(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-20
(45)【発行日】2022-01-17
(54)【発明の名称】植物栽培システム
(51)【国際特許分類】
A01G 31/00 20180101AFI20220107BHJP
G06Q 50/02 20120101ALI20220107BHJP
【FI】
A01G31/00 612
A01G31/00 601A
G06Q50/02
(21)【出願番号】P 2020183378
(22)【出願日】2020-11-01
(62)【分割の表示】P 2016150879の分割
【原出願日】2016-07-30
【審査請求日】2020-11-04
(73)【特許権者】
【識別番号】392019433
【氏名又は名称】加藤 圭一
(74)【代理人】
【識別番号】100180208
【氏名又は名称】栗田 洋
(72)【発明者】
【氏名】加藤 圭一
(72)【発明者】
【氏名】栗田 洋
【審査官】坂田 誠
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-136344(JP,A)
【文献】特開2015-136298(JP,A)
【文献】特開2002-297690(JP,A)
【文献】特開2007-72787(JP,A)
【文献】特開2017-143794(JP,A)
【文献】欧州特許出願公開第3251499(EP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01G 31/00
G06Q 50/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザが植物を栽培するシステムにおいて、植物を栽培するための照明光を照射する照明手段、前記照明光を制御する照明光制御手段、前記植物に肥料供給する肥料供給手段、前記肥料供給を制御する肥料供給制御手段から構成されるユーザ植物栽培システムと、ネットワークに接続されたサーバセンターと商品供給センターが設けられ、前記肥料供給手段は、前記サーバセンターで生成された消耗品配送データに基づいて配送処理された、肥料を調整した着脱自在の肥料カートリッジにより肥料供給されることを特徴とする植物栽培システム。
【請求項2】
前記ユーザ植物栽培システムはさらに前記植物に水を供給する水供給手段、前記水供給手段を制御する水供給を制御する水供給制御手段を有し、前記肥料供給手段は前記水供給手段の水に肥料の肥料を供給することによって行われ、前記肥料供給を制御する肥料供給制御手段は肥料の種類を選択制御可能であり前記肥料供給手段は目的別に肥料を調整した肥料カートリッジから構成され前記肥料の種類の制御は前記肥料カートリッジを選択することにより植物に供給する肥料の種類を制御することによって行われ、前記肥料供給制御手段は目的別に肥料を調整した肥料の種類と供給量を制御可能であることを特徴とする特許請求範囲第1項記載の植物栽培システム。
【請求項3】
前記肥料の種類の制御は複数の種類の異なった肥料を有する肥料カートリッジをユーザ植物栽培システムに設け前記肥料カートリッジを選択することによって肥料の種類を選択することを特徴とする特許請求範囲2項記載の植物栽培システム。
【請求項4】
前記ユーザ植物栽培システムはさらにユーザIDが付与され、ネットワークに接続されており、前記サーバセンターでは前記ユーザIDと対応させて該当ユーザに送付する肥料カートリッジに消耗品IDを生成し、商品供給センターは該当消耗品IDと実際の配送する肥料カートリッジIDとを紐づけし、前記ユーザ植物栽培システムは肥料カートリッジ読み取り手段を設けて置き前記サーバセンターで生成した消耗品IDと一致しているかを判定する判定手段を有することを特徴とする特許請求範囲第1項記載の植物栽培システム。
【請求項5】
前記ユーザ植物栽培システムには植物栽培監視手段が設けられ、さらにネットワークに接続されており、前記植物栽培監視手段は肥料の残量を測定する肥料残量測定手段を有しており、肥料の残量が一定以下の場合には前記肥料残量測定手段で、取得した肥料残量信号をサーバセンターに送信することを特徴とする特許請求範囲第1項記載の植物栽培システム。
【請求項6】
前記肥料残量信号が送信された場合には該当ユーザに新たな肥料カートリッジの送付要求処理を行うことを特徴とする特許請求範囲第5項記載の植物栽培システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、場所の影響にとらわれずに植物の栽培を行うシステム、特にユーザの健康状況に合った野菜などを最適な方法で栽培するシステム、さらに植物の栽培の各種条件の最適な条件設定を見出す栽培システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、LED等の人工光源を用い、野菜等の植物の栽培条件を人工的に制御する技術が提案されてきている。たとえば、特許文献1では、室内等の閉鎖的な空間内で光や温度などの植物の生育環境を栽培場所のみならず端末装置を用いて遠方からでも監視制御するシステムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述の先行技術は植物の栽培場所で監視制御する場合と、植物の栽培場所以外の場所(以下、「遠方」という。)で監視制御する場合の夫々の状況に応じて効果的に当該植物の育成者に情報を提供できる。この技術は、育成者にとって利便性の高い植物栽培システムを提供することができるものであるが、該当の栽培の現状の育成状況を伝えるのみで他の育成者の育成状況との比較はできない。また栽培の最適化を達成できるものではない。またユーザの状況に合致した栽培に関する情報を手軽に提供することも不可能であった。
