取り外される(工程4C;第4部分品の取り外し工程)。
【0160】
本実施の形態では、第4部分品111Bが後方へ引き抜かれる。これにより、第2メインコネクタ部128と第2相手コネクタ部109との嵌合が解かれて、第4部分品111Bが第2対象物102から取り外される。
【0161】
これにより、無線コネクタ103の取り外し方法が終了し、無線コネクタ103が対象物101,102から取り外される。
【0162】
なお、本実施の形態に係る無線コネクタ103では、第1ユニットの取り外し工程(工程3)と第2ユニットの取り外し工程(工程4)とが行われる順序は、入れ替えられてもよい。また、工程3において、第1部分品の取り外し工程(工程3A)と第2部分品の取り外し工程(工程3B)とが行われる順序は、入れ替えられてもよい。同様に、工程4において、第3部分品の取り外し工程(工程4A)と第4部分品の取り外し工程(工程4B)とが行われる順序は、入れ替えられてもよい。
【0163】
本実施の形態によれば、第1送受信部113と第2送受信部126とは、第1メインコネクタ部115と第2メインコネクタ部128とがそれぞれ第1相手コネクタ部108と第2相手コネクタ部109とに取り付けられた場合に、第1対象物101及び第2対象物102の外部で、電力を無線で伝送するように回転軸ARに沿って互いに非接触で対向した状態で配置される。
【0164】
言い換えると、第1送受信部113と第2送受信部126とは、第1ユニット110及び第2ユニット111のそれぞれが第1対象物101及び第2対象物102に取り付けられた場合に、各々が閉じた環状の状態で、電力を無線で伝送するように互いに非接触で対向した状態で配置される。この場合、第1コイル112と第2コイル125とは、電力を無線で伝送するように互いに非接触で対向した状態で平行に配置される。
【0165】
これにより、第1対象物101及び第2対象物102が相対的に回転した際に第1ユニット110及び第2ユニット111の間で相互に干渉する部位や第1対象物101及び第2対象物102の回転範囲を制限するような部位を設けなくても、第1対象物101及び第2対象物102の間で電力を無線で伝送することができる。
【0166】
従って、第1対象物101及び第2対象物102の間の相対的な回転範囲を制限することなく、第1対象物101及び第2対象物102の間で電力を伝送することが可能になる。
【0167】
また本実施の形態によれば、無線コネクタ103は、第1対象物101及び第2対象物102の外部から容易に着脱することができる。従って、無線コネクタ103が故障したときなどに、素早く修理することが可能になる。
【0168】
これまで、本発明の実施の形態1について説明した。本発明は、本実施の形態に限定されるものではなく、実施の形態1を次のように変形した形態も含む。
【0169】
例えば、実施の形態1では第1コイル112及び第2コイル125が平らな渦巻き状である例を説明した。しかし、第1コイル112及び第2コイル125は、例えば、それぞれが回転軸ARを中心とした山形と谷形をなす互いに相補的な形状をなす曲面に設けられて、高さを有する渦巻き状に構成されてもよい。
【0170】
また例えば、実施の形態1では、閉じた状態の第1送受信部113及び第1コイル112が貫通孔を有する概ね円板状であり、閉じた状態の第2送受信部126及び第2コイル125も、貫通孔を有する概ね円板状の例を説明した。しかし、第1送受信部、第1コイル、第2送受信部及び第2コイルの形状は、閉じた状態で環状であればよく、貫通孔を有する概ね円板状に限られない。第1送受信部、第1コイル、第2送受信部及び第2コイルは、閉じた状態で多角形の環状であってもよい。変形例1,2では、閉じた状態で第1送受信部及び第1コイルが正多角形の環状であり、第2送受信部及び第2コイルも正多角形の環状である例を図を参照して説明する。
【0171】
<変形例1>
変形例1に係る無線コネクタ203は、図14の斜視図に示すように、第1送受信部113に代わる第1送受信部213を含む第1ユニット210と、第2送受信部126に代わる第2送受信部226を含む第2ユニット211とを備える。
【0172】
第1送受信部213と第2送受信部226との各々は、閉じた状態で回転軸ARを中心(重心)とする正三角形の貫通孔を有する概ね正三角形の環状の部材であって、板状である。
【0173】
第1送受信部213は、実施の形態1と同様の第1コイル用コネクタを介して接続されることによって概ね三角形の渦巻き状に巻きまわされた第1コイルと、当該第1コイルが上面に設けられた第1保持板216とを含む。第2送受信部226は、実施の形態1と同様の第2コイル用コネクタ131を介して接続されることによって概ね三角形の渦巻き状に巻きまわされた第2コイルと、当該第2コイルが下面に設けられた第2保持板229とを含む。
【0174】
このように、第1送受信部213、第1コイル、第1保持板216、第2送受信部226、第2コイル及び第2保持板229の形状が、実施の形態1に係るそれぞれの形状と異なる。
【0175】
これらの点を除いて、無線コネクタ203は、実施の形態1に係る無線コネクタ103と同様に構成される。
【0176】
すなわち、例えば、回転軸ARを含む第1分割面を介して分割可能な前方の第1部分品210Aと後方の第2部分品210Bとを組み合わせて構成される。第1ユニット210は、回転軸ARを含む第2分割面を介して分割可能な前方の第3部分品211Aと後方の第4部分品211Bとを組み合わせて構成される。分割された場合の部分品210A,210B,211A,211Bは、いずれも環状ではない。
【0177】
<変形例2>
変形例2に係る無線コネクタ303は、図15の斜視図に示すように、第1ユニット110に代わる第1ユニット310と、第2ユニット111に代わる第2ユニット311とを備える。
【0178】
第1ユニット310は、第1送受信部113に代わる第1送受信部313と、第1ガイド部114に代わる第1ガイド部314とを含む。第2ユニット311は、第2送受信部126に代わる第2送受信部326と、第2ガイド部127に代わる第2ガイド部327とを含む。
【0179】
第1送受信部313と第2送受信部326との各々は、閉じた状態で回転軸ARを中心(重心)とする正八角形の貫通孔を有する概ね正八角形の環状の部材であって、板状である。
【0180】
第1送受信部313は、実施の形態1と同様の第1コイル用コネクタ118を介して接続されることによって概ね八角形の渦巻き状に巻きまわされた第1コイルと、当該第1コイルが上面に設けられた第1保持板316とを含む。第2送受信部326は、実施の形態1と同様の第2コイル用コネクタ131を介して接続されることによって概ね八角形の渦巻き状に巻きまわされた第2コイルと、当該第2コイルが下面に設けられた第2保持板329とを含む。
【0181】
このように、第1送受信部213、第1コイル、第1保持板216、第2送受信部226、第2コイル及び第2保持板229の形状が、実施の形態1に係るそれぞれの形状と異なる。
【0182】
第1ガイド部314及び第2ガイド部327は、上方から見た外形が概ね八角形或いは四隅を緩やかな円弧状に切り欠いた正方形である。
【0183】
これらの点を除いて、無線コネクタ303は、実施の形態1に係る無線コネクタ103と同様に構成される。
【0184】
すなわち、例えば、第1ユニット310は、回転軸ARを含む第1分割面を介して分割可能な前方の第1部分品310Aと後方の第2部分品310Bとを組み合わせて構成される。第2ユニット311は、回転軸ARを含む第2分割面を介して分割可能な前方の第3部分品311Aと後方の第4部分品311Bとを組み合わせて構成される。分割された場合の部分品310A,310B,311A,311Bは、いずれも環状ではない。
【0185】
変形例1,2に係る無線コネクタ203,303によっても、実施の形態1に係る無線コネクタ103と同様に、第1対象物101及び第2対象物102の間の相対的な回転範囲を制限することなく、第1対象物101及び第2対象物102の間で電力を伝送することが可能になる。また、無線コネクタ203,303を素早く修理することが可能になる。
【0186】
<<実施の形態2>>
実施の形態1、変形例1及び2では、第1送受信部113,213,313及び第2送受信部126,226,326の各々が、平板状である例を説明した。しかし、第1送受信部及び第2送受信部の形状は、開閉可能な環状であればよく、上下方向に長さを有する環状、すなわち筒状であってもよい。実施の形態2では、第1送受信部及び第2送受信部の各々が、筒状のうち、概ね円筒状である例を説明する。
【0187】
(実施の形態2に係るロボット装置の構成)
本発明の実施の形態2に係るロボット装置は、実施の形態1と同様の第1対象物101及び第2対象物102と、第1対象物101と第2対象物102との間で電力を無線で伝送するための無線コネクタ403とを備える。
【0188】
無線コネクタ403は、図16の斜視図及び図17の側方断面図に示すように、第1ユニット110に代わる第1ユニット410と、第2ユニット111に代わる第2ユニット411とを備える。第1ユニット410は、第1送受信部113に代わる第1送受信部413を含み、第2ユニット411は、第2送受信部126に代わる第2送受信部426を含む。
【0189】
第1送受信部413及び第2送受信部426の構成を除いて、本実施の形態に係る無線コネクタ403は、実施の形態1に係る無線コネクタ103と概ね同様に構成されてよい。説明を簡明にするため、本実施の形態では、主に、第1送受信部413と実施の形態1に係る第1送受信部113との異なる点、第2送受信部426と実施の形態1に係る第2送受信部126と異なる点について説明する。
【0190】
第1送受信部413は、閉じた状態では全体として、回転軸ARを中心とする貫通孔を有する概ね円環状の部材であって、本実施の形態では、貫通孔を有する概ね円筒状をなす。第1送受信部413は、電力を無線で伝送するための第1コイル412と、第1コイル412を保持する第1保持部438とを含む。
【0191】
本実施の形態に係る第1保持部438は、閉じた状態では全体として、回転軸ARを中心とする円柱状の貫通孔を有する概ね円筒状の部材であり、例えば樹脂製である。第1保持部438は、実施の形態1と同様の第1ガイド部114に固定するための、外方へ突き出たツバ状の第1突部417を下端に有する。
