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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-17
(45)【発行日】2022-01-17
(54)【発明の名称】回転電機の固定子および回転電機
(51)【国際特許分類】
   H02K 3/04 20060101AFI20220107BHJP
【FI】
H02K3/04 E
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2021517068
(86)(22)【出願日】2020-11-11
(86)【国際出願番号】 JP2020042151
【審査請求日】2021-03-25
(31)【優先権主張番号】PCT/JP2020/010598
(32)【優先日】2020-03-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(73)【特許権者】
【識別番号】598076591
【氏名又は名称】東芝インフラシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001737
【氏名又は名称】特許業務法人スズエ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】内田 秀範
【審査官】三澤 哲也
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-152752(JP,A)
【文献】特開2014-050180(JP,A)
【文献】特開2011-193597(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02K 3/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヨークと、複数のティースと、軸方向の一端に位置する一端面および前記軸方向の他端に位置する他端面と、を有し、隣合う前記ティースの間において径方向に延びるスロットを構成した固定子鉄心と、
平角導体で構成され、異なる前記スロットに配置される第1線状部および第2線状部と、前記固定子鉄心の前記一端面の側において前記第1線状部と前記第2線状部とをつなぐ架橋部と、を有する複数のコイルセグメントを互いに接合してそれぞれ構成された複数本の固定子コイルと、を備え、
前記複数のコイルセグメントは、
前記スロット内に前記径方向に配列される複数の前記コイルセグメントのうち前記径方向の最も外側に配置された第1線状部と、異なるスロットにおいて複数の前記コイルセグメントのうち前記径方向の最も外側に配置された第2線状部と、架橋部と、を有する第1コイルセグメントと、
前記第1コイルセグメントの前記第1線状部に対して前記第1コイルセグメントの前記第2線状部と反対の側に隣接して位置するスロットにおいて複数の前記コイルセグメントのうち前記径方向の最も外側に配置された第1線状部と、前記第1コイルセグメントの前記第2線状部に対して前記第1コイルセグメントの前記第1線状部と反対の側に隣接して位置するスロットにおいて複数の前記コイルセグメントのうち前記径方向の最も外側に配置された第2線状部と、架橋部と、を有する第2コイルセグメントと、を含み、
前記第1コイルセグメントの前記架橋部は、
前記第1コイルセグメントの前記第1線状部から前記第2線状部の側に向かって屈曲した第1屈曲部を介して、前記第2線状部に向かって、前記一端面と平行な平面に対して第1傾斜角で前記軸方向の外側に傾斜して、前記固定子鉄心の周方向に延び、その途中で前記一端面と平行な平面に対する傾斜の角度を前記第1傾斜角よりも小さい第2傾斜角にする第1屈折部を有する第1架橋区間と、
前記第1コイルセグメントの前記第2線状部から前記径方向の外側に屈曲した第2屈曲部を介して前記第1架橋区間よりも前記径方向の外側において前記第1線状部に向かって、前記一端面と平行な平面に対して第3傾斜角で前記軸方向の外側に傾斜して、前記周方向に延び、その途中で前記一端面に対する傾斜の角度を前記第3傾斜角よりも小さい第4傾斜角にする第2屈折部を有する第2架橋区間と、を含み、
前記第2コイルセグメントの前記架橋部は、
前記第2コイルセグメントの前記第1線状部から前記第2屈曲部よりも前記径方向の外側に大きく屈曲した第3屈曲部を介して前記第2架橋区間よりも前記径方向の外側において前記第2コイルセグメントの前記第2線状部に向かって、前記一端面と平行な平面に対して第5傾斜角で前記軸方向の外側に傾斜して、前記周方向に延び、その途中で前記一端面と平行な平面に対する傾斜の角度を前記第5傾斜角よりも小さい第6傾斜角にする第3屈折部を有する第3架橋区間と、