【0005】
本発明はかかる従来の事情に対処してなされたものであり、ユーザの例えば栄養状態に合致した植物の栽培を手軽にできる栽培システムを目的とする。また植物栽培において多数のパラメータがある中でAIを活用して最適な栽培条件を見出すことが可能な植物栽培システムの実現も目的とし、更には日々の収集した栽培条件データ、成長データから日々進化する植物栽培システムを目標としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(第1の観点)
本発明の第1の観点によれば、植物を栽培するための照明手段、前記照明光を制御する照明光制御手段、前記植物に肥料を供給する肥料供給手段、前記肥料供給を制御する肥料供給制御手段から構成されたことを特徴とする植物栽培システムが提供される。
【0007】
上記植物栽培システムはさらに植物に水を供給する水供給手段、前記水供給手段を制御する水供給を制御する水供給制御手段を有するとしてもよい。
【0008】
前記肥料供給手段は前記水供給手段の水に供給するとしてもよい。
【0009】
前記肥料供給を制御する肥料供給制御手段は肥料の種類を選択制御可能であるとしてもよい。
【0010】
前記肥料供給手段は目的別に肥料を調整した肥料カートリッジから構成され前記肥料の種類の制御は前記肥料カートリッジを選択することにより植物に供給する肥料の種類を制御するとしてもよい。
ここで、前記植物栽培システムはネットワークに接続されており、前記ネットワークにはサーバーと商品供給センターが設けられ、前記サーバーは前記ユーザ植物栽培システムの肥料データを取得し肥料の追加が必要な時は前記サーバセンターから商品供給センターに肥料カートリッジ配送情報が送付され商品供給センターでは該当ユーザシステムのユーザに肥料カートリッジ配送処理を行うとしてもよい。
さらに、前記ユーザの栽培システムにはユーザIDが付与されており、サーバセンターでは前記ユーザIDと対応させて該当ユーザに送付する肥料カートリッジに消耗品IDを生成し、商品供給センターは該当消耗品IDと実際の配送する肥料カートリッジIDとを紐づけし、前記ユーザ栽培システムは肥料カートリッジ読み取り手段を設けて置き前記サーバセンターで生成した消耗品IDと一致しているかを判定する判定手段を有するとしてもよい。
【0011】
前記植物栽培システムはネットワークに接続されており、前記ネットワークにはサーバーが設けられ、前記照明光制御手段、肥料供給制御手段はネットワークから制御あるいは必要情報を前記サーバーからネットワークを通じてダウンロードし、ダウンロードしたデータで制御、あるいはサーバーからネットワークを通じて直接制御するとしてもよい。
【0012】
前記植物栽培システムは植物栽培監視手段が設けられ、さらにネットワークに接続されており、前記ネットワークにはサーバーが設けられ、前記センサデータは前記サーバーに送信されるとしてもよい。
ここで、前記植物栽培監視手段は成長監視手段を含むとしてもよい。
また、前記成長監視手段はカメラから構成され前記カメラにより取得した画像を解析することにより成長を監視するとしてもよい。
前記植物栽培監視手段は異常判定手段を有しており、異常が発生した際にユーザ端末に警告信号を送信するとしてもよい。
前記植物栽培監視手段は肥料の残量を測定する肥料残量測定手段を有しており、肥料の残量が一定以下の場合にはユーザ端末に肥料残量信号を送信するとしてもよい。
前記植物栽培監視手段は肥料の残量を測定する肥料残量測定手段を有しており、肥料の残量が一定以下の場合にはユーザに新たな肥料の送付要求処理を行うとしてもよい。
前記監視手段はネットに接続されたユーザ端末からアクセス可能でありユーザは前記植物の状態を前記監視手段を通じて確認可能であるとしてもよい。
【0013】
前記植物栽培システムはネットワークに接続されており、前記ネットワーク上にサーバーを設け前記サーバーにおいてはそれぞれのユーザ植物栽培システムのデータを収集するユーザデータ収集手段を有しているとしてもよい。
ここで、前記ユーザシステムのデータを収集するユーザデータ収集手段は植物の生長データを含むとしてもよい。
また、前記成長データはユーザシステムに設けられたカメラにより画像を取得し解析することによって収集するとしてもよい。
前記解析は該当植物の高さ、面積、あるいは両者のデータを解析するとしてもよい。
前記ユーザシステムのデータを収集するユーザデータ収集手段は各ユーザシステムの植物の栽培条件をセンサーにより収集したデータを含むとしてもよい。
前記センサーは温度、湿度、照度、二酸化炭素濃度、風量、水のPHから選ばれた少なくとも1つのセンサーであるとしてもよい。
前記サーバセンターにおいては前記ユーザデータ収集手段を通して収集したデータを解析するユーザデータ解析手段を有するとしてもよい。
