(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-20
(45)【発行日】2022-01-17
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理装置の制御方法、およびアプリケーションプログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 3/14 20060101AFI20220107BHJP
G06F 3/0481 20220101ALI20220107BHJP
G09G 5/02 20060101ALI20220107BHJP
H04N 1/60 20060101ALI20220107BHJP
G06T 1/00 20060101ALI20220107BHJP
G09G 5/00 20060101ALI20220107BHJP
G09G 5/14 20060101ALI20220107BHJP
G09G 5/26 20060101ALI20220107BHJP
G09G 5/24 20060101ALI20220107BHJP
【FI】
G06F3/14 310C
G06F3/0481
G09G5/02 B
H04N1/60 110
G06T1/00 510
G09G5/00 550D
G09G5/00 510H
G09G5/14 A
G09G5/26 630Z
G09G5/24 630B
G09G5/00 510P
(21)【出願番号】P 2018080251
(22)【出願日】2018-04-18
【審査請求日】2020-12-17
(73)【特許権者】
【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカミノルタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100117673
【氏名又は名称】中島 了
(72)【発明者】
【氏名】平本 博嗣
【審査官】円子 英紀
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-160030(JP,A)
【文献】特開2009-169587(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2006/0071938(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0358274(US,A1)
【文献】特開2004-318427(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0192081(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2005/0246653(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0206685(US,A1)
【文献】野田 ユウキ,”Windows 8 パーフェクトマスター”,第1版,株式会社 秀和システム,2013年05月01日,p.946-947
【文献】羽山 博・吉川明広&できるシリーズ編集部,”できる大事典 Windows 10 Home/Pro/Enterprise対応”,第1版,株式会社インプレス,2016年03月01日,p.536
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/14
G06F 3/048-3/0489
G09G 5/02
H04N 1/60
G06T 1/00
G09G 5/00
G09G 5/14
G09G 5/26
G09G 5/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータに、
a)画面デザインに関するOSでの個人設定の情報を取得するステップと、
b)前記個人設定がハイコントラスト設定であるか否かを判定するステップと、
c)前記個人設定がハイコントラスト設定である旨が判定される場合、所定の色変換テーブルに基づき、画面に関する一の部品要素に対応する複数の詳細部品要素の色を設定するステップと、
を実行させるためのアプリケーションプログラムであって、
前記ステップc)は、
c-1)前記一の部品要素の分類単位よりも細かい分類単位で分類された前記複数の詳細部品要素に対して前記OSの前記個人設定では互いに異なる色が設定されていない場合であっても、前記アプリケーションプログラム内の前記複数の詳細部品要素に対して互いに異なる色を設定するステップ、
を有することを特徴とするアプリケーションプログラム。
【請求項2】
請求項1に記載のアプリケーションプログラムにおいて、
前記ステップc-1)においては、前記所定の色変換テーブル内に予め初期値として準備されたデータに基づき、前記アプリケーションプログラム内の前記複数の詳細部品要素に対して互いに異なる色が設定されることを特徴とするアプリケーションプログラム。
【請求項3】
請求項1に記載のアプリケーションプログラムにおいて、
前記ステップc-1)においては、ユーザ操作に応じて前記所定の色変換テーブル内に書き込まれていたデータに基づき、前記アプリケーションプログラム内の前記複数の詳細部品要素に対して互いに異なる色が設定されることを特徴とするアプリケーションプログラム。
【請求項4】
請求項2に記載のアプリケーションプログラムにおいて、
前記所定の色変換テーブル内に予め初期値として準備されたデータには、前記複数の詳細部品要素の背景色として、互いに異なる色であって所定範囲内の色相の色がそれぞれ規定されていることを特徴とするアプリケーションプログラム。
【請求項5】
請求項2に記載のアプリケーションプログラムにおいて、
前記所定の色変換テーブル内に予め初期値として準備されたデータには、前記複数の詳細部品要素の背景色として、互いに異なる色であって所定値以下の明度の色がそれぞれ規定されていることを特徴とするアプリケーションプログラム。
【請求項6】
請求項1から請求項5のいずれかに記載のアプリケーションプログラムにおいて、
前記一の部品要素は、ウインドウであり、
前記複数の詳細部品要素は、メインウインドウとポップアップウインドウとリストボックスとコンボボックスとのうちの2つ以上を含むことを特徴とするアプリケーションプログラム。
【請求項7】
請求項1から請求項5のいずれかに記載のアプリケーションプログラムにおいて、
前記一の部品要素は、ボタンであり、
前記複数の詳細部品要素は、OKボタンおよびキャンセルボタンを含むことを特徴とするアプリケーションプログラム。
【請求項8】
請求項1から請求項7のいずれかに記載のアプリケーションプログラムにおいて、
前記ステップb)において、前記OSに予め準備されているハイコントラストテーマが前記個人設定にて設定されている場合、前記個人設定がハイコントラスト設定である旨が判定されることを特徴とするアプリケーションプログラム。
【請求項9】
請求項1から請求項7のいずれかに記載のアプリケーションプログラムにおいて、
前記ステップb)において、前記OSの前記個人設定にて特定の部品要素の色として設定された第1の色と前記個人設定にて前記特定の部品要素の文字色として設定されている第2の色とのコントラストが第1の基準値以上であることを条件として、前記個人設定がハイコントラスト設定である旨が判定されることを特徴とするアプリケーションプログラム。
【請求項10】
請求項9に記載のアプリケーションプログラムにおいて、
前記ステップb)において、前記第1の色と前記第2の色とのコントラストが前記第1の基準値以上であることに加えて、前記所定の部品要素の背景色である前記第1の色が白色でないことをも条件として、前記個人設定がハイコントラスト設定である旨が判定されることを特徴とするアプリケーションプログラム。
【請求項11】
請求項9または請求項10に記載のアプリケーションプログラムにおいて、
前記ステップb)において、前記第1の色と前記第2の色とのコントラストが前記第1の基準値と前記第1の基準値よりも小さな第2の基準値との間の値であることが判定される場合、前記複数の詳細部品要素の色を前記個人設定での設定値に基づいて互いに同じ色に設定するか或いは前記複数の詳細部品要素に対して互いに異なる色を設定するかを確認する確認メッセージが表示されることを特徴とするアプリケーションプログラム。
【請求項12】
請求項1から請求項11のいずれかに記載のアプリケーションプログラムにおいて、
前記ステップc-1)においては、前記個人設定がハイコントラスト設定である旨が判定される場合、前記アプリケーションプログラム内の前記複数の詳細部品要素に対して互いに異なる色を設定するとともに、前記複数の詳細部品要素内の文字のサイズを拡大する変更を加えることを特徴とするアプリケーションプログラム。
【請求項13】
請求項1から請求項11のいずれかに記載のアプリケーションプログラムにおいて、
前記ステップc-1)においては、前記個人設定がハイコントラスト設定である旨が判定される場合、前記アプリケーションプログラム内の前記複数の詳細部品要素に対して互いに異なる色を設定するとともに、前記複数の詳細部品要素内の文字修飾を太字に変更することを特徴とするアプリケーションプログラム。
【請求項14】
請求項1から請求項11のいずれかに記載のアプリケーションプログラムにおいて、
前記ステップc-1)においては、前記個人設定がハイコントラスト設定である旨が判定される場合、前記アプリケーションプログラム内の前記複数の詳細部品要素に対して互いに異なる色を設定するとともに、前記複数の詳細部品要素のうちの少なくとも1つの詳細部品要素の文字の色をも変更することを特徴とするアプリケーションプログラム。
【請求項15】
請求項1に記載のアプリケーションプログラムにおいて、
前記所定の色変換テーブルは、前記個人設定における前記一の部品要素に関する設定色と前記アプリケーションプログラムにおける前記複数の詳細部品要素のそれぞれの設定色との対応関係を示すデータテーブルであり、
前記ステップc-1)においては、前記一の部品要素に対応する前記複数の詳細部品要素の色である各対応色であって前記一の部品要素に関する前記個人設定における設定色に対応する各対応色が前記所定の色変換テーブルに基づいて求められ、前記各対応色が前記複数の詳細部品要素の各色としてそれぞれ設定されることを特徴とするアプリケーションプログラム。