【0192】
第1コイル412は、第1保持部438の外周面に設けられた配線が2つの第1コイル用コネクタ418を介して接続されることによって構成されている。第1コイル412は、第1送受信部213が閉じた状態で、回転軸ARに沿ったらせん状をなし、上方から見た場合に、回転軸ARを中心とする貫通孔を有する概ね円環状の領域(本実施の形態では概ね円周上)に設けられる。なお、第1コイル412は、第1保持部438の内周面に設けられてもよい。
【0193】
本実施の形態に係る第1送受信部413は、第1コイル412が印刷されたフレキシブル基板が、第1保持部438に接着剤、両面テープなどで固定されることによって構成されるとよい。
【0194】
第2送受信部426は、閉じた状態では全体として、回転軸ARを中心とする貫通孔を有する概ね円環状の部材であって、本実施の形態では、第1送受信部413と同様に貫通孔を有する概ね円筒状をなし、その寸法も第1送受信部413と概ね同じである。
【0195】
第2送受信部426と第1送受信部413とは、第1対象物101及び第2対象物102に取り付けられた場合に、実施の形態1と同様に、回転軸ARに沿って間隔を空けることによって互いに非接触で対向した状態で配置される。そのため、第2送受信部526と第1送受信部513とは、回転軸ARに垂直な方向から見て互いに重なり合わないように配置される。
【0196】
第2送受信部426は、電力を無線で伝送するための第2コイル425と、第2コイル425を保持する第2保持部439とを含む。
【0197】
本実施の形態に係る第2保持部439は、第1保持部438と同様に、閉じた状態では全体として、回転軸ARを中心とする円柱状の貫通孔を有する概ね円筒状の部材であり、例えば樹脂製である。第2保持部439の寸法も第1保持部438と概ね同じである。第2保持部439は、実施の形態1と同様の第2ガイド部127に固定するための、外方へ突き出たツバ状の第2突部430を上端に有する。
【0198】
第2コイル425は、第2保持部439の外周面に設けられた配線が2つの第2コイル用コネクタ431を介して接続されることによって構成されている。第2コイル425は、第2送受信部426が閉じた状態で回転軸ARに沿ったらせん状をなし、上方から見た場合に、回転軸ARを中心とする貫通孔を有する概ね円環状の領域(本実施の形態では概ね円周上)に設けられる。なお、第2コイル425は、第2保持部439の内周面に設けられてもよい。
【0199】
本実施の形態に係る第2送受信部426は、第2コイル425が印刷されたフレキシブル基板が、第2保持部439に接着剤、両面テープなどで固定されることによって構成されるとよい。
【0200】
これらの点を除いて、無線コネクタ403は、実施の形態1に係る無線コネクタ103と同様に構成されるとよい。
【0201】
すなわち、例えば、第1ユニット410は、回転軸ARを含む第1分割面を介して分割可能な前方の第1部分品410Aと後方の第2部分品410Bとを組み合わせて構成される。第2ユニット411は、回転軸ARを含む第2分割面を介して分割可能な前方の第3部分品411Aと後方の第4部分品411Bとを組み合わせて構成される。分割された場合の部分品410A,410B,411A,411Bは、いずれも環状ではない。
【0202】
なお、図16及び17では、送受信部413,426が、ガイド部114,127に直接的に固定される例を示すが、これらが実施の形態1と同様にスペーサ120,133を介してガイド部114,127に固定されてもよいのはもちろんである。
【0203】
(実施の形態2に係る無線コネクタ403の動作及び着脱方法)
本実施の形態に係る無線コネクタ403によれば、第1コイル412及び第2コイル425が、図7を参照して説明した実施の形態1に係る無線コネクタ103の第1コイル112及び第2コイル125のそれぞれと同様に磁界結合する。そのため、無線コネクタ403によっても、実施の形態1に係る無線コネクタ103と同様に動作することができる。
【0204】
また、本実施の形態に係る無線コネクタ403も、図8、13を参照して説明した実施の形態1に係る無線コネクタ103と同様の方法で着脱することができる。
【0205】
本実施の形態に係る無線コネクタ403によっても、実施の形態1と同様に、第1対象物101及び第2対象物102の間の相対的な回転範囲を制限することなく、第1対象物101及び第2対象物102の間で電力を伝送することが可能になる。また、無線コネクタ403は、実施の形態1に係る無線コネクタ103と同様に、第1対象物101及び第2対象物102の外部から容易に着脱することができるので、無線コネクタ403が故障したときなどに、素早く修理することが可能になる。
【0206】
<<実施の形態3>>
実施の形態2では、第1送受信部413及び第2送受信部426が、概ね同じ大きさの円筒状の例を説明した。しかし、第1送受信部413及び第2送受信部426は、互いに嵌まり合う筒状であってもよい。実施の形態3では、第1送受信部及び第2送受信部が、径が異なる円筒状であることによって、互いに嵌まり合う例を説明する。
【0207】
(実施の形態3に係るロボット装置500の構成)
本発明の実施の形態3に係るロボット装置500は、図18の斜視図に示すように、実施の形態1と同様の第1対象物101及び第2対象物102と、第1対象物101と第2対象物102との間で電力を無線で伝送するための無線コネクタ503とを備える。
【0208】
無線コネクタ503は、図19の斜視図及び図20の側方断面図に示すように、第1ユニット410に代わる第1ユニット510と、第2ユニット411に代わる第2ユニット511とを備える。第1ユニット510は、第1送受信部413に代わる第1送受信部513を含み、第2ユニット511は、第2送受信部426に代わる第2送受信部526を含む。
【0209】
第1送受信部513及び第2送受信部526の構成を除いて、本実施の形態に係る無線コネクタ503は、実施の形態2に係る無線コネクタ403と概ね同様に構成されてよい。説明を簡明にするため、本実施の形態では、主に、第1送受信部513と実施の形態2に係る第1送受信部413との異なる点、第2送受信部526と実施の形態2に係る第2送受信部426との異なる点について説明する。
【0210】
第1送受信部513は、閉じた状態では全体として、回転軸ARを中心とする貫通孔を有する概ね円環状の部材であって、実施の形態2と同様に、貫通孔を有する概ね円筒状をなす。第1送受信部513は、電力を無線で伝送するための第1コイル512と、第1コイル512を保持する第1保持部538とを含む。
【0211】
本実施の形態に係る第1保持部538は、実施の形態2に係る第1保持部438と同様に構成されてよい。すなわち、第1保持部538は、閉じた状態では全体として、回転軸ARを中心とする円柱状の貫通孔を有する概ね円筒状の部材であり、例えば樹脂製である。第1保持部538は、実施の形態1と同様の第1ガイド部114に固定するための、外方へ突き出たツバ状の第1突部517を下端に有する。
【0212】
第1コイル512は、第1保持部538の内周面に設けられた配線が2つの第1コイル用コネクタ518を介して接続されることによって構成されている。第1コイル512は、第1送受信部513が閉じた状態で、回転軸ARに沿ったらせん状をなし、上方から見た場合に、回転軸ARを中心とする貫通孔を有する概ね円環状の領域(本実施の形態では概ね円周上)に設けられる。
【0213】
本実施の形態に係る第1送受信部513は、第1コイル512が印刷されたフレキシブル基板が接着剤、両面テープなどで第1保持部538の内周面に固定されることによって構成されるとよい。
【0214】
第2送受信部526は、閉じた状態では全体として、回転軸ARを中心とする貫通孔を有する概ね円環状の部材であって、第1送受信部513と同様に貫通孔を有する概ね円筒状をなす。
【0215】
本実施の形態では、閉じた状態において、第2送受信部526の外周面の径は、第1送受信部513の内周面の径よりも小さい。これにより、第2対象物102に取り付けられた第2送受信部526は、第1対象物101に取り付けられた第1送受信部113の内部にすき間を空けて嵌まる。そのため、第1対象物101及び第2対象物102に取り付けられた場合に、第2送受信部526と第1送受信部513とは、回転軸ARに垂直な方向から見て互いに重なり合うように配置される。すなわち、本実施の形態に係る第2送受信部526と第1送受信部513とは、回転軸ARに垂直な方向に沿って間隔を空けることによって互いに非接触で対向した状態で配置される。
【0216】
第2送受信部526は、電力を無線で伝送するための第2コイル525と、第2コイル525を保持する第2保持部539とを含む。
【0217】
本実施の形態に係る第2保持部539は、閉じた状態では全体として、回転軸ARを中心とする円柱状の貫通孔を有する概ね円筒状の部材であり、例えば樹脂製である。第2保持部539の寸法も第1保持部538と概ね同じである。第2保持部539は、実施の形態1と同様の第2ガイド部127に固定するための、外方へ突き出たツバ状の第2突部530を上端に有する。
【0218】
第2コイル525は、第2保持部539の外周面に設けられた配線が2つの第2コイル用コネクタ531を介して接続されることによって構成されている。第2コイル525は、第2送受信部526が閉じた状態で、回転軸ARに沿ったらせん状をなし、上方から見た場合に、回転軸ARを中心とする貫通孔を有する概ね円環状の領域(本実施の形態では概ね円周上)に設けられる。
【0219】
本実施の形態に係る第2送受信部526は、第2コイル525が印刷されたフレキシブル基板が接着剤、両面テープなどで第2保持部539の外周面に固定されることによって構成されるとよい。
【0220】
これらの点を除いて、無線コネクタ503は、実施の形態2に係る無線コネクタ403と同様に構成されるとよい。
【0221】
すなわち、例えば、第1ユニット510は、回転軸ARを含む第1分割面を介して分割可能な前方の第1部分品510Aと後方の第2部分品510Bとを組み合わせて構成される。第2ユニット511は、回転軸ARを含む第2分割面を介して分割可能な前方の第3部分品511Aと後方の第4部分品511Bとを組み合わせて構成される。分割された場合の部分品510A,510B,511A,511Bは、いずれも環状ではない。
【0222】