前記ユーザデータ解析手段は、各ユーザのデータを比較し植物成長に最適な条件を探索する最適条件探索手段を有しているとしてもよい。
前記最適条件探索手段は更に各ユーザの植物栽培システムの各データが前記探索された最適条件に対して貢献した割合を演算するユーザ貢献度演算手段を有しているとしてもよい。
前記貢献度演算手段は前記探索された最適条件と該当ユーザの条件の類似度を演算するとしてもよい。
前記ユーザシステムはユーザの評価を収集するユーザ評価入力手段を有し前記ユーザデータ収集手段により収集されるデータに前記ユーザ評価入力手段により収集されたデータは含まれるとしてもよい。
前記ユーザの評価はユーザの食感であるとしてもよい。
【0014】
前記ユーザは植物栽培システムの制御対象の各種条件を設定可能でありユーザはユーザ植物栽培システムに直接設定できるとしてもよい。
ここで、前記制御対象の各種条件は、肥料、照明光を含みさらに、温度、湿度、水、二酸化炭素濃度、風かを必要に応じて制御対象とするとしてもよい。
【0015】
前記ユーザは植物栽培システムの各種条件を設定可能でありユーザはネットワークを通じてユーザ端末から設定できるとしてもよい。
ここで、前記ユーザはユーザの要望事項をユーザ端末から入力し前記サーバで要望を解析し該当ユーザに最適な栽培条件を探索し栽培条件を設定しユーザ栽培システムにおいて該栽培条件で栽培されるとしてもよい
【0016】
前記肥料供給制御手段は肥料の種類と供給量を制御可能であることを特徴とするとしてもよい。
ここで、肥料の種類の制御は複数の種類の異なった肥料を有する肥料カートリッジをユーザシステムに設け前記肥料カートリッジを選択することによって肥料の種類を選択するとしてもよい。
【0017】
前記植物栽培システムは更に温度を制御する温度制御手段を備えているとしてもよい。
【0018】
前記照明光は赤のLEDあるいは赤外のLEDあるいは青のLEDあるいは緑のLEDあるいは紫外のLEDあるいは光ファイバーで導いた太陽光あるいはそれらの組み合わせであるとしてもよい。
ここで、前記植物栽培システムはネットワークに接続されており、前記ネットワークにはサーバーが設けられ、照明光制御手段はネットワークから制御あるいは必要情報を前記サーバーからネットワークを通じてダウンロードし、ダウンロードしたデータで制御、あるいはサーバーからネットワークを通じて直接制御するとしてもよい。
【0019】
前記植物栽培システムは更に空気に二酸化炭素濃度を制御する気体二酸化炭素制御手段を備えているとしてもよい。
ここで、前記植物栽培システムはネットワークに接続されており、前記ネットワークにはサーバーが設けられ、前記気体二酸化炭素制御手段はネットワークから制御あるいは必要情報を前記サーバーからネットワークを通じてダウンロードし、ダウンロードしたデータで制御、あるいはサーバーからネットワークを通じて直接制御するとしてもよい。
【0020】
前記植物栽培システムは更に水に二酸化炭素を加える二酸化炭素水溶化制御手段を備えているとしてもよい。
ここで、前記二酸化炭素水溶化制御手段は二酸化炭素カートリッジ(ボンベ)により二酸化炭素を加えるとしてもよい。
【0021】
前記植物栽培システムはネットワークに接続されており、前記ネットワークにはサーバーが設けられ、前記二酸化炭素水溶化制御手段はネットワークから制御あるいは必要情報を前記サーバーからネットワークを通じてダウンロードし、ダウンロードしたデータで制御、あるいはサーバーからネットワークを通じて直接制御するとしてもよい。
【0022】
前記植物栽培システムは更に培地を交換可能であるとしてもよい。
前記植物栽培システムはネットワークに接続されており、前記ネットワークにはサーバーが設けられ前記ユーザは培地の種類を入力可能で培地の種類をサーバーに送信するとしてもよい。
【0023】
前記植物栽培システムはさらに湿度調整手段、前記湿度調整手段を制御する湿度調整制御手段を有しているとしてもよい。
ここで、前記植物栽培システムはネットワークに接続されており、前記ネットワークにはサーバーが設けられ、前記湿度調整制御手段はネットワークから制御あるいは必要情報を前記サーバーからネットワークを通じてダウンロードし、ダウンロードしたデータで制御、あるいはサーバーからネットワークを通じて直接制御するとしてもよい。
【0024】
前記植物栽培システムはさらに送風手段、前記送風手段を制御する送風制御手段を有しているとしてもよい。
前記植物栽培システムはネットワークに接続されており、前記ネットワークにはサーバーが設けられ、前記送風制御手段はネットワークから制御あるいは必要情報を前記サーバーからネットワークを通じてダウンロードし、ダウンロードしたデータで制御、あるいはサーバーからネットワークを通じて直接制御するとしてもよい。
【0025】
(第2の観点)
本発明の第2の観点によれば、植物を栽培する照明手段、前記照明光を制御する照明光制御手段、前記植物栽培の植物の成長状態のデータを含む植物栽培データを収集する栽培データ収集手段から構成される複数の植物栽培システムから構成され、前記植物栽培システムはネットワークに接続されており、前記ネットワーク上にサーバセンターを設け前記サーバセンターにおいてはそれぞれのユーザの前記植物栽培システムのデータを収集するユーザデータ収集手段を有していることを特徴とする植物栽培システムが提供される。