【請求項16】
請求項15に記載のアプリケーションプログラムにおいて、
前記所定の色変換テーブルは、他のアプリケーションプログラムと共有されることを特徴とするアプリケーションプログラム。
【請求項17】
請求項15に記載のアプリケーションプログラムにおいて、
前記所定の色変換テーブルは、他の装置と共有されることを特徴とするアプリケーションプログラム。
【請求項18】
請求項1から請求項17のいずれかに記載のアプリケーションプログラムにおいて、
前記アプリケーションプログラムは、プリンタドライバプログラムであることを特徴とするアプリケーションプログラム。
【請求項19】
請求項6に記載のアプリケーションプログラムにおいて、
前記アプリケーションプログラムは、プリンタドライバプログラムであり、
前記複数の詳細部品要素は、前記メインウインドウを少なくとも含み、
前記メインウインドウの色は、前記個人設定にて前記一の部品要素の色として設定されている色と異なる色に設定されることを特徴とするアプリケーションプログラム。
【請求項20】
情報処理装置であって、
画面デザインに関するOSでの個人設定の情報を取得する取得手段と、
前記個人設定がハイコントラスト設定であるか否かを判定する判定手段と、
前記個人設定がハイコントラスト設定である旨が判定される場合、所定の色変換テーブルに基づき、画面に関する一の部品要素に対応する複数の詳細部品要素の色を設定する設定手段と、
を備え、
前記設定手段は、前記一の部品要素の分類単位よりも細かい分類単位で分類された前記複数の詳細部品要素に対して前記OSの前記個人設定では互いに異なる色が設定されていない場合であっても、アプリケーションプログラム内の前記複数の詳細部品要素に対して互いに異なる色を設定することを特徴とする情報処理装置。
【請求項21】
情報処理装置の制御方法であって、
a)画面デザインに関するOSでの個人設定の情報を取得するステップと、
b)前記個人設定がハイコントラスト設定であるか否かを判定するステップと、
c)前記個人設定がハイコントラスト設定である旨が判定される場合、所定の色変換テーブルに基づき、画面に関する一の部品要素に対応する複数の詳細部品要素の色を設定するステップと、
を備え、
前記ステップc)は、
c-1)前記一の部品要素の分類単位よりも細かい分類単位で分類された前記複数の詳細部品要素に対して前記OSの前記個人設定では互いに異なる色が設定されていない場合であっても、アプリケーションプログラム内の前記複数の詳細部品要素に対して互いに異なる色を設定するステップ、
を有することを特徴とする、情報処理装置の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置およびそれに関連する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
情報処理装置のOS(オペレーティングシステム)(たとえばWindows(登録商標)OS)では、ハイコントラスト機能が設けられている(特許文献1の「背景技術」欄等参照)。詳細には、画面デザイン等に関する複数のテーマの中に「ハイコントラストテーマ」が予め準備されている。ハイコントラストテーマは、弱視者および高齢者等のために背景色と文字色とのコントラストを高めて見易くする設定(ハイコントラスト設定)を含むテーマである。たとえば、「Windows(登録商標)7」では、コントロールパネル内の「個人設定」において、4つのハイコントラストテーマが予め準備されている。
【0003】
ユーザは、画面デザインに関する個人設定(OSの個人設定)において、当該ハイコントラストテーマを選択することによって、ハイコントラスト設定を容易に利用することが可能である。ハイコントラスト設定によれば、特に弱視者および高齢者等は、見易い表示画面を見ながら操作を行うことが可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記のハイコントラスト設定では、たとえば、画面に関する一の部品要素(UIパーツとも称する)(たとえば、「ウインドウ」あるいは「ボタン」などの各パーツ(GUIパーツ))に対して単一の色が一律に設定される。それ故、当該一の部品要素(たとえば「ウインドウ」)に対応する複数の詳細部品要素(たとえば、メインウインドウ、ポップアップウインドウ、リストボックス等)は、いずれも同じ色で表示される。当該複数の詳細部品要素がいずれも同じ色で表示されるので、ユーザは、互いに異なる複数の詳細部品要素(詳細UIパーツとも称する)を区別することが困難であり、見難い表示画面を利用することを余儀なくされることがある。
【0006】
そこで、この発明は、より見易い表示画面を実現することが可能な技術を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決すべく、請求項1の発明は、コンピュータに、a)画面デザインに関するOSでの個人設定の情報を取得するステップと、b)前記個人設定がハイコントラスト設定であるか否かを判定するステップと、c)前記個人設定がハイコントラスト設定である旨が判定される場合、所定の色変換テーブルに基づき、画面に関する一の部品要素に対応する複数の詳細部品要素の色を設定するステップと、を実行させるためのアプリケーションプログラムであって、前記ステップc)は、c-1)前記一の部品要素の分類単位よりも細かい分類単位で分類された前記複数の詳細部品要素に対して前記OSの前記個人設定では互いに異なる色が設定されていない場合であっても、前記アプリケーションプログラム内の前記複数の詳細部品要素に対して互いに異なる色を設定するステップ、を有することを特徴とする。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1の発明に係るアプリケーションプログラムにおいて、前記ステップc-1)においては、前記所定の色変換テーブル内に予め初期値として準備されたデータに基づき、前記アプリケーションプログラム内の前記複数の詳細部品要素に対して互いに異なる色が設定されることを特徴とする。
【0009】
請求項3の発明は、請求項1の発明に係るアプリケーションプログラムにおいて、前記ステップc-1)においては、ユーザ操作に応じて前記所定の色変換テーブル内に書き込まれていたデータに基づき、前記アプリケーションプログラム内の前記複数の詳細部品要素に対して互いに異なる色が設定されることを特徴とする。
【0010】
請求項4の発明は、請求項2の発明に係るアプリケーションプログラムにおいて、前記所定の色変換テーブル内に予め初期値として準備されたデータには、前記複数の詳細部品要素の背景色として、互いに異なる色であって所定範囲内の色相の色がそれぞれ規定されていることを特徴とする。
【0011】
請求項5の発明は、請求項2の発明に係るアプリケーションプログラムにおいて、前記所定の色変換テーブル内に予め初期値として準備されたデータには、前記複数の詳細部品要素の背景色として、互いに異なる色であって所定値以下の明度の色がそれぞれ規定されていることを特徴とする。
【0012】
請求項6の発明は、請求項1から請求項5のいずれかの発明に係るアプリケーションプログラムにおいて、前記一の部品要素は、ウインドウであり、前記複数の詳細部品要素は、メインウインドウとポップアップウインドウとリストボックスとコンボボックスとのうちの2つ以上を含むことを特徴とする。
【0013】
請求項7の発明は、請求項1から請求項5のいずれかの発明に係るアプリケーションプログラムにおいて、前記一の部品要素は、ボタンであり、前記複数の詳細部品要素は、OKボタンおよびキャンセルボタンを含むことを特徴とする。
【0014】
請求項8の発明は、請求項1から請求項7のいずれかの発明に係るアプリケーションプログラムにおいて、前記ステップb)において、前記OSに予め準備されているハイコントラストテーマが前記個人設定にて設定されている場合、前記個人設定がハイコントラスト設定である旨が判定されることを特徴とする。
【0015】
請求項9の発明は、請求項1から請求項7のいずれかの発明に係るアプリケーションプログラムにおいて、前記ステップb)において、前記OSの前記個人設定にて特定の部品要素の色として設定された第1の色と前記個人設定にて前記特定の部品要素の文字色として設定されている第2の色とのコントラストが第1の基準値以上であることを条件として、前記個人設定がハイコントラスト設定である旨が判定されることを特徴とする。
【0016】
請求項10の発明は、請求項9の発明に係るアプリケーションプログラムにおいて、前記ステップb)において、前記第1の色と前記第2の色とのコントラストが前記第1の基準値以上であることに加えて、前記所定の部品要素の背景色である前記第1の色が白色でないことをも条件として、前記個人設定がハイコントラスト設定である旨が判定されることを特徴とする。
【0017】
請求項11の発明は、請求項9または請求項10の発明に係るアプリケーションプログラムにおいて、前記ステップb)において、前記第1の色と前記第2の色とのコントラストが前記第1の基準値と前記第1の基準値よりも小さな第2の基準値との間の値であることが判定される場合、前記複数の詳細部品要素の色を前記個人設定での設定値に基づいて互いに同じ色に設定するか或いは前記複数の詳細部品要素に対して互いに異なる色を設定するかを確認する確認メッセージが表示されることを特徴とする。
【0018】
請求項12の発明は、請求項1から請求項11のいずれかの発明に係るアプリケーションプログラムにおいて、前記ステップc-1)においては、前記個人設定がハイコントラスト設定である旨が判定される場合、前記アプリケーションプログラム内の前記複数の詳細部品要素に対して互いに異なる色を設定するとともに、前記複数の詳細部品要素内の文字のサイズを拡大する変更を加えることを特徴とする。
【0019】
請求項13の発明は、請求項1から請求項11のいずれかの発明に係るアプリケーションプログラムにおいて、前記ステップc-1)においては、前記個人設定がハイコントラスト設定である旨が判定される場合、前記アプリケーションプログラム内の前記複数の詳細部品要素に対して互いに異なる色を設定するとともに、前記複数の詳細部品要素内の文字修飾を太字に変更することを特徴とする。
【0020】
