(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-20
(45)【発行日】2022-01-17
(54)【発明の名称】モデル予測推定アプリケーションおよび制御アプリケーションでモデル用バックグラウンド要素の切替を行うためのシステムならびに方法
(51)【国際特許分類】
G05B 13/04 20060101AFI20220107BHJP
【FI】
G05B13/04
(21)【出願番号】P 2017563233
(86)(22)【出願日】2016-06-02
(86)【国際出願番号】 US2016035446
(87)【国際公開番号】W WO2016196746
(87)【国際公開日】2016-12-08
【審査請求日】2019-05-24
(32)【優先日】2015-06-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】390023685
【氏名又は名称】シエル・インターナシヨネイル・リサーチ・マーチヤツピイ・ベー・ウイ
【氏名又は名称原語表記】SHELL INTERNATIONALE RESEARCH MAATSCHAPPIJ BESLOTEN VENNOOTSHAP
(74)【代理人】
【識別番号】100140109
【氏名又は名称】小野 新次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100120112
【氏名又は名称】中西 基晴
(74)【代理人】
【識別番号】100162846
【氏名又は名称】大牧 綾子
(72)【発明者】
【氏名】リン,リチャード・ユージーン
(72)【発明者】
【氏名】カレッテ,ピエール・クリスティアン・マリー
(72)【発明者】
【氏名】ウィリアムソン,ジョン・マーティン
(72)【発明者】
【氏名】アムリット,リシ
(72)【発明者】
【氏名】バリケット,ジーン
【審査官】中田 善邦
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-202934(JP,A)
【文献】特開平08-190405(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0030554(US,A1)
【文献】特開平02-217959(JP,A)
【文献】特表2005-526306(JP,A)
【文献】特表2009-518750(JP,A)
【文献】特開2000-099107(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05B 1/00- 7/04,11/00-13/04,
17/00-17/02,21/00-21/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アプリケーション用のプロセスモデルを定義する工程であって、前記プロセスモデルが1つ以上の単一入力/単一出力(SISO)リレーションシップを含み、前記1つ以上のSISOリレーションシップが1つ以上のバックグラウンド要素とアクティブな要素とを含む、定義工程と、
アプリケーションをオンラインにする工程と、
前記アプリケーションを実行する工程と、
選択されたバックグラウンド要素と前記アクティブな要素との切替を行うべきかどうかを判定する工程であって、前記選択されたバックグラウンド要素が前記1つ以上のバックグラウンド要素のうちの1つである、判定工程と、
前記選択されたバックグラウンド要素を新規のアクティブな要素としてコピーする
コピー工程であって、前記コピー工程によって前記アクティブな要素が新規のアクティブな要素で置き換えられる、コピー工程と
、
前記プロセスモデルに関連付けられた1つ以上のステートを調整することによって新規のモデルに遷移させる工程と
を含み、前記バックグラウンド要素の各々は、
前記SISOリレーションシップの1つの入力変数が前記SISOリレーションシップの1つの出力変数に対して及ぼす影響を記述した、ゲイン関数、ゲイン遅延関数、
ゲイン第一次動的関数、
ゲイン第二次動的関数、
ゲイン第二次β動的関数、ゼロゲイン第二次動的関数のうち少なくとも1つである、モデル内のバックグラウンド要素の切替を行う方法。
【請求項2】
前記判定工程が少なくとも幾分かは1つ以上の外部特性評価、操作員介入、モード変更および入力変数値に基づくものである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記判定工程は、少なくとも幾分かは、前記選択されたバックグラウンド要素の方が前記アクティブな要素よりも綿密に前記プロセスモデルを表すようにプロセス条件が変更されたかどうかに基づくものである、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
プロセス変数の範囲を定義する工程であって、前記プロセス変数が複数の連続セグメントに分割される、定義工程と、
前記バックグラウンド要素の各々を対応する前記複数の連続セグメントのうちの1つに関連付ける工程と