前記第2コイルセグメントの前記第2線状部から前記第3屈曲部よりも前記径方向の外側に大きく屈曲した第4屈曲部を介して前記第3架橋区間よりも前記径方向の外側において前記第2コイルセグメントの前記第1線状部に向かって、前記一端面と平行な平面に対して第7傾斜角で前記軸方向の外側に傾斜して、前記周方向に延び、その途中で前記一端面と平行な平面に対する傾斜の角度を前記第7傾斜角よりも小さい第8傾斜角にする第4屈折部を有する第4架橋区間と、を含む、回転電機の固定子。
【請求項2】
前記第1コイルセグメントの前記架橋部は、前記第1架橋区間と前記第2架橋区間との間に位置し前記第1架橋区間と前記第2架橋区間とを連結した第1連結部を備え、
前記第2コイルセグメントの前記架橋部は、前記第3架橋区間と前記第4架橋区間との間に位置し前記第3架橋区間と前記第4架橋区間とを連結した第2連結部を備え、
前記第1連結部と前記第2連結部とは、前記一端面に対して前記軸方向の共通の高さ位置に配置され、間隔を置いて互いに対向している、請求項1に記載の回転電機の固定子。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の固定子と、
前記固定子の界磁空間に配置された回転子と、を備えた回転電機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明の実施形態は、回転電機の固定子および回転電機に関する。
【背景技術】
【0002】
回転電機は、円筒形状の固定子と、固定子の界磁空間に回転自在に配置された回転子と、を備えている。固定子は、円環状の電磁鋼板を多数枚積層して構成された固定子鉄心と、平角導体から構成され固定子鉄心に装着された固定子コイルと、を有している。複数のコイルセグメントを直列に接合して構成されるコイルは、固定子鉄心の両端面から軸方向の外側に突出するコイルエンドを有している。近年、回転電機の固定子は、一層の小型化が望まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2016―152753号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の実施形態の課題は、固定子鉄心の小型化を図ることができる回転電機の固定子、および当該固定子を備えた回転電機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態に係る回転電機の固定子は、ヨークと、複数のティースと、軸方向の一端に位置する一端面および前記軸方向の他端に位置する他端面と、を有し、隣合う前記ティースの間において径方向に延びるスロットを構成した固定子鉄心と、平角導体で構成され、異なる前記スロットに配置される第1線状部および第2線状部と、前記固定子鉄心の前記一端面の側において前記第1線状部と前記第2線状部とをつなぐ架橋部と、を有する複数のコイルセグメントを互いに接合してそれぞれ構成された複数本の固定子コイルと、を備えている。
前記複数のコイルセグメントは、前記スロット内に前記径方向に配列される複数の前記コイルセグメントのうち前記径方向の最も外側に配置された第1線状部と、異なるスロットにおいて複数の前記コイルセグメントのうち前記径方向の最も外側に配置された第2線状部と、架橋部と、を有する第1コイルセグメントと、
前記第1コイルセグメントの前記第1線状部に対して前記第1コイルセグメントの前記第2線状部と反対の側に隣接して位置するスロットにおいて複数の前記コイルセグメントのうち前記径方向の最も外側に配置された第1線状部と、前記第1コイルセグメントの前記第2線状部に対して前記第1コイルセグメントの前記第1線状部と反対の側に隣接して位置するスロットにおいて複数の前記コイルセグメントのうち前記径方向の最も外側に配置された第2線状部と、架橋部と、を有する第2コイルセグメントと、を含んでいる。
前記第1コイルセグメントの前記架橋部は、前記第1コイルセグメントの前記第1線状部から前記第2線状部の側に向かって屈曲した第1屈曲部を介して、前記第2線状部に向かって、前記一端面と平行な平面に対して第1傾斜角で前記軸方向の外側に傾斜して、前記固定子鉄心の周方向に延び、その途中で前記一端面と平行な平面に対する傾斜の角度を前記第1傾斜角よりも小さい第2傾斜角にする第1屈折部を有する第1架橋区間と、
前記第1コイルセグメントの前記第2線状部から前記径方向の外側に屈曲した第2屈曲部を介して前記第1架橋区間よりも前記径方向の外側において前記第1線状部に向かって、前記一端面と平行な平面に対して第3傾斜角で前記軸方向の外側に傾斜して、前記周方向に延び、その途中で前記一端面に対する傾斜の角度を前記第3傾斜角よりも小さい第4傾斜角にする第2屈折部を有する第2架橋区間と、を含み、