請求項14の発明は、請求項1から請求項11のいずれかの発明に係るアプリケーションプログラムにおいて、前記ステップc-1)においては、前記個人設定がハイコントラスト設定である旨が判定される場合、前記アプリケーションプログラム内の前記複数の詳細部品要素に対して互いに異なる色を設定するとともに、前記複数の詳細部品要素のうちの少なくとも1つの詳細部品要素の文字の色をも変更することを特徴とする。
【0021】
請求項15の発明は、請求項1の発明に係るアプリケーションプログラムにおいて、前記所定の色変換テーブルは、前記個人設定における前記一の部品要素に関する設定色と前記アプリケーションプログラムにおける前記複数の詳細部品要素のそれぞれの設定色との対応関係を示すデータテーブルであり、前記ステップc-1)においては、前記一の部品要素に対応する前記複数の詳細部品要素の色である各対応色であって前記一の部品要素に関する前記個人設定における設定色に対応する各対応色が前記所定の色変換テーブルに基づいて求められ、前記各対応色が前記複数の詳細部品要素の各色としてそれぞれ設定されることを特徴とする。
【0022】
請求項16の発明は、請求項15の発明に係るアプリケーションプログラムにおいて、前記所定の色変換テーブルは、他のアプリケーションプログラムと共有されることを特徴とする。
【0023】
請求項17の発明は、請求項15の発明に係るアプリケーションプログラムにおいて、前記所定の色変換テーブルは、他の装置と共有されることを特徴とする。
【0024】
請求項18の発明は、請求項1から請求項17のいずれかの発明に係るアプリケーションプログラムにおいて、前記アプリケーションプログラムは、プリンタドライバプログラムであることを特徴とする。
【0025】
請求項19の発明は、請求項6の発明に係るアプリケーションプログラムにおいて、前記アプリケーションプログラムは、プリンタドライバプログラムであり、前記複数の詳細部品要素は、前記メインウインドウを少なくとも含み、前記メインウインドウの色は、前記個人設定にて前記一の部品要素の色として設定されている色と異なる色に設定されることを特徴とする。
【0026】
請求項20の発明は、情報処理装置であって、画面デザインに関するOSでの個人設定の情報を取得する取得手段と、前記個人設定がハイコントラスト設定であるか否かを判定する判定手段と、前記個人設定がハイコントラスト設定である旨が判定される場合、所定の色変換テーブルに基づき、画面に関する一の部品要素に対応する複数の詳細部品要素の色を設定する設定手段と、を備え、前記設定手段は、前記一の部品要素の分類単位よりも細かい分類単位で分類された前記複数の詳細部品要素に対して前記OSの前記個人設定では互いに異なる色が設定されていない場合であっても、アプリケーションプログラム内の前記複数の詳細部品要素に対して互いに異なる色を設定することを特徴とする。
【0027】
請求項21の発明は、情報処理装置の制御方法であって、a)画面デザインに関するOSでの個人設定の情報を取得するステップと、b)前記個人設定がハイコントラスト設定であるか否かを判定するステップと、c)前記個人設定がハイコントラスト設定である旨が判定される場合、所定の色変換テーブルに基づき、画面に関する一の部品要素に対応する複数の詳細部品要素の色を設定するステップと、を備え、前記ステップc)は、c-1)前記一の部品要素の分類単位よりも細かい分類単位で分類された前記複数の詳細部品要素に対して前記OSの前記個人設定では互いに異なる色が設定されていない場合であっても、アプリケーションプログラム内の前記複数の詳細部品要素に対して互いに異なる色を設定するステップ、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0028】
請求項1から請求項21に記載の発明によれば、ユーザは複数の詳細部品要素を容易に区別することが可能である。したがって、より見易い表示画面を実現することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図3】印刷制御装置の概略構成を示す機能ブロック図である。
【
図4】コンピュータ(プリンタドライバ)の動作を示すフローチャートである。
【
図5】OSの個人設定を行うための設定画面を示す図である。
【
図6】OSの個人設定にて各部品要素の色を設定するための設定画面を示す図である。
【
図7】プリンタドライバの動作に関する設定画面を示す図である。
【
図8】OSの個人設定がハイコントラスト設定であるか否かに関する一の判定手法を説明する図である。
【
図10】プリンタドライバにおいて各詳細部品要素が「OSの設定色」(青色)で表示される状態を示す概略図である。
【
図11】プリンタドライバにおいて各詳細部品要素が「おすすめ色」で表示される状態を示す概略図である。
【
図12】プリンタドライバにおいて各詳細部品要素が「ユーザ指定色」で表示される状態を示す概略図である。
【
図13】プリンタドライバにおいて各詳細部品要素が「OSの設定色」(黒色)で表示される状態を示す概略図である。
【
図14】プリンタドライバにおいて各詳細部品要素が「おすすめ色」で表示される状態を示す概略図である。
【
図15】プリンタドライバのメインウインドウが呼出元のアプリケーションのウインドウに重畳表示される様子を示す図である。
【
図16】プリンタドライバのメインウインドウ内におけるリストボックスのリストが展開表示されている様子を示す図である。
【
図17】プリンタドライバのメインウインドウに対してポップアップウインドウが重畳表示される様子を示す図である。
【
図18】色変換テーブルのうち「ボタン」に関する部分を中心に示す図である。
【
図19】「ボタン」に関する各詳細部品要素が「おすすめ色」で表示される様子を示す図である。
【
図20】「ボタン」に関する各詳細部品要素が「ユーザ指定色」で表示される様子を示す図である。
【
図21】「ユーザ指定色」が選択されていた場合におけるプリンタドライバでの複数の種類のウインドウ等の表示例を示す図である。
【
図22】第2実施形態に係る色変換テーブルを示す図である。
【
図23】各詳細部品要素が同じ色(「OSの設定色」)で表示される状態(OS設定色が濃青色の場合)を示す概略図である。
【
図24】各詳細部品要素が互いに異なる「おすすめ色」で表示される状態(OS設定色が濃青色の場合)を示す概略図である。
【
図25】各詳細部品要素が「おすすめ色」で表示される状態(OS設定色が黒色の場合)を示す概略図である。
【
図26】変形例に係る印刷システムを示す図である。
【
図27】プリンタドライバの印刷設定画面において、複数の種類のウインドウが同じ色で表示される様子を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0031】
<1.第1実施形態>
<1-1.システム構成>
図1は、本発明に係る印刷システム1の構成を示す概略図である。
図1に示すように、当該印刷システム1は、マルチ・ファンクション・ペリフェラル(Multi-Functional Peripheral)(MFPとも略称する)10とコンピュータ50とを備える。
【0032】
MFP10とコンピュータ50(情報処理装置)とは、ネットワーク108を介して接続されており、各装置10,50の相互間でデータの送受信が可能である。なお、ネットワーク108は、LAN(Local Area Network)およびインターネットなどの各種のネットワークを含む。
【0033】
MFP10は、コンピュータ50からの印刷ジョブデータ(プリントジョブデータ)に基づく印刷ジョブ(プリントジョブ)を実行するプリンタ(印刷装置)として機能する。
【0034】
具体的には、コンピュータ50(印刷制御装置とも表現される)は、当該コンピュータ50にインストールされている印刷制御プログラム(プリンタドライバ等)において印刷設定画面等を表示する。そして、コンピュータ50は、当該印刷設定画面において各設定項目に関する設定値の変更操作を利用者(ユーザ)から受け付ける。その後、コンピュータ50は、設定完了操作(たとえば、設定完了ボタン(設定保存ボタン)の押下操作)をユーザから受け付けるとともに、印刷実行指示(たとえば、印刷開始ボタンの押下操作)をユーザから受け付ける。
【0035】
当該印刷実行指示に応答して、コンピュータ50は、印刷ジョブデータ(印刷実行指令および印刷対象データ)をMFP10に対して送信する。MFP10は、コンピュータ50から送信されてきた印刷ジョブデータを受信し、当該印刷ジョブデータに基づく印刷ジョブを実行する。これによって、MFP10による印刷出力処理が実行される。
【0036】
<1-2.MFP10の構成>
図2は、MFP10の機能ブロックを示す図である。
【0037】
MFP10は、スキャン機能、コピー機能、ファクシミリ機能およびボックス格納機能などを備える装置(複合機とも称する)である。具体的には、MFP10は、
図2の機能ブロック図に示すように、画像読取部2、印刷出力部3、通信部4、格納部5、操作部6およびコントローラ9(制御部)等を備えており、これらの各部を複合的に動作させることによって、各種の機能を実現する。なお、MFP10は、画像処理装置、画像形成装置あるいは印刷出力装置などとも称される。
【0038】
画像読取部(スキャン部とも称される)2は、MFP10の所定の位置に載置された原稿を光学的に読み取って、当該原稿の画像データ(原稿画像あるいはスキャン画像とも称される)を生成する処理部である。
【0039】
印刷出力部3は、印刷対象画像に関する画像データに基づいて紙などの各種の媒体に画像を印刷出力する出力部である。
【0040】
通信部4は、公衆回線等を介したファクシミリ通信を行うことが可能な処理部である。さらに、通信部4は、通信ネットワーク108を介したネットワーク通信が可能である。このネットワーク通信では、TCP/IP(Transmission Control Protocol / Internet Protocol)およびFTP(File Transfer Protocol)等の各種のプロトコルが利用され、当該ネットワーク通信を利用することによって、MFP10は、所望の相手先(コンピュータ50等)との間で各種のデータ(印刷ジョブデータ等)を授受することが可能である。
【0041】
格納部5は、ハードディスクドライブ(HDD)等の格納装置で構成される。
【0042】
操作部6は、MFP10に対する操作入力を受け付ける操作入力部6aと、各種情報の表示出力を行う表示部6bとを備えている。このMFP10においては、略板状の操作パネル部6c(