を更に含み、前記判定工程が少なくとも幾分かは或る連続セグメントから別の連続セグメントへの前記プロセス変数の変更に基づくものである、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記判定工程が少なくとも幾分かは前記プロセスモデルの外部特性評価に基づくものであり、前記外部特性評価が前記1つ以上のバックグラウンド要素のうちの少なくとも1つに関連付けられている、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記プロセスモデルが、有限インパルス応答モデルである、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記新規のアクティブな要素を利用して、入力変数における1つ以上の任意の変更が各々の出力変数に及ぼす効果を予測することを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
情報を処理するための1つ以上の中央処理装置と、
前記1つ以上の中央処理装置に通信可能に接続されたメモリーと、
前記メモリー内に格納された命令を含む1つ以上のモジュールと
を含むシステムであって、前記命令が前記1つ以上の
中央処理装置によって実行されたときに
アプリケーション用のプロセスモデルを定義する工程であって、前記プロセスモデルが1つ以上の単一入力/単一出力(SISO)リレーションシップを含み、前記1つ以上のSISOリレーションシップが1つ以上のバックグラウンド要素とアクティブな要素とを含む、定義工程と、
アプリケーションが少なくとも幾分かは前記プロセスモデルに基づくものである、前記アプリケーションをオンラインにする工程と、
前記アプリケーションを実行する工程と、
選択されたバックグラウンド要素と前記アクティブな要素との切替を行うべきかどうかを判定する工程であって、前記選択されたバックグラウンド要素が前記1つ以上のバックグラウンド要素のうちの1つである、判定工程と、
前記選択されたバックグラウンド要素を新規のアクティブな要素としてコピーする
コピー工程であって、前記コピー工程によって前記アクティブな要素が前記新規のアクティブな要素で置き換えられる、コピー工程と、
前記プロセスモデルに関連付けられた1つ以上のステートを調整して新規のモデルに遷移させる工程と
を含む操作を実行すべく動作可能であり、前記バックグラウンド要素の各々は、
前記SISOリレーションシップの1つの入力変数が前記SISOリレーションシップの1つの出力変数に対して及ぼす影響を記述した、ゲイン関数、ゲイン遅延関数、
ゲイン第一次動的関数、
ゲイン第二次動的関数、
ゲイン第二次β動的関数、ゼロゲイン第二次動的関数のうち少なくとも1つである、システム。
【請求項9】
前記判定工程が少なくとも幾分かは1つ以上の外部特性評価、操作員介入、モード変更および入力変数値に基づくものである、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記判定工程は、少なくとも幾分かは、前記選択されたバックグラウンド要素の方が前記アクティブな要素よりも綿密に前記プロセスモデルを表すようにプロセス条件が変更されたかどうかに基づくものである、請求項8に記載のシステム。
【請求項11】
プロセス変数の範囲を定義する工程であって、前記プロセス変数が複数の連続セグメントに分割される、定義工程と、
前記バックグラウンド要素の各々を対応する前記複数の連続セグメントのうちの1つに関連付ける工程と
を更に含み、前記判定工程が少なくとも幾分かは或る連続セグメントから別の連続セグメントへの流量変化に基づくものである、請求項8に記載のシステム。
【請求項12】
前記判定工程が少なくとも幾分かは前記プロセスモデルの外部特性評価に基づくものであり、前記外部特性評価が前記1つ以上のバックグラウンド要素のうちの少なくとも1つに関連付けられている、請求項8に記載のシステム。
【請求項13】
前記プロセスモデルが、有限インパルス応答モデルである、請求項8に記載のシステム。
【請求項14】
前記新規のアクティブな要素を利用して、入力変数における1つ以上の任意の変更が各々の出力変数に及ぼす効果を予測することを更に含む、請求項8に記載のシステム。
【請求項15】
前記判定工程に先立って前
記プロセスモデルを使用して、推定機能または制御機能のうちの少なくとも1つのサイクルに対して前記アプリケーションが実行される、請求項8に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、全般的に、モデル予測推定アプリケーションまたは制御アプリケーションの制御レイヤもしくは推定レイヤ上で個々のモデルを変更するに際して柔軟に対応できるようにすることに関する。
【発明の概要】
【0002】
本発明は、モデル予測推定アプリケーションまたは制御アプリケーションでモデル用バックグラウンド要素の切替を行うことに関し、具体的には、プロセスの将来予測を維持しながらモデル予測推定アプリケーションまたは制御アプリケーションの個々のモデルをオンラインで変更するに際して柔軟に対応できるようにすることに関する。これは、アプリケーションをオフラインにしてモデルを変更することとは対照的である。例えば、モデルの制御レイヤまたは推定レイヤ内で、個々のモデルを変更することが可能である。石油化学プロセス、例えば、ガス状メタン富化燃料の液化プロセスでは、本発明を使用することによって、液化製品を得ることができる。この液化製品は、俗に液化天然ガスと呼ばれている。本発明は、特に、液化プロセス制御用のモデル予測コントローラの使用に関する。
