(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-20
(45)【発行日】2022-01-17
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20220107BHJP
【FI】
A63F7/02 320
(21)【出願番号】P 2017112235
(22)【出願日】2017-06-07
【審査請求日】2020-05-08
(73)【特許権者】
【識別番号】000144153
【氏名又は名称】株式会社三共
(72)【発明者】
【氏名】小倉 敏男
【審査官】荒井 誠
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-202573(JP,A)
【文献】特開2016-120237(JP,A)
【文献】特開2012-148121(JP,A)
【文献】特開2014-027996(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技を行な
い有利状態に制御可能な遊技機であって、
前記有利状態中における第1状態において、第2状態となることを所定の演出要素の態様を変化させることで示唆する示唆演出を実行可能な示唆演出実行手段と、
前記有利状態中における第2状態において、特定演出を実行可能な特定演出実行手段と、
遊技媒体が進入可能な開状態に変化可能な可変手段と、
前記有利状態中に、前記可変手段を前記開状態に変化させるラウンド遊技を所定回数行なうことが可能な可変制御手段と、
前記ラウンド遊技の実行回数を報知する特定表示を実行可能な報知手段と、
前記有利状態中に前記可変手段に向けて遊技媒体を発射させるための発射表示を実行可能な発射表示手段と、を備え、
前記可変制御手段は、遊技媒体が進入可能な第1ラウンド遊技と、第1ラウンド遊技よりも不利な開状態である第2ラウンド遊技と、を実行可能であり、
前記報知手段は、前記第1ラウンド遊技が実行されているときに前記特定表示を実行し、前記第2ラウンド遊技が実行されているときに前記特定表示の実行を制限可能であり、
前記発射表示手段は、前記第1ラウンド遊技中に表示する発射表示と前記第2ラウンド遊技中に表示する発射表示とを異ならせて表示可能であり、
第1状態は、長さが異なる複数の期間があり、
第1状態の期間に応じて、前記所定の演出要素の態様を異ならせることが可能であり、
第1状態の期間において変化した前記所定の演出要素の態様に応じて、当該第1状態の期間が終わったあとの第2状態において、前記特定演出が実行される割合を異ならせることが可能である、遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
大当り遊技状態の可変入賞手段の状態に関し、短期開放ラウンド遊技と長期開放ラウン
ド遊技とを実行する遊技機において、短期開放ラウンド遊技中に実行するバトル演出にお
いて早く味方が勝利すれば、長期開放ラウンド遊技が長くなる遊技機が知られている(例
えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、短期開放ラウンド遊技中に実行した演出の態様が、長期開放ラウンド遊
技に移行した後の演出に影響を及ぼすことがなく、興趣を向上させることができなかった
。
【0005】
本発明は、かかる実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、興趣を向上させる
遊技機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
遊技を行な
い有利状態に制御可能な遊技機であって、
前記有利状態中における第1状態において、第2状態となることを所定の演出要素の態様を変化させることで示唆する示唆演出を実行可能な示唆演出実行手段と、
前記有利状態中における第2状態において、特定演出を実行可能な特定演出実行手段と、
遊技媒体が進入可能な開状態に変化可能な可変手段と、
前記有利状態中に、前記可変手段を前記開状態に変化させるラウンド遊技を所定回数行なうことが可能な可変制御手段と、
前記ラウンド遊技の実行回数を報知する特定表示を実行可能な報知手段と、
前記有利状態中に前記可変手段に向けて遊技媒体を発射させるための発射表示を実行可能な発射表示手段と、を備え、
前記可変制御手段は、遊技媒体が進入可能な第1ラウンド遊技と、第1ラウンド遊技よりも不利な開状態である第2ラウンド遊技と、を実行可能であり、
前記報知手段は、前記第1ラウンド遊技が実行されているときに前記特定表示を実行し、前記第2ラウンド遊技が実行されているときに前記特定表示の実行を制限可能であり、
前記発射表示手段は、前記第1ラウンド遊技中に表示する発射表示と前記第2ラウンド遊技中に表示する発射表示とを異ならせて表示可能であり、
第1状態は、長さが異なる複数の期間があり、
第1状態の期間に応じて、前記所定の演出要素の態様を異ならせることが可能であり、
第1状態の期間において変化した前記所定の演出要素の態様に応じて、当該第1状態の期間が終わったあとの第2状態において、前記特定演出が実行される割合を異ならせることが可能である、遊技機。
(1) 遊技を行なうことが可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1等)であって、
第1状態(例えば、
図19(A)~(D)の第3遊技ラウンド等)において、第2状態(例えば、
図19(A)~(D)の第4遊技ラウンド)となることを所定の演出要素(例えば、味方キャラ、敵キャラ、味方キャラの体力等)の態様(例えば、種類、数量、動作等)を変化(例えば、味方キャラと敵キャラの攻防における敵キャラの撃退、味方キャラの体力値の減少等)させることで示唆する示唆演出(例えば、
図20、
図21、
図23(A1)~
図23(C1)、
図25(A2)~
図26(I2)等に示したバトル演出等)を実行可能な示唆演出実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100等)と、
第2状態において、特定演出(例えば、
図20、
図22、
図23(D1)~
図24(P1)、
図26(J2)~
図26(P2)等に示した上乗せチャンス演出、上乗せ成功演出、上乗せガセ演出等)を実行可能な特定演出実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100等)と、
を備え、
第1状態は、長さが異なる複数の期間(例えば、
図19(A)の第4確変大当りにおける開放3回分、
図19(B)の第5確変大当りにおける開放6回分、
図19(C)の第6確変大当りにおける開放9回分、
図19(D)の第7確変大当りにおける開放13回分等)があり、
第1状態の期間に応じて、前記所定の演出要素(例えば、味方キャラの体力等)の態様(例えば、味方キャラの残体力等)を異ならせることが可能であり(例えば、
図20に示すように、例えば、第1状態の期間が開放3回分の場合(第4確変大当りの場合)には残体力は4か3であり、開放6回分の場合(第5確変大当りの場合)には残体力は4か3か2であり、開放9回分の場合(第6確変大当りの場合)には味方キャラの残体力は3か2か1であり、開放12回分の場合(第7確変大当りの場合)には残体力は1であり)、
第1状態の期間において変化(例えば、減少等)した前記所定の演出要素(例えば、味方キャラの体力等)の態様(例えば、味方キャラの残体力等)に応じて、当該第1状態の期間が終わったあとの第2状態において、前記特定演出が実行される割合を異ならせることが可能である(例えば、
図20に示すように、上乗せ成功演出が1回以上実行される割合は、残体力が2以上の場合には100%であるが、残体力の数が1の場合には100%ではない。また、上乗せチャンス演出(上乗せ成功演出+上乗せガセ演出)が4回以上実行される割合は、残体力が4の場合には100%であるが、残体力が3以下の場合には0%である。また、上乗せガセ演出が1回実行される割合も、残体力に応じて異なる)、遊技機。
【0007】
このような構成によれば、興趣を向上させることができる。
【0008】
(2) 前記(1)の遊技機において、
前記特定演出実行手段は、
第1状態の期間において変化した前記所定の演出要素(例えば、味方キャラの体力等)
の態様(例えば、味方キャラの残体力等)に応じた演出態様(例えば、
図20、
図22に
示すように、残体力に応じた実行回数、実行タイミング等)によって、第2状態において
前記特定演出(例えば、上乗せチャンス演出(上乗せ成功演出+上乗せガセ演出)等)を
実行してもよい。
【0009】
このような構成によれば、第1状態における演出要素の態様に注目させることができる
。
【0010】
(3) 前記(1)または(2)の遊技機において、
前記特定演出実行手段は、
第2状態において、前記所定の演出要素(例えば、味方キャラの体力等)とは異なる特
定の演出要素(例えば、残体力に応じた数の宝箱等)を用いて、前記特定演出を実行し、
前記所定の演出要素と前記特定の演出要素とは、演出的な役割が異なる(例えば、敵キ
ャラの攻撃によって味方キャラの体力は減少し、宝箱の消費によって上乗せチャンス演出
が実行される等)ようにしてもよい。
【0011】
このような構成によれば、第1状態と第2状態とで異なる興趣を向上させることができ
る。
【0012】
(4) 前記(1)から(3)のいずれかの遊技機において、
前記所定の演出要素には、複数種類(例えば、味方キャラ、敵キャラ等。味方キャラに
おける強キャラ、弱キャラ等)があり、
前記所定の演出要素の種類に応じて、第2状態となる迄に要する時間(例えば、第3遊
技ラウンドの開放回数等)の期待値が異なる(例えば、
図19に示すように、第4確変大
当り~第7確変大当りに応じて第3遊技ラウンドの開放回数が異なる。また、
図20に示
すように、第4確変大当り~第7確変大当りに応じて強キャラ、弱キャラの決定割合が異
なる。したがって、強キャラ、弱キャラの種類に応じて、第3遊技ラウンドの開放回数の
期待値が異なる)ようにしてもよい。
【0013】
このような構成によれば、演出要素の種類に注目させることができる。
【0014】
(5) 前記(1)から(4)のいずれかの遊技機において、
前記所定の演出要素には、複数種類(例えば、味方キャラ、敵キャラ等。特別の服装等
の味方キャラ、特別の服装等の敵キャラ等)があり、
特別の種類の前記所定の演出要素を用いることにより、遊技者とって有利な価値が付与
されることを報知(例えば、特別の服装等の味方キャラや敵キャラを登場させることによ
り、保留内連荘(保留連)となることを報知等)してもよい。
【0015】
このような構成によれば、特別の種類の演出要素があるか否かを注目させることができ
る。
【0016】
(6) 遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な、前記(1)から(5)のいずれ
かの遊技機であって、
遊技媒体(例えば、遊技球等)が入賞可能な開状態に変化可能な可変入賞手段(例えば
、特別可変入賞球装置20等)と、
前記有利状態中に、前記可変入賞手段を前記開状態に変化させるラウンド遊技を所定回
数行なうことが可能な可変入賞制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ56
0等)と、
前記ラウンド遊技の実行回数を報知する特定表示(例えば、
図13のラウンド数画像9
5の表示等)を実行可能な報知手段(演出制御用マイクロコンピュータ100等)とを備
え、
前記可変入賞制御手段は、遊技媒体が入賞可能な第1ラウンド遊技(例えば、
図12の
第1遊技ラウンド等)と、第1ラウンド遊技よりも不利な開状態であるとともに、少なく
とも1の遊技媒体が入賞可能な第2ラウンド遊技(例えば、
図12の第2遊技ラウンド等
)とを実行可能であり(
図12等)、
前記報知手段は、前記第1ラウンド遊技が実行されているときに前記特定表示を実行し
(例えば、
図13(C),(D)等)、前記第2ラウンド遊技が実行されているときに前
記特定表示の実行を制限する(例えば、
図13(E),(F)等)。
【0017】
このような構成によれば、第2ラウンド遊技が実行されているときに特定表示の実行を
制限することにより、有利状態において遊技者に損をした感情を与えることを抑制するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】パチンコ遊技機を正面からみた正面図である。
【
図3】主基板(遊技制御基板)における回路構成の一例を示すブロック図である。
【
図5】大当り判定テーブルおよび大当り種別判定テーブルを示す説明図である。
【
図6】変動パターンを決定するために用いる変動パターンテーブルを表形式で示す図である。
【
図7】演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。
【
図8】タイマ割込処理を示すフローチャートである。
【
図9】特別図柄プロセス処理を示すフローチャートである。
【
図10】演出制御メイン処理を示すフローチャートである。
【
図11】演出制御プロセス処理を示すフローチャートである。
【
図12】大当り遊技状態における特別可変入賞球装置20の大入賞口の開放パターンを示すタイミングチャートである。
【
図13】大当り演出の一例を示す表示画面図である。
【
図14】コマンド解析処理を示すフローチャートである。
【
図15】ラウンド中処理を示すフローチャートである。
【
図16】ラウンド後処理を示すフローチャートである。
【
図18】大当り種別判定テーブルを示す説明図である。
【
図19】大当り遊技状態における特別可変入賞球装置20の大入賞口の開放パターンを示すタイミングチャートである。
【
図20】大当り演出(第3遊技ラウンド大当り演出,第4遊技ラウンド大当り演出)について説明する説明図である。
【
図21】第3遊技ラウンドにおいて実行されるバトル演出について説明する説明図である。
【
図22】第4遊技ラウンドにおいて実行される上乗せチャンス演出等について説明する説明図である。
【
図23】大当り演出(第3遊技ラウンド大当り演出,第4遊技ラウンド大当り演出)の一例を示す表示画面図である。
【
図24】大当り演出(第3遊技ラウンド大当り演出,第4遊技ラウンド大当り演出)の一例を示す表示画面図である。
【
図25】大当り演出(第3遊技ラウンド大当り演出,第4遊技ラウンド大当り演出)の一例を示す表示画面図である。
【
図26】大当り演出(第3遊技ラウンド大当り演出,第4遊技ラウンド大当り演出)の一例を示す表示画面図である。
【
図27】ラウンド後処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態を、図面を参照して説明する。なお、遊技機の一例として
パチンコ遊技機を示すが、本発明はパチンコ遊技機に限られず、コイン遊技機、スロット
マシン等のその他の遊技機であってもよく、遊技を行なうことが可能な遊技機であれば、
どのような遊技機であってもよい。
【0020】
まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。
図1はパ
チンコ遊技機1を正面からみた正面図である。
図2は当り種別表である。
【0021】
パチンコ遊技機1は、遊技媒体としての遊技球を遊技領域7に打込んで遊技が行なわれ
る遊技機である。パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、
外枠の内側に開閉可能に取付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は
、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠
は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取付けられ
る機構板(図示せず)と、それらに取付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)
とを含む構造体である。
【0022】
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、
打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4、および、打球を発射する
打球操作ハンドル(操作ノブ)5等が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、
遊技盤6が着脱可能に取付けられている。遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板
状体に取付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打込
まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
【0023】
余剰球受皿(下皿)4を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所
定位置(例えば下皿の中央部分)等に、スティック形状(棒形状)に構成され、遊技者が
把持して複数方向(前後左右)に傾倒する操作が可能なスティックコントローラ122が
取付けられている。なお、スティックコントローラ122には、遊技者がスティックコン
トローラ122の操作桿を操作手(例えば左手等)で把持した状態において、所定の操作
指(例えば人差し指等)で押引操作すること等により所定の指示操作が可能なトリガボタ
ン125(
図3参照)が設けられている。
【0024】
打球供給皿(上皿)3を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所
定位置(例えばスティックコントローラ122の上方)等に、遊技者が押下操作等により
所定の指示操作を可能なプッシュボタン120が設けられている。プッシュボタン120
は、遊技者からの押下操作等による所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁
的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン120の設置位置におけ
る上皿の本体内部等には、プッシュボタン120に対してなされた遊技者の操作行為を検
知するプッシュセンサ124(
図3参照)が設けられていればよい。
図1に示す構成例で
は、プッシュボタン120とスティックコントローラ122の取付位置が、上皿及び下皿
の中央部分において上下の位置関係にある。これに対して、上下の位置関係を保ったまま
、プッシュボタン120及びスティックコントローラ122の取付位置を、上皿及び下皿
において左右のいずれかに寄せた位置としてもよい。あるいは、プッシュボタン120と
スティックコントローラ122との取付位置が上下の位置関係にはなく、例えば左右の位
置関係にあるものとしてもよい。なお、操作手段としては、レバースイッチ、および、ジ
ョグダイヤル等のその他の操作手段を設けてもよい。
【0025】
遊技領域7の中央付近には、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての演出図柄を
変動表示(可変表示ともいう)可能な表示領域としての演出表示装置9が設けられている
。遊技領域7においては、遊技球が流下する流下経路のうちの第1経路が、正面から見て
演出表示装置よりも左側の領域に主に設けられ、遊技球が流下する流下経路のうち第1経
路とは異なる第2経路が、正面から見て演出表示装置9よりも右側の領域に主に設けられ
ている。
【0026】
第1経路に遊技球を流下させるために演出表示装置9の左側領域に遊技球を打込むこと
が左打ちと呼ばれる。第2経路に遊技球を流下させるために演出表示装置9の右側領域に
遊技球を打込むことが右打ちと呼ばれる。
【0027】
なお、第1経路と第2経路とは、完全に別の経路により構成されてもよく、一部が共有
化された経路であってもよい。第1経路は、遊技領域7の左側に遊技球を打ち込むことに
より遊技球が流下可能となる経路であるので、左打ち経路と呼ばれてもよい。また、第2
経路は、遊技領域7の右側に遊技球を打ち込むことにより遊技球が流下可能となる経路で
あるので、右打ち経路と呼ばれてもよい。
【0028】
遊技領域7における演出表示装置9の右側方には、各々を識別可能な複数種類の識別情
報としての第1特別図柄を変動表示する第1特別図柄表示器8aと、各々を識別可能な複
数種類の識別情報としての第2特別図柄を変動表示する第2特別図柄表示器8bとが設け
られている。
【0029】
第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bのそれぞれは、0~9の数字等
および文字を変動表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で構成さ
れている。演出表示装置9は、液晶表示装置(LCD)で構成されており、表示画面にお
いて、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示に同期した演出図柄の変動表示等の各
種画像を表示する表示領域が設けられる。このような表示領域には、例えば「左」,「中
」,「右」の3つの装飾用(演出用)の演出図柄を変動表示する図柄表示領域(図柄表示
エリアともいう)が形成される。
【0030】
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄
表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器(変動表示部)と総称すること
がある。
【0031】
なお、
図1では、2つの特別図柄表示器8a,8bを備える場合を示しているが、遊技
機は、特別図柄表示器を1つのみ備えるものであってもよい。
【0032】
第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bのそれぞれは、主基板(遊技制
御基板)に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出表
示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制
御される。第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の変動表示が実行されているときに、
その変動表示に伴なって演出表示装置9で演出表示が実行され、第2特別図柄表示器8b
で第2特別図柄の変動表示が実行されているときに、その変動表示に伴なって演出表示装
置9で演出表示が実行されるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
【0033】
第1特別図柄表示器8aに特定表示結果としての大当り表示結果(大当り図柄)が導出
表示されたとき、または、第2特別図柄表示器8bに特定表示結果としての大当り表示結
果(大当り図柄)が導出表示されたときには、演出表示装置9においても、特定表示結果
としての大当り表示結果(大当り図柄の組合せ)が導出表示される。このように変動表示
の表示結果として特定表示結果が表示されたときには、遊技者にとって有利な価値(有利
価値)が付与される有利状態としての特定遊技状態(大当り遊技状態)に制御される。
【0034】
また、演出表示装置9において、最終停止図柄(例えば左右中図柄のうち中図柄)とな
る図柄以外の図柄が、所定時間継続して、大当り図柄(例えば左中右の図柄が同じ図柄で
揃った図柄の組合せ)と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している
状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示図柄の位置が入替わっ
ていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下
、これら状態をリーチ状態という。)で行なわれる演出をリーチ演出という。
【0035】
ここで、リーチ状態は、演出表示装置9の表示領域において停止表示された演出図柄が
大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない演出図柄の変動が継
続している表示状態、または、全部もしくは一部の演出図柄が大当り組合せの全部または
一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。言い換えると、リーチとは、
複数の変動表示領域において識別情報が特定表示結果を構成しているが少なくとも一部の
変動領域が変動表示中である状態をいう。リーチ状態は、例えば、左,右の図柄表示領域
で同じ図柄が停止し、中の図柄表示領域で図柄が停止していない状態で形成される。リー
チ状態が形成されるときの左,右の図柄表示領域で停止された図柄は、リーチ形成図柄、
または、リーチ図柄と呼ばれる。
【0036】
そして、リーチ状態における表示演出が、リーチ演出表示(リーチ演出)である。また
、リーチの際に、通常と異なる演出がランプや音で行なわれることがある。この演出をリ
ーチ演出という。また、リーチの際に、キャラクタ(人物等を模した演出表示であり、図
柄(演出図柄等)とは異なるもの)を表示させたり、演出表示装置9の背景画像の表示態
様(例えば、色等)を変化させたりすることがある。このキャラクタの表示や背景の表示
態様の変化をリーチ演出表示という。また、リーチの中には、それが出現すると、通常の
リーチ(ノーマルリーチ)に比べて、大当りが発生しやすいように設定されたものがある
。このような特別のリーチをスーパーリーチという。また、リーチの中には、特別なスー
パーリーチ以外のリーチとして、基本的なリーチであるノーマルリーチが含まれている。
ノーマルリーチは、スーパーリーチよりも大当りが発生しにくいように設定されたもので
ある。
【0037】
ノーマルリーチにおいては、リーチ図柄が形成された後、例えば、単に、背景画像(図
柄の背景を構成する画像)の種類をリーチ状態となる前に表示されていた画像とは異なら
せるような比較的簡素な演出表示が実行される。このようなノーマルリーチでは、例えば
、中図柄の最終停止図柄の停止表示前のスクロール状態において、例えば、3図柄前等の
任意の図柄数(図柄配列数)前の図柄から変動表示速度を減速する演出が行なわれること
により、表示結果導出表示前の最終的な演出表示が行なわれる。
【0038】
スーパーリーチにおいては、リーチ図柄が形成された後、所定の動画(例えば、所定の
キャラクタ動画等の動画)を表示した後、表示結果導出表示前の最終的な演出表示におい
て、変動中の中演出図柄をスクロールさせる演出等の遊技者の期待感を向上させるような
比較的複雑な演出表示が実行される。
【0039】
なお、リーチ図柄が形成された後、上述したノーマルリーチの演出態様と同様の演出表
示(比較的簡素な演出表示)が実行された後に、上述したスーパーリーチと同様の演出表
示(比較的複雑な演出表示)が実行されてもよい。具体的には、リーチ状態において、比
較的簡素な演出表示のみが実行され表示結果が導出される場合と、比較的簡素な演出表示
と比較的複雑な演出表示とが実行され表示結果が導出される場合とがあってもよい。例え
ば、リーチ状態において、中図柄の変動表示速度の減速後に中図柄を単に停止させて最終
的な演出表示とする場合(ノーマルリーチ)と、リーチ状態において、中図柄の変動表示
速度の減速後に中図柄を停止させずに所定の動画に切り替えて複雑な演出表示を開始する
場合(スーパーリーチ)とがあってもよい。なお、比較的簡素な演出表示から比較的複雑
な演出表示となること(例えば、減速した中図柄が停止せずに所定の動画に切り替わるこ
と等)を、「(スーパーリーチに)発展する」などと呼ぶ場合もある。
【0040】
リーチ状態となった後に、リーチ図柄が形成された態様で大当り表示結果以外のはずれ
表示結果となったときが、リーチはずれと呼ばれる。また、リーチ状態とならずにリーチ
図柄が形成されない態様ではずれ表示結果となったときが、非リーチはずれと呼ばれる。
【0041】
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。
第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ
13aによって検出される。
【0042】
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞
可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。可変入賞球装
置15は、第2始動入賞口14上部に電動により開閉動作が可能な左右一対の可動翼片(
所謂電動チューリップ)が設けられ、可動翼片が閉鎖状態のときに、遊技球の進入が不可
能な遊技者にとって不利な状態となり、可動翼片が開放状態のときに、遊技球の進入が可
能な遊技者にとって有利な状態に制御される。したがって、可変入賞球装置15が閉状態
になっている状態では、第2始動入賞口14よりも、第1始動入賞口13に遊技球が入賞
しやすい。なお、可変入賞球装置15が閉鎖状態になっている状態において、入賞はしづ
らいものの、入賞することは可能である(即ち、遊技球が入賞しにくい)ように構成され
ていてもよい。
【0043】
演出表示装置9の左側方には、各々を識別可能な普通図柄を変動表示する普通図柄表示
器10が設けられている。例えば、普通図柄表示器10は、0~9の数字を変動表示可能
な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。即ち、普通図柄
表示器10は、0~9の数字(または、記号)を変動表示するように構成されている。ま
た、小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。
【0044】
演出表示装置9の右側方には、遊技球が通過したことに基づいて普通図柄表示器10で
の普通図柄を変動表示の実行が可能となるゲート32が設けられている。遊技球がゲート
32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の変動表
示が開始される。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄
。例えば、図柄「7」。)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ
遊技者にとって不利な閉状態から遊技者にとって有利な開状態に変化する。普通図柄表示