図1参照)が設けられており、当該操作パネル部6cは、その正面側にタッチパネル(操作パネル)25(
図1参照)を有している。タッチパネル25は、液晶表示パネルに圧電センサ等が埋め込まれて構成され、各種情報を表示するとともに操作者からの操作入力を受け付けることが可能である。
【0043】
コントローラ(制御部)9は、MFP10に内蔵され、MFP10を統括的に制御する制御装置である。コントローラ9は、CPUおよび各種の半導体メモリ(RAMおよびROM等)とを備えるコンピュータシステムとして構成される。コントローラ9は、CPUにおいて、ROM(例えば、EEPROM(登録商標))内に格納されている所定のソフトウエアプログラム(以下、単にプログラムとも称する)を実行することによって、各種の処理部を実現する。なお、当該プログラム(詳細にはプログラムモジュール群)は、USBメモリなどの可搬性の記録媒体に記録され、当該記録媒体から読み出されてMFP10にインストールされるようにしてもよい。あるいは、当該プログラムは、ネットワーク等を経由してダウンロードされてMFP10にインストールされるようにしてもよい。
【0044】
具体的には、
図2に示すように、コントローラ9は、当該プログラムの実行により、通信制御部11と入力制御部12と表示制御部13と動作制御部14とを含む各種の処理部を実現する。
【0045】
通信制御部11は、他の装置(コンピュータ50等)との間の通信動作を制御する処理部である。
【0046】
入力制御部12は、操作入力部6aに対する操作入力動作を制御する制御部である。
【0047】
表示制御部13は、表示部6bにおける表示動作を制御する処理部である。
【0048】
動作制御部14は、コンピュータ50から送信されてきたプリントジョブ等に関する動作(印刷出力動作等)を制御する処理部である。
【0049】
<1-3.コンピュータ50の構成>
図3は、コンピュータ50(情報処理装置)の概略構成を示す機能ブロック図である。コンピュータ50は、いわゆるパーソナルコンピュータ等によって構成される。コンピュータ50は、MFP10の利用者(ユーザ)によって利用されるコンピュータ(利用者用のコンピュータ)である。
【0050】
コンピュータ50は、
図3の機能ブロック図に示すように、通信部54、格納部55、操作部56およびコントローラ(制御部)59等を備えており、これらの各部を複合的に動作させることによって、各種の機能を実現する。
【0051】
通信部54は、ネットワークを介したネットワーク通信を行うことが可能である。このネットワーク通信では、たとえば、TCP/IP(Transmission Control Protocol / Internet Protocol)等の各種のプロトコルが利用される。当該ネットワーク通信を利用することによって、コンピュータ50は、所望の相手先(MFP10等)との間で各種データの授受を行うことが可能である。通信部54は、各種データを送信する送信部54aと各種データを受信する受信部54bとを有する。
【0052】
格納部55は、ハードディスクドライブ(HDD)および/または半導体メモリ等の記憶装置で構成される。
【0053】
操作部56は、コンピュータ50に対する操作入力を受け付ける操作入力部56aと、各種情報の表示出力を行う表示部56bとを備えている。
【0054】
図3のコントローラ(制御部)59は、コンピュータ50に内蔵され、コンピュータ50を統括的に制御する制御装置である。コントローラ59は、CPUおよび各種の半導体メモリ(RAMおよびROM)等を備えるコンピュータシステムとして構成される。コントローラ59は、CPUにおいて、記憶部(半導体メモリ等)内に格納されている所定のプログラムを実行することによって、各種の処理部を実現する。なお、当該プログラム(詳細にはプログラムモジュール群)は、USBメモリなどの可搬性の記録媒体に記録され、当該記録媒体から読み出されてコンピュータ50にインストールされてもよい。あるいは、当該プログラムは、ネットワーク108等を経由してダウンロードされてコンピュータ50にインストールされるようにしてもよい。
【0055】
コンピュータ50には、文書作成用のアプリケーションプログラム、および印刷制御用のアプリケーションプログラム(プリンタドライバ)等がインストールされている。コンピュータ50は、これらのプログラムを用いることによって、印刷ジョブ等の各種設定項目に関する設定制御等を含む印刷制御動作を実行する印刷制御装置として機能する。
【0056】
具体的には、コントローラ59は、当該プログラム等の実行により、通信制御部61と入力制御部62と表示制御部63と取得部65と判定部66と設定部67とを含む各種の処理部を実現する。
【0057】
通信制御部61は、通信部54等と協働して、MFP10等との通信動作を制御する処理部である。たとえば、通信制御部61は、通信部54等と協働して、印刷ジョブデータをMFP10に送信する動作等を制御する。
【0058】
入力制御部62は、ユーザによる操作入力を操作入力部56aと協働して受け付ける動作(操作入力動作)等を制御する制御部である。たとえば、入力制御部62は、操作入力部56aと協働して、印刷設定画面において、印刷設定に関する複数の設定項目の各設定値に関する変更操作(マウスおよび/またはキーボード等を用いた変更操作)をユーザから受け付ける。
【0059】
表示制御部63は、表示部56bにおける各種情報(印刷設定画面等)の表示動作を制御する処理部である。表示制御部63は、印刷設定画面等を表示部56bに表示する動作等を制御する。表示制御部63は、後述するように、設定部67による設定内容に基づいて、各種画面の表示動作を制御する。
【0060】
取得部65は、画面デザインに関するOS(オペレーティングシステム)での個人設定の情報を取得する処理部である。
【0061】
判定部66は、OSの個人設定がハイコントラスト設定であるか否かを判定する処理部である。
【0062】
設定部67は、OSの個人設定がハイコントラスト設定である旨が判定される場合、色変換テーブル300に基づき、画面に関する一の部品要素(たとえば、「ウインドウ」)に対応する複数の詳細部品要素(「メインウインドウ」、「ポップアップウインドウ」、「リストボックス」等)の色を設定する処理部である。画面に関する当該一の部品要素は、「UI(ユーザインターフェイス)パーツ」とも称され、当該複数の詳細部品要素は、「詳細UIパーツ」とも称される。
【0063】
<1-4.画面デザインに関するOSでの個人設定>
つぎに、OS(オペレーティングシステム)での個人設定、詳細には画面デザインに関する個人設定について説明する。
【0064】
コンピュータ50のOSにおいては、表示画面(OSに関する表示画面(設定画面等)、および当該OS上で実行される各アプリケーションプログラムに関する表示画面を含む)のデザインの基本構成(特に、各UIパーツ(GUI(グラフィカルユーザインターフェイス)パーツ等)の色など)をユーザごとに予め設定することが可能である。
【0065】
たとえば、Windows(登録商標) OS(オペレーティングシステム)では、画面デザイン等に関する複数のテーマ(たとえば231~238(
図5参照))が予め準備されている。複数のテーマのそれぞれにおいては、デスクトップの背景およびウインドウの色などの複数の設定項目に関する設定内容の組合せが予め設定されている。当該複数のテーマには、「ベーシックテーマ」および「ハイコントラストテーマ」等が含まれる。このうち、「ハイコントラストテーマ」は、弱視者および高齢者等のために背景と文字とのコントラストを高めて見易くする設定(ハイコントラスト設定)を含むテーマである。たとえば、Windows(登録商標)7では、コントロールパネル内の「個人設定」において、4つのハイコントラストテーマ235~238(
図5参照)が予め準備されている。
【0066】
ユーザは、画面デザインに関する個人設定(OSの個人設定)を行う設定画面230(
図5)において、或るハイコントラストテーマ(たとえば上記の4つのハイコントラストテーマ235~238のいずれか)を選択することによって、ハイコントラスト設定を容易に利用することが可能である。ハイコントラスト設定としては、たとえば、ウインドウの色(背景色)が黒色且つウインドウの文字色が黄色である設定等が例示される。ハイコントラスト設定によれば、特に弱視者および高齢者等は、より見易い表示で操作を行うことが可能である。
【0067】
また、ユーザは、複数のテーマのいずれかを選択した後に、画面デザインの色をさらに詳細にカスタマイズ(変更)することも可能である。特に、ユーザは、「ハイコントラストテーマ」以外のテーマ(「ベーシックテーマ」(233)等)を選択しつつ、ハイコントラスト設定を実現することも可能である。
【0068】
たとえば、
図5の設定画面230で「色」設定ボタン242を押下することによって、
図6の設定画面250が表示される。
図6の設定画面250は、画面の各UIパーツ(部品要素)の「色」等を設定するための画面である。設定画面250には、色の指定対象のUIパーツ(部品要素)を指定するためのリストボックス251と、その色を指定するためのリストボックス253とが設けられている。なお、リストボックス251の右端部分を(マウス等で)クリックすると複数の選択肢(具体的には、複数の「UIパーツ」)のリスト252が表示され、リストボックス253の右端部分をクリックすると複数の選択肢(具体的には、複数の「色」)のリスト(詳細にはカラーパレット)(不図示)が表示される。ユーザは、所望のUIパーツ(たとえば「ウインドウ」)を指定し、当該UIパーツの色をリストボックス253にて指定することによって、各UIパーツの色を所望の色(たとえば、青色)に設定することが可能である。
【0069】
また、同様に、ユーザは、ウインドウの文字色を指定することも可能である。詳細には、ユーザが、リストボックス251にて「ウインドウ」を指定した後に、フォントの色を指定するためのリストボックス257をクリックすると、ウインドウの文字色を指定するためのカラーリスト(カラーパレット)が表示される。そして、ユーザは、当該カラーリスト内の複数の選択肢(複数の「色」)の中から所望の色(たとえば、白色)を選択すること等によって、ウインドウの文字色を指定することができる。
【0070】