前記第2コイルセグメントの前記架橋部は、前記第2コイルセグメントの前記第1線状部から前記第2屈曲部よりも前記径方向の外側に大きく屈曲した第3屈曲部を介して前記第2架橋区間よりも前記径方向の外側において前記第2コイルセグメントの前記第2線状部に向かって、前記一端面と平行な平面に対して第5傾斜角で前記軸方向の外側に傾斜して、前記周方向に延び、その途中で前記一端面と平行な平面に対する傾斜の角度を前記第5傾斜角よりも小さい第6傾斜角にする第3屈折部を有する第3架橋区間と、
前記第2コイルセグメントの前記第2線状部から前記第3屈曲部よりも前記径方向の外側に大きく屈曲した第4屈曲部を介して前記第3架橋区間よりも前記径方向の外側において前記第2コイルセグメントの前記第1線状部に向かって、前記一端面と平行な平面に対して第7傾斜角で前記軸方向の外側に傾斜して、前記周方向に延び、その途中で前記一端面と平行な平面に対する傾斜の角度を前記第7傾斜角よりも小さい第8傾斜角にする第4屈折部を有する第4架橋区間と、を含んでいる。
【0006】
実施形態に係る回転電機は、前記固定子と、前記固定子の界磁空間に配置された回転子と、を備えている。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、実施形態に係る回転電機を示す横断面図。
図2図2は、前記回転電機の固定子の一部を固定子鉄心の一端面側(各コイルセグメントの非溶接側)から示す斜視図。
図3図3は、固定子の一部を固定子鉄心の他端面側(各コイルセグメントの溶接側)から示す斜視図。
図4図4は、スロットの最も外側の部分に配置される第1コイルセグメントおよび第2コイルセグメントを1つずつ示す斜視図。
図5図5は、スロットの最も外側の部分に配置される第1コイルセグメントおよび第2コイルセグメントを1つずつ示す平面図(図4を軸方向から見た平面図)。
図6A図6Aは、前記第1コイルセグメントを模式的に示す側面図。
図6B図6Bは、前記第2コイルセグメントを模式的に示す側面図。
図7図7は、スロットの最も外側の部分に配置される複数組の第1コイルセグメントおよび第2コイルセグメントを径方向外側から示す側面図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。
なお、開示はあくまで一例にすぎず、以下の実施形態に記載した内容により発明が限定されるものではない。当業者が容易に想到し得る変形は、当然に開示の範囲に含まれる。説明をより明確にするため、図面において、各部分のサイズ、形状等を実際の実施態様に対して変更して模式的に表す場合もある。
【0009】
(実施形態)
図1から図6を参照して、実施形態に係る回転電機1、並びに、回転電機1を構成する固定子1Pおよび回転子1Qについて説明する。
図1は、実施形態に係る回転電機1を示す横断面図である。図2は、前記回転電機の固定子1Pの一部を固定子鉄心10の一端面10a側(各コイルセグメントの非溶接側)から示す斜視図である。図3は、固定子1Pの一部を固定子鉄心10の他端面10b側(各コイルセグメントの溶接側)から示す斜視図である。
【0010】
図1に示すように、回転電機1は、例えば、永久磁石型の回転電機として構成されている。回転電機1は、固定子1Pと、固定子1Pの界磁空間に配置された回転子1Qと、を有している。実施形態における界磁空間は、固定子1Pによって磁界を発生させる空間である。
以下の説明では、回転電機1の中心軸線Cの延在方向を軸方向、中心軸線Cの回りで回転する方向を周方向、軸方向および周方向に直交する方向を径方向と称する。
【0011】
固定子1Pは、固定子鉄心10と、固定子鉄心10に装着された複数本の固定子コイル20と、を有している。
【0012】
固定子鉄心10は、ケイ素鋼などの磁性体で円環状に形成された複数枚の電磁鋼板を中心軸線Cに対して同芯状に積層した積層体で構成されている。複数枚の電磁鋼板は、互いに積層された状態で外周面の複数個所が溶接されて、連結されている。固定子鉄心10は、径方向の内側において回転子1Qに対向する内周面10cと、径方向の外側において図示せぬケーシングに支持される外周面10dと、を有している。図2および図3に示すように、固定子鉄心10は、軸方向の一端側に位置する一端面10aと、軸方向の他端側に位置する他端面10bと、を有している。一端面10aおよび他端面10bは、それぞれ中心軸線Cと直交している。
【0013】