器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部
を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過が
ある毎に、即ちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記
憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の変動表示が開
始される毎に、点灯するLEDを1減らす。
【0045】
普通図柄表示器10の変動表示の変動表示結果に基づいて、可変入賞球装置15が開放
状態となると、遊技球が第2始動入賞口(第2始動口)14に入賞可能な状態となる。第
2始動入賞口(第2始動口)14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始
動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によっ
て開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動
入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる
。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13よりも、第2
始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になってい
る状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。以下、第1始動入賞口13と第
2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
【0046】
第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示は、変動表示の実行条件である第1始動条
件(第1実行条件)または第2始動条件(第2実行条件)が成立(例えば、遊技球が始動
入賞領域としての第1始動入賞口13または第2始動入賞口14を通過(入賞を含む)し
たこと)した後、変動表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第
1特別図柄および第2特別図柄の変動表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り
遊技が実行されていない状態)が成立したことに基づいて開始され、変動表示時間(変動
時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、遊技球が通過するとは
、入賞口やゲート等の予め入賞領域として定められている領域を遊技球が通過したことで
あり、入賞口に遊技球が入った(入賞した)ことを含む概念である。また、表示結果を導
出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。また、第
1始動入賞口13および第2始動入賞口14のような始動領域に遊技球が進入したにもか
かわらず未だ開始条件が成立していない変動表示について、所定の上限数の範囲内で情報
を記憶することを保留記憶と呼ぶ。また、保留記憶という用語は、保留記憶された情報(
保留記憶情報または保留情報と呼ぶ)を示す(特定する)場合にも用いられる。
【0047】
第2特別図柄表示器8bの上方には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数、即ち
第2保留記憶数を表示する4つの表示器からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設
けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、点灯す
る表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの変動表示が開始される毎
に、点灯する表示器の数を1減らす。
【0048】
また、第2特別図柄保留記憶表示器18bのさらに上方には、第1始動入賞口13に入
った有効入賞球数、即ち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶とも
いう。)を表示する4つの表示器からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられ
ている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示
器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの変動表示が開始される毎に、点
灯する表示器の数を1減らす。
【0049】
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し
、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず
)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円
形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてく
る。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1
特別図柄の変動表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の変動表示が終了し、
第1特別図柄の変動表示が開始可能となる第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図
柄表示器8aにおいて第1特別図柄の変動表示(変動)が開始されるとともに、演出表示
装置9において演出図柄の変動表示が開始される。即ち、第1特別図柄および演出図柄の
変動表示は、第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の変動表示を開始で
きる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保
留記憶数を1増やす。
【0050】
ここでは、第1始動入賞口13は、遊技領域7に設けられた遊技釘の配設態様により、
演出表示装置9の左側にある第1経路からの遊技球が入賞可能とされているが、演出表示
装置9の右側にある第2経路からの遊技球の入賞が不可能とされている。したがって、遊
技者が左打ちをしたときにのみ、第1始動入賞口13への遊技球の入賞が可能である。
【0051】
遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特
別図柄の変動表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の変動表示が終了し、第
2特別図柄の変動表示が開始可能となる第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄
表示器8bにおいて第2特別図柄の変動表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装
置9において演出図柄の変動表示が開始される。即ち、第2特別図柄および演出図柄の変
動表示は、第2始動入賞口14への入賞に対応する。第2特別図柄の変動表示を開始でき
る状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留
記憶数を1増やす。
【0052】
ここでは、第2始動入賞口14は、遊技領域7に設けられた遊技釘の配設態様により、
演出表示装置9の左側にある第1経路と、その右側にある第2経路との両方からの遊技球
の入賞が可能である。しかし、第2始動入賞口14が開放する条件となる普通図柄の変動
表示を実行させる条件として用いられるゲート32が、演出表示装置9の右側にある第2
経路に設けられているため、第2始動入賞口14への入賞を狙うときには、遊技球を右打
ちしてゲート32への通過を狙う必要がある。したがって、第2始動入賞口14への遊技
球の進入は、主に右打ち時における第2経路からなされることとなる。
【0053】
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の変動表示時間中、お
よび第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の変動表示時間中に、装飾用(演出用)
の図柄としての演出図柄の変動表示をする。第1特別図柄の変動表示と、演出図柄の変動
表示とは同期している。第2特別図柄の変動表示と、演出図柄の変動表示とは同期してい
る。第1特別図柄表示器8a、または、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停
止表示されるときには、演出表示装置9において大当り表示結果として大当りを想起させ
る演出図柄の組合せが停止表示される。
【0054】
また、演出表示装置9の表示領域中における下端部には、発生した保留記憶情報を表示
する画像(以下、保留画像または保留表示と呼ぶ)が保留記憶情報の数に対応して表示さ
れる保留表示エリアが形成される(図示省略)。保留表示エリアでは、第1保留記憶数と
第2保留記憶数とを区別した形式で保留記憶情報が表示される。例えば、演出表示装置9
において、第1保留記憶数は左側の保留表示エリアに表示され、第2保留記憶数は右側の
保留表示エリアに表示される。第1保留表示エリアと第2保留表示エリアとを区別して表
示することにより、第1始動入賞口13への始動入賞に基づいて得られる保留記憶情報で
ある第1保留記憶情報(第1保留記憶データ)と、第2始動入賞口14への始動入賞に基
づいて得られる保留記憶情報である第2保留記憶情報(第2保留記憶データ)とを容易に
区別可能となる。
【0055】
なお、保留表示エリアは、第1保留表示エリアと第2保留表示エリアとを区別せずに合
算した表示態様で保留記憶情報が表示されるようにしてもよい。このような合算保留記憶
表示により、変動表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやす
くすることができる。
【0056】
保留表示エリアから消去された(移動された、シフトされた)保留表示に対応する変動
表示の実行中に当該変動表示に対応する変動対応表示を示す画像(以下、アクティブ画像
またはアクティブ表示と呼ぶ)を表示するアクティブ表示エリアが保留表示エリアの中央
部に形成される(図示省略)。アクティブ表示エリアにおいては、保留表示エリアにおい
て表示されていた保留画像が、例えば、アクティブ表示エリアに移動(シフト)される等
、それまでに表示されていた保留画像に対応するものであることが特定可能な態様でアク
ティブ画像が表示される。なお、アクティブ表示エリアは、演出表示装置9における表示
領域のうちの何れの位置に配置されてもよい。
【0057】
また、
図1に示すように、可変入賞球装置15の下方には、特別可変入賞球装置20が
設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、遊技者にとって有利な開放状
態(遊技球が入賞可能なことにより有利)と、遊技者にとって不利な閉鎖状態(遊技球が
入賞不可能なことにより有利)とに開閉可能な装置である。第1特別図柄表示器8aに特
定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときと、第2特別図柄表示器8bに特定表示
結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)に
おいてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域と
なる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検
出される。
【0058】
なお、特別可変入賞球装置20が閉鎖状態になっている状態において、入賞はしづらい
ものの、入賞することは可能である(即ち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されてい
てもよい。
【0059】
大当り遊技状態においては、特別可変入賞球装置20が開放状態と閉鎖状態とを繰返す
繰返し継続制御が行なわれる。繰返し継続制御において、特別可変入賞球装置20が開放
されている状態が、ラウンドと呼ばれる。繰返し継続制御は、ラウンド制御とも呼ばれる
。第1実施形態(他の実施形態も同様)では、大当りの種別が複数設けられており、大当
りとすることが決定されたときには、いずれかの大当り種別が選択される。
【0060】
遊技盤6の下部には、入賞しなかった打球が取込まれるアウト口26がある。また、遊
技領域7の外側の左右上部および左右下部には、所定の音声出力として効果音や音声を発
声する4つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、前面枠に設けられ
た枠LED28が設けられている。
【0061】
また、プリペイドカードが挿入されることによって球貸しを可能にするプリペイドカー
ドユニット(以下、単に「カードユニット」ともいう。)が、パチンコ遊技機1に隣接し
て設置される(図示せず)。
【0062】
図2の当り種別表においては、大当りにおける当りの種別ごとに、大当り遊技状態の終
了後の大当り確率、大当り遊技状態の終了後のベース、大当り遊技状態終了後の変動時間
、大当り遊技状態における第1遊技ラウンドの回数、大当り遊技状態における第2遊技ラ
ウンドの回数、および、大当り遊技状態における実質的に遊技球を多数獲得可能な実質ラ
ウンド数が示されている。
【0063】
大当り遊技状態においては、特別可変入賞球装置20が開閉される遊技としてのラウン
ド遊技が所定回数(この例では16回)繰返し実行される。ラウンド遊技は、特別可変入
賞球装置20に遊技球が入賞可能な第1ラウンド遊技と、特別可変入賞球装置20が第1
ラウンド遊技よりも不利な開状態であるとともに、少なくとも1個の遊技球が入賞可能な
第2ラウンド遊技とを含む。
【0064】
第1ラウンド遊技は、特別可変入賞球装置20が、開放状態とされた後、所定の開放状
態の終了条件(開放状態において第1所定期間(例えば29秒間)が経過したこと、また
は、第1所定個数(例えば10個)の入賞球が発生したという開放終了条件)が成立した
ことに応じて閉鎖状態となる第1遊技ラウンドに制御される遊技である。
【0065】
第2ラウンド遊技は、特別可変入賞球装置20が、開放状態とされた後、所定の開放状
態の終了条件(開放状態において第2所定期間(例えば1.8秒間)が経過したこと、ま
たは、第1所定個数(例えば1個)の入賞球が発生したという開放終了条件)が成立した
ことに応じて閉鎖状態となる第2遊技ラウンドに制御される遊技である。
【0066】
ラウンド遊技は、第1ラウンド遊技と第2ラウンド遊技との一方、または、両方の組合
せよりなるラウンドによる特別可変入賞球装置20の開放回数が、予め定められた上限値
となる特定回数(例えば16回)となるまで繰返される。具体的に、第1ラウンド遊技と
第2ラウンド遊技とのそれぞれについては、開放終了条件が成立すると、継続権が発生し
、特別可変入賞球装置20の開放が再度行なわれる。継続権の発生は、大当り遊技状態に
おける特別可変入賞球装置20の開放回数が予め定められた上限値となる16ラウンド(
最終ラウンド)に達するまで繰返される。
【0067】
このようにラウンド遊技は、大当り遊技状態において、第1遊技ラウンドおよび第2遊
技ラウンドのような遊技ラウンドで特別可変入賞球装置20の開放が開放されることによ
り、特別可変入賞球装置20への遊技球の入賞により賞球(出球とも呼ぶ)としての遊技
球を獲得可能となる遊技状態である。
【0068】
第1遊技ラウンドおよび第2遊技ラウンドの各ラウンドにおいては、特別可変入賞球装
置20における遊技球1個の入賞に対して10個の賞球の払出しがある。したがって、第
1遊技ラウンドでは、基本的に、1開放回あたり約100個(10×10=100)の出
球を獲得することができる。第2遊技ラウンドでは、基本的に、1開放回あたり約10個
(1×10=10)の出球を獲得することができる。
【0069】
さらに、第1遊技ラウンドおよび第2遊技ラウンドの各ラウンドにおいては、特別可変
入賞球装置20が、開放状態から閉鎖される直前に、偶然に遊技球が所定個数(10個ま
たは1個)よりも多い特別個数(11~12個目、または、1~2個)入賞することがあ
る。このような基本的な入賞個数(所定の基準)を超える入賞を以下では、オーバー入賞
と称する。オーバー入賞が発生することで、遊技者はより多くの出球を獲得することがで
きる。
【0070】
「大当り」のうち、大当り遊技状態に制御された後、特別遊技状態として、通常状態(
確変状態でない通常の遊技状態)に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態
である確変状態(確率変動状態の略語であり、高確率状態ともいう)に移行する大当りの
種類(種別)は、「確変大当り」と呼ばれる。また、特別遊技状態としては、確変状態に
付随して、特別図柄や演出図柄の変動時間(変動表示期間)が非時短状態よりも短縮され
る時短状態に制御される場合がある。なお、特別遊技状態としては、確変状態とは独立し
て時短状態に制御される場合があるようにしてもよい。
【0071】
このように、時短状態に移行することによって、特別図柄や演出図柄の変動時間が短縮
されるので、時短状態となったときには、有効な始動入賞が発生しやすくなり大当り遊技
が行なわれる可能性が高まる。なお、「大当り」のうち、大当り遊技状態に制御された後
、確変状態に移行しない大当りの種類(種別)は、「通常大当り」と呼ばれる。
【0072】
また、特別遊技状態としては、確変状態または時短状態に付随して、可変入賞球装置1
5が開状態になる頻度を高くすることにより可変入賞球装置15に遊技球が進入する頻度
を高くして可変入賞球装置15への入賞を容易化(高進入化、高頻度化)する電チューサ
ポート制御状態に制御される場合がある。電チューサポート制御状態は、後述するように
高ベース状態であるので、以下の説明においては、主として高ベース状態と呼ぶ。
【0073】
ここで、電チューサポート制御について説明する。電チューサポート制御としては、普
通図柄の変動時間(変動表示開始時から表示結果の導出表示時までの時間)を短縮して早
期に表示結果を導出表示させる制御(普通図柄短縮制御)、普通図柄の停止図柄が当り図
柄になる確率を高める制御(普通図柄確変制御)、可変入賞球装置15の開放時間を長く
する制御(開放時間延長制御)、および、可変入賞球装置15の開放回数を増加させる制
御(開放回数増加制御)が行なわれる。このような制御が行なわれると、当該制御が行な
われていないときと比べて、可変入賞球装置15が開状態となっている時間比率が高くな
るので、第2始動入賞口14への入賞頻度が高まり、遊技球が始動入賞しやすくなる(特
別図柄表示器8a,8bや演出表示装置9における変動表示の実行条件が成立しやすくな
る)。この制御によって第2始動入賞口14への入賞頻度が高まることにより、第2始動
条件の成立頻度および/または第2特別図柄の変動表示の実行頻度が高まる遊技状態とな
る。
【0074】
電チューサポート制御により第2始動入賞口14への入賞頻度が高められた状態(高頻
度状態)は、発射球数に対して入賞に応じて賞球として払出される遊技球数の割合である
「ベース」が、当該制御が行なわれないときと比べて、高い状態であるので、「高ベース
状態」と呼ばれる。また、このような制御が行なわれないときは、「低ベース状態」と呼
ばれる。また、このような制御は、可変入賞球装置15、即ち、電動チューリップにより
入賞をサポートすることにより可変入賞球装置15への入賞を容易化する制御であり、「
電チューサポート制御」と呼ばれる。
【0075】
第1実施形態(他の実施形態も同様)においては、大当り確率の状態を示す用語として
、「高確率状態(確変状態)」と、「低確率状態(非確変状態)」とを用い、ベースの状
態の組合せを示す用語として、「高ベース状態(電チューサポート制御状態)」と、「低
ベース状態(非電チューサポート制御状態)」とを用いる。
【0076】
また、大当り確率の状態およびベースの状態の組合せを示す用語として、「低確低ベー
ス状態」、「低確高ベース状態」、および、「高確高ベース状態」を用いる。「低確低ベ
ース状態」とは、大当り確率の状態が低確率状態で、かつ、ベースの状態が低ベース状態
であることを示す状態である。「低確高ベース状態」とは、大当り確率の状態が低確率状
態で、かつ、ベースの状態が高ベース状態であることを示す状態である。「高確高ベース
状態」とは、大当り確率の状態が高確率状態で、かつ、ベースの状態が高ベース状態であ
ることを示す状態である。
【0077】
高確率状態に制御されたときに、時短状態および高ベース状態に制御されるが、時短状
態および高ベース状態は、制御の開始条件および終了条件が同じであるので、時短状態お
よび高ベースに制御されている状態を、時短状態という用語で代表して示す場合があり、
高ベース状態という用語で代表して示す場合がある。
【0078】
第1実施形態によるパチンコ遊技機1は、演出表示装置9の左側にある第1経路からし
か第1始動入賞口13に遊技球が進入できない構成であるため、高ベース状態よりも第2
始動入賞口14に遊技球を進入させにくい低ベース状態において、遊技者は、左打ちをし
て第1始動入賞口13への遊技球の進入を狙うことにより特別図柄の変動表示を実行させ
るのが一般的である。第1実施形態によるパチンコ遊技機1は、演出表示装置9の右側に
ある第2経路にゲート32が設けられているため、低ベース状態よりも第2始動入賞口1
4に遊技球を進入させやすい高ベース状態において遊技者は、右打ちをしてゲート32お
よび第2始動入賞口14への遊技球の進入を狙うことにより特別図柄の変動表示を実行さ
せるのが一般的である。
【0079】
したがって、高ベース状態よりも第2始動入賞口14に遊技球を進入させにくい低ベー
ス状態においては、遊技者が左打ちをして第1始動入賞口13への遊技球の進入を狙うの
が一般的であることにより、第1保留記憶のみが発生しやすく、保留表示としては、主に
第1保留記憶に対応する保留画像のみが表示される。一方、低ベース状態よりも第2始動
入賞口14に遊技球を進入させやすい高ベース状態においては、遊技者が右打ちをして第
2始動入賞口14への遊技球の進入を狙うのが一般的であることにより、第2保留記憶の
みが発生しやすく、保留表示としては、主に、第2保留記憶に対応する保留画像のみが表
示される。
【0080】
なお、第1始動入賞口13には、第1経路と第2経路との両方から遊技球が進入可能と
してもよい。また、第2始動入賞口14には、第2経路のみから遊技球が進入可能として
もよい。また、ゲート32は、演出表示装置9の左側にある第1経路に設けられてよく、
演出表示装置9の左側にある第1経路と、演出表示装置9の右側にある第2経路との両方
に設けられてもよい。
【0081】
図2に示すように、大当りとしては、第1通常大当り~第3通常大当り、および、第1
確変大当り~第3確変大当りよりなる6種類の大当りが設けられている。
【0082】
第1~第3通常大当りは、大当り遊技状態の終了後に、非確変状態、時短状態、および
、高ベース状態(低確高ベース状態)に制御される大当りである。通常大当りにおいては
、非確変状態が次回の大当りが発生するまでの期間継続し、時短状態、および、高ベース
状態が、変動表示が100回という所定回数実行されるまでという条件と、次回の大当り
が発生するまでという条件とのいずれか早い方の条件が成立するまでの期間継続する。な
お、通常大当りは、非確変状態、非時短状態、および、非電チューサポート制御状態(低
確低ベース状態)に制御される大当りとなるように制御するものであってもよい。
【0083】
第1~第3確変大当りは、大当り遊技状態の終了後に、確変状態、時短状態、および、
高ベース状態(高確高ベース状態)に移行する制御が行なわれる大当りである。確変大当
りにおいては、このような高確高ベース状態が、変動表示が100回という所定回数実行
されるまでという条件と、次回の大当りが発生するまでという条件とのいずれか早い方の
条件が成立するまでの期間継続する。なお、確変大当りの終了条件を次回の大当りが発生
するまでという条件としてもよい。
【0084】
第1通常大当りおよび第1確変大当りは、第1遊技ラウンド数が16回で第2遊技ラウ
ンド数が0回であり実質ラウンド数が16R(ラウンド)の大当りである。第2通常大当
りおよび第2確変大当りは、第1遊技ラウンド数が6回で第2遊技ラウンド数が10回で
あり実質ラウンド数が6Rの大当りである。第3通常大当りおよび第3確変大当りは、第
1遊技ラウンド数が3回で第2遊技ラウンド数が13回であり実質ラウンド数が3Rの大
当りである。
【0085】
実質ラウンド数が16Rの大当りでは、基本的に約1600個の出球(賞球)を遊技者
が得ることが可能である。実質ラウンド数が6Rの大当りでは、基本的に約600個の出
球(賞球)を遊技者が得ることが可能である。実質ラウンド数が3Rの大当りでは、基本
的に約300個の出球(賞球)を遊技者が得ることが可能である。
【0086】
図3は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である
。なお、
図3には、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板
31には、プログラムにしたがってパチンコ遊技機1における遊技の進行等を制御する遊
技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制
御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記
憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログ
ラムにしたがって制御動作を行なうCPU56およびI/Oポート部57を含む。遊技制
御用マイクロコンピュータ560は、ROM54およびRAM55が内蔵された1チップ
マイクロコンピュータである。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハ
ードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵さ
れている。
【0087】
RAM55は、その一部または全部が電源基板(図示省略)で作成されるバックアップ
電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMであ
る。即ち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としての
コンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一
部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態、即ち遊技制御手段の制
御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグ等)と未払出賞球数を示すデータは、バ
ックアップRAMに保存される。
【0088】
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納
されているプログラムにしたがって制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコン
ピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行なう)ということは
、具体的には、CPU56がプログラムにしたがって制御を実行することである。このこ
とは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様
である。
【0089】
乱数回路503は、特別図柄の変動表示の表示結果により大当りとするか否か判定する
ための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路50
3は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内
で、数値データを、設定された更新規則にしたがって更新し、ランダムなタイミングで発
生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることに基づいて、読出される数値
データが乱数値となる乱数発生機能を有する。また、遊技制御用マイクロコンピュータ5
60は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。
【0090】
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a
、カウントスイッチ23からの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与え
る入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開
閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソ
レノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令にしたがって駆動する
出力回路59も主基板31に搭載されている。
【0091】
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄を変動表示する第1特別図
柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄を変動表示する普通図柄表示器10、
第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18bおよび普通図柄
保留記憶表示器41の表示制御を行なう。
【0092】
演出制御基板80は、演出制御用マイクロコンピュータ100、ROM102、RAM
103、VDP109、および、I/Oポート部105等を搭載している。ROM102