このような色設定操作(OSにおける色指定操作)によっても、ハイコントラスト設定を実質的に実現することが可能である。なお、予めハイコントラストテーマに組み込まれているハイコントラスト設定以外のハイコントラスト設定(たとえば、ウインドウの色(背景色)が青色且つウインドウの文字色が白色である設定等)も実現され得る。
【0071】
ここにおいて、上記のOSの色設定(ハイコントラスト設定)では、各部品要素の色が予め規定された色(黒色あるいは青色等)に変更される。具体的には、OSでは或る分類単位で分類された部品要素の単位(たとえば「ウインドウ」単位)で「色」が設定される。しかしながら、OSの当該色設定では、当該部品要素よりも細かい単位で個別の色を設定することができない。具体的には、当該一の部品要素(たとえば「ウインドウ」)に属する複数の詳細部品要素であって当該一の部品要素よりも細かく分類された複数の詳細部品要素(たとえば、「メインウインドウ」、「ポップアップウインドウ」、「リストボックス」等)に対して、OSの個人設定では互いに異なる色を設定することができない。換言すれば、OSの個人設定のみが利用される場合、当該複数の詳細部品要素に対しては(結果的に)互いに同じ色が設定される。なお、当該複数の詳細部品要素は、当該一の部品要素を細分化して分類した細分化部品要素(細分化分類部品要素)などとも表現される。あるいは、当該複数の詳細部品要素は、当該一の部品要素の分類時の基準とは異なる基準(細分化分類用基準)で分類された要素である、とも表現される。
【0072】
これに対して、本実施形態においては、当該一の部品要素の分類単位よりも細かい分類単位で分類された複数の詳細部品要素に対してOSの個人設定では互いに異なる色が設定されていない場合であっても、アプリケーションプログラム(プリンタドライバ等)内の複数の詳細部品要素に対して互いに異なる色が設定される。これによれば、より見易い表示画面を実現することが可能である。以下では、このような技術について更に詳細に説明する。
【0073】
<1-5.動作>
図4は、コンピュータ50の動作、より詳細にはプリンタドライバの動作を示すフローチャートである。
図4においては、他のアプリケーションプログラム(たとえば、文書作成プログラム)から呼び出された直後(起動直後)のプリンタドライバの動作が示されている。以下、
図4を参照しながら、当該動作について説明する。ただし、
図4の動作が開始されるまでに、
図7の設定画面210を用いた色変換モード設定操作が既に行われているものとする。当該設定操作によって、ハイコントラスト設定時における色変換処理は、3つの選択肢(「おすすめ色」、「OSの設定色」、「ユーザ指定色」)の中から選択された一の選択肢に対応する処理(たとえば「おすすめ色」に変換する処理)に設定される。また、
図5の設定画面230あるいは
図6の設定画面250を用いた上述の設定操作も、
図4の動作開始までに必要に応じて既に行われているものとする。
【0074】
図4のステップS11においては、コンピュータ50(詳細にはプリンタドライバ)は、画面デザインに関するOSでの個人設定の情報(現ログインユーザの情報)を取得する。
【0075】
そして、ステップS12においては、コンピュータ50は、当該個人設定がハイコントラスト設定であるか否かを判定する。
【0076】
たとえば、OSに予め準備されている「ハイコントラストテーマ」がログインユーザの個人設定にて設定されている旨の情報がステップS11にて取得される場合、当該個人設定はハイコントラスト設定である旨が判定される。
【0077】
また、「ハイコントラストテーマ」がログインユーザの個人設定にて設定されていない旨の情報がステップS11にて取得される場合であっても、所定の条件が充足されるときには、当該個人設定はハイコントラスト設定である旨が判定される。具体的には、ステップS11にて取得された個人設定情報に含まれる色情報に基づき、個人設定にて設定されているウインドウ色(ウインドウの背景色)と文字色(ウインドウ内の文字の色)とのコントラストが一定値TH1(第1の基準値)以上である旨が判定されるときにも、当該個人設定はハイコントラスト設定である旨が判定される。より詳細には、個人設定にて設定されている両色の相互間の明度差(ウインドウの背景色の明度とウインドウの文字色の明度との差分値)の絶対値が所定値TH1以上である場合、当該個人設定はハイコントラスト設定である旨が判定される。
【0078】
一方、ログインユーザの個人設定にてハイコントラストテーマが設定されていない旨の情報がステップS11にて取得され、且つ、当該個人設定にて設定されている上記両色の相互間の明度差の絶対値が所定値TH1未満である場合、当該個人設定はハイコントラスト設定でない旨が判定される。
【0079】
個人設定がハイコントラスト設定でない旨が判定される場合には、ステップS12からステップS24に進む。ステップS24では、コンピュータ50は、現在の個人設定に基づく画面(OSでの個人設定に基づく画面)を表示部56bに表示する。
【0080】
逆に個人設定がハイコントラスト設定である旨が判定される場合には、ステップS12からステップS13に進む。ステップS13においては、プリンタドライバの動作に関する設定画面210(
図7)での設定内容に基づく分岐処理が実行される。
【0081】
具体的には、設定画面210にて「OSの設定色に変換」が選択されていた場合には、ステップS21に進む。ステップS21では、色変換テーブル300の「OSの設定色(に変換)」を各UIパーツ(部品要素)に反映させた画面が生成され表示される。なお、この場合、結果的にステップS24と同じ画面(同じ配色を有する画面)が表示される。
【0082】
また、設定画面210にて「おすすめ色(に変換)」が選択されていた場合には、ステップS22に進む。ステップS22では、色変換テーブル300の「おすすめ色」を各UIパーツ(部品要素)に反映させた画面が生成され表示される。
【0083】
また、設定画面210にて「ユーザ指定色(に変換)」が選択されていた場合には、ステップS23に進む。ステップS23では、色変換テーブル300の「ユーザ指定色」を各UIパーツ(部品要素)に反映させた画面が生成され表示される。
【0084】
なお、ステップS22,S23においては、後述するように、複数の詳細部品要素に対するきめ細やかな配色によって、より見易い画面表示が行われる。
【0085】
図9は、色変換テーブル300の一例を示す図である。
図9を参照しつつ、色変換テーブル300および当該色変換テーブル300を利用した色設定処理(色決定処理)について説明する。色変換テーブル300を用いることによれば、プリンタドライバにおいて、OSで設定可能な単位(各部品要素)よりも更に詳細な単位(各詳細部品要素)で色を設定(変更)することが可能である。
【0086】
図9の色変換テーブル300(301)では、OSの個人設定で部品要素(UIパーツ)ごとに設定された色と、当該部品要素に関する複数の詳細部品要素(当該部品要素と同じカテゴリーに分類され得る複数の詳細部品要素)に対して実際に設定すべき色との対応関係が規定されている。換言すれば、色変換テーブル300には、一の部品要素のOS個人設定における設定色と当該一の部品要素に関する複数の詳細部品要素のそれぞれのプリンタドライバでの設定色(対応色)との対応関係が規定されている。
【0087】
たとえば、画面に関する一の部品要素としての「ウインドウ」の色と、当該「ウインドウ」に関する複数の詳細部品要素(「メインウインドウ」、「ポップアップウインドウ」、「リストボックス」)の各色との対応関係が、OSで当該一の部品要素に対して設定され得る色(「ウインドウ」の色)ごとに規定されている。また、当該対応関係は、設定画面210内の3つの選択肢(「OSの設定色」、「おすすめ色」、「ユーザ指定色」)のそれぞれについて規定されている。なお、「メインウインドウ」、「ポップアップウインドウ」、「リストボックス」に加えて、「コンボボックス」等に対しても対応色が規定されてもよい。ただし、必ずしも全ての詳細部品要素に対して互いに異なる対応色が規定されなくてもよい。たとえば、コンボボックスとリストボックスとの両者に対して同じ色が割り当てられてもよい。
【0088】
図9の色変換テーブル300内の左側においては、OSの個人設定が記述されている。最左欄(「UIパーツ(OSパーツ)」欄(大分類UIパーツ欄))においては、画面に関する複数の部品要素(ウインドウ、ボタン等)が列挙されており、左から2つ目の欄(「OSの色設定」欄)には、当該複数の部品要素のそれぞれに対して設定され得る色が記述されている。たとえば、部品要素「ウインドウ」に対して、OSの個人設定で設定され得る複数の色(青、紫、黒等)が列挙されている。
【0089】
また、左から3つ目の欄よりも右側においては、プリンタドライバのユーザインターフェイス(UI)で設定されるべき色等が記述されている。具体的には、各部品要素に対応する詳細部品要素の色(対応色)が、「OSの色設定」で当該各部品要素に対して設定され得る色ごとに、記述されている。また、各詳細部品要素の色(対応色)は、「OSの設定色」、「おすすめ色」、「ユーザ指定色」のそれぞれに関して規定されている。
【0090】
詳細には、左から3つ目の欄(「UIパーツ(詳細UIパーツ)」欄(小分類UIパーツ欄))には、部品要素「ウインドウ」に対応する複数の詳細部品要素(「メインウインドウ」、「ポップアップウインドウ」、「リストボックス」)が記述されている。そして、左から4つ目の欄(「OSの設定色」欄)には、設定画面210にて選択肢「OSの設定色」が選択されている場合における、各詳細部品要素の色(対応色)が記述されている。さらに、左から5つ目の欄(「おすすめ色」欄)には、設定画面210にて選択肢「おすすめ色」が選択されている場合における、各詳細部品要素の色(対応色)が記述されている。また、最も右の欄(「ユーザ指定色」欄)には、設定画面210にて選択肢「ユーザ指定色」が選択されている場合における、各詳細部品要素の色(対応色)が記述されている。
【0091】
ここで、「OSの設定色」欄(左から4つ目の欄)の各対応色は、いずれも「OSの色設定」欄(左から2つ目の欄)の色と同じ色である。「おすすめ色」欄(左から5つ目の欄)の各対応色は、プリンタドライバ側にてデフォルト値として予め規定されている色(詳細には、色変換テーブル300内に予め初期値として準備された色データ)である。「ユーザ指定色」欄(左から6つ目の欄)の各対応色は、ユーザが任意に指定することが可能な色(詳細には、ユーザ操作に応じて色変換テーブル300内に書き込まれた色データ)である。当該色変換テーブル300内の「おすすめ色」のデータを用いることによれば、各詳細部品要素の色を「おすすめ色」に設定することが可能である。また、当該色変換テーブル300内の「ユーザ指定色」のデータを用いることによれば、各詳細部品要素の色を「ユーザ指定色」に設定すること、換言すれば、ユーザの所望の色に設定することが可能である。