なお、図18~20では、送受信部513,526が、ガイド部114,127に直接的に固定される例を示すが、実施の形態1と同様にスペーサ120,133を介してガイド部114,127に固定されてもよいのはもちろんである。
【0223】
(実施の形態3に係る無線コネクタ503の動作)
本実施の形態に係る無線コネクタ503によれば、第1コイル512及び第2コイル525が、回転軸ARに垂直な方向に沿って間隔を空けることによって互いに非接触で対向した状態で配置される。図7を参照して説明した実施の形態1に係る無線コネクタ103の第1コイル112及び第2コイル125のそれぞれと同様に磁界結合する。そのため、無線コネクタ503によっても、実施の形態1に係る無線コネクタ103と同様に動作することができる。
【0224】
本実施の形態では、第1コイル512と第2コイル525とは、第1保持部538と第2保持部539との内周面及び外周面のうち、互いに近接する周面にそれぞれ設けられる。これにより、第1コイル512と第2コイル525とを近接して配置することができる。その結果、第1コイル512と第2コイル525との磁界結合の結合力を強くし、無線による効率的な電力の伝送が可能になる。
【0225】
(実施の形態3に係る無線コネクタ着脱方法)
実施の形態3に係る無線コネクタ503では、第2送受信部526が第1送受信部513の内部に配置される。そのため、本実施の形態に係る無線コネクタの取り付け方法では、図21のフローチャートに示すように、第2ユニットの取り付け工程(工程2)が先に行われ、これに続けて、第1ユニットの取り付け工程(工程1)が行われる。工程2及び工程1の詳細は、概ね実施の形態1と同様である。
【0226】
実施の形態3に係る無線コネクタ503を取り外し方法は、図13を参照して説明した実施の形態1に係る無線コネクタ103と同様の方法の方法でよい。
【0227】
本実施の形態に係る無線コネクタ503によっても、実施の形態1と同様に、第1対象物101及び第2対象物102の間の相対的な回転範囲を制限することなく、第1対象物101及び第2対象物102の間で電力を伝送することが可能になる。また、無線コネクタ503も、実施の形態1に係る無線コネクタ103と同様に、第1対象物101及び第2対象物102の外部から容易に着脱することができるので、無線コネクタ503が故障したときなどに、素早く修理することが可能になる。
【0228】
<<実施の形態4>>
実施の形態1~3などでは、第1コイル112,412,512及び第2コイル125,425,525が、プリント配線によって構成される例を説明した。しかし、第1コイル及び第2コイルは、導線、導線が被覆された被覆導線などであってもよい。実施の形態4では、実施の形態1に係る無線コネクタ103の第1コイル112及び第2コイル125に代えて、被覆導線によって構成される第1コイル及び第2コイルを採用する例を説明する。
【0229】
なお、以下に説明するような被覆導線によって構成される第1コイル及び第2コイルが、他の実施の形態などに係る第1コイル及び第2コイルに採用されてもよい。
【0230】
(実施の形態4に係るロボット装置600の構成)
本発明の実施の形態4に係るロボット装置600は、図22の斜視図に示すように、実施の形態1と同様の第1対象物101及び第2対象物102と、第1対象物101と第2対象物102との間で電力を無線で伝送するための無線コネクタ603とを備える。
【0231】
無線コネクタ603は、図22の斜視図に示すように、第1ユニット110に代わる第1ユニット610と、第2ユニット111に代わる第2ユニット611とを備える。第1ユニット610は、図23の斜視図に示すように、第1送受信部113に代わる第1送受信部613を含む。第2ユニット611は、図24の斜視図に示すように、第2送受信部126に代わる第2送受信部626を含む。
【0232】
第1送受信部613及び第2送受信部626の構成を除いて、本実施の形態に係る無線コネクタ603は、実施の形態1に係る無線コネクタ103と概ね同様に構成されてよい。説明を簡明にするため、本実施の形態では、主に、第1送受信部613と実施の形態1に係る第1送受信部113との異なる点、第2送受信部626と実施の形態1に係る第2送受信部126との異なる点について説明する。
【0233】
第1送受信部613は、図23に示すように、閉じた状態では全体として、回転軸ARを中心とする貫通孔を有する概ね円環状の部材であって、実施の形態1と同様に、貫通孔を有する概ね円板状をなす。第1送受信部613は、電力を無線で伝送するための第1コイル612と、第1コイル612を保持する第1保持部638とを含む。
【0234】
本実施の形態に係る第1保持部638は、閉じた状態では全体として、回転軸ARを中心とする円形の貫通孔を有する概ね円環状の部材であって、例えば樹脂製である。第1保持部638は、一主面(本実施の形態では、上面)に複数の第1環状溝部640を有する。本実施の形態に係る第1環状溝部640は、3列設けられており、各々が円環状の溝を形成する。なお、第1環状溝部640は、1つ以上設けられればよい。
【0235】
第1保持部638は、上下方向に貫通する複数の貫通孔を有し、当該貫通孔の各々を通じて設けられるネジによって、実施の形態1と同様の第1ガイド部114に固定される。なお、第1保持部638を第1ガイド部114に固定する方法は、ネジ止めに限られず、接着剤、両面テープなど適宜の方法が採用されてよい。
【0236】
第1コイル612は、第1環状溝部640に嵌め込まれた被覆導線が2つの第1コイル用コネクタ618を介して接続されることによって構成されている。第1コイル612を構成する被覆導線は、第1環状溝部640に嵌め込まれることによって、第1保持部638に収容されている。第1コイル612は、第1送受信部613が閉じた状態で上方から見た場合に、回転軸ARを中心とする貫通孔を有する概ね円環状の領域に設けられており、本実施の形態では概ね平らな渦巻き状をなす。なお、第1コイル612は、図示しない蓋などが第1保持部638に固定されることにより、上方が覆われてもよい。
【0237】
第2送受信部626は、閉じた状態では全体として、図24に示すように、回転軸ARを中心とする円形の貫通孔を有する概ね円環状の部材であって、実施の形態1と同様に、貫通孔を有する概ね円板状をなす。第2送受信部626は、電力を無線で伝送するための第2コイル625と、第2コイル625を保持する第2保持部639とを含む。
【0238】
本実施の形態に係る第2保持部639は、閉じた状態では全体として、回転軸ARを中心とする円形の貫通孔を有する概ね円環状の部材であって、例えば樹脂製である。第2保持部639は、一主面(本実施の形態では、下面)に複数の第2環状溝部641を有する。本実施の形態に係る第2環状溝部641は、3列設けられており、各々が円環状の溝を形成する。なお、第2環状溝部641は、1つ以上設けられればよい。
【0239】
第2保持部639は、上下方向に貫通する複数の貫通孔を有し、当該貫通孔の各々を通じて設けられるネジによって、実施の形態1と同様の第2ガイド部127に固定される。なお、第2保持部639を第2ガイド部127に固定する方法は、ネジ止めに限られず、接着剤、両面テープなど適宜の方法が採用されてよい。
【0240】
第2コイル625は、第2環状溝部641に嵌め込まれた被覆導線が2つの第2コイル用コネクタ631を介して接続されることによって構成されている。第2コイル625を構成する被覆導線は、第2環状溝部641に嵌め込まれることによって、第2保持部639に収容されている。第2コイル625は、第2送受信部626が閉じた状態で上方から見た場合に、回転軸ARを中心とする貫通孔を有する概ね円環状の領域に設けられており、本実施の形態では概ね平らな渦巻き状をなす。なお、第2コイル625は、図示しない蓋などが第2保持部639に固定されることにより、下方が覆われてもよい。
【0241】
これらの点を除いて、無線コネクタ603は、実施の形態1に係る無線コネクタ103と同様に構成されるとよい。
【0242】
すなわち、例えば、第1ユニット610は、回転軸ARを含む第1分割面を介して分割可能な右方の第1部分品610Aと左方の第2部分品610Bとを組み合わせて構成される。第2ユニット611は、回転軸ARを含む第2分割面を介して分割可能な前方の第3部分品611Aと後方の第4部分品611Bとを組み合わせて構成される。分割された場合の部分品610A,610B,611A,611Bは、いずれも環状ではない。
【0243】
なお、図22~24では、送受信部613,626が、ガイド部114,127に直接的に固定される例を示すが、実施の形態1と同様にスペーサ120,133を介してガイド部114,127に固定されてもよいのはもちろんである。
【0244】
(実施の形態4に係る無線コネクタ603の動作及び着脱方法)
本実施の形態に係る無線コネクタ603によれば、第1コイル612及び第2コイル625が、図7を参照して説明した実施の形態1に係る無線コネクタ103の第1コイル112及び第2コイル125のそれぞれと同様に磁界結合する。そのため、無線コネクタ603によっても、実施の形態1に係る無線コネクタ103と同様に動作することができる。
【0245】
また、本実施の形態に係る無線コネクタ603も、図8、13を参照して説明した実施の形態1に係る無線コネクタ103と同様の方法で着脱することができる。
【0246】
本実施の形態に係る無線コネクタ603によっても、実施の形態1と同様に、第1対象物101及び第2対象物102の間の相対的な回転範囲を制限することなく、第1対象物101及び第2対象物102の間で電力を伝送することが可能になる。また、無線コネクタ603は、実施の形態1に係る無線コネクタ103と同様に、第1対象物101及び第2対象物102の外部から容易に着脱することができるので、無線コネクタ603が故障したときなどに、素早く修理することが可能になる。
【0247】
<<実施の形態5>>
これまで説明した第1送受信部113,213,313,414,513,613と第2送受信部126,226,326,426,526,626とは、互いにすき間を空けて非接触で対向して配置される。そのため、これらの間の空間に液滴や粉塵などの異物が入り込むおそれがある。粉塵の例として、周囲で飛散する金属粉、砂利などを挙げることができる。
【0248】