は、表示制御等の演出制御用のプログラムおよびデータ等を記憶する。RAM103は、
ワークメモリとして使用される。ROM102およびRAM103は、演出制御用マイク
ロコンピュータ100に内蔵されてもよい。VDP109は、演出制御用マイクロコンピ
ュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行なう。
【0093】
演出制御用マイクロコンピュータ100は、主基板31から演出制御基板80の方向へ
の一方向にのみ信号を通過させる中継基板77を介して、遊技制御用マイクロコンピュー
タ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出表示装置9の変動表示
制御を行なう他、ランプドライバ基板35を介して、枠側に設けられている枠LED28
の表示制御を行なったり、音声出力基板70を介してスピーカ27からの音出力の制御を
行なったりすることで各種の演出制御を行なう。
【0094】
また、演出制御用CPU101は、スティックコントローラ122のトリガボタン12
5に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、ト
リガセンサ121から、入力ポート106を介して入力する。また、演出制御用CPU1
01は、プッシュボタン120に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号
としての操作検出信号を、プッシュセンサ124から、入力ポート106を介して入力す
る。また、演出制御用CPU101は、スティックコントローラ122の操作桿に対する
技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、傾倒方向センサ
ユニット123から、入力ポート106を介して入力する。また、演出制御用CPU10
1は、出力ポート105を介してバイブレータ用モータ126に駆動信号を出力すること
により、スティックコントローラ122を振動動作させる。
【0095】
図4は、各乱数を示す説明図である。
図4においては、乱数の種別、更新範囲、用途、
および、加算条件が示されている。各乱数は、以下のように使用される。
【0096】
(1)ランダムR:大当りにするか否かを判定する当り判定用のランダムカウンタであ
る。ランダムRは、10MHzで1ずつ更新され、0から加算更新されてその上限である
65535まで加算更新された後再度0から加算更新される。(2)ランダム1(MR1
):大当りの種類(種別、通常大当り、および、確変大当りのいずれかの種別)および大
当り図柄を決定する(大当り種別判定用、大当り図柄決定用)。(3)ランダム2(MR
2):変動パターンの種類(種別)を決定する(変動パターン種別判定用)。(4)ラン
ダム3(MR3):変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン判定用)。(5
)ランダム4(MR4):普通図柄に基づく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄
当り判定用)。(6)ランダム5(MR5):ランダム4の初期値を決定する(ランダム
4初期値決定用)。
【0097】
第1実施形態では、特定遊技状態である大当りとして、通常大当り、および、確変大当
りという複数の種別が含まれている。したがって、大当り判定用乱数(ランダムR)の値
に基づいて、大当りとする決定がされたときには、大当り種別判定用乱数(ランダム1)
の値に基づいて、大当りの種別が、これらいずれかの大当り種別に決定される。さらに、
大当りの種別が決定されるときに、同時に大当り種別判定用乱数(ランダム1)の値に基
づいて、大当り図柄も決定される。したがって、ランダム1は、大当り図柄決定用乱数で
もある。
【0098】
また、変動パターンは、まず、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)を用いて変
動パターン種別を決定し、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を用いて、決定した変
動パターン種別に含まれるいずれかの変動パターンに決定する。つまり、2段階の抽選処
理によって変動パターンが決定される。変動パターン種別とは、複数の変動パターンをそ
の変動態様の特徴にしたがってグループ化したものである。変動パターン種別には、1ま
たは複数の変動パターンが属している。変動パターン種別は、変動種別と呼ばれる場合も
ある。
【0099】
第1実施形態では、変動パターンが、リーチを伴なわない変動パターン種別である通常
変動パターン種別と、リーチを伴なう変動パターン種別であるリーチ変動パターン種別と
に種別分けされている。
【0100】
このような変動パターン種別は、表示結果がはずれとなる場合に、時短状態であるとき
と、時短状態でないときとで、変動パターン種別の選択割合が異なるように設定されてい
ることにより、時短状態であるときには、時短状態でないときと比べて、変動時間が短縮
される。例えば、時短状態では、時短状態でないときと比べて、変動時間の平均時間を短
くするために、所定の変動パターンの変動時間が時短でないときよりも短く設定されたり
、変動パターン種別のうち最も変動時間が短い変動パターン種別が選択される割合が高く
なり、リーチ種別が選択されるときでも変動パターン種別のうち最も変動時間が短いノー
マルリーチの変動パターンが選択される割合が高くなるように設定されたりすることで、
時短状態でないときと比べて、変動時間の平均時間が短くなる。
【0101】
なお、このような変動パターン種別は、変動表示をする各特別図柄の保留記憶数が所定
数以上であるときと、所定数未満であるときとで選択割合が異なるように設定されること
により、変動表示をする各特別図柄の保留記憶数が所定数以上であるときには、各特別図
柄の保留記憶数が所定数未満であるときと比べて、変動表示時間が短縮される保留数短縮
制御を実行するようにしてもよい。例えば、保留数短縮制御状態では、保留数短縮制御状
態でないときと比べて、通常変動パターン種別のような変動表示時間が短い変動パターン
種別が選択される割合が高くなるように設定されることで、保留数短縮制御状態でないと
きと比べて、変動表示時間の平均時間が短くなるようにしてもよい。また、保留数短縮制
御では、保留数短縮制御状態でないときと比べて、同じ変動パターン種別が選択される場
合でも、その変動パターン種別の変動表示時間自体を短くしてもよい。
【0102】
また、変動パターンは、変動パターン種別を決定してから変動パターンを決定する2段
階の決定方法ではなく、1回の乱数抽選により変動パターンが決定される1段階の決定方
法としてもよい。
【0103】
図5は、大当り判定テーブルおよび大当り種別判定テーブルを示す説明図である。
図5
(A)は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ROM5
4に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される大当り判定値が設
定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、通常状態(確変状態でない遊技
状態、即ち非確変状態)において用いられる通常時(非確変時)大当り判定テーブルと、
確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。
【0104】
通常時大当り判定テーブルには、
図5(A)の左欄に記載されている各数値が大当り判
定値として設定され、確変時大当り判定テーブルには、
図5(A)の右欄に記載されてい
る各数値が大当り判定値として設定されている。確変時大当り判定テーブルに設定された
大当り判定値は、通常時大当り判定テーブルに設定された大当り判定値と共通の大当り判
定値(通常時大当り判定値または第1大当り判定値という)に、確変時固有の大当り判定
値が加えられたことにより、確変時大当り判定テーブルよりも多い個数(10倍の個数)
の大当り判定値(確変時大当り判定値または第2大当り判定値という)が設定されている
。これにより、確変状態には、通常状態よりも高い確率で大当りとする判定がなされる。
【0105】
CPU56は、所定の時期に、乱数回路503のカウント値を抽出して抽出値を大当り
判定用乱数(ランダムR)の値と比較するのであるが、大当り判定用乱数値が
図5(A)
に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りにすることに決定
する。なお、
図5(A)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。
【0106】
図5(B),(C)は、ROM54に記憶されている大当り種別判定テーブルを示す説
明図である。
図5(B)は、遊技球が第1始動入賞口13に入賞したことに基づく保留記
憶(第1保留記憶ともいう)を用いて大当り種別を決定する場合(第1特別図柄の変動表
示が行なわれるとき)に用いる第1特別図柄大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)
である。
図5(C)は、遊技球が第2始動入賞口14に入賞したことに基づく保留記憶(
第2保留記憶ともいう)を用いて大当り種別を決定する場合(第2特別図柄の変動表示が
行なわれるとき)に用いる第2特別図柄大当り種別判定テーブルである。
【0107】
図5(B)、および、
図5(C)の第1,第2特別図柄大当り種別判定テーブルのそれ
ぞれは、変動表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用
の乱数(ランダム1)に基づいて、大当りの種別を「第1~第3通常大当り」および「第
1~第3確変大当り」のうちのいずれかの大当りに決定するとともに、大当り図柄を決定
するために参照される。
【0108】
図5(B)の第1特別図柄大当り種別判定テーブルには、ランダム1の値と比較される
数値であって、「第1~第3通常大当り」および「第1~第3確変大当り」のそれぞれの
大当りに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。
図5(C)の第2特別
図柄大当り種別判定テーブルには、ランダム1の値と比較される数値であって、「第1~
第3通常大当り」および「第1~第3確変大当り」のそれぞれの大当りに対応した判定値
(大当り種別判定値)が設定されている。
【0109】
また、
図5(B),(C)に示すように、大当り種別判定値は、第1特別図柄および第
2特別図柄の大当り図柄を決定する判定値(大当り図柄判定値)としても用いられる。例
えば、「第3通常大当り」に対応した判定値は、第1特別図柄および第2特別図柄の大当
り図柄の「3」に対応した判定値としても設定されている。「第3確変大当り」に対応し
た判定値は、第1特別図柄および第2特別図柄の大当り図柄の「9」に対応した判定値と
しても設定されている。
【0110】
大当り種別判定テーブルを用いて、CPU56は、大当り種別として、ランダム1の値
が一致した大当り種別判定値に対応する種別を決定するともに、大当り図柄として、ラン
ダム1の値が一致した大当り図柄を決定する。これにより、大当り種別と、大当り種別に
対応する大当り図柄とが同時に決定される。
【0111】
図5(B)の第1特別図柄大当り種別判定テーブルと
図5(C)の第2特別図柄大当り
種別判定テーブルとは、確変大当り(第1~第3確変大当り)に決定される割合が同じで
ある。このような場合には、第1特別図柄と第2特別図柄とで大当り種別判定テーブルを
分けなくてもよい。また、
図5(C)の第2特別図柄大当り種別判定テーブルの方が、図
5(B)の第1特別図柄大当り種別判定テーブルよりも、確変大当りに決定される割合を
高くしてもよい。このようにすれば、高ベース状態において、大当りの種別選択が遊技者
にとって有利となり、遊技の興趣を向上させることができる。なお、第1特別図柄大当り
種別判定テーブルの方が、第2特別図柄大当り種別判定テーブルよりも、確変大当りに決
定される割合を高くしてもよい。また、
図5(C)の第2特別図柄大当り種別判定テーブ
ルの方が、
図5(B)の第1特別図柄大当り種別判定テーブルよりも、ラウンド数(実質
ラウンド数)が多い大当り種別が選択される割合を高くしてもよい。このようにすれば、
高ベース状態において、大当りの種別選択が遊技者にとって有利となり、遊技の興趣を向
上させることができる。
【0112】
次に、
図6を用いて、遊技制御用マイクロコンピュータ560において、特別図柄およ
び演出図柄の変動パターンを選択決定するために用いる変動パターンテーブルについて説
明する。
図6は、変動パターンを決定するために用いる変動パターンテーブルを表形式で
示す図である。
【0113】
図6には、(a)に通常状態はずれ時判定テーブル、(b)に時短状態はずれ時判定テ
ーブルが示されている。また、(c)に通常大当り時判定テーブル、(d)に確変大当り
時判定テーブルが示されている。
図6(a)~(d)の各判定テーブルは、ROM54に
記憶されており、遊技状態に応じて選択され、変動パターン種別および変動パターンを判
定(決定)するために用いられる。
【0114】
図6に示す判定テーブルは、ランダム2と変動パターン種別との関係を示す変動パター
ン種別判定テーブルと、各変動パターン種別についてランダム3と各種別に属する変動パ
ターンとの関係を示す変動パターン判定テーブルとを含む。
【0115】
図6の各テーブルでの「変動パターン種別」または「変動パターン」の欄において、「
通常」または「通常変動」は、リーチとならない通常変動パターンを示す。
【0116】
また、
図6の各テーブルでの「ノーマルリーチ」は、リーチ状態となったときに特に派
手な演出を実行しないノーマルリーチの変動パターンを示している。「スーパーリーチ」
は、リーチ状態となったときに特別な演出画像を表示するリーチ演出を行なう変動パター
ンを示している。
【0117】
また、前述したように、「スーパーリーチ」は、「ノーマルリーチ」と比べて大当りと
なるときに選択される割合が高く、大当りとなる信頼度が高い変動パターンである。さら
に、「スーパーリーチ」は、「ノーマルリーチ」と比べて変動時間が長い(例えば、ノー
マルリーチ10秒、スーパーリーチ50秒~80秒)変動パターンである。なお、スーパ
ーリーチには、4種類の変動パターンが設定されており、第1スーパーリーチ<第2スー
パーリーチ<第3スーパーリーチ<第4スーパーリーチとなるような関係で大当り期待度
(大当りとなる可能性)が高いことを示す。
【0118】
なお、“期待度”とは、大当りに対する期待度、確変に対する期待度等を含む概念であ
る。具体的には、大当りに対する期待度(信頼度ともいう)とは、各リーチ変動パターン
が選択された場合に大当りとなる期待度(大当りとなる割合)であり、例えば、リーチ変
動が100回行なわれた場合に60回大当りとなるのであれば、大当りに対する期待度が
60%(大当りが出現する出現率(確率)が60%)となる。また、確変に対する期待度
とは、確変状態に移行する期待度(確変となる割合)のことをいう。
【0119】
なお、はずれ時判定テーブルに示される変動パターンは、変動表示の最終的な表示結果
が「はずれ」の表示結果となる変動パターンである。通常大当り時判定テーブルに示され
る変動パターンは、変動表示の最終的な表示結果が「通常大当り」の表示結果となる変動
パターンである。確変大当り時判定テーブルに示される変動パターンは、変動表示の最終
的な表示結果が「確変大当り」の表示結果となる変動パターンである。
【0120】
これらの情報に基づいて、例えば、
図6(a)の「変動パターン」の欄に示された「第
4スーパーリーチ (80秒)」という変動パターンは、「はずれ表示結果となる変動時
間が80秒で実行される第4スーパーリーチの変動パターン」であることが示される。
【0121】
図6のテーブルで「ランダム2範囲」および「変動パターン種別」という記載がされた
欄は、「ランダム2範囲」と「変動パターン種別」との関係を示す変動パターン種別判定
テーブル部としての機能を示す欄である。例えば、
図6(a)を例にとれば、「通常」、
「ノーマルリーチ」、「スーパーリーチ」というような複数の変動パターン種別のそれぞ
れに、ランダム2(1~251)のすべての値が複数の数値範囲に分けて割振られている
。例えば、
図6(a)を例にとれば、所定のタイミングで抽出したランダム2の値が1~
251の乱数値のうち、140~229に割振られた判定値のいずれかの数値と合致する
と、変動パターン種別として「ノーマルリーチ」とすることが決定される。
【0122】
また、
図6のテーブルで「ランダム3範囲」および「変動パターン」という記載がされ
た欄は、「ランダム3範囲」と「変動パターン」との関係を示す変動パターン判定テーブ
ル部としての機能を示す欄である。変動パターン種別判定テーブルの各種別に対応して示
されている変動パターンが、各種別に属する変動パターンである。例えば、
図6(a)を
例にとれば、「スーパーリーチ」の種別に属する変動パターンは、「第1スーパーリーチ
」、「第2スーパーリーチ」、「第3スーパーリーチ」、および、「第4スーパーリーチ
」である。
【0123】
各変動パターン種別に対応する複数の変動パターンのそれぞれに、ランダム3(1~2
20)のすべての値が、複数の数値範囲に分けて割振られている。例えば、
図6(a)を
例にとれば、「スーパーリーチ」の変動パターン種別とすることが決定されたときに、所
定のタイミングで抽出したランダム3が1~220の乱数値のうち、1~70に割振られ
た判定値のいずれかの数値と合致すると、「第1スーパーリーチ(50秒)」の変動パタ
ーンとすることが決定される。
【0124】
第1特別図柄または第2特別図柄について変動表示結果がはずれとなるときには、変動
パターンを決定するために、次のように判定テーブルを選択する。非時短状態において、
変動表示結果がはずれとなるときには、
図6(a)の通常状態はずれ時判定テーブルを選
択する。一方、時短状態において、変動表示結果がはずれとなるときには、
図6(b)の
時短状態はずれ時判定テーブルを選択する。なお、
図6(a),
図6(b)の判定テーブ
ルを用いることで、保留数に関わらず、通常状態はずれ時、時短状態はずれ時でのスーパ
ーリーチとなる割合を一定にしている。
【0125】
時短状態か否かにかかわらず第1特別図柄または第2特別図柄について変動表示結果が
大当りとなるときには、変動パターンを決定するために、次のように判定テーブルを選択
する。変動表示結果が通常大当りとなるときには、
図6(c)の通常大当り時判定テーブ
ルを選択する。変動表示結果が確変大当りとなるときには、
図6(d)の確変大当り時判
定テーブルを選択する。
【0126】
図6(b)の時短状態はずれ時判定テーブルでは、
図6(a)の通常状態はずれ時判定
テーブルと比べて、通常変動の変動時間が短く設定されている。そして、
図6(b)の時
短状態はずれ時判定テーブルでは、
図6(a)の通常状態はずれ時判定テーブルと比べて
、リーチ変動(ノーマルリーチ変動およびスーパーリーチ変動を含む)よりも変動時間が
短い通常変動(非リーチはずれ変動(リーチとならずにはずれ表示結果となる変動))に
決定される割合が高く、通常変動よりも変動時間が長いリーチ変動に決定される割合が低
くなるように、データが設定されている。
【0127】
これにより、非時短状態(通常状態)のときと比べて、時短状態のときの方が、変動時
間が短い変動パターンが選択される割合が高いので、時短状態のときの方が、非時短状態
のときよりも平均的に短い変動時間で変動表示が行なわれることとなる。このように判定
テーブルを選択することにより時短状態を実現することができる。また、通常変動を非時
短状態よりも時短状態ときの方が変動時間が短くなるように設定することで、時短状態中
の保留消化を短縮することができる。
【0128】
はずれとなるときに選択される
図6(a)および
図6(b)の判定テーブルでは、リー
チの種別の選択割合がノーマルリーチ>スーパーリーチとなるような高低関係で選択され
るようにデータが設定されている。一方、大当りとなるときに選択される
図6(c)およ
び
図6(d)の判定テーブルでは、リーチの種別の選択割合がノーマルリーチ<スーパー
リーチというような割合の高低関係で選択されるようにデータが設定されている。これに
より、大当りとなるときには、はずれとなるときと比べ、スーパーリーチのリーチ演出が
行なわれる割合(リーチが選択されるときにおけるスーパーリーチのリーチ演出が占める
割合)が高くなるので、スーパーリーチのリーチ演出がされることにより、遊技者の期待
感を高めることができる。
【0129】
また、大当りのうち確変大当りとなるときに選択される
図6(d)の判定テーブルでは
、大当りのうち通常大当りとなるときに選択される
図6(c)の判定テーブルと比べて、
ノーマルリーチに対してスーパーリーチ演出の種別が選択される割合が高くなるようにデ
ータが設定されている。これにより、確変大当りとなるときには、通常大当りとなるとき
と比べて、スーパーリーチのリーチ演出が行なわれる割合(リーチが選択されるときにお
けるスーパーリーチのリーチ演出が占める割合)が高くなるので、スーパーリーチのリー
チ演出が行なわれることにより、遊技者の確変大当りへの期待感を高めることができる。
【0130】
なお、このような変動パターンは、変動表示をする第1特別図柄および第2特別図柄の
うち、変動表示の実行対象となる特別図柄の保留記憶数が所定数以上であるとき(例えば
、実行対象となる保留記憶数が3以上)と、所定数未満であるときとで選択割合が異なる
ように設定されることにより、実行対象となる保留記憶数が所定数以上であるときには、
当該保留記憶数が所定数未満であるときと比べて、変動時間が短縮される保留数短縮制御
を実行するようにしてもよい。ただし、保留数短縮制御が実行される条件下でも(例えば
、実行対象となる保留記憶数が3以上)リーチ(ノーマルリーチ、スーパーリーチ含む)
の割合を一定にすることで、リーチに対する期待感が保たれる。また、リーチの中でもス
ーパーリーチのみ変動時間が短縮されないようにして、保留数時短制御を実行するように
してもよい。さらに、保留数時短制御は変動時間が短い通常変動が高い割合で選択される
ようにすることで実行可能としてもよく、各変動パターン自体の変動時間を短くすること
で実行可能としてもよいし、その組合せでもよい。
【0131】
図7は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の
一例を示す説明図である。遊技制御用マイクロコンピュータ560においては、
図7に示
すように、遊技制御状態に応じて、各種の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピ
ュータ100へ送信する。
【0132】
図7のうち、主なコマンドを説明する。コマンド80XX(H)は、特別図柄の変動表
示に対応して演出表示装置9において変動表示される演出図柄の変動パターンを指定する
演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)
。つまり、
図6に示すような使用され得る変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を
付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応する変動パターンコ
マンドがある。「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する
演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。したがって、演出制
御用CPU101は、コマンド80XX(H)を受信すると、演出表示装置9において演
出図柄の変動表示を開始するように制御する。
【0133】
コマンド8C01(H)~8C03(H)は、大当りとするか否か、および大当り種別
を示す表示結果指定コマンドである。
【0134】
コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の変動表示を開始することを示す第1図柄変
動指定コマンドである。コマンド8D02(H)は、第2特別図柄の変動表示を開始する
ことを示す第2図柄変動指定コマンドである。コマンド8F00(H)は、第1,第2特
別図柄の変動を終了することを指定するコマンド(図柄確定指定コマンド)である。
【0135】
コマンドA001~A002(H)は、大当りの種別(第1~第3通常大当り、第1~
第3確変大当り)ごとに大当り遊技状態開始を指定する大当り開始指定コマンドである。
【0136】
コマンドA1XX(H)は、大当り遊技状態におけるXXで示す回数目(ラウンド)の
大入賞口開放中の表示を示す大入賞口開放中指定コマンドである。A2XX(H)は、大
当り遊技状態におけるXXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放後(閉鎖)を示す大
入賞口開放後指定コマンドである。
【0137】
コマンドA301~A302(H)は、大当りの種別(第1~第3通常大当り、第1~
第3確変大当り)ごとに大当り遊技状態終了を指定する大当り終了指定コマンドである。
【0138】
コマンドA401(H)は、第1始動入賞があったことを指定する第1始動入賞指定コ
マンドである。コマンドA402(H)は、第2始動入賞があったことを指定する第2始
動入賞指定コマンドである。
【0139】
コマンドB000(H)は、遊技状態が通常状態(低確率状態)であることを指定する
通常状態指定コマンドである。コマンドB001(H)は、遊技状態が時短状態(高ベー
ス状態)であることを指定する時短状態指定コマンドである。コマンドB002(H)は
、遊技状態が確変状態(高確率状態)であることを指定する確変状態指定コマンドである
。
【0140】
コマンドC0XX(H)は、第1保留記憶数を指定する第1保留記憶数指定コマンドで
ある。コマンドC0XX(H)における「XX」が第1保留記憶数を示す。コマンドC1
XX(H)は、第2保留記憶数を指定する第2保留記憶数指定コマンドである。コマンド
C0XX(H)における「XX」が第2保留記憶数を示す。
【0141】
なお、第1保留記憶数を示すための第1保留記憶数指定コマンドと、第2保留記憶数を
示すための第2保留記憶数指定コマンドとを送信することにより、演出制御用マイクロコ
ンピュータ100において保留記憶数を特定可能とするが、これに限らず、変動表示が実
行されるごとに、第1保留記憶数または第2保留記憶数を減算するための保留記憶数減算
指定コマンドを送信することにより、演出制御用マイクロコンピュータ100において、
保留記憶数が特定可能となるようにしてもよい。
【0142】
コマンドC2XX(H)およびコマンドC3XX(H)は、第1始動入賞口13または
第2始動入賞口14への始動入賞時における大当り判定、大当り種別判定、変動パターン
種別判定等の入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンドである。このうち、コマンド
C2XX(H)は、入賞時判定結果のうち、大当りとなるか否か、および、大当りの種別
の判定結果を示す図柄指定コマンドである。また、コマンドC3XX(H)は、入賞時判
定結果のうち、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲となるかの判定
結果(変動パターン種別の判定結果)を示す変動種別コマンドである。
【0143】
第1実施形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、始動入賞時に、大当り
となるか否か、大当りの種別、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲
となるかを判定する。そして、図柄指定コマンドのEXTデータに、大当りとなることを
指定する値、および、大当りの種別を指定する値を設定し、演出制御用マイクロコンピュ
ータ100に送信する制御を行なう。変動種別コマンドのEXTデータに変動パターン種
別の判定結果としての判定値の範囲を指定する値を設定し、演出制御用マイクロコンピュ
ータ100に送信する制御を行なう。第1実施形態では、演出制御用マイクロコンピュー
タ100が、図柄指定コマンドに設定されている値に基づき、始動入賞時に、表示結果が
大当りとなるか否か、および、大当りの種別を認識できるとともに、変動種別コマンドに
基づき、変動パターン種別を認識できる。
【0144】
また、コマンドD0XXは、大入賞口への遊技球の入賞があったことを通知する大入賞
口入賞通知コマンドである。大入賞口入賞通知コマンドは、例えば、大入賞口を遊技球が
通過したときに、主基板31から演出制御基板80と送信される。
【0145】
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ560側での保留記憶に対応する乱数等のデー
タ(保留記憶データ)を保存する領域(保留記憶バッファ)の構成例を説明する。保留記
憶バッファは、RAM55に設けられる。
【0146】
第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存
領域が確保されている。また、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(こ
の例では4)に対応した保存領域が確保されている。第1保留記憶バッファおよび第2保
留記憶バッファのそれぞれには、ハードウェア乱数である大当り判定用乱数(ランダムR
)、および、ソフトウェア乱数である大当り種別決定用乱数(ランダム1)、変動パター
ン種別判定用乱数(ランダム2)、および、変動パターン判定用乱数(ランダム3)が記
憶される。
【0147】
第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への入賞に基づいて、CPU56は、乱
数回路503およびソフトウェア乱数を生成するためのランダムカウンタからこのような
乱数値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファにおける
保存領域に保存(格納)する処理を実行する。具体的に、第1始動入賞口13への入賞に
基づいて、これら乱数値が抽出されて第1保留記憶バッファに保存される。また、第2始