図1に示すように、固定子鉄心10は、径方向外側に位置する円筒状のヨーク12と、それぞれヨーク12から固定子鉄心10の径方向に延び、固定子鉄心10の周方向に等間隔で並んだ複数(例えば、48個)のティース11と、を一体に有している。固定子鉄心10の周方向に隣合うティース11の間に、スロット13が設けられている。スロット13は、隣合うティース11の間において固定子鉄心10の径方向に延び、固定子鉄心10の周方向に等間隔で48個並んでいる。スロット13は、固定子鉄心10の一端面10aから他端面10bまで軸方向に貫通している。スロット13は、固定子鉄心10の内周面10cに開口している。
【0014】
図1に示すように、固定子コイル20は、断面が長方形状の平角導体から構成されている。固定子コイル20の長辺側は、スロット13内において、固定子鉄心10の径方向に向いている。固定子コイル20は、十分な導電性を有する銅やアルミによって形成されている。固定子コイル20は、固定子鉄心10の一端面10aから軸方向の外側に向かって延出した第1コイルエンド20a(図2)と、固定子鉄心10の他端面10bから軸方向の外側に向かって延出した第2コイルエンド20b(図3)と、を有している。すなわち、固定子コイル20において、固定子鉄心10の端面から外方に延出し異なるスロット13の間を渡る部位が、第1コイルエンド20aまたは第2コイルエンド20bに相当する。固定子コイル20は、その一端に電流が入力される口出し線が構成され、その他端に互いに接続される中性線が構成されている。
【0015】
図2に示すように、固定子コイル20は、分布型の配置によって固定子鉄心10のスロット13に配置されている。実施形態では、並列接続されU相の位相の電流が入力される2本の固定子コイル20、並列接続されV相の位相の電流が入力される2本の固定子コイル20、および並列接続されW相の位相の電流が入力される2本の固定子コイル20が用いられている。すなわち、回転電機1は、U相、V相およびW相の3相の交流電源によって駆動される。
【0016】
図2および図3に示すように、固定子コイル20は、平角導体で構成された複数のコイルセグメント(第1コイルセグメント21から第7コイルセグメント27のいずれか)を直列に接合して構成されている。コイルセグメントは、異なるスロット13に配置される第1線状部および第2線状部と、固定子鉄心10の軸方向における一端面10aの側において第1線状部と第2線状部とをつなぐ架橋部と、を一体に有している。図3に示すように、複数のコイルセグメントは、固定子鉄心10の他端面10bの側において、溶接ビード28を介して直列に接合されている。固定子コイル20は、各々のコイルセグメントの接合面が、例えば、粉体塗装され、あるいはワニス等の絶縁材料で覆われて、電気的絶縁が担保されている。図1に示すように、各々のコイルセグメントの接合面以外の表面(側面)は、例えば、エナメル等の絶縁被膜によって被膜されて、電気的絶縁が担保されている。さらに、同一のスロット13に配置されている複数のコイルセグメントは、絶縁紙29によって一体に包装されて、電気的絶縁が担保されている。
【0017】
図1から図3に示すように、各相(U相、V相およびW相の3相)の1本目の固定子コイル20は、各々のスロット13の最も径方向外側に位置する領域1T(図1)であって固定子鉄心10の同心円上の1レーン(図2および図3)に挿通された第1コイルセグメント21、各々のスロット13の領域2T(2レーン)と領域3T(3レーン)にまたがって挿通された第5コイルセグメント25、各々のスロット13の領域4T(4レーン)と領域5T(5レーン)にまたがって挿通された第6コイルセグメント26、各々のスロット13の領域6T(6レーン)と領域7T(7レーン)にまたがって挿通された第7コイルセグメント27、および各々のスロット13の最も径方向内側に位置する領域8T(8レーン)に挿通された第3コイルセグメント23の順で、直列に接合されて構成されている。
【0018】
図1から図3に示すように、各相の2本目の固定子コイル20は、各々のスロット13の領域1T(図1)であって最外周の1レーン(図2および図3)に挿通された第2コイルセグメント22、第5コイルセグメント25、第6コイルセグメント26、第7コイルセグメント27、および各々のスロット13の領域8T(最内周の8レーン)に挿通された第4コイルセグメント24の順で、直列に接合されて構成されている。各相の2本目の固定子コイル20は、1本目の固定子コイル20と電気的に並列接続される。
【0019】