このような異物が、比較的大きい場合には、第1送受信部113,213,313,414,513,613と第2送受信部126,226,326,426,526,626との間の回転動作が阻害される可能性や、これらが異物によって損傷するおそれがある。また、異物が極めて小さなものであっても、油滴などとともに蓄積すると、磁界結合によるコイル間の結合力が弱められる可能性がある。
【0249】
このような第1送受信部113,213,313,414,513,613と第2送受信部126,226,326,426,526,626との間の空間への異物の侵入を防ぐための防護部が設けられてもよい。本実施の形態では、実施の形態1に係る無線コネクタ103を変形した無線コネクタに防護部が設けられる例を説明する。なお、本実施の形態の防護部は、適宜変更されて、他の実施の形態などに係る無線コネクタに適用されてもよい。
【0250】
(実施の形態5に係るロボット装置700の構成)
本発明の実施の形態5に係るロボット装置700は、図25の斜視図に示すように、実施の形態1と同様の第1対象物101及び第2対象物102と、第1対象物101と第2対象物102との間で電力を無線で伝送するための無線コネクタ703とを備える。
【0251】
無線コネクタ703は、図25~30に示すように、第1ユニット110に代わる第1ユニット710と、第2ユニット111に代わる第2ユニット711を備える。さらに、無線コネクタ703は、第1ユニット710と第2ユニット711との間に介在する弾性部材742を備える。
【0252】
ここで、図25は、本実施の形態に係るロボット装置700の斜視図である。図26は、ロボット装置700の対象物101,102に取り付けられた無線コネクタ703の、回転軸ARを含む第1分割面における断面を右方から見た図である。図27は、図26の一点鎖線Cで囲んだ部分近傍を拡大して示す断面図である。
【0253】
図28は、本実施の形態に係る無線コネクタ703を構成する第1ユニット710の斜視図である。また、図28では、第2ユニット711の構成要素の参照符号を、第1ユニット710の対応する構成要素の参照符号に続けてカッコを付して示しており、カッコを付した前後上下左右の方向を示す矢印は、第2ユニット711に対応するものである。
【0254】
本実施の形態においても、第1ユニット710は、回転軸ARを含む第1分割面を介して分割可能な右方の第1部分品710Aと左方の第2部分品710Bとを組み合わせて構成される。図29は、第1部分品710Aを示す斜視図であり、図30は、第2部分品710Bを示す斜視図である。
【0255】
第2ユニット711は、回転軸ARを含む第2分割面を介して分割可能な前方の第3部分品711Aと後方の第4部分品711Bとを組み合わせて構成される。第3部分品711A及び第4部分品711Bは、弾性部材742が設けられないことを除いて、第1部分品710A及び第2部分品710Bと概ね同様の構成を備える。
【0256】
そのため、図29では、第3部分品711Aの構成要素の参照符号を、第1部分品710Aの対応する構成要素の参照符号に続けてカッコを付して示す。また、図29にて、カッコを付して前後上下左右の方向を示す矢印も、第3部分品711Aに対応するものである。
【0257】
図30でも同様に、第4部分品711Bの構成要素の参照符号を、第2部分品710Bの対応する構成要素の参照符号に続けてカッコ書きを付して示す。また、図30にて、カッコを付して前後上下左右の方向を示す矢印も、第4部分品711Bに対応するものである。
【0258】
第1ユニット710は、図26~30に示すように、実施の形態1と同様の第1メインコネクタ部115と、実施の形態1に係る第1送受信部113及び第1ガイド部114のそれぞれに代わる第1送受信部713及び第1ガイド部714とを備える。さらに、第1ユニット710は、第1防護カバー部743を備える。
【0259】
第1送受信部713は、実施の形態1と同様の第1コイル112と、実施の形態1に係る第1保持板116に代わる第1保持板716とを含む。
【0260】
第1保持板716は、閉じた状態では全体として、回転軸ARを中心とする円形の貫通孔を有する概ね円環状のリジッド基板であり、第1保持部として第1コイル112を保持する。第1保持板716は、第1突部117を有していない点で、実施の形態1に係る第1保持板116と異なる。
【0261】
また、第1保持板716の外縁に沿った帯環状の部分には、第1コイル112が設けられておらず、当該部分に設けられた貫通孔を通じて、第1保持板716は第1ガイド部714にネジ止めされている。なお、第1保持板716は、ネジ止めに限らず、適宜の方法で第1ガイド部714に固定されてもよい。
【0262】
第1ガイド部714は、実施の形態1に係る第1ガイド部114と同様に、左方と右方とに分離して設けられ、第1送受信部713を補強するために第1送受信部713が固定されるとともに、第1ユニット710を第1対象物101に取り付ける際のガイドとして機能する。
【0263】
2つの第1ガイド部114は、第1ユニット710が閉じた状態では、全体として概ね環状をなしており、第1平板部745と、第1突状部746と、第1内方溝部747と、第1外方溝部748とを含む。
【0264】
第1平板部745は、平板円環状の部位であって、実施の形態1と同様の第1周面部119を有する。第1突状部746は、第1平板部745から上方へ突き出た部位である。第1内方溝部747は、外方へ凹んだ溝を第1突状部746の内周面に形成する。第1外方溝部748は、内方へ凹んだ溝を第1突状部746の外周面に形成する。
【0265】
第1防護カバー部743は、第1ガイド部714の各々に固定されて、第1コイル112を密閉して覆うことによって、第1ガイド部714とともに概ね液密な第1ユニット710を形成する。ただし、第1メインコネクタ部115の端子部分は、第1相手コネクタ部108と嵌合するために露出している。ここで、「液密」とは、液体を通過させない程度に密閉さえていることを意味する。
【0266】
詳細には、第1防護カバー部743は、第1内方シール部材749と、第1外方シール部材750と、第1コイルカバー部751と、第1接続カバー部752と、第1コネクタカバー部753とを含む。
【0267】
第1内方シール部材749と第1外方シール部材750との各々は、ゴムなどの弾性材料で作られたシール部材であり、全体で概ね環状をなす。第1内方シール部材749は、第1内方溝部747に嵌め込まれ、第1外方シール部材750は、第1外方溝部748に嵌め込まれる。
【0268】
第1コイルカバー部751は、第1コイル112のプリント配線に対応付けて設けられる円弧状の部位であり、例えば樹脂などで作られる。第1コイルカバー部751は、第1コイル112のプリント配線の上方に配置される円弧状の第1環状平板部751Aと、第1環状平板部751Aの外周部分から下方へ延びる第1外壁部751Bと、第1環状平板部751Aの内周部分から下方へ延びる第1内壁部751Cとを含む。
【0269】
第1外壁部751Bと第1内壁部751Cとは、第1外方シール部材750と第1内方シール部材749とを挟んで、これらに密着するように配置される。これにより、第1コイルカバー部751は、第1コイル112のプリント配線の上方及び側方を液密に覆う。
【0270】
第1接続カバー部752は、第1コイル用コネクタ118に対応付けて設けられる中空円弧状の部位である。第1接続カバー部752は、例えば樹脂などで作られる第1介在部752Aと、第1介在部752Aの両端面の概ね全体を覆う第1弾性部752Bとを含む。第1コイル用コネクタ118が内部に配置されることによって、第1接続カバー部752は、第1コイル用コネクタ118の周囲を液密に覆う。
【0271】
第1ユニット710が組み立てられた状態では、第1ボルト123が締め付けられることによって、第1コイルカバー部751の端面と、第1弾性部752Bとが密着する。第1弾性部752Bには、第1内方シール部材749及び第1外方シール部材750の端面も密着する。従って、第1ユニット710が組み立てられた状態では、第1送受信部713は、第1防護カバー部743と第1ガイド部714とによって液密に覆われる。
【0272】
第1コネクタカバー部753は、第1メインコネクタ部115の端子部分を除いて、第1メインコネクタ部115及び第1回路部121を液密に覆う。
【0273】
このような第1ユニット710を分割した場合、第1接続カバー部752は、第1部分品710Aと第2部分品710Bとの接続部分に1つずつ設けられればよい。本実施の形態では、図29に示すように、第1接続カバー部752は、第1メインコネクタ部115が設けられる第2部分品710Bの各端部に固定される。
【0274】
第2ユニット711は、概ね第1ユニット710を上下反転させた構成を備えており、図26~30に示すように、実施の形態1と同様の第2メインコネクタ部128と、実施の形態1に係る第2送受信部126及び第2ガイド部127のそれぞれに代わる第2送受信部726及び第2ガイド部727とを備える。さらに、第2ユニット711は、第2防護カバー部744を備える。
【0275】
第2送受信部726は、閉じた状態では全体として、回転軸ARを中心とする貫通孔を有する概ね円環状の部材であって、本実施の形態では、貫通孔を有する概ね円板状をなす。本実施の形態に係る第2送受信部726と第1送受信部713とは、実施の形態1と同様に、回転軸ARに沿って間隔を空けることによって互いに非接触で対向した状態で配置される。第2送受信部726は、実施の形態1と同様の第2コイル125と、実施の形態1に係る第2保持板129に代わる第2保持板729とを含む。
【0276】
第2保持板729は、閉じた状態では全体として、回転軸ARを中心とする円形の貫通孔を有する概ね円環状のリジッド基板であり、第2保持部として第2コイル125を保持する。第1保持板729は、第2突部130を有していない点で、実施の形態1に係る第2保持板129と異なる。
【0277】
また、第2保持板729の外縁に沿った帯環状の部分には、第2コイル125が設けられておらず、当該部分に設けられた貫通孔を通じて、第2保持板729は第2ガイド部727にネジ止めされている。なお、第2保持板729は、ネジ止めに限らず、適宜の方法で第2ガイド部727に固定されてもよい。
【0278】