【0003】
液化プロセスは、以下の工程を含む。
(a)高圧下でガス状メタン富化燃料を主熱交換器の第1のチューブ側の暖端に供給し、冷媒の蒸着に抗してガス状メタン富化燃料を冷却、液化および過冷却させ、液化ストリームを得て、液化ストリームを主熱交換器の冷端から留去して、液化ストリームを液化製品としてストレージに渡す工程と、
(b)蒸着した冷媒を主熱交換器のシェル側の暖端から留去する工程と、
(c)少なくとも1つの冷媒圧縮器内に蒸着した冷媒を圧縮して、高圧の冷媒を得る工程と、
(d)高圧の冷媒を部分的に凝縮させ、分離器内で部分的に凝縮された冷媒を重い液状冷媒画分と軽いガス状冷媒画分とに分離する工程と、
(e)主熱交換器の第2のチューブ側で重い冷媒画分を過冷却し、過冷却された重い冷媒ストリームを得て、減圧下で重い冷媒ストリームを主熱交換器のシェル側の中間点に導入して、シェル側に重い冷媒ストリームを蒸着させる工程と、
(f)主熱交換器の第3のチューブ側で軽い冷媒画分の少なくとも一部分を冷却、液化および過冷却し、過冷却された軽い冷媒ストリームを得て、減圧下で軽い冷媒ストリームを主熱交換器のシェル側の冷端に導入して、シェル側に軽い冷媒ストリームを蒸着させる工程。
【0004】
国際特許出願公開第99/31448号には、モデル予測制御に基づいて先進的なプロセスコントローラによる液化プロセスを制御し、一連の被マニピュレート変数に対する同時制御アクションを決定することによって、一連の被制御変数のうちの少なくとも1つを制御しながら、一連のパラメータのうちの少なくとも1つを最適化する方法が開示されている。一連の被マニピュレート変数は、重い冷媒画分の質量流量と、軽い冷媒画分の質量流量と、メタン富化燃料の質量流量とを含む。一連の被制御変数は、主熱交換器の暖端における温度差と、主熱交換器の中間点における温度差とを含む。最適化の対象となる一連の変数には、液化製品の生成量が含まれる。このプロセスは、液化製品の生成量を最適化する際に混合冷媒のバルク組成をマニピュレートしない点で、有利であると見なされてきた。しかしながら、アプリケーションをオフラインにすることを余儀なくされた場合には液化製品の生成量が最大化されないことが、今や出願者らによって見出されるようになった。
【0005】
従来、モデル予測推定器またはコントローラは、線形動的モデルを使用して、入力変数の変更を基に出力変数の将来予測を行っていた。これらのモデルは、一連の選択された単一入力/単一出力(SISO)リレーションシップから構成することが可能である。これらのSISOリレーションシップの各々は、線形関数で表される。しかしながら、推定器またはコントローラが適用されるほとんどのプロセスまたはシステムは、非線形である。線形モデルは、或る操作範囲では正常に機能するが、もはや線形モデルがプロセスにあまり一致しなくなるほど大幅にプロセス条件が変更された場合には、パフォーマンスの低下を来たすおそれがある。従来、この問題は、1つ以上のSISOリレーションシップに対する新規の関数を同定し、次いでアプリケーションをオフラインにして、SISOリレーションシップを新規の関数で置き換えることによって、対処されてきた。そのような手法では、手動による介入が必要とされたため、システムダウンタイムが発生した場合は多大なコストを要求された。そのようなモデルの変更後にコントローラまたは推定器を再びアクティブにした際には、将来予測が失われたせいで、一時的にパフォーマンスの低下を来たしていた。また、プロセスのパフォーマンスが低下すると同時に、新規のリレーションシップが同定されて置き換わった。それゆえ、従来の手法では、多大なコストを要求されたばかりでなく、ユーザーエラーおよびパフォーマンス不良にもさいなまれた。
【0006】
本開示によると、複数の単一入力/単一出力(SISO)リレーションシップに対応した切替メカニズムを提供するプロセスモデルを作製するためのシステムおよび方法が、本明細書に開示されている。
【0007】
本明細書中に開示されている方法は、技術的に有利である。これは、モデル予測推定アプリケーションまたは制御アプリケーションにおいてモデル用バックグラウンド要素の切替機能を実装するための方法が提供されていることによる。モデリングの対象となる特定のシステムに関する知識に基づいて、モデルを作製することができる。入出力変数どうしの間に確立されたリレーションシップに従ってモデルを構造化し、引き続いて、伝達関数のフォームおよびパラメータを提供することができる。1つの入力変数と1つの出力変数との間の該リレーションシップは、単一入力/単一出力(SISO)リレーションシップを介して記述される。或る入力が或る出力に対して及ぼす影響を記述した静的関数または動的関数を、要素とした場合に、SISOリレーションシップは1つ以上の要素を含みうる。ブロックは、SISOリレーションシップどうしを関連付けることによって特化されたモデルを編成するのに対して、レイヤは、ブロックどうしを組み合わせることによって制御または推定に用いられる多変量表現を提供する。推定および制御に必要な機能は、モデル構造物によって提供される。
