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  • 特許-電車玩具 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-20
(45)【発行日】2022-01-17
(54)【発明の名称】電車玩具
(51)【国際特許分類】
   A63H 19/36 20060101AFI20220107BHJP
   A63H 17/26 20060101ALI20220107BHJP
   A63H 19/18 20060101ALI20220107BHJP
【FI】
A63H19/36
A63H17/26 A
A63H19/18
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2018005539
(22)【出願日】2018-01-17
(65)【公開番号】P2019122600
(43)【公開日】2019-07-25
【審査請求日】2020-11-02
(73)【特許権者】
【識別番号】518018540
【氏名又は名称】河上 勇
(74)【代理人】
【識別番号】100153268
【弁理士】
【氏名又は名称】吉原 朋重
(72)【発明者】
【氏名】河上 勇
【審査官】鈴木 崇雅
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-51154(JP,A)
【文献】登録実用新案第3113954(JP,U)
【文献】特開2002-273070(JP,A)
【文献】実開昭52-114923(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63H 1/00-37/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体外側部と、本体内側部と、連結部と、を有し、電車の外形状を模した電車玩具であって、
前記本体外側部が、図示される展開図の折り目に従って折り、組み立てることによって、当該電車玩具の外装となる箱形に成ると共に、表面又は裏面に、ユーザーが希望する電車の模様が印刷される部位であり、
前記本体内側部が、箱形に形成された前記本体外側部の内部に装填する芯部材であり、
前記連結部が、箱形に形成された前記本体外側部の前方端部及び後方端部に配置され、上面が雄部であり、下面が雌部である面ファスナーで構成され、
一の当該電車玩具の前記雄部と他の当該電車玩具の前記雌部とを係着させることによって、一の当該電車玩具と他の当該電車玩具とを連結させることを特徴とする電車玩具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
電車を模した玩具(おもちゃ)の技術に関する。
【背景技術】
【0002】
電車は小さな子供にとても人気のある乗り物であり、また、その電車を模した玩具も小さな子供にとても人気のある玩具である。
電車を模した玩具として、本物の電車の外形状を忠実に再現したものから多少デフォルメしたものまで多種多様なものが開発され、市場で提供されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来の電車玩具は、本物を忠実に再現すればするほど構造が複雑になり、その結果、市場での販売価格が高価になるという問題点がある。
【0004】
また、従来の電車玩具は、想定される使用環境が室内であることが多いため、屋外、特に小さな子供が良く遊ぶ場所である砂場で使用すると壊れる場合が多いという問題点がある。
【0005】
さらに、従来の電車玩具は、完成した状態で販売される場合がほとんどであり、購入者(ユーザー)自身が玩具を組み立てるという楽しみを味わうことができないという問題点もある。
【0006】
そこで本発明では、上記問題点に鑑み、構造を簡素化することによって、小さな子供が屋外で遊んでも壊れ難く、リーズナブルな価格での供給を可能とすると共に、組み立ての過程を楽しむことができる電車玩具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
開示する電車玩具の一形態は、本体外側部と、本体内側部と、連結部と、を有し、電車の外形状を模した電車玩具であって、前記本体外側部が、図示される展開図の折り目に従って折り、組み立てることによって、当該電車玩具の外装となる箱形に成ると共に、表面又は裏面に、ユーザーが希望する電車の模様が印刷される部位であり、前記本体内側部が、箱形に形成された前記本体外側部の内部に装填する芯部材であり、前記連結部が、箱形に形成された前記本体外側部の前方端部及び後方端部に配置され、上面が雄部であり、下面が雌部である面ファスナーで構成され、一の当該電車玩具の前記雄部と他の当該電車玩具の前記雌部とを係着させることによって、一の当該電車玩具と他の当該電車玩具とを連結させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
開示する電車玩具は、構造を簡素化することによって、小さな子供が屋外で遊んでも壊れ難く、リーズナブルな価格での供給を可能とすると共に、組み立ての過程を楽しむことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本実施の形態に係る電車玩具の全体図である。
図2】本実施の形態に係る本体外側部を示す図である。
図3】本実施の形態に係る連結部を示す図である。
図4】本実施の形態に係る電車玩具を連結した状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図面を参照しながら、本発明を実施するための形態について説明する。
(本実施の形態に係る電車玩具の構造)
【0011】
図1乃至4を用いて、本実施の形態に係る電車玩具1の構造について説明する。図1は、電車玩具1の全体概要を示す図であり、図2は、電車玩具1が備える本体外側部2を説明するための図であり、図3は、電車玩具1が備える連結部14を説明するための図である。図4は、2つの電車玩具1を連結した状態を示す図である。