第2ガイド部727は、実施の形態1に係る第2ガイド部127と同様に、前方と後方とに分離して設けられ、第2送受信部726を補強するために第2送受信部726が固定されるとともに、第2ユニット711を第2対象物102に取り付ける際のガイドとして機能する。
【0279】
2つの第2ガイド部727は、第2ユニット711が閉じた状態では、全体として概ね環状をなしており、第2平板部754と、第2突状部755と、第2内方溝部756と、第2外方溝部757とを含む。
【0280】
第2平板部754は、平板円環状の部位であって、実施の形態1と同様の第2周面部132を有する。第2突状部755は、第2平板部754から下方へ突き出た部位である。第2内方溝部756は、外方へ凹んだ溝を第2突状部755の内周面に形成する。第2外方溝部757は、内方へ凹んだ溝を第2突状部755の外周面に形成する。
【0281】
第2防護カバー部744は、第2ガイド部727の各々に固定されて、第2コイル125を密閉して覆うことによって、第2ガイド部727とともに概ね液密な第2ユニット711を形成する。ただし、第2メインコネクタ部128の端子部分は、第2相手コネクタ部109と嵌合するために露出している。
【0282】
詳細には、第2防護カバー部744は、第2内方シール部材758と、第2外方シール部材759と、第2コイルカバー部760と、第2接続カバー部761と、第2コネクタカバー部762とを含む。
【0283】
第2内方シール部材758と第2外方シール部材759との各々は、ゴムなどの弾性材料で作られたシール部材であり、全体で概ね環状をなす。第2内方シール部材758は、第2内方溝部756に嵌め込まれ、第2外方シール部材759は、第2外方溝部757に嵌め込まれる。
【0284】
第2コイルカバー部760は、第2コイル125のプリント配線に対応付けて設けられる円弧状の部位であり、例えば樹脂などで作られる。第2コイルカバー部760は、第2コイル125のプリント配線の上方に配置される円弧状の第2環状平板部760Aと、第2環状平板部760Aの外周部分から下方へ延びる第2外壁部760Bと、第2環状平板部760Aの内周部分から下方へ延びる第2内壁部760Cとを含む。
【0285】
第2外壁部760Bと第2内壁部760Cとは、第2外方シール部材759と第2内方シール部材758とを挟んで、これらに密着するように配置される。これにより、第2コイルカバー部760は、第2コイル125のプリント配線の上方及び側方を液密に覆う。
【0286】
第2接続カバー部761は、第2コイル用コネクタ131に対応付けて設けられる中空円弧状の部位である。第2接続カバー部761は、例えば樹脂などで作られる第2介在部761Aと、第2介在部761Aの両端面の概ね全体を覆う第2弾性部761Bとを含む。第2コイル用コネクタ131が内部に配置されることによって、第2接続カバー部761は、第2コイル用コネクタ131の周囲を液密に覆う。
【0287】
第2ユニット711が組み立てられた状態では、第2ボルト136が締め付けられることによって、第2コイルカバー部760の端面と、第2弾性部761Bとが密着する。第2弾性部761Bには、第2内方シール部材758及び第2外方シール部材759の端面も密着する。従って、第2ユニット711が組み立てられた状態では、第2送受信部726は、第2防護カバー部744と第2ガイド部127とによって液密に覆われる。
【0288】
第2コネクタカバー部762は、第2メインコネクタ部128の端子部分を除いて、第2メインコネクタ部128及び第2回路部134を液密に覆う。
【0289】
このような第2ユニット711を分割した場合、第2接続カバー部761は、第3部分品711Aと第4部分品711Bとの接続部分に1つずつ設けられればよい。本実施の形態では、図29に示すように、第2接続カバー部761は、第2メインコネクタ部128が設けられる第4部分品711Bの各端部に固定される。
【0290】
弾性部材742は、対置空間に連続するすき間を塞ぐ部材である。ここで、「対置空間」は、第1対象物101及び第2対象物102に取り付けられることによって互いに対向した状態の第1送受信部713と第2送受信部726との間の空間である。
【0291】
弾性部材742は、ゴムなどを材料として作られた弾性を有する部材であって、
第1ユニット710及び第2ユニット711が第1対象物101及び第2対象物102のそれぞれに取り付けられた場合、概ね円環状をなす。
【0292】
詳細には、弾性部材742は、基端が第1防護カバー部743の上面に固定され、先端が第2防護カバー部744の下面に接触することによって、対置空間に連続するすき間を塞ぐ。
【0293】
なお、弾性部材742は、第1防護カバー部743及び第2防護カバー部744のいずれか一方に設けられ、先端が第1防護カバー部743及び第2防護カバー部744の他方に接触していればよい。また、弾性部材742は、対置空間に連続するすき間の少なくとも一部を塞げばよく、例えば、その先端は、第1防護カバー部743及び第2防護カバー部744の他方に近接するように延びていれば、接触しなくてもよい。これらによっても、異物が対置空間へ侵入する可能性を低減することができる。
【0294】
これらの点を除いて、無線コネクタ703は、実施の形態1に係る無線コネクタ103と同様に構成されるとよい。
【0295】
すなわち、例えば上述の通り、第1ユニット710は、回転軸ARを含む第1分割面を介して分割可能な右方の第1部分品710Aと左方の第2部分品710Bとを組み合わせて構成される。第2ユニット711は、回転軸ARを含む第2分割面を介して分割可能な前方の第3部分品711Aと後方の第4部分品711Bとを組み合わせて構成される。分割された場合の部分品710A,710B,711A,711Bは、いずれも環状ではない。
【0296】
なお、図25~30では、ガイド部714,727に直接的に固定される例を示すが、これらが実施の形態1と同様にスペーサ120,133を介してガイド部714,727に固定されてもよいのはもちろんである。
【0297】
(実施の形態5に係る無線コネクタ703の動作及び着脱方法)
本実施の形態に係る無線コネクタ703によれば、第1コイル112及び第2コイル125が、図7を参照して説明した実施の形態1に係る無線コネクタ103の第1コイル112及び第2コイル125のそれぞれと同様に磁界結合する。そのため、無線コネクタ703によっても、実施の形態1に係る無線コネクタ103と同様に動作することができる。
【0298】
また、本実施の形態に係る無線コネクタ703も、図8、13を参照して説明した実施の形態1に係る無線コネクタ103と同様の方法で着脱することができる。
【0299】
本実施の形態に係る無線コネクタ703によっても、実施の形態1と同様に、第1対象物101及び第2対象物102の間の相対的な回転範囲を制限することなく、第1対象物101及び第2対象物102の間で電力を伝送することが可能になる。また、無線コネクタ703は、実施の形態1に係る無線コネクタ103と同様に、第1対象物101及び第2対象物102の外部から容易に着脱することができるので、無線コネクタ703が故障したときなどに、素早く修理することが可能になる。
【0300】
さらに本実施の形態では、防護部としての弾性部材742が設けられるので、対置空間への異物の侵入を防ぐことができ、異物が対置空間へ侵入する可能性を低減することができる。そのため、異物が対置空間へ侵入することによって、無線コネクタ703が損傷することや、第1コイル112と第2コイル125との間の磁界結合での結合力が弱くなることなどの故障の可能性が低減する。従って、無線コネクタ703の耐久性を向上させることが可能になる。
【0301】
さらに本実施の形態では、第1コイル112が第1防護カバー部743によって密閉され、第2コイル125が第2防護カバー部744によって密閉される。これにより、汚れや異物が付着或いは蓄積して、第1コイル112と第2コイル125との間の磁界結合での結合力が弱くなることを防ぐことができる。従って、無線コネクタ703の耐久性をより一層向上させることが可能になる。
【0302】
<<実施の形態6>>
実施の形態1~5などでは、第1送受信部が複数の第1コイル用コネクタで接続され、第2送受信部が複数の第2コイル用コネクタで接続されることによって、第1送受信部と第2送受信部との各々が、複数の箇所で開閉可能な環状に構成される例を説明した。また、第1送受信部とともに第1ユニットが独立した部分品に分割され、第2送受信部とともに第2ユニットが、独立した部分品に分割される例を説明した。
【0303】
しかし、第1送受信部が開閉可能な環状であれば、部分品はヒンジなどの連結機構で連結されていてもよい。本実施の形態では、実施の形態1に係る無線コネクタ103に、連結機構を適用する例を説明する。なお、本実施の形態に係る連結機構は、適宜変更されて、他の実施の形態などに係る無線コネクタに適用されてもよい。
【0304】
(実施の形態6に係るロボット装置800の構成)
本発明の実施の形態6に係るロボット装置800は、図31の斜視図に示すように、実施の形態1と同様の第1対象物101及び第2対象物102と、第1対象物101と第2対象物102との間で電力を無線で伝送するための無線コネクタ803とを備える。
【0305】
無線コネクタ803は、図31に示すように、第1ユニット110に代わる第1ユニット810と、第2ユニット111に代わる第2ユニット811を備える。
【0306】
第1ユニット810は、閉じた状態を示す斜視図である図32に示すように、回転軸ARを含む第1分割面を介して後方の1ヶ所を分離可能な右方の第1部分品810Aと左方の第2部分品810Bとを組み合わせて構成される。
【0307】
本実施の形態に係る第1ユニット810は、隣接する部分品である第1部分品810A及び第2部分品810Bの前方を連結する第1連結機構863をさらに備える。第1連結機構863を備えることによって、第1部分品810Aと第2部分品810Bとは、後方を開閉できるように連結される。
【0308】
詳細には、第1ユニット810は、実施の形態1と同様の第1メインコネクタ部115と、実施の形態1に係る第1送受信部113及び第1ガイド部114のそれぞれに代わる第1送受信部813及び第1ガイド部814A,814Bとを備える。さらに、本実施の形態に係る第1ユニット810は、第1連結具864を備える。
【0309】