【0026】
第2の観点において、前記収集されるデータは1以上の栽培条件、1以上の植物の成長状態のデータ、あるいはその両者である前記成長状態のデータは他と比較可能であるように数値化したデータであるとしてもよい。
【0027】
(第3の観点)
本発明の第3の観点によれば、植物を栽培する照明手段、前記照明光を制御する照明光制御手段、前記植物栽培の1以上の栽培条件、1以上の植物の成長状態のデータを含むデータを収集する栽培データ収集手段から構成される複数の植物栽培システムから構成され、前記植物栽培システムはネットワークに接続されており、前記ネットワーク上にサーバセンターを設け前記サーバセンターにおいてはそれぞれのユーザの前記植物栽培システムのデータを収集するユーザデータ収集手段を有していることを特徴とする植物栽培システムが提供される。
【0028】
第3の観点において、前記成長状態のデータは他と比較可能であるように数値化したデータであるとしてもよい。
【0029】
また、前記植物栽培システムはさらに前記植物に水を供給する水供給手段、前記水供給手段を制御する水供給を制御する水供給制御手段を有するとしてもよい。
【0030】
前記植物栽培システムはさらに前記植物に肥料を供給する肥料供給手段、前記肥料供給を制御する肥料供給制御手段を有するとしてもよい。
ここで、前記肥料供給手段は前記水供給手段の水に供給するとしてもよい。
前記肥料供給を制御する肥料供給制御手段は肥料の種類を選択制御可能であるとしてもよい。
前記肥料供給手段は目的別に肥料を調整した肥料カートリッジから構成され前記肥料の種類の制御は前記肥料カートリッジを選択することにより植物に供給する肥料の種類を制御するとしてもよい。
前記ユーザの栽培システムにはユーザIDが付与されており、サーバセンターでは前記ユーザIDと対応させて該当ユーザに送付する肥料カートリッジに消耗品IDを生成し、商品供給センターは該当消耗品IDと実際の配送する肥料カートリッジIDとを紐づけし、前記ユーザ栽培システムは肥料カートリッジ読み取り手段を設けて置き前記サーバセンターで生成した消耗品IDと一致しているかを判定する判定手段を有するとしてもよい。
前記ネットワークにはさらに商品供給センターが設けられ、前記サーバーは前記ユーザ植物栽培システムの肥料データを取得し肥料の追加が必要な時は前記サーバセンターから商品供給センターに肥料カートリッジ配送情報が送付され商品供給センターでは該当ユーザシステムのユーザに肥料カートリッジ配送処理を行うとしてもよい。
前記ユーザの栽培システムにはユーザIDが付与されており、サーバセンターでは前記ユーザIDと対応させて該当ユーザに送付する肥料カートリッジに消耗品IDを生成し、商品供給センターは該当消耗品IDと実際の配送する肥料カートリッジIDとを紐づけし、前記ユーザ栽培システムは肥料カートリッジ読み取り手段を設けて置き前記サーバセンターで生成した消耗品IDと一致しているかを判定する判定手段を有するとしてもよい。
【0031】
前記植物栽培システムは植物栽培制御条件必要情報を前記サーバーからネットワークを通じてダウンロードし、ダウンロードしたデータで制御、あるいはサーバーからネットワークを通じて直接制御するとしてもよい。
【0032】
前記植物栽培システムは植物栽培制御条件必要情報を前記サーバーからネットワークを通じてダウンロードし、ダウンロードしたデータで制御、あるいはサーバーからネットワークを通じて直接制御するとしてもよい。
【0033】
ユーザはネットに接続されたユーザ端末からアクセス可能でありユーザは前記植物のデータをサーバーにアクセスして確認可能であるとしてもよい。
【0034】
前記植物の成長状態のデータは前記ユーザの植物栽培システムあるいは前記ザーバに設けられた成長監視手段によって得られたデータであるとしてもよい。
ここで、前記成長監視手段はカメラから構成され前記カメラにより取得した画像を解析することにより成長を監視するとしてもよい。
【0035】
前記ユーザは植物栽培システムの制御対象の各種条件を設定可能でありユーザはユーザ植物栽培システムに直接あるいはネットワークを通じてユーザ端末から設定できるとしてもよい。
ここで、前記制御対象の各種条件は、照明光を含みさらに、肥料、温度、湿度、水、二酸化炭素濃度、風かを必要に応じて制御対象とするとしてもよい。
【0036】
前記植物栽培監視手段は異常判定手段を有しており、異常が発生した際にユーザ端末に警告信号を送信するとしてもよい。
【0037】
前記植物栽培システムは肥料の残量を測定する肥料残量測定手段を有しており、肥料の残量が一定以下の場合にはユーザ端末にネットワークを通じて肥料残量信号を送信す前記植物栽培システムは肥料の残量を測定する肥料残量測定手段を有しており、肥料の残量が一定以下の場合にはユーザに新たな肥料の送付要求処理を行うとしてもよい。
【0038】
前記ユーザシステムのデータを収集するユーザデータ収集手段は植物の生長データを含むとしてもよい。
ここで、前記成長データはユーザシステムに設けられたカメラにより画像を取得し解析することによって収集するとしてもよい。
ここで、前記解析は該当植物の高さ、面積、あるいは両者のデータを解析するとしてもよい。
【0039】
前記ユーザシステムのデータを収集するユーザデータ収集手段は各ユーザシステムの植物の栽培条件をセンサーにより収集したデータを含むとしてもよい。