【0092】
上述のステップS21,S22,S23においては、このような色変換テーブル300に基づいて各詳細部品要素(ユーザインターフェイス)の色が決定され、ユーザインターフェイス画面が生成され表示される。より詳細には、設定画面210での設定内容(「OSの設定色」、「おすすめ色」、「ユーザ指定色」)に応じて、各詳細部品要素の決定処理等が行われる。
【0093】
以下では、まず、OSの個人設定にて部品要素「ウインドウ」(色変換テーブル300内の「OSパーツ」欄(最左欄)参照)の色が「青色(R:0,G:0,B:255)」(色変換テーブル300内の「OSの色設定」欄(左から2つ目の欄)参照)に設定されている状況を想定する。
【0094】
このような状況において、設定画面210にて「OSの設定色」が選択されていた場合には、色変換テーブル300の「OSの設定色」欄(左から4つ目の欄)にて規定されている各対応色が利用される(ステップS21)。色変換テーブル300の「OSの設定色」欄(左から4つ目の欄)においては、当該「ウインドウ」に対応する複数の詳細部品要素(「メインウインドウ」、「ポップアップウインドウ」、「リストボックス」)のいずれもが同じ色(具体的には、青色(R:0,G:0,B:255))に設定されるべき旨が規定されている。ステップS21では、このような規定内容に従って、各ユーザインターフェイスの色が決定され、当該各ユーザインターフェイスを含む画面が生成される。
【0095】
図10は、プリンタドライバにおいて各詳細部品要素が「OSの設定色」で表示される状態を示す概略図である。
図10においては、色変換テーブル300の「OSの設定色」欄の規定内容に従って生成された複数の種類のウインドウ画面(「メインウインドウ」(610)、「ポップアップウインドウ」(620)、「リストボックス」(630))のいずれもが同じ色(青色(R:0,G:0,B:255))で表示される様子が示されている。また、
図27には、プリンタドライバの印刷設定画面において、3種類のウインドウ610,620,630がいずれも同じ色で表示される様子が示されている。
【0096】
これに対して、設定画面210にて「おすすめ色」が選択されていた場合には、色変換テーブル300の「おすすめ色」欄(左から5つ目の欄)にて規定されている各対応色が利用される(ステップS22)。この「おすすめ色」欄においては、当該「ウインドウ」に対応する複数の詳細部品要素(「メインウインドウ」、「ポップアップウインドウ」、「リストボックス」)がそれぞれ異なる色に設定されるべき旨が規定されている。具体的には、「メインウインドウ」の色は、「OSの色設定」で設定されている色と同じ色(R:0,G:0,B:255)(青色)に設定されるべき旨が規定されており、「ポップアップウインドウ」の色は、別の色(R:0,G:0,B:150)(濃い青色)に設定されるべき旨が規定されている。「リストボックス」の色は、さらに別の色(R:0,G:0,B:50)(黒っぽい青色)に設定されるべき旨が規定されている。換言すれば、「おすすめ色」欄には、複数の詳細部品要素の色(背景色)として、互いに異なる色であって所定範囲内の色相の色(たとえば、色相環における所定の角度範囲(たとえば、60度以内)内に存在する複数の色)がそれぞれ規定されている。端的に言えば、同系色の互いに異なる色が規定されている。
【0097】
「おすすめ色」が選択されていた場合には、ステップS22において、このような規定内容に従って、各ユーザインターフェイスの色が決定され、当該各ユーザインターフェイスを含む画面が生成される。換言すれば、アプリケーションプログラム(プリンタドライバ)内の複数の詳細部品要素(各種ウインドウ)に対して、色変換テーブル300内に予め準備されたデータに基づき、互いに異なる色が設定される。
【0098】
図11は、プリンタドライバにおいて各詳細部品要素が「おすすめ色」で表示される状態を示す概略図である。
図11においては、色変換テーブル300の「おすすめ色」欄の規定内容に従って生成された複数の種類のウインドウ画面(「メインウインドウ」(610)、「ポップアップウインドウ」(620)、「リストボックス」(630))のいずれもが互いに異なる色で表示される様子が示されている。これによれば、
図10および
図27と比較すると判るように、ユーザは、複数の種類のウインドウ610,620,630を容易に区別することが可能である。すなわち、見易い表示が行われる。
【0099】
【0100】
図15は、コンピュータ50の表示部56bにて、プリンタドライバのメインウインドウ610が呼出元のアプリケーション(当該プリンタドライバを呼び出したアプリケーション(文書作成アプリケーション等))のウインドウ510に重畳表示される様子を示す図である。
図15(および
図11)に示されるように、より詳細には、プリンタドライバのメインウインドウ610は、「OSの色設定」で設定されている色と同じ色(R:0,G:0,B:255)(青色)で表示される。また、リストボックス630は、別の色(R:0,G:0,B:50)(黒っぽい青色)で表示される。なお、
図16に示されるように、リストボックス630のリストが展開された状態においては、展開されたリストも、リストボックスに割り当てられた色(リストボックスに関する対応色)で表示されてもよい。また、
図15(~
図17)において同じハッチングが付された領域は、同じ色で表示される。
【0101】
これによれば、メインウインドウ610とリストボックス630とが互いに異なる色で表示されるので、(
図10および
図27と比較して)ユーザは、これらの詳細部品要素610,620を容易に互いに区別することが可能である。
【0102】
また、
図17は、プリンタドライバのメインウインドウ610に対してポップアップウインドウ620が重畳表示される様子を示す図である。
図17(および
図11)に示されるように、
図15の詳細設定ボタン750の押下に応答して、
図15のメインウインドウ610からポップアップウインドウ620がポップアップ表示される場合には、当該ポップアップウインドウ620は、さらに別の色(R:0,G:0,B:150)(濃い青色)で表示される。
【0103】
これによれば、メインウインドウ610とポップアップウインドウ620とが互いに異なる色で表示されるので、(
図10および
図27と比較して)ユーザは、両ウインドウ610,620を容易に区別することが可能である。
【0104】
このように、ステップS22においては、一の部品要素「ウインドウ」に対応する複数の詳細部品要素(「メインウインドウ」、「ポップアップウインドウ」、「リストボックス」)の色である各対応色(当該一の部品要素に関する個人設定(OS設定)における設定色に対応するプリンタドライバでの各対応色)が色変換テーブル300に基づいて求められる。そして、当該各対応色(「おすすめ色」欄の対応色)がプリンタドライバにおける複数の詳細部品要素の各色としてそれぞれ設定される。
【0105】
あるいは、設定画面210にて「ユーザ指定色」が選択されていた場合には、色変換テーブル300の「ユーザ指定色」欄(左から6つ目の欄)にて規定されている各対応色が利用される(ステップS23)。この「ユーザ指定色」欄においても、当該「ウインドウ」に対応する複数の詳細部品要素(「メインウインドウ」、「ポップアップウインドウ」、「リストボックス」)がそれぞれ異なる色に設定されるべき旨が規定されている。具体的には、「メインウインドウ」の色は、濃い青色(R:0,G:0,B:150)に設定されるべき旨が規定されており、「ポップアップウインドウ」の色は、別の色(R:0,G:150,B:150)(くすんだ青緑色)に設定されるべき旨が規定されており、「リストボックス」の色は、さらに別の色(R:0,G:150,B:0)(濃い緑色)に設定されるべき旨が規定されている。ステップS23では、このような規定内容に従って、各ユーザインターフェイスの色が決定され、当該各ユーザインターフェイスを含む画面が生成される。
【0106】
図12は、プリンタドライバにおいて各詳細部品要素が「ユーザ指定色」で表示される状態を示す概略図である。
図12においては、色変換テーブル300の「ユーザ指定色」欄の規定内容に従って生成された複数の種類のウインドウ画面(「メインウインドウ」(610)、「ポップアップウインドウ」(620)、「リストボックス」(630))が互いに異なる色で表示される様子が示されている。これによれば、
図10および
図27と比較すると判るように、ユーザは、複数の種類のウインドウを容易に区別することが可能である。すなわち、見易い表示が行われる。特に、ユーザは所望の色を予め指定しておくことができるので、当該ユーザの色の見え方の特性に応じた適切な色(ユーザ個々の色の見え方の違いに応じた適切な色)で各種類のウインドウが表示され得る。すなわち、複数のユーザの色の見え方の特性の相違を適切に考慮することが可能である。
【0107】
OSの個人設定にて部品要素「ウインドウ」の色が「青色(R:0,G:0,B:255)」に設定されている状況においては、以上のような処理が行われる。
【0108】
また、OSの個人設定にて部品要素「ウインドウ」(色変換テーブル300内の「OSパーツ」欄(最左欄)参照)の色が「紫色(R:150,G:30,B:150)」(色変換テーブル300内の「OSの色設定」欄(左から2つ目の欄)に設定されている状況参照)においても、同様に、各詳細部品要素が各対応色で表示される。
【0109】
たとえば、設定画面210にて「おすすめ色」が選択されていた場合には、色変換テーブル300の「おすすめ色」欄(左から5つ目の欄)にて規定されている各対応色が利用される(ステップS22)。具体的には、「メインウインドウ」の色は、「OSの色設定」で設定されている色と同じ色(R:150,G:30,B:150)(紫色)に決定され、「ポップアップウインドウ」の色は、別の色(R:100,G:20,B:100)(濃い紫色)に決定され、「リストボックス」の色は、さらに別の色(R:50,G:20,B:50)(黒っぽい紫色)に決定される。そして、このような各対応色の各ユーザインターフェイスを含む画面が生成される。