第1送受信部813は、実施の形態1に係る第1送受信部113と同様に、閉じた状態では全体として、回転軸ARを中心とする貫通孔を有する概ね円板状である。第1送受信部813は、実施の形態1に係る第1コイル112に代わる第1コイル812と、実施の形態1と同様の第1保持板116とを含む。
【0310】
第1コイル812は、第1保持板116の一主面(本実施の形態では、上面)に印刷された導体であるプリント配線が1つの第1コイル用コネクタ118と第1接続配線865とを介して接続されることによって構成されている。第1接続配線865は、例えば、絶縁体で被覆された導線である。
【0311】
詳細には、第1保持板116に形成されたプリント配線の4つの端部のうち、第1連結機構863に近い2つの端部は、第1接続配線865によって接続され、第1連結機構863から遠い2つの端部は、第1コイル用コネクタ118によって接続される。
【0312】
これにより、第1コイル812は、第1送受信部813が閉じた状態で上方から見た場合に、回転軸ARを中心とする貫通孔を有する概ね円環状の領域に設けられており、本実施の形態では概ね平らな渦巻き状をなす。
【0313】
なお、実施の形態1と同様に、第1保持板116に形成されたプリント配線の4つ端部は、2つの第1コイル用コネクタ118によって接続されてもよい。
【0314】
第1ガイド部814A,814Bが右方の第1ガイド部814Aと左方の第1ガイド部815Bとから構成される点は、実施の形態1に係る第1ガイド部114と同様である。本実施の形態に係る第1ガイド部814A,814Bは、実施の形態1とは異なり、完全に分離しないように第1連結機構863によって連結されている。
【0315】
詳細には、第1ガイド部分品814A,814Bのそれぞれは、第1ガイド本体部866A,866Bと、第1連結片部867A,867Bとを含む。
【0316】
第1ガイド本体部866A,866Bは、実施の形態1に係る第1ガイド部114と同様に構成される。すなわち、第1ガイド本体部866A,866Bは、第1ユニット810が閉じた状態では、全体として概ね環状をなしており、実施の形態1と同様に第1軸部105に接触して配置される第1周面部119を有する。
【0317】
第1連結片部867Aは、第1ガイド本体部866Aの一端面から左方へ延びる平板状の部位である。本実施の形態では、第1連結片部867Aは、第1ガイド本体部866Bと対向する第1ガイド本体部866Aの端面のうち、前方の端面から左方へ延びる1つの平板状の部位であり、上下方向の貫通孔が設けられている。
【0318】
第1連結片部867Bは、第1ガイド本体部866Bの一端面から右方へ延びる平板状の部位である。本実施の形態では、第1連結片部866Bは、第1ガイド本体部866Aと対向する第1ガイド本体部866Bの端面のうち、前方の端面の上端及び下端から右方へ延びる2つの平板状の部位であり、上下方向の貫通孔が設けられている。
【0319】
第1連結片部867Bの間に第1連結片部867Aが配置されることによって、第1連結片部867Aは第1連結片部867Bによって上下方向から挟まれている。そして、第1連結片部867A,867Bに設けられた貫通孔は、上下方向に貫通するように並んでいる。
【0320】
第1連結具864は、図33に示すように、第1連結ピン864Aと、第1留め具864Bとから構成される。
【0321】
ここで、図33は、第1分割面(回転軸ARを含む前後方向を向く面)における第1ユニット810の断面図であって、第1連結機構863近傍を拡大して示す。
【0322】
第1連結ピン864Aは、第1連結片部867A及び867Bの貫通孔に貫通して設けられる部材であって、例えばヘッド部が貫通孔の周囲に係止される金属製のピンである。第1留め具864Bは、第1連結ピン864Aが貫通孔から抜け出さないように、第1連結ピン864Aの先端に係止されるC型(切れ欠きを有する環状)の部材であって、例えば金属製のC型(切れ欠きを有する環状)の部材である。
【0323】
第1連結機構863は、第1連結片部867A,867B及び第1連結具864から構成されるヒンジであり、第1連結ピン864Aを中心として回転可能に第1ガイド本体部866A,866Bを連結する。
【0324】
第1送受信部813は、第1コイル812に含まれる第1コイル用コネクタ118の嵌り合いを解くことによって、第1コイル用コネクタ118が設けられた後方の1ヶ所で分離できるように構成されている。
【0325】
また、右方の第1部分品810Aと左方の第2部分品810Bとは、前方が第1連結機構863によって、上下方向を向く第1連結ピン864Aを中心として回転可能に連結されている。
【0326】
そのため、第1ユニット810は、回転軸ARを含む第1分割面を介して後方を分離して、図34の斜視図に示すように、第1軸部105を通過させることができる程度に前方を左右方向に開くことができる。
【0327】
本実施の形態に係る第1ユニット810が閉じた状態では、実施の形態1と同様に、第1ボルト孔124に挿入して嵌め込まれる第1ボルト123によって、第1ガイド部814A,814Bの後方が締結して互いに固定される。これにより、第1ユニット810は、ロボット装置800の回転動作時などに、容易に開かないように閉じた状態を維持することができる。
【0328】
なお、本実施の形態では、第1部分品810Aと第2部分品810Bとが、第1ガイド部814A,814Bに設けられた第1連結機構863によって連結される例を説明した。しかし、第1ガイド部814A,814Bが設けられなくてもよく、この場合、第1連結機構863に相当する機構が第1送受信部13に設けられるとよい。また、第1連結機構863が複数設けられてもよい。さらに、第1ユニットは、3つ以上の部分品を含み、一部の部分品が第1連結機構863によって連結され、残りの部分品が完全に分離可能に構成されてもよい。
【0329】
第2ユニット811は、閉じた状態を示す斜視図である図35に示すように、回転軸ARを含む第2分割面を介して後方の1ヶ所を分離可能な右方の第3部分品811Aと左方の第4部分品811Bとを組み合わせて構成される。
【0330】
本実施の形態に係る第2ユニット811は、隣接する部分品である第3部分品811A及び第4部分品811Bの前方を連結する第2連結機構868をさらに備える。第2連結機構868を備えることによって、第3部分品811Aと第4部分品811Bとは、後方を開閉できるように連結される。
【0331】
詳細には、第2ユニット811は、実施の形態1と同様の第2メインコネクタ部128と、実施の形態1に係る第2送受信部126及び第2ガイド部127のそれぞれに代わる第2送受信部826及び第2ガイド部827A,827Bとを備える。さらに、本実施の形態に係る第2ユニット811は、第2連結具869を備える。
【0332】
第2送受信部826は、実施の形態1に係る第2送受信部126と同様に、閉じた状態では全体として、回転軸ARを中心とする貫通孔を有する概ね円板状である。第2送受信部826は、実施の形態1に係る第2コイル125に代わる第1コイル825と、実施の形態1と同様の第2保持板129とを含む。
【0333】
第2コイル825は、第2保持板129の一主面(本実施の形態では、下面)に印刷された導体であるプリント配線が1つの第2コイル用コネクタ131と第2接続配線870とを介して接続されることによって構成されている。第2接続配線870は、例えば、絶縁体で被覆された導線である。
【0334】
詳細には、第2保持板129に形成されたプリント配線の4つの端部のうち、第2連結機構868に近い2つの端部は、第2接続配線870によって接続され、第2連結機構868から遠い2つの端部は、第2コイル用コネクタ131によって接続される。
【0335】
これにより、第2コイル825は、第2送受信部826が閉じた状態で上方から見た場合に、回転軸ARを中心とする貫通孔を有する概ね円環状の領域に設けられており、本実施の形態では概ね平らな渦巻き状をなす。
【0336】
なお、実施の形態1と同様に、第2保持板129に形成されたプリント配線の4つ端部は、2つの第2コイル用コネクタ131によって接続されてもよい。
【0337】
第2ガイド部827A,827Bが右方の第2ガイド部827Aと左方の第1ガイド部827Bとから構成される点は、実施の形態1に係る第2ガイド部127と同様である。本実施の形態に係る第2ガイド部827A,827Bは、実施の形態1とは異なり、完全に分離しないように第2連結機構868によって連結されている。
【0338】
詳細には、第2ガイド部分品827A,827Bのそれぞれは、第2ガイド本体部871A,871Bと、第2連結片872A,872Bとを含む。
【0339】
第2ガイド本体部871A,871Bは、実施の形態1に係る第2ガイド部127と同様に構成される。すなわち、第2ガイド本体部871A,871Bは、第1ユニット810が閉じた状態では、全体として概ね環状をなしており、実施の形態1と同様に第2軸部106に接触して配置される第2周面部132を有する。
【0340】
第2連結片部872Aは、第2ガイド本体部871Aの一端面から左方へ延びる平板状の部位である。本実施の形態では、第2連結片部872Aは、第2ガイド本体部871Bと対向する第2ガイド本体部866Aの端面のうち、前方の端面から左方へ延びる1つの平板状の部位であり、上下方向の貫通孔が設けられている。
【0341】
第2連結片部872Bは、第2ガイド本体部871Bの一端面から右方へ延びる平板状の部位である。本実施の形態では、第2連結片部872Bは、第2ガイド本体部871Aと対向する第1ガイド本体部871Bの端面のうち、前方の端面の上端及び下端から右方へ延びる2つの平板状の部位であり、上下方向の貫通孔が設けられている。
【0342】
第2連結片部872Bの間に第2連結片部872Aが配置されることによって、第2連結片部872Aは第2連結片部872Bによって上下方向から挟まれている。そして、第2連結片部872A,867Bに設けられた貫通孔は、上下方向に貫通するように並んでいる。
【0343】
第2連結具869は、図33の断面図に示すように、第2連結ピン869Aと、第2留め具869Bとから構成される。
【0344】
図33は、上述の通り第1連結機構863近傍の拡大図であるが、第2連結機構868近傍の拡大図も、第1連結機構863近傍の拡大図と同様に示される。すなわち、図33は、第2分割面(回転軸ARを含む前後方向を向く面)における第2ユニット811の断面図であって、第2連結機構868近傍を拡大して示す図でもある。