【0008】
一実施形態では、アプリケーション用のプロセスモデルが定義される。具体的な実施形態に対するプロセスモデルは、パラメータモデルである場合がある。このプロセスモデルは、1つ以上の単一入力/単一出力(SISO)リレーションシップを含む。1つ以上のSISOリレーションシップは、1つ以上のバックグラウンド要素、およびアクティブな要素を含む場合がある。アプリケーションは、オンラインにすることによって、アクティブなアプリケーションとしてリアルタイムでの実行が可能になり、このアプリケーションが実行されることになる。一実施形態では、判定工程に先立って、関連付きプロセスモデルを使用して、推定機能または制御機能のうちの少なくとも1つのサイクルに対してアプリケーションが実行される。アクティブな要素に置き換わる要素として選択されたバックグラウンド(1つ以上のバックグラウンド要素のうちの1つから選択された)要素に切り替える必要があるかどうかの判定が行われる。一実施形態において、判定工程は、少なくとも幾分かは、1つ以上の外部特性評価、操作員介入またはユーザー介入、モード変更、および入力変数値のうちの1つ以上に基づくものである。一実施形態において、判定工程は、少なくとも幾分かは、選択されたバックグラウンド要素の方がアクティブな要素よりも良好にプロセスモデルを表すようにプロセス条件が変更されたかどうかに基づくものである。
【0009】
選択されたバックグラウンド要素を、新規のアクティブな要素として、アクティブな要素に置き換わるようにコピーしても差し支えない。一実施形態では、プロセスモデルに関連付けられた1つ以上のステート(state)が、少なくとも幾分かは、新規のアクティブな要素のうちの1つ以上のパラメータに基づいて調整される。プロセスモデルは、1つ以上のステート、例えば、設計(design)、ステージング済み(staged)、ライブ(live)、およびアーカイブ済み(archived)を含むことができる。設計ステートは、設計時ワークスペース内にのみ存在することが可能であり、このステートではプロセスモデルにおけるアプリケーションの構造および属性の両方を修正できる。実行時ワークスペース内ではステージング済みステートが存在していて、オフまたはスタンバイに設定される場合もある。スタンバイデータは、リアルタイムでの読取りが可能であるのに対し、このデータに対する上書きは実行されない。アプリケーションの属性は修正可能であるが、構造は修正できない。実行時ワークスペースはステージング済みステートではゼロ以上のバージョンのアプリケーションを有しうる。実行時ワークスペース内ではライブステートが存在していて、オフに設定される場合もあれば、スタンバイ(リアルタイムデータベースからのデータの読取りは可能であるがデータのエクスポートは行えない)に設定される場合もあれば、または制御(実行中であって、データのエクスポートが可能)に設定される場合もある。アプリケーションは、オンラインで実行されるようにまたはアクティブなアプリケーションとして、ライブステートでスケジュールすることが可能である。実行時ワークスペースはライブステートでゼロまたは1バージョンのアプリケーションを有する場合がある。設計時ワークスペースおよび実行時ワークスペースの両方にアーカイブ済みステートが存在する。複数バージョンのアプリケーションは、このステートで存在する場合がある。
【0010】
一実施形態では、プロセスストリームに対して流量の範囲が定義される。プロセスストリームは、複数の連続セグメントに分割される。各バックグラウンド要素は、対応する連続セグメントのうちの1つに関連付けられている。アクティブな要素に対してバックグラウンド要素の切替を行うかどうかの判定は、少なくとも幾分かは、或る連続セグメントから別の連続セグメントへの流量変化に基づくものであるため、連続セグメント間の流量が変わるたびに、アクティブな要素に置き換わる対応するバックグラウンド要素への切替が行われる。別の実施形態において、この判定は、少なくとも幾分かは、処理装置への供給のタイプに基づくものである場合があり、この供給タイプは、1つ以上のバックグラウンド要素のうちの少なくとも1つに関連付けられている。
【0011】
また、別の実施形態において、入力変数における1つ以上のなんらかの変更が各々の出力変数に及ぼす効果は、選択されたバックグラウンド要素(すなわち、アクティブな要素に置き換わった新規のアクティブな要素)を利用することによって予測される。別の実施形態において、以前の実施形態の予測は、遷移がバンプレスまたはシームレスになるように維持される。
【図面の簡単な説明】
【0012】
下記説明を参照しながら、類似の特徴を類似の参照番号で示した添付の図面と併せて解釈することによって、本実施形態をより完全に理解し、その恩恵を享受することが可能である。
【0013】
【
図1】本開示の1つ以上の実施形態による、情報ハンドリングシステムの例を示した図である。
【