動入賞口14への入賞に基づいて、これら乱数値が抽出されて第2保留記憶バッファに保
存される。
【0148】
第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファに前述のような始動入賞に関する情
報が記憶されることを「保留記憶される」と示す場合がある。なお、変動パターン種別判
定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)は、始動入賞時に
抽出して保存領域に予め格納しておくのではなく、後述する変動パターン設定処理(特別
図柄の変動開始時)に抽出するようにしてもよい。
【0149】
このように保留記憶バッファに記憶されたデータは、後述するように、始動入賞時に読
出されて先読み予告演出(先読み演出)のために用いられるとともに、変動表示開始時に
読出されて変動表示のために用いられる。
【0150】
第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への始動入賞があったときには、図柄指
定コマンド、変動種別コマンド、第1(第2)始動入賞指定コマンド、および、第1(第
2)保留記憶数指定コマンドというような、始動入賞時判定処理の判定結果を示すコマン
ドが、主基板31から演出制御基板80へと送信される。演出制御用マイクロコンピュー
タ100のRAM103に設けられた始動入賞時受信コマンドバッファには、受信した図
柄指定コマンド、変動種別コマンド、第1(第2)始動入賞指定コマンド、および、第1
(第2)保留記憶数指定コマンド等の各種コマンドを対応付けて格納できるように、受信
したコマンドを特定可能なデータを記憶する記憶領域が確保されている。
【0151】
第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示に対応して行なわれる演出図柄の演出制御
パターンは、複数種類の変動パターンに対応して、演出図柄の変動表示動作、リーチ演出
等における演出表示動作、あるいは、演出図柄の変動表示を伴わない各種の演出動作とい
うような、様々な演出動作の制御内容を示すデータ等から構成されている。また、予告演
出制御パターンは、予め複数パターンが用意された予告パターンに対応して実行される予
告演出となる演出動作の制御内容を示すデータ等から構成されている。各種演出制御パタ
ーンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に
対応して、その制御内容を示すデータ等から構成されている。
【0152】
なお、予告演出としては、始動入賞時(例えば、先読み演出処理等)において実行の有
無等が決定される先読み演出の他、変動開始時(例えば、演出図柄変動開始処理等)にお
いて実行の有無等が決定される演出(「主予告演出」とも呼ぶ)等を実行してもよい。例
えば、主予告演出の実行の有無や実行態様に応じて、リーチ状態となるかや、スーパーリ
ーチに発展するかの期待度を異ならせてもよい。また、主予告演出の実行の有無や実行態
様に応じて、大当りに対する期待度や確変に対する期待度を異ならせてもよい。主予告の
一例は、ステップアップ予告等である。
【0153】
次に、パチンコ遊技機1の動作について説明する。パチンコ遊技機1においては、主基
板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が予め定められたメイン処理を実
行すると、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかりタイマ割込処理が
実行されることにより、各種の遊技制御が実行可能となる。
【0154】
メイン処理においては、例えば、必要な初期設定処理、通常時の初期化処理、通常時以
外の遊技状態復旧処理、乱数回路設定処理(乱数回路503を初期設定)、表示用乱数更
新処理(変動パターンの種別決定、変動パターン決定等の各種乱数の更新処理)、および
、初期値用乱数更新処理(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタのカウント値の初期値の
更新処理)等が実行される。
【0155】
図8は、タイマ割込処理を示すフローチャートである。タイマ割込が発生すると、CP
U56は、
図8に示すステップS(以下、単に「S」と示す)20~S34のタイマ割込
処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン
状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(S20)。次いで、入力ド
ライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動
口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号を入力し、それらの状態判定を
行なう(スイッチ処理:S21)。
【0156】
次に、CPU56は、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄表
示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18b、普
通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行なう表示制御処理を実行する(S22)。第1
特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび普通図柄表示器10については、S
32,S33で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力
する制御を実行する。
【0157】
また、遊技制御に用いられる普通図柄当り判定用乱数および大当り種別判定用乱数等の
各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行なう(判定用
乱数更新処理:S23)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成
するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行なう(初期値用乱数更新処理,表示
用乱数更新処理:S24,S25)。
【0158】
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行なう(S26)。特別図柄プロセス
処理では、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を所定の順
序で制御するための特別図柄プロセスフラグにしたがって該当する処理を実行し、特別図
柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
【0159】
次いで、普通図柄プロセス処理を行なう(S27)。普通図柄プロセス処理では、CP
U56は、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセ
スフラグにしたがって該当する処理を実行し、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態
に応じて更新する。
【0160】
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送
出する処理を行なう(演出制御コマンド制御処理:S28)。さらに、CPU56は、例
えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報等のデ
ータを出力する情報出力処理を行なう(S29)。
【0161】
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカ
ウントスイッチ23の検出信号に基づく賞球個数の設定等を行なう賞球処理を実行する(
S30)。
【0162】
第1実施形態(他の実施形態も同様)では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領
域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートの出
力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポート
に出力する(S31:出力処理)。
【0163】
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行な
うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定
する特別図柄表示制御処理を行なう(S32)。
【0164】
さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行
なうための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設
定する普通図柄表示制御処理を行なう(S33)。また、CPU56は、出力バッファに
設定された表示制御データに応じて、S22において駆動信号を出力することによって、
普通図柄表示器10における普通図柄の演出表示を実行する。
【0165】
その後、割込許可状態に設定し(S34)、処理を終了する。以上の制御によって、遊
技制御処理は所定時間毎に起動されることになる。
【0166】
図9は、特別図柄プロセス処理(S26)を示すフローチャートである。特別図柄プロ
セス処理では、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を
制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理においては、始動口スイッチ通
過処理を実行する(S312)。そして、内部状態に応じて、S300~S307のうち
のいずれかの処理を行なう。
【0167】
遊技制御用マイクロコンピュータ560において、RAM55には、前述したように、
第1始動入賞口13への始動入賞に基づいて得られる大当り判定用乱数等の保留記憶デー
タ(第1保留記憶データ)が発生した順番にしたがって記憶される第1保留記憶バッファ
と、第2始動入賞口14への始動入賞に基づいて得られる大当り判定用乱数等の保留記憶
データ(第2保留記憶データ)が発生した順番にしたがって記憶される第2保留記憶バッ
ファとが設けられている。これら各保留記憶バッファには、各保留記憶の記憶数の上限値
(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。
【0168】
始動口スイッチ通過処理では、第1始動口スイッチ13aがオンしていれば、第1保留
記憶数が上限値(例えば、4)に達していないことを条件として、第1保留記憶データの
記憶数を計数する第1保留記憶数カウンタの値を1増やし、乱数回路503やソフトウェ
ア乱数を生成するためのカウンタから数値データ(例えば、大当り判定用乱数、変動パタ
ーン種別判定用乱数、および、変動パターン判定用乱数)を抽出し、それらを、第1保留
記憶バッファにおける保存領域に保存(格納)する処理を実行する。一方、第2始動口ス
イッチ14aがオンしていれば、第2保留記憶数が上限値(例えば、4)に達していない
ことを条件として、第2保留記憶データの記憶数を計数する第2保留記憶数カウンタの値
を1増やし、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから数値デー
タ(例えば、大当り判定用乱数、変動パターン種別判定用乱数、および、変動パターン判
定用乱数)を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファにおける保存領域に保存(格納)
する処理を実行する。
【0169】
S300~S307の処理は、以下のような処理である。特別図柄通常処理(S300
)では、第1保留記憶データおよび第2保留記憶データのような保留記憶データを所定の
順番で読出す。そして、当該保留記憶データのうちの大当り判定用乱数のデータに基づき
、変動表示の表示結果を大当りとするか否かの決定をする。さらに、大当りとする決定が
された場合に、当該保留記憶データのうちの大当り種別判定用乱数のデータに基づき、大
当り種別の決定等をする。第1実施形態では、第2保留記憶バッファ内に第2保留記憶の
データが1つでも存在すれば、その第2保留記憶のデータに基づいた第2特別図柄表示器
8bの変動表示が、第1保留記憶のデータに基づいた第1特別図柄表示器8aの変動表示
に優先して実行される。変動パターン設定処理(S301)では、特別図柄通常処理で読
出された保留記憶データのうち、変動パターン種別判定用乱数のデータに基づき、変動パ
ターン種別を決定し、決定された変動パターン種別に属する変動パターンのうちから、特
別図柄通常処理で読出された保留記憶データのうち、変動パターン判定用乱数のデータに
基づき、変動パターンの決定をする。そして、決定された変動パターンに応じて変動時間
を計時するための変動時間タイマの計時開始等の制御を行なう。
【0170】
表示結果指定コマンド送信処理(S302)は、演出制御用マイクロコンピュータ10
0に、表示結果指定コマンドを送信する制御を行なう処理である。特別図柄変動中処理(
S303)は、変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過すると
特別図柄停止処理にプロセスを進める処理である。特別図柄停止処理(S304)は、決
定された変動パターンに対応する変動時間の経過が変動時間タイマにより計時されたとき
に第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける変動表示を停止して停
止図柄を導出表示させる処理である。
【0171】
大入賞口開放前処理(S305)は、大当りの種別に応じて、特別可変入賞球装置20
において大入賞口を開放する制御等を行なう処理である。大入賞口開放中処理(S306
)は、大当り遊技状態中のラウンド表示演出用の演出制御コマンドを演出制御用マイクロ
コンピュータ100に送信する制御、および、大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理
等を行なう処理である。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場
合には、大入賞口開放前処理(S305)に移行する。また、全てのラウンドを終えた場
合には、大当り終了処理(S307)に移行する。大当り終了処理(S307)は、大当
り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュー
タ100に行なわせるための制御等を行なう処理である。
【0172】
次に、演出制御用マイクロコンピュータ100の動作を説明する。
図10は、演出制御
基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制
御用CPU101)が実行する演出制御メイン処理を示すフローチャートである。
【0173】
演出制御用CPU101は、電源が投入されると、演出制御メイン処理の実行を開始す
る。演出制御メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出
制御の起動間隔(例えば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行なうための初
期化処理を行なう(S701)。その後、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグ
の監視(S702)を行なうループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御
用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。演出制御メ
イン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は
、そのフラグをクリアし(S703)、以下の演出制御処理を実行する。
【0174】
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンド
を解析し、受信した演出制御コマンドがどのようなことを指示するコマンドであるかを特
定可能なフラグ等のデータをセットする処理(例えば、RAM103に設けられた各種コ
マンド格納領域に受信したコマンドを特定可能なデータを格納する処理等)等を行なう(
コマンド解析処理:S704)。次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス
処理を行なう(S705)。演出制御プロセス処理では、S704で解析した演出制御コ
マンドの内容にしたがって演出表示装置9での演出図柄の変動表示等の各種演出を行なう
ために、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ
)に対応した処理を選択して演出制御を実行する。
【0175】
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100が用いる乱数(演出図柄の左停止図柄
決定用のSR1-1、演出図柄の中停止図柄決定用のSR1-2、演出図柄の右停止図柄
決定用のSR1-3等)を生成するためのカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理
を実行する(S706)。このような乱数SR1-1~SR1-3のそれぞれは、ソフト
ウェアによりカウント値を更新するランダムカウンタのカウントにより生成されるもので
あり、それぞれについて予め定められた範囲内でそれぞれ巡回更新され、それぞれについ
て定められたタイミングで抽出されることにより乱数として用いられる。
【0176】
次いで、保留表示エリアにおける保留表示の表示状態の制御(保留表示の移動、消去等
)を行なう保留記憶表示制御処理を実行する(S707)。
【0177】
このような演出制御メイン処理が実行されることにより、演出制御用マイクロコンピュ
ータ100では、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信され、受信した演出制
御コマンドに応じて、演出表示装置9、各種ランプ、および、スピーカ27等の演出装置
を制御することにより、遊技状態に応じた各種の演出制御が行なわれる。
【0178】
ここで、演出制御基板80に搭載されたRAM103には、演出動作を制御するために
用いられる各種データを保持する領域として、演出制御用データ保持エリアが設けられて
いる。演出制御用データ保持エリアは、演出制御フラグ設定部と、演出制御タイマ設定部
と、演出制御カウンタ設定部と、演出制御バッファ設定部とを備えている。
【0179】
演出制御フラグ設定部には、例えば演出表示装置9の画面上における演出画像の表示状
態等といった演出動作状態や主基板31から伝送された演出制御コマンド等に応じて状態
を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、演出制御フラグ設定部には、
複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ
状態を示すデータが記憶される。
【0180】
演出制御タイマ設定部には、例えば演出表示装置9の画面上における演出画像の表示動
作等といった各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマが設けら
れている。例えば、演出制御タイマ設定部には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイ
マ値を示すデータが記憶される。
【0181】
演出制御カウンタ設定部には、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種
類のカウンタが設けられている。例えば、演出制御カウンタ設定部には、複数種類のカウ
ンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。
【0182】
演出制御バッファ設定部には、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータ
を一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、演出制御バッファ設定部
には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
【0183】
図11は、
図10に示された演出制御メイン処理における演出制御プロセス処理(S7
05)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU10
1は、先読み演出を実行するか否かの決定、および、先読み演出の種類の選択をする先読
み演出処理(S500)を実行した後、演出制御プロセスフラグの値に応じてS800~
S807のうちのいずれかの処理を行なう。
【0184】
演出制御プロセス処理では、以下のような処理が実行される。演出制御プロセス処理で
は、演出表示装置9の表示状態が制御され、演出図柄の変動表示が実現されるが、第1特
別図柄の変動に同期した演出図柄の変動表示に関する制御も、第2特別図柄の変動に同期
した演出図柄の変動表示に関する制御も、一つの演出制御プロセス処理において実行され
る。
【0185】
先読み演出処理(S500)は、先読み演出を実行するか否か等の先読み判定、および
、先読み演出を実行するときの演出態様の決定等を行なう処理である。先読み演出とは、
ある保留情報(保留記憶情報)に基づいた特別図柄の変動表示(図柄変動)の順番が到来
する前に、その保留情報を先読みしてその保留情報に基づいた特別図柄の変動表示の内容
を判定して、将来の特別図柄の変動表示がどのようになるかを、それよりも前の段階で予
告をする等の演出技術である。例えば、保留情報が大当りであるときに、当該保留情報に
よる変動表示が実行される前に、当該保留情報に対応する保留表示の表示態様に基づいて
、後に大当りが発生する可能性のあることを予告するといった類の演出が先読み演出とし
て行なわれる。以下では、先読み演出の対象とした保留情報に基づいた変動表示を「ター
ゲットの変動表示」と称する。
【0186】
変動パターンコマンド受信待ち処理(S800)は、遊技制御用マイクロコンピュータ
560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する処理等を行なう処理であ
る。変動パターンコマンドを受信していれば、演出図柄変動開始処理に移行する。
【0187】
演出図柄変動開始処理(S801)は、演出図柄(飾り図柄)の変動表示が開始される
ように制御するための処理である。演出図柄変動中処理(S802)は、変動パターンを
構成する各変動状態(変動速度)の切替えタイミングを制御する処理等を行なう処理であ
る。演出図柄変動停止処理(S803)は、演出図柄(飾り図柄)の変動表示を停止し、
変動表示の表示結果(最終停止図柄)を導出表示する制御を行なう処理である。
【0188】
大当り表示処理(S804)は、変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りの発生を
報知するためのファンファーレ演出を表示する制御等の表示制御を行なう処理である。ラ
ウンド中処理(S805)は、ラウンド中の表示制御を行なう処理である。ラウンド終了
条件が成立したときに、最終ラウンドが終了していなければ、ラウンド後処理に移行する
。ラウンド後処理(S806)は、ラウンド間の表示制御を行なう処理である。ラウンド
開始条件が成立したら、ラウンド中処理に移行する。また、最終ラウンドが終了していれ
ば、大当り終了処理に移行する。大当り終了演出処理(S807)は、演出表示装置9に
おいて、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行なう処理である
。
【0189】
演出制御用CPU101は、変動表示の開始時から変動表示の停止時まで、および、大
当り遊技状態開始時から大当り遊技状態終了時までの予め定められた演出制御期間中に、
ROM102に格納されたプロセステーブルに設定されているプロセスデータに従って演
出表示装置9等の演出装置(演出用部品)の制御を行なう。
【0190】
プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と、表示制御実行データ、ランプ制御実行
データおよび音番号データの組合せが複数集まったデータとで構成されている。表示制御
実行データには、演出図柄(飾り図柄)の変動表示の変動時間(変動表示時間)中の変動
態様を構成する各変動の態様を示すデータ等が記載されている。具体的には、演出表示装
置9の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値に
は、その変動の態様での変動時間が設定されている。演出制御用CPU101は、プロセ
ステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行デー
タに設定されている変動の態様で演出図柄を表示させる制御を行なう。このようなプロセ
ステーブルは、各変動パターンに応じて用意されている。
【0191】
次に、第1実施形態で実行される各種の演出について説明する。第1実施形態では、変
動表示の表示結果が大当り表示結果となったことに基づいて遊技者にとって有利な大当り
遊技状態に制御される。そして、大当り遊技状態中であるラウンド中には、遊技球の入賞
によって付与される遊技球数に関連した報知演出が実行される。ここで、遊技球数に関連
した報知演出には、入賞した遊技球に対して払出される獲得遊技球の数を報知する演出が
含まれる。また、遊技球数に関連した報知演出には、オーバー入賞が発生したときに報知
の態様を変化させることでオーバー入賞の発生を報知する演出が含まれる。このように、
遊技球数に関連した演出とは、獲得した遊技球(遊技球数)に対する何らかの報知を行な
う演出である。
【0192】
また、遊技球数に関連した報知演出は、複数の種類が設けられている。例えば、演出状
態が第1演出状態のときには、第1報知態様により報知演出が実行され、演出状態が第2
演出状態のときには、第2報知態様により報知演出が実行される。つまり、報知演出は、
演出状態により異なる報知演出が実行されることとなる。第1報知態様による報知演出は
、ラウンド中(大当り遊技状態中)に付与された遊技媒体数が所定数となったことに基づ
いて実行される。また、第2報知態様による報知演出は、ラウンド中(大当り遊技状態中
)に付与された遊技媒体数が所定数とは異なる特定数となったことに基づいて実行される
。
【0193】
ラウンド中(大当り遊技状態中)においては、遊技球が特別可変入賞球装置20に入賞
する毎に、付与された遊技球数が可変表示可能に表示される。また、ラウンド中(大当り
遊技状態中)における演出状態を第1演出状態とするか第2演出状態とするかを選択する
ことが可能である。また、オーバー入賞により獲得する遊技球数についても、遊技球数に
関連した報知演出の遊技球数のカウントに考慮される。
【0194】
次に、第1~第3通常大当りおよび第1~第3確変大当りのそれぞれの大当り遊技状態
における特別可変入賞球装置20の大入賞口の開放パターンについて説明する。
【0195】
図12は、大当り遊技状態における特別可変入賞球装置20の大入賞口の開放パターン
を示すタイミングチャートである。
図12(A)には、第1確変大当りおよび第1通常大
当りの開放パターンが示される。
図12(B)には、第2確変大当りおよび第2通常大当
りの開放パターンが示される。
図12(C)には、第3確変大当りおよび第3通常大当り
の開放パターンが示される。
【0196】
図12(A)に示すように、第1確変大当りおよび第1通常大当りの開放パターンは、
第1遊技ラウンドが1R~16Rの開放が16回繰返し実行され、第2遊技ラウンドが実
行されない実質16ラウンドの開放パターンである。特別可変入賞球装置20において、
第1遊技ラウンドは各ラウンドにつき基本的に10個の入賞が可能であるため、第1確変
大当りおよび第1通常大当りでは、約1600個の出球が得られる。
【0197】
図12(B)に示すように、第2確変大当りおよび第2通常大当りの開放パターンは、
第1遊技ラウンドの開放が1R~6Rの6回繰返し実行され、第2遊技ラウンドの開放が
10回繰返し実行される実質6ラウンドの開放パターンである。特別可変入賞球装置20
において、第1遊技ラウンドは各ラウンドにつき基本的に10個の入賞が可能であり、第
2遊技ラウンドは各開放回につき基本的に1個の入賞が可能であるため、約700個の出
球が得られる。
【0198】
図12(C)に示すように、第3確変大当りおよび第3通常大当りの開放パターンは、
第1遊技ラウンドの開放が1R~3Rの3回繰返し実行され、第2遊技ラウンドの開放が
13回繰返し実行される実質3ラウンドの開放パターンである。特別可変入賞球装置20
において、第1遊技ラウンドは各ラウンドにつき基本的に10個の入賞が可能であり、第
2遊技ラウンドは各開放回につき基本的に1個の入賞が可能であるため、約430個の出
球が得られる。
【0199】
次に、第1~第3通常大当りおよび第1~第3確変大当りのそれぞれの大当り遊技状態
における特別可変入賞球装置20の大入賞口の開放パターンについて説明する。
【0200】
図13は、大当り遊技状態において実行される演出(以下、大当り演出とも呼ぶ)の一
例を示す表示画面図である。
図13(A)~(G)には、第2確変大当りおよび第2通常
大当りによる実質6ラウンド(第1遊技ラウンド6R開放+第2遊技ラウンド10回開放
)の大当り遊技状態において、演出表示装置9で実行される、大当り演出例が時間経過に
従って示されている。
【0201】
図13(A)に示すように左,中,右演出図柄91,92,93の変動表示が実行され
た後、
図13(B)に示すように左,中,右演出図柄91,92,93の変動表示結果が
同じ図柄(この例では777)で揃った大当り図柄の組合せとなると、「大当り!!」と
いうような大当り報知情報94が表示され、
図13(C)のような大当り遊技状態の演出
(大当り演出)が開始される。
【0202】
大当り演出では、第1ラウンド~第6ラウンドのような第1遊技ラウンド(実質ラウン
ド)において、