【0012】
図1で示すように、電車玩具1は、電車の外装を模した箱形の玩具であり、図4で示すように、一の電車玩具1と他の電車玩具1とを連結・連結解除させて使用する(遊ぶ)ことができる。電車玩具1は、小さな子供が使用することを想定しているため、連結・連結解除の操作は簡単、かつ、弱い力でも行うことができるようになっている。また、電車玩具1は、小さな子供が砂場等の屋外にて使用することを想定しているため、連結・連結解除を行う部位において汚損・破損に強い構成を採用している。
図1乃至3で示すように、電車玩具1は、本体外側部2、本体内側部12、連結部14を有する。
【0013】
図2で示すように、本体外側部2は、図示される折り目6に従って折り、組み立てることによって、電車玩具1の外装となる箱形に成るような展開図4が記される部材である。本体外側部2は、厚紙やプラスチックシートで形成されていることが好適であり、プラスチックシートは、白色のものであることが好適である。
【0014】
展開図4においては、表面又は裏面に、ユーザーがデータベースから選択した希望する電車の模様が印刷され、これによって、電車玩具1のデザインのバリエーションが豊富になる。本体外側部2が展開図4の状態であることから、ユーザーは、電車玩具1の組み立ての過程を楽しむことができる。
【0015】
本体外側部2で形成される箱形は、直方体、前面角を傾斜させた7面体、前後面を傾斜させた8面体等、面の数・形状は特に限定されず、閉じた空間を形成するものであれば良い。
【0016】
本体内側部12は、箱形に形成された(組み立てられた)本体外側部2の内部に装填する芯部材であり、例えば、発泡スチロール、紙、梱包用クッション等で形成され、本体外側部2が潰れず、箱形状が維持されるようにするための部位である。
【0017】
図1及び3で示すように、連結部14は、箱形に形成された(組み立てられた)本体外側部2の前方端部8及び後方端部10に配置され、上面が雄部18であり、下面が雌部20である面ファスナー16で構成される。雄部18とは、面ファスナーにおけるループ形状を成す面又はフック形状を成す面の何れか一方であることを指し、雌部20とは、面ファスナーにおけるループ形状を成す面又はフック形状を成す面の何れか一方、かつ、雄部18とは異なる形状であることを指す。
【0018】
上記のような連結部14の構成に基づいて、一の電車玩具1と他の電車玩具1とを自在に連結・連結解除させて遊ぶことが可能となる。また、連結部14において面ファスナー16を採用することによって、砂場等の屋外で遊ぶ場合であっても、汚損・破損に対し耐性が強くなる。例えば、磁石であれば蹉跌等にまみれ、プラスチックであれば乱暴な操作によって破損し易いが、連結部14ではそういったことが起き難い。
【0019】
図4で示すように、一の電車玩具1と他の電車玩具1とは、一の電車玩具1の雄部18(雌部20)と他の電車玩具1の雌部20(雄部18)とを係着させることによって、一の電車玩具1と他の電車玩具1とを連結させることができる。また、一の電車玩具1と他の電車玩具1との連結状態を解除する場合、係着させた一の電車玩具1の雄部18(雌部20)と他の電車玩具1の雌部20(雄部18)とを剥がせば良い。
【0020】
電車玩具1は、上記のような連結部14の構成に基づいて、連結したり切り離したりする取り扱いが電車玩具1の前後方向に関係なく自在であり、力と器用さが不足する幼児でも容易に取り扱いが可能である。
【0021】
電車玩具1は、上記のような本体外側部2の構成に基づいて、様々なデザインを実現(印刷)可能であるため、完成品のバリエーションが豊富である。また、電車玩具1は、構成が簡単であるため、低価格(低コスト)で実現可能である。
【0022】
電車玩具1は、上記構成に基づいて、小さな子供が屋外で遊んでも壊れ難く、リーズナブルな価格での供給を可能とすると共に、組み立ての過程を楽しむことができる。
(本実施の形態に係る電車玩具の使用方法)
【0023】
図1乃至4を用いて、電車玩具1の使用方法を説明する。図2で示すように、ユーザーは、本体内側部12を包むように、本体外側部2を展開図4(折り目6)に従って折り込んで箱形とし、のりしろ部を(接着材、粘着テープ等を使用して)固定し、箱形状を安定させる。
【0024】
図4で示すように、ユーザーは、一の電車玩具1の雄部18(雌部20)と他の電車玩具1の雌部20(雄部18)とを係着させることによって、一の電車玩具1と他の電車玩具1とを連結させる。また、一の電車玩具1と他の電車玩具1との連結状態を解除する場合、ユーザーは、係着させた一の電車玩具1の雄部18(雌部20)と他の電車玩具1の雌部20(雄部18)とを剥がせば良い。ユーザーは、このような連結部14の構成に基づいて、一の電車玩具1と他の電車玩具1とを自在に連結・連結解除させて遊ぶことができる。
【0025】
また、連結部14において面ファスナー16を採用することによって、砂場等の屋外で遊ぶ場合であっても、汚損・破損に対し強い。例えば、磁石であれば蹉跌等にまみれ、プラスチックであれば乱暴な操作によって破損し易いが、面ファスナー16を採用する連結部14では、そういった事態が起き難い。
【0026】
電車玩具1は、幼児が砂場等の屋外で遊んでも、連結部14が面ファスナー16によって形成されるため、電車玩具1どうしの連結機構が破損し難い。また、面ファスナー16によって構成される連結部14は、幼児でも電車玩具1を容易に連結したり切り離したりして遊ぶことができる。
電車玩具1は、幼児が砂場等の屋外で遊んでも、構成が簡単であるため、本体部2、12が破損し難い。
【0027】
以上、本発明の実施の形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲において、種々の変形・変更が可能である。
【符号の説明】
【0028】
1 電車玩具
2 本体外側部
4 展開図
6 展開図の折り目
8 前方端部
10 後方端部
12 本体内側部
14 連結部
16 面ファスナー
18 面ファスナーの雄部
20 面ファスナーの雌部
図1
図2
図3
図4