図2】本開示の1つ以上の実施形態によるSISOリレーションシップを例証した図である。
【
図3】本開示の1つ以上の実施形態によるSISOリレーションシップを例証した図である。
【
図4】本開示の1つ以上の実施形態によるSISOリレーションシップを例証した図である。
【
図5】本開示の1つ以上の実施形態による、バックグラウンド要素の切替を例証したフローチャートである。
【0014】
本開示に対して、さまざまな修正が施されるかまたは代替形態が適用される可能性があるが、その具体的な実施形態の例は図面に図示され、かつ本明細書に詳述されている。ただし、当然のことながら、本明細書における具体的な実施形態の説明は、本開示を本明細書に開示されている特定の形態だけに限定することを意図したものではなく、逆に、本開示は添付の特許請求の範囲によって規定されたすべての修正および等価物を網羅したものである必要がある。
【発明を実施するための形態】
【0015】
推定アプリケーションまたは制御アプリケーションでは、切替メカニズムを使用することによって、コントローラをオフラインにする必要なしに、モデルにおけるアクティブな要素をバックグラウンド要素で置き換えることができる。例えば、推定アプリケーションまたは制御アプリケーションは、石油化学プロセスにおいて使用される場合もある。例えば、本発明に係るガス状メタン富化燃料を液化して、液化製品を得るプロセスには、そのようなコントローラを利用することを含めることもできる。コントローラは、先進的なプロセス制御(APC)を実行するように設計された多変量モデルベース予測制御(MPC)アプリケーションを参照する。プロセッサによって、I/O通信、変数および測定値の検証、推定および予測、定常状態の最適化、ならびに制御移動計算などの多くの関数が組み込まれる。推定器およびコントローラは、プロセッサの例である。アプリケーションは1つ以上のプロセッサを有する場合があり、このプロセッサは、逐次的に実行することが可能であって、かつ相互にまたはアプリケーションの外部に対してインターフェイスを取るパラメータを有しうる。
【0016】
コントローラはプロセスモデルに関連付けられ、そのプロセスモデル自体に入出力変数のリストが含まれるだけでなく、サブシステム、変数セット、経済関数(economic functions)およびチューニングならびに他の設計および構成情報も含まれる。コントローラおよびそのモデルの変数のリストは、整合性を維持している必要がある(例えば、コントローラに対して変数を追加または除去すると、同様に、その変数がモデルに対して自動的に追加または除去される)。モデル内の変数は、モデル入力またはモデル出力のいずれかとして分類される。この分類は、モデリングの目的(例えば、測定された入力値を用いてプロセス値の推定を行う算術)にのみ対応したものであって、必ずしもモデリング対象プロセスの物理的配列に構造的に対応するとは限らない。コントローラ用の設計プロセスのかなりの部分は、入出力変数の選択およびモデルの開発を必要とする。
【0017】
ここで図面を参照すると、具体的な実施形態例の詳細が、図式的に例証されている。図面内の類似のコンポーネントは類似の数字で表されていて、類似のコンポーネントは小文字の接尾辞が異なる類似の数字で表されている。
【0018】
本発明に係る1つ以上の実施形態に対応するように、情報ハンドリングシステムを利用して1つ以上の実施形態を実装することもできる。そのような実施形態は、使用されているプラットフォームを問わず、実質的にあらゆる種類の情報ハンドリングシステム上に実装することが可能である。そのような情報ハンドリングシステムのハードウェアは、本明細書中に記載されている実施形態のうちの1つ以上を実装する目的に用いられるものであり、1つ以上の命令のシーケンス、プログラミングスタンス、または非一時的なコンピュータ読取可能媒体上に格納されたコードを実行するように構成されたプロセッサを具備することができる。例えば、
図1に図示されているように、情報ハンドリングシステム100は、1つ以上の中央処理装置(CPU)102、関連付きメモリ104(例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取専用メモリ(ROM)、キャッシュメモリ、フラッシュメモリなど)、ストレージデバイス106(例えば、ハードディスク;ソリッドステートメモリ;コンパクトディスクドライブまたはデジタルビデオディスク(DVD)ドライブなどの光学ドライブ;フラッシュメモリスティックなど)、ならびに現今のコンピュータに典型的な他の多数の要素および機能(不図示)を具備する。CPU102は、メモリ104もしくはストレージデバイス106、または当業者に公知の他の任意のメモリなどのメモリデバイス内にプログラム命令が格納されている、1つ以上のモジュールからのプログラム命令を実行するように機能できる。CPU102は、本発明に係る1つ以上の実施形態によって想到されるように、アプリケーションを実行するように構成してもよい。