図13(C),(D)に示すような、ラウンド数画像95、右打ち画像9
7、大当り演出キャラクタ画像96、および、総出球数画像99A等が表示される。
【0203】
ラウンド数画像95は、現在が第1遊技ラウンドの何ラウンド目かを特定可能なラウン
ド数が報知(特定)可能な特定表示である。ラウンド数画像95が実行されることにより
、遊技者が第1遊技ラウンドのラウンド数を容易に認識することができる。
【0204】
右打ち画像97により、遊技球を右打ちすることを促進することが報知(特定)される
ことにより、第1ラウンド遊技が実行されているときに特別可変入賞球装置20に遊技球
を入賞させることを促進する促進報知が実行される。右打ち画像97は、右打ちの矢印と
「右打ち」という文字とよりなる。これにより、遊技者が右打ちすべきことを容易に認識
することができる。
【0205】
大当り演出キャラクタ画像96により、大当り遊技状態中の演出であることが報知(特
定)される。これにより、遊技者が大当り遊技状態中の演出が実行されていることを容易
に認識することができる。総出球数画像99Aにより、大当り遊技状態中の出球の合計値
(総出球)が報知(特定)される。これにより、遊技者が総出球を容易に認識することが
できる。
【0206】
また、図示を省略しているが、第1遊技ラウンドにおいてオーバー入賞が生じたときに
は、
図13(F)に示すような態様で、「オーバー」というオーバー入賞文字画像96B
と、大当り演出キャラクタ画像96が破線矢印方向に飛び跳ねたオーバー入賞時キャラク
タ動作画像96Aで表示されることにより、オーバー入賞が生じたことを報知(特定)す
るオーバー入賞報知が実行される。オーバー入賞報知に用いられる画像(オーバー入賞時
キャラクタ動作画像96A、オーバー入賞文字画像96B等)は、まとめてオーバー入賞
報知画像とも呼ばれる。これにより、規定数よりも多い入賞数の発生に基づいて、遊技者
に得した感覚を与えることができる。
【0207】
大当り演出では、その後、第10ラウンド~第16ラウンドのような第2遊技ラウンド
(実質ラウンド以外のラウンド)において、
図13(E),(F)に示すような、画像が
表示される。
【0208】
第2遊技ラウンドでは、ラウンド数画像95の表示位置に対応する位置に、ラウンド数
画像95の代わりに、星形状のアイコン画像の数により第2遊技ラウンドの残りの開放回
数を報知(特定)可能な特殊表示としての残開放数画像95Aが表示される。このように
、第2遊技ラウンドでは、第1遊技ラウンドで実行されていたラウンド数画像95の表示
が制限され、その代わりに残開放数画像95Aが表示される。
【0209】
図13(E),(F)に示すように、第2遊技ラウンドの1ラウンド(1開放回)が進
行するごとに、残開放数画像95Aのアイコン画像数が減少表示される。これにより、遊
技者が第2遊技ラウンドの開放回数(残開放回数)を容易に認識することができる。
【0210】
このように、大当り遊技状態でのラウンド数を特定する表示として、第1ラウンド遊技
が実行されているときにラウンド数画像95を実行し、第2ラウンド遊技が実行されてい
るときに特定表示の実行を制限することにより、大当り遊技状態において、遊技球の入賞
数の期待度が低い第2ラウンド遊技に対して、遊技者に損をした感情を与えることを抑制
することができる。
【0211】
また、第2ラウンド遊技が実行されているときに特別可変入賞球装置20が開状態に制
御される回数を特定可能な特殊表示としての残開放数画像95Aが実行されることにより
、特別可変入賞球装置20が開状態となっていることを遊技者に認識させることができる
。
【0212】
また、残開放数画像95Aがラウンド数画像95の表示位置に対応する位置に表示され
ることにより、遊技者に、視線を変えることなく容易に第1ラウンド遊技から第2ラウン
ド遊技に移行したことを認識させることができる。
【0213】
なお、残開放数画像95Aは、ラウンド数画像95の表示位置に対応する位置に表示結
果されればよく、全く同じ位置でなくても、一部が重複する位置等のように対応する位置
であればどのような位置でもよい。また、残開放数画像95Aは、ラウンド数画像95の
表示位置とは別の位置に表示されてもよい。
【0214】
また、右打ち画像97は、右打ちの矢印の表示は継続されるが、「右打ち」という文字
の代わりに、「右打ちを継続して球を打ち続けてください」という文字よりなる継続打球
促進画像98が表示されることにより、打球促進報知が実行される。これにより、継続打
球促進画像98が表示されることによって第2ラウンド遊技が開始することが報知される
ことによって、第1ラウンド遊技から第2ラウンド遊技に移行することを遊技者に認識さ
せることができる。さらに、第2ラウンド遊技が実行されているときに継続打球促進画像
98が表示されることによって打球促進報知が実行されることにより、遊技者が特別可変
入賞球装置20に遊技球を入賞させ損ねて入賞の機会を逃して(損をして)しまうのを防
ぐことができる。
【0215】
また、
図13(F)に示すように、第2遊技ラウンドにおいてオーバー入賞が生じたと
きには、第1遊技ラウンドでのオーバー入賞時の演出と同様に、「オーバー」というオー
バー入賞文字画像96Bと、大当り演出キャラクタ画像96が破線矢印方向に飛び跳ねた
オーバー入賞時キャラクタ動作画像96Aで表示されることにより、オーバー入賞が生じ
たことを報知(特定)するオーバー入賞報知が実行される。これにより、第1ラウンド遊
技よりも不利な開状態である第2ラウンド遊技において、遊技者に得した感覚を与えるこ
とができる。
【0216】
大当り遊技状態の終了時には、
図13(G)に示すように、大当り遊技状態が終了した
ことを示唆可能な大当り終了画面が表示される。大当り終了画面においては、「大当り終
了」という文字画像が表示され、さらに、終了した大当りの実質ラウンド数(この例では
6R)を報知(特定)する「ROUND数 6」という画像、および、最終的な総出球数
を報知(特定)する「TOTAL 700個」というような情報を表示結果する大当り結
果画像99Bが表示される。
【0217】
なお、
図13に示した大当り演出例では、第1遊技ラウンドと第2遊技ラウンドとにお
いて、各ラウンド中で大当り演出キャラクタ画像96を表示する等、第1遊技ラウンドと
第2遊技ラウンドとで共通のラウンド中演出を実行する例を示した。しかし、これに限ら
ず、第1遊技ラウンドと第2遊技ラウンドとで異なるラウンド中演出を実行してもよい。
例えば、第1遊技ラウンドと第2遊技ラウンドとで、各ラウンド中の映像(ムービー画像
(大当り演出キャラクタ画像含む)、背景画像等)、音(BGM音等)、および、発光体
の発光(装飾用LED発光パターン等)等の演出態様を異ならせてもよい。
【0218】
また、
図13に示した大当り演出例では、第1遊技ラウンドでのオーバー入賞報知と、
第2遊技ラウンドでのオーバー入賞報知とについて、同じ演出態様のオーバー入賞報知演
出を実行する例を示した。しかし、これに限らず、第1遊技ラウンドでのオーバー入賞報
知と、第2遊技ラウンドでのオーバー入賞報知とで、演出態様を異ならせてもよい。一例
として、第2遊技ラウンドでのオーバー入賞報知では、オーバー入賞文字画像96Bと、
オーバー入賞時キャラクタ動作画像96Aとのいずれか一方を表示しないようにしてもよ
く、また、このようなオーバー入賞報知用の画像はいずれも表示せずに、オーバー入賞報
知用の所定の報知音を出力させたり、オーバー入賞報知用の所定の発光パターンで発光手
段を発光させたりすることにより、第1遊技ラウンド遊技でのオーバー入賞報知と異なる
演出態様(第1遊技ラウンドよりも演出態様として地味な演出等)としてもよい。また、
このような演出態様の関係は、第1遊技ラウンドでのオーバー入賞報知と、第2遊技ラウ
ンドでのオーバー入賞報知とで逆の関係にしてもよい。
【0219】
また、第2遊技ラウンドについては、少なくとも1個の遊技球が入賞可能であればよい
ことを説明した。したがって、第2遊技ラウンドは、前述した例のような1個の遊技球が
入賞可能な遊技ラウンドとしてではなく、2個または3個等の複数の遊技球が入賞可能な
遊技ラウンドとして設定されてもよい。前述したオーバー入賞報知の演出例は、第2遊技
ラウンドが1個の遊技球が入賞可能なラウンドとして設定されている場合に、第2遊技ラ
ウンドにおいて、2個以上の遊技球が入賞したときに実行される例を示した。その他の例
として、例えば、第2遊技ラウンドが、2個の遊技球が入賞可能な遊技ラウンドとして設
定された場合には、2個以上の遊技球が入賞したときにオーバー入賞報知が実行されれば
よい。また、例えば、第2遊技ラウンドが、3個の遊技球が入賞可能な遊技ラウンドとし
て設定された場合には、4個以上の遊技球が入賞したときにオーバー入賞報知が実行され
ればよい。このように、オーバー入賞報知の演出は、第2遊技ラウンドにおいて、入賞可
能な遊技球数として設定された遊技球を超えた遊技球数の入賞が検出されたときに実行さ
れればよい(第1遊技ラウンドも同様である)。
【0220】
次に、
図13に示したような大当り演出を実行可能とするための制御処理について、説
明する。
図14は、
図10のS704にて実行されるコマンド解析処理の一例を示すフロ
ーチャートである。
図14では特に、大入賞口に遊技球の入賞があったときに実行される
各種制御を主に説明する。
【0221】
図14に示すコマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、以下のような処
理を実行する。まず、RAM103に設けられた演出制御コマンド受信用バッファの記憶
内容を確認すること等により、中継基板77を介して伝送された主基板31からの受信コ
マンドがあるか否かを判定する(S511)。受信コマンドがない場合には(S511で
N)、コマンド解析処理を終了する。
【0222】
一方、受信コマンドがある場合には(S511でY)、例えば受信コマンドのMODE
データを確認すること等により、その受信コマンドが大入賞口入賞通知コマンドであるか
否かを判定する(S512)。大入賞口入賞通知コマンドである場合には(S512でY
)、RAM103に設けられた演出制御カウンタ設定部に設けられている大入賞口入賞回
数カウンタの格納値である大入賞口入賞回数カウント値を1加算するように更新する(S
513)。大入賞口入賞回数カウント値は、ラウンドが実行されてから、次のラウンドが
実行されるまでの間に、大入賞口に遊技球が入賞した回数を示すものである。そして、演
出制御フラグ設定部に設けられている大入賞口入賞フラグをセットし(S514)、S5
15の処理へ移行する。大入賞口入賞フラグは、大入賞口に遊技球が入賞するごとにセッ
トされるフラグである。
【0223】
S515において、第1,第2遊技ラウンド別にオーバー入賞であるか否かを判定する
。現在が第1,第2遊技ラウンドのいずれであるかは、次のように判断される。例えば、
演出制御用CPU101は、大当り開始指定コマンドにより大当りの種類を確認してRA
M103に記憶しておき、予めRAM103に記憶された大当り種類ごとのラウンド構成
(第1,第2遊技ラウンドの構成)を特定データと、大当り遊技状態中における大入賞口
開放中指定コマンドの受信回数に基づき、現在の遊技ラウンドが何回目のラウンド(開放
回)であるかを認識する処理を実行することにより、現在が大当りの第1遊技ラウンドと
第2遊技ラウンドとのどちらであるかを認識する。
【0224】
S515では、前述のように現在が大当りの第1遊技ラウンド中であるか、第2遊技ラ
ウンド中であるかを確認し、第1遊技ラウンドであるときは、特別可変入賞球装置20へ
の基本的な入賞個数は10個であるので、10個を超える入賞球があったときがオーバー
入賞が発生した状態である。一方、第2遊技ラウンドであるときは、特別可変入賞球装置
20への基本的な入賞個数は1個であるので、1個を超える入賞球があったときがオーバ
ー入賞が発生した状態である。
【0225】
より具体的には、例えば、第1遊技ラウンド中である場合は、更新後の大入賞口入賞回
数カウント値が予め定められたオーバー入賞判定値(第1入賞上限判定値よりも1大きい
値。第1実施形態では第1入賞上限判定値は「10」であるためオーバー入賞判定値は「
11」)となったか否かを判定すればよい。一方、第2技ラウンド中である場合は、更新
後の大入賞口入賞回数カウント値が予め定められたオーバー入賞判定値(第2入賞上限判
定値よりも1大きい値。第1実施形態では第2入賞上限判定値は「1」であるためオーバ
ー入賞判定値は「2」)となったか否かを判定すればよい。
【0226】
オーバー入賞でない場合には(S515でN)、コマンド解析処理を終了する。一方、
オーバー入賞である場合には(S515でY)、オーバー入賞フラグをセットし(S51
6)、コマンド解析処理を終了する。オーバー入賞フラグは、大入賞口へ第1,第2遊技
ラウンド別に設けられた入賞上限判定値を超えて遊技球が入賞するごとにセットされるフ
ラグである。
【0227】
S512おいて、演出制御用CPU101は、受信コマンドが大入賞口入賞通知コマン
ドでない場合には(S512でN)、受信コマンドに応じた設定を行ない(S517)、
コマンド解析処理を終了する。
【0228】
図15は、演出制御プロセス処理におけるラウンド中処理(S805)を示すフローチ
ャートである。ラウンド中処理において、演出制御用CPU101は、以下のような処理
を実行する。まず、大入賞口開放後指定コマンド受信フラグがセットされているか否かを
判定する(S921)。ここで、大入賞口開放後指定コマンド受信フラグ等のフラグは、
RAM103に形成されるコマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合に
、演出制御用CPU101によりセットされ、所定のタイミングで消去される。
【0229】
大入賞口開放後指定コマンド受信フラグがセットされていない場合には(S921でN
)、プロセスタイマの値を1減算する(S922)。次いで、プロセスデータnの内容(
表示制御実行データn)にしたがって、演出装置(演出表示装置9、スピーカ27、枠L
ED28等)の制御を実行する(S922)。例えば、演出表示装置9においてラウンド
中演出に応じた画像を表示させるために、プロセスデータnの内容(表示制御実行データ
n)にしたがってROM102から画像データを読出し、読出した画像データをVDP1
09に出力するとともに制御信号を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行な
わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号を出力する。また、スピーカ2
7からの音声出力を行なわせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号デー
タ)を出力する。
【0230】
次いで、前述の大入賞口入賞フラグがセットされているか否かを判定する(S924)
。大入賞口入賞フラグがセットされているときは、後述するS930に進む。一方、大入
賞口入賞フラグがセットされているときは、大入賞口入賞フラグをリセットし(S925
)、前述のオーバー入賞フラグがされているか否かを判定する(S926)。
【0231】
S926でオーバー入賞フラグがセットされていないときは、
図13に示す総出球数画
像99Aを更新表示し(S929)、S930に進む。具体的にS929では、RAM1
03に設けられた総出球数を計数するための総出球数カウンタを、特別可変入賞球装置2
0への1個の入賞球ごとに10加算更新し、その加算更新後の総出球数カウンタの計数値
に基づいて、
図13に示す総出球数画像99Aの数値を更新表示する。これにより、特別
可変入賞球装置20への入賞が生じるごとに総出球数画像99Aの数値が更新表示される
。
【0232】
一方、S926でオーバー入賞フラグがセットされているときは、オーバー入賞フラグ
をリセットし(S927)、
図13(F)に示すオーバー入賞報知画像(オーバー入賞文
字画像96B、オーバー入賞時キャラクタ動作画像96A)を表示する(S928)とと
もに、
図13に示す総出球数画像99Aを更新表示し(S929)、S930に進む。こ
れにより、第1遊技ラウンドおよび第2遊技ラウンドのそれぞれにおいて、オーバー入賞
が生じた場合に、オーバー入賞報知画像の表示と、総出球数画像99Aの数値の更新表示
がされる。
【0233】
S930では、第1遊技ラウンドまたは第2遊技ラウンドにおけるその他の演出を実行
するための処理が行なわれる。
【0234】
次に、プロセスタイマがタイムアウトになっているか否かを判定する(S931)。プ
ロセスタイマがタイムアウトになっている場合には(S931でY)、次のプロセスタイ
マをスタートさせ(S932)、次のプロセスデータの内容にしたがって演出装置を制御
し(S933)、ラウンド中処理を終了する。一方、プロセスタイマがタイムアウトにな
っていない場合には(S931でN)、S932とS933の処理を行なわずに、ラウン
ド中処理を終了する。
【0235】
S921において、大入賞口開放後指定コマンド受信フラグがセットされている場合に
は(S921でY)、大入賞口開放後指定コマンド受信フラグをリセットする(S934
)。次いで、インターバル演出(ラウンド数に応じたインターバル表示を行なう演出)を
選択し、選択したインターバル演出に応じたプロセスデータを選択する(S935)。そ
して、プロセスタイマをスタートさせ(S936)、演出制御プロセスフラグの値をラウ
ンド後処理(S806)に対応した値に設定し(S937)、ラウンド中処理を終了する
。
【0236】
図16は、演出制御プロセス処理におけるラウンド後処理(S806)を示すフローチ
ャートである。ラウンド後処理において、演出制御用CPU101は、以下のような処理
を実行する。まず、大当り終了指定コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定
する(S620)。大当り終了指定コマンド受信フラグは、前述のコマンド受信バッファ
に受信コマンドが格納されている場合に、演出制御用CPU101によりセットされ、所
定のタイミングで消去される。
【0237】
S620で大当り終了指定コマンド受信フラグがセットされていないときは、大入賞口
開放中指定コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する(S621)。大入
賞口開放中指定コマンド受信フラグは、前述のコマンド受信バッファに受信コマンドが格
納されている場合に、演出制御用CPU101によりセットされ、所定のタイミングで消
去される。
【0238】
S621で入賞口開放中指定コマンド受信フラグがセットされていないときは、プロセ
スタイマの値を1減算し(S622)、プロセスデータnの内容にしたがって演出装置(
変動表示装置9、スピーカ27、ランプ28a~28c等)の制御を実行する(S623
)。これにより、例えばラウンド間のインターバル演出が実行される。
【0239】
次いで、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(S624)、プ
ロセスタイマがタイムアウトになっている場合には(S624でY)、次のプロセスタイ
マをスタートさせ(S625)、次のプロセスデータの内容にしたがって演出装置を制御
し(S626)、ラウンド後処理を終了する。一方、プロセスタイマがタイムアウトにな
っていない場合には(S624でN)、S625とS626の処理を行なわずに、ラウン
ド後処理を終了する。
【0240】
一方、S621で入賞口開放中指定コマンド受信フラグがセットされていないときは、
入賞口開放中指定コマンド受信フラグをリセットする(S627)。そして、次の遊技ラ
ウンドが、第1遊技ラウンドから第2遊技ラウンドへの切替り時期のラウンドであるか否
かを判定する(S628)。S628では、前述のように演出制御用CPU101で確認
可能な現在の遊技ラウンドの進行状況を確認することにより、次の遊技ラウンドが、第1
遊技ラウンドから第2遊技ラウンドへの切替り時期のラウンド(第2通常大当りおよび第
2確変大当りの場合は7回目の開放ラウンド、第3通常大当りおよび第3確変大当りの場
合は4回目の開放ラウンド)であるか否かを判定する。
【0241】
S628で第1遊技ラウンドから第2遊技ラウンドへの切替り時期のラウンドでないと
きは、後述するS631に進む。一方、S628で第1遊技ラウンドから第2遊技ラウン
ドへの切替り時期のラウンドであるときは、ラウンド表示を、
図13(C),(D)のよ
うな数値によるラウンド数画像95から
図13(C),(D)のような星形状アイコンの
残開放数画像95Aに変更設定する(S629)。これにより、次の遊技ラウンドである
第2遊技ラウンドの開始時から、
図13(C)のように、ラウンド表示として、残開放数
画像95Aが表示される。次に、右打ち画像97において「右打ち」を消去し、継続打球
促進画像98を表示することを追加設定し(S630)、S631に進む。これにより、
次の遊技ラウンドである第2遊技ラウンドの開始時から、
図13(C)のように、継続打
球促進画像98が表示される。
【0242】
S631では、ラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する(S631)。ラウ
ンド中演出に応じたプロセスデータには、S629,S630の演出設定も含め、
図13
に示したようなラウンド中での各種大当り演出(ラウンド数の更新表示、残開放数画像9
5Aの更新表示等も含む)を実行するための画像が表示するためのプロセスデータが設定
される。そして、プロセスタイマをスタートさせ(S632)、演出制御プロセスフラグ
の値をラウンド中処理(S805)に対応した値に設定する(S633)。これにより、
次の遊技ラウンドでのラウンド中演出が実行される。
【0243】
また、前述のS620で大当り終了指定コマンド受信フラグがセットされているときは
、大当り終了指定コマンド受信フラグをリセットする(S634)。そして大当り終了時
のエンディング演出(例えば、
図13(G)に示すような大当り遊技終了時の画像表示演
出)に応じたプロセスデータを選択する(S635)。また、エンディング演出の演出期
間を計測するための演出期間計測タイマをスタートさせる(S636)とともに、プロセ
スタイマをスタートさせる(S637)。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り
終了演出処理(S807)に対応した値に設定し(S638)、処理を終了する。これに
より、演出制御プロセスが。大当り終了演出処理(S807)に進む。その後、大当り終
了演出処理では、
図13(G)に示すような大当り遊技終了時の画像表示演出等の所定の
大当り終了演出が実行される。
【0244】
次に、第1実施形態により得られる主な効果を説明する。
(1)
図13(C),(D)に示すように、大当り遊技状態でのラウンド数を特定す
る表示として、第1ラウンド遊技が実行されているときにラウンド数画像95を実行し、
図13(E),(F)に示すように、第2ラウンド遊技が実行されているときに特定表示
の実行を制限することにより、大当り遊技状態において、遊技球の入賞数の期待度が低い
第2ラウンド遊技に対して、遊技者に損をした感情を与えることを抑制することができる
。
【0245】
(2)
図13(E),(F)に示すように、大当り遊技状態で第2ラウンド遊技が実
行されているときに特別可変入賞球装置20が開状態に制御される回数を特定可能な特殊
表示としての残開放数画像95Aが実行されることにより、特別可変入賞球装置20が開
状態となっていることを遊技者に認識させることができる。
【0246】
(3)
図13(E),(F)に示すように、大当り遊技状態で第2ラウンド遊技が実
行されているときに、右打ち画像97は、右打ちの矢印の表示は継続されるが、「右打ち
」という文字の代わりに、「右打ちを継続して球を打ち続けてください」という文字より
なる継続打球促進画像98が表示されることにより、打球促進報知が実行される。これに
より、継続打球促進画像98が表示されることによって第2ラウンド遊技が開始すること
が報知されることによって、第1ラウンド遊技から第2ラウンド遊技に移行することを遊
技者に認識させることができる。さらに、第2ラウンド遊技が実行されているときに継続
打球促進画像98が表示されることによって打球促進報知が実行されることにより、遊技
者が特別可変入賞球装置20に遊技球を入賞させ損ねて入賞の機会を逃して(損をして)
しまうのを防ぐことができる。
【0247】
(4)
図13(F)に示すように、第2遊技ラウンドにおいてオーバー入賞が生じた
ときには、第1遊技ラウンドでのオーバー入賞時の演出と同様に、「オーバー」というオ
ーバー入賞文字画像96Bと、大当り演出キャラクタ画像96が破線矢印方向に飛び跳ね
たオーバー入賞時キャラクタ動作画像96Aで表示されることにより、オーバー入賞が生
じたことを報知(特定)するオーバー入賞報知が実行される。これにより、第1ラウンド
遊技よりも不利な開状態である第2ラウンド遊技において、遊技者に得した感覚を与える
ことができる。
【0248】
(5)
図13(E),(F)とに示すように、第2ラウンド遊技が実行されていると
きに継続打球促進画像98が表示されることによって打球促進報知が実行されることによ
り、遊技者が特別可変入賞球装置20に遊技球を入賞させ損ねて入賞の機会を逃して(損
をして)しまうのを防ぐことができる。
【0249】
(6)
図13(C),(D)と
図13(E),(F)とに示すように、第2ラウンド
遊技において、残開放数画像95Aが、第1ラウンド遊技におけるラウンド数画像95の
表示位置に対応する位置に表示されることにより、遊技者に、視線を変えることなく容易
に第1ラウンド遊技から第2ラウンド遊技に移行したことを認識させることができる。
【0250】
[第2実施形態]
続いて、本発明の第2実施形態を、図面を参照して説明する。なお、第2実施形態にお
いて、第1実施形態と共通する内容については、説明の全部または一部を省略する。つま
り、第2実施形態については、主に、第1実施形態と相違する部分について説明する。
【0251】
第2実施形態では、第1実施形態と同様、大当り遊技状態においてラウンド遊技が所定
回数(16回)繰返し実行される。第2実施形態では、第1実施形態とは異なり、後述す
る、第3ラウンド遊技(第3遊技ラウンド)と第4ラウンド遊技(第4遊技ラウンド)が
行われる。つまり、第2実施形態は、大当り遊技状態において所定回数(16回)のラウ
ンド遊技が実行される点は共通するが、大当り遊技状態において実行されるラウンド遊技
が第3ラウンド遊技と第4ラウンド遊技とを含む点が、大当り遊技状態において実行され
るラウンド遊技が第1ラウンド遊技と第2ラウンド遊技とを含む第1実施形態と異なる。
【0252】
図17は、当り種別表を示す図である。
図18は、大当り種別判定テーブルを示す説明
図である。第2実施形態においては、
図17に示すような、第4確変大当り~第7確変大
当りよりなる4種類の大当りが設けられている。第4確変大当り~第7確変大当りについ
ては後述する。また、第2実施形態においては、
図18に示すような、大当り種別判定テ
ーブル(第1保留記憶、第2保留記共通)を用いて大当り種別を決定する。つまり、第1
実施形態では、
図5(B)(又は
図5(C))に示した大当り種別判定テーブルを用いて
図2に示したいずれかの大当り種別(第1通常大当り~第3通常大当り,第1確変大当り
~第3確変大当りの6種類のうちのいずれか1種類)等を決定するが、第2実施形態では
、
図18に示した大当り種別判定テーブルを用いて
図17に示したいずれかの大当り種別
(第4確変大当り~第7確変大当りの4種類のうちのいずれか1種類)等を決定する。
【0253】
図19は、大当り遊技状態における特別可変入賞球装置20の大入賞口の開放パターン
を示すタイミングチャートである。
図19(A)には、第4確変大当りの開放パターンが
示される。
図19(B)には、第5確変大当りの開放パターンが示される。
図19(C)
には、第6確変大当りの開放パターンが示される。
【0254】
図19(A)に示すように、第4確変大当りの開放パターンは、第3遊技ラウンドの開
放が3回繰返し実行され、第4遊技ラウンドの開放が13回(1R~13R)繰返し実行
される実質13ラウンドの開放パターンである。第2実施形態において実行される第3遊
技ラウンドは、第1実施形態において実行される第2遊技ラウンドに相当し、第2実施形
態において実行される第4遊技ラウンドは、第1実施形態において実行される第1遊技ラ
ウンドに相当する。つまり、特別可変入賞球装置20において、第3遊技ラウンドは各開
放回につき基本的に1個の入賞が可能であり、第4遊技ラウンドは各ラウンドにつき基本
的に10個の入賞が可能である。したがって、第4確変大当りでは、約1330個の出球
が得られる。
【0255】
図19(B)に示すように、第5確変大当りの開放パターンは、第3遊技ラウンドの開
放が6回繰返し実行され、第4遊技ラウンドの開放が10回(1R~10R)繰返し実行
される実質10ラウンドの開放パターンである。したがって、第5確変大当りでは、約1
060個の出球が得られる。
【0256】
図19(C)に示すように、第6確変大当りの開放パターンは、第3遊技ラウンドの開
放が9回繰返し実行され、第4遊技ラウンドの開放が7回(1R~7R)繰返し実行され
る実質7ラウンドの開放パターンである。したがって、第6確変大当りでは、約790個
の出球が得られる。
【0257】
図19(C)に示すように、第7確変大当りの開放パターンは、第3遊技ラウンドの開
放が12回繰返し実行され、第4遊技ラウンドの開放が4回(1R~4R)繰返し実行さ
れる実質4ラウンドの開放パターンである。したがって、第7確変大当りでは、約520
個の出球が得られる。
【0258】
図20は、大当り演出(第3遊技ラウンド大当り演出,第4遊技ラウンド大当り演出)
について説明する説明図である。第2実施形態では、第3遊技ラウンドにおいて実行され
る大当り演出を第3遊技ラウンド大当り演出と呼び、第4遊技ラウンドにおいて実行され
る大当り演出を第4遊技ラウンド大当り演出と呼ぶ。また、第3遊技ラウンド大当り演出
の演出パターンを第3遊技ラウンド大当り演出パターン(
図20では「第3遊技演出パタ
ーン」とも表記)と呼び、第4遊技ラウンド大当り演出の演出パターンを第4遊技ラウン
ド大当り演出パターン(
図20では「第4遊技演出パターン」とも表記)と呼ぶ。第3遊
技ラウンド大当り演出、第4遊技ラウンド大当り演出、第3遊技ラウンド大当り演出パタ