図4は、スロット13の最も外側の領域1T(1レーン)に配置される第1コイルセグメント21および第2コイルセグメント22を1つずつ示す斜視図である。図5は、スロット13の最も外側の領域1T(1レーン)に配置される第1コイルセグメント21および第2コイルセグメント22を1つずつ示す平面図である(図4を軸方向から見た平面図)。図6は、スロット13の領域1T(1レーン)に配置される第1コイルセグメント21および第2コイルセグメント22を固定子鉄心10の径方向外側から見た側面図である。図4から図6を参照して、固定子コイル20を構成する複数のコイルセグメントのうち、スロット13の最も外周の領域1T(1レーン)に配置された第1コイルセグメント21および第2コイルセグメント22について説明する。
【0020】
図4に示すように、第1コイルセグメント21および第2コイルセグメント22は、スロット13内に固定子鉄心10の径方向に配列される複数のコイルセグメント(第1コイルセグメント21から第7コイルセグメント27)のうち最も径方向の外側に配置されている。すなわち、スロット13の領域1T(1レーン)には、第1コイルセグメント21の第1線状部21Pもしくは第2線状部21Q、または第2コイルセグメント22の第1線状部22Pもしくは第2線状部22Qのいずれかが配置されている。第2コイルセグメント22の第1線状部22Pおよび第2線状部22Qは、第1コイルセグメント21の第1線状部21Pもしくは第2線状部21Qを固定子鉄心10の周方向の両側から挟むように、互いに異なるスロット13に配置されている。すなわち、第2コイルセグメント22は、第1コイルセグメント21よりも、固定子鉄心10の周方向に対して長い。
【0021】
図4および図5に示すように、第1コイルセグメント21の第1線状部21Pは、スロット13の領域1Tに配置され、第2線状部22Qは、周方向に複数個(例えば、17スロット)離れた他のスロット13の領域1Tに配置されている。第1コイルセグメント21の架橋部21Rは、第1線状部21Pの延出端から第2線状部21Qの延出端まで固定子鉄心10の周方向に沿って、かつ、一端面10aと間隔を置いて、延びている。
第2コイルセグメント22の第1線状部22Pは、第1コイルセグメント21の第1線状部21Pに対して第2線状部21Qと反対の側に位置する1つ隣りのスロット13の領域1Tに配置されている。第2コイルセグメント22の第2線状部22Qは、第1コイルセグメント21の第2線状部21Qに対して第1線状部21Pと反対の側に位置する1つ隣りのスロット13の領域1Tに配置されている。すなわち、第1コイルセグメント21の第1線状部21Pおよび第2線状部21Qは、第2コイルセグメント22の第1線状部22Pと第2線状部22Qとの間に配置され、周方向の両側から第2コイルセグメント22の第1線状部22Pと第2線状部22Qとに挟まれている。
第2コイルセグメント22の架橋部22Rは、第1線状部22Pの延出端から第2線状部22Qの延出端まで固定子鉄心10の周方向に沿って、かつ、一端面10aと間隔を置いて、延びている。架橋部22Rは、第1コイルセグメント21の架橋部21Rに対して径方向の外側に配置されている。
【0022】
図6Aは、第1コイルセグメントを模式的に示す側面図、図6Bは、第2コイルセグメントを模式的に示す側面図である。
図4図5図6Aに示すように、第1コイルセグメント21の架橋部21Rは、第1架橋区間L1と、第2架橋区間L2と、を含んでいる。
第1架橋区間L1は、第1コイルセグメント21の第1線状部21Pから第2線状部21Qの側に屈曲した第1屈曲部21sを介して第2線状部21Qに向かって固定子鉄心10の周方向に延びている。第1架橋区間L1は、固定子鉄心10の一端面10aと平行な平面に対して、一端面10aから軸方向に離れる方向に第1傾斜角度θ1(≠0°、180°)だけ傾斜している。第1架橋区間L1は、第2線状部21Qに向かって延びる途中において、一端面10aに対する傾斜角度を小さくする第1屈折部21tを有している。すなわち、第1架橋区間L1は、第1屈曲部21Sから第1屈折部21tまで第1傾斜角度θ1で傾斜して延びた第1傾斜区間L1aと、第1屈折部21tから第1架橋区間L1の延出端(後述する頂上屈曲部21W)まで第1傾斜角度θ1よりも小さい第2傾斜角度θ2(θ2<θ1、θ2≠0°、180°)だけ傾斜して延びた第2傾斜区間L1bとを有している。
【0023】
本実施形態では、第1架橋区間L1おける屈折部は、第1屈折部21tの1箇所であるが、これに限らず、2以上のN箇所に屈折部を設けることができる。この場合、相対的に第1屈曲部21Sから離れたN箇所目の屈折部は、相対的に第1屈曲部21Sに近いN-1箇所目の屈折部よりも、一端面10aに対する傾斜角度を小さく設定する。また、第1屈曲部21Sから最も離れたN箇所目の屈折部を傾斜角度θ=ゼロとし、頂上部が一端面10aとほぼ平行に延びる構成とすることも可能である。
【0024】