【0345】
図33では、第2ユニット811の構成要素の参照符号を、第1ユニット810の対応する構成要素の参照符号に続けてカッコを付して示しており、カッコを付した前後上下の方向を示す矢印は、第2ユニット811に対応するものである。
【0346】
第2連結ピン869Aは、第2連結片部872A及び872Bの貫通孔に貫通して設けられる部材であって、例えばヘッド部が貫通孔の周囲に係止される金属製のピンである。第2留め具869Bは、第2連結ピン869Aが貫通孔から抜け出さないように、第2連結ピン869Aの先端に係止される部材であって、例えば金属製のC型(切れ欠きを有する環状)の部材である。
【0347】
第2連結機構868は、第2連結片部872A,872B及び第2連結具869から構成されるヒンジであり、第2連結ピン869Aを回転可能に中心として第2ガイド本体部871A,871Bを連結する。
【0348】
第2送受信部826は、第2コイル825に含まれる第2コイル用コネクタ131の嵌り合いを解くことによって、第2コイル用コネクタ131が設けられた後方の1ヶ所で分離できるように構成されている。
【0349】
また、右方の第3部分品811Aと左方の第4部分品811Bとは、前方が第2連結機構868によって、上下方向を向く第2連結ピン869Aを中心として回転可能に連結されている。そのため、第2ユニット811は、回転軸ARを含む第2分割面を介して後方を分離して、第2軸部106を通過させることができる程度に前方を左右方向に開くことができる。
【0350】
本実施の形態に係る第2ユニット810が閉じた状態では、実施の形態1と同様に、右方が解放した第2ボルト孔に挿入して嵌め込まれる第2ボルト136によって、第2ガイド部827A,827Bの後方が締結して互いに固定される。これにより、第2ユニット811は、ロボット装置800の回転動作時などに、容易に開かないように閉じた状態を維持することができる。
【0351】
なお、本実施の形態では、第3部分品811Aと第4部分品811Bとが、第2ガイド部827A,827Bに設けられた第2連結機構868によって連結される例を説明した。しかし、第2ガイド部827A,827Bが設けられなくてもよく、この場合、第2連結機構868に相当する機構が第2送受信部826に設けられるとよい。また、第2連結機構868が複数設けられてもよい。さらに、第2ユニットは、3つ以上の部分品を含み、一部の部分品が第2連結機構868によって連結され、残りの部分品が完全に分離可能に構成されてもよい。
【0352】
(実施の形態6に係る無線コネクタ803の動作)
本実施の形態に係る無線コネクタ803によれば、第1コイル812及び第2コイル825が、図7を参照して説明した実施の形態1に係る無線コネクタ103の第1コイル112及び第2コイル125のそれぞれと同様に磁界結合する。そのため、無線コネクタ703によっても、実施の形態1に係る無線コネクタ103と同様に動作することができる。
【0353】
(実施の形態6に係る無線コネクタ着脱方法)
これまで、本発明の実施の形態1に係る無線コネクタ103の動作について説明した。ここから、本実施の形態に係る無線コネクタ着脱方法について参照して説明する。
【0354】
本実施の形態においても、実施の形態1と概ね同様の工程で、対象物101,102に無線コネクタ803を取り付け、また対象物101,102にから無線コネクタ803を取り外すことができる。そのため、本実施の形態においても、図8及び13を参照して、無線コネクタ着脱方法を説明する。
【0355】
(無線コネクタ803の取り付け方法)
無線コネクタ803の取り付け方法は、対象物101,102を含むロボット装置(図3参照)と、無線コネクタ803とを準備して開始される。
【0356】
図8に示すように、第1ユニット810が第1対象物101の外部から第1対象物101に取り付けられる(工程1;第1ユニットの取り付け工程)。
【0357】
詳細には、工程1において、第2部分品810Bが第1対象物101に取り付けられる。(工程1A;第2部分品の取り付け工程)。
【0358】
本実施の形態では、第1コイル112を上方へ向け、第1送受信部813とともに第1ユニット810が開いた状態で、第1軸部105が第1部分品810Aと第2部分品810Bとの後方の開いた空間を通過する。第2部分品810Bは、その第1周面部119が第1軸部105の外周面に接触するように配置される。
【0359】
そして、第1メインコネクタ部115が第1相手コネクタ部108に嵌め込まれる。これにより、第1メインコネクタ部115と第1相手コネクタ部108とが電気的に接続して、第2部分品810Bが第1対象物101に取り付けられる。
【0360】
図8に示すように、第1部分品810Aが、第2部分品810Bとともに回転軸ARを囲むように第1対象物101に取り付けられる(工程1B;第1部分品の取り付け工程)。
【0361】
本実施の形態では、第1部分品810Aは、第1連結機構863によって第2部分品810Bと連結されているので、第1コイル112を上方へ向けた状態である。
【0362】
そのため、第1周面部119が第1軸部105の外周面に接触するように第1連結ピン864Aを中心に第1部分品810Aを回転させるとよい。そして、第1部分品810Aに設けられた第1コイル用コネクタ118を、第2部分品810Bに設けられた第1コイル用コネクタ118に嵌め込んで、第1送受信部813とともに第1ユニット810を閉じるとよい。
【0363】
これにより、第1部分品810Aが第1対象物101に取り付けられて、第1コイル用コネクタ118を介して接続された第1コイル812が形成される。
【0364】
図8に示すように、第1部分品810Aと第2部分品810Bとが第1ボルト123により締結して固定される(工程1C;第1ユニットの固定工程)。
【0365】
詳細には、第1ボルト孔124の右方から、第1ボルト123を挿入して締め付ける。これにより、第1ユニット810が組み立てられて、第1送受信部813とともに第1ユニット810が閉じた状態で第1対象物101に固定される。
【0366】
図8に示すように、第2ユニット811が第2対象物102の外部から第2対象物102に取り付けられる(工程2;第2ユニットの取り付け工程)。
【0367】
詳細には、工程2において、第4部分品811Bが第2対象物102に取り付けられる。(工程2A;第4部分品の取り付け工程)。
【0368】
本実施の形態では、第2コイル125を下方へ向け、第2送受信部826とともに第2ユニット811が開いた状態で、第2軸部106が第3部分品811Aと第4部分品811Bとの後方の開いた空間を通過する。第4部分品811Bは、その第1周面部119が第2軸部106の外周面に接触するように配置される。
【0369】
そして、第2メインコネクタ部128が第2相手コネクタ部109に嵌め込まれる。これにより、第2メインコネクタ部128と第2相手コネクタ部109とが電気的に接続して、第4部分品811Bが第2対象物102に取り付けられる。
【0370】
図8に示すように、第3部分品811Aが、第4部分品811Bとともに回転軸ARを囲むように第2対象物102に取り付けられる。(工程2B;第3部分品の取り付け工程)。
【0371】
本実施の形態では、第3部分品811Aは、第2連結機構868によって第4部分品811Bと連結されているので、第1コイル112を上方へ向けた状態である。
【0372】
そのため、第1周面部119が第2軸部106の外周面に接触するように第2連結ピン869Aを中心に第3部分品811Aを回転させるとよい。そして、第3部分品811Aに設けられた第2コイル用コネクタ131を、第4部分品811Bに設けられた第2コイル用コネクタ131に嵌め込んで、第2送受信部826とともに第2ユニット811を閉じるとよい。
【0373】
これにより、第3部分品810Aが第2対象物102に取り付けられて、第2コイル用コネクタ118を介して接続された第2コイル825が形成される。
【0374】
図8に示すように、第3部分品811Aと第4部分品811Bとが第2ボルト136により締結して固定される(工程2C;第2ユニットの固定工程)。
【0375】
詳細には、第2ガイド部827Aに設けられた第2ボルト孔137の右方から、第2ボルト136を挿入して締め付ける。これにより、第2ユニット811が組み立てられて、閉じた状態で第2対象物102に固定される。
【0376】
これにより、無線コネクタ803の取り付け方法が終了し、無線コネクタ803は、第1対象物101及び第2対象物102に固定した状態で取り付けられる。また、第1送受信部813及び第2送受信部826は、電力を無線で伝送するように、第1軸部105及び第2軸部106の外部で回転軸ARに沿って互いに非接触で対向した状態で、回転軸ARに対して概ね垂直な方向を向いて概ね平行に配置される。
【0377】
なお、本実施の形態に係る無線コネクタ803の取付方法においても、実施の形態1と同様に、第1ユニットの取り付け工程(工程1)と第2ユニットの取り付け工程(工程2)とが行われる順序は、入れ替えられてもよい。また、工程1において、第2部分品の取り付け工程(工程1A)と第1部分品の取り付け工程(工程1B)とが行われる順序は、入れ替えられてもよい。同様に、工程2において、第4部分品の取り付け工程(工程2A)と第3部分品の取り付け工程(工程2B)とが行われる順序は、入れ替えられてもよい。
【0378】
(無線コネクタ803の取り外し方法)
無線コネクタ103の取り外し方法は、典型的には、上述した無線コネクタ803の取り付け方法によって無線コネクタ803をロボット装置100に取り付けた後に、必要に応じて行われることは実施の形態1に係る無線コネクタ103の取り外し方法と同様である。
【0379】
図13に示すように、第1ユニット810が第1対象物101の外部での作業によって第1対象物101から取り外される(工程3;第1ユニットの取り外し工程)。
【0380】
詳細には、工程3において、第1部分品810Aと第2部分品810Bとの固定が解かれる(工程3A;第1ユニットの固定の解除工程)。
【0381】
本実施の形態では、第1ボルト123を緩めてネジ作用による嵌まり合いを解いた後に、第1ボルト孔124の右方から第1ボルト123が抜き取られる。これにより、第1ユニット810の固定が解かれる。