ーン、及び、第4遊技ラウンド大当り演出パターンの内容については後述する。
【0259】
演出制御用CPU101は、変動表示の表示結果が大当り表示結果となる場合、第3遊
技ラウンド大当り演出パターンや第4遊技ラウンド大当り演出パターンを決定する。具体
的には、演出制御用CPU101は、
図20に示すように、大当り種別の夫々に応じた夫
々の決定割合により、12種類の第3遊技ラウンド大当り演出パターン(「D3P1」~
「D3P12」)のなかからいずれかを決定し、10種類の第4遊技ラウンド大当り演出
パターン(「D4P1」~「D4P10」)のなかからいずれかを決定する。
【0260】
図20に示すように、大当り種別が第4確変大当りである場合には、第3遊技ラウンド
大当り演出パターン「D3P1」が70%、第3遊技ラウンド大当り演出パターン「D3
P2」が20%、第3遊技ラウンド大当り演出パターン「D3P3」が10%の割合で決
定される。
【0261】
具体的な決定方法としては、例えば、第3遊技ラウンド大当り演出パターン決定用のS
R3(S706において更新される乱数)と比較される判定値が、上記割合(「D3P1
」:「D3P2」:「D3P3」=70:20:10)で割振られている第4確変大当り
時用第3遊技ラウンド大当り演出パターン判定デーブル(第4確変大当り時に参照する第
3遊技ラウンド大当り演出パターン判定デーブル)をROM102に記憶しておき、演出
制御用CPU101は、例えば大当り表示処理(S804)において、第4確変大当り時
用第3遊技ラウンド大当り演出パターン判定デーブルと、第3遊技ラウンド大当り演出パ
ターン決定用の乱数SR3とに基づいて、「D3P1」,「D3P2」,「D3P3」の
いずれか1つを決定してもよい。
【0262】
また、大当り種別が第5確変大当りである場合には、第3遊技ラウンド大当り演出パタ
ーン「D3P4」が25%、第3遊技ラウンド大当り演出パターン「D3P5」が50%
、第3遊技ラウンド大当り演出パターン「D3P6」が25%の割合で決定される。
【0263】
具体的な決定方法としては、例えば、第3遊技ラウンド大当り演出パターン決定用の乱
数SR3と比較される判定値が、上記割合(「D3P4」:「D3P5」:「D3P6」
=25:50:25)で割振られている第5確変大当り時用第3遊技ラウンド大当り演出
パターン判定デーブル(第5確変大当り時に参照する第3遊技ラウンド大当り演出パター
ン判定デーブル)をROM102に記憶しておき、演出制御用CPU101は、例えば大
当り表示処理(S804)において、第5確変大当り時用第3遊技ラウンド大当り演出パ
ターン判定デーブルと、第3遊技ラウンド大当り演出パターン決定用の乱数SR3とに基
づいて、「D3P4」,「D3P5」,「D3P6」のいずれか1つを決定してもよい。
【0264】
同様に、大当り種別が第6確変大当りである場合には、第3遊技ラウンド大当り演出パ
ターン「D3P7」が10%、第3遊技ラウンド大当り演出パターン「D3P8」が20
%、第3遊技ラウンド大当り演出パターン「D3P9」が70%の割合で決定される。ま
た、大当り種別が第7確変大当りである場合には、第3遊技ラウンド大当り演出パターン
「D3P10」が5%、第3遊技ラウンド大当り演出パターン「D3P11」が10%、
第3遊技ラウンド大当り演出パターン「D3P12」が85%の割合で決定される。
【0265】
また、
図20に示すように、大当り種別が第4確変大当りである場合には、第3遊技ラ
ウンド大当り演出パターン(「D3P1」,「D3P2」,「D3P3」)に応じて、2
種類の第4遊技ラウンド大当り演出パターン(「D4P1」,「D4P2」)のなかから
いずれかが決定される。
【0266】
例えば、第3遊技ラウンド大当り演出パターンが「D3P1」である場合には、第4遊
技ラウンド大当り演出パターン「D4P1」が60%、第4遊技ラウンド大当り演出パタ
ーン「D4P2」が40%の割合で決定される。
【0267】
具体的な決定方法としては、例えば、第4遊技ラウンド大当り演出パターン決定用のS
R4(S706において更新される乱数)と比較される判定値が、上記割合(「D4P1
」:「D4P2」=60:40)で割振られているD3P1時用第4遊技ラウンド大当り
演出パターン判定デーブル(第3遊技ラウンド大当り演出パターンを「D3P1」と決定
した場合に参照する第4遊技ラウンド大当り演出パターン判定デーブル)をROM102
に記憶しておき、演出制御用CPU101は、例えば大当り表示処理(S804)におい
て第3遊技ラウンド大当り演出パターン(D3P1)を決定した後に、D3P1時用第4
遊技ラウンド大当り演出パターン判定デーブルと、第4遊技ラウンド大当り演出パターン
決定用の乱数SR4とに基づいて、「D4P1」,「D4P2」のいずれか1つを決定し
てもよい。
【0268】
また、第3遊技ラウンド大当り演出パターンが「D3P2」である場合には、第4遊技
ラウンド大当り演出パターン「D4P1」が50%、第4遊技ラウンド大当り演出パター
ン「D4P2」が50%の割合で決定される。
【0269】
具体的な決定方法としては、例えば、第4遊技ラウンド大当り演出パターン決定用のS
R4と比較される判定値が、上記割合(「D4P1」:「D4P2」=50:50)で割
振られているD3P2時用第4遊技ラウンド大当り演出パターン判定デーブル(第3遊技
ラウンド大当り演出パターンを「D3P2」と決定した場合に参照する第4遊技ラウンド
大当り演出パターン判定デーブル)をROM102に記憶しておき、演出制御用CPU1
01は、例えば大当り表示処理(S804)において第3遊技ラウンド大当り演出パター
ン(D3P2)を決定した後に、D3P2時用第4遊技ラウンド大当り演出パターン判定
デーブルと、第4遊技ラウンド大当り演出パターン決定用の乱数SR4とに基づいて、「
D4P1」,「D4P2」のいずれか1つを決定してもよい。
【0270】
また、第3遊技ラウンド大当り演出パターンが「D3P3」である場合には、第4遊技
ラウンド大当り演出パターン「D4P1」が40%、第4遊技ラウンド大当り演出パター
ン「D4P2」が60%の割合で決定される。
【0271】
具体的な決定方法としては、例えば、第4遊技ラウンド大当り演出パターン決定用のS
R4と比較される判定値が、上記割合(「D4P1」:「D4P2」=40:60)で割
振られているD3P3時用第4遊技ラウンド大当り演出パターン判定デーブル(第3遊技
ラウンド大当り演出パターンを「D3P3」と決定した場合に参照する第4遊技ラウンド
大当り演出パターン判定デーブル)をROM102に記憶しておき、演出制御用CPU1
01は、例えば大当り表示処理(S804)において第3遊技ラウンド大当り演出パター
ン(D3P3)を決定した後に、D3P3時用第4遊技ラウンド大当り演出パターン判定
デーブルと、第4遊技ラウンド大当り演出パターン決定用の乱数SR4とに基づいて、「
D4P1」,「D4P2」のいずれか1つを決定してもよい。
【0272】
同様に、大当り種別が第5確変大当りである場合には、第3遊技ラウンド大当り演出パ
ターン(「D3P4」,「D3P5」,「D3P6」)に応じて、4種類の第4遊技ラウ
ンド大当り演出パターン(「D4P3」,「D4P4」,「D4P5」,「D4P6」)
のなかからいずれかが決定される。また、大当り種別が第6確変大当りである場合には、
第3遊技ラウンド大当り演出パターン(「D3P7」,「D3P8」,「D3P9」)に
応じて、3種類の第4遊技ラウンド大当り演出パターン(「D4P7」,「D4P8」,
「D4P9」)のなかからいずれかが決定される。また、大当り種別が第7確変大当りで
ある場合には、第3遊技ラウンド大当り演出パターン(「D3P10」,「D3P11」
,「D3P12」)によらずに、第4遊技ラウンド大当り演出パターン「D4P10」が
決定される。
【0273】
以上、
図20を用いて、第3遊技ラウンド大当り演出パターン及び第4遊技ラウンド大
当り演出パターンの決定割合について説明したが、
図20によれば、例えば第4確変大当
りである場合において、第3遊技ラウンド大当り演出パターン「D3P1」が決定される
割合は70%である。第3遊技ラウンド大当り演出パターン「D3P2」が決定される割
合は20%である。第3遊技ラウンド大当り演出パターン「D3P3」が決定される割合
は10%である。
【0274】
また、例えば第4確変大当りである場合において、第3遊技ラウンド大当り演出パター
ン「D3P1」が決定され、且つ、第4遊技ラウンド大当り演出パターン「D4P1」が
決定される割合は、42%(70%×60%)である。第3遊技ラウンド大当り演出パタ
ーン「D3P1」が決定され、且つ、第4遊技ラウンド大当り演出パターン「D4P2」
が決定される割合は、28%(70%×40%)である。第3遊技ラウンド大当り演出パ
ターン「D3P2」が決定され、且つ、第4遊技ラウンド大当り演出パターン「D4P1
」が決定される割合は、10%(20%×50%)である。第3遊技ラウンド大当り演出
パターン「D3P2」が決定され、且つ、第4遊技ラウンド大当り演出パターン「D4P
2」が決定される割合は、10%(20%×50%)である。第3遊技ラウンド大当り演
出パターン「D3P3」が決定され、且つ、第4遊技ラウンド大当り演出パターン「D4
P1」が決定される割合は、4%(10%×40%)である。第3遊技ラウンド大当り演
出パターン「D3P3」が決定され、且つ、第4遊技ラウンド大当り演出パターン「D4
P2」が決定される割合は、6%(10%×60%)である。
【0275】
また、例えば第4確変大当りである場合において、第4遊技ラウンド大当り演出パター
ン「D4P1」が決定される割合は、56%(42%+10%+4%)である。第4遊技
ラウンド大当り演出パターン「D4P2」が決定される割合は、44%(28%+10%
+6%)である。
【0276】
続いて、
図20の「内容」欄を参照し、第3遊技ラウンド大当り演出、第4遊技ラウン
ド大当り演出、第3遊技ラウンド大当り演出パターン、及び、第4遊技ラウンド大当り演
出パターンの内容について説明する。
【0277】
図20の「内容」欄において、スラッシュ(「/」)よりも前はバトル演出に関する内
容を示し、スラッシュよりも後は残りラウンド数の上乗せチャンス演出(以下、単に「上
乗せチャンス演出」とも呼ぶ)に関する内容を示している。
【0278】
第2実施形態において実行するバトル演出は、味方キャラクタ(味方キャラ)と敵キャ
ラクタ(敵キャラ)とが攻防するバトル演出である。味方キャラは、強い味方キャラ(単
に「強キャラ」とも呼ぶ)と弱い味方キャラ(単に「弱キャラ」とも呼ぶ)の2種類であ
る。バトル演出に登場する味方キャラの種類(強キャラ,弱キャラ)は、第3遊技ラウン
ド大当り演出パターンに応じて異なる。敵キャラは、1種類である。バトル演出に登場す
る敵キャラの数(1体,2体)は、第3遊技ラウンド大当り演出パターンに応じて異なる
。
【0279】
具体的には、
図20の「内容」欄に示すように、第3遊技ラウンド大当り演出パターン
「D3P1」,「D3P4」,「D3P7」,「D3P10」では、強キャラ、敵キャラ
1体(
図20では「敵1体」と表記)が登場する。また、第3遊技ラウンド大当り演出パ
ターン「D3P2」,「D3P5」,「D3P8」,「D3P11」では、弱キャラ、敵
キャラ1体が登場する。また、第3遊技ラウンド大当り演出パターン「D3P3」,「D
3P6」,「D3P9」,「D3P12」では、弱キャラ、敵キャラ2体(
図20では「
敵2体」と表記)が登場する。
【0280】
第2実施形態において実行するバトル演出では、攻防の結果、最終的に、味方キャラ(
強キャラ,弱キャラ)が勝利して任務が完了する。バトル演出の終了タイミング(つまり
任務完了迄の期間)は、第3遊技ラウンド大当り演出パターンに応じて異なる。
【0281】
具体的には、
図20の「内容」欄に示すように、第3遊技ラウンド大当り演出パターン
「D3P1」~「D3P3」では、バトル演出の終了タイミングは、第3遊技ラウンドの
3回目の開放の終了時(
図20では「開放3回目の攻撃で完了」と表記)である。また、
第3遊技ラウンド大当り演出パターン「D3P4」~「D3P6」では、バトル演出の終
了タイミングは、第3遊技ラウンドの6回目の開放の終了時(
図20では「開放6回目の
攻撃で完了」と表記)である。また、第3遊技ラウンド大当り演出パターン「D3P7」
~「D3P9」では、バトル演出の終了タイミングは、第3遊技ラウンドの9回目の開放
の終了時(
図20では「開放9回目の攻撃で完了」と表記)である。また、第3遊技ラウ
ンド大当り演出パターン「D3P10」~「D3P12」では、バトル演出の終了タイミ
ングは、第3遊技ラウンドの12回目の開放の終了時(
図20では「開放12回目の攻撃
で完了」と表記)である。
【0282】
第2実施形態において実行するバトル演出では、敵の攻撃によって味方キャラの体力を
示した体力値が減少する。任務完了後の残りの体力値(残体力値)は、上乗せチャンス演
出の実行回数に関係し、また、上乗せチャンス演出の実行回数は第4遊技ラウンド大当り
演出パターンに関係する(後述)。したがって、任務完了後の残体力値は、第4遊技ラウ
ンド大当り演出パターンに応じて異なる。
【0283】
例えば、
図20の「内容」欄に示すように、第4遊技ラウンド大当り演出パターン「D
4P1」では、任務完了後の残体力値は4(
図20では「体力:4」と表記)である。残
体力値「4」は、当初(バトル開始時)の体力値、即ち初期値である。また、第4遊技ラ
ウンド大当り演出パターン「D4P2」では、バトル中(具体的には第3遊技ラウンドの
2回目の開放回)に体力値が1減少し、任務完了後の残体力値は3(
図20では「体力:
4→3(2回目)」と表記。「(2回目)」は体力値が減少したタイミングを示している
)である。また、第4遊技ラウンド大当り演出パターン「D4P6」では、バトル中(具
体的には第3遊技ラウンドの2回目、5回目の開放回)に体力値が夫々1減少し、任務完
了後の残体力値は2(
図20では「体力:4→2(2、5回目)」と表記。「(2、5回
目)」は体力値が減少した夫々のタイミングを示している)である。
【0284】
第2実施形態において実行する上乗せチャンス演出は、残りラウンド数(実際の残りラ
ウンド数よりも少ない残りラウンド数)を増加(上乗せ)させる上乗せ成功演出と、残り
ラウンド数(実際の残りラウンド数、又は、実際の残りラウンド数よりも少ない残りラウ
ンド数)を増加(上乗せ)させない上乗せ失敗演出とを含む。なお、上乗せ成功演出を実
行する場合には、実際の残りラウンド数よりも少ない残りラウンド数を表示しておく。上
乗せチャンス演出(上乗せ成功演出,上乗せ失敗演出)が実行される回数や、1回の上乗
せ成功演出において増加する残りラウンド数等は、第4遊技ラウンド大当り演出パターン
に応じて異なる。なお、上乗せチャンス演出を単に上乗せ演出と呼ぶ場合もある。つまり
、上乗せ成功演出と上乗せ失敗演出とを上乗せ演出と総称する場合もある。また、上乗せ
失敗演出を上乗せガセ演出と呼ぶ場合もある。
【0285】
例えば、
図20の「内容」欄に示すように、第4遊技ラウンド大当り演出パターン「D
4P1」では、第4遊技ラウンドにおいて上乗せ成功演出を4回(4R目、6R目、7R
目、10R目)実行する。
図20では「上乗せ4回(4、6、7、10R目)」と表記し
ている。また、第4遊技ラウンド大当り演出パターン「D4P3」では、第4遊技ラウン
ドにおいて上乗せ成功演出を3回(4R目、6R目、7R目)実行し、上乗せ失敗演出を
1回(10R目)実行する。
図20では「上乗せ3回(4、6、7R目),ガセ(10R
目)」と表記している。
【0286】
なお、「実際の残りラウンド数」及び「実際の残りラウンド数よりも少ない残りラウン
ド数」について具体例を用いて説明する。例えば、第4確変大当りの第4遊技ラウンドの
10R目の実行後には、残りの11R,12R,13Rの3ラウンド分が実行される(図
19(A)参照)。したがって、例えば、第4確変大当りの第4遊技ラウンドの10R目
に残りラウンド数を「3」と報知した場合、当該残りラウンド数「3」は「実際の残りラ
ウンド数」である。一方、第4確変大当りの第4遊技ラウンドの10R目に残りラウンド
数を「2」と報知した場合、当該残りラウンド数「2」は「実際の残りラウンド数よりも
少ない残りラウンド数」である。
【0287】
図21は、第3遊技ラウンドにおいて実行されるバトル演出について説明する説明図で
ある。具体的には、
図21は、
図20の「内容」欄に示したバトル演出の内容を具体的に
示したものであって、第3遊技ラウンドの各開放回(1~12回目の開放回)におけるバ
トル演出の演出態様を示している。
【0288】
図21において、表内の「無」は、双方のキャラ(味方キャラ、敵キャラ)共に攻撃し
ない旨を示している。表内の「敵(0)」は、敵キャラが攻撃するが、味方キャラの体力
値は減少しない旨を示している。表内の「敵(1)」は、敵キャラが攻撃し、味方キャラ
の体力値が「1」減少する旨を示している。表内の「敵(2)」は、敵キャラが攻撃し、
味方キャラの体力値が「2」減少する旨を示している。表内の「味(0)」は、味方キャ
ラが攻撃するが、敵キャラを撃退できない旨を示している。表内の「味(1)」は、味方
キャラが攻撃し、敵キャラ1体を撃退する旨を示している。表内の「味(1)」は、味方
キャラが攻撃し、敵キャラ2体を撃退する旨を示している。表内の「-」は、バトル演出
が行われない旨(具体的には第3遊技ラウンドが行われていない旨)を示している。
【0289】
一例として、第3遊技ラウンド大当り演出パターンが「D3P1」又は「D3P2」で
あって第4遊技ラウンド大当り演出パターンが「D4P1」である場合(
図21の1番上
の行)、1回目の開放回では双方のキャラ共に攻撃せず、2回目の開放回では敵キャラが
攻撃するが味方キャラの体力値は減少せず、3回目の開放回では味方キャラが攻撃し敵キ
ャラ1体を撃退する、というような演出が行われる。なお、第3遊技ラウンド大当り演出
パターンが「D3P1」又は「D3P2」に決定されるのは第4確変大当りの場合に限ら
れているため(
図20参照)、第3遊技ラウンドにおける開放回は3回である(
図19(
A)参照)。
【0290】
他の例として、第3遊技ラウンド大当り演出パターンが「D3P9」であって第4遊技
ラウンド大当り演出パターンが「D4P7」である場合(
図21の下から5番目の行)、
1回目の開放回では双方のキャラ共に攻撃せず、2回目の開放回では敵キャラが攻撃し味
方キャラの体力値が1減少し、3回目の開放回では味方キャラが攻撃するが敵キャラを撃
退せず、4回目の開放回では双方のキャラ共に攻撃せず、5回目の開放回では敵キャラが
攻撃するが味方キャラの体力値は減少せず、6回目の開放回では味方キャラが攻撃し敵キ
ャラ1体を撃退し、7回目の開放回では敵キャラが攻撃するが味方キャラの体力値は減少
せず、8回目の開放回では敵キャラが攻撃するが味方キャラの体力値は減少せず、9回目
の開放回では味方キャラが攻撃し敵キャラ1体を撃退する、というような演出が行われる
。なお、第3遊技ラウンド大当り演出パターンが「D3P9」に決定されるのは第6確変
大当りの場合に限られているため(
図20参照)、第3遊技ラウンドにおける開放回は9
回である(
図19(C)参照)。
【0291】
以上のように、バトル演出は、第3遊技ラウンドにおいて実行されるため、バトル演出
を第3遊技ラウンド大当り演出と呼ぶ場合がある。あるいは、第3遊技ラウンド大当り演
出をバトル演出と呼ぶ場合がある。
【0292】
図22は、第4遊技ラウンドにおいて実行される上乗せチャンス演出等について説明す
る説明図である。具体的には、
図22は、
図20の「内容」欄に示した上乗せチャンス演
出の内容を具体的に示したものであって、第4遊技ラウンドの各ラウンド(1~13Rの
各ラウンド)における上乗せチャンス演出の演出態様等を示している。
【0293】
図22において、表内の「残X」は、残りラウンド数としてX(ラウンド)を報知する
旨を示している。報知される残りラウンド数は、実際の残りラウンド数である場合と、実
際の残りラウンド数よりも少ない残りラウンド数である場合とが存在する。報知される残
りラウンド数は、実際の残りラウンド数を報知する場合も実際の残りラウンド数よりも少
ない残りラウンド数を報知する場合も報知態様が同様である。したがって、遊技者は、残
りラウンド数の報知態様を見ても、実際の残りラウンド数を報知しているのか、実際の残
りラウンド数よりも少ない残りラウンド数を報知しているのかを判断し得ない。例えば、
「残3」は、残りラウンド数として3を報知する旨を示しているが、遊技者は、本当に報
知通りに残りラウンド数が3であるのか、実際には残りラウンドが4以上あるのかを判断
し得ない。また、例えば、「残0」は、残りラウンド数として0を報知する旨を示してい
るが、遊技者は、本当に報知通りに残りラウンド数が0であるのか(即ち当該ラウンドが
最後のラウンドであるのか)、実際には残りラウンドが0でないのか(即ち当該ラウンド
が最後のラウンドでないのか)を判断し得ない。表内の「-」は、上乗せチャンス演出等
が行われない旨(具体的には第4遊技ラウンドが行われていない旨)を示している。
【0294】
図22において、表内の「残X(+Y)」における「+Y」は、上乗せチャンス演出が
実行される旨、上乗せチャンス演出において上乗せする残りラウンド数を示している。具
体的には、「+3」は残りラウンド数を「3」上乗せする上乗せチャンス演出(上乗せ成
功演出)を実行する旨を示し、「+2」は残りラウンド数を「2」上乗せする上乗せチャ
ンス演出(上乗せ成功演出)を実行する旨を示し、「+1」は残りラウンド数を「1」上
乗せする上乗せチャンス演出(上乗せ成功演出)を実行する旨を示し、「+0」は残りラ
ウンド数を「0」上乗せする(上乗せしない)上乗せチャンス演出(上乗せ失敗演出)を
実行する旨を示している。また、「+Y」の不存在は、上乗せチャンス演出が実行されな
い旨を示している。
【0295】
一例として、第4遊技ラウンド大当り演出パターンが「D4P7」である場合(
図22
の下から4番目の行)、1R目では残りラウンド数として3を報知し、2R目では残りラ
ウンド数として2を報知し、3R目では残りラウンド数として1を報知し、4R目では残
りラウンド数として0を報知するとともに上乗せ成功演出(上乗せは「2」)を実行し、
5R目では残りラウンド数として1を報知し、6R目では残りラウンド数として0を報知
するとともに上乗せ成功演出(上乗せは「1」)を実行し、7R目では残りラウンド数と
して0を報知するとともに上乗せ失敗演出(上乗せは「0」)を実行する、というような
演出が行われる。なお、第4遊技ラウンド大当り演出パターンが「D4P7」に決定され
るのは第6確変大当りの場合に限られているため(
図20参照)、第4遊技ラウンドにお
いて実行されるラウンド数は7ラウンドである(
図19(C)参照)。
【0296】
なお、第4遊技ラウンド大当り演出パターンが「D4P7」である場合に、1~6R目
で報知する夫々のラウンド数は、実際の残りラウンド数よりも少ない残りラウンド数であ
る。例えば、1R目の実行後には残りの2~7Rの6ラウンド分が実行されるため(
図1
9(A)参照)、1R目における実際の残りラウンド数は6であるが、上述したように、
1R目では残りラウンド数として実際の残りラウンド数「6」よりも少ない残りラウンド
数「3」を報知している。また、6R目の実行後には残りの7Rが実行されるため(
図1
9(A)参照)、6R目における実際の残りラウンド数は1であるが、上述したように、
6R目では残りラウンド数として実際の残りラウンド数「1」よりも少ない残りラウンド
数「0」を報知している。一方、7R目で報知するラウンド数は、実際の残りラウンド数
である。
【0297】
他の例として、第4遊技ラウンド大当り演出パターンが「D4P10」である場合(図
22の1番下の行)、1R目では残りラウンド数として3を報知し、2R目では残りラウ
ンド数として2を報知し、3R目では残りラウンド数として1を報知し、4R目では残り
ラウンド数として0を報知するとともに上乗せ失敗演出(上乗せは「0」)を実行する、
というような演出が行われる。なお、第4遊技ラウンド大当り演出パターンが「D4P1
0」に決定されるのは第7確変大当りの場合に限られているため(
図20参照)、第4遊
技ラウンドにおいて実行されるラウンド数は4ラウンドである(
図19(C)参照)。
【0298】
なお、第4遊技ラウンド大当り演出パターンが「D4P10」である場合に、1~4R
目で報知する夫々のラウンド数は、実際の残りラウンド数である。
【0299】
以上のように、上乗せチャンス演出(上乗せ演出、上乗せ成功演出、上乗せ失敗演出)
は、第4遊技ラウンドにおいて実行されるため、上乗せチャンス演出(上乗せ演出、上乗
せ成功演出、上乗せ失敗演出)を第4遊技ラウンド大当り演出と呼ぶ場合がある。あるい
は、第4遊技ラウンド大当り演出を上乗せチャンス演出(上乗せ演出、上乗せ成功演出、
上乗せ失敗演出)と呼ぶ場合がある。
【0300】
図23及び
図24は、大当り演出(第3遊技ラウンド大当り演出,第4遊技ラウンド大
当り演出)の一例を示す表示画面図である。具体的には、
図23及び
図24は、第4確変
大当りによる実質13ラウンド(第3遊技ラウンド3回開放+第4遊技ラウンド13R開
放)の大当り遊技状態において、演出表示装置9で実行される、大当り演出例が時間経過
に従って示されている。また、第3遊技ラウンド大当り演出パターンは「D3P1」が決
定され、第4遊技ラウンド大当り演出パターンは「D4P1」が決定されているものとす
る。
図24は、
図23の続きである。
【0301】
図23(A1)は、大当りが報知(例えば第1実施形態の
図13(B)のような報知)
された後に表示される、第3遊技ラウンド大当り演出の開始時の画面である。つまり、第
4確変大当りの、第3遊技ラウンドの1回目の開放回(
図19(A)参照)における表示
である。
【0302】
図23(A1)に示すように、第3遊技ラウンドの1回目の画面には、右打ち画像97
、強キャラ(味方キャラである師匠)のキャラクタ画像CH1、敵キャラのキャラクタ画
像CH3、味方キャラの体力値画像ZT等が表示されている。バトル演出における、強キ
ャラおよび敵キャラ1体の登場は、第3遊技ラウンド大当り演出パターン「D3P1」に
基づくものである(
図20参照)。
【0303】
第3遊技ラウンドの1回目では、
図21(1番上の行の1回目の「無」)に示したよう
に、双方のキャラ(味方キャラ、敵キャラ)共に攻撃していない。また、上述したように
、当初(バトル開始時)の体力値(初期値)は4であるため、4個の体力値画像ZTが表
示されている。
【0304】
第3遊技ラウンドの1回目の表示(他の場面の表示も同様)において、遊技者は、右打
ち画像97により、右打ちすべきことを容易に認識することができる。また、強キャラ及
び敵キャラ1体が登場したため、遊技者は、味方キャラ(強キャラである師匠)が早めに
勝利する(即ち実質ラウンド数が多くなる)可能性が高いと認識する。つまり、
図20に
よれば、実質ラウンド数が多い場合(即ち味方の勝利が早い場合)の方が、実質ラウンド
数が少ない場合(即ち味方の勝利が遅い場合)に比べ、「強キャラ及び敵キャラ1体」が
登場する割合(可能性)が高いため、「強キャラ及び敵キャラ1体」が登場したときには
、味方キャラが早めに勝利する(即ち実質ラウンド数が多くなる)可能性が高い。
図20
によれば、「強キャラ及び敵キャラ1体」>「弱キャラ及び敵キャラ1体」>「弱キャラ
及び敵キャラ2体」の順に、味方キャラが早めに勝利する(即ち実質ラウンド数が多くな
る)可能性が高い。
【0305】
図23(B1)は、
図23(A1)に続く第3遊技ラウンドの2回目の開放回における
表示である。2回目の開放回では、
図21(1番上の行の2回目の「敵(0)」)に示し
たように、強キャラ(師匠)が敵キャラの攻撃をかわしているため、強キャラの体力値画
像ZTは減少していない。
【0306】
図23(C1)は、
図23(B1)に続く第3遊技ラウンドの3回目の開放回における
表示である。3回目の開放回では、
図21(1番上の行の3回目の「味(1)」)に示し
たように、強キャラ(師匠)が敵キャラ1体を攻撃して撃退している。即ち、
図20(1
番上の行の「内容」欄)に示したように、3回目の開放回の攻撃で任務を完了している。
但し、任務完了の報知は、次画面(
図23(C1)の画面)にて行っている。なお、当該
画面(
図23(C1))において任務完了を報知してもよい。
【0307】
図23(D1)及び
図23(E1)は、
図23(C1)に続く第4遊技ラウンドの1R
目(
図19(A)参照)における表示である。
図23(E1)は、
図23(D1)の続き
である。
図23(D1)に示すように、第4遊技ラウンドの1R目の画面(
図23(E1
)に遷移する前の画面)には、右打ち画像97、強キャラのキャラクタ画像CH1、敵キ
ャラのキャラクタ画像CH3のほか、「任務完了!」という任務完了報知画像NKが表示
されている。また、味方キャラの体力値画像ZTに代えて上乗せチャンス演出に関する上
乗せチャンス画像UCが表示されている。上乗せチャンス画像UCの数は、
図23(C1
)における体力値画像ZTの数と同一である。具体的には4個である。
【0308】
図23(E1)に示すように、第4遊技ラウンドの1R目の画面(
図23(D1)に続
く画面)には、右打ち画像97、上乗せ演出キャラのキャラクタ画像CH4、上乗せチャ
ンス画像UC、ラウンド数画像95C、残りラウンド数画像95D等が表示されている。
【0309】
第4遊技ラウンドの1R目(
図23(E1))では、
図22(1番上の行の1R目の「
残3」)に示したように、「残り:3」なる残りラウンド数画像95Dを表示している。
また、1R目(
図23(D1),
図23(E1))では、
図22(1番上の行の1R目の
「残3」)に示したように、上乗せチャンス演出を実行していない。
【0310】
第4遊技ラウンドの1R目の表示において、遊技者は、上乗せチャンス画像UCの数に
より、上乗せチャンス演出(上乗せ成功演出,上乗せ失敗演出)が実行される回数を認識
することができる。
【0311】
図23(F1)は、
図23(E1)に続く第4遊技ラウンドの2R目における表示であ
る。2R目では、
図22(1番上の行の2R目の「残2」)に示したように、「残り:2
」なる残りラウンド数画像95Dを表示している。また、2R目では、
図22(1番上の
行の2R目の「残2」)に示したように、上乗せチャンス演出を実行していない。
【0312】
図23(G1)は、
図23(F1)に続く第4遊技ラウンドの3R目における表示であ
る。3R目では、
図22(1番上の行の3R目の「残1」)に示したように、「残り:1