第2架橋区間L2は、第1コイルセグメント21の第2線状部21Qの延出端から固定子鉄心10の径方向の外側に屈曲した第2屈曲部21uを介して第1線状部21Pに向かって固定子鉄心10の周方向に延びている。第2架橋区間L2は、第1架橋区間L1よりも径方向の外側に位置している。第2架橋区間L2は、固定子鉄心10の一端面10aと平行な平面に対して、一端面10aから軸方向に離れる方向に第3傾斜角度θ3(≠0°、180°)だけ傾斜している。第2架橋区間L2は、第1線状部21Pに向かって延びる途中において、一端面10aに対する傾斜角度を小さくする第2屈折部21vを有している。すなわち、第2架橋区間L2は、第2屈曲部21uから第2屈折部21vまで第3傾斜角度θ3で傾斜して延びた第3傾斜区間L2aと、第2屈折部21vから第2架橋区間L2の延出端(頂上屈曲部21W)まで第3傾斜角度θ3よりも小さい第4傾斜角度θ4(θ4<θ3、θ4≠0°、180°)だけ傾斜して延びた第4傾斜区間L2bとを有している。
第3傾斜角度θ3は、第1傾斜角度θ1と共通でも、あるいは異なっていてもよい。第4傾斜角度θ4は、第2傾斜角度θ2と共通でも、あるいは異なっていてもよい。本実施形態では、θ1=θ3、θ2=θ4としている。
【0025】
本実施形態では、第2架橋区間L2おける屈折部は、第2屈折部21vの1箇所であるが、これに限らず、2以上のN箇所に屈折部を設けることができる。この場合、相対的に第2屈曲部21uから離れたN箇所目の屈折部は、相対的に第2屈曲部21uに近いN-1箇所目の屈折部よりも、一端面10aに対する傾斜角度を小さく設定する。また、第2屈曲部21uから最も離れたN箇所目の屈折部を傾斜角度θ=ゼロとし、頂上部が一端面10aとほぼ平行に延びる構成とすることも可能である。
【0026】
第1架橋区間L1は、径方向に屈曲あるいは傾斜した第1連結部21wを介して第2架橋区間L2に繋がっている。第1連結部21Wは、周方向において、第1線状部21Pと第2線状部21Qとの中間に位置し、すなわち、第1架橋区間L1と第2架橋区間L2との間に位置し、第1架橋区間L1と第2架橋区間L2とを連結している。第1連結部21Wは、架橋部21Rにおいて最も一端面10aから軸方向に離間して位置する頂上部(頂上屈曲部)を構成している。ここでは、第1連結部21Wは、一端面10aとほぼ平行に延びている。
【0027】
図4図5図6Bに示すように、第2コイルセグメント22の架橋部22Rは、第3架橋区間L3と、第4架橋区間L4と、を含んでいる。
第3架橋区間L3は、第2コイルセグメント22の第1線状部22Pから第2屈曲部21uの形状よりも径方向の外側に向かって大きく屈曲した第3屈曲部22sを介して第2線状部22Qに向かって周方向に延びている。第3架橋区間L3は、第2架橋区間L2よりも径方向の外側に位置している。第3架橋区間L3は、固定子鉄心10の一端面10aと平行な平面に対して、一端面10aから軸方向に離れる方向に第5傾斜角度θ5(≠0°、180°)だけ傾斜している。第3架橋区間L3は、第2線状部22Qに向かって延びる途中において、一端面10aに対する傾斜角度を小さくする第3屈折部22tを有している。すなわち、第3架橋区間L3は、第3屈曲部22Sから第3屈折部22tまで第5傾斜角度θ5で傾斜して延びた第1傾斜区間L3aと、第3屈折部22tから第3架橋区間L3の延出端(後述する頂上屈曲部22W)まで第5傾斜角度θ5よりも小さい第6傾斜角度θ6(θ6<θ5、θ6≠0°、180°)だけ傾斜して延びた第2傾斜区間L3bとを有している。
上記第3架橋区間L3は、第1コイルセグメント21の第1架橋区間L1に対して径方向の外側に位置し、隙間を置いて、第1架橋区間L1に対向している。
【0028】
第4架橋区間L4は、第2コイルセグメント22の第2線状部22Qから第3屈曲部22sの形状よりも更に径方向の外側に向かって大きく屈曲した第4屈曲部22uを介して第1線状部22Pに向かって周方向に延びている。第4架橋区間L4は、第3架橋区間L3よりも径方向の外側に位置している。第4架橋区間L4は、固定子鉄心10の一端面10aと平行な平面に対して、一端面10aから軸方向に離れる方向に第7傾斜角度θ7(≠0°、180°)だけ傾斜している。第4架橋区間L4は、第1線状部22Pに向かって延びる途中において、一端面10aに対する傾斜角度を小さくする第4屈折部22vを有している。すなわち、第4架橋区間L4は、第4屈曲部22uから第4屈折部22vまで第7傾斜角度θ7で傾斜して延びた第3傾斜区間L4aと、第4屈折部22vから第4架橋区間L4の延出端(頂上屈曲部22W)まで第7傾斜角度θ7よりも小さい第8傾斜角度θ8(θ8<θ7、θ8≠0°、180°)だけ傾斜して延びた第4傾斜区間L4bとを有している。