ここで、前記センサーは温度、湿度、照度、二酸化炭素濃度、風量、水のPHから選ばれた少なくとも1つのセンサーであるとしてもよい。
【0040】
前記サーバセンターにおいては前記ユーザデータ収集手段を通して収集したデータを解析するユーザデータ解析手段を有するとしてもよい。
ここで、前記ユーザデータ解析手段は、各ユーザのデータを比較し植物成長に最適な条件を探索する最適条件探索手段を有しているとしてもよい。
また、前記最適条件探索手段は更に各ユーザの植物栽培システムの各データが前記探索された最適条件に対して貢献した割合を演算するユーザ貢献度演算手段を有しているとしてもよい。
前記貢献度演算手段は前記探索された最適条件と該当ユーザの条件の類似度を演算するとしてもよい。
【0041】
前記ユーザシステムはユーザの評価を収集するユーザ評価入力手段を有し前記ユーザデータ収集手段により収集されるデータに前記ユーザ評価入力手段により収集されたデータは含まれるとしてもよい。
前記ユーザの評価はユーザの食感であるとしてもよい。
【0042】
前記肥料供給制御手段は肥料の種類と供給量を制御可能であるとしてもよい。
ここで、前記肥料の種類の制御は複数の種類の異なった肥料を有する肥料カートリッジをユーザシステムに設け前記肥料カートリッジを選択することによって肥料の種類を選択するとしてもよい。
【0043】
前記植物栽培システムは更に温度を制御する温度制御手段を備えているとしてもよい。
【0044】
前記照明光は赤のLEDあるいは赤外のLEDあるいは青のLEDあるいは緑のLEDあるいは紫外のLEDあるいは光ファイバーで導いた太陽光あるいはそれらの組み合わせであるとしてもよい。
ここで、前記植物栽培システムはネットワークに接続されており、前記ネットワークにはサーバーが設けられ、照明光制御手段はネットワークから制御あるいは必要情報を前記サーバーからネットワークを通じてダウンロードし、ダウンロードしたデータで制御、あるいはサーバーからネットワークを通じて直接制御するとしてもよい。
【0045】
前記植物栽培システムは更に空気に二酸化炭素濃度を制御する気体二酸化炭素制御手段を備えているとしてもよい。
ここで、前記二酸化炭素制御手段は気体二酸化炭素カートリッジ(ボンベ)により供給するとしてもよい。
また、前記植物栽培システムはネットワークに接続されており、前記ネットワークにはサーバーが設けられ、前記気体二酸化炭素制御手段はネットワークから制御あるいは必要情報を前記サーバーからネットワークを通じてダウンロードし、ダウンロードしたデータで制御、あるいはサーバーからネットワークを通じて直接制御するとしてもよい。
【0046】
前記植物栽培システムは更に水に二酸化炭素を加える二酸化炭素水溶化制御手段を備えているとしてもよい。
ここで、前記二酸化炭素水溶化制御手段は二酸化炭素カートリッジ(ボンベ)により酸素を加えるとしてもよい。
【0047】
前記植物栽培システムはネットワークに接続されており、前記ネットワークにはサーバーが設けられ、前記二酸化炭素水溶化制御手段はネットワークから制御あるいは必要情報を前記サーバーからネットワークを通じてダウンロードし、ダウンロードしたデータで制御、あるいはサーバーからネットワークを通じて直接制御するとしてもよい。
【0048】
前記植物栽培システムは更に培地を交換可能であるとしてもよい。
ここで、前記植物栽培システムはネットワークに接続されており、前記ネットワークにはサーバーが設けられ、ユーザはネットワークを通じて培地の種類を入力可能であるとしてもよい。
【0049】
前記植物栽培システムはさらに湿度調整手段、前記湿度調整手段を制御する湿度調整制御手段を有しているとしてもよい。
ここで、前記植物栽培システムはネットワークに接続されており、前記ネットワークにはサーバーが設けられ、前記湿度調整制御手段はネットワークから制御あるいは必要情報を前記サーバーからネットワークを通じてダウンロードし、ダウンロードしたデータで制御、あるいはサーバーからネットワークを通じて直接制御するとしてもよい。
【0050】
前記植物栽培システムはさらに送風手段、前記送風手段を制御する送風制御手段を有しているとしてもよい。
ここで、前記植物栽培システムはネットワークに接続されており、前記ネットワークにはサーバーが設けられ、前記送風制御手段はネットワークから制御あるいは必要情報を前記サーバーからネットワークを通じてダウンロードし、ダウンロードしたデータで制御、あるいはサーバーからネットワークを通じて直接制御するとしてもよい。
【発明の効果】
【0051】
以上のごとく、本発明によれば、ユーザの健康状態等に合致した植物栽培を容易に実現できる。さらに植物生育環境に影響する多数のパラメータがあってもAI等を活用して最適な栽培条件を見出すことが可能な栽培システムを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【
図1】
図1は、本発明のシステム全体を模式的に表した図である。
【
図2】
図2は、ユーザ栽培システムのブロック図である。
【
図3】
図3は、
図3はユーザ栽培システムの概要とサーバセンターを模式的に示した図である。
【
図4】
図4は、給水・給肥部を説明する構成図である。
【
図5】