【0110】
また、OSの個人設定にて部品要素「ウインドウ」(「OSパーツ」欄参照)の色が「黒色(R:0,G:0,B:0)」(「OSの色設定」欄参照)に設定されている状況においても、同様に、各詳細部品要素が各対応色で表示される。
【0111】
たとえば、設定画面210にて「OSの設定色」が選択されていた場合には、色変換テーブル300の「OSの設定色」欄(左から4つ目の欄)にて規定されている各対応色が利用される(ステップS21)。具体的には、複数の詳細部品要素(「メインウインドウ」、「ポップアップウインドウ」、「リストボックス」)のいずれもが同じ色(具体的には、青色(R:0,G:0,B:255))に決定される。そして、このような各対応色の各ユーザインターフェイスを含む画面が生成される(
図13参照)。なお、
図13は、プリンタドライバにおいて各詳細部品要素が「OSの設定色」(黒色)で表示される状態を示す概略図である。
【0112】
また、設定画面210にて「おすすめ色」が選択されていた場合には、色変換テーブル300の「おすすめ色」欄(左から5つ目の欄)にて規定されている各対応色が利用される(ステップS22)。具体的には、「メインウインドウ」(610)の色は、「OSの色設定」で設定されている色と同じ色(R:0,G:0,B:0)(黒色)に決定され、「ポップアップウインドウ」(620)」の色は、別の色(R:0,G:0,B:150)(濃い青色)に決定され、「リストボックス」(630)の色は、さらに別の色(R:0,G:0,B:255)(青色)に決定される。そして、このような各対応色の各ユーザインターフェイスを含む画面が生成される(
図14参照)。なお、
図14は、OSでの「ウインドウ」の設定色が黒色の場合において、プリンタドライバにおいて各詳細部品要素が「おすすめ色」で表示される状態を示す概略図である。
【0113】
以上のように、個人設定がハイコントラスト設定である旨が判定される場合には、色変換テーブル300に基づき、画面に関する一の部品要素に対応する複数の詳細部品要素の色が設定される(ステップS13,S22,S23等参照)。特に、一の部品要素に対応する複数の詳細部品要素に対してOSの個人設定では互いに異なる色が設定されていない場合(複数の詳細部品要素に関する区別がなく、結果として同じ色が設定されている場合を含む)であっても、設定画面210にて「おすすめ色」あるいは「ユーザ指定色」が選択されていることを条件として、アプリケーションプログラム(ここではプリンタドライバ)内の複数の詳細部品要素に対して互いに異なる色が設定される(ステップS22,S23等参照)。これによれば、ユーザは、複数の詳細部品要素を容易に区別することが可能である。すなわち、より見易い表示画面を実現することが可能である。
【0114】
また、プリンタドライバの呼出元のアプリケーション(呼出元アプリケーションとも称する)のウインドウ510の色(背景色)とプリンタドライバ内のウインドウ(「リストボックス」(630)あるいは「ポップアップウインドウ」(620)等)の色とが異なるので、プリンタドライバの当該ウインドウとその呼出元アプリケーションのウインドウとが容易に区別され得る。また上記実施形態においては、プリンタドライバのメインウインドウ610の色が呼出元アプリケーションのウインドウ510の色(OS設定色)と同じ色に設定されているが、これに限定されず、プリンタドライバのメインウインドウ610の色が呼出元アプリケーションのウインドウ510の色(OS設定色(個人設定にて「ウインドウ」の色として設定されている色))と異なる色に設定されてもよい。たとえば、プリンタドライバのメインウインドウ610は、黒っぽい青色(R:0,G:0,B:50)に設定され、ポップアップウインドウ620は、濃い青色(R:0,G:0,B:150)に設定され、リストボックス630は、青色(R:0,G:0,B:255)に設定されてもよい。これによれば、プリンタドライバのメインウインドウ(メインUI)610の色(プリンタドライバでの独自設定色)と呼出元アプリケーションのウインドウ510の色(OS設定色)とが互いに異なる色で表示される。したがって、プリンタドライバのメインウインドウ(OSの設定色を引き継いでいないUI)とその呼出元アプリケーションのウインドウ(OSの設定色を引き継いでいるUI)との区別も容易になる。
【0115】
なお、上記においては、部品要素「ウインドウ」を中心に説明したが、これに限定されず、部品要素「ボタン」についても同様の動作が行われればよい。たとえば、
図18に示すような各対応色が部品要素「ボタン」について規定されればよい。そして、
図18の色変換テーブル300(301)に規定された対応色に基づいて、部品要素「ボタン」に対応する詳細部品要素(OKボタン、キャンセルボタン、その他のボタン)が、それぞれ色変換テーブル300にて規定された対応色で表示されればよい。なお、
図18は、色変換テーブル300(301)のうち「ボタン」に関する部分を中心に示す図である。
【0116】
詳細には、OSの個人設定にて部品要素「ボタン」(色変換テーブル300(
図18)内の「OSパーツ」欄(最左欄)参照)の色が「青色(R:0,G:0,B:255)」(色変換テーブル300内の「OSの色設定」欄(左から2つ目の欄)参照)に設定されている状況において、設定画面210にて「おすすめ色」が選択されていた場合には、各種類のボタンは、それぞれ次のような色で表示される(
図19参照)。具体的には、「OKボタン」は、「OSの色設定」で設定されている色と同じ色(R:0,G:0,B:255)(青色)で表示され、「キャンセルボタン」の色は、別の色(R:0,G:0,B:150)(濃い青色)で表示される。また、その他のボタンは、さらに別の色(R:0,G:0,B:50)(黒っぽい青色)で表示される。なお、
図19は、プリンタドライバの「ボタン」に関する各詳細部品要素が「おすすめ色」で表示される様子を示す図である。
【0117】
図19においては、この規定内容に従って生成された複数の種類のボタン(「OKボタン」、「キャンセルボタン」、「その他のボタン」)のいずれもが互いに異なる色で表示される様子が示されている。これによれば、ユーザは、複数の種類のボタンを容易に区別することが可能である。
【0118】
また、同様の状況において、設定画面210にて「ユーザ指定色」が選択されていた場合には、各種類のボタンは、それぞれ次のような色で表示される(
図20参照)。なお、
図20は、「ボタン」に関する各詳細部品要素が「ユーザ指定色」で表示される様子を示す図である。
【0119】
具体的には、
図20に示されるように、「OKボタン」は、或る色(R:0,G:0,B:255)(青色)で表示され、「キャンセルボタン」の色は、別の色(R:255,G:0,B:0)(赤色)で表示される。また、その他のボタンは、さらに別の色(R:255,G:255,B:0)(黄色)で表示される。
【0120】
また、
図21は、設定画面210にて「ユーザ指定色」が選択されていた場合(
図20参照)におけるプリンタドライバでの複数の種類のウインドウ等(
図17参照)の表示例(より具体的な表示例)を示す図である。
図21に示されるように、複数の種類のウインドウ610,620,630が互いに異なる色で表示されるので、ユーザは、複数の種類のウインドウ610,620,630を容易に区別することが可能である。また、複数の種類のボタン710,720,730が互いに異なる色で表示されるので、ユーザは、複数の種類のボタン710,720,730を容易に区別することが可能である。
【0121】
また、上記においては、各部品要素(「ウインドウ」および「ボタン」)自体の色を中心に説明したが、これに限定されない。たとえば、各部品要素内の文字の色についても同様の動作が行われてもよい。より具体的には、ステップS22,S23等において、複数の詳細部品要素に対して互いに異なる背景色を設定するとともに、当該複数の詳細部品要素のうちの少なくとも1つの詳細部品要素の文字色もが変更(設定)されるようにしてもよい。たとえば、青色、紫色、あるいは黒色等が背景色として設定されるときには、白色(あるいは黄色)が文字色として設定されればよい。また、白色あるいは黄色等が背景色として設定されるときには、黒色等が文字色として設定されればよい。このように文字色としては、背景色とのコントラストが一定以上になるような色が設定されることが好ましい。
【0122】
<2.第2実施形態>
上記第1実施形態では、色変換テーブル300の「おすすめ色」欄には、複数の詳細部品要素の背景色として、互いに異なる色であり且つ「所定範囲内の色相の色」がそれぞれ規定されている。
【0123】
この第2実施形態では、色変換テーブル300の「おすすめ色」欄には、複数の詳細部品要素の背景色として、互いに異なる色であり且つ「所定値以下の明度の色」(たとえば、R成分、G成分、B成分の各値がいずれも所定値以下である複数の色)がそれぞれ規定されている態様を例示する。
【0124】
第2実施形態においては、
図9の色変換テーブル300(301)に代えて、
図22の色変換テーブル300(302)が利用される。
【0125】
図22の色変換テーブル302においても、色変換テーブル301(
図9)と同様に、一の部品要素(たとえば「ウインドウ」)に対応する複数の詳細部品要素(たとえば、「メインウインドウ」、「ポップアップウインドウ」、「リストボックス」)の色(対応色)が規定されている。より詳細には、当該対応色が「OSの設定色」、「おすすめ色」、「ユーザ指定色」のそれぞれに関して規定されている。
【0126】
色変換テーブル302においては、このうち、特に、「おすすめ色」に関する規定内容が第1実施形態の色変換テーブル301と異なっている。
【0127】
たとえば、部品要素「ウインドウ」(色変換テーブル300内の「OSパーツ」欄(最左欄)参照)の色が「濃青色(R:0,G:0,B:100)」(色変換テーブル300内の「OSの色設定」欄(左から2つ目の欄)参照)に設定されている状況に関して、次のような内容が規定されている。
【0128】