第7傾斜角度θ7は、第5傾斜角度θ5と共通でも、あるいは異なっていてもよい。第8傾斜角度θ8は、第6傾斜角度θ6と共通でも、あるいは異なっていてもよい。本実施形態では、θ5=θ7、θ6=θ8としている。また、本実施形態では、θ1=θ5、θ2=θ6としている。
第2コイルセグメント22の第4架橋区間L4は、第1コイルセグメント21の第2架橋区間L2に対して径方向の外側に位置し、隙間を置いて、第2架橋区間L2に対向している。
【0029】
図5に示すように、第3架橋区間L3は、径方向に屈曲あるいは傾斜した第2連結部22wを介して第4架橋区間L4に繋がっている。第2連結部22Wは、周方向において、第1線状部22Pと第2線状部22Qとの中間に位置し、すなわち、第3架橋区間L3と第4架橋区間L4との間に位置し、第3架橋区間L3と第4架橋区間L4とを連結している。第2連結部22Wは、架橋部22Rにおいて最も一端面10aから軸方向に離間して位置する頂上部(頂上屈曲部)を構成している。ここでは、第2連結部22Wは、一端面10aとほぼ平行に延びている。
第2連結部22Wと前述した第1コイルセグメント21の第1連結部21Wとは、一端面10aに対して軸方向の共通の高さ位置に配置されている。第2連結部22Wは、第1連結部21Wに対して径方向の外側に位置し、間隔を置いて第1連結部21Wに対向している。
【0030】
本実施形態では、第2コイルセグメントの第3架橋区間L3および第4架橋区間L4における屈折部は、それぞれ第3屈折部22t、第4屈折部22vの1箇所であるが、これに限らず、各区間に2以上のN箇所に屈折部を設けることができる。この場合、相対的に第3屈曲部22Sあるいは第4屈曲部22uから離れたN箇所目の屈折部は、相対的に第3屈曲部22Sあるいは第4屈曲部22uに近いN-1箇所目の屈折部よりも、一端面10aに対する傾斜角度を小さく設定する。また、第3屈曲部22Sあるいは第4屈曲部22uから最も離れたN箇所目の屈折部を傾斜角度θ=ゼロとし、架橋部22Rの頂上部が一端面10aとほぼ平行に延びる構成とすることも可能である。
【0031】
図1に示すように、回転子1Qは、円筒形状の回転子鉄心30と、回転子鉄心30の中央部に設けられ中心軸線Cを軸にして回転されるシャフト31と、回転子鉄心30の外周部において周方向に並んで設けられた複数の永久磁石32と、を有している。
【0032】
回転子鉄心30は、ケイ素鋼などの磁性を有する円環状の電磁鋼板が中心軸線Cに対して同芯状に積層されて構成されている。複数枚の電磁鋼板は、互いに積層された状態で外周面の複数個所が溶接されて、連結されている。回転子鉄心30は、固定子鉄心10の内周面10cと僅かな隙間(エアギャップ)を隔てた状態で、固定子鉄心10の中心軸線Cと同軸的に配置されている。すなわち、回転子鉄心30の外周面は、僅かな隙間を隔てて、固定子鉄心10の内周面10cに相当するティース11の先端面に対向している。回転子鉄心30は、中心軸線Cと同軸的に貫通した1つの第1内孔30aと、外周部において周方向に並び軸方向に貫通した複数の第2内孔30bと、を有している。
【0033】
シャフト31は、円柱形状に形成され、回転子鉄心30の第1内孔30aに挿通および嵌合されている。シャフト31は、回転子鉄心30の中心軸線Cと同軸的に延在している。シャフト31は、回転子鉄心30と共に回転し、連結ギヤ等を介して、図示せぬ車輪等に回転動力を伝達する。複数の永久磁石32は、回転子鉄心30に複数設けられた第2内孔30bに挿入および嵌合されている。複数の永久磁石32は、回転子鉄心30の軸方向の全長に亘って延在し、回転子鉄心30の周方向に所定の間隔で並んでいる。永久磁石32は、断面が長方形で、軸方向に延びた棒形状から構成されている。
【0034】
以上のように構成された実施形態によれば、図4および図5に示すように、固定子鉄心10の径方向に隣合う第1コイルセグメント21の架橋部21Rと、第2コイルセグメント22の架橋部22Rとは、固定子鉄心10の径方向に離間した状態で隣合っていることから、互いに干渉していない。すなわち、第2コイルセグメント22の第3架橋区間L3および第4架橋区間L4は、第1コイルセグメント21の第2架橋区間L2よりも、固定子鉄心10の径方向の外側に間隔を置いて位置している。固定子鉄心10の径方向に隣合う架橋部21Rと、架橋部22Rとは、固定子鉄心10の軸方向に対して上下に重なっていない。このため、架橋部21Rと、架橋部22Rとは、干渉することなく互いに独立して固定子鉄心10の一端面10aに対して十分に屈折させたり屈曲させたりすることによって、固定子鉄心10の軸方向への突出高さを抑制することができる。このようなことから、第1コイルセグメント21および第2コイルセグメント22は、固定子鉄心10の一端面10aから軸方向に対する第1コイルエンド20aの突出長さを相対的に短くすることができる。