CPU102は、汎用マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ、アプリケーション固有の集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブルロジックデバイス、任意の種類のプログラマブルコンピュータコントローラ、ステートマシン、ゲート制御ロジック、個別のハードウェアコンポーネント、人工のニューラルネットワーク、または当業者に公知の任意の同様の好適なハードウェアであって本発明によるデータの他のマニピュレーションの計算を実行できるハードウェアでありうる。また、情報ハンドリングシステム100には、キーボード、マウス、またはマイクロフォンからの入力値などの入力を送信および/または受信するためのI/Oインターフェイス108を装備することもできる。また、I/Oインターフェイス108は、多次元(例えば、3D)地球物理学的データ;1つ以上の読取り値、設定、結果、変数に関連付けられている1つ以上の値;1つ以上の任意のプロセス、システム、または外部コンポーネントからのフィードバック(もしくは当業者に公知の他の任意の種類のデータ)などの情報、例えば、天然ガスの液化に関する情報、またはモデル予測制御用システムで使用される当業者に公知の他の任意の情報を受信することができる。例えば、或る実施形態において、I/Oインターフェイス108は、環境の内部のコンポーネントから品質制御、レベル、圧力、温度、または当業者に公知の他の任意の読取り値を受信することができる。更に、情報ハンドリングシステム100に、ディスプレイ114(例えば、液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイまたは陰極線管(CRT)モニター)などの出力手段を具備させることもできる。ディスプレイ114は、本発明に係る1つ以上の実施形態のいずれかに必要な任意の種類のデータを表示するうえで必要なコンポーネントを含む。例えば、ディスプレイ114をI/Oインターフェイス108と組み合わせて用いることによって、本開示の1つ以上の実施形態において用いるためのヒューマン-マシン・インターフェイス(HMI)を提供することもできる。
【0019】
情報ハンドリングシステム100は、ネットワークインターフェイス接続110を介して、ネットワーク116(例えば、ローカルエリアネットワーク(LAN)、インターネットなどの広域ネットワーク(WAN)、または他の任意の似た種類のネットワーク)に接続することによって、センサーからのデータ、測定値、読取り値、または当業者に公知の他の任意のデータであって本開示の1つ以上の任意の実施形態に必要とされるようなデータを受信できる。多種多様な情報ハンドリングシステムが存在していて、上述の入出力手段が他の形態を取ることが可能なことは、当業者であれば理解されよう。一般的に言って、情報ハンドリングシステム100は、本発明に係る実施形態を実施するうえで必要とされる少なくとも最小限の処理デバイス、入力デバイスおよび/または出力デバイス(ハードウェアか、ソフトウェアかもしくはそれらの任意の組み合わせかを問わない)を具備する。
【0020】
また、情報ハンドリングシステム100のCPU102は、1つ以上のアプリケーション118を実行できる。アプリケーション118に1つ以上のプロセッサ(不図示)を含めることによって、先進的なプロセス制御(APC)を実行するように設計された多変量モデルベース予測制御(MPC)アプリケーションを、プロセッサに参照させることが可能である。CPU102などのCPUは、I/O通信、変数および測定値の検証、推定および予測、定常状態の最適化、ならびにアプリケーション118に関連付けられている制御移動計算を含めた多くの関数に対する命令を実行することができる。アプリケーション118は、それ自身の推定関数を含む場合があるが、CPU102をはじめとする他の処理装置とのインターフェイスおよびコラボレーションに利用可能なパラメータを有する。
【0021】
また、アプリケーション118に関連付けられている1つ以上の任意のプロセッサを、モデルおよびバージョンに関連付けることができ、それ自体に、入出力変数のリストを含むこともできるし、また、サブシステム、変数セット、経済関数およびチューニング、ならびに他の設計および構成バージョン情報を含むこともできる。アプリケーション118およびそのモデルの変数のリストは、整合性を維持している必要がある(例えば、アプリケーション118に対して変数を追加または除去すると、その変数は、同様に、モデルに対して自動的に追加または除去される)。モデル内の変数は、モデル入力またはモデル出力のいずれかとして分類される。この分類は、モデリングの目的(例えば、測定された入力値を用いてプロセス値の推定を行う算術)にのみ対応したものであって、必ずしもモデリング対象プロセスの物理的配列に構造的に対応するとは限らない。アプリケーション118用の設計プロセスのかなりの部分は、入出力変数の選択およびモデルの開発を必要とする。
【0022】