」なる残りラウンド数画像95Dを表示している。また、3R目では、
図22(1番上の
行の3R目の「残1」)に示したように、上乗せチャンス演出を実行していない。
【0313】
図23(H1)及び
図24(I1)は、
図23(G1)に続く第4遊技ラウンドの4R
目における表示である。
図24(I1)は、
図23(H1)の続きである。
図23(H1
)に示すように、第4遊技ラウンドの4R目の画面(
図24(I1)に遷移する前の画面
)には、右打ち画像97、キャラクタ画像CH4、上乗せチャンス画像UC、ラウンド数
画像95C、残りラウンド数画像95Dのほか、「上乗せ2R!!」という上乗せ成功報
知画像UH1が表示されている。上乗せチャンス画像UCが、1個消え、3個になってい
る。
【0314】
図24(I1)に示すように、第4遊技ラウンドの4R目の画面(
図23(H1)に続
く画面)には、右打ち画像97、上乗せ演出キャラのキャラクタ画像CH4、上乗せチャ
ンス画像UC、ラウンド数画像95C、残りラウンド数画像95D等が表示されている。
【0315】
つまり、第4遊技ラウンドの4R目(
図23(H1))では、
図22(1番上の行の4
Rの「残0(+2)」)に示したように、「残り:0」なる残りラウンド数画像95Dを
表示するとともに、上乗せチャンス演出(上乗せ数2の上乗せ成功演出)を実行している
。上乗せチャンス演出(上乗せ成功演出)としては、具体的には、1個の上乗せチャンス
画像UCを消化し(1個の宝箱を開いた後に消去し)、「上乗せ2R!!」という上乗せ
成功報知画像UH1を表示するとともに、指で上乗せ数である2を示したキャラクタ画像
CH4を表示している。また、第4遊技ラウンドの4R目(
図24(I1))では、上乗
せ数2に対応し、「残り:0→2」なる残りラウンド数画像95Dを表示している。
【0316】
図24(J1)は、
図24(I1)に続く第4遊技ラウンドの5R目における表示であ
る。5R目では、
図22(1番上の行の5R目の「残1」)に示したように、「残り:1
」なる残りラウンド数画像95Dを表示している。また、5R目では、
図22(1番上の
行の5R目の「残1」)に示したように、上乗せチャンス演出を実行していない。
【0317】
図24(K1)及び
図24(L1)は、
図24(J1)に続く第4遊技ラウンドの6R
目における表示である。
図24(L1)は、
図24(K1)の続きである。
図24(K1
)に示すように、第4遊技ラウンドの6R目の画面(
図24(L1)に遷移する前の画面
)には、右打ち画像97、キャラクタ画像CH4、上乗せチャンス画像UC、ラウンド数
画像95C、残りラウンド数画像95Dのほか、「上乗せ1R!!」という上乗せ成功報
知画像UH1が表示されている。上乗せチャンス画像UCが、1個消え、2個になってい
る。
【0318】
図24(L1)に示すように、第4遊技ラウンドの6R目の画面(
図24(K1)に続
く画面)には、右打ち画像97、上乗せ演出キャラのキャラクタ画像CH4、上乗せチャ
ンス画像UC、ラウンド数画像95C、残りラウンド数画像95D等が表示されている。
【0319】
つまり、第4遊技ラウンドの6R目(
図24(K1))では、
図22(1番上の行の6
Rの「残0(+1)」)に示したように、「残り:0」なる残りラウンド数画像95Dを
表示するとともに、上乗せチャンス演出(上乗せ数1の上乗せ成功演出)を実行している
。上乗せチャンス演出(上乗せ成功演出)としては、具体的には、1個の上乗せチャンス
画像UCを消化し(1個の宝箱を開いた後に消去し)、「上乗せ1R!!」という上乗せ
成功報知画像UH1を表示するとともに、指で上乗せ数である1を示したキャラクタ画像
CH4を表示している。また、第4遊技ラウンドの6R目(
図24(L1))では、上乗
せ数1に対応し、「残り:0→1」なる残りラウンド数画像95Dを表示している。
【0320】
図24(M1)は、
図24(L1)に続く第4遊技ラウンドの7R目における表示であ
る。なお、当該7R目では、
図24(M1)のほかに
図24(M1)に続く画面(
図24
(I1)や
図24(L1)に相当する画面)も表示されるが、省略している。
図24(M
1)に示すように、第4遊技ラウンドの7R目の画面には、右打ち画像97、キャラクタ
画像CH4、上乗せチャンス画像UC、ラウンド数画像95C、残りラウンド数画像95
Dのほか、「上乗せ3R!!」という上乗せ成功報知画像UH1が表示されている。上乗
せチャンス画像UCが、1個消え、2個になっている。
【0321】
つまり、第4遊技ラウンドの7R目(
図24(M1))では、
図22(1番上の行の7
Rの「残0(+3)」)に示したように、「残り:0」なる残りラウンド数画像95Dを
表示するとともに、上乗せチャンス演出(上乗せ数3の上乗せ成功演出)を実行している
。上乗せチャンス演出(上乗せ成功演出)としては、具体的には、1個の上乗せチャンス
画像UCを消化し(1個の宝箱を開いた後に消去し)、「上乗せ3R!!」という上乗せ
成功報知画像UH1を表示するとともに、指で上乗せ数である3を示したキャラクタ画像
CH4を表示している。
【0322】
図24において、第4遊技ラウンドの8R目、9R目の画面は省略した。
図24(N1
)及び
図24(O1)は、第4遊技ラウンドの10R目における表示である。
図24(O
1)は、
図24(N1)の続きである。
【0323】
第4遊技ラウンドの10R目(
図24(N1))では、
図22(1番上の行の10Rの
「残0(+3)」)に示したように、「残り:0」なる残りラウンド数画像95Dを表示
するとともに、上乗せチャンス演出(上乗せ数3の上乗せ成功演出)を実行している。ま
た、第4遊技ラウンドの10R目(
図24(O1))では、上乗せ数3に対応し、「残り
:0→3」なる残りラウンド数画像95Dを表示している。以下、第4遊技ラウンドの1
1R~13R目の画面については省略している。
【0324】
図25及び
図26は、大当り演出(第3遊技ラウンド大当り演出,第4遊技ラウンド大
当り演出)の一例を示す表示画面図である。具体的には、
図25及び
図26は、第6確変
大当りによる実質7ラウンド(第3遊技ラウンド9回開放+第4遊技ラウンド7R開放)
の大当り遊技状態において、演出表示装置9で実行される、大当り演出例が時間経過に従
って示されている。また、第3遊技ラウンド大当り演出パターンは「D3P9」が決定さ
れ、第4遊技ラウンド大当り演出パターンは「D4P7」が決定されているものとする。
図26は、
図25の続きである。なお、
図24及び
図25と共通する内容については、説
明の一部又は全部を省略する。
【0325】
図25(A2)は、大当りが報知された後に表示される、第3遊技ラウンド大当り演出
の開始時の画面である。つまり、第6確変大当りの、第3遊技ラウンドの1回目の開放回
(
図19(C)参照)における表示である。
【0326】
図25(A2)に示すように、第3遊技ラウンドの1回目の画面には、右打ち画像97
、弱キャラ(味方キャラである弟子)のキャラクタ画像CH2、敵キャラのキャラクタ画
像CH3、味方キャラの体力値画像ZT等が表示されている。バトル演出における、弱キ
ャラおよび敵キャラ2体の登場は、第3遊技ラウンド大当り演出パターン「D3P9」に
基づくものである(
図20参照)。
【0327】
第3遊技ラウンドの1回目では、
図21(下から5番目の行の1回目の「無」)に示し
たように、双方のキャラ(味方キャラ、敵キャラ)共に攻撃していない。また、上述した
ように、当初(バトル開始時)の体力値(初期値)は4であるため、4個の体力値画像Z
Tが表示されている。
【0328】
図20によれば、実質ラウンド数が少ない場合(即ち味方の勝利が遅い場合)の方が、
実質ラウンド数が多い場合(即ち味方の勝利が早い場合)に比べ、「弱キャラ及び敵キャ
ラ2体」が登場する割合(可能性)が高いため、「弱キャラ及び敵キャラ2体」が登場し
たときには、味方キャラが早めに勝利する(即ち実質ラウンド数が多くなる)可能性は低
い。したがって、第3遊技ラウンドの1回目の表示において、弱キャラ及び敵キャラ2体
が登場したため、遊技者は、味方キャラ(弱キャラである弟子)が早めに勝利する(即ち
実質ラウンド数が多くなる)可能性は低いと認識する。
【0329】
図25(B2)は、
図25(A2)に続く第3遊技ラウンドの2回目の開放回における
表示である。2回目の開放回では、
図21(下から5番目の行の2回目の「敵(1)」)
に示したように、弱キャラ(弟子)が敵キャラの攻撃をうけ、体力値画像ZTが1個減少
している。
【0330】
図25(C2)は、
図25(B2)に続く第3遊技ラウンドの3回目の開放回における
表示である。3回目の開放回では、
図21(下から5番目の行の3回目の「味(0)」)
に示したように、弱キャラ(弟子)が敵キャラを攻撃しているが、敵キャラはかわしてい
る(つまり、撃退していない)。
図25(D2)は、
図25(C2)に続く第3遊技ラウ
ンドの4回目の開放回における表示である。4回目の開放回では、
図21(下から5番目
の行の4回目の「無」)に示したように、双方のキャラ共に攻撃していない。
図25(E
2)は、
図25(D2)に続く第3遊技ラウンドの5回目の開放回における表示である。
5回目の開放回では、
図21(下から5番目の行の5回目の「敵(0)」)に示したよう
に、弱キャラ(弟子)が敵キャラの攻撃をかわしているため、体力値画像ZTは減少して
いない。
【0331】
図25(F2)は、
図25(E2)に続く第3遊技ラウンドの6回目の開放回における
表示である。6回目の開放回では、
図21(下から5番目の行の6回目の「味(1)」)
に示したように、弱キャラ(弟子)が敵キャラ1体を攻撃して撃退している。
図25(G
2)は、
図25(F2)に続く第3遊技ラウンドの7回目の開放回における表示である。
7回目の開放回では、
図21(下から5番目の行の7回目の「敵(0)」)に示したよう
に、弱キャラ(弟子)が敵キャラの攻撃をかわしているため、体力値画像ZTは減少して
いない。
図25(H2)は、
図25(G2)に続く第3遊技ラウンドの8回目の開放回に
おける表示である。8回目の開放回では、
図21(下から5番目の行の8回目の「敵(0
)」)に示したように、弱キャラ(弟子)が敵キャラの攻撃をかわしているため、体力値
画像ZTは減少していない。
【0332】
図26(I2)は、
図25(H2)に続く第3遊技ラウンドの9回目の開放回における
表示である。9回目の開放回では、
図21(下から5番目の行の9回目の「味(1)」)
に示したように、弱キャラ(弟子)が敵キャラ1体を攻撃して撃退している。即ち、
図2
0(下から4番目の行の「内容」欄)に示したように、9回目の開放回の攻撃で任務を完
了している。但し、任務完了の報知は次画面(
図26(J2)の画面)にて行っている。
なお、当該画面(
図26(I2))において任務完了を報知してもよい。
【0333】
図26(J2)及び
図26(K2)は、
図26(I2)に続く第4遊技ラウンドの1R
目(
図19(C)参照)における表示である。
図26(K2)は、
図26(J2)の続き
である。
図26(J2)に示すように、第4遊技ラウンドの1R目の画面(
図26(K2
)に遷移する前の画面)には、右打ち画像97、弱キャラのキャラクタ画像CH2、敵キ
ャラのキャラクタ画像CH3のほか、「任務完了!」という任務完了報知画像NKが表示
されている。また、味方キャラの体力値画像ZTに代えて上乗せチャンス演出に関する上
乗せチャンス画像UCが表示されている。上乗せチャンス画像UCの数は、
図26(I2
)における体力値画像ZTの数と同一である。具体的には3個である。
具体的には3個である。
【0334】
図26(K2)に示すように、第4遊技ラウンドの1R目の画面(
図26(J2)に続
く画面)には、右打ち画像97、上乗せ演出キャラのキャラクタ画像CH4、上乗せチャ
ンス画像UC、ラウンド数画像95C、残りラウンド数画像95D等が表示されている。
【0335】
図26において、第4遊技ラウンドの2R目、3R目の画面は省略した。
図26(L2
)は、第4遊技ラウンドの4R目における表示である。なお、当該4R目では、
図26(
L2)のほかに
図26(L2)に続く画面も表示されるが、省略している。
図26(L2
)に示すように、第4遊技ラウンドの4R目の画面には、右打ち画像97、キャラクタ画
像CH4、上乗せチャンス画像UC、ラウンド数画像95C、残りラウンド数画像95D
のほか、「上乗せ2R!!」という上乗せ成功報知画像UH1が表示されている。上乗せ
チャンス画像UCが、1個消え、2個になっている。
【0336】
つまり、第4遊技ラウンドの4R目(
図26(L2))では、
図22(下から4番目の
行の4Rの「残0(+2)」)に示したように、「残り:0」なる残りラウンド数画像9
5Dを表示するとともに、上乗せチャンス演出(上乗せ数2の上乗せ成功演出)を実行し
ている。上乗せチャンス演出(上乗せ成功演出)としては、具体的には、1個の上乗せチ
ャンス画像UCを消化し(1個の宝箱を開いた後に消去し)、「上乗せ2R!!」という
上乗せ成功報知画像UH1を表示するとともに、指で上乗せ数である2を示したキャラク
タ画像CH4を表示している。
【0337】
図26において、第4遊技ラウンドの5R目の画面は省略した。
図26(M2)及び図
26(N2)は、第4遊技ラウンドの6R目における表示である。
図26(N2)は、図
26(M2)の続きである。
図26(M2)に示すように、第4遊技ラウンドの6R目の
画面(
図26(N2)に遷移する前の画面)には、右打ち画像97、キャラクタ画像CH
4、上乗せチャンス画像UC、ラウンド数画像95C、残りラウンド数画像95Dのほか
、「上乗せ1R!!」という上乗せ成功報知画像UH1が表示されている。上乗せチャン
ス画像UCが、1個消え、1個になっている。
【0338】
図26(N2)に示すように、第4遊技ラウンドの6R目の画面(
図26(M2)に続
く画面)には、右打ち画像97、上乗せ演出キャラのキャラクタ画像CH4、上乗せチャ
ンス画像UC、ラウンド数画像95C、残りラウンド数画像95D等が表示されている。
【0339】
つまり、第4遊技ラウンドの6R目(
図26(M2))では、
図22(下から4番目の
行の6Rの「残0(+1)」)に示したように、「残り:0」なる残りラウンド数画像9
5Dを表示するとともに、上乗せチャンス演出(上乗せ数1の上乗せ成功演出)を実行し
ている。また、第4遊技ラウンドの6R目(
図26(N2))では、上乗せ数1に対応し
、「残り:0→1」なる残りラウンド数画像95Dを表示している。
【0340】
図26(O2)は、
図26(N2)に続く第4遊技ラウンドの7R目における表示であ
る。
図26(O2)に示すように、第4遊技ラウンドの7R目の画面には、右打ち画像9
7、キャラクタ画像CH4、上乗せチャンス画像UC(途中で消去)、ラウンド数画像9
5C、残りラウンド数画像95Dのほか、「残念…。」という上乗せ失敗報知画像UH2
が表示されている。上乗せチャンス画像UCが、1個消え、0個になっている。
【0341】
つまり、第4遊技ラウンドの7R目では、
図22(下から4番目の行の7Rの「残0(
+0)」)に示したように、「残り:0」なる残りラウンド数画像95Dを表示するとと
もに、上乗せチャンス演出(上乗せ数0の上乗せ失敗演出)を実行している。上乗せチャ
ンス演出(上乗せ失敗演出)としては、具体的には、1個の上乗せチャンス画像UCを消
化し(1個の宝箱を開いた後に消去し)、「残念…。」という上乗せ失敗報知画像UH2
を表示するとともに、残念な表情(姿勢)のキャラクタ画像CH4を表示している。
【0342】
図26(P2)は、第1実施形態(
図13(G))と同様の、大当り遊技終了時の画面
である。
【0343】
図27は、ラウンド後処理を示すフローチャートである。第2実施形態に示したような
大当り演出を実行可能とするためには、例えば、
図16に示したラウンド後処理(S80
6)に代えて
図27に示すラウンド後処理(S806)を実行する。なお、
図27のS1
620~S1627の処理は、
図16のS620~S627の処理と同様であるため、説
明を省略する。また、
図27のS1631~S1633の処理は、
図16のS631~S
633の処理と同様であるため、説明を省略する。
【0344】
S1627の処理に続いて、演出制御用CPU101は、第3遊技ラウンドから第4遊
技ラウンドへの切替り時期のラウンドであるか否かを判定する(S1628)。S162
8では、
図16のS628と同様、現在の遊技ラウンドの進行状況を確認することにより
、次の遊技ラウンドが、第3遊技ラウンドから第4遊技ラウンドへの切替り時期のラウン
ドであるか否かを判定する。
【0345】
S1628で第3遊技ラウンドから第4遊技ラウンドへの切替り時期のラウンドでない
ときは、S1631に進む。一方、S1628で第3遊技ラウンドから第4遊技ラウンド
への切替り時期のラウンドであるときは、残体力の画像を、宝箱の上乗せチャンス画像に
変更設定する(S1629)。これにより、第4遊技ラウンドの開始時から、
図23(D
1)や
図26(J2)のように、体力値画像ZTに代えて上乗せチャンス画像UCが表示
される。そして、S1631に進む。
【0346】
なお、S1629では、上記に加えて、バトル演出のキャラ画像(キャラクタ画像CH
1~CH3)等を、上乗せチャンス演出の画像(キャラクタ画像CH4)等に設定変更し
てもよい。
【0347】
以上、第2実施形態について説明したが、装置構成、データ構成、フローチャートで示
した処理、画像表示動作などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正
が可能である。
【0348】
例えば、
図21、
図23~
図26に示す例では、バトル演出において、攻防(攻撃)が
ある開放回(例えば、2回目,3回目等)と、攻防(攻撃)がない開放回(例えば、1回
目,4回目等)とを設けているが(即ち、開放回毎に攻防の有無が確定しているが)、攻
防の有無が確定していない開放回(第3遊技ラウンド大当り演出パターンにより攻防の有
無が異なる開放回)を少なくとも1つ設けるようにしてもよい。
【0349】
例えば、
図21、
図23~
図26に示す例では、1開放回の攻撃は最大1回であるが、
1開放回に2回以上攻撃してもよい。例えば、味方キャラが1開放回に2回以上攻撃して
もよいし、敵キャラが1開放回に2回以上攻撃してもよい。また、1開放回に、味方キャ
ラと敵キャラとが夫々1回以上攻撃してもよい(例えば、相手の攻撃に対するカウンター
攻撃等であってもよい)。
【0350】
また、
図21、
図23~
図26に示す例では、味方キャラが敵キャラの攻撃を受けた場
合(敵キャラの攻撃をかわせなかった場合)、体力値が1減少するが、敵キャラの攻撃を
受けた場合の結果はこれに限定されない。例えば、敵の攻撃を受けた場合に体力値が2以
上減少する場合や、敵の攻撃を受けても体力値が減少しない場合があってもよい。
【0351】
また、
図21、
図23~
図26に示す例では、味方キャラが敵キャラに攻撃を与えた場
合(敵キャラに攻撃をかわされなかった場合)、敵キャラは撃退できるが、敵キャラに攻
撃を与えても敵キャラが撃退できない場合があってもよい。
【0352】
また、
図21、
図23~
図26に示す例では、敵キャラを撃退する迄、バトルが継続す
るが、味方キャラの体力値が所定値(例えば1)になった場合には、敵キャラを撃退しな
くてもバトルが終了してもよい。また、味方キャラの体力値が0になる場合があってもよ
い。
【0353】
また、
図21、
図23~
図26に示す例では、当初(バトル開始時)の体力値(初期値
)は一定(常に4)であるが、当初の体力値は一定でなくてもよい。例えば、味方キャラ
の種類毎に一定(例えば、強キャラ(師匠)の場合には初期値は常に5、弱キャラ(弟子
)の場合には初期値は常に4等)であってもよいし、味方キャラの種類に応じて期待値(
初期値の期待値)を異ならせてもよい。
【0354】
また、
図21、
図23~
図26に示す例では、バトル演出において、味方キャラとして
、強キャラ(師匠)または弱キャラ(弟子)のうちのいずれか一方が登場するが、強キャ
ラが登場する場合よりも、期待度(残体力が多いことに対する期待度等)が高いパターン
として、強キャラと弱キャラの両方が登場する場合があってもよい。また、3種類以上の
味方キャラから1種類以上が登場するようにしてもよい。
【0355】
また、
図21、
図23~
図26に示す例では、味方キャラは複数種類であるが、味方キ
ャラは1種類であってもよい。また、
図21、
図23~
図26に示す例では、敵キャラは
1種類であるが、敵キャラは複数種類であってもよい。また、味方キャラも敵キャラも1
種類であってもよい。味方キャラも敵キャラも1種類でない場合も同様であるが、特に、
味方キャラも敵キャラも1種類である場合には、味方キャラや敵キャラの登場タイミング
や登場順序、当初の味方キャラの体力値や、背景(バトルの場面)等に応じて、種々の期
待度(例えば、残体力が多いことに対する期待度等)が異なるようにしてもよい。
【0356】
また、バトル中に敵キャラ(または味方キャラ)を増加させてもよい。また、バトル中
に敵キャラ(または味方キャラ)を交代させてもよい。増加や交代の有無、増加や交代の
態様(タイミングも含む)等に応じて、種々の期待度(残体力が多いことに対する期待度
等)を異ならせてもよい。また、登場(当初から登場、増加や交代により登場)したキャ
ラクタが攻防に参加しない場合があってもよい。例えば、味方キャラを応援する応援キャ
ラ(娘キャラ等)を登場させてもよい。
【0357】
また、バトル中に体力値を増加させてもよい。例えば、上述の応援キャラ(娘キャラ等
)の登場により体力値を増加させてもよい。
【0358】
また、
図22、
図23~
図26に示す例では、上乗せチャンス演出において、当初(1
R目)の残りラウンド数の表示は一定(常に3)であるが、当初の残りラウンド数の表示
は一定でなくてもよい。つまり、
図22において、1R目が「残2」や「残5」等である
第4遊技ラウンド大当り演出パターンを用意してもよい。
【0359】
また、
図22、
図23~
図26に示す例では、上乗せ失敗演出の実行回数は最大1回で
あるが、上乗せ失敗演出を2回以上実行してもよい。
【0360】
また、
図22、
図23~
図26に示す例では、上乗せ成功演出における、上乗せ数は最
大3であるが、4以上を上乗せしてもよい。つまり、
図22において、「残0(+4)」
や「残0(+5)」等を含む第4遊技ラウンド大当り演出パターンを用意してもよい。
【0361】
また、
図22、
図23~
図26に示す例では、残0であるときに(即ち、上乗せ成功演
出が実行されなければ今回のラウンドで終了となるときに)、上乗せチャンス演出を実行
しているが、残0でないときに(即ち、上乗せ成功演出が実行されなくても今回のラウン
ドで終了とならないとき)、上乗せチャンス演出を実行してもよい。つまり、
図22にお
いて、「残1(+5)」や「残4(+0)」等を含む第4遊技ラウンド大当り演出パター
ンを用意してもよい。
【0362】
例えば、
図22、
図23~
図26に示す例では、1回のラウンドの上乗せチャンス演出
の実行回数は最大1回であるが、1回のラウンドに2回以上上乗せチャンス演出を実行し
てもよい。つまり、
図22において、「残0(+0,+4)」や「残4(+1,+0,+
1)」等を含む第4遊技ラウンド大当り演出パターンを用意してもよい。なお、「残0(
+0,+4)」における「+0,+4」は、上乗せ失敗演出を実行し、続いて上乗せ成功
演出(上乗せ数4)を実行する旨を示している。「残4(+1,+0,+1)」における
「+1,+0,+1」は、上乗せ成功演出(上乗せ数1)を実行し、続いて上乗せ失敗演
出を実行し、続いて上乗せ成功演出(上乗せ数1)を実行する旨を示している。
【0363】
また、第3遊技ラウンド大当り演出として、
図21、
図23~
図26等に示したバトル
演出とは異なる演出を実行してもよい。また、第4遊技ラウンド大当り演出として、
図2
2、
図23~
図26等に示した上乗せチャンス演出とは異なる演出を実行してもよい。
【0364】
例えば、第3遊技ラウンドでは、各開放回に手持ちのカードを1枚ずつ消費して敵を攻
撃するバトル演出を実行してもよい。第4遊技ラウンドでは、敵を倒し終わった後の残り
カード枚数に応じた個数の宝箱(例えば、カードの枚数が多いほど獲得個数(期待値)が
多い宝箱等)を用いて
図22等に示した上乗せチャンス演出を実行してもよい。また、例
えば、第3遊技ラウンドでは、各開放回に球を打つミニゴルフゲーム(ミニゴルフゲーム
演出)を実行してもよい。第4遊技ラウンドでは、ゲームの順位に応じた個数の宝箱(例
えば、打数に基づく順位(又はランク)が高いほど獲得個数(期待値)が多い宝箱等)を
用いて
図22等に示した上乗せチャンス演出を実行してもよい。
【0365】
また、第3遊技ラウンドでは、
図21等に示したバトル演出を実行し、第4遊技ラウン
ドでは、完走難易度が異なる複数の冒険コースのなかからバトル演出の残り体力値に応じ
た冒険コースが選択され(例えば、残り体力値が1の場合には最も完走が困難な冒険コー
スが選択され易く、残り体力値が4の場合には最も完走が容易な冒険コースが選択され易
い等)、選択された冒険コースを冒険する冒険演出を実行してもよい。冒険演出は、脱落
する迄(又は、脱落せずに完走する迄)継続する。
【0366】
また、第3遊技ラウンドでは、早食い、勝ち抜けクイズ等の大会演出を実行し、第4遊
技ラウンドでは、大会の結果(例えば順位等)に応じた褒賞金を用いたバカンス演出を実
行してもよい。バカンス演出は、褒賞金を使い切る迄(又は、最終日程に到達する迄)継
続する。
【0367】
第3遊技ラウンドや第4遊技ラウンドにおいて、保留内連荘を報知又は示唆してもよい
。例えば、第3、第4遊技ラウンド大当り演出パターンの決定時や第3遊技ラウンド中に
、大当りとなる保留記憶(保留情報)が存在しているか否かを判定(又は確認)し、大当
りとなる保留記憶が存在している場合には、常に(又は乱数を用いた抽選により)、第3
遊技ラウンドや第4遊技ラウンドにおいて保留内連荘を報知又は示唆してもよい。あるい
は、第4遊技ラウンド中に、大当りとなる保留記憶(保留情報)が存在しているか否かを
判定(又は確認)し、大当りとなる保留記憶が存在している場合には、常に(又は乱数を
用いた抽選により)、第4遊技ラウンドにおいて保留内連荘を報知又は示唆してもよい。
【0368】
保留内連荘を報知又は示唆する方法は特に限定しないが、例えば、特別の表示(大当り
となる保留記憶が存在していない場合には選択されない(又は選択され難い)表示)によ
り保留内連荘を報知又は示唆してもよいし、特別の表示態様(大当りとなる保留記憶が存
在していない場合には選択されない(又は選択され難い)表示態様)により保留内連荘を
報知又は示唆してもよい。
【0369】
具体的には、例えば、第3遊技ラウンド大当り演出や第4遊技ラウンド大当り演出にお
いて、登場させるキャラクタに特別アイテムを持たせるようにしてもよいし、登場させる
キャラクタの服装を特別態様としてもよいし、特別のキャラクタを登場させてもよい。ま
た、宝箱が開いて、「保留連!!!」という報知画像、「保留連!?」という示唆画像を
表示してもよい。また、特別な背景(普段は荒野だが繁華街、普段は昼間だが夜、普段は
雲だが虹等)としてもよい。
【0370】
また、いわゆる法則崩れにより保留内連荘を報知又は示唆してもよい。例えば、
図21
等に示したバトル演出において、通常は(大当りとなる保留記憶が存在していない場合)
、敵キャラの攻撃を受ければ体力値を常に減少させるが、大当りとなる保留記憶が存在し
ている場合には、敵キャラの攻撃を受けても体力値を常に(又は乱数を用いた抽選により
)減少させないようにしてもよい。また、例えば、
図22等に示した上乗せチャンス演出
において、通常は(大当りとなる保留記憶が存在していない場合)、表示した全部の宝箱
を常に消去させるが(即ち宝箱の個数分の上乗せチャンス演出を実行させるが)、大当り
となる保留記憶が存在している場合には、表示した宝箱の少なくとも一部を常に(又は乱
数を用いた抽選により)余らせるようにしてもよい(即ち宝箱の個数分の上乗せチャンス
演出を実行させないようにしてもよい)。また、例えば、
図23(H1)等に示すように
、上乗せ成功演出において、通常は(大当りとなる保留記憶が存在していない場合)、指
で上乗せ数を示したキャラクタ画像CH4を表示するが、大当りとなる保留記憶が存在し
ている場合には、他の動作(例えば、上乗せ数とは異なる数を指で示したり、ガッツポー
ズをしたりする等)を行っているキャラクタ画像CH4を表示させるようにしてもよい。
【0371】
第3遊技ラウンドにおいて表示する右打ち画像と、第4遊技ラウンドにおいて表示する
右打ち画像とは異なる態様(色、大きさ、形状)であってもよい。例えば、第3遊技ラウ
ンドにおいて表示する右打ち画像の方が、第4遊技ラウンドにおいて表示する右打ち画像
よりも視認し易い態様であってもよい。これにより、特に、第3遊技ラウンドにおいて右
打ちを行うべきことを遊技者に認識させることができる。また、第4遊技ラウンドにおい
て表示する右打ち画像の方が、第3遊技ラウンドにおいて表示する右打ち画像よりも視認
し易い態様であってもよい。これにより、第4遊技ラウンドに移行したことと第4遊技ラ
ウンドにおいても右打ちを行うべきことを遊技者に認識させることができる。第1実施形
態における、第1遊技ラウンドにおいて表示する右打ち画像、第2遊技ラウンドにおいて
も同様である。
【0372】
[第3実施形態]
続いて、本発明の第3実施形態を、図面を参照して説明する。第3実施形態は、主に図
1~
図16を用いて説明した第1実施形態の内容(一部又は全部の内容)と、主に
図17
~
図27を用いて説明した第2実施形態の内容(一部又は全部の内容)と、を合せた実施
形態である。即ち、第3実施形態のパチンコ遊技機1は、第1実施形態のパチンコ遊技機
1の少なくとも一部の構成と、第2実施形態のパチンコ遊技機1の少なくとも一部の構成
とを備えた遊技機である。
【0373】
例えば、第3実施形態のパチンコ遊技機1は、第4~第7確変大当り(
図17~
図19
等)が設けられ、第3遊技ラウンド(又は第3遊技ラウンド大当り演出)において、当該
第3遊技ラウンドにおける開放回数を特待可能な画像を表示する遊技機であってもよい。
例えば、
図23(A1)~
図23(C1)や、
図25(A2)~
図26(I2)において
、当該第3遊技ラウンドにおける開放回数を特定可能な星形状のアイコン画像を表示して
もよい。
【0374】
第3遊技ラウンドにおいて表示する星形状のアイコン画像は、当該第3遊技ラウンドに