また、図7に示すように、第1コイルセグメント21と第2コイルセグメント22との組を複数組、周方向に並べて配置した場合、第1および第2コイルセグメント21、22の架橋部21R、22Rは、固定子鉄心10の一端面10aに対する傾斜角度を浅くする第1、第2屈折部21t、21vおよび第3、第4屈折部22t、22vを設けることにより、固定子鉄心10の周方向に隣合う他の第1および第2コイルセグメントの架橋部21R、22Rとの間において軸方向に生じる隙間Gを低減することができる。すなわち、第1、第2屈折部21t、21vおよび第3、第4屈折部22t、22vによって一端面10aからの傾斜角度が小さくなった架橋部21R、22Rは、固定子鉄心10の周方向に隣合う他の第1および第2コイルセグメントに対して相対的に小さな角度で隣接する。このことから、第1コイルセグメント21および第2コイルセグメント22は、固定子鉄心10の一端面10aから軸方向に対する第1コイルエンド20aの突出長さを相対的に短くすることができる。
このようにコイルエンドの突出長さを短くすることにより、回転電機1の固定子1P、および固定子1Pを備えた回転電機1を小型化することができる。
【0035】
更に、第1コイルセグメント21の架橋部21Rは、第1架橋区間L1と第2架橋区間L2との間に、径方向に屈曲あるいは湾曲した第1連結部21wを備えている。同様に、第2コイルセグメント22の架橋部22Rは、第3架橋区間L3と第4架橋区間L4との間に、径方向に屈曲あるいは湾曲し第1連結部21wに隙間アを置いて対向する第2連結部22wを備えている。このような構成によれば、第1コイルセグメント21および第2コイルセグメント22は、固定子鉄心10の一端面10aから軸方向に対する第1コイルエンド20aの突出長さを一層抑制することができる。したがって、回転電機1の固定子1P、および固定子1Pを備えた回転電機1の小型化を図ることができる。
【0036】
なお、本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態や変形例は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
例えば、コイルの巻数、コイルセグメントの設置数は、前述した実施形態に限定されることなく、適宜、増減可能である。実施形態に係る回転子および回転電機は、永久磁石界磁電動機に限らず、巻線界磁型回転電機、および誘導型回転電機にも適用可能である。回転子の寸法、材質、形状等は、前述した実施形態に限定されることなく、設計に応じて種々変更可能である。具体的には、実施形態のように固定子鉄心10の各々のスロット13に8本のコイルセグメントを設ける構成に限定されることなく、各々のスロットに6本以下または10本以上のコイルセグメントを設ける構成としてもよい。
【符号の説明】
【0037】
1…回転電機、1P…固定子、1Q…回転子、10…固定子鉄心、10a…一端面、11…ティース、12…ヨーク、13…スロット、20…固定子コイル、21…第1コイルセグメント、21P…第1線状部、21Q…第2線状部、21R…架橋部、21s…第1屈曲部、21t…第1屈折部、21u…第2屈曲部、21v…第2屈折部、21w…第1連結部、22…第2コイルセグメント、22P…第1線状部、22Q…第2線状部、22R…架橋部、22s…第3屈曲部、22t…第3屈折部、22u…第4屈曲部、22v…第4屈折部、22w…第2連結部、L1…第1架橋区間、L2…第2架橋区間、L3…第3架橋区間、L4…第4架橋区間
【要約】
第1コイルセグメントの架橋部は、第1線状部から第2線状部の側に屈曲した第1屈曲部を介し第2線状部に向かい周方向に延び傾斜角度を小さくする第1屈折部を有する第1架橋区間と、第2線状部から径方向外側に屈曲した第2屈曲部を介し第1架橋区間よりも径方向外側で第1線状部に向かい周方向に延び傾斜角度を小さくする第2屈折部を有する第2架橋区間を含む。第2コイルセグメントの架橋部は、第1線状部から第2屈曲部よりも径方向外側に大きく屈曲した第3屈曲部を介し第2架橋区間よりも径方向外側で第2線状部に向かい周方向に延び傾斜角度を小さくする第3屈折部を有する第3架橋区間と、第2線状部から第3屈曲部よりも径方向外側に大きく屈曲した第4屈曲部を介し第3架橋区間よりも径方向外側で第1線状部に向かい周方向に延び傾斜角度を小さくする第4屈折部を有する第4架橋区間を含んでいる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図7