具体的には、「おすすめ色」欄において、当該「ウインドウ」に対応する複数の詳細部品要素(「メインウインドウ」、「ポップアップウインドウ」、「リストボックス」)がそれぞれ異なる色に設定されるべき旨が規定されている。詳細には、「メインウインドウ」の色は、「OSの色設定」で設定されている色と同じ色(R:0,G:0,B:100)(濃青色)に設定されるべき旨が規定されており、「ポップアップウインドウ」の色は、別の色(R:100,G:0,B:100)(濃い紫色)に設定されるべき旨が規定されている。「リストボックス」の色は、さらに別の色(R:0,G:100,B:100)(くすんだ緑色)に設定されるべき旨が規定されている。換言すれば、「おすすめ色」欄には、複数の詳細部品要素の背景色として、互いに異なる色であって「所定値以下の明度の色」(詳細には、R成分、G成分、B成分の各値がいずれも所定値以下である複数の色)がそれぞれ規定されている。端的に言えば、同程度の濃度を有し且つ互いに異なる色相を有する複数の色が規定されている。
【0129】
ステップS22では、このような規定内容に従って、各ユーザインターフェイス(各種ウインドウ等)の色が決定され、当該各ユーザインターフェイスを含む画面(
図24参照)が生成される。
【0130】
図24は、プリンタドライバにおいて各詳細部品要素が「おすすめ色」で表示される状態を示す概略図である。
図24においては、色変換テーブル302の「おすすめ色」欄の規定内容に従って生成された複数の種類のウインドウ画面(「メインウインドウ」、「ポップアップウインドウ」、「リストボックス」)のいずれもが互いに異なる色で表示される様子が示されている。これによれば、
図23と比較すると判るように、ユーザは、複数の種類のウインドウを容易に区別することが可能である。すなわち、見易い表示が行われる。また特に、複数の詳細部品要素が(
図11と比較して)互いに比較的大きく異なる色相の色で表示されるので、(ユーザの見え方にも依るが)そのような見え方が見易いユーザにとって、非常に好適である。また、複数の詳細部品要素が同程度の濃度を有するので、複数の詳細部品要素のそれぞれにおいて(同程度の)高いコントラストを確保することが可能である。
【0131】
なお、
図23は、プリンタドライバにおいて各詳細部品要素が「OSの設定色」(R:0,G:0,B:100)(濃青色)で表示される状態を示す概略図である。
図24においては、色変換テーブル302の「OSの設定色」欄の規定内容に従って生成された複数の種類のウインドウ画面(「メインウインドウ」、「ポップアップウインドウ」、「リストボックス」)のいずれもが互いに同じ色で表示される様子が示されている。
【0132】
また、部品要素「ウインドウ」(色変換テーブル300内の「OSパーツ」欄(最左欄)参照)の色が「黒色(R:0,G:0,B:0)」(色変換テーブル300内の「OSの色設定」欄(左から2つ目の欄)参照)に設定されている状況において、ステップS22に進む場合には、
図25に示すような画面が表示される。
【0133】
具体的には、色変換テーブル302においては、
図22に示されるように、「メインウインドウ」の色は、「OSの色設定」で設定されている色と同じ色(R:0,G:0,B:0)(黒色)に設定されるべき旨が規定されており、「ポップアップウインドウ」の色は、別の色(R:0,G:0,B:100)(濃い青色)に設定されるべき旨が規定されている。「リストボックス」の色は、さらに別の色(R:100,G:0,B:0)(濃い赤色)に設定されるべき旨が規定されている。
【0134】
ステップS22では、このような規定内容に従って、各ユーザインターフェイス(各種ウインドウ等)の色が決定され、当該各ユーザインターフェイスを含む画面(
図25参照)が生成される。
【0135】
図25は、プリンタドライバにおいて各詳細部品要素が「おすすめ色」で表示される状態を示す概略図である。
図25においては、色変換テーブル302の「おすすめ色」欄の規定内容に従って生成された複数の種類のウインドウ画面(「メインウインドウ」、「ポップアップウインドウ」、「リストボックス」)のいずれもが互いに異なる色で表示される様子が示されている。これによれば、ユーザは、複数の種類のウインドウを容易に区別することが可能である。すなわち、見易い表示が行われる。
【0136】
<3.変形例等>
以上、この発明の実施の形態について説明したが、この発明は上記説明した内容のものに限定されるものではない。
【0137】
<ハイコントラスト設定の判定手法>
たとえば、上記各実施形態等では、ウインドウの背景色とウインドウの文字色との両色のコントラストが第1の基準値以上である場合には、常にOSの個人設定はハイコントラスト設定である旨が判定されているが、これに限定されない。たとえば、ウインドウの背景色とウインドウの文字色との両色のコントラストが第1の基準値以上であることに加えて、ウインドウの背景色が白色でないことをも条件として、個人設定がハイコントラスト設定である旨が判定されるようにしてもよい。あるいは、ウインドウの背景色とウインドウの文字色との両色のコントラストが第1の基準値以上であることに加えて、ウインドウの背景色が白色でないか或いはウインドウの文字色が黒色でないことをも条件として、個人設定がハイコントラスト設定である旨が判定されるようにしてもよい。
【0138】
また、上記各実施形態等においては、「ログインユーザの個人設定にてハイコントラストテーマが設定されているか否か」と、「個人設定にて設定されているウインドウ色(背景色)と文字色(ウインドウ内の文字色)とのコントラストが基準値TH1以上であるか否か」との双方が考慮されているが、これに限定されない。たとえば、当該双方のうちの一方のみが考慮されてもよい。
【0139】
また、上記各実施形態等においては、ログインユーザの個人設定にてハイコントラストテーマが設定されていない旨の情報がステップS11にて取得される場合、個人設定にて設定されている2つの色の相互間の明度差の絶対値が所定値TH1(第1の基準値)未満であるときには、常に当該個人設定はハイコントラスト設定でない旨が判定されている。なお、当該2つの色は、個人設定にて設定されている一の部分要素の色(ウインドウの背景色等)、および当該一の部分要素内の色(ウインドウ内の文字色等)である。
【0140】
しかしながら、本発明はこれに限定されず、たとえば、
図8に示すような判定動作が行われてもよい。
【0141】
図8においては、個人設定にて設定されている上記2つの色の相互間の明度差の絶対値(コントラスト)が所定値TH1以上であるときに、当該個人設定はハイコントラスト設定である旨が判定されるとともに、当該2つの色の相互間の明度差の絶対値(コントラスト)が所定値TH2未満であるときには、当該個人設定はハイコントラスト設定でない旨(ローコントラストである旨)が判定される。ただし、値TH2(第2の基準値)は、値TH1よりも小さな値である(TH2<TH1)。
【0142】
さらに、当該2つの色の相互間の明度差の絶対値(コントラスト)が値TH1と値TH2との間の値であることが判定されるときには、確認メッセージが表示される。当該確認メッセージは、複数の詳細部品要素の色を個人設定での設定値に基づいて互いに同じ色に設定するか或いは複数の詳細部品要素に対して互いに異なる色を設定するかを確認するためのメッセージである。当該確認メッセージとしては、上述の設定画面210(
図7)が用いられてもよい。ユーザは、設定画面210内の3つの選択肢のうち、「おすすめ色」あるいは「ユーザ指定色」を選択することによって、「複数の詳細部品要素に対して互いに異なる色を設定すること」を指定(確認)することができる。逆に、「OSの設定色」を選択することによって、「複数の詳細部品要素の色を個人設定での設定値に基づいて互いに同じ色に設定すること」を指定(確認)することができる。
【0143】
<文字サイズ等>
上記各実施形態等においては、OSの個人設定がハイコントラスト設定である旨が判定される場合、主に各種UI(ウインドウおよびボタン等)の背景色が変更されているが、これに限定されず、上述のように各種UIの文字色もが変更されてもよい。さらに、OSの個人設定がハイコントラスト設定である旨が判定される場合、各種UIの文字サイズもが変更されるようにしてもよい。詳細には、ハイコントラスト設定時には、各種UIの文字のサイズが非ハイコントラスト時のサイズの所定倍率(150%等)に拡大されるようにしてもよい。また、OSの個人設定がハイコントラスト設定である旨が判定される場合、各種UIの文字の修飾もが変更されるようにしてもよい。詳細には、ハイコントラスト設定時には、各種UIの文字の修飾が修飾無しから修飾有り(ボールド(太字))へと変更されるようにしてもよい。
【0144】
<色変換テーブル300の共有>
上記各実施形態等においては、色変換テーブル300がコンピュータ50内の単一のプリンタドライバでのみ利用される態様が例示されているが、これに限定されない。
【0145】
たとえば、同じ色変換テーブル300が複数のプリンタドライバ(アプリケーション)によって共有されてもよい。より詳細には、コンピュータ50内で実行される複数のプリンタドライバ(複数のプリンタ用の複数のプリンタドライバ等)にて、一の色変換テーブル300が共用されてもよい。
【0146】
あるいは、一の色変換テーブル300が複数の装置によって共有されてもよい。たとえば、
図26に示すような印刷システム1Bにおけるサーバ80内に色変換テーブル300を格納しておき、複数のコンピュータ50にてそれぞれ実行される複数のプリンタドライバが当該一の色変換テーブル300を共用するようにしてもよい。
【0147】
<アプリケーション>
上記各実施形態等においては、アプリケーションとしてプリンタドライバが主に例示されているが、これに限定されず、プリンタドライバ以外の各種のアプリケーション(各コンピュータ50にて実行されるアプリケーション)について上記思想が適用されてもよい。
【0148】
<部品要素>
上記各実施形態等においては、一の部品要素「ウインドウ」に関する3種類の部品要素(「メインウインドウ」、「ポップアップウインドウ」、「リストボックス」等)のいずれもが互いに異なる色で表示される態様について主に例示したが、これに限定されない。たとえば、当該複数の種類の部品要素のうちの2種類の部品要素のみ(あるいは4種類以上の部品要素)が、互いに異なる色で表示されてもよい。また、一の部品要素「ボタン」に関する複数の種類の部品要素についても同様である。
【符号の説明】
【0149】
1 印刷システム
10 MFP
50 コンピュータ(情報処理装置)
210 (色変換モードに関する)プリンタドライバの設定画面
230,250 OSの設定画面
300 色変換テーブル
610 メインウインドウ
620 ポップアップウインドウ
630 リストボックス