操作者またはユーザーは、ライブアプリケーション118に対して要求されたモードをアクティブに設定してから、推定または制御を実行する必要がある。操作者またはユーザーは、ライブモードを準備する際、またはアプリケーションのアクションにおいて短期介入が必要とされるときに、アプリケーション118をスタンバイにすることができる。アプリケーション118に関連付けられているプロセッサがスタンバイになっているときは、操作セットが現在要求されているモードになったままに維持される。アプリケーションを長期間にわたって非アクティブにすることが所望される場合は、特別なアクセス許可を持つ操作者またはユーザーが、アプリケーション118に関連付けられているプロセッサを非アクティブ(すなわち、オフ)モードにすることができる。このモードになっている間は、アプリケーション118に関連付けられているプロセッサがいかなる計算も実行しない。
【0023】
ユーザーは、任意の操作者、エンジニア、1つ以上の情報ハンドリングシステム100、または当業者に公知の他の任意のユーザーでありうる。
【0024】
更に、上述の情報ハンドリングシステム100における1つ以上のコンポーネントを遠隔地に配置して、ネットワーク経由で1つ以上の他のコンポーネントに接続することが可能であることは、当業者であれば理解されよう。更に、本発明に係る実施形態は、複数のノードを有する分散型システム上に実装することが可能である。本発明の各々の部分は、分散型システムの内部の別のノードに配置できる。例えば、ディスプレイ114は、情報ハンドリングシステム100の他のコンポーネントから遠隔配置することが可能である。情報ハンドリングシステム100には、1つ以上のクライアントデバイス、サーバー、またはそれらの任意の組み合わせを含めることができる。
【0025】
アプリケーション118に関連付けられているプロセッサは、モデル構造物を使用して動作する。推定および制御に必要な機能は、モデル構造物によって提供される。モデル構造物は、数とおりのコンポーネントを使用して構築される。例えば、変数、単一入力/単一出力(SISO)リレーションシップ、変形、および当業者に公知の他の任意のコンポーネントを使用して、モデル構造物を構築できる。他の出力変数を供給する出力変数は、中間変数である。
【0026】
図2の200に概略的に図示されているように、1つの入力変数と1つの出力変数との間リレーションシップは、SISOリレーションシップ202によって記述できる。SISOリレーションシップ202は、1つ以上の要素204を含む場合がある。要素204は、1つの入力変数206が1つの出力変数208に対して及ぼす影響を記述した静的関数または動的関数である。本発明は、所与のシステムまたはプロセスに適切な任意の種類のモデルを利用することを想到する。一実施形態において、有限インパルス応答(FIR)曲線は、SISOリレーションシップの開発に利用できる。別の実施形態では、パラメータモデルが利用される場合もある。パラメータモデルを使用した場合、要素は、ゲイン関数、ゲイン遅延関数、第一次動的関数、第二次動的関数、第二次β動的関数、ゼロゲイン第二次動的関数、または他の当業者に公知の任意の適切な関数のうちの1つでありうる。第一次動的関数および第二次動的関数に、ランピングポールを含めることもできる。そのような関数は、次のように表すことができる。
ゲイン:
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SISOリレーションシップ202は、1つ以上の要素204を関連付けることによって、1つの入力変数206と1つの出力変数208との間に1つ以上の関数を提供する。各要素204は、静的関数または動的関数を1つだけ記述する。そのような構造物を用いることで、コントローラまたは推定器は、事前定義済みの条件に基づいて操作員介入ありまたはなしでゲインだけでなく完全な動的関数も適応させるようにゲインスケジューリングの一般化として当該のモデルを適応させることができる。SISOリレーションシップ202は1つだけ図示されているが、システムにはSISOリレーションシップ202を任意の数だけ含めることができる。
【0038】
図3の300に概略的に図示されているように、或る実施形態において、定義済みのSISOリレーションシップ302に、バックグラウンド要素304をゼロ、1つまたはそれ以上と、アクティブな要素306を1つのみとを含めても差し支えない。例えば、複数要素機能(multiple element functionality)が有効であるときは、バックグラウンド要素304をSISOリレーションシップ302に追加することが可能である。ただし、プロセスモデルを適応させるには、少なくとも2つのバックグラウンド要素を定義する必要がある。SISOリレーションシップ302に1つを超える要素を含めることによって、同じ入力/出力変数ペアに対して複数の挙動が許可され、この入力/出力変数ペアによってプロセスにおける非線形性が或る程度まで表される。アクティブな要素306には、推定器またはコントローラが入力変数の変更を基に出力変数の将来を予測することを目的としてアクティブに使用する(
図4に要素402として描画されている)SISOリレーションシップの定義が含まれる。アクティブな要素306のすべてのパラメータが、修正可能な場合がある。或る実施形態において、これらのパラメータには、関数タイプ、ゲイン、遅延、第1の時定数(tau1およびtau2)、ならびにインバースゼロ(β)が含まれる。SISOリレーションシップ302は1つだけ図示されているが、モデル予測制御システムには、SISOリレーションシップ302を任意の数だけ含めることもできるし、バックグラウンド要素304を任意の数だけ含めても差し支えない。