【0382】
第1部分品810Aが第1対象物101から取り外される(工程3B;第1部分品の取り外し工程)。
【0383】
本実施の形態では、第1コイル用コネクタ118の嵌り合いを解いて、第1連結ピン864Aを中心に第1部分品810Aを回転させる。これにより、第1コイル用コネクタ118の嵌合が解かれて、第1部分品810Aが第1対象物101から取り外される。同時に、第1ユニット810は、第1送受信部813とともに開いた状態となる。
【0384】
第2部分品810Bが第1対象物101から取り外される(工程3C;第2部分品の取り外し工程)。
【0385】
本実施の形態では、第2部分品810Bが左方へ引き抜かれる。これにより、第1メインコネクタ部115と第1相手コネクタ部108との嵌合が解かれて、第2部分品810Bが第1対象物101から取り外される。
【0386】
第1部分品810Aと第2部分品810Bとの後方の開いた空間を、第1軸部105に通過させることによって、第1ユニット810が第1対象物101から取り外される。
【0387】
第2ユニット811が第2対象物102の外部での作業によって第2対象物102から取り外される(工程4;第2ユニットの取り外し工程)。
【0388】
詳細には、工程4において、第3部分品811Aと第4部分品811Bとの固定が解かれる(工程4A;第2ユニットの固定の解除工程)。
【0389】
本実施の形態では、第2ボルト136を緩めてネジ作用による嵌まり合いを解いた後に、第2ボルト孔137の右方から第2ボルト136が抜き取られる。これにより、第2ユニット811の固定が解かれる。
【0390】
第3部分品811Aが第1対象物101から取り外される(工程4B;第3部分品の取り外し工程)。
【0391】
本実施の形態では、第2コイル用コネクタ131の嵌り合いを解いて、第2連結ピン869Aを中心に第3部分品811Aを回転させる。これにより、第2コイル用コネクタ131の嵌合が解かれて、第3部分品811Aが第1対象物101から取り外される。同時に、第2ユニット811は、第2送受信部826とともに開いた状態となる。
【0392】
第4部分品811Bが第2対象物102から取り外される(工程4C;第4部分品の取り外し工程)。
【0393】
本実施の形態では、第4部分品811Bが左方へ引き抜かれる。これにより、第2メインコネクタ部128と第2相手コネクタ部109との嵌合が解かれて、第4部分品811Bが第2対象物102から取り外される。
【0394】
第3部分品811Aと第4部分品811Bとの後方の開いた空間を、第2軸部106に通過させることによって、第2ユニット811が第2対象物102から取り外される。
【0395】
これにより、無線コネクタ803の取り外し方法が終了し、無線コネクタ803が対象物101,102から取り外される。
【0396】
なお、本実施の形態に係る無線コネクタ803では、第1ユニットの取り外し工程(工程3)と第2ユニットの取り外し工程(工程4)とが行われる順序は、入れ替えられてもよい。また、工程3において、第1部分品の取り外し工程(工程3A)と第2部分品の取り外し工程(工程3B)とが行われる順序は、入れ替えられてもよい。同様に、工程4において、第3部分品の取り外し工程(工程4A)と第4部分品の取り外し工程(工程4B)とが行われる順序は、入れ替えられてもよい。
【0397】
本実施の形態によれば、実施の形態1と同様に、第1送受信部813と第2送受信部826とは、第1メインコネクタ部115と第2メインコネクタ部128とがそれぞれ第1相手コネクタ部108と第2相手コネクタ部109とに取り付けられた場合に、第1対象物101及び第2対象物102の外部で、電力を無線で伝送するように回転軸ARに沿って互いに非接触で対向した状態で配置される。
【0398】
言い換えると、第1送受信部113と第2送受信部126とは、第1ユニット110及び第2ユニット111のそれぞれが第1対象物101及び第2対象物102に取り付けられた場合に、電力を無線で伝送するように互いに非接触で対向した状態で配置される。この場合、第1コイル112と第2コイル125とは、電力を無線で伝送するように互いに非接触で対向した状態で平行に配置される。
【0399】
これにより、第1対象物101及び第2対象物102が相対的に回転した際に第1ユニット810及び第2ユニット811の間で相互に干渉する部位や第1対象物101及び第2対象物102の回転範囲を制限するような部位を設けなくても、第1対象物101及び第2対象物102の間で電力を無線で伝送することができる。
【0400】
本実施の形態に係る無線コネクタ803によっても、実施の形態1と同様に、第1対象物101及び第2対象物102の間の相対的な回転範囲を制限することなく、第1対象物101及び第2対象物102の間で電力を伝送することが可能になる。また、無線コネクタ803は、実施の形態1に係る無線コネクタ103と同様に、第1対象物101及び第2対象物102の外部から容易に着脱することができるので、無線コネクタ803が故障したときなどに、素早く修理することが可能になる。
【0401】
さらに本実施の形態では、第1部分品810Aと第2部分品810Bとが第1連結機構863で連結されるため、実施の形態1よりも第1ユニット810を容易に着脱することができる。また、第3部分品811Aと第4部分品811Bとが第2連結機構868で連結されるため、実施の形態1よりも第2ユニット811を容易に着脱することができる。従って、第1対象物101及び第2対象物102の外部からより一層容易に着脱することができるので、無線コネクタ803が故障したときなどに、より一層素早く修理することが可能になる。
【0402】
以上、本発明の実施の形態及び変形例について説明したが、本発明は、これらに限られるものではない。例えば、本発明は、これまで説明した実施の形態及び変形例の一部又は全部を適宜組み合わせた形態、その形態に適宜変更を加えた形態をも含む。
【符号の説明】
【0403】
100,500,600,700,800 ロボット装置
101 第1対象物
102 第2対象物
103,203,303,403,503,603,703,803 無線コネクタ
AR 回転軸
104 基部
105 第1軸部
106 第2軸部
107 他部材接続部
108 第1相手コネクタ部
109 第2相手コネクタ部
110,210,310,410,510,610,710,810 第1ユニット
110A,210A,310A,410A,510A,610A,710A,810A 第1部分品
110B,210B,310B,410B,510B,610B,710B,810B 第2部分品
111,211,311,411,511,611,711,811 第2ユニット
111A,211A,311A,411A,511A,611A,711A,811A 第3部分品
111B,211B,311B,411B,511B,611B,711B,811B 第4部分品
112,412,512,612,812 第1コイル
113,213,313,413,513,613,713,813 第1送受信部
114,314,714,814A,814B 第1ガイド部
115 第1メインコネクタ部
116,216,316,716 第1保持板
117,417,517 第1突部
118,418,518,618 第1コイル用コネクタ
119 第1周面部
120 第1スペーサ
121 第1回路部
122 送電回路
123 第1ボルト
124 第1ボルト孔
125,425,525,625,825 第2コイル
126,226,326,426,526,626,726,826 第2送受信部
127,327,727,827A,827B 第2ガイド部
128 第2メインコネクタ部
129,229,329,729 第2保持板
130,430,530 第2突部
131,431,531,631 第2コイル用コネクタ
132 第2周面部
133 第2スペーサ
134 第2回路部
135 受電回路
136 第2ボルト
137 第2ボルト孔
438,538,638 第1保持部
439,539,639 第2保持部
640 第1環状溝部
641 第2環状溝部
742 弾性部材
743 第1防護カバー部
744 第2防護カバー部
745 第1平板部
746 第1突状部
747 第1内方溝部
748 第1外方溝部
749 第1内方シール部材
750 第1外方シール部材
751 第1コイルカバー部
751A 第1環状平板部
751B 第1外壁部
751C 第1内壁部
752 第1接続カバー部
752A 第1介在部
752B 第1弾性部
753 第1コネクタカバー部
754 第2平板部
755 第2突状部
756 第2内方溝部
757 第2外方溝部
758 第2内方シール部材
759 第2外方シール部材
760 第2コイルカバー部
760A 第2環状平板部
760B 第2外壁部
760C 第2内壁部
761 第2接続カバー部
761A 第2介在部
761B 第2弾性部
762 第2コネクタカバー部
863 第1連結機構
864 第1連結具
864A 第1連結ピン
864B 第1留め具
865 第1接続配線
866A,866B 第1ガイド本体部
867A,867B 第1連結片部
868 第2連結機構
869 第2連結具
869A 第2連結ピン
869B 第2留め具
870 第2接続配線
871A,871B 第2ガイド本体部
872A,872B 第2連結片部
【要約】
【課題】迅速に修理することが可能な無線コネクタを提供する。
【解決手段】無線コネクタ103は、ユニット110,111から構成される。各ユニット110,111は、電力を無線で伝送するためのコイルが設けられる環状の送受信部113,126と、対象物の外部から当該対象物に取り外し可能に取り付けられることによって当該対象物との間で電力を伝送するためのメインコネクタ部128とを含む。各ユニット110,111は、コイルが複数のコイル用コネクタを介して接続することによって、環状ではない複数の部分品(iは2以上の整数。)に分割可能に組み立てられている。送受信部113,126の一方は、対象物に取り付けられた場合に、送受信部113,126の他方と、電力を無線で伝送するように互いに非接触で対向した状態で配置される。
【選択図】図4
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34
図35
図36