おいて実際に開放した回数を報知するもの(即ち、開放回毎に増加させるもの)であって
もよいし、第3遊技ラウンドの残りの開放回数を報知するもの(即ち、
図13(E)や図
13(F)に示した残開放数画像95Aの如く、開放回毎に減少させるもの)であっても
よい。
【0375】
また、第3遊技ラウンドにおいて、第4遊技ラウンドにおけるラウンド数画像95Cや
残りラウンド数画像95Dの表示位置に、星形状のアイコン画像(開放回毎に増加又は減
少させるもの)を表示してもよい。
【0376】
また、第3実施形態のパチンコ遊技機1は、第4~第7確変大当り(
図17~
図19等
)が設けられ、第4遊技ラウンドにおいて、例えば、
図13(E)や
図13(F)に示し
たような、継続打球促進画像98を表示する遊技機であってもよい。
【0377】
また、第3実施形態のパチンコ遊技機1は、第4~第7確変大当り(
図17~
図19等
)が設けられ、第3遊技ラウンド(又は第4遊技ラウンド)において、オーバー入賞があ
ったときには、オーバー入賞報知画像(例えば、
図13(F)に示したような、オーバー
入賞時キャラクタ動作画像96A、オーバー入賞文字画像96B等)を表示する遊技機で
あってもよい。
【0378】
また、第3実施形態のパチンコ遊技機1は、第4~第7確変大当り(
図17~
図19等
)が設けられ、大当り遊技終了時の画面にて表示するよりも前に(つまり第3遊技ラウン
ドまたは第4遊技ラウンドにおいて)、例えば、出玉数画像(例えば、
図13(C)や図
13(D)に示したような総出球数画像99A等)を表示する遊技機であってもよい。
【0379】
また、第3実施形態のパチンコ遊技機1は、第1~第3通常大当り、第1~第3確変大
当り(
図2、
図5、
図12等)が設けられ、第1遊技ラウンドや第2遊技ラウンドにおい
て、保留内連荘を報知又は示唆する遊技機であってもよい。なお、当該遊技機では、保留
内連荘のうち、確変大当り(第1~第3確変大当り)となる保留内連荘を報知又は示唆し
てもよい。つまり、例えば、第1遊技ラウンドの開示時や第1遊技ラウンド中に、第1~
第3確変大当りとなる保留記憶(保留情報)が存在しているか否かを判定(又は確認)し
、第1~第3確変大当りとなる保留記憶が存在している場合には、常に(又は乱数を用い
た抽選により)、第1遊技ラウンドや第2遊技ラウンドにおいて保留内連荘を報知又は示
唆してもよい。あるいは、第2遊技ラウンド中に、第1~第3確変大当りとなる保留記憶
(保留情報)が存在しているか否かを判定(又は確認)し、第1~第3確変大当りとなる
保留記憶が存在している場合には、常に(又は乱数を用いた抽選により)、第2遊技ラウ
ンドにおいて保留内連荘を報知又は示唆してもよい。
【0380】
また、第3実施形態のパチンコ遊技機1は、第1~第3通常大当り、第1~第3確変大
当り(
図2、
図5、
図12等)が設けられ、第1遊技ラウンドにおいて、脱落する迄(又
は、脱落せずに完走する迄)継続する冒険演出や、予算を使い切る迄(又は、最終日程に
到達する迄)継続するバカンス演出等の演出を実行可能な遊技機であってもよい。また、
第2遊技ラウンドでは、第1遊技ラウンドにおいて実行した演出のダイジェスト(冒険演
出やバカンス演出のスライド)等を表示してもよい。
【0381】
各実施形態(第1~第3実施形態)に示したパチンコ遊技機は、
(1) 遊技を行なうことが可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1等)であって、
第1状態(例えば、
図19(A)~(D)の第3遊技ラウンド等)において、第2状態(
例えば、
図19(A)~(D)の第4遊技ラウンド)となることを所定の演出要素(例え
ば、味方キャラ、敵キャラ、味方キャラの体力等)の態様(例えば、種類、数量、動作等
)を変化(例えば、味方キャラと敵キャラの攻防における敵キャラの撃退、味方キャラの
体力値の減少等)させることで示唆する示唆演出(例えば、
図20、
図21、
図23(A
1)~
図23(C1)、
図25(A2)~
図26(I2)等に示したバトル演出等)を実
行可能な示唆演出実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100等)と、第
2状態において、特定演出(例えば、
図20、
図22、
図23(D1)~
図24(P1)
、
図26(J2)~
図26(P2)等に示した上乗せチャンス演出、上乗せ成功演出、上
乗せガセ演出等)を実行可能な特定演出実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュ
ータ100等)と、を備え、第1状態は、長さが異なる複数の期間(例えば、
図19(A
)の第4確変大当りにおける開放3回分、
図19(B)の第5確変大当りにおける開放6
回分、
図19(C)の第6確変大当りにおける開放9回分、
図19(D)の第7確変大当
りにおける開放13回分等)があり、第1状態の期間に応じて、前記所定の演出要素(例
えば、味方キャラの体力等)の態様(例えば、味方キャラの残体力等)を異ならせること
が可能であり(例えば、
図20に示すように、例えば、第1状態の期間が開放3回分の場
合(第4確変大当りの場合)には残体力は4か3であり、開放6回分の場合(第5確変大
当りの場合)には残体力は4か3か2であり、開放9回分の場合(第6確変大当りの場合
)には味方キャラの残体力は3か2か1であり、開放12回分の場合(第7確変大当りの
場合)には残体力は1であり)、第1状態の期間において変化(例えば、減少等)した前
記所定の演出要素(例えば、味方キャラの体力等)の態様(例えば、味方キャラの残体力
等)に応じて、当該第1状態の期間が終わったあとの第2状態において、前記特定演出が
実行される割合を異ならせることが可能である(例えば、
図20に示すように、上乗せ成
功演出が1回以上実行される割合は、残体力が2以上の場合には100%であるが、残体
力の数が1の場合には100%ではない。また、上乗せチャンス演出(上乗せ成功演出+
上乗せガセ演出)が4回以上実行される割合は、残体力が4の場合には100%であるが
、残体力が3以下の場合には0%である。また、上乗せガセ演出が1回実行される割合も
、残体力に応じて異なる)。
【0382】
このような構成によれば、興趣を向上させることができる。なお、「演出要素の態様を
変化させる」の一例として、
図23~
図25等では、体力値画像ZTを減少(体力を消費
)させるものを示したが、段階的に変化可能なもの(例えば、段階的に変化可能な画像等
)がどこまで変化したがが認識可能なものであれば、どのような演出要素の態様をどのよ
うに変化させてもよい。また、「特定演出」は、第1状態と異なる演出(演出態様のもの
)であればよく、例えば、演出的な結果が報知されるような内容であってもよい。
【0383】
(2)(1)の遊技機において、前記特定演出実行手段は、第1状態の期間において変
化した前記所定の演出要素(例えば、味方キャラの体力等)の態様(例えば、味方キャラ
の残体力等)に応じた演出態様(例えば、
図20、
図22に示すように、残体力に応じた
実行回数、実行タイミング等)によって、第2状態において前記特定演出(例えば、上乗
せチャンス演出(上乗せ成功演出+上乗せガセ演出)等)を実行する。
【0384】
このような構成によれば、第1状態における演出要素の態様に注目させることができる
。
【0385】
(3)(1)または(2)の遊技機において、前記特定演出実行手段は、第2状態にお
いて、前記所定の演出要素(例えば、味方キャラの体力等)とは異なる特定の演出要素(
例えば、残体力に応じた数の宝箱等)を用いて、前記特定演出を実行し、前記所定の演出
要素と前記特定の演出要素とは、演出的な役割が異なる(例えば、敵キャラの攻撃によっ
て味方キャラの体力は減少し、宝箱の消費によって上乗せチャンス演出が実行される等)
。
【0386】
このような構成によれば、第1状態と第2状態とで異なる興趣を向上させることができ
る。
【0387】
(4)(1)から(3)のいずれかの遊技機において、前記所定の演出要素には、複数
種類(例えば、味方キャラ、敵キャラ等。味方キャラにおける強キャラ、弱キャラ等)が
あり、前記所定の演出要素の種類に応じて、第2状態となる迄に要する時間(例えば、第
3遊技ラウンドの開放回数等)の期待値が異なる(例えば、
図19に示すように、第4確
変大当り~第7確変大当りに応じて第3遊技ラウンドの開放回数が異なる。また、
図20
に示すように、第4確変大当り~第7確変大当りに応じて強キャラ、弱キャラの決定割合
が異なる。したがって、強キャラ、弱キャラの種類に応じて、第3遊技ラウンドの開放回
数の期待値が異なる)。
【0388】
このような構成によれば、演出要素の種類に注目させることができる。また、前記所定
の演出要素の種類に代えて又は加えて、前記所定の演出要素の数に応じて、第2状態とな
る迄に要する時間(例えば、第3遊技ラウンドの開放回数等)の期待値が異なる(例えば
、
図19に示すように、第4確変大当り~第7確変大当りに応じて第3遊技ラウンドの開
放回数が異なる。また、
図20に示すように、第4確変大当り~第7確変大当りに応じて
登場する敵キャラの数の決定割合が異なる。したがって、敵キャラの数に応じて、第3遊
技ラウンドの開放回数の期待値が異なる)。このような構成によれば、演出要素の数に注
目させることができる。
【0389】
(5)前記(1)から(4)のいずれかの遊技機において、所定の演出要素には、複数
種類(例えば、味方キャラ、敵キャラ等。特別の服装等の味方キャラ、特別の服装等の敵
キャラ等)があり、特別の種類の前記所定の演出要素を用いることにより、遊技者とって
有利な価値が付与されることを報知(例えば、特別の服装等の味方キャラや敵キャラを登
場させることにより、保留内連荘(保留連)となることを報知等)する。
【0390】
このような構成によれば、特別の種類の演出要素があるか否かを注目させることができ
る。
【0391】
(6)遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な、前記(1)から(5)のいずれか
の遊技機であって、遊技媒体(例えば、遊技球等)が入賞可能な開状態に変化可能な可変
入賞手段(例えば、特別可変入賞球装置20等)と、前記有利状態中に、前記可変入賞手
段を前記開状態に変化させるラウンド遊技を所定回数行なうことが可能な可変入賞制御手
段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560等)と、前記ラウンド遊技の実行回
数を報知する特定表示(例えば、
図13のラウンド数画像95の表示等)を実行可能な報
知手段(演出制御用マイクロコンピュータ100等)とを備え、前記可変入賞制御手段は
、遊技媒体が入賞可能な第1ラウンド遊技(例えば、
図12の第1遊技ラウンド等)と、
第1ラウンド遊技よりも不利な開状態であるとともに、少なくとも1の遊技媒体が入賞可
能な第2ラウンド遊技(例えば、
図12の第2遊技ラウンド等)とを実行可能であり(図
12等)、前記報知手段は、前記第1ラウンド遊技が実行されているときに前記特定表示
を実行し(例えば、
図13(C),(D)等)、前記第2ラウンド遊技が実行されている
ときに前記特定表示の実行を制限する(例えば、
図13(E),(F)等)。
【0392】
このような構成によれば、第2ラウンド遊技が実行されているときに特定表示の実行を
制限することにより、有利状態において遊技者に損をした感情を与えることを抑制するこ
とができる。
【0393】
(7)前記(6)の遊技機において、前記報知手段は、前記第2ラウンド遊技が実行さ
れているときに前記可変入賞手段が開状態に制御される回数を特定可能な特殊表示(星形
状の残開放数画像95Aの表示等)を実行する(
図13(E),(F)等)。
【0394】
このような構成によれば、可変入賞手段が開状態となっていることを遊技者に認識させ
ることができる。
【0395】
(8) 前記(6)または(7)の遊技機において、前記報知手段は、前記第2ラウン
ド遊技が実行されているときに前記可変入賞手段に遊技媒体を入賞させることを促進する
促進報知(「右打ちを継続して球を打ち続けて下さい」という表示をする継続打球促進画
像98の表示等)を実行する(
図13(E),(F)等)。
【0396】
このような構成によれば、遊技者が可変入賞手段に遊技媒体を入賞させ損ねて入賞の機
会を逃して(損をして)しまうのを防ぐことができる。
【0397】
(9) 前記(6)から(8)のいずれかの遊技機において、前記報知手段は、前記第
2ラウンド遊技において前記可変入賞手段に遊技媒体が2以上入賞したときに特別報知(
オーバー入賞文字画像96B、オーバー入賞時キャラクタ動作画像96Aの表示等)を実
行する(
図13(F)、
図14のS515,S516、
図15のS928等)。
【0398】
このような構成によれば、特別報知により、第1ラウンド遊技よりも不利な開状態であ
る第2ラウンド遊技において、遊技者に得した感覚を与えることができる。
【0399】
(10) 前記(6)から(9)のいずれかの遊技機において、前記報知手段は、前記
第2ラウンド遊技が開始することを報知すること(「右打ちを継続して球を打ち続けて下
さい」という表示をする継続打球促進画像98の表示等)が可能である(
図13(E)等
)。
【0400】
このような構成によれば、第2ラウンド遊技が開始することが報知されることにより、
第1ラウンド遊技から第2ラウンド遊技に移行することを遊技者に認識させることができ
る。
【0401】
(11) 前記(6)から(10)のいずれかの遊技機において、前記報知手段は、前
記第2ラウンド遊技が実行されているときに前記可変入賞手段が開状態に制御される回数
を特定可能な特殊表示(星形状の残開放数画像95Aの表示等)を実行し、当該特殊表示
を、前記特定表示に対応する表示位置に表示する(
図13(D),(E)のように、ラウ
ンド数画像95の表示位置に対応する位置に星形状の残開放数画像95Aを表示する等)
。
【0402】
このような構成によれば、第2ラウンド遊技が実行されているときに可変入賞手段が開
状態に制御される回数を特定可能な特殊表示が、第1ラウンド遊技が実行されているとき
にラウンド遊技の実行回数を報知する特定表示に対応する表示位置に表示されることによ
り、遊技者に、視線を変えることなく容易に第1ラウンド遊技から第2ラウンド遊技に移
行したことを認識させることができる。
【0403】
続いて、各実施形態(第1~第3実施形態)について、変形例や特徴点等を列挙する。
【0404】
(1) 上記では、第1遊技ラウンドでラウンド数を報知する特定表示として、ラウン
ドの数値を表示するものを示した。しかし、これに限らず、第1遊技ラウンドでラウンド
数を報知する特定表示としては、ラウンド数が明確に報知されるものであれば、ラウンド
数を特定可能な所定形状のラウンド対応画像をラウンド数に対応する個数表示するもので
あってもよい。このように、第1遊技ラウンドでラウンド数を報知する特定表示は、ラウ
ンド数を報知できるものであれば、どのような表示態様で実行されてもよい。
【0405】
(2) 上記では、第2遊技ラウンドにおいて、開放回数を示す場合に、第1遊技ラウ
ンドで表示されていたようなラウンド数画像95の表示が制限されるが、第2遊技ラウン
ドにおいて特別可変入賞球装置20が開状態にされる回数を特定可能な表示であれば、図
13に示す星形状のアイコン画像以外の画像を用いてもよい。例えば、第2遊技ラウンド
において特別可変入賞球装置20が開状態にされる回数を、棒グラフのレベル変化動作の
ようなレベルゲージ表示で示してもよく、アナログ時計の針の回転動作のような指針表示
で示してもよい。
【0406】
(3) 上記では、第2ラウンド遊技が実行されているときに、右打ち画像97におけ
る「右打ち」という文字を消去して、継続打球促進画像98を付加する表示を実行する例
を示した。しかし、これに限らず、第2ラウンド遊技が実行されているときに、右打ち画
像97における「右打ち」という文字を消去せず、その表示領域を利用して、「右打ち継
続してください」というように、元の文字表示領域に文字を付加する表示を実行してもよ
い。
【0407】
(4) 上記では、第1ラウンド遊技でのオーバー入賞報知と、第2ラウンド遊技での
オーバー入賞報知とについて、同じ演出態様のオーバー入賞報知演出を実行する例を示し
た。しかし、これに限らず、第1ラウンド遊技でのオーバー入賞報知と、第2ラウンド遊
技でのオーバー入賞報知とで、演出態様を異ならせてもよい。
【0408】
(5) オーバー入賞報知については、演出表示装置9での画像表示に加えて、遊技者
の有利感を増すために所定の報知を合せて出力するようにしてもよい。また、継続打球促
進画像98については、演出表示装置9での画像表示に加えて、遊技者が特別可変入賞球
装置20が開状態に気付かずに放置しないように、特定の報知音(警報音のようなもので
もよい)を合せて出力するようにしてもよい。
【0409】
(6) 各実施形態において、右打ち報知の報知手段として、特定のランプ(発光手段
)を発光させることにより、右打ち発光報知をする発光報知手段を備えてもよく、発光報
知手段を備える場合には、データ容量の削減、オーバー入賞、制御負担の軽減等を目的と
して、第1ラウンド遊技(又は第3ラウンド遊技)と、第2ラウンド遊技(又は第4ラウ
ンド遊技)とで発光報知手段の発光報知演出態様を変更しないようにしてもよい。同様に
、
図13に示したようなサイズが大きい右打ち画像表示用の矢印を表示せずに、サイズが
小さい右打ち画像表示用の矢印を表示する構成が備えられている場合には、同様に、デー
タ容量の削減、オーバー入賞、制御負担の軽減等を目的として、第1ラウンド遊技(又は
第3ラウンド遊技)と、第2ラウンド遊技(又は第4ラウンド遊技)とでサイズが小さい
右打ち画像表示の表示態様を変更しないようにしてもよい。
【0410】
(7)
図13に示したようなラウンド中の演出制御は、大当り遊技状態を対象とする
ものであり、大当り遊技状態において、実質的に1個の入賞が期待できる第2ラウンド遊
技中に各種の演出態様を第1ラウンド遊技中と異ならせる例を示したが、実質的に出球が
獲得できないような小当りを実行する場合には、
図13に示すような第2ラウンド遊技に
ついて実行する演出を実行しなくてもよい。
【0411】
(8)
図2や
図17においては、全種類の大当りが16回開放の大当り遊技状態が実
行され、実質ラウンド数により、出球が異なるようにした例を示した。しかし、これに限
らず、パチンコ遊技機1において実行可能な大当りの種類としては、
図2や
図17に示す
大当り以外に、例えば、6回開放の大当り遊技状態で全6回が実質ラウンドである大当り
、および、3回開放の大当り遊技状態で全3回が実質ラウンドである大当りのようなその
他の種類の大当りが選択可能であってもよい。
【0412】
(9) 第1実施形態では、第2遊技ラウンド(第2実施形態では第3ラウンド遊技)
が1.8秒間の開放時間で1個の遊技球が入賞可能である開放パターンを説明した。しか
し、これに限らず、第2遊技ラウンド(又は第3ラウンド遊技)の開放時間については、
特別可変入賞球装置20への球の流路の態様、および、遊技釘の配置態様により、1.8
秒間以外の開放時間に変更してもよい。
【0413】
(10)
図16や
図27に示すように、ラウンド後処理において、第1遊技ラウンド
(又は第3ラウンド遊技)から第2遊技ラウンド(又は第4ラウンド遊技)への切替り時
の演出態様の変更(例えば、
図16では、ラウンド数画像95から残開放数画像95Aへ
の変更等)をする処理を実行する例を示したが、これに限らず、このような処理は、ラウ
ンド中処理の終了時において実行してもよい。
【0414】
(11) 上記では、大当り遊技状態において実行される演出(大当り演出)として、
各種演出(バトル演出、上乗せチャンス演出、ミニゴルフゲーム演出、冒険演出、大会演
出、バカンス演出等)を説明したが、これらの演出が実行されるタイミングは、大当り遊
技状態であるときに限定されない。つまり、上記説明では、1つ目の演出(例えばバトル
演出)も2つ目の演出(例えば、冒険演出)も大当り遊技状態において実行するものとし
て説明したが、例えば、1つ目の演出を演出図柄が変動表示している状態(演出図柄の変
動中)において実行し、2つ目の演出を大当り遊技状態において実行してもよい。また、
1つ目の演出も2つ目の演出も演出図柄が変動表示している状態において実行してもよい
。なお、当然ではあるが、演出は、実行されるタイミングに応じたものとなる。例えば、
大当り遊技状態において実行する上乗せチャンス演出では、上乗せする対象は、上述の子
如く残りラウンド数であるが、演出図柄の変動中に実行する上乗せチャンス演出では、上
乗せする対象は、例えば、残りの時間(例えば、表示中の映像が終了する迄の残り時間)
や残り回数(例えば、継続して実行している演出等の残り回数等)などである。
【0415】
(12) 上記では、
図3に示すように、演出装置を制御する回路が搭載された基板と
して、演出制御基板80、音声出力基板70およびランプドライバ基板35が設けた例を
説明したが、演出装置を制御する回路を1つの基板に搭載してもよい。さらに、演出表示
装置9等を制御する回路が搭載された第1の演出制御基板(表示制御基板)と、その他の
演出装置(ランプ、LED、スピーカ27R,27L等)を制御する回路が搭載された第
2の演出制御基板との2つの基板を設けるようにしてもよい。
【0416】
(13) 上記では、変動時間およびリーチ演出の種類や擬似連の有無等の変動態様を
示す変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータに通知するために、変動を開始する
ときに1つの変動パターンコマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマン
ドにより変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータに通知する様にしてもよい。具
体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御マイクロコンピュータは、1つ
目のコマンドでは擬似連の有無、滑り演出の有無等、リーチとなる以前(リーチとならな
い場合には所謂第2停止の前)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目の
コマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降(リーチとならな
い場合には所謂第2停止の後)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信する様にして
もよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータは2つのコマンドの組合せから導か
れる変動時間に基づいて変動表示における演出制御を行なうようにすればよい。なお、遊
技制御用マイクロコンピュータの方では2つのコマンドのそれぞれにより変動時間を通知
し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御用マイクロ
コンピュータの方で選択を行なう様にしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタ
イマ割込内で2つのコマンドを送信する様にしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後
、所定期間が経過してから(例えば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信す
る様にしてもよい。なお、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定される
わけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以
上のコマンドにより変動パターンを通知する様にすることで、変動パターンコマンドとし
て記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。このように2つのコ
マンドにより変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータに通知する構成においては
、1つ目のコマンドを送信した後の2つ目のコマンドにおいて、入賞時演出処理による表
示結果の判定結果、および、変動パターン種別のような先読み判定情報を送信し、その2
つ目のコマンドを受信したことに基づいて、先読み予告の演出を実行するようにしてもよ
い。ここで擬似連とは、本来は1つの保留記憶に対応する1回の変動であるものの複数の
保留記憶に対応する複数回の変動が連続して行なわれているように見せる演出表示である
擬似連続変動を示す略語である。また、滑りとは、変動表示において図柄の停止直前に図
柄を停止予測位置から滑らせる演出表示をいう。
【0417】
(14) 上記では、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出す遊技機を
説明したが、遊技媒体が封入され、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出
すことなく遊技点(得点)を加算する封入式の遊技機を採用してもよい。封入式の遊技機
には、遊技媒体の一例となる複数の玉を遊技機内で循環させる循環経路が形成されている
とともに、遊技点を記憶する記憶部が設けられており、玉貸操作に応じて遊技点が記憶部
に加算され、玉の発射操作に応じて遊技点が記憶部から減算され、入賞の発生に応じて遊
技点が記憶部に加算されるものである。
【0418】
(15) 上記では、例えば「1」~「9」の複数種類の特別図柄や演出図柄を変動表
示し表示結果を導出表示する場合を示したが、変動表示は、そのような態様にかぎられな
い。例えば、変動表示される図柄と導出表示される図柄とが必ずしも同じである必要なく
、変動表示された図柄とは異なる図柄が導出表示されるものであってもよい。また、必ず
しも複数種類の図柄を変動表示する必要はなく、1種類の図柄のみを用いて変動表示を実
行するものであってもよい。この場合、例えば、その1種類の図柄表示を交互に点灯およ
び点滅を繰り返すことによって、変動表示を実行するものであってもよい。そして、この
場合であっても、その変動表示に用いられる1種類の図柄が最後に導出表示されるもので
あってもよいし、その1種類の図柄とは異なる図柄が最後に導出表示されるものであって
もよい。
【0419】
(16) 上記では、「割合(比率、確率)」として、0%を越える所定の値を具体例
に挙げて説明した。しかしながら、「割合(比率、確率)」としては、0%であってもよ
い。例えば、所定の遊技期間における所定の遊技状態1の発生割合と他の遊技状態2との
発生割合とを比較して、「一方の発生割合が他方の発生割合よりも高い」とした場合には
、一方の遊技状態の発生割合が0%の場合も含んでいる。
【0420】
(17) 第1実施形態では、変動表示の表示結果を確変大当りとすることが決定され
たときの変動表示結果が導出表示された後、大当り遊技状態の終了後に、無条件で確変状
態に制御される確変状態制御例を示した。しかし、これに限らず、特別可変入賞球装置2
0における大入賞口内に設けられた特定領域を遊技球が通過したことが検出手段により検
出されたときに、確変状態に制御される、確変判定装置タイプの確変状態制御が実行され
るようにしてもよい。
【0421】
(18) なお、今回開示された内容はすべての点で例示であって制限的なものではな
いと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によっ
て示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが
意図される。
【0422】
なお、上記の各実施形態では、遊技機としてパチンコ機を示したが、メダルが投入され
て所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回
転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の
組合せが特定の図柄の組合せになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲーム(
遊技)を実行可能なスロットマシン(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、R
T、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロットマシン)
等にも本発明を適用可能である。
【0423】
例えば、各実施形態における遊技機は、上述のようなゲームが可能な上述のようなスロ
ットマシン(例えば、ボーナス等が行われない通常状態と、ボーナス等が行われる有利状
態とがあるスロットマシン等)であって、第1状態(例えば、通常状態、各種の有利状態
)において、第2状態(例えば、第1状態とは異なる状態等)となることを所定の演出要
素の態様を変化させることで示唆する示唆演出を実行可能な示唆演出実行手段と、第2状
態において、特定演出を実行可能な特定演出実行手段と、を備え、第1状態は、長さが異
なる複数の期間があり、第1状態の期間に応じて、前記所定の演出要素の態様を異ならせ
ることが可能であり、第1状態の期間において変化した前記所定の演出要素の態様に応じ
て、当該第1状態の期間が終わったあとの第2状態において、前記特定演出が実行される
割合を異ならせることが可能である、スロットマシンであってもよい。なお、第1状態及
び第2状態はともに通常状態であってもよいし(通常状態のなかに第1状態と第2状態と
が含まれていてもよいし)、第1状態及び第2状態はともに有利状態(有利状態のなかに
第1状態と第2状態とが含まれていてもよいし)であってもよいし、第1状態が通常状態
であり第2状態が有利状態であってもよい。また、第1状態と第2状態は、1ゲーム中に
おける状態(例えば、操作レバーを操作していずれのストップボタンも押下する前の状態
とストップボタンを1つ押下した後の状態等)であってもよい。
【符号の説明】
【0424】
1 パチンコ遊技機、20 特別可変入賞球装置、560 遊技制御用マイクロコンピ
ュータ、100 演出制御用マイクロコンピュータ、95A 残開放数画像、96B オ
ーバー入賞文字画像、96A オーバー入賞時キャラクタ動作画像、ZT 体力値画像、
UC 上乗せチャンス画像、UH1 上乗せ成功報知画像、UH2 上乗せ失敗報知画像