図5は、ユーザシステムの各データを取得し、最適化するデバイス、システム、各センター間の動作を示したシーケンス図である。
【
図6】
図6は、ユーザが採集した植物について評価した場合の情報の流れを示したシーケンス図である。
【
図7】
図7は、スマートフォンから匂についての評価を入力する画面の一例である。
【
図8】
図8は、最適化のために用いられるデータベースの形式を示したブロック図である。
【
図9】
図9は、異常送信について説明するシーケンス図である。
【
図10】
図10は、異常の検出を説明したフローチャートである。
【
図11】
図11は、栽培状況をユーザが確認する場合の動作を示したシーケンス図である。
【
図12】
図12は、スマートフォンの確認要求画面と確認画面の一例である。
【
図13】
図13は、ユーザが栽培条件を自身で設定する場合のシーケンス図である。
【
図14】
図14は、照射光の当て方を入力するための入力画面の一例である。
【
図15】
図15は、消耗品の配送システムの動作について説明するシーケンス図である。
【
図16】
図16は、肥料の残量の検出と消耗品発送処理を説明したフローチャート図である。
【
図17】
図17は「消耗品発送可否について」を送信したスマートフォン画面の一例である。
【
図18】
図18は、最適栽培条件で利益が出た場合の分配動作を示したフローチャートである。
【
図19】
図19は、ユーザの要望を入力しその要望から栽培条件を設定する場合の動作を示したフシーケンス図である。
【
図20】
図20は、最適栽培条件の探索の動作を示したフローチャートである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0053】
以下に本発明を実施する最良の形態の例について図に基づいて詳細に説明していく。
図1は本発明のシステム全体を模式的に表したもので、1はユーザの栽培システムでありこのシステムは栽培光を供給する青、赤、赤外等のLEDとその制御部、肥料カートリッジを装着し肥料を供給する肥料供給部とその制御部、水タンクとその制御部、画像センサー、温度センサー、湿度センサー、炭酸ガスセンサー、光センサーの各センサーとその処理部、各制御部および処理部を統合する中央処理部、そして通信回線につなぎ外部との通信処理をする通信制御部を備えている。
ここで、図示していないが湿度をコントロールするための湿度調整装置を設けて湿度を制御すすることとする。湿度調整は必要に応じて加湿器・空気中の水分を取り去る乾燥装置を使えばよい。
また同様に図示はしていないが送風機を設けて風の動きを制御するといった機能を必要に応じて付加すればよい。
【0054】
2はサーバセンターであり、データ蓄積部6を備えている。サーバセンターは、通信回線につなぎ各種データのやり取りをする通信機能、ユーザデータの収集・保管・管理をする機能、さらに収集した各種栽培データの比較を行い、いろいろな条件における栽培最適条件探索する機能、探索した栽培最適条件から各条件に合致した栽培制御データを生成する機能、生成した最適制御データを配信する機能、さらに必要に応じてユーザが各種栽培条件を自身で設定する研究モードで行った場合に探索した最適条件で該当ユーザがどの程度貢献したかを演算する研究者貢献度演算機能、そして各ユーザの肥料等の残量を把握し残量が一定以下になったときに該当ユーザに対して必要消耗品配送データを生成する機能等の機能を有している。
【0055】
栽培最適条件探索は該当の栽培のそれぞれの温度プロファイル、光プロファイル、給肥プロファイル、給水プロファイル(水耕栽培場合以外)、二酸化炭素プロファイル、湿度プロファイル、風(空気の動き)のプロファイル、培地の種類の各条件を必要に応じて選択し、成長速度、収穫量、各ユーザ評価といった成果データを比較して最適条件を求めればよい。
【0056】
例えば、温度制御機能、二酸化炭素濃度制御機能といったシステムが高価になるものがあるのではユーザが自身の状況に合わせて制御可能項目を選択すればよい。そしてこの場合の条件制御はユーザの栽培システムによって異なるため、必要なユーザの事情に合わせたユーザ栽培システムの制御可能な要素のみを選択しその制御項目の最適条件を探索すればよい。
【0057】
3の商品供給センターは2のサーバセンターにおいて生成した必要消耗品配送データに基づいて肥料カートリッジなどを発送する機能を有している。
【0058】
4はスマートフォン等のユーザ端末であり、5のユーザが自分の栽培システムの状況の確認等を通信回線で行うことができるとともに異常があった際にサーバセンターから異常情報を送信し該当ユーザに異常状態と以上内容を通知する。
【0059】
次にユーザの栽培システムを
図2と
図3に基づいて説明する。
図2はユーザ栽培システムのブロック図であり、20はユーザシステム、21は各種処理を統合する中央処理部、22はIR(遠赤外線)LEDの制御部、23はR(赤)LED制御部、24はB(青)LEDの制御部25は通信制御部、26は肥料カートリッジ1の制御部、27は肥料カートリッジ2の制御部、28は成長を見るための画像取得部、29は温度取得部、30は二酸化炭素濃度取得部、31は湿度取得部、32は各光量(それぞれの波長)の取得部、33は温度制御部、34は水タンク制御部、35は培地給水タンク制御部、36は二酸化炭素制御部である。
ここでは光はIR、R、Bの各LEDとしているが、例えば光ファイバーで導入した太陽光、あるいは悪影響の研究のための紫外線といったものを設けてもよい。また温度制御、二酸化炭素濃度制御といった機能は高価になるため安価なシステムを提供するため温度制御、二酸化炭素濃度制御を省いた栽培システムでもよい。
【0060】
図3はユーザ栽培システムの概要とサーバセンターを模式的に示した図である。ここで31は栽培箱、32は各LED、各種センサー、制御・処理部を実装したPC(プリントサーキットボード)33は給水・給肥部、34は土、砂、繊維集合体、多孔質等を自由に変更できる培地、あるいは水耕のための水培地、35はIR(赤外)、R(赤)、B(青)といったLEDである、36はサーバセンター、37はペルチェから構成された加熱冷却部、38は二酸化炭素供給部である。ここで培地はセンサーでは十分に識別できないのでユーザ自身に培地の種類等を入力してもらえばよい。
【0061】
図4は給水・給肥部の説明図であり、ここでは液体肥料を採用した構成である5。41は液体肥料をタンクに保持した肥料カートリッジ、42は水タンク、43は培地給水タンク(肥料入)であり44は電磁弁、45は二酸化炭素カートリッジである。ここでは
図2の26の肥料カートリッジ1の制御部、27の肥料カートリッジ2の制御部、36の二酸化炭素制御部からの制御情報に基づき制御される。肥料は液体肥料でなくてもよく、固体肥料に水供給手段から水を供給し肥料成分を水に溶解させるものでもよい。
【0062】
次に情報の流れについてそれぞれの場合について説明する。
図5はユーザシステムの各データすなわち温度プロファイル、各光プロファイル、給肥プロファイル、給水プロファイル、二酸化炭素プロファイル、そして植物の成長データ、収穫量データ、さらに必要によって培地の種類のデータを取得し最適化するデバイス、システム、各センター間の動作を示したシーケンス図である。最適化については後述する。ここで図に示すように栽培データをサーバセンターで通信回線を通じて取得し、最適化を行う、そして得られた最適化データをユーザの栽培システムに配信しユーザの栽培システムでは配信されたデータに基づいて各種栽培条件を制御する。ここでは温度プロファイル、各光プロファイル、給肥プロファイル、給水プロファイル、二酸化炭素プロファイル、培地の種類データを収集しているが、それぞれのユーザの栽培システムに対応したデータを取得すればよい。すなわち培地が水耕専用であればいちいち培地のデータ取得する必要はなく、給水データも同様に必要はない。またユーザ栽培システムに搭載されていない機能は当然のことながらデータ収集する必要はない。
【0063】
次にユーザが採集した植物について評価した場合の情報の流れについて説明する。
図6はその情報の流れを示したシーケンス図であり、ユーザの評価方法については後述する。
図4と同様にユーザシステムの各データすなわち温度プロファイル、各光プロファイル、給肥プロファイル、給水プロファイル、二酸化炭素プロファイル、成長データ、収穫量データ、培地の種類のデータを取得する。さらにユーザ端末によりユーザが評価データを入力しこのデータをサーバセンターが取得する。そしてここのユーザ栽培システムから取得したデータとユーザ端末からのユーザ評価データを基に最適化するものである。ここで図に示すように栽培データをサーバセンターで通信回線を通じて取得し、最適化を行う、そして得られた最適化データをユーザの栽培システムに配信しユーザの栽培システムでは配信されたデータに基づいて各種栽培条件を制御する。
【0064】
次にユーザの評価方法について説明する。ユーザは栽培した植物について味、匂いといった評価を行う場合に
図7に示すようにスマートフォンから匂についての評価を5段階から入力、同様に味について評価を5段階から選択する。この入力データがサーバセンターに送信される。
【0065】
次に最適化の方法について説明する。データベースに入力するデータの形式は、
図8に示すように各ユーザが栽培したそれぞれの栽培について栽培IDを付与し、該当栽培IDについてユーザ名、対象植物名、温度プロファイル、光プロファイル、給肥プロファイル、給水プロファイル、二酸化炭素プロファイルさらに必要に応じて培地の種類といった各栽培条件と植物の成長速度、収穫量、必要に応じて匂い、味といったユーザ評価のデータ形式である。このような形式のデータについて、サーバセンターにおいて最適化の処理を行う。上記のように多数の栽培IDのデータを比較分析し最適データを探索する。すなわち最適条件は各栽培IDを比較して成長速度、収穫量、ユーザ評価の極大値を得るような栽培条件を見つける。
【0066】
次に異常送信について説明する。
図9はその流れを説明したもので、ユーザ栽培システム(
図1では1)のデータを収集しているサーバセンター(
図1では2)で異常検出した際にユーザ端末に異常状態を送信する。
図10は異常の検出を説明したものでサーバセンターのユーザ栽培システムのデータ蓄積部1001(
図1では6)から1002でデータを呼び出し1003で現在のデータと異常閾値を比較し異常があるかどうか判定し、異常があった際には1004で該当ユーザ端末への送信処理を行う。
【0067】
次に栽培状況をユーザが確認する場合について説明するがその様子を
図11のシーケンス図に示した。ユーザの栽培システム(
図1の1)のデータはサーバセンター(
図1の2)に所定の間隔で送信されサーバセンターのデータベース(
図1の6)に保管されている。
図12の(a)のスマートフォンの確認要求画面に示すようにユーザがユーザ端末(
図1の4)から状況確認要求をする。ここではユーザは過去24時間の温度。大きさ、画像を要求している。すると状況確認要求がサーバセンターに送信されデータベースから必要情報を取り出しユーザ端末に送信される。その確認画面を
図12の(b)にしました。
【0068】
次にユーザが栽培条件を自身で設定する場合について説明するがその様子を
図13のシーケンス図に示した。ユーザがユーザ端末(
図1の5)から条件を入力しサーバセンターにその情報を送信する。ユーザの条件設定でスマートフォンを使った場合の例を
図14(a)に示したがここでは光照射パターンはパターンC、給肥はKリッチとCaリッチを選択している。該当データはサーバセンターのデータベース(
図1の6)に格納され必要に応じてユーザ栽培システムに送信される。次に端末としてパソコンを使用した場合の例を
図14(b)に示したが、ここでは照射光の当て方を入力している画面である。B LEDは青色LED,R LEDは赤色LED、IR LEDは赤外線LEDである。下部に1サイクルの時間入力欄がありここで1サイクルの時間を入力する。それぞれのLEDの照射タイミングは。B LED、R LED、IR LEDのそれぞれのスライダーで設定する。
【0069】
本実施例ではユーザ端末(スマートフォン、パソコン)から設定したがユーザ栽培システムに直接入力してもよいがこの場合直接ユーザシステムに栽培条件が格納され必要に応じてサーバセンターに該当情報を送信する。またここでは照射光、給肥について設定したがこれに限られるものではなく温度制御機能付き栽培システムの場合には温度を、炭酸ガス制御機能付き栽培システムの場合には炭酸ガス濃度を、図には示していないが風量制御機能付き栽培システムの場合には風量を、湿度制御機能付き栽培システムの場合には湿度を設定すればよい。
【0070】
次に消耗品の配送システムについて説明するがその様子を
図15のシーケンス図に示した。ユーザ栽培システム(
図1では1)のデータを収集しているサーバセンター(
図1では2)で肥料の残量が少なくなったこと検出した際にユーザ端末に「消耗品発送可否について」を送信するがその画面例を
図17に示した。ここでは肥料カートリッジタイプAが残り少なくなっておりその趣旨をユーザ端末に送信しユーザが2個を発送依頼している画面を示している。
図16は肥料の残量の検出と消耗品発送処理を説明したものでサーバセンターのユーザ栽培システムのデータベース1601(
図1では6)から1602でデータを呼び出し1603で肥料の残量閾値と比較し残量が規定値以下であるかどうか判定し、規定値以下であった際には1604で該当ユーザ端末への送信処理を行う。ユーザは肥料カートリッジ2個の発送要求をしているのでサーバセンターで処理を行い消耗品発送データとして商品供給センターに送信し商品供給センターでは発送処理を行う。ここでは肥料カートリッジについて説明したがこれに限られるものではなく炭酸ガスカートリッジ等でもよい。また培地が人口培地等を使っている場合で人口培地監視機能がついていて人工培地の劣化が観測された場合は人口培地でもよい。
【0071】
次に栽培条件の最適化においての各ユーザの貢献度を演算する方法について説明する。多数のユーザの参加すなわちそれぞれのユーザが自身により自分の考える栽培条件を設定しその結果に基づいて最適栽培条件を探索し、最適栽培条件を見つけたのであるからそれぞれのユーザがどの程度最適栽培条件に貢献したかが分かればユーザの動機つけにもなり、さらに該当最適栽培条件で利益が出た場合分配も可能となる。その動作のフローを
図18に示したが、1801の該当ユーザ栽培条件と1802の見つかった最適栽培条件の類似度を演算することにより該当ユーザの貢献度を出せばよい。
【0072】
次にユーザが直接設定する場合ではなくユーザの要望を入力しその要望から栽培条件を設定する場合について説明する。
図19はその様子を説明したシーケンス図でユーザ端末からユーザの要望を入力し、サーバセンターに送信されサーバセンターでユーザの最適栽培条件を探索しユーザ栽培システムに最適栽培条件を送信しユーザ栽培システムにおいて栽培する。
図20のフローチャートに該当ユーザの最適栽培条件の探索の様子を示したがここで2002のユーザの要望を2003で解析し2004で2001のデータベース(
図1では6)を参照して2005の最適栽培条件を出している。
【産業上の利用可能性】
【0073】
本発明のシステムは、ユーザの健康状態等様々な目的に合致した栽培条件を探求する農業研究機関における研究施設に適用されうる。植物生育環境に影響する多数のパラメータがあっても、ネットワークに接続した多くのユーザからデータを集めれば、AI等を活用して最適な栽培条件を見出すことが可能なので、ネットワーク化された個人ユーザの栽培システムにも適用し、例えばユーザの健康状態に合致した植物の栽培条件を手軽に抽出できる栽培システムとすることが可能である。
【符号の説明】
【0074】
1 ユーザの栽培システム
2 サーバセンター
3 商品供給センター
4 ユーザ端末
5 ユーザ
6 データベース