【0039】
図4の400に概略的に図示されているように、或る実施形態において、SISOリレーションシップ402は、少なくとも1つの要素を有する必要がある。要素が1つだけ存在する場合は、その要素をアクティブな要素306とする必要がある。言い換えれば、SISOリレーションシップ402に含まれるバックグラウンド要素304はゼロ個としてもよい。SISOリレーションシップ302は1つだけ図示されているが、要素を1つだけ(アクティブな要素306だけ)含んだSISOリレーションシップ302を、任意の数だけモデル予測制御システムに含めることができる。モデル予測制御システムには、1つ以上のSISOリレーションシップ302、1つ以上のSISOリレーションシップ402、またはそれらの任意の組み合わせを含めることができる。
【0040】
図5の500を参照すると、一実施形態によるモデル予測コントローラにおけるモデル用バックグラウンド要素の切替に関する流れ図が、概略的に描画されている。工程502では、複数のバックグラウンド要素304を有する1つ以上のSISOリレーションシップ302を含んだモデルにより、アプリケーションを定義する。工程504では、アプリケーション118をオンラインにする。つまり、この時点で、アプリケーションをアクティブなアプリケーションとしてリアルタイムで実行することが可能になる。工程506では、工程502における関連付きモデルを使用して、推定機能または制御機能のうちの少なくとも1つのサイクルに対してアプリケーション118が実行される。
【0041】
工程508では、アクティブな要素306を関連付きバックグラウンド要素304のうちの1つに切り替えるべきかどうかが判定される。この判定は、少なくとも幾分かは、外部特性評価(例えば、供給タイプ)、操作員介入、モード変更、入力変数値、または当業者に公知の他の任意の条件に基づくものである。一実施形態において、この判定は、少なくとも幾分かは、バックグラウンド要素304のいずれか1つが現在のアクティブな要素306よりも綿密に入力変更時の出力変更方法を表すようにプロセス条件が良好に変更されたかどうかに基づくものである。例えば、一実施形態において、1つ以上のSISOリレーションシップの入力、出力または他の補助変数に基づくルールは、外部特性評価(例えば、供給タイプ)、操作員介入、入力変数値のモード変更に基づいて切替を有効にして解析することによって、所与のバックグラウンド要素304が現在のアクティブな要素306よりも良好にプロセスを表しているかどうかを判定できる。
【0042】
要素の切替を行うロジックは、少なくとも幾分かは、プロセスストリームの流量に基づく場合がある。流量の範囲は、複数の連続セグメントに分割される。それらの複数の連続セグメントの各々には、バックグラウンド要素304が関連付けられる。或るセグメントから別のセグメントへの測定流量に変化があった場合は、関連付きバックグラウンド要素304と現在のアクティブな要素306との切替が行われる。別の実施例において、切替ロジックは、少なくとも幾分かは、個別の入力値(例えば、バックグラウンド要素304が各供給タイプに関連付けられているときには、処理装置への供給のタイプ)に基づく場合がある。
【0043】
アクティブな要素306の切替を行うことに決めた場合には、工程510で、工程508にて判別しておいた特定のバックグラウンド要素304を、アクティブな要素306に置き換わるようにコピーする。言い換えれば、バックグラウンド要素304が、新規のアクティブな要素306になる。つまり、この時点で、バックグラウンド要素304は、新規のアクティブな要素306になる。
【0044】
工程512では、アクティブな要素306の切替を行った後のSISOリレーションシップの出力に対するモデル将来予測が切替を行う前の予測とほぼ同じになるように、モデルの内部ステートが調整される。このようにして、推定器またはコントローラの挙動に人為的な混乱またはバンプを招くのが回避される。次いで、この新規のアクティブな要素306を使用して、入力変数における新たな変更によって各々の出力変数に対して及ぶ効果を予測する。
【0045】
さまざまな実装およびエクスプロイテーション(exploitation)に言及しながら実施形態について説明するが、当然のことながら、これらの実施形態は例証用であり、本発明に係る主題の範囲はそれらに限定されない。さまざまなバリエーション、修正、追加、および改良が可能である。
【0046】
本明細書中で単一インタンスとして記述されているコンポーネント、操作または構造物に対して複数のインスタンスを提供することが可能である。概して、例示的な構成において別々のコンポーネントとして表される構造物および機能は、連成構造物またはコンポーネントとして実装できる。同様に、単一コンポーネントとして表される構造物および機能も、別々のコンポーネントとして実装できる。上記および他のバリエーション、修正、追加、および改良は、本発明に係る主題の範囲内